説明

記録層の厚さ変化による球面収差を探知して補償する光ピックアップ装置

【課題】 記録層の厚さ変化による球面収差を探知して補償する光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】 光を放出する光源と、光源から放出された光をフォーカシングして光記録媒体上に光スポットを形成する対物レンズと、光源と対物レンズとの間に位置し、光源から放出された光を分岐して一つのメインスポットと二つのサブスポットとを光記録媒体上に形成させる光分岐手段と、光記録媒体から反射されたメインスポットの光とサブスポットの光との光量をそれぞれ検出する検出器と、光源と対物レンズとの間に位置し、光記録媒体から反射された光を検出器に向かわせるビームスプリッタと、検出器の出力によって、トラッキングエラー信号、フォーカシングエラー信号及び球面収差信号をそれぞれ生成する信号生成回路と、対物レンズとビームスプリッタとの間に位置し、厚さ変化による球面収差を信号生成回路で生成された球面収差信号によって補償するための球面収差補償素子とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光記録媒体の記録層の厚さ変化による球面収差を探知して補償できる光ピックアップ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
産業の発展と共に処理及び記録せねばならない情報量が増加しつつ、さらに記録密度の高い光記録媒体が要求されている。かかる高容量の光記録媒体は、光記録媒体にフォーカシングされる光スポットを小さくすることによって実現されうる。光スポットを小さくするためには、一般的にさらに短い波長を有する光を使用し、対物レンズの開口数(NA)を増加させねばならない。例えば、405nmの波長を有する光を放出する光源と、0.85のNAを有する対物レンズとがブルーレイディスク(BD)システムで使われている。
【0003】
一般的な光記録媒体の構造を見れば、情報記録層の上下面にそれぞれ透明基板が形成されていて情報記録層をホコリやスクラッチから保護する。記録層は、単層構造で構成されることもあるが、記録層を二層構造で構成することによって、高容量の情報保存機能を実現する光記録媒体も開発されている。かかる複層構造の光記録媒体の場合、互いに隣接する記録層の間にスペーサ層を置いて二つの記録層を分離する。
【0004】
前記のような構造の光記録媒体に/から情報を記録/再生するためには、光ピックアップ装置を通じて光記録媒体の記録層に光をフォーカシングし、前記記録層から反射された光を分析する。この過程で、光は、透明基板を通過して記録層に入射するか、または複層構造の光記録媒体の場合、透明基板、上部記録層及びスペーサ層を順次に通過して下部記録層に入射する。しかし、製造過程でのエラーまたは記録層の変化(例えば、上部記録層から下部記録層に、または下部記録層から上部記録層に)により記録層の厚さが微細に変われば、球面収差が発生する。ここで、記録層の厚さは、光記録媒体の入射表面からの距離と定義される。一般的に、球面収差は、記録層の厚さの変化量に比例し、対物レンズのNAの4乗に比例する。かかる球面収差は、情報を記録/再生するシステムの性能を低下させるが、特に、記録密度を高めるためにNAの大きい対物レンズを使用するシステムでは、その影響が非常に大きい。したがって、記録層の厚さ変化による球面収差を探知して補償できる光ピックアップ装置が要求されている。
【0005】
図1は、特許文献1に開示された従来の光ピックアップ装置を例示的に示す図である。図1に示すように、従来の光ピックアップ装置は、光源101、コリメーティングレンズ102、回折格子112、ビームスプリッタ103、凸レンズと凹レンズとで構成されたレンズ組み合わせ104、対物レンズ105、アクチュエータ106、ホログラム光学素子(HOE)108、収斂レンズ109、シリンダレンズ110及び検出器111を備えている。
【0006】
図1に示した光ピックアップ装置の動作を見れば、光源101から放出された光は、コリメーティングレンズ102により平行光となった後、回折格子112に入射する。前記回折格子112に回折された光は、三つの光、すなわち0次回折光と±1次回折光とに分離されてビームスプリッタ103とレンズ組み合わせ104とを通過した後、対物レンズ105により光記録媒体Dの記録層上にフォーカシングされる。このとき、対物レンズ105によりフォーカシングされた0次回折光は、メインスポットとなり、対物レンズ105によりフォーカシングされた±1次回折光は、メインスポットの両側の第1及び第2サブスポットとなる。メインスポットは、光記録媒体D上の一つのトラックに位置し、二つの第1及び第2サブスポットは、メインスポットがフォーカシングされたトラックとその隣接トラックとの中間に位置する。
【0007】
