説明

試験装置及び試験方法

【課題】光インターフェースを備える被試験デバイスを試験する。
【解決手段】被試験デバイスを試験する試験装置であって、被試験デバイスを試験する試験信号を発生する試験信号発生部と、試験信号を光試験信号に変換する電光変換部と、電光変換部が変換した光試験信号を被試験デバイスの光入力部に伝送すると共に、被試験デバイスが出力する光応答信号を受け取って出力する光インターフェース部と、光インターフェース部が出力する光応答信号を電気信号の応答信号に変換して送信する光電変換部と、光電変換部が送信する応答信号を受信する信号受信部と、を備える試験装置および試験方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試験装置及び試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、試験装置は、CPU、メモリ等の被試験デバイスを試験していた。また、実動作速度で試験するループバック試験が提案されていた(例えば、特許文献1参照)。また、被試験デバイスに光インターフェースを備えることが提案されていた(例えば、特許文献2参照)。
特許文献1 特開2006−220660号公報
特許文献2 国際公開第2007−013128号
非特許文献1 Ian A. Young, et al., "Optical I/O Technology for Tera-Scale Computing", IEEE Journal of Solid-State Circuits, January 2010, Vol. 45, No. 1, pp.235-248
非特許文献2 Hiren D. Thacker, James D. Meindl, "Prospects for Wafer-Level Testing of Gigascale Chips with Electrical and Optical I/O Interconnects", IEEE International Test Conference, 2006, 25-1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような光インターフェースを備えた被試験デバイスを試験するには、光信号を試験信号として用い、光応答信号を検出しなければならない。したがって、光通信用の光測定器等を備える必要があったが、この場合、スループットが低くなってしまい試験コストの上昇を招いていた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様においては、被試験デバイスを試験する試験装置であって、被試験デバイスを試験する試験信号を発生する試験信号発生部と、試験信号を光試験信号に変換する電光変換部と、電光変換部が変換した光試験信号を被試験デバイスの光入力部に伝送すると共に、被試験デバイスが出力する光応答信号を受け取って出力する光インターフェース部と、光インターフェース部が出力する光応答信号を電気信号の応答信号に変換して送信する光電変換部と、光電変換部が送信する応答信号を受信する信号受信部と、を備える試験装置および試験方法を提供する。
【0005】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本実施形態に係る試験装置100の構成例を被試験デバイス10と共に示す。
【図2】本実施形態に係る試験装置100の動作フローを示す。
【図3】本実施形態に係る試験装置100の動作フローの変形例を示す。
【図4】本実施形態に係る試験装置100の第1の変形例を被試験デバイス10と共に示す。
【図5】本実施形態に係る試験装置100の第1の変形例の動作フローを示す。
【図6】本実施形態に係る試験装置100の第2の変形例を被試験デバイス10と共に示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0008】
図1は、本実施形態に係る試験装置100の構成例を被試験デバイス10と共に示す。試験装置100は、アナログ回路、デジタル回路、メモリ、およびシステム・オン・チップ(SOC)等であって、光インターフェースを持つ被試験デバイス10を試験する。また、被試験デバイス10は、アナログ回路、デジタル回路、メモリ、およびシステム・オン・チップ(SOC)等のうちのすくなくとも1つと、光インターフェースとを組み合わせた回路であってもよい。被試験デバイス10は、光信号を授受する1以上の光入力部12および1以上の光出力部14をそれぞれ備える。また、被試験デバイス10は、電気信号を授受する1以上の入力端子16および1以上の出力端子18を備えてよい。ここで入力端子16および出力端子18は、半田バンプ、ランド、またはコネクタ等であってよい。
【0009】
試験装置100は、電気の試験信号を電光変換した光試験信号を被試験デバイス10の光入力部12に供給すると共に、被試験デバイス10の光出力部14から出力される光応答信号を受け取って光電変換した電気の応答信号を受信して、期待値と比較することで被試験デバイス10の良否を判定する。また、試験装置100は、試験信号を被試験デバイス10の入力端子16に供給すると共に、被試験デバイス10の出力端子18から出力される応答信号を受け取って、期待値と比較することで被試験デバイス10の良否を判定してもよい。試験装置100は、試験部110と、電光変換部120と、光信号発生部130と、波長設定部135と、第1の光スイッチ部140と、デバイスインターフェース部150と、光電変換部160と、光モニタ部170と、第2の光スイッチ部180とを備える。
【0010】
試験部110は、試験信号を出力すると共に、試験信号に応じた応答信号を受け取って期待値と比較する。試験部110は、一例として、ワークステーション等の外部のコンピュータまたは記憶装置等から試験に用いる試験プログラムを取得して、もしくは、ユーザからの入力により試験プログラムを取得して、当該プログラムを実行することにより、試験信号を出力する。また、試験部110は、比較結果である試験結果をユーザに表示したり、外部のコンピュータまたは記憶装置等に転送および記録してよい。試験部110は、試験信号発生部112と、信号受信部114と、期待値比較部116とを有する。
【0011】
