説明

車両制動装置

【課題】路面状況に応じた制動に係わる制御を最適に実行することができる車両制動装置を提供すること。
【解決手段】本発明による車両制動装置1は、スリップ率が目標スリップ率よりも大きい場合に車輪のロックを抑制するロック抑制手段7bと、車体速度が許可最低車体速度以上であり車体減速度が開始許可減速度以上である場合に車両のピッチングを抑制するピッチング抑制手段7cと、車両が砂地路を走行しているか否かを判定する砂地路判定手段7dと、砂地路判定手段7dにより車両が砂地路を走行していると判定される場合に、目標スリップ率を大きくするとともに、許可最低車体速度及び開始許可減速度を小さくする変更手段7eを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗用車、トラック、バス等の車両に適用して好適な車両制動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、車両においては、運転者のブレーキペダルの踏み込みによる指令又はACC(Adaptive Cruse Control)等の車両の速度を制御する装置の制動指令に基づいて、車輪毎に設けられたブレーキ装置のホイールシリンダに対してマスターシリンダから油圧が供給されて、さらにホイールシリンダから各車輪のブレーキシリンダに油圧が供給されて、ハブに駆動結合されたブレーキディスクに対してブレーキシリンダによりブレーキパッドを押し付けて制動を行い、車両の減速又は停止を行っている。
【0003】
このようなブレーキ装置においては、前後左右の車輪の車輪速から車体速度を求めて、それぞれの車輪速から車体速度を減じた値を車体速度で除したスリップ率が目標スリップ率よりも大きい場合に、スリップが発生しているとみなしてスリップが発生している車輪に対応するホイールシリンダから油圧を抜いて、ブレーキディスクに対するブレーキパッドの押し付け力を緩めることにより、車輪のロックを防止又は抑制して、これにより停止距離又は制動距離が延伸してしまうことを抑制する、所謂ABS(Anti-Lock Brake System)が用いられている。このABSを用いた場合においては、ホイールシリンダから油圧を抜くことに起因して制動力が低下することにより、車両のピッチングが誘発されることが特許文献1に開示されている。このピッチングを抑制する技術については特許文献2に開示されている。
【特許文献1】特開平8−20323号公報
【特許文献2】特開平6−72307号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、このような従来技術においては、砂漠を含む砂地路における車両走行については考慮されておらず、砂地路を車両が走行している場合に、ピッチングを抑制してなるべく停止距離や制動距離を短くした上で、前輪が砂漠に対して埋もれてしまうことを防止するという、背反した要求を満たすことはできていなかったため、路面状況に応じた制動に係わる制御を最適に行うことは実現できていないという問題が依然としてあった。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑み、路面状況に応じた制動に係わる制御を最適に実行することができる車両制動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の問題を解決するため、本発明に係る車両制動装置は、
スリップ率が目標スリップ率よりも大きい場合に車輪のロックを抑制するロック抑制手段と、
車体速度が許可最低車体速度以上であり車体減速度が開始許可減速度以上である場合に車両のピッチングを抑制するピッチング抑制手段と、
車両が砂地路を走行しているか否かを判定する砂地路判定手段と、
前記砂地路判定手段により前記車両が砂地路を走行していると判定される場合に、前記目標スリップ率を大きくするとともに、前記許可最低車体速度及び前記開始許可減速度を小さくする変更手段を備えることを特徴とする。
【0007】
ここで、前記目標スリップ率を大きくするとは、砂地路でない通常の路面を走行する通常路走行において適した前記目標スリップ率の初期値に対して大きく設定することであり、同様に、前記許可最低車体速度を小さくするとは砂地路でない通常の路面を走行する通常路走行において適した前記許可最低車体速度の初期値に対して小さく設定することであり、前記開始許可減速度を小さくするとは砂地路でない通常の路面を走行する通常走行において適した前記開始許可減速度の初期値に対して小さく設定することである。
【0008】
