説明

調整可能な光学装置を用いる調整可能なスワス幅とスワス間隔とを有する多重ビームROS

【課題】走査スワス幅と走査線間隔との運転時変化が可能となり、その結果、感光体速度の調整を必要とせずにステッチエラーおよび他の問題を軽減したり、または取り除いたりすることができる改良された印刷システムと、それらの印刷システム用の多重ビームラスタ出力スキャナ(ROS)と、を提供する。
【解決手段】ROS多角形鏡128の上流の光学ビーム経路内に調整可能な鏡M2またはレンズを提供して、運転時に線間間隔とスワス間間隔との自動化した電子的調整を可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本例示的実施形態は、多重ビームラスタ出力走査装置(ROS)と、複数の走査されたビームラインを提供する1つ以上のROSを用いるプリンタ、コピー機、および他の文書処理システムと、に関する。静電写真印刷システムは、静電写真印刷を行うために感光性平板、ベルト、またはドラムのような感光体上にレーザ走査線を発射するために1つ以上のROSを使用する。ROSは、レーザビームが感光体を横切って移動したり、または走査したりして感光体上に所望の画像を形成するとき、スイッチを入れたり切ったりするレーザビームを提供する。あらかじめ帯電した感光体表面上に潜像を生成するために画像データに従ってビームを選択的に遮断し、現像液が潜像上にトナーを蒸着して、印刷されるシートのような最終印刷媒体に、その後、転写され定着されるトナー像を生成する。多重ビームROSは、レーザまたは他の光源の配列を用いて、感光体上に複数の光線を同時に走査して、スワスと呼ばれる場合がある平行な走査線の集合を生成する鏡張りの小平面を有する回転する多角形に複数のビームラインを提供する。高度な印刷システムが提案されており、この印刷システムでは、感光体が垂直なプロセス方向に移動するとき感光体ベルトを横切って高速走査方向に走査される各スワス内に32本の各走査線を形成している。走査線のこの広いスワスは、感光体のプロセス方向速度(例えば、ベルトまたはドラム速度など)と、多角形の回転速度と、ROSにより提供される各走査線間の間隔と、の間の同期および協調の必要性に起因する画像品質の制御に関するさまざまな困難を引き起こす。
【背景技術】
【0002】
視覚的に知覚できるほどのエラーを軽減するには、感光体速度と多角形速度との関数である感光体におけるプロセス方向の走査線間隔と、スワス間間隔とを制御することが好ましい。特定のROSシステムでは、さらに、走査線の連続したスワスの上に部分的に重ね書きする走査線の重ね書きを使用し、例えば、走査N+1の線1は走査nの線17と重なっている。このような重ね書きは、レーザパワーのバランスを保つとともに、走査された画像を全体的に平滑化できることが有利である可能性がある。しかしながら、走査線間隔と、スワス間間隔との相互作用がステッチエラーを引き起こす可能性があり、好ましくない画像アーチファクト(不自然な結果)を生じさせる。特に、走査線間隔(スワス幅の関数としての)と、スワス間間隔(感光体速度と多角形速度との関数としての)との両方は、ステッチエラーの一因となる。スワス間の間隔が狭すぎるとバンチング(集積)を生じることになり、他方、間隔が大きすぎるとスワス間に過剰な非画像化領域を生じることになる。これらの状態のどちらもが、バンディングおよびビーティングのような画像アーチファクトをもたらす可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来、間隔問題は、感光体のプロセス方向速度の調整により、および/または回転する多角形の速度調整により、初期の製造設定段階および運転時の現場での較正において対処できた。しかしながら、特に、プリンタが現場で作動し始めた後は、多くのシステムは感光体速度の調整機能を提供していない(運転時の調整が行われない)。したがって、スワス間間隔と走査線間隔とに対する運転時補正を実現できる改良されたROSシステムおよびプリンタが依然として必要である。
【0004】
2009年6月2日に発行されたStoweの米国特許第7,542,200号は、多角形ミラースキャナの動きと同期してビーム・ステアリング・ミラー・アセンブリを定期的に回転させることによりバウアフェクトを補正する、能動的ラスタ走査エラー補正用の迅速なビーム・ステアリング・ミラーについて記載しており、この特許は引用することにより全体として本明細書の一部となっている。2001年5月15日に発行され、本願の譲受人に譲渡されたAppelの米国特許第6,232,991号は、ねじ付き調整ねじを用いて高速走査軸に沿って第2の走査レンズを傾けることによりバウエラーを補正するために、傾斜角を変えられる走査レンズを用いるROS調整技術について記載しており、この特許は引用することにより全体として本明細書の一部となっている。1992年10月6日に発行され、本願の譲受人に譲渡されたGenoveseの米国特許第5,153,608号は、半透明のルーサイトまたはプレキシグラスの光学素子をビーム走査の線に沿って設置し、スキュー補正およびバウ補正を行うためにその光学素子をねじる、静電記録式プリンタまたは画像読取装置を開示しており、この特許は引用することにより全体として本明細書の一部となっている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、改良された印刷システムと、それらの印刷システム用の多重ビームラスタ出力スキャナ(ROS)と、を提供し、これらのROSでは、隣接する走査線間の間隔を設定するために、鏡またはレンズなどの1つ以上のビーム経路光学素子が運転時に調整可能である。これにより走査スワス幅と走査線間隔との運転時変化が可能となり、その結果、感光体速度の調整を必要とせずにステッチエラーおよび他の問題を軽減したり、または取り除いたりすることができる。
