説明

負荷駆動装置及び負荷駆動システム

【課題】駆動対象の負荷の種別などに応じた駆動制御及び過電流保護を行うことができる負荷駆動装置及び負荷駆動システムを提供する。
【解決手段】負荷駆動システム1は複数の負荷駆動部4(駆動回路20及び保護回路30)を備え、マイコン2の制御により複数の負荷を駆動する。各負荷駆動部4の駆動回路20及び負荷の間の電流経路に過電流が生じた場合、各電流経路の遮断及び所定時間経過後の遮断解除を繰り返し行う。また保護回路30は、遮断/遮断解除の繰り返し回数が所定回数に達した場合に電流経路を遮断状態で維持する第1の遮断方法、又は、繰り返し回数に関係なく電流経路の遮断/遮断解除を繰り返す第2の遮断方法のいずれかの方法で電流経路の遮断/遮断解除を行うことができ、マイコン2の制御に応じて各保護回路30は遮断方法を個別に切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ又はランプ等の電気的な負荷を駆動すると共に、過電流から負荷及び駆動回路等を保護することができる負荷駆動装置及び負荷駆動システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車輌の電子制御化が進んでおり、車輌に搭載されるモータ及びランプ等の負荷の数は増加する傾向にある。これら複数の負荷を駆動するために、車輌のECU(Electronic Control Unit)などには多数の駆動回路が搭載されている。負荷又は駆動回路等に故障などが発生した場合、駆動回路から負荷へ又は負荷から駆動回路へ大きな電流(過電流)が流れる虞がある。このためECUには、駆動回路と共に過電流からの保護回路を搭載することが望ましい。
【0003】
また、近年では半導体製造技術の発展に伴って、IC(Integrated Circuit)チップの高集積化及び大型化が可能となっている。これにより、多数の駆動回路を1つのICチップに搭載し、ECUの部品数削減及びコスト削減等を実現することができる。特に、1つのICチップに複数の駆動回路を搭載して複数の負荷を駆動する構成の場合、いずれか1つの負荷及び駆動回路にて過電流が流れた場合、その他の負荷及び駆動回路の動作に悪影響を与えるため、保護回路の必要性が高い。
【0004】
特許文献1においては、複数の負荷をそれぞれ駆動するための複数のMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ及び駆動回路と、各トランジスタを流れる電流を検出する電流検出回路と、複数のMOSトランジスタに密に結合された温度検出回路とを備え、温度検出回路の検出温度が閾値温度を超えた場合に、オン駆動中のいずれかのMOSトランジスタに異常な発熱が生じたと判断し、複数のMOSトランジスタのうち電流検出回路による検出電流が閾値電流を超えているものをオフ駆動することにより、異常な発熱の原因となるスイッチング素子のみを選択的に保護制御することができる負荷制御装置が提案されている。
【0005】
特許文献2においては、半導体素子を流れる電流が保護レベルに達したことを示す検出信号を出力する比較器を備え、比較器の検出信号が一定時間内に設定回数以上出力された場合に、半導体素子を継続的にオフさせることによって、半導体素子の過電流保護と同時にスイッチングに伴う発熱から保護することができる半導体素子の保護回路が提案されている。この保護回路は、比較器の検出信号をカウンタにて計数し、カウンタのカウントアップ信号をフリップフロップにて一定時間保持すると共に、カウント開始からカウントアップ信号が出力されるまでの時間よりも長い周期でカウンタをリセットする構成とし、フリップフロップの出力信号に基づいて半導体素子のオン/オフを制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−232280号公報
【特許文献2】特許第3231450号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の負荷制御装置は、駆動回路の異常を検知するために温度検出回路を搭載する必要があり、高コストであるという問題がある。また、複数の駆動回路に対して温度検出回路は1つのみ搭載する構成であり、各駆動回路の異常を等しく検出することは難しく、これに対して各駆動回路に温度検出回路をそれぞれ設けた場合、負荷駆動装置の更なるコストの上昇を招来するという問題がある。また、駆動回路に過電流などの異常が発生してから温度が上昇するまでにはある程度の時間を要するため、異常の程度又は種類等によっては回路を保護しきれない虞がある。
【0008】