このようにフォーカシングされた三つの光は、記録層から反射されて再び対物レンズ105とレンズ組み合わせ104とを通過した後、ビームスプリッタ103により反射されてHOE 108に入射する。HOE 108は、入射光のほとんどを通過させ、一部を回折させる役割を行うものであって、メインスポットの光をほとんど通過させる一方、一部を回折させて第3及び第4サブスポットを形成する。次いで、メインスポットと第1ないし第4サブスポットとは、収斂レンズ109により収斂された後、シリンダレンズ110を通過して検出器111に入射する。ここで、シリンダレンズ110は、フォーカシングエラー信号を得るための一般的な非点収差法によって各光に非点収差を提供する役割を行う。
【0008】
図2は、検出器111に受光されるビームスポットのパターンを示す図である。図2に示したように、検出器111は、5個の4分割光検出器111aないし111eで構成され、前記4分割光検出器111aないし111eにメインスポットと第1ないし第4サブスポットとがそれぞれ受光される。このとき、メインスポット、第1及び第2サブスポットを受光した4分割光検出器111aないし111cの出力は、一般的なDPP(差動プッシュプル)方法によって、トラッキングエラー信号、フォーカシングエラー信号、及び光記録媒体Dに記録された情報を再生するためのRF信号を得るのに使われる。このように得たトラッキングエラー信号及びフォーカシングエラー信号は、制御/駆動回路を通じてアクチュエータ106の制御に使われる。また、第3及び第4サブスポットを受光した4分割光検出器111d,111eの出力を通じて、厚さ変化による球面収差信号を得る。このように得た球面収差信号を利用して、制御/駆動回路がレンズ組み合わせ104の凸レンズと凹レンズとの間隔を調節することによって、球面収差を最小化できる。
【0009】
しかし、特許文献1に開示された従来の光ピックアップ装置の場合、記録層の厚さ変化による球面収差を探知するために回折格子とHOEとをいずれも使用するため、光学素子の増加による光学的効率の低下をもたらし、比較的高価な光検出器を複数使用せねばならないという問題がある。
【0010】
一方、特許文献2も、記録層の厚さ変化による球面収差を探知する光ピックアップ装置を開示しているが、前記光ピックアップ装置の場合、球面収差信号が光ピックアップ装置でのデフォーカシングにより影響を受けるという問題がある。したがって、厚さ変化なしに若干のデフォーカシングのみがある場合にも、球面収差信号が発生して正確な球面収差を補正し難い。
【0011】
また、特許文献3に開示された光ピックアップ装置の場合、8分割HOEを使用するため、HOEの構造が複雑であるだけでなく、検出器の構造も非常に複雑になって製造し難いという問題がある。
【特許文献1】米国特許公開US2002/0041542号公報
【特許文献2】米国特許第6,661,750号明細書
【特許文献3】米国特許第6,807,133号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、光記録媒体の記録層の厚さ変化による球面収差を探知して補償するにおいて、構造が比較的簡単であり、デフォーカシングによる影響を受けず、比較的低コストで製作できる光ピックアップ装置を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成するための本発明の望ましい実施形態による光ピックアップ装置は、光を放出する光源と、前記光源から放出された光をフォーカシングして光記録媒体上に光スポットを形成する対物レンズと、前記光源と対物レンズとの間に位置し、光源から放出された光を分岐して一つのメインスポットと二つのサブスポットとを光記録媒体上に形成させる光分岐手段と、光記録媒体から反射されたメインスポットの光とサブスポットの光との光量をそれぞれ検出する検出器と、前記光源と対物レンズとの間に位置し、光記録媒体から反射された光を前記検出器に向かわせるビームスプリッタと、前記検出器の出力によって、トラッキングエラー信号(TES)、フォーカシングエラー信号(FES)及び球面収差信号(SAS)をそれぞれ生成する信号生成回路と、前記対物レンズとビームスプリッタとの間に位置し、厚さ変化による球面収差を前記信号生成回路で生成されたSASによって補償するための球面収差補償素子とを備えることを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、前記光分岐手段により形成された一つのメインスポットと二つのサブスポットとは、光記録媒体の記録層の同じトラック上に一列に配列され、メインスポットの前方と後方とにそれぞれサブスポットが位置することを特徴とする。
【0015】
また、前記光分岐手段は、0次回折されたメインスポットと、メインスポットより光量が少なく、±1次回折された二つのサブスポットとを形成するHOEでありうる。この場合、前記HOEにより形成される二つのサブスポットは、同じ光量を有し、二つのサブスポットのうち一つは、光軸に隣接して円形断面を有し、他の一つは、光軸から相対的に遠くて輪形断面を有することが望ましい。このために、前記HOEは、円形の第1領域と、前記第1領域の外側の第2領域とを有し、前記第1及び第2領域には、間隔の相異なる回折格子がそれぞれ形成されている。