【0006】
本開示の1つ以上の態様が、光線を平行にする第1の光学システムに複数の光線を同時に提供する多重ビーム光源を有するROSに関連している。ROSは、第1の光学システムから受け取る平行になった光線を同時に偏向させる鏡張りの小平面を有する回転する多角形をさらに含んでいる。その後、第2の光学システムが、多角形から偏向された光線を集束させて複数の移動するスポットを作り、プロセス方向に移動する感光体の方へスポットを誘導する。反射面の位置および/または形状を変化させて感光体におけるプロセス方向の隣接する光線間の間隔を広げたり、または狭めたりするための電子的調整入力といっしょに、光線を偏向させるために光学システム内に設置された反射面を有する調整可能な鏡を提供する。ROSまたはシステムは、運転時に電子的調整入力に電子信号または値を提供するためにコントローラを一般に含み、ビーム間隔を設定するために、多角形が回転している間、コントローラは信号または値を一定に保持する。
【0007】
ある実施形態では、調整可能な鏡は、第1の光学システム内に、光源と多角形の間のビーム経路に沿って位置している。いくつかの実施態様の凸反射面のようなある実施形態の反射面は湾曲しており、電子的調整入力は湾曲した形状または位置を修正してビーム間隔を変化させ、それにより線間間隔とスワス間間隔との調整を可能にする。
【0008】
本開示のさらなる態様によれば、光源と多角形の間の第1の光学システムが、レンズの位置を変化させて感光体におけるプロセス方向の隣接する光線間の間隔を広げたり、または狭めたりするための電子的調整入力を有する調整可能なレンズを含む多重ビームROSを提供する。いくつかの実施形態では、調整可能なレンズは、光線が光源からレンズに到達する入射角を変化させるためにレンズに動作的に連結されたモータを含んでいる。他の実施形態では、調整可能なレンズは、光線の経路に沿ってレンズと光源の間の距離を変化させて感光体におけるプロセス方向の隣接するビーム間の間隔を変化させるための線形アクチュエータを含んでいる。
【0009】
本開示のさらなる態様が、一定速度でプロセス方向に移動する感光体と、感光体の画像領域の外面を帯電させる帯電ステーションと、を含む印刷システムに関する。また、システムは、プロセス方向に対して実質的に垂直である高速走査方向の走査線を生成するために1つ以上のラスタ出力スキャナを含んでいる。ラスタ出力スキャナは、光学システムおよびコントローラに加えて、複数の光線を同時に放射する光源を含んでいる。光学は、光源から受け取る光線を平行にするために第1の光学システムを含んでいる。第1の光学システムは、感光体におけるプロセス方向の隣接する光線間の間隔を広げたり、または狭めたりする働きをする調整可能な光学素子を含んでいる。いくつかの実施形態では、調整可能な光学素子は、光線を偏向させるために第1の光学システム内に設置された反射面と、反射面の位置および/または形状を変化させて光線間隔を広げたり、または狭めたりするための電子的調整入力と、を有する鏡である。他の実施形態では、調整可能な光学素子は、レンズの位置を変化させて感光体におけるプロセス方向の偏向された光線間隔を変更するための入力を有する調整可能なレンズである。
【0010】
本開示の要旨は、さまざまな構成要素および構成要素の配置で、ならびにさまざまなステップおよびステップの配置で、具体化してもよい。図面は、あくまで好ましい実施形態を説明するために示したに過ぎず、本開示の要旨を限定するものと解釈すべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本開示の1つ以上の態様を実現してもよい複数の選択的に調整可能なROSを備えた例示的な多色文書処理システムを示す簡略化した模式図である。
【図2】図1のシステム内の例示的感光体ベルトの一部分を示す部分平面図であり、画像パネルがパネル間領域により分離されている状態を示している。
【図3】本開示の1つ以上の態様の、レーザアレイ光源と回転する多角形の間に調整可能な光学素子を有する例示的ROSを示す簡略化した模式図であり、この調整可能な光学素子は感光体における隣接する光線間の間隔を広げたり、または狭めたりするために使用してもよい。
【図4】従来の二重ビームラスタ出力スキャナにより生成された走査線を示す感光体ベルトの一部分を示す部分平面図である。
【図5】図1のシステム内の垂直キャビティ面発光レーザ(VCSEL)光源を用いる多重ビームラスタ出力スキャナにより生成された32本の走査線を有する感光体ベルトの一部分を示す部分平面図である。
【図6】図1のシステム内の感光体ベルトの一部分を示す部分平面図であり、隣接する32本の線の走査スワスと、対応するスワス間間隔とを示している。
