説明

紫外線照射装置

【課題】 装備する長尺管型紫外線ランプの発光管中央部がランプ点灯時に重力により垂れ下がる熱変形が起こるのを抑制する手段が、性能への影響を極力小さくする構成で備えられた空冷式紫外線照射装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 ランプ発光管の管軸に垂直な面への投影図上で紫外線照射方向に直交し該発光管を介して対向する位置関係で配置される一対の発光管支持体によって該発光管中央部外表面を挟持する構成とした。該発光管支持体は、発光管外側面との接触面が凹面であり高耐熱性透光性材料から構成される発光管支持片と、該発光管支持片を穿貫してこれを固定し、自らは、通気孔を備え光源部と通気筒部とを隔てる隔壁に嵌挿され保持される、高耐熱性高熱伝導性金属材料から成る固定杭と、から構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長尺管型ランプを有する紫外線照射装置の改善に関する。
【背景技術】
【0002】
フィルムの表面コーティングの乾燥・硬化処理の用途に使用される紫外線照射装置に組み込まれる紫外線光源には、管型紫外線ランプが用いられているが、近年のフィルム幅の長尺化と処理スピードの高速化に対応して、このランプも長尺化・高出力化している。
【0003】
管型紫外線ランプを備える紫外線照射装置は通常、このランプと、このランプの長手方向に沿ってランプ外周に配置され、開口部を有してこのランプを囲繞する反射鏡とを筐体内部に配置して構成される。反射鏡が形成するその開口部は、この筐体の、紫外線照射口を兼ねる開口部と対向している。そして、ランプ点灯時に筐体内部が高温になるのを防ぐために、ランプの外周に空気を流通させる空冷、または、ランプ近傍に配置されている構成部材、すなわち、反射鏡及び冷却ブロックの内部に冷却水を流通させる水冷、もしくはその両者を併用するなどの手法でランプや筐体内部の冷却が行なわれている。そのような冷却方式は、例えば特許文献1に開示されている。
【0004】
ところで、上記管型紫外線ランプは、内部に水銀、金属ハロゲン化物等の発光物質や希ガス等を封入し、両端の封止部にそれぞれ電極を内側に突き出した形で封装する透光性容器からなる発光管と、この発光管両端部を支持すると共に、その各電極に供給する電気エネルギーの受容体となるランプベースとから構成される。この透光性容器は通常、石英ガラス管を材料にして加工して製造される。この発光管内空間においては両電極間の距離が有効発光長にほぼ等しい。
【0005】
さて、紫外線照射処理幅が1m未満で管型紫外線ランプに対する長尺化・高出力化の要求がなかった時期には、有効発光長2000mm未満、光出力120W/cm未満の管型紫外線ランプで十分満足できる光出力性能が得られていた。この場合は、発光管表面がランプ点灯時に高温となり、特に発光管中央部では800〜900℃程度の温度に達するが、発光管が空冷等により冷却されていることや、石英ガラス自体の熱膨張率が小さいため、目視で確認できるほどの熱変形はほとんど発生しなかった。
【0006】
しかし、要求される紫外線照射処理幅が2m前後になって、ランプ全長3000mm程度、有効発光長2000mm以上、光出力160W/cm以上の長尺・高出力の管型紫外線ランプが必要になると、重力の影響が無視できないという状況が発生してきた。すなわち、このクラスの長尺ランプにおいては、上記のような冷却が行なわれているにもかかわらず、自らが発する熱で軟化した発光管が、自重によって、中央部を頂点として長手方向に緩やかに下向きに垂れ下がる熱変形(以下、「下垂熱変形」という)が発生していた。
【0007】
紫外線照射装置の停止時には通常、同装置にこの長尺ランプが装着された姿勢のまま冷却されるので、下垂熱変形はランプ発光管が常温にまで冷えた後も変化せずに保持され、ランプ点灯の度に、それまでの熱変形に新たな熱変形が上積みされる。こうして、この下垂熱変形による変化量は、ランプの累積点灯時間に依存して増大し、点灯開始初期のうちは殆ど変化がないが、累積時間が数100時間程度になると、目視でも確認できるレベルの大きさとなった。また、この変化量は長手方向の位置により異なるが、発光管中央部においては、500時間点灯時に管径方向で最大10%以上にも達し、例えば管外径28mmの場合、変化量が約3mmであった。目視による確認は、例えば平坦な物の上に当該ランプ発光管を置けば確認できる。
【0008】
一般に、反射鏡とランプ発光管の管軸との位置関係は、反射鏡による反射光が所定の方向に照射されるように予め厳密に設定されており、その位置関係からの変化量の許容幅は小さい。上記のように、発光管の管軸が反射鏡に対して設計値から10%程度も管径方向で移動すると、被処理物の被照射面における紫外線照度分布に影響が及び、照度むらが発生し、また所望の照度が得られない領域が発生することになる。
【0009】
