説明

走行作業機における作業機への動力伝達装置

【課題】 車輪3,4にて支持され且つエンジン5を搭載した走行機体2に、ミッションケース8を搭載し、前記エンジンの動力を前記ミッションケース内部の走行変速機構を介して前記車輪に伝達するように構成して成る走行作業機において、この走行作業機を、PTO軸なしの仕様にしたり、PTO軸装備の仕様にしたりする変更が容易できるようにするとともに、前記PTO軸に対するメンテナンスが容易にできるようにする。
【解決手段】 前記ミッションケース8に、ブラケット体52を、前記ミッションケースに穿設した抜き窓8bを当該ブラケット体にて塞ぐように着脱可能に取付け、このブラケット体に、前記走行機体に着脱可能に装着される作業機への動力伝達用のPTO軸16を、ブラケット体から突出するように軸支する一方、前記ブラケット体に、前記エンジンから前記PTO軸への動力入力部53と、前記PTO軸への動力伝達をON・OFF操作するクラッチ機構59とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農作業に使用されるトラクター又は土木作業に使用されるホィルローダ等の走行作業機において、その後部に連結される耕うん機等の各種作業機に動力伝達するための装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、前記したトラクター又はホィルローダ等の走行作業機においては、これに着脱自在に連結される耕うん機等の各種作業機に対して動力伝達する場合があり、この場合には、前記走行作業機に搭載したミッションケースに、前記走行作業機に搭載したエンジンから動力伝達されるPTO軸を突出して設けて、このPTO軸から各種作業機に対して出力するように構成している。
【0003】
この場合、従来の走行作業機においては、例えば、特許文献1等に記載されているように、前記PTO軸、及びこのPTO軸への動力伝達機構、並びに前記PTO軸への動力伝達をON・OFFするクラッチ機構を、前記ミッションケースに対して組み付けるという構成している。
【特許文献1】特開平7−117500号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、この従来の構成によると、走行作業機に前記PTO軸を必要としない場合には、工場において、走行作業機を、これに前記PTO軸等を組み付けていない形態にして製造しなければならず、また、前記PTO軸等を組み付けられていない走行作業機においては、これに後でPTO軸等を組み付けることができないという問題があった。
【0005】
しかも、走行作業機におけるミッションケースに、前記PTO軸、及びこのPTO軸への動力伝達機構、並びに前記PTO軸への動力伝達をON・OFF操作するクラッチ機構を、前記ミッションケースに対して組み付けるという構成であることにより、これらPTO軸等に対する分解しての修理及び部品交換等のメンテナンスが厄介であるという問題もあった。
【0006】
本発明は、これらの問題を解消した作業機への動力伝達装置を提供することを技術的課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この技術的課題を達成するため本発明の請求項1は、
「車輪にて支持され且つエンジンを搭載した走行機体に、ミッションケースを搭載し、前記エンジンの動力を前記ミッションケース内部の走行変速機構を介して前記車輪に伝達するように構成して成る走行作業機において、
前記ミッションケースに、ブラケット体を、前記ミッションケースに穿設した抜き窓を当該ブラケット体に塞ぐように着脱可能に取付け、このブラケット体に、前記走行機体に着脱可能に装着される作業機への動力伝達用のPTO軸を、ブラケット体から突出するように軸支する一方、前記ブラケット体に、前記エンジンから前記PTO軸への動力入力部と、前記PTO軸への動力伝達をON・OFF操作するクラッチ機構とを設ける。」
ことを特徴としている。
【0008】
また、本発明の請求項2は、
「前記請求項1の記載において、前記動力入力部に、前記ブラケット体をミッションケースに取付けるとき、前記エンジンからの動力伝達軸を差し込み結合するようにした軸継ぎ手を設ける。」