【図7】重ね書きされた32本の線の走査スワスを有する感光体ベルトの一部分を示す部分平面図であり、この32本の線の走査スワスでは、所与のスワスの走査線1が、先行するスワスの走査線17の上に重ね書きしている。
【図8】レーザアレイ光源と多角形の間の第1の光学システム内の調整可能な鏡を含む、図1のシステムの例示的ROS内の第1および第2(前置および後置多角形)の光学システムと、回転する多角形とを示す部分側面図である。
【図9】2つの動作位置の図8の調整可能な鏡の一実施態様のさらなる詳細を示す部分側面図である。
【図10】2つの動作位置の図8の調整可能な鏡の一実施態様のさらなる詳細を示す部分側面図である。
【図11】第1の光学システム内に調整可能なレンズを有する、図1のシステム内の他の例示的ROSを示す部分側面図である。
【図12】図11のROS内の例示的な回転および線形レンズ調整機構を示す部分側面図である。
【図13】図11のROS内の例示的な回転および線形レンズ調整機構を示す部分側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ここで図面を参照すると、本開示のいくつかの実施形態または実施態様について図面とともに以下に説明しており、全体を通して類似の要素を示すためには類似の参照番号を使用しており、さまざまな特徴、構造、および図形表現は必ずしも原寸に比例して描かれているわけではない。本開示は、ステッチングおよび関連する問題を回避したり、または軽減したりするためにビームライン間間隔の運転時調整を可能にする多重ビームROS内の調整可能な光学素子の提供に関し、開示のシステムおよび技術は、プロセス方向の感光体移動速度が一定であるシステムにおいて特に有利である。本明細書に開示する調整機構は、このようなエラーを低減する目的で、製造状況においても、現場で行われるそれらの較正段階または設定段階においても使用できる。さらに、調整装置は電子的に設定されるため、このような調整は機械コントローラの命令の下に自動的に行ってもよい。
【0013】
図1および図2は、第1および第2の側部4aおよび4b(図2)を有する連続的な光伝導性(例えば、感光体など)画像ベルトまたは中間転写ベルト(ITB)4を含む例示的な多色静電写真文書処理システム2を示している。感光体4は、一連のローラ60、68、70、またはバー8を有する駆動装置80を経由して実質的に一定の速度で図面内の経路矢印4pで示されたプロセス方向に(図1の視界内で反時計回りに)閉路4pを横断して、システム2内の経路4pのまわりに配設されたさまざまな静電写真処理ステーションの真下に連続的に感光体4の外部光伝導面の連続部分を移動させる。システム2は、感光体4の閉路4pに沿って位置するラスタ出力スキャナ(ROS)22、28、34、40、46を含み、これらのROSは個々に感光体4の一部分上に潜像を生成する働きをする。さらに、感光体4上の潜像上に所与の色のトナーを現像するために、複数のデベロッパ24、30、36、42、48が個々にROS22、28、34、40、46のうちの対応する1つの下流に位置している。
【0014】
感光体4から、第1の被印刷物経路P1に沿って移動する被印刷物52に、現像されたトナーを転写するために、転写ステーション50がROS22、28、34、40、46の下流に(図1の下端に)経路4pに沿って位置しており、ローラ62および64を有する定着ステーション58が、転写されたトナーを被印刷物52に定着させる。両面印刷では、両面印刷ルータ82が定着ステーション58から被印刷物52を受け取って、被印刷物52を第2の経路P2に沿って選択的に誘導し、第2の経路に沿って位置する媒体反転器84が被印刷物52を反転させて、反転した被印刷物52を転写ステーション50の上流の第1の経路P1に戻して、特定の被印刷物シートの第2の面上に画像を選択的に生成する。
【0015】
また、システム2は、ROS22、28、34、40、および46にクロック出力信号101aを提供するROSマスタクロック101を含み、クロック出力信号101aは周波数、クロック速度、または他の信号もしくは値を示すアナログ値またはデジタル値である可能性があり、このクロック出力信号101aを用いて、運転中にコントローラ100を用いて動的に、ROSモータ多角形アセンブリ(MPA)の動作速度を設定したり、または調整したりすることができ、または、例えば、システム較正中もしくは製造当初の間などに、この動作速度をプリセットできる。コントローラ100は、単一であるか、または複数の構成要素内で分散して実現されるかに関係なく、任意の好適な形態のハードウェア、プロセッサで実行されるソフトウェア、ファームウェア、プログラマブル論理、またはそれらの組み合わせであってもよく、すべてのこのような実施態様は本開示の範囲と添付クレームとに含まれると想定される。コントローラ100は、個々のROS22、28、34、40、および46に対して、それらに提供される予定の画像データに基づいて、データと、1つ以上の制御信号またはコマンドとを提供する。特に、コントローラ100は、さらに詳しく後述するようにプロセス方向4pの線間間隔を設定するために、少なくとも1つの電子信号または値104を各ROSに提供する。
【0016】
