説明

被印刷媒体分別装置、被印刷媒体分別プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体、及び被印刷媒体分別方法、並びに印刷装置、印刷装置制御プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体、及び印刷装置制御方法

【課題】被印刷媒体を、その余白量に応じて分別するのに好適な被印刷媒体分別装置、被
印刷媒体分別プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体、及び被印刷媒体分別方法
、並びに印刷装置、印刷装置制御プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体、及び
印刷装置制御方法を提供する。
【解決手段】被印刷媒体分別装置100を、濃度抽出領域に搬送された原稿の紙面全体の
濃度情報を抽出する濃度情報抽出部12と、前記抽出した濃度情報に基づき原稿紙面の画
像データを生成する原稿画像データ生成部14と、原稿画像データに基づき原稿画像を複
数の区分領域に区分する領域区分部16と、各区分領域の余白量を算出すると共に、当該
余白量に基づき原稿画像の余白率を算出する余白量算出部18と、前記算出された余白率
に基づき原稿を分別する原稿分別部20とを含んだ構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像が印刷された被印刷媒体を再利用可能なものとそうでないものとに分別
するのに好適な被印刷媒体分別装置、被印刷媒体分別プログラム、当該プログラムを記憶
した記憶媒体、及び被印刷媒体分別方法、並びに印刷装置、印刷装置制御プログラム、当
該プログラムを記憶した記憶媒体、及び印刷装置制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一方の紙面に画像が印刷され且つ他方の紙面が白紙である印刷用紙は、不要にな
ると裏紙としてメモ用紙や印刷などに再利用されている。
裏紙を自動判別する技術として、例えば、特許文献1に記載の原稿分別装置、及び特許
文献2に記載の画像形成装置などがある。
特許文献1の原稿分別装置は、原稿を搬送する原稿搬送手段と、搬送される原稿からの
画像読み取りを行う画像読取手段と、所定の記録媒体上に可視画像を出力する画像形成手
段と、画像出力後の記録媒体を仕分け排出する仕分け排出手段と、画像読み取りの対象と
なった原稿の種類を判別する原稿判別手段と、原稿種類の判別結果を基に画像読み取り後
の原稿をその種類毎に前記仕分け排出手段に分別排出させる分別排出手段とを備え、原稿
の用紙種類や、原稿の片面又は両面に画像が描かれているかなどを判別し、判別された種
類毎に分別排出するものである。
【0003】
また、特許文献2の画像形成装置は、自動原稿搬送装置(ADF)に装填された用紙が
原稿であるか被記録紙であるかを示す信号を発生する手段と、ADF搬送被記録紙を給紙
装置に搬送することが可能な搬送手段と、前記信号発生手段からの信号により被記録紙に
対するセンサからの画像情報よりADF搬送被記録紙の紙面が白紙であるかどうかを認識
し、被記録紙の紙面が白紙であれば前記搬送手段にADFにより搬送された被記録紙を給
紙装置へ搬送させる手段とを備えたものである。これにより、被記録紙の表面又は裏面の
少なくとも一方が白紙の場合に、当該被記録紙を給紙装置に搬送させ、白紙面に画像を形
成することができる。
【特許文献1】特開2001−226031号公報
【特許文献2】特開平10−293503号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の従来技術においては、用紙の片面にのみ画像が描かれ
ているもの(裏紙)と、そうでないものと(両面白紙又は両面印刷)を分類することは述
べられているが、両紙面に画像が印刷された用紙の余白量を判別し、この余白量に応じて
用紙を分別するようなことは一切述べられていない。
また、上記特許文献2の従来技術においては、紙面が白紙かどうかを判定し、白紙と判
定された紙面に画像を形成(印刷)することは述べられているが、画像が形成された紙面
の余白量を判別し、例えば余白量が所定量以上のときにその余白に画像を形成するといっ
たようなことは一切述べられていない。
【0005】
つまり、画像が用紙の両面に印刷されていても、その余白部分の大きさに応じて、例え
ば、裁断してメモ用紙にしたり、余白部分に画像を印刷したりと再利用が可能である。そ
れにも関わらず、上記特許文献1及び上記特許文献2の従来技術においては、一方の面が
完全に白紙であるものしか判別しないため、例えば用紙の半分が余白として使えるなどと
いった用紙を再利用の対象としないことになる。従って、再利用という観点からは、分別
内容が不十分であるといえる。
【0006】
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたも
のであって、被印刷媒体を、その余白量に応じて分別するのに好適な被印刷媒体分別装置
、被印刷媒体分別プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体、及び被印刷媒体分別
方法、並びに印刷装置、印刷装置制御プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体、
及び印刷装置制御方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
〔形態1〕 上記目的を達成するために、形態1の被印刷媒体分別装置は、
画像を印刷する被印刷媒体における印刷領域の濃度情報を抽出する濃度情報抽出手段と

前記印刷領域を複数の区分領域に区分する領域区分手段と、
前記領域区分手段で区分した各区分領域の濃度情報に基づき、当該各区分領域の余白量
を算出する余白量算出手段と、
前記余白量算出手段の算出結果に基づき、前記被印刷媒体を分別する分別手段と、を備
えることを特徴とする。
【0008】
このような構成であれば、濃度情報抽出手段によって、画像を印刷する被印刷媒体にお
ける印刷領域の濃度情報が抽出することが可能である。
また、領域区分手段は、前記印刷領域を複数の区分領域に区分することが可能である。
印刷領域が区分されると、余白量算出手段は、前記領域区分手段で区分した各区分領域
の濃度情報に基づき、当該各区分領域の余白量を算出することが可能である。更に、余白
量が算出されると、分別手段は、この算出結果に基づき、前記被印刷媒体を分別すること
が可能である。
【0009】
従って、印刷領域の各区分領域の余白量に応じて、被印刷媒体を分別することができる
ので、例えば、複数の被印刷媒体を、余白の大きさ毎に分別したり、メモ用紙や印刷など
の再利用の目的別に分別したりすることができる。
また、例えば、両面印刷されている印刷用紙などの被印刷媒体に対しても、余白量を算
出して、当該算出結果に基づき分別を行うことができるので、被印刷媒体を効率よく再利
用することができるという効果が得られる。
【0010】
また、印刷領域を複数の区分領域に区分し、各区分領域の余白量を算出することができ
るので、再利用目的に応じた最小サイズの区分領域に区分することで、被印刷媒体を無駄
なく再利用できるように分類することができるという効果が得られる。
ここで、上記「印刷領域」は、被印刷媒体が、例えば、印刷用紙であればその紙面であ
り、画像を印刷することが可能な領域のことである。本発明においては、その余白部分が
再利用可能であれば、どのような材質の被印刷媒体でも良い。以下の、被印刷媒体分別装
置、被印刷媒体分別プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体、及び被印刷媒体分
別方法、並びに印刷装置、印刷装置制御プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体
、及び印刷装置制御方法の各形態において同じである。
【0011】
また、上記「領域区分手段」は、印刷領域そのものを複数の区分領域に区分したり、印
刷領域の画像情報(濃度情報)を複数の区分領域に区分したりするなど、印刷領域の各区
分領域に対する余白量が算出できれば、どのような方法を用いて区分しても良い。以下の
、被印刷媒体分別装置、被印刷媒体分別プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体
、及び被印刷媒体分別方法、並びに印刷装置、印刷装置制御プログラム、当該プログラム
を記憶した記憶媒体、及び印刷装置制御方法の各形態において同じである。
【0012】
また、上記「余白」とは、被印刷媒体における画像が印刷されていない印刷領域のこと
であり、上記「余白量」とは余白領域の面積など、余白領域の大きさを示す量のことであ
る。つまり、白色の印刷用紙であれば、画像の印刷されていない白色の部分が余白となる
。以下の、被印刷媒体分別装置、被印刷媒体分別プログラム、当該プログラムを記憶した
記憶媒体、及び被印刷媒体分別方法、並びに印刷装置、印刷装置制御プログラム、当該プ
ログラムを記憶した記憶媒体、及び印刷装置制御方法の各形態において同じである。
【0013】
また、上記「分別手段」は、例えば、印刷領域全体の総余白量や、各区分領域の最大余
白量などの大きさの種類毎に被印刷媒体を分別する。分別処理としては、最終的に、各余
白量の種類毎に用意されたトレイに被印刷媒体を排出することも可能である。以下の、被
印刷媒体分別装置、被印刷媒体分別プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体、及
び被印刷媒体分別方法、並びに印刷装置、印刷装置制御プログラム、当該プログラムを記
憶した記憶媒体、及び印刷装置制御方法の各形態において同じである。
【0014】
〔形態2〕 更に、形態2の被印刷媒体分別装置は、形態1の被印刷媒体分別装置にお
いて、
前記被印刷媒体は印刷用紙であり、
前記印刷領域は、前記印刷用紙の両面の少なくとも一方の面であることを特徴とする。
このような構成であれば、画像が印刷されている紙面に対しても、余白量を算出して、
当該算出結果に基づき分別を行うことができるので、印刷用紙を効率よく再利用すること
ができるという効果が得られる。例えば、余白の大きさに応じて、印刷用のトレイに分別
したり、メモ用紙用のトレイに分別したりすることで、印刷用紙を効率的に再利用するこ
とができる。
【0015】
〔形態3〕 更に、形態3の被印刷媒体分別装置は、形態1又は2のいずれか1の被印
刷媒体分別装置において、
前記余白量算出手段は、前記算出した各区分領域の余白量に基づき当該各区分領域が余
白か否かを判定すると共に、当該判定結果に基づき前記印刷領域の余白率を算出し、
前記分別手段は、前記余白量算出手段で算出した前記余白率に基づき、前記被印刷媒体
を分別することを特徴とする。
【0016】
このような構成であれば、各区分領域の余白量に基づき、当該各区分領域が再利用でき
るだけの余白を有しているか否かを判定することができ、且つ余白として判定された区分
領域が印刷領域に対してどれだけの割合で存在するかを示す余白率を算出することができ
る。更に、この余白率に基づき被印刷媒体を分別することができるので、再利用のしやす
い分別をすることができるという効果が得られる。
【0017】
〔形態4〕 更に、形態4の被印刷媒体分別装置は、形態3の被印刷媒体分別装置にお
いて、
前記余白量算出手段は、前記余白と判定された区分領域が2以上連続する領域の区分領
域の総数を算出し、当該算出した総数に基づき前記余白率を算出することを特徴とする。
このような構成であれば、印刷領域を比較的細かく区分したときなどに、当該印刷領域
において飛び飛びの位置に存在する余白領域を余白率の計算から除外することができる。
つまり、細かく区分したときに孤立して存在する余白は、再利用しにくい余白となる。従
って、この孤立した余白を除外して算出された余白率に基づき分別を行うことで、再利用
の観点から、有用な被印刷媒体を確実に再利用対象として分別することができるという効
果が得られる。
【0018】
〔形態5〕 更に、形態5の被印刷媒体分別装置は、形態1乃至4のいずれか1の被印
刷媒体分別装置において、
前記印刷領域における、縦方向の各画像ラインの濃度情報と、横方向の各画像ラインの
濃度情報とに基づき、前記各方向毎に、白色を示す濃度値の画素で構成されている余白画
像ラインの本数を計数する余白画像ライン計数手段を備え、
前記印刷領域区分手段は、前記余白画像ライン計数手段の計数結果に基づき、前記所定
領域を複数の区分領域に区分することを特徴とする。
【0019】
このような構成であれば、余白画像ライン計数手段によって、前記印刷領域における、
縦方向の各画像ラインの濃度情報と、横方向の各画像ラインの濃度情報とに基づき、前記
各方向毎に、白色を示す濃度値の画素で構成されている余白画像ラインの本数を計数する
ことが可能であり、前記印刷領域区分手段は、前記余白画像ライン計数手段の計数結果に
基づき、前記所定領域を複数の区分領域に区分することが可能である。
【0020】
従って、例えば、印刷領域の画像データにおいて、横方向の余白画像ラインの総本数が
、縦方向の余白画像ラインの総本数よりも多いときに、横方向の画像ラインで構成される
短冊状の複数の区分領域に区分することで、より正確に印刷領域における余白領域を判断
することができる。これにより、再利用の観点から、より無駄の無い効率的な分別を行う
ことができるという効果が得られる。
【0021】
〔形態6〕 更に、形態6の被印刷媒体分別装置は、形態5の被印刷媒体分別装置にお
いて、
前記印刷領域区分手段は、前記印刷領域が目標の区分数に区分されるまで、各区分領域
に対して、前記余白画像ライン計数手段による前記余白画像ラインの計数処理、及び前記
印刷領域区分手段による前記計数結果に基づく前記区分処理を繰り返し実行することを特
徴とする。
【0022】
このような構成であれば、印刷領域を、横方向の余白画像ライン及び縦方向の余白画像
ラインの分布に応じて、横方向の余白画像ラインの多い領域部分は横方向の画像ラインで
構成される短冊状の区分領域に区分し、縦方向の余白画像ラインが多い領域部分は、縦方
向の画像ラインで構成される短冊状の区分領域に区分することができる。従って、印刷領
域を、余白量を算出するのに適切な形状の区分領域で区分することができるので、より正
確に印刷領域における余白領域を判断することができる。これにより、再利用の観点から
、より無駄の無い効率的な分別を行うことができるという効果が得られる。
【0023】
〔形態7〕 更に、形態7の被印刷媒体分別装置は、形態1乃至6のいずれか1の被印
刷媒体分別装置において、
前記被印刷媒体の所定印刷領域の前記余白量が所定量未満のときに、当該被印刷媒体に
おける前記余白量の算出処理が未処理の印刷領域に対して、前記濃度情報の抽出処理、前
記印刷領域の分割処理及び前記余白量の算出処理を実行し、
前記分別手段は、前記余白量の算出結果に基づき前記被印刷媒体の分別を行うことを特
徴とする。
【0024】
このような構成であれば、例えば、被印刷媒体が印刷用紙である場合に、一方の紙面の
余白量が所定量未満(例えば、余白率100[%]未満)のときに、他方の紙面に対しても
自動的に余白量の算出を行うことができるという効果が得られる。更に、これらの余白量
に基づき、被印刷媒体の分別を行うことができるので、再利用の観点から、より正確に被
印刷媒体の分別を行うことができるという効果が得られる。
【0025】
〔形態8〕 更に、形態8の被印刷媒体分別装置は、形態1乃至7のいずれか1の被印
刷媒体分別装置において、
前記濃度情報抽出手段で抽出した濃度情報に基づき、前記印刷領域の画像データである
