説明

脂質代謝改善組成物

【課題】優れた脂質代謝改善作用を有する化合物を提供すること、あわせて該化合物を含有する脂質代謝改善組成物を提供すること。
【解決手段】アルクチイン及び/又はアルクチゲニンを含有することを特徴とする脂質代謝改善組成物であり、特にアルクチイン及び/又はアルクチゲニンが、モクセイ科レンギョウ属の植物又はキク科ゴボウ属の植物の極性溶媒抽出エキスからなるものである脂質代謝改善組成物であり、該脂質代謝改善が、中性脂肪低下作用、脂肪蓄積抑制作用、脂肪細胞分化抑制作用及び/又は脂肪分解促進作用に基づくものである上記の脂質代謝改善組成物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中性脂肪低下作用、脂肪蓄積抑制作用、脂肪細胞分化抑制作用及び/又は脂肪分解促進作用に基づく脂質代謝改善組成物、及び当該組成物からなる食品、医薬、飼料等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、食習慣の欧米化への変化、更には運動不足等の生活習慣に起因して、体内の脂質代謝に異常をきたすことがあり、その結果、動脈硬化が誘発され、将来的に脳血管や心血管のおける重篤な疾病に至る可能性が示唆されている。
【0003】
これまでは、血液中のコレステロール値を下げることにより前記問題を解決できると考えられていたが、近年の研究により、前記の問題は血液中のコレステロール値よりも中性脂肪値の影響が大きいことが明らかとなってきている。
中性脂肪は、体の中に蓄積される脂肪の一つであり、肝臓や脂肪細胞に蓄えられた、いわゆる「貯蔵用エネルギー」である。すなわち、血中のグルコースが少なくなると、貯蔵されていた中性脂肪は遊離脂肪酸に分解されて血液中に放出され、エネルギーとして使用される。したがって、一定量の中性脂肪は身体にとって必要なものであるが、増えすぎると肥満をはじめ、身体に様々な影響をおよぼす要因となる。
【0004】
すなわち、ヒトの体内には、遊離脂肪酸、中性脂肪、コレステロール及びリン脂質の4種類の脂肪が存在するが、そのうちの中性脂肪はトリグリセライドとして存在し、遊離脂肪酸はすぐに使えるエネルギーであり、中性脂肪は貯蔵用のエネルギーとなっている。
【0005】
一方、同じ脂肪であっても、コレステロールは体内の細胞膜やホルモンの材料となるものであり、コレステロールには善玉コレステロールと称されるHDLと、悪玉コレステロールと称されるLDLがある。
LDLは、摂取した食物から体内に取り入れられたり、肝臓で合成されたりし、血液中を通って全身に運ばれて細胞膜やホルモンの合成に使用される。しかしながら、血液中のLDLが増えすぎると血管壁に付着などして、結果的に血管を細くし、動脈硬化の原因になる。
一方、HDLは、血管に付着したLDLを取り除き、肝臓に運ぶ働きをすることから、HDLが体内に多ければ多いほどいいといえるが、現代の食生活が欧米化へ変化し、肉中心の食生活となってきたことから、LDLの蓄積が増えてきている。
【0006】
ところで、最近、血中の中性脂肪が増えると、HDLを減少させ、逆にLDLが増加されることが判明し、中性脂肪の蓄積増加によって動脈硬化を促進させてしまう可能性が指摘されてきている。
この状態がいわゆる「高脂血症」といわれる状態であり、血中の中性脂肪やLDLが基準値を超えてしまった状態である。
高脂血症のなかでも、中性脂肪値が高い「高トリグリセライド血症」とコレステロール値が高い「高コレステロール血症」があるが、厄介なことに、自覚症状はほとんどなく、動脈硬化が起こって初めてわかるケースも多い。
特に血中の中性脂肪値が通常値よりも高い場合には、高血圧や高血糖値との相乗効果により、いわゆるメタボリックシンドロームとして、高い頻度で動脈硬化に至る可能性が示されている。
【0007】
従来から、このような症状を緩和させる方法としては、先ず食事療法や運動療法を行い、これらの療法によっても改善が認められない場合や症状が深刻な場合には、薬剤療法が行われてきた。しかしながら、食事療法や運動療法の対象者は、一般的に自覚症状が少なくて、発病していない未病の者であるため、このような精神的な苦痛を多く伴う治療法を継続することができず、挫折する例が数多く、実行が挙げられていないのが現状である。
【0008】
前記の薬剤投与による治療では、フィブラート系薬剤(例えば、ベザフィブラート:一般名、等)が投与されている。このフィブラート系薬剤は、肝臓でコレステロールや中性脂肪が合成されるのを抑制したり、LDLが肝臓に取り込まれるのを促進したりし、その結果血液中のコレスロールや中性脂肪を減少させる作用を有しており、最近では、脂肪酸の分解にかかわったり、中性脂肪を分解する酵素の働きを高める作用もあることが判明している。