【0016】
一方、前記HOEは、前記光源とビームスプリッタとの間に配置されうる。または、前記HOEは、前記対物レンズとビームスプリッタとの間に配置されることもある。この場合、前記HOEは、光記録媒体に向かって入射する光のみを選択的に回折させる偏光HOEであることが望ましい。
【0017】
また、前記検出器は、光記録媒体から反射されたメインスポットの光量を測定する一つのメインスポット4分割光検出器と、光記録媒体から反射された二つのサブスポットの光量をそれぞれ測定する二つのサブスポット4分割光検出器と、を備えることを特徴とする。
【0018】
また、前記光記録媒体から反射されて前記検出器に入射する光に非点収差を付与する非点収差レンズは、前記ビームスプリッタと検出器との間に配置されうる。
【0019】
本発明によれば、前記信号生成回路は、FES及びRF信号を生成するためのRF/FES回路、TESを生成するためのTES回路、及びSASを生成するためのSAS回路を備えることを特徴とする。
【0020】
前記RF/FES回路は、前記メインスポット4分割光検出器の各セグメントで測定された光量をいずれも合算してRF信号を生成し、一つの対角線方向の二つのセグメントで測定された光量の和と、他の対角線方向の二つのセグメントで測定された光量の和との差としてFESを生成する。
【0021】
また、前記SAS回路は、二つのサブスポット4分割光検出器でそれぞれ算出した二つのサブスポットのFESの差としてSASを生成する。
【0022】
また、前記TES回路は、メインスポット4分割光検出器で算出したメインスポットのプッシュプル信号と、二つのサブスポット4分割光検出器で算出したサブスポットのプッシュプル信号との差としてTESを生成する。
【0023】
一方、前記球面収差補償素子は、光記録媒体の記録層の厚さ変化により発生する球面収差と逆方向の球面収差を発生させる液晶パネルまたはビーム拡大器でありうる。
【0024】
また、本発明による光ピックアップ装置は、前記信号生成回路で発生したTES及びFESによって、前記対物レンズを駆動するアクチュエータと、前記光源から放出された光を平行ビームにするコリメーティングレンズとをさらに備える。
【0025】
本発明の他の実施形態によれば、光記録媒体を搭載及び回転させる駆動装置と、光記録媒体の半径方向に移動可能に設置されて光記録媒体から/に情報を再生/記録する光ピックアップ装置と、前記光ピックアップ装置のフォーカシング及びトラッキングサーボを制御する制御部とを備える光記録/再生システムにおいて、光記録媒体の記録層の厚さ変化による球面収差を探知して補償するために、前記光ピックアップ装置は、光を放出する光源と、前記光源から放出された光をフォーカシングして光記録媒体上に光スポットを形成する対物レンズと、前記光源と対物レンズとの間に位置し、光源から放出された光を分岐して一つのメインスポットと二つのサブスポットとを光記録媒体上に形成させる光分岐手段と、光記録媒体から反射されたメインスポットの光とサブスポットの光との光量をそれぞれ検出する検出器と、前記光源と対物レンズとの間に位置し、光記録媒体から反射された光を前記検出器に向かわせるビームスプリッタと、前記検出器の出力によって、TES、FES及びSASをそれぞれ生成する信号生成回路と、前記対物レンズとビームスプリッタとの間に位置し、記録層の厚さ変化による球面収差を前記信号生成回路で生成されたSASによって補償するための球面収差補償素子とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
本発明による光ピックアップ装置は、比較的簡単な構造で光記録媒体の記録層の厚さ変化による球面収差を探知及び補償できる。また、光ピックアップにデフォーカシングが発生してもSASには影響を与えないため、正確に記録層の厚さ変化を探知でき、対物レンズにシフトが発生する場合にも、TESに影響を与えない。かかる本発明による光ピックアップ装置は、構造が簡単であり、高価な部品を少なく使用するため、比較的低コストで製作できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、添付した図面を参照して、本発明の望ましい実施形態について詳細に説明する。
【0028】