特許文献2に記載の保護回路は、所定周期でオン/オフを繰り返す半導体素子について、半導体素子がオンされたタイミングで過電流が検出された場合に、その周期については半導体素子をオフするというものであり、一定時間内に(即ち、所定回数のオン/オフの繰り返しの間に)過電流を所定回数検出した場合には、半導体素子を完全にオフして動作を停止することで回路を保護するというものである。このため、半導体素子を周期的にオン/オフするのではなく、任意のタイミングでオン/オフの制御を行う場合(所謂DC通電)などについては、この保護回路の構成を適用することは難しい。
【0009】
また、ECUなどの開発コストを低減するために、複数の駆動回路を搭載したICチップを汎用部品として用いることが望まれる。この場合、ICチップの各駆動回路にて駆動する負荷は多種多様であり、負荷の種類に適した駆動制御を行う必要がある。また上述のように、ICチップには駆動回路と共に過電流からの保護回路が搭載されるが、駆動対象の負荷は多種多様であるため、過電流を発生させる故障の種類又は要因等も負荷毎に様々である。
【0010】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、駆動対象の負荷の種別などに応じた駆動制御及び過電流保護を行うことができる負荷駆動装置及び負荷駆動システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る負荷駆動装置は、制御装置から与えられる駆動オン/オフに係る制御信号に応じて負荷の駆動を行う駆動手段と、前記駆動手段及び前記負荷の間の電流経路を流れる電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段にて検出された電流が閾値を超えるか否かを判定する判定手段と、該判定手段により電流が閾値を超えると判定された場合に、前記負荷及び前記駆動手段の間の電流経路を遮断する遮断手段と、該遮断手段による前記電流経路の遮断から所定時間経過後に、前記遮断を解除する解除手段と、前記遮断手段による遮断又は前記解除手段による遮断解除の繰り返し回数をカウントし、該繰り返し回数が所定回数を超えた後、前記制御装置から駆動オフの制御信号が与えられた場合に、カウントした繰り返し回数をリセットするカウンタとを備え、前記カウンタがカウントした繰り返し回数が前記所定回数を超えた場合に、前記電流経路を解除せずに遮断を継続するようにしてあることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る負荷駆動装置は、前記繰り返し回数が前記所定回数を超えた場合に、前記電流経路の遮断を継続するか、又は、前記電流経路の遮断及び遮断解除の繰り返しを継続するかを、前記制御装置からの制御に応じて切り替えるようにしてあることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る負荷駆動システムは、上述の負荷駆動装置を複数備え、各負荷駆動装置がそれぞれ異なる負荷を駆動するようにしてあり、前記制御装置からの制御に応じて、前記繰り返し回数が前記所定回数を超えた場合に、前記電流経路の遮断を継続するか、又は、前記電流経路の遮断及び遮断解除の繰り返しを継続するかを、前記負荷駆動装置毎に個別に切り替える切替手段を備えることを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る負荷駆動システムは、前記制御装置との間で制御に係る情報の送受信を行う通信手段を更に備え、前記切替手段は、該通信手段が受信した情報に応じて切り替えを行うようにしてあることを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る負荷駆動システムは、各負荷駆動装置の遮断手段の動作状態に係る情報を、前記通信手段により前記制御装置へ送信する遮断状態送信手段を更に備えることを特徴とする。
【0016】
本発明においては、制御装置(例えばCPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)等)からの制御信号に応じて駆動手段が負荷を駆動し、負荷の間の電流経路に過電流(閾値を超える電流)を検出した場合に、この電流経路を遮断する遮断手段と、遮断から所定時間経過後に電流経路の遮断を解除する解除手段とを負荷駆動装置に設ける。これにより、制御装置から負荷の駆動をオンすべき制御信号が与えられた状態で、過電流に応じて電流経路の遮断及び遮断の解除を所定時間で繰り返し行うことができる。
また電流経路の遮断/遮断解除の繰り返し回数をカウンタにてカウントし、カウントした回数が所定回数を超えた場合には電流経路の遮断解除を行わずに電流経路の遮断を継続し、負荷の駆動を停止する。これにより、電流経路の遮断によって異常が解消された場合には負荷の駆動を再開することができ、電流経路を遮断しても異常が解消されない場合には負荷の駆動を完全に停止することができる。