【0009】
フィブラート系薬剤は、総コレステロール値と中性脂肪値の両方を下げるものであり、そのなかでも、特に中性脂肪値を下げる効果に優れているが、医療用医薬品であることから医師の診断が無ければ服用することができない。したがって深刻な高脂血症状態には至らない予備的な高脂血症状態(未病)の者は服用することができず、また、服用することができたとしても、該薬剤は継続して服用しなければならないことから、副作用の発現も多いものとなっている。
【0010】
また最近では、健康状態を維持し、持続させる健康食品が数多く登場してきており、上記した高脂血症状態を改善するとされる、いわゆる特定保健用食品(特保)が数多く販売されている。しかしながら、これらの食品は、あくまで食品であって医薬品とは異なるものであり、その改善効果は緩和であり、摂取するヒトによって異なり、これらの問題を根本的に解決するものではない。
【0011】
また、生薬成分による脂質の分解が検討されており、例えば、サンシン、センブリ、リュウタン、ジュウヤク、レンギョウ及びボタンピのうちの一種または二種以上から抽出された抽出物を配合してなる脂質分解促進剤も提案されている(特許文献1)。
しかしながら、これらの植物から抽出された抽出物は、主として脂肪細胞の脂肪分解を促進し、それにより痩身効果を与える脂質分解促進剤であり、上記した高脂血症治療における脂質分解促進剤とはその性質を異にする。
【0012】
更に、最近に至り、各種の植物に含まれる成分の有する作用に着目し、その作用の一つとして脂質代謝に及ぼす研究が行われている。例えばレンギョウの果実に含有される成分であるリグナン類、及びその果実抽出画分についての脂質代謝作用が検討されており、これらのリグナン類及びその果実抽出画分には、ラット、及びヒト由来肝癌細胞株:HepG2細胞を用いた培養実験で、中性脂肪やコレステロール等の脂質を低下させる作用があることが報告されている(非特許文献1)。
【0013】
このレンギョウの果実抽出画分が有する脂質低下作用は、植物成分由来の作用としてマイルドなものであり、極めて興味のあるものであるが、その有効成分が何であるかは特定されておらず、したがって、レンギョウから抽出された抽出画分についてその脂質代謝改善作用を有する成分を特定すれば、より有効な脂質代謝改善作用物質を提供し得るものといえるが、これまでに積極的に検討されてきていないのが現状である。
【特許文献1】特開2000−63260号公報
【非特許文献1】S-H., Choら; BioFactors,:22(2004), 161-163
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
したがって本発明は、上記現状に鑑み、レンギョウの含有成分を検討し、また、その含有成分の有する作用を検討し、なかでも脂質代謝改善作用を有する成分を特定し、より優れた脂質代謝改善作用を有する化合物を提供すること、あわせて該化合物を含有する脂質代謝改善組成物を提供することを課題とする。
【0015】
本発明者等は、かかる課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、レンギョウに含まれている成分の一つである配糖体アルクチインが、血中の脂肪の蓄積を抑制させるばかりでなく、中性脂肪を低下させると共に、肝臓中の脂質代謝機能が正常化される肝保護作用を有していることを確認し、本発明を完成させるに至った。
また、アルクチインはレンギョウばかりではなくキク科ゴボウ属の植物、ゴボウにも含まれるものであり、更にアルクチインの配糖体としての糖結合が切断されて得られるアルクチゲニンにも優れた作用があることを確認し、本発明を完成させるに至った。
【課題を解決するための手段】
【0016】
しかして本発明は、レンギョウ及びゴボウに含まれている成分であるアルクチイン及び/又はアルクチゲニンの有する薬理作用に基づく、具体的には以下の構成からなるものである。
【0017】
すなわち本発明は、その基本的態様として、アルクチイン及び/又はアルクチゲニンを含有することを特徴とする脂質代謝改善組成物である。
【0018】
より具体的な態様として本発明は、脂質代謝改善が、中性脂肪低下作用、脂肪蓄積抑制作用、脂肪細胞分化抑制作用及び/又は脂肪分解促進作用に基づくものである上記の脂質代謝改善組成物である。
【0019】
更に本発明は、上記のアルクチイン及び/又はアルクチゲニンが、モクセイ科レンギョウ属の植物又はキク科ゴボウ属の植物の極性溶媒抽出エキスからなるものである脂質代謝改善組成物であり、具体的には、モクセイ科レンギョウ属植物又はキク科ゴボウ属の植物が、レンギョウ又はゴボウであり、極性溶媒が水、アルコール系溶媒、またはその混合溶媒である脂質代謝改善組成物である。
