説明

自律走行搬送システム

【課題】どのような経路であってもその経路に沿って搬送することができ、且つ経路から外れた場合に迅速、且つ的確にもとの経路に戻ることができる自律走行搬送システムを提供する。
【解決手段】搬送経路に配置された複数のICタグと、走行駆動機構と、前記ICタグの情報を読み取るタグリーダと、これらの走行駆動機構とタグリーダの動作をコントロールする制御部とを備え位置を把握しながら搬送経路に沿って走行する搬送台車とにより構成され、制御部は、搬送経路に関するマップ情報を格納するメモリと、ICタグ情報とマップ情報に基づいてドライバをコントロールするCPUとを備え、CPUは、前記マップ情報を基に搬送台車をICタグの間で自律走行させる一方、複数のタグリーダからのICタグ情報により搬送台車の搬送経路からのずれを検出してドライバに走行修正信号を送付するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば工場の中において製品の材料や部品を運搬供給する自律走行搬送システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車工業や電気機器工業などを始めとする各種製造工場においては、工業製品の材料や部品、或いは中間製品や最終製品の搬送工程があるが、従来、一般的にはフォークリフト、電動トラバーサやコンベアラインで搬送している事例が多い。 例えば工業製品の材料は、通常フォークリフトで材料倉庫から製造現場まで供給しており、使用後の残材料はフォークリフト又は搬送用コンベアで戻している。 生産方法として、例えばカンバン方式などの普及により 高速化および小ロットを要求される昨今では材料の置き換えが頻繁で、フォークリフトが走り回り作業者にとって非常に危険であるとともに埃や排気ガスが舞い騒音もあり労働環境を悪化させる。
【0003】
このような作業条件を改善するための搬送システムとして、例えば特許文献1に示すような技術がある。この発明は、ICタグを通路に埋め込み、バッテリ駆動の搬送台車に設けたタグリーダでデータを読み込み位置を把握し、物品の搬送を行うものである。これにより物品の搬送に関して、或る程度の作業環境の改善を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−128472号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の発明では、搬送台車は直線方向の搬送運動しかできないために、搬送経路は直線状に設定する必要があり、物品の搬送という観点からは、汎用性、および状況への対応性に欠けるという不具合があった。
【0006】
本発明はかかる従来の欠点に鑑みてなされたもので、その目的は、どのような経路であってもその経路に沿って搬送することができ、且つ経路から外れた場合に迅速、且つ的確にもとの経路に戻ることができる自律走行搬送システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するため、搬送経路に沿って配置された複数のICタグと、走行駆動機構と、前記ICタグの情報を読み取るタグリーダと、これらの走行駆動機構とタグリーダの動作をコントロールする制御部とを備え位置を把握しながら搬送経路に沿って走行する搬送台車とにより構成され、前記搬送台車は、当該搬送台車の進行方向前端部及び後端部において幅方向に複数のタグリーダを備え、また、前記制御部は、搬送経路に関するマップ情報を格納するメモリと、前記走行駆動機構を駆動制御するドライバと、搬送台車とセンターとの間のデータの送受信を行う通信部と、前記タグリーダで読み取られたICタグ情報とマップ情報に基づいてドライバをコントロールするCPUとを備え、CPUは、前記マップ情報を基に搬送台車を一のICタグと次のICタグとの間で自律走行させる一方、前記複数のタグリーダからのICタグ情報により搬送台車の搬送経路からのずれを検出してドライバに走行修正信号を送付するようにした自律走行搬送システムを実現する。これにより搬送経路が直線でも、曲線でも、マップにしたがって移動でき、且つ経路から外れた場合は軌道修正をし得るから汎用性、実用性に優れた搬送システムが実現できる。本発明の一態様では、前記ICタグとタグリーダとの間ではRF(Radio-Frequency)データ処理により情報の送受が行われる。
【0008】
