説明

表示装置及び表示装置の接続状況検査方法

【課題】製造時や使用時にテストパッドに起因する短絡故障が生じ難く、しかもテストパッドの腐食のおそれも少ない表示装置及び表示装置の接続状態検査方法を提供すること。
【解決手段】液晶表示パネル11と配線基板13とを電気的に接続する可撓性配線基板12には、配線基板13の電極端子22と可撓性配線基板12の入力端子26との間の電気的接続状態及び可撓性配線基板12の出力端子25と表示パネル11の入力端子20との間の電気的接続状態を測定するための複数本の電気抵抗測定用配線27a〜27dが設けられており、複数本の電気抵抗測定用配線27a〜27dにはそれぞれ絶縁膜で覆われた電気抵抗測定用パッド29a〜29dが設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示パネルと配線基板とが可撓性配線基板によって電気的に接続されている表示装置及びこの表示装置の接続状態を検査する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置としては、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス(EL:Electro-Luminescence)表示装置、無機EL表示装置、プラズマ表示装置、電気泳動型表示装置、フィールドエミッションディスプレイ(FED:Field-Emission-Display)装置、発光ダイオードアレイ表示装置等、種々の形式のものが知られている。
【0003】
これら表示装置は、例えば液晶表示装置を例にとると、画素電極等が設けられたアレイ基板と、これに対面するように配置されたカラーフィルター基板とを具備している(下記特許文献1参照)。アレイ基板は、表示面の正面から見るとカラーフィルター基板よりも一端面が突出するように大きく形成されており、この一端面には、各画素に駆動信号を入力させるためのレジスト材料で被覆された複数の引き回し配線と、これら引き回し配線が接続されるICチップと、このICチップに電気的に接続されていると共に表面がレジスト材料で被覆されている複数の配線と、これらの複数の配線に接続された入力端子としての露出している複数の接続端子が設けられている。これら複数の接続端子は、アレイ基板の周縁の少なくとも一辺に形成されている。
【0004】
また、液晶表示装置においては、これら接続端子に駆動用の信号を供給するため、アレイ基板とは別に配線基板が用いられているが、この配線基板の周縁にも出力端子としての複数の露出された接続端子が設けられている。そして、アレイ基板と配線基板とを電気的に接続するために可撓性配線基板が用いられており、この可撓性配線基板の入力端子及び出力端子には、アレイ基板の入力端子及び配線基板の電極端子とそれぞれ同数の露出された接続端子がそれぞれ設けられている。このように、アレイ基板と配線基板とが可撓性配線基板を介して電気的に接続され、液晶表示装置で表示される画像信号がアレイ基板上のICチップに入力される。
【0005】
アレイ基板及び配線基板のそれぞれの接続端子に可撓性配線基板の接続端子を接続する際には、アレイ基板及び配線基板のそれぞれの接続端子と可撓性配線基板の接続端子との間に異方性導電膜を介在させ、基板同士を加熱圧着させることによって接続されている(下記特許文献2参照)。異方性導電膜を用いると、半田接続の場合に比すると、回路基板と可撓性配線基板とに形成されている複数の端子間の電気的接続を一度の加熱圧着で容易に行うことができ、しかも、接続箇所の柔軟性や熱応力の緩和が可能となるという利点を有する。
【0006】
この際、重要となるのが、アレイ基板及び配線基板のそれぞれの接続端と可撓性配線基板の接続端子との位置合わせである。これらの基板の接続端子は本来、互いに同一配置とされているので、これらの接続端子のそれぞれの位置合わせも機械的に自動的にかつ正確にできるように思われる。しかしながら、近年の高精細化された表示装置では、アレイ基板及び配線基板の接続端子及び可撓性配線基板の接続端子とも、細く、数が多く、端子間ピッチも狭く、しかも製造時のバラツキもあって、僅かな傾きや位置ずれで隣接端子間で短絡が生じてしまう。
【0007】
そのため、従来の表示装置では、例えば下記特許文献3に示されているように、フレキシブル配線基板に電気抵抗検査用端子を設け、実装状態における電気検査用端子の抵抗を測定することによってフレキシブル配線基板と配線基板との間の接続状態の良否を判断するようにしている。ここで、下記特許文献3に開示されている表示装置の接続状況の検査方法について図5を用いて説明する。なお、図5は下記特許文献3に開示されている表示装置50の要部の分解図である。
【0008】
この表示装置50は、液晶表示パネル51、フレキシブル配線基板52及び配線基板53を備えている。フレキシブル配線基板52には、第1検査用端子54a及び54bに接続された電気抵抗検査用の第1パッド55が形成されている。配線基板53には、第2検査用端子56a及び56bにそれぞれ接続された電気抵抗検査用の第2パッド57a及び57bが形成されている。すなわち、第1検査用端子54a及び54bのみ第1パッド55により短絡された状態となっているが、第2検査用端子56a及び56bは独立してそれぞれ電気抵抗検査用の第2パッド57a及び57bに接続された状態となっている。