しかしながら、従来は、発光管の冷却方法の工夫までしか対策が及ばず、例えば、発光管長手方向に沿って発光管上部側面に可能な限り近接させて配置し内部に冷却水を流通させた冷却ブロックよって吸熱すると共に、冷却風の流路を工夫して効率的に発光管中央部の外表面を空冷するという空水冷併用の冷却手法が取られていただけであり、装置が長時間稼動されると、程度の差こそあれ、依然として下垂熱変形が発生し、これを解消する決定的な方策が取られることはなかった。
【0010】
上記管型紫外線ランプの半分の長さの管型紫外線ランプを2本直列に並べ、ランプ発光管1本当たりの長さを半減させ、重力の影響を軽減する方策も考えられるが、その場合は、2本のランプの繋ぎ目に対応する紫外線照射面(これは照射面全体の中央部にも相当する)で紫外線照度が低下するという問題が発生するため、好ましくない。
【0011】
そこで、ランプ点灯時に、ランプ発光管中央部の下垂熱変形に伴なう発光管の位置の変動を抑制する手段の提供が切実に求められていた。しかも、その手段はランプ性能を阻害するものでないことが望ましい。また、局部的な紫外線照度低下を避けるためには、複数本の管型紫外線ランプの直列配置ではなく、1本の管型紫外線ランプで照射する方式が採用されることが好ましい。
【0012】
しかし、下垂熱変形を防ぐ方策として、単純にランプ発光管中央部を耐熱性を有する部材で支持するだけでは問題は解決しない。例えば発光管が水平方向に配置されていると仮定して検討してみると、発光管中央部の下側に耐熱性部材を配置して支持すると、鉛直下向きが目的の紫外線照射方向である場合には耐熱性部材が紫外線を遮ることとなり、不都合である。また、この耐熱性部材からなる発光管支持体を何によってどんな配置で支持するのかも問題である。発光管支持体を支持する部材は、熱変形することなく堅固に発光管支持体を支持する必要があるが、ランプ発光管外周には反射鏡が接近して配置されている空間的状況を考えると、この部材を支持する場所を探すのが容易ではない。
【0013】
【特許文献1】特開2006−95448号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、装備される長尺管型紫外線ランプについて、ランプ発光管中央部の下垂熱変形を抑制する手段が、紫外線照射性能やランプ自体の性能への影響を極力小さくする構成で備えられた紫外線照射装置を提供することを課題とする。
【0015】
一般に、長尺管型紫外線ランプを有する紫外線照射装置においては、ランプの管軸に直交する面の概略断面図で示した場合、ランプ発光管と、樋型反射鏡と、光源部と通風筒部を区切る隔壁の、典型的な位置関係は、図8に示すようになっている。すなわち、発光管の外周を囲繞する一対の樋型反射鏡は、紫外線照射方向に面した紫外線照射のための開口部と、その背面に位置し冷却風が流通する通気開口部を形成している。また、紫外線ランプが高出力のタイプの場合、このランプ発光管を間接的に冷却するために、隔壁が、肉厚に形成され内部に水冷配管を有して構成され、ランプ発光管を部分的に囲繞するように近接して配置されている。この通気開口部は、ある程度の広さを有しており、また、隔壁は、通気開口部の近傍にまで伸在している部分を有しているという位置関係にある。そのような典型的な例が、特許文献1にも示されている。
【0016】
そこで、発明者は、まず下垂熱変形を抑止する方法として、熱変形が最も大きいランプ発光管中央部外表面に接触させた一対の支持体により発光管を挟持することによって強制的に抑止する方法を採用し、次に、一対の該支持体を支持する方法については、上述の装置構成部材の相対的な位置関係を考慮して、発光管を挟持する方向が紫外線照射を極力妨げない方向であって、かつ該支持体が、反射鏡の作用を極力妨げない位置に支持され、自らは高熱によって変化することなく堅固に発光管を支持すると共に、発光管を物理的・化学的に変質させることのない材質・構造を有するように構成することによって、本発明を完成させたものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、上記課題を達成するために次の構成とする。すなわち、請求項1に記載の紫外線照射装置は、両端にそれぞれ電極を封装した直管型長尺発光管から成り紫外線を放射する紫外線ランプと、
前記発光管の外周において、前記発光管をその長手方向に沿って囲繞するように前記発光管の管軸に関して対称配置されると共に、紫外線照射時に紫外線照射方向に開口する照射開口部と通気のための通気開口部とが前記ランプを介して互いに対向して形成されるように一部離間し、凹面側で紫外線を反射する一対の樋型反射鏡と、
前記発光管の中央部の外周上において、前記発光管外側面の少なくとも一部と接触して前記発光管中央部を支持すると共に、前記発光管の管軸に垂直な面への投影図上で、前記発光管外側面との接触面が、紫外線照射方向に直交し前記発光管を介して対向する位置関係で配置される、一対の発光管支持体と、
前記一対の反射鏡が成す前記通気開口部と対向して配置され穿貫して構成される通気孔を有すると共に、前記ランプと前記反射鏡と前記発光管支持体とを備える光源部と、前記発光管の空冷後の冷却風が流通する通風筒部とを隔てる隔壁と、
