複合機からの文書提供方法
【課題】大きな画像ファイルを送受信しなければならないことによる悪い影響なしに、画像データをネットワークで提供することである。
【解決手段】文書提供装置(102)は、主ファイルから独立使用可能ファイルを生成するように構成され、主ファイルを受信して独立使用可能ファイルを出力するように結合され、前記独立使用可能ファイルを伝達するように結合された文書プロセッサ(204)を有する。また、文書提供装置(102)は、文書プロセッサ(204)と結合し、主ファイルと独立使用可能ファイルとを格納するように構成されたデータ記憶装置(206)も有する。
【解決手段】文書提供装置(102)は、主ファイルから独立使用可能ファイルを生成するように構成され、主ファイルを受信して独立使用可能ファイルを出力するように結合され、前記独立使用可能ファイルを伝達するように結合された文書プロセッサ(204)を有する。また、文書提供装置(102)は、文書プロセッサ(204)と結合し、主ファイルと独立使用可能ファイルとを格納するように構成されたデータ記憶装置(206)も有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は文書をキャプチャ、印刷、及び見るシステムと方法とに関する。特に、本発明は、複合機(Multi-Function Peripheral、以下MFP)から文書を提供するシステムと方法とに関する。より具体的に、本発明は、効率的に文書を格納してクライアントにそれを送信できるサーバを含むMFPに関する。
【背景技術】
【0002】
紙コピーの使用と拡散は周知である。紙コピーが使用され始めてから、コピー機はオフィスや組織では必須の基本的なものとなった。近年、プリンタとコピー機の機能は1つにまとめられ、MFPと呼ばれる新しい装置になった。かかるMFPは一般的になり、文書をスキャンし、印刷し、コピーし、ファクシミリを送受信する機能を一般的には含んでいる。
【0003】
複数種類の機能を提供するのに加え、今日ではMFPは印刷機能において大幅に異なる。小型のホームオフィス用MFPの印刷品質は300DPIまたは600DPIの非常に基本的なものであるのに対して、ハイエンドの業務用MFPの印刷品質は2400DPI以上である。従って、MFPの機能を最大化できるデータを提供することが必要である。
【0004】
印刷技術の発達に伴い、画像のキャプチャ、操作、及び表示の技術も発達した。例えば、現在ではデジタルカメラやスキャナ等である、高解像度画像をキャプチャできる多くの装置がある。さらに、表示及び印刷用のカラー画像が普及した。かかる画像ファイルのファイルサイズは非常に大きくなった。画像ファイルのファイルサイズは数メガバイト以上になることも多い。電子メールに添付したりウェブページに貼り付けたりするように、画像の様々なアプリケーションでの使用により、画像ファイルの送信と操作において新しい問題も生じている。例えば、画像ファイルのサイズが大きくなり使用が増えたことにより、ネットワークの負荷が大幅に増加した。多数の画像ファイルの送信により、ローカルエリアネットワークやワイドエリアネットワークには悪い影響が出ている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
先行技術は、サムネイルのような低解像度ファイルを作成して元の画像ファイルの替わりに使用することにより、この問題を解決しようとしている。しかし、かかる先行技術の問題は、かかるサムネイル画像では最も一般的な情報のみが得られ、サムネイル画像の表示によりユーザは画像の各部分にパン(pan)してズームすることはできないことである。かかるサムネイル画像を印刷してもほとんどの場合に適当ではない。よって、大きな画像ファイルを送受信しなければならないことによる悪い影響なしに、画像データをネットワークで提供する方法が必要である。
【0006】
それゆえ、必要とされるものは、複合機から文書を効率的に提供し、画像ファイルが送受信される装置を完全に利用するシステムと方法である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、文書提供システムを提供することにより、先行技術の欠点と限界を解消する。一実施形態では、該文書提供システムは、少なくとも1つのクライアントインターラクションモジュールと、画像及びデータファイルを処理、格納、受信、送信する一体型サーバ(または文書プロセッサ&サーバ)を有する複合機とを含む。文書提供システムは、元の画像または文書のファイルを受信し、その元のファイルを一体型サーバ(integrated server)に格納する。文書提供システムは、独立使用可能画像(Independently Usable Image、以下IUI)ファイルも作成する。IUIファイルは、サイズが小さく、解像度が低く、元のファイルへの少なくとも1つの参照(reference)を含む。IUIファイルをクライアントインターラクションモジュールに送信し、操作することができる。IUIファイルは、表示品質が好適な画像を発生(generate)し、参照により表示画像のパン(paning)及びズーム(zooming)するための付加的情報を読み出すことができる。一実施形態では、一体型サーバがIUIファイルを作成し、別の実施形態では、クライアントインターラクションモジュールがIUIファイルを作成する。一体型サーバは、受信・記憶モジュール、送信モジュール、ディスプレイインターラクションモジュール、生成モジュール、プリンタインターラクションモジュール等を含む。クライアントインターラクションモジュールは、好ましくは、クライアント通信モジュール、クライアント記憶モジュール、クライアント表示モジュールを有し、任意的に、クライアント印刷モジュールとクライアント生成モジュールとをさらに含む。
【0008】
本発明は、いくつかの新規な方法も含む。該方法は、IUIファイルの生成方法、元の画像ファイルの処理及び記憶方法、及び文書提供方法を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、添付した図面で例によって示すが、本発明を限定するものではない。同じ参照数字は同じ要素を示すために使用される。
【0010】
MFPから文書を提供するシステムと方法を説明する。以下の詳細な説明では、説明を目的として、本発明を完全に理解してもらうために、多数の具体的な詳細事項を記載する。しかし、言うまでもなく、本発明はこれらの詳細がなくても実施することができる。他の場合では、本発発明が不明瞭になることを避けるために、ブロック図の形式で構造とデバイスを示す。例えば、本発明は、基本的には複合機からのスキャンされた文書の提供に関して説明する。しかし、本発明は、MFPにより入力または受信されたいかなる種類のファイルまたは文書に適用される。
【0011】
本明細書において「一実施形態」とは、その実施形態に関して説明する具体的な機能、構造、特徴などが本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味している。本明細書ではいろいろな箇所で「一実施形態とは」と記載するが、必ずしも同じ実施形態を指すものではない。
【0012】
以下の詳細な説明の一部は、コンピュータメモリ中のデータビットに対する操作のアルゴリズムと記号による表現により表されている。これらのアルゴリズムによる説明と表現は、データ処理技術の当業者が、自分の仕事内容を他の分野の人に最も効果的に伝える手段である。ここで、また一般的に、アルゴリズムとは、所望の結果に導く自己矛盾のないステップのシーケンスであると考える。このステップは、物理量の物理的操作を要するステップである。通常、必ずしも必要ではないが、この物理量には、記憶し、伝達し、結合し、比較し、操作できる電気的または磁気的信号の形をとる。主に一般的な使用のために、これらの信号をビット、値、要素、記号、文字、式、数字等で表すと便利な時がある。
【0013】
しかし、これらの用語や類似の用語は適当な物理量と関連しているべきであり、これらの物理量に付された便利なラベルに過ぎないことに留意すべきである。特に断らなければ、以下の説明から明らかなように、言うまでもなく、この明細書全体において、「処理」、「算出」、「計算」、「判断」、「表示」等の用語を用いた説明は、コンピュータシステム、類似の電子的計算機器の動作やプロセスであって、コンピュータシステムのレジスタやメモリ内の物理的(電子的)量として表されたデータを操作し、コンピュータシステムメモリやレジスタ、その他の情報記憶装置、伝送機器、表示機器内の物理量として同様に表された他のデータに変換するものの動作や処理を指す。
【0014】
本発明は、また、これらの動作を実行する装置にも関する。この装置は、必要な目的のために特に構成されたものでもよく、コンピュータ中に記憶されたコンピュータプログラムにより選択的に起動または再構成された汎用コンピュータを有していてもよい。かかるコンピュータプログラムは、コンピュータによる読み取りが可能な記憶媒体に記憶することができる。このような記憶媒体には、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、CD−ROM、光磁気ディスク等のいかなるタイプのディスクも含まれ、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気または光カード、電子的命令を格納するのに好適な、コンピュータシステムバスに結合されたいかなるタイプの媒体も含まれるが、これらに限定されるわけではない。
【0015】
ここで説明するアルゴリズムとディスプレイは、特定のコンピュータその他の装置に本来的に関係するものではない。いろいろな汎用システムをここでの教示に従ったプログラムで用いることができるし、必要な方法ステップを実行することに特化した装置を構成しても便利である。これらのシステムに必要な構成を以下に示す。また、本発明は特定のプログラミング言語により記述されるものではない。言うまでもなく、ここに説明する本発明の教示は、いろいろなプログラミング言語を用いて実施できる。
【0016】
さらに、特許請求の範囲に記載した本発明は、情報システムまたは情報ネットワーク上で動作、または情報システムまたは情報ネットワークと共に機能するものであってもよい。例えば、本発明はスタンドアロンの複合機において動作でき、または構成に応じた機能を有するネットワークでつながれたプリンタにおいて動作することもできる。このように、本発明は、いかなる情報システムとも動作でき、その情報システムから最低限の機能を受け、その情報システムにここに飽き時するすべての機能を提供する。
【0017】
最後に、留意すべきことは、システムを主に画像ファイルに関して説明するが、その理由は品質レベルが異なるファイルのサイズ面での変化が大きいからである。当業者には、本発明はファイルの種類を問わずに適用でき、画像ファイルに限定されないことは分かるであろう。画像ファイルは、本発明の特徴と機能を示す例として使用するに過ぎない。
システムの概要
ここで、本発明の文書提供システム100の一実施形態を示す図1を参照する。この実施形態において、システム100は、サーバ一体型複合機(SI−MFP)102、ネットワーク104、複数のクライアント装置106a−106c、他のMFP120、及びラスター画像プロセッサ(RIP)126を有する。図1には、SI−MFP102に入力(参照番号100で示した)される文書108と、通信ライン124を介してRIP126に送信されるデジタルファイル122とを示した。
【0018】
本発明は装置SI−MFP102に関する。該装置は、他の装置(例えば、クライアント装置106a−106cまたは他のMFP120等)に文書を提供(serve)し、他の装置(例えば、クライアント106a−106c、RIP126、またはMFP120等)から元の画像または文書のファイルを受信して記憶し、SI−MFP102が作成した元の画像または文書のファイルを受信することができる。本発明は、有利に、かかる元の画像またはファイルを受信して記憶し、それから独立使用可能画像(IUI)を生成する。IUIは、サイズが小さく、解像度が低く、元のファイルへの参照を含んでいる。IUIファイルは、表示するためSI−MFP102により他の装置106a−106cに送られる。要求または必要に応じて、元のファイルを提供することもできるが、ほとんどの動作において主にIUIファイルを使用することにより、ネットワークトラフィックを減らすことができる。IUIファイルは元のファイルへの参照を含み、その一部(元のファイル全体より大幅に少ない)を、パン(pan)やズーム(zoom)動作をするために必要なときに、SI−MFP102が選択的に要求することができる。
【0019】
サーバ一体型複合機(SI−MFP)102は、他の装置106a−106c、120に文書を提供し、元のファイルからIUIファイルを生成し、高解像度かつ大容量の元ファイルを格納する装置である。SI−MFP102は、信号ライン112によりネットワーク104に結合しており、他の装置106a−106c、120と通信及びインターラクション(interaction)する。SI−MFP102は、図2、4、5を参照してより詳細に説明する。SI−MFP102は、文書の画像をスキャンまたはキャプチャする機能を含み、この機能を使用して自ら元の画像を生成することができる。例えば、文書108をSI−MFP102でスキャン(参照番号110)して元画像を作成することもできる。SI−MFP102はRIP126にも結合され、元画像ファイルを受信できる。
【0020】
ネットワーク104は、コンピューティング装置を相互接続する従来のネットワークである。ネットワーク104は、従来のタイプのネットワークでよく、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、または複数のコンピューティング装置が通信する相互接続データパス等である。
【0021】
1つ以上のクライアント装置106a−106cがそれぞれ信号ライン114a−114cによりネットワーク104に結合され、他の装置102、106、120等と通信することができる。クライアント装置106a−106cは、従来のクライアントとしての処理能力を有するが、SI−MFP102とインターラクションするためのクライアントインターラクションモジュール302(図3参照)も含む。クライアントインターラクションモジュール302はSI−MFP102と通信できるように構成され、元ファイルの一部分をSI−MFP102とクライアント装置106a−106cとの間で必要最小限度で送信できるが、ほとんどのインターラクションはIUIファイルをSI−MFP102とクライアント装置106a−106cとの間で送信することにより行われる。クライアントインターラクションモジュール302は、パンやズーム動作等のためにIUIファイルを使用するとき、SI−MFP102とインターラクトする。クライアント装置106a−106c、特にクライアントインターラクションモジュール302は、図3、図4を参照して以下で詳細に説明する。
【0022】
従来のMFP120も、ネットワーク104に結合され、文書を受信してMFP120において印刷または出力する。MFP120は、スキャン、コピー、及びファックス等の従来の複合機(multifunction peripheral、MFP)の機能を有する。この実施形態では、MFP120は信号ライン116によりネットワーク104に結合され、他の装置102、106と通信して協働する。一実施形態では、システム100は、信号ライン130によりネットワーク104に結合された第2のSI−MFP132を含む。第2のSI−MFP132は、第1のSI−MFP102のすべての機能を含んでもよいし、クライアントまたはサーバの部分のみを含んでもよい。第2のSI−MFP132は、第1のSI−MFP102と通信するように構成されており、2つのSI−MFP102、132は協働することができる。第1のSI−MFP102は第2のSI−MFP132で印刷することができ、また逆もできる。かかるシナリオでは、第2のSI−MFP132はJPIPクライアントとして動作し(文書の任意部分または前部を印刷することを要求でき)、第1のSI−MFP102はJPIPサーバとして動作して文書を格納する。
【0023】
ラスター画像プロセッサ(RIP)126は、ポストスクリプト等のハイレベルページ記述言語でのページ記述等のベクトルデジタル情報をビットマップ等の高解像度ラスター画像に変換する装置またはソフトウェアである。RIP126は、デジタルファイル122を受け取り、それをビットマップに変換する。そのビットマップはSI−MFP102に格納される。RIP126の出力は、格納するためのSI−MFP102との通信に適合している。さらに別の実施形態では、RIP126は、非静止画像フォーマットを受け取り変換し、または印刷可能フォーマットにレンダリング(renderings)することができる変換装置(図示せず)と置き換えてもよい。この実施形態では、変換装置は、デジタルデータストリームを受信して印刷可能形式に変換する。その印刷可能形式は、例えば、2001年11月19日出願の米国特許出願第10/001,895号、及び同時継続中の2004年3月30日出願の米国特許出願第10/814,948号(ともに発明の名称は「時間ベースメディアを印刷する機能を組み込んだネットワーク印刷システム(Networked Printing System Having Embedded Functionality For Printing Time-Based Media)」である)に記載されているものである。これらの文献はここに参照援用する。
サーバ組み込み複合機(SI−MFP)102
ここで、本発明によるSI−MFP102のブロック図を詳細に示す図2を参照する。SI−MFP102は、複合機(multifunction peripheral)202、文書プロセッサ&サーバ204、データ記憶部206を有する。ブロック図の形式で示したが、当業者はこれらのコンポーネントが単一の装置に組み込まれていてもよいことが分かるであろう。
【0024】
複合機202は、従来型のものでもよく、印刷、スキャン、ファックス、コピー、及びデータ転送を含む従来の機能が1つの物理的ハウジングに入ったオフィス機器である。複合機202は、エレクトロニクス、画像化コンポーネント、ソケット/インターフェイス、及びペーパーハンドリングメカニズム(paper handling mechanism)を含み、文書の画像をスキャンしてキャプチャし、デジタル形式で文書を受信し、それを印刷し、コンピュータ、ネットワーク、メディア記憶装置等のその他装置と通信するインターフェイスを提供する。
【0025】
文書プロセッサ&サーバ204は、文書を他の装置に提供し、元ファイル(original file)からIUIファイルを生成し、高解像度かつ大容量の元ファイル及び/またはIUIファイルをデータ記憶部206に記憶する装置である。文書プロセッサ&サーバ204は、通信とインターラクションのために、信号ライン208により複合機202と結合し、信号ライン210によりデータ記憶部206と結合し、信号ライン112及びネットワーク104によりクライアント装置106a−106cと結合している。文書プロセッサ&サーバ204は、図4、5を参照してより詳細に説明する。文書プロセッサ&サーバ204は、図6、7A、7B及び8を参照して以下に説明する機能を達成するルーチンを実行することができるハードウェアである。
【0026】
データ記憶部206は、ハードディスクドライブやその他の記憶メディア等の装置である。データ記憶部206は、この実施形態では、文書プロセッサ&サーバ204と結合しているように示した。データ記憶部206は、高解像度かつ大容量の元ファイル及び/またはIUIファイルを格納するために使用される。データ記憶部206は、複合機202のデータ記憶装置として使用することもできる。
文書プロセッサ&サーバ204
図4は、本発明による文書プロセッサ&サーバ204の一実施形態を示すブロック図である。文書プロセッサ&サーバ204は、好ましくは制御部450とネットワークコントローラ416とを有する。文書プロセッサ&サーバ204は、任意的に、ディスプレイ装置410、キーボード412、カーソル制御装置414、及び1つ以上の入出力装置418を含んでもよい。
【0027】
制御部450は、例えば、算術論理ユニット、マイクロプロセッサ、汎用コンピュータ、その他の情報機器であり、ディスプレイ装置410に電子的ディスプレイ信号を供給する。一実施形態では、制御部450は、グラフィカルユーザインターフェイスを有する汎用コンピュータを有する。かかるグラフィカルユーザインターフェイスは、例えば、Windows(登録商標)やUnix(登録商標)をベースとしたシステム上で実行されるJava(登録商標)で記述されたプログラムにより生成され得る。一実施形態では、ワードプロセッサ、電子メール、ファイナンス、ウェブブラウザ等の1つ以上のアプリケーションプログラムが制御部450により実行される。
【0028】
続けて図4を参照して、制御部450は、プロセッサ402とメインメモリ404とデータ記憶デバイス406とを含むように示した。これらはすべてシステムバス408に通信可能に結合している。
【0029】
プロセッサ402は、データ信号を処理するものであり、CISC(complex instruction set computer)アーキテクチャ、RISC(reduced instruction set computer)アーキテクチャ、命令セットの組合せを実行するアーキテクチャを含む様々なコンピューティングアーキテクチャを有し得る。図4には単一のプロセッサのみを示したが、複数のプロセッサが含まれてもよい。
【0030】
メインメモリ404は、プロセッサ402が実行する命令及び/またはデータ等を格納する。命令及び/またはデータは、ここに説明する方法をすべて実行するコードを含み得る。メインメモリ404は、DRAM(dynamic random access memory)デバイス、SRAM(static random access memory)デバイス、または本技術で知られているその他のメモリデバイスである。メモリ404は、図5を参照して下でより詳細に説明する。
【0031】
データ記憶装置406は、プロセッサ402のデータと命令を記憶し、ハードディスクドライブ、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、CD−ROM装置、DVD−ROM装置、DVD−RAM装置、DVD−RW装置、フラッシュメモリ装置、その他の本技術分野で知られている大容量記憶装置を含む。別の実施形態では、データ記憶装置406は、SI−MFP102のデータ記憶装置206への接続で置き換えてもよい。かかる接続は、信号ライン210に結合したバスと、SI−MFP102のデータ記憶装置206にアクセスするドライブコントローラとにより行われる。
【0032】
システムバス408は、制御部450中の情報とデータを通信するための共有バスを表す。システムバス408は、ISA(industry standard architecture)バス、PCI(peripheral component interconnect)バス、USB(universal serial bus)、または同様な機能を提供するその他の本技術分野で知られたバスを含む1つ以上のバスである。システムバス408により制御部450に結合した別のコンポーネントには、ディスプレイ装置410、キーボード412、カーソル制御装置414、ネットワークコントローラ416、及びI/O装置418がある。
【0033】
ネットワークコントローラ416は、制御部450をネットワーク208にリンクする。そのネットワーク208は複数の処理システムを含んでいてもよい。処理システムのネットワークは、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)(例えば、インターネット)、その他の相互接続されたデータパス(data path)であって複数の装置が通信できるものなどである。制御部450は、他のシステムとも従来の接続方法で接続されている。例えば、TCP/IP、http、https、SMTP等の標準ネットワークプロトコルを用いてファイル(メディアオブジェクト)を配信するネットワーク等と接続されている。図4には、文書プロセッサ&サーバ204の信号ライン208による複合機202との接続、及び信号ライン112によるネットワークとの接続も、ネットワークコントローラ416を通るように示した。しかし、本技術分野の当業者には言うまでもないことだが、複合機202はバス408と結合されており、従来の様々な方法で、文書プロセッサ&サーバ204とインターラクション(interaction)する。