【0009】
実装状体においては、液晶表示パネル51とフレキシブル配線基板52及びフレキシブル配線基板52と配線基板53とは異方性導電膜により熱圧着されて電気的に接続され、第1検査用端子54a及び54bはそれぞれ第2検査用端子56a及び56bと電気的に接続される。そこで、第1検査用端子54a及び54bと第2検査用端子56a及び56bとを電気的に接続し、各パッドにプローブを接触させて接続部の電気抵抗値を測定し、この電気抵抗値によりフレキシブル配線基板52と配線基板53との間の接続状態の良否を判断するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2008−233727号公報
【特許文献2】特開平08−007957号公報
【特許文献3】特開平08−008023号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記特許文献3に開示されている表示装置の接続状況の検査方法においては、第1パッド55と第2パッド57aとの間の電気抵抗、第1パッド55と第2パッド57bとの間の電気抵抗、及び第2パッド57a及び57b間の電気抵抗を測定し、予め求められた良品の電気抵抗値と比較することにより、フレキシブル配線基板52と配線基板53との間の接続状態の良否を判定することができるようになる。この場合、液晶表示パネル51にも適宜検査用端子を設けることにより液晶表示パネル51とフレキシブル配線基板52との間の接続状態の良否を判定することができる。そして、上記特許文献3に開示されている表示装置の接続状況の検査方法によれば、不具合発生時や製品化までの特性評価のモニタリングに使用することができるようになる。
【0012】
上記特許文献3に開示されている表示装置法においては、熱圧着後に電気的な接続状態を電気接続抵抗値で確認するために、配線が内部で折り返されているテストパッドがフレキシブル配線基板上に設けられているが、このテストパッドの表面は、プローブを当接させるために、保護膜等はなく、導体がむき出しのままであった。そのため、上記特許文献3に開示されている表示装置は、製造時や使用時にテストパッドに何等かの導電性部材が接触した場合には短絡が生じることがあり、また、テストパッドが湿気などにより腐食されてしまう恐れもあった。
【0013】
発明者等は、上述のような従来技術の問題点を解決すべく種々検討を重ねた結果、必ずしも全ての表示装置で接続状態を検査する必要があるわけではなく、不具合発生等が認められた場合に接続状態を検査すればよいことから、テストパッドの表面を剥き出しのままにする必要がないことを見出し、本発明を完成するに至ったのである。すなわち、本発明は、製造時や使用時にテストパッドに起因する短絡故障が生じ難く、しかもテストパッドの腐食のおそれも少ない表示装置及び表示装置の接続状態検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するため、本発明の表示装置は、配線基板の電極端子と可撓性配線基板の入力端子とが電気的に接続され、前記可撓性配線基板の出力端子と表示パネルの入力端子とが電気的に接続され、前記配線基板からの電気信号が前記可撓性配線基板を介して前記表示パネルに入力される表示装置であって、前記可撓性配線基板には、前記配線基板の電極端子と前記可撓性配線基板の入力端子との間の電気的接続状態及び前記可撓性配線基板の出力端子と前記表示パネルの入力端子との間の電気的接続状態を測定するための複数本の電気抵抗測定用配線が設けられており、前記複数本の電気抵抗測定用配線にはそれぞれ絶縁膜で覆われた電気抵抗測定用パッドが設けられていることを特徴とする。
【0015】
本発明の表示装置は、配線基板と表示パネルとが可撓性配線基板によって接続されており、この可撓性配線基板には、配線基板の電極端子と可撓性配線基板の入力端子との間の電気的接続状態及び前記可撓性配線基板の出力端子と前記表示パネルの入力端子との間の電気的接続状態を測定するための複数本の電気抵抗測定用配線が設けられており、この電気抵抗測定用配線には絶縁膜で覆われた電気抵抗測定用パッドが設けられている。そのため、本発明の表示装置によれば、テストパッドは剥き出し状態になっていないため、製造時や使用時にテストパッドに起因する短絡故障が生じ難く、しかもテストパッドの腐食のおそれも少ない表示装置が得られる。
【0016】
そして、本発明の表示装置においては、不具合発生等が認められた際、接続状態を検査する必要があると認められた場合、テストパッドの表面の絶縁膜を剥離してテストパッドを剥き出しにしてから、電気抵抗を測定することができる。また、電気抵抗を測定した表示装置は、何等かの不具合が発生しているものであるから、適宜補修のためないし不良品として製造ラインから排除すればよい。
【0017】
なお、本発明の表示装置に使用し得る表示パネルとしては、液晶表示パネル、有機EL表示パネル、無機EL表示パネル、プラズマ表示パネル、電気泳動型表示パネル、FED表示パネル、発光ダイオードアレイ表示パネル等、従来から電気光学表示パネルとして周知のものに対して適用し得る。
