説明

車両の制御装置

【課題】EGRにより排気ガスが還流される場合であっても、キャニスタに捕集された気化燃料のパージを行なう。
【解決手段】ハイブリッド車両には、エンジンと、フューエルタンクと、フューエルタンクから気化した燃料を捕集するキャニスタと、エンジンの吸気通路とキャニスタとを連結する通路に設けられたキャニスタパージ用VSVと、エンジンにより駆動されることにより発電する第1MGと、第1MGが発電した電力を蓄える走行用バッテリと、走行用バッテリから放電された電力により駆動する第2MGとが搭載される。ハイブリッド車両は、エンジンもしくは第2MGからの駆動力により走行する。HV−ECUは、キャニスタに捕集された気化燃料をパージする際、走行用バッテリへの充電量もしくは走行用バッテリからの放電量を変更するステップ(S104)を含む、プログラムを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の制御装置に関し、特に、内燃機関とモータとのうちの少なくともいずれか一方からの駆動力により走行するハイブリッド車において、キャニスタに捕集された気化燃料を内燃機関の吸気通路に導入する際に、バッテリへの充電量およびバッテリからの放電量のうちのいずれか一方を変更する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、排気ガスを内燃機関の吸気通路に還流するEGR(Exhaust Gas Recirculation)装置が知られている。EGR装置により、未燃焼燃料ならびにポンピングロスなどを低減することができる。
【0003】
特開2008−155813号公報(特許文献1)は、ハイブリッド車両の減速中に内燃機関が始動した時に、ショックあるいはノッキングを発生させることなく高精度のEGR制御を実施する車両の制御装置を開示する。
【0004】
特許文献1に記載の車両の制御装置は、内燃機関および回転電機を駆動源とする車両の制御装置である。車両は、内燃機関の出力軸に連結され、内燃機関の動力に基づいて発電する回転電機と、内燃機関の動力を車両の車輪軸に伝達する動力分割機構とを含む。動力分割機構は、入力された内燃機関の動力を、車輪軸への駆動力または回転電機への動力に分割する。内燃機関には、内燃機関の排気ガスの一部を還流弁を介して内燃機関の吸気通路に還流する排気ガス還流装置が設けられる。制御装置は、車両の速度に関連する物理量を検出するための検出部と、車両の減速時、かつ、内燃機関の始動時であるという条件が成立して、検出された物理量に基づく速度が、吸気通路内の圧力に関連して設定される予め定められた速度以上であると、第1の態様で還流弁と内燃機関と回転電機とを制御するための第1の制御部と、条件が成立して、検出された物理量に基づく速度が予め定められた速度よりも小さいと、第1の態様と異なる第2の態様で還流弁と内燃機関と回転電機とを制御するための第2の制御部とを含む。
【0005】
この公報に記載の制御装置によると、速度が予め定められた速度以上である場合、スロットルバルブ開度を増大させた状態を維持することができる。スロットルバルブ開度を増大させた状態においては、吸気側と排気側との圧力差の増大を抑制することができる。このとき、第1の態様で還流弁と内燃機関と回転電機とを制御するようにすると、排気ガス還流装置の還流弁の制御過渡時における制御精度を向上させることができる。EGR制御の精度が向上するため、点火時期の進角時においても、あるいは、車両の減速中にエンジン始動時と同時にEGR制御が開始されても、トルク変動あるいはノッキングの発生を抑制することができる。また、速度が予め定められた速度より低いと、スロットルバルブ開度が閉じ側になる場合がある。このような場合には、たとえば、還流弁の開度増加制御に起因する、内燃機関の点火時期の進角側への変化の度合が小さくなるように、第1の態様と異なる第2の態様で還流弁と内燃機関と回転電機とを制御するようにすると、EGR制御の過渡時における点火時期の変化の度合を小さくすることができる。これにより、ノッキングの発生を抑制して精度高くEGR制御を実施することができる。そのため、車両の減速中に、エンジンの始動と同時にEGR制御を開始しても、トルク変動あるいはノッキングの発生を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−155813号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、排気ガスを内燃機関の吸気通路に還流すると、還流しない場合に比べて内燃機関の吸気通路内の負圧が減少する(圧力が高くなる)。したがって、キャニスタに捕集された気化燃料のパージが阻害され得る。