【0020】
また本発明は、別の態様として、上記の脂質代謝改善組成物からなる食品、特に特定保健用食品であり、また医薬品、並びに動物用飼料である。
【0021】
更にまた、本発明は、脂肪蓄積の高い患者及び/又は中性脂肪値の高い患者に使用することを特徴とする脂質代謝改善組成物である。
【0022】
本発明が提供する上記した脂質代謝改善組成物に含有されるアルクチイン及び/又はアルクチゲニンは、レンギョウまたはゴボウに含まれる植物成分の一つであり、これまでこのアルクチイン及び/又はアルクチゲニンに脂肪の蓄積抑制作用、更に中性脂肪を低下させる作用があることは明確に記載されていない事項である。したがって本発明は、かかるアルクチイン及び/又はアルクチゲニンを有効成分として使用する点に一つの特徴を有するものである。
【発明の効果】
【0023】
本発明により、血中の脂肪の蓄積を抑制させるばかりでなく、特に中性脂肪を低下させると共に、肝臓中の脂質代謝機能が正常化される肝保護作用を有している脂肪蓄積抑制作用、中性脂肪低下作用に基づく脂質代謝改善組成物が提供される。
また、本発明が提供する脂質代謝改善組成物は、中性脂肪低下作用ばかりでなく、脂肪細胞における脂肪蓄積抑制効果、脂肪細胞分化抑制効果、並びに脂肪分解促進効果を発揮するものであり、極めて特異的な脂質代謝改善作用を発揮する。
【0024】
本発明が提供するこれらの作用効果を有する脂質代謝改善組成物は、レンギョウまたはゴボウ等の植物に含まれている成分に基づくものであることから、長期継続的に服用しても副作用が無く、安全なものであり、且つ効果的に脂質代謝を改善でき、加えて肝臓中の脂質代謝機能も改善できる利点を有している。
【0025】
特に中性脂肪値を効果的に低下させることは、生活習慣病である高脂血症を効果的に改善するものであり、メタボリックシンドロームを防止し、動脈硬化を予防しうる点で特に優れたものである。
本発明に係る脂質代謝改善組成物を含む食品、飼料並びに医薬品を使用することにより、副作用もなく、過度な食事制限をすることなく肥満を防止、予防することができ、これにより、生活習慣病と呼ばれる高血圧、高脂血症、糖尿病、循環器疾患、心臓疾患などの慢性疾患も予防及び改善できるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明が提供する脂肪代謝改善組成物において、有効成分として含有されるアルクチイン及び/又はアルクチゲニンは、モクセイ科レンギョウ属植物又はキク科ゴボウ属植物の含有成分の一つである。なお、アルクチインは、糖分子がフェノール系水酸基に結合した配糖体構造を有しており、かかる糖分子が外れたものとしてアルクチゲニンである。
更に、かかるアルクチイン及び/又はアルクチゲニンは、モクセイ科レンギョウ属植物又はキク科ゴボウ属植物の極性溶媒抽出エキスに含有されることが判明した。
【0027】
以下、本発明において、アルクチインそのものに加え、その配糖体構造において糖分子が外れたアルクチゲニンも含め、「アルクチイン」と称し、このアルクチインには、更にはモクセイ科レンギョウ属植物又はキク科ゴボウ属植物の極性溶媒抽出エキスからなるものも包含するものと解釈されたい。
また、アルクチインとしては、植物から単離・精製したアルクチインのみならず、化学的に合成されたアルクチインを使用してもよいことはいうまでもない。
【0028】
本発明の有効成分であるアルクチインを含有するモクセイ科レンギョウ属植物、又はキク科ゴボウ属植物としては、種々のものを挙げることができるが、レンギョウ属植物としてはシナレンギョウ(F. viridissima Lindl.)、若しくは朝鮮レンギョウ(F. Koreana nakai.)を、またはゴボウ属植物としてゴボウ(Arctium lappa L.)を挙げることができる。
【0029】
これらの植物からアルクチインを単離・精製する、或いはアルクチインを含有する抽出エキスを得るのに使用する植物部分としては、例えば、茎、葉、花、果実等を含め全草を用いても良いが、レンギョウの葉にアルクチインが多く含まれているため、特にレンギョウの葉を用いることが好ましい。
【0030】
またゴボウにあっては、その根は野菜として食されており、アルクチインを含有する抽出エキスを得るのに使用する植物部分としては、例えば茎、葉、花、果実、根茎等を含め全草を用いても良いが、果実から調製される生薬牛蒡子を用いることが好ましい。
【0031】