感光体4は、ベルト4の外面を、比較的高く、実質的に均一のポテンシャルに帯電させるコロナ発生器20のような帯電装置を含む第1の帯電ステーション10を通り抜ける。ベルト4の帯電した部分は、帯電したベルト表面上に第1の静電潜像を生成するために帯電したベルト表面を画像別に照らす第1のROS22まで進み、図3がシステム2内の残りのROSの代表として例示的な第1のROS装置22のさらなる詳細を模式的に示している。第1の静電潜像は、選択された第1の色の帯電したトナー粒子を第1の静電潜像上に蒸着するデベロッパユニット24(図1)により現像される。トナー像を現像し終わると、感光体4の画像化済みの部分は、感光体表面を再帯電させる再帯電ステーション12まで進み、第2のROS28が感光体4の帯電した部分を画像別に照らして、第2の色のトナー粒子で現像される予定の領域に対応する第2の静電潜像を生成する。その後、第2の潜像は、潜像上に第2の色のトナーを蒸着する後続のデベロッパユニット30まで進み、その色の着色トナー粉末画像を感光体4上に形成する。
【0017】
その後、感光体4は、感光体4を再帯電させるための帯電装置32と、第3の潜像を生成するために帯電した部分を照らすROS露光装置34と、を含む第3の画像生成ステーション14まで経路4pに沿って続く。感光体4は、トナー粉末画像を現像するために対応する第3の色のトナー粒子を感光体4上に蒸着する対応する第3のデベロッパユニット36に進み、その後、感光体4は第4の画像ステーション16まで進み続ける。第4のステーション16は、帯電装置38と、感光体4を再び再帯電させて第4の潜像を生成するROS露光装置40とを含み、感光体4は、第4の潜像上に第4の色のトナーを蒸着する対応する第4のデベロッパユニット42に進む。その後、感光体4は、帯電装置44とROS46とを含む第5のステーション18に進み、その後に、再帯電させ、第5の潜像を生成し、第5の潜像を第5の色のトナーで現像するための第5のデベロッパ48が続く。
【0018】
その後、光伝導ベルト4は多色トナー粉末画像を転写ステーション50まで前進させ、この転写ステーション50において、一実施例では紙シート52のような印刷可能な媒体または被印刷物を、スタックまたは他の供給から好適なシートフィーダ(図示せず)を通って前進させて、第1の被印刷物媒体経路P1に沿って誘導する。コロナ装置54が被印刷物52の裏面上にイオンを吹き掛けて、現像された多色トナー像を、ベルト4から離れて被印刷物52のおもて面の方へ引き付けながら、剥離軸ローラ60が内部ベルト表面に接触して急カーブを提供しており、前進する被印刷物52のはり強度がベルト4から剥離するようになっている。その後、真空搬送または他の好適な搬送機構(図示せず)が、被印刷物52を、第1の媒体経路P1に沿って定着ステーション(定着器)58の方へ移動させる。定着ステーション58は、加熱された定着ローラ64と、定着ローラ64と係合して被印刷物52がその中を通り抜けるニップを形成するように弾力的に促されたバックアップローラ62と、を含んでいる。定着ステーション58での定着動作では、トナー粒子は互いに合体して被印刷物に付着し、多色画像を被印刷物の上部(第1の)面上に貼り付ける。
【0019】
感光体ベルト4から被印刷物52に転写されるとして多色現像された画像を開示しているが、他の可能な実施形態では、トナーは他のベルトまたはドラムのような中間部材に転写され、その後、続いて被印刷物52に転写され定着されてもよい。さらに、本明細書でトナー粉末画像とトナー粒子とを開示しているが、当業者は、液体キャリア内のトナー粒子を使用する液体現像材料もまた同様に使用してもよいこと、および他の形態のマーキング材料を使用してもよいことを理解するであろうし、すべてのこのような他の実施形態は本開示の範囲に含まれると想定される。
【0020】
片面印刷では、定着した被印刷物52は第1の経路P1を進み続けて仕上げステーション(図示せず)に排出され、仕上げステーションでは、シートを集めて整形してまとまりにして、互いに結合してもよく、その後、排紙トレイまで前進させて、作業者またはユーザが排紙トレイから取り出すことができる。両面印刷では、システム2は、印刷される被印刷物媒体52を、第2の(例えば、両面印刷用迂回)経路P2に沿って媒体反転器84の方へ選択的に迂回させる両面印刷ルータ82を含み、この媒体反転器84では、被印刷物52を物理的に反転させて、転写ステーション50でマーキング材料を転写するために被印刷物52の第2の面を提示するようになっている。
【0021】
また、図2を参照すると、感光体ベルト4は、ROS22、28、34、40、および46がその中に潜像を生成する複数の画像パネル領域102を含み、図面の部分図には3つの例示的パネル領域106a〜106cを示している。感光体4の遠回り長さに沿って任意の個数のパネル106を形成してもよく、その個数は転写機構50に供給中の印刷される被印刷物52の大きさに基づいて動的に変化してもよく、図示のベルト4は手紙サイズの紙シート被印刷物52に対して約11個のこのような領域106を含んでいる。パネル領域106はパネル間領域IPZで互いに分離されており、図2では2つの例示的パネル間領域IPZ1およびIPZ2を示しており、IPZ1はベルト継ぎ目4sを含むベルト4の一部分内に形成されている。
【0022】
