説明

記憶および認知保護法

本発明は、記憶障害の治療に有用な化合物を特徴とする。すなわち、これらの化合物は、記憶喪失を低減もしくは遅延させるか、記憶保持を強化する。これらの化合物の一部は治療関連用量ではCOX−1かCOX−2のどちらかを実質的に阻害しないので、COX−1とCOX−2の両方を阻害することが知られているインドメタシンより胃腸潰瘍形成を引き起こす可能性がはるかに低い。これらの化合物の一部は、治療関連用量でDAOの活性を阻害する。治療し得る記憶障害には、AD、軽度認知障害(MCI;一般的なAD前駆症状)、ならびに、血管性痴呆、健忘症、痴呆、エイズ痴呆、ハンチントン病、水頭症、うつ病、ピック病、クロイツフェルト・ヤコブ病、電気ショック療法、またはパーキンソン病に関連する記憶喪失または認知障害が含まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば記憶喪失などの認知障害の治療および予防法、ならびに認知機能および記憶の強化法に関する。
【背景技術】
【0002】
[優先権主張]
本願は、米国特許法第119条(e)の元に、2003年5月30日に出願された米国特許出願番号60/475,204号に基づいて優先権を主張するものであり、上記特許出願はそのまま本明細書に援用される。
【0003】
[背景]
認知障害および記憶喪失は、軽度認知障害、健忘症、アルツハイマー病(AD)、血管性痴呆、エイズ痴呆、痴呆、ハンチントン病、水頭症、うつ病、ピック病、クロイツフェルト・ヤコブ病、電気ショック療法、およびパーキンソン病を含めた多くの疾患や症状に関連する。
【0004】
現在、アルツハイマー病(AD)に関連する記憶喪失を含めた記憶喪失についてはいくつかの承認された治療法が存在する。このいくつかの承認された療法の中で、タクリン(Cognex(登録商標))、塩酸ドネペジル(Aricept(登録商標))、ガランタミン(Reminyl(登録商標))、およびリバスチグミン(Exelon(登録商標))はコリンエステラーゼ阻害作用を有すると考えられる。他の潜在的に有用な薬剤としては、NMDA受容体拮抗薬(例えば、メマンチン)、M1ムスカリン受容体拮抗薬、ビタミンE/トコフェロール、スタチン類{例えば、ロバスタチン、プラバスタチン〔Pravachol(登録商標)、米国ニュージャージー州ローレンスビル(Lawrenceville)所在のブリストル・マイヤーズ・スクイブ社(Bristol−Myers Squibb)〕}、CX516〔Ampalex(登録商標);米国カリフォルニア州アーバイン(Irvine)所在のコルテックス・ファーマスーティカルズ社(Cortex Pharmaceuticals)〕、アリピパゾール(aripipazole)(米国ニュージャージー州ローレンスビル所在のブリストル・マイヤーズ・スクイブ社)、CPI−1189〔米国カリフォルニア州サニーベイル(Sunnyvale)所在のセントール・ファーマスーティカルズ社(Centaur Pharmaceuticals)〕、レテプリニムカリウム(leteprinim potassium)〔Neotrofin(登録商標);米国カリフォルニア州アーバイン所在のネオセラピューティクス社(NeoTherapeutics)〕、酒石酸フェンセリン〔米国ニューヨーク州ニューヨーク所在のアクソニクス社(Axonyx)〕、抱合エストロゲン〔Premain(登録商標);米国ペンシルベニア州フィラデルフィア所在のワイス社(Wyeth)〕、リスペリドン〔Risperdal(登録商標);米国ニュージャージー州ラリタン(Raritan)所在のジョンソン・エンド・ジョンソン・ファーマスーティカルズ・リサーチ・アンド・ディベロップメント社(Johnson & Johnson Pharmaceuticals Research and Development)〕、SB271046〔米国ペンシルベニア州フィラデルフィア所在のグラクソ・スミスクライン社(GlaxoSmithKline)〕、SB737552(米国ペンシルベニア州フィラデルフィア所在のグラクソ・スミスクライン社)、SR 57667〔米国ニューヨーク州ニューヨーク所在のサノフィ・シンセラボ社(Sanofi−Synthelabo)〕、およびSR 57746(米国ニューヨーク州ニューヨーク所在のサノフィ・シンセラボ社)などがある。
【0005】
疫学的研究は、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)を使うと、AD発生リスクが減少することを示唆している。多くの臨床研究によって、NSAIDの使用とAD発症との逆相関が報告されている(非特許文献1;非特許文献2参照)。NSAIDの主な作用は、シクロオキシゲナーゼ酵素、構成型のCOX−1と誘導型のCOX−2の阻害である。COX−1とCOX−2はプロスタグランジンおよびトロンボキサンの生合成に関与する。COX−1もCOX−2も多くの炎症反応や正常な神経機能に関与すると思われる。AD発生に関するNSAIDの効用は、COX−1およびCOX−2の少なくともいずれかの阻害によるNSAIDの抗炎症作用に関連することが提唱されている(例えば、非特許文献3参照)。非選択的COX阻害薬はアミロイド生成性の高いアミロイドβ(Aβ)(1−42)ペプチドのレベルを選択的に減少させ得ることがIn vitro研究により示されている。ネズミのAD神経病理学モデルにおけるNSAIDの効果に関する研究では、非選択的COX阻害薬であるイブプロフェンで治療することにより、これらの動物の脳におけるAβプラーク堆積頻度を有意に減少させ得ることが示唆されている。AD患者は日常的に脳に炎症性変化を示す(非特許文献4参照)ので、血液脳関門を越え得るNSAIDは、脳の炎症を減少させるのに潜在的に有用であると示唆されている。
【0006】
NSAIDの1種であるインドメタシン(I)(1−(4−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−酢酸)は、急性期治療の設定において、健康な高齢ボランティアの感覚運動協調や短期記憶を改善することが証明されている(非特許文献5参照)。さらに、標準的な抗炎症用量のインドメタシンは、急性投与しても長期投与しても、軽度から中程度の記憶障害のあるAD患者のさらなる認知低下を防止することが分った(非特許文献6参照)。前臨床研究において、インドメタシンは、逆行性健忘症のラットモデルにおいて想起時間を有意に減少させることが分った(非特許文献7参照)。これらの結果は、インドメタシンのNSAID活性の標的酵素であるシクロオキシゲナーゼに対するこの薬剤の作用によって生じたものである(非特許文献7参照)。インドメタシンは、イブプロフェンやスリンダックスルフィドとともに、種々の培養細胞から生成されるアミロイド生成性Aβ42ペプチドを有意に減少させること、およびこの効果がCOX阻害に起因するものではないかもしれないことも報告された(非特許文献8参照)。
【0007】
【化1】

【0008】
また、インドメタシンや他のNSAIDが認知記憶能力を低下させ得るといういくつかの証拠もある。文献概説によれば、ホップマンら(Hoppmann et al.)(非特許文献9参照)は、NSAIDの中枢神経系副作用には、無菌性髄膜炎、精神病、および認知機能障害が含まれるとの結論を下した。ホップマンらは、精神病は、NSAIDに関しては稀にしか報告されていないが、インドメタシン療法を始めた高齢患者で、見当識障害、パラノイア、または幻覚を急性発症する患者では疑いがあること、またNSAI
Dで治療した高齢患者では記憶機能障害や注意力欠如障害の恐れがあるようだと結論づけた。
【0009】
最近になって、ティーザーら(Teather et al.)(非特許文献10参照)は、2種の異なるラット記憶モデルを使って、非選択的COX阻害薬であるインドメタシンとCOX−2特異的阻害薬であるNS−398の記憶に対する効果をテストした。一方のモデルでは、認知記憶に対する上記化合物の効果をテストし、他方のモデルでは、刺激−反応習慣形成に対する上記化合物の効果を試験した。ティーザーらは、COX−2特異的阻害薬およびインドメタシンが海馬依存性認知記憶の固定化を阻害することを見出した。
【0010】
ある種の複素環−2−カルボン酸を含めた特定のD−アミノオキシダーゼ(DAO)阻害薬は、神経変性疾患患者の記憶、学習および認知の改善に有用であり得ることが示唆されている(特許文献1参照)。インドメタシンも、DAO阻害薬であることが証明されている(非特許文献11参照)。DAOはD−セリンおよび他のD−アミノ酸を分解する。D−グルタミン酸およびD−セリンは、特定のタイプの記憶および学習に関連するシナプス可塑性を含めた多様な脳活動を仲介するN−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)−グルタミン酸受容体の作動薬であると考えられる(特許文献1参照)。したがって、DAOを阻害すれば、D−セリンレベルが増大し、認知機能が改善されるであろうと思われる。
【特許文献1】米国特許出願公開番号第2003/0162825 A1号明細書
【非特許文献1】マクギーアら(McGeer et al.)、Neurology、1996年、第47巻、p.425
【非特許文献2】アキヤマら(Akiyama et al.)、Neurobiol Aging、2000年、第21巻、p.283
【非特許文献3】マクギーア(McGeer)、Drugs Aging、2000年、第17巻、p.1
【非特許文献4】エイセンおよびデイビス(Aisen and Davis)、Am J Psychiatr、1994年、第151巻、p.1105
【非特許文献5】ブルース・ジョーンズら(Bruce−Jones et al.)、Br J Clin Pharmacol、1994年、第38巻、p.45
【非特許文献6】ロジャースら(Rogers et al.)、Neurology、1993年、第43巻、p.1609
【非特許文献7】ラオら(Rao et al.)、Biol Psychiatry、2002年、第51巻、p.770
【非特許文献8】ベッゲンら(Weggen et al.)、Nature、2001年、第414巻、p.212
【非特許文献9】ホップマンら(Hoppmann et al.)、Arch Intern Med、1991年、第151巻、p.1309
【非特許文献10】ティーザーら(Teather et al.)、Learning and Memory、2002年、第9巻、p.41
【非特許文献11】チェンら(Chen et al.)、Drug Metabol Drug Interact、1994年、第11巻、p.153−60
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、例えば記憶喪失などの認知障害の治療および予防法、ならびに認知機能および記憶の強化法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は記憶障害の治療に有用な特定の化合物を特徴とする。すなわち、これらの化合物は記憶喪失を低減または遅延させるか、記憶保持を強化する。これらの化合物のあるものは治療関連用量ではCOX−1かCOX−2のどちらかを実質的に阻害しないので、COX−1とCOX−2の両方を阻害することが知られているインドメタシンより胃腸潰瘍形成を引き起こす可能性がはるかに低い。これらの化合物のあるものは、治療関連用量でDAOの活性を阻害する。治療し得る記憶障害には、AD、軽度認知障害(MCI;一般的なAD前駆症状)、ならびに、血管性痴呆、健忘症、痴呆、エイズ痴呆、ハンチントン病、水頭症、うつ病、ピック病、クロイツフェルト・ヤコブ病、電気ショック療法、またはパーキンソン病に関連する記憶喪失または認知障害が含まれる。
【0013】
上記化合物は、例えば記憶喪失または認知機能障害関連疾患に罹患していない患者の記憶または認知機能の強化にも使用し得る。
1つの態様において、本発明は、(a)式(II):
【0014】
【化2】