点線で示したように、文書プロセッサ&サーバ204は、以下に説明するように、任意的に、ディスプレイ装置410、キーボード412、カーソル制御装置414、及び1つ以上の入出力(I/O)装置418を含んでもよい。
【0034】
ディスプレイデバイス410は、ここで説明する電子的画像やデータを表示するように構成された任意のデバイスを表す。ディスプレイデバイス410は、例えば、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、その他の同様に構成されたディスプレイデバイス、スクリーン、またはモニタである。一実施形態では、ディスプレイデバイス410はタッチスクリーンを備えており、接触を検知する透明パネルがディスプレイデバイス410の画面をカバーしている。
【0035】
キーボード412は、制御部450に結合した英数字入力装置であり、情報とコマンド選択をプロセッサ402に伝達する。キーボード412はQWERTYキーボード、キーパッド、またはタッチスクリーン上に生成された表示であってもよい。
【0036】
カーソル制御部414は、位置データ及びコマンド選択をプロセッサ402に伝達するように構成されたユーザ入力装置を表す。カーソル制御部414は、マウス、トラックボール、スタイラス(stylus)、タッチスクリーン、カーソル方向キー、またはその他のカーソルを動かすメカニズムを含む。
【0037】
1つ以上のI/O装置418がシステムバス408に結合している。これらのI/O装置は、一実施形態では複合機202の一部であり、他の実施形態では文書プロセッサ&サーバ204の一部である。例えば、I/O装置418は、文書の画像をキャプチャする画像スキャナと文書フィーダを含む。I/O装置418は、文書を形成するプリンタも含む。I/O装置418は、マイクロホンによりオーディオ入力を受け取り、スピーカによりオーディオ出力を出すように構成されたオーディオ入出力装置も含み得る。一実施形態では、オーディオ装置は汎用コンピュータシステムで使用するように設計された汎用オーディオアドイン・拡張カードである。任意的に、I/Oオーディオ装置は、1つ以上のアナログ・デジタルコンバータまたはデジタル・アナログコンバータを有してもよく、オーディオ処理を促進する1つ以上のデジタル信号プロセッサを有してもよい。
【0038】
本技術分野の当業者には言うまでもなく、本発明の精神と範囲から逸脱することなく、文書プロセッサ&サーバ204に含まれるコンポーネントは、図4に示したものよりも多くても少なくてもよい。例えば、文書プロセッサ&サーバ204は、別のメモリ(例えば、第1レベルキャッシュと第2レベルキャッシュ)や特定目的半導体回路(ASIC)を含んでいてもよい。同様に、他のコンポーネントや入出力装置418を制御部450に結合してもよい。例えば、RFIDタグリーダや、デジタルスチルカメラまたはデジタルビデオカメラや、その他の装置であり、電子データをキャプチャ及び/または制御部450にダウンロードするように構成されたものでもされてないものでもよい。カーソル制御部414等の1つ以上のコンポーネントをなくしてもよい。
【0039】
図5は、文書プロセッサ&サーバ204のメモリユニット404の一実施形態を示すブロック図である。文書プロセッサ&サーバ204のメモリユニット404は、好ましくは、オペレーティングシステム502、受信・記憶モジュール504、伝送モジュール506、ディスプレイインターラクションモジュール508、生成モジュール510、印刷インターラクションモジュール512、制御モジュール514、ウェブサーバソフトウェア516、変換5518、及び編集モジュール520を有する。上記の通り、メモリユニット404は、プロセッサ402が実行する命令及び/またはデータ等を格納する。命令及び/またはデータは、ここに説明する方法をすべて実行するコードを含み得る。これらのモジュール502−514は、バス408によりプロセッサ402に結合して通信かつ協働しており、文書プロセッサ&サーバ204の機能を提供している。本技術分野の当業者には言うまでもなく、ここでは本発明をコンピュータシステムのメモリユニット404のモジュールまたは一部として説明するが、そのモジュールまたは一部は永続的データ記憶装置406等の他の媒体に格納してもよく、クライアント/サーバ環境等にある複数のコンピュータを有するネットワーク104に分散していてもよい。
【0040】
オペレーティングシステム502は、好ましくは、従来タイプのウィンドウズ(登録商標)、ソラリス(登録商標)、リナックス(登録商標)ベース等のオペレーティングシステムである。図示していないが、メモリ部404は、ワードプロセッサ、電子メール、ファイナンス、ウェブブラウザ等のアプリケーションプログラムを含み得る。
【0041】
ウェブサーバソフトウェア516は、クライアント・サーバ間のHTTPリクエスト/レスポンスプロトコルを実装するための「Apache」等の従来型のものであってもよい。ウェブサーバソフトウェア516は、JPIPサーバその他の圧縮ストリーミングプロトコルも含む。例えば、ウェブサーバソフトウェア516は、HTTPや(ISO/IEC15444:9 JPEG2000インターラクティブプロトコルによる)JPIP等のクライアントと通信するための標準プロトコルを使用する。一実施形態では、ウェブサーバソフトウェア516はJPIPクライアントソフトウェアを含み、SI−MFP102に、他のSI−MFP132サーバに対するJPIPクライアントとして動作させる。例えば、第1のSI−MFP102が、第2のSI−MFPサーバ132上の画像を印刷する(またはプロキシになる)JPIPクライアントとして動作できる。かかる条件の下、SI−MFP102は、本願において記載しているように、他のクライアント装置106a−nのいずれかとして動作し、同じ機能を有する。他の実施形態では、ウェブサーバソフトウェア516により、文書プロセッサ&サーバ204はSI−MFP102が生成しなかったIUIファイルを提供することができる。この提供は、IUIファイルを生成し記憶している他のサーバ(例えば、SI−MFP132)と通信することにより、または受信・記憶モジュール504に記憶されていればそれから読み出すことにより行われる。
【0042】
制御モジュール514は、メモリ404のその他のモジュールを制御するために使用される。制御モジュール514は、受信・記憶モジュール504、伝送モジュール506、ディスプレイインターラクションモジュール508、生成モジュール510、変換モジュール518、編集モジュール520、及び印刷インターラクションモジュール512と通信できるように構成されている。制御モジュール514の動作は、図6乃至図8に関する以下の説明から明らかであろう。制御モジュール514はメモリ404とは別のモジュールとして示したが、本技術分野の当業者には、別の実施形態では、その他のモジュール504−512中のルーチン(routines)として分散していてもよいことが分かるであろう。
【0043】
受信・記憶モジュール504を使用して、(低解像度の)IUIファイルと、それが生成された(高解像度の)元ファイルを記憶する。一実施形態では、受信・記憶モジュール504は送信モジュール506と通信できるように構成され、クライアント装置106からIUIファイルと元ファイルとを受信する。別の一実施形態では、受信・記憶モジュール504は、どのIUIファイルと元ファイルが相互に関係するかを示すインデックスを記憶している。受信・記憶モジュール504は、送信モジュール506と生成モジュール510に応答する。受信・記憶モジュール504はメモリ部404の他のモジュール502−512と通信できるように構成され、下で説明するように、IUIファイルと元ファイルへのアクセスを提供する。受信・記憶モジュール504の動作を図6−8を参照して以下に説明する。
【0044】
送信モジュール506は、クライアント装置106、他のサーバやプリンタ120に元ファイル、元ファイルの一部、またはIUIファイルを送信するために使用される。一実施形態では、送信モジュール506は、クライアント装置106や他のサーバやプリンタ120と通信し、それらに元ファイルやIUIファイルを送信するように構成されたソフトウェアである。送信モジュール506は、クライアントとの通信にHTTPやJPIP等の標準プロトコルを使用する。送信モジュール506はファイル全体を送信することができ、ファイルやコマンドの一部を送信することもできる。送信モジュール506は、ディスプレイインターラクションモジュール508及び受信・記憶モジュール504と通信できるように構成されている。送信モジュール506の動作を図6−8を参照して以下に説明する。
【0045】
ディスプレイインターラクションモジュール508を使用して、クライアント装置106とインターラクトして、パンやズーム等の修正操作を表示する。ディスプレイインターラクションモジュール508は、クライアント装置106からの要求またはコマンドに応答して、IUIファイルに関する詳細情報を提供する。ディスプレイインターラクションモジュール508は、クライアントとの通信にHTTPやJPIP等の標準プロトコルを使用する。コマンドに応答して、ディスプレイインターラクションモジュール508は、IUIファイルを特定し、対応する元ファイルとその元ファイル中の対応箇所とを特定し、受信・記憶モジュール504から元ファイルの追加部分を読み出し、その追加部分を送信モジュール506を用いてクライアントに送信する。ディスプレイインターラクションモジュール508は、クライアント装置106、送信モジュール506、及び受信・記憶モジュール504と通信できるように構成されている。ディスプレイインターラクションモジュール508の動作を図6−8を参照して以下に説明する。
【0046】
生成モジュール510はIUIファイルを生成するモジュールでありルーチンである。IUIファイルは、図9Aと図9Bを参照してここに説明するように、低解像度データと、高解像度ファイル(元ファイル)への参照とを含む。生成モジュール510は元ファイルからIUIファイルを生成する。生成モジュール510はいかなる情報源(source)の元ファイルを使用してIUIファイルを生成してもよい。(高解像度の)元ファイルはどの情報源から得たものであってもよい。一実施形態では、生成モジュール510は受信・記憶モジュール504に記憶された元ファイルを使用する。第2の実施形態では、生成モジュール510はSI−MFP102のスキャナにより作成された元ファイルを使用する。第3の実施形態では、生成モジュール510はRIP126により生成された元ファイルを使用する。第4の実施形態では、生成モジュール510は、第2のSI−MFP132やMFP102等のネットワークの他のロケーションからの元ファイルを使用する。さらに別の実施形態では、生成モジュール510は、いくつかのフォーマットのうちの1つでSI−MFP102に直接送信された元ファイルを使用する。生成モジュール510は受信・記憶モジュール504と通信して、元ファイルを読み出し、IUIファイルを記憶するように構成されている。別の実施形態では、生成モジュール510は送信モジュール506と通信できるように構成され、元ファイルを受信し、それを受信・記憶モジュール504に置くって記憶させ、IUIファイルを生成して受信・記憶モジュール504に記憶させ、クライアント装置106に返信する。生成モジュール510の動作を図6−8を参照して以下に説明する。SI−MFP102において動作するものとして生成モジュール510を説明したが、当業者には、他のSI−MFP132の他の生成モジュール510、クライアント装置106、またはネットワーク104上の他の装置によりIUIファイルが生成されてもよいことが分かるであろう。
【0047】
変換モジュール518を使用して、(高解像度の)元ファイルをクライアントが選択したフォーマットと解像度に変換する。変換モジュール518は、クライアント装置106と通信して、画像の解像度とファイルのフォーマットに関するクライアントの選択を受信するように構成されている。変換モジュール518は送信モジュール506と通信し、要求したクライアントに変換済みファイルを送信できるように構成されている。一実施形態では、変換モジュール518は、クライアント装置106のデフォルトフォーマットを記憶し、IUIファイルを越えるより詳細事項を要求されると、記憶したデフォルトフォーマットと解像度にファイルを変換し、変換したファイルをクライアントに送信する。他の実施形態では、変換モジュール518は(高解像度の)元ファイルの1つ以上の部分のみを要求ベースで変換する。言うまでもなく、クライアントが選択するフォーマットは、そのクライアントが処理できる最大解像度であってもよいし、選択されたその他の解像度であってもよい。さらに、変換モジュール518は、解像度変換のみを行っても、フォーマット変換のみを行っても、両方の変換を行ってもよい。
【0048】
印刷インターラクションモジュール512を使用してクライアント装置106とインターラクションして、SI−MFP102、リモート(remote)のMFP120、第2のSI−MFP、又はクライアント装置1008に接続されたプリンタ1010(図10も参照)における印刷を行う。一実施形態では、印刷インターラクションモジュール512は他のプリンタ202、120、及びクライアント装置106と通信するように構成されたソフトウェアである。印刷インターラクションモジュール512は、クライアント装置106からのコマンドに応答し、印刷のために送られたファイルを、そのファイルが送信されるプリンタ202、120、1010の能力に従って直接的または間接的に適合させる。印刷インターラクションモジュール512は4種類の印刷を行うことができる。第1に、印刷インターラクションモジュール512は、文書を提供するSI−MFP102で印刷できる。この場合、SI−MFP102は、適切であれば、印刷には高解像度バージョンを使用する。第2に、印刷インターラクションモジュール512は、他のSI−MFP132またはJPIPクライアントを含むプリンタ装置で印刷することができる。この場合、例えば、当該他のSI−MFP132は、クライアントとして動作し、クライアントJPIPセッションを開始し、サーバとなるSI−MFP102はサーバJPIPセッションを開始する。自分の能力を知っており、その能力に従ってサーバ102からデータを要求し、ファイルを印刷するのはクライアントSI−MFP132である。 第3に、印刷インターラクションモジュール512は、SI−MFP102から(仲介されずに)直接的にデータを取得する目標となる(SI−MFPではない)印刷装置で印刷することができる。この場合、SI−MFP102の印刷インターラクションモジュール512は、例えばプリンタドライバを読み出すことにより、目標となるプリンタの能力を識別して、その目標となる印刷装置に合ったフォーマットと解像度のファイルを作成して送信する。第4に、印刷インターラクションモジュール512は、SI−MFP102と非SI−MFPである目標プリンタとの間のインターラクション(interaction)を仲介するクライアント106のプリンタドライバと通信する。このように、印刷インターラクションモジュール512は、送信する画像の解像度を受信装置の解像度に自動的に適合させるので、目標装置により完全には利用されないファイルを送信してネットワークの帯域幅を無駄にしない。印刷インターラクションモジュール512は送信モジュール506と受信・記憶モジュール504とに結合している。印刷インターラクションモジュール512の動作を、図6−8を参照してさらに説明する。
【0049】
クライアント106の命令に応じて、編集モジュール520を使用して、高解像度画像ファイルを編集する。編集モジュール520はクライアント装置106と通信してクライアント装置の選択を受信するように構成され、ウェブサーバソフトウェア516、特にJPIP機能と通信するように構成されている。編集モジュール520は、JPIPプロトコルに応答して、既存の高解像度ファイルを編集することにより新しい高解像度ファイルを生成する。例えば、高解像度ファイルを編集し、プリントバック(printed back(editing during rendering))して、新しい画像オブジェクトを生成することができる。編集はJPIPセッション中に画像オブジェクトを置換して行うことができる。
クライアントインターラクションモジュール
ここで、本発明によるクライアント装置106の第1の実施形態を示すブロック図である図3を参照する。クライアント装置106の第1の実施形態は、クライアントインターラクションモジュール302とミドルウェア304とアプリケーション306とを含む。クライアント装置106のこの第1の実施形態は、クライアントにSI−MFP102とインターラクトさせるベース機能を提供する。
【0050】
ミドルウェア304は従来のものであり、クライアント装置106のオペレーティングシステムとアプリケーション306との間で動作する任意のソフトウェアである。例えば、ミドルウェア304は、ウェブサーバ、アプリケーションサーバ、コンテンツ管理システム、及びアプリケーションの開発と配信のプロセスをサポートする同様のツールである。ミドルウェア304は、信号ライン308によりクライアントインターラクションモジュール302と結合している。
【0051】
アプリケーション306は従来のものであり、ユーザが実行したいタスクにコンピュータの能力を直接利用する任意のソフトウェアを含む。ソフトウェアアプリケーションの典型例は、ワードプロセッサ、スプレッドシート、電子メールアプリケーション、ファイナンスアプリケーション、メディアプレーヤ、ウェブブラウザアプリケーション等である。アプリケーション306は、信号ライン310によりクライアントインターラクションモジュール302と結合している。
【0052】
クライアントインターラクションモジュール302は、本発明の付加機能を提供し、クライアント装置106に図6−8を参照して以下に説明するやり方で動作させる。クライアントインターラクションモジュール302は、JPEG2000インターラクティブプロトコル(JPIP)クライアント320とクライアント印刷制御モジュール326とをさらに有する。
【0053】
JPIPクライアント320は、クライアント106にJPIPクライアントとして動作させ、JPIPサーバと通信させる従来のソフトウェアである。JPIPクライアント320により、クライアント106は、SI−MFP102とインターラクトして、IUIファイルを標準または独自のビュアー(viewer)で使用して、IUI形式の文書またはその集まり(collection)をズーム、パン、サーチ(search)、ブラウズ(browse)する。また、IUIファイルを文書管理システムに記憶、読み出し、ソート(sort)、電子メール送信、または入力し、SI−MFP102無しにIUIファイルを印刷することができる。JPIPクライアント320は、SI−MFPとの拡張インターラクションも提供する。この拡張インターラクションにはJPIP標準規格で規定されたクライアント/サーバ通信が含まれる。上記の機能はJPIPの場合に説明したが、当業者には、他の通信プロトコル(アドビ社のPDFフォーマット等)でも同様の機能を提供できることが分かるであろう。
【0054】
クライアント印刷制御モジュール326は、SI−MFP102の印刷インターラクションモジュール512とインターラクトするソフトウェアである。クライアント印刷制御モジュール326を使用して、SI−MFP102、SI−MFP132、リモートサーバ120、またはその他のクライアント装置106と関連するローカルプリンタにおいてファイルを印刷する、ユーザからのコマンドを送信する。一実施形態では、クライアント印刷制御モジュール326は、JPIPクライアント320を使用しこれと協働して、SI−MFP102の印刷インターラクションモジュール512を参照して上で説明した4種類の印刷を可能にするクライアント動作を実行する。具体的に、クライアント印刷制御モジュール326は、画像のソース(IUIファイル及び/またはSI−MFPサーバからの文書)を決定するSI−MFPプリンタドライバを用いて印刷を開始し、サーバとして機能するSI−MFP102での印刷を行う。クライアント印刷制御モジュール326は、画像のソース(IUIファイル及び/またはSI−MFPサーバからの文書)を決定するSI−MFPプリンタドライバを用いて印刷を開始し、サーバとして機能するSI−MFP132以外のSI−MFP(例えば、SI−MFP132)での印刷を行う。クライアント印刷制御モジュール326は、さらに、画像のソース(IUIファイル及び/またはSI−MFPサーバからの文書)を決定するSI−MFPプリンタドライバを用いて印刷を開始し、クライアントにおいて高解像度画像データを集め、非SI−MFPプリンタで印刷する。クライアント印刷制御モジュール326は、クライアント装置106のローカル(local)な印刷も制御する。この場合、クライアント印刷制御モジュール326は、クライアント装置106に接続されているローカルのプリンタの能力を判断(determine)し、IUIファイルまたは元の高解像度ファイルのいずれかを読み出し、それをクライアント装置106に接続されているローカルのプリンタに印刷(rendering)のために送信する。クライアント印刷制御モジュール326は、JPIPクライアント320、クライアント生成モジュール328、ミドルウェア304、及びアプリケーション306と通信するように構成されている。
【0055】
クライアント生成モジュール328は、SI−MFP102の生成モジュール510と同様である。クライアント生成モジュール328は元の高解像度ファイルからIUIファイルを生成するように構成されている。ほとんどの場合において、元の高解像度ファイルはSI−MFP102に集中して格納されているので、そのファイルとIUIファイルはネットワーク上の多くのユーザに対してアクセス可能である。しかし、場合によっては、IUIファイルをクライアント装置106で生成し、そのIUIファイルをSI−MFP102に即時使用のために送信し、後でネットワークの使用率が低い時に、元の高解像度ファイルをSI−MFP102に送信することも有利である。クライアント生成モジュール328は、元の高解像度ファイルからIUIファイルを生成し、他の装置に送信するためにそのファイルをJPIPクライアント320に送信することができる。さらに別の実施形態では、IUIファイルには一意的な識別子またはファイル名が与えられ、ネットワーク106において区別可能である。かかる場合、クライアント生成モジュール328は、SI−MFPの生成モジュールと通信して、その一意的な識別子またはファイル名を読み出す。例えば、その識別子は、ファイル名と、IUIファイルが生成された元の高解像度ファイルのハッシュであってもよい。クライアント印刷制御モジュール328は、JPIPクライアント320、クライアント生成モジュール328、ミドルウェア304、及びアプリケーション306と通信するように構成されている。当業者には、クライアント生成モジュール328と同様のモジュールを従来のMFP、プリンタ、ファックス等の任意のコンピューティング装置の一部として含め、クライアントとしてSI−MFP102とインターラクトできることが分かるであろう。
独立使用可能画像(IUI)ファイルフォーマット
ここで、図9A−9Dを参照して、IUIファイル902のいろいろな実施形態を説明する。IUIファイル902は任意数の相異なるフォーマットを取り、任意数の相異なるファイルプロトコルを使用することができる。さらに、同じ高解像度の元画像に対してフォーマットが異なる多数の相異なるIUIファイル902があってもよい。一実施形態では、IUIファイル902は、コードストリーム、マルチメディアサムネイル、または低解像度にしたその文書全体等の元文書の表示と、その文書のSI−MFP中のロケーションへのリンクまたはSI−MFPにより提供されるデータを参照するシンタックス(syntax)等の元文書への参照とを含む。第2の実施形態では、IUIファイル902は次のものを含む:1)画像データの少なくとも1つのコードストリーム、2)別の画像情報を含むかリンクしているオブジェクトへの少なくとも1つのリンク(このリンクは元の画像全体のまたはその一部のコードストリームを含む、(1)より多くの情報を含むオブジェクトであってもよいし、他のIUIファイルであってもよいし、(1)より多くの画像情報を含むその他の関連オブジェクトでもよい。)、または3)画像データを表示する少なくとも1つのフォーマット記述。第3の拡張された実施形態では、IUIファイル902は、第2の実施形態について上で説明した要素と、画像データを表示するための複数のフォーマット記述とを含む。上記の実施形態のどのコンポーネントを用いても、IUIファイル902をサーバ102において、または「ジャストインタイム」にクライアント106においてユーザの所望のフォーマットに変換することができる。