図3は、本発明の望ましい実施形態による光ピックアップ装置の構成を概略的に示す図である。図3に示したように、本発明による光ピックアップ装置は、光を放出する光源11、光源11から放出された光を平行ビームにするコリメーティングレンズ12、平行ビームをフォーカシングして光ディスクのような光記録媒体D上に光スポットを形成する対物レンズ16、光源11と対物レンズ16との間に位置し、平行ビームをメインビームとサブビームとに分岐させる光分岐手段13、光記録媒体Dから反射された光の光量を検出する検出器20、光源11と対物レンズ16との間に位置し、前記光記録媒体Dから反射された光を前記検出器20に向かわせるビームスプリッタ14、検出器20の出力を受けてTES、FES及びSASをそれぞれ生成する信号生成回路30,40,50、及び対物レンズ16とビームスプリッタ14との間に位置し、厚さ変化による球面収差を前記信号生成回路30,40,50で生成されたSASによって補償するための球面収差補償素子15を備えている。信号生成回路30,40,50は、FES及びRF信号を生成するためのRF/FES回路30、TESを生成するためのTES回路40、及びSASを生成するためのSAS回路50で構成される。また、本発明による光ピックアップ装置は、TESとFESとによって対物レンズ16をトラッキング/フォーカシング駆動するアクチュエータ17をさらに備える。
【0029】
光源11は、レーザダイオードのような所定の波長を有する光を放出する半導体レーザ素子でありうる。例えば、記録密度の高い光記録媒体に対する要求に応じて、約405nmの短波長を有するブルーレイを放出する半導体レーザ素子を光源11として使用できる。光源11から放出された光は、一般的に発散光であるため、コリメーティングレンズ12を使用して平行ビームに変換させる。このようにコリメーティングレンズ12を通過して平行ビームに変換された光は、図3に示したように、光分岐手段13に入射する。
【0030】
本発明の望ましい実施形態によれば、光分岐手段13は、例えばHOEを使用できる。HOEは、入射光を複数の回折光に分岐させ、表面に形成された回折パターンの形態によって回折光の光量を調節できる。
【0031】
図4は、本発明による光ピックアップ装置で使われるHOEの構成を例示的に示す正面図である。図4に示したように、本発明によるHOE 13の表面は、半径R内側の領域13aと半径R外側の領域13bとに分けられており、HOE 13の二つの領域13a,13bには、格子間隔のそれぞれ異なる回折格子が形成されている。ここで、Rは、コリメーティングレンズ12を透過した平行ビームが入射する領域の半径である。かかる構造で、HOE 13に入射する平行ビームは、0次回折されたメインビームと、前記メインビームより光量が少なく、±1次回折された二つのサブビームとに分岐される。このとき、HOE 13から出射されるメインビームは、半径がRである円形断面を有する平行ビームである。また、±1次回折されて出射されるサブビームのうち一つは、光軸に隣接して半径がRである円形断面を有し、他の一つは、光軸から比較的遠くて内側半径がRであり、外側半径がRである輪形断面を有する。一方、光記録媒体の記録層の実際の厚さ変化量と線形的な比例関係を有するSASが得られるように、前記二つのサブビームの光量が互いに同一であることが望ましい。このために、半径Rに対する半径Rの比は、約0.75であることが適当である。
【0032】
HOE 13により形成されたメインビームとサブビームとは、ビームスプリッタ14と後述する球面収差補償素子15とを通過して対物レンズ16に入射する。対物レンズ16は、メインビームとサブビームとをフォーカシングして光記録媒体D上に光スポットを形成する。以下、メインビームの光スポットをメインスポットとし、サブビームの光スポットをサブスポットとする。一般的に、光記録媒体D内の記録層は、光記録媒体Dを螺旋形に一周する複数のトラックの形態に形成されている。対物レンズ16により形成されるメインスポットとサブスポットとは、かかるトラックのうち一つに一列に位置するが、特にメインスポットの前方と後方とにサブスポットがそれぞれ一つずつ位置する。
【0033】
このように光記録媒体D上にフォーカシングされたメインビームとサブビームとは、記録層のトラックで反射及び回折された後、再び対物レンズ16と球面収差補償素子15とを通過してビームスプリッタ14に入射する。ビームスプリッタ14は、光記録媒体Dから反射された光を検出器20に向かって反射させる。ビームスプリッタ14により反射された光は、収斂レンズ18により検出器20上にフォーカシングされてメインスポットとサブスポットとを形成する。このとき、検出器20上に形成されるメインスポットとサブスポットとには、非点収差レンズ19により約45°の非点収差が付与される。
【0034】
検出器20は、例えば一つのメインスポットと二つのサブスポットとの光量をそれぞれ検出するための三つの4分割光検出器で構成されうる。図5には、かかる三つの4分割光検出器21ないし23、及び4分割光検出器21ないし23上に形成された光スポットのパターンが示されている。図5に示したように、それぞれの4分割光検出器21ないし23は、4個のセグメントに分割されてそれぞれのセグメントから個別的に光量を検出する。図5において、中央に位置するメインスポット4分割光検出器21は、メインスポットの光量を検出し、上部及び下部のサブスポット4分割光検出器22,23は、二つのサブスポットの光量をそれぞれ検出する。対物レンズ16をトラッキング及びフォーカシング駆動するためのTESとFES、記録層の厚さ変化により発生する球面収差を補正するためのSAS、及び光記録媒体Dに記録された情報を再生するためのRF信号などは、前記それぞれの4分割光検出器21ないし23で検出された光量から得られる。