【0015】
(式中、Rは、Hまたは独立に置換もしくは非置換のC1−C10アルキル、C3−C8シクロアルキル、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり、置換基は、アミノ、ハロゲンおよびヒドロキシからなる群から選択され;
n=1、2または3であり;(CH内の各CHは、任意選択で、独立に、メチル、ハロゲンおよびヒドロキシから選択される1つ以上の置換基で置換可能であり;
は、Hまたは独立に置換もしくは非置換のC1−C4アルキルもしくはC3−C5シクロアルキルであり、置換基は、メチル、ハロゲンおよびヒドロキシからなる群から選択され;
は、H、−CH、−C(O)R、−SO、−CONRであり、ここで、
は、独立に置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり、置換基は、ハロゲン、OCH、OCFH、OCF、CH、CN、CFH、CF、SCH、SCFから選択され、
およびRは、独立に、H、独立に置換または非置換のC1−C6アルキルであるか、RはRと一緒になって、3〜7員炭素環または複素環を形成し、複素環のヘテロ原子は、O、S、SO、SOおよびNRから選択され、Rは、Hまたは独立に置換もしくは非置換のC1−C3アルキルであり、置換基は、メチル、アミノ、ハロゲンおよびヒドロキシから選択される)
を有する化合物、および
(b)医薬として許容し得る担体
を投与するステップを含む患者の治療法を特徴とする。
【0016】
種々の実施形態において、nは1である;nは2である;RはHである;RはC1−C3アルキルである;Rはメチルである;RはHである;Rはフェニル基である;Rは非置換である;Rは置換されている;Rは−CHまたは−C(O)Rである;Rはフェニル基である;該フェニル基は置換フェニル基である;該フェニル基は独立に3位および4位で置換されている;該フェニル基は独立に2位および4位で置
換されている;該フェニル基は独立に2位および3位で置換されている;該フェニル基は4位で置換されている;該フェニル基は3位で置換されている;該フェニル基は独立に1つ以上のハロゲンで置換されている;該フェニル基は4位でCFにより置換されている;患者は、短期記憶、長期記憶の喪失、アルツハイマー病、および軽度認知障害から選択される1つ以上の疾患に罹患している;患者は、治療薬による治療に関連する認知機能障害を発症しているか、発症の恐れがある;患者は、血管性痴呆、ハンチントン病、水頭症、うつ病、健忘症、エイズ関連痴呆、ピック病、クロイツフェルト・ヤコブ病、およびパーキンソン病から選択される1つ以上の疾患に罹患している;患者は電気ショック療法を受けたことがある;化合物は、
【0017】
【化3】

【0018】
ではない;方法はさらに、タクリン、塩酸ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン、コリンエステラーゼ阻害薬、NMDA受容体拮抗薬、M1ムスカリン受容体拮抗薬、ビタミンE/トコフェロール、スタチン、CX516、アリピパゾール、CPI−1189、レテプリニムカリウム、酒石酸フェンセリン、プラバスタチン、抱合エストロゲン、リスペリドン、SB737552、SR 57667、およびSR 57746から選択される薬剤を投与するステップを含む;化合物はCOX−1活性を実質的に阻害しない;化合物はCOX−2活性を実質的に阻害しない;化合物はCOX−1活性またはCOX−2活性を実質的に阻害しない。
【0019】
いくつかの実施形態において、化合物は、
(5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;
(5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;
(1−ベンジル−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
(1−ベンジル−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−クロロベンジル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドー
ル−3−イル]酢酸;
{5−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[1−(2,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(2,3−ジクロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(2,3−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
{1−[(6−クロロピリジン−3−イル)カルボニル]−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[1−(3−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3−クロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジフルオロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジフルオロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−ブロモベンジル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−フルオロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[5−ヒドロキシ−2−メチル−1−(3−メチルベンゾイル)−1H−インドール−3−イル]酢酸;
{1−[(4−クロロフェニル)スルホニル]−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル}酢酸;
{1−[(4−クロロフェニル)スルホニル]−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[5−メトキシ−2−メチル−1−(ピペリジン−1−イルカルボニル)−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[5−ヒドロキシ−2−メチル−1−(3−フェニルプロプ−2−イノイル)−1H−インドール−3−イル}酢酸;
プロピル(5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)アセテート;および
エチル[1−(4−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]アセテート
から選択される。
【0020】
また、本発明は:
(a)式:
【0021】
【化4】

【0022】
(式中、Rは、Hまたは独立に置換もしくは非置換のC1−C10アルキル、C3−C8シクロアルキル、アリールアルキルもしくはヘテロアリールアルキルであり、置換基は、アミノ、ハロゲンおよびヒドロキシからなる群から選択され;
n=1、2または3であり;(CH内の各CHは、任意選択で、独立に、メチル、ハロゲンおよびヒドロキシから選択される1つ以上の置換基で置換可能であり;
は、Hまたは独立に置換もしくは非置換のC1−C4アルキルもしくはC3−C5シクロアルキルであり、置換基はメチル、ハロゲンおよびヒドロキシから選択され;
は、H、CH、−C(O)R、−SO、−CONRであり、ここで、
は、独立に置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり、置換基は、ハロゲン、OCH、OCFH、OCF、CH、CN、CFH、CF、SCH、SCFから選択され、
およびRは、独立に、H、独立に置換または非置換のC1−C6アルキルであるか、RはRと一緒になって、3〜7員炭素環または複素環を形成し、複素環のヘテロ原子は、O、S、SO、SOおよびNRから選択され、Rは、Hまたは独立に置換または非置換のC1−C3アルキルであり、置換基は、メチル、アミノ、ハロゲンおよびヒドロキシから選択される)
を有する化合物と、
(b)医薬として許容し得る担体と
を含有する医薬組成物を含む。
【0023】
【化5】

【0024】
(式中、Rは、Hまたは独立に置換もしくは非置換のC1−C10アルキル、C3−C8シクロアルキル、アリールアルキルもしくはヘテロアリールアルキルであり、置換基は、アミノ、ハロゲンおよびヒドロキシからなる群から選択され;
n=1、2または3であり;(CH内の各CHは、任意選択で、独立に、メチル、ハロゲンおよびヒドロキシから選択される1つ以上の置換基で置換可能であり;
は、Hまたは独立に置換もしくは非置換のC1−C4アルキルもしくはC3−C5シクロアルキルであり、置換基はメチル、ハロゲンおよびヒドロキシから選択され;
は、H、CH、−C(O)R、−SO、−CONRであり、ここで、
は、独立に置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり、置換基は、ハロゲン、OCH、OCFH、OCF、CH、CN、CFH、CF、SCH
、SCFから選択され、
およびRは、独立に、H、独立に置換または非置換のC1−C6アルキルであるか、RはRと一緒になって、3〜7員炭素環または複素環を形成し、複素環のヘテロ原子は、O、S、SO、SOおよびNRから選択され、Rは、Hまたは独立に置換または非置換のC1−C3アルキルであり、置換基は、メチル、アミノ、ハロゲンおよびヒドロキシから選択される)
(b)医薬として許容し得る担体。
【0025】
種々の実施形態において、nは1である;nは2である;RはHである;RはC1−C3アルキルである;Rはメチルである;RはHである;Rはフェニル基である;Rは非置換である;Rは置換されている;Rは−CHまたは−C(O)Rである;Rはフェニル基である;該フェニル基は置換フェニル基である;該フェニル基は独立に3位および4位で置換されている;フェニル基は独立に2位および4位で置換されている;該フェニル基は独立に2位および3位で置換されている;該フェニル基は4位で置換されている;該フェニル基は3位で置換されている;該フェニル基は独立に1つ以上のハロゲンで置換されている;フェニル基は4位でCFにより置換されている;化合物は、
【0026】
【化6】