前記光源部と前記通風筒部と前記隔壁とを内部に収納してなる筐体と、
前記発光管の両端部をそれぞれ支持する管端支持部を備え、前記発光管に電気エネルギーを供給する電源供給機構と、
から構成される紫外線照射装置であって、
前記発光管支持体は、前記発光管外側面との接触面は凹面であり高耐熱性透光性材料から構成される発光管支持片と、該発光管支持片を穿貫してこれを固定し、自らは、前記反射鏡の前記通気開口部を貫通して前記隔壁に嵌挿され保持される、高耐熱性高熱伝導性金属材料から構成される固定杭と、から構成される。
【0018】
請求項2に記載の紫外線照射装置は、更に、前記一対の発光管支持体が、前記発光管の管軸に平行な面への投影図上では前記発光管を介して対向する位置関係で配置されていない構成とする。
【0019】
請求項3に記載の紫外線照射装置は、更に、前記発光管の管軸の中心点と前記発光管支持体との、前記発光管の長手方向の距離が、前記発光管の有効発光長の5%を超えない構成とする。
【0020】
請求項4に記載の紫外線照射装置は、更に、前記発光管支持片の前記発光管外側面との接触面全体が前記発光管外側面に接触している構成とする。
【0021】
請求項5に記載の紫外線照射装置は、更に、前記発光管支持片が、ランプ点灯時の熱で前記発光管と反応性を有しない材料から構成される。
【0022】
請求項6に記載の紫外線照射装置は、更に、前記固定杭が、ランプ点灯時の熱で前記発光管支持片と反応性を有しない金属または合金から構成される。
【0023】
請求項7に記載の紫外線照射装置は、更に、前記隔壁は、肉厚に構成され内部に冷却水流路を備えると共に、前記発光管との近接部を有し、前記通気孔は、前記発光管の長手方向に沿って延在する連続した長穴に形成される。
【0024】
請求項8に記載の紫外線照射装置は、更に、前記樋型反射鏡は肉厚に構成され、内部に冷却水流路を備える。
【0025】
請求項9に記載の紫外線照射装置は、更に、前記筐体が複数平行配列した前記紫外線ランプを備え、前記電源供給機構が、その複数の各ランプの両端部をそれぞれ支持すると共に、その各ランプに電気エネルギーを供給することが可能であるように構成されている。
【発明の効果】
【0026】
請求項1に記載の紫外線照射装置によれば、発光管中央部が管軸に直交する方向で挟み付けるように堅固に支持するので、該装置を長期稼動させ、紫外線ランプを長時間点灯させても、発光管中央部の下垂熱変形が発生せず、発光管管軸と反射鏡との位置関係を初期設計通りに維持できるという効果がある。しかも、一対の発光管支持体は、発光管中央部を挟持する方向が紫外線照射方向に直交しているので、紫外線照射を妨げる影響が最小限に抑えられ、また反射鏡の通気開口部を利用して隔壁に支持されるので、反射鏡の作用を妨害する影響が極力抑えられるという効果がある。従って、この反射鏡による反射光の照度分布を十分に初期設計通りに実現できるという効果がある。
【0027】
請求項2に記載の紫外線照射装置によれば、紫外線照射面上で、発光管からの照射光の光路が前記発光管支持体により遮られる影響が1箇所に集中するのを防ぐことができるという効果がある。
【0028】
請求項3に記載の紫外線照射装置によれば、前記発光管支持体は、前記発光管外側面の最も高温の部分に接触させて設置するので、効果的に発光管の下垂熱変形を防ぐことができるという効果がある。
【0029】
請求項4に記載の紫外線照射装置によれば、前記発光管支持体は、その凹面全体で前記発光管外側面に接触し、一対の該発光管支持体で前記発光管を堅固に挟持するので、発光管の下垂熱変形を確実に防ぐことができると共に、前記反射鏡の開口部を任意の方向に向けることができ、従って紫外線の照射方向を任意に選択できるという効果がある。
【0030】
請求項5に記載の紫外線照射装置によれば、前記発光管支持片が前記発光管に対して反応性を有しないので、前記発光管が変質しないようにすることができる。
【0031】
請求項6に記載の紫外線照射装置によれば、前記固定杭が前記発光管支持片に対して反応性を有しないので、前記発光管支持片が変質しないようにすることができるという効果がある。
【0032】
請求項7に記載の紫外線照射装置によれば、前記隔壁は前記発光管に近接した部位を有するので、この隔壁を水冷することによって、前記発光管表面及び前記筐体内部を適切な温度に保持することができる。また、隔壁が備える通気孔は長穴状に形成されているので、前記発光管表面及び前記筐体内部を効率的に冷却することができる。
【0033】
請求項8に記載の紫外線照射装置によれば、前記反射鏡を水冷することができ、前記筐体内部を適切な温度に保持することができる。
【0034】
請求項9に記載の紫外線照射装置によれば、複数本平行配列した長尺管型紫外線ランプを有するので、大面積の紫外線照射面を形成できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
図面に基づいて本発明の最良の実施形態を説明する。