【0018】
また、本発明の表示装置においては、前記配線基板の電極端子のうちの複数本は互いに短絡されて配線基板側電気抵抗測定端子とされ、前記表示パネルの入力端子のうちの複数本は互いに短絡されたアレイ基板側電気抵抗測定端子とされ、前記複数本の電気抵抗測定用配線は、前記入力端子がそれぞれ前記配線基板側電気抵抗測定端子に接続されていると共に、前記出力端子がそれぞれ前記アレイ基板側電気抵抗測定端子に接続されていることが望ましい。
【0019】
本発明の表示装置においては、配線基板の電極端子のうちの複数本は互いに短絡されて配線基板側電気抵抗測定端子とされ、表示パネルの入力端子のうちの複数本は互いに短絡されたアレイ基板側電気抵抗測定端子とされている。このような構成を備えていると、可撓性配線基板に形成された複数の電気抵抗測定用配線はそれぞれ配線基板側電気抵抗測定端子及びアレイ基板側電気抵抗測定端子を介して折り返された状態となる。そのため、本発明の表示装置によれば、複数本の電気抵抗測定用配線に形成された電気抵抗測定用パッド間の電気抵抗を測定することによって、配線基板の電極端子と可撓性配線基板の入力端子との間の電気的接続状態及び可撓性配線基板の出力端子と表示パネルの入力端子との間の接続状態を測定することができるようになる。
【0020】
また、本発明の表示装置においては、前記可撓性配線基板には、前記絶縁膜で覆われていない電気抵抗測定用パッドも同時に形成されていることが好ましい。
【0021】
可撓性配線基板に絶縁膜で覆われていない電気抵抗測定用パッドも形成されていれば、特に不具合が発生していなくても、適宜表示装置の特性を測定して、表示装置の品質維持に役立てることができるようになる。
【0022】
また、本発明の表示装置においては、前記電気抵抗測定用パッドは、前記電気抵抗測定用配線の途中に形成されていてもよい。
【0023】
電気抵抗測定用パッドが電気抵抗測定用配線の途中に形成されていれば、電気抵抗測定用パッド間の電気抵抗を測定するだけで、可撓性配線基板と配線基板の電極端子及び表示パネルの入力端子との間の接続状態の良否を同時に判定することができるようになる。
【0024】
また、本発明の表示装置においては、前記電気抵抗測定用パッドは、それぞれ前記複数本の電気抵抗測定用配線の終端に設けられていてもよい。
【0025】
電気抵抗測定用パッドが電気抵抗測定用配線の終端に設けられていれば、一度この終端に形成されている電気抵抗測定用パッド間の電気抵抗を測定するだけで、可撓性配線基板と配線基板の電極端子ないし表示パネルの入力端子との間の接続状態の良否を判定することができるようになる。
【0026】
また、本発明の表示装置においては、前記可撓性配線基板は、フレキシブル印刷配線基板、テープキャリアーパッケージ又はチップオンフィルムのいずれかとすることができる。
【0027】
フレキシブル印刷配線(FPC)基板、テープキャリアーパッケージ(TCP)及びチップオンフィルム(COF)共に表示装置の可撓性配線基板として汎用的に使用されているものであり、本発明はこれらの全てに対して適用可能である。
【0028】
また、本発明の表示装置においては、前記電気抵抗測定用パッドは、他の配線中に前記他の配線とは電気的に絶縁された状態で島状に形成されており、前記複数本の電気抵抗測定用配線は前記可撓性配線基板に形成されたスルーホールを介して前記電気抵抗用パッドに接続されているものとしてもよい。
【0029】
可撓性配線基板には、シールド配線、共通配線ないしグラウンド配線等の幅の広い配線が存在している。電気抵抗測定用パッドを、このような幅広の配線中にこの配線とは電気的に絶縁された状態で島状に形成し、電気抵抗測定用配線を可撓性配線基板に形成されたスルーホールを介して電気抵抗用パッドに接続されているものとすれば、別途電気抵抗測定用パッドの形成用スペースを設ける必要がなくなり、可撓性配線基板のスペースを有効に利用することができるようになる。
【0030】
また、本発明の表示装置においては、前記配線基板の電極端子と前記可撓性配線基板の入力端子との電気的接続及び前記可撓性配線基板の出力端子と前記表示パネルの入力端子との間の電気的接続は、異方性導電膜を介して行われていることが好ましい。
【0031】
配線基板の電極端子と可撓性配線基板の入力端子との電気的接続及び可撓性配線基板の出力端子と表示パネルの入力端子との間の電気的接続を異方性導電膜を用いて行うと、隣接する端子間の短絡が抑制され、しかも、一度の圧着で多数の端子同士を正確に接続することができるようになるので、製造効率が向上する。
【0032】
更に、上記目的を達成するため、本発明の表示装置の接続状況検査方法は、上記いずれかに記載の表示装置の接続状況検査方法であって、前記電気抵抗測定用パッドの表面に形成されている絶縁膜を剥離し、露出された前記電気抵抗測定用パッドの表面に電気抵抗測定用プローブを当接して前記配線基板の電極端子と前記可撓性配線基板の入力端子との電気的接続状況及び前記可撓性配線基板の出力端子と前記表示パネルの入力端子との間の電気的接続状況を検査することを特徴とする。
【0033】