【0027】
ではない;組成物はさらに、タクリン、塩酸ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン、コリンエステラーゼ阻害薬、NMDA受容体拮抗薬、M1ムスカリン受容体拮抗薬、ビタミンE/トコフェロール、スタチン、CX516、アリピパゾール、CPI−1189、レテプリニムカリウム、酒石酸フェンセリン、プラバスタチン、抱合エストロゲン、リスペリドン、SB737552、SR 57667、およびSR 57746から選択される薬剤を投与するステップを含む;化合物はCOX−1活性を実質的に阻害しない;化合物はCOX−2活性を実質的に阻害しない;化合物はCOX−1活性またはCOX−2活性を実質的に阻害しない。
【0028】
いくつかの実施形態において、化合物は:
(5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;
(5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;
(1−ベンジル−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
(1−ベンジル−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−クロロベンジル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
{5−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[1−(2,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(2,3−ジクロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(2,3−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
{1−[(6−クロロピリジン−3−イル)カルボニル]−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[1−(3−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3−クロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジフルオロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジフルオロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−ブロモベンジル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−フルオロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[5−ヒドロキシ−2−メチル−1−(3−メチルベンゾイル)−1H−インドール−3−イル]酢酸;
{1−[(4−クロロフェニル)スルホニル]−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル}酢酸;
{1−[(4−クロロフェニル)スルホニル]−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[5−メトキシ−2−メチル−1−(ピペリジン−1−イルカルボニル)−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[5−ヒドロキシ−2−メチル−1−(3−フェニルプロプ−2−イノイル)−1H−インドール−3−イル}酢酸;
プロピル(5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)アセテート;および
エチル[1−(4−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]アセテート
から選択される。
【0029】
また、本発明は:
(1−ベンジル−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−クロロベンジル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
{5−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[1−(2,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(2,3−ジクロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(2,3−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
{1−[(6−クロロピリジン−3−イル)カルボニル]−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[1−(3−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3−クロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジフルオロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジフルオロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−ブロモベンジル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[5−ヒドロキシ−2−メチル−1−(3−メチルベンゾイル)−1H−インドール−3−イル]酢酸;
{1−[(4−クロロフェニル)スルホニル]−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[5−メトキシ−2−メチル−1−(ピペリジン−1−イルカルボニル)−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[5−ヒドロキシ−2−メチル−1−(3−フェニルプロプ−2−イノイル)−1H−インドール−3−イル}酢酸;
プロピル(5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)アセテート;および
エチル[1−(4−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]アセテート
から選択される化合物を特徴とする。
【0030】
本発明の化合物は、放射性標識された形態で存在し得ること、すなわち、本発明の化合
物は、通常、自然界に通常見出される原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する1つ以上の原子を含み得ることが理解されよう。水素、炭素、リン、フッ素、ヨウ素および塩素の放射性同位体としては、それぞれ、H、14C、35S、32P、18F、125Iおよび36Clがある。それらの放射性同位体および/または他の原子の他の放射性同位体を含む化合物は本発明の範囲内にある。トリチウム化、すなわちH放射性同位体や、炭素14、すなわち14Cの放射性同位体は、製造および検出が容易であるために特に好ましい。本発明の放射性標識化合物およびそれらのプロドラッグは、一般に、当業者には周知の方法で製造できる。好都合なことに、そのような放射性標識化合物は、放射性標識されていない試薬を容易に入手できる放射性標識試薬に置き換えて、本明細書の実施例に開示されている手順を実施することにより製造し得る。
【0031】
種々の実施形態において、認知機能は短期記憶であり、認知機能は長期記憶であり、患者はアルツハイマー病に罹患しており、患者は軽度認知障害に罹患しており、患者は治療薬による治療に関連する認知機能障害に罹患しているか、発症の恐れがある。他の実施形態において、患者は、血管性痴呆、ハンチントン病、水頭症、うつ病、健忘症、エイズ関連痴呆、ピック病、クロイツフェルト・ヤコブ病、電気ショック療法、ハンチントン病、筋委縮性側索硬化症、痴呆、脳卒中、知的障害、ダウン症、およびパーキンソン病からなる群から選択される疾患に罹患している。
【0032】
本発明の化合物は、一旦記憶に登録、学習、格納された情報を取り出せない、すなわち思い出せない傾向が軽度である良性健忘症の治療に用い得る。良性健忘症は、通常、40歳以上の個人に見られ、ウェクスラー記憶検査〔ラッセル(Russell)、J.Consult Clin.Psychol、1975年、第43巻、p.800−809〕などの標準評価指針によって見分けられる。
【0033】
上述のように、本発明の化合物はAD治療に使用可能である。AD診断法は当技術分野では公知である。ADの診断には、例えば、National Institute of Neurological and Communicative Disorders and Stroke−Alzheimer’s Disease−and the Alzheimer’s Disease and Related Disorders Association(NINCDS−ADRDA)の基準を用い得る〔マッカーンら(McKhann et al.)、Neurology、1984年、第34巻、p.939−944〕。患者の認知機能は、アルツハイマー病評価尺度認知機能検査〔Alzheimer‘s Disease Assessment Scale−cognitive subscale(ADAS−cog);ローゼンら(Rosen et al.)、Am.J.Psychiatry、1984年、第141巻、p.1356−1364〕で評価し得る。
【0034】
本発明の化合物は、精神神経疾患、例えば、統合失調症、自閉症、注意欠陥障害(ADD)、および注意欠陥多動性障害(ADHD)の治療に使用可能である。これらの化合物は、気分障害、不安関連障害、摂食障害、物質濫用関連障害、人格障害、および他の精神障害の治療に有用であり得る。
【0035】
本発明の化合物は、一般的な健康状態に起因する健忘症とも称される頭部損傷または外傷に関連する認知および記憶障害の治療に使用できる。
本発明は、式IIの化合物を含有する組成物を投与して、認知障害または記憶喪失を減速もしくは軽減させるか、または認知機能もしくは記憶を強化する方法を含む。
【0036】
本発明のいくつかの実施形態において、式IIの化合物は、COX−2活性は阻害するが、COX−1活性は実質的に阻害しない。本発明の他の実施形態において、式IIの化
合物は、COX−1活性は阻害するが、COX−2活性は実質的に阻害しない。さらに他の実施形態において、式IIの化合物は、COX−1活性もCOX−2活性も阻害しない。例えば、式IIの化合物は、治療関連用量では、COX−1かCOX−2のいずれかを実質的に阻害しない。特定の有用化合物は、COX−1とCOX−2のどちらに対しても、同一アッセイにおけるCOX−1およびCOX−2両方に対するインドメタシンのIC50より少なくとも3倍、5倍、10倍、20倍、100倍または500倍高いIC50を有する。
【0037】
一部の化合物は、DAOに対して、同一アッセイにおけるインドメタシンより少なくとも0.5倍、2倍、4倍、10倍、50倍、100倍、2000倍、500倍、1000倍低いIC50を有する。
【0038】
本発明の種々の方法において、患者は、式IIの化合物を含有する組成物は投与されるが、インドメタシンは投与されない。
本発明の方法は、式IIの化合物の血清中濃度が少なくとも10nMになるように患者を治療するステップを含む。
【0039】
いくつかの実施形態において、式IIの化合物を含有する組成物は、COX−1阻害薬を含まないか、組成物はCOX−2阻害薬を含まないか、組成物はCOX−1阻害薬かCOX−2阻害薬のどちらかを含まない。
【0040】
本発明はさらに、式IIの化合物と医薬として許容し得る担体とを含有する医薬組成物を特徴とする。また、本発明は、式IIの化合物と、記憶喪失治療薬〔例えば、タクリン(Cognex(登録商標))、塩酸ドネペジル(Aricept(登録商標))、ガランタミン(Reminyl(登録商標))、リバスチグミン(Exelon(登録商標))、コリンエステラーゼ阻害薬、NMDA受容体拮抗薬(例えば、メマンチン)、M1ムスカリン受容体拮抗薬、ビタミンE/トコフェロール、スタチン(例えば、ロバスタチン)、CX516(Ampalex(登録商標);米国カリフォルニア州アーバイン所在のコルテックス・ファーマスーティカルズ社)、アリピパゾール(米国ニュージャージー州ローレンスビル所在のブリストル・マイヤーズ・スクイブ社)、CPI−1189(米国カリフォルニア州サニーベイル所在のセントール・ファーマスーティカルズ社)、レテプリニムカリウム(Neotrofin(登録商標);米国カリフォルニア州アーバイン所在のネオセラピューティクス社)、酒石酸フェンセリン(米国ニューヨーク州ニューヨーク所在のアクソニクス社)、プラバスタチン(Pravachol(登録商標)、米国ニュージャージー州ローレンスビル所在のブリストル・マイヤーズ・スクイブ社)、抱合エストロゲン(Premain(登録商標);米国ペンシルベニア州フィラデルフィア所在のワイス社)、リスペリドン(Risperidal(登録商標);米国ニュージャージー州ラリタン所在のジョンソン・エンド・ジョンソン・ファーマスーティカルズ・リサーチ・アンド・ディベロップメント社)、SB271046(米国ペンシルベニア州フィラデルフィア所在のグラクソ・スミスクライン社)、SB737552(米国ペンシルベニア州フィラデルフィア所在のグラクソ・スミスクライン社)、SR 57667(サノフィ・シンセラボ社、米国ニューヨーク州ニューヨーク所在)、およびSR 57746(米国ニューヨーク州ニューヨーク所在のサノフィ・シンセラボ社)〕と、医薬として許容し得る担体とを含有する医薬組成物を特徴とする。
【0041】
いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、認知障害もしくは記憶喪失の減速もしくは軽減、または認知機能もしくは記憶の強化に有用な第2の化合物と組み合わせて投与される。
【0042】
本発明の化合物は、D−セリンまたはその類似体(例えば、D−セリンの塩、D−セリ
ンのエステル、アルキル化D−セリン、またはD−セリンの前駆体)と併せて投与し得る。本発明の化合物は、抗精神薬、抗うつ薬または精神刺激薬と併せて投与し得る。
【0043】
本発明の化合物と併せてうつ病治療薬を用い得る。適当な抗うつ薬としては、三環系抗うつ薬(TCA)、モノアミンオキシダーゼ阻害薬(MAOI)、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、 セロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害薬、セロトニン2拮抗/再取り込み阻害薬、α2/セロトニン2/セロトニン3拮抗薬、および選択的ノルエピネフリン・ドーパミン再取り込み阻害薬がある。
【0044】
本発明の化合物と併せて抗精神薬を用い得る。そのような治療薬としては、神経弛緩薬〔例えば、クロルプロマジン(Thorazine(登録商標))〕、非定型抗精神病薬〔クロザピン(Clozaril(登録商標))、リスペリドン(Risperdal(登録商標))、およびオランザピン(Zyprexa(登録商標))〕が挙げられる。
【0045】
さらに本発明には、D−Asp、D−Glu、D−Asn、D−Gln、D−Asp−ジメチルエステルおよびN−メチル−D−Aspを酸化する酵素であるD−アスパラギン酸酸化酵素(DDO)の活性を阻害する式IIの化合物も含まれる。
【0046】
本発明の化合物は、DAOまたはDDOの阻害薬または拮抗薬、例えば、米国特許出願第20030166554号(本明細書に援用される)に記載のものなどと併せて投与することができる。適当なDDO阻害薬としては、アミノエチルシステイン−ケチミン(AECK、チアリシンケチミン、2H−1,4−チアジン−5,6−ジヒドロ−3−カルボン酸、S−アミノエチル−L−システインケチミン、2H−1,4−チアジン−3−カルボン酸、5,6−ジヒドロ−)、アミノエチルシステイン(チアリシン)、システアミン、パンテテイン、シスタチオニン、およびS−アデノシルメチオニンが含まれ得る。
【0047】
患者は、哺乳動物、好ましくはヒトであり得る。上記治療の必要がある患者の識別は、患者またはヘルス・ケア専門家の判断に基づいてよく、主観的(例えば、見解によるもの)であってもよいし、客観的(例えば、試験または診断法により測定可能なもの)であってもよい。
【0048】
用語「治療する」(treating)または「治療を受ける」(treated)は、本明細書に記載の化合物を、ある病気、その病気の症状、その病気の再発、またはその病気に罹りやすい素質を治療、治癒、軽減、緩和、改変、修復、改善、転換、好転、または変化をもたらす目的で患者に投与することを指す。
【0049】
「有効量」は、治療を受ける患者に治療効果を与える化合物量を指す。治療効果は、客観的(すなわち、ある種のテストもしくはマーカーで測定可能)であってもよいし、主観的(すなわち、患者が効果の徴候を示すか、効果を感じる)であってもよい。上記化合物の有効量は、約0.1〜約500mg/Kg、あるいは、約1〜約50mg/Kgであろう。また、有効用量は、投与経路だけでなく、他の薬剤との併用の可能性に応じて異なるであろう。
【0050】
用語「哺乳動物」には、例えば、マウス、ラット、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ウマ、サル、イヌ、ネコ、ウサギ、モルモット、グレイネズミレムールや、ヒトを含めた霊長類が含まれる。
【0051】
用語「ハロ」または「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素のラジカルを指す。
用語「アルキル」は、表示数の炭素原子を含む、直鎖または分枝鎖の炭化水素鎖を指す
。例えば、C−C12アルキルは、この基がその中に1〜12個(すべて含む)の炭素原子を有し得ることを示している。用語「ハロアルキル」は、1つ以上の水素原子がハロで置換されたアルキルを指し、すべての水素がハロで置換されたアルキル部分(例えば、ペルフルオロアルキル)を包含する。用語「アリールアルキル」または「アラルキル」は、アルキルの水素原子がアリール基で置換されたアルキル部分を指す。「アリールアルキル」または「アラルキル」の例としては、ベンジル基および9−フルオレニル基がある。
【0052】
用語「アルキルアミノ」および「ジアルキルアミノ」は、それぞれ、−NH(アルキル)および−N(アルキル)ラジカルを指す。用語「アラルキルアミノ」は−NH(アラルキル)ラジカルを指す。用語「アルコキシ」は−O−アルキルラジカルを指す。用語「メルカプト」はSHラジカルを指す。用語「チオアルコキシ」は−S−アルキルラジカルを指す。
【0053】
用語「アリール」は、芳香族単環式、二環式、または三環式炭化水素環系を指し、いずれの置換可能な環原子も置換基で置換し得る。アリール部分の例としては、フェニル、ナフチル、およびアントラセニルがあるが、それらには限定されない。
【0054】
本明細書において、用語「シクロアルキル」には、3〜12個の炭素を有する飽和環式、二環式、三環式、または多環式炭化水素基が含まれ、いずれの置換可能な環原子も置換基で置換し得る。シクロアルキル部分の例としては、シクロペンチル、ノルボルニル、およびアダマンチルがあるが、それらには限定されない。
【0055】
用語「アシル」は、アルキルカルボニル、シクロアルキルカルボニル、アリールカルボニル、ヘテロシクリルカルボニル、またはヘテロアリールカルボニル置換基を指し、いずれの置換基もさらに置換基で置換し得る。
【0056】
用語「置換基」は、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクロアルケニル、シクロアルケニル、アリール、またはヘテロアリール基上の任意の原子が「置換された」基を指す。適当な置換基としては、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アシルオキシ、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、SOH、スルフェート、ホスフェート、ペルフルオロアルキル、ペルフルオロアルコキシ、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、カルボキシル、オキソ、チオキソ、イミノ(アルキル、アリール、アラルキル)、S(O)アルキル(nは0〜2)、S(O)アリール(nは0〜2)、S(O)へテロアリール(nは0〜2)、S(O)ヘテロシクリル(nは0〜2)、アミン(モノ−、ジ−、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、およびそれらの組合せ)、エステル(アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル)、アミド(モノ−、ジ−、アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、およびそれらの組合せ)、スルホンアミド(モノ−、ジ−、アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、およびそれらの組合せ)、非置換アリール、非置換へテロアリール、非置換ヘテロシクリル、および非置換シクロアルキルが挙げられるが、それらには限定されない。1つの態様において、ある基上の置換基は、独立に、上記置換基のうちの任意の1個、または任意のサブセットである。
【0057】
本発明の方法に有用な有用化合物には図1の化合物と以下の化合物が含まれる。
【0058】
【化7】