図1、図2はそれぞれ、本発明の紫外線照射装置を、長尺管型紫外線ランプの管軸に直交する面及び管軸を含む面における模式的概略断面図で示したものである。図1、図2はまた、一つの断面図では表わされない主要構成部材がある場合でも、それらの位置関係が一図で描き示すことができるように、それぞれ、該ランプの管軸に直交する面及び管軸を含む面への便宜的な投影図として描いてある。
【0036】
本発明の紫外線照射装置は、後述するように、紫外線照射方向を任意に選択できるが、図1に示す装置においては、照射方向が水平方向(横向き)である。
【0037】
紫外線照射装置10は、1灯の長尺管型紫外線ランプ1と、
紫外線ランプ1を構成する発光管11の外周において、発光管11をその長手方向に沿って囲繞するように発光管11の管軸(中心軸)15に関して対称配置されると共に、紫外線を照射するための照射開口部25と、発光管11及びその周辺を空冷するための空気が流通する通気開口部26が形成されるように一部離間した、一対の樋型反射鏡2、2と、
発光管11の中央部の外周上において、発光管11の外側面の少なくとも一部と接触して発光管11の中央部を支持すると共に、発光管11の管軸14に垂直な面への投影図(図1)上で、発光管11との接触面53が、紫外線照射方向(水平方向)に直交して発光管11を介して対向する位置関係で配置される、一対の発光管支持体5、5と、
一対の反射鏡2、2が成す通気開口部26と対向して配置され穿貫して構成される通気孔31を有すると共に、紫外線ランプ1と発光管支持体5、5と反射鏡2、2とを備える光源部8と、紫外線ランプ1の空冷後の冷却風が流通する通風筒部9の左右2室を隔てる隔壁と、
光源部8と通風筒部9と隔壁3とを内部に収納してなる筐体4と、
紫外線ランプ1の両端部をそれぞれ支持する管端支持部6を備え、紫外線ランプ1に電気エネルギーを供給する電源供給機構7(図示せず)と、から構成されると共に、
発光管支持体5は、発光管11の外側面との対向面が凹面であり高耐熱性透光性材料から構成される発光管支持片51と、発光管支持片51を穿貫してこれを固定し、自らは、通気開口部27を貫通して隔壁3に嵌挿され保持される、高耐熱性高熱伝導性金属材料から構成される固定杭52とから構成される。
【0038】
紫外線ランプ1は、例えば有効発光長2m前後、発光管外径20数mm程度、光出力160W/cm前後の高出力長尺直管型ランプである。発光管11の両端部にそれぞれ、電極12、12を封装しランプベース13、13を備えて構成される(図2)。発光管11の表面は、ランプ点灯時に、中央部において800〜900℃程度の高温となる。発光管11は通常、石英ガラス等、高耐熱性と透光性を有する材料から構成される。
【0039】
樋型反射鏡2、2は、凹面側表面に、反射性を有する被膜を付着形成するなど、既知の手法を適宜取り入れて反射性を付与してある。照射開口部25の背面側には、照射開口部25から取り入れられた冷却風が紫外線ランプ1を空冷後、排気されるように通気開口部26を形成して対称配置される。適当な回動機構を付加し、ランプ1の外周において、樋型反射鏡2、2が互いに対称的に回動することができるように構成してもよい。ランプ点灯は継続するが、紫外線は照射されないようにする場合には、図7に示すように、照射開口部25が完全に閉鎖される位置へ樋型反射鏡2、2を回動させる。なお、この時、ランプ1の空冷のための冷却風が流通可能なように、紫外線が漏れない構造を持つ通気開口部25Aが照射開口部25に相当する位置に形成され、通気開口部26の位置が開口部26Aとなる。
【0040】
樋型反射鏡2はまた、鋳型成形したアルミニウム合金製ブロック等を加工して肉厚に形成し、内部に水冷配管21を備えて構成してもよい。これにより、ランプからの輻射熱による過熱を防ぐことができる。
【0041】
隔壁3は、剛性を有する金属製材料から構成するが、典型的には、ステンレス、アルミニウム合金等から構成する。一対の反射鏡2、2が成す通気開口部26と対向して配置され穿貫して構成される通気孔31は、いくつかの穴が発光管11の長手方向に沿って線状に並んで配置された構成でもよく、また、それらが連続した長穴に形成された構成でもよい。装置製造の容易さ、及び冷却効率の観点からは、後者の構成が好ましい。
隔壁3はまた、鋳型成形した良熱伝導性のアルミニウム合金製ブロック等を加工して肉厚に形成し、内部に水冷配管32を備えると共に、発光管11との近接部を有して構成してもよい。この場合、隔壁3は、水冷ブロックとしての形態を成しており、水冷配管32の内部を流通させる冷却水により隔壁3を冷却することにより間接的に紫外線ランプ1を冷却する作用を有する。
【0042】
筐体4は、ステンレス等、剛性を有する金属製材料から構成する。筐体4の内部には、紫外線ランプ1の空冷のための、給気、流通、排気の冷却風流路を自在に設置することができる。また、筐体4は、反射鏡2、2が成す開口部25に対向する位置に常時開口している紫外線照射口を有していてもよく、紫外線照射口に透光性部材から構成した照射窓が配置され閉鎖されていてもよい。
【0043】