なお、カウンタがカウントする回数は、上記のように所定回数を超えて電流経路を完全に遮断した後、制御装置から駆動オフの制御信号が与えられた場合にリセットする。これにより制御装置は、負荷の駆動が停止された場合に、制御信号を駆動オフとしてカウンタをリセットした後、制御信号を駆動オンとして負荷の駆動を再度試みることが可能である。
【0017】
また本発明においては、上述のようにカウンタがカウントした回数が所定回数を超えた場合に電流経路の遮断解除を行わずに負荷の駆動を完全に停止するか(第1の方法)、又は、カウンタがカウントした回数が所定回数を超えた場合であっても(即ち、カウンタの回数に関係なく)電流経路の遮断及び遮断解除の繰り返しを継続するか(第2の方法)を、制御装置からの制御により切り替え可能とする。
これにより、駆動対象となる負荷の種別などに応じて、制御装置が電流経路の遮断方法を切り替えることができるため、駆動対象に応じた適切な保護を実現できる。また、負荷駆動装置の汎用性を向上することができる。
【0018】
また本発明においては、上記のように遮断方法を第1の方法又は第2の方法に切り替え可能な負荷駆動装置を複数搭載して負荷駆動システムを構成する。負荷駆動システムでは、各負荷駆動装置が負荷をそれぞれ駆動し、駆動手段及び負荷の間の各電流経路について電流検出、判定、遮断及び遮断解除をそれぞれ個別に行うことができる。また各負荷駆動装置について、電流経路の遮断方法の切り替えを個別に行うことができる構成とする。
これにより、複数の負荷駆動装置が種別の異なる負荷をそれぞれ駆動する場合に、各負荷駆動装置による電流経路の遮断方法を負荷の種別に応じて個別に設定することができる。よって、1つの負荷駆動システムに多種多様な複数の負荷を接続して駆動を行うことができるため、負荷駆動システムの汎用性を向上することができる。
【0019】
また本発明においては、負荷駆動システムと制御装置との間でシリアル通信などの通信を行って、制御に係る情報の送受信を行うことを可能とする。負荷駆動システムは、制御装置からの情報に応じて、各負荷駆動装置による電流経路の遮断方法の切り替えを個別に行う。これにより、負荷駆動システムが多数の負荷駆動装置を備える場合であっても、制御装置から負荷駆動システムへの通信により各負荷駆動装置の電流経路の遮断方法を切り替えることができるため、負荷駆動装置毎の個別の設定を容易且つ確実に行うことができる。
【0020】
また、本発明においては、各負荷駆動装置の遮断手段の動作状態(電流供給経路の遮断を行っているか否かの状態など)に係る情報を、負荷駆動システムから制御装置へ送信する。これにより制御装置は、負荷駆動システムから受信した情報に基づいて、負荷又は駆動手段等に異常が発生していることを検出でき、この異常に対する処理を実行することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明による場合は、制御装置からの制御信号に応じて負荷を駆動して過電流を検出した場合に、電流経路の遮断及び所定時間経過後の遮断解除を行い、遮断/遮断解除の繰り返し回数が所定回数を超えた場合に電流経路を完全に遮断する構成とすることにより、制御装置から駆動オンの信号が長期間に亘って与えられ、この間に負荷への駆動を行い続ける所謂DC通電を可能とした駆動装置であっても、過電流に対して電流経路の遮断とその後の遮断解除とを繰り返し試みることができる。また制御装置から周期的に駆動オン/オフを繰り返す制御信号が与えられた場合であっても、遮断及び遮断復帰を繰り返し行った後で、電流経路を完全に遮断することができる。
よって、駆動対象の負荷の種別などに応じてDC的な駆動及び周期的な駆動のいずれを行う場合であっても、過電流に対して適切に電流経路を遮断することができるため、負荷駆動装置の汎用性を向上することができる。
【0022】
また、電流経路の遮断方法を切り替え可能な負荷駆動装置を複数備えて負荷駆動システムを構成し、各負荷駆動装置による遮断方法を制御装置からの制御に応じて個別に切り替える構成とすることにより、1つの負荷駆動システムに多種多様な複数の負荷を接続して駆動を行う場合であっても、各負荷の特性などに応じた適切な遮断方法を設定することができるため、負荷駆動システムの汎用性を向上することができる。
【0023】
よって、負荷駆動装置及び負荷駆動システムの汎用品化を確実に実現することができ、これを用いたECUなどの開発コスト削減及び部品点数削減等を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係る負荷駆動システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る負荷駆動部の構成を示すブロック図である。