【0056】
ここで、本発明による独立使用可能画像ファイル902の第1の実施形態を示すブロック図である図9Aを参照する。図9Aは、IUIファイル902と、その元の高画質・高解像度画像ファイル904との関係を図式的に示している。IUIファイル902は、好ましくは、低解像度ファイル906と、メタデータその他の情報のスケルトン(skeleton)ファイル908とを含む。「スケルトンファイル」は、コードストリームはまったく含まず、他のファイルやコードストリームへの参照のみを含む文書ファイルである。一実施形態では、低解像度ファイル906は、複数のコードストリームまたは要素910a−910cを含み、これらは完全な文書の所定レベルの精度の表示である。低解像度ファイル906は表示若しくは印刷でき、スケルトンファイル908の情報は無視される。スケルトンファイル908は、メタデータと、低解像度ファイル906中のコードストリーム910a−910cへの複数のポインタ912と、元の高画質・高解像度画像ファイル904へのポインタ914とを含む。例えば、スケルトンファイル908は普通は非常に小さく、1ページ当たり3キロバイト以下である。よって、元の高画質、高解像度画像ファイル904を他の装置で表示または印刷する必要があるときは、容易に特定及び読み出しすることができる。一実施形態では、IUIファイル902はPDFファイルであり、その中にJPMファイルがスケルトンファイルとして適当なメタデータロケーション(location)に入っている。図9Dを参照されたい。アクロバットリーダ(Acrobat reader)等のPDF表示ツールは、スケルトンファイル908中のデータを単に無視する。別の実施形態では、IUIファイル902はJPMファイルであり、ネストされた(nested)JPMファイルをスケルトンファイル908として含む。
【0057】
図9Bは、本発明による独立使用可能画像ファイル902の第2の実施形態を示すブロック図である。IUIファイル902の第2の実施形態の構造は、第1の実施形態のものと同様である。分かりやすくするため、機能が同一または類似しているコンポーネントは同じ参照数字を用いて示した。第2の実施形態では、IUIファイル902は、複数のコードストリーム910a−910cを有する低解像度ファイル906と、複数のポインタ918を有するスケルトンファイル908を含む。IUIファイル902の第2の実施形態は、有利にも、内部と外部を両方とも指すポインタ918を含む。各ポインタ918は、好ましくは、低解像度ファイル910a−910c中のコードストリームへの参照912を含む。各ポインタ918は、高画質・高解像度画像ファイル904中の対応するコードストリームへの参照916も含む。高画質・高解像度画像ファイル904中のコードストリームは、低解像度画像ファイル906中の対応するコードストリーム(counterparts)より大幅に多い情報を有する。このように、ユーザがIUIファイル902を見てパン(pan)やズーム(zoom)動作を実行し、その画像を有効に表示するためには低解像度ファイル906にある情報以上の情報が必要となった時、装置106により多くの情報を提供するために使用できるので、第2の実施形態のスケルトンファイル908は特に有利である。PDFファイルやJPMファイルは単に例として使用したものであり、低解像度ファイル906、高画質・高解像度画像ファイル904、スケルトンファイル908、及びIUIファイル902には別の種類のファイルフォーマットをいくらでも使用できることが、当業者には分かるであろう。
【0058】
ここで、IUIファイル902の他の実施形態を示す図9Cを参照する。ここでは、スケルトンファイルは、他のファイル内に含まれるコードストリームを、そのファイルのフォーマットがスケルトンファイルのものとは違っていても参照する。例えば、IUIファイル902のこの実施形態は、マスク及び画像オブジェクトのいくつかのコードストリームを含むPDFファイルである。図示はしていないが、これらの画像を合成して文書画像(または文書画像の数頁)にするのに必要な全てのPDFシンタックスも含む。IUIファイル902は、同じコードストリームオブジェクトを合成して同一または類似の文書画像(またはその頁)にするためのJPMシンタックスを含むJPMスケルトンファイルも含む。しかし、JPMファイルはコードストリームを含まず、PDFファイル中のコードストリームへの参照のみを含む。また、このJPMスケルトンファイルはPDF中にメタデータとして含まれてもよい。
IUIファイルの生成方法
ここで、図6を参照して、複合機からの画像提供方法の第1の実施形態を説明する。プロセスは、最初に、画像データをキャプチャまたは受信する(ステップ602)。次に、受信したデータは表示された画像(rendered image)であるか判断する(ステップ604)。表示(された)画像でないとき、画像をラスター化(rasterize)し(ステップ606)、ステップ608に進む。画像がすでに表示画像であるとき、ステップ604から直接ステップ608に進む。ステップ608において、SI−MFP102において高画質・高解像度の主画像を変換し記憶する。次に、主画像から副画像を生成する(ステップ610)。上記のとおり、副画像は、好ましくは低解像度かつ低画質の画像であり、ネットワークの伝送特性、クライアント装置106の表示特性、及び/またはクライアント装置106のローカルプリンタのプリンタ特性に合ったものである。高画質・高解像度の主画像ファイルの生成(ステップ608)と、副画像ファイルの生成(ステップ610)とは、図6Bを参照して以下で詳しく説明する。次に、主画像への参照を生成する(ステップ612)。この参照は、単純なポインタであってもよいし、2つのファイル間の関係を生成する同種の何らかのメカニズムであってもよい。副画像と参照は、生成されると、結合されてIUIファイルが生成される(ステップ614)。最後に、ユーザは、IUIファイルとインターラクトして、例えばファイルを表示、印刷、送信、その他の操作を行う。
【0059】
ここで、IUIファイル902と高解像度ファイルの生成プロセスの一実施形態を記載した図6Bを参照する。本プロセスは、最初にステップ620において、元画像ファイルを受信または入力し、その元田いるがスキャンされた文書か印刷された文書かどうかを決定する。スキャンされた文書からのIUIファイル902の生成は、印刷された文書からのものと少し異なる。
【0060】
スキャンされた文書(以下、スキャン文書)の場合、ステップは以下の通りである。一実施形態では、元の高解像度のスキャン文書画像のコンテンツ(領域セグメンテーション、OCR、グラフィック、テキスト、画像、マスクセグメンテーション等)を分析する(ステップ622)。文書画像は、1つ以上の別々の文書オブジェクトとして処理される領域に分割されるか、またはマスクと画像のペアに分割される文書オブジェクトに分割される。マスクオブジェクトはシャープなバイナリ画像を含む傾向があり、それゆえ通常はJBIG2等のバイナリ圧縮器で圧縮される。一方、画像オブジェクトは、通常は滑らかな連続階調画像を含み、JPEG2000等の連続階調圧縮器で圧縮される。
【0061】
バイナリマスクオブジェクトデータは、従来手段によりステップ626の圧縮の前にサブサンプリングされても、されなくてもよい。高解像度のサブサンプリングされたマスクがIUIに使える解像度であれば、それをコピーする。IUIに使える解像度でなければ、IUIに適する第2のサブサンプリングされたマスクを高解像度バージョンと同時に生成する。
【0062】
次に、IUIと高解像度バージョンのバイナリマスクオブジェクトが別々に圧縮される。IUIマスクオブジェクトにJBIG2等の量子化可能なバイナリ圧縮器を使用する場合、残りのビットは必要に応じて量子化してもしなくてもよい。別の実施形態では、JBIGのサブサンプリング機能を用いて、IUIのサブサンプリングを行い、ステップ626と630は結合される。こうすることにより有利になるのは、後のJPIPインターラクションにおいて、IUIマスクデータを(低解像度ビットを繰り返さずに)JBIG画像の高解像度部分のみで補足することができ、高解像度マスクオブジェクトを生成できるという点である。さらに別の実施形態では、JBIG2を使用してステップ626と630とを結合し、JBIG2で圧縮されたマスクオブジェクトのコードブックを交換できる。IUI文書は低解像度シンボルのコードブックを有し、一方高解像度ファイルは高解像度シンボルのコードブックを有する。
【0063】
画像オブジェクトデータは従来手段により別途IUIのためにサブサンプリングできる(ステップ628)。次に、画像オブジェクトを別々に圧縮する(ステップ632)。しかし、JPEG2000を使用する場合、ステップ628と632を結合できる。最初に、画像オブジェクト全体を圧縮する。次に、JPEG2000解析技術を用いて、画像オブジェクトの量子化バージョンをIUIのために抽出する。
【0064】
IUIと高解像度画像をステップ634と636においてそれぞれ別々にフォーマットする。使用されるフォーマットはユーザの(IUIファイルに対する)選択と、システム設計者の(高解像度に対する)選択によって決まり得る。一実施形態では、IUIはPDF文書フォーマットであり、高解像度ファイルはJPM文書フォーマットである。この場合、JPM高解像度文書ファイルの「スケルトン(skeleton)」バージョン(データは含まず、データへのポインタのみを含む)を「メタデータ」としてIUI PDF文書ファイルに加えることができる。こうすることにより、すべてのPDFリーダはIUIファイルを読むことができ、一方、特殊なリーダまたはプラグインソフトウェアは高解像度ファイルにアクセスすることができる。
【0065】
他の実施形態では、(任意のフォーマットの)IUIファイルは高解像度JPMファイルへのポインタを含む。高解像度ファイルにアクセスするため、JPIPセッションを確率し、クライアント106ではJPM/JPIPビュアーを使用する。
【0066】
印刷文書の場合、次のプロセスが行われる。情報源(source)は、印刷された文書の場合、ポストスクリプトやPDFやMS XPSなどのページ記述言語であることが多い。または、おそらく、独自のグラフィックまたはレンダリング(rendering)の命令セットがある。いずれの場合でも、命令を処理している間に、文書を解析することができる(ステップ624)。かかる解析の実行の実施形態は、同時係属中の米国特許出願第11/515,241号(出願日2006年8月31日、発明の名称「文書表示における画像セグメント集積方法(Techniques for Image Segment Accumulation in Document Rendering)」)に開示されている。この文献はここに参照援用する。マスクと画像オブジェクトは、一旦取得すると、スキャンした場合と同じ方法で処理できる。別の実施形態では、マスク及び画像オブジェクトを2度表示(render)することができる。1回はIUIファイルに対してであり、1回は高解像度ファイルに対してである。こうすることにより、ステップ624をステップ626及び/または628と結合する。
【0067】
IUIを生成するためのパラメータ(例えば、好ましい解像度、圧縮データサイズ、圧縮タイプ、ファイルフォーマット、色等)はユーザ及び/またはクライアントサイドの文書処理設計またはアーキテクチャにより選択される。これらは、インストール時にSI−MFPに設定するか、ユーザのシステム管理者により事前設定されるか、各事例に対してユーザによりリセットされる。高解像度画像のパラメータは、問題となるSI−MFP102の最大能力により決まる。しかし、ユーザが再設定することもできる。
文書提供方法
図7Aと図7Bを参照して、SI−MFP102からの文書提供方法の一実施形態を説明する。図7Aと図7Bは、文書の提供においてSI−MFP102により行われるステップとプロセスを記載している。プロセスの開始において、SI−MFP102が画像データを受信する。次に、ステップ708において、文書プロセッサ&サーバ204は、図6を参照して上で説明したように、主画像を生成し記憶する(ステップ708)。主画像は高画質かつ高解像度の画像である。次に、SI−MFP102は副画像または表示画像を生成する(ステップ710)。副画像は、好ましくは、主画像と比較して低画質かつ低解像度の画像である。例えば、副画像は、米国カリフォルニア州サンノゼ市のアドビ社が推奨しているポータブル文書フォーマット(PDF)の画像であってもよい。次に、SI−MFP102は主画像への参照を生成する。次に、SI−MFP102は、表示画像と参照から生成されるIUIファイル902を生成する(ステップ714)。SI−MFP102は、次に、IUIファイル902をクライアント装置106に送信する。
【0068】
図7Bを参照する。図7Bには、SI−MFP102が実行するその他の処理が記載されている。特に、留意すべきことは、IUIファイル902がSI−MFP102によりクライアント装置106に送信されると、サーバ102とクライアント装置106はユーザ入力に応じてインターラクトし、主画像ファイルの全部またはその選択された部分を提供する。ここで、SI−MFP102により行われる処理を詳細に説明する。SI−MFP102は、IUIファイル902をクライアント装置106に送信してから少し経つと、そのクライアント装置106から信号を受信する(ステップ718)。SI−MFP102が受信する信号には、1)行うべき動作の表示、及び2)主ファイルを特定してアクセスできるような、IUIファイル902の一意的な識別子。
【0069】
SI−MFP102により行われるプロセスは、次に、受信した信号がクライアントディスプレイの直接的インターラクションするためのJPIPセッションを開始するものであるか判断する(ステップ720)。一実施形態では、直接的インターラクションは、画像のパン(panning)、画像のズーム(zooming)、ブラウズ(browsing)、またはIUIファイルの編集を含む。ステップ718で受信した信号がクライアントディスプレイにおいて直接的インターラクションをするためのJPIPセッションの開始の命令であるとき、ステップ722に進み、IUIファイル902の表示と編集のためのJPIPクライアント/セッションを確率する。本発明により、ユーザにはディスプレイ画像ファイルが提供される。しかし、その画像を見てユーザが拡大したりフォーカスしたりしたい時、本発明により、主画像ファイルにある追加データをユーザに提供することが容易になる。新しいデータは、読み出されると、クライアント装置106に送信される(ステップ724)。データが送信されると、ステップ718に戻り、クライアント装置106から別の信号を受信したかどうか判断する。
【0070】
一方、命令がクライアントディスプレイにおいて直接インターラクションするためのJPIPセッションを開始するものでなければ、ステップ720からステップ726に進み、SI−MFP102は受信した信号がSI−MFP102において文書を印刷するものであるか判断する。そうであれば、SI−MFP102はIUIファイル902に対応する主画像を決定する(ステップ728)。特定された主画像ファイルは、読み出され、SI−MFP102により印刷される(ステップ730)。SI−MFP102は主画像ファイルを使用することができるので、SI−MFP102が印刷する文書は、単にディスプレイ画像ファイルを印刷して得られるものよりも画質や詳細レベルが非常に高いものである。ステップ730のプロセスが始まると、ステップ718に戻り、クライアント装置106から別の信号を受信したかどうか判断する。
【0071】
命令がSI−MFP102において印刷するものでないとき、ステップ726からステップ732に進み、SI−MFP102は命令が他の装置とリモートインターラクションを開始するものであるかどうか判断する。例えば、クライアント106は、第1のSI−MFP102が他の装置とJPIPセッションを確立し、第2のSI−MFP132が表示と印刷を行い、第1のSI−MFP102がJPIPセッションのクライアントとなり、第2のSI−MFP132がJPIPセッションのサーバとなることを欲する。命令が他の装置とリモートインターラクションを開始するものであるとき、SI−MFP102は理モード装置とJPIPセッションを設定し(ステップ734)、特定のIUIファイルを要求する。次に、クライアント106はSI−MFP102を介してリモートサーバ(第2のSI−MFP132)とインターラクトする(ステップ736)。リモートサーバとのインターラクションには、画像のパン(panning)、画像のズーム(zooming)、高解像度ファイルの編集、及び高解像度ファイルの印刷が含まれる。ステップ730の開始後、ステップ718に戻り、クライアント装置106から別の信号を受信する。命令がリモートサーバで文書を印刷するものでないとき、ステップ742に進み、IUIファイル902の表示が完了したか判断する。完了していれば、本方法は終了する。完了していなければ、ステップ718に戻り、クライアント装置106から別の信号を待つ。当業者には、判断ステップ720、726、732とそれに関連するプロセスはどんな順序で実行してもよく、図7Bに示した順序は一例に過ぎないことが分かるであろう。
【0072】
図7Cを参照して、IUIファイル902とインターラクトするプロセスを説明する。図7Cは、IUIファイル902とインターラクトする時にクライアント装置106が実行するプロセスとステップを記載し、SI−MFP102について図7Aと図7Bを参照して上で説明したプロセスと相互に関係している。クライアント装置106におけるプロセスにおいて、最初に、IUIファイル902を受信する(ステップ750)。ユーザはこのファイルを操作でき、クライアントはIUIファイル902で表示を生成する(ステップ752)。クライアント装置106は、次に、ユーザから入力を受け取る(ステップ754)。ステップ756に進み、ユーザが画像のパンまたはズームを表示するコマンドを入力し、高解像度ファイルとインターラクト(interact)するためにSI−MFP102とJPIPセッションを確立するか決定する。ユーザが画像のパンまたはズームのコマンドを入力したとき、ステップ758に進み、独立使用可能画像ファイルへの参照と、新しい画像を読み出す命令とをSI−MFP102に送信する。SI−MFP102はこれに応答して、クライアント装置106は新しい画像データを受信し(ステップ760)、その新しいデータを用いて画像の表示を更新する。次に、ステップ754に進み、ユーザからの次の入力を受信、または待つ。入力コマンドがパンまたはズームのコマンドでないとき、ステップ756からステップ762に行く。ステップ762において、クライアント装置106は、ユーザから受け取った入力がSI−MFP102において文書を印刷するコマンドであるか判断する。ユーザから受け取った入力がSI−MFP102において文書を印刷するコマンドである場合、クライアント装置106は、印刷コマンドとともにIUIファイル902への参照(reference)をSI−MFP102に送信する(ステップ764)。命令を送信すると、ステップ754に進み、ユーザからの次の入力を受け取り、または待つ。ステップ762において、ユーザからの入力がサーバ102における印刷命令でない場合、ステップ766に進む。ユーザからの入力がリモートサーバ120において文書を印刷するコマンドであるか判断する(ステップ766)。そうであれば、ステップ768に進み、クライアント装置106は、IUIファイル902への参照、リモートサーバにおいてファイルを印刷する命令、及びリモートサーバの識別情報(identification)をSI−MFP102に送信する。ステップ768が完了すると、ステップ754に戻り、ユーザから次の入力を受け取る。ステップ766において、ユーザからの入力がリモートサーバにおいて文書を印刷するコマンドでないと判断した場合、ステップ770に行く。ステップ770において、ユーザからの入力が、ローカルプリンタ1010等の非JPIP対応の装置において文書を印刷するものであるか判断する。そうであれば、クライアント装置106はSI−MFP102に、画像の高解像度バージョンを適当に生成し、それを装置用フォーマットするように命令する。フォーマットされた適当な高解像度画像は、印刷のためにローカルプリンタに送られ(ステップ774)(またはクライアント106に返送され)、ステップ754に戻り、次の入力をユーザから受ける。ユーザからの入力がローカルプリンタにおいて印刷するコマンドでない場合、ステップ770からステップ776に進む。ステップ776において、クライアントはユーザからさらに入力があるか判断する(ステップ776)。あれば、ステップ754に戻り、ユーザからの入力を受け取る。なければ、本方法は終了する。
【0073】
図8を参照して、SI−MFP102から文書を提供する方法の第2の実施形態を説明する。図8の方法は、文書の提供が主にSI−MFP102において行われる第1の実施形態と比較して、クライアント装置106において本発明がどのように動作するかを示している。本方法は、最初に、クライアント106においてデジタル画像ファイルを受信する(ステップ802)。例えば、デジタル画像はクライアント装置106に結合したローカルスキャナにより生成される。あるいは、デジタル画像はクライアント装置106と同じコンピューティング装置上で実行されているアプリケーションにより生成されてもよい。次に、デジタル画像ファイルをクライアント装置106において圧縮する(ステップ804)。任意的に、画像はクライアント装置106においてラスター化(rasterized)されてもよい(ステップ806)。次に、クライアント装置106は、SI−MFP102に独立使用可能画像(IUI)ファイル名を要求して受け取る(ステップ808)。このクライアント装置106と、その他のクライアント装置106、その他のサーバ120、またはその他の任意の装置との間で独立使用可能画像の転送と使用をできるようにするため、SI−MFP102は、任意の独立使用可能画像ファイルとその対応する高解像度・高画質の主ファイルとがその独立使用可能画像ファイル名で特定できるように、一意的な名前空間を保持(maintain)する。このように、主ファイルとIUIファイル902は、SI−MFP102、その他のサーバ120、または任意のクライアント装置106に記憶され、アクセスしたりインターラクトしたりできる。IUIファイル902のファイル名をSI−MFP102から取得すると、クライアント装置106は、高解像度画像を生成し、それをSI−MFP102に記憶のために送信する(ステップ810)。当業者には、高解像度画像はクライアント装置106に一時的に記憶されることが分かるであろう。高解像度画像は、すぐにサーバ102に送信するか、クライアント装置106とSI−MFP102との間の通信チャネルのトラフィックが最小である時にサーバ102に送信するか、複数の部分に分割して部分ごとにSI−MFP102に送信することができる。クライアント装置106は、ディスプレイ解像度画像も生成する。例えば、このディスプレイ解像度画像は、米国カリフォルニア州サンノゼ市のアドビ社が提供しているようなポータブル文書フォーマット(PDF)の画像であってもよい。クライアント装置106は、高解像度画像の部分とディスプレイ解像度画像の部分の間の参照(references)も生成する(ステップ814)。当業者には、上記のステップ810、812、814はどんな順序で実行してもよく、上の説明は単なる一例であることが分かるであろう。次に、クライアント装置106は、受信したファイル名を有するIUIファイル902を生成し、ディスプレイ解像度画像と高解像度画像への参照とを含める。IUIファイル902は、クライアント装置106において使用して(ステップ818)、例えば、IUIファイル902をクライアント装置106に記憶し、クライアント装置106においてIUIファイル902を表示し、クライアント装置106においてIUIファイル902を印刷することができる。最後に、IUIファイル902をSI−MFP102に送信して(ステップ820)、本方法は終了する。
別のシステムアーキテクチャ