図6は、発光管支持体の構造の概要を模式的に示した図であり、(a)が斜視図、(b)が正面図、(c)が側面図である。発光管支持体5は、図6に示すように、発光管11を支持するために凹面状に形成された接触面53を有する発光管支持片51と、突出部56を残して発光管支持片51を穿貫する固定杭52とから構成される。発光管支持片51は、その形状は特に限定されないが、典型的には、肉厚の板状部材から、凹面状の接触面53が形成されるように一部を切り欠いて製作され、従って対称面55を有しており、その対称面55上に穿貫孔54の中心軸が位置するように穿貫孔54が刳り貫いて形成され、その穿貫孔54に固定杭52が穿貫される。穿貫孔54の形状も特に限定されないが、典型的には円柱状であり、従って、固定杭52も典型的には円柱状である。発光管支持片51の、接触面53側の端部の形状も、図6に示す形状は一例であって、適宜決定することができる。
【0044】
一対の発光管支持体5、5は、紫外線照射を極力妨げないために、発光管11の中央部の外周上において、発光管11の管軸14に垂直な面への投影図上で、発光管支持片51、51が紫外線照射方向に直交し発光管11を介して対向する位置関係で配置される。また、発光管支持体5、5は、発光管11の中央部の領域を支持していればよいのであって、必ずしも管軸14の方向に沿って互いに同じ位置に配置される必要はない。紫外線照射面上で、発光管からの照射光の光路が発光管支持体5、5により遮られる影響が1箇所に集中するのを防ぐためには、図2に示すように、管軸14方向に沿って互いにずれた位置に配置し、発光管11の管軸14に平行な面への投影図上では発光管11を介して対向する位置関係にならないようにするのが好ましい。しかし、発光管支持片51が薄肉に構成可能であり、かつ固定杭52が細く構成可能である場合には、これらによる遮光効果が小さいので、管軸14の方向に沿って互いに同じ位置に配置されていてもよい。
【0045】
発光管支持体5の個数に関しては、事実上、2個に限定される。しかも、この2個の発光管支持体5、5の互いに位置関係は、上記のように、発光管11の中央部の外周上において、発光管11の管軸14に垂直な面への投影図上では、発光管11の外側面との接触面53が発光管11を介して対向する位置関係に限られる。これ以外の個数、配置を検討すると、まず、個数2個で、接触面53が発光管11を介して対向配置されていない場合、図4(a)に示すように、発光管11の外周で、発光管支持体5、5の離間の大きい箇所が生じるが、ランプ点灯時には、発光管11の断面図上でこの箇所の方向に、高熱となり軟化した発光管11が移動して逃げる余地が発生し、発光管支持体5、5により挟持するのが難しくなる。次に、個数が3個以上の場合は、図4(b)に示したように、発光管11を反射鏡2、2が接近して取り巻いている状況下では、反射鏡2、2を避けつつ、発光管支持体5、5を固定している固定杭52を嵌挿することができる相手先の部位が事実上、存在しない。
【0046】
発光管支持体5の、発光管11の中心点15からの距離の許容幅に関しては、発光管11の中心点15と発光管支持体5との、発光管11の長手方向における距離L(Lf、Lg)が、2つの発光管支持体5、5いずれについても、発光管11の有効発光長(電極間距離に相当)の5%を超えないことが好ましい。ここで、距離L(Lf、Lg)とは、図2に示すように、発光管11の管軸14に平行な面への投影図上で、発光管支持片51の対称面55と中心点15との長手方向における距離である。距離L(Lf、Lg)が有効発光長の5%以内であれば、発光管11全体を十分に支持することができ、発光管11のいずれの部位においても重力により下に垂れ下がる変形が起こらない。逆に、2つの発光管支持体5、5のLf、Lgの少なくともいずれか一方が5%を超えると、2つの発光管支持体5、5の互いの距離が離れすぎて発光管11の中央部を支持する効果が弱まり、発光管11全体の下垂熱変形を防ぐことができず、あるいは、発光管11の支えのない部分のうち、有効発光長の半分を超える長さの部分が下垂熱変形を起こすのを抑止することができない、という不都合が生じる(図3参照)。
【0047】
発光管支持片51は、発光管11の外側面との接触面(対向面)53は凹面に形成してあるが、接触面53は発光管11の外側面と部分的に接触していればよく、必ずしも発光管11の外側面全体と接触している必要はない。発光管11には製造上、寸法・形状の微細なバラツキが存在するので、必ずしもすべての発光管11が理想的な円筒体とは限らないが、発光管11の外側面との接触部で空隙があれば、そうした影響を緩衝することができ、多くの発光管11を装置10に装着可能にするメリットがある。一方、発光管11の断面方向において、接触面53が発光管11の外側面と2箇所以上で接触していれば、一対の発光管支持片51、51により発光管11を十分に挟持することが可能である。
【0048】
