自動車用ステアリングホイール
本発明は、自動車のステアリングホイールに関する。本発明は、運転者支援装置や運転者誘導装置の情報等を運転者に提供するのに、当該情報を運転者が容易に認識できるようにするとともに、道路交通に対する注意を削がれることなく、これらの装置や電話のための情報を入力することをも可能とすることを目的としている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用ステアリングホイールに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用ステアリングホイールにエアバッグおよびスイッチまたは押しボタンキーが備えられ、当該スイッチによって、例えばダッシュボードにおける運転者側方に通常設置されたラジオ本体を操作することなく、従って道路交通から注意を逸らすことなく、ラジオの選局をし、また音量を調節することが可能とされたステアリングホイールが公知とされている。
【0003】
道路交通が複雑化しているため、運転者の周辺状況に関する情報を増やす必要があり、これによって自動車の運転者に伝達される情報量が増えている。その一方において運転者の情報を受け入れる能力には限度がある。運転者は、肝心な運転に集中しなければならず、交通量の増大に伴い集中の度合いが一層高まっている。
【0004】
このため危険な状態を感知する運転者支援装置や運転者誘導装置が、自動車において多用されるようになってきており、ダッシュボードに設けられた視覚装置や聴覚装置を介して運転者に危険な状態を知らせる技術が公知である。運転者誘導装置は、ダッシュボードに設けられたディスプレイを備えている。運転者支援装置は、例えばドイツ特許出願公開第19821163A1および欧州特許出願公開第0640903A1に開示されている。
【0005】
視覚装置の欠点は、ダッシュボードの運転者の側方に設けられているため、特に運転者が、運転者誘導装置のディスプレイを見る際に道路交通状態に注意を払うことができない点にある。
【特許文献1】ドイツ特許出願公開第19821163A1
【特許文献2】欧州特許出願公開第0640903A1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、運転者支援装置や運転者誘導装置の情報等を運転者に提供するのに、当該情報を運転者が容易に認識できるようにするとともに、道路交通に対する注意を削がれることなく、これらの装置や電話のための情報を入力することをも可能とすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、これを請求項1の特徴によって達成する。
【0008】
本発明によると、ステアリングホイールが運転者の通信インタフェースとして構築されている。
【0009】
自動車上のセンサや乗員の挙動を検知するセンサを介して、または長距離送信または近距離テレメトリによって自動車で受信される信号を介して発生する情報を運転者に伝達することを可能にする部材が、運転者の情報装置としてステアリングホイールに設けられている。
【0010】
乗員の挙動とは、例えば着座位置や運転者の疲労がこれに該当する。
【0011】
運転者に情報を提供するための部材をステアリングホイールに設けることの利点は、運転時には、いつでもステアリングホイールが運転者の視界に入っているため、運転者が道路交通に注意を払うことに実質的に影響を与えないという点にある。
【0012】
運転者に情報を提供するための部材として、照光部材および/またはディスプレイおよび/または振動部材をステアリングホイールに組み込むことができる。
【0013】
前記部材が、ステアリングホイールの発泡トリム内、またはステアリングホイールのトリムの一部分に設けられていることが好ましい。前記部材が、直進方向に関してステアリングホイールのステアリングホイールリムの上半分に設けられていると有利である。
【0014】
別の実施態様では、前記部材が、ステアリングホイールリム全体に渡って均等に分散配置されている。この場合、ステアリングホイールの回転とは無関係に、上部に位置する部材のみが作動するように構成すると、すなわち前記部材がステアリングホイールの回転に伴ってステアリングホイールに対して相対移動すると有利である。
【0015】
さらに別の実施態様では、ステアリングホイール上の手の位置を検出する手段が設けられ、当該手で覆われている部材のみが作動するようになされている。
【0016】
各種の照光部材を設けることが可能である。帯状照光部材および/または点状照光部材および/または記号として構成された照光部材を用いることが可能である。
【0017】
矢印または移動点を、好ましい進行方向を示す運転者誘導装置の表示部材として設けることができる。矢印によって進行方向の変更指示を明確に表示することが可能である。これは移動点によって構成することも可能であり、その場合、移動点が順次点灯して、点が指示方向に動いているように見えるよう構成される。
【0018】
矢印または点が、進行方向の変更地点からの距離に応じて、異なる輝度または異なる色で点灯するように作動させるのが有利である。その結果、進行方向の変更の必要性を、運転者に早めに知らせることができる。進行方向変更地点への到達は、矢印または点の点滅、および/または緑から赤への色の変化を起こす作動工程によって報知可能である。
【0019】
未だ見えない次の信号機の情報を示すための対応する色部材、すなわち赤色、黄色、緑色の部材を設けることも可能である。その結果、信号が既に見える場合と同様に、運転者は、信号機に到達する際の信号に運転を合致させることが可能である。さらに次に信号が変わるまで、すなわち、信号が例えば緑から黄を経て赤に変わるまでの時間を表示する数値ディスプレイをステアリングホイールに設けることも可能である。このような装置は、未だ運転者には見えない信号に対しても運転を合致させるのに適している。
【0020】
照光部材の色、および/または輝度を変化させることによって、および/または照光部材を点滅させることによって、警告を表示することが可能である。従って、一形態では、照光部材の色を緑から赤に変化させることによって、前方の車との距離が狭まっていることが示されるように構成されている。また一形態では、警告を表す帯状の照光部材が、直進位置にあるステアリングホイールのステアリングホイールリムの上半分に設けられている。
【0021】
凍結時や、ABS、ESPまたはTCSが作動した場合等といった危険な運転状態を表示するために、点滅部材が設けられ、これらの危険な運転状態それぞれに対して特定の色の部材が割り当てられている。
【0022】