領域画像データを生成する画像データ生成手段を備え、
前記余白量算出手段は、前記領域区分手段で区分した各区分領域の前記領域画像データ
に基づき、当該各区分領域の余白量を算出することを特徴とする。
【0026】
このような構成であれば、画像データ生成手段によって、前記濃度情報抽出手段で抽出
した濃度情報に基づき、前記印刷領域の画像データを生成することが可能であり、前記余
白量算出手段は、前記領域区分手段で区分した各区分領域の前記領域画像データに基づき
、当該各区分領域の余白量を算出することが可能である。
例えば、公知のイメージスキャナ等で印刷領域をスキャンすると、所定解像度で当該印
刷領域の各画素の濃度情報を抽出することができるので、この濃度情報を2値化して2値
化画像データを生成したり、スキャン時の裏写り成分を除去した画像データを生成したり
することが可能である。
【0027】
〔形態9〕 一方、上記目的を達成するために、形態9記載の被印刷媒体分別プログラ
ムは、
画像を印刷する被印刷媒体における印刷領域の濃度情報を抽出する濃度情報抽出ステッ
プと、
前記印刷領域を複数の区分領域に区分する領域区分ステップと、
前記領域区分ステップで区分した各区分領域の濃度情報に基づき、当該各区分領域の余
白量を算出する余白量算出ステップと、
前記余白量算出ステップの算出結果に基づき、前記被印刷媒体を分別する分別ステップ
とからなる処理をコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含むことを特徴と
する。
【0028】
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態1記載の被印刷媒体分別装
置と同等の作用及び効果が得られる。
また、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョ
ンアップも容易に行うことができる。以下の、被印刷媒体分別プログラムの形態において
同じである。
【0029】
〔形態10〕 更に、形態10の被印刷媒体分別プログラムは、形態9の被印刷媒体分
別プログラムにおいて、
前記被印刷媒体は印刷用紙であり、
前記印刷領域は、前記印刷用紙の両面の少なくとも一方の面であることを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態2記載の被印刷媒体分別装
置と同等の作用及び効果が得られる。
【0030】
〔形態11〕 更に、形態11の被印刷媒体分別プログラムは、形態9又は10の被印
刷媒体分別プログラムにおいて、
前記余白量算出ステップは、前記算出した各区分領域の余白量に基づき当該各区分領域
が余白か否かを判定すると共に、当該判定結果に基づき前記印刷領域の余白率を算出し、
前記分別ステップは、前記余白量算出ステップで算出した前記余白率に基づき、前記被
印刷媒体を分別することを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態3記載の被印刷媒体分別装
置と同等の作用及び効果が得られる。
【0031】
〔形態12〕 更に、形態12の被印刷媒体分別プログラムは、形態11の被印刷媒体
分別プログラムにおいて、
前記余白量算出ステップは、前記余白と判定された区分領域が2以上連続する領域の区
分領域の総数を算出し、当該算出した総数に基づき前記余白率を算出することを特徴とす
る。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態4記載の被印刷媒体分別装
置と同等の作用及び効果が得られる。
【0032】
〔形態13〕 更に、形態13の被印刷媒体分別プログラムは、形態9乃至12のいず
れか1の被印刷媒体分別プログラムにおいて、
前記印刷領域における、縦方向の各画像ラインの濃度情報と、横方向の各画像ラインの
濃度情報とに基づき、前記各方向毎に、白色を示す濃度値の画素で構成されている余白画
像ラインの本数を計数する余白画像ライン計数ステップをコンピュータに実行させるのに
使用するプログラムを含み、
前記印刷領域区分ステップは、前記余白画像ライン計数ステップの計数結果に基づき、
前記所定領域を複数の区分領域に区分することを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態5記載の被印刷媒体分別装
置と同等の作用及び効果が得られる。
【0033】
〔形態14〕 更に、形態14の被印刷媒体分別プログラムは、形態13の被印刷媒体
分別プログラムにおいて、
前記印刷領域区分ステップは、前記印刷領域が目標の区分数に区分されるまで、各区分
領域に対して、前記余白画像ライン計数ステップによる前記余白画像ラインの計数処理、
及び前記印刷領域区分ステップによる前記計数結果に基づく前記区分処理を繰り返し実行
することを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態6記載の被印刷媒体分別装
置と同等の作用及び効果が得られる。
【0034】
〔形態15〕 更に、形態15の被印刷媒体分別プログラムは、形態9乃至14のいず
れか1の被印刷媒体分別プログラムにおいて、
前記被印刷媒体の所定印刷領域の前記余白量が所定量未満のときに、当該被印刷媒体に
おける前記余白量の算出処理が未処理の印刷領域に対して、前記濃度情報の抽出処理、前
記印刷領域の分割処理及び前記余白量の算出処理を実行し、
前記分別ステップは、前記余白量の算出結果に基づき前記被印刷媒体の分別を行うこと
を特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態7記載の被印刷媒体分別装
置と同等の作用及び効果が得られる。
【0035】
〔形態16〕 更に、形態16の被印刷媒体分別プログラムは、形態9乃至15のいず
れか1の被印刷媒体分別プログラムにおいて、
前記濃度情報抽出ステップで抽出した濃度情報に基づき、前記印刷領域の画像データで
ある領域画像データを生成する画像データ生成ステップをコンピュータに実行させるのに
使用するプログラムを含み、
前記余白量算出ステップは、前記領域区分ステップで区分した各区分領域の前記領域画
像データに基づき、当該各区分領域の余白量を算出することを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態8記載の被印刷媒体分別装
置と同等の作用及び効果が得られる。
【0036】
〔形態17〕 また、上記目的を達成するために、形態17のコンピュータが読み取り
可能な記録媒体は、形態9乃至16のいずれか1の被印刷媒体分別プログラムを記憶した
コンピュータが読み取り可能な記憶媒体とする。
これによって、CD−ROMやDVD−ROM、FD、半導体チップなどのコンピュー
タ読み取り可能な記憶媒体を介して前記形態9乃至16のいずれか1に記載の被印刷媒体
分別プログラムをユーザなどの需用者に対して容易かつ確実に提供することができる。
【0037】
〔形態18〕 また、上記目的を達成するために、形態18の被印刷媒体分別方法は、
画像を印刷する被印刷媒体における印刷領域の濃度情報を抽出する濃度情報抽出ステッ
プと、
前記印刷領域を複数の区分領域に区分する領域区分ステップと、
前記領域区分ステップで区分した各区分領域の濃度情報に基づき、当該各区分領域の余
白量を算出する余白量算出ステップと、
前記余白量算出ステップの算出結果に基づき、前記被印刷媒体を分別する分別ステップ
と、を含むことを特徴とする。
これにより、形態1の被印刷媒体分別装置と同等の効果が得られる。
【0038】
〔形態19〕 更に、形態19の被印刷媒体分別方法は、形態18の被印刷媒体分別方
法において、
前記被印刷媒体は印刷用紙であり、
前記印刷領域は、前記印刷用紙の両面の少なくとも一方の面であることを特徴とする。
これにより、形態2の被印刷媒体分別装置と同等の効果が得られる。
【0039】
〔形態20〕 更に、形態20の被印刷媒体分別方法は、形態18又は19の被印刷媒
体分別方法において、
前記余白量算出ステップは、前記算出した各区分領域の余白量に基づき当該各区分領域
が余白か否かを判定すると共に、当該判定結果に基づき前記印刷領域の余白率を算出し、
前記分別ステップは、前記余白量算出ステップで算出した前記余白率に基づき、前記被
印刷媒体を分別することを特徴とする。
これにより、形態3の被印刷媒体分別装置と同等の効果が得られる。
【0040】
〔形態21〕 更に、形態21の被印刷媒体分別方法は、形態20の被印刷媒体分別方
法において、
前記余白量算出ステップは、前記余白と判定された区分領域が2以上連続する領域の区
分領域の総数を算出し、当該算出した総数に基づき前記余白率を算出することを特徴とす
る。
これにより、形態4の被印刷媒体分別装置と同等の効果が得られる。
【0041】
〔形態22〕 更に、形態22の被印刷媒体分別方法は、形態18乃至21のいずれか
1の被印刷媒体分別方法において、
前記印刷領域における、縦方向の各画像ラインの濃度情報と、横方向の各画像ラインの
濃度情報とに基づき、前記各方向毎に、白色を示す濃度値の画素で構成されている余白画
像ラインの本数を計数する余白画像ライン計数ステップを含み、
前記印刷領域区分ステップは、前記余白画像ライン計数ステップの計数結果に基づき、
前記所定領域を複数の区分領域に区分することを特徴とする。
これにより、形態5の被印刷媒体分別装置と同等の効果が得られる。
【0042】
〔形態23〕 更に、形態23の被印刷媒体分別方法は、形態22の被印刷媒体分別方
法において、
前記印刷領域区分ステップは、前記印刷領域が目標の区分数に区分されるまで、各区分
領域に対して、前記余白画像ライン計数ステップによる前記余白画像ラインの計数処理、
及び前記印刷領域区分ステップによる前記計数結果に基づく前記区分処理を繰り返し実行
することを特徴とする。
これにより、形態6の被印刷媒体分別装置と同等の効果が得られる。
【0043】
〔形態24〕 更に、形態24の被印刷媒体分別方法は、形態18乃至23のいずれか
1の被印刷媒体分別方法において、
前記被印刷媒体の所定印刷領域の前記余白量が所定量未満のときに、当該被印刷媒体に
おける前記余白量の算出処理が未処理の印刷領域に対して、前記濃度情報の抽出処理、前
記印刷領域の分割処理及び前記余白量の算出処理を実行し、
前記分別ステップは、前記余白量の算出結果に基づき前記被印刷媒体の分別を行うこと
を特徴とする。
これにより、形態7の被印刷媒体分別装置と同等の効果が得られる。
【0044】
〔形態25〕 更に、形態25の被印刷媒体分別方法は、形態18乃至24のいずれか
1の被印刷媒体分別方法において、
前記濃度情報抽出ステップで抽出した濃度情報に基づき、前記印刷領域の画像データで
ある領域画像データを生成する画像データ生成ステップを含み、
前記余白量算出ステップは、前記領域区分ステップで区分した各区分領域の前記領域画
像データに基づき、当該各区分領域の余白量を算出することを特徴とする。
これにより、形態8の被印刷媒体分別装置と同等の効果が得られる。
【0045】
〔形態26〕 一方、上記目的を達成するために、形態26の印刷装置は、
画像を印刷する被印刷媒体における印刷領域の濃度情報を抽出する濃度情報抽出手段と

前記印刷領域を複数の区分領域に区分する領域区分手段と、
前記領域区分手段で区分した各区分領域の濃度情報に基づき、当該各区分領域の余白量
を算出する余白量算出手段と、
前記余白量算出手段の算出結果に基づき、前記被印刷媒体を分別する分別手段と、
印刷対象の画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記分別手段で分別された被印刷媒体から、印刷を実行する被印刷媒体を選択する選択
手段と、
前記画像データ取得手段で取得した画像データに基づき、前記選択手段で選択した被印
刷媒体に画像を印刷する印刷手段と、を備えることを特徴とする。
【0046】
このような構成であれば、濃度情報抽出手段によって、画像を印刷する被印刷媒体にお
ける印刷領域の濃度情報を抽出することが可能である。
また、領域区分手段は、前記印刷領域を複数の区分領域に区分することが可能である。
印刷領域が区分されると、余白量算出手段は、前記領域区分手段で区分した各区分領域
の濃度情報に基づき、当該各区分領域の余白量を算出することが可能である。更に、余白
量が算出されると、分別手段は、この算出結果に基づき、前記被印刷媒体を分別すること
が可能である。
【0047】
また、被印刷媒体が分別された状態で、画像データ取得手段で印刷対象の画像データが
取得されると、選択手段は、分別された被印刷媒体から画像の印刷が可能なものを選択す
ることが可能である。そして、被印刷媒体が選択されると、印刷手段は、前記取得した画
像データに基づき、選択した被印刷媒体に画像を印刷することが可能である。
従って、上記形態1の被印刷媒体分別装置と同様の作用効果に加え、裏紙などの分別さ
れた被印刷媒体を印刷に再利用することができるので、被印刷媒体を有効に再利用するこ
とができるという効果が得られる。
【0048】
〔形態27〕 更に、形態27の印刷装置は、形態26の印刷装置において、
前記被印刷媒体は印刷用紙であり、
前記印刷領域は、前記印刷用紙の両面の少なくとも一方の面であることを特徴とする。
このような構成であれば、上記形態2の被印刷媒体分別装置と同様の作用効果に加え、
裏紙などの分別された被印刷媒体を印刷に再利用することができるので、被印刷媒体を有
効に再利用することができるという効果が得られる。
【0049】
〔形態28〕 更に、形態28の印刷装置は、形態26又は27の印刷装置において、
前記余白量算出手段は、前記算出した各区分領域の余白量に基づき当該各区分領域が余
白か否かを判定すると共に、当該判定結果に基づき前記印刷領域の余白率を算出し、
前記分別手段は、前記余白量算出手段で算出した前記余白率に基づき、前記被印刷媒体
を分別することを特徴とする。
このような構成であれば、上記形態3の被印刷媒体分別装置と同様の作用効果に加え、
裏紙などの分別された被印刷媒体を印刷に再利用することができるので、被印刷媒体を有
効に再利用することができるという効果が得られる。
【0050】
〔形態29〕 更に、形態29の印刷装置は、形態28の印刷装置において、
前記余白量算出手段は、前記余白と判定された区分領域が2以上連続する領域の区分領
域の総数を算出し、当該算出した総数に基づき前記余白率を算出することを特徴とする。
このような構成であれば、上記形態4の被印刷媒体分別装置と同様の作用効果に加え、
裏紙などの分別された被印刷媒体を印刷に再利用することができるので、被印刷媒体を有
効に再利用することができるという効果が得られる。
【0051】
〔形態30〕 更に、形態30の印刷装置は、形態26乃至29のいずれか1の印刷装
置において、
前記印刷領域における、縦方向の各画像ラインの濃度情報と、横方向の各画像ラインの
濃度情報とに基づき、前記各方向毎に、白色を示す濃度値の画素で構成されている余白画
像ラインの本数を計数する余白画像ライン計数手段を備え、
前記印刷領域区分手段は、前記余白画像ライン計数手段の計数結果に基づき、前記所定
領域を複数の区分領域に区分することを特徴とする。
このような構成であれば、上記形態5の被印刷媒体分別装置と同様の作用効果に加え、
裏紙などの分別された被印刷媒体を印刷に再利用することができるので、被印刷媒体を有
効に再利用することができるという効果が得られる。
【0052】
〔形態31〕 更に、形態31の印刷装置は、形態30の印刷装置において、
前記印刷領域区分手段は、前記印刷領域が目標の区分数に区分されるまで、各区分領域
に対して、前記余白画像ライン計数手段による前記余白画像ラインの計数処理、及び前記