発光管支持片51はまた、接触面53の凹面の曲率半径を発光管11の断面における外側円環(発光管11の外側面を形成する円)とほぼ同等の大きさとし、接触面53の全体が発光管11の中央部外側面に接触するようにしてもよい。この場合、一対の発光管支持片51、51により発光管11をより堅固に挟持することが可能であると共に、後述するように、紫外線照射方向を、上下左右自在に選定できる紫外線照射装置を構成するのに適している。なお、接触面53の凹面の曲率半径は、発光管11の外側面を形成する円と完全に同一にするのではなく、発光管11と発光管支持片51との間に、幾分遊びがあるのが好ましい。これは、発光管には、径方向、長手方向において製造上の寸法・形状のバラツキがあり、常に一定の外径を有する完全な円筒体である発光管が使用されるとは限らないからである。
【0049】
発光管支持片51は、高耐熱性透光性材料から構成されるが、ランプ点灯時の熱で発光管11と反応性を有しない材料であることが好ましい。すなわち、当該ランプは点灯時に発光管表面温度が最高で900℃程度に達するので、少なくとも1000℃程度の耐熱温度が要求される。発光管11の材料には、大部分の場合、石英ガラスが用いられるので、これと同質の石英ガラスを採用することが推奨される。この他に、多結晶アルミナなどの、高純度透光性セラミックなども使用することができる。寸法・形状に関しては、接触面を成す凹面部を有していれば、他の部位については任意であるが、遮光の影響が最小限となるように構成する。
【0050】
固定杭52は、その材料に関しては、剛性確保の観点から金属材料が選定されるが、接触する相手である発光管支持片51を変質させないという観点からは、高耐熱性を備えることが要求される。具体的には、ランプ点灯時の熱で発光管支持片51と反応性を有しない金属または合金であることが好ましい。より詳細には、この金属または合金は、ランプ点灯時の熱で酸化することが想定されるが、生成した酸化物が発光管支持片51と反応性を有しないことが好ましい。更に、熱膨張等による変形を極力抑止するよう吸熱されやすくするという観点では、高熱伝導性を有する材料であることが望ましい。こうした条件に合致する材料としては、ニッケル合金があり、これが最も推奨される材料である。
【0051】
固定杭52は、発光管支持片51を穿貫してこれを固定するが、発光管支持片51に形成される穿貫孔54の内径は、固定杭52と穿貫孔54の内壁との接触が十分確保され、かつ発光管支持体5の着脱時に、発光管支持片51を自在に嵌挿可能な程度の大きさとする。固定杭52は、更に、発光管支持片51を穿貫して突出して形成された突出部56が、絶えず空冷又は空水冷されている隔壁3に嵌挿され冷却される(図6参照)。
【0052】
固定杭52を隔壁3に固定する場所は、ランプ発光管外周に配置される一対の樋型反射鏡が形成する2つの開口部のうち、照射開口部25の背面に位置する通気開口部26も所定の広さを有しており、通気開口部26の近傍には水冷ブロックとしての隔壁3が接近して配置されていることを利用して、この通気開口部26を通り抜けて突き当たる隔壁3に固定する様式を選択した。これによって、反射光の行路や反射鏡の回動動作を妨げるのを極力抑えることができる。
【0053】
固定杭52と隔壁3との固定手段は、例えば突出部56が隔壁3を完全に貫通して突き出した部分をねじ止めするなど、適宜選定される。また、固定杭52と発光管支持片51との固定方法は、発光管支持片51を穿貫しない固定杭52の端部57を、釘の頭部のように幅広に構成するなどして、発光管支持片51のずり落ち等を防止するよう、適宜手法が選定される。固定杭52の寸法・形状は、適宜選択することができるが、形状は、着脱の容易さと加工の容易さから棒状であるのが好ましい。長さに関しては、突出部56が、隔壁3に十分に嵌挿可能な長さを有しているのが好ましく、ずり落ち防止のためには隔壁3を完全に貫通しているのが更に好ましい。後者の場合、隔壁3から突き出た部分は、ボルトでねじ止めする。突出部56の長さは、固定杭52の全長の3分の1ないしそれ以上確保されるのが望ましい(図6参照)。
【0054】
紫外線照射方向については、発光管支持体がその接触面全体で該発光管の外側面に接触し一対の発光管支持体で該発光管を挟持する構成が採用される場合は、発光管の位置が堅固に保持固定されるので、一対の反射鏡が成す開口部を任意の方向に向けることが可能であり、紫外線の照射方向を任意に選択できる。従って、照射方向は、図1に示す装置10の場合の水平向き(横向き)の他に、鉛直下向き、鉛直上向き、斜め下向きなど、照射目的に応じて任意に選択して構成することができる(図5(a)、(b)、(c)参照)。
【0055】
本発明においては、紫外線照射装置が長尺管型紫外線ランプを複数本平行配列して備えていてもよい。その場合、図9に示すように、紫外線光源部8に、各紫外線ランプ1の管軸14が互いに平行になるような配置に、紫外線ランプ1と樋型反射鏡2、2とからなる組を複数配列する。
【実施例】
【0056】
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0057】
[実施例1]