危険を表示し、あるいは危険な運転状態を表示するための他の方法としては、振動周波数および振動強度を変化させることが可能な振動部材を設ける手法がある。振動部材については、ステアリングホイールリム全体に渡って、少なくとも略同一の強度で振動を付与できるようにステアリングホイール上に設けられていると有利である。
【0023】
ディスプレイとして、記号と英数字を表示する少なくとも1つのディスプレイを設けることも可能である。このディスプレイは、例えば電話のディスプレイとして発信者や指定した電話番号を表示する。別の実施態様では、ディスプレイ部材は、ステアリングホイールが回転してもディスプレイ上の情報の位置が変化しないように、すなわち車にいわば固定された状態にて作動する。
【0024】
他の形態では、電話用のみならず、ナビゲーションシステム用の情報を入力して表示するためのスイッチがステアリングホイールに設けられている。
【発明を実施とするための最良の形態】
【0025】
図1には、従来の運転者誘導装置が使用されている場合の標準的状態が示されている。この運転者誘導装置は、ダッシュボードの運転者の側方にディスプレイ1を有する。従って運転者は、このディスプレイを見る場合、必然的に横を見なければならないので、その間、道路交通に注意を払うことができない。従って、事故の危険性が相当増大する。このような状態は、将来、運転者に伝わる情報量が増えると特に危険である。このため、図1のステアリングホイールでは、危険な状態を知らせる照光帯2が配設されている。
【0026】
図2A〜2Dには、照光帯2の様々な態様が示されている。図2Cの態様の照光帯2は、他の態様より細幅に形成されている。これらの照光帯2は、例えば緑から赤に色が変化し、あるいは照度が変化するので、危険な状態を報知するのに適している。これらの照光帯2は、例えば、異なる色を発することが可能な一連の多色LEDから成る。これらの照光帯2は、例えば、運転者自身の車と前の車との距離が非常に近接していることを知らせ、または凍結警告を伝えるのに適している。
【0027】
図3には、運転者が危険な状態を感知できるようにすることが可能な振動部材3を有するステアリングホイールが示されている。例えば、前方走行車、または交通渋滞の末端で前方に位置する他車との衝突等の危険が増大する程に、振動部材3の振動の度合いが大きくなる。振動部材3は、直進時および旋回時のいずれの場合にも、運転者が少なくとも1つの振動部材3に触ることができる態様で、ステアリングホイールリム4に等間隔に配設されている。例えば、回転不均衡部材を有する小型電動モータの回転速度を変化させ、または振動ダイヤフラムに加わる交流電圧の周波数を変化することによって異なる振動態様を生じさせる。更に周波数が一定の振動の場合には、危険状態の危険度に応じてリズムを変化させてもよい。
【0028】
図4Aは、運転者誘導装置の一部を構成する点灯式の矢印5がステアリングホイールリム4に設けられたステアリングホイールを示す。例えば、この図において矢印5は右を指し、次の機会に右に曲がらなければならないことを運転者に示している。同様に、直進指示も帯6(図4B)によって示すことが可能である。
【0029】
進行方向の変更を知らせる他の態様としては、複数の照光点7(図5)を設ける態様がある。進行方向を変更する必要がある場合には、照光点7が、右または左方向に順次点灯するように、即ち右または左方向に動く点が見えるように作動する。
【0030】
図6には、再度、運転者誘導装置がステアリングホイールに設けられている場合の運転者の状況が示されている。点灯する矢印5をステアリングホイールに設けることによって、運転者の側方のディスプレイ1を無くすことが可能になる。運転者は、道路交通への注意を中断しなくても、点灯する矢印5を認識することが可能である。この情報の表示を操舵角センサの情報と組み合わせることが可能である。
【0031】
図7には、次の信号機の情報を示すステアリングホイール上の表示が示されている。このために、赤色に点灯する部材8と黄色に点灯する部材9と緑色に点灯する部材10が、ステアリングホイールリムに設けられている。信号機は、信号が、現在、赤か黄か緑かを示す情報を伝達する。そこで、対応する部材がステアリングホイール上に点灯する。この情報は、次の信号が、例えばカーブのために到達する直前まで見えない場合に有利である。しかし、この点灯表示は、ステアリングホイール上に設けられた更に別の数値ディスプレイが、表示した信号が後どれだけ続くかを表示する場合には、遠くからでも見える信号に対しても適している。このような数値ディスプレイは、図7には示されていない。
【0032】
図8には、再度、ステアリングホイール上に設けられた振動部材が示されている。これらの振動部材は、運転者が片手だけでステアリングホイールを操作していても感知できるように配置される。
【0033】
図9D〜9Fには、図9A〜9Cに示されている2車間の距離に応じて異なった点灯をするステアリングホイールリムが示されている。車Aが前方に位置する車Bに接近すると、図9Aに示されているように、センサ14が感知する。センサ14によって車Aのステアリングホイールリムの照光帯11が作動し、図9Dに陰影線で示されているように最初は緑色に点灯する。車Aが更に車Bに接近すると(図9B)、センサ14によって照光帯11の色が変化するか、あるいは黄色に点灯する照光帯が作動するため、図9Eに異なる陰影線で示されているように車Aのステアリングホイールリム上に黄色帯12が示される。車Aが更に車Bに接近すると、照光帯11の色が再度変化するか、あるいは、赤色に点灯する照光帯が作動するため、図9Fに更に異なる陰影線で示されているように車Aのステアリングホイールリム上に赤色帯13が示される。色帯の濃さを変化させ、および/または点滅させることによって、更に別の警告を発することが可能である。
【0034】
図11A〜11Cは、図10A〜10Cのそれぞれ異なるルート状況を表示している。進行方向をルート情報装置の指示に従って左に変えなければならない交差点に車が接近すると(図10A)、緑に点灯する矢印15がステアリングホイールリム上に現われる(図11A)。これによって、運転者に左折する準備をしなければならないことを知らせる。図10Bに示されているように更に交差点に接近すると、矢印の色が変化し、図11Bに異なる陰影線で示されているように赤に点灯する矢印16が現われる。赤に点灯する矢印16は、運転者に今左折しなければならないことを知らせる。
【0035】
図10Cに示されているように、運転者が左折しなければならないことを見逃すかまたは気付くのが遅すぎて、交差点を通りすぎてしまった場合、ルート情報装置は方向転換の指示を出す。このために、図11Cに示されているように、左側の矢印17が左を指し、右側の矢印18が右を指した2つの照光する方向転換矢印がステアリングホイール上に現われる。
【0036】