【0059】

【0060】

【0061】
他の有用な化合物は、−COOH基がエステル、例えば−COOR(ここで、Rはアルキルまたはアリールもしくはシクロアリール)に変換された化合物III〜Xの誘導体および図1の化合物の誘導体である。
【0062】
可能なすべてのジアステレオマー形態(純粋な鏡像異性体、互変異性体、ラセミ混合物および2つの鏡像異性体の不等混合物)は本発明の範囲内である。そのような化合物は、シス−またはトランス−異性体、E−またはZ−二重結合異性体の形態としても存在し得る。すべての異性体形態が考えられる。
【0063】
本明細書に記載の化合物は、それ自体として、または、適切な場合には、その薬理学的に許容し得る塩(酸または塩基付加塩)として用い得る。上述の薬理学的に許容し得る付加塩は、化合物が形成できる治療上有効な非毒性の酸および塩基付加塩形態を含むものとする。塩基特性を有する化合物は、その塩基形態を適切な酸で処理することにより、医薬として許容し得る該化合物の酸付加塩に変換することができる。例となる酸としては、無機酸、例えば、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、硫酸、リン酸;ならびに有機酸、例えば、酢酸、プロパン酸、ヒドロキシ酢酸、乳酸、ビルビン酸、グリコール酸、マレイン酸、マロン酸、シュウ酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、サリチル酸、p−アミノサリチル酸、パモ酸、安息香酸、アスコルビン酸などがある。例となる塩基付加塩形態は、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、および、例えば、アンモニア、アルキルアミン、ベンザチンなどの医薬として許容し得るアミンとの塩、および例えばアルギニンやリシンなどのアミノ酸との塩である。本明細書において、用語「付加塩」は、化合物およびその塩が、例えば水和物、アルコラートなどを形成できる溶媒和物をも包含する。
【0064】
本発明の1つ以上の実施形態の詳細は、添付図面および以下の説明に示されている。本発明の他の特徴、目的および利点は、以下の説明および図面ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0065】
インドメタシン(I)〔シェンら(Shen et al.)、J.Am Chem.Soc.、1963年、第85巻、p.488〕の投与後、血漿中に、変化していない親化合物、デスメチル代謝物、デスベンゾイル代謝物およびデスメチル−デスベンゾイル代謝物が見られる〔ストラックマンら(Strachman et al)、J.Am Chem.Soc.、1964年、第8巻、p.799〕が、いずれも非抱合型である〔ハーマンら(Harman et al.)、J.Pharmocol Exp Therap、1964年、第143巻、p.215〕。
【0066】
有用なインドメタシンの代謝物および誘導体は、1種以上のシクロオキシゲナーゼ(例えば、COX−1およびCOX−2)をインドメタシンほど阻害しないものである。上記のように、これらの化合物は、COX−1および/またはCOX−2に対して、インドメタシンより、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、100倍、500倍、1,000倍高いIC50を有する。特に望ましいのは、COX−1および/またはCOX−2を計測できる程度には阻害しない化合物である。
【0067】
インドメタシン誘導体の構造活性相関はそれらのCOX−1およびCOX−2両方を阻害する能力との関連で確立されている〔ブラックら(Black et al.)、Advances in Experimental Medicine and Biology、1997年、第407巻、p.73〕。さらに、シクロオキシゲナーゼを阻害しないものもあるインドメタシン類似体を製造するための優れた合成法が明らかにされている〔トフィーら(Touhey et al.)、Eur J Cancer、2002年、第38巻、p.1661〕。したがって、これらの有用な化合物合成法がすぐに利用できる。
【0068】
化合物の調製
一般に、式IIの化合物は以下のスキームに従って調製できる。
【0069】
【化8】

