説明

自動車用外部グリル装置

本発明は、格子(12)のメッシュより細いメッシュを有する軟質プラスチックの網(26)がグリル(12)の内面(20)に沿って設けられることを特徴とする、自動車(10)用の外部グリル装置(12)に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動車用外部グリル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車において、例えばスカットルグリルのような外部グリルは葉っぱのような外部物体を通過させるという欠点を有する。これらはグリルを閉鎖し、それによってその本来の品質を制限するが、それらはまたグリルの裏側の部位を汚染し、場合によっては損傷することさえある。
【0003】
スカットルグリルの場合は、最初のグリルの下に嵌合する追加のステンレス製グリルを使用することが可能である。
【0004】
しかしながら、この種の追加グリルには多くの欠点があり、特にコスト、重量、および厚さが大きすぎる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらの欠点を制限するために、本発明の主題は、製造するのが簡単で安価な自動車用外部グリル装置である。
【0006】
本発明はまた軽量でコンパクトな自動車用外部グリル装置に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このために、本発明は、グリルの穴より小さい穴を有する軟質プラスチックスクリーンが、前記グリルの内面に隣接して配置されることを特徴とする、上述の型の自動車用外部グリル装置を提供する。
【0008】
本発明の他の特徴は次のようである。
・グリルの内面は前記グリルとスクリーンを一緒取り付けるための領域を形成するリブの網を有する。
・スクリーンは溶接によってグリルに取り付けられる。
・スクリーンの穴の大きさは2〜7mmである。
・スクリーンはポリプロピレンで作られている。
・外部グリルは車両のフードおよび風防窓の間に位置するスカットルグリルであり、スクリーンはグリルおよび前記グリルの下にある水タンクの間に位置する。
・外部グリルは前部空気取込グリルである。
・外部グリルは側部取込グリルである。
【0009】
本発明の他の特徴および利点は、添付図面を参照して自動車用のグリル装置についてのさまざまな例示的実施形態の説明を読むことで明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明によるグリル装置を備える車両の斜視図である。
【図2】グリルのみの拡大平面図である。
【図3】図2の底面図である。
【図4】完全なグリル装置を図3に示す線IV−IVに沿って切った概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の説明において、長手、垂直、および横方向は、制限を意図することなく、図1〜4に記号L、V、Tによって示される。
【0012】
図1に示すように、車両10は外部グリル12を備えている。
【0013】
ここで説明される実施例では、グリル12は、風防窓14と、車両10と一体であって前記車両10の水タンク(図示せず)を覆っているフード16の間で横方向に延びるプラスチック部品である。この種のグリルは、大抵「スカットルグリル」と呼ばれて、車両に空気を入れるように設計されている。
【0014】
図2に示すように、グリル12は、車両10の外側に面する外面18と、車両10の内側に面する内面20とを有する。
【0015】
グリル12の周囲22は、例えば、ネジまたはクリップによって車両10の部品(図示せず)に取り付けられるように設計されている。
【0016】
グリル12は互いに整列した略長手方向の長楕円形の穴24の配列を有する。長楕円形の穴24のサイズは、例えば、5mm〜20mmでよい。穴24のサイズはグリルに与えることが望まれる外観によって決まるが、それはまた乗員室を換気するための所望の通気に関する制約によっても決まる。
【0017】
図4に示すように、グリル12はまたスクリーン26(図を明確にするために、スクリーン26は図2および3に示されなかった)も備えている。
【0018】
スクリーン26はポリプロピレンのような軟質プラスチックで作られる部品である。スクリーン26はグリル12の形状に合わせて切断され、そして前記グリル12の内面20に固定されるように設計される。
【0019】
グリル12の内面20はスクリーン26を取り付けるための部位を形成するリブ28の網を有する。前記リブ28は、ここで説明される実例では、略長手方向の線30と略横方向の線32からなる格子状に配置されている。長手方向の線30が長楕円形の穴24の2つの列の間に配置されているのに対して、横方向の線32は長楕円形の穴を通って走り、そして車両の外側からグリル12を通して見える。
【0020】
しかしながら、グリル12の内面20におけるリブ28の位置決めは、それがグリル12の構成によって決まるので様々であり、そして特に穴24の形状に関して、リブ28は開放部位を強化するのにも役立つ。
【0021】
このようにしてスクリーン26はリブ28に溶接され得る。
【0022】
本発明の変形では、スクリーン26はまたグリル12に留められ得る。
【0023】
スクリーン26は、例えば約5〜7mmの、グリル12より小さい穴を有し、依然として空気の十分で適正な流入を可能にする一方で、外部物体が前記グリル12を通り抜けるのを阻止する。従ってスクリーン26を通る気流はグリル12より小さくならない。具体的に言えば、スクリーン26の穴のサイズは、グリルを通過してはならない物体を阻止するように選ぶことができる。例えば、大きさが2mm×2mmの穴は蚊を防ぐ。
【0024】
スクリーン26には、その耐候性、紫外線抵抗性、および耐老化性を増大させるために表面処理を施してもよい。
【0025】
本発明の第1の利点は、スクリーン26の材料は加工するのが簡単で安価であることである。
【0026】
また、スクリーン26の成形加工した材料がロールの形で供給されるので、本発明のグリル装置は、保管スペースを小さくすることによって製造コストを減らすという利点を有する。
【0027】
スクリーン26のグリル12の形状への切断はさらに簡単で安価であって、切断されたスクリーン26は保管スペースをほとんど必要としない。これらのすべては製造および物流コストをさらに減らすのに役立つ。
【0028】
本発明のグリル装置は、大幅な細工の変更をせずに、様々な型の車両に容易に適合可能であるので、全範囲の車両に容易に移転されるというさらなる利点を有する。
【0029】
本発明のグリル装置はまた、薄くて軽量である。さらに、この種のプラスチックスクリーンの使用はステンレス製スクリーンの使用と比べてグリル12を通る気流を改善する。
【0030】
ここに説明したグリル12はスカットルグリルであるが、他の型の外部車両グリル、例えば、前部空気取込口(中央グリル)、側部空気取込口、または低レベルの後部空気取込口とすることもできる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリル(12)の穴より小さい穴を有する前記軟質プラスチックスクリーン(26)が、前記グリル(12)の内面(20)に隣接して配置されることを特徴とする、自動車(10)のスカットルグリル(12)装置。
【請求項2】
グリル(12)の内面(18)が、前記グリル(12)とスクリーン(26)を一緒に取り付けるための領域を形成するリブ(28)の網を有することを特徴とする、請求項1に記載のスカットルグリル(12)装置。
【請求項3】
スクリーン(26)が溶接によってグリル(12)に取り付けられることを特徴とする、請求項1又は2に記載のスカットルグリル(12)装置。
【請求項4】
スクリーン(26)がクリップによってグリル(12)に取り付けられることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか一項に記載のスカットルグリル(12)装置。
【請求項5】
スクリーン(26)の穴の大きさが2〜7mmであることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか一項に記載のスカットルグリル(12)装置。
【請求項6】
スクリーン(26)がポリプロピレンで作られることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか一項に記載のスカットルグリル(12)装置。
【請求項7】
グリル(12)がプラスチックで作られることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか一項に記載のスカットルグリル(12)装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−519097(P2010−519097A)
【公表日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−549453(P2009−549453)
【出願日】平成20年2月13日(2008.2.13)
【国際出願番号】PCT/FR2008/050228
【国際公開番号】WO2008/104706
【国際公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願人】(500392287)
【Fターム(参考)】