図13Aには、ルート情報装置の指示する図12Aに示されている直進を示す表示が示されている。この直進も、左側の矢印19が右を指し、右側の矢印20が左を指した2つの照光矢印で示される。
【0037】
図13Bは、図12Bのように右折する指示の場合のステアリングホイールリム上の表示を示す。このために、ルート情報装置は、右を指す照光矢印21を作動させる。
【0038】
進行方向の変更指示を表示する他の態様としては、図13Cに示されている照光点22がある。図12Bのように進行方向を右に変更する場合、照光点22が左側から作動する。この場合、1つの照光点が点灯するとその前の照光点が消えるため、照光点が左から右に移動しているように見える。進行方向を左に変更する場合、照光点は、右から左に移動しているように見えるように作動する。
【0039】
図14Aは、運転者の疲労によって生じ得る車Aの危険な動きを示す。運転者は、もはや直進を維持することができず、蛇行する。そこで、車Aの出した信号が、前方を走行している車Bに多少当るか、あるいは全く当たらない状態となる。車Aのステアリングホイール上の振動部材23は、車Aに到達する様々な強度の応答信号によって作動する(図15)。更に、照光部材24を作動させることも可能である。
【0040】
図14Bでは、危険な動きをしている車Aを車Cが追い越そうとしているため、状況が更に悪化している。車Cも車Aの出す信号によって感知される。このように危険が増大したことを振動部材23の振動強度が増すことによって車Aの運転者に知らせる。更に、この状況は、輝度を増し、あるいは照光部材24を点滅させることによって報知してもよい。
【0041】
図16、16A、16Bは、照光部材の配設に関する他の態様を示している。
【0042】
図16A、16Bは、図16によるステアリングホイールのA−A線断面図である。図16Aの実施態様では、照光部材25(例えばLED部材)が、ステアリングホイールリム4のうち、断面が狭いステアリングホイールリム部分に設けられている。照光部材25は2色以上発することができ、ルート情報装置の信号または危険状態を感知する受信装置の信号に応じて同時又は順次に作動する。
【0043】
図16Bは、照光部材26が、ステアリングホイールリムの乗員に面する面全体に設けられている。この照光部材26は、照光部材25と同様に作動する。
【0044】
図17には、記号や英数字を表示するディスプレイ27およびスイッチ28を備えたステアリングホイールが示されている。ディスプレイ27は、例えば、電話のディスプレイとして、発信者やダイアルした電話番号を表示する。英数字は、ディスプレイ27の情報が、ステアリングホイールの回転に関係なく、常に図17に示されている位置に位置するように作動する。また、ディスプレイ27は、スイッチと共に使って、運転モード時にナビゲーションシステムからのフィードバックメッセージを表示するばかりでなく、ナビゲーションシステム用の情報を入力して表示することも可能である。安全上、一定の機能が駐車位置でのみ動作可能に構成することが有用である。
【0045】
なお、ステアリングホイール上に設けられた部材を作動させるのに、公知の回路が使用されている。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】従来の運転者誘導装置が使用されている標準的状況を示す。
【図2A】ステアリングホイールに照光帯が設けられた態様を示す。
【図2B】ステアリングホイールに照光帯が設けられた態様を示す。
【図2C】ステアリングホイールに照光帯が設けられた態様を示す。
【図2D】ステアリングホイールに照光帯が設けられた態様を示す。
【図3】振動部材を有するステアリングホイールを示す。
【図4A】点灯する記号や帯を有するステアリングホイールを示す。
【図4B】点灯する記号や帯を有するステアリングホイールを示す。
【図5】点灯する点を有するステアリングホイールを示す。
【図6】ステアリングホイール上にディスプレイを有する運転者誘導装置が使用されている場合の運転者の状況が示された態様を示す。
【図7】次の信号機の情報が表示された態様を示す。
【図8】ステアリングホイールに振動部材が設けられた態様を示す。
【図9A】前方の車との車間距離が異なり、異なる入力信号を受ける車を示す。
【図9B】前方の車との車間距離が異なり、異なる入力信号を受ける車を示す。
【図9C】前方の車との車間距離が異なり、異なる入力信号を受ける車を示す。
【図9D】後の車のステアリングホイール上に図9A〜9Cの車間距離に応じて出力される出力信号を示す。
【図9E】後の車のステアリングホイール上に図9A〜9Cの車間距離に応じて出力される出力信号を示す。
【図9F】後の車のステアリングホイール上に図9A〜9Cの車間距離に応じて出力される出力信号を示す。
【図10A】進行方向に変更がある場合の様々なルート状況を示す。
【図10B】進行方向に変更がある場合の様々なルート状況を示す。
【図10C】進行方向に変更がある場合の様々なルート状況を示す。
【図11A】図10A〜10Cのルート状況を示すステアリングホイール上の表示を示す。
【図11B】図10A〜10Cのルート状況を示すステアリングホイール上の表示を示す。
【図11C】図10A〜10Cのルート状況を示すステアリングホイール上の表示を示す。
【図12A】進行方向に応じた異なるルート状況を示す。
【図12B】進行方向に応じた異なるルート状況を示す。
【図13A】図12A、12Bのルート状況を示すステアリングホイール上の表示を示す。
【図13B】図12A、12Bのルート状況を示すステアリングホイール上の表示を示す。
【図13C】図12A、12Bのルート状況を示すステアリングホイール上の表示を示す。
【図14A】運転者が疲労している場合の危険な状況を示す。
【図14B】運転者が疲労している場合の危険な状況を示す。
【図15】図14A、14Bに基づく状況を表示した状態を示す。
【図16】異なった配置態様の照光部材を有するステアリングホイールを示す。
【図16A】異なった配置態様の照光部材を有するステアリングホイールを示す。
【図16B】異なった配置態様の照光部材を有するステアリングホイールを示す。
【図17】英数字表示とスイッチが設けられたステアリングホイールを示す。
【符号の説明】
【0047】
1 ディスプレイ
2 照光帯
3 振動部材
4 ステアリングホイールリム
5 矢印
6 帯
8 赤色点灯部材
9 黄色点灯部材
10 緑色点灯部材
14 センサ
11 照光帯
12 黄色帯
13 赤色帯
15 緑色点灯矢印
16 赤色点灯矢印