【0070】
この方法では、酸の存在下、置換フェニルヒドラジンヒドロクロリド誘導体(1)を適切に置換されたケト酸(2)と縮合して、所望のインドール誘導体(3)を得る(反応式1参照)。第2ステップで、該インドール(3)を、ジメチルホルムアミド(DMF)などの適当な溶媒中、例えば水素化ナトリウムなどの強塩基により脱プロトン化し、次いで、求電子試薬RXで処理して、所望の化合物(II)を得る(反応式2参照)。
【0071】
治療用化合物の投与
患者には、本発明の活性化合物自体を投与してもよいし、またはその化合物のプロドラッグ体を投与してもよい。これらの化合物は、認知低下または記憶喪失の症状が生じる前または生じた後に投与し得る。これらの化合物は、認知機能および記憶のうち少なくともいずれかを強化するために健康な個人に投与し得る。
【0072】
本発明の化合物は、単独で使用することもできるし、既知AD治療用化合物(例えば、メマンチン、ガランタミン、リバスチグミンおよびドネペジル)を含めた記憶喪失の治療、減速または予防に用いられる他の化合物と併用することもできる。併用療法は、併用療法に用いられる薬剤のうち1種以上についての有効量が、併用ではなく使用されるときには望ましくない毒性または副作用を伴う場合など、さまざまな状況で有用である。これは、併用療法を用いると、個々の薬剤の所要投薬量または投与期間を低減させることができるからである。
【0073】
併用療法は、それぞれ別々に製剤化されて投与される2種以上の薬剤を投与するか、2種以上の薬剤を単一製剤として投与することにより達成できる。他の組合せも併用療法に包含される。例えば、2種の薬剤を一緒に製剤化し、第3の薬剤を含有する別の製剤と併せて投与し得る。併用療法では、2種以上の薬剤を同時に投与し得るが、そうでなくてもよい。例えば、第1の薬剤(または薬剤の組合せ)の投与を第2の薬剤(または薬剤の組合せ)の投与より数分、数時間、数日または数週間早くし得る。したがって、2種以上の薬剤は、互いに数分以内、互いに1、2、3、6、9、12、15、18もしくは24時間以内、互いに1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14日以内、または互いに2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10週間以内に投与し得る。場合により、もっと長い間隔も可能である。多くの場合、併用療法に用いられる2種以上の薬剤は患
者の体内に同時に存在するのが望ましいが、そうでなくてもよい。
【0074】
併用療法は、さらに、併用される1種以上の薬剤を2回以上投与することも含み得る。例えば、X剤とY剤を併用する場合、両剤を順番に任意の組合せで1回以上、例えば、X−Y−X、X−X−Y、Y−X−Y、Y−Y−X、X−X−Y−Yなどの順序で投与し得る。
【0075】
本発明の薬剤は医薬として許容し得る塩の形態であり得る。そのような塩は、無機塩基および有機塩基などの医薬として許容し得る非毒性塩基から調製される。無機塩基由来の塩の例としては、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、第二マンガンの塩、第一マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛などがある。本発明の薬剤は、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウム、およびナトリウムの塩の形態であり得る。医薬として許容し得る非毒性有機塩基由来の塩の例としては、第1級、第2級および第3級アミンの塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リシン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、およびトロメタミンが挙げられる。本発明の薬剤はトリス塩の形態であり得る。
【0076】
本発明の薬剤は、経口で、例えば、所定量の有効成分を含有する錠剤もしくはカシェ剤、ペレット剤、ゲル剤、ペースト剤、シロップ剤、ボーラス剤、舐剤、スラリー剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤として;水性液もしくは非水性液中の液剤もしくは懸濁剤として;水中油滴エマルションもしくは油中水滴エマルションとして、リポソーム製剤(例えば、EP736299参照)として、または何らかの他の形態として投与し得る。経口投与組成物は、結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、潤滑作用、界面活性作用または分散作用を有する薬剤、矯味矯臭剤、および湿潤剤を含み得る。例えば錠剤などの経口投与製剤は、場合により、コーティングまたは刻み目を施してもよく、また、含有する有効成分を持続、遅延または制御放出するように製剤化し得る。本発明の薬剤は、Captisol(登録商標)送達技術、直腸に入れる座薬によるか、または非経口的に投与することもできる。
【0077】
本発明の組成物は、任意選択で、他の治療成分、ケーキング防止剤、防腐剤、甘味剤、着色剤、香味剤、乾燥剤、可塑剤、染料などをさらに含み得る。そのような任意成分はいずれも、製剤の安定性を確保するために本発明の化合物との適合性を有していなければならない。
【0078】
本発明の組成物は、必要に応じて、例えば、ラクトース、グルコース、フルクトース、ガラクトース、トレハロース、スクロース、マルトース、ラフィノース、マルチトール、メレジトース、スタチオース、ラクチトール、パラチナイト(platinite)、スターチ、キシリトール、マンニトール、ミオイノシトールなど、およびそれらの水和物や、アミノ酸、例えば、アラニン、グリシンおよびベタイン、ならびにペプチドおよびタンパク質、例えば卵白を含めた他の添加剤を含有し得る。
【0079】
医薬として許容し得る担体や医薬として許容し得る不活性担体として使用する賦形剤および上述の追加成分の例としては、結合剤、充填剤、崩壊剤、潤滑剤、抗菌剤およびコーティング剤が挙げられるが、それらには限定されない。
【0080】
結合剤としては、コーンスターチ、ポテトスターチ、他のスターチ類、ゼラチン、天然および合成ゴム、例えば、アカシア、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、他のアルギン
酸塩類、粉末トラガカント、グアールガム、セルロースおよびその誘導体(例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ナトリウムカルボキシメチルセルロース)、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、アルファ化デンプン〔例えば、カラコン社(Colorcon Ltd.)から販売されているSTARCH 1500(登録商標)およびSTARCH 1500 LM(登録商標)〕、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、微晶質セルロース〔例えば、米国ペンシルバニア州マーカスフック(Marcus Hook)所在のエフエムシー社(FMC Corporation)から販売されているAVICELTM、例えば、AVICEL−PH−101TM、−103TMおよび−105TM〕およびそれらの混合物が挙げられる。
【0081】
充填剤としては、タルク、炭酸カルシウム(例えば、顆粒または粉末)、第二リン酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、硫酸カルシウム(例えば、顆粒または粉末)、微晶質セルロース、粉末セルロース、デキストレート、カオリン、マンニトール、ケイ酸、ソルビトール、スターチ、アルファ化デンプン、およびそれらの混合物がある。
【0082】
使用し得る崩壊剤としては、寒天、アルギン酸、炭酸カルシウム、微晶質セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポラクリリンカリウム、グリコールスターチナトリウム、ポテトまたはタピオカスターチ、他のスターチ類、アルファ化デンプン、粘土、他のアルギン類、他のセルロース類、ガム類、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0083】
医薬製剤に添加し得る潤滑剤としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、軽油、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、他のグリコール類、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、水素化植物油(例えば、落花生油、綿実油、ひまわり油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油および大豆油)、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸エチル、ラウリン酸エチル、寒天、シロイド(Syloid;商品名)シリカゲル〔AEROSIL(登録商標)200、米国メリーランド州ボルチモア(Baltimore)所在のダブリュー・アール・グレース社(W.R.Grace Co.)〕、合成シリカの凝集エアゾール〔米国テキサス州プラノ(Plano)所在のドーッサ社(Deaussa Co.)〕、発熱性二酸化ケイ素〔CAB−O−SIL(登録商標)、米国マサチューセッツ州ボストン所在のカボット社(Cabot
Co.)〕、およびそれらの混合物がある。
【0084】
ケーキング防止剤としては、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、二酸化ケイ素、コロイド状二酸化ケイ素、タルク、およびそれらの混合物が挙げられる。
抗菌剤としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、安息香酸、ベンジルアルコール、ブチルパラベン、塩化セチルピリジニウム、クレゾール、クロロブタノール、デヒドロ酢酸、エチルパラベン、メチルパラベン、フェノール、フェニルエチルアルコール、フェノキシエタノール、酢酸フェニル水銀、硝酸フェニル水銀、ソルビン酸カリウム、プロピルパラベン、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、ソルビン酸、チメルソール(thimersol)、サイモ(thymo)、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0085】
有用なコーティング剤としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、酢酸フタル酸セルロース、エチルセルロース、ゼラチン、医薬用グレイズ、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、メチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリ酢酸ビニルフタル酸塩、シェラック、スクロース、二酸化チタン、カルナバワックス、微晶質ワックス、およびそれらの混合物がある。
【0086】
遊離型であるか、または塩としての本発明の薬剤は、ポリマー、例えば、ポリ乳酸グリコール酸(PLGA)、ポリ−(I)−乳酸−グリコール酸−酒石酸(P(I)LGT)(国際公開公報第01/12233号パンフレット)、ポリグリコール酸(U.S.3,773,919)、ポリ乳酸(U.S.4,767,628)、ポリ(ε−カプロラクトン)およびポリアルキレンオキシド)(U.S.20030067384)と組合せて持続放出製剤を作成することができる。そのような製剤はインプラントに使用可能であり、該インプラントは、本発明の化合物または別の薬剤を、ポリマーやその粒径、およびインプラントのサイズに応じて、数日、数週間、または数ヶ月の期間にわたって放出する(例えば、U.S.6,620,422参照)。他の持続放出製剤は、EP 0 467 389 A2、WO 93/241150、U.S.5,612,052、WO 97/40085、WO 03/075887、WO 01/01964 A2、U.S.5,992,356、WO 94/155587、WO 02/074247 A2、WO 98/25642、U.S.5,968,895、U.S.6,180,608、U.S.20030171296、U.S.20020176841、U.S.5,672,659、U.S.5,893,985、U.S.5,134,122、U.S.5,192,741、U.S.4,668,506、U.S.4,713,244、U.S.5,445,832、U.S.4,931,279、U.S.5,980,945、WO 02/058672、WO 9726015、WO 97/04744、およびUS20020019446に記載されている。上記持続放出製剤においては、化合物の微粒子をポリマー微粒子と結合させる。U.S.6,011,011およびWO 94/06452には、ポリエチレングリコール(PEG300およびPEG400が最も好ましい)またはトリアセチンを放出する持続放出製剤が記載されている。WO 03/053401には、生物学的利用率を高めると共にGI管内で薬剤を制御放出し得る製剤が記載されている。別の制御放出製剤は、WO 02/48129、EP 326151、U.S.5,236,704、WO 02/30398、WO 98/13029、U.S.20030064105、U.S.20030138488A1、U.S.20030216307A1、U.S.6,667,060、WO 01/49249、WO 01/49311、WO 01/49249、WO 01/49311、およびU.S.5,877,224に記載されている。
【0087】
本発明の薬剤は、例えば、静脈注射、筋肉注射、皮下注射、腹腔内注射、局所、舌下、(関節系における)関節内、皮内、頬側、(眼球内を含めた)点眼、(カニューレ使用を含む)鼻腔内または他の経路を介して投与し得る。本発明の薬剤は、経口的に、例えば、所定量の有効成分を含有する錠剤もしくはカシェ剤、ゲル剤、ペレット剤、ペースト剤、シロップ剤、ボーラス剤、舐剤、スラリー剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤として、水性液もしくは非水性液中の液剤もしくは懸濁剤として、水中油滴エマルションもしくは油中水滴エマルションとして、ミセル製剤(例えば、WO 97/11682参照)を介して、リポソーム製剤(例えば、EP736299、WO 99/59550およびWO 97/13500参照)を介して、WO 03/094886に記載の製剤を介して、または何らかの他の形態で投与し得る。経口投与組成物は、結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、潤滑作用、界面活性作用または分散作用を有する薬剤、矯味矯臭剤、および湿潤剤を含み得る。例えば錠剤などの経口投与製剤は、場合により、コーティングまたは刻み目を施してもよく、また、含有有効成分を持続、遅延または制御放出するように製剤化し得る。本発明の薬剤は、経皮的に(すなわち、リザーバー型またはマトリックス型のパッチ、極微針、熱穿孔、皮下注射針、イオン導入、電気穿孔、超音波または他の形態の超音波導入、ジェット式注射、または上記方法のいずれかの組合せ(プラウスニッツら(Prausnitz et al.)、Nature Reviews Drug Discovery、2004年、第3巻、p.115)により)投与することもできる。本発明の薬剤は、U.S.20020061336に記載のヒドロゲル粒子製剤を用いて経皮的高速粒子注入法により投与することができる。別の粒子製剤が、WO 00/45792、WO 0
0/53160、およびWO 02/19989に記載されている。石膏および吸収促進ジメチルイソソルビドを含有する経皮製剤の1例がWO 89/14179に見られる。WO 96/11705は、経皮投与に適した製剤を提供している。本発明の薬剤は座薬形態で、または他の膣用または直腸用の手段を介して投与し得る。本発明の薬剤はWO 90/07923に記載のような膜貫通製剤として投与し得る。本発明の薬剤は、U.S.6,485,706に記載されている乾燥粒子を介して非侵襲的に投与し得る。本発明の薬剤はWO 02/49621に記載のような腸溶コーティング製剤として投与し得る。本発明の薬剤は、U.S.5,179,079に記載の製剤を用いて鼻腔内投与し得る。注射剤に適した製剤がWO 00/62759に記載されている。本発明の薬剤は、U.S.20030206939およびWO 00/06108に記載のカゼイン製剤を用いて投与し得る。本発明の薬剤は、U.S.20020034536に記載の粒状製剤を用いて投与し得る。
【0088】
単独または他の適当な成分と組合せた本発明の薬剤は、気道内注入(注射器で液剤を肺に送達)、リポソームの気道内送達、吹送(注射器または任意の他の類似装置で粉末製剤を肺に投与)およびエアゾール吸入を含むがそれらには限定されないさまざまな方法を利用して経肺投与し得る。鼻腔内投与には、エアゾール〔例えば、ジェットネブライザーまたは超音波ネブライザー、定量噴霧吸入器(MDI)、およびドライパウダー吸入器(DPI)〕も用い得る。エアゾール製剤は、気体媒質中の固体物質および液滴の安定な分散体または懸濁体であり、例えば、ヒドロフルオロアルカン(HFA、すなわち、HFA−134aおよびHFA−227、またはそれらの混合物)、ジクロロジフルオロメタン(または他のクロロフルオカーボン噴射剤、例えば、Propellant 11、12および/または114の混合物)、プロパン、窒素などの許容し得る加圧噴射剤中に配し得る。経肺製剤は、脂肪酸や糖類などの透過促進剤、キレート剤、酵素阻害剤(例えば、プロテアーゼ阻害剤)、アジュバント(例えば、グリココール酸塩、サーファクチン、span85、およびナファモスタット)、防腐剤(例えば、塩化ベンザルコニウムまたはクロロブタノール)、およびエタノール(通常、最大5重量%までだが、最大20重量%まで可能)を含有し得る。エアゾール組成物には一般にエタノールが含まれているが、これは、エタノールが、絞り弁の機能を改善し、場合によっては、分散体の安定性をも改善し得るからである。経肺製剤はさらに界面活性剤を含有し得るが、界面活性剤は、胆汁塩、およびU.S.6,524,557や同明細書の参考文献に記載のものを含むがそれらには限定されない。U.S.6,524,557に記載の界面活性剤、例えば、C8−C16脂肪酸塩、胆汁塩、リン脂質、またはアルキルサッカライドは、それらの一部が製剤中の化合物の吸収も高めることが報告されているという点で有利である。また、治療有効量の活性化合物と適切な担体とのブレンドを含み、ドライパウダー吸入器と一緒に使用するように適合されたドライパウダー製剤も本発明に適している。本発明のドライパウダー製剤に添加し得る吸収促進剤としては、U.S.6,632,456に記載のものがある。WO 02/080884には、新規な粉末表面修飾法が記載されている。エアゾール製剤は、U.S.5,230,884、U.S.5,292,499、WO 01/78694、WO 01/78696、U.S.2003019437、U.S.20030165436、および(植物油を含む)WO 96/40089を含み得る。吸入に適した持続放出製剤は、U.S.20010036481 A1、U.S.20030232019 A1、およびU.S.20040018243 A1、ならびにWO 01/13891、WO 02/067902、WO 03/072080、およびWO 03/079885に記載されている。微粒子を含有する経肺製剤は、WO 03/015750、U.S.20030008013、およびWO 00/00176に記載されている。安定なガラス状パウダーを含有する経肺製剤は、U.S.20020141945およびU.S.6,309,671に記載されている。他のエアゾール製剤は、EP 1338272 A1、WO 90/09781、U.S.5,348,730、U.S.6,436,367、WO 91/04011およびU.S.6,294,153に記載されて
おり、U.S.6,290,987には、エアゾールまたは他の手段を介して投与し得るリポソーム系製剤が記載されている。粉末吸入製剤は、U.S.20030053960およびWO 01/60341に記載されている。本発明の薬剤は、U.S.20010038824に記載のように鼻腔内投与し得る。
【0089】
ネブライザー中でエアゾールを発生させるためには、薬剤を緩衝生理食塩水や類似のビヒクルに溶かした溶液が一般に用いられている。簡単なネブライザーは、ベルヌーイの定理に基づいて作動し、空気または酸素流を用いてスプレー粒子を発生させる。より複雑なネブライザーは超音波を用いてスプレー粒子を形成する。どちらのタイプも当業では周知であり、「Sprowls’ American Pharmacy」や「Remington’s The Science and Practice of Pharmacy」などの標準的な調剤学テキストに記載されている。他のエアゾール発生装置は、加圧容器中で薬剤および任意の必要な賦形剤と混合される圧縮ガス、通常はヒドロフルオロカーボンおよびクロロフルオロカーボンを用いるが、これらの装置もスプロールス(Sprowls)およびレミントン(Remington)などの標準的テキストに記載されている。
【0090】
本発明の薬剤は、半減期を延ばすために免疫グロブリンまたはアルブミンと融合させてもよいし、リポソーム内に組み込んでもよい。本発明の薬剤は、ポリエチレングリコール(PEG)鎖に結合させることもできる。PEG付加法およびさらなるPEGコンジュゲート含有製剤(すなわち、PEG系ヒドロゲル、PEG修飾リポソーム)は、ハリス(Harris)およびチェス(Chess)、Nature Reviews Drug Discovery、第2巻、p.214−221および同文献で引用された文献に見られる。本発明の薬剤は、ナノ渦巻状(nanocochleate)または渦巻状(cochleate)のデリバリー担体(バイオデリバリー・サイエンシズ・インターナショナル(BioDelivery Sciences International))を介して投与し得る。本発明の薬剤は、U.S.5,204,108に記載のものなどの製剤を用いて経粘膜(すなわち、膣、眼または鼻などの粘膜表面を介して)投与し得る。本発明の薬剤は、WO 88/01165に記載のようなマイクロカプセルに配合し得る。本発明の薬剤は、U.S.20020055496、WO 00/47203、およびU.S.6,495,120に記載の製剤を用いて口腔内投与し得る。本発明の薬剤は、WO 01/91728 A2に記載のナノエマルション製剤を用いて投与し得る。
【0091】
本発明の薬剤は、遊離の酸もしくは塩基、またはその薬理学的に許容し得る塩であり得る。固体は、投与直前またはそれより前に溶解または分散させ得る。場合により、製剤は、微生物の増殖を防止する防腐剤を含む。注射に適した医薬製剤は、例えば、水、アルコール、有機溶媒、油性もしくは他の溶媒または分散剤(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、および植物油)を含む、無菌の水性液剤もしくは有機液剤または分散剤を包含し得る。これらの製剤は、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤、および製剤を投与対象者の血液と等張にする溶質や、懸濁化剤、可溶化剤、増粘剤、安定剤、および防腐剤を含み得る無菌の水性および非水性懸濁剤を含有し得る。薬剤は、フィルター滅菌または他の適当な手段により滅菌し得る。
【0092】
本発明の適当な医薬組成物は一般に、一定量の活性化合物と共に、使用目的に応じて、許容し得る医薬用希釈剤または賦形剤、例えば、滅菌水溶液を、ある範囲の最終濃度となるように含むであろう。調製法は、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」、第18版、1995年、Mack Publishing
Comapanyなどにより当技術分野では広く周知である。
【0093】
本明細書に記載されている薬剤の化学的および/または物理的安定性を向上させる方法
は、WO 00/04880や、WO 97/04796および同文献の引用参考文献に見られる。
【0094】
本明細書に記載されている薬剤の生物学的利用率を向上させる方法は、U.S.20030198619、WO 01/49268、WO 00/32172、およびWO 02/064166に記載されている。グリチルリチン酸も吸収促進剤として用い得る(例えば、EP 397447参照)。WO 03/004062は、GI管を本発明の薬剤の標的とするのに用い得るハリエニシダレクチンI(UEA1)およびUEAI模擬体を検討している。本明細書に記載の薬剤および併用療法剤は、それぞれ別々にパッケージもしくは処方された単回投与もしくは複数回投与量の2種以上の薬剤、または組み合わせてパッケージもしくは処方された単回投与もしくは複数回投与量の2種以上の薬剤を含むキットとしてパッケージ化し得る。したがって、第1容器内に1種以上の薬剤が存在していてもよいし、キットが、状況に応じて、第2容器内に1種以上の薬剤を含んでいてもよい。パッケージ内には1つまたは複数の容器を入れるが、場合により、パッケージ内に投与または投薬量に関する指示書を入れてもよい。キットは、追加の構成要素、例えば、薬剤投与用の注射器または他の手段と共に希釈剤または他の配合手段を含み得る。
【0095】
COX−1およびCOX−2のうち少なくともいずれかに対する阻害活性の低い化合物の同定
本発明は、COX−1およびCOX−2のうち少なくともいずれかに対する阻害活性の低い、特定のインドメタシン代謝物および誘導体を特徴とする。COX−1およびCOX−2はアラキドン酸をPGHに変換する。COX−1のみ、COX−2のみ、またはCOX−1とCOX−2の両方の存在下における試験化合物のPGH産生に対する効果を測定することにより、試験化合物のCOX阻害活性を評価することができる。PGHの産生は、SnClを用いてPGHをPGF2αに還元し、次いで、適当な抗体を用いたEIAによりPGH2αを検出することにより測定し得る。COX阻害活性測定キットは市販されている〔米国ミシガン州アン・アーバー(Ann Arbor)所在のケイメン・ケミカル社(Caymen Chemical)〕。
【0096】
全血におけるCOX−1およびCOX−2活性の測定は有用であり得る。全血におけるCOX−1活性を測定するためには、ベルクら(Berg et al.)の文献(Inflamm.Res.、1999年、第48巻、p.369−379)に記載のように、健康なヒトから提供された全血100μlを、試験化合物のアリコート2μlを含むビヒクルまたはビヒクル単独と合わせて、37℃で1時間インキュベートする。12,000gで4℃にて5分間遠心分離して試料から血清を単離し、ELISAアッセイ(例えば、Cayman EIA Kit、カタログ番号519031)を用いてトロンボキサンB2(TXB2)レベルについてアッセイする。全血におけるCOX−2活性測定するためには、ベルクらの文献(前掲)に記載のように、健康なヒトから提供されたヘパリン化全血100μlを、10μg/ml LPS(リポ多糖)アリコート1μlおよび試験化合物のアリコート2μlを含むビヒクルまたはビヒクル単独と合わせて、24時間37℃でインキュベートする。12,000gで4℃にて5分間遠心分離して試料から血清を単離し、ELISAアッセイ(例えば、Cayman EIA Kit、カタログ番号514010)を用いてPGEについてアッセイする。
【0097】
DAO阻害活性を有する化合物の同定
ブタ腎臓D−アミノ酸オキシダーゼおよびD−セリンを用いて、本発明の化合物のDAO阻害活性を試験する。D−セリンをDAOで分解すると過酸化水素が生成するが、過酸化水素は、例えば、Amlex(登録商標)Red Hydrogen Peroxide Assay Kit〔米国オレゴン州ユージーン(Eugene)所在のモレキュラー・プローブス社(Molecular Probes,Inc.)〕を用いて測定でき
る。手短に言えば、リン酸ナトリウム緩衝液(8.7ml、0.025M、pH7.4)、D−セリン溶液(1.0ml、水中100mM)、西洋ワサビペルオキシダーゼ(0.2ml、200U/ml緩衝液)、およびAmplex(登録商標)Red溶液〔0.1ml、DMSO200μl中染料1mg(DMSO中50μM)〕を混合して使用液を調製する。D−アミノオキシダーゼストック溶液(65U/ml)を100倍希釈して使用酵素溶液を調製する。使用液(100μl)をマイクロタイタープレートのウエルに移し、試験化合物溶液を加える。次いで、前記酵素溶液5μlを加え、5分間反応させた後、分光測光法(励起波長 544nm、放射波長 590nm)でAmplex(登録商標)Redの酸化を測定して、過酸化水素放出速度を決定する。
【0098】
認知能力試験
ヒト患者の場合、認知能力の測定に用い得る多くのテストがある。有用なテストとしては、ミニメンタルステート検査(Mini−Mental State Examination、MMSE)、アルツハイマー病評価尺度(Alzheimer’s Disease Assessment Scale、ADAS)、ボストンネーミングテスト(Boston Naming Test、BNT)、およびトークンテスト(Token
Test、TK)がある。テストの点数は、通常、テスト開始時の基準点数と比較したテスト中の増加率または低下率を決定して分析する。上記および他のテストを用いて、認知障害の治療または予防用薬剤の有効性を評価し得る。
【0099】
記憶保護薬の候補を分析する際には、動物モデルの認知能力に対する試験化合物の効果を測定することが有用であり得る。候補化合物の評価に用い得るそのようなテストはいろいろある。
【0100】
有用なテストの1つは、マウスの作業記憶/注意の評価を含む。手短に言えば、高齢マウス(すなわち、約25ヶ月齢)および若齢マウス(すなわち、約3ヶ月齢)で空間的作業記憶に対する化合物の効果を明らかにし得る。先ず、マウスの作業記憶を薬理学的手段(すなわち、スコポラミン誘発障害)によって低下させ得る。作業記憶は短期的な情報の保存〔ボンテンピら(Bontempi et al.)、J Pharm and Exp Therap、2001年、第299巻、p.297〕であり、アルツハイマー病、脳卒中および老化で破壊される一次的記憶であることが証明されている〔グラスキーら(Glasky et al.)、Pharm、Biochem and Behavior、1994年、第47巻、p.325〕。作業記憶の評価に有用な別のテストは、マウスの自発的交替行動を測定する。自発的交替は、T字型迷路で一連の連続走行中に次々に自由選択を行うげっ歯動物の生来の習性と定義される〔デンバーおよびファウラー(Denver and Fowler)、Psychological Bulletin、1958年、第55巻、p.412〕。これは作業記憶に依存する連続的な行動である。というのは、交替能力は動物が試行毎に変わる特定情報を保持する必要があるからである〔ボンテンピら(Bomtempi et al.)、2003 Neuropsychopharmacology、2003年4月2日、p.1−12〕。このテストは、遅延間隔や増加試行数などの可変パラメータだけでなく記憶過程に影響を与える薬物治療にも反応しやすい〔ステファニ(Stefani)およびゴールド(Gold)、Journal of Neuroscience、2001年、第21巻、p.609〕。このテストを実施する場合、先ずマウスに短時間T字型迷路を探索させてこの装置に馴れるようにする。翌日、マウスをT字型迷路の本幹に連結されたスタートボックスに入れる。スタートボックスの開放とアームの選択との間の経過時間を測定する(選択待ち時間)。選択されたアーム内にマウスを一定時間(例えば、30秒間)閉じ込め、次いで、テスト時間中の残りの連続試行を実施するためにスタートボックスに戻す(ボンテンピら、2003年)。各マウスの作業記憶能力を、テスト時間内の試行についての交替率によって評価する。交替率は、連続試行においてT字型迷路の異なるアームに入ることと定義される