また、図3を参照すると、コントローラ100は、個々のROS22、28、34、40、および46に、1つ以上の調整制御信号または値104(ROS22に対して104a、ROS28に対して104bなど)を運転時に提供して、対応するROSの隣接する走査線400の間の間隔を設定し、コントローラ100は、ROSが作動している間は、これらの調整入力104を一定に保持する。ジョブの間、または現地調整もしくは較正作業の間、コントローラ100は、走査線間隔とスワス間隔とを広げたり、または狭めたりするために、調整入力信号または値104a〜104fを個別に、または群として変更できる。フィードバックもしくは測定された性能の数的指標(例えば、機械検知されたバンディングまたはステッチング問題など)に基づいて、および/またはユーザからの指示の下に、調整を自動的に行うことができる。この関連で、較正段階は感光体速度の調整を含んでいてもよく、作業者は、ROS線間隔とスワス間隔とを調整することでステッチングまたは他のエラーを軽減したり、または回避したりするように、調整入力信号または値104a〜104fを設定できる。調整入力104に基づいて、ROS22、28、34、40、および46は、光学ビーム経路内の鏡またはレンズのような内部の調整可能な光学素子を個別に調整して、感光体で見られるプロセス方向における、結果として得られる線間隔とスワス間隔とを設定する。
【0023】
図3は第1のROS22のさらなる詳細を示しており、例示的システム2内の残りのROS28、34、40、および46は同様に構成されている。ROS22は、コントローラ100からダイオード・レーザ・アレイ114(垂直キャビティ面発光レーザ(VCSEL)アレイまたは他の光源の配列のような、例えば、一実施例では32個の光源など)の駆動装置112へのデータ入力103と、隣接する走査線400の間の間隔404と、スワス間隔402とを設定するためのコントローラ100からの倍率調整入力104aと、を含んでいる。動作について見ると、次のパネル領域画像の単一色の部分と関連する駆動装置112にコントローラ100を介して画像データ103の流れを提供し、駆動装置112はダイオードレーザ114のうちの1つ以上を調整して、入力画像データと適合する32本の変調された光線122の形の変調された光出力122を生成する。レーザビーム光出力122は調整光学124を有する第1の光学システムに入り、その後、多くのこのような小平面126(一実施例では8面)を有する回転する多角形128の小平面126を照らす。
【0024】
光線122は小平面126で反射して第2の光学システム130を通り抜けて、通過しつつある感光体4の感光性画像平面上に、走査されたスポットのスワスを形成する。小平面126の回転が、画像平面を横切って掃引するスポットの動きを引き起こし、「高速走査」方向(例えば、ベルト4が移動する「低速走査」方向またはプロセス方向4pに対してほぼ垂直な方向)に配向された走査線400の連続を形成する。ベルト4は低速走査方向4pに動いて、多角形128の連続的な回転する小平面126が、互いに(および先行する群と後続の群とが)低速走査(プロセス)方向にずれた連続的な走査線400(または走査線の群)を形成するようになっている。この実施例のそれぞれのこのような走査線400は、画像平面を横切ってレーザスポットが走査するとき、対応するレーザビーム122の調整により生成される画素の列で構成され、走査線400を横切ってビームが走査するとき、スポットはさまざまな点で照らされたり、または照らされなかったりして、入力画像に基づいてベルト4上の個々の場所を選択的に照らしたり、または照らすのを抑制したりするようになっている。
【0025】
図4〜図7を参照すると、特定の従来の二重ビームラスタ出力スキャナ(図4)は、プロセス方向4pのスワス幅Wを有する各スワスS内に一対の走査線400、400を生成したが、他方、新規の多重ビームラスタ出力スキャナは、はるかに広い幅Wを有する各スワスS内に多くの走査線を生成し、図5は線間隔404を有する32本のこのような走査線400〜40032を有する実施例を示している。図5の広いスワスSはいくつかの問題を引き起こし、それらのうちの1つはステッチエラーである。図6で分かるように、スワス間間隔402が線間間隔404と著しく異なる場合には、連続した走査スワスSとSN+1とが、問題および視覚的に知覚できるほどのアーチファクトをもたらす可能性がある。間隔が非常に狭いとスワスSのバンチングを生じる可能性があり、他方、間隔が大きすぎるとスワスS間に過剰な非画像化領域を生じる可能性があり、これらの状態のどちらもが、バンディングおよびビーティングを含む画像アーチファクトをもたらす可能性がある。図7は、32本の線のラスタ出力スキャナ22とともに重ね書きを使用する、他の状況を示している。この場合、二重重ね書きを使用しており、所与のスワスの走査線1が、先行するスワスの走査線17の上に重ね書きしており、走査線2が、先行する走査線18の上に重ね書きしているなどとなっている。理解されるように、このような重ね書きを多重ビームラスタ出力スキャナ22で使用するときには、画像欠陥を回避するために線間間隔404とスワス間間隔402とを注意深く制御しなければならない。
【0026】