【0008】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、排気ガスが内燃機関の吸気通路に還流される場合であっても、キャニスタに捕集された気化燃料のパージを行なうことができる車両の制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の発明に係る車両の制御装置は、内燃機関と、燃料タンクと、燃料タンクから気化した燃料を捕集するキャニスタと、内燃機関の吸気通路とキャスタとを連結する通路に設けられた開閉弁と、内燃機関により駆動されることにより発電するジェネレータと、ジェネレータが発電した電力を蓄えるバッテリと、バッテリから放電された電力により駆動するモータとが搭載され、内燃機関およびモータのうちの少なくともいずれか一方からの駆動力により走行する車両の制御装置である。制御装置は、キャニスタに捕集された燃料を吸気通路に導入するように開閉弁を制御するか否かを判断ための判断手段と、キャニスタに捕集された燃料を吸気通路に導入する際に、バッテリへの充電量およびバッテリからの放電量のうちのいずれか一方を変更するように制御するための制御手段とを備える。
【0010】
この構成によると、キャニスタに捕集された燃料を吸気通路に導入するように、すなわち気化燃料をパージするように、内燃機関の吸気通路とキャスタとを連結する通路に設けられた開閉弁が制御されるか否かが判断される。キャニスタに捕集された燃料を吸気通路に導入する際、たとえばEGRにより吸気通路内の負圧が不足していると、気化燃料のパージが不十分になり得る。そこで、負圧を確保すべく、気化燃料をパージする際、バッテリへの充電量およびバッテリからの放電量のうちのいずれか一方が変更される。バッテリへの充電量が小さくされた場合、ジェネレータでの発電量が減少する。バッテリからの放電量が大きくされた場合、走行のためなどに必要なパワー(仕事率)に対してモータからのパワーが占める割合が増大する。いずれの場合においても、内燃機関が出力すべきパワーが減少し得る。また、バッテリへの充電量が大きくされた場合、ジェネレータでの発電量が増大する。バッテリからの放電量が小さくされた場合、走行のために必要なパワーに対してモータからのパワーが占める割合が減少する。いずれの場合においても、内燃機関が出力すべきパワーが増大し得る。内燃機関の出力パワーが減少した場合および増大した場合のいずれの場合も、内燃機関の吸気通路内の負圧を増大する(圧力を低くする)ことができる。そのため、排気ガスが内燃機関の吸気通路に還流される場合であっても、キャニスタに捕集された気化燃料のパージを行なうことができる車両の制御装置を提供することができる。
【0011】
第2の発明に係る車両の制御装置は、第1の発明の構成に加え、バッテリの残存容量が目標値よりも小さいほど、バッテリへの充電量がより大きくなるように制御するための手段をさらに備える。制御手段は、バッテリの残存容量が目標値より小さい場合、目標値を小さくすることにより、バッテリへの充電量を小さくするための手段を含む。
【0012】
この構成によると、キャニスタに捕集された気化燃料をパージする際、バッテリへの充電量が小さくされる。これにより、ジェネレータでの発電量が減少する。そのため、内燃機関の吸気通路内の負圧が増大する(圧力を低くする)ように内燃機関の出力パワーを低減することができる。
【0013】
第3の発明に係る車両の制御装置は、第1の発明の構成に加え、バッテリの残存容量が目標値よりも大きいほど、バッテリからの放電量がより大きくなるように制御するための手段をさらに備える。制御手段は、バッテリの残存容量が目標値より大きい場合、目標値を大きくすることにより、バッテリからの放電量を小さくするための手段を含む。
【0014】
この構成によると、キャニスタに捕集された気化燃料をパージする際、バッテリからの放電量が小さくされる。これにより、走行のために必要なパワーに対してモータからのパワーが占める割合が減少する。そのため、内燃機関の吸気通路内の負圧を増大する(圧力を低くする)ように内燃機関の出力パワーを増大することができる。
【0015】
第4の発明に係る車両の制御装置は、第1の発明の構成に加え、バッテリの残存容量が目標値よりも小さいほど、バッテリへの充電量がより大きくなるように制御するための手段をさらに備える。制御手段は、バッテリの残存容量と目標値との差の変化量に対するバッテリへの充電量の変化量を大きくすることにより、バッテリへの充電量を大きくするための手段を含む。
【0016】
この構成によると、キャニスタに捕集された気化燃料をパージする際、バッテリの残存容量と目標値との差の変化量に対するバッテリへの充電量の変化量が大きくされる。すなわち、バッテリの残存容量と目標値との差に対するバッテリへの充電量の傾きが大きくされる。よって、バッテリへの充電量が大きくされる。これにより、ジェネレータの発電量が増大する。そのため、内燃機関の吸気通路内の負圧を増大する(圧力を低くする)ように内燃機関の出力パワーを増大することができる。
【0017】
第5の発明に係る車両の制御装置は、第1の発明の構成に加え、バッテリの残存容量が目標値よりも大きいほど、バッテリからの放電量がより大きくなるように制御するための手段をさらに備える。制御手段は、バッテリの残存容量と目標値との差の変化量に対するバッテリからの放電量の変化量を大きくすることにより、バッテリからの放電量を大きくするための手段を含む。
【0018】