【0101】
遅延場所非見本合わせ(Delayed Non−Matching to Place、DNMTP)テストは、認知能力に対する化合物の効果をテストするための別の有用な動物モデルである。このテストでは、空間の手掛りとしての役割を果たす様々な絵/オブジェが周りに配置された部屋の真中に中央スタートボックスを置いた高架式8アーム放射状迷路でマウスを訓練してテストした。各アームの先端には餌ペレットを入れたカップが置かれている。絶食動物を、すべてのアームが開いた状態の前記装置に馴らして、試験日の前に2、3日間連続して毎日自由探索させる期間を設けて餌づけする。この探索期間は、すべてのアームが訪問されてすべての餌ペレットが消費されたときに終了する(ボンテンピら、2001年、2003年)。次いで、動物にDNMTPルールを仕込む。1セッションは、規定間隔を空けた複数回の試行から構成される。1試行は、学習段階(2回の強制走行)とテスト段階(2回の選択走行)とから構成される。学習段階では、動物を2つの異なるオープンアームで連続2回強制走行させる。強制走行は、迷路の1つのアームが開いているときに、動物に餌ペレットを捜しに行かせ、中央スタートボックスに戻らせる。2回目の強制走行後、テスト段階が続く。2つのドアを同時に開いて第1選択走行を開始する。一方のドアは学習段階で訪れた第1アームであり、他方はまだ訪れていない隣接アームである。動物が選択を行い、次いでスタートボックスに戻ったら、次のドア対を開く(第2選択走行)。第2選択走行は、学習段階で訪れた第2アームと、隣接する新規アームとから構成される。選択走行時、動物は、学習段階でまだ訪れていなかったアームに入ったときにのみ報酬が得られる。これが、遅延場所非見本合わせルールであり、このルールは前に訪れたアームには戻らせないというルールである。マウスにDNMTPルールを仕込んだら、学習段階とテスト段階の間に可変遅延期間を導入し得る。マウスを、化合物テストの前に数日間連続してこの遅延課題に適合させる。数日連続して化合物テストを行った後、課題訓練をしない回復期間を置き、次いで、基準能力測定のためにビヒクル注射を行う。テスト化合物またはビヒクルは各テストセッションの開始前に急性投与する。薬剤投与日と基準日の能力を比較して作業記憶を評価する。認知強化薬候補の効果は、一般に、遅延場所非見本合わせ課題で評価される〔クローリー(Crawley)、「What’s Wrong With My Mouse ? Behavioral Phenotyping of Transgenic and Knockout Mice」、米国ニューヨーク所在のワイリー・リス(Wiley−Liss)、2000年〕。DNMTP課題は、通常ラットに用いられる、自動チャンバ内での遅延場所合わせテストおよび遅延場所非見本合わせテストを含むスケジュール誘発性オペラント課題に似ている〔ボンテンピら、2001年;クローリー、2000年〕。
【0102】
上述のものなどの作業記憶テストは、(主に注意の過程に影響を与える)各試行中の新規情報の同定および使用を必要とするのに対し、空間参照記憶課題は、各試行に同じ情報を用いることを必要とする。
【0103】
モリス水迷路課題は、動物が視覚的手掛かりを用いて隠されたプラットフォームに向かって泳ぐ空間ナビゲーション課題である。動物は、水から逃れるために一番速くて一番近い経路を見つけるように動機付けられる。この試験は、通常、動物がこの課題の手順要素を実施する能力をテストするための、見えているプラットフォームへの予備訓練から構成される。見えるプラットフォームについて習得した後、隠されたプラットフォームの位置を見つける訓練が続く。最後に、プローブトライアルは、前に隠されたプラットフォームがあった空間位置を見つける動物の能力をテストする。プローブトライアルでの成功能力とは、動物が訓練を受けた象限(クアドラント)にいる時間が、訓練を受けなかったクアドラントにいる時間より有意に長いことを意味する。学習および記憶の障害は、見えるプラットフォームの課題では正常であるが、隠されたプラットフォームの課題では正常に機能しない能力と定義される。
【0104】
回避課題などの他の試験が認知強化についての化合物スクリーニングに頻繁に用いられている〔クローリー、2000年;サーターら(Sarter et al.)、Psychopharmacology、1992年、第107巻、p.461〕。例えば、受動的回避課題では、動物を、明室と暗室(暗いところは、げっ歯動物が生来好むところである)を含むシャトル箱に入れる。生来好む暗室の特性と足蹠電撃ショックとを関連づけるように動物を訓練する。翌日、動物を明室に入れ、暗室に入るまでの待ち時間で嫌悪連想記憶を評価する(クローリー、2000年)。これらの試験の潜在的欠陥は、モリス水迷路課題とは対照的に、手順要素(記憶を取得、保存または取り戻す能力)を陳述記憶(特定の情報項目を思い出すこと)と区別し得ないことである。1日目に暗室に入るまでの待ち時間は、回避課題における固有の制御パラメータに過ぎない。動物が足蹠電撃ショックで悪感情を抱くために受動的回避課題が恐怖によって影響を受け得ることは公知であり、したがって、この試験は、多くの場合、他の学習および記憶検査の補完に用いられる〔ヤマグチら(Yamaguchi et al.)、Jpn Journal of Pharmacology、2001年、第87巻、p.240〕。
【0105】
一般に、認知能力テストは、動物が複雑な課題を遂行するのを妨げるアーティファクトを排除するように設計されたテストと併せて用いられる。例えば、運動機能に関する一般的作用(機能亢進または鎮静)は、常同行動を含めた自発運動をテストして測定することができる(クローリー、2000年)。運動協調性および平衡性はロータロッドテストなどのアッセイで評価し得る。このテストは、マウスが回転しているシリンダー上を落下せずに連続歩行することを必要とする(クローリー、2000年)。
【0106】
本発明の多くの実施形態について説明してきた。しかし、本発明の精神および範囲を逸脱することなく種々の変更形態を作成し得ることが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1A】特定の化合物と共に同化合物のCOX−1 IC50およびCOX−2 IC50を示す図。
【図1B】特定の化合物と共に同化合物のCOX−1 IC50およびCOX−2 IC50を示す図。
【図1C】特定の化合物と共に同化合物のCOX−1 IC50およびCOX−2 IC50を示す図。
【図1D】特定の化合物と共に同化合物のCOX−1 IC50およびCOX−2 IC50を示す図。
【図1E】特定の化合物と共に同化合物のCOX−1 IC50およびCOX−2 IC50を示す図。
【図1F】特定の化合物と共に同化合物のCOX−1 IC50およびCOX−2 IC50を示す図。
【図1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者を治療する方法であって、
(a)式:
【化1】