【図3】第1の遮断方法を説明するための模式図である。
【図4】第2の遮断方法を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。図1は、本発明に係る負荷駆動システムの構成を示すブロック図である。なお、図1の太実線は5ビットのバスを表しており、このバスから延び出る細実線はそれぞれ1ビットの信号線を表している。図において1は負荷駆動システムであり、負荷駆動システム1はマイコン2(制御装置)の制御によりドアロック用リレー3a、ライト用リレー3b、ホーン用リレー3c及びインジケータ3d等の複数の負荷の駆動を行う。負荷駆動システム1は、複数の負荷駆動部(負荷駆動装置)4と、駆動機能制御部11、シリアル通信部(通信手段)12及び保護機能制御部(切替手段)13とを備えて構成されている。また各負荷駆動部4は、駆動回路(駆動手段)20及び保護回路(遮断手段、解除手段)30を有している。
【0026】
負荷駆動システム1が備える複数(図においては4つ)の負荷駆動部4には、負荷がそれぞれ接続されており、駆動機能制御部11の制御に応じて駆動回路20が所定の駆動電圧又は駆動電流を出力することにより、負荷を駆動する。駆動回路20は、駆動機能制御部11からそれぞれ個別に与えられる駆動信号に応じて個別に動作し、例えば1ビットのデジタル信号として与えられる駆動信号がハイレベルの場合に駆動電圧又は駆動電流を出力し(駆動オン)、駆動信号がローレベルの場合には出力を停止する(駆動オフ)。
【0027】
駆動機能制御部11は、シリアル通信部12にて受信したマイコン2からの駆動命令に従って、各負荷駆動部4の駆動回路20の駆動オン/駆動オフの制御を行う。例えばマイコン2は、負荷駆動システム1が駆動する各負荷の駆動オン/駆動オフを指示する複数ビット(本例では4ビット)のデータを、駆動命令と共にシリアル通信にて負荷駆動システム1へ送信し、これを受信した負荷駆動システム1のシリアル通信部12は、受信データを駆動機能制御部11へ与える。駆動機能制御部11は、各負荷駆動部4の駆動回路20へそれぞれ駆動信号を出力しており、シリアル通信部12から与えられた複数ビットのデータに応じて、各駆動信号の出力レベルを決定する。
【0028】
シリアル通信部12は、マイコン2との間でシリアル通信によるデータの送受信を行う。マイコン2は、上述のように負荷に対する駆動オン/駆動オフを指示する駆動命令を負荷駆動システム1へ送信すると共に、負荷駆動部4の保護回路30の動作に係る遮断方法(後述する)の切替命令を負荷駆動システム1へ送信する。シリアル通信部12は、マイコン2から駆動命令を受信した場合には、この駆動命令と共に与えられるデータを駆動機能制御部11へ与え、マイコン2から遮断方法の切替命令を受信した場合には、この切替命令と共に与えられるデータを保護機能制御部13へ与える。またシリアル通信部12は、各負荷駆動部4の保護回路30の動作状態に係る情報を保護機能制御部13から与えられており、この情報をマイコン2からの要求に応じて送信する。
【0029】
各負荷駆動部4には、1つの駆動回路20と1つの保護回路30とが一対一に対応付けられて設けられている。保護回路30は、駆動回路20及び負荷の間の電流経路に過電流が流れた場合に、この電流経路を遮断することによって、駆動回路20及び負荷を過電流による破壊から保護するためのものである。詳細は後述するが、保護回路30は、電流経路の遮断及び遮断解除を二種の方法で行うことができ、保護機能制御部13からそれぞれ個別に与えられる切替信号に応じて遮断方法の切り替えを行う。例えば保護回路30は、1ビットのデジタル信号として与えられる切替信号がローレベルの場合に第1の遮断方法により電流経路の遮断/遮断解除を行い、切替信号がハイレベルの場合に第2の遮断方法により電流経路の遮断/遮断解除を行う。
【0030】
また保護回路30は、自らの動作状態を示すステータス信号を保護機能制御部13へ出力している(なお、図1においてはステータス信号の図示を省略してある)。例えば保護回路30は、過電流を検出して遮断動作を行っている場合にハイレベルとなり、遮断動作を行っていない場合にローレベルとなる1ビットのデジタル信号をステータス信号として出力する。
【0031】