図1は、本発明の実施例の紫外線照射装置を、長手方向に垂直な面における概略断面図で示したもので、紫外線照射方向は、横向き(紙面の左側)である。10は紫外線照射装置であり、筐体3を例えばステンレス等の金属材料により概略箱型に構成してあり、全長、奥行(幅)、高さをそれぞれ例えば3200mm、270mm、250mmとした。形態上、左右二室に分かれ、左側には光源部8を、右側には通風筒部9を配置した。
【0058】
長尺管型紫外線ランプ1は、例えば全長2500mm、有効発光長2000mm、管径28mmの直管型32kWメタルハライドランプで、光出力160W/cmである。
【0059】
発光管支持体5は、石英ガラス製板材から成る発光管支持片51と、ニッケル合金製棒状部材から成る固定杭52から構成した。発光管支持片51は、長さ(p)23mm、幅(q)15mm、厚さ(r)10mmの石英ガラス製板材の一部を、図6に示すように、半径15mmの円筒内面の一部が形成されるように切り欠いて構成した。固定杭52は、発光管支持片51を穿貫し隔壁3に嵌挿される部分の形状が棒状体で、外径は10mmとし、長さは隔壁3を貫通可能な程度の長さ、例えば55mm程度とし、発光管支持片51から突き出た端部は釘の頭部のように径を大きく形成し、他方の端部はねじ止め可能なようにねじ山を切って構成した。
【0060】
本装置の主要構成部材の配置は次のようにした。すなわち、図1に示す断面図において、ランプ発光管11は、隔壁3と3mmの間隙を保って、隔壁3の通風筒部側の側面と中心軸との距離aが32mmとなる位置に配置した。樋型反射鏡2、2は、通気開口部26の開口幅bが50mm、照射開口部25の開口幅cが93mm、広がりhが57mm、tが32mmとなるような位置に配置した。隔壁3に設けた通気孔31の幅は、5mmとした。
【0061】
発光管支持体の配置については次のようにした。すなわち、発光管支持体5、5は、図1に示す断面図(発光管の管軸に垂直な面への投影図)上で、固定杭52、52の中心軸間の距離wが42mmとなるような間隔とし、隔壁3の通風筒部側の側面と下端との距離sが46mmとなるような位置に配置した。また、管軸14に平行な面への投影図上では、発光管支持片51の対称面55と中心点15との長手方向における距離Lf、Lgは、いずれも70mmとした。
【0062】
本実施例の紫外線照射装置10の冷却方法は、空水冷併用式である。冷却風流量は、8m/min程度、冷却水流量は、10リットル/min程度とした。
【0063】
本実施例の紫外線照射装置10においては、紫外線ランプ1の定格点灯を累計で1000時間経過した後においても、ランプ発光管11の下垂熱変形は確認されなかった。
【0064】
[実施例2]
図9は、本発明の別の実施例の紫外線照射装置を、長手方向に垂直な面における概略断面図で示したもので、紫外線照射方向は、下向きの場合を示した。紫外線光源部8に、各紫外線ランプ1の管軸14が互いに平行(紙面に垂直)になるような配置に、紫外線ランプ1と樋型反射鏡2、2とからなる組を3組配列して構成した。各ランプ、各反射鏡、各発光管支持体の寸法・形状等の仕様は、前記実施例1と同等とした。電源供給機構7が、その複数の各ランプの両端部をそれぞれ支持すると共に、その各ランプに電気エネルギーを供給することが可能であるように接続されているが、図9では示されていない。
【0065】
3灯のランプ発光管のうち、中央に位置する発光管の長手方向の中央部外表面は、1灯装備の紫外線照射装置の場合に比べて、その温度が数10℃程度高いが、この場合でも、ランプ定格点灯が累積1000時間経過後も、3灯の発光管とも下垂熱変形は確認されなかった。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明の紫外線照射装置は、長尺管型紫外線ランプを有し、幅が長尺なフィルムに対する表面コーティングの乾燥・硬化等の処理に用いられる紫外線照射装置に好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の実施例の紫外線照射装置を、長尺管型紫外線ランプの管軸に直交する面における模式的概略断面図で示した図である。
【図2】本発明の実施例の紫外線照射装置を、長尺管型紫外線ランプの管軸を含む面における模式的概略断面図で示した図である。
【図3】発光管支持体の、紫外線ランプ管軸方向における位置関係を説明するための模式図である。
【図4】紫外線ランプ管軸に直交する方向の断面図上で、発光管支持体による発光管の支持方法を説明するための模式図である。
【図5】本発明の紫外線照射装置の紫外線照射方向を示す模式図である。
【図6】発光管支持体の構造の概要を示す模式図である。
【図7】樋型反射鏡の動作を説明するための模式図である。
【図8】長尺管型紫外線ランプを有する紫外線照射装置における、ランプ発光管と、樋型反射鏡と、光源部を仕切る隔壁の、典型的な位置関係を説明するための図である。
【図9】長尺管型紫外線ランプを複数本平行配列して備える本発明の実施例の紫外線照射装置を、長尺管型紫外線ランプの管軸に直交する面における模式的概略断面図で示した図である。