さらに、本発明の別の態様として、搬送台車にマップデータおよび各種指令データを送信するセンター装置を含み、前記センター装置は、各種コマンドが入力される入力部と、搬送台車の動作制御の指令を生成するサブコントローラと、マップ情報及び各種指令データを格納する記憶部と、搬送台車との間で通信動作を行う通信部とを有するようにすることもできる。これにより、複数の搬送台車を個別に作業内容に応じて運行制御することができる。
【発明の効果】
【0009】
以上の構成により、バッテリ駆動の搬送台車が直線、曲線を問わず、あらゆるコースを走行するので、実用性、汎用性、および状況への対応性に優れた物品搬送が行える。
【0010】
また、搬送台車の幅方向に複数のタグリーダを設置しているため、搬送台車走行中における経路からのずれを検出して修正制御ができ、確実性のある搬送動作を実行できる。
【0011】
また、搬送台車の大局的な制御を行うセンター装置を設置することにより、搬送台車が複数あっても個別の制御ができ、且つ軌道追従や軌道修正のみならず、経路の交差点制御や搬送台車運行の集中化、分散化を行うことができるなどの効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施の形態に係る自律走行搬送システムの搬送台車の構成とICタグの設置例を示す平面図
【図2】前記実施の形態において用いられる搬送台車の制御部の構成を示すブロック図
【図3】前記実施の形態において搬送台車を大局的にコントロールする中央コントロール装置の構成を示すブロック図
【図4】前記実施の形態における搬送区域の一例を示す平面図
【図5】前記実施の形態における搬送経路及びそのマップ情報の一例を示す平面図
【図6】前記実施の形態における搬送区域の一例を示す平面図
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は本発明の一実施の形態に係る自律走行搬送システムの搬送台車の構成とICタグの設置例を示す平面図である。搬送台車1は、筐体としての車体2と、車体2の下部に設けられた4個の車輪3(それぞれ前右側車輪3a、前左側車輪3b、後右側車輪3c、後左側車輪3dとする)と、車体2の後側車輪3c、3dに連結された駆動用のモータ4と、モータ4に接続され当該モータ4に電力を供給するバッテリ5とを備えており、搬送台車1としての基本的な構成を有する。この搬送台車1において、モータ4としては、後右側車輪3cに連結された第1モータ4aと、後左側車輪3dに連結された第2モータ4bとが用いられ、それぞれバッテリ5に並列に接続されている。また搬送台車1は、当該搬送台車1の走行を制御する制御部6と、この搬送台車1の走行制御に必要なデータを取得するための一種のセンサであるタグリーダ7が積載されている。タグリーダ7は搬送台車1の前部に、当該搬送台車1の幅方向に右、中央、左の3個のタグリーダ7a、7b、7cがほぼ等間隔で設けられる一方、搬送台車1の後部に、当該搬送台車1の幅方向に右、中央、左の3個のタグリーダ7d、7e、7fがほぼ等間隔で設けられ、合計で6個のタグリーダが設けられている。上記タグリーダ7a、7b、7c、7d、7e、7fは制御部6に接続されている。具体的な例として、タグリーダ7a〜7fは無線アンテナ装置から構成され、通信相手となるICタグとの間で無線通信を行う構成となっている。搬送台車1の前部のタグリーダ7a、7b、7cはそれぞれの間でスイッチ切替え(アンテナ切替え)を行うことによりいずれか1つを作動させることができるようになっている。また、搬送台車1の後部のタグリーダ7d、7e、7fもまた、それぞれの間でスイッチ切替えを行うことによりいずれか1つを作動させることができるようになっている。
【0014】
他方、搬送台車1が走行する地面または床面には、搬送台車1の走行経路(搬送経路)に沿って複数のICタグ8が設置或いは埋設されている。図1においてICタグ8は、搬送経路に沿って搬送台車1の前方側に、当該搬送台車1に近い側からICタグ8a、8b、8c、…のように設置されている。また、搬送台車1の後方にもICタグ8dが設置されている。各ICタグ8a、8b、8c、…及び8dにはそれぞれのICタグに関する固有の情報、例えばそれぞれのICタグ8a、8b、8c、…及び8dが設置されている位置情報が記憶されている。ICタグ8とタグリーダ7との間ではRF(Radio-Frequency)信号による通信動作が行われ、ICタグ8の情報(位置情報など)がタグリーダ7により読み取り(受信)される。
【0015】