ことを特徴としている。
【0009】
更にまた、本発明の請求項3は、
「前記請求項1又は2の記載において、前記クラッチ機構を、油圧式のクラッチ機構にする一方、前記ブラケット体に、前記油圧式クラッチ機構に対する油圧ポンプ及び油圧切換弁を設ける。」
ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
前記請求項1に記載したように、走行機体におけるミッションケースに、ブラケット体を、前記ミッションケースに穿設した抜き窓を当該ブラケット体に塞ぐように着脱可能に取付け、このブラケット体に、前記走行機体に着脱可能に装着される作業機への動力伝達用のPTO軸を、ブラケット体から突出するように軸支する一方、前記ブラケット体に、前記エンジンから前記PTO軸への動力入力部と、前記PTO軸への動力伝達をON・OFF操作するクラッチ機構とを設けることにより、前記PTO軸、このPTO軸への動力入力部及び前記PTO軸に対すクラッチ機構を一つのブラケット体に組み付けて成る一つのPTO軸ユニットとして、ミッションケースに対して着脱可能に装着できるから、PTO軸なしの仕様の走行作業機を、その後においてPTO軸装備の仕様に変更すること、及び、PTO軸装備の仕様の走行作業機を、その後においてPTO軸なしの仕様に変更することが、前記一つのPTO軸ユニットの装着又は取り外しによって、至極簡単に且つ迅速にできるのであり、しかも、PTO軸に対する修理及び部品交換等のメンテナンスも、同様に、前記一つのユニットの装着又は取り外しによって、至極簡単に且つ迅速にできるのである。
【0011】
また、請求項2に記載した構成によると、前記ブラケット体のミッションケースへの取付け同時に、PTO軸への動力入力部に、ミッションケース側の動力伝達軸を連結することができ、換言すると、前記ブラケット体を、ミッションケースに対して、当該ブラケット体における動力入力部をミッションケース側の動力伝達軸に連結しながら取付けすることができるから、前記一つのPTO軸ユニットのミッションケースに対する装着又は取り外しの作業性を大幅に向上できる。
【0012】
更にまた、請求項3に記載した構成にすることにより、前記PTO軸のON・OFFを油圧によって行うことができるから、前記PTO軸ユニットを、前記した効果を維持した状態のもとで油圧式に構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を、走行作業機としてのトラクターに適用した場合の図面について説明する。
【0014】
図1及び図2は、トラクター1を示し、このトラクター1は、走行機体2を左右一対の前車輪3と同じく左右一対の後車輪4とで支持し、前記走行機体2の前部に搭載したエンジン5にて前記両後車輪4及び両前車輪3を駆動することにより、前進走行するように構成され、前記走行機体2の上面には、操縦座席6と、前記両前車輪3を左右に動かすことによってかじ取りするようにした操縦ハンドル7とが設けられ、また、前記走行機体2の後部には、前記エンジン5の回転を適宜変速して前記両後車輪4及び両前車輪3に伝達するためのミッションケース8が搭載されている。
【0015】
この場合、前記両後車輪4は、前記ミッションケース8に対して、当該ミッションケース8の外側面から外向きに突出するように着脱可能に装着される車軸ケース9、及びこの車軸ケース9の外側端に後方に延びるように装着されるギャーケース10を介して取付けられており、前記両車軸ケース9内には、前記両後車輪4に対する車軸4aが挿入されている。
【0016】
前記エンジン5の後側面には、当該エンジン5側における駆動軸5aを覆う歯車ケース11を取付け、この歯車ケース11の下部には、前記駆動軸5aから歯車ケース11内の歯車列機構12を介して動力伝達される主動軸13が後ろ向きに突出するように設けられ、更に、前記歯車ケース11の後側面には、以下に述べる作業機用昇降機構15及び作業機用油圧モータ等に対して油圧を供給するための作業用の油圧ポンプ14が、前記駆動軸5aに直結するように取付けられている。
【0017】