図10Aは、複合機1002から文書を提供する、本発明のシステム1000aの第2の実施形態を示すブロック図である。システム1000aは、SI−MFP1002と、リモートSI−MFP1004と、データベースサーバ1006と、クライアント装置1008と、ローカル接続プリンタ1010とを含む。装置間の接続はLANやWANなどの従来のネットワーク接続である。図10Aのシステム1000aは、高解像度で高画質の元の画像ファイル904がSI−MFP1002、リモートSI−MFP1004、データベースサーバ1006、及びクライアント装置1008にあり、及び/または生成されるアーキテクチャを示している。さらに、図5を参照して上で説明したモジュールは、システム1000aの相異なるコンポーネントに分散していてもよい。例えば、受信・記憶モジュール504はデータベースサーバ1006の一部であってもよい。独立使用可能画像ファイル902は、生成されると、印刷や表示のための装置に送信することができる。さらに、独立使用可能画像902は、ユーザの要求に応じて、SI−MFP1002、リモートSI−MFP1004、またはプリンタ1010上の対応するファイルを印刷するために使用できる。さらに、IUIファイル902をシステム1000aのいずれの装置に記憶することもできる。本発明の有利性は、印刷装置に送信したファイルがその装置の印刷能力にマッチ(match)することである。よって、SI−MFP1002とリモートSI−MFP1004は高解像度の印刷能力を有するので、それらが選択された印刷装置であれば、高解像度、高画質の元の画像ファイル904はそれらに送信し、低解像度画像ファイル906は低い解像度の印刷能力であるローカルプリンタ1010により使用できる。このアーキテクチャのさらに別の有利性は、データベースサーバ1006が、非常に大きい元のファイルではなくIUIファイル902のみを記憶すればよく、記憶容量を大幅に節約することができることである。それでも、SI−MFP1002に接続しなくても、データベースサーバ1006に記憶されたIUIファイル902を検索、ブラウジング、ビューイング(viewing)に使用することができる。
【0074】
図10Bは、複合機1002から文書を提供する、本発明のシステム1000bの第3の実施形態を示すブロック図である。図10Bのシステム1000bは図10Aのシステムに似ているが、コンテンツ管理サーバ1012と複数のクライアント装置1008を含む。この実施形態は、コンテンツ管理サーバ1012等の幅広くアクセス可能なロケーション(location)に高解像度で高画質の元画像をすべて記憶するメカニズムを示している。こうすることで、複数のSI−MFPがファイルにアクセスして印刷や表示をできる点で有利である。当業者には、複数のコンテンツ管理サーバ1012があってもよく、それらに画像ファイルを分散しても、キャッシュしても、複製してもよいことが分かるであろう。また、従来のセキュリティー機構を設けて、ユーザがセットしたアクセス制御に従って、高解像度、高画質の元画像ファイル904のみならず、独立使用可能画像ファイル902へのアクセスを制限してもよいことが、当業者にはわかるであろう。留意すべきことは、本発明の範囲内で、複数のコンテンツ管理サーバを分散して使用する場合、BitTorrentその他のピア・ツー・ピアコンテンツ複製システム等の負荷や帯域幅をバランスさせるシステムを利用してもよいことである。かかるシステムにより、単一組織内の高解像度データの印刷を繰り返すことによる帯域幅コストが大幅に減少する。
【0075】
本発明の実施形態の上記の説明は、例示と説明を目的にしたものである。包括的であること、開示した詳細な内容に本発明を限定することを目的としたものではない。上記の教示を考慮して、多くの修正と変形が可能である。本発明の範囲はこの詳細な説明により限定されるのではなく、本出願の特許請求の範囲により限定される。当業者には言うまでもなく、本発明はその精神と本質的特徴から逸脱することなく、他の具体的な形式に化体させることができる。同様に、モジュール、ルーチン、機能、属性、方法その他の態様の具体的な名称や分け方は必須でも重要でもなく、本発明を実施するメカニズムや機能の名称、分け方、フォーマットは異なるものであってもよい。さらに、当業者には言うまでもなく、本発明のモジュール、ルーチン、機能、属性、方法、その他の態様は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組合せとして実施することができる。もちろん、本発明のコンポーネント(例えばモジュール)がソフトウェアとして実施された場合、そのコンポーネントはスタンドアロンのプログラムとして、大きなプログラムの一部として、複数の個別プログラムとして、静的または動的にリンクされたライブラリとして、カーネルロードモジュールとして、デバイスドライバとして、及び/またはコンピュータプログラミングの当業者が現在または将来知り得るその他の任意の方法として実施することができる。また、本発明は、特定のプログラミング言語や特定のオペレーティングシステムや環境における実装に決して限定されない。従って、本発明の開示は、本発明の範囲を例示することを目的とするものであり、限定することを目的とはしていない。本発明の範囲は特許請求の範囲に記載されている。
【0076】
本発明の実施態様をまとめると少なくとも以下のものが含まれるが、これに限定はされない。
(付記1)文書提供装置であって、
主ファイルから独立使用可能ファイルを生成するように構成され、前記主ファイルを受信して前記独立使用可能ファイルを出力するように結合され、前記独立使用可能ファイルを伝達するように結合された文書プロセッサと、
前記文書プロセッサと結合し、前記主ファイルと前記独立使用可能ファイルとを格納するように構成されたデータ記憶装置とを有する文書提供装置。
(付記2)前記文書を印刷し、画像をキャプチャして前記主ファイルを作成するように構成された複合機をさらに有する、付記1に記載の装置。
(付記3)前記文書プロセッサは、少なくとも1つのクライアント装置とインターラクトするサーバとして機能するように構成された、付記2に記載の装置。
(付記4)前記複合機は、印刷、スキャン、ファックス、コピー、及びデータ転送を含む機能を1つのハウジングに含むオフィス機器である、付記2に記載の装置。
(付記5)前記文書プロセッサは、前記主ファイルと前記独立使用可能ファイルとを格納して読み出す、前記データ記憶装置と協働する受信・記憶モジュールをさらに有する、付記1に記載の装置。
(付記6)前記文書プロセッサは、他の装置との間で前記主ファイルと前記独立使用可能ファイルとを送受信する、前記他の装置と通信するように結合された伝送モジュールをさらに有する、付記1に記載の装置。
(付記7)前記伝送モジュールは前記主ファイルの一部を送信できる、付記6に記載の装置。
(付記8)前記文書プロセッサは、クライアントとインターフェイスして前記独立使用可能ファイルに関する付加情報を提供する、前記クライアントと通信するように結合したディスプレイインターラクションモジュールをさらに有する、付記1に記載の装置。
(付記9)前記ディスプレイインターラクションモジュールは、独立使用可能ファイル名を受信し、主ファイルの一部分を特定し、前記主ファイルの特定された部分を送信することができる、付記8に記載の装置。
(付記10)前記文書プロセッサは、さらに、主ファイルを受け取り前記独立使用可能ファイルを生成する生成モジュールであって、前記主ファイルを受け取り前記独立使用可能ファイルを提供するように結合された生成モジュールを有する、付記1に記載の装置。
(付記11)前記独立使用可能ファイルは、前記主ファイルの所定精度レベルの表示である複数のコードストリームを有する低解像度ファイルと、メタデータその他の情報を含むスケルトンファイルとを有する、付記10に記載の装置。
(付記12)前記文書プロセッサは、さらに、ユーザの要求に応じて、送信されたファイルの解像度を受信装置の解像度に自動的に合わせ、前記独立使用可能ファイルまたは前記主ファイルを前記受信装置に送信する印刷インターラクションモジュールを有する、付記1に記載の装置。
(付記13)前記印刷インターラクションモジュールは、前記他の装置の印刷能力に基づき前記受信装置に送信するファイルを決定する、付記12に記載の装置。
(付記14)さらに、前記文書プロセッサとインターラクトして、前記主ファイルの印刷、または前記独立使用可能ファイルの表示を可能とする、前記文書プロセッサと結合したクライアントインターラクションモジュールを有する、付記1に記載の装置。
(付記15)前記クライアントインターラクションモジュールは、さらに、前記文書プロセッサとの間でコマンド、前記IUIファイル、前記主ファイル、またはその部分を送受信する、前記文書プロセッサと結合したクライアント通信モジュールを有する、付記14に記載の装置。
(付記16)前記クライアントインターラクションモジュールは、さらに、前記IUIファイル、前記主ファイル、またはその部分を記憶する、前記文書プロセッサに結合したクライアント記憶モジュールを有する、付記14に記載の装置。
(付記17)前記クライアントインターラクションモジュールは、さらに、前記IUIファイルの表示に関するユーザ入力情報を受け取り、前記IUIファイルの表示で与えられたデータ以上の情報が必要か判断し、前記文書プロセッサと通信するように構成されたクライアントディスプレイ制御モジュールをさらに有する、付記14に記載の装置。
(付記18)前記クライアントインターラクションモジュールは、さらに、前記文書プロセッサとインターラクトして、ユーザからの前記主ファイルの印刷コマンドを送信するクライアント印刷制御モジュールを有する、付記14に記載の装置。
(付記19)前記クライアントインターラクションモジュールは、さらに、主ファイルから独立使用可能ファイルを生成するように構成された、前記主ファイルを受信するように結合され、前記文書プロセッサに前記独立使用可能ファイルを出力するように結合されたクライアント生成モジュールを有する、付記14に記載の装置。
(付記20)前記文書プロセッサと通信するように構成され、前記独立使用可能ファイルを操作するクライアント装置をさらに有する、付記1に記載の装置。
(付記19)独立使用可能ファイルの生成方法であって、
データを受信する段階と、
前記受信したデータを主ファイルとして記憶する段階と、
前記主ファイルの所定精度レベルの表示である複数のコードストリームを有する副ファイルを前記主ファイルから生成する段階と、
前記主ファイルへの参照を生成する段階と、
前記参照と前記副ファイルとを前記独立使用可能ファイルとして結合する段階とを有する方法。
(付記20)前記参照は前記主ファイルへのポインタである、付記19に記載の方法。
(付記21)前記独立使用可能ファイルを、クライアント装置、複合機、プリンタ、サーバ一体型複合機のうちの1つに送信する段階をさらに有する、付記19に記載の方法。
(付記22)クライアント装置において、前記独立使用可能ファイルを表示、印刷、送信することにより前記独立使用可能ファイルとインターラクトする段階をさらに有する、付記19に記載の方法。
(付記23)前記受信データは表示された画像であるかどうか判断する段階と、
前記受信データが表示された画像でないとき、前記データをラスター化する段階とを有する、付記19に記載の方法。
(付記24)前記受信データを圧縮する段階をさらに有する、付記19に記載の方法。
(付記25)前記独立使用可能ファイルをクライアント装置に送信する段階と、
前記クライアントから信号を受信する段階とをさらに有する、付記19に記載の方法。
(付記26)前記信号が前記独立使用可能ファイルの表示を修正するものであるか判断する段階と、
新しいデータを決定して主ファイルから読み出す段階と、
新しいデータを前記クライアント装置に送信する段階とを有する、付記25に記載の方法。
(付記27)前記信号は前記独立使用可能ファイルを印刷するものであるかどうか判断する段階と、
前記独立使用可能ファイルに対応する主ファイルを決定する段階と、
決定した主ファイルを印刷のためプリンタに送信する段階とを有する、付記25に記載の方法。
(付記28)前記独立使用可能ファイルは前記画像データを表示するための複数のフォーマット記述子を有する、付記19に記載の方法。
(付記29)前記独立使用可能ファイルはポータブル文書フォーマットであり、前記参照を含むJPMフォーマットのスケルトンファイルを含む、付記19に記載の方法。
(付記30)独立使用可能ファイルとのインターラクト方法であって、
独立使用可能ファイルを受信する段階と、
前記独立使用可能ファイルで表示を生成する段階と、
前記独立使用可能ファイルと関係したユーザ入力を受信する段階と、
前記ユーザ入力に関係する独立使用可能ファイルの部分を決定する段階と、
前記独立使用可能ファイルへの参照と前記部分の識別子とを文書サーバに送信する段階と、
前記独立使用可能ファイルの前記部分に関する追加詳細情報を前記文書サーバから受信する段階とをさらに有する方法。
(付記31)独立使用可能ファイルとのインターラクト方法であって、
独立使用可能ファイルを受信する段階と、
前記独立使用可能ファイルで表示を生成する段階と、
前記独立使用可能ファイルと関係したユーザ入力を受信する段階と、
前記ユーザ入力は前記独立使用可能ファイルを印刷するものであるかどうか判断する段階と、
前記独立使用可能ファイルへの参照と印刷コマンドとを文書サーバに送信する段階とを有する方法。
(付記32)独立使用可能ファイルの生成方法であって、
画像データの複数のコードストリームを提供する段階と、
付加的画像情報を含むオブジェクトへの少なくとも1つのリンク、または付加的画像情報へのリンクを含むスケルトンファイルを提供する段階と、
前記画像データを表示する複数のフォーマット記述子を提供する段階とを有する方法。
(付記33)前記コードストリームを文書画像に合成するのに必要なポータブル文書フォーマットシンタックスを提供する段階をさらに有する、付記32に記載の方法。
(付記34)前記リンクは、前記スケルトンファイルとは異なるフォーマットの他のファイルに含まれるコードストリームを参照する、付記32に記載の方法。
(付記35)前記リンクは、前記複数のコードストリームから選択されたコードストリームを参照する、付記32に記載の方法。
(付記36)前記複数のフォーマット記述子の1つ目はポータブル文書フォーマットシンタックスであり、前記複数のフォーマット記述子の2つ目はJPMシンタックスである、付記32に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】MFPから文書を提供する、本発明の文書提供システムの第1の実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明によるサーバ組み込みMFPの一実施形態を示すブロック図である。
【図3】本発明によるクライアント装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図4】本発明による文書プロセッサ&サーバの一実施形態を示すブロック図である。
【図5】文書プロセッサ&サーバのメモリの一実施形態を示すブロック図である。
【図6A】本発明による文書提供方法の第1の実施形態を示すフローチャートである。
【図6B】本発明による文書提供方法の第1の実施形態を示すフローチャートである。
【図7A】文書提供時において、本発明の文書プロセッサ&サーバにより実行される動作例を示すフロー図である。
【図7B】図7Aに続く、文書提供時において、本発明の文書プロセッサ&サーバにより実行される動作例を示すフロー図である。
【図7C】文書提供時において、本発明のクライアントにより実行される動作例を示すフロー図である。
【図8】本発明による文書提供方法の第2の実施形態を示すフローチャートである。
【図9A】本発明によるIUIファイルの第1の実施形態を示すブロック図である。
【図9B】本発明によるIUIファイルの第2の実施形態を示すブロック図である。
【図9C】本発明によるIUIファイルの他の実施形態を示すブロック図である。
【図9D】本発明によるIUIファイルのさらに他の実施形態を示すブロック図である。
【図10A】MFPから文書を提供する、本発明の文書提供システムの第2の実施形態を示すブロック図である。
【図10B】MFPから文書を提供する、本発明の文書提供システムの第3の実施形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0078】
102 第1のSI−MFP
104 ネットワーク
106 クライアント装置
120 MFP
122 デジタルファイル
126 RIP
132 第2のSI−MFP
202 複合機
204 文書プロセッサ・サーバ
206 データ記憶装置
302 クライアントインターラクションモジュール
304 ミドルウェア
306 アプリケーション
320 JPIPクライアント
326 クライアント印刷制御モジュール
328 クライアント生成モジュール
402 プロセッサ
404 メインメモリ
206/406 データ記憶装置
410 ディスプレイ装置
412 キーボード
414 カーソル制御部
416 ネットワークコントローラ
418 I/O装置
450 制御部
502 オペレーティングシステム
504 受信・記憶モジュール
506 送信モジュール
508 ディスプレイインターラクションモジュール
510 生成モジュール
512 印刷インターラクションモジュール
514 制御モジュール
516 ウェブサーバソフトウェア
518 変換モジュール
520 編集モジュール
1002 SI−MFP
1004 リモートSI−MFP
1006 データベースサーバ
1008 クライアント
1010 プリンタ
1012 コンテンツ管理サーバ
【技術分野】
【0001】
本発明は文書をキャプチャ、印刷、及び見るシステムと方法とに関する。特に、本発明は、複合機(Multi-Function Peripheral、以下MFP)から文書を提供するシステムと方法とに関する。より具体的に、本発明は、効率的に文書を格納してクライアントにそれを送信できるサーバを含むMFPに関する。
【背景技術】
【0002】
紙コピーの使用と拡散は周知である。紙コピーが使用され始めてから、コピー機はオフィスや組織では必須の基本的なものとなった。近年、プリンタとコピー機の機能は1つにまとめられ、MFPと呼ばれる新しい装置になった。かかるMFPは一般的になり、文書をスキャンし、印刷し、コピーし、ファクシミリを送受信する機能を一般的には含んでいる。
【0003】
複数種類の機能を提供するのに加え、今日ではMFPは印刷機能において大幅に異なる。小型のホームオフィス用MFPの印刷品質は300DPIまたは600DPIの非常に基本的なものであるのに対して、ハイエンドの業務用MFPの印刷品質は2400DPI以上である。従って、MFPの機能を最大化できるデータを提供することが必要である。
【0004】
印刷技術の発達に伴い、画像のキャプチャ、操作、及び表示の技術も発達した。例えば、現在ではデジタルカメラやスキャナ等である、高解像度画像をキャプチャできる多くの装置がある。さらに、表示及び印刷用のカラー画像が普及した。かかる画像ファイルのファイルサイズは非常に大きくなった。画像ファイルのファイルサイズは数メガバイト以上になることも多い。電子メールに添付したりウェブページに貼り付けたりするように、画像の様々なアプリケーションでの使用により、画像ファイルの送信と操作において新しい問題も生じている。例えば、画像ファイルのサイズが大きくなり使用が増えたことにより、ネットワークの負荷が大幅に増加した。多数の画像ファイルの送信により、ローカルエリアネットワークやワイドエリアネットワークには悪い影響が出ている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
先行技術は、サムネイルのような低解像度ファイルを作成して元の画像ファイルの替わりに使用することにより、この問題を解決しようとしている。しかし、かかる先行技術の問題は、かかるサムネイル画像では最も一般的な情報のみが得られ、サムネイル画像の表示によりユーザは画像の各部分にパン(pan)してズームすることはできないことである。かかるサムネイル画像を印刷してもほとんどの場合に適当ではない。よって、大きな画像ファイルを送受信しなければならないことによる悪い影響なしに、画像データをネットワークで提供する方法が必要である。
【0006】
それゆえ、必要とされるものは、複合機から文書を効率的に提供し、画像ファイルが送受信される装置を完全に利用するシステムと方法である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、文書提供システムを提供することにより、先行技術の欠点と限界を解消する。一実施形態では、該文書提供システムは、少なくとも1つのクライアントインターラクションモジュールと、画像及びデータファイルを処理、格納、受信、送信する一体型サーバ(または文書プロセッサ&サーバ)を有する複合機とを含む。文書提供システムは、元の画像または文書のファイルを受信し、その元のファイルを一体型サーバ(integrated server)に格納する。文書提供システムは、独立使用可能画像(Independently Usable Image、以下IUI)ファイルも作成する。IUIファイルは、サイズが小さく、解像度が低く、元のファイルへの少なくとも1つの参照(reference)を含む。IUIファイルをクライアントインターラクションモジュールに送信し、操作することができる。IUIファイルは、表示品質が好適な画像を発生(generate)し、参照により表示画像のパン(paning)及びズーム(zooming)するための付加的情報を読み出すことができる。一実施形態では、一体型サーバがIUIファイルを作成し、別の実施形態では、クライアントインターラクションモジュールがIUIファイルを作成する。一体型サーバは、受信・記憶モジュール、送信モジュール、ディスプレイインターラクションモジュール、生成モジュール、プリンタインターラクションモジュール等を含む。クライアントインターラクションモジュールは、好ましくは、クライアント通信モジュール、クライアント記憶モジュール、クライアント表示モジュールを有し、任意的に、クライアント印刷モジュールとクライアント生成モジュールとをさらに含む。
【0008】
本発明は、いくつかの新規な方法も含む。該方法は、IUIファイルの生成方法、元の画像ファイルの処理及び記憶方法、及び文書提供方法を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、添付した図面で例によって示すが、本発明を限定するものではない。同じ参照数字は同じ要素を示すために使用される。
【0010】
MFPから文書を提供するシステムと方法を説明する。以下の詳細な説明では、説明を目的として、本発明を完全に理解してもらうために、多数の具体的な詳細事項を記載する。しかし、言うまでもなく、本発明はこれらの詳細がなくても実施することができる。他の場合では、本発発明が不明瞭になることを避けるために、ブロック図の形式で構造とデバイスを示す。例えば、本発明は、基本的には複合機からのスキャンされた文書の提供に関して説明する。しかし、本発明は、MFPにより入力または受信されたいかなる種類のファイルまたは文書に適用される。
【0011】
本明細書において「一実施形態」とは、その実施形態に関して説明する具体的な機能、構造、特徴などが本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味している。本明細書ではいろいろな箇所で「一実施形態とは」と記載するが、必ずしも同じ実施形態を指すものではない。
【0012】
以下の詳細な説明の一部は、コンピュータメモリ中のデータビットに対する操作のアルゴリズムと記号による表現により表されている。これらのアルゴリズムによる説明と表現は、データ処理技術の当業者が、自分の仕事内容を他の分野の人に最も効果的に伝える手段である。ここで、また一般的に、アルゴリズムとは、所望の結果に導く自己矛盾のないステップのシーケンスであると考える。このステップは、物理量の物理的操作を要するステップである。通常、必ずしも必要ではないが、この物理量には、記憶し、伝達し、結合し、比較し、操作できる電気的または磁気的信号の形をとる。主に一般的な使用のために、これらの信号をビット、値、要素、記号、文字、式、数字等で表すと便利な時がある。
【0013】
しかし、これらの用語や類似の用語は適当な物理量と関連しているべきであり、これらの物理量に付された便利なラベルに過ぎないことに留意すべきである。特に断らなければ、以下の説明から明らかなように、言うまでもなく、この明細書全体において、「処理」、「算出」、「計算」、「判断」、「表示」等の用語を用いた説明は、コンピュータシステム、類似の電子的計算機器の動作やプロセスであって、コンピュータシステムのレジスタやメモリ内の物理的(電子的)量として表されたデータを操作し、コンピュータシステムメモリやレジスタ、その他の情報記憶装置、伝送機器、表示機器内の物理量として同様に表された他のデータに変換するものの動作や処理を指す。