本発明の表示装置の接続状況検査方法によれば、上記の表示装置の発明の効果を良好に奏することができる接続状況検査方法となる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】実施形態1に係る回路基板及び配線基板と可撓性配線基板との接続状態を示す概略平面図である。
【図2】図2Aは図1のIIA−IIA線に沿った概略断面図であり、図2Bは図1のIIB−IIB線に沿った概略断面図である。
【図3】図3Aは第1変形例に係る可撓性配線基板の要部平面図であり、図3Bは第2変形例に係る可撓性配線基板の要部平面図である。
【図4】実施形態2に係る回路基板及び配線基板と可撓性配線基板との接続状態を示す概略平面図である。
【図5】従来の表示装置の要部の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するために、表示装置の一例として、液晶表示パネル及び液晶表示パネルの配線基板に適用した例を示すものであり、本発明をこの液晶表示パネルやこの液晶表示パネルの配線基板に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものも等しく適応し得るものである。
【0036】
[実施形態1]
まず、実施形態1に係る表示装置としての液晶表示装置10Aを、図1及び図2を用いて説明する。なお、図1は実施形態1に係る回路基板及び配線基板と可撓性配線基板との接続状態を示す概略平面図である。図2Aは図1のIIA−IIA線に沿った概略断面図であり、図2Bは図1のIIB−IIB線に沿った概略断面図である。なお、図1ではフレキシブル印刷配線基板(以下、「FPC基板」という。)を透視して表してある。
【0037】
図1に示すように、液晶表示装置10Aは、液晶表示パネル11と、この液晶表示パネル11に接続された可撓性配線基板としてのFPC基板12と、同じくFPC基板12と接続された配線基板13とを備えている。
【0038】
液晶表示パネル11は、カラーフィルター基板(図示省略)と、カラーフィルター基板よりも表示面側から見て一端面が突出するように形成されたアレイ基板15とを有している。アレイ基板15の突出した一端面上には、表示領域の各画素へ駆動信号を入力するためのレジスト材料で被覆された複数本の引き回し配線16と、これら引き回し配線16が接続されるICチップ17と、このICチップ17に電気的に接続される複数本の接続配線19と、露出された複数の入力端子20が設けられている。
【0039】
これらの複数の入力端子20が形成された端子領域21は、例えばアレイ基板15の一辺に整列配置されている。また、アレイ基板15の全ての引き回し配線16及び接続配線19は、レジスト材料18で被覆され、互いに絶縁されている。
【0040】
アレイ基板15の入力端子20は、全て同一幅及び同一ピッチで形成されており、少なくとも一方側の2本が電気抵抗測定用端子20a及び20bとされている。なお、図1には入力端子20の両側の端部にそれぞれ2本、計4本の電気抵抗測定用端子20a、20bを形成した例が示されている。これらのアレイ基板側電気抵抗測定用端子20a、20bは、アレイ基板15側の短絡部20cによって互いに短絡されている。
【0041】
また、配線基板13には、液晶表示パネル11へ出力される画像信号やクロック信号等、各種の信号を生成する周辺回路(図示省略)が形成されており、その一辺に複数の電極端子22が整列配置された端子領域23が形成されている。配線基板13の電極端子22は、全て同一幅及び同一ピッチで形成されており、少なくとも一方側の2本が配線基板側電気抵抗測定用端子22a及び22bとされている。なお、図1には配線基板13の両側の端部にそれぞれ2本、計4本の電気抵抗測定用端子20a、20bを形成した例が示されている。これらの配線基板側電気抵抗測定用端子22a及び22bは、配線基板13側の短絡部22cによって互いに短絡されている。
【0042】
そして、アレイ基板15の端子領域21の各入力端子20及び配線基板13の端子領域23における各電極端子22は、互いにFPC基板12によって電気的に接続されている。FPC基板12は、可撓性のある基板24(図2参照)の一方端に、アレイ基板15の端子領域21に形成された入力端子20と電気的に接続するための複数の出力端子25が整列配置されており、他方端に配線基板13の端子領域23に形成されている電極端子22と電気的に接続するための複数の入力端子26がそれぞれ形成されている。FPC基板12の一方端側の複数の入力端子26と他方端側の複数の出力端子25とは、互いに接続配線27によって電気的に接続されており、この接続配線27の表面はレジスト材料又は絶縁材料からなる半透明の薄膜28(図2参照)によって被覆されて電気的に絶縁されている。
【0043】
また、アレイ基板側電気抵抗測定用端子20a、20bはそれぞれFPC基板12に形成された第1及び第2電気抵抗測定用配線27a、27bによって第1及び第2電気抵抗測定用パッド29a、29bに接続されている。また、配線基板側電気抵抗測定用端子22a、22bはFPC基板12に形成された第3及び第4電気抵抗測定用配線27c、27dによって第3及び第4の電気抵抗測定用パッド29c、29dに接続されている。なお、第1〜第4の電気抵抗測定用パッド29a〜29dは、共に絶縁材料からなる半透明の薄膜28によって被覆されて電気的に絶縁されている。