図2は本実施の形態で用いられる制御部6の構成を示すブロック図である。図2において二点鎖線で囲まれた部分が制御部6である。制御部6はタグリーダ7によって受信されたRF信号を処理するRF信号処理部11と、モータ4に駆動信号を送付するドライバ12と、搬送台車1の走行制御を行うために必要な各種データが格納されるメモリ13と、センターに設置された中央コントロール装置(後出)との間でデータの送受信を行う通信部14と、上記各機能部11,12,13,14をコントロールするCPU15とから構成される。さらに制御部6には搬送台車1に取り付けられた各種センサ16や、カメラ17などが接続されている。
【0016】
RF信号処理部11はICタグ7からの情報の入力部としての機能を有し、CPU15にICタグ7の位置情報などを伝達する。メモリ13には、モータ4を駆動制御するための駆動制御データ及び搬送台車1が走行すべき搬送経路を示すマップ情報が格納される。このマップ情報は予めメモリ13に格納されているものもあれば、搬送作業を行う際にセンターから送付を受けるものもある。例えば特定の搬送台車1にとって常時或いは毎日決まって同じ搬送経路で搬送作業をする場合は、その搬送作業に該当するマップは予めメモリ13に格納されているが、臨時に或いは不定期に搬送作業をする搬送経路については、センターから該当するマップの送付を受け、その受領したマップに示された搬送経路に沿って搬送作業を行う。通信部14は別の場所に設置されたコントロール装置或いはオペレータが所持するコントロールボックスとの間で通信を行う。また、センターに設置された中央処理装置との間でデータの送受信動作も行う。
【0017】
図3はセンターに設置されたコントロール装置20の構成を示すブロック図である。このコントロール装置20は搬送台車1を大局的に走行制御するものである。具体的にはこのコントロール装置20は、搬送台車1の走行制御に必要なデータやコマンドを入力する入力部21と、搬送台車1の走行制御に必要な各種データ及び搬送経路のマップ情報が格納される記憶部22と、各搬送台車1のそれぞれに対応した走行制御動作を行う複数のサブコントローラ23と、搬送台車1との間でデータの送受信動作を行う通信部24と、上記入力部21、記憶部22、サブコントローラ23、通信部24の動作を監視し、且つこれらの各機能部との間でデータのやりとりを行う中央処理装置25とから成る。中央処理装置25は入力部21から搬送台車1による搬送指示が入力されることによりその搬送指示に対応するマップ情報を搬送台車1の制御部6へ送付し、搬送台車1ではそのマップ情報がメモリ13に格納される。なお上述のように、マップ情報がすでにメモリ13に格納されているときは中央処理装置25から搬送台車1の制御部6へのマップ情報の送付は行わない。
【0018】
図4は本実施の形態における搬送台車による搬送区域の一例を示す平面図である。また、この図はICタグ8が設置される位置の決め方の一例を示す図でもある。図4では本発明による搬送システムが採用されている工場の敷地31と、2棟の工場の建屋32a、32bと、建屋32aの内部及びそこから建屋32bの内部へかけて構成された搬送経路33とが示されている。この実施の形態では、敷地31の1つのコーナーを敷地座標原点31aとし、図4において横方向にXY二次元直交座標系のX軸、縦方向にXY二次元直交座標系のY軸をとって各地点の位置をX−Y座標で表している。例えば図4の敷地31の中において、敷地座標原点31aは図4中左下コーナーにとられ、その地点は(X0000,Y0000)で表される。また、図4中右下コーナーの地点31bは(X9000,Y0000)で表される。以下同様にして、図4中右上コーナーの地点31cは(X9000,Y6000)、図4中左上コーナーの地点31dは(X0000,Y6000)で表される。敷地31内の全ての地点は上記X−Y座標の範囲内の任意の値により表される。搬送経路33はそれぞれの建屋32a、32bの内部において、建屋の周壁に沿って延設され、また建屋32a、32bの中央部分において建屋平面を2分する経路33a、33bが延設されている。さらに、建屋32aと建屋32bとの間では、一方の建屋(例えば32a)から他方の建屋(例えば32b)の内部へかけて搬送経路33が連続して延設されている。なお図4では搬送経路33は建屋32a、32bの内部に延設されている事例が示されているが、建屋32a、32bの外部(工場の外庭領域)に延設されていてもよい。
【0019】