【0035】
まず、FESは、メインスポット4分割光検出器21の対角線方向の光量差から計算されうる。前述したように、検出器20上に形成される光スポットには、非点収差レンズ19により対角線方向である約45°方向に非点収差が付与されるが、光が光記録媒体Dの記録層に正確にフォーカシングされた場合には、検出器20上に形成される光スポットは、ほぼ円形を維持するが、正確にフォーカシングされていない場合には、非点収差により対角線方向に傾いた楕円形の光スポットが検出器20上に形成される。したがって、対物レンズ16のフォーカシングエラーは、メインスポット4分割光検出器21の二つの対角線方向のセグメントでそれぞれ測定された光量の差となる。すなわち、FESは、次の式(1)により計算されうる。
【0036】
FES=A+C-B-D (1)
ここで、AないしDは、メインスポット4分割光検出器21の該当するアルファベットで表示されたセグメントで測定された光量を表す。
【0037】
また、光記録媒体Dに記録された情報を再生するためのRF信号は、次の式(2)に定義されたように、メインスポット4分割光検出器21の各セグメントで測定された光量の総和となる。
【0038】
RF=A+C+B+D (2)
光記録媒体Dの記録層の厚さ変化は、一つのトラック上でメインスポットの前方と後方とにそれぞれ位置する二つのサブスポットのFESの差となる。すなわち、記録層の厚さ変化がない場合には、メインスポットの前方と後方とにあるそれぞれのサブスポットから計算したFESが同一になる。しかし、記録層の厚さ変化がある場合には、二つのサブスポットの位置でフォーカシング深さが異なるので、二つのサブスポットのFESが異なる。したがって、二つのサブスポットのFESの差は、記録層の厚さ変化量に比例する。式(3)は、かかる記録層の厚さ変化によるSASをサブスポット4分割光検出器22,23の各セグメントで検出された光量で表している。
【0039】
SAS=FES1-FES2=(F+H-E-G)-(J+L-I-K) (3)
ここで、EないしLは、サブスポット4分割光検出器22,23の該当するアルファベットで表示されたセグメントで測定された光量を表す。
【0040】
一方、光記録媒体D上に形成されるメインスポットとサブスポットとは、記録層のトラックにより反射されると共に、トラックのエッジ部分により回折する。光記録媒体D上に形成されるメインスポットとサブスポットとがトラックの中心に正確に位置する場合には、検出器20上に形成される光スポットの回折パターンが対称をなすが、トラックの中心に位置しない場合には、検出器20に形成される光スポットの回折パターンが非対称をなす。したがって、DPP方法によって、図面で見たとき、4分割光検出器21ないし23の上下側にあるセグメントで測定された光量の差としてTESを求める。すなわち、TESは、次の式(4)から計算されうる。
【0041】
TES=MPP-M×SPP
=(A+B-C-D)-M×[(E+H-F-G)+(I+L-J-K)] (4)
ここで、MPPは、メインスポットによるプッシュプル信号であり、SPPは、サブスポットによるプッシュプル信号であり、Mは、メインスポットとサブスポットとの光量差を考慮した係数である。
【0042】
図5に示したように、FES及びRF信号を生成するためのRF/FES回路30、TESを生成するためのTES回路40、及びSASを生成するためのSAS回路50は、前述した数式1ないし4によって4分割光検出器21ないし23の各セグメントの出力を合わせるか、または差し引く複数の加算器と差動回路とで構成される。
【0043】
このように求めたFES及びTESは、アクチュエータ17に送られて、情報を記録/再生するとき、対物レンズ16のフォーカシング及びトラッキング制御に使われる。また、SASは、球面収差補償素子15に送られて、記録層の厚さ変化による球面収差の補償に使われる。球面収差補償素子15としては、例えば液晶パネルやビーム拡大器などを使用できる。すなわち、光記録媒体Dの表面から記録層までの距離差で発生する球面収差を、液晶パネルやビーム拡大さを利用して逆方向の球面収差を発生させることによって補償する。かかる液晶パネルやビーム拡大器を利用した球面収差の補償方法は、公知技術であるので、さらに詳細な説明は省略する。
【0044】
図6は、本発明による光ピックアップ装置において、記録層の厚さ変化によるSASの変化を示すグラフである。図6に示したように、SASは、記録層の厚さ変化に対して良好な線形的な比例関係を有するということが分かる。また、図7は、対物レンズ16が記録層のトラックを横断しつつ発生するTESを示す図である。図7において、対物レンズ16によりフォーカシングされる光スポットが正確にトラックの中心に位置する場合、またはトラックとトラックとの間に正確に位置する場合に、TESが0となる。したがって、図7のグラフに表示されたTESの値から光スポットがトラック上のどの位置にあるかが分かる。
【0045】