また、前記許可最低車体速度により前記ピッチング抑制手段の動作範囲を比較的高い車体速度の範囲とし、前記開始許可減速度により前記ピッチング抑制手段の動作範囲を比較的高い減速度の範囲とするのは、前記車両のピッチングを抑制して停止距離又は制動距離の増大を抑制する要請が、高い車速領域と高い減速度域において大きいことに考慮したものである。
【0009】
さらに、前記ピッチング抑制手段は、例えば、マスターシリンダ圧をホイールシリンダに供給するにあたって、圧力の立ち上がりの勾配を寝かせて緩くする、又は、ピーク値を小さめに抑制して、制動初期段階の制動力を通常時の制動力より小さい値に保持することにより、車両のピッチングを抑制する。
【0010】
前記砂地路判定手段が、前記車両が砂地路を走行しているか否かを判定するにあたっては種々の手法を用いることができるが、例えば、マスターシリンダ油圧より推定される推定減速度と、前記車体において実際に測定した減速度との比較に基づいて、前記推定減速度が前記減速度に対して砂地路判定用閾値以上に離隔した場合に、前記車両が砂地路を走行していると判定することができる。
【0011】
本発明においては、前記車両が砂地路を走行していると前記砂地路判定手段により判定される場合において、前記目標スリップ率を大きくして前記ロック抑制手段による抑制が行われるスリップ率を通常路走行時よりも大きくする。前記砂地路においては通常路に比較して、スリップ量と摩擦係数の関係が上に凸の変曲点を有さない右肩上がりの線形となるため、この関係を利用して前記砂地路に対する前記車輪の摩擦係数を、前記スリップ量を大きくすることにより大きくして減速度を大きくして、前記砂地路における停止距離及び制動距離を短くすることができる。
【0012】
さらに本発明においては、前記車両が砂地路を走行していると判定される場合に、減速度を大きくするとともに、前記ピッチング抑制手段の動作範囲を車体速度が小さい方向及び減速度が小さい方向に拡大して、ピッチングの抑制制御を低い車体速度域及び低い減速度域においても実行する。これにより、前記ロック抑制手段による前記車輪のロックの抑制が開始されるスリップ率となる初期段階において、前記ピッチングを抑制する制御を行い、前記車両のノーズダイブをなるべく抑えて、前記車輪のうち特には前輪が前記砂地路に対して過度にスリップして埋もれてしまうことを防止することができる。
【0013】
すなわち本発明によれば、前記砂地路における車両走行において、停止距離及び制動距離を短くするとともに、前記車輪のうち特には前輪が前記砂地路に対して過度にスリップして埋もれてしまうという背反する事象も防止することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、路面状況に応じた制動に係わる制御を最適に実行することができる車両制動装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明する。
【実施例】
【0016】
図1は、本発明に係る車両制動装置の一実施形態を示すブロック図である。
【0017】
図1に示すように車両制動装置1は、ブレーキペダル2と、ブレーキペダル2に設けられてブレーキペダル2のストローク値を検出するストロークセンサ3と、ブレーキペダル2に運転者により入力された踏力を倍力する、エンジンの負圧を利用して負圧を生成する負圧生成パイプに連通されたバキュームブースタ4と、その倍力された踏力により基礎油圧から操作油圧を発生するマスターシリンダ5と、基礎油圧を貯留するリザーバ6と、ブレーキECU7(Brake Electronic Control Unit)と、車輪速センサ8と、減速度センサ9と、ブレーキアクチュエータ10と、から構成される。
【0018】
車輪速センサ8は前後左右(FR、FL、RR、RL)の車輪に対応させて四箇所設けられてそれぞれの車輪速を検出して、検出結果をブレーキECU7に出力するものである。
【0019】
減速度センサ9は例えば車体のフロア中央に設けられて車体に実際に発生している減速度を検出して、検出結果をブレーキECU7に出力するものである。
【0020】
ブレーキアクチュエータ10の油圧配管の入口には、操作油圧又は基礎油圧が供給される。ブレーキアクチュエータ10は、FR系統とFL系統が備えられる。FR系統は例えば右前輪FRと左後輪RLを油圧制動し、FL系統は左前輪FLと右後輪RRを油圧制動するものであって、両者の構成は同一であるため、FR系統のみを図1において図示して説明する。
【0021】
ブレーキアクチュエータ10は油圧配管と、保持弁11と、保持弁12と、減圧弁13と、減圧弁14と、リザーバ15と、マスターシリンダ圧センサ16とを備えて構成される。