これらのレンギョウまたはゴボウ等の植物からアルクチインを単離・精製する方法としては、例えば材料となるレンギョウは葉、花、茎、芽などが例示されるが、中でもアルクチインを豊富に含むこと、及び乾燥による粉末化等の加工を施し、抽出を容易にすることができることから、葉の使用(例えば、乾燥葉)が適している。これに1〜50重量倍程度、好ましくは5〜15重量倍程度の極性溶媒、例えば、水、メタノール、エタノール等の低級アルコールである極性溶媒、またはそれらの混合溶媒等の溶媒を加え、1〜24時間程度、室温〜使用溶媒の沸点の範囲で浸漬・加熱抽出を行い、得られた抽出液を濃縮後、各種カラムを用いた吸着クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィーなどの各種クロマトグラフィーを単独で、または組み合わせることでアルクチインを単離・精製できる。
【0032】
また、牛蒡子を用いてアルクチインを単離・精製するには、牛蒡子をそのまま或るいは粉砕した後、1〜50重量倍程度、好ましくは5〜10重量倍程度の極性溶媒、例えば、水、メタノール、エタノール等の低級アルコールである極性溶媒、またはそれらの混合溶媒等の溶媒を加え、1〜24時間程度、室温〜使用溶媒の沸点の範囲で浸漬・加熱抽出を行い、得られた抽出液を濃縮後、各種カラムを用いた吸着クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィーなどの各種クロマトグラフィーを単独で、または組み合わせることでアルクチインを単離・精製できる。
【0033】
なお、本発明においては、上記において単離・精製したアルクチインそのものを使用することに加え、上記で抽出した抽出エキスそのもの、あるいは抽出エキスを凍結乾燥し、得られた凍結乾燥品からなる抽出エキスをアルクチインとして使用することもできる。
この場合の凍結乾燥操作は、汎用されている手段を応用することができる。
【0034】
本発明者等の検討の結果、かくして得られたアルクチイン又はモクセイ科レンギョウ属の植物又はキク科ゴボウ属の植物の極性溶媒抽出エキス(以下、単に「抽出エキス」と記す)には、優れた脂肪蓄積抑制作用ならびに中性脂肪低下作用があることが判明した。
【0035】
その有効量は、年齢や性別等により一概に限定できないが、アルクチインとして10〜1000mg/日程度、好ましくは50〜500mg/日程度であり、年齢、性別、更には対象症状等を考慮して適宜増減させることができる。
【0036】
また、抽出エキスを有効成分として含有させる場合には、抽出エキスに含有されるアルクチインの含有量を基準として、上記したアルクチインの投与量となる量の抽出エキスを投与すればよい。
【0037】
本発明の脂質代謝改善組成物は、通常の方法により各種の形態に加工することで製造できる。例えば、固体状物、液状物、乳化状物、ペースト状物、ゼリー状物等の形態に加工して、医薬品として、また食品として製造することができる。
【0038】
すなわち、本発明が提供する脂質代謝改善組成物は、医薬品の他に、食品として有効に適用することができる。本発明の脂質代謝改善組成物には、そのまま直ちに食品として摂取し得るものとして、また、その他調理して摂取し得るもの、あるいは食品製造用のプレミックスされた材料として提供することができる。
【0039】
本発明の脂質代謝改善組成物を含有する食品としては、固形状、粉末状、顆粒状のいずれの形態であってもよい。具体的には、例えば、ビスケット、クッキー、ケーキ、スナック、煎餅などの各種の菓子類、パン、粉末飲料(粉末コーヒー、粉末ココアなど)、飴、キャラメル等が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0040】
また、液状、乳化状のものとしては、ジュース、炭酸飲料、乳酸菌飲料などの各種の飲料を挙げることができ、ペースト状、ゼリー状のものとしてはファットスプレッド、クリーム、ジャム、デザート(プリン、ゼリー、水菓子等)を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。そのなかでも、好ましくは液状、ペースト状、ゼリー状のものである。
【0041】
本発明の脂質代謝改善組成物を、特に医薬品として使用する場合には、錠剤、散剤、顆粒剤、細粒剤、液剤等の形態である通常の製剤とすることができる。これらの製剤は、適宜製剤学的に許容される他の添加剤、例えば、賦形剤、結合剤、滑沢剤等の担体と共に、常法にしたがって、製剤化することができる。
また、甘味剤、着色剤等を添加して服用させることもできる。これらの製剤化にあたっては、日本薬局方の製剤総則に記載の方法によって行うことができる。
【0042】
本発明の脂質代謝改善組成物において、有効成分として使用するアルクチイン又は抽出エキスは、その脂質代謝改善作用を標準として、1日約1〜20g程度、好ましくは、2〜10g程度を摂取するのがよく、一般的には、1日3回毎食直前に服用する有効成分の含有量を設定し、その用量を摂取する製剤として設計すればよい。
【0043】