試験信号発生部112は、被試験デバイス10を試験する試験信号を発生する。試験信号発生部112は、一例として、試験プログラムにより指定された試験パターンデータ、試験シーケンス等に基づいて試験信号を発生する。試験信号発生部112は、光信号の試験に用いられる試験信号を発生する。ここで試験信号発生部112は、被試験デバイス10の電気信号の試験に用いられる試験信号を発生させてもよい。試験信号発生部112は、一例として、試験信号に応じて被試験デバイス10が出力する応答信号の期待値を生成して期待値比較部116に送信する。
【0012】
信号受信部114は、被試験デバイスが出力する光応答信号から変換された電気信号を受信する。ここで信号受信部114は、試験に応じて被試験デバイスが出力する応答信号をデバイスインターフェース部150を介して受信してもよい。信号受信部114は、受信信号を期待値比較部116に送信する。
【0013】
期待値比較部116は、信号受信部114が受信した受信信号を期待値と比較する。期待値比較部116は、期待値を試験信号発生部112から受信ずる。試験装置100は、期待値比較部116の比較結果に基づき、被試験デバイス10の良否を判定してよい。
【0014】
電光変換部120は、試験信号を光試験信号に変換する。電光変換部120は、一例として、試験信号に応じてLED、レーザ等を駆動させることで光試験信号に変換する。これに代えて、電光変換部120は、LED、レーザ等の発光を試験信号で変調させて光試験信号に変換してよい。また、電光変換部120は、変換した光試験信号を、光ファイバーまたは光導波路等といった光伝送路に渡して伝送させてよい。
【0015】
光信号発生部130は、光信号を発生して電光変換部120とは異なる経路で被試験デバイス10へと送信する。光信号発生部130は、一例として、LEDまたはレーザ等を一定強度の連続光(CW光)にして出力する。また、光信号発生部130は、出力する光の波長を可変する可変波長光源であってもよい。光信号発生部130は、波長設定部135によって出力する光の波長を制御される。波長設定部135は、被試験デバイス10が受け取る光信号の波長に応じて、可変波長光源が出力する光の波長を設定する。
【0016】
第1の光スイッチ部140は、光信号発生部130および電光変換部120が出力する光信号を受け取って、いずれか一方の光信号を選択して光インターフェース部152に入力させる。第1の光スイッチ部140は、一例として、熱、光、または電気等の外部入力による屈折率の変化と導波路構造とを組み合わせて伝送路を切り換える導波路型スイッチでもよい。第1の光スイッチ部140は、2分岐させた光導波路のうち、一方の光路に電界等を印加して通過する光信号の位相を変えてから、他方と再び合波させるマッハツェンダ型光スイッチであってよい。
【0017】
これに代えて、第1の光スイッチ部140は、光ファイバを電磁アクチュエータ等で駆動して、伝送させていた光ファイバから別の伝送させるべき光ファイバに切り換えてよい。これに代えて、第1の光スイッチ部140は、レンズ等で拡大された光ビームをプリズムまたはミラーを動作させて伝送させるべき光伝送路に切り換えてよい。これに代えて、第1の光スイッチ部140は、空間を伝搬する光ビームに対してMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いたミクロンサイズのミラーまたはシャッターを挿入して光の伝送路を切り換えてよい。
【0018】
デバイスインターフェース部150は、被試験デバイス10を搭載する。デバイスインターフェース部150は、一例として、被試験デバイス10を吸着して固定する。デバイスインターフェース部150は、光インターフェース部152を有する。また、デバイスインターフェース部150は、電気信号を被試験デバイス10と授受して試験を実行する場合は、電気インターフェース部156をさらに有してよい。
【0019】
光インターフェース部152は、電光変換部120が変換した光試験信号を被試験デバイス10の光入力部に伝送すると共に、被試験デバイス10が出力する光応答信号を受け取って出力する。光インターフェース部152は、第1の光スイッチ部140の切り換えによって、光信号発生部130が発生する光信号を被試験デバイス10の光入力部に伝送してもよい。光インターフェース部152は、一例として、光伝送路を用いて光信号を第1の光スイッチ部140から受け取り、光伝送路を用いて光信号を光モニタ部170に出力する。光インターフェース部152は、例えば、被試験デバイス10が備える光入力部12の数以上の光出力部154と、被試験デバイス10が備える光出力部14の数以上の光入力部155とを含む。
【0020】
光出力部154は、被試験デバイス10に光信号を出力する。光出力部154は、例えば、レンズ、プリズム、および/またはミラー等によって、空間を伝搬する光ビームとして光信号を出力する。これに代えて光出力部154は、光伝送路の出力端を被試験デバイス10の光入力部12の近傍または光入力部12に接触する位置に配置して、光信号を渡してよい。ここで光出力部154は、光伝送路の出力端にコリメートレンズを備えてもよい。
【0021】
光入力部155は、被試験デバイス10からの光応答信号を受け取る。光入力部155は、光出力部154と同様に、レンズ、プリズム、および/またはミラー等によって、光信号を受け取ってよく、これに代えて光伝送路の入力端を被試験デバイス10の光出力部14の近傍または光出力部14に接触する位置に配置して、光応答信号を受け取ってよい。
【0022】
電気インターフェース部156は、被試験デバイス10と電気的に接続して電気信号を授受する。電気インターフェース部156は、試験信号発生部112からの試験信号を受信して被試験デバイス10に供給し、被試験デバイス10が試験信号に応じて出力する応答信号を受信して信号受信部114に送信する。また、電気インターフェース部156は、光試験信号に比べて周波数の低いクロック信号および/または電源等を被試験デバイス10に供給してよい。電気インターフェース部156は、例えば、被試験デバイス10が備える入力端子16の数以上の出力端子158と、被試験デバイス10が備える出力端子18の数以上の入力端子159とを含む。
【0023】
出力端子158は、入力端子16と直接接触する端子、プローブ、カンチレバー、またはメンブレンバンプ等であってよい。また、出力端子158は、入力端子16がコネクタである場合、入力端子16と勘合するコネクタであってよい。入力端子159は、出力端子158と同様、出力端子18と直接接触する端子、プローブ、カンチレバー、メンブレンバンプまたはコネクタ等であってよい。