【0022】
油圧配管は入口から下流側に向けて分岐点Aにおいてまず分岐され、マスターシリンダ圧センサ16は、分岐点Aの上流側に配置されて、マスターシリンダ5内の操作油圧又は基礎油圧(運転者がペダル2に踏力を付与しない場合は操作油圧=基礎油圧)を検出して検出結果をブレーキECU7に出力する。
【0023】
油圧配管の分岐点Aから左側に分岐した後の下流側には分岐点Bが設けられて、分岐点Bの下流側の一方には右前輪FR用の保持弁11が、他方には左後輪RL用の保持弁12が設けられる。一方、分岐点Aから右側に分岐した油圧配管はリザーバ15に連通される。
【0024】
保持弁11の下流側には分岐点Cが設けられ分岐点Cの下流側の一方の油圧配管には右前輪FRのホイールシリンダ17が連通され、他方の配管の分岐点Cの下流は減圧弁13を介してリザーバ15に連通される。
【0025】
同様に、保持弁12の下流側には分岐点Dが設けられ分岐点Dの下流側の一方の油圧配管には左後輪RLのホイールシリンダ18が連通され、他方の配管の分岐点Dの下流は減圧弁14を介してリザーバ15に連通される。保持弁11及び保持弁12は操作油圧を供給油圧としてホイールシリンダ17、18に供給する。
【0026】
ブレーキECU7は例えばCPU、ROM、RAMおよびそれらを接続するデータバスと入出力インターフェースから構成され、ROMに格納されたプログラムに従い、CPUが所定の処理を行うものであって、制御手段7a、ロック抑制手段7b、ピッチング抑制手段7c、砂地路判定手段7d、変更手段7eを構成するものである。
【0027】
ブレーキECU7の制御手段7aは、図1に示すストロークセンサ3の検出したストロークセンサ値及びマスターシリンダ圧センサ16の検出したマスター圧センサ値などに基づき、ブレーキアクチュエータ10が含む保持弁11、12及び減圧弁13、14を適宜制御して油圧制動を行う。
【0028】
ブレーキECU7のロック抑制手段7bは、前後左右の車輪速センサ8から四つの車輪速を取得して、転動輪の車輪速の平均値を求めて車体速度を演算し、それぞれの減速度から車体速度を減じた値を車体速度で除してスリップ率を求め、制御手段7aによる制動が行われて、ある車輪のスリップ率が目標スリップ率より大きくなる場合には、該当する車輪に対応する減圧弁13又は14を適宜開とする制御をしてホイールシリンダ17又は18の内部のホイールシリンダ圧を減圧して、ロックを抑制するABS制御を行う。
【0029】
ブレーキECU7のピッチング抑制手段7cは、減圧弁13及び14を閉として保持弁11、12を適宜開として、マスターシリンダ圧をホイールシリンダに供給するにあたって、圧力の立ち上がりの勾配を寝かせて緩くするとともに、ピーク値を小さめ(例えば40%程度)に抑制して、制動初期段階の制動力を通常時の制動力より小さい値に保持することにより、車両のピッチングを抑制する。
【0030】
ブレーキECU7の砂地路判定手段7dは、マスターシリンダ圧センサ16から求めた車体速度を微分して推定減速度を求め、さらに、減速度センサ9から実際の減速度を取得して、減速度と推定減速度を比較し、これらの差分が砂地路判定用閾値以上となった場合に、車両が砂地路を走行していると判定する。
【0031】
ブレーキECU7の変更手段7eは、砂地路判定手段7dが、車両が砂地路を走行していると判定する場合に、目標スリップ率を初期値よりも大きくするとともに、許可最低車体速度を初期値(例えば80km/h)よりも小さくし、開始許可減速度を初期値(例えば0.3G)よりも小さくする。
【0032】
以下、本実施例の車両制動装置1の制御内容を、フローチャートとマップを用いて説明する。図2は、本発明による車両制動装置1の制御内容を示すフローチャートである。
【0033】
図2に示すステップS1において、ブレーキECU7の砂地路判定手段7dは、減速度センサ9から実際の減速度を検出して取得し、ステップS2において、四つの車輪速センサ8から、ブレーキECU7のロック抑制手段7bは車輪速を検出して取得し、ステップS3において、ロック抑制手段7bは車体速度及びスリップ率を演算し、砂地路判定手段7dは推定減速度を演算する。
【0034】
ステップS4において、ブレーキECU7の砂地路判定手段7dは、車両が砂地路を走行しているか否かを、推定減速度と減速度の差が砂地路判定用閾値以上であるか否かにより判定し、肯定である場合にはステップS5にすすみ、否定である場合には、ステップS8にすすむ。
【0035】