印刷領域区分手段による前記計数結果に基づく前記区分処理を繰り返し実行することを特
徴とする。
このような構成であれば、上記形態6の被印刷媒体分別装置と同様の作用効果に加え、
裏紙などの分別された被印刷媒体を印刷に再利用することができるので、被印刷媒体を有
効に再利用することができるという効果が得られる。
【0053】
〔形態32〕 更に、形態32の印刷装置は、形態26乃至31のいずれか1の印刷装
置において、
前記被印刷媒体の所定印刷領域の前記余白量が所定量未満のときに、当該被印刷媒体に
おける前記余白量の算出処理が未処理の印刷領域に対して、前記濃度情報の抽出処理、前
記印刷領域の分割処理及び前記余白量の算出処理を実行し、
前記分別手段は、前記余白量の算出結果に基づき前記被印刷媒体の分別を行うことを特
徴とする。
このような構成であれば、上記形態7の被印刷媒体分別装置と同様の作用効果に加え、
裏紙などの分別された被印刷媒体を印刷に再利用することができるので、被印刷媒体を有
効に再利用することができるという効果が得られる。
【0054】
〔形態33〕 更に、形態33の印刷装置は、形態26乃至32のいずれか1の印刷装
置において、
前記濃度情報抽出手段で抽出した濃度情報に基づき、前記印刷領域の画像データである
領域画像データを生成する画像データ生成手段を含み、
前記余白量算出手段は、前記領域区分手段で区分した各区分領域の前記領域画像データ
に基づき、当該各区分領域の余白量を算出することを特徴とする。
このような構成であれば、上記形態8の被印刷媒体分別装置と同様の作用効果に加え、
裏紙などの分別された被印刷媒体を印刷に再利用することができるので、被印刷媒体を有
効に再利用することができるという効果が得られる。
【0055】
〔形態34〕 また、上記目的を達成するために、形態34の印刷装置制御プログラム
は、
画像を印刷する被印刷媒体における印刷領域の濃度情報を抽出する濃度情報抽出ステッ
プと、
前記印刷領域を複数の区分領域に区分する領域区分ステップと、
前記領域区分ステップで区分した各区分領域の濃度情報に基づき、当該各区分領域の余
白量を算出する余白量算出ステップと、
前記余白量算出ステップの算出結果に基づき、前記被印刷媒体を分別する分別ステップ
と、
印刷対象の画像データを取得する画像データ取得ステップと、
前記分別ステップで分別された被印刷媒体から、印刷を実行する被印刷媒体を選択する
選択ステップと、
前記画像データ取得ステップで取得した画像データに基づき、前記選択ステップで選択
した被印刷媒体に画像を印刷する印刷ステップとからなる処理をコンピュータに実行させ
るのに使用するプログラムを含むことを特徴とする。
【0056】
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態26記載の印刷装置と同等
の作用及び効果が得られる。
【0057】
〔形態35〕 更に、形態35の印刷装置制御プログラムは、形態34の印刷装置制御
プログラムにおいて、
前記被印刷媒体は印刷用紙であり、
前記印刷領域は、前記印刷用紙の両面の少なくとも一方の面であることを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態27記載の印刷装置と同等
の作用及び効果が得られる。
【0058】
〔形態36〕 更に、形態36の印刷装置制御プログラムは、形態34又は35の印刷
装置制御プログラムにおいて、
前記余白量算出ステップは、前記算出した各区分領域の余白量に基づき当該各区分領域
が余白か否かを判定すると共に、当該判定結果に基づき前記印刷領域の余白率を算出し、
前記分別ステップは、前記余白量算出ステップで算出した前記余白率に基づき、前記被
印刷媒体を分別することを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態28記載の印刷装置と同等
の作用及び効果が得られる。
【0059】
〔形態37〕 更に、形態37の印刷装置制御プログラムは、形態36の印刷装置制御
プログラムにおいて、
前記余白量算出ステップは、前記余白と判定された区分領域が2以上連続する領域の区
分領域の総数を算出し、当該算出した総数に基づき前記余白率を算出することを特徴とす
る。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態29記載の印刷装置と同等
の作用及び効果が得られる。
【0060】
〔形態38〕 更に、形態38の印刷装置制御プログラムは、形態34乃至37のいず
れか1の印刷装置制御プログラムにおいて、
前記印刷領域における、縦方向の各画像ラインの濃度情報と、横方向の各画像ラインの
濃度情報とに基づき、前記各方向毎に、白色を示す濃度値の画素で構成されている余白画
像ラインの本数を計数する余白画像ライン計数ステップをコンピュータに実行させるのに
使用するプログラムを含み、
前記印刷領域区分ステップは、前記余白画像ライン計数ステップの計数結果に基づき、
前記所定領域を複数の区分領域に区分することを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態30記載の印刷装置と同等
の作用及び効果が得られる。
【0061】
〔形態39〕 更に、形態39の印刷装置制御プログラムは、形態38の印刷装置制御
プログラムにおいて、
前記印刷領域区分ステップは、前記印刷領域が目標の区分数に区分されるまで、各区分
領域に対して、前記余白画像ライン計数ステップによる前記余白画像ラインの計数処理、
及び前記印刷領域区分ステップによる前記計数結果に基づく前記区分処理を繰り返し実行
することを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態31記載の印刷装置と同等
の作用及び効果が得られる。
【0062】
〔形態40〕 更に、形態40の印刷装置制御プログラムは、形態34乃至39のいず
れか1の印刷装置制御プログラムにおいて、
前記被印刷媒体の所定印刷領域の前記余白量が所定量未満のときに、当該被印刷媒体に
おける前記余白量の算出処理が未処理の印刷領域に対して、前記濃度情報の抽出処理、前
記印刷領域の分割処理及び前記余白量の算出処理を実行し、
前記分別ステップは、前記余白量の算出結果に基づき前記被印刷媒体の分別を行うこと
を特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態32記載の印刷装置と同等
の作用及び効果が得られる。
【0063】
〔形態41〕 更に、形態41の印刷装置は、形態34乃至40のいずれか1の印刷装
置において、
前記濃度情報抽出ステップで抽出した濃度情報に基づき、前記印刷領域の画像データで
ある領域画像データを生成する画像データ生成ステップをコンピュータに実行させるのに
使用するプログラムを含み、
前記余白量算出ステップは、前記領域区分ステップで区分した各区分領域の前記領域画
像データに基づき、当該各区分領域の余白量を算出することを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態33記載の印刷装置と同等
の作用及び効果が得られる。
【0064】
〔形態42〕 また、上記目的を達成するために、形態42のコンピュータが読み取り
可能な記憶媒体は、形態34乃至41のいずれか1の印刷装置制御プログラムを記憶した
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とする。
これによって、CD−ROMやDVD−ROM、FD、半導体チップなどのコンピュー
タ読み取り可能な記憶媒体を介して前記形態34乃至41のいずれか1に記載の印刷装置
制御プログラムをユーザなどの需用者に対して容易かつ確実に提供することができる。
【0065】
〔形態43〕 また、上記目的を達成するために、形態43の印刷装置制御方法は、
画像を印刷する被印刷媒体における印刷領域の濃度情報を抽出する濃度情報抽出ステッ
プと、
前記印刷領域を複数の区分領域に区分する領域区分ステップと、
前記領域区分ステップで区分した各区分領域の濃度情報に基づき、当該各区分領域の余
白量を算出する余白量算出ステップと、
前記余白量算出ステップの算出結果に基づき、前記被印刷媒体を分別する分別ステップ
と、
印刷対象の画像データを取得する画像データ取得ステップと、
前記分別ステップで分別された被印刷媒体から、印刷を実行する被印刷媒体を選択する
選択ステップと、
前記画像データ取得ステップで取得した画像データに基づき、前記選択ステップで選択
した被印刷媒体に画像を印刷する印刷ステップと、を含むことを特徴とする。
これにより、形態26の印刷装置と同等の効果が得られる。
【0066】
〔形態44〕 更に、形態44の印刷装置制御方法は、形態43の印刷装置制御方法に
おいて、
前記被印刷媒体は印刷用紙であり、
前記印刷領域は、前記印刷用紙の両面の少なくとも一方の面であることを特徴とする。
これにより、形態27の印刷装置と同等の効果が得られる。
【0067】
〔形態45〕 更に、形態45の印刷装置制御方法は、形態43又は44の印刷装置制
御方法において、
前記余白量算出ステップは、前記算出した各区分領域の余白量に基づき当該各区分領域
が余白か否かを判定すると共に、当該判定結果に基づき前記印刷領域の余白率を算出し、
前記分別ステップは、前記余白量算出ステップで算出した前記余白率に基づき、前記被
印刷媒体を分別することを特徴とする。
これにより、形態28の印刷装置と同等の効果が得られる。
【0068】
〔形態46〕 更に、形態46の印刷装置制御方法は、形態45の印刷装置制御方法に
おいて、
前記余白量算出ステップは、前記余白と判定された区分領域が2以上連続する領域の区
分領域の総数を算出し、当該算出した総数に基づき前記余白率を算出することを特徴とす
る。
これにより、形態29の印刷装置と同等の効果が得られる。
【0069】
〔形態47〕 更に、形態47の印刷装置制御方法は、形態43乃至46のいずれか1
の印刷装置制御方法において、
前記印刷領域における、縦方向の各画像ラインの濃度情報と、横方向の各画像ラインの
濃度情報とに基づき、前記各方向毎に、白色を示す濃度値の画素で構成されている余白画
像ラインの本数を計数する余白画像ライン計数ステップを含み、
前記印刷領域区分ステップは、前記余白画像ライン計数ステップの計数結果に基づき、
前記所定領域を複数の区分領域に区分することを特徴とする。
これにより、形態30の印刷装置と同等の効果が得られる。
【0070】
〔形態48〕 更に、形態48の印刷装置制御方法は、形態47の印刷装置制御方法に
おいて、
前記印刷領域区分ステップは、前記印刷領域が目標の区分数に区分されるまで、各区分
領域に対して、前記余白画像ライン計数ステップによる前記余白画像ラインの計数処理、
及び前記印刷領域区分ステップによる前記計数結果に基づく前記区分処理を繰り返し実行
することを特徴とする。
これにより、形態31の印刷装置と同等の効果が得られる。
【0071】
〔形態49〕 更に、形態49の印刷装置制御方法は、形態43乃至48のいずれか1
の印刷装置制御方法において、
前記被印刷媒体の所定印刷領域の前記余白量が所定量未満のときに、当該被印刷媒体に
おける前記余白量の算出処理が未処理の印刷領域に対して、前記濃度情報の抽出処理、前
記印刷領域の分割処理及び前記余白量の算出処理を実行し、
前記分別ステップは、前記余白量の算出結果に基づき前記被印刷媒体の分別を行うこと
を特徴とする。
これにより、形態32の印刷装置と同等の効果が得られる。
【0072】
〔形態50〕 更に、形態50の印刷装置は、形態43乃至49のいずれか1の印刷装
置において、
前記濃度情報抽出ステップで抽出した濃度情報に基づき、前記印刷領域の画像データで
ある領域画像データを生成する画像データ生成ステップをコンピュータに実行させるのに
使用するプログラムを含み、
前記余白量算出ステップは、前記領域区分ステップで区分した各区分領域の前記領域画
像データに基づき、当該各区分領域の余白量を算出することを特徴とする。
これにより、形態33の印刷装置と同等の効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0073】
〔第1の実施の形態〕
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1〜図8は、本発明に係る被印
刷媒体分別装置、被印刷媒体分別プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体、及び
被印刷媒体分別方法の第1の実施の形態を示す図である。
まず、本発明に係る被印刷媒体分別装置の構成を図1に基づき説明する。図1は、本発
明の第1の実施の形態に係る被印刷媒体分別装置100の構成を示すブロック図である。
【0074】
被印刷媒体分別装置100は、図1に示すように、搬送用トレイにセットされた原稿(
用紙)を後述する濃度抽出領域に搬送する原稿搬送部10と、濃度抽出領域に搬送された
原稿の紙面全体の濃度情報を抽出する濃度情報抽出部12と、前記抽出した濃度情報に基
づき原稿紙面の画像データ(以下、原稿画像データと称す)を生成する原稿画像データ生
成部14と、原稿画像データに基づき原稿画像を複数の区分領域に区分する領域区分部1
6と、各区分領域の余白量を算出すると共に、当該余白量に基づき原稿画像の余白率を算
出する余白量算出部18と、前記算出された余白率に基づき原稿を分別する原稿分別部2
0とを含んだ構成となっている。
【0075】
原稿搬送部10は、公知のADF(Auto Document Feeder)と同様に、複数枚の原稿を
同時にセットできる搬送用トレイを有すると共に、当該搬送用トレイにセットされた原稿
を1枚ずつ濃度情報抽出部12の有する濃度抽出領域(不図示)に搬送する機能を有して
いる。
濃度情報抽出部12は、濃度情報抽出領域を有し、濃度情報抽出領域に搬送された原稿
紙面の濃度を所定解像度で抽出する機能を有している。ここで、濃度情報の抽出には、例
えば、公知のスキャナや公知の色濃度計と同様の原理を用いる。本実施の形態において、
濃度情報抽出部12は、公知のスキャナと同様に、印刷画像に光を照射し、その反射光を
受光素子(CCDなど)で受けて濃度情報を抽出する機能を有することとする。
【0076】
原稿画像データ生成部14は、濃度情報抽出部12で抽出された所定解像度の濃度情報
に基づき、原稿紙面の所定解像度の画像データである原稿画像データを生成する機能を有
している。具体的に、各画素の濃度情報(濃度値又は輝度値)を2値化用閾値に基づき2
値化すると共に原稿の裏写りを除去し、原稿画像の各画素が、白色か否かを示す2値(例
えば、白色なら「1」、それ以外なら「0」)のいずれかの値を有する原稿画像データを
生成する。
【0077】
ここで、前記裏写りとは、例えば、原稿表面をスキャナでスキャンした際に、原稿裏面
に印刷された画像(特に濃度が高い画像)の濃度情報も読み取られてしまうことで発生す
る現象である。これにより、例えば、複写機などにおいて、原稿表面の複写結果に、原稿
裏面の印刷内容の一部が写ってしまう。
領域区分部16は、原稿画像データに基づき、原稿画像を複数の区分領域に区分する機
能を有している。本実施の形態においては、予め設定された区分数に基づき、原稿画像を
当該区分数の均一サイズの矩形画像に区分する。具体的には、原稿画像データを、各区分
領域の画像データのグループに区分することになる。
【0078】
余白量算出部18は、各区分領域の原稿画像データに基づき、各区分領域の余白量を算
出すると共に、当該算出した各区分領域の余白量に基づき、原稿画像の余白量を算出する
機能を有している。本実施の形態においては、各区分領域の余白量に基づき、当該各区分
領域が余白領域か否かを判定し、この判定結果に基づき、全区分領域数に対する余白領域