(式中、Rは、Hまたは独立に置換もしくは非置換のC1−C10アルキル、C3−C8シクロアルキル、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり、置換基は、アミノ、ハロゲンおよびヒドロキシからなる群から選択され;
n=1、2または3であり;(CH内の各CHは、任意選択で独立にメチル、ハロゲンおよびヒドロキシから選択される1つ以上の置換基で置換可能であり;
は、Hまたは独立に置換もしくは非置換のC1−C4アルキルもしくはC3−C5シクロアルキルであり、置換基は、メチル、ハロゲンおよびヒドロキシからなる群から選択され;
は、−CH、−C(O)R、−SO、−CONRであり、
は、独立に置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり、置換基は、ハロゲン、OCH、OCFH、OCF、CH、CN、CFH、CF、SCH、SCFから選択され;
およびRは、独立に、H、独立に置換または非置換のC1−C6アルキルであるか、RがRと一緒になって、3〜7員炭素環または複素環を形成し、複素環のヘテロ原子は、O、S、SO、SOおよびNRから選択され、Rは、Hまたは独立に置換もしくは非置換のC1−C3アルキルであり、置換基は、メチル、アミノ、ハロゲンおよびヒドロキシから選択される)
を有する化合物と、
(b)医薬として許容し得る担体と
を含んでなる組成物を投与するステップを含んでなる方法。
【請求項2】
nが1である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
nが2である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
がHである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
がC1−C3アルキルである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
がメチルである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
がHである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
がフェニル基である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
が非置換である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
が置換される、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
が−CHまたは−C(O)Rである、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
がフェニル基である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
フェニル基が置換フェニル基である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
フェニル基が独立に3位および4位で置換される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
フェニル基が独立に2位および4位で置換される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
フェニル基が独立に2位および3位で置換される、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
フェニル基が4位で置換される、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
フェニル基が3位で置換される、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
フェニル基が独立に1つ以上のハロゲンで置換される、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
フェニル基が4位でCFにより置換される、請求項13に記載の方法。
【請求項21】
患者が、短期記憶、長期記憶の喪失、アルツハイマー病、および軽度認知障害から選択される1つ以上の疾患に罹患している、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
患者が、治療薬による治療に関連する認知機能障害を発症しているか、発症の恐れがある、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
患者が、血管性痴呆、ハンチントン病、水頭症、うつ病、健忘症、エイズ関連痴呆、ピック病、クロイツフェルト・ヤコブ病、およびパーキンソン病から選択される1つ以上の疾患に罹患している、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
患者が電気ショック療法を受けたことがある、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
化合物が:
【化2】