【0044】
このアレイ基板15の入力端子20とFPC基板12の出力端子25との間の固定状態を図2を用いて説明する。図2Aに示されているように、アレイ基板15のアレイ基板側電気抵抗測定用端子20a(20b)上には異方性導電膜30が載置されており、この異方性導電膜30を介して、アレイ基板15のアレイ基板側電気抵抗測定用端子20a(20b)はFPC基板12の出力端子25とそれぞれ電気的に接続されている。そして、アレイ基板側電気抵抗測定用端子20a(20b)の表面は、FPC基板12の出力端子25及び可撓性のある基板24によって被覆されている。
【0045】
また、図2Bに示されているように、アレイ基板15の入力端子20上にも異方性導電膜30が載置されており、この異方性導電膜30を介して、アレイ基板15の入力端子20はFPC基板12の出力端子25とそれぞれ電気的に接続されている。そして、入力端子20の表面は異方性導電膜30を介してFPC基板12の出力端子25及び可撓性のある基板24によって被覆されている。
【0046】
なお、異方性導電膜30を用いた電気的接続は、アレイ基板15の入力端子20及びアレイ基板側電気抵抗測定用端子20a、20b上に異方性導電膜30を載置し、異方性導電膜30の表面にFPC基板12の出力端子25を正確に位置あわせして載置し、加熱圧着することにより行われる。このような異方性導電膜30を用いた電気的接続方法は、周知であるので、その具体的方法の説明は省略する。また、配線基板13の電極端子22とFPC基板12の入力端子26との間の電気的接続状態は、上述したアレイ基板15の入力端子20はFPC基板12の出力端子25との間の電気的接続状態と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
【0047】
このような構成を備えている実施形態1の液晶表示装置10Aによれば、第1〜第4の電気抵抗測定用パッド29a〜29dは、絶縁材料からなる半透明の薄膜28によって被覆されており、剥き出し状態になっていないため、製造時や使用時に第1〜第4の電気抵抗測定用パッド29a〜29dに起因する短絡故障が生じ難く、しかも第1〜第4の電気抵抗測定用パッド29a〜29dの腐食のおそれも少ない液晶表示装置10Aが得られる。
【0048】
また、実施形態1の液晶表示装置10Aによれば、図1に示したように、FPC基板12の第1の電気抵抗測定用パッド29aは、電気抵抗測定用配線27a、出力端子25、異方性導電膜30(図2参照)、アレイ基板側電気抵抗測定用端子20a、短絡部20c、アレイ基板側電気抵抗測定用端子20b、異方性導電膜30、第2の電気抵抗測定用配線27bを経て第2の電気抵抗測定用パッド29bに電気的に接続されていることになる。また、第3の電気抵抗測定用パッド29cは、電気抵抗測定用配線27c、入力端子26、異方性導電膜30、配線基板側電気抵抗測定用端子22a、短絡部22c、配線基板側電気抵抗測定用端子22b、異方性導電膜30、第4の電気抵抗測定用配線27dを経て第4の電気抵抗測定用パッド29dに電気的に接続されていることになる。
【0049】
そのため、第1の電気抵抗測定用パッド29aと第2の電気抵抗測定用パッド29bとの間の電気抵抗を測定することにより、FPC基板12とアレイ基板15との間の電気的接続状態の良否を判定することができるようになる。また、第3の電気抵抗測定用パッド29cと第4の電気抵抗測定用パッド29dとの間の電気抵抗を測定することにより、FPC基板12と配線基板13との間の電気的接続状態の良否を判定することができるようになる。このように、実施形態1の液晶表示装置10Aによれば、FPC基板12とアレイ基板15との間及びFPC基板12と配線基板13との間の電気的接続状態の良否を個別に判定することができるようになる。
【0050】
そのため、製造時や試験時に何等かの不具合発生等が認められ、FPC基板12とアレイ基板15及び配線基板13との間の接続状態を検査する必要があると認められた場合には、適宜第1〜第4の電気抵抗測定用パッド29a〜29dの表面の絶縁膜を剥離して第1〜第4の電気抵抗測定用パッド29a〜29dを剥き出しにすれば、電気抵抗を測定することができる。この実施形態1の液晶表示装置10Aでは、第1及び第2の電気抵抗測定用パッド29a、29b間の電気抵抗ないし第3及び第4の電気抵抗測定用パッド29c、29d間の電気抵抗を測定するだけで、FPC基板12とアレイ基板15ないし配線基板13との間の電気的接続状態の良否を判定することができるようになる。
【0051】
このときの電気的接続状態の良否は、予め良品について測定したデータを基準として対比すれば、容易に判別可能である。また、電気抵抗を測定した表示装置は、何等かの不具合が発生しているものであるから、適宜補修ないし不良品として排除すればよい。
【0052】
[第1変形例]