の個数を算出する。そして、この算出結果を原稿画像の余白率とする。
原稿分別部20は、余白率の所定範囲ごとに用意された複数種類の原稿分別用トレイを
有し、余白量算出部18で算出された余白率に基づき、前記原稿分別用トレイのいずれか
に原稿を搬送(分別)する機能を有している。
【0079】
ここで、被印刷媒体分別装置100は、原稿分別のための各種制御や前記原稿搬送部1
0、濃度情報抽出部12、原稿画像データ生成部14、領域区分部16、余白量算出部1
8、原稿分別部20などをソフトウェア上で実現するためのコンピュータシステムを備え
ており、そのハードウェア構成は、図2に示すように、各種制御や演算処理を担う中央演
算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)60と、
主記憶装置(Main Storage)を構成するRAM(Random Acces
s Memory)62と、読み出し専用の記憶装置であるROM(Read Only
Memory)64との間をPCI(Peripheral Component I
nterconnect)バスやISA(Industrial Standard A
rchitecture)バス等からなる各種内外バス68で接続すると共に、このバス
68に入出力インターフェース(I/F)66を介して、HDD(Hard Disk
Drive)などの外部記憶装置(Secondary Storage)70や、LC
Dモニター等の出力装置72、操作パネルなどの入力装置74などを接続したものである

【0080】
そして、電源を投入すると、ROM64等に記憶されたBIOS等のシステムプログラ
ムが、ROM64に予め記憶された各種専用のコンピュータプログラム、あるいは、CD
−ROMやDVD−ROM、フレキシブルディスク(FD)などの記憶媒体を介して、ま
たはインターネットなどの通信ネットワークLを介して記憶装置70にインストールされ
た各種専用のコンピュータプログラムを同じくRAM62にロードし、そのRAM62に
ロードされたプログラムに記述された命令に従ってCPU60が各種リソースを駆使して
所定の制御および演算処理を行うことで前述したような各手段の各機能をソフトウェア上
で実現できるようになっている。
【0081】
次に、図3に基づき、上記のような構成をした被印刷媒体分別装置100の動作理の流
れを説明する。ここで、図3は、被印刷媒体分別装置100の動作処理を示すフローチャ
ートである。
図3に示すように、まずステップS100に移行し、原稿搬送部10において、原稿分
別指示(原稿搬送指示)があったか否かを判定し、指示があったと判定された場合(Yes)
は、ステップS102に移行し、そうでない場合(No)は、指示があるまで判定処理を繰り
返す。
【0082】
ステップS102に移行した場合は、原稿搬送部10において、不図示のセンサの出力
に基づき、搬送用トレイに原稿がセットされているか否かを判定し、原稿がセットされて
いると判定された場合(Yes)は、ステップS104に移行し、そうでない場合(No)は、ス
テップS134に移行する。
ステップS104に移行した場合は、原稿搬送部10において、搬送用トレイにセット
された原稿を1枚だけ濃度情報抽出部12の濃度情報抽出領域(不図示)に搬送してステ
ップS106に移行する。
【0083】
ステップS106では、濃度情報抽出部12において、濃度情報抽出領域に搬送された
原稿の濃度抽出面(原稿紙面全体)の濃度情報を予め設定された所定解像度で抽出してス
テップS108に移行する。ここで、濃度情報の抽出処理は、原稿の両面に対して行う。
また、先に濃度情報が抽出された紙面を原稿表面とし、後に濃度情報が抽出された紙面を
原稿裏面とする。つまり、原稿表面の抽出処理が終了したら、原稿を反対向きにセットし
、原稿裏面の濃度情報を抽出する。なお、原稿裏面の濃度情報は、原稿表面の裏写り除去
のために使用され、原稿表面の濃度情報は、原稿裏面の裏写り除去に使用される。
【0084】
ステップS108では、原稿画像データ生成部14において、ステップS106で抽出
された濃度情報に基づき、当該濃度情報の示す多値の濃度値から構成される画像データ(
以下、多値画像データと称す)を生成してステップS110に移行する。ここで、多値画
像データの生成処理は、原稿表面の多値画像データの生成処理が先に実行される。
ステップS110では、原稿画像データ生成部14において、予め設定された2値化用
閾値に基づき、ステップS108で生成した多値画像データを2値化した画像データ(以
下、2値化画像データ)を生成してステップS112に移行する。
【0085】
ステップS112では、原稿画像データ生成部14において、裏面に画像が印刷された
原稿をスキャンした際に発生する裏写りを除去した画像データ(以下、原稿画像データと
称す)を生成し、ステップS114に移行する。ここで、裏写りの除去方法は、例えば、
特開平5−22572号公報に記載された、原稿裏面の2値化画像データを左右反転して
係数を乗算し、その乗算結果を原稿表面の2値化画像データから減算する手法(この場合
は、原稿表面の裏写りを除去)を用いて行う。
【0086】
ステップS114では、領域区分部16において、ステップS112で生成した原稿画
像データを、複数の区分領域(データ領域)に区分してステップS116に移行する。
ステップS116では、余白量算出部18において、各区分領域の余白量を算出すると
共に、当該算出した余白量に基づき各区分領域が余白領域か否かを判定してステップS1
18に移行する。例えば、各区分領域の画素値が全て「255」であれば、その区分領域
を余白領域であると判定し、そうでなければ、その区分領域を余白領域ではないと判定す
る。
【0087】
ステップS118では、余白量算出部18において、ステップS116の判定結果に基
づき、原稿画像の余白率を算出してステップS120に移行する。ここで、余白率は、区
分領域数をD、余白領域数をWとすると、「(W/D)×100[%]」で算出される。
但し、区分数がある程度大きくなると、各区分領域の面積が小さくなるため、区分数が所
定数以上(例えば、16以上)のときは、余白領域の連結有無も考慮して余白率を算出す
る。具体的に、本実施の形態では、連結する余白領域の1つも無い孤立した余白領域は再
利用できないと判断する。
【0088】
従って、この場合の余白率は、孤立した余白領域数をSとすると、「((W−S)/D
)×100[%]」となる。
ステップS120では、原稿分別部20において、ステップS118で算出された余白
率が100[%]であるか否かを判定し、100[%]であると判定された場合(Yes)は、ス
テップS122に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS128に移行する。
【0089】
ステップS122に移行した場合は、原稿分別部20において、濃度情報抽出領域にあ
る原稿を、余白率100[%]用の原稿分別用トレイに搬送することで当該原稿を分別し、
ステップS124に移行する。
ステップS124では、原稿搬送部10において、搬送用トレイに原稿が残っているか
否かを判定し、残っていると判定された場合(Yes)は、ステップS104に移行し、そう
でない場合(No)は、ステップS126に移行する。
【0090】
ステップS126に移行した場合は、各原稿表面の余白率の記憶データをクリアしてス
テップS100に移行する。
一方、ステップS120において、余白率が100[%]ではなくステップS128に移
行した場合は、原稿分別部20において、原稿は両面とも余白率を算出済みか否かを判定
し、算出済みであると判定された場合(Yes)は、ステップS130に移行し、そうでない
場合(No)は、ステップS132に移行する。
【0091】
ステップS130に移行した場合は、原稿分別部20において、RAM62又は記憶装
置70などに記憶された原稿表面の余白率のデータに基づき、原稿表面及び原稿裏面の余
白率を相互比較し、濃度情報抽出領域にある原稿を、これらのうち大きい方の余白率に応
じた種類の原稿分別用トレイに搬送して、当該原稿を分別し、ステップS124に移行す
る。
【0092】
また、ステップS128において、余白率が両面測定済みでなくステップS132に移
行した場合は、原稿分別部20において、原稿表面の余白率を、RAM62又は記憶装置
70のいずれかに記憶してステップS112に移行する。つまり、原稿表面の余白率を記
憶保持し、原稿裏面に対して、原稿画像データの生成処理からの各処理を実行する。
一方、ステップS102において、搬送用トレイに原稿がなくステップS134に移行
した場合は、液晶表示部等の出力装置72にエラー情報(例えば、原稿がセットされてい
ないことを示すメッセージなど)を出力(表示)することで、エラーを通知してステップ
S100に移行する。
【0093】
更に、図4に基づき、領域区分部16における、原稿画像データの区分処理の流れを説
明する。ここで、図4は、領域区分部16における、原稿画像データの区分処理を示すフ
ローチャートである。
区分処理は、図4に示すように、まずステップS200に移行し、領域区分部16にお
いて、区分数情報を取得してステップS202に移行する。ここで、区分数情報は、予め
設定されているものを取得しても良いし、ユーザが入力したものを取得しても良いし、複
数種類の区分数からユーザが選択したものを取得するようにしても良い。
【0094】
ステップS202では、領域区分部16において、ステップS200で取得した区分数
情報によって指定される区分数の、均一サイズの区分領域に原稿画像を区分し、一連の処
理を終了して元の処理に復帰する。具体的に、原稿画像データの示す原稿画像が均一サイ
ズの前記区分数の矩形画像領域に区分されるように、原稿画像データの各画素データを区
分する。
【0095】
次に、図5〜図8に基づき、本実施の形態の動作を説明する。
ここで、図5(i)は、白紙の原稿例を示す図であり、(ii)〜(X)は、紙面に画像が印
刷された原稿例を示す図である。また、図6は、原稿画像データを均一サイズの16個の
区分領域に区分した場合の処理の流れの一例を示す図である。また、図7は、余白率の範
囲と分別先のトレイとの関係を示す図である。また、図8(a)〜(e)は、各原稿分別
用トレイに分別される原稿とその余白率との一例を示す図である。
【0096】
まず、ユーザによって、原稿搬送部10の搬送用トレイに、例えば、図5(i)に示す
、少なくとも用紙片面が白紙の原稿や、図5(ii)〜(X)に示すような紙面位置に画像が
印刷された原稿などを含む複数の原稿がセットされる。これらの原稿は、例えば、その役
目を終えたり、印刷失敗などによって不要になったものであり、紙面の余白部分が再利用
可能なものだけでなく、紙面の余白部分が再利用不可能であるもの(例えば、図5(V)
に示すように、紙面の略全体が画像で埋められたもの)などが含まれている。
また、搬送用トレイにセットする原稿は、片面だけに印刷がされたものでも、両面共に
印刷された(一度裏紙として使用された)ものでも良いが、本発明の被印刷媒体分別装置
100の特徴的な機能は、特に、両面印刷された原稿に対して発揮されるものである。
【0097】
次に、ユーザの入力装置74の操作によって分別指示が与えられると(ステップS10
0)、被印刷媒体分別装置100は、原稿搬送部10において、搬送用トレイに原稿がセ
ットされているか否かを判定する(ステップS102)。上記したように、搬送用トレイ
には複数の原稿がセットされているので、原稿搬送部10は、原稿がセットされていると
判定して(ステップS102の「Yes」の分岐)、搬送用トレイにセットされた原稿を
1枚だけ選択(例えば、搬送用トレイに重ね置きされた原稿のうち、一番上の原稿又は一
番下の原稿を選択)し、これを濃度情報抽出部12の濃度情報抽出領域に搬送する。
【0098】
濃度情報抽出部12は、濃度情報抽出領域に原稿が搬送されると、原稿の濃度抽出面側
の紙面全体の濃度情報を抽出する(ステップS106)。具体的には、紙面全体が所定解
像度(例えば、1440[dpi])となるように、紙面全体に光を照射すると共にその反
射光を受光素子(CCD)で受光し、光電変換することで濃度情報を抽出する。この濃度
情報の抽出処理は、原稿表面及び原稿裏面の両面に対して行う。
【0099】
原稿表面及び原稿裏面の濃度情報が抽出されると、原稿画像データ生成部14において
、当該抽出された濃度情報に基づき、原稿表面及び原稿裏面の紙面画像の多値画像データ
をそれぞれ生成する(ステップS108)。ここでは、抽出される濃度情報(アナログの
濃度値)を、8ビット(256階調)で表現されるデジタルの濃度値へと変換し、256
値の濃度値を有する多値画像データを生成する。
【0100】
次に、多値画像データの有する各画素の濃度値と、所定閾値(例えば、15)とを比較
し、濃度値が所定閾値以下であれば、その値を「1」に変換し、所定閾値より大きければ
、その値を「0」に変換する。即ち、紙面画像の多値画像データを2値化して、原稿表面
及び原稿裏面の2値化画像データをそれぞれ生成する(ステップS110)。
次に、原稿裏面の2値化画像データを左右反転し、これに予め用意された係数を乗算し
、この乗算結果を原稿表面の2値化画像データから減算して原稿表面の画像データにおけ
る裏写り成分を除去して、原稿画像データを生成する(ステップS112)。つまり、原
稿表面から抽出した濃度情報から生成される多値画像データを2値化した画像データ(2
値化画像データ)から、更に裏写り成分を除去したものが原稿画像データとなる。
【0101】
原稿画像データが生成されると、次に、領域区分部16において、当該生成された原稿
画像データの区分処理を実行する(ステップS114)。
区分処理が実行されると、領域区分部16は、区分数情報を取得する(ステップS20
0)。本実施の形態においては、記憶装置70に記憶された予め設定された区分数情報を
取得したり、ユーザが入力装置74を操作して入力した値を取得したり、記憶装置70に
記憶された予め設定された複数種類の区分数情報から、ユーザが選択したものを取得した
りすることが可能となっている。ここでは、区分数16が指定された区分数情報を取得し
たとする。
【0102】
区分数情報を取得すると、原稿画像データを、当該区分数情報によって指定される区分
数の区分領域に区分する(ステップS202)。例えば、図6の左図に示すような原稿画
像を、図6の中央図に示すように16個の均一サイズの矩形の区分領域に区分する。なお
、図6の中央図中の領域を分ける点線は、仮想の区分線であり、実際の区分処理は、原稿
画像に対して仮想の区分線を設定し、原稿画像データを、前記区分線で区分された各区分
領域の画像データにグループ分けする処理となる。
【0103】
このようにして、原稿画像データの区分処理が終了すると、余白量算出部18において
、各区分領域の余白量を算出し、当該余白量に基づき、各区分領域が余白領域か否かを判
定する(ステップS116)。余白量は、各区分領域の画像データにおける画素値「25
5」の個数で表現される。つまり、各画素値が「255」であるか否かを順番に判定し、
画素値が「255」であるときに計数値を1加算する。例えば、横6000画素×縦80
00画素の画像の場合に、均一に16個の区分領域に区分すると、各区分領域の画素数は
、300万画素となる。つまり、300万画素の画素値が全て「255」であれば、その
区分領域を余白領域と判定し、そうでない場合は、余白領域ではないと判定する。
【0104】
上記のような余白領域の判定処理を全区分領域に実行することで、図6の右図に示すよ
うに、各区分領域が余白領域(図6右図中「○」)か否か(図6右図中「×」)を判定す