この構成によると、キャニスタに捕集された気化燃料をパージする際、バッテリの残存容量と目標値との差の変化量に対するバッテリからの放電量の変化量が大きくされる。すなわち、バッテリの残存容量と目標値との差に対するバッテリからの放電量の傾きが大きくされる。よって、バッテリからの放電量が大きくされる。これにより、走行のために必要なパワーに対してモータからのパワーが占める割合が増大する。そのため、内燃機関の吸気通路内の負圧が増大する(圧力を低くする)ように内燃機関の出力パワーを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】ハイブリッド車両を示す概略図である。
【図2】燃費が好適なエンジントルクおよびエンジン回転数の軌跡を示す図である。
【図3】走行用バッテリへの充電量および走行用バッテリからの放電量を示す図である。
【図4】エンジンを示す図である。
【図5】HV−ECUの機能ブロック図である。
【図6】走行用バッテリのSOCの目標値を示す図である。
【図7】HV−ECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図8】EGR装置により排気ガスが燃焼室に還流された場合のエンジントルクおよびエンジン回転数の軌跡を示す図である。
【図9】傾きが大きくなるように変更された走行用バッテリへの充電量および走行用バッテリからの放電量を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
【0021】
<第1の実施の形態>
図1を参照して、車両の一例として示されるハイブリッド車両について説明する。なお、ハイブリッド車両以外の車両に本発明を適用するようにしてもよい。
【0022】
ハイブリッド車両は、ガソリンエンジンおよびディーゼルエンジンなどの内燃機関(以下、単にエンジンという)120と、第1MG(Motor Generator)141と、第2MG142とを含む。たとえば、エンジン120および第2MG142が駆動源として用いられる。すなわち、ハイブリッド車両は、エンジン120および第2MG142のうちの少なくともいずれか一方からの駆動力により走行する。なお、第1MG141および第2MG142は、ハイブリッド車両の走行状態に応じて、ジェネレータとして機能したり、モータとして機能したりする。
【0023】
ハイブリッド車両には、減速機180と、動力分割機構260と、走行用バッテリ220と、インバータ240と、昇圧コンバータ242と、エンジンECU(Electronic Control Unit)1000と、MG−ECU1010と、バッテリECU1020と、HV−ECU1030とがさらに搭載される。
【0024】
減速機180は、エンジン120、第1MG141および第2MG142で発生した駆動力を駆動輪160に伝達したり、駆動輪160からエンジン120、第1MG141および第2MG142に駆動力を伝達する。
【0025】
動力分割機構260は、エンジン120が発生した駆動力を第1MG141と駆動輪160との2経路に分配する。動力分割機構260には、たとえばプラネタリーギヤが用いられる。エンジン120はプラネタリーキャリアに連結される。第1MG141はサンギヤに連結される。第2MG142および出力軸(駆動輪160)はリングギヤに連結される。第1MG141の回転数を制御することにより、動力分割機構260は無段変速機として機能し得る。
【0026】
走行用バッテリ220は、第1MG141および第2MG142を駆動するための電力を蓄える。インバータ240は、走行用バッテリ220の直流を交流に変換したり、第1MG141および第2MG142の交流を直流に変換したりする。昇圧コンバータ242は、走行用バッテリ220とインバータ240との間で電圧を変換する。
【0027】
エンジンECU1000は、エンジン120を制御する。MG−ECU1010は、ハイブリッド車両の状態に応じて第1MG141、第2MG142、バッテリECU1020およびインバータ240を制御する。バッテリECU1020は、昇圧コンバータ242と、走行用バッテリ220の充放電状態を制御する。
【0028】
HV−ECU1030は、エンジンECU1000、MG−ECU1010およびバッテリECU1020を管理することによって、ハイブリッド車両が最も効率よく運行できるようにハイブリッドシステム全体を制御する。
【0029】
なお、図1においては、各ECUを別構成しているが、2個以上のECUを統合したECUとして構成してもよい(たとえば、図1に点線で示すように、エンジンECU1000、MG−ECU1010およびHV−ECU1030を統合したECUを用いてもよい)。
【0030】
ハイブリッド車両は、発進時や低速走行時などのエンジン120の効率が悪い場合に、第2MG142からの駆動力のみにより走行するように制御される。
【0031】
通常走行時には、エンジン120および第2MG142の両方からの駆動力により走行するようにハイブリッド車両が制御される。たとえば動力分割機構260により分割されたエンジン120の駆動力の一方で駆動輪160が駆動される。他方で第1MG141が発電するように駆動される。第1MG141が発電した電力で第2MG142が駆動される。これにより、エンジン120が第2MG142によってアシストされる。
【0032】