一方、図8及び図9は、対物レンズ16がトラックのエッジ方向に所定の距離ほど(例えば、約2mm)シフトされた場合のSASとTESとを示すグラフである。図8に示したように、本発明の望ましい実施形態による光ピックアップ装置では、対物レンズ16がシフトされてもSASには影響を与えないため、常に正確なSASが得られる。また、図9に示したように、対物レンズ16がシフトされる場合、メインスポットによるプッシュプル信号MPPとサブスポットによるプッシュプル信号SPPとは、所定の値ほどオフセットされるが、前記二つの信号MPP、SPPの差から求められるTESには、オフセットが発生しない。したがって、本発明による光ピックアップ装置では、対物レンズ16がシフトされても、常に正確なTESが得られる。
【0046】
前述した構造を有する本発明の望ましい実施形態による光ピックアップ装置は、同じ記録層のトラック上にメインスポットと二つのサブスポットとを形成するため、記録層のトラックがランドまたはグルーブの形態になったあらゆる形態の光記録媒体、例えばDVD−RW、DVD−RAM、HD DVD−RW、BD−RWなどにいずれも適用されうるという長所がある。
【0047】
また、HOE 13で発生する二つのサブスポットが同じ光量を有するため、光ピックアップ内に若干のデフォーカシングが発生しても、それによる影響をほとんど受けない。すなわち、同じ光量の二つのサブスポットは、デフォーカシングによる影響を同一に受ける一方、SASは、二つのサブスポットでのFESの差(すなわち、SAS=FES−FES)として求められるため、デフォーカシングによる影響は相殺されうる。したがって、光ピックアップ内にデフォーカシングが発生しても、記録層の厚さ変化によるSASを正確に計算することが可能である。
【0048】
一方、前述した説明では、HOE 13が光源11とビームスプリッタ14との間に位置すると説明したが、ビームスプリッタ14と対物レンズ16との間にHOEを配置してもよい。この場合、HOEは、光記録媒体Dに向かって入射する光のみを回折させ、光記録媒体Dから反射されて入射する光はそのまま通過させるように方向性を有する必要がある。かかるHOEとして、例えば偏光HOE(p−HOE)を使用できる。
【0049】
図10は、本発明による光ピックアップを採用した光記録/再生システムの全体的な構造を概略的に示す図である。図10に示したように、本発明による光ピックアップを採用した光記録/再生システム60は、例えばCD、DVDまたはBDのようなディスク状の光記録媒体Dを回転させるためのスピンドルモータ65、前記光記録媒体Dの半径方向に移動可能に設置されて光記録媒体から/に情報を再生/記録する光ピックアップ61、スピンドルモータ65を駆動するための駆動部67、及び光ピックアップ61のフォーカシング及びトラッキングサーボを制御するための制御部69を備える。ここで、説明していない参照番号62は、光記録媒体Dが搭載されるターンテーブルであり、63は、光記録媒体Dをチャッキングするためのクランプを表す。
【0050】
光ピックアップ61は、前述したように、光源から出射された光を光記録媒体Dに集束させる対物レンズ16を備える光学系と、対物レンズ16を駆動するためのアクチュエータと、FES、TES、SAS及びRF信号を生成するための信号生成回路とを備える。
【0051】
光記録媒体Dから反射された光は、光ピックアップ61に設けられた光検出器を通じて検出され、光電変換されて前述した電気的信号に変わり、前記電気的信号は、制御部69に入力される。制御部69は、駆動部67を通じてスピンドルモータ65の回転速度を制御する一方、光ピックアップ61から入力された信号に基づいて、光ピックアップ61のフォーカシング及びトラッキング駆動を制御する。また、制御部69は、光ピックアップ61から入力されたRF信号に基づいて、光記録媒体Dに記録された情報を再生する。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、光ピックアップ装置及び光記録/再生システムの製造関連の技術分野に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】記録層の厚さ変化による球面収差を探知して補償する従来の光ピックアップ装置を概略的に示す図である。
【図2】従来の光ピックアップ装置の光検出器の構成及び前記光検出器に受光されるビームスポットのパターンを示す図である。
【図3】本発明の望ましい実施形態による光ピックアップ装置の構成を概略的に示す図である。
【図4】本発明による光ピックアップ装置で使われるHOEの構成を例示的に示す正面図である。
【図5】本発明による光ピックアップ装置の光検出器の構成、前記光検出器に受光されるビームスポットのパターン、及び前記光検出器と連結されてTES、SASなどを求める周辺回路を概略的に示す図である。
【図6】本発明による光ピックアップ装置において、光記録層の厚さ変化によるSASの変化を示すグラフである。
【図7】本発明による光ピックアップ装置でのTESを示すグラフである。