【0024】
光電変換部160は、光インターフェース部152が出力する光応答信号を電気信号の応答信号に変換して信号受信部114に送信する。光電変換部160は、一例として、フォトダイオードによって光応答信号を応答信号に変換する。これに代えて、光電変換部160は、CCD等のイメージセンサでよく、この場合、光電変換部160は、複数の光伝送路によって複数の光応答信号を受光して複数の応答信号に変換してよい。
【0025】
光モニタ部170は、入力する光信号を電気信号に変換してモニタする。光モニタ部170は、一例として、フォトダイオードによって光信号を電気信号に変換する。これに代えて、光モニタ部170は、CCD等のイメージセンサでよく、この場合、光モニタ部170は、複数の光伝送路によって複数の光信号を受光して複数の電気信号に変換してよい。
【0026】
第2の光スイッチ部180は、光インターフェース部152が出力する光応答信号を光モニタ部170および光電変換部160のいずれか一方に選択して入力させる。第2の光スイッチ部180は、第1の光スイッチ部140と同様に、導波路型式、機械式、またはMEMS式の光スイッチであってよい。
【0027】
図2は、本実施形態に係る試験装置100の動作フローを示す。試験装置100は、被試験デバイス10をデバイスインターフェース部150に搭載する(S200)。試験装置100は、例えば、パッケージ、ウエハ、またはチップ形状の被試験デバイス10を搭載する。試験装置100は、一例として、少なくとも三方向と回転方向に移動するXYZθステージ等に被試験デバイス10を一時的に固定して、XYZθステージを位置調整することによって被試験デバイス10をデバイスインターフェース部150に搭載する。
【0028】
次に、試験装置100は、被試験デバイス10とデバイスインターフェース部150との接続状態を確認する(S210)。試験装置100は、被試験デバイス10の光入力部12および光出力部14と光インターフェース部152との光信号の接続状態を確認する。この場合、第1の光スイッチ部140は、光信号発生部130が出力する光信号を選択して光インターフェース部152に入力させ、第2の光スイッチ部180は、光インターフェース部152が出力する光応答信号を光モニタ部170に選択して入力させる。そして試験装置100は、光モニタ部170がモニタした結果に応じて、被試験デバイス10と光インターフェース部152との接続状態を検出し、接続状態が検出されたことに応じて被試験デバイス10の試験を開始する。
【0029】
光信号発生部130は、被試験デバイス10と光インターフェース部152との接続状態を検出するために、予め定められた強度のCW光を発生して被試験デバイス10に供給してよい。そして光モニタ部170は、予め定められた強度範囲のCW光をモニタした場合に、被試験デバイス10と光インターフェース部152との接続状態を検出する。
【0030】
被試験デバイス10が複数の光入力部12および光出力部14を備える場合、試験装置100は、1つの光信号発生部130が発生した光信号を複数の光伝送路に切り換える光スイッチを第1の光スイッチ部140に有し、光インターフェース部152は、複数の光伝送路が伝送する光信号を複数の光入力部12にそれぞれ入力させてよい。これに代えて、試験装置100は、複数の光信号発生部130が発生した光信号を複数の光伝送路にそれぞれ伝送させ、光インターフェース部152は、複数の光伝送路が伝送する光信号を複数の光入力部12にそれぞれ入力させてよい。
【0031】
光インターフェース部152は、複数の光出力部14から出力される光応答信号を複数の光伝送路でそれぞれ受け取り、第2の光スイッチ部180に渡す。第2の光スイッチ部180は、複数の光応答信号を、1つの光モニタ部170で順次モニタできるように、第1の光スイッチ部140の切り換えタイミングと同期して複数の光伝送路と光モニタ部170を選択して切り換える。これによって、1組の光信号発生部130および光モニタ部170で、複数の光入力部12および光出力部14と光インターフェース部152との接続を検出することができる。
【0032】
これに代えて、試験装置100は、複数の光モニタ部170を備えて、第2の光スイッチ部180をより少ない切り換え回数または切り換え無しで、光入力部12および光出力部14と光インターフェース部152との接続を検出してよい。これに代えて、試験装置100は、複数の光モニタ部170および複数の光信号発生部130を備えて、第1の光スイッチ部140および第2の光スイッチ部180をより少ない切り換え回数または切り換え無しで、複数の光入力部12および光出力部14と光インターフェース部152との接続を検出してよい。
【0033】
また、試験装置100は、1つ以上の光信号発生部130が発生した光信号を複数の光伝送路に分岐して入力させてよい。この場合、試験装置100は、光インターフェース部152が出力する複数の光応答信号を、光応答信号の数と同数の光モニタ部170でそれぞれモニタしてよい。これによって、試験装置100は、同時に複数の光入力部12および光出力部14と光インターフェース部152との接続を検出することができる。試験装置100は、被試験デバイス10と光インターフェース部152の接続状態を検出できなかった場合、ステップS200に戻って被試験デバイス10を搭載し直す。
【0034】
ここで、試験装置100は、被試験デバイス10の搭載を繰り返しても接続状態を検出できない場合、被試験デバイス10が不良と判断してよい。例えば、試験装置100は、被試験デバイス10の搭載を予め定められた回数繰り返しても接続状態を検出できない場合に、被試験デバイス10の光入力部12および/または光出力部14が不良と判断する。
【0035】
また、試験装置100は、被試験デバイス10内部に備わる光部品の通過特性を検出してもよい。被試験デバイス10は、光入力部12から入力された光の波長に応じて被試験デバイス10内部で分波または合波する場合等、内部にWDM合分波器、光フィルタ等の光部品を備える。試験装置100は、波長設定部135によって光信号発生部130が発生する光信号の波長を変化させて、光入力部12に供給すると共に、光出力部14からの光応答信号を受け取り、光モニタ部170で光応答信号をモニタする。これによって、試験装置100は、被試験デバイス10の光応答信号について、入力光信号の波長依存性をモニタすることができ、被試験デバイス10内部に備わる光部品の通過特性を検出することができる。