高速走行時には、駆動輪160に対して駆動力を追加するように、走行用バッテリ220からの電力が第2MG142に供給されて第2MG142の出力が増大される
減速時には、駆動輪160により従動する第2MG142がジェネレータとして機能して回生発電する。回生された電力は走行用バッテリ220に蓄えられる。
【0033】
走行用バッテリ220の残存容量(SOC:State of Charge)が低下した場合には、エンジン120の出力パワーを増大することにより、第1MG141の発電量が増大される。第1MG141が発電した電力は、走行用バッテリ220に充電される。
【0034】
本実施の形態において、HV−ECU1030は、ハイブリッド車両の走行に必要なパワー(トルクと回転数との積として算出される仕事率)ならびに走行用バッテリ220への充電量などを含む目標パワーを設定する。ハイブリッド車両の走行に必要なパワーは、たとえばアクセル開度および車速に応じて定められる。なお、目標パワーの代わりに目標駆動力、目標加速度もしくは目標トルクなどを定めるようにしてもよい。
【0035】
HV−ECU1030は、目標パワーをエンジンECU1000からの出力パワーと第2MG141からの出力パワーとで分担して実現するように、エンジンECU1000、MG−ECU1010およびバッテリECU1020を制御する。
【0036】
すなわち、エンジンECU1000からの出力パワーと第2MG141からの出力パワーとの和が目標パワーになるように、エンジンECU1000からの出力パワーならびに第2MG141からの出力パワーが定められる。エンジン120および第2MG142は、それぞれに対して定められた出力パワーを実現するように制御される。
【0037】
したがって、たとえば走行用バッテリ220からの放電量が大きくされた場合、走行のために必要なパワーに対して第2MG142からのパワーが占める割合が増大する。その結果、エンジン120が出力すべきパワーが減少する。
【0038】
一方、走行用バッテリ220からの放電量が小さくされた場合、走行のために必要なパワーに対して第2MG142からのパワーが占める割合が減少する。その結果、エンジン120が出力すべきパワーが増大する。
【0039】
なお、走行用バッテリ220への充電量が小さくされた場合、第1MG141での発電量が減少するため、発電量が減少した分だけエンジン120が出力すべきパワーが減少する。走行用バッテリ220への充電量が大きくされた場合、第1MG141での発電量が増大するため、発電量が増大した分だけエンジン120が出力すべきパワーが増大する。
【0040】
本実施の形態において、エンジン120は、図2に示すように、エンジン120が出力すべきパワーに対して、燃費が好適になると考えられるエンジントルクおよびエンジン回転数を実現するように制御される。
【0041】
燃費が好適になるエンジントルクおよびエンジン回転数は、たとえば、ハイブリッド車両の開発における実験およびシミュレーションなどの結果に基づいて、ドライバビリティなどに関する種々の条件を満たし得る範囲で最も良い燃費を実現するように開発者により定められる。
【0042】
また、本実施の形態において、HV−ECU1030は、走行用バッテリ220のSOCが予め定められた目標値(制御中心値)になるように、MG−ECU1010およびバッテリECU1020に対して指令する。
【0043】
図3に示すように、走行用バッテリ220のSOCが目標値Aよりも小さい場合には、走行用バッテリ220が充電される。走行用バッテリ220のSOCが目標値Aよりも小さいほど、走行用バッテリ220への充電量(充電電力)がより大きくされる。
【0044】
一方、走行用バッテリ220のSOCが目標値Aよりも大きい場合には、走行用バッテリ220から放電される。走行用バッテリ220のSOCが目標値Aよりも大きいほど、走行用バッテリ220からの放電量(放電電力)がより大きくされる。
【0045】
走行用バッテリ220のSOCの目標値は、たとえばHV−ECU1030により設定される。HV−ECU1030により設定された目標値は、MG−ECU1010およびバッテリECU1020に送信される。
【0046】
走行用バッテリ220のSOCは、たとえば、走行用バッテリ220からの放電電流、走行用バッテリ220への充電電流および走行用バッテリ220の電圧などをモニタすることにより、バッテリECU1020が算出する。HV−ECU1030には、バッテリECU1020からSOCを表わす信号が入力される。
【0047】
なお、走行用バッテリ220のSOCが目標値になるように制御する方法、ならびにSOCを算出する方法については周知の一般的な技術を利用すればよいためここではそのさらなる説明は繰返さない。
【0048】
図4を参照して、エンジンECU1000によって制御されるエンジン120についてさらに説明する。
【0049】
エアクリーナ200から吸入された空気が、吸気通路210を通ってエンジン120の燃焼室に導入される。吸入空気量はエアフローメータ202により検出されて、エンジンECU1000に吸入空気量を表わす信号が入力される。吸入空気量は、スロットルバルブ300の開度により変化する。このスロットルバルブ300の開度は、エンジンECU1000からの信号に基づいて作動したスロットルモータ304により変化される。スロットルバルブ300の開度は、スロットルポジションセンサ302により検出されて、エンジンECU1000にスロットルバルブ300の開度を表わす信号が入力される。