また、アルクチイン又は抽出エキスそのものを含有する場合には、抽出エキスを適当な溶媒で希釈し、液状組成物とし調製することもできる。また、抽出エキスそのものを適当な担体、好ましくは脂肪酸トリグリセライドと混合し、液状のままソフトカプセル等に充填し、調製することもできる。
【0044】
上記の製剤化においては、通常使用されている賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、界面活性剤、溶解補助剤、還元剤、緩衝剤、吸着剤、流動化剤、帯電防止剤、抗酸化剤、甘味剤、矯味剤、清涼化剤、遮光剤、着香剤、香料、芳香剤、コーティング剤、可塑剤等の製剤添加物の一種または二種以上を適宜選択して添加してもよいことはいうまでもない。
【0045】
そのような製剤添加物としては、具体的には、例えば、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、マルトデキストリン、エチルセルロース、乳糖、ソルビトール、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸、オレイン酸、流動パラフィン、第二リン酸カルシウム、セバチン酸ジブチル、マクロゴール、プロピレングリコール、コーンスターチ、デンプン、アルファー化デンプン、ゼラチン、ポピドン、クロスポピドン、グリセリン、ポリソルベート80、クエン酸、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、炭酸ナトリウム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等を挙げることができる。
【0046】
また、本発明の脂質代謝改善組成物としての製剤化にあたっては、アルクチインが有する中性脂肪低下作用、脂肪蓄積抑制作用、脂肪細胞分化抑制作用及び/又は脂肪分解促進作用を損なわない程度の質及び量の範囲で、ビタミン、ミネラル等の他の成分を添加させることもできる。
【0047】
さらに本発明は、上記で調製されたアルクチイン又は抽出エキスを有効成分として含有する脂質代謝改善組成物であるが、かかる脂質代謝改善組成物としては、食品として使用することができる。すなわち、上記で調製された脂質代謝改善組成物をそのまま食品、特に特定保健用食品(特保)として使用することもでき、また他の成分と共に混合し、食品、特に特定保健用食品(特保)、または動物用の飼料の形態とすることができる。
【0048】
したがって、本発明はまた別の態様として、脂肪蓄積の高い患者及び/又は中性脂肪値の高い患者用に使用する、中性脂肪低下作用、脂肪蓄積抑制作用、脂肪細胞分化抑制作用及び/又は脂肪分解促進作用に基づく脂質代謝改善組成物、特に食品、医薬品または飼料の形態にある脂質代謝改善組成物でもある。
【実施例】
【0049】
以下に本発明を、具体的実施例、試験例を説明することにより、詳細に説明するが、本発明の範囲は、これらの実施例、試験例により限定されるものではない。
【0050】
実施例1:レンギョウからアルクチイン含有抽出エキスの調製
乾燥レンギョウ葉1.5kgを用い、10倍量水を加え、100℃にて2時間加熱抽出を行った。次いで濾過し抽出液を得、これを減圧下濃縮乾固することにより、606.1gのアルクチイン含有抽出エキスを得た。
この抽出エキスのアルクチインの含有量は13%であった。
【0051】
実施例2:牛蒡子からアルクチイン含有抽出エキスの調製
牛蒡子1kgにメタノール3Lを加え、70℃による加熱抽出を3回行った。濾過した抽出液を併せ、減圧下濃縮乾固させることにより、269.3gのアルクチイン含有抽出エキスを得た。
この抽出エキスのアルクチインの含有量は10%であった。
【0052】
実施例3:アルクチインの単離
上記実施例2で得た抽出エキス269.3gを用い、ジエチルエーテル、酢酸エチル、ブタノールの順で各有機溶媒と水を体積比1:1に混合した液を用い順次分配抽出し、ブタノール画分41gを得た。このブタノール画分をダイヤイオンHP20(三菱化学社製)を充填したカラムに付し、水およびエタノール含有率10、30、50、70%の含水エタノールで順じ流出させ、70%エタノール画分24g得た。更にこの70%エタノール画分をWakogel C−300E(和光純薬工業社製)を充填したカラムに付し、クロロホルムとメタノールの混液(30:1〜10:1)を用い分画、精製して、アルクチイン13.6gを得た。
【0053】
試験例1:食事誘発系高脂血症モデルラットにおける血中脂質上昇抑制作用(その1)
実施例3で得たアルクチインの、高脂血症モデルラットにおける血中脂質上昇抑制作用を検討した。
【0054】
[方法]