【0014】
本発明は、また、これらの動作を実行する装置にも関する。この装置は、必要な目的のために特に構成されたものでもよく、コンピュータ中に記憶されたコンピュータプログラムにより選択的に起動または再構成された汎用コンピュータを有していてもよい。かかるコンピュータプログラムは、コンピュータによる読み取りが可能な記憶媒体に記憶することができる。このような記憶媒体には、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、CD−ROM、光磁気ディスク等のいかなるタイプのディスクも含まれ、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気または光カード、電子的命令を格納するのに好適な、コンピュータシステムバスに結合されたいかなるタイプの媒体も含まれるが、これらに限定されるわけではない。
【0015】
ここで説明するアルゴリズムとディスプレイは、特定のコンピュータその他の装置に本来的に関係するものではない。いろいろな汎用システムをここでの教示に従ったプログラムで用いることができるし、必要な方法ステップを実行することに特化した装置を構成しても便利である。これらのシステムに必要な構成を以下に示す。また、本発明は特定のプログラミング言語により記述されるものではない。言うまでもなく、ここに説明する本発明の教示は、いろいろなプログラミング言語を用いて実施できる。
【0016】
さらに、特許請求の範囲に記載した本発明は、情報システムまたは情報ネットワーク上で動作、または情報システムまたは情報ネットワークと共に機能するものであってもよい。例えば、本発明はスタンドアロンの複合機において動作でき、または構成に応じた機能を有するネットワークでつながれたプリンタにおいて動作することもできる。このように、本発明は、いかなる情報システムとも動作でき、その情報システムから最低限の機能を受け、その情報システムにここに飽き時するすべての機能を提供する。
【0017】
最後に、留意すべきことは、システムを主に画像ファイルに関して説明するが、その理由は品質レベルが異なるファイルのサイズ面での変化が大きいからである。当業者には、本発明はファイルの種類を問わずに適用でき、画像ファイルに限定されないことは分かるであろう。画像ファイルは、本発明の特徴と機能を示す例として使用するに過ぎない。
システムの概要
ここで、本発明の文書提供システム100の一実施形態を示す図1を参照する。この実施形態において、システム100は、サーバ一体型複合機(SI−MFP)102、ネットワーク104、複数のクライアント装置106a−106c、他のMFP120、及びラスター画像プロセッサ(RIP)126を有する。図1には、SI−MFP102に入力(参照番号100で示した)される文書108と、通信ライン124を介してRIP126に送信されるデジタルファイル122とを示した。
【0018】
本発明は装置SI−MFP102に関する。該装置は、他の装置(例えば、クライアント装置106a−106cまたは他のMFP120等)に文書を提供(serve)し、他の装置(例えば、クライアント106a−106c、RIP126、またはMFP120等)から元の画像または文書のファイルを受信して記憶し、SI−MFP102が作成した元の画像または文書のファイルを受信することができる。本発明は、有利に、かかる元の画像またはファイルを受信して記憶し、それから独立使用可能画像(IUI)を生成する。IUIは、サイズが小さく、解像度が低く、元のファイルへの参照を含んでいる。IUIファイルは、表示するためSI−MFP102により他の装置106a−106cに送られる。要求または必要に応じて、元のファイルを提供することもできるが、ほとんどの動作において主にIUIファイルを使用することにより、ネットワークトラフィックを減らすことができる。IUIファイルは元のファイルへの参照を含み、その一部(元のファイル全体より大幅に少ない)を、パン(pan)やズーム(zoom)動作をするために必要なときに、SI−MFP102が選択的に要求することができる。
【0019】
サーバ一体型複合機(SI−MFP)102は、他の装置106a−106c、120に文書を提供し、元のファイルからIUIファイルを生成し、高解像度かつ大容量の元ファイルを格納する装置である。SI−MFP102は、信号ライン112によりネットワーク104に結合しており、他の装置106a−106c、120と通信及びインターラクション(interaction)する。SI−MFP102は、図2、4、5を参照してより詳細に説明する。SI−MFP102は、文書の画像をスキャンまたはキャプチャする機能を含み、この機能を使用して自ら元の画像を生成することができる。例えば、文書108をSI−MFP102でスキャン(参照番号110)して元画像を作成することもできる。SI−MFP102はRIP126にも結合され、元画像ファイルを受信できる。
【0020】
ネットワーク104は、コンピューティング装置を相互接続する従来のネットワークである。ネットワーク104は、従来のタイプのネットワークでよく、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、または複数のコンピューティング装置が通信する相互接続データパス等である。
【0021】
1つ以上のクライアント装置106a−106cがそれぞれ信号ライン114a−114cによりネットワーク104に結合され、他の装置102、106、120等と通信することができる。クライアント装置106a−106cは、従来のクライアントとしての処理能力を有するが、SI−MFP102とインターラクションするためのクライアントインターラクションモジュール302(図3参照)も含む。クライアントインターラクションモジュール302はSI−MFP102と通信できるように構成され、元ファイルの一部分をSI−MFP102とクライアント装置106a−106cとの間で必要最小限度で送信できるが、ほとんどのインターラクションはIUIファイルをSI−MFP102とクライアント装置106a−106cとの間で送信することにより行われる。クライアントインターラクションモジュール302は、パンやズーム動作等のためにIUIファイルを使用するとき、SI−MFP102とインターラクトする。クライアント装置106a−106c、特にクライアントインターラクションモジュール302は、図3、図4を参照して以下で詳細に説明する。
【0022】
従来のMFP120も、ネットワーク104に結合され、文書を受信してMFP120において印刷または出力する。MFP120は、スキャン、コピー、及びファックス等の従来の複合機(multifunction peripheral、MFP)の機能を有する。この実施形態では、MFP120は信号ライン116によりネットワーク104に結合され、他の装置102、106と通信して協働する。一実施形態では、システム100は、信号ライン130によりネットワーク104に結合された第2のSI−MFP132を含む。第2のSI−MFP132は、第1のSI−MFP102のすべての機能を含んでもよいし、クライアントまたはサーバの部分のみを含んでもよい。第2のSI−MFP132は、第1のSI−MFP102と通信するように構成されており、2つのSI−MFP102、132は協働することができる。第1のSI−MFP102は第2のSI−MFP132で印刷することができ、また逆もできる。かかるシナリオでは、第2のSI−MFP132はJPIPクライアントとして動作し(文書の任意部分または前部を印刷することを要求でき)、第1のSI−MFP102はJPIPサーバとして動作して文書を格納する。
【0023】
ラスター画像プロセッサ(RIP)126は、ポストスクリプト等のハイレベルページ記述言語でのページ記述等のベクトルデジタル情報をビットマップ等の高解像度ラスター画像に変換する装置またはソフトウェアである。RIP126は、デジタルファイル122を受け取り、それをビットマップに変換する。そのビットマップはSI−MFP102に格納される。RIP126の出力は、格納するためのSI−MFP102との通信に適合している。さらに別の実施形態では、RIP126は、非静止画像フォーマットを受け取り変換し、または印刷可能フォーマットにレンダリング(renderings)することができる変換装置(図示せず)と置き換えてもよい。この実施形態では、変換装置は、デジタルデータストリームを受信して印刷可能形式に変換する。その印刷可能形式は、例えば、2001年11月19日出願の米国特許出願第10/001,895号、及び同時継続中の2004年3月30日出願の米国特許出願第10/814,948号(ともに発明の名称は「時間ベースメディアを印刷する機能を組み込んだネットワーク印刷システム(Networked Printing System Having Embedded Functionality For Printing Time-Based Media)」である)に記載されているものである。これらの文献はここに参照援用する。
サーバ組み込み複合機(SI−MFP)102
ここで、本発明によるSI−MFP102のブロック図を詳細に示す図2を参照する。SI−MFP102は、複合機(multifunction peripheral)202、文書プロセッサ&サーバ204、データ記憶部206を有する。ブロック図の形式で示したが、当業者はこれらのコンポーネントが単一の装置に組み込まれていてもよいことが分かるであろう。
【0024】
複合機202は、従来型のものでもよく、印刷、スキャン、ファックス、コピー、及びデータ転送を含む従来の機能が1つの物理的ハウジングに入ったオフィス機器である。複合機202は、エレクトロニクス、画像化コンポーネント、ソケット/インターフェイス、及びペーパーハンドリングメカニズム(paper handling mechanism)を含み、文書の画像をスキャンしてキャプチャし、デジタル形式で文書を受信し、それを印刷し、コンピュータ、ネットワーク、メディア記憶装置等のその他装置と通信するインターフェイスを提供する。
【0025】
文書プロセッサ&サーバ204は、文書を他の装置に提供し、元ファイル(original file)からIUIファイルを生成し、高解像度かつ大容量の元ファイル及び/またはIUIファイルをデータ記憶部206に記憶する装置である。文書プロセッサ&サーバ204は、通信とインターラクションのために、信号ライン208により複合機202と結合し、信号ライン210によりデータ記憶部206と結合し、信号ライン112及びネットワーク104によりクライアント装置106a−106cと結合している。文書プロセッサ&サーバ204は、図4、5を参照してより詳細に説明する。文書プロセッサ&サーバ204は、図6、7A、7B及び8を参照して以下に説明する機能を達成するルーチンを実行することができるハードウェアである。
【0026】
データ記憶部206は、ハードディスクドライブやその他の記憶メディア等の装置である。データ記憶部206は、この実施形態では、文書プロセッサ&サーバ204と結合しているように示した。データ記憶部206は、高解像度かつ大容量の元ファイル及び/またはIUIファイルを格納するために使用される。データ記憶部206は、複合機202のデータ記憶装置として使用することもできる。
文書プロセッサ&サーバ204
図4は、本発明による文書プロセッサ&サーバ204の一実施形態を示すブロック図である。文書プロセッサ&サーバ204は、好ましくは制御部450とネットワークコントローラ416とを有する。文書プロセッサ&サーバ204は、任意的に、ディスプレイ装置410、キーボード412、カーソル制御装置414、及び1つ以上の入出力装置418を含んでもよい。
【0027】
制御部450は、例えば、算術論理ユニット、マイクロプロセッサ、汎用コンピュータ、その他の情報機器であり、ディスプレイ装置410に電子的ディスプレイ信号を供給する。一実施形態では、制御部450は、グラフィカルユーザインターフェイスを有する汎用コンピュータを有する。かかるグラフィカルユーザインターフェイスは、例えば、Windows(登録商標)やUnix(登録商標)をベースとしたシステム上で実行されるJava(登録商標)で記述されたプログラムにより生成され得る。一実施形態では、ワードプロセッサ、電子メール、ファイナンス、ウェブブラウザ等の1つ以上のアプリケーションプログラムが制御部450により実行される。
【0028】
続けて図4を参照して、制御部450は、プロセッサ402とメインメモリ404とデータ記憶デバイス406とを含むように示した。これらはすべてシステムバス408に通信可能に結合している。
【0029】
プロセッサ402は、データ信号を処理するものであり、CISC(complex instruction set computer)アーキテクチャ、RISC(reduced instruction set computer)アーキテクチャ、命令セットの組合せを実行するアーキテクチャを含む様々なコンピューティングアーキテクチャを有し得る。図4には単一のプロセッサのみを示したが、複数のプロセッサが含まれてもよい。
【0030】
メインメモリ404は、プロセッサ402が実行する命令及び/またはデータ等を格納する。命令及び/またはデータは、ここに説明する方法をすべて実行するコードを含み得る。メインメモリ404は、DRAM(dynamic random access memory)デバイス、SRAM(static random access memory)デバイス、または本技術で知られているその他のメモリデバイスである。メモリ404は、図5を参照して下でより詳細に説明する。
【0031】
データ記憶装置406は、プロセッサ402のデータと命令を記憶し、ハードディスクドライブ、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、CD−ROM装置、DVD−ROM装置、DVD−RAM装置、DVD−RW装置、フラッシュメモリ装置、その他の本技術分野で知られている大容量記憶装置を含む。別の実施形態では、データ記憶装置406は、SI−MFP102のデータ記憶装置206への接続で置き換えてもよい。かかる接続は、信号ライン210に結合したバスと、SI−MFP102のデータ記憶装置206にアクセスするドライブコントローラとにより行われる。
【0032】
システムバス408は、制御部450中の情報とデータを通信するための共有バスを表す。システムバス408は、ISA(industry standard architecture)バス、PCI(peripheral component interconnect)バス、USB(universal serial bus)、または同様な機能を提供するその他の本技術分野で知られたバスを含む1つ以上のバスである。システムバス408により制御部450に結合した別のコンポーネントには、ディスプレイ装置410、キーボード412、カーソル制御装置414、ネットワークコントローラ416、及びI/O装置418がある。
【0033】
ネットワークコントローラ416は、制御部450をネットワーク208にリンクする。そのネットワーク208は複数の処理システムを含んでいてもよい。処理システムのネットワークは、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)(例えば、インターネット)、その他の相互接続されたデータパス(data path)であって複数の装置が通信できるものなどである。制御部450は、他のシステムとも従来の接続方法で接続されている。例えば、TCP/IP、http、https、SMTP等の標準ネットワークプロトコルを用いてファイル(メディアオブジェクト)を配信するネットワーク等と接続されている。図4には、文書プロセッサ&サーバ204の信号ライン208による複合機202との接続、及び信号ライン112によるネットワークとの接続も、ネットワークコントローラ416を通るように示した。しかし、本技術分野の当業者には言うまでもないことだが、複合機202はバス408と結合されており、従来の様々な方法で、文書プロセッサ&サーバ204とインターラクション(interaction)する。
点線で示したように、文書プロセッサ&サーバ204は、以下に説明するように、任意的に、ディスプレイ装置410、キーボード412、カーソル制御装置414、及び1つ以上の入出力(I/O)装置418を含んでもよい。
【0034】
ディスプレイデバイス410は、ここで説明する電子的画像やデータを表示するように構成された任意のデバイスを表す。ディスプレイデバイス410は、例えば、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、その他の同様に構成されたディスプレイデバイス、スクリーン、またはモニタである。一実施形態では、ディスプレイデバイス410はタッチスクリーンを備えており、接触を検知する透明パネルがディスプレイデバイス410の画面をカバーしている。
【0035】
キーボード412は、制御部450に結合した英数字入力装置であり、情報とコマンド選択をプロセッサ402に伝達する。キーボード412はQWERTYキーボード、キーパッド、またはタッチスクリーン上に生成された表示であってもよい。
【0036】
カーソル制御部414は、位置データ及びコマンド選択をプロセッサ402に伝達するように構成されたユーザ入力装置を表す。カーソル制御部414は、マウス、トラックボール、スタイラス(stylus)、タッチスクリーン、カーソル方向キー、またはその他のカーソルを動かすメカニズムを含む。
【0037】
1つ以上のI/O装置418がシステムバス408に結合している。これらのI/O装置は、一実施形態では複合機202の一部であり、他の実施形態では文書プロセッサ&サーバ204の一部である。例えば、I/O装置418は、文書の画像をキャプチャする画像スキャナと文書フィーダを含む。I/O装置418は、文書を形成するプリンタも含む。I/O装置418は、マイクロホンによりオーディオ入力を受け取り、スピーカによりオーディオ出力を出すように構成されたオーディオ入出力装置も含み得る。一実施形態では、オーディオ装置は汎用コンピュータシステムで使用するように設計された汎用オーディオアドイン・拡張カードである。任意的に、I/Oオーディオ装置は、1つ以上のアナログ・デジタルコンバータまたはデジタル・アナログコンバータを有してもよく、オーディオ処理を促進する1つ以上のデジタル信号プロセッサを有してもよい。
【0038】
本技術分野の当業者には言うまでもなく、本発明の精神と範囲から逸脱することなく、文書プロセッサ&サーバ204に含まれるコンポーネントは、図4に示したものよりも多くても少なくてもよい。例えば、文書プロセッサ&サーバ204は、別のメモリ(例えば、第1レベルキャッシュと第2レベルキャッシュ)や特定目的半導体回路(ASIC)を含んでいてもよい。同様に、他のコンポーネントや入出力装置418を制御部450に結合してもよい。例えば、RFIDタグリーダや、デジタルスチルカメラまたはデジタルビデオカメラや、その他の装置であり、電子データをキャプチャ及び/または制御部450にダウンロードするように構成されたものでもされてないものでもよい。カーソル制御部414等の1つ以上のコンポーネントをなくしてもよい。
【0039】
図5は、文書プロセッサ&サーバ204のメモリユニット404の一実施形態を示すブロック図である。文書プロセッサ&サーバ204のメモリユニット404は、好ましくは、オペレーティングシステム502、受信・記憶モジュール504、伝送モジュール506、ディスプレイインターラクションモジュール508、生成モジュール510、印刷インターラクションモジュール512、制御モジュール514、ウェブサーバソフトウェア516、変換5518、及び編集モジュール520を有する。上記の通り、メモリユニット404は、プロセッサ402が実行する命令及び/またはデータ等を格納する。命令及び/またはデータは、ここに説明する方法をすべて実行するコードを含み得る。これらのモジュール502−514は、バス408によりプロセッサ402に結合して通信かつ協働しており、文書プロセッサ&サーバ204の機能を提供している。本技術分野の当業者には言うまでもなく、ここでは本発明をコンピュータシステムのメモリユニット404のモジュールまたは一部として説明するが、そのモジュールまたは一部は永続的データ記憶装置406等の他の媒体に格納してもよく、クライアント/サーバ環境等にある複数のコンピュータを有するネットワーク104に分散していてもよい。
【0040】
オペレーティングシステム502は、好ましくは、従来タイプのウィンドウズ(登録商標)、ソラリス(登録商標)、リナックス(登録商標)ベース等のオペレーティングシステムである。図示していないが、メモリ部404は、ワードプロセッサ、電子メール、ファイナンス、ウェブブラウザ等のアプリケーションプログラムを含み得る。
【0041】
ウェブサーバソフトウェア516は、クライアント・サーバ間のHTTPリクエスト/レスポンスプロトコルを実装するための「Apache」等の従来型のものであってもよい。ウェブサーバソフトウェア516は、JPIPサーバその他の圧縮ストリーミングプロトコルも含む。例えば、ウェブサーバソフトウェア516は、HTTPや(ISO/IEC15444:9 JPEG2000インターラクティブプロトコルによる)JPIP等のクライアントと通信するための標準プロトコルを使用する。一実施形態では、ウェブサーバソフトウェア516はJPIPクライアントソフトウェアを含み、SI−MFP102に、他のSI−MFP132サーバに対するJPIPクライアントとして動作させる。例えば、第1のSI−MFP102が、第2のSI−MFPサーバ132上の画像を印刷する(またはプロキシになる)JPIPクライアントとして動作できる。かかる条件の下、SI−MFP102は、本願において記載しているように、他のクライアント装置106a−nのいずれかとして動作し、同じ機能を有する。他の実施形態では、ウェブサーバソフトウェア516により、文書プロセッサ&サーバ204はSI−MFP102が生成しなかったIUIファイルを提供することができる。この提供は、IUIファイルを生成し記憶している他のサーバ(例えば、SI−MFP132)と通信することにより、または受信・記憶モジュール504に記憶されていればそれから読み出すことにより行われる。
【0042】
制御モジュール514は、メモリ404のその他のモジュールを制御するために使用される。制御モジュール514は、受信・記憶モジュール504、伝送モジュール506、ディスプレイインターラクションモジュール508、生成モジュール510、変換モジュール518、編集モジュール520、及び印刷インターラクションモジュール512と通信できるように構成されている。制御モジュール514の動作は、図6乃至図8に関する以下の説明から明らかであろう。制御モジュール514はメモリ404とは別のモジュールとして示したが、本技術分野の当業者には、別の実施形態では、その他のモジュール504−512中のルーチン(routines)として分散していてもよいことが分かるであろう。
【0043】
受信・記憶モジュール504を使用して、(低解像度の)IUIファイルと、それが生成された(高解像度の)元ファイルを記憶する。一実施形態では、受信・記憶モジュール504は送信モジュール506と通信できるように構成され、クライアント装置106からIUIファイルと元ファイルとを受信する。別の一実施形態では、受信・記憶モジュール504は、どのIUIファイルと元ファイルが相互に関係するかを示すインデックスを記憶している。受信・記憶モジュール504は、送信モジュール506と生成モジュール510に応答する。受信・記憶モジュール504はメモリ部404の他のモジュール502−512と通信できるように構成され、下で説明するように、IUIファイルと元ファイルへのアクセスを提供する。受信・記憶モジュール504の動作を図6−8を参照して以下に説明する。
【0044】
送信モジュール506は、クライアント装置106、他のサーバやプリンタ120に元ファイル、元ファイルの一部、またはIUIファイルを送信するために使用される。一実施形態では、送信モジュール506は、クライアント装置106や他のサーバやプリンタ120と通信し、それらに元ファイルやIUIファイルを送信するように構成されたソフトウェアである。送信モジュール506は、クライアントとの通信にHTTPやJPIP等の標準プロトコルを使用する。送信モジュール506はファイル全体を送信することができ、ファイルやコマンドの一部を送信することもできる。送信モジュール506は、ディスプレイインターラクションモジュール508及び受信・記憶モジュール504と通信できるように構成されている。送信モジュール506の動作を図6−8を参照して以下に説明する。