【0036】
試験装置100は、被試験デバイス10と光インターフェース部152の接続状態を検出した場合、被試験デバイス10と電気インターフェース部156との電気信号の接続状態を検出する。試験装置100は、試験信号発生部112より予め定められた電気信号即ち例えば、予め定められたHi/Lo等の論理値またはパターンの電気信号を出力端子158を介して入力端子16に供給する。そして試験装置100は、出力端子18から出力される応答信号を入力端子159を介して信号受信部114で受け取り、電気信号の接続状態を検出する。
【0037】
試験装置100は、例えば、試験信号発生部112より予め定められた電気信号として一定電圧を供給し、信号受信部114は、予め定められた範囲の電圧値を受信することで接続状態を検出する。試験装置100は、被試験デバイス10と電気インターフェース部156との接続状態を検出したことに基づき、被試験デバイス10とデバイスインターフェース部150が正常に接続できたと判断してよい。試験装置100は、被試験デバイス10と電気インターフェース部156の接続状態を検出できなかった場合、ステップS200に戻って被試験デバイス10を搭載し直す。
【0038】
ここで、試験装置100は、被試験デバイス10の搭載を繰り返しても接続状態を検出できない場合、被試験デバイス10が不良と判断してよい。例えば、試験装置100は、被試験デバイス10の搭載を予め定められた回数繰り返しても接続状態を検出できない場合に、被試験デバイス10の入力端子16および/または出力端子18が不良と判断する。
【0039】
試験装置100は、被試験デバイス10とデバイスインターフェース部150との正常な接続を検出すると、被試験デバイス10の試験を開始する。試験装置100は、実行すべき試験が光試験であるか電気信号の試験であるかを判別する(S220)。試験装置100は、例えば、試験プログラム、試験シーケンス、または制御コマンド等から実行すべき試験が光試験であるかどうかを判別する。
【0040】
試験装置100は、実行すべき試験が電気信号の試験の場合、試験信号発生部112より発生する試験信号を出力端子158を介して入力端子16に供給する(S230)。ここで試験信号発生部112は、供給した試験信号に対応する期待値を期待値比較部116に送信する。試験装置100は、供給した試験信号に応じて被試験デバイス10が出力端子18から出力する応答信号を、入力端子159を介して信号受信部114で受け取る(S240)。信号受信部114は、受け取った応答信号を期待値比較部116に送信し、期待値比較部116は信号受信部114から受信した応答信号と試験信号発生部112から受信した期待値を比較して被試験デバイス10の良否を判定する(S250)。
【0041】
試験装置100は、実行すべき試験が光試験の場合、第1の光スイッチ部140によって電光変換部120と光インターフェース部152とを、第2の光スイッチ部180によって光インターフェース部152と光電変換部160とをそれぞれ接続する。そして試験装置100は、試験信号発生部112より発生する試験信号を電光変換部120を介して光試験信号に変換して光入力部12に供給する(S260)。ここで試験信号発生部112は、供給した試験信号に対応する期待値を期待値比較部116に送信する。
【0042】
試験装置100は、供給した光試験信号に応じて被試験デバイス10が光出力部14から出力する光応答信号を、光電変換部160を介して電気信号である応答信号に変換して信号受信部114で受け取る(S270)。信号受信部114は、受け取った応答信号を期待値比較部116に送信し、期待値比較部116は信号受信部114から受信した応答信号と試験信号発生部112から受信した期待値を比較して被試験デバイス10の良否を判定する(S250)。
【0043】
試験装置100は、実行すべき試験が終了するまで、ステップS220からステップS250を繰り返す(S280)。これによって、試験装置100は、被試験デバイス10の光試験信号による光試験を実行することができる。また、試験装置100は、被試験デバイス10の光試験信号による光試験と電気信号による試験が混在した試験を実行することができる。また、試験装置100は、光信号の授受と電気信号の授受を独立して実行できるので、光試験信号に対する応答信号が電気信号および光信号の両方が出力される場合、それぞれ独立に受信することができる。試験装置100は、電気試験信号に対する応答信号が電気信号および光信号の両方が出力される場合も、同様にそれぞれ独立に受信することができる。また、被試験デバイス10が電気信号を試験装置100以外の装置から供給される場合または電気信号の供給を不要とする場合、試験装置100は、被試験デバイス10と光インターフェース部152の接続だけを実行して光試験してもよい。
【0044】
また、試験装置100は、高速な試験信号および/または応答信号を光信号として伝送させて、低速なクロック信号、試験信号、応答信号、および/または電源等を電気信号として伝送させて、被試験デバイス10の試験を実行することができる。これによって、電気信号では伝送することが困難な、例えば数百MHz以上の高周波信号を光信号にして伝送することによって、被試験デバイス10との試験信号および応答信号を高速に授受することができる。また、試験装置100は、例えば、被試験デバイス10を実際の動作速度で動作させて試験を実施させることもできる。
【0045】
また、試験装置100は、少なくとも2つの光スイッチ部と、光信号発生部130と、光モニタ部170とを備えることで、被試験デバイス10と光インターフェース部152との接続状態を検出することができる。このように試験装置100は、試験動作を高速にでき、被試験デバイス10との接続状態を検出できるので、試験のスループットを高くすることができる。
【0046】
図3は、本実施形態に係る試験装置100の動作フローの変形例を示す。本変形例は、図2に示された本実施形態に係る試験装置100の動作フローと略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。本変形例は、被試験デバイス10が入力する光信号に応じて電気信号を出力する場合、または入力する電気信号に応じて光応答信号を出力する場合に対応した試験を実行する。