実施形態1の液晶表示装置10Aとしては、第1〜第4の電気抵抗測定用パッド29a〜29dを電気抵抗測定用配線の終端に設けた例を示したが、電気抵抗測定用配線の途中に形成してもよい。ここで、第1変形例として第1及び第2の電気抵抗測定用パッド29a、29bを設けるのみで、FPC基板12とアレイ基板15ないし配線基板13との間の電気的接続状態の良否を判定することができるようにした例を、FPC基板の要部平面図である図3を用いて説明する。
【0053】
なお、第1変形例の液晶表示装置の構成は、実施形態1の液晶表示装置10AとはFPC基板12の第1及び第2の電気抵抗測定用パッドの配置及び電気抵抗測定用配線の配置のみが相違しているので、必要に応じて図1及び図2を援用して、その具体的な説明は省略する。
【0054】
第1変形例の液晶表示装置は、実施形態1のFPC基板12における第2の電気抵抗測定用配線27b及び第4の電気抵抗測定用配線27dが直結されて電気抵抗測定用配線27eとされ、第3及び第4の電気抵抗測定用パッド29c、29dが省略された構成を備えている。
【0055】
すなわち、第1変形例の液晶表示装置では、アレイ基板15のアレイ基板側電気抵抗測定用端子20bは電気抵抗測定用配線27eを介して配線基板13の配線基板側電気抵抗測定用端子22bと電気的に接続されている。また、アレイ基板15のアレイ基板側電気抵抗測定用端子20aは第1の電気抵抗測定用配線27aを介して第1の電気抵抗測定用パッド29aに接続され、配線基板13の配線基板側電気抵抗測定用端子22aは第2の電気抵抗測定用配線27bを介して第2の電気抵抗測定用パッド29bに接続されている。この場合も、第1及び第2の電気抵抗測定用パッド29a、29bは絶縁材料からなる半透明の薄膜28(図2参照)によって被覆されている。
【0056】
このような構成の第1変形例の液晶表示装置では、FPC基板12の第1の電気抵抗測定用パッド29aは、電気抵抗測定用配線27a、出力端子25、異方性導電膜30、アレイ基板側電気抵抗測定用端子20a、短絡部20c、アレイ基板側電気抵抗測定用端子20b、異方性導電膜30、電気抵抗測定用配線27e、入力端子26、異方性導電膜30、配線基板側電気抵抗測定用端子22b、短絡部22c、配線基板側電気抵抗測定用端子22a、異方性導電膜30、入力端子26、異方性導電膜30及び第2の電気抵抗測定用配線27bを介して第2の電気抵抗測定用パッド29bに接続されていることになる。
【0057】
したがって、第1変形例の液晶表示装置では、第1及び第2の電気抵抗測定用パッド29a、29b間の電気抵抗を測定するのみで、FPC基板12とアレイ基板15ないし配線基板13との間の電気的接続状態の良否を判定することができるようになる。しかも、第1及び第2の電気抵抗測定用パッド29a、29bは、絶縁材料からなる半透明の薄膜28によって被覆されており、剥き出し状態になっていないため、製造時や使用時に第1及び第2の電気抵抗測定用パッド29a、29bに起因する短絡故障が生じ難く、しかも第1及び第2の電気抵抗測定用パッド29a、29bの腐食のおそれも少ない液晶表示パネルが得られる。
【0058】
また、上記第1変形例の液晶表示装置では、アレイ基板15のアレイ基板側電気抵抗測定用端子20bは電気抵抗測定用配線27eを介して配線基板13の配線基板側電気抵抗測定用端子22bと電気的に接続されている例を示したが、このような構成であると、FPC基板12とアレイ基板15との間の電気的接続状態とFPC基板12と配線基板13との間の電気的接続状態とを区別して測定することができない。そのため、電気抵抗測定用配線27eの一部を電気抵抗測定用パッド29eとして利用し、この電気抵抗測定用パッド29eと第1の電気抵抗測定用パッド29aとの間ないし第2の電気抵抗測定用パッド29bとの間の電気抵抗を測定することにより、FPC基板12とアレイ基板15との間の電気的接続状態とFPC基板12と配線基板13との間の電気的接続状態とを区別して測定することができるようになる。
【0059】
なお、上記実施形態1及び第1変形例の液晶表示装置では、FPC基板12に形成された電気抵抗測定用パッドが絶縁材料からなる半透明の薄膜で被覆されている例を示したが、別途絶縁材料で被覆されていない電気抵抗測定用パッドを設けてもよい。このように、絶縁材料で被覆されていない電気抵抗測定用パッドを設ければ、特に不具合が発生していなくても、適宜液晶表示装置の特性を測定して、液晶表示装置の品質維持に役立てることができるようになる。
【0060】
[第2変形例]
上記実施形態1及び第1変形例の液晶表示装置では、FPC基板12に電気抵抗測定用パッドを形成するスペースが充分に存在する場合であって、電気抵抗測定用パッドの周囲には他の配線が存在しない例を示した。しかしながら、小型の液晶表示装置では、FPC基板12の幅や長さも小さくなるため、電気抵抗測定用パッドを形成するスペースが充分に存在しない場合もある。
【0061】
一方、FPC基板12には、シールド配線、共通配線ないしグラウンド配線等の幅の広い配線が存在している。そこで、第2変形例の液晶表示装置として、電気抵抗測定用パッドを幅の広い配線中に形成した例をFPC基板の要部平面図である図3Bを用いて説明する。なお、図3Bでは、グラウンド配線31中に第1及び第2の電気抵抗測定用パッド29f、29gを形成した部分のみを示してある。
【0062】