保護機能制御部13は、シリアル通信部12にて受信したマイコン2からの切替命令に従って、各負荷駆動部4の保護回路30について遮断方法の切替制御を行う。例えばマイコン2は、保護回路30による電流経路の遮断方法を指示する複数ビットのデータを、切替命令と共にシリアル通信にて負荷駆動システム1へ送信し、これを受信した負荷駆動システム1のシリアル通信部12は、受信データを保護機能制御部13へ与える。保護機能制御部13は、各負荷保護部4の保護回路30へそれぞれ切替信号を出力しており、シリアル通信部12から与えられた複数ビットのデータに応じて、各切替信号の出力レベルを決定する。また保護機能制御部13は、各負荷保護部4の保護回路30からステータス信号が与えられており、ステータス信号により示される各保護回路30の動作状態を複数ビット(本例では4ビット)のデータとしてシリアル通信部12へ出力する。
【0032】
図2は、本発明に係る負荷駆動部4の構成を示すブロック図である。なお、図2においては、図1に示したドアロック用リレー3a、ライト用リレー3b、ホーン用リレー3c及びインジケータ3d等を負荷3として図示してある。保護回路30は、遮断制御部31、電流検出部(電流検出手段)32、比較部(判定手段)33、スイッチング素子34及びカウンタ35等を備えて構成されている。上述のように、保護回路30は駆動回路20に一対一に対応付けて設けられており、駆動機能制御部11から駆動回路20へ与えられる駆動信号は、対応する保護回路30へも与えられている。
【0033】
電流検出部32は、駆動回路20及び負荷3の電流経路中に配され、この電流経路を流れる電流を検出する。電流検出部32が検出した電流値は、比較部33へ与えられる。比較部33は、電流検出部32が検出した電流値と、予め定められた閾値との比較を行うことによって、電流経路中に過電流が生じたか否かを判定する。比較部33は、遮断制御部31へ比較結果、即ち過電流の有無を通知する。
【0034】
スイッチング素子34は、FET(Field Effect Transistor)などのトランジスタ又はリレー等の素子であり、駆動回路20及び負荷3の間の電流経路中に配され、この電流経路の接続/遮断を行う。スイッチング素子34は、遮断制御部31から与えられる遮断信号に応じて動作し、例えば遮断信号がハイレベルの場合に電流経路を遮断し、遮断信号がローレベルの場合に電流経路を接続する。
【0035】
遮断制御部31は、駆動回路20へ与えられる駆動信号と、保護機能制御部13から与えられる切替信号と、比較部33の比較結果とに応じて、スイッチング素子34のオフ/オン(即ち、電流経路の遮断/遮断解除)を制御する。また遮断制御部31は、保護回路30の動作状態を示すステータス信号を生成して保護機能制御部13へ出力する。カウンタ35は、遮断制御部31がスイッチング素子34による遮断処理を行う際に用いられるものである。
【0036】
また、遮断制御部31は、下記の2つの遮断方法のいずれかに従って、電流経路の遮断/遮断解除を行う。遮断制御部31がいずれの遮断方法にて電流経路の遮断/遮断解除を行うかは、保護機能制御部13から与えられる切替信号により切り替えることができる。例えば、遮断制御部31は、切替信号がローレベルの場合に第1の遮断方法にて遮断/遮断解除を行い、切替信号がハイレベルの場合に第2の遮断方法にて遮断/遮断解除を行う。
【0037】
(第1の遮断方法)
図3は、第1の遮断方法を説明するための模式図であり、動作の一例を駆動信号、検出電流、遮断信号、カウント値及びステータス信号のタイミングチャートとして図示してある。第1の遮断方法では、保護回路30は、電流検出部32の検出電流が閾値を超えた場合、スイッチング素子34のオフ/オンを繰り返して電流経路の遮断/遮断解除を繰り返し行うことで、駆動回路20及び負荷3の間の電流経路の遮断/遮断解除を繰り返し行う。ただし第1の遮断方法では、電流経路の遮断/遮断解除の繰り返し回数をカウンタ35にてカウントしており、カウント値が7に達した場合、即ち遮断/遮断解除を7回繰り返した場合、保護回路30は、スイッチング素子34をオフして電流経路を遮断状態で維持する。
【0038】
なお保護回路30は、検出電流が閾値を超えた場合、予め定められた時間で遮断/遮断解除を繰り返す。電流経路の遮断から遮断解除までの時間は、例えば駆動対象の負荷3が異常状態から通常状態に復帰するために十分な時間を、負荷3の種別に応じて予め設定しておく。また電流経路の遮断解除から再度の遮断までの時間は、電流検出部32が検出電流を測定するために必要とする最小の時間などを予め設定しておく。これらの時間についても、マイコン2がシリアル通信により設定可能な構成としてもよい。
【0039】
例えば、時刻t1にて駆動信号がハイレベルに変化し、電流検出部32の検出電流が閾値を超えない場合には、保護回路30の遮断制御部31はスイッチング素子34をオン状態で維持し、駆動信号がローレベルとなるまで駆動回路20による負荷3の駆動が行われる。
【0040】