図5は本実施の形態における搬送経路及びそのマップ情報の一例を示す平面図である。図5においては、緩やかにカーブするL字形の搬送経路33cが示されその搬送経路33cに沿って複数のICタグ8が床下に埋め込まれている。図5において、各ICタグ8に付けられた(0000023)、(0000024)、(0000025)、・・・(0000029)はタグ番号(ID)であり、マップ情報の一つである。また、図5には示されていないが、マップ情報としては各タグ8が埋め込まれた地点の位置情報が図4で説明した座標データとして与えられている。例えば図5において、ICタグ(0000023)については地点Aの位置情報が与えられ、ICタグ(0000024)については地点Bの位置情報が与えられ、以下同様にして地点C、地点D、地点E、地点F、地点G(ICタグ(0000029))の位置情報が与えられる。
【0020】
かかる構成を有する自律走行搬送システムの制御動作について以下説明する。図6は、本実施の形態における搬送システムの制御動作、具体的には搬送台車1の走行制御動作を説明するフローチャートである。ここでは、搬送台車1は図5に示されたマップにしたがい搬送経路33cに沿って図5中矢印Sの方向へ走行(前進)するものとする。走行動作が開始されると、CPU15は走行に必要な信号をドライバ12へ出力し搬送台車1がマップにしたがい慣性走行するよう制御する(ステップST1)。この制御動作中、CPU15はタグリーダ7からの信号をRF信号処理部を介して取り込み上記慣性走行が正しく行われているかを監視するため、中央タグリーダ7bによるICタグ8(ここではICタグ(0000023)とする)の検出があったか否かをチェックする(ステップST2)。そして、このチェック動作によって中央タグリーダ7bによるICタグ(0000023)の検出があったと判断した場合は、慣性走行が正しく行われているから、次にICタグ(0000023)の位置(地点A)は走行停止位置IDであるか否かをチェックする(ステップST3)。このチェック動作によって地点Aが走行停止位置IDである場合はCPU15は搬送台車1を停止させる(ステップST4)一方、地点Aが走行停止位置IDでない場合はステップST1の処理に戻って次のICタグ(0000024)を検出するまで慣性走行するよう制御する。
【0021】
ステップST2において中央タグリーダ7bによるICタグ(0000023)の検出がなかったと判断した場合は、次に、左タグリーダ7cによるICタグ(0000023)の検出があったか否かをチェックする(ステップST5)。そして、このチェック動作によって左タグリーダ7cによるICタグ(0000023)の検出があったと判断した場合は、ICタグ(0000023)の位置(地点A)は走行停止位置IDであるか否かをチェックする(ステップST6)。このチェック動作によって地点Aが走行停止位置IDである場合はCPU15は搬送台車1を停止させる(ステップST7)一方、地点Aが走行停止位置IDでない場合は搬送台車1の走行軌道を修正し(ステップST8)、その後ステップST1の処理に戻って次のICタグ(0000024)を検出するまで慣性走行するよう制御する。ステップST8における軌道修正処理は次のようにして行う。すなわち、ステップST7で左タグリーダ7cによるICタグ(0000023)の検出があったということは、搬送台車1は正規の軌道よりも右側へずれて走行していることになる。そこで、CPU15は、ステップST8において搬送台車1が左方向へ舵を切るような制御信号をドライバ12へ出力し搬送台車1が正規な軌道に戻って慣性走行するよう制御する。これにより搬送台車1は軌道が修正され、再びマップにしたがい搬送経路33cに沿った走行を行う。
【0022】
ステップST5において左タグリーダ7cによるICタグ(0000023)の検出がなかったと判断した場合は、次に、右タグリーダ7aによるICタグ(0000023)の検出があったか否かをチェックする(ステップST9)。そして、このチェック動作によって右タグリーダ7aによるICタグ(0000023)の検出があったと判断した場合は、ICタグ(0000023)の位置(地点A)は走行停止位置IDであるか否かをチェックする(ステップST10)。このチェック動作によって地点Aが走行停止位置IDである場合はCPU15は搬送台車1を停止させる(ステップST11)一方、地点Aが走行停止位置IDでない場合は搬送台車1の走行軌道を修正し(ステップST12)、その後ステップST1の処理に戻って次のICタグ(0000024)を検出するまで慣性走行するよう制御する。ステップST12における軌道修正処理では、CPU15は先のステップST8における機動修正処理と右、左が違うのみで同じ処理動作によって実行し、搬送台車1は正規な軌道に戻って慣性走行するよう制御する。これにより搬送台車1は軌道が修正され、再びマップにしたがい搬送経路33cに沿った走行を行う。