【0047】
試験装置100は、ステップ210で被試験デバイス10とデバイスインターフェース部150との正常な接続を検出すると、被試験デバイス10の試験を開始する。試験装置100は、電気信号の試験信号を用いるのか光試験信号を用いるのかを判別する(S220)。試験装置100は、電気信号の試験信号を用いる場合、試験信号発生部112より発生する試験信号を出力端子158を介して入力端子16に供給する(S230)。ここで試験信号発生部112は、供給した試験信号に対応する期待値を期待値比較部116に送信する。
【0048】
次に、試験装置100は、被試験デバイス10が試験信号に応じて電気信号である応答信号を出力するのか光応答信号を出力するのかを判別する(S310)。試験装置100は、例えば、試験プログラム、試験シーケンス、または制御コマンド等から試験信号に応じて応答信号を出力するのか光応答信号を出力するのかを判別する。これに代えて、試験装置100は、試験信号に応じて応答信号を出力するのか光応答信号を出力するのかを予め定められていてよい。
【0049】
試験装置100は、被試験デバイス10が電気信号である応答信号を出力する場合、図2の例と同様に、出力端子18から出力する応答信号を、入力端子159を介して信号受信部114で受け取る(S240)。信号受信部114は、受け取った応答信号を期待値比較部116に送信し、期待値比較部116は信号受信部114から受信した応答信号と試験信号発生部112から受信した期待値を比較して被試験デバイス10の良否を判定する(S250)。
【0050】
一方、試験装置100は、被試験デバイス10が光応答信号を出力する場合、光出力部14から出力する光応答信号を、光電変換部160を介して電気信号である応答信号に変換して信号受信部114で受け取る(S270)。信号受信部114は、受け取った応答信号を期待値比較部116に送信し、期待値比較部116は信号受信部114から受信した応答信号と試験信号発生部112から受信した期待値を比較して被試験デバイス10の良否を判定する(S250)。
【0051】
また、試験装置100は、光試験信号を用いる場合、試験信号発生部112より発生する試験信号を電光変換部120を介して光試験信号に変換して光入力部12に供給する(S260)。ここで試験信号発生部112は、供給した試験信号に対応する期待値を期待値比較部116に送信する。
【0052】
次に、試験装置100は、被試験デバイス10が光試験信号に応じて電気信号である応答信号を出力するのか光応答信号を出力するのかを判別する(S320)。試験装置100は、例えば、試験プログラム、試験シーケンス、または制御コマンド等から光試験信号に応じて応答信号を出力するのか光応答信号を出力するのかを判別する。これに代えて、試験装置100は、光試験信号に応じて応答信号を出力するのか光応答信号を出力するのかを予め定められていてよい。
【0053】
試験装置100は、被試験デバイス10が光応答信号を出力する場合、図2の例と同様に、光出力部14から出力する光応答信号を、光電変換部160を介して電気信号である応答信号に変換して信号受信部114で受け取る(S270)。信号受信部114は、受け取った応答信号を期待値比較部116に送信し、期待値比較部116は信号受信部114から受信した応答信号と試験信号発生部112から受信した期待値を比較して被試験デバイス10の良否を判定する(S250)。
【0054】
一方、試験装置100は、被試験デバイス10が電気信号である応答信号を出力する場合、出力端子18から出力する応答信号を、入力端子159を介して信号受信部114で受け取る(S240)。信号受信部114は、受け取った応答信号を期待値比較部116に送信し、期待値比較部116は信号受信部114から受信した応答信号と試験信号発生部112から受信した期待値を比較して被試験デバイス10の良否を判定する(S250)。
【0055】
以上の本変形例の試験装置100によれば、被試験デバイス10が入力する光信号に応じて電気信号を出力する場合、または入力する電気信号に応じて光応答信号を出力する場合に対応した試験を実行することができる。また、光入力部12を備えて光出力部14を持たない被試験デバイス10、または光出力部14を備えて光入力部12を持たない被試験デバイス10等の試験を実行することができる。
【0056】
図4は、本実施形態に係る試験装置100の第1の変形例を被試験デバイス10と共に示す。本変形例は、図1に示された本実施形態に係る試験装置100と略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。本変形例の試験装置100は、被試験デバイス10の光ループバック試験を実行する。本変形例の試験装置100は、ループバック光路部410を備える。
【0057】
ループバック光路部410は、被試験デバイス10からの光応答信号を被試験デバイス10へとループバックさせる。ループバック光路部410は、一例として、光ファイバまたは光導波路等の光伝送路で被試験デバイス10の光出力部14と光入力部12とを接続する。ループバック光路部410は、試験する項目に応じたデバイスを有する。
【0058】
ループバック光路部410は、一例として、通過する光信号の位相タイミングを制御する位相制御部を有する。位相制御部は、強誘電体結晶等の電気光学結晶に電界を印加することで屈折率を変化させ、伝送する光の位相を制御する光位相変調器であってよい。これに代えて、位相制御部は、マッハツェンダ型導波路に電界を印加することで伝送する光の位相を制御する光位相変調器であってよい。これに代えて、位相制御部は、光信号を伝送させる光ファイバに物理的な力を加えてファイバ長を変化させ、伝送する光の位相を制御する光位相変調器でもよい。
【0059】
位相制御部は、通過する光信号の位相タイミングを変えることで、被試験デバイス10にループバックさせて入力する光信号のスキューを制御することができる。即ち、試験装置100は、ループバック光路部410に位相制御部を有することで、被試験デバイス10のスキュー耐力試験等を実行することができる。また、位相制御部は、通過する光信号の位相タイミングを変えることで、被試験デバイス10にループバックさせて入力する光信号のジッターを制御することができる。即ち、試験装置100は、ループバック光路部410に位相制御部を有することで、被試験デバイス10のジッター耐力試験等を実行することができる。