図8は、上述の図1のシステム2内の例示的ラスタ出力スキャナ22を示しており、コントローラ100はレーザアレイ光源114と回転する多角形128の間の第1の光学システム124内の調整可能な鏡アセンブリM2に調整制御信号または値104aを提供している。このラスタ出力スキャナ22では、第1の光学システム124は光源114から受け取った複数の光線122を平行にして、平行になった光線122を回転する多角形128に提供する。回転する多角形128の鏡張りの小平面126は平行になった光線122を偏向させ、偏向された光線122を第2の光学システム130に提供し、この第2の光学システム130は、偏向された光線122を集束させて複数の移動するスポットを作り、移動するスポットを、プロセス方向4pに移動する感光体4の方へ誘導する。
【0027】
第1および第2の光学システム124および130は、それぞれ、ビーム122の経路と、ビーム122の経路の相対的間隔とを変更するための、鏡および/またはレンズを含む1つ以上の光学素子を含んでいてもよいが、これらの鏡および/またはレンズに限定されるものではない。図示の実施形態では、第1の光学システム124(多角形前システム)は、コリメータレンズL0を含み、続いて絞りおよび他のレンズL1があり、その後、ビームは第1の鏡M1により偏向され、レンズL2を通って第2の鏡M2に導かれる。この実施態様では、第2の鏡M2が調整可能であるが、第1の鏡M1が調整可能である他の実施形態もあり得る。また、システム124は、第2の鏡M2と、回転する多角形128の間に配設された、さらに3面の集束ミラーL3〜L5を含んでいる。光線122が多角形小平面126により偏向された後、光線122は、図8に示すように、レンズL6と、レンズL7と、鏡M3〜M6とを含む第2の光学システム130を通り抜け、感光体4の画像領域に方向づけられた移動するスポットとして出力窓を通って出る。
【0028】
また、図9および図10を参照すると、ラスタ出力スキャナ22内の線間間隔およびスワス間間隔404および402に対する調整機能を提供するために、コントローラ100は、第1の光学システム124内の調整可能な鏡M2の電子的調整入力に、電子信号または値104aを提供する。信号104aを提供するコントローラ100は、このような信号または値を複数のROSに提供する総合システムコントローラ100であってもよく、または各ROSの一部分として間隔コントローラ100を提供してもよく、ある実施形態では、このような局在的な間隔調整コントローラ自体を中央コントローラ100により操作してもよい。図示の鏡M2は、複数の光線122を偏向させるために光学システム124内に設置された反射面530と、反射面530の位置および/または形状をビーム122の経路に対して変化させて、感光体4に衝突する偏向された光線122のプロセス方向4pの線間間隔404(上述の図7)を、ひいてはスワス間間隔402とスワス幅Wとを、広げたり、または狭めたりするための電子的調整入力と、を含んでいる。したがって、感光体4の速度が一定の場合でも、反射鏡面530の形状または位置決めの調整を使用して、必要な任意の運転時の間隔調整を行うことができる。
【0029】
一実施形態では、コントローラ100は、線間間隔404を設定するために、調整可能な鏡M2に単一の電圧信号104aを提供し、作動中、多角形128が回転している間、この電気信号104aを一定に保持する。他の実施態様では、鏡面530の位置および/または場所を設定するコントローラ100からのデジタル値またはコマンドを調整可能な鏡M2に提供し、多角形128が回転している間、この値で保持される。コントローラ100は、この関連で、システム2の印刷動作の測定された特性に基づいて、間隔402、404、Wなどをプログラムで調整でき、および/またはユーザによる調整制御104aを提供するようにコントローラ100に命令してもよい。
【0030】
また、図9および図10を参照すると、調整可能な鏡M2は反射面を提供する任意の好適な鏡アセンブリである可能性があり、この反射面の位置および/または形状は電子的調整入力に従って変化したり、または修正したりするとともに、この反射面はラスタ出力スキャナ22の中に位置しており、鏡の位置/形状の調整が感光体4におけるプロセス方向4pの隣接する光線122の間の間隔404を広げたり、または狭めたりするようになっている。図9および図10は、例えば、米国特許第7,542,200号などに記載するような半導体製造技術を用いて構成できる1つのこのような好適な調整可能な鏡M2を示しており、この特許は引用することにより全体として本明細書の一部となっている。このように構成することで、調整可能な鏡M2は、電極536および538を駆動するためにその上に形成された低膨張セラミック基板534を有するアセンブリ514と、容量型検出電極540と、含んでいる。はんだ結合544は、第1の駆動電極536と電気的に接触し、基板534と物理的に接触するように取り付けられている。積層型の屈曲アクチュエータ532が、はんだ結合パッド544に片持ち式に取り付けられており、両者の間にシム材料を有するPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)材料の2層548および550で構成されていてもよい。鏡の反射面530は、一実施例では平坦であるが、ある実施形態では湾曲している可能性もある。図示の実施形態では、シリコンを微小機械加工して、これを屈曲アクチュエータ532の先端部に取り付けることにより、凸状に湾曲した形状の反射面530を提供しており、鏡530の反対側の端部は支持構造536に取り付けられている。この幾何学的配置では、屈曲アクチュエータ532と容量型検出電極540の間に容量空隙546を提供している。