また、第2変形例の液晶表示装置の構成は、実施形態1の液晶表示装置10A及び第1変形例の液晶表示装置とはFPC基板12の電気抵抗測定用パッド29f、29gの配置及び電気抵抗測定用配線27f、27gの配置のみが相違しているので、必要に応じて図1、図2及び図3Aを援用し、その具体的な説明は省略する。
【0063】
図3Bにおいては、FPC基板12の可撓性のある基板24(図2参照)の一方側の面に幅の太いグラウンド配線31が形成され、他方側の面に第1及び第2の電気抵抗測定用配線27f、27gが形成された例を示している。このグラウンド配線31中には、グラウンド配線31とは電気的に絶縁された状態で、島状に第1及び第2の電気抵抗測定用パッド29f及び29gが形成されている。この第1及び第2の電気抵抗測定用パッド29f及び29gは、それぞれスルーホール32、33を経て、第1及び第2の電気抵抗測定用配線27f、27gと電気的に接続されている。
【0064】
この場合も、第1及び第2の電気抵抗測定用パッド29f、29gは絶縁材料からなる半透明の薄膜によって被覆されている。なお、第1及び第2の電気抵抗測定用配線27f、27gとアレイ基板側電気抵抗測定用端子20a、20bとの接続状態ないし配線基板側電気抵抗測定用産地22a、22bとの接続状態は、図示省略したが、実施形態1の液晶表示装置10Aないし第1変形例の液晶表示装置の場合と同様である。
【0065】
したがって、第2変形例の液晶表示装置では、第1及び第2の電気抵抗測定用パッド29f、29g間の電気抵抗を測定するのみで、FPC基板12とアレイ基板15ないし配線基板13との間の電気的接続状態の良否を判定することができるようになる。しかも、第1及び第2の電気抵抗測定用パッド29f、29gは、絶縁材料からなる半透明の薄膜によって被覆されており、剥き出し状態になっていないため、製造時や使用時に第1及び第2の電気抵抗測定用パッド29f、29gに起因する短絡故障が生じ難く、しかも第1及び第2の電気抵抗測定用パッド29f、29gの腐食のおそれも少ない液晶表示パネルが得られる。
【0066】
加えて、第2変形例の液晶表示装置では、第1及び第2の電気抵抗測定用パッド29f、29gはグラウンド配線31の内部に形成されているため、別途第1及び第2の電気抵抗測定用パッド29f、29g形成用のスペースを確保する必要がなくなる。そのため、可撓性配線基板のスペースを有効に利用することができ、小型の液晶表示装置にも採用し易くなる。
【0067】
[実施形態2]
上記実施形態1、第1及び第2変形例の液晶表示装置では、アレイ基板15と配線基板13とを可撓性配線基板としてのFPC基板で接続した例を示した。しかしながら、本発明はこれに限らず、可撓性配線基板としてTCPないしCOFを用いた例に対しても適用可能である。なお、TCP及びCOFは、いずれもドライバーIC等のベアーチップがFPC基板に実装された構成のものであり、実質的には同じ物と見なされている。このようなCOF等を用いた実施形態2の液晶表示装置10Bの平面図を図4を用いて説明する。
【0068】
実施形態2の液晶表示装置10Bは、図4に示すように、液晶表示パネル11と、この液晶表示パネル11に接続された可撓性配線基板としてのCOF30と、同じくCOF30と接続された配線基板13とを備えている。このCOF30は、ドライバーIC17が可撓性基板上に載置されていると共に可撓性基板の形状が相違する他は、実施形態1の液晶表示装置10AにおけるFPC基板12と実質的な構成の差異は存在しない。そのため、上記実施形態1の液晶表示装置10Aと同一構成部分には同一の参照符号を付与してその詳細な説明は省略し、適宜図2を援用して説明する。
【0069】
この実施形態2の液晶表示装置10Bにおいても、COF30の第1の電気抵抗測定用パッド29aは、電気抵抗測定用配線27a、出力端子25、異方性導電膜30、アレイ基板側電気抵抗測定用端子20a、短絡部20c、アレイ基板側電気抵抗測定用端子20b、異方性導電膜30、第2の電気抵抗測定用配線27bを経て第2の電気抵抗測定用パッド29bに電気的に接続されている。また、第3の電気抵抗測定用パッド29cは、電気抵抗測定用配線27c、入力端子26、異方性導電膜30、配線基板側電気抵抗測定用端子22a、短絡部22c、配線基板側電気抵抗測定用端子22b、異方性導電膜30及び第4の電気抵抗測定用配線27dを経て第4の電気抵抗測定用パッド29dに電気的に接続されていることになる。この場合も、第1〜第4の電気抵抗測定用パッド29a〜29bは絶縁材料からなる半透明の薄膜28によって被覆されている。
【0070】
そのため、第1の電気抵抗測定用パッド29aと第2の電気抵抗測定用パッド29bとの間の電気抵抗を測定することにより、COF30とアレイ基板15との間の電気的接続状態の良否を判定することができるようになる。また、第3の電気抵抗測定用パッド29cと第4の電気抵抗測定用パッド29dとの間の電気抵抗を測定することにより、COF30と配線基板13との間の電気的接続状態の良否を判定することができるようになる。このように、実施形態2の液晶表示装置10Bによれば、実質的に実施形態1の液晶表示装置10Aと同様の効果を奏することができるようになる。
【0071】