ることができる。余白量算出部18は、この判定結果に基づき、余白率を算出する(ステ
ップS118)。
ここでは、区分数が16となっており、各区分領域は比較的小さな領域となるので、余
白領域の連結有無を考慮して余白率を算出する。つまり、余白率を、前述した「((W−
S)/D)×100[%]」の式を用いて算出する。図6右図に示すように、余白領域は
全部で4つあることが解る。このうち、原稿の左方にある3つの余白領域が縦方向に連結
している。一方、原稿の右方にある余白領域は孤立している。従って、図6右図に示す例
の場合は、W=4、S=1、D=16となるので、「((4−1)/16)×100≒1
9[%]」。なお、ここでは、小数点以下を四捨五入している。
【0105】
原稿表面の余白率が算出されると、原稿分別部20において、当該算出された余白率が
100[%]か否かを判定する(ステップS120)。図6右図の例では、余白率が19
[%]となり(ステップS120の「No」の分岐)、且つ原稿表面の余白率しか算出し
ていないので(ステップS128の「No」の分岐)、原稿表面の余白率19[%]をR
AM62に記憶する(ステップS132)。原稿表面の余白率を記憶すると、次いで、原
稿画像データ生成部14において、上記生成した原稿裏面の2値化画像データの裏写り成
分を除去して、原稿裏面の原稿画像データを生成する(ステップS112)。裏写り成分
の除去は、原稿表面の2値化データを左右反転し、予め設定された係数を乗算した結果を
、原稿裏面の2値化画像データから減算することで行う。
【0106】
このようにして生成した原稿裏面の原稿画像データに対して、上記原稿表面の原稿画像
データと同様に、ステップS114〜ステップS120の各処理を実行する。原稿裏面の
余白率が100[%]であれば、余白率100[%]用の原稿分別用トレイに分別する。
本実施の形態においては、原稿分別用トレイは、図7に示すように、各余白率の範囲に対
してトレイ1〜5の5つを有していることとする。ここで、余白率100[%]用のトレイ
は、トレイ1となるので、原稿分別部20は、原稿裏面の余白率が100[%]の原稿を
、トレイ1へと搬送する(ステップS122)。一方、原稿裏面の余白率が100[%]
では無い場合は(ステップS120の「No」の分岐)、その余白率と、RAM62に保
持された原稿表面の余白率19[%]とを比較し、余白率の大きい方に対応するトレイへ
と原稿を搬送する(ステップS130)。例えば、原稿裏面の余白率が65[%]である
場合は、図7に示すように、65[%]に対応するトレイ2へと搬送する。なお、この例
では、原稿表面の余白率が19%となっているので、原稿裏面の余白率が19[%]未満
であっても、図7に示すように、余白率が0〜19%の範囲は全てトレイ5に搬送される
ことになる。
【0107】
原稿分別部20によって原稿が分別されると、原稿搬送部10において、搬送用トレイ
に原稿が残っているか否かを判定し(ステップS124)、原稿が残っている場合(ステ
ップS124の「Yes」の分岐)は、搬送用トレイにある原稿を1枚だけ選択して濃度
情報抽出領域に搬送し、上記一連の処理(ステップS106〜ステップS132)を実行
する。一方、搬送用トレイに原稿が残っていない場合(ステップS124の「No」の分
岐)は、RAM62に記憶した余白率のデータを全てクリアして一連の処理を終了する(
ステップS100に移行)。
【0108】
上記分別処理を、図5(i)〜(X)に示す原稿に行うことによって、各原稿は、それぞれ
図8(a)〜(e)に示すように分別される。つまり、図8(a)に示すように、図5(
i)に示す原稿は、余白率100[%]となりトレイ1に分別され、図8(b)に示すよ
うに、図5(iV)に示す原稿は余白率80[%]に、図5(Viii)の原稿は余白率75[
%]にそれぞれなりトレイ2に分別される。また、図8(c)に示すように、図5(iii
)及び図5(Vii)に示す原稿は余白率50[%]に、図5(iX)に示す原稿は余白率45
[%]にそれぞれなりトレイ3に分別される。また、図8(d)に示すように、図5(Vi
)に示す原稿は余白率25[%]に、図5(X)に示す原稿は余白率20[%]にそれぞれ
なりトレイ4に分別される。また、図5(ii)及び図5(V)に示す原稿は共に余白率0
[%]になりトレイ5に分別される。
【0109】
以上、本実施の形態の被印刷媒体分別装置100は、原稿表面及び原稿裏面の原稿画像
データを生成することが可能であり、且つ各原稿画像データを複数の区分領域に区分する
ことが可能である。更に、各区分領域の余白量を算出する共に、当該余白量に基づき各区
分領域が余白領域か否かを判定することが可能である。なお更に、この判定結果に基づき
、原稿表面及び原稿裏面の余白率を算出し、当該算出された余白率に基づき原稿を分別す
ることが可能である。これにより、余白率の大きさに応じた種類のトレイに原稿を分別す
ることができるので、簡易に再利用の目的別に原稿を分別することができる。
【0110】
また、原稿画像データの作成時において、濃度情報の抽出時に発生する原稿の裏写りに
対して、その裏写り成分を除去することが可能であるので、より正確に原稿の余白率を算
出することが可能である。
また、両面印刷された原稿であっても原稿両面の余白率を算出して大きい方の余白率に
応じて分別することができるので、原稿をより確実に目的別に分別することが可能である

【0111】
また、余白領域の連結有無に基づき、孤立した余白領域を除外して余白率を算出するこ
とが可能であるので、再利用不可能な余白領域を除外したより正確な余白率を算出するこ
とが可能であり、これにより、原稿をより確実に目的別に分別することが可能である。
上記第1の実施の形態において、濃度情報抽出部12は、形態1又は8の濃度情報抽出
手段に対応し、原稿画像データ生成部14は、形態8の画像データ生成手段に対応し、領
域区分部16は、形態1又は8の領域区分手段に対応し、余白量算出部18は、形態1、
3及び4のいずれか1の余白量算出手段に対応し、原稿分別部20は、形態1、3、7及
び8のいずれか1の分別手段に対応する。
【0112】
また、上記第1の実施の形態において、ステップS106は、形態9、16、18及び
25のいずれか1の濃度情報抽出ステップに対応し、ステップS108〜S112は、形
態16又は25の画像データ生成ステップに対応し、ステップS114は、形態9、16
、18及び25のいずれか1の領域区分ステップに対応し、ステップS116〜S118
は、形態9、11、12、16、18、20、21及び25のいずれか1の余白量算出ス
テップに対応し、ステップS120〜S132は、形態9、11、15、18、20及び
24のいずれか1の分別ステップに対応する。
【0113】
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態を図面に基づき説明する。図9〜図12は、本発明に
係る被印刷媒体分別装置、被印刷媒体分別プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒
体、及び被印刷媒体分別方法の第2の実施の形態を示す図である。
本実施の形態は、領域区分部16における原稿画像データの区分処理内容が上記第1の
実施の形態と異なるのみで、他の処理は上記第1の実施の形態と同様となる。従って、本
実施の形態の被印刷媒体分別装置の構成は、上記第1の実施の形態における被印刷媒体分
別装置100と同様の構成となる。以下、上記第1の実施の形態と異なる部分についての
み説明し、重複する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0114】
本実施の形態において、領域区分部16は、原稿画像データに基づき、原稿画像におけ
る選択した画像領域における、横方向の各画像ライン及び縦方向の各画像ラインが余白画
像ラインであるか否かを判定し、当該判定結果に基づき選択した画像領域を均等な2つの
区分領域に区分する。
具体的に、各画像ラインを構成する画素の濃度値が全て白色を示す値であるか否かを判
定し、全て白色を示す値であると判定された場合に、その画像ラインを余白画像ラインと
判定する。そして、横方向の余白画像ラインの総数と、縦方向の余白画像ラインの総数と
を比較し、総数の多い方の方向の仮想区分線によって、選択した画像領域を均等な2つの
区分領域に区分する。
【0115】
つまり、横方向の余白画像ラインの方が多い場合は、選択した領域を横方向の仮想区分
線で上下2つの区分領域に区分することになる。また、縦方向の余白画像ラインの方が多
い場合は、選択した領域を縦方向の仮想区分線で左右2つの区分領域に区分することにな
る。その後、区分された各区分領域が選択対象の画像領域となり、各画像領域に対して、
前記同様の区分処理を原稿画像が目標の区分数に区分されるまで繰り返し行う。
【0116】
次に、図9に基づき、ステップS114の領域区分処理の流れを説明する。ここで、図
9は、第2の実施の形態における、領域区分部16の領域区分処理を示すフローチャート
である。
領域区分処理が開始されると、図9に示すように、まずステップS300に移行し、領
域区分部16において、区分数情報を取得してステップS302に移行する。
【0117】
ステップS302では、領域区分部16において、原稿画像における処理対象の画像領
域を選択して、ステップS304に移行する。
ステップS304では、領域区分部16において、ステップS302で選択した画像領
域の2値化画像データに基づき、横方向及び縦方向の余白画像ラインの各総数を計数する
余白画像ライン計数処理を実行してステップS306に移行する。
【0118】
ステップS306では、領域区分部16において、横方向の余白画像ラインの総数と対
象領域の横方向の画像ライン数の総数とに基づき、横方向の余白画像ラインに対する余白
率を算出すると共に、縦方向の余白画像ラインの総数と対象領域の縦方向の画像ライン数
の総数とに基づき、縦方向の余白画像ラインに対する余白率を算出して、ステップS30
8に移行する。
【0119】
ステップS308では、領域区分部16において、選択した画像領域において、横方向
の余白率と縦方向の余白率とを比較し、横方向の余白率の方が大きいか、又は同じ大きさ
であるか否かを判定し、大きい又は同じ大きさであると判定された場合(Yes)は、ステッ
プS310に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS318に移行する。
ステップS310に移行した場合は、領域区分部16において、選択した画像領域の全
ての画像ラインが横方向の余白画像ラインか否かを判定し、全て横方向の余白画像ライン
であると判定された場合(Yes)は、ステップS312に移行し、そうでない場合(No)は、
ステップS316に移行する。
【0120】
ステップS312に移行した場合は、領域区分部16において、選択した画像領域を、
横方向の仮想区分線で、区分可能な最大数の区分領域に均一に区分して、ステップS31
4に移行する。
ステップS314では、領域区分部16において、原稿画像データは、目標の区分数に
区分されたか否かを判定し、区分されたと判定された場合(Yes)は、一連の処理を終了し
て元の処理に復帰し、そうでない場合(No)は、ステップS302に移行する。
【0121】
一方、ステップS310において、全てが横方向の余白画像ラインではなくステップS
316に移行した場合は、領域区分部16において、選択した画像領域を、横方向の仮想
区分線で、上下均一な2つの区分領域に区分して、ステップS314に移行する。
また、ステップS308において、横方向の余白画像ラインよりも縦方向の余白画像ラ
インの総数が多く、ステップS318に移行した場合は、領域区分部16において、選択
した画像領域の全ての画像ラインが縦方向の余白画像ラインであるか否かを判定し、全て
縦方向の余白画像ラインであると判定された場合(Yes)は、ステップS320に移行し、
そうでない場合(No)は、ステップS322に移行する。
【0122】
ステップS320に移行した場合は、領域区分部16において、選択した画像領域を、
縦方向の仮想区分線で、区分可能な最大数の区分領域に均一に区分して、ステップS31
4に移行する。
一方、ステップS322に移行した場合は、領域区分部16において、選択した画像領
域を、縦方向の仮想区分線で、左右均一な2つの区分領域に区分して、ステップS314
に移行する。
【0123】
更に、図10に基づき、ステップS304の余白画像ライン計数処理の流れを説明する
。ここで、図10は、領域区分部16における余白画像ライン計数処理を示すフローチャ
ートである。
余白画像ライン計数処理が開始されると、図10に示すように、まずステップS400
に移行し、領域区分部16において、処理対象の画像領域の座標を設定してステップS4
02に移行する。
【0124】
ステップS402では、領域区分部16において、設定された座標領域の原稿画像デー
タから、計数処理が未処理の、横方向の1ラインの画像データを選択して、ステップS4
04に移行する。
ステップS404では、領域区分部16において、ステップS402で選択した画像ラ
インの原稿画像データにおける白画素数(値が「1」の画素)を計数してステップS40
6に移行する。
【0125】
ステップS406では、領域区分部16において、設定された座標情報と、ステップS
404の計数結果とに基づき、選択した横方向の画像ラインは全て白画素か否かを判定し
、全て白画素であると判定された場合(Yes)は、ステップS408に移行し、そうでない
場合(No)は、ステップS410に移行する。
ステップS408に移行した場合は、領域区分部16において、横方向の余白画像ライ
ン数を1加算してステップS410に移行する。
【0126】
ステップS410では、領域区分部16において、設定された座標領域の全ての横方向
の画像ラインについて計数処理が終了したか否かを判定し、終了したと判定された場合(Y
es)は、ステップS412に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS402に移行す
る。
ステップS412に移行した場合は、領域区分部16において、横方向の余白画像ライ
ンの総数の情報を、RAM62または記憶装置70に記憶してステップS414に移行す
る。
【0127】
ステップS414では、領域区分部16において、設定された座標領域の原稿画像デー
タから、計数処理が未処理の、縦方向の1ラインの画像データを選択して、ステップS4
16に移行する。
ステップS416では、領域区分部16において、ステップS414で選択した画像ラ
インの原稿画像データにおける白画素数(本実施の形態では、値が「1」の画素数)を計
数してステップS418に移行する。
【0128】
ステップS418では、領域区分部16において、設定された座標情報と、ステップS
416の計数結果とに基づき、選択した縦方向の画像ラインは全て白画素か否かを判定し
、全て白画素であると判定された場合(Yes)は、ステップS420に移行し、そうでない
場合(No)は、ステップS422に移行する。
ステップS420に移行した場合は、領域区分部16において、縦方向の余白画像ライ
ン数を1加算してステップS422に移行する。
【0129】
ステップS422では、領域区分部16において、設定された座標領域の全ての縦方向
の画像ラインについて計数処理が終了したか否かを判定し、終了したと判定された場合(Y
es)は、ステップS424に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS414に移行す
る。
ステップS424に移行した場合は、領域区分部16において、縦方向の余白画像ライ