【0045】
ディスプレイインターラクションモジュール508を使用して、クライアント装置106とインターラクトして、パンやズーム等の修正操作を表示する。ディスプレイインターラクションモジュール508は、クライアント装置106からの要求またはコマンドに応答して、IUIファイルに関する詳細情報を提供する。ディスプレイインターラクションモジュール508は、クライアントとの通信にHTTPやJPIP等の標準プロトコルを使用する。コマンドに応答して、ディスプレイインターラクションモジュール508は、IUIファイルを特定し、対応する元ファイルとその元ファイル中の対応箇所とを特定し、受信・記憶モジュール504から元ファイルの追加部分を読み出し、その追加部分を送信モジュール506を用いてクライアントに送信する。ディスプレイインターラクションモジュール508は、クライアント装置106、送信モジュール506、及び受信・記憶モジュール504と通信できるように構成されている。ディスプレイインターラクションモジュール508の動作を図6−8を参照して以下に説明する。
【0046】
生成モジュール510はIUIファイルを生成するモジュールでありルーチンである。IUIファイルは、図9Aと図9Bを参照してここに説明するように、低解像度データと、高解像度ファイル(元ファイル)への参照とを含む。生成モジュール510は元ファイルからIUIファイルを生成する。生成モジュール510はいかなる情報源(source)の元ファイルを使用してIUIファイルを生成してもよい。(高解像度の)元ファイルはどの情報源から得たものであってもよい。一実施形態では、生成モジュール510は受信・記憶モジュール504に記憶された元ファイルを使用する。第2の実施形態では、生成モジュール510はSI−MFP102のスキャナにより作成された元ファイルを使用する。第3の実施形態では、生成モジュール510はRIP126により生成された元ファイルを使用する。第4の実施形態では、生成モジュール510は、第2のSI−MFP132やMFP102等のネットワークの他のロケーションからの元ファイルを使用する。さらに別の実施形態では、生成モジュール510は、いくつかのフォーマットのうちの1つでSI−MFP102に直接送信された元ファイルを使用する。生成モジュール510は受信・記憶モジュール504と通信して、元ファイルを読み出し、IUIファイルを記憶するように構成されている。別の実施形態では、生成モジュール510は送信モジュール506と通信できるように構成され、元ファイルを受信し、それを受信・記憶モジュール504に置くって記憶させ、IUIファイルを生成して受信・記憶モジュール504に記憶させ、クライアント装置106に返信する。生成モジュール510の動作を図6−8を参照して以下に説明する。SI−MFP102において動作するものとして生成モジュール510を説明したが、当業者には、他のSI−MFP132の他の生成モジュール510、クライアント装置106、またはネットワーク104上の他の装置によりIUIファイルが生成されてもよいことが分かるであろう。
【0047】
変換モジュール518を使用して、(高解像度の)元ファイルをクライアントが選択したフォーマットと解像度に変換する。変換モジュール518は、クライアント装置106と通信して、画像の解像度とファイルのフォーマットに関するクライアントの選択を受信するように構成されている。変換モジュール518は送信モジュール506と通信し、要求したクライアントに変換済みファイルを送信できるように構成されている。一実施形態では、変換モジュール518は、クライアント装置106のデフォルトフォーマットを記憶し、IUIファイルを越えるより詳細事項を要求されると、記憶したデフォルトフォーマットと解像度にファイルを変換し、変換したファイルをクライアントに送信する。他の実施形態では、変換モジュール518は(高解像度の)元ファイルの1つ以上の部分のみを要求ベースで変換する。言うまでもなく、クライアントが選択するフォーマットは、そのクライアントが処理できる最大解像度であってもよいし、選択されたその他の解像度であってもよい。さらに、変換モジュール518は、解像度変換のみを行っても、フォーマット変換のみを行っても、両方の変換を行ってもよい。
【0048】
印刷インターラクションモジュール512を使用してクライアント装置106とインターラクションして、SI−MFP102、リモート(remote)のMFP120、第2のSI−MFP、又はクライアント装置1008に接続されたプリンタ1010(図10も参照)における印刷を行う。一実施形態では、印刷インターラクションモジュール512は他のプリンタ202、120、及びクライアント装置106と通信するように構成されたソフトウェアである。印刷インターラクションモジュール512は、クライアント装置106からのコマンドに応答し、印刷のために送られたファイルを、そのファイルが送信されるプリンタ202、120、1010の能力に従って直接的または間接的に適合させる。印刷インターラクションモジュール512は4種類の印刷を行うことができる。第1に、印刷インターラクションモジュール512は、文書を提供するSI−MFP102で印刷できる。この場合、SI−MFP102は、適切であれば、印刷には高解像度バージョンを使用する。第2に、印刷インターラクションモジュール512は、他のSI−MFP132またはJPIPクライアントを含むプリンタ装置で印刷することができる。この場合、例えば、当該他のSI−MFP132は、クライアントとして動作し、クライアントJPIPセッションを開始し、サーバとなるSI−MFP102はサーバJPIPセッションを開始する。自分の能力を知っており、その能力に従ってサーバ102からデータを要求し、ファイルを印刷するのはクライアントSI−MFP132である。 第3に、印刷インターラクションモジュール512は、SI−MFP102から(仲介されずに)直接的にデータを取得する目標となる(SI−MFPではない)印刷装置で印刷することができる。この場合、SI−MFP102の印刷インターラクションモジュール512は、例えばプリンタドライバを読み出すことにより、目標となるプリンタの能力を識別して、その目標となる印刷装置に合ったフォーマットと解像度のファイルを作成して送信する。第4に、印刷インターラクションモジュール512は、SI−MFP102と非SI−MFPである目標プリンタとの間のインターラクション(interaction)を仲介するクライアント106のプリンタドライバと通信する。このように、印刷インターラクションモジュール512は、送信する画像の解像度を受信装置の解像度に自動的に適合させるので、目標装置により完全には利用されないファイルを送信してネットワークの帯域幅を無駄にしない。印刷インターラクションモジュール512は送信モジュール506と受信・記憶モジュール504とに結合している。印刷インターラクションモジュール512の動作を、図6−8を参照してさらに説明する。
【0049】
クライアント106の命令に応じて、編集モジュール520を使用して、高解像度画像ファイルを編集する。編集モジュール520はクライアント装置106と通信してクライアント装置の選択を受信するように構成され、ウェブサーバソフトウェア516、特にJPIP機能と通信するように構成されている。編集モジュール520は、JPIPプロトコルに応答して、既存の高解像度ファイルを編集することにより新しい高解像度ファイルを生成する。例えば、高解像度ファイルを編集し、プリントバック(printed back(editing during rendering))して、新しい画像オブジェクトを生成することができる。編集はJPIPセッション中に画像オブジェクトを置換して行うことができる。
クライアントインターラクションモジュール
ここで、本発明によるクライアント装置106の第1の実施形態を示すブロック図である図3を参照する。クライアント装置106の第1の実施形態は、クライアントインターラクションモジュール302とミドルウェア304とアプリケーション306とを含む。クライアント装置106のこの第1の実施形態は、クライアントにSI−MFP102とインターラクトさせるベース機能を提供する。
【0050】
ミドルウェア304は従来のものであり、クライアント装置106のオペレーティングシステムとアプリケーション306との間で動作する任意のソフトウェアである。例えば、ミドルウェア304は、ウェブサーバ、アプリケーションサーバ、コンテンツ管理システム、及びアプリケーションの開発と配信のプロセスをサポートする同様のツールである。ミドルウェア304は、信号ライン308によりクライアントインターラクションモジュール302と結合している。
【0051】
アプリケーション306は従来のものであり、ユーザが実行したいタスクにコンピュータの能力を直接利用する任意のソフトウェアを含む。ソフトウェアアプリケーションの典型例は、ワードプロセッサ、スプレッドシート、電子メールアプリケーション、ファイナンスアプリケーション、メディアプレーヤ、ウェブブラウザアプリケーション等である。アプリケーション306は、信号ライン310によりクライアントインターラクションモジュール302と結合している。
【0052】
クライアントインターラクションモジュール302は、本発明の付加機能を提供し、クライアント装置106に図6−8を参照して以下に説明するやり方で動作させる。クライアントインターラクションモジュール302は、JPEG2000インターラクティブプロトコル(JPIP)クライアント320とクライアント印刷制御モジュール326とをさらに有する。
【0053】
JPIPクライアント320は、クライアント106にJPIPクライアントとして動作させ、JPIPサーバと通信させる従来のソフトウェアである。JPIPクライアント320により、クライアント106は、SI−MFP102とインターラクトして、IUIファイルを標準または独自のビュアー(viewer)で使用して、IUI形式の文書またはその集まり(collection)をズーム、パン、サーチ(search)、ブラウズ(browse)する。また、IUIファイルを文書管理システムに記憶、読み出し、ソート(sort)、電子メール送信、または入力し、SI−MFP102無しにIUIファイルを印刷することができる。JPIPクライアント320は、SI−MFPとの拡張インターラクションも提供する。この拡張インターラクションにはJPIP標準規格で規定されたクライアント/サーバ通信が含まれる。上記の機能はJPIPの場合に説明したが、当業者には、他の通信プロトコル(アドビ社のPDFフォーマット等)でも同様の機能を提供できることが分かるであろう。
【0054】
クライアント印刷制御モジュール326は、SI−MFP102の印刷インターラクションモジュール512とインターラクトするソフトウェアである。クライアント印刷制御モジュール326を使用して、SI−MFP102、SI−MFP132、リモートサーバ120、またはその他のクライアント装置106と関連するローカルプリンタにおいてファイルを印刷する、ユーザからのコマンドを送信する。一実施形態では、クライアント印刷制御モジュール326は、JPIPクライアント320を使用しこれと協働して、SI−MFP102の印刷インターラクションモジュール512を参照して上で説明した4種類の印刷を可能にするクライアント動作を実行する。具体的に、クライアント印刷制御モジュール326は、画像のソース(IUIファイル及び/またはSI−MFPサーバからの文書)を決定するSI−MFPプリンタドライバを用いて印刷を開始し、サーバとして機能するSI−MFP102での印刷を行う。クライアント印刷制御モジュール326は、画像のソース(IUIファイル及び/またはSI−MFPサーバからの文書)を決定するSI−MFPプリンタドライバを用いて印刷を開始し、サーバとして機能するSI−MFP132以外のSI−MFP(例えば、SI−MFP132)での印刷を行う。クライアント印刷制御モジュール326は、さらに、画像のソース(IUIファイル及び/またはSI−MFPサーバからの文書)を決定するSI−MFPプリンタドライバを用いて印刷を開始し、クライアントにおいて高解像度画像データを集め、非SI−MFPプリンタで印刷する。クライアント印刷制御モジュール326は、クライアント装置106のローカル(local)な印刷も制御する。この場合、クライアント印刷制御モジュール326は、クライアント装置106に接続されているローカルのプリンタの能力を判断(determine)し、IUIファイルまたは元の高解像度ファイルのいずれかを読み出し、それをクライアント装置106に接続されているローカルのプリンタに印刷(rendering)のために送信する。クライアント印刷制御モジュール326は、JPIPクライアント320、クライアント生成モジュール328、ミドルウェア304、及びアプリケーション306と通信するように構成されている。
【0055】
クライアント生成モジュール328は、SI−MFP102の生成モジュール510と同様である。クライアント生成モジュール328は元の高解像度ファイルからIUIファイルを生成するように構成されている。ほとんどの場合において、元の高解像度ファイルはSI−MFP102に集中して格納されているので、そのファイルとIUIファイルはネットワーク上の多くのユーザに対してアクセス可能である。しかし、場合によっては、IUIファイルをクライアント装置106で生成し、そのIUIファイルをSI−MFP102に即時使用のために送信し、後でネットワークの使用率が低い時に、元の高解像度ファイルをSI−MFP102に送信することも有利である。クライアント生成モジュール328は、元の高解像度ファイルからIUIファイルを生成し、他の装置に送信するためにそのファイルをJPIPクライアント320に送信することができる。さらに別の実施形態では、IUIファイルには一意的な識別子またはファイル名が与えられ、ネットワーク106において区別可能である。かかる場合、クライアント生成モジュール328は、SI−MFPの生成モジュールと通信して、その一意的な識別子またはファイル名を読み出す。例えば、その識別子は、ファイル名と、IUIファイルが生成された元の高解像度ファイルのハッシュであってもよい。クライアント印刷制御モジュール328は、JPIPクライアント320、クライアント生成モジュール328、ミドルウェア304、及びアプリケーション306と通信するように構成されている。当業者には、クライアント生成モジュール328と同様のモジュールを従来のMFP、プリンタ、ファックス等の任意のコンピューティング装置の一部として含め、クライアントとしてSI−MFP102とインターラクトできることが分かるであろう。
独立使用可能画像(IUI)ファイルフォーマット
ここで、図9A−9Dを参照して、IUIファイル902のいろいろな実施形態を説明する。IUIファイル902は任意数の相異なるフォーマットを取り、任意数の相異なるファイルプロトコルを使用することができる。さらに、同じ高解像度の元画像に対してフォーマットが異なる多数の相異なるIUIファイル902があってもよい。一実施形態では、IUIファイル902は、コードストリーム、マルチメディアサムネイル、または低解像度にしたその文書全体等の元文書の表示と、その文書のSI−MFP中のロケーションへのリンクまたはSI−MFPにより提供されるデータを参照するシンタックス(syntax)等の元文書への参照とを含む。第2の実施形態では、IUIファイル902は次のものを含む:1)画像データの少なくとも1つのコードストリーム、2)別の画像情報を含むかリンクしているオブジェクトへの少なくとも1つのリンク(このリンクは元の画像全体のまたはその一部のコードストリームを含む、(1)より多くの情報を含むオブジェクトであってもよいし、他のIUIファイルであってもよいし、(1)より多くの画像情報を含むその他の関連オブジェクトでもよい。)、または3)画像データを表示する少なくとも1つのフォーマット記述。第3の拡張された実施形態では、IUIファイル902は、第2の実施形態について上で説明した要素と、画像データを表示するための複数のフォーマット記述とを含む。上記の実施形態のどのコンポーネントを用いても、IUIファイル902をサーバ102において、または「ジャストインタイム」にクライアント106においてユーザの所望のフォーマットに変換することができる。
【0056】
ここで、本発明による独立使用可能画像ファイル902の第1の実施形態を示すブロック図である図9Aを参照する。図9Aは、IUIファイル902と、その元の高画質・高解像度画像ファイル904との関係を図式的に示している。IUIファイル902は、好ましくは、低解像度ファイル906と、メタデータその他の情報のスケルトン(skeleton)ファイル908とを含む。「スケルトンファイル」は、コードストリームはまったく含まず、他のファイルやコードストリームへの参照のみを含む文書ファイルである。一実施形態では、低解像度ファイル906は、複数のコードストリームまたは要素910a−910cを含み、これらは完全な文書の所定レベルの精度の表示である。低解像度ファイル906は表示若しくは印刷でき、スケルトンファイル908の情報は無視される。スケルトンファイル908は、メタデータと、低解像度ファイル906中のコードストリーム910a−910cへの複数のポインタ912と、元の高画質・高解像度画像ファイル904へのポインタ914とを含む。例えば、スケルトンファイル908は普通は非常に小さく、1ページ当たり3キロバイト以下である。よって、元の高画質、高解像度画像ファイル904を他の装置で表示または印刷する必要があるときは、容易に特定及び読み出しすることができる。一実施形態では、IUIファイル902はPDFファイルであり、その中にJPMファイルがスケルトンファイルとして適当なメタデータロケーション(location)に入っている。図9Dを参照されたい。アクロバットリーダ(Acrobat reader)等のPDF表示ツールは、スケルトンファイル908中のデータを単に無視する。別の実施形態では、IUIファイル902はJPMファイルであり、ネストされた(nested)JPMファイルをスケルトンファイル908として含む。
【0057】
図9Bは、本発明による独立使用可能画像ファイル902の第2の実施形態を示すブロック図である。IUIファイル902の第2の実施形態の構造は、第1の実施形態のものと同様である。分かりやすくするため、機能が同一または類似しているコンポーネントは同じ参照数字を用いて示した。第2の実施形態では、IUIファイル902は、複数のコードストリーム910a−910cを有する低解像度ファイル906と、複数のポインタ918を有するスケルトンファイル908を含む。IUIファイル902の第2の実施形態は、有利にも、内部と外部を両方とも指すポインタ918を含む。各ポインタ918は、好ましくは、低解像度ファイル910a−910c中のコードストリームへの参照912を含む。各ポインタ918は、高画質・高解像度画像ファイル904中の対応するコードストリームへの参照916も含む。高画質・高解像度画像ファイル904中のコードストリームは、低解像度画像ファイル906中の対応するコードストリーム(counterparts)より大幅に多い情報を有する。このように、ユーザがIUIファイル902を見てパン(pan)やズーム(zoom)動作を実行し、その画像を有効に表示するためには低解像度ファイル906にある情報以上の情報が必要となった時、装置106により多くの情報を提供するために使用できるので、第2の実施形態のスケルトンファイル908は特に有利である。PDFファイルやJPMファイルは単に例として使用したものであり、低解像度ファイル906、高画質・高解像度画像ファイル904、スケルトンファイル908、及びIUIファイル902には別の種類のファイルフォーマットをいくらでも使用できることが、当業者には分かるであろう。
【0058】
ここで、IUIファイル902の他の実施形態を示す図9Cを参照する。ここでは、スケルトンファイルは、他のファイル内に含まれるコードストリームを、そのファイルのフォーマットがスケルトンファイルのものとは違っていても参照する。例えば、IUIファイル902のこの実施形態は、マスク及び画像オブジェクトのいくつかのコードストリームを含むPDFファイルである。図示はしていないが、これらの画像を合成して文書画像(または文書画像の数頁)にするのに必要な全てのPDFシンタックスも含む。IUIファイル902は、同じコードストリームオブジェクトを合成して同一または類似の文書画像(またはその頁)にするためのJPMシンタックスを含むJPMスケルトンファイルも含む。しかし、JPMファイルはコードストリームを含まず、PDFファイル中のコードストリームへの参照のみを含む。また、このJPMスケルトンファイルはPDF中にメタデータとして含まれてもよい。
IUIファイルの生成方法
ここで、図6を参照して、複合機からの画像提供方法の第1の実施形態を説明する。プロセスは、最初に、画像データをキャプチャまたは受信する(ステップ602)。次に、受信したデータは表示された画像(rendered image)であるか判断する(ステップ604)。表示(された)画像でないとき、画像をラスター化(rasterize)し(ステップ606)、ステップ608に進む。画像がすでに表示画像であるとき、ステップ604から直接ステップ608に進む。ステップ608において、SI−MFP102において高画質・高解像度の主画像を変換し記憶する。次に、主画像から副画像を生成する(ステップ610)。上記のとおり、副画像は、好ましくは低解像度かつ低画質の画像であり、ネットワークの伝送特性、クライアント装置106の表示特性、及び/またはクライアント装置106のローカルプリンタのプリンタ特性に合ったものである。高画質・高解像度の主画像ファイルの生成(ステップ608)と、副画像ファイルの生成(ステップ610)とは、図6Bを参照して以下で詳しく説明する。次に、主画像への参照を生成する(ステップ612)。この参照は、単純なポインタであってもよいし、2つのファイル間の関係を生成する同種の何らかのメカニズムであってもよい。副画像と参照は、生成されると、結合されてIUIファイルが生成される(ステップ614)。最後に、ユーザは、IUIファイルとインターラクトして、例えばファイルを表示、印刷、送信、その他の操作を行う。
【0059】
ここで、IUIファイル902と高解像度ファイルの生成プロセスの一実施形態を記載した図6Bを参照する。本プロセスは、最初にステップ620において、元画像ファイルを受信または入力し、その元田いるがスキャンされた文書か印刷された文書かどうかを決定する。スキャンされた文書からのIUIファイル902の生成は、印刷された文書からのものと少し異なる。
【0060】
スキャンされた文書(以下、スキャン文書)の場合、ステップは以下の通りである。一実施形態では、元の高解像度のスキャン文書画像のコンテンツ(領域セグメンテーション、OCR、グラフィック、テキスト、画像、マスクセグメンテーション等)を分析する(ステップ622)。文書画像は、1つ以上の別々の文書オブジェクトとして処理される領域に分割されるか、またはマスクと画像のペアに分割される文書オブジェクトに分割される。マスクオブジェクトはシャープなバイナリ画像を含む傾向があり、それゆえ通常はJBIG2等のバイナリ圧縮器で圧縮される。一方、画像オブジェクトは、通常は滑らかな連続階調画像を含み、JPEG2000等の連続階調圧縮器で圧縮される。
【0061】
バイナリマスクオブジェクトデータは、従来手段によりステップ626の圧縮の前にサブサンプリングされても、されなくてもよい。高解像度のサブサンプリングされたマスクがIUIに使える解像度であれば、それをコピーする。IUIに使える解像度でなければ、IUIに適する第2のサブサンプリングされたマスクを高解像度バージョンと同時に生成する。
【0062】
次に、IUIと高解像度バージョンのバイナリマスクオブジェクトが別々に圧縮される。IUIマスクオブジェクトにJBIG2等の量子化可能なバイナリ圧縮器を使用する場合、残りのビットは必要に応じて量子化してもしなくてもよい。別の実施形態では、JBIGのサブサンプリング機能を用いて、IUIのサブサンプリングを行い、ステップ626と630は結合される。こうすることにより有利になるのは、後のJPIPインターラクションにおいて、IUIマスクデータを(低解像度ビットを繰り返さずに)JBIG画像の高解像度部分のみで補足することができ、高解像度マスクオブジェクトを生成できるという点である。さらに別の実施形態では、JBIG2を使用してステップ626と630とを結合し、JBIG2で圧縮されたマスクオブジェクトのコードブックを交換できる。IUI文書は低解像度シンボルのコードブックを有し、一方高解像度ファイルは高解像度シンボルのコードブックを有する。