【0050】
燃料は、フューエルタンク400に貯蔵され、フューエルポンプ402により高圧フューエルポンプ800を介してインジェクタ804から燃焼室に噴射される。インテークマニホールドから導入された空気と、フューエルタンク400からインジェクタ804を介して燃焼室に噴射された燃料との混合気が、点火プラグ808により点火される。なお、筒内に向けて燃料を噴射する筒内噴射用インジェクタの代わりにもしくは加えて、吸気ポートに向けて燃料を噴射するポート噴射用インジェクタを設けてもよい。
【0051】
フューエルタンク400から気化した燃料は、チャコールキャニスタ404により捕集される。チャコールキャニスタ404により捕集された気化燃料は、たとえば、フューエルタンク400内部の圧力がしきい値を超えると、吸気通路210にパージされる。パージされた気化燃料は燃焼室内に吸入されて、燃焼される。
【0052】
パージ量は、チャコールキャニスタ404と吸気通路210とを連結する通路410に設けられたキャニスタパージ用VSV(Vacuum Switching Valve)406により制御される。キャニスタパージ用VSV406が開くと、気化燃料がパージされる。キャニスタパージ用VSV406が閉じると、気化燃料のパージが停止される。
【0053】
キャニスタパージ用VSV406は、エンジンECU1000により制御される。たとえば、エンジンECU1000がキャニスタパージ用VSV406にデューティ信号を出力することにより、キャニスタパージ用VSV406の開度が制御される。
【0054】
フューエルタンク400の内部の圧力は、圧力センサ408により検出され、圧力を示す信号がエンジンECU1000に送信される。HV−ECU1030には、エンジンECU1000からフューエルタンク400の内部の圧力を表わす信号が入力される。その他、HV−ECU1030には、エンジン回転数などのエンジンの運転状態のパラメータを表わす信号がエンジンECU1000を経由して入力される。
【0055】
排気ガスは、エキゾーストマニホールドを通り、三元触媒コンバータ900および三元触媒コンバータ902を通って、大気に排出される。
【0056】
排気ガスの一部は、EGR装置のEGRパイプ500を通って吸気通路210に還流される。EGR装置により還流される排気ガスの流量は、EGRバルブ502により制御される。EGRバルブ502は、エンジンECU1000によりデューティ制御される。エンジンECU1000は、エンジン回転数、アクセルポジションセンサ102からの信号などの各種の信号に基づいて、EGRバルブ502の開度を制御する。
【0057】
EGR装置は、エンジンから排出される排気ガスの一部を吸気系へ再循環させ、新しい混合気と混ぜて燃焼温度を下げることにより、未燃焼燃料、ポンピングロス、窒素酸化物(NOx)およびノッキングなどを低減する。
【0058】
排気ガス中の酸素濃度は、空燃比のフィードバック制御のために酸素センサ710,712からの信号により検出されて、エンジンECU1000に酸素濃度を表わす信号が入力される、排気ガス中の酸素濃度から混合気の空燃比が検出される。
【0059】
エンジンECU1000は、各センサからの信号により最適な点火時期を算出し、点火プラグ808に点火信号を出力する。たとえば、エンジン回転数、カムポジション、吸気量、スロットルバルブ開度、エンジン冷却水温などに基づいて、点火時期が算出される。
【0060】
算出された点火時期は、ノックコントロールシステムにより補正される。ノックセンサ704によりノッキングが検出されると、ノッキングが発生しなくなるまで一定角度ずつ点火時期が遅角される。一方、ノッキングが発生しなくなると一定角度ずつ点火時期が進角される。
【0061】
図5を参照して、HV−ECU1030の機能について説明する。なお、以下に説明する機能は、ソフトウェアにより実現するようにしてもよく、ハードウェアにより実現するようにしてもよい。また、MG−ECU1010もしくはバッテリECU1020が以下に説明する機能を有するようにしてもよい。
【0062】
HV−ECU1030は、判断部1032と、充電制御部1034と、放電制御部1036と、変更部1038とを備える。
【0063】
判断部1032は、チャコールキャニスタ404に捕集された燃料を吸気通路210に導入するように、すなわち気化燃料をパージするようにキャニスタパージ用VSV406を制御するか否かを判断する。たとえば、フューエルタンク400の内部の圧力がしきい値より大きいと、チャコールキャニスタ404に捕集された燃料を吸気通路210に導入するようにキャニスタパージ用VSV406を制御すると判断される。なお、気化燃料をパージするか否かを判断する方法はこれに限らない。
【0064】
充電制御部1034は、走行用バッテリ220のSOCが目標値よりも小さいほど、走行用バッテリ220への充電量(充電電力)がより大きくなるように制御する。