ンの総数の情報を、RAM62または記憶装置70に記憶し、一連の処理を終了して元の
処理に復帰する。
【0130】
次に、図11及び図12に基づき、本実施の形態の動作を説明する。
ここで、図11(a)〜(f)は、第2の実施の形態における、領域区分処理から余白
率算出処理までの流れの一例を示す図である。また、図12は、領域区分後の各区分領域
の座標情報と、余白領域か否かを示す情報と、連結領域の情報との関係を示す図である。
原稿画像データの生成処理の動作までは、上記第1の実施の形態と同様となるので、以
下、領域区分処理からの動作を説明をする。
【0131】
原稿画像データ生成部14において、図11(a)に示す原稿(上記図6の左図の原稿
と同様)の原稿画像データが生成されると、領域区分部16において、区分数情報を取得
する(ステップS300)。本実施の形態においては、上記第1の実施の形態と同様に、
区分数16が指定された区分数情報を取得したとする。
区分数情報を取得すると、次に、処理対象の領域として原稿画像の全領域を選択し(ス
テップS302)、余白画像ライン計数処理を実行する(ステップS304)。
【0132】
余白画像ライン計数処理が実行されると、領域区分部16は、まず、原稿画像データか
ら、計数処理が未処理の横方向の1ラインの画像データを選択(取得)する(ステップS
402)。ここでは、原稿画像データが、横6000画素×縦8000画素の画素データ
から構成されているとする。また、横軸をx、縦軸をyとし、原稿画像の左上の画素座標
を(x,y)=(0,0)と設定し、右下の画素座標を(x,y)=(5999,799
9)と設定する。
【0133】
横方向ラインの画像データの選択は、具体的に、図11(a)に示す原稿画像の一番上
から下に向かって順番に1ライン分ずつ、横方向の1ラインの座標に対応する画像データ
を選択する。各横方向のラインの画像データの座標は、上から順番に、1ライン目が(0
,0)〜(5999,0)、2ライン目が(0,1)〜(5999,1)、・・・、79
99ライン目が(0,7998)〜(5999,7998)、8000ライン目が(0,
7999)〜(5999,7999)となる。
【0134】
そして、横方向の1ラインの画像データが選択されると、当該画像データの示す画素値
に基づき、白画素数(画素値が「1」の画素数)を計数し(ステップS404)、計数結
果の値が8000(選択ラインの画素が全て白画素)であれば(ステップS406の「Y
es」の分岐)、選択ラインは余白画像ラインであると判別され、横方向の余白画像ライ
ン数(初期値0)に1加算する(ステップS408)。一方、計数結果の値が8000未
満であれば(ステップS406の「No」の分岐)、選択ラインは余白画像ラインである
と判別する。
【0135】
上記した横方向の画像ラインに対する、余白画像ラインであるか否かの判別処理及び余
白画像ラインの計数処理を、原稿画像の全ての横方向の画像ラインに対して上から順番に
1ラインずつ実行する。そして、座標(0,0)〜(5999,0)のラインから、座標
(0,7999)〜(5999,7999)のラインまで処理が終了すると(ステップS
410の「Yes」の分岐)、横方向の余白画像ラインの計数結果をRAM62に記憶し
、余白画像ライン数を初期化する(ステップS412)。
【0136】
横方向の余白画像ラインの計数結果が記憶されると、領域区分部16は、次に、原稿画
像データから、計数処理が未処理の縦方向の1ラインの画像データを選択(取得)する(
ステップS414)。
縦方向ラインの画像データの選択は、具体的に、図11(a)に示す原稿画像の一番左
から右に向かって順番に1ライン分ずつ、縦方向の1ラインの座標に対応する画像データ
を選択する。各縦方向のラインの画像データの座標は、上から順番に、1ライン目が(0
,0)〜(0,7999)、2ライン目が(1,0)〜(1,7999)、・・・、59
99ライン目が(5998,0)〜(5998,7999)、6000ライン目が(59
99,0)〜(5999,7999)となる。
【0137】
そして、縦方向の1ラインの画像データが選択されると、当該画像データの示す画素値
に基づき、白画素数(画素値が「1」の画素数)を計数し(ステップS416)、計数結
果の値が6000(選択ラインの画素が全て白画素)であれば(ステップS418の「Y
es」の分岐)、選択ラインは余白画像ラインであると判別され、縦方向の余白画像ライ
ン数(初期値0)に1加算する(ステップS420)。一方、計数結果の値が6000未
満であれば(ステップS418の「No」の分岐)、選択ラインは余白画像ラインである
と判別する。
【0138】
上記した縦方向の画像ラインに対する、余白画像ラインであるか否かの判別処理及び余
白画像ラインの計数処理を、原稿画像の全ての縦方向の画像ラインに対して左から順番に
1ラインずつ実行する。そして、座標(0,0)〜(0,7999)のラインから、座標
(5999,0)〜(5999,7999)のラインまで処理が終了すると(ステップS
422の「Yes」の分岐)、縦方向の余白画像ラインの計数結果をRAM62に記憶し
、余白画像ライン数を初期化する(ステップS424)。
【0139】
このようにして、処理対象の原稿画像の全領域に対して、横方向の余白画像ラインの総
数及び縦方向の余白画像ラインの総数が算出されると、横方向の余白画像ラインの総数W
Wを、対象領域の横方向の画像ラインの総数WBで除算し、この除算結果を百分率に換算
して、横方向の余白画像ラインに対する余白率WRを算出する。つまり、算出式「WR=
WW/WB×100[%]」に従って、前記横方向の余白率WRを算出する(ステップS3
06)。同様に、縦方向の余白画像ラインの総数をHWとし、対象領域の縦方向の画像ラ
インの総数をHBとして、算出式「HR=HW/HB×100[%]」に従って、縦方向の
余白画像ラインに対する余白率HRを算出する(ステップS306)。
【0140】
例えば、横方向の余白画像ラインの総数が4500、縦方向の余白画像ラインの総数が
2000であるとする。この場合、WW=4500、WB=8000となるので、横方向
の余白率WRは、「WR=4500/8000×100=56.25[%]」と算出される
。また、HW=2000、HB=6000となるので、縦方向の余白率HRは、「WR=
2000/6000×100=33.33[%]」と算出される。
【0141】
そして、これら算出した横方向及び縦方向の余白率を相互比較する。ここでは、前述し
た算出例のように、横方向の余白率の方が縦方向よりも大きいとする(ステップS308
の「Yes」の分岐)。また、図11(a)に示す例では、原稿紙面に画像が印刷されて
いるので、横方向の余白画像ラインの総数は8000未満となる(ステップS310の「
No」の分岐)。
【0142】
従って、この場合は、処理対象である原稿画像の全領域を、図11(b)に示すように
、横方向の仮想区分線によって、上下2つの区分領域に均等に区分する(ステップS31
6)。具体的に、原稿画像データを、座標(0,0)〜(5999,3999)の画像デ
ータと、座標(0,4000)〜(5999,7999)の画像データとの2つの区分領
域に対応するデータに区分する。ここで、図11(b)〜(f)中の点線は、仮想区分線
である。
【0143】
これにより、原稿画像データは、上下2つの区分領域に対応する画像データのグループ
に区分される。しかし、区分数情報によって指定された区分数は16であるため(ステッ
プS312の「No」の分岐)、次に、これら2つの領域のうち、まず上側の領域を処理
対象の領域として選択する(ステップS302)。そして、上記同様に余白画像ライン計
数処理を実行し(ステップS304)、選択領域の横方向及び縦方向の余白画像ライン数
の総数を算出する(ステップS400〜S424)。
【0144】
ここで、図11(a)の例では、原稿画像の上半分が、大部分の列を埋める横書きの文
章のみで且つ空白行が多い構成となっており、下半分が、縦書きの文章のみで且つほとん
どの行に亘って文字が存在する構成となっている。つまり、2つの区分領域のうち上側の
領域では、横方向の余白画像ライン数が多くなり、下側の領域では、縦方向の余白画像ラ
イン数が多くなる。
【0145】
そのため、選択した上側の領域においては、横方向の余白率WRが縦方向の余白率HR
よりも大きくなり(ステップS308の「Yes」の分岐)、また、全てのラインが余白
画像ラインとはならないので(ステップS310の「No」の分岐)、図11(c)に示
すように、上側の領域を、更に横方向の仮想区分線で上下2つの区分領域に均等に区分す
る(ステップS316)。
【0146】
次に、領域区分部16は、上記2つの領域のうち下側の領域を処理対象の領域として選
択する(ステップS302)。そして、上記同様に余白画像ライン計数処理を実行し(ス
テップS304)、選択領域の横方向及び縦方向の余白画像ライン数の総数を算出する(
ステップS400〜S424)。前述したように、下側の領域は、縦書きの文章で埋めら
れているので、縦方向の余白率HRの方が横方向の余白率WRよりも大きくなり(ステッ
プS308の「No」の分岐)、また、全てのラインが余白画像ラインとはならないので
(ステップS318の「No」の分岐)、図11(c)に示すように、下側の領域は、縦
方向の仮想区分線で左右2つの区分領域に均等に区分する(ステップS322)。
【0147】
上記同様の処理を繰り返し行うことで、図11(d)に示すように、原稿画像データが
8個の区分領域に区分される。そして、図11(d)に示す原稿画像の区分領域のうち、
一番上の領域が処理対象の領域として選択されると(ステップS302)、この領域の原
稿画像データに基づき、上記同様に余白画像ライン計数処理を実行し(ステップS304
)、選択領域の横方向及び縦方向の余白画像ライン数の総数を算出する(ステップS40
0〜S424)。次いで、これら算出結果に基づき、横方向の余白率WR及び縦方向の余
白率HRを算出する。図11(d)に示すように、選択領域は全てが余白画像ラインから
構成されているので、横方向の余白率WR及び縦方向の余白率HRは共に100[%]とな
る(ステップS308の「Yes」の分岐)。また、選択領域の全てが横方向の余白画像
ラインで構成されるので(ステップS312)、選択した領域を、横方向の仮想区分線で
区分可能な最大数の区分領域に均等に区分する(ステップS312)。この場合は、最大
数が2となるので、上下2つの区分領域に均等に区分する。
【0148】
このように、全てが白画素で構成される領域に対しては、余白率の大きい方の方向の仮
想区分線で、選択した領域を区分可能な最大数に区分する。
更に、上記同様の処理を進めていくと、最終的に、図11(e)に示すように、原稿画
像全体が16個の区分領域に区分される(ステップS314の「Yes」の分岐)。なお
、図11(e)中の数字は、各区分領域の領域番号である。
【0149】
図11(e)を見ると解るように、横書きの文章の多い原稿画像の上半分の領域は、横
方向の仮想区分線のみで区分され、縦書きの文章の多い原稿画像の下半分の領域は、縦方
向の仮想区分線のみで区分されている。
そして、上記第1の実施の形態と同様に、各区分領域の原稿画像データに基づき、各区
分領域の余白量を算出して各区分領域が余白か(○)否か(×)を判定する(ステップS
116)。各区分領域の判定結果は、図11(f)に示すように、余白と判定された領域
が領域番号1、2、3、5、7、8、9、10、11及び16の10個となり、残りの領
域は、余白では無いと判定されている。
【0150】
なお、図11(a)に示す原稿画像に対する、区分数16の上記区分結果、余白判定結
果及び連結情報は、図12に示すようになる。図12において、領域番号は、図11(e
)中の各区分領域の数字と対応し、判定結果は、図11(f)中の「○」及び「×」に対
応する。なお、図12中の連結情報は、2つの領域の連結関係に着目した場合のもので、
各区分領域に対して、連結数2の領域を形成する他の区分領域の領域番号を示したもので
ある。但し、図12の例では、一方向に対する連結情報となっている(下方向又は右方向
)。
【0151】
そして、上記判定結果と、各余白領域の連結有無の情報とに基づき余白率を算出する(
ステップS118)。ここでは、一方向の連結だけを考慮し、連結数3の余白領域があっ
た場合でも、一方向に対して連結している区分領域は1つとなる。従って、連結数2の領
域は、図11(f)中の「◎」に示すように、領域番号1、2、7、8、9及び10の6
つの区分領域となる。従って、全区分領域数16に対して、余白領域数は6となり、上記
第1の実施の形態と同様の算出方法から、余白率は「6/16×100≒38[%]」と算
出できる。
【0152】
上記第1の実施の形態では、図6の右図に示すように、原稿画像を16個の矩形の区分
領域に均等に区分して余白率を求めたために、横書きの文章(又は横線)が多い領域や、
縦書きの文章(又は縦線)の多い領域などに対しても、略正方形の矩形の領域で均等に区
分してしまうため、図6の左図や図11(a)に示すような、上半分が横書きの文章のみ
、下半分が縦書きの文章のみで構成される原稿に対しては、余白率が不要に小さくなって
しまう。これに対し、本実施の形態のように、横方向及び縦方向の余白画像ラインの総数
に基づき、各領域を適切な方向の仮想区分線で区分することで、より正確な余白率を求め
ることができる。
【0153】
以上、本実施の形態の被印刷媒体分別装置100によれば、領域区分部16において、
各処理対象領域の原稿画像データに対して、横方向の余白画像ライン及び縦方向の余白画
像ラインの総数を算出することが可能である。
また、当該算出した横方向の余白画像ライン及び縦方向の余白画像ラインの総数から、
各処理対象領域における横方向の余白画像ラインに対する余白率WR及び縦方向の余白画
像ラインに対する余白率HRを算出することが可能である。
【0154】
また、当該算出した余白率WR及びHRに基づき、処理対象領域を区分する仮想区分線
の方向を決定することが可能であり、当該決定した方向の仮想区分線で処理対象領域を区
分することが可能である。
また、処理対象領域が余白画像ラインのみで全て構成されているときは、処理対象領域
を横方向又は縦方向の仮想区分線で区分可能な最大数の区分領域に区分し、全てが余白画
像ラインで構成されていないときは、処理対象領域を横方向又は縦方向の仮想区分線で上
下2つ又は左右2つの区分領域に均等に区分することが可能である。
【0155】
そして、上記の区分処理を繰り返し行うことで、目標とする区分数の区分領域に原稿画
像データを区分することが可能である。これにより、より正確な余白率を算出できると共
に、原稿をより確実に目的別に分別することが可能である。
上記第2の実施の形態において、濃度情報抽出部12は、形態1又は8の濃度情報抽出
手段に対応し、原稿画像データ生成部14は、形態8の画像データ生成手段に対応し、領
域区分部16における余白画像ライン計数処理は、形態5又は6の余白画像ライン計数手
段に対応し、領域区分部16における領域区分処理は、形態1、5、6及び8のいずれか
1の領域区分手段に対応し、余白量算出部18は、形態1、3、4及び8のいずれか1の
余白量算出手段に対応し、原稿分別部20は、形態1、3、7及び8のいずれか1の分別
手段に対応する。
【0156】
また、上記第2の実施の形態において、ステップS106は、形態9、16、18及び
25のいずれか1の濃度情報抽出ステップに対応し、ステップS108〜S112は、形
態16又は25の画像データ生成ステップに対応し、ステップS114は、形態9、13
、14、16、18、22、23及び25のいずれか1の領域区分ステップに対応し、ス
テップS116〜S118は、形態9、11、12、16、18、20、21及び25の