【図8】本発明による光ピックアップ装置において、対物レンズのシフトがある場合、光記録層の厚さ変化によるSASの変化を示すグラフである。
【図9】本発明による光ピックアップ装置において、対物レンズのシフトがある場合、TESを示すグラフである。
【図10】本発明による光記録/再生システムを概略的に示す図である。
【符号の説明】
【0054】
11 光源
12 コリメーティングレンズ
13 光分岐手段
14 ビームスプリッタ
15 球面収差補償素子
16 対物レンズ
17 アクチュエータ
18 収斂レンズ
19 非点収差レンズ
20 検出器
30 RF/FES回路
40 TES回路
50 SAS回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を放出する光源と、
前記光源から放出された光をフォーカシングして光記録媒体上に光スポットを形成する対物レンズと、
前記光源と対物レンズとの間に位置し、第1領域及び前記第1領域を取り囲む第2領域に分けられており、光源から放出された光を分岐して一つのメインスポットと二つのサブスポットとを光記録媒体上に形成させる光分岐手段と、
光記録媒体から反射されたメインスポットの光とサブスポットの光との光量をそれぞれ検出する検出器と、
前記光源と対物レンズとの間に位置し、光記録媒体から反射された光を前記検出器に向かわせるビームスプリッタと、
前記検出器の出力によって、トラッキングエラー信号、フォーカシングエラー信号及び球面収差信号をそれぞれ生成する信号生成回路と、
前記対物レンズとビームスプリッタとの間に位置し、球面収差を前記信号生成回路で生成された球面収差信号によって補償するための球面収差補償素子とを備えることを特徴とする記録層の厚さ変化による球面収差を探知して補償する光ピックアップ装置。
【請求項2】
前記光分岐手段により形成された一つのメインスポットと二つのサブスポットとは、光記録媒体の記録層の同じトラック上に一列に配列され、メインスポットの前方と後方とにそれぞれサブスポットが位置することを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
【請求項3】
前記光分岐手段は、0次回折されたメインスポットと、メインスポットより光量が少なく、±1次回折された二つのサブスポットとを形成するホログラム光学素子であることを特徴とする請求項1または2に記載の光ピックアップ装置。
【請求項4】
前記ホログラム光学素子により形成される二つのサブスポットは、同じ光量を有し、二つのサブスポットのうち一つは、光軸に隣接し、円形断面を有し、他の一つは、光軸から相対的に遠く、輪形断面を有することを特徴とする請求項3に記載の光ピックアップ装置。
【請求項5】
前記ホログラム光学素子は、円形の第1領域と、前記第1領域の外側の第2領域とを有し、前記第1及び第2領域には、間隔の相異なる回折格子がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項3に記載の光ピックアップ装置。
【請求項6】
前記ホログラム光学素子は、前記光源とビームスプリッタとの間に配置されることを特徴とする請求項3に記載の光ピックアップ装置。
【請求項7】
前記ホログラム光学素子は、前記対物レンズとビームスプリッタとの間に配置され、光記録媒体に向かって入射する光のみを選択的に回折させる偏光ホログラム光学素子であることを特徴とする請求項3に記載の光ピックアップ装置。
【請求項8】
前記検出器は、光記録媒体から反射されたメインスポットの光量を測定する一つのメインスポット4分割光検出器と、光記録媒体から反射された二つのサブスポットの光量をそれぞれ測定する二つのサブスポット4分割光検出器と、を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の光ピックアップ装置。
【請求項9】
前記光記録媒体から反射されて前記検出器に入射する光に非点収差を付与する非点収差レンズは、前記ビームスプリッタと検出器との間に配置されていることを特徴とする請求項8に記載の光ピックアップ装置。
【請求項10】
前記信号生成回路は、フォーカシングエラー信号及びRF信号を生成するためのRF/FES回路、トラッキングエラー信号を生成するためのTES回路、及び球面収差信号を生成するためのSAS回路を備えることを特徴とする請求項8に記載の光ピックアップ装置。
【請求項11】
前記RF/FES回路は、前記メインスポット4分割光検出器の各セグメントで測定された光量をいずれも合算してRF信号を生成し、一つの対角線方向の二つのセグメントで測定された光量の和と、他の対角線方向の二つのセグメントで測定された光量の和との差としてフォーカシングエラー信号を生成することを特徴とする請求項10に記載の光ピックアップ装置。
【請求項12】
前記SAS回路は、二つのサブスポット4分割光検出器でそれぞれ算出した二つのサブスポットのフォーカシングエラー信号の差として球面収差信号を生成することを特徴とする請求項10に記載の光ピックアップ装置。