【0060】
また、ループバック光路部410は、一例として、通過する光信号の強度を減衰させるアッテネータ部を有する。アッテネータ部は、減衰量を制御できる可変アッテネータが望ましい。アッテネータ部は、通過する光信号の減衰量を変えることで、被試験デバイス10にループバックさせて入力する光信号の強度を制御することができる。即ち、試験装置100は、ループバック光路部410にアッテネータ部を有することで、被試験デバイス10の光強度の減衰耐力試験等を実行することができる。ここで、試験装置100は、被試験デバイス10のスキュー耐力試験と組み合わせることで、光試験におけるシュムー特性を実行することもできる。
【0061】
また、ループバック光路部410は、被試験デバイス10の光出力部14と光入力部12とを接続する光伝送路であってよい。この場合、試験装置100は、被試験デバイス10がPRBS信号(Pseudorandom Binary (Bit) Sequence)を発生することで、被試験デバイス10のDFT(Design For Test:テスト容易化設計)機能を試験することができる。
【0062】
第1の光スイッチ部140は、ループバック光路部410および光信号発生部130が出力する光信号を受け取って、いずれか一方の光信号を選択して光インターフェース部152に出力する。第2の光スイッチ部180は、光インターフェース部152から入力する光信号をループバック光路部410および光モニタ部170のいずれか一方に選択して入力させる。
【0063】
図5は、本実施形態に係る試験装置100の第1の変形例の動作フローを示す。本変形例の動作フローは、図2に示された本実施形態に係る試験装置100の動作フローと略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。
【0064】
試験装置100は、ステップ210で被試験デバイス10とデバイスインターフェース部150との正常な接続を検出すると、被試験デバイス10の試験を開始する。試験装置100は、光ループバック試験を実行するのか電気信号の試験を実行するのかを判別する(S510)。試験装置100は、電気信号の試験を実行する場合、図2のステップS230からステップS250と同様に、試験信号を被試験デバイス10に供給すると共に、被試験デバイス10が試験信号に応じて出力する応答信号を受け取り、期待値と比較して被試験デバイス10の良否を判定する。
【0065】
試験装置100は、光ループバック試験を実行する場合、第1の光スイッチ部140を切り換えてループバック光路部410が出力する光信号を光インターフェース部152に出力すると共に、第2の光スイッチ部180を切り換えて光インターフェース部152からの光応答信号をループバック光路部410に入力させる。試験装置100は、試験信号発生部112より発生する試験信号を出力端子158を介して入力端子16に供給する(S520)。
【0066】
ここで、試験信号発生部112が発生する試験信号は、例えば、被試験デバイス10にループバック試験を開始させる制御コマンドおよび/または光ループバック試験に用いる試験パターンである。また、試験信号発生部112は、開始させた光ループバック試験に対応する期待値を期待値比較部116に送信する。被試験デバイス10は、試験装置100より試験信号を入力端子16より受信したことに応じて光ループバック試験を開始させ、試験結果を応答信号として出力端子18より出力する。
【0067】
試験装置100は、被試験デバイス10が出力端子18から出力する応答信号を、入力端子159を介して信号受信部114で受け取る(S530)。信号受信部114は、受け取った応答信号を期待値比較部116に送信し、期待値比較部116は信号受信部114から受信した応答信号と試験信号発生部112から受信した期待値を比較して被試験デバイス10の良否を判定する(S250)。試験装置100は、実行すべき試験が終了するまでステップS510からステップS250を繰り返す(S280)。これによって、試験装置100は、被試験デバイス10の光ループバック試験を実行することができる。
【0068】
以上の変形例において、試験装置100は、被試験デバイス10の光ループバック試験の開始および応答信号を電気信号によって授受する例を説明した。これに代えて、例えば被試験デバイス10が制御信号の光入力部および/または光応答信号の光出力部を備える場合、試験装置100は、光ループバック試験の開始および/または光応答信号を、光信号で授受する。例えば、被試験デバイス10は、光信号発生部130および光モニタ部170をさらに1組備えて、被試験デバイス10の制御信号の光入力部に光ループバック試験の開始等を光信号で供給すると共に、光応答信号を受け取る。
【0069】
この場合、被試験デバイス10の制御信号の光入力部に接続される光信号発生部130は、被試験デバイス10と光インターフェース部152の接続検出に用いる光信号に加えて、光ループバック試験の開始等を含む光制御信号を発生する。また、被試験デバイス10の光応答信号の光出力部に接続される光モニタ部170は、被試験デバイス10と光インターフェース部152の接続検出に加えて、光応答信号をモニタする。これによって試験装置100は、被試験デバイス10の光ループバック試験を、光制御信号で実行することができる。
【0070】
図6は、本実施形態に係る試験装置100の第2の変形例を被試験デバイス10と共に示す。本変形例は、図1に示された本実施形態に係る試験装置100および図4に示された試験装置100の第1の変形例と略同一のものには同一の符号を付け、説明を省略する。本変形例の試験装置100は、被試験デバイス10の電気信号による試験、光試験、および光ループバック試験を実行する。
【0071】
第1の光スイッチ部140は、光信号発生部130、ループバック光路部410、および電光変換部120が出力する光信号を受け取って、そのうちのいずれか1つの光信号を選択して光インターフェース部152に入力させる。第2の光スイッチ部180は、光インターフェース部152からの光応答信号を光モニタ部170、ループバック光路部410、および光電変換部160のうちいずれか1つを選択して入力させる。
【0072】