【0023】
ステップST9において右タグリーダ7aによってもICタグ(0000023)の検出がなかったと判断した場合は、次に、CPUは所定のタグ間距離は設定範囲よりも大きいか否かをチェックし(ステップST13)、所定のタグ間距離は設定範囲よりも大きくないと判断したときは、搬送台車1を停止させる(ステップST14)一方、所定のタグ間距離は設定範囲よりも大きいと判断したときは、ステップST1の処理に戻って次のICタグ(0000024)を検出するまで慣性走行するよう制御する。
以上のような搬送システムの制御動作によれば、搬送台車1は全般的にはマップ情報にしたがって慣性走行する一方、搬送経路からずれた場合は直ちに軌道修正して元のマップ情報にしたがった慣性走行することができるため、曲線部分を含む搬送経路であっても自動的にその経路に沿って自律走行が行える。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明の自律走行搬送システムは、搬送経路に沿って配置された複数のICタグと、走行駆動機構と、前記ICタグの情報を読み取るタグリーダと、これらの走行駆動機構とタグリーダの動作をコントロールする制御部とを備え位置を把握しながら搬送経路に沿って走行する搬送台車とにより構成され、前記搬送台車は、当該搬送台車の進行方向前端部及び後端部において幅方向に複数のタグリーダを備えている。したがって、どのような経路であってもその経路に沿って搬送することができ、且つ経路から外れた場合に迅速、且つ的確にもとの経路に戻ることができる。
【符号の説明】
【0025】
1 搬送台車
2 車体
3 車輪
4 モータ
5 バッテリ
6 制御部
7 タグリーダ
8 ICタグ
11 RF信号処理部
12 ドライバ
13 メモリ
14 通信部
15 CPU
16 センサ
17 カメラ
20 コントロール装置
21 入力部
22 記憶部
23 サブコントローラ
24 中央処理装置
31 敷地
32 建屋
33 搬送経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送経路に沿って配置された複数のICタグと、
走行駆動機構と、前記ICタグの情報を読み取るタグリーダと、これらの走行駆動機構とタグリーダの動作をコントロールする制御部とを備え位置を把握しながら搬送経路に沿って走行する搬送台車とにより構成され、
前記搬送台車は、当該搬送台車の進行方向前端部及び後端部において幅方向に複数のタグリーダを備え、また、
前記制御部は、搬送経路に関するマップ情報を格納するメモリと、前記走行駆動機構を駆動制御するドライバと、搬送台車とセンターとの間のデータの送受信を行う通信部と、前記タグリーダで読み取られたICタグ情報とマップ情報に基づいてドライバをコントロールするCPUとを備え、
CPUは、前記マップ情報を基に搬送台車を一のICタグと次のICタグとの間で自律走行させる一方、前記複数のタグリーダからのICタグ情報により搬送台車の搬送経路からのずれを検出してドライバに走行修正信号を送付することを特徴とする自律走行搬送システム。
【請求項2】
ICタグとタグリーダとの間ではRF(Radio-Frequency)データ処理により情報の送受が行われることを特徴とする請求項1記載の自律走行搬送システム。
【請求項3】
搬送台車にマップデータおよび各種指令データを送信するセンター装置を含み、
前記センター装置は、各種コマンドが入力される入力部と、搬送台車の動作制御の指令を生成するサブコントローラと、マップ情報及び各種指令データを格納する記憶部と、搬送台車との間で通信動作を行う通信部とを有することを特徴とする請求項1記載の自律走行搬送システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−98813(P2012−98813A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−244259(P2010−244259)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(591117413)株式会社菊池製作所 (33)
【出願人】(510288873)株式会社エス・アイ・エス (1)
【Fターム(参考)】