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用ステアリングホイールに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用ステアリングホイールにエアバッグおよびスイッチまたは押しボタンキーが備えられ、当該スイッチによって、例えばダッシュボードにおける運転者側方に通常設置されたラジオ本体を操作することなく、従って道路交通から注意を逸らすことなく、ラジオの選局をし、また音量を調節することが可能とされたステアリングホイールが公知とされている。
【0003】
道路交通が複雑化しているため、運転者の周辺状況に関する情報を増やす必要があり、これによって自動車の運転者に伝達される情報量が増えている。その一方において運転者の情報を受け入れる能力には限度がある。運転者は、肝心な運転に集中しなければならず、交通量の増大に伴い集中の度合いが一層高まっている。
【0004】
このため危険な状態を感知する運転者支援装置や運転者誘導装置が、自動車において多用されるようになってきており、ダッシュボードに設けられた視覚装置や聴覚装置を介して運転者に危険な状態を知らせる技術が公知である。運転者誘導装置は、ダッシュボードに設けられたディスプレイを備えている。運転者支援装置は、例えばドイツ特許出願公開第19821163A1および欧州特許出願公開第0640903A1に開示されている。
【0005】
視覚装置の欠点は、ダッシュボードの運転者の側方に設けられているため、特に運転者が、運転者誘導装置のディスプレイを見る際に道路交通状態に注意を払うことができない点にある。
【特許文献1】ドイツ特許出願公開第19821163A1
【特許文献2】欧州特許出願公開第0640903A1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、運転者支援装置や運転者誘導装置の情報等を運転者に提供するのに、当該情報を運転者が容易に認識できるようにするとともに、道路交通に対する注意を削がれることなく、これらの装置や電話のための情報を入力することをも可能とすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、これを請求項1の特徴によって達成する。
【0008】
本発明によると、ステアリングホイールが運転者の通信インタフェースとして構築されている。
【0009】
自動車上のセンサや乗員の挙動を検知するセンサを介して、または長距離送信または近距離テレメトリによって自動車で受信される信号を介して発生する情報を運転者に伝達することを可能にする部材が、運転者の情報装置としてステアリングホイールに設けられている。
【0010】
乗員の挙動とは、例えば着座位置や運転者の疲労がこれに該当する。
【0011】
運転者に情報を提供するための部材をステアリングホイールに設けることの利点は、運転時には、いつでもステアリングホイールが運転者の視界に入っているため、運転者が道路交通に注意を払うことに実質的に影響を与えないという点にある。
【0012】
運転者に情報を提供するための部材として、照光部材および/またはディスプレイおよび/または振動部材をステアリングホイールに組み込むことができる。
【0013】
前記部材が、ステアリングホイールの発泡トリム内、またはステアリングホイールのトリムの一部分に設けられていることが好ましい。前記部材が、直進方向に関してステアリングホイールのステアリングホイールリムの上半分に設けられていると有利である。
【0014】
別の実施態様では、前記部材が、ステアリングホイールリム全体に渡って均等に分散配置されている。この場合、ステアリングホイールの回転とは無関係に、上部に位置する部材のみが作動するように構成すると、すなわち前記部材がステアリングホイールの回転に伴ってステアリングホイールに対して相対移動すると有利である。
【0015】
さらに別の実施態様では、ステアリングホイール上の手の位置を検出する手段が設けられ、当該手で覆われている部材のみが作動するようになされている。
【0016】
各種の照光部材を設けることが可能である。帯状照光部材および/または点状照光部材および/または記号として構成された照光部材を用いることが可能である。
【0017】
矢印または移動点を、好ましい進行方向を示す運転者誘導装置の表示部材として設けることができる。矢印によって進行方向の変更指示を明確に表示することが可能である。これは移動点によって構成することも可能であり、その場合、移動点が順次点灯して、点が指示方向に動いているように見えるよう構成される。
【0018】
矢印または点が、進行方向の変更地点からの距離に応じて、異なる輝度または異なる色で点灯するように作動させるのが有利である。その結果、進行方向の変更の必要性を、運転者に早めに知らせることができる。進行方向変更地点への到達は、矢印または点の点滅、および/または緑から赤への色の変化を起こす作動工程によって報知可能である。
【0019】
未だ見えない次の信号機の情報を示すための対応する色部材、すなわち赤色、黄色、緑色の部材を設けることも可能である。その結果、信号が既に見える場合と同様に、運転者は、信号機に到達する際の信号に運転を合致させることが可能である。さらに次に信号が変わるまで、すなわち、信号が例えば緑から黄を経て赤に変わるまでの時間を表示する数値ディスプレイをステアリングホイールに設けることも可能である。このような装置は、未だ運転者には見えない信号に対しても運転を合致させるのに適している。
【0020】
照光部材の色、および/または輝度を変化させることによって、および/または照光部材を点滅させることによって、警告を表示することが可能である。従って、一形態では、照光部材の色を緑から赤に変化させることによって、前方の車との距離が狭まっていることが示されるように構成されている。また一形態では、警告を表す帯状の照光部材が、直進位置にあるステアリングホイールのステアリングホイールリムの上半分に設けられている。
【0021】
凍結時や、ABS、ESPまたはTCSが作動した場合等といった危険な運転状態を表示するために、点滅部材が設けられ、これらの危険な運転状態それぞれに対して特定の色の部材が割り当てられている。
【0022】
危険を表示し、あるいは危険な運転状態を表示するための他の方法としては、振動周波数および振動強度を変化させることが可能な振動部材を設ける手法がある。振動部材については、ステアリングホイールリム全体に渡って、少なくとも略同一の強度で振動を付与できるようにステアリングホイール上に設けられていると有利である。
【0023】
ディスプレイとして、記号と英数字を表示する少なくとも1つのディスプレイを設けることも可能である。このディスプレイは、例えば電話のディスプレイとして発信者や指定した電話番号を表示する。別の実施態様では、ディスプレイ部材は、ステアリングホイールが回転してもディスプレイ上の情報の位置が変化しないように、すなわち車にいわば固定された状態にて作動する。
【0024】