【0065】
放電制御部1036は、走行用バッテリ220のSOCが目標値よりも大きいほど、走行用バッテリ220からの放電量(放電電力)がより大きくなるように制御する。
【0066】
変更部1038は、チャコールキャニスタ404に捕集された燃料を吸気通路210に導入する際に、走行用バッテリ220への充電量および走行用バッテリ220からの放電量のうちのいずれか一方を変更する。
【0067】
より具体的には、走行用バッテリ220のSOCが目標値より小さい場合、目標値を小さくすることにより、走行用バッテリ220への充電量が小さくされる。たとえば、図6に示すように、目標値が「A」から「B(B<A)」に小さくされる。なお、充電量を小さくすることには、走行用バッテリ220に充電する状態を走行用バッテリ220から放電する状態に変更することが含まれる。
【0068】
また、走行用バッテリ220のSOCが目標値より大きい場合、目標値を大きくすることにより、走行用バッテリ220からの放電量が小さくされる。たとえば、図6に示すように、目標値が「A」から「C(C>A)」に大きくされる。なお、放電量を小さくすることには、走行用バッテリ220から放電する状態を走行用バッテリ220に充電する状態に変更することが含まれる。
【0069】
図7を参照して、HV−ECU1030が実行するプログラムの制御構造について説明する。なお、MG−ECU1010もしくはバッテリECU1020が以下に説明するプログラムを実行するようにしてもよい。
【0070】
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、HV−ECU1030はEGR装置により排気ガスが燃焼室に還流されているか否かを、エンジンECU1000から送信された信号に基づいて判断する。EGR装置により排気ガスが燃焼室に還流されていると(S100にてYES)、処理はS102に移される。もしそうでないと(S100にてNO)、この処理は終了する。
【0071】
S102にて、HV−ECU1030は、フューエルタンク400の内部の圧力がしきい値より大きいか否かを判断する。フューエルタンク400の内部の圧力がしきい値より大きいと(S102にてYES)、処理はS104に移される。もしそうでないと(S102にてNO)、処理はS100に戻される。
【0072】
S104にて、HV−ECU1030は、走行用バッテリ220への充電量もしくは走行用バッテリ220からの放電量を変更する。本実施の形態においては、走行用バッテリ220のSOCの目標値を変更することにより、走行用バッテリ220への充電量もしくは走行用バッテリ220からの放電量が変更される。
【0073】
S106にて、HV−ECU1030は、フューエルタンク400の内部の圧力がしきい値より小さいか否かを判断する。フューエルタンク400の内部の圧力がしきい値より小さいと(S106にてYES)、処理はS108に移される。もしそうでないと(S106にてNO)、処理はS106に戻される。
【0074】
S108にて、HV−ECU1030は、走行用バッテリ220への充電量および走行用バッテリ220からの放電量を、通常の充電量および放電量に復帰させる。
【0075】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、ハイブリッド車両の動作について説明する。
【0076】
EGR装置により排気ガスが燃焼室に還流されていない場合(S100にてNO)、吸気通路210内の負圧が大きい(圧力が低い)状態を維持することができる。そのため、キャニスタパージ用VSV406が開かれると、チャコールキャニスタ404に捕集された気化燃料をパージすることができる。
【0077】
EGR装置により排気ガスが燃焼室に還流されていると(S100にてYES)、吸気通路210内の負圧が小さくなる(圧力が高くなる)。仮に、エンジン120が出力すべきパワーを維持したまま、負圧を維持するようにエンジン120を制御すると、図8において破線で示すように、エンジントルクおよびエンジン回転数が、燃費が好適になると考えられるエンジントルクおよびエンジン回転数と異なり得る。
【0078】
一方、EGR装置により排気ガスが燃焼室に還流されていても(S100にてYES)、エンジントルクが大きく、かつエンジン回転数が高い状態、もしくは、エンジントルクが小さく、かつエンジン回転数が低い状態では、気化燃料のパージに必要な負圧を確保するとともに、エンジントルクおよびエンジン回転数を、燃費が好適になると考えられるエンジントルクおよびエンジン回転数にすることができる。
【0079】
そこで、フューエルタンク400の内部の圧力がしきい値より大きいと(S102にてYES)、すなわち、気化燃料をパージする場合、エンジン120が出力すべきパワーを変更するために、走行用バッテリ220への充電量もしくは走行用バッテリ220からの放電量が変更される(S104)。具体的には、走行用バッテリ220のSOCの目標値を変更することにより、走行用バッテリ220への充電量もしくは走行用バッテリ220からの放電量が変更される。
【0080】