時刻t2にて駆動信号がハイレベルに変化し、電流検出部32の検出電流が閾値を超えた場合、遮断制御部31は、遮断信号のローレベル/ハイレベルの切り替えを繰り返し行ってスイッチング素子34のオフ/オンを繰り返し、駆動回路20及び負荷3の電流経路の遮断/遮断解除を繰り返し行う。このとき、遮断制御部31は、遮断信号の立ち上がり(ローレベルからハイレベルへの変化)に応じてカウンタ35をカウントアップし、時刻t3にてカウンタ35のカウント値が7に達した場合、電流経路の遮断/遮断解除の繰り返しを停止し、遮断信号をハイレベルに維持して、電流経路を遮断状態に維持する。電流経路の遮断状態の維持は、駆動信号がローレベルに変化するまで行われ、駆動信号がローレベルに変化する前に電流経路の遮断が解除されることはない。また、遮断制御部31は、閾値を超える電流が検出された後、検出電流が閾値を下回るまで、ステータス信号をハイレベルとして出力する。
【0041】
時刻t4にて駆動信号がローレベルに変化した場合、遮断制御部31は、遮断信号をローレベルとして電流経路の遮断状態を解除し、カウンタ35のカウント値をリセットする。なおこの場合であっても、遮断制御部31はステータス信号をハイレベルで維持する。
【0042】
時刻t5にて、駆動信号がハイレベルに再度変化した場合、遮断制御部31は、カウンタ35のカウント値が7に達するまで、電流経路の遮断/遮断解除を繰り返し行い、カウント値が7に達した後は電流経路を遮断状態で維持する。なお、カウンタ35のカウント値が7に達する前に駆動信号がローレベルに変化した場合であっても、カウンタ35のカウント値がリセットされることはない(t6参照)。
【0043】
その後、時刻t7にて駆動信号がハイレベルに変化し、電流検出部32の検出電流が閾値を下回った場合、遮断制御部31は遮断信号をローレベルとしてスイッチング素子34をオン状態で維持することで電流経路を復帰させる。これにより、駆動信号がローレベルとなるまで駆動回路20による負荷3の駆動が行われる。また遮断制御部31は、電流検出部32の検出電流が閾値を下回った場合、ステータス信号をローレベルとして出力する。
【0044】
このように、第1の遮断方法では、閾値を超える電流が検出された場合に、保護回路30は、検出電流が閾値を下回るまで電流経路の遮断/遮断解除を繰り返すと共に、繰り返し回数が所定回数を超えたときは電流経路を遮断状態に維持する。例えば駆動対象の負荷3が、異常状態となった場合の過電流が大きいもの又は異常状態から正常状態への復帰に時間を要するもの等の場合に、保護回路30に第1の遮断方法による電流経路の遮断を行わせることができる。
【0045】
(第2の遮断方法)
図4は、第2の遮断方法を説明するための模式図であり、動作の一例を駆動信号、検出電流、遮断信号及びステータス信号のタイミングチャートとして図示してある。第2の遮断方法では、保護回路30は、駆動信号がハイレベルの場合に電流検出部32にて検出した電流が閾値を超えるとき、スイッチング素子34のオフ/オンを繰り返し行うことで駆動回路20及び負荷3の間の電流経路の遮断/遮断解除を繰り返し行う。駆動信号がハイレベルの間、保護回路30は、電流経路の遮断/遮断解除の繰り返しを継続して行う。また保護回路30は、閾値を超える電流を検出した後はステータス信号をハイレベルとする。その後、電流検出部32にて閾値を下回る電流が検出された場合、保護回路30は電流経路の遮断/遮断解除の繰り返しを終了し、スイッチング素子34をオン状態で維持して電流経路を接続すると共に、ステータス信号をローレベルとする。
【0046】
即ち、第2の遮断方法では、カウンタ35による遮断/遮断解除の繰り返し回数のカウントを行わず(又は、カウンタ35のカウント値を無視する)、電流検出部32による検出電流が閾値を超えた状態においては、電流経路の遮断/遮断解除を繰り返し続ける。これは、第1の遮断方法に対してカウンタ35の動作を停止する(又はカウンタ35の出力信号を無視する)のみで簡単に実現することができる。
【0047】
例えば、時刻t1にて駆動信号がハイレベルに変化した場合、駆動回路20は駆動電圧を出力し、このとき遮断信号はローレベルでありスイッチング素子34は遮断されていないため、負荷3に駆動電圧が印加され、電流検出部32にて電流が検出される。検出された電流が閾値を超えなければ、保護回路30の遮断制御部31はスイッチング素子34をオン状態で維持し、駆動信号がローレベルとなるまで負荷3の駆動が行われる。
【0048】