Wistar系雄性ラット(5週齢/体重90〜110g;日本SLC)を使用した。ラットを1週間予備飼育した後、試験に供した(各群4匹)。
ラットを表1に示した高脂肪飼料(F2HDF2、オリエンタル酵母社製)を与え、同時に上記実施例3で得たアルクチインを21日間連続投与し、投与開始後3週間(21日)後における血漿中及び肝臓抽出液中の中性脂肪濃度(トリグリセライド濃度)、総コレステロール濃度、GPT値及びGOT値を、市販の測定キット(トリグリセライドE−テストワコー、総コレステロール−テストワコー、トランスアミラーゼCII−テストワコー;和光純薬工業社製)を用いて定量した。
【0055】
【表1】

【0056】
[試験群]
1.アルクチイン投与群
アルクチイン20mg/kg、50mg/kg及び125mg/kg投与群の3群とし、アルクチインを0.5%カルボキシメチルセルロース(CMC)溶液に懸濁し、経口投与した。
2.フィリリン投与群(比較対照群)
比較対照群として、レンギョウ含有成分であり、脂質低下作用が確認されているフィリリンを、20mg/kg、50mg/kg及び125mg/kg投与する3群とし、フィリリンを0.5%CMC溶液に懸濁し、経口投与した。
3.対照群
対照群として、0.5%CMC溶液のみを経口投与した群をおいた。
【0057】
[結果]
それらの結果を下記表2及び3にまとめて示した。
なお、表中の値は平均値±標準偏差(n=7〜8)で示し、**:p<0.01で対照群に対して統計学的有意差あり(LSD検定)を示した。
【0058】
【表2】

**:p<0.01;LSD
【0059】
【表3】

**:p<0.01;LSD
【0060】
上記表中の結果から明らかなように、本発明の有効成分であるアルクチインは、対照群及び比較対照群と比較して、特に血液中における中性脂肪を低下させる作用が優れていることが理解される。
【0061】
試験例2:食事誘発系高脂血症モデルラットにおける血中脂質上昇抑制作用(その2)
実施例1で得たアルクチイン含有抽出エキスの、高脂血症モデルラットにおける血中脂質上昇抑制作用を検討した。
[方法]
Wistar系雄性ラット(5週齢/体重90〜110g;日本SLC)を使用し、試験例1に準じた(各群8匹)。
【0062】
[試験群]
1.アルクチイン含有抽出エキス投与群
実施例1で得たアルクチイン含有抽出エキス320mg/kg、800mg/kg及び2000mg/kg投与群の3群とし、アルクチインを0.5%CMC溶液に懸濁し、経口投与した。
2.対照群
対照群として、0.5%CMC溶液のみを経口投与した群をおいた。
【0063】
[結果]
それらの結果を下記表4及び5にまとめて示した。
なお、表中の値は平均値±標準偏差(n=8)で示し、**:p<0.01で対照群に対して統計学的有意差あり(LSD検定)を示した。
【0064】
【表4】

**:p<0.01;LSD
【0065】
【表5】

**:p<0.01;LSD
【0066】
上記表中の結果から明らかなように、本発明の有効成分であるアルクチイン含有抽出エキスは、対照群に比較して、特に血液中における中性脂肪を低下させる作用が優れており、またGTP値及びGOT値を低下させていることが理解される。
【0067】
試験例3:脂肪蓄積抑制及び脂肪細胞への分化抑制作用の評価試験
動物培養細胞(前駆脂肪細胞)として、マウス由来前駆脂肪細胞(3T3−L1細胞、ATCC、CL−173)を用いた。
当該前駆脂肪細胞を、10%牛胎児血清含有DMEM培地(標準培地)で、37℃、5%炭酸ガス条件下で24ウェルプレートに培養した。コンフルエントに達した後、DMSO又はDMSOにて適当量に希釈したアルクチイン又はアルクチゲニン(DMSO最終濃度0.1%)を含む分化誘導培地(10%牛胎児血清含有DMEMに、0.25μMデキサメタゾン、0.5mM 3−イソブチル−1−メチルキサンチン、1μg/mLインスリン含有培地)1.0mLと交換し、48時間培養して分化を誘導した。
その後は、アルクチイン又はアルクチゲニンを含む1μg/mLインスリン含有標準培地と交換して、37℃、5%炭酸ガス条件下で2日おきに培地を交換し、培養した。
【0068】
10日後に、得られた脂肪細胞をリン酸緩衝生理食塩水にて洗浄後、超音波により細胞を破砕し、その破砕液について前駆脂肪細胞から脂肪細胞への分化の指標となるグリセロール−3−リン酸脱水素酵素(GPDH)活性と、中性脂肪(TG)蓄積量を測定して評価した。
GPDH活性は、GPDH活性測定キット(和光純薬工業社製)を用いて1分間に1μMのNADHを消費する活性を1U(単位)として測定し、TGはトリグリセライドE−テストワコー(GPO・DAOS法、和光純薬工業社製)を用いて測定した。
また、細胞破砕液中の蛋白量をLowry法により測定し、蛋白mgあたりのGPDH活性及びTG蓄積量として表した。