いずれか1の余白量算出ステップに対応し、ステップS120〜S132は、形態9、1
1、15、18、20及び24のいずれか1の分別ステップに対応する。
また、上記第2の実施の形態において、ステップS400〜S424は、形態13、1
4、22及び23のいずれか1の余白画像ライン計数ステップに対応する。
【0157】
〔第3の実施の形態〕
次に、本発明の第3の実施の形態を図面に基づき説明する。図13〜図16は、本発明
に係る印刷装置、印刷装置制御プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体、及び印
刷装置制御方法の第3の実施の形態を示す図である。
本実施の形態の印刷装置は、上記第1及び第2の実施の形態における被印刷媒体分別装
置100と同等の機能を有し、この機能によって分別された再利用可能な用紙を選択し、
当該選択した用紙の余白部分に、印刷要求のあった画像データの画像を印刷するものであ
る。以下、上記第1及び第2の実施の形態と異なる部分についてのみ説明し、重複する部
分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0158】
まず、本発明に係る印刷装置の構成を図13に基づき説明する。図13は、本発明の第
3の実施の形態に係る印刷装置200の構成を示すブロック図である。
印刷装置200は、図13に示すように、搬送用トレイにセットされた原稿(用紙)を
後述する濃度抽出領域に搬送する原稿搬送部10と、濃度抽出領域に搬送された原稿の紙
面全体の濃度情報を抽出する濃度情報抽出部12と、前記抽出した濃度情報に基づき原稿
画像データを生成する原稿画像データ生成部14と、原稿画像データに基づき原稿画像を
複数の区分領域に区分する領域区分部16と、各区分領域の余白量を算出すると共に、当
該余白量に基づき原稿画像の余白率を算出する余白量算出部18と、前記算出された余白
率に基づき原稿を分別する原稿分別部20と、印刷対象の画像データを取得する画像デー
タ取得部22と、当該取得した画像データに基づき、印字ヘッド(不図示)を用いて前記
分別された用紙に印刷を実行する印刷部24とを含んだ構成となっている。
【0159】
本実施の形態において、原稿分別部20は、余白率が所定率以上の原稿を分別する給紙
トレイと、余白率が所定率未満の原稿を分別するを排紙トレイとを有し、余白量算出部1
8で算出された余白率に基づき、原稿を前記給紙トレイ及び排紙トレイにいずれかに分別
する機能を有している。
画像データ取得部22は、印刷装置200と接続されたパソコン(PC)やプリンタサ
ーバなどの印刷指示装置(図示せず)から送られてくる印刷に供する画像データをネット
ワークなどを介して取得したり、あるいは図示しないスキャナやCD−ROMドライブな
どの画像(データ)読込装置などから直接読み込んで取得したりする機能を提供するよう
になっている。更に、取得した画像データが多値のRGBデータ、例えば1画素あたり各
色(R、G、B)ごとの階調(濃度値又は輝度値)が8ビット(0〜255)で表現され
る画像データであれば、これを色変換処理して前記印字ヘッドの各インク色に対応する多
値のCMYK(4色の場合)データに変換する機能を提供するようになっている。また、
画像データ取得部10は、色変換処理前に、CMYKの画像データの解像度を、印刷解像
度に応じた解像度に変換する機能を提供するようになっている。
【0160】
印刷部24は、前記印字ヘッドに形成された前記ノズルからインクをそれぞれドット状
に噴射して前記被印刷媒体上に多数のドットからなる画像を形成するようにしたインクジ
ェット方式のプリンタであり、前述した印字ヘッドの他に、前記被印刷媒体を移動させる
ための図示しない紙送り機構、前記画像データから生成される印刷用データに基づいて印
字ヘッドのインクの吐出を制御する図示しない印字コントローラ機構などの公知の構成要
素から構成されている。
【0161】
また、印刷部24は、印刷要求情報に含まれる給紙種別の情報に基づき、複数種類の給
紙トレイから前記給紙種別の情報で指定された余白率の給紙トレイを選択し、当該選択し
た給紙トレイから搬送される用紙の余白領域に、前記画像データの画像を印刷するように
なっている。また、余白率が100[%]以外の用紙に対しては、余白領域以外の画像が印
刷されている部分に、既印刷画像であるか否かを判別するための判別用画像を印刷する機
能を有している。また、余白率が100[%]以外の用紙に対して、割り当て印刷の要求が
あったときは、搬送された用紙の余白領域に、画像データの画像を余白領域の大きさに応
じて縮小印刷する機能を有している。
【0162】
また、前記印字ヘッドは、各ノズルごとにそれぞれ設けられた図示しないインクチャン
バー内に供給されたインクをそれら各インクチャンバーごとに設けられた図示しないピエ
ゾ素子(piezo actuator)などの圧電素子によって各ノズルから吐出する
ことで、白色の印刷用紙上に円形のドットを印字すると共に、さらに、この圧電素子に加
える電圧を多段階に制御することによってインクチャンバーからのインクの吐出量を制御
して各ノズルごとにサイズの異なるドットが印字可能となっている。
【0163】
ここで、印刷装置200は、原稿分別のための各種制御や、印刷のための各種制御や、
前記原稿搬送部10、濃度情報抽出部12、原稿画像データ生成部14、領域区分部16
、余白量算出部18、原稿分別部20、画像データ取得部22、印刷部24などをソフト
ウェア上で実現するためのコンピュータシステムを備えており、そのハードウェア構成は
、上記被印刷媒体分別装置100と同様の構成となり、図2に示すように、各種制御や演
算処理を担う中央演算処理装置であるCPU(Central Processing
Unit)60と、主記憶装置(Main Storage)を構成するRAM(Ran
dom Access Memory)62と、読み出し専用の記憶装置であるROM(
Read Only Memory)64との間をPCI(Peripheral Co
mponent Interconnect)バスやISA(Industrial S
tandard Architecture)バス等からなる各種内外バス68で接続す
ると共に、このバス68に入出力インターフェース(I/F)66を介して、HDD(H
ard Disk Drive)などの外部記憶装置(Secondary Stora
ge)70や、印刷部24やCRT、LCDモニター等の出力装置72、操作パネルなど
の入力装置74などを接続したものである。
【0164】
そして、電源を投入すると、ROM64等に記憶されたBIOS等のシステムプログラ
ムが、ROM64に予め記憶された各種専用のコンピュータプログラム、あるいは、CD
−ROMやDVD−ROM、フレキシブルディスク(FD)などの記憶媒体を介して、ま
たはインターネットなどの通信ネットワークLを介して記憶装置70にインストールされ
た各種専用のコンピュータプログラムを同じくRAM62にロードし、そのRAM62に
ロードされたプログラムに記述された命令に従ってCPU60が各種リソースを駆使して
所定の制御および演算処理を行うことで前述したような各手段の各機能をソフトウェア上
で実現できるようになっている。
【0165】
次に、図14に基づき、印刷装置200における印刷処理の流れを説明する。ここで、
図14は、印刷装置200の印刷処理を示すフローチャートである。
印刷処理が開始されると、図14に示すように、まずステップS500に移行し、画像
データ取得部22において、パソコンなどの図示しない印刷指示端末などから印刷要求が
あったか否かを判定し、印刷要求があったと判定された場合(Yes)は、ステップS502
に移行し、そうでない場合(No)は、印刷要求があるまで判定処理を繰り返す。
【0166】
ステップS502に移行した場合は、画像データ取得部22において、印刷要求情報と
共に送られてきた画像データを取得してステップS504に移行する。
ステップS504では、印刷部24において、印刷要求情報から、再利用印刷か否かを
判定し、再利用印刷であると判定された場合(Yes)は、印刷要求情報に含まれる給紙種別
情報で指定された給紙トレイから給紙要求を原稿分別部20に伝送して、ステップS50
6に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS520に移行する。
【0167】
ステップS506に移行した場合は、原稿分別部20において、給紙要求の示す指定余
白率に対応する給紙トレイから用紙を1枚、印刷部24に搬送して、ステップS508に
移行する。
ステップS508では、印刷部24において、指定余白率が100[%]か否かを判定し
、100[%]であると判定された場合(Yes)は、ステップS510に移行し、そうでない
場合(No)は、ステップS512に移行する。
【0168】
ステップS510に移行した場合は、印刷部24において、用紙サイズ(B5、A4、
A3など)に応じた通常の印刷サイズで画像データの画像を印刷してステップS500に
移行する。
一方、ステップ512に移行した場合は、印刷部24において、領域区分時の各区分領
域の座標データ及び余白判定データに基づき、余白領域以外の領域に、その領域を判別す
るための判別用画像(例えば、「×」など)を印刷して、ステップS514に移行する。
【0169】
ステップS514では、印刷部24において、印刷要求情報に割り当て印刷の指定があ
るか否かを判定し、指定があると判定された場合(Yes)は、ステップS516に移行し、
そうでない場合(No)は、ステップS518に移行する。
ステップS516に移行した場合は、印刷部24において、給紙された用紙の余白領域
を1ページとみなし、画像データの画像を余白領域のサイズに合わせて縮小して印刷して
、ステップS500に移行する。
【0170】
一方、ステップS518に移行した場合は、印刷部24において、給紙された用紙の余
白領域を1ページとみなし、当該用紙のサイズに応じた通常のサイズで、画像データの画
像を余白領域に印刷してステップS500に移行する。
また、ステップS504において、印刷要求情報で再利用印刷が指定されてなくステッ
プS520に移行した場合は、印刷部24において、不図示の両面が白紙の用紙がセット
されたトレイから当該用紙を給紙させて、この用紙に、画像データの画像を通常のサイズ
で印刷してステップS500に移行する。
【0171】
次に、図15及び図16に基づき、本実施の形態の動作を説明する。
ここで、図15は、本実施の形態における、印刷装置200の原稿分別部20が分別す
る原稿分別用トレイの種別を示す図である。また、図16(a)及び(b)は、余白率が
100[%]未満の用紙における余白領域への画像印刷例を示す図である。
なお、原稿搬送部10、濃度情報抽出部12、原稿画像データ生成部14、領域区分部
16、余白量算出部18、原稿分別部20による、原稿分別のための各処理については、
上記第1及び第2の実施の形態と重複する部分の説明を省略する。
また、ここでは、領域区分処理の方法は、上記第2の実施の形態における方法を適用す
る。従って、領域区分部16は、原稿画像における横方向の余白画像ライン及び縦方向の
余白画像ラインの総数に基づき領域を区分することになる。
【0172】
ここで、本実施の形態における原稿分別部20は、分別対象の原稿の余白率に応じて、
図15に示すように、給紙トレイ1〜3と、排紙トレイ1〜2との5種類の原稿分別用ト
レイを有している。そして、
図15に示すように、給紙トレイ1は、原稿片面の余白率が100[%]となる、いわゆ
る裏紙を分別及び給紙するトレイであり、給紙トレイ2は、横方向の余白画像ラインで構
成される余白領域の余白率が50〜99[%]の範囲にある、印刷に再利用できる原稿を分
別及び給紙するトレイであり、給紙トレイ3は、縦方向の余白画像ラインで構成される余
白領域の余白率が50〜99[%]の範囲にある、印刷に再利用できる原稿を分別及び給紙
するトレイである。以下、適宜、給紙トレイ1に分別された原稿を裏紙と称し、給紙トレ
イ2及び3に分別された原稿を再利用紙と称すこととする。
【0173】
また、図15に示すように、排紙トレイ1は、余白率が20[%]〜49[%]の範囲にあ
る、例えば、印刷には再利用できないがメモ用紙などとして再利用できる原稿を分別する
トレイであり、排紙トレイ2は、余白率が0[%]〜19[%]の範囲にある再利用不可能な
原稿を分別するトレイである。
従って、原稿分別部20は、原稿の余白率及び余白領域の構成に基づき、分別対象の各
原稿を上記給紙トレイ1〜3及び排紙トレイ1〜2のいずれかに分別する。
【0174】
なお、印刷装置200は、これら原稿分別用トレイの他に、両面が白紙の各サイズに対
応した用紙を給紙するための給紙トレイを有している。
以下、上記給紙トレイ1〜3に、既に原稿が分別された状態であるとして、印刷装置2
00の印刷処理の動作を説明する。
印刷装置200は、印刷指示装置等からの印刷要求情報を受信すると(ステップS50
0の「Yes」の分岐)、画像データ取得部22において、前記受信した印刷要求情報に
対応する画像データを取得する(ステップS502)。また、画像データ取得部22は、
これら取得した印刷要求情報及び画像データを印刷部24に伝送する。
【0175】
印刷部24は、画像データ取得部22から印刷要求情報を取得すると、当該印刷要求情
報において、再利用印刷が指定されているか否かを判定する(ステップS504)。ここ
では、再利用印刷が指定されているとして(ステップS504の「Yes」の分岐)、次
に、印刷部24は、印刷要求情報で指定された再利用印刷に用いる再利用紙の余白率(こ
こでは、給紙トレイの番号で指定されることとする)を調べる。給紙トレイ3が指定され
ている場合は、印刷部24は、原稿分別部20に対して給紙トレイ3から用紙を搬送する
ように、搬送要求を伝送する。
【0176】
一方、原稿分別部20は、印刷部24からの搬送要求に応じて、指定された給紙トレイ
3から再利用紙を1枚、印刷部24に搬送する(ステップS506)。ここでは、図16
(a)の上図に示すように、再利用紙の印刷面の左半分に文字が印刷され、右半分が余白
領域(余白率50[%])となっているとする。
印刷部24は、給紙トレイ3から用紙が搬送されると、この用紙の余白率は、50[%]
である(給紙トレイ3から給紙された)ので(ステップS508の「No」の分岐)、文
字が印刷された領域(余白領域以外の領域)に、これらの領域を見た目で判断できるよう
に、判断用画像を印刷する(ステップS512)。図16(a)の例では、印刷部分全体
にかかる「×」形状の画像を印刷している。
【0177】
印刷部24は、判断用画像を印刷すると、次に、印刷要求情報において割り当て印刷の
指定があるか否かを判定する(ステップS514)。割り当て印刷の指定がないときは(
ステップS514の「No」の分岐)、図16(a)に示すように、上記取得した画像デ
ータの画像(この例では、用紙の左半面のみ画像が存在)を、そのままのサイズ(再利用
紙のサイズの用紙に印刷するときの通常のサイズ)で、再利用紙の余白領域(右半面の領
域)に印刷する(ステップS518)。これにより、図16(a)に示すような印刷結果
が得られる。
【0178】
つまり、割り当て印刷が指定されていないときは、裏紙や両面白紙の用紙に印刷すると
きと同様の印刷サイズで、画像データの画像を再利用紙の余白領域に印刷する。図16(
a)の例では、画像データの画像位置が、再利用紙の画像が印刷された領域と重なるので
、印刷位置の調整を行う(位置が重ならない場合は不要)。
一方、割り当て印刷の指定があるときは(ステップS514の「Yes」の分岐)、図
16(b)に示すように、上記取得した画像データの印刷画像(この例では、用紙の略全