【0031】
動作について見ると、第1の駆動電極538は導線552により屈曲アクチュエータ532の上層550に電気的に接続されており、ビーム122に対する鏡530のバウ角および/または鏡530の位置を変化させるために好適な電子信号(例えば、電圧など)を提供することにより屈曲アクチュエータ532を使用できる。特に、第2の駆動電極538と導線552とを介してコントローラ100が上層550に電圧を印加すると、屈曲アクチュエータ532の層の間にひずみの差を引き起こす。このひずみは、はんだパッド544で基板534に取り付けられた屈曲アクチュエータ532の近接端部を中心にして屈曲アクチュエータ532に曲がりまたは回転を引き起こす。これは屈曲アクチュエータ532の下層548と、容量型検出電極540の間の距離に変化を生じさせる。その結果、図10にさらに示すように、容量空隙546内の距離が広がる可能性があり、それにより鏡M2の反射面530を持ち上げ、また容量空隙546内の距離の広がりは反射面530のバウ角を変化させる働きをし、それにより光線122のビーム経路を変更して、感光体4上の走査線間の間隔404を変化させる。
【0032】
図11〜図13は、図1のシステム内の他の例示的ラスタ出力スキャナ22を示しており、第1の光学システム124内に調整可能なレンズ(この場合、L1)を提供している。調整可能なレンズL1は、レンズL1の位置を変化させて感光体4におけるプロセス方向4pの線間の光線間隔404(上述の図7)を広げたり、または狭めたりするための電子的調整入力を含んでいる。図11で分かるように、コントローラ100は、間隔404を設定するために、調整可能な鏡L1に調整制御信号または値104aを運転時に提供し、多角形128が回転している間、コントローラ100は電子信号または値104aを一定に保持する。
【0033】
図12は、調整可能なレンズL1が、レンズL1に動作的に連結されたモータ602を含み、光線122が光源114からレンズL1に到達した入射角を変化させる一実施例を示している。レンズL1のこの回転角を変化させることにより、コントローラ100は感光体4における走査線間隔404を広げたり、または狭めたりすることができる。
【0034】
図13は、調整可能なレンズL1が、レンズL1に動作的に連結された線形アクチュエータ604を含む、さらに他の実施形態を示している。コントローラ100は、この場合、光線122のビーム経路に沿ったレンズL1と光源114の間の距離を変化させて感光体4におけるプロセス方向4pの走査線間隔404を広げたり、または狭めたりするための調整制御信号または値104aを使用する。
【0035】
上述の実施例は、あくまで本開示のいくつかの可能な実施形態の例を示したに過ぎず、本明細書と添付図面とを読んで理解するとき、当業者は同等な変更および/または修正を思い付くであろう。上述の構成要素(アセンブリ、装置、システム、回路、およびその種の他のもの)により実行されるさまざまな機能に特に関連して、このような構成要素を記述するのに使用する用語(「手段」への言及を含む)は、本開示の図示の実施態様内の機能を実行する開示の構造と構造的に同等ではなかったとしても、記載の構成要素(すなわち、機能的に同等の)の特定の機能を実行するハードウェア、プロセッサで実行されるソフトウェア、またはそれらの組み合わせのような任意の構成要素に、他に示されない限り、対応することを意図している。さらに、いくつかの実施形態のうちのたった一つについて本開示の特定の特徴を開示したが、このような特徴は、要望に応じて、および任意の所与の応用または特定の応用に有利なように、他の実施態様の1つ以上の他の特徴と組み合わせてもよい。また、用語「を含む」、「を含んでいる」、「を有する」、「を有している」、「とともに」、またはそれらの変形が、詳細な説明において、および/またはクレームにおいて使用される範囲では、このような用語は、用語「を含む」と同様の方法で包含的であることを意図している。上述の、および他の、さまざまな特徴および機能、またはそれらの代替手段が、他の多くの異なるシステムまたは応用において組み合わされることが好ましい可能性があることが理解されるであろうとともに、さらに、これらの特徴および機能、またはそれらの代替手段の、現在のところ予見できない、または思いがけないさまざまな代替手段、変更、変形、または改良が、その後に当業者により行われる可能性があるが、これらの代替手段、変更、変形、または改良もまた下記クレームにより含まれるものとすることを理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光線を同時に放射する働きをする光源と、
前記光源から受け取る前記複数の光線を平行にする働きをする第1の光学システムと、
前記第1の光学システムから受け取った前記平行になった光線を同時に偏向させる働きをする複数の鏡張りの小平面を有する回転する多角形と、