【0069】
その結果を、図1及び図2に示した。
図1は、アルクチイン及びアルクチゲニンの脂肪細胞への分化抑制を示す図であり、平均値±標準偏差(n=3)で示した。
なお、**は、p<0.01でコントロール(0.1%DMSO)に対して統計学的有意差あり(ボンフェローニの多重比較検定)を示した。
【0070】
図2は、アルクチイン及びアルクチゲニンの脂肪細胞における脂肪蓄積抑制作用を示す図であり、平均値±標準偏差(n=3)で示した。
なお、*:p<0.05;**;p<0.01でコントロール(0.1%DMSO)に対して統計学的有意差あり(ボンフェローニの多重比較検定)を示した。
【0071】
図1に示すように、無添加群[コントロール(0.1%DMSO)]に比べ、アルクチイン及びアルクチゲニンを添加した群では、明らかなGPDH活性の低下が認められ、前駆脂肪細胞の脂肪細胞への分化が抑制されていることが理解される。
また、図2に示すように、細胞内でのTGの蓄積量も明らかに低下していることが理解される。
【0072】
試験例4:脂肪分化促進作用の評価試験
マウス由来前駆脂肪細胞(3T3−L1細胞、ATCC、CL−173)を、試験例3と同様の分化誘導培地で48時間培養後、インシュリンを含む標準培地で脂肪を十分に細胞内に蓄積させたところで、DMSO又はDMSOにて適当量に希釈したアルクチイン又はアルクチゲニンを含む標準培地と交換して、48時間培養した。培養液中に脂肪分解の結果遊離してくるグリセロール量を指標として評価した。
なお、グリセロールの量は、Free Glycerol Reagent(シグマ社製)で測定した。
【0073】
その結果を、図3に示した。
すなわち、図中はアルクチイン及びアルクチゲニンの脂肪細胞における脂肪分化促進作用を示す図であり、平均値±標準偏差(n=3)で示した。
なお、**は、p<0.01でコントロール(0.1%DMSO)に対して統計学的有意差あり(ボンフェローニの多重比較検定)を示した。
【0074】
図3に示した結果からも判明するように、無添加群[コントロール(0.1%DMSO)]に比べ、300μMのアルクチゲニンを添加した群では、培地中のグリセロール量の明らかな上昇が認められ、脂肪細胞に蓄積された脂肪の分解が促進していることが理解される。なお、アルクチインには係る作用は認められなかった。
【0075】
以上の前駆脂肪細胞を使用した試験例3及び4の結果から、アルクチイン及びアルクチゲニンには、脂肪細胞の分化抑制作用が認められ、更にアルクチゲニンにおいては、脂肪分解促進作用が認められた。
特にアルクチインよりもアルクチゲニンのほうが優れた効果を示しているが、生体内の腸内細菌によりアルクチインがアルクチゲニンへ変換されることから(Biophilia, Vol.2, No.3, p54-58, 2006)、アルクチインを摂取した場合でもアルクチゲニンの所有する効果が発揮され、また、アルクチイン抽出エキスを摂取した場合でも同様の効果が発揮されることとなる。
【0076】
前駆脂肪細胞から分化した脂肪細胞は、脂肪を蓄積することから、前駆脂肪細胞から脂肪細胞への分化を抑止すれば、脂肪細胞数の増加や脂肪蓄積が抑制されることとなる。
また、仮に脂肪細胞に脂肪が蓄積しても、細胞内で分解してやれば脂肪蓄積が抑制されることとなる。すなわち、かかる前駆脂肪細胞の分化抑制作用及び脂肪分解促進作用を有する物質は、脂質代謝改善作用を有し、肥満の予防並びに解消の効果を発揮するものである。
したがって、本発明が提供する脂質代謝改善組成物は、中性脂肪低下作用、脂肪蓄積抑制作用、脂肪細胞分化抑制作用及び/又は脂肪分解促進作用に基づく脂質代謝改善作用を有する組成物となる。
【0077】
実施例4:アルクチイン含有抽出エキスを含有する医薬品
実施例1で得たアルクチイン含有抽出エキス80.0gを、乳糖219.0gおよびステアリン酸マグネシウム1.0gとともに、単発式打錠機にて打錠することにより、直径10mm、重量300mgの錠剤を製造した。
【0078】
(2)散剤:
上記実施例1で得たアルクチイン含有抽出エキス99.5gにステアリン酸マグネシウム0.5gを加え、常法により圧縮、粉砕、整粒、篩別して20〜50メッシュの顆粒剤を得た。
【0079】
実施例5:アルクチイン含有抽出エキスを含有する各種飲食物
以下に示す組成にて、実施例1で得たアルクチイン含有抽出エキス入りの各種飲食物を製造した。
(1)飴:
(組成) (重量部)
粉末ソルビトール 89.70
香料 0.25
アルクチイン含有抽出エキス 10.00
ソルビトールシード 0.05
全量 100.00
【0080】
(2)ガム:
(組成) (重量部)
ガムベース 20.00
炭酸カルシウム 2.00