他の形態では、電話用のみならず、ナビゲーションシステム用の情報を入力して表示するためのスイッチがステアリングホイールに設けられている。
【発明を実施とするための最良の形態】
【0025】
図1には、従来の運転者誘導装置が使用されている場合の標準的状態が示されている。この運転者誘導装置は、ダッシュボードの運転者の側方にディスプレイ1を有する。従って運転者は、このディスプレイを見る場合、必然的に横を見なければならないので、その間、道路交通に注意を払うことができない。従って、事故の危険性が相当増大する。このような状態は、将来、運転者に伝わる情報量が増えると特に危険である。このため、図1のステアリングホイールでは、危険な状態を知らせる照光帯2が配設されている。
【0026】
図2A〜2Dには、照光帯2の様々な態様が示されている。図2Cの態様の照光帯2は、他の態様より細幅に形成されている。これらの照光帯2は、例えば緑から赤に色が変化し、あるいは照度が変化するので、危険な状態を報知するのに適している。これらの照光帯2は、例えば、異なる色を発することが可能な一連の多色LEDから成る。これらの照光帯2は、例えば、運転者自身の車と前の車との距離が非常に近接していることを知らせ、または凍結警告を伝えるのに適している。
【0027】
図3には、運転者が危険な状態を感知できるようにすることが可能な振動部材3を有するステアリングホイールが示されている。例えば、前方走行車、または交通渋滞の末端で前方に位置する他車との衝突等の危険が増大する程に、振動部材3の振動の度合いが大きくなる。振動部材3は、直進時および旋回時のいずれの場合にも、運転者が少なくとも1つの振動部材3に触ることができる態様で、ステアリングホイールリム4に等間隔に配設されている。例えば、回転不均衡部材を有する小型電動モータの回転速度を変化させ、または振動ダイヤフラムに加わる交流電圧の周波数を変化することによって異なる振動態様を生じさせる。更に周波数が一定の振動の場合には、危険状態の危険度に応じてリズムを変化させてもよい。
【0028】
図4Aは、運転者誘導装置の一部を構成する点灯式の矢印5がステアリングホイールリム4に設けられたステアリングホイールを示す。例えば、この図において矢印5は右を指し、次の機会に右に曲がらなければならないことを運転者に示している。同様に、直進指示も帯6(図4B)によって示すことが可能である。
【0029】
進行方向の変更を知らせる他の態様としては、複数の照光点7(図5)を設ける態様がある。進行方向を変更する必要がある場合には、照光点7が、右または左方向に順次点灯するように、即ち右または左方向に動く点が見えるように作動する。
【0030】
図6には、再度、運転者誘導装置がステアリングホイールに設けられている場合の運転者の状況が示されている。点灯する矢印5をステアリングホイールに設けることによって、運転者の側方のディスプレイ1を無くすことが可能になる。運転者は、道路交通への注意を中断しなくても、点灯する矢印5を認識することが可能である。この情報の表示を操舵角センサの情報と組み合わせることが可能である。
【0031】
図7には、次の信号機の情報を示すステアリングホイール上の表示が示されている。このために、赤色に点灯する部材8と黄色に点灯する部材9と緑色に点灯する部材10が、ステアリングホイールリムに設けられている。信号機は、信号が、現在、赤か黄か緑かを示す情報を伝達する。そこで、対応する部材がステアリングホイール上に点灯する。この情報は、次の信号が、例えばカーブのために到達する直前まで見えない場合に有利である。しかし、この点灯表示は、ステアリングホイール上に設けられた更に別の数値ディスプレイが、表示した信号が後どれだけ続くかを表示する場合には、遠くからでも見える信号に対しても適している。このような数値ディスプレイは、図7には示されていない。
【0032】
図8には、再度、ステアリングホイール上に設けられた振動部材が示されている。これらの振動部材は、運転者が片手だけでステアリングホイールを操作していても感知できるように配置される。
【0033】
図9D〜9Fには、図9A〜9Cに示されている2車間の距離に応じて異なった点灯をするステアリングホイールリムが示されている。車Aが前方に位置する車Bに接近すると、図9Aに示されているように、センサ14が感知する。センサ14によって車Aのステアリングホイールリムの照光帯11が作動し、図9Dに陰影線で示されているように最初は緑色に点灯する。車Aが更に車Bに接近すると(図9B)、センサ14によって照光帯11の色が変化するか、あるいは黄色に点灯する照光帯が作動するため、図9Eに異なる陰影線で示されているように車Aのステアリングホイールリム上に黄色帯12が示される。車Aが更に車Bに接近すると、照光帯11の色が再度変化するか、あるいは、赤色に点灯する照光帯が作動するため、図9Fに更に異なる陰影線で示されているように車Aのステアリングホイールリム上に赤色帯13が示される。色帯の濃さを変化させ、および/または点滅させることによって、更に別の警告を発することが可能である。
【0034】
図11A〜11Cは、図10A〜10Cのそれぞれ異なるルート状況を表示している。進行方向をルート情報装置の指示に従って左に変えなければならない交差点に車が接近すると(図10A)、緑に点灯する矢印15がステアリングホイールリム上に現われる(図11A)。これによって、運転者に左折する準備をしなければならないことを知らせる。図10Bに示されているように更に交差点に接近すると、矢印の色が変化し、図11Bに異なる陰影線で示されているように赤に点灯する矢印16が現われる。赤に点灯する矢印16は、運転者に今左折しなければならないことを知らせる。
【0035】
図10Cに示されているように、運転者が左折しなければならないことを見逃すかまたは気付くのが遅すぎて、交差点を通りすぎてしまった場合、ルート情報装置は方向転換の指示を出す。このために、図11Cに示されているように、左側の矢印17が左を指し、右側の矢印18が右を指した2つの照光する方向転換矢印がステアリングホイール上に現われる。
【0036】
図13Aには、ルート情報装置の指示する図12Aに示されている直進を示す表示が示されている。この直進も、左側の矢印19が右を指し、右側の矢印20が左を指した2つの照光矢印で示される。
【0037】
図13Bは、図12Bのように右折する指示の場合のステアリングホイールリム上の表示を示す。このために、ルート情報装置は、右を指す照光矢印21を作動させる。
【0038】
進行方向の変更指示を表示する他の態様としては、図13Cに示されている照光点22がある。図12Bのように進行方向を右に変更する場合、照光点22が左側から作動する。この場合、1つの照光点が点灯するとその前の照光点が消えるため、照光点が左から右に移動しているように見える。進行方向を左に変更する場合、照光点は、右から左に移動しているように見えるように作動する。