面を使用)を、余白領域のサイズに合わせて(再利用紙の右半面に収まるように)縮小し
、再利用紙の余白領域(右半面の領域)に印刷する(ステップS516)。これにより、
図16(b)に示すような印刷結果が得られる。
つまり、割り当て印刷の指定があるときは、余白部分も含めて正確に画像全体が印刷さ
れるように印刷サイズを調整する。
【0179】
以上、本実施の形態の印刷装置200は、原稿表面及び原稿裏面の原稿画像データを生
成することが可能であり、且つ各原稿画像データを複数の区分領域に区分することが可能
である。更に、各区分領域の余白量を算出する共に、当該余白量に基づき各区分領域が余
白領域か否かを判定することが可能である。なお更に、この判定結果に基づき、原稿表面
及び原稿裏面の余白率を算出し、当該算出された余白率に基づき原稿を分別することが可
能である。これにより、余白率の大きさに応じた種類のトレイに原稿を分別することがで
きるので、簡易に再利用の目的別に原稿を分別することができる。
【0180】
また、原稿画像データの作成時において、濃度情報の抽出時に発生する原稿の裏写りに
対して、その裏写り成分を除去することが可能であるので、より正確に原稿の余白率を算
出することが可能である。
また、両面印刷された原稿であっても原稿両面の余白率を算出して大きい方の余白率に
応じて分別することができるので、原稿をより確実に目的別に分別することが可能である

【0181】
また、余白領域の連結有無に基づき、孤立した余白領域を除外して余白率を算出するこ
とが可能であるので、再利用不可能な余白領域を除外したより正確な余白率を算出するこ
とが可能であり、これにより、原稿をより確実に目的別に分別することが可能である。
また、分別対象の原稿を、余白率の大きさに応じて、目的別に給紙トレイ又は排紙トレ
イに分別することが可能である。これにより、印刷に再利用できる用紙と、印刷に再利用
できない用紙とを正確に分別することが可能である。
【0182】
また、再利用紙の余白率に応じて、通常印刷、印刷位置の調整、割り当て印刷などを行
うことが可能である。これにより、余白領域の位置に応じて、適切な再利用印刷が可能と
なり、再利用の効率を高めることが可能となる。
上記第3の実施の形態において、濃度情報抽出部12は、形態26又は33の濃度情報
抽出手段に対応し、原稿画像データ生成部14は、形態33の画像データ生成手段に対応
し、領域区分部16における余白画像ライン計数処理は、形態30又は31の余白画像ラ
イン計数手段に対応し、領域区分部16における領域区分処理は、形態26、30、31
及び33のいずれか1の領域区分手段に対応し、余白量算出部18は、形態26、28、
29及び33のいずれか1の余白量算出手段に対応し、原稿分別部20は、形態26、2
8及び32のいずれか1の分別手段に対応する。
【0183】
また、上記第3の実施の形態において、ステップS106は、形態34,41,43及
び50のいずれか1の濃度情報抽出ステップに対応し、ステップS108〜S112は、
形態41又は50の画像データ生成ステップに対応し、ステップS114は、形態33、
37、38、41、43、47、48及び50のいずれか1の領域区分ステップに対応し
、ステップS116〜S118は、形態33、35、36、41、43、45、46及び
50のいずれか1の余白量算出ステップに対応し、ステップS120〜S132は、形態
33、35、39、43、45及び49のいずれか1の分別ステップに対応する。
【0184】
また、上記第3の実施の形態において、ステップS400〜S424は、形態37、3
8、47及び48のいずれか1の余白画像ライン計数ステップに対応する。
また、上記第3の実施の形態において、画像データ取得部22は、形態26の画像デー
タ取得手段に対応し、印刷部24は、形態26の印刷手段に対応する。
また、上記第3の実施の形態において、ステップS502は、形態33又は43の画像
データ取得ステップに対応し、ステップS504〜S520は、形態33又は43の印刷
ステップに対応する。
【0185】
なお、上記第1〜第3の実施の形態において、原稿画像データを16個の区分領域に区
分して余白率を算出する例を説明したが、これに限らず、区分数は、16個未満でも、1
6個より多くても良い。
また、上記第3の実施の形態において、本発明をインクジェット方式の印刷装置に適用
した例を説明したが、これに限らず、レーザー/熱転写/昇華型/インパクトドットなど
の様々な形態の印刷装置に対しても適用することが可能である。
【0186】
また、上記第1及び第2の実施の形態の被印刷媒体分別装置100、又は上記第3の実
施の形態の印刷装置200を実現するための各手段は、コンピュータシステムを用いたソ
フトウェア上で実現することが可能であり、そのコンピュータプログラムは、予め半導体
ROMに記憶させた状態で製品中に組み込んだり、インターネットなどのネットワークを
介して配信したりする他、CD−ROMやDVD−ROM、FDなどのコンピュータ読み
取り可能な記録媒体を介することによって所望するユーザなどに対して容易に提供するこ
とが可能となる。
【0187】
また、上記第1〜第3の実施の形態においては、濃度情報抽出部12において原稿面(
印刷領域)から抽出した濃度情報に基づき、各画素値に対して2値化処理及び裏移り成分
の除去処理等を施して原稿画像データを生成し、当該原稿画像データに基づき余白量の算
出等を行っているが、これに限らず、濃度情報抽出部12において抽出した濃度情報をそ
のまま用いて、余白量の算出などを行うようにしても良い。この場合は、例えば、抽出さ
れた各画素のRGB値の合計値が600以上であれば白、そうでなければ黒と判定する。
【図面の簡単な説明】
【0188】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る被印刷媒体分別装置100の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明の被印刷媒体分別装置100又は印刷装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】被印刷媒体分別装置100の動作処理を示すフローチャートである。
【図4】領域区分部16における、原稿画像データの区分処理を示すフローチャートである。
【図5】(i)は、白紙の原稿例を示す図であり、(ii)〜(X)は、紙面に画像が印刷された原稿例を示す図である。
【図6】原稿画像データを均一サイズの16個の区分領域に区分した場合の処理の流れの一例を示す図である。
【図7】余白率の範囲と分別先のトレイとの関係を示す図である。
【図8】(a)〜(e)は、各原稿分別用トレイに分別される原稿とその余白率との一例を示す図である。
【図9】第2の実施の形態における、領域区分部16の領域区分処理を示すフローチャートである。
【図10】領域区分部16における余白画像ライン計数処理を示すフローチャートである。
【図11】(a)〜(f)は、第2の実施の形態における、領域区分処理から余白率算出処理までの流れの一例を示す図である。
【図12】領域区分後の各区分領域の座標情報と、余白領域か否かを示す情報と、連結領域の情報との関係を示す図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係る印刷装置200の構成を示すブロック図である。
【図14】印刷装置200の印刷処理を示すフローチャートである。
【図15】本実施の形態における、印刷装置200の原稿分別部20が分別する原稿分別用トレイの種別を示す図である。
【図16】(a)及び(b)は、余白率が100[%]未満の用紙における余白領域への画像印刷例を示す図である。
【符号の説明】
【0189】
100…被印刷媒体分別装置、200…印刷装置、10…原稿搬送部、12…濃度情報抽
出部、14…原稿画像データ生成部、16…領域区分部、18…余白量算出部、20…原
稿分別部、22…画像データ取得部、24…印刷部、60…CPU、62…RAM、64
…ROM、66…インターフェース、70…記憶装置、72…出力装置、74…入力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を印刷する被印刷媒体における印刷領域の濃度情報を抽出する濃度情報抽出手段と

前記印刷領域を複数の区分領域に区分する領域区分手段と、
前記領域区分手段で区分した各区分領域の濃度情報に基づき、当該各区分領域の余白量
を算出する余白量算出手段と、
前記余白量算出手段の算出結果に基づき、前記被印刷媒体を分別する分別手段と、を備
えることを特徴とする被印刷媒体分別装置。
【請求項2】
前記被印刷媒体は印刷用紙であり、
前記印刷領域は、前記印刷用紙の両面の少なくとも一方の面であることを特徴とする請
求項1記載の被印刷媒体分別装置。
【請求項3】
前記余白量算出手段は、前記算出した各区分領域の余白量に基づき当該各区分領域が余
白か否かを判定すると共に、当該判定結果に基づき前記印刷領域の余白率を算出し、
前記分別手段は、前記余白量算出手段で算出した前記余白率に基づき、前記被印刷媒体
を分別することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の被印刷媒体分別装置。
【請求項4】
前記余白量算出手段は、前記余白と判定された区分領域が2以上連続する領域の区分領
域の総数を算出し、当該算出した総数に基づき前記余白率を算出することを特徴とする請
求項3記載の被印刷媒体分別装置。
【請求項5】
前記印刷領域における、縦方向の各画像ラインの濃度情報と、横方向の各画像ラインの
濃度情報とに基づき、前記各方向毎に、白色を示す濃度値の画素で構成されている余白画
像ラインの本数を計数する余白画像ライン計数手段を備え、
前記印刷領域区分手段は、前記余白画像ライン計数手段の計数結果に基づき、前記所定
領域を複数の区分領域に区分することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項
に記載の被印刷媒体分別装置。
【請求項6】
前記印刷領域区分手段は、前記印刷領域が目標の区分数に区分されるまで、各区分領域
に対して、前記余白画像ライン計数手段による前記余白画像ラインの計数処理、及び前記
印刷領域区分手段による前記計数結果に基づく前記区分処理を繰り返し実行することを特
徴とする請求項5記載の被印刷媒体分別装置。
【請求項7】
前記被印刷媒体の所定印刷領域の前記余白量が所定量未満のときに、当該被印刷媒体に
おける前記余白量の算出処理が未処理の印刷領域に対して、前記濃度情報の抽出処理、前
記印刷領域の分割処理及び前記余白量の算出処理を実行し、
前記分別手段は、前記余白量の算出結果に基づき前記被印刷媒体の分別を行うことを特
徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の被印刷媒体分別装置。
【請求項8】
前記濃度情報抽出手段で抽出した濃度情報に基づき、前記印刷領域の画像データである
領域画像データを生成する画像データ生成手段を備え、
前記余白量算出手段は、前記領域区分手段で区分した各区分領域の前記領域画像データ
に基づき、当該各区分領域の余白量を算出することを特徴とする請求項1乃至請求項7の
いずれか1項に記載の被印刷媒体分別装置。
【請求項9】
画像を印刷する被印刷媒体における印刷領域の濃度情報を抽出する濃度情報抽出ステッ
プと、
前記印刷領域を複数の区分領域に区分する領域区分ステップと、
前記領域区分ステップで区分した各区分領域の濃度情報に基づき、当該各区分領域の余
白量を算出する余白量算出ステップと、
前記余白量算出ステップの算出結果に基づき、前記被印刷媒体を分別する分別ステップ
とからなる処理をコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含むことを特徴と
する被印刷媒体分別プログラム。
【請求項10】
請求項9記載の被印刷媒体分別プログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記
憶媒体。
【請求項11】
画像を印刷する被印刷媒体における印刷領域の濃度情報を抽出する濃度情報抽出ステッ
プと、
前記印刷領域を複数の区分領域に区分する領域区分ステップと、
前記領域区分ステップで区分した各区分領域の濃度情報に基づき、当該各区分領域の余
白量を算出する余白量算出ステップと、
前記余白量算出ステップの算出結果に基づき、前記被印刷媒体を分別する分別ステップ
と、を含むことを特徴とする被印刷媒体分別方法。
【請求項12】
画像を印刷する被印刷媒体における印刷領域の濃度情報を抽出する濃度情報抽出手段と

前記印刷領域を複数の区分領域に区分する領域区分手段と、
前記領域区分手段で区分した各区分領域の濃度情報に基づき、当該各区分領域の余白量
を算出する余白量算出手段と、
前記余白量算出手段の算出結果に基づき、前記被印刷媒体を分別する分別手段と、
印刷対象の画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記分別手段で分別された被印刷媒体から、印刷を実行する被印刷媒体を選択する選択
手段と、
前記画像データ取得手段で取得した画像データに基づき、前記選択手段で選択した被印
刷媒体に画像を印刷する印刷手段と、を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項13】
画像を印刷する被印刷媒体における印刷領域の濃度情報を抽出する濃度情報抽出ステッ
プと、
前記印刷領域を複数の区分領域に区分する領域区分ステップと、
前記領域区分ステップで区分した各区分領域の濃度情報に基づき、当該各区分領域の余
白量を算出する余白量算出ステップと、
前記余白量算出ステップの算出結果に基づき、前記被印刷媒体を分別する分別ステップ
と、
印刷対象の画像データを取得する画像データ取得ステップと、
前記分別ステップで分別された被印刷媒体から、印刷を実行する被印刷媒体を選択する
選択ステップと、
前記画像データ取得ステップで取得した画像データに基づき、前記選択ステップで選択
した被印刷媒体に画像を印刷する印刷ステップとからなる処理をコンピュータに実行させ
るのに使用するプログラムを含むことを特徴とする印刷装置制御プログラム。
【請求項14】
請求項13記載の印刷装置制御プログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記
憶媒体。
【請求項15】
画像を印刷する被印刷媒体における印刷領域の濃度情報を抽出する濃度情報抽出ステッ
プと、
前記印刷領域を複数の区分領域に区分する領域区分ステップと、
前記領域区分ステップで区分した各区分領域の濃度情報に基づき、当該各区分領域の余
白量を算出する余白量算出ステップと、
前記余白量算出ステップの算出結果に基づき、前記被印刷媒体を分別する分別ステップ
と、
印刷対象の画像データを取得する画像データ取得ステップと、
前記分別ステップで分別された被印刷媒体から、印刷を実行する被印刷媒体を選択する
選択ステップと、
前記画像データ取得ステップで取得した画像データに基づき、前記選択ステップで選択
した被印刷媒体に画像を印刷する印刷ステップと、を含むことを特徴とする印刷装置制御
方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2008−100772(P2008−100772A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−282270(P2006−282270)
【出願日】平成18年10月17日(2006.10.17)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】