なお、上記各実施形態では表示装置として液晶表示装置の場合を例にとって説明したが、本発明の表示装置に使用し得る表示パネルとしては、液晶表示パネル以外にも、有機EL表示パネル、無機EL表示パネル、プラズマ表示パネル、電気泳動型表示パネル、FED表示パネル、発光ダイオードアレイ表示パネル等、従来から電気光学表示パネルとして周知のものが挙げられる。
【符号の説明】
【0072】
10A、10B…液晶表示装置 11…液晶表示パネル 12…FPC基板 13…配線基板 15…アレイ基板 16…引き回し配線 17…ICチップ 18…レジスト材料 19…(アレイ基板の)接続配線 20…入力端子 20a、20b…アレイ基板側電気抵抗測定用端子 20c…短絡部 21…(アレイ基板の)端子領域 22…電極端子 22a、22b…配線基板側電気抵抗測定用端子 22c…短絡部 23…(可撓性基板の)端子領域 24…可撓性のある基板 25…(可撓性基板の)出力端子 26…(可撓性基板の)入力端子 27…接続配線 27a〜27g…電気抵抗測定用配線 28…半透明の薄膜 29a〜29g…電気抵抗測定用パッド 30…異方性導電フィルム 31…グラウンド配線 32、33…スルーホール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線基板の電極端子と可撓性配線基板の入力端子とが電気的に接続され、前記可撓性配線基板の出力端子と表示パネルの入力端子とが電気的に接続され、前記配線基板からの電気信号が前記可撓性配線基板を介して前記表示パネルに入力される表示装置であって、
前記可撓性配線基板には、前記配線基板の電極端子と前記可撓性配線基板の入力端子との間の電気的接続状態及び前記可撓性配線基板の出力端子と前記表示パネルの入力端子との間の電気的接続状態を測定するための複数本の電気抵抗測定用配線が設けられており、
前記複数本の電気抵抗測定用配線にはそれぞれ絶縁膜で覆われた電気抵抗測定用パッドが設けられていることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記配線基板の電極端子のうちの複数本は互いに短絡されて配線基板側電気抵抗測定端子とされ、
前記表示パネルの入力端子のうちの複数本は互いに短絡されたアレイ基板側電気抵抗測定端子とされ、
前記複数本の電気抵抗測定用配線は、前記入力端子がそれぞれ前記配線基板側電気抵抗測定端子に接続されていると共に、前記出力端子がそれぞれ前記アレイ基板側電気抵抗測定端子に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記可撓性配線基板には、前記絶縁膜で覆われていない電気抵抗測定用パッドも同時に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記電気抵抗測定用パッドは、前記電気抵抗測定用配線の途中に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の表示装置。
【請求項5】
前記電気抵抗測定用パッドは、それぞれ前記複数本の電気抵抗測定用配線の終端に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の表示装置。
【請求項6】
前記電気抵抗測用パッドは、他の配線中に前記他の配線とは電気的に絶縁された状態で島状に形成されており、前記複数本の電気抵抗測定用配線は前記可撓性配線基板に形成されたスルーホールを介して前記電気抵抗用パッドに接続されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記可撓性配線基板は、フレキシブル印刷配線基板、テープキャリアーパッケージ又はチップオンフィルムのいずれかであることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の表示装置。
【請求項8】
前記配線基板の電極端子と前記可撓性配線基板の入力端子との電気的接続及び前記可撓性配線基板の出力端子と前記表示パネルの入力端子との間の電気的接続は、異方性導電膜を介して行われていることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の表示装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の表示装置の接続状況検査方法であって、前記電気抵抗測定用パッドの表面に形成されている絶縁膜を剥離し、露出された前記電気抵抗測定用パッドの表面に電気抵抗測定用プローブを当接して前記配線基板の電極端子と前記可撓性配線基板の入力端子との電気的接続状況及び前記可撓性配線基板の出力端子と前記表示パネルの入力端子との間の電気的接続状況を検査することを特徴とする表示装置の接続状況検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−197377(P2011−197377A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−63871(P2010−63871)
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】