前記ミッションケース8の後部における上面には、前記走行機体2の後部に連結される耕うん機等の作業機(図示せず)を昇降動するための油圧式の作業機用昇降機構15が着脱可能に取付けられている。
【0018】
図示していないが、前記油圧ポンプ14と、前記作業機用昇降機構15との間には、油圧ポンプ14で加圧した作動油を昇降機構15に供給し、昇降機構15から排出される作動油を前記油圧ポンプ14に戻すというように構成した油圧回路を設けており、もちろん、この油圧回路中には、前記昇降機構15を、上げ、下げ及び昇降停止の三段に切り換えるための油圧切換弁等が設けられていることはいうまでもない。
【0019】
前記歯車ケース11から後ろ向きに突出する主動軸13と、前記ミッションケース8において、その前面から前向きに突出する入力軸18との間を、両端に自在軸継ぎ手を備えた伸縮式の動力伝達軸19を介して連結して、前記エンジン5の回転を、その駆動軸5aから前記歯車ケース11内の歯車列機構12、主動軸13及び動力伝達軸19を介して前記ミッションケース8における入力軸18に伝達し、次いで、前記ミッションケース8における油圧・機械式変速機構(HMT)にて適宜変速して、前記後車輪4及び両前車輪3に伝達する。
【0020】
この油圧・機械式変速機構(HMT)は、以下に述べるように、変速用油圧ポンプ20及びこの油圧ポンプ20にて作動する変速用油圧モータ21による油圧式無段変速機構(HST)22と、クラッチ23にて変速操作される歯車式変速機構24とを遊星歯車機構25にて併用して成る構成である。
【0021】
すなわち、図4に示すように、前記変速用油圧ポンプ20及び前記変速用油圧モータ21は、前記ミッションケース8の前面に、当該ミッションケース8内に軸支した油圧ポンプ入力軸26及び油圧モータ出力軸27に連結するように取付ける一方、前記入力軸18上に固着した歯車28を、前記遊星歯車機構25におけるサンギャ軸29上に回転自在に被嵌した入力用歯車30に噛合する。この入力用歯車30に固着したキャリア31には、複数個の遊星歯車32を支持軸33を介して回転自在に軸支し、この各遊星歯車32を、前記サンギャ軸29上に固着した太陽歯車34と、前記サンギャ軸29上に回転自在に被嵌した内周リング歯車35との両方に噛合している。
【0022】
次に、前記内周リング歯車35に固着した歯車36を、前記油圧ポンプ入力軸26上に固着した歯車37に噛合することにより、前記変速用油圧ポンプ20を回転駆動する一方、前記油圧モータ出力軸27上に固着した歯車38を、前記サンギャ軸29上に固着した歯車39に噛合することにより、前記変速用油圧モータ21の回転を、前記サンギャ軸29に伝達する。
【0023】
一方、前記ミッションケース8内には、後車輪用推進軸40を軸支して、この推進軸40の後端を、前記両後車輪4に対する従来周知の差動歯車機構41に連結することにより、この後車輪用推進軸40にて前記両後車輪4を回転駆動するように構成する一方、この推進軸40上に固着した歯車42を、前記ミッションケース8内に軸支した前車輪用推進軸43上に回転自在に被嵌した歯車44に噛合し、前記前車輪用推進軸43と、前記両前車輪3に対する従来周知の差動歯車機構45との間を、両端に自在軸継ぎ手を備えた伸縮式の動力伝達軸46を介して連結し、更に、前記前車輪用推進軸43上には、クラッチ47を設けて、このクラッチ47を、前記歯車44を推進軸43に対して固定するように操作したとき、前記後車輪用推進軸40にて前記両前車輪3を回転駆動し、前記クラッチ47を、前記歯車44を推進軸43に対して固定しないように操作したとき、前記両前車輪3を回転駆動しないように構成する。
【0024】
前記歯車式変速機構24において、前記後車輪用推進軸40上に回転自在に被嵌した二つの変速歯車48,49のうち一方の小径変速歯車48を、前記サンギャ軸29上に固着した歯車39に、他方の大径変速歯車49を、前記サンギャ軸29上に固着した歯車50に各々噛合し、前記歯車式変速機構24におけるクラッチ23を、当該クラッチ23にて一方の小径変速歯車48を推進軸40に対して固定するように操作したとき、前記推進軸40を高速回転し、前記クラッチ23を、当該クラッチ23にて他方の大径変速歯車49を推進軸40に対して固定するように操作したとき、前記推進軸40を低速回転し、そして、前記クラッチ23を、前記の中間、つまり、両変速歯車48,49のいずれも推進軸40に対して固定しないように中立に操作したとき、前記推進軸40への回転伝達を遮断するようにし、更に、一方の小径変速歯車48による高速回転と、前記他方の大径変速歯車49による低速回転との間を、前記油圧式無段変速機構(HST)22にて、無段に変速するように構成している。