【0039】
図14Aは、運転者の疲労によって生じ得る車Aの危険な動きを示す。運転者は、もはや直進を維持することができず、蛇行する。そこで、車Aの出した信号が、前方を走行している車Bに多少当るか、あるいは全く当たらない状態となる。車Aのステアリングホイール上の振動部材23は、車Aに到達する様々な強度の応答信号によって作動する(図15)。更に、照光部材24を作動させることも可能である。
【0040】
図14Bでは、危険な動きをしている車Aを車Cが追い越そうとしているため、状況が更に悪化している。車Cも車Aの出す信号によって感知される。このように危険が増大したことを振動部材23の振動強度が増すことによって車Aの運転者に知らせる。更に、この状況は、輝度を増し、あるいは照光部材24を点滅させることによって報知してもよい。
【0041】
図16、16A、16Bは、照光部材の配設に関する他の態様を示している。
【0042】
図16A、16Bは、図16によるステアリングホイールのA−A線断面図である。図16Aの実施態様では、照光部材25(例えばLED部材)が、ステアリングホイールリム4のうち、断面が狭いステアリングホイールリム部分に設けられている。照光部材25は2色以上発することができ、ルート情報装置の信号または危険状態を感知する受信装置の信号に応じて同時又は順次に作動する。
【0043】
図16Bは、照光部材26が、ステアリングホイールリムの乗員に面する面全体に設けられている。この照光部材26は、照光部材25と同様に作動する。
【0044】
図17には、記号や英数字を表示するディスプレイ27およびスイッチ28を備えたステアリングホイールが示されている。ディスプレイ27は、例えば、電話のディスプレイとして、発信者やダイアルした電話番号を表示する。英数字は、ディスプレイ27の情報が、ステアリングホイールの回転に関係なく、常に図17に示されている位置に位置するように作動する。また、ディスプレイ27は、スイッチと共に使って、運転モード時にナビゲーションシステムからのフィードバックメッセージを表示するばかりでなく、ナビゲーションシステム用の情報を入力して表示することも可能である。安全上、一定の機能が駐車位置でのみ動作可能に構成することが有用である。
【0045】
なお、ステアリングホイール上に設けられた部材を作動させるのに、公知の回路が使用されている。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】従来の運転者誘導装置が使用されている標準的状況を示す。
【図2A】ステアリングホイールに照光帯が設けられた態様を示す。
【図2B】ステアリングホイールに照光帯が設けられた態様を示す。
【図2C】ステアリングホイールに照光帯が設けられた態様を示す。
【図2D】ステアリングホイールに照光帯が設けられた態様を示す。
【図3】振動部材を有するステアリングホイールを示す。
【図4A】点灯する記号や帯を有するステアリングホイールを示す。
【図4B】点灯する記号や帯を有するステアリングホイールを示す。
【図5】点灯する点を有するステアリングホイールを示す。
【図6】ステアリングホイール上にディスプレイを有する運転者誘導装置が使用されている場合の運転者の状況が示された態様を示す。
【図7】次の信号機の情報が表示された態様を示す。
【図8】ステアリングホイールに振動部材が設けられた態様を示す。
【図9A】前方の車との車間距離が異なり、異なる入力信号を受ける車を示す。
【図9B】前方の車との車間距離が異なり、異なる入力信号を受ける車を示す。
【図9C】前方の車との車間距離が異なり、異なる入力信号を受ける車を示す。
【図9D】後の車のステアリングホイール上に図9A〜9Cの車間距離に応じて出力される出力信号を示す。
【図9E】後の車のステアリングホイール上に図9A〜9Cの車間距離に応じて出力される出力信号を示す。
【図9F】後の車のステアリングホイール上に図9A〜9Cの車間距離に応じて出力される出力信号を示す。
【図10A】進行方向に変更がある場合の様々なルート状況を示す。
【図10B】進行方向に変更がある場合の様々なルート状況を示す。
【図10C】進行方向に変更がある場合の様々なルート状況を示す。
【図11A】図10A〜10Cのルート状況を示すステアリングホイール上の表示を示す。
【図11B】図10A〜10Cのルート状況を示すステアリングホイール上の表示を示す。
【図11C】図10A〜10Cのルート状況を示すステアリングホイール上の表示を示す。
【図12A】進行方向に応じた異なるルート状況を示す。
【図12B】進行方向に応じた異なるルート状況を示す。
【図13A】図12A、12Bのルート状況を示すステアリングホイール上の表示を示す。
【図13B】図12A、12Bのルート状況を示すステアリングホイール上の表示を示す。
【図13C】図12A、12Bのルート状況を示すステアリングホイール上の表示を示す。
【図14A】運転者が疲労している場合の危険な状況を示す。
【図14B】運転者が疲労している場合の危険な状況を示す。
【図15】図14A、14Bに基づく状況を表示した状態を示す。
【図16】異なった配置態様の照光部材を有するステアリングホイールを示す。
【図16A】異なった配置態様の照光部材を有するステアリングホイールを示す。
【図16B】異なった配置態様の照光部材を有するステアリングホイールを示す。
【図17】英数字表示とスイッチが設けられたステアリングホイールを示す。
【符号の説明】
【0047】
1 ディスプレイ
2 照光帯
3 振動部材
4 ステアリングホイールリム
5 矢印
6 帯
8 赤色点灯部材
9 黄色点灯部材
10 緑色点灯部材
14 センサ
11 照光帯
12 黄色帯
13 赤色帯
15 緑色点灯矢印
16 赤色点灯矢印
【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転者用の通信インタフェースとして構築されていることを特徴とする自動車用ステアリングホイール。
【請求項2】
自動車上のセンサ、および/または乗員の挙動を検知するセンサを介して、および/または長距離送信または近距離テレメトリによって自動車で受信される信号もしくは自動車から送信される信号を介して発生する情報を運転者に伝達することを可能にする部材(2,3,5,6−13,15−27)が、運転者用の情報装置としてステアリングホイールに設けられていることを特徴とする請求項1に記載のステアリングホイール。
【請求項3】
照光部材、および/またはディスプレイ、および/または振動部材がステアリングホイールに組み込まれていることを特徴とする請求項1又は2に記載のステアリングホイール。
【請求項4】