時刻t2にて駆動信号がハイレベルに変化して負荷3の駆動が行われた場合に、電流検出部32にて閾値を超える電流が検出されたとき、遮断制御部31は遮断信号をハイレベルとしてスイッチング素子34をオフし、電流経路を遮断する。その後、遮断制御部31は、スイッチング素子34のオフ/オンを繰り返して電流経路の遮断/遮断解除を繰り返し行うと共に、電流経路を復帰させた際には電流検出部32にて検出される電流と閾値との比較を行って、検出電流が閾値を下回るまで電流経路の遮断/遮断解除を繰り返す。また、遮断制御部31は、閾値を超える電流が検出された後、検出電流が閾値を下回るまで、ステータス信号をハイレベルとして出力する。
【0049】
時刻t3にて、検出電流が閾値を下回ることなく駆動信号がローレベルに変化した場合、遮断制御部31はスイッチング素子34のオン/オフの繰り返しを一時的に停止する。このとき、遮断制御部31は、遮断信号をハイレベルで維持し、電流経路を遮断状態で維持すると共に、ステータス信号をハイレベルで維持する。
【0050】
時刻t4、t5にて駆動信号がハイレベルに変化し、電流検出部32の検出電流が閾値を超える場合、遮断制御部31はスイッチング素子34のオフ/オンの繰り返しを再開する。その後、時刻t6にて駆動信号がハイレベルに変化し、電流検出部32の検出電流が閾値を下回った場合、遮断制御部31は遮断信号をローレベルとしてスイッチング素子34をオン状態で維持し、電流経路を復帰させる。これにより、駆動信号がローレベルとなるまで駆動回路20による負荷3の駆動が行われる。また遮断制御部31は、電流検出部32の検出電流が閾値を下回った場合、ステータス信号をローレベルとして出力する。
【0051】
このように、第2の遮断方法では、保護回路30は、閾値を超える電流、即ち過電流が検知された場合に、検出電流が閾値を下回るまで、スイッチング素子34のオフ/オンを繰り返して電流経路の遮断/遮断解除を繰り返す。例えば駆動対象の負荷3が、異常状態となった場合であっても短期間に正常状態へ復帰する可能性が高いものである場合などに、保護回路30に第2の遮断方法による電流経路の遮断/遮断解除を行わせることができる。
【0052】
以上の構成の負荷駆動システム1の負荷駆動部4は、マイコン2からの駆動信号に応じて駆動回路20が負荷3を駆動した場合に、駆動回路20及び負荷3の間の電流経路を流れる電流が閾値を超えたとき、遮断制御部31がスイッチング素子34のオフ/オンを繰り返して電流経路の遮断と遮断から所定時間経過後の遮断解除とを繰り返し行い、繰り返し回数が所定回数を超えた場合に電流経路を遮断状態に維持する構成(第1の遮断方法)とすることにより、駆動回路20がDC的な駆動を行う場合又は周期的な駆動を行う場合のいずれであっても、過電流に対する電流経路の遮断/遮断解除を繰り返し試みることができ、電流経路を遮断しても異常が解消されない場合には、所定回数の繰り返し後に電流経路を完全に遮断して負荷3及び駆動回路20等を保護することができる。
【0053】
また、電流経路の遮断/遮断解除の繰り返し回数をカウントするカウンタ35は、繰り返し回数が所定回数を超えた後にマイコン2から駆動オフの駆動信号が与えられた場合にリセットする構成とすることにより、マイコン2は保護回路30により負荷3の駆動が停止された場合に、駆動オフの駆動信号を出力してカウンタ35をリセットした後、駆動オンの駆動信号を出力して負荷3の駆動を再度試みることができる。
【0054】
よって、駆動対象の負荷3の種別などに応じてDC的な駆動又は周期的な駆動のいずれを行う場合であっても、過電流に対して適切に電流経路を遮断することができるため、負荷駆動システム1の負荷駆動部4の汎用性を向上することができ、これを用いたECUなどの開発コスト削減及び部品点数削減等を実現することができる。
【0055】
また負荷駆動部4の保護回路30は、電流経路の遮断/遮断解除の繰り返し回数が所定回数に達した場合に電流経路を遮断状態で維持する第1の遮断方法、又は、繰り返し回数に関係なく電流経路の遮断/遮断解除の繰り返す第2の遮断方法のいずれかの方法で電流経路の遮断/遮断解除を行うことができ、マイコン2の制御に応じて各負荷駆動部4の保護回路30の遮断方法を個別に切り替えることができる構成とすることにより、各駆動回路20が駆動する負荷3の種別などに応じて遮断方法を個別に設定することができるため、負荷駆動システム1の汎用性を向上することができる。
【0056】
また、マイコン2と負荷駆動システム1のシリアル通信部12とがシリアル通信により遮断方法の切り替えに係るデータの送受信を行い、受信したデータに応じて保護機能制御部13が各負荷駆動部4の保護回路30へ切替信号を出力して遮断方法を切り替える構成とすることにより、負荷駆動システム1に設けられる負荷駆動部4の数が多い場合であっても、各負荷駆動部4の保護回路30に対する遮断方法の切り替えを容易且つ確実に行うことができる。
【0057】