【0025】
そして、前記ミッションケース8の後側面8aには、図3及び図5に示すように、前記走行機体2の後部に連結される耕うん機等の作業機(図示せず)に対するPTO軸16を備えたユニット51が、着脱可能に取付けられている。
【0026】
このPTO軸ユニット51は、前後に二つ割りのボックス型に構成したブラケット体52を備え、このブラケット体52を、前記ミッションケース8の後側面8aに対して、当該後側面8aに穿設した開口部8bを塞ぐように、複数本のボルト52cの締結にて着脱可能に取付けている。
【0027】
前記ブラケット体52に、前記PTO軸16を、当該PTO軸16がブラケット体52における後面板52aを貫通して後ろ方向に突出するようにして回転自在に軸支する一方、前記ブラケット体52における前面板52b、つまり、前記ミッションケース8内側の側面板52bに、内部をスプライン溝を有するソケット状の軸継ぎ手53aに構成て成る入力軸53を、前記PTO軸16と平行にして回転自在に軸支し、この入力軸53におけるソケット状の軸継ぎ手53aに、前記ミッションケース8内に前記入力軸18から後ろ方向に延びるように延長して配設したPTO軸用動力伝達軸54の後端を、前記ブラケット体52をミッションケース8に対して取り付けるとき同時に差し込み結合するように構成する。
【0028】
前記ブラケット体52のうち後面板52aと前面板52bとの間には、前記入力軸18と同じ軸線上を後方に延びるクラッチ軸55を、前記入力軸53の後端と前記ブラケット体52の後面板52aとで回転自在に軸支して設けて、このクラッチ軸55上におけるピニオン歯車56を、前記PTO軸16上の歯車57に噛合して、前記クラッチ軸55における後方から見て半時計方向の回転を前記PTO軸16に伝達して、前記PTO軸16を後方から見て時計方向に回転するように構成する一方、前記クラッチ軸55には、クラッチハウジング58を嵌着して、このクラッチハウジング58と前記入力軸53との間に多板クラッチ59を設け、この多板クラッチ59を、前記クラッチハウジング58内のシリンダ室60内に挿入したピストン61における前記入力軸53の方向への戻しばね62に抗しての前進動により締め付けることにより、前記入力軸53から前記クラッチ軸55に動力伝達し、前記ピストン61の前記戻しばね62による後退動にて前記多板クラッチ59の締め付けが緩むことにより、前記入力軸53から前記クラッチ軸55への動力伝達が遮断するように構成する。
【0029】
一方、前記ブラケット体52における前面板52b、つまり、前記ミッションケース8内側の側面には、前記ミッションケース8内における潤滑油をストレーナ63aより汲み上げるようにした油圧ポンプ63を取付けて、この油圧ポンプ63におけるポンプ軸63b上の歯車64を、前記入力軸53上の歯車65に噛合することにより、前記油圧ポンプ63を回転駆動して、この油圧ポンプ63における吐出側からの油圧を、前記ブラケット体52のうち後面板52aに設けた油圧切換弁66に油圧管路67を介して供給し、この油圧切換弁66により、前記油圧ポンプ63からの油圧を、前記クラッチハウジング58内におけるシリンダ室60に、前記クラッチ軸55に穿設した油圧通路68を介して供給する一方、前記ピストン61の背面室を前記クラッチ軸55に穿設した油圧通路69を介して開放する状態と、前記シリンダ室60への油圧の供給を停止してシリンダ室60と、ピストン61の背面室との両方を開放する状態とに切り換えるように構成する。
【0030】
なお、前記クラッチ軸55には、前記ピストン61の往復動に、前記クラッチハウジング58を軸線方向に貫通する連動ピン70を介して連動し、前記シリンダ室60を開放してピストン61を戻しばね62にて後退動することで前記多板クラッチ59を動力伝達OFFにしたとき、前記クラッチ軸55の回転にブレーキを掛けるよう作動し、前記ピストン61を前進動することで前記多板クラッチ59を動力伝達ONにしたときブレーキを開放作動するようにしたブレーキ機構71が設けられている。