【請求項13】
前記TES回路は、メインスポット4分割光検出器で算出したメインスポットのプッシュプル信号と、二つのサブスポット4分割光検出器で算出したサブスポットのプッシュプル信号との差としてトラッキングエラー信号を生成することを特徴とする請求項10に記載の光ピックアップ装置。
【請求項14】
前記球面収差補償素子は、光記録媒体の記録層の厚さ変化により発生する球面収差と逆方向の球面収差を発生させる液晶パネルまたはビーム拡大器であることを特徴とする請求項1または2に記載の光ピックアップ装置。
【請求項15】
前記信号生成回路で発生したトラッキングエラー信号及びフォーカシングエラー信号によって、前記対物レンズを駆動するアクチュエータをさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の光ピックアップ装置。
【請求項16】
前記光源から放出された光を平行ビームにするコリメーティングレンズをさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の光ピックアップ装置。
【請求項17】
光記録媒体を搭載及び回転させる駆動装置と、光記録媒体の半径方向に移動可能に設置されて光記録媒体から/に情報を再生/記録する光ピックアップ装置と、前記光ピックアップ装置のフォーカシング及びトラッキングサーボを制御する制御部と、を備える光記録/再生システムにおいて、
光記録媒体の記録層の厚さ変化による球面収差を探知して補償するために、前記光ピックアップ装置は、
光を放出する光源と、
前記光源から放出された光をフォーカシングして光記録媒体上に光スポットを形成する対物レンズと、
前記光源と対物レンズとの間に位置し、第1領域及び前記第1領域を取り囲む第2領域に分けられており、光源から放出された光を分岐して一つのメインスポットと二つのサブスポットとを光記録媒体上に形成させる光分岐手段と、
光記録媒体から反射されたメインスポットの光とサブスポットの光との光量をそれぞれ検出する検出器と、
前記光源と対物レンズとの間に位置し、光記録媒体から反射された光を前記検出器に向かわせるビームスプリッタと、
前記検出器の出力によって、トラッキングエラー信号、フォーカシングエラー信号及び球面収差信号をそれぞれ生成する信号生成回路と、
前記対物レンズとビームスプリッタとの間に位置し、球面収差を前記信号生成回路で生成された球面収差信号によって補償するための球面収差補償素子とを備えることを特徴とする光記録/再生システム。
【請求項18】
前記光分岐手段により形成された一つのメインスポットと二つのサブスポットとは、光記録媒体の記録層の同じトラック上に一列に配列され、メインスポットの前方と後方とにそれぞれサブスポットが位置することを特徴とする請求項17に記載の光記録/再生システム。
【請求項19】
前記光分岐手段は、0次回折されたメインスポットと、メインスポットより光量が少なく、±1次回折された同じ光量の二つのサブスポットとを形成するホログラム光学素子であることを特徴とする請求項17または18に記載の光記録/再生システム。
【請求項20】
前記検出器は、光記録媒体から反射されたメインスポットの光量を測定する一つのメインスポット4分割光検出器と、光記録媒体から反射された二つのサブスポットの光量をそれぞれ測定する二つのサブスポット4分割光検出器とを備えることを特徴とする請求項17または18に記載の光記録/再生システム。
【請求項21】
前記信号生成回路は、二つのサブスポット4分割光検出器でそれぞれ算出した二つのサブスポットのフォーカシングエラー信号の差として球面収差信号を生成することを特徴とする請求項20に記載の光記録/再生システム。
【請求項22】
前記信号生成回路は、メインスポット4分割光検出器で算出したメインスポットのプッシュプル信号と、二つのサブスポット4分割光検出器で算出したサブスポットのプッシュプル信号との差としてトラッキングエラー信号を生成することを特徴とする請求項20に記載の光記録/再生システム。
【請求項23】
前記球面収差補償素子は、光記録媒体の記録層の厚さ変化により発生する球面収差と逆方向の球面収差を発生させる液晶パネルまたはビーム拡大器であることを特徴とする請求項17または18に記載の光記録/再生システム。
【請求項24】
前記信号生成回路で発生したトラッキングエラー信号及びフォーカシングエラー信号によって、前記対物レンズを駆動するアクチュエータをさらに備えることを特徴とする請求項17または18に記載の光記録/再生システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−52905(P2007−52905A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−221183(P2006−221183)
【出願日】平成18年8月14日(2006.8.14)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】