ではない、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
タクリン、塩酸ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン、コリンエステラーゼ阻害薬、NMDA受容体拮抗薬、M1ムスカリン受容体拮抗薬、ビタミンE/トコフェロール、スタチン、CX516、アリピパゾール、CPI−1189、レテプリニムカリウム、
酒石酸フェンセリン、プラバスタチン、抱合エストロゲン、リスペリドン、SB737552、SR 57667、およびSR 57746から選択される薬剤を投与するステップをさらに含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
化合物がCOX−1活性を実質的に阻害しない、請求項1に記載の方法。
【請求項28】
化合物がCOX−2活性を実質的に阻害しない、請求項1に記載の方法。
【請求項29】
化合物がCOX−1活性またはCOX−2活性を実質的に阻害しない、請求項1に記載の方法。
【請求項30】
化合物が:
(5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;
(5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;
(1−ベンジル−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
(1−ベンジル−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−クロロベンジル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
{5−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[1−(2,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(2,3−ジクロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(2,3−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
{1−[(6−クロロピリジン−3−イル)カルボニル]−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[1−(3−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3−クロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジフルオロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジフルオロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−ブロモベンジル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−フルオロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[5−ヒドロキシ−2−メチル−1−(3−メチルベンゾイル)−1H−インドール−3−イル]酢酸;
{1−[(4−クロロフェニル)スルホニル]−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル}酢酸;
{1−[(4−クロロフェニル)スルホニル]−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[5−メトキシ−2−メチル−1−(ピペリジン−1−イルカルボニル)−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[5−ヒドロキシ−2−メチル−1−(3−フェニルプロプ−2−イノイル)−1H−インドール−3−イル}酢酸;
プロピル(5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)アセテート;および
エチル[1−(4−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]アセテート
から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項31】
医薬組成物であって、
(a)式:
【化3】

(式中、Rは、Hまたは独立に置換もしくは非置換のC1−C10アルキル、C3−C8シクロアルキル、アリールアルキルもしくはヘテロアリールアルキルであり、置換基は、アミノ、ハロゲンおよびヒドロキシからなる群から選択され;
n=1、2または3であり;(CH内の各CHは、任意選択で、独立に、メチル、ハロゲンおよびヒドロキシから選択される1つ以上の置換基で置換可能であり;
は、Hまたは独立に置換もしくは非置換のC1−C4アルキルもしくはC3−C5シクロアルキルであり、置換基は、メチル、ハロゲンおよびヒドロキシからなる群から選択され;
は、H、−CH、−C(O)R、−SO、−CONRであり、ここで、
は、独立に置換または非置換のアリールまたはヘテロアリールであり、置換基は、ハロゲン、OCH、OCFH、OCF、CH、CN、CFH、CF、SCH、SCFから選択され、
およびRは、独立に、H、独立に置換または非置換のC1−C6アルキルであるか、RがRと一緒になって、3〜7員炭素環または複素環を形成し、複素環のヘテロ原子は、O、S、SO、SOおよびNRから選択され、Rは、Hまたは独立に置換または非置換のC1−C3アルキルであり、置換基は、メチル、アミノ、ハロゲンおよびヒドロキシから選択される)
を有する化合物と、
(b)医薬として許容し得る担体と
を含んでなる医薬組成物。
【請求項32】
nが1である、請求項31に記載の組成物。
【請求項33】
nが2である、請求項31に記載の組成物。
【請求項34】
がHである、請求項21に記載の組成物。
【請求項35】
がC1−C3アルキルである、請求項21に記載の組成物。
【請求項36】
がメチルである、請求項21に記載の組成物。
【請求項37】
がHである、請求項21に記載の組成物。
【請求項38】
がフェニル基である、請求項21に記載の方法。
【請求項39】
が非置換である、請求項38に記載の組成物。
【請求項40】
が置換される、請求項38に記載の組成物。
【請求項41】
が−CHまたは−C(O)Rである、請求項31に記載の組成物。
【請求項42】
がフェニル基である、請求項41に記載の組成物。
【請求項43】
フェニル基が置換フェニル基である、請求項42に記載の組成物。
【請求項44】
フェニル基が独立に3位および4位で置換される、請求項43に記載の組成物。
【請求項45】
フェニル基が独立に2位および4位で置換される、請求項43に記載の組成物。
【請求項46】
フェニル基が独立に2位および3位で置換される、請求項43に記載の組成物。
【請求項47】
フェニル基が4位で置換される、請求項43に記載の組成物。
【請求項48】
フェニル基は3位で置換される、請求項43に記載の組成物。
【請求項49】
フェニル基が独立に1つ以上のハロゲンで置換される、請求項43に記載の組成物。
【請求項50】
フェニル基が4位でCFにて置換される、請求項43に記載の組成物。
【請求項51】
化合物が:
【化4】

ではない、請求項31に記載の組成物。
【請求項52】
タクリン、塩酸ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン、コリンエステラーゼ阻害薬、NMDA受容体拮抗薬、M1ムスカリン受容体拮抗薬、ビタミンE/トコフェロール、スタチン、CX516、アリピパゾール、CPI−1189、レテプリニムカリウム、酒石酸フェンセリン、プラバスタチン、抱合エストロゲン、リスペリドン、SB737552、SR 57667、およびSR 57746から選択される薬剤をさらに含んでなる、請求項31に記載の組成物。
【請求項53】
化合物がCOX−1活性を実質的に阻害しない、請求項31に記載の組成物。
【請求項54】
化合物がCOX−2活性を実質的に阻害しない、請求項31に記載の組成物。
【請求項55】
化合物がCOX−1活性またはCOX−2活性を実質的に阻害しない、請求項31に記載の組成物。
【請求項56】
化合物が:
(5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;
(5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;
(1−ベンジル−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
(1−ベンジル−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−クロロベンジル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
{5−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[1−(2,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドー
ル−3−イル]酢酸;
[1−(2,3−ジクロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(2,3−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
{1−[(6−クロロピリジン−3−イル)カルボニル]−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[1−(3−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3−クロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジフルオロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジフルオロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−ブロモベンジル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−フルオロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[5−ヒドロキシ−2−メチル−1−(3−メチルベンゾイル)−1H−インドール−3−イル]酢酸;
{1−[(4−クロロフェニル)スルホニル]−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル}酢酸;
{1−[(4−クロロフェニル)スルホニル]−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[5−メトキシ−2−メチル−1−(ピペリジン−1−イルカルボニル)−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[5−ヒドロキシ−2−メチル−1−(3−フェニルプロプ−2−イノイル)−1H−インドール−3−イル}酢酸;
プロピル(5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)アセテート;および
エチル[1−(4−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]アセテート
から選択される、請求項31に記載の方法。
【請求項57】
請求項31に記載の医薬組成物を投与するステップを含んでなる、認知機能を強化する方法。
【請求項58】
化合物がCOX−1活性を実質的に阻害しない、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
化合物がCOX−2活性を実質的に阻害しない、請求項57に記載の方法。
【請求項60】
化合物がCOX−1活性またはCOX−2活性を実質的に阻害しない、請求項57に記載の方法。
【請求項61】
化合物が、(5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;(5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;(5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;[1−(4−クロロベンゾイル)−5−メ
トキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;(1−ベンジル−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;(1−ベンゾイル−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;[1−(3−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;[1−(3−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;(1−ベンゾイル−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸およびそれらの塩から選択される、請求項1または請求項57に記載の方法。
【請求項62】
化合物が、(5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;(5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;(5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;[1−(4−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;(1−ベンジル−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;(1−ベンゾイル−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;[1−(3−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;[1−(3−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;(1−ベンゾイル−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸およびそれらの塩から選択される、請求項31に記載の医薬組成物。
【請求項63】
化合物が:
(5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;
(5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;
(1−ベンジル−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
(1−ベンジル−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−クロロベンジル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
{5−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[1−(2,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(2,3−ジクロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(2,3−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
{1−[(6−クロロピリジン−3−イル)カルボニル]−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[1−(3−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3−クロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジフルオロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジフルオロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−ブロモベンジル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−フルオロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[5−ヒドロキシ−2−メチル−1−(3−メチルベンゾイル)−1H−インドール−3−イル]酢酸;
{1−[(4−クロロフェニル)スルホニル]−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル}酢酸;
{1−[(4−クロロフェニル)スルホニル]−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[5−メトキシ−2−メチル−1−(ピペリジン−1−イルカルボニル)−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[5−ヒドロキシ−2−メチル−1−(3−フェニルプロプ−2−イノイル)−1H−インドール−3−イル}酢酸;
プロピル(5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)アセテート;および
エチル[1−(4−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]アセテート
から選択される、請求項57に記載の方法。
【請求項64】
化合物であって、
(1−ベンジル−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3−クロロベンジル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−クロロベンジル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
{5−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[1−(2,4−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(2,3−ジクロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(2,3−ジクロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
{1−[(6−クロロピリジン−3−イル)カルボニル]−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[1−(3−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3−クロロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジフルオロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(3,4−ジフルオロベンゾイル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[1−(4−ブロモベンジル)−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]酢酸;
[5−ヒドロキシ−2−メチル−1−(3−メチルベンゾイル)−1H−インドール−3−イル]酢酸;
{1−[(4−クロロフェニル)スルホニル]−5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[5−メトキシ−2−メチル−1−(ピペリジン−1−イルカルボニル)−1H−インドール−3−イル}酢酸;
[5−ヒドロキシ−2−メチル−1−(3−フェニルプロプ−2−イノイル)−1H−インドール−3−イル}酢酸;
プロピル(5−ヒドロキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル)アセテート;および
エチル[1−(4−クロロベンゾイル)−5−メトキシ−2−メチル−1H−インドール−3−イル]アセテート
から選択される化合物。
【請求項65】
請求項64に記載の化合物と医薬として許容し得る担体とを含んでなる組成物。

【図1】
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【図1】
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【図1】
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【図1】
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【図1】
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【公表番号】特表2007−502332(P2007−502332A)
【公表日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533556(P2006−533556)
【出願日】平成16年6月1日(2004.6.1)
【国際出願番号】PCT/US2004/017503
【国際公開番号】WO2004/108085
【国際公開日】平成16年12月16日(2004.12.16)
【出願人】(503226338)マイクロバイア インコーポレイテッド (13)
【氏名又は名称原語表記】Microbia,Inc.
【Fターム(参考)】