【0031】
この構成において、PTO軸ユニット51は、前記ミッションケース8に穿設した抜き窓8bを塞ぐように構成したブラケット体52を備えて、このブラケット体52にPTO軸16を軸支するとともに、このブラケット体52に、前記PTO軸16に対する油圧式の多板クラッチ59を設けるとともに、前記油圧式多板クラッチ59に対する油圧ポンプ63と、この油圧ポンプ63に対する油圧切換弁66等を設けるという構成であることにより、PTO軸なしの仕様の走行作業機を、その後において、ミッションケース8に対して前記PTO軸ユニット51を取付けることで、PTO軸装備の仕様に変更することができ、また、前記PTO軸ユニット51を取付けて成るPTO軸装備の仕様の走行作業機を、その後において、ミッションケース8から前記PTO軸ユニット51を取り外すことで、PTO軸なしの仕様に任意に変更することができる。
【0032】
前記PTO軸ユニット51を、ミッションケース8から取り外した場合には、前記ミッションケース8における抜き窓8bは、別に用意した蓋板にて塞ぐことはいうまでもない。
【0033】
また、前記PTO軸ユニット51の装着又は取り外しによって、当該PTO軸ユニット51に対する修理及び部品交換等のメンテナンスを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の実施の形態を適用したトラクターを示す側面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1のIII −III 視拡大側面図である。
【図4】動力伝達のスケルトン図である。
【図5】PTO軸ユニットの拡大縦断正面図である。
【符号の説明】
【0035】
1 トラクター
2 走行機体
3 前車輪
4 後車輪
4a 車軸
5 エンジン
8 ミッションケース
8a ミッションケースの後側面
8b 開口部
16 PTO軸
51 PTO軸ユニット
52 ブラケット体
53 入力軸
55 クラッチ軸
59 多板クラッチ
63 油圧ポンプ
66 油圧切換弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輪にて支持され且つエンジンを搭載した走行機体に、ミッションケースを搭載し、前記エンジンの動力を前記ミッションケース内部の走行変速機構を介して前記車輪に伝達するように構成して成る走行作業機において、
前記ミッションケースに、ブラケット体を、前記ミッションケースに穿設した抜き窓を当該ブラケット体にて塞ぐように着脱可能に取付け、このブラケット体に、前記走行機体に着脱可能に装着される作業機への動力伝達用のPTO軸を、ブラケット体から突出するように軸支する一方、前記ブラケット体に、前記エンジンから前記PTO軸への動力入力部と、前記PTO軸への動力伝達をON・OFF操作するクラッチ機構とを設けることを特徴とする走行作業機における作業機への動力伝達装置。
【請求項2】
前記請求項1の記載において、前記動力入力部に、前記ブラケット体をミッションケースに取付けるとき、前記エンジンからの動力伝達軸を差し込み結合するようにした軸継ぎ手を設けることを特徴とする走行作業機における作業機への動力伝達装置。
【請求項3】
前記請求項1又は2の記載において、前記クラッチ機構を、油圧式のクラッチ機構にする一方、前記ブラケット体に、前記油圧式クラッチ機構に対する油圧ポンプ及び油圧切換弁を設けたことを特徴とする走行作業機における作業機への動力伝達装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−27404(P2006−27404A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−207635(P2004−207635)
【出願日】平成16年7月14日(2004.7.14)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】