また、各負荷駆動部4の保護回路30は過電流が検出された場合にハイレベルとなるステータス信号を保護機能制御部13へ出力し、保護機能制御部13は、これらのステータス信号に基づいて各保護回路30の動作状態を示すデータを作成し、このデータをシリアル通信部12からマイコン2へ送信する。これにより、マイコン2は各負荷3の駆動に係る異常などを検出でき、異常に対する処理を実行することができる。
【0058】
なお、本実施の形態においては、負荷駆動システム1が4つの負荷駆動部4(駆動回路20及び保護回路30)を備える構成としたが、これに限るものではなく、3つ以下又は5つ以上の負荷駆動部4を備える構成であってもよい。また、負荷駆動部4の保護回路30が第1の遮断方法又は第2の遮断方法のいずれかで電流経路の遮断/遮断解除を行う構成としたが、これに限るものではなく、保護回路30が第1の遮断方法のみを用いて電流経路の遮断/遮断解除を行う構成であってもよい。また、図1において負荷3の一例として、ドアロック用リレー3a、ライト用リレー3b、ホーン用リレー3c及びインジケータ3dを示したが、負荷3はこれらに限るものではなく、負荷駆動システム1にはその他の様々な負荷3を接続してよい。また、マイコン2及び負荷駆動システム1がシリアル通信によりデータの送受信を行う構成としたが、これに限るものではなく、パラレル通信などの他の通信方式によりデータの送受信を行う構成であってもよい。また、図3及び図4に示した信号波形は一例であって、これに限るものではない。また、図2においてカウンタ35が遮断制御部31と別に設けられる構成としたが、これに限るものではなく、カウンタ35が遮断制御部31内に設けられる構成であってもよい。
【符号の説明】
【0059】
1 負荷駆動システム
2 マイコン(制御装置)
3 負荷
4 負荷駆動部(負荷駆動装置)
11 駆動機能制御部
12 シリアル通信部(通信手段)
13 保護機能制御部(切替手段)
20 駆動回路(駆動手段)
30 保護回路(遮断手段、解除手段)
31 遮断制御部
32 電流検出部(電流検出手段)
33 比較部(判定手段)
34 スイッチング素子
35 カウンタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御装置から与えられる駆動オン/オフに係る制御信号に応じて負荷の駆動を行う駆動手段と、
前記駆動手段及び前記負荷の間の電流経路を流れる電流を検出する電流検出手段と、
該電流検出手段にて検出された電流が閾値を超えるか否かを判定する判定手段と、
該判定手段により電流が閾値を超えると判定された場合に、前記負荷及び前記駆動手段の間の電流経路を遮断する遮断手段と、
該遮断手段による前記電流経路の遮断から所定時間経過後に、前記遮断を解除する解除手段と、
前記遮断手段による遮断又は前記解除手段による遮断解除の繰り返し回数をカウントし、該繰り返し回数が所定回数を超えた後、前記制御装置から駆動オフの制御信号が与えられた場合に、カウントした繰り返し回数をリセットするカウンタと
を備え、
前記カウンタがカウントした繰り返し回数が前記所定回数を超えた場合に、前記電流経路を解除せずに遮断を継続するようにしてあること
を特徴とする負荷駆動装置。
【請求項2】
前記繰り返し回数が前記所定回数を超えた場合に、前記電流経路の遮断を継続するか、又は、前記電流経路の遮断及び遮断解除の繰り返しを継続するかを、前記制御装置からの制御に応じて切り替えるようにしてあること
を特徴とする請求項1に記載の負荷駆動装置。
【請求項3】
請求項2に記載の負荷駆動装置を複数備え、各負荷駆動装置がそれぞれ異なる負荷を駆動するようにしてあり、
前記制御装置からの制御に応じて、前記繰り返し回数が前記所定回数を超えた場合に、前記電流経路の遮断を継続するか、又は、前記電流経路の遮断及び遮断解除の繰り返しを継続するかを、前記負荷駆動装置毎に個別に切り替える切替手段を備えること
を特徴とする負荷駆動システム。
【請求項4】
前記制御装置との間で制御に係る情報の送受信を行う通信手段を更に備え、
前記切替手段は、該通信手段が受信した情報に応じて切り替えを行うようにしてあること
を特徴とする請求項3に記載の負荷駆動システム。
【請求項5】
各負荷駆動装置の遮断手段の動作状態に係る情報を、前記通信手段により前記制御装置へ送信する遮断状態送信手段を更に備えること
を特徴とする請求項4に記載の負荷駆動システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−78178(P2011−78178A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−225223(P2009−225223)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】