試験装置100は、被試験デバイス10と光インターフェース部152との接続を検出する場合、第1の光スイッチ部140を切り換えて光信号発生部130が出力する光信号を光インターフェース部152に入力させる。また、試験装置100は、第2の光スイッチ部180を切り換えて、光インターフェース部152からの光応答信号を光モニタ部170に入力させる。試験装置100は、上記の実施例で説明したステップS210と略同一の動作で、被試験デバイス10とデバイスインターフェース部150との接続を検出することができる。
【0073】
試験装置100は、光試験信号による光試験を実行する場合、第1の光スイッチ部140を切り換えて電光変換部120が出力する光試験信号を光インターフェース部152に入力させる。また、試験装置100は、第2の光スイッチ部180を切り換えて、光インターフェース部152からの光応答信号を光電変換部160に入力させる。図2または図3に示された本実施形態に係る試験装置100の実施例の動作フローと略同一の動作で、本例は、被試験デバイス10の光試験を実行することができる。
【0074】
試験装置100は、光ループバック試験を実行する場合、第1の光スイッチ部140を切り換えてループバック光路部410が出力する光信号を光インターフェース部152に入力させる。また、試験装置100は、第2の光スイッチ部180を切り換えて、光インターフェース部152からの光応答信号をループバック光路部410に入力させる。図5に示された本実施形態に係る試験装置100の第1の変形例の動作フローと略同一の動作で、本例は、被試験デバイス10の光ループバック試験を実行することができる。
【0075】
以上の実施例において、電光変換部120は、1つの試験信号を対応する1つの波長の光試験信号に変換して、1つの光伝送路を伝送させて1つの光入力部12に供給する例を説明した。これに代えて電光変換部120は、複数の試験信号に対応する複数の波長の光試験信号に変換して、1つの光伝送路を伝送させて1つの光入力部12に供給してもよい。即ち、電光変換部120は、複数の試験信号をそれぞれ対応する波長の光試験信号に変換して合波させ、波長多重した光試験信号を被試験デバイス10に供給する。
【0076】
また、以上の実施例において、光電変換部160は、1つの光出力部14から1つの光伝送路で伝送する1つの波長の光応答信号を、対応する1つの応答信号に変換する例を説明した。これに代えて光電変換部160は、1つの光出力部14から1つの光伝送路で伝送する複数の波長の光応答信号を、対応する複数の応答信号に変換してもよい。即ち、光電変換部160は、被試験デバイス10から受け取る波長多重した光応答信号を、分波してから複数の試験信号に応じた複数の応答信号に光電変換する。
【0077】
この場合、波長多重した光試験信号を受け取った被試験デバイス10は、一例として、被試験デバイス10内部で光試験信号を分波して、試験すべき複数の光回路にそれぞれ光試験信号を分配して供給する。被試験デバイス10は、複数の光回路による複数の応答信号を、合波して波長多重した光応答信号にしてから光出力部14より出力する。これによって、複数の光試験信号を1つの光伝送路で被試験デバイス10に供給すると共に、複数の光応答信号を1つの伝送路で受け取ることができ、被試験デバイス10の複数の光試験を同時に実行することができる。
【0078】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0079】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0080】
10 被試験デバイス、12 光入力部、14 光出力部、16 入力端子、18 出力端子、100 試験装置、110 試験部、112 試験信号発生部、114 信号受信部、116 期待値比較部、120 電光変換部、130 光信号発生部、135 波長設定部、140 第1の光スイッチ部、150 デバイスインターフェース部、152 光インターフェース部、154 光出力部、155 光入力部、156 電気インターフェース部、158 出力端子、159 入力端子、160 光電変換部、170 光モニタ部、180 第2の光スイッチ部、410 ループバック光路部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被試験デバイスを試験する試験装置であって、
前記被試験デバイスを試験する試験信号を発生する試験信号発生部と、
前記試験信号を光試験信号に変換する電光変換部と、
前記電光変換部が変換した光試験信号を前記被試験デバイスの光入力部に伝送すると共に、前記被試験デバイスが出力する光応答信号を受け取って出力する光インターフェース部と、
前記光インターフェース部が出力する光応答信号を電気信号の応答信号に変換して送信する光電変換部と、
前記光電変換部が送信する応答信号を受信する信号受信部と、
を備える試験装置。
【請求項2】
前記試験装置は、
光信号を発生する光信号発生部と、
前記光信号発生部および前記電光変換部が出力する光信号を受け取って、いずれか一方の光信号を選択して前記光インターフェース部に入力させる第1の光スイッチ部と、
をさらに備える請求項1に記載の試験装置。
【請求項3】
前記光信号発生部は、出力する光の波長を可変する可変波長光源を有する請求項2に記載の試験装置。
【請求項4】
前記試験装置は、前記被試験デバイスが受け取る光信号の波長に応じて、前記可変波長光源が出力する光の波長を設定する波長設定部をさらに備える請求項3に記載の試験装置。
【請求項5】
前記試験装置は、
入力する光信号を電気信号に変換してモニタする光モニタ部と、
前記光インターフェース部が出力する光応答信号を前記光モニタ部および前記光電変換部のいずれか一方に選択して入力させる第2の光スイッチ部と、
をさらに備える請求項2から4のいずれかに記載の試験装置。
【請求項6】
前記第1の光スイッチ部は、前記光信号発生部が出力する光信号を選択して前記光インターフェース部に入力させ、
前記第2の光スイッチ部は、前記光インターフェース部が出力する光応答信号を前記光モニタ部に選択して入力させ、
前記試験装置は、前記光モニタ部がモニタした結果に応じて、前記被試験デバイスと前記光インターフェース部との接続状態を検出し、前記接続状態が検出されたことに応じて前記被試験デバイスの試験を開始する請求項5に記載の試験装置。
【請求項7】