前記部材(2,3,5,6−13,15−27)が、ステアリングホイールの発泡トリム内、またはステアリングホイールのトリムの一部分に設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項5】
前記部材(25,26)が、直進方向に関してステアリングホイールのステアリングホイールリム(4)の上半分に設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項6】
前記部材(7)が、ステアリングホイールリム(4)全体に渡って均等に分散配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項7】
ステアリングホイールの回転とは無関係に、上部に位置する部材(7)のみが作動するよう構成されていることを特徴とする請求項6に記載のステアリングホイール。
【請求項8】
ステアリングホイール上の手の位置を検出する手段が設けられるとともに、手で覆われている前記部材のみが作動するように構成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項9】
帯状の照光部材(6,11−13)および/または点状の照光部材(7)および/または記号として構成された照光部材(5,15−21)が用いられていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項10】
矢印(5,15−21)または移動点(7,22)が、推奨される進行方向を示す運転者用の誘導装置の表示部材として設けられていることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項11】
前記矢印(5,15−21)または点(7,22)が、進行方向の変更地点からの距離に応じて、異なる輝度または異なる色で点灯するように作動することが可能であることを特徴とする請求項10に記載のステアリングホイール。
【請求項12】
進行方向変更地点に達した場合に前記矢印(5,15−21)または点(7,22)が点滅するように作動することを特徴とする請求項10又は11に記載のステアリングホイール。
【請求項13】
進行方向変更地点に近接した場合に、前記矢印(5,15−21)または点(7,22)の色が緑から赤に変わることを特徴とする請求項10から12のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項14】
次の信号機の情報を示すべく当該信号機に対応する色部材(8,9,10)が設けられていることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項15】
次に信号が変わるまでの時間を表示する数値ディスプレイがステアリングホイールに設けられていることを特徴とする請求項14に記載のステアリングホイール。
【請求項16】
前記照光部材(2,3,5,6−13,15−27)の色、および/または輝度を変化させ、および/または照光部材(2,3,5,6−13,15−27)を点滅させることによって警告表示することが可能であることを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項17】
前記照光部材(11,12,13)のうちの少なくとも1つの色を緑から赤に変化させることによって、前方の車との距離が狭まっていることを示すことが可能であることを特徴とする請求項16に記載のステアリングホイール。
【請求項18】
少なくとも1つの帯状の照光部材(11,12,13)が、直進方向に関して、ステアリングホイールのステアリングホイールリム(4)の上半分に設けられていることを特徴とする請求項17に記載のステアリングホイール。
【請求項19】
凍結時、ABS、ESPまたはTCSの作動による危険運転状態を示すための点滅部材(24)が設けられ、前記危険運転状態に応じて所定の色部材が割り当てられていることを特徴とする請求項1から18のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項20】
振動周波数および振動強度を変化させることが可能な振動部材(23)が、危険表示、または危険な運転状態表示のために設けられていることを特徴とする請求項1から19のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項21】
前記振動部材(23)が、ステアリングホイールリム(4)全体に渡って少なくとも略同一の強度で振動を感知できるようにステアリングホイール上に設けられていることを特徴とする請求項20に記載のステアリングホイール。
【請求項22】
記号と英数字を表示する少なくとも1つのディスプレイ(27)が設けられていることを特徴とする請求項1から21のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項23】
前記ディスプレイ部材が、ステアリングホイールの回転によって、ディスプレイ上の情報の位置が変化しないように作動することを特徴とする請求項22に記載のステアリングホイール。
【請求項24】
電話用およびナビゲーションシステム用の情報を入力して表示するためのスイッチ(28)がステアリングホイールに設けられていることを特徴とする請求項1から23のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項1】
運転者用の通信インタフェースとして構築されていることを特徴とする自動車用ステアリングホイール。
【請求項2】
自動車上のセンサ、および/または乗員の挙動を検知するセンサを介して、および/または長距離送信または近距離テレメトリによって自動車で受信される信号もしくは自動車から送信される信号を介して発生する情報を運転者に伝達することを可能にする部材(2,3,5,6−13,15−27)が、運転者用の情報装置としてステアリングホイールに設けられていることを特徴とする請求項1に記載のステアリングホイール。
【請求項3】
照光部材、および/またはディスプレイ、および/または振動部材がステアリングホイールに組み込まれていることを特徴とする請求項1又は2に記載のステアリングホイール。
【請求項4】
前記部材(2,3,5,6−13,15−27)が、ステアリングホイールの発泡トリム内、またはステアリングホイールのトリムの一部分に設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項5】
前記部材(25,26)が、直進方向に関してステアリングホイールのステアリングホイールリム(4)の上半分に設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項6】