【符号の説明】
【0068】
1…長尺管型紫外線ランプ
2…樋型反射鏡
3…隔壁
4…筐体
5…発光管支持体
6…管端支持部
7…電源供給機構
8…光源部
9…通風筒部
10…紫外線照射装置
11…発光管
12…電極
13…ランプベース
14…発光管中心軸(管軸)
15…中心点
21…水冷配管
25…照射開口部
25A…通気開口部
26…通気開口部
26A…開口部
31…通気孔
32…水冷配管
51…発光管支持片
52…固定杭
53…接触面
54…穿貫孔
55…対称面
56…突出部
57…端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
両端にそれぞれ電極を封装した直管型長尺発光管から成り紫外線を放射する紫外線ランプと、
前記発光管の外周において、前記発光管をその長手方向に沿って囲繞するように前記発光管の管軸に関して対称配置されると共に、紫外線照射時に紫外線照射方向に開口する照射開口部と通気のための通気開口部とが前記ランプを介して互いに対向して形成されるように一部離間し、凹面側で紫外線を反射する一対の樋型反射鏡と、
前記発光管の中央部の外周上において、前記発光管外側面の少なくとも一部と接触して前記発光管中央部を支持すると共に、前記発光管の管軸に垂直な面への投影図上で、前記発光管外側面との接触面が、紫外線照射方向に直交し前記発光管を介して対向する位置関係で配置される、一対の発光管支持体と、
前記一対の反射鏡が成す前記通気開口部と対向して配置され穿貫して構成される通気孔を有すると共に、前記ランプと前記反射鏡と前記発光管支持体とを備える光源部と、前記発光管の空冷後の冷却風が流通する通風筒部とを隔てる隔壁と、
前記光源部と前記通風筒部と前記隔壁とを内部に収納してなる筐体と、
前記発光管の両端部をそれぞれ支持する管端支持部を備え、前記発光管に電気エネルギーを供給する電源供給機構と、
から構成される紫外線照射装置であって、
前記発光管支持体は、前記発光管外側面との接触面は凹面であり高耐熱性透光性材料から構成される発光管支持片と、該発光管支持片を穿貫してこれを固定し、自らは、前記反射鏡の前記通気開口部を貫通して前記隔壁に嵌挿され保持される、高耐熱性高熱伝導性金属材料から構成される固定杭と、から構成される
ことを特徴とする紫外線照射装置。
【請求項2】
前記一対の発光管支持体は、前記発光管の管軸に平行な面への投影図上では前記発光管を介して対向する位置関係で配置されていないことを特徴とする請求項1記載の紫外線照射装置。
【請求項3】
前記発光管の管軸の中心点と前記発光管支持体との、前記発光管の長手方向の距離は、前記発光管の有効発光長の5%を超えないことを特徴とする請求項1または2記載の紫外線照射装置。
【請求項4】
前記発光管支持片の前記発光管外側面との接触面は、全体が前記発光管外側面に接触していることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の紫外線照射装置。
【請求項5】
前記発光管支持片は、ランプ点灯時の熱で前記発光管と反応性を有しない材料から構成されることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の紫外線照射装置。
【請求項6】
前記固定杭は、ランプ点灯時の熱で前記発光管支持片と反応性を有しない金属または合金から構成されることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の紫外線照射装置。
【請求項7】
前記隔壁は、肉厚に構成され内部に冷却水流路を備えると共に、前記発光管との近接部を有し、前記通気孔は、前記発光管の長手方向に沿って延在する連続した長穴に形成されていることを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の紫外線照射装置。
【請求項8】
前記樋型反射鏡は肉厚に構成され、内部に冷却水流路を備えることを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載の紫外線照射装置。
【請求項9】
前記筐体が複数平行配列した前記紫外線ランプを備え、前記電源供給機構が、その複数の各ランプの両端部をそれぞれ支持すると共に、その各ランプに電気エネルギーを供給することが可能であるように構成されていることを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項に記載の紫外線照射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−160545(P2009−160545A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−1960(P2008−1960)
【出願日】平成20年1月9日(2008.1.9)
【出願人】(000000192)岩崎電気株式会社 (533)
【Fターム(参考)】