前記試験装置は、前記被試験デバイスと電気的に接続して電気信号を授受する電気インターフェース部をさらに備え、
前記電気インターフェース部は、前記試験信号発生部からの試験信号を受信して前記被試験デバイスに供給し、前記被試験デバイスが試験信号に応じて出力する応答信号を受信して前記信号受信部に送信する
請求項1から6のいずれかに記載の試験装置。
【請求項8】
前記電光変換部は、複数の試験信号をそれぞれ対応する波長の光試験信号に変換して合波させ、波長多重した光試験信号を前記被試験デバイスに供給し、
前記光電変換部は、前記被試験デバイスから受け取る波長多重した光応答信号を、分波してから前記複数の試験信号に応じた複数の応答信号に光電変換する、
請求項1から7のいずれかに記載の試験装置。
【請求項9】
被試験デバイスを試験する試験装置であって、
光信号を発生する光信号発生部と、
入力する光信号を電気信号に変換してモニタする光モニタ部と、
前記被試験デバイスからの光応答信号を前記被試験デバイスへとループバックさせるループバック光路部と、
前記ループバック光路部および前記光信号発生部が出力する光信号を受け取って、いずれか一方の光信号を選択して出力する第1の光スイッチ部と、
入力する光信号を前記ループバック光路部および前記光モニタ部のいずれか一方に選択して入力させる第2の光スイッチ部と、
前記第1の光スイッチ部が出力する光信号を前記被試験デバイスの光入力部に入力させ、前記被試験デバイスが出力する光応答信号を前記第2の光スイッチ部に入力させる光インターフェース部と、
を備える試験装置。
【請求項10】
前記試験装置は、
前記被試験デバイスを試験する試験信号を発生する試験信号発生部と、
前記被試験デバイスが試験信号に応じて出力する応答信号を受信する信号受信部と、
前記被試験デバイスと電気的に接続して電気信号を授受する電気インターフェース部と
をさらに備え、
前記電気インターフェース部は、前記試験信号発生部からの試験信号を受信して前記被試験デバイスに供給し、前記被試験デバイスが試験信号に応じて出力する応答信号を受信して前記信号受信部に送信する
請求項9に記載の試験装置。
【請求項11】
前記試験装置は、
前記被試験デバイスを試験する試験信号を発生する試験信号発生部と、
前記被試験デバイスが試験信号に応じて出力する応答信号を受信する信号受信部と、
前記試験信号を光試験信号に変換する電光変換部と、
入力する光信号を電気信号に変換して前記信号受信部に送信する光電変換部と
をさらに備え、
前記第1の光スイッチ部は、前記光信号発生部、前記ループバック光路部、および前記電光変換部が出力する光信号を受け取って、いずれか1つの光信号を選択して前記光インターフェース部に入力させ、
前記第2の光スイッチ部は、前記光インターフェース部からの光応答信号を前記光モニタ部、前記ループバック光路部、および前記光電変換部のうちいずれか1つを選択して入力させる
請求項9に記載の試験装置。
【請求項12】
前記試験装置は、前記被試験デバイスと電気的に接続して電気信号を授受する電気インターフェース部をさらに備え、
前記電気インターフェース部は、前記試験信号発生部からの試験信号を受信して前記被試験デバイスに供給し、前記被試験デバイスが試験信号に応じて出力する応答信号を受信して前記信号受信部に送信する
請求項11に記載の試験装置。
【請求項13】
前記ループバック光路部は、通過する光信号の位相タイミングを制御する位相制御部を有する請求項9から12のいずれかに記載の試験装置。
【請求項14】
前記光信号発生部は、出力する光の波長を可変できる可変波長光源を有する請求項9から13のいずれかに記載の試験装置。
【請求項15】
前記試験装置は、前記被試験デバイスが受け取る光信号の波長に応じて、前記可変波長光源が出力する光の波長を設定する波長設定部をさらに備える請求項14に記載の試験装置。
【請求項16】
前記第1の光スイッチ部は、前記光信号発生部が出力する光信号を選択して前記光インターフェース部に入力させ、
前記第2の光スイッチ部は、前記光インターフェース部が出力する光応答信号を前記光モニタ部に選択して入力させ、
前記試験装置は、前記光モニタ部がモニタした結果に応じて、前記被試験デバイスと前記光インターフェース部との接続状態を検出し、前記接続状態が検出されたことに応じて前記被試験デバイスの試験を開始する請求項9から15のいずれかに記載の試験装置。
【請求項17】
被試験デバイスを試験する試験方法であって、
前記被試験デバイスを試験する試験信号を発生する試験信号発生段階と、
前記試験信号を光試験信号に変換する電光変換段階と、
前記電光変換段階で変換された光試験信号を前記被試験デバイスの光入力部に入力させ、前記被試験デバイスが出力する光応答信号を受け取って出力する光インターフェース段階と、
前記光インターフェース段階で出力される光応答信号を電気信号の応答信号に変換して送信する光電変換段階と、
前記光電変換段階で送信される応答信号を受信する信号受信段階と、
を備える試験方法。
【請求項18】
被試験デバイスを試験する試験方法であって、
光信号を発生する光信号発生段階と、
入力する光信号を光モニタ部で電気信号に変換する光モニタ段階と、
前記被試験デバイスからの光応答信号を前記被試験デバイスへとループバック光路部を伝送させてループバックさせるループバック段階と、
入力する光信号を前記ループバック光路部および前記光モニタ部のいずれか一方に第2の光スイッチ部が選択して入力させる第2光スイッチ段階と、
前記ループバック光路部および前記光信号発生段階で発生する光信号を受け取って、いずれか一方の光信号を第1の光スイッチ部が選択して出力する第1光スイッチ段階と、
前記第1光スイッチ段階で選択されて出力される光信号を前記被試験デバイスの光入力部に入力させ、前記被試験デバイスが出力する光応答信号を前記第2の光スイッチ部に入力させる光インターフェース段階と、
を備える試験方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−242208(P2011−242208A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−113315(P2010−113315)
【出願日】平成22年5月17日(2010.5.17)
【出願人】(390005175)株式会社アドバンテスト (1,005)
【Fターム(参考)】