【0063】
画像オブジェクトデータは従来手段により別途IUIのためにサブサンプリングできる(ステップ628)。次に、画像オブジェクトを別々に圧縮する(ステップ632)。しかし、JPEG2000を使用する場合、ステップ628と632を結合できる。最初に、画像オブジェクト全体を圧縮する。次に、JPEG2000解析技術を用いて、画像オブジェクトの量子化バージョンをIUIのために抽出する。
【0064】
IUIと高解像度画像をステップ634と636においてそれぞれ別々にフォーマットする。使用されるフォーマットはユーザの(IUIファイルに対する)選択と、システム設計者の(高解像度に対する)選択によって決まり得る。一実施形態では、IUIはPDF文書フォーマットであり、高解像度ファイルはJPM文書フォーマットである。この場合、JPM高解像度文書ファイルの「スケルトン(skeleton)」バージョン(データは含まず、データへのポインタのみを含む)を「メタデータ」としてIUI PDF文書ファイルに加えることができる。こうすることにより、すべてのPDFリーダはIUIファイルを読むことができ、一方、特殊なリーダまたはプラグインソフトウェアは高解像度ファイルにアクセスすることができる。
【0065】
他の実施形態では、(任意のフォーマットの)IUIファイルは高解像度JPMファイルへのポインタを含む。高解像度ファイルにアクセスするため、JPIPセッションを確率し、クライアント106ではJPM/JPIPビュアーを使用する。
【0066】
印刷文書の場合、次のプロセスが行われる。情報源(source)は、印刷された文書の場合、ポストスクリプトやPDFやMS XPSなどのページ記述言語であることが多い。または、おそらく、独自のグラフィックまたはレンダリング(rendering)の命令セットがある。いずれの場合でも、命令を処理している間に、文書を解析することができる(ステップ624)。かかる解析の実行の実施形態は、同時係属中の米国特許出願第11/515,241号(出願日2006年8月31日、発明の名称「文書表示における画像セグメント集積方法(Techniques for Image Segment Accumulation in Document Rendering)」)に開示されている。この文献はここに参照援用する。マスクと画像オブジェクトは、一旦取得すると、スキャンした場合と同じ方法で処理できる。別の実施形態では、マスク及び画像オブジェクトを2度表示(render)することができる。1回はIUIファイルに対してであり、1回は高解像度ファイルに対してである。こうすることにより、ステップ624をステップ626及び/または628と結合する。
【0067】
IUIを生成するためのパラメータ(例えば、好ましい解像度、圧縮データサイズ、圧縮タイプ、ファイルフォーマット、色等)はユーザ及び/またはクライアントサイドの文書処理設計またはアーキテクチャにより選択される。これらは、インストール時にSI−MFPに設定するか、ユーザのシステム管理者により事前設定されるか、各事例に対してユーザによりリセットされる。高解像度画像のパラメータは、問題となるSI−MFP102の最大能力により決まる。しかし、ユーザが再設定することもできる。
文書提供方法
図7Aと図7Bを参照して、SI−MFP102からの文書提供方法の一実施形態を説明する。図7Aと図7Bは、文書の提供においてSI−MFP102により行われるステップとプロセスを記載している。プロセスの開始において、SI−MFP102が画像データを受信する。次に、ステップ708において、文書プロセッサ&サーバ204は、図6を参照して上で説明したように、主画像を生成し記憶する(ステップ708)。主画像は高画質かつ高解像度の画像である。次に、SI−MFP102は副画像または表示画像を生成する(ステップ710)。副画像は、好ましくは、主画像と比較して低画質かつ低解像度の画像である。例えば、副画像は、米国カリフォルニア州サンノゼ市のアドビ社が推奨しているポータブル文書フォーマット(PDF)の画像であってもよい。次に、SI−MFP102は主画像への参照を生成する。次に、SI−MFP102は、表示画像と参照から生成されるIUIファイル902を生成する(ステップ714)。SI−MFP102は、次に、IUIファイル902をクライアント装置106に送信する。
【0068】
図7Bを参照する。図7Bには、SI−MFP102が実行するその他の処理が記載されている。特に、留意すべきことは、IUIファイル902がSI−MFP102によりクライアント装置106に送信されると、サーバ102とクライアント装置106はユーザ入力に応じてインターラクトし、主画像ファイルの全部またはその選択された部分を提供する。ここで、SI−MFP102により行われる処理を詳細に説明する。SI−MFP102は、IUIファイル902をクライアント装置106に送信してから少し経つと、そのクライアント装置106から信号を受信する(ステップ718)。SI−MFP102が受信する信号には、1)行うべき動作の表示、及び2)主ファイルを特定してアクセスできるような、IUIファイル902の一意的な識別子。
【0069】
SI−MFP102により行われるプロセスは、次に、受信した信号がクライアントディスプレイの直接的インターラクションするためのJPIPセッションを開始するものであるか判断する(ステップ720)。一実施形態では、直接的インターラクションは、画像のパン(panning)、画像のズーム(zooming)、ブラウズ(browsing)、またはIUIファイルの編集を含む。ステップ718で受信した信号がクライアントディスプレイにおいて直接的インターラクションをするためのJPIPセッションの開始の命令であるとき、ステップ722に進み、IUIファイル902の表示と編集のためのJPIPクライアント/セッションを確率する。本発明により、ユーザにはディスプレイ画像ファイルが提供される。しかし、その画像を見てユーザが拡大したりフォーカスしたりしたい時、本発明により、主画像ファイルにある追加データをユーザに提供することが容易になる。新しいデータは、読み出されると、クライアント装置106に送信される(ステップ724)。データが送信されると、ステップ718に戻り、クライアント装置106から別の信号を受信したかどうか判断する。
【0070】
一方、命令がクライアントディスプレイにおいて直接インターラクションするためのJPIPセッションを開始するものでなければ、ステップ720からステップ726に進み、SI−MFP102は受信した信号がSI−MFP102において文書を印刷するものであるか判断する。そうであれば、SI−MFP102はIUIファイル902に対応する主画像を決定する(ステップ728)。特定された主画像ファイルは、読み出され、SI−MFP102により印刷される(ステップ730)。SI−MFP102は主画像ファイルを使用することができるので、SI−MFP102が印刷する文書は、単にディスプレイ画像ファイルを印刷して得られるものよりも画質や詳細レベルが非常に高いものである。ステップ730のプロセスが始まると、ステップ718に戻り、クライアント装置106から別の信号を受信したかどうか判断する。
【0071】
命令がSI−MFP102において印刷するものでないとき、ステップ726からステップ732に進み、SI−MFP102は命令が他の装置とリモートインターラクションを開始するものであるかどうか判断する。例えば、クライアント106は、第1のSI−MFP102が他の装置とJPIPセッションを確立し、第2のSI−MFP132が表示と印刷を行い、第1のSI−MFP102がJPIPセッションのクライアントとなり、第2のSI−MFP132がJPIPセッションのサーバとなることを欲する。命令が他の装置とリモートインターラクションを開始するものであるとき、SI−MFP102は理モード装置とJPIPセッションを設定し(ステップ734)、特定のIUIファイルを要求する。次に、クライアント106はSI−MFP102を介してリモートサーバ(第2のSI−MFP132)とインターラクトする(ステップ736)。リモートサーバとのインターラクションには、画像のパン(panning)、画像のズーム(zooming)、高解像度ファイルの編集、及び高解像度ファイルの印刷が含まれる。ステップ730の開始後、ステップ718に戻り、クライアント装置106から別の信号を受信する。命令がリモートサーバで文書を印刷するものでないとき、ステップ742に進み、IUIファイル902の表示が完了したか判断する。完了していれば、本方法は終了する。完了していなければ、ステップ718に戻り、クライアント装置106から別の信号を待つ。当業者には、判断ステップ720、726、732とそれに関連するプロセスはどんな順序で実行してもよく、図7Bに示した順序は一例に過ぎないことが分かるであろう。
【0072】
図7Cを参照して、IUIファイル902とインターラクトするプロセスを説明する。図7Cは、IUIファイル902とインターラクトする時にクライアント装置106が実行するプロセスとステップを記載し、SI−MFP102について図7Aと図7Bを参照して上で説明したプロセスと相互に関係している。クライアント装置106におけるプロセスにおいて、最初に、IUIファイル902を受信する(ステップ750)。ユーザはこのファイルを操作でき、クライアントはIUIファイル902で表示を生成する(ステップ752)。クライアント装置106は、次に、ユーザから入力を受け取る(ステップ754)。ステップ756に進み、ユーザが画像のパンまたはズームを表示するコマンドを入力し、高解像度ファイルとインターラクト(interact)するためにSI−MFP102とJPIPセッションを確立するか決定する。ユーザが画像のパンまたはズームのコマンドを入力したとき、ステップ758に進み、独立使用可能画像ファイルへの参照と、新しい画像を読み出す命令とをSI−MFP102に送信する。SI−MFP102はこれに応答して、クライアント装置106は新しい画像データを受信し(ステップ760)、その新しいデータを用いて画像の表示を更新する。次に、ステップ754に進み、ユーザからの次の入力を受信、または待つ。入力コマンドがパンまたはズームのコマンドでないとき、ステップ756からステップ762に行く。ステップ762において、クライアント装置106は、ユーザから受け取った入力がSI−MFP102において文書を印刷するコマンドであるか判断する。ユーザから受け取った入力がSI−MFP102において文書を印刷するコマンドである場合、クライアント装置106は、印刷コマンドとともにIUIファイル902への参照(reference)をSI−MFP102に送信する(ステップ764)。命令を送信すると、ステップ754に進み、ユーザからの次の入力を受け取り、または待つ。ステップ762において、ユーザからの入力がサーバ102における印刷命令でない場合、ステップ766に進む。ユーザからの入力がリモートサーバ120において文書を印刷するコマンドであるか判断する(ステップ766)。そうであれば、ステップ768に進み、クライアント装置106は、IUIファイル902への参照、リモートサーバにおいてファイルを印刷する命令、及びリモートサーバの識別情報(identification)をSI−MFP102に送信する。ステップ768が完了すると、ステップ754に戻り、ユーザから次の入力を受け取る。ステップ766において、ユーザからの入力がリモートサーバにおいて文書を印刷するコマンドでないと判断した場合、ステップ770に行く。ステップ770において、ユーザからの入力が、ローカルプリンタ1010等の非JPIP対応の装置において文書を印刷するものであるか判断する。そうであれば、クライアント装置106はSI−MFP102に、画像の高解像度バージョンを適当に生成し、それを装置用フォーマットするように命令する。フォーマットされた適当な高解像度画像は、印刷のためにローカルプリンタに送られ(ステップ774)(またはクライアント106に返送され)、ステップ754に戻り、次の入力をユーザから受ける。ユーザからの入力がローカルプリンタにおいて印刷するコマンドでない場合、ステップ770からステップ776に進む。ステップ776において、クライアントはユーザからさらに入力があるか判断する(ステップ776)。あれば、ステップ754に戻り、ユーザからの入力を受け取る。なければ、本方法は終了する。
【0073】
図8を参照して、SI−MFP102から文書を提供する方法の第2の実施形態を説明する。図8の方法は、文書の提供が主にSI−MFP102において行われる第1の実施形態と比較して、クライアント装置106において本発明がどのように動作するかを示している。本方法は、最初に、クライアント106においてデジタル画像ファイルを受信する(ステップ802)。例えば、デジタル画像はクライアント装置106に結合したローカルスキャナにより生成される。あるいは、デジタル画像はクライアント装置106と同じコンピューティング装置上で実行されているアプリケーションにより生成されてもよい。次に、デジタル画像ファイルをクライアント装置106において圧縮する(ステップ804)。任意的に、画像はクライアント装置106においてラスター化(rasterized)されてもよい(ステップ806)。次に、クライアント装置106は、SI−MFP102に独立使用可能画像(IUI)ファイル名を要求して受け取る(ステップ808)。このクライアント装置106と、その他のクライアント装置106、その他のサーバ120、またはその他の任意の装置との間で独立使用可能画像の転送と使用をできるようにするため、SI−MFP102は、任意の独立使用可能画像ファイルとその対応する高解像度・高画質の主ファイルとがその独立使用可能画像ファイル名で特定できるように、一意的な名前空間を保持(maintain)する。このように、主ファイルとIUIファイル902は、SI−MFP102、その他のサーバ120、または任意のクライアント装置106に記憶され、アクセスしたりインターラクトしたりできる。IUIファイル902のファイル名をSI−MFP102から取得すると、クライアント装置106は、高解像度画像を生成し、それをSI−MFP102に記憶のために送信する(ステップ810)。当業者には、高解像度画像はクライアント装置106に一時的に記憶されることが分かるであろう。高解像度画像は、すぐにサーバ102に送信するか、クライアント装置106とSI−MFP102との間の通信チャネルのトラフィックが最小である時にサーバ102に送信するか、複数の部分に分割して部分ごとにSI−MFP102に送信することができる。クライアント装置106は、ディスプレイ解像度画像も生成する。例えば、このディスプレイ解像度画像は、米国カリフォルニア州サンノゼ市のアドビ社が提供しているようなポータブル文書フォーマット(PDF)の画像であってもよい。クライアント装置106は、高解像度画像の部分とディスプレイ解像度画像の部分の間の参照(references)も生成する(ステップ814)。当業者には、上記のステップ810、812、814はどんな順序で実行してもよく、上の説明は単なる一例であることが分かるであろう。次に、クライアント装置106は、受信したファイル名を有するIUIファイル902を生成し、ディスプレイ解像度画像と高解像度画像への参照とを含める。IUIファイル902は、クライアント装置106において使用して(ステップ818)、例えば、IUIファイル902をクライアント装置106に記憶し、クライアント装置106においてIUIファイル902を表示し、クライアント装置106においてIUIファイル902を印刷することができる。最後に、IUIファイル902をSI−MFP102に送信して(ステップ820)、本方法は終了する。
別のシステムアーキテクチャ
図10Aは、複合機1002から文書を提供する、本発明のシステム1000aの第2の実施形態を示すブロック図である。システム1000aは、SI−MFP1002と、リモートSI−MFP1004と、データベースサーバ1006と、クライアント装置1008と、ローカル接続プリンタ1010とを含む。装置間の接続はLANやWANなどの従来のネットワーク接続である。図10Aのシステム1000aは、高解像度で高画質の元の画像ファイル904がSI−MFP1002、リモートSI−MFP1004、データベースサーバ1006、及びクライアント装置1008にあり、及び/または生成されるアーキテクチャを示している。さらに、図5を参照して上で説明したモジュールは、システム1000aの相異なるコンポーネントに分散していてもよい。例えば、受信・記憶モジュール504はデータベースサーバ1006の一部であってもよい。独立使用可能画像ファイル902は、生成されると、印刷や表示のための装置に送信することができる。さらに、独立使用可能画像902は、ユーザの要求に応じて、SI−MFP1002、リモートSI−MFP1004、またはプリンタ1010上の対応するファイルを印刷するために使用できる。さらに、IUIファイル902をシステム1000aのいずれの装置に記憶することもできる。本発明の有利性は、印刷装置に送信したファイルがその装置の印刷能力にマッチ(match)することである。よって、SI−MFP1002とリモートSI−MFP1004は高解像度の印刷能力を有するので、それらが選択された印刷装置であれば、高解像度、高画質の元の画像ファイル904はそれらに送信し、低解像度画像ファイル906は低い解像度の印刷能力であるローカルプリンタ1010により使用できる。このアーキテクチャのさらに別の有利性は、データベースサーバ1006が、非常に大きい元のファイルではなくIUIファイル902のみを記憶すればよく、記憶容量を大幅に節約することができることである。それでも、SI−MFP1002に接続しなくても、データベースサーバ1006に記憶されたIUIファイル902を検索、ブラウジング、ビューイング(viewing)に使用することができる。
【0074】
図10Bは、複合機1002から文書を提供する、本発明のシステム1000bの第3の実施形態を示すブロック図である。図10Bのシステム1000bは図10Aのシステムに似ているが、コンテンツ管理サーバ1012と複数のクライアント装置1008を含む。この実施形態は、コンテンツ管理サーバ1012等の幅広くアクセス可能なロケーション(location)に高解像度で高画質の元画像をすべて記憶するメカニズムを示している。こうすることで、複数のSI−MFPがファイルにアクセスして印刷や表示をできる点で有利である。当業者には、複数のコンテンツ管理サーバ1012があってもよく、それらに画像ファイルを分散しても、キャッシュしても、複製してもよいことが分かるであろう。また、従来のセキュリティー機構を設けて、ユーザがセットしたアクセス制御に従って、高解像度、高画質の元画像ファイル904のみならず、独立使用可能画像ファイル902へのアクセスを制限してもよいことが、当業者にはわかるであろう。留意すべきことは、本発明の範囲内で、複数のコンテンツ管理サーバを分散して使用する場合、BitTorrentその他のピア・ツー・ピアコンテンツ複製システム等の負荷や帯域幅をバランスさせるシステムを利用してもよいことである。かかるシステムにより、単一組織内の高解像度データの印刷を繰り返すことによる帯域幅コストが大幅に減少する。
【0075】
本発明の実施形態の上記の説明は、例示と説明を目的にしたものである。包括的であること、開示した詳細な内容に本発明を限定することを目的としたものではない。上記の教示を考慮して、多くの修正と変形が可能である。本発明の範囲はこの詳細な説明により限定されるのではなく、本出願の特許請求の範囲により限定される。当業者には言うまでもなく、本発明はその精神と本質的特徴から逸脱することなく、他の具体的な形式に化体させることができる。同様に、モジュール、ルーチン、機能、属性、方法その他の態様の具体的な名称や分け方は必須でも重要でもなく、本発明を実施するメカニズムや機能の名称、分け方、フォーマットは異なるものであってもよい。さらに、当業者には言うまでもなく、本発明のモジュール、ルーチン、機能、属性、方法、その他の態様は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組合せとして実施することができる。もちろん、本発明のコンポーネント(例えばモジュール)がソフトウェアとして実施された場合、そのコンポーネントはスタンドアロンのプログラムとして、大きなプログラムの一部として、複数の個別プログラムとして、静的または動的にリンクされたライブラリとして、カーネルロードモジュールとして、デバイスドライバとして、及び/またはコンピュータプログラミングの当業者が現在または将来知り得るその他の任意の方法として実施することができる。また、本発明は、特定のプログラミング言語や特定のオペレーティングシステムや環境における実装に決して限定されない。従って、本発明の開示は、本発明の範囲を例示することを目的とするものであり、限定することを目的とはしていない。本発明の範囲は特許請求の範囲に記載されている。
【0076】
本発明の実施態様をまとめると少なくとも以下のものが含まれるが、これに限定はされない。
(付記1)文書提供装置であって、
主ファイルから独立使用可能ファイルを生成するように構成され、前記主ファイルを受信して前記独立使用可能ファイルを出力するように結合され、前記独立使用可能ファイルを伝達するように結合された文書プロセッサと、
前記文書プロセッサと結合し、前記主ファイルと前記独立使用可能ファイルとを格納するように構成されたデータ記憶装置とを有する文書提供装置。
(付記2)前記文書を印刷し、画像をキャプチャして前記主ファイルを作成するように構成された複合機をさらに有する、付記1に記載の装置。
(付記3)前記文書プロセッサは、少なくとも1つのクライアント装置とインターラクトするサーバとして機能するように構成された、付記2に記載の装置。
(付記4)前記複合機は、印刷、スキャン、ファックス、コピー、及びデータ転送を含む機能を1つのハウジングに含むオフィス機器である、付記2に記載の装置。
(付記5)前記文書プロセッサは、前記主ファイルと前記独立使用可能ファイルとを格納して読み出す、前記データ記憶装置と協働する受信・記憶モジュールをさらに有する、付記1に記載の装置。
(付記6)前記文書プロセッサは、他の装置との間で前記主ファイルと前記独立使用可能ファイルとを送受信する、前記他の装置と通信するように結合された伝送モジュールをさらに有する、付記1に記載の装置。
(付記7)前記伝送モジュールは前記主ファイルの一部を送信できる、付記6に記載の装置。
(付記8)前記文書プロセッサは、クライアントとインターフェイスして前記独立使用可能ファイルに関する付加情報を提供する、前記クライアントと通信するように結合したディスプレイインターラクションモジュールをさらに有する、付記1に記載の装置。
(付記9)前記ディスプレイインターラクションモジュールは、独立使用可能ファイル名を受信し、主ファイルの一部分を特定し、前記主ファイルの特定された部分を送信することができる、付記8に記載の装置。
(付記10)前記文書プロセッサは、さらに、主ファイルを受け取り前記独立使用可能ファイルを生成する生成モジュールであって、前記主ファイルを受け取り前記独立使用可能ファイルを提供するように結合された生成モジュールを有する、付記1に記載の装置。
(付記11)前記独立使用可能ファイルは、前記主ファイルの所定精度レベルの表示である複数のコードストリームを有する低解像度ファイルと、メタデータその他の情報を含むスケルトンファイルとを有する、付記10に記載の装置。
(付記12)前記文書プロセッサは、さらに、ユーザの要求に応じて、送信されたファイルの解像度を受信装置の解像度に自動的に合わせ、前記独立使用可能ファイルまたは前記主ファイルを前記受信装置に送信する印刷インターラクションモジュールを有する、付記1に記載の装置。
(付記13)前記印刷インターラクションモジュールは、前記他の装置の印刷能力に基づき前記受信装置に送信するファイルを決定する、付記12に記載の装置。
(付記14)さらに、前記文書プロセッサとインターラクトして、前記主ファイルの印刷、または前記独立使用可能ファイルの表示を可能とする、前記文書プロセッサと結合したクライアントインターラクションモジュールを有する、付記1に記載の装置。
(付記15)前記クライアントインターラクションモジュールは、さらに、前記文書プロセッサとの間でコマンド、前記IUIファイル、前記主ファイル、またはその部分を送受信する、前記文書プロセッサと結合したクライアント通信モジュールを有する、付記14に記載の装置。
(付記16)前記クライアントインターラクションモジュールは、さらに、前記IUIファイル、前記主ファイル、またはその部分を記憶する、前記文書プロセッサに結合したクライアント記憶モジュールを有する、付記14に記載の装置。