前記多角形からの前記偏向された光線を集束させて複数の移動するスポットを作り、プロセス方向に移動する感光体の方へ前記移動するスポットを誘導する働きをする第2の光学システムと、
前記複数の光線を偏向させるために前記光学システム内に設置された反射面と、
前記反射面の位置と形状とのうちの少なくとも一方を変化させて前記感光体における前記プロセス方向の前記偏向された光線の隣接する光線間の間隔を広げたり、または狭めたりするための電子的調整入力と、を含む、
調整可能な鏡と、を含む、
光学システムと、
前記間隔を設定するために、運転時に前記電子的調整入力に電子信号または値を提供する働きをして、前記多角形が回転している間、前記電子信号または値を一定に保持するコントローラと、を含む、
ラスタ出力スキャナ。
【請求項2】
前記調整可能な鏡が前記第1の光学システム内にある、請求項1に記載のラスタ出力スキャナ。
【請求項3】
前記調整可能な鏡の前記反射面が凸形状を有している、請求項2に記載のラスタ出力スキャナ。
【請求項4】
前記調整可能な鏡の前記反射面が湾曲形状を有している、請求項1に記載のラスタ出力スキャナ。
【請求項5】
前記電子的調整入力が前記反射面の前記形状を変化させる、請求項1に記載のラスタ出力スキャナ。
【請求項6】
前記電子的調整入力が前記反射面の前記位置を変化させる、請求項1に記載のラスタ出力スキャナ。
【請求項7】
複数の光線を同時に放射する働きをする光源と、
前記光源から受け取る前記複数の光線を平行にする働きをする第1の光学システムであって、前記第1の光学システムは、調整可能なレンズの位置を変化させて感光体における前記プロセス方向の隣接する光線間の間隔を広げたり、または狭めたりするための電子的調整入力を含む前記調整可能なレンズを含む、第1の工学システムと、
前記第1の光学システムから受け取った前記平行になった光線を同時に偏向させる働きをする複数の鏡張りの小平面を有する回転する多角形と、
前記多角形からの前記偏向された光線を集束させて複数の移動するスポットを作り、プロセス方向に移動する前記感光体の方へ前記移動するスポットを誘導する働きをする第2の光学システムと、を含む、
光学システムと、
前記間隔を設定するために、運転時に前記電子的調整入力に電子信号または値を提供する働きをして、前記多角形が回転している間、前記電子信号または値を一定に保持するコントローラと、を含む、
ラスタ出力スキャナ。
【請求項8】
一定速度でプロセス方向に移動する感光体と、
前記感光体の画像領域の外面を帯電させる働きをする帯電ステーションと、
前記プロセス方向に対して実質的に垂直である高速走査方向の走査線を生成する働きをする少なくとも1つのラスタ出力スキャナであって、前記ラスタ出力スキャナは、
複数の光線を同時に放射する働きをする光源と、
前記光源から受け取る前記複数の光線を平行にする働きをする第1の光学システムを含み、前記第1の光学システムは、前記感光体における前記プロセス方向の隣接する光線間の間隔を、調整入力に従って広げたり、または狭めたりする働きをする調整可能な光学素子と、
前記第1の光学システムから受け取った前記平行になった光線を同時に偏向させる働きをする複数の鏡張りの小平面を有し、一定速度で回転する多角形と、
前記多角形からの前記偏向された光線を集束させて複数の移動するスポットを作り、プロセス方向に移動する感光体の方へ前記移動するスポットを誘導する働きをする第2の光学システムと、を含む、
光学システムと、
前記間隔を設定するために、運転時に前記電子的調整入力に電子信号または値を提供する働きをして、前記多角形が回転している間、前記電子信号または値を一定に保持するコントローラと、
潜像上にトナーを蒸着して前記感光体の前記画像領域内にトナー像を形成する働きをするデベロッパと、
被印刷物上に前記トナー像を転写する働きをする転写ステーションと、
前記被印刷物に前記トナー像を定着させる働きをする定着ステーションと、を含む、
印刷システム。
【請求項9】
前記調整可能な光学素子が、前記複数の光線を偏向させるために前記第1の光学システム内に設置された反射面と、前記反射面の位置と形状とのうちの少なくとも一方を変化させて前記感光体における前記プロセス方向の前記偏向された光線の隣接する光線間の間隔を広げたり、または狭めたりするための電子的調整入力と、を含む、調整可能な鏡である、請求項8に記載の印刷システム。
【請求項10】
前記調整可能な光学素子が、調整可能なレンズの位置を変化させて感光体における前記プロセス方向の前記偏向された光線の隣接する光線間の前記間隔を広げたり、または狭めたりするための電子的調整入力を含む前記調整可能なレンズである、請求項8に記載の印刷システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−242823(P2012−242823A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−97437(P2012−97437)
【出願日】平成24年4月23日(2012.4.23)
【出願人】(596170170)ゼロックス コーポレイション (1,961)
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
【Fターム(参考)】