ステビオサイド 0.10
アルクチイン含有抽出エキス 10.00
乳糖 66.90
香料 1.00
全量 100.00
【0081】
(3)キャラメル:
(組成) (重量部)
グラニュー糖 32.00
水飴 20.00
粉乳 30.00
硬化油 4.00
食塩 0.60
香料 0.03
水 3.37
アルクチイン含有抽出エキス 10.00
全量 100.00
【0082】
(4)炭酸飲料:
(組成) (重量部)
グラニュー糖 8.00
濃縮レモン果汁 1.00
L−アスコルビン酸 0.10
クエン酸 0.09
クエン酸ナトリウム 0.05
着色料 0.05
炭酸水 80.71
アルクチイン含有抽出エキス 10.00
全量 100.00
【0083】
(5)ジュース:
(組成) (重量部)
冷凍濃縮オレンジ果汁 5.00
果糖ブドウ糖液糖 1.00
クエン酸 0.10
L−アスコルビン酸 0.09
アルクチイン含有抽出エキス 10.00
香料 0.20
色素 0.10
水 83.51
全量 100.00
【0084】
(6)乳酸菌飲料:
(組成) (重量部)
乳固形21%発酵乳 14.76
果糖ブドウ糖液糖 13.31
ペクチン 0.50
クエン酸 0.08
香料 0.15
水 61.20
アルクチイン含有抽出エキス 10.00
全量 100.00
【0085】
(7)アルコール飲料:
(組成) (重量部)
50%エタノール 32.00
砂糖 8.60
果汁 2.40
アルクチイン含有抽出エキス 10.00
水 47.00
全量 100.00
【産業上の利用可能性】
【0086】
以上記載のように、本発明は、血中の脂肪の蓄積を抑制させるばかりでなく、特に中性脂肪を低下させると共に、肝臓中の脂質代謝機能が正常化される肝保護作用、脂肪蓄積抑制作用、中性脂肪低下作用等に基づく脂質代謝改善組成物である。
特に、本発明が提供する脂質代謝改善組成物は、中性脂肪低下作用ばかりでなく、脂肪細胞における脂肪蓄積抑制効果、脂肪細胞分化抑制効果、並びに脂肪分解促進効果を発揮するものであり、極めて特異的な脂質代謝改善作用を発揮する。
したがって、中性脂肪値を効果的に低下させることにより、生活習慣病である高脂血症を効果的に改善するものであり、メタボリックシンドロームを防止し、動脈硬化を予防しうる点で特に優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】試験例3による、アルクチイン及びアルクチゲニンの脂肪細胞への分化抑制を示す図である。
【図2】試験例3による、アルクチイン及びアルクチゲニンの脂肪細胞における脂肪蓄積抑制作用を示す図である。
【図3】試験例4による、アルクチイン及びアルクチゲニンの脂肪細胞における脂肪分化促進作用を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルクチイン及び/又はアルクチゲニンを含有することを特徴とする脂質代謝改善組成物。
【請求項2】
脂質代謝改善が、中性脂肪低下作用、脂肪蓄積抑制作用、脂肪細胞分化抑制作用及び/又は脂肪分解促進作用に基づくものである請求項1に記載の脂質代謝改善組成物。
【請求項3】
アルクチイン及び/又はアルクチゲニンが、モクセイ科レンギョウ属の植物又はキク科ゴボウ属の植物の極性溶媒抽出エキスからなるものである請求項1又は2に記載の脂質代謝改善組成物。
【請求項4】
モクセイ科レンギョウ属植物又はキク科ゴボウ属の植物が、レンギョウ又はゴボウである請求項3に記載の脂質代謝改善組成物。
【請求項5】
極性溶媒が水、アルコール系溶媒、またはその混合溶媒である請求項3又は4に記載の脂質代謝改善組成物。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の組成物を含有する食品。
【請求項7】
食品が特定保健用食品である請求項6に記載の食品。
【請求項8】
請求項1ないし5のいずれかに記載の組成物を含有する飼料。
【請求項9】
請求項1ないし5のいずれかに記載の組成物を含有する医薬品。
【請求項10】
脂肪蓄積の高い患者及び/又は中性脂肪値の高い患者に使用することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の脂質代謝改善組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−297209(P2008−297209A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−141495(P2007−141495)
【出願日】平成19年5月29日(2007.5.29)
【出願人】(391019728)養命酒製造株式会社 (11)
【Fターム(参考)】