前記部材(7)が、ステアリングホイールリム(4)全体に渡って均等に分散配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項7】
ステアリングホイールの回転とは無関係に、上部に位置する部材(7)のみが作動するよう構成されていることを特徴とする請求項6に記載のステアリングホイール。
【請求項8】
ステアリングホイール上の手の位置を検出する手段が設けられるとともに、手で覆われている前記部材のみが作動するように構成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項9】
帯状の照光部材(6,11−13)および/または点状の照光部材(7)および/または記号として構成された照光部材(5,15−21)が用いられていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項10】
矢印(5,15−21)または移動点(7,22)が、推奨される進行方向を示す運転者用の誘導装置の表示部材として設けられていることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項11】
前記矢印(5,15−21)または点(7,22)が、進行方向の変更地点からの距離に応じて、異なる輝度または異なる色で点灯するように作動することが可能であることを特徴とする請求項10に記載のステアリングホイール。
【請求項12】
進行方向変更地点に達した場合に前記矢印(5,15−21)または点(7,22)が点滅するように作動することを特徴とする請求項10又は11に記載のステアリングホイール。
【請求項13】
進行方向変更地点に近接した場合に、前記矢印(5,15−21)または点(7,22)の色が緑から赤に変わることを特徴とする請求項10から12のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項14】
次の信号機の情報を示すべく当該信号機に対応する色部材(8,9,10)が設けられていることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項15】
次に信号が変わるまでの時間を表示する数値ディスプレイがステアリングホイールに設けられていることを特徴とする請求項14に記載のステアリングホイール。
【請求項16】
前記照光部材(2,3,5,6−13,15−27)の色、および/または輝度を変化させ、および/または照光部材(2,3,5,6−13,15−27)を点滅させることによって警告表示することが可能であることを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項17】
前記照光部材(11,12,13)のうちの少なくとも1つの色を緑から赤に変化させることによって、前方の車との距離が狭まっていることを示すことが可能であることを特徴とする請求項16に記載のステアリングホイール。
【請求項18】
少なくとも1つの帯状の照光部材(11,12,13)が、直進方向に関して、ステアリングホイールのステアリングホイールリム(4)の上半分に設けられていることを特徴とする請求項17に記載のステアリングホイール。
【請求項19】
凍結時、ABS、ESPまたはTCSの作動による危険運転状態を示すための点滅部材(24)が設けられ、前記危険運転状態に応じて所定の色部材が割り当てられていることを特徴とする請求項1から18のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項20】
振動周波数および振動強度を変化させることが可能な振動部材(23)が、危険表示、または危険な運転状態表示のために設けられていることを特徴とする請求項1から19のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項21】
前記振動部材(23)が、ステアリングホイールリム(4)全体に渡って少なくとも略同一の強度で振動を感知できるようにステアリングホイール上に設けられていることを特徴とする請求項20に記載のステアリングホイール。
【請求項22】
記号と英数字を表示する少なくとも1つのディスプレイ(27)が設けられていることを特徴とする請求項1から21のいずれかに記載のステアリングホイール。
【請求項23】
前記ディスプレイ部材が、ステアリングホイールの回転によって、ディスプレイ上の情報の位置が変化しないように作動することを特徴とする請求項22に記載のステアリングホイール。
【請求項24】
電話用およびナビゲーションシステム用の情報を入力して表示するためのスイッチ(28)がステアリングホイールに設けられていることを特徴とする請求項1から23のいずれかに記載のステアリングホイール。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図9E】
【図9F】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14A】
【図14B】
【図15】
【図16】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図9E】
【図9F】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14A】
【図14B】
【図15】
【図16】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【公表番号】特表2006−521954(P2006−521954A)
【公表日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−504273(P2006−504273)
【出願日】平成16年3月22日(2004.3.22)
【国際出願番号】PCT/DE2004/000627
【国際公開番号】WO2004/091994
【国際公開日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(594101503)タカタ・ペトリ アーゲー (146)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年3月22日(2004.3.22)
【国際出願番号】PCT/DE2004/000627
【国際公開番号】WO2004/091994
【国際公開日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(594101503)タカタ・ペトリ アーゲー (146)
【Fターム(参考)】
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