走行用バッテリ220のSOCが目標値より小さい場合、目標値が小さくされる。これにより、走行用バッテリ220のSOCと目標値との差が小さくなる。走行用バッテリ220のSOCが目標値よりも小さいほど、走行用バッテリ220への充電量がより大きくなるように制御されるため、走行用バッテリ220のSOCと目標値との差が小さくなると、走行用バッテリ220への充電量が小さくされる。走行用バッテリ220への充電量が小さくされた場合、第1MG141での発電量が減少する。その結果、エンジン120が出力すべきパワーが減少する。
【0081】
また、目標値が走行用バッテリ220のSOCよりも小さくなるように変更されると、走行用バッテリ220への充電よりも走行用バッテリ220からの放電が促される。走行用バッテリ220から放電されると、走行のために必要なパワーに対して第2MG142からのパワーが占める割合が増大する。そのため、エンジン120が出力すべきパワーが減少する。
【0082】
いずれの場合においても、エンジン120の運転状態を、エンジントルクが小さく、かつエンジン回転数が低い状態にすることできる。そのため、排気ガスがエンジン120の吸気通路210に還流される場合であっても、気化燃料のパージに必要な負圧を確保することができる。さらに、エンジントルクおよびエンジン回転数を、燃費が好適になると考えられるエンジントルクおよびエンジン回転数にすることができる。
【0083】
一方、走行用バッテリ220のSOCが目標値より大きい場合、目標値が大きくされる。これにより、走行用バッテリ220のSOCと目標値との差が小さくなる。走行用バッテリ220のSOCが目標値よりも大きいほど、走行用バッテリ220からの放電量がより大きくなるように制御されるため、走行用バッテリ220のSOCと目標値との差が小さくなると、走行用バッテリ220からの放電量が小さくされる。走行用バッテリ220からの放電量が小さくされた場合、走行のために必要なパワーに対して第2MG142からのパワーが占める割合が減少する。その結果、エンジン120が出力すべきパワーが増大する。
【0084】
また、目標値が走行用バッテリ220のSOCよりも大きくなるように変更されると、走行用バッテリ220からの放電よりも走行用バッテリ220への充電が促される。これにより、走行用バッテリ220を充電するために必要な分だけ、第1MG141での発電量が増大する。そのため、発電量が増大した分だけエンジン120が出力すべきパワーが増大する。
【0085】
いずれの場合においても、エンジン120の運転状態を、エンジントルクが大きく、かつエンジン回転数が高い状態にすることができる。そのため、排気ガスがエンジン120の吸気通路210に還流される場合であっても、気化燃料のパージに必要な負圧を確保することができる。さらに、エンジントルクおよびエンジン回転数を、燃費が好適になると考えられるエンジントルクおよびエンジン回転数にすることができる。
【0086】
その後、フューエルタンク400の内部の圧力がしきい値より小さいと(S106にてYES)、走行用バッテリ220への充電量および走行用バッテリ220からの放電量が、通常の充電量および放電量に復帰される(S108)。
【0087】
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、走行用バッテリ220のSOCの目標値を変更する代わりに、走行用バッテリ220のSOCと目標値との差の変化量に対する走行用バッテリ220への充電量の変化量が大きくされる。また、走行用バッテリ220のSOCと目標値との差の変化量に対する走行用バッテリ220からの放電量の変化量が大きくされる。
【0088】
その他の構造は、前述の第1の実施の形態と同じである。したがって、ここではそれらの詳細な説明は繰返さない。
【0089】
図9に示すように、チャコールキャニスタ404に捕集された燃料を吸気通路210に導入する際、走行用バッテリ220のSOCと目標値との差の変化量に対する走行用バッテリ220への充電量の変化量が大きくされる。また、走行用バッテリ220のSOCと目標値との差の変化量に対する走行用バッテリ220からの放電量の変化量が大きくされる。
【0090】
すなわち、走行用バッテリ220のSOCと目標値との差に対する、走行用バッテリ220への充電量の傾き、ならびに走行用バッテリ220からの放電量の傾きが大きくされる。
【0091】
これにより、走行用バッテリ220のSOCが目標値より小さい場合、走行用バッテリ220への充電量が大きくされる。走行用バッテリ220への充電量が大きくされた場合、第1MG141での発電量が増大する。そのため、発電量が増大した分だけエンジン120が出力すべきパワーが増大する。よって、エンジン120の運転状態を、エンジントルクが大きく、かつエンジン回転数が高い状態にすることができる。そのため、排気ガスがエンジン120の吸気通路210に還流される場合であっても、気化燃料のパージに必要な負圧を確保するとともに、エンジントルクおよびエンジン回転数を、燃費が好適になると考えられるエンジントルクおよびエンジン回転数にすることができる。
【0092】