(付記17)前記クライアントインターラクションモジュールは、さらに、前記IUIファイルの表示に関するユーザ入力情報を受け取り、前記IUIファイルの表示で与えられたデータ以上の情報が必要か判断し、前記文書プロセッサと通信するように構成されたクライアントディスプレイ制御モジュールをさらに有する、付記14に記載の装置。
(付記18)前記クライアントインターラクションモジュールは、さらに、前記文書プロセッサとインターラクトして、ユーザからの前記主ファイルの印刷コマンドを送信するクライアント印刷制御モジュールを有する、付記14に記載の装置。
(付記19)前記クライアントインターラクションモジュールは、さらに、主ファイルから独立使用可能ファイルを生成するように構成された、前記主ファイルを受信するように結合され、前記文書プロセッサに前記独立使用可能ファイルを出力するように結合されたクライアント生成モジュールを有する、付記14に記載の装置。
(付記20)前記文書プロセッサと通信するように構成され、前記独立使用可能ファイルを操作するクライアント装置をさらに有する、付記1に記載の装置。
(付記19)独立使用可能ファイルの生成方法であって、
データを受信する段階と、
前記受信したデータを主ファイルとして記憶する段階と、
前記主ファイルの所定精度レベルの表示である複数のコードストリームを有する副ファイルを前記主ファイルから生成する段階と、
前記主ファイルへの参照を生成する段階と、
前記参照と前記副ファイルとを前記独立使用可能ファイルとして結合する段階とを有する方法。
(付記20)前記参照は前記主ファイルへのポインタである、付記19に記載の方法。
(付記21)前記独立使用可能ファイルを、クライアント装置、複合機、プリンタ、サーバ一体型複合機のうちの1つに送信する段階をさらに有する、付記19に記載の方法。
(付記22)クライアント装置において、前記独立使用可能ファイルを表示、印刷、送信することにより前記独立使用可能ファイルとインターラクトする段階をさらに有する、付記19に記載の方法。
(付記23)前記受信データは表示された画像であるかどうか判断する段階と、
前記受信データが表示された画像でないとき、前記データをラスター化する段階とを有する、付記19に記載の方法。
(付記24)前記受信データを圧縮する段階をさらに有する、付記19に記載の方法。
(付記25)前記独立使用可能ファイルをクライアント装置に送信する段階と、
前記クライアントから信号を受信する段階とをさらに有する、付記19に記載の方法。
(付記26)前記信号が前記独立使用可能ファイルの表示を修正するものであるか判断する段階と、
新しいデータを決定して主ファイルから読み出す段階と、
新しいデータを前記クライアント装置に送信する段階とを有する、付記25に記載の方法。
(付記27)前記信号は前記独立使用可能ファイルを印刷するものであるかどうか判断する段階と、
前記独立使用可能ファイルに対応する主ファイルを決定する段階と、
決定した主ファイルを印刷のためプリンタに送信する段階とを有する、付記25に記載の方法。
(付記28)前記独立使用可能ファイルは前記画像データを表示するための複数のフォーマット記述子を有する、付記19に記載の方法。
(付記29)前記独立使用可能ファイルはポータブル文書フォーマットであり、前記参照を含むJPMフォーマットのスケルトンファイルを含む、付記19に記載の方法。
(付記30)独立使用可能ファイルとのインターラクト方法であって、
独立使用可能ファイルを受信する段階と、
前記独立使用可能ファイルで表示を生成する段階と、
前記独立使用可能ファイルと関係したユーザ入力を受信する段階と、
前記ユーザ入力に関係する独立使用可能ファイルの部分を決定する段階と、
前記独立使用可能ファイルへの参照と前記部分の識別子とを文書サーバに送信する段階と、
前記独立使用可能ファイルの前記部分に関する追加詳細情報を前記文書サーバから受信する段階とをさらに有する方法。
(付記31)独立使用可能ファイルとのインターラクト方法であって、
独立使用可能ファイルを受信する段階と、
前記独立使用可能ファイルで表示を生成する段階と、
前記独立使用可能ファイルと関係したユーザ入力を受信する段階と、
前記ユーザ入力は前記独立使用可能ファイルを印刷するものであるかどうか判断する段階と、
前記独立使用可能ファイルへの参照と印刷コマンドとを文書サーバに送信する段階とを有する方法。
(付記32)独立使用可能ファイルの生成方法であって、
画像データの複数のコードストリームを提供する段階と、
付加的画像情報を含むオブジェクトへの少なくとも1つのリンク、または付加的画像情報へのリンクを含むスケルトンファイルを提供する段階と、
前記画像データを表示する複数のフォーマット記述子を提供する段階とを有する方法。
(付記33)前記コードストリームを文書画像に合成するのに必要なポータブル文書フォーマットシンタックスを提供する段階をさらに有する、付記32に記載の方法。
(付記34)前記リンクは、前記スケルトンファイルとは異なるフォーマットの他のファイルに含まれるコードストリームを参照する、付記32に記載の方法。
(付記35)前記リンクは、前記複数のコードストリームから選択されたコードストリームを参照する、付記32に記載の方法。
(付記36)前記複数のフォーマット記述子の1つ目はポータブル文書フォーマットシンタックスであり、前記複数のフォーマット記述子の2つ目はJPMシンタックスである、付記32に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】MFPから文書を提供する、本発明の文書提供システムの第1の実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明によるサーバ組み込みMFPの一実施形態を示すブロック図である。
【図3】本発明によるクライアント装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図4】本発明による文書プロセッサ&サーバの一実施形態を示すブロック図である。
【図5】文書プロセッサ&サーバのメモリの一実施形態を示すブロック図である。
【図6A】本発明による文書提供方法の第1の実施形態を示すフローチャートである。
【図6B】本発明による文書提供方法の第1の実施形態を示すフローチャートである。
【図7A】文書提供時において、本発明の文書プロセッサ&サーバにより実行される動作例を示すフロー図である。
【図7B】図7Aに続く、文書提供時において、本発明の文書プロセッサ&サーバにより実行される動作例を示すフロー図である。
【図7C】文書提供時において、本発明のクライアントにより実行される動作例を示すフロー図である。
【図8】本発明による文書提供方法の第2の実施形態を示すフローチャートである。
【図9A】本発明によるIUIファイルの第1の実施形態を示すブロック図である。
【図9B】本発明によるIUIファイルの第2の実施形態を示すブロック図である。
【図9C】本発明によるIUIファイルの他の実施形態を示すブロック図である。
【図9D】本発明によるIUIファイルのさらに他の実施形態を示すブロック図である。
【図10A】MFPから文書を提供する、本発明の文書提供システムの第2の実施形態を示すブロック図である。
【図10B】MFPから文書を提供する、本発明の文書提供システムの第3の実施形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0078】
102 第1のSI−MFP
104 ネットワーク
106 クライアント装置
120 MFP
122 デジタルファイル
126 RIP
132 第2のSI−MFP
202 複合機
204 文書プロセッサ・サーバ
206 データ記憶装置
302 クライアントインターラクションモジュール
304 ミドルウェア
306 アプリケーション
320 JPIPクライアント
326 クライアント印刷制御モジュール
328 クライアント生成モジュール
402 プロセッサ
404 メインメモリ
206/406 データ記憶装置
410 ディスプレイ装置
412 キーボード
414 カーソル制御部
416 ネットワークコントローラ
418 I/O装置
450 制御部
502 オペレーティングシステム
504 受信・記憶モジュール
506 送信モジュール
508 ディスプレイインターラクションモジュール
510 生成モジュール
512 印刷インターラクションモジュール
514 制御モジュール
516 ウェブサーバソフトウェア
518 変換モジュール
520 編集モジュール
1002 SI−MFP
1004 リモートSI−MFP
1006 データベースサーバ
1008 クライアント
1010 プリンタ
1012 コンテンツ管理サーバ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
独立使用可能ファイルの生成方法であって、
データを受信する段階と、
前記受信したデータを主ファイルとして記憶する段階と、
前記主ファイルの所定精度レベルの表示である複数のコードストリームを有する副ファイルを前記主ファイルから生成する段階と、
前記主ファイルへの参照を生成する段階と、
前記参照と前記副ファイルとを前記独立使用可能ファイルとして結合する段階とを有する方法。
【請求項2】
前記受信データは表示された画像であるかどうか判断する段階と、
前記受信データが表示された画像でないとき、前記データをラスター化する段階とを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記受信データを圧縮する段階をさらに有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記独立使用可能ファイルをクライアント装置に送信する段階と、
前記クライアントから信号を受信する段階とをさらに有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記信号が前記独立使用可能ファイルの表示を修正するものであるか判断する段階と、
新しいデータを決定して主ファイルから読み出す段階と、
新しいデータを前記クライアント装置に送信する段階とを有する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記信号は前記独立使用可能ファイルを印刷するものであるかどうか判断する段階と、
前記独立使用可能ファイルに対応する主ファイルを決定する段階と、
決定した主ファイルを印刷のためプリンタに送信する段階とを有する、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記独立使用可能ファイルは前記画像データを表示するための複数のフォーマット記述子を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記独立使用可能ファイルはポータブル文書フォーマットであり、前記参照を含むJPMフォーマットのスケルトンファイルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
文書提供装置であって、
主ファイルから独立使用可能ファイルを生成するように構成され、前記主ファイルを受信して前記独立使用可能ファイルを出力するように結合され、前記独立使用可能ファイルを伝達するように結合された文書プロセッサと、
前記文書プロセッサと結合し、前記主ファイルと前記独立使用可能ファイルとを格納するように構成されたデータ記憶装置とを有する文書提供装置。
【請求項10】
前記文書を印刷し、画像をキャプチャして前記主ファイルを作成するように構成された複合機をさらに有する、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記文書プロセッサは、前記主ファイルと前記独立使用可能ファイルとを格納して読み出す、前記データ記憶装置と協働する受信・記憶モジュールをさらに有する、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記文書プロセッサは、他の装置との間で前記主ファイルと前記独立使用可能ファイルとを送受信する、前記他の装置と通信するように結合された伝送モジュールをさらに有する、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記文書プロセッサは、クライアントとインターフェイスして前記独立使用可能ファイルに関する付加情報を提供する、前記クライアントと通信するように結合したディスプレイインターラクションモジュールをさらに有する、請求項9に記載の装置。
【請求項14】
前記ディスプレイインターラクションモジュールは、独立使用可能ファイル名を受信し、主ファイルの一部分を特定し、前記主ファイルの特定された部分を送信することができる、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記文書プロセッサは、さらに、主ファイルを受け取り前記独立使用可能ファイルを生成する生成モジュールであって、前記主ファイルを受け取り前記独立使用可能ファイルを提供するように結合された生成モジュールを有する、請求項9に記載の装置。
【請求項16】
前記独立使用可能ファイルは、前記主ファイルの所定精度レベルの表示である複数のコードストリームを有する低解像度ファイルと、メタデータその他の情報を含むスケルトンファイルとを有する、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記文書プロセッサは、さらに、ユーザの要求に応じて、送信されたファイルの解像度を受信装置の解像度に自動的に合わせ、前記独立使用可能ファイルまたは前記主ファイルを前記受信装置に送信する印刷インターラクションモジュールを有する、請求項9に記載の装置。
【請求項18】
前記印刷インターラクションモジュールは、前記他の装置の印刷能力に基づき前記受信装置に送信するファイルを決定する、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
さらに、前記文書プロセッサとインターラクトして、前記主ファイルの印刷、または前記独立使用可能ファイルの表示を可能とする、前記文書プロセッサと結合したクライアントインターラクションモジュールを有する、請求項9に記載の装置。
【請求項20】
前記クライアントインターラクションモジュールは、さらに、前記文書プロセッサとの間でコマンド、前記IUIファイル、前記主ファイル、またはその部分を送受信する、前記文書プロセッサと結合したクライアント通信モジュールを有する、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記クライアントインターラクションモジュールは、さらに、前記IUIファイル、前記主ファイル、またはその部分を記憶する、前記文書プロセッサに結合したクライアント記憶モジュールを有する、請求項19に記載の装置。
【請求項22】
前記クライアントインターラクションモジュールは、さらに、前記IUIファイルの表示に関するユーザ入力情報を受け取り、前記IUIファイルの表示で与えられたデータ以上の情報が必要か判断し、前記文書プロセッサと通信するように構成されたクライアントディスプレイ制御モジュールをさらに有する、請求項19に記載の装置。
【請求項23】
前記クライアントインターラクションモジュールは、さらに、前記文書プロセッサとインターラクトして、ユーザからの前記主ファイルの印刷コマンドを送信するクライアント印刷制御モジュールを有する、請求項19に記載の装置。
【請求項24】
前記クライアントインターラクションモジュールは、さらに、主ファイルから独立使用可能ファイルを生成するように構成された、前記主ファイルを受信するように結合され、前記文書プロセッサに前記独立使用可能ファイルを出力するように結合されたクライアント生成モジュールを有する、請求項19に記載の装置。
【請求項25】
前記文書プロセッサと通信するように構成され、前記独立使用可能ファイルを操作するクライアント装置をさらに有する、請求項9に記載の装置。
【請求項26】
コンピュータにより実行されたとき、前記コンピュータに請求項1乃至8いずれか一項に記載に方法を実行させるコンピュータプログラム。
【請求項1】
独立使用可能ファイルの生成方法であって、
データを受信する段階と、
前記受信したデータを主ファイルとして記憶する段階と、
前記主ファイルの所定精度レベルの表示である複数のコードストリームを有する副ファイルを前記主ファイルから生成する段階と、
前記主ファイルへの参照を生成する段階と、
前記参照と前記副ファイルとを前記独立使用可能ファイルとして結合する段階とを有する方法。
【請求項2】
前記受信データは表示された画像であるかどうか判断する段階と、
前記受信データが表示された画像でないとき、前記データをラスター化する段階とを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記受信データを圧縮する段階をさらに有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記独立使用可能ファイルをクライアント装置に送信する段階と、
前記クライアントから信号を受信する段階とをさらに有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記信号が前記独立使用可能ファイルの表示を修正するものであるか判断する段階と、
新しいデータを決定して主ファイルから読み出す段階と、
新しいデータを前記クライアント装置に送信する段階とを有する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記信号は前記独立使用可能ファイルを印刷するものであるかどうか判断する段階と、
前記独立使用可能ファイルに対応する主ファイルを決定する段階と、
決定した主ファイルを印刷のためプリンタに送信する段階とを有する、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記独立使用可能ファイルは前記画像データを表示するための複数のフォーマット記述子を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記独立使用可能ファイルはポータブル文書フォーマットであり、前記参照を含むJPMフォーマットのスケルトンファイルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
文書提供装置であって、
主ファイルから独立使用可能ファイルを生成するように構成され、前記主ファイルを受信して前記独立使用可能ファイルを出力するように結合され、前記独立使用可能ファイルを伝達するように結合された文書プロセッサと、
前記文書プロセッサと結合し、前記主ファイルと前記独立使用可能ファイルとを格納するように構成されたデータ記憶装置とを有する文書提供装置。
【請求項10】
前記文書を印刷し、画像をキャプチャして前記主ファイルを作成するように構成された複合機をさらに有する、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記文書プロセッサは、前記主ファイルと前記独立使用可能ファイルとを格納して読み出す、前記データ記憶装置と協働する受信・記憶モジュールをさらに有する、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記文書プロセッサは、他の装置との間で前記主ファイルと前記独立使用可能ファイルとを送受信する、前記他の装置と通信するように結合された伝送モジュールをさらに有する、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記文書プロセッサは、クライアントとインターフェイスして前記独立使用可能ファイルに関する付加情報を提供する、前記クライアントと通信するように結合したディスプレイインターラクションモジュールをさらに有する、請求項9に記載の装置。
【請求項14】
前記ディスプレイインターラクションモジュールは、独立使用可能ファイル名を受信し、主ファイルの一部分を特定し、前記主ファイルの特定された部分を送信することができる、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記文書プロセッサは、さらに、主ファイルを受け取り前記独立使用可能ファイルを生成する生成モジュールであって、前記主ファイルを受け取り前記独立使用可能ファイルを提供するように結合された生成モジュールを有する、請求項9に記載の装置。
【請求項16】
前記独立使用可能ファイルは、前記主ファイルの所定精度レベルの表示である複数のコードストリームを有する低解像度ファイルと、メタデータその他の情報を含むスケルトンファイルとを有する、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記文書プロセッサは、さらに、ユーザの要求に応じて、送信されたファイルの解像度を受信装置の解像度に自動的に合わせ、前記独立使用可能ファイルまたは前記主ファイルを前記受信装置に送信する印刷インターラクションモジュールを有する、請求項9に記載の装置。
【請求項18】
前記印刷インターラクションモジュールは、前記他の装置の印刷能力に基づき前記受信装置に送信するファイルを決定する、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
さらに、前記文書プロセッサとインターラクトして、前記主ファイルの印刷、または前記独立使用可能ファイルの表示を可能とする、前記文書プロセッサと結合したクライアントインターラクションモジュールを有する、請求項9に記載の装置。
【請求項20】
前記クライアントインターラクションモジュールは、さらに、前記文書プロセッサとの間でコマンド、前記IUIファイル、前記主ファイル、またはその部分を送受信する、前記文書プロセッサと結合したクライアント通信モジュールを有する、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記クライアントインターラクションモジュールは、さらに、前記IUIファイル、前記主ファイル、またはその部分を記憶する、前記文書プロセッサに結合したクライアント記憶モジュールを有する、請求項19に記載の装置。
【請求項22】
前記クライアントインターラクションモジュールは、さらに、前記IUIファイルの表示に関するユーザ入力情報を受け取り、前記IUIファイルの表示で与えられたデータ以上の情報が必要か判断し、前記文書プロセッサと通信するように構成されたクライアントディスプレイ制御モジュールをさらに有する、請求項19に記載の装置。
【請求項23】
前記クライアントインターラクションモジュールは、さらに、前記文書プロセッサとインターラクトして、ユーザからの前記主ファイルの印刷コマンドを送信するクライアント印刷制御モジュールを有する、請求項19に記載の装置。
【請求項24】
前記クライアントインターラクションモジュールは、さらに、主ファイルから独立使用可能ファイルを生成するように構成された、前記主ファイルを受信するように結合され、前記文書プロセッサに前記独立使用可能ファイルを出力するように結合されたクライアント生成モジュールを有する、請求項19に記載の装置。
【請求項25】
前記文書プロセッサと通信するように構成され、前記独立使用可能ファイルを操作するクライアント装置をさらに有する、請求項9に記載の装置。
【請求項26】
コンピュータにより実行されたとき、前記コンピュータに請求項1乃至8いずれか一項に記載に方法を実行させるコンピュータプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図10A】
【図10B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図10A】
【図10B】
【公開番号】特開2008−125065(P2008−125065A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−279388(P2007−279388)
【出願日】平成19年10月26日(2007.10.26)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年10月26日(2007.10.26)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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