同様に、走行用バッテリ220のSOCが目標値より大きい場合、走行用バッテリ220からの放電量が大きくされる。走行用バッテリ220からの放電量が大きくされた場合、走行のために必要なパワーに対して第2MG142からのパワーが占める割合が増大する。そのため、エンジン120が出力すべきパワーが減少する。よって、エンジン120の運転状態を、エンジントルクが小さく、かつエンジン回転数が低い状態にすることできる。そのため、排気ガスがエンジン120の吸気通路210に還流される場合であっても、気化燃料のパージに必要な負圧を確保するとともに、エンジントルクおよびエンジン回転数を、燃費が好適になると考えられるエンジントルクおよびエンジン回転数にすることができる。
【0093】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0094】
102 アクセルポジションセンサ、120 エンジン、141 第1MG、142 第2MG、160 駆動輪、180 減速機、200 エアクリーナ、202 エアフローメータ、210 吸気通路、220 走行用バッテリ、240 インバータ、242 昇圧コンバータ、260 動力分割機構、300 スロットルバルブ、302 スロットルポジションセンサ、304 スロットルモータ、400 フューエルタンク、402 フューエルポンプ、404 チャコールキャニスタ、406 キャニスタパージ用VSV、408 圧力センサ、410 通路、500 EGRパイプ、502 EGRバルブ、704 ノックセンサ、710,712 酸素センサ、800 高圧フューエルポンプ、804 インジェクタ、808 点火プラグ、900,902 三元触媒コンバータ、1000 エンジンECU、1010 MG−ECU、1020 バッテリECU、1030 HV−ECU、1032 判断部、1034 充電制御部、1036 放電制御部、1038 変更部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関と、燃料タンクと、前記燃料タンクから気化した燃料を捕集するキャニスタと、前記内燃機関の吸気通路と前記キャスタとを連結する通路に設けられた開閉弁と、前記内燃機関により駆動されることにより発電するジェネレータと、前記ジェネレータが発電した電力を蓄えるバッテリと、前記バッテリから放電された電力により駆動するモータとが搭載され、前記内燃機関および前記モータのうちの少なくともいずれか一方からの駆動力により走行する車両の制御装置であって、
前記キャニスタに捕集された燃料を前記吸気通路に導入するように前記開閉弁を制御するか否かを判断するための判断手段と、
前記キャニスタに捕集された燃料を前記吸気通路に導入する際に、前記バッテリへの充電量および前記バッテリからの放電量のうちのいずれか一方を変更するように制御するための制御手段とを備える、車両の制御装置。
【請求項2】
前記バッテリの残存容量が目標値よりも小さいほど、前記バッテリへの充電量がより大きくなるように制御するための手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記バッテリの残存容量が前記目標値より小さい場合、前記目標値を小さくすることにより、前記バッテリへの充電量を小さくするための手段を含む、請求項1に記載の車両の制御装置。
【請求項3】
前記バッテリの残存容量が目標値よりも大きいほど、前記バッテリからの放電量がより大きくなるように制御するための手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記バッテリの残存容量が前記目標値より大きい場合、前記目標値を大きくすることにより、前記バッテリからの放電量を小さくするための手段を含む、請求項1に記載の車両の制御装置。
【請求項4】
前記バッテリの残存容量が目標値よりも小さいほど、前記バッテリへの充電量がより大きくなるように制御するための手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記バッテリの残存容量と前記目標値との差の変化量に対する前記バッテリへの充電量の変化量を大きくすることにより、前記バッテリへの充電量を大きくするための手段を含む、請求項1に記載の車両の制御装置。
【請求項5】
前記バッテリの残存容量が目標値よりも大きいほど、前記バッテリからの放電量がより大きくなるように制御するための手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記バッテリの残存容量と前記目標値との差の変化量に対する前記バッテリからの放電量の変化量を大きくすることにより、前記バッテリからの放電量を大きくするための手段を含む、請求項1に記載の車両の制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−254141(P2010−254141A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−106718(P2009−106718)
【出願日】平成21年4月24日(2009.4.24)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】