ステップS5において、ブレーキECU7の変更手段7eは、目標スリップ率を初期値よりも大きくするとともに、ステップS6において、変更手段7eは、許可最低車体速度を初期値(例えば80km/h)よりも小さくし、さらにステップS7において、変更手段7eは、開始許可減速度を初期値(例えば0.3G)よりも小さくする。
【0036】
つづいて、ステップS8において、ブレーキECU7の制御手段7aは、ロック抑制手段7bにおいて、スリップ率が目標スリップ率以上となって制御が開始される前期間であるか否かをフラグがオンとなっているか否かにより判定し、肯定であればステップS9にすすみ、否定であればステップS10にすすむ。ステップS10においては、ブレーキECU7のロック抑制手段7bは通常のABS制御を実行する。
【0037】
ステップS9においては、ブレーキECU7のピッチング抑制手段7cは、車体速度が変更された又は変更されてない初期値である許可最低車体速度以上で、減速度が変更された又は変更されていない初期値である開始許可減速度以上であって、ピッチング抑制制御開始条件を満たすか否かを判定し、肯定であれば、ステップS11にすすみ、否定であればステップS12にすすむ。
【0038】
ステップS11においては、ブレーキECU7のピッチング抑制手段7cはピッチング抑制制御を実行し、ステップS12においてはマスターシリンダ圧をそのままホイールシリンダ17、18に保持弁13、14を開とすることにより供給する通常制御を行う。
【0039】
以上述べた制御内容により実現される本実施例の車両制動装置1によれば、以下のような作用効果を得ることができる。本実施例においては、車両が砂地路を走行していると砂地路判定手段7dにより判定される場合において、目標スリップ率を大きくしてロック抑制手段7bによるロックの抑制が行われるスリップ率を通常路を走行している場合よりも大きくする。
【0040】
これにより、砂地路においては通常路に比較して、スリップ量と摩擦係数の関係が上に凸の変曲点を有さない右肩上がりの線形となることを利用して、砂地路に対する車輪の摩擦係数を、スリップ量を大きくすることに伴わせて大きくし、これにより車両の減速度を大きくして、砂地路における車両の停止距離及び制動距離を短くすることができる。
【0041】
これと同時に本実施例においては、車両が砂地路を走行していると判定される場合に、減速度を大きくするとともに、ピッチング抑制手段7cの動作範囲を車体速度が小さい方向及び減速度が小さい方向に拡大して、ピッチングの抑制制御を低い車体速度域及び低い減速度域においても実行する。
【0042】
これにより、ロック抑制手段7bによる車輪のロックの抑制が開始されるスリップ率となってABS制御が実行される前段階において、ピッチングを抑制する制御を行い、車両のノーズダイブをなるべく抑えて、車輪のうち特には前輪が前記砂地路に対して過度にスリップして埋もれてしまうことを防止することができる。
【0043】
本実施例によれば、砂地路における車両走行において、停止距離及び制動距離を短くするとともに、車輪のうち特には前輪が前記砂地路に対して過度にスリップして埋もれてしまうという背反する事象も防止することができる。すなわち、ABS制御と、ピッチング抑制制御と、砂地路判定の調和を図り、路面状況に応じてこれらの制動に係わる制御を最適に場合分けして実行することができる。
【0044】
以上本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明は上述した実施例に制限されることなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形および置換を加えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、車両を制動する技術に関するものであって、新たな構成要素を追加することなく、比較的軽微なロジックの変更により、路面状況に応じた制動に係わる制御を最適に実行することができる車両制動装置を提供することができるので、乗用車、トラック、バス等の様々な車両に適用して有益なものである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明に係る車両制動装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る車両制動装置の一実施形態の制御内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0047】
1 車両制動装置
2 ブレーキペダル
3 ストロークセンサ
4 バキュームブースタ
5 マスターシリンダ
6 リザーバ
7 ブレーキECU
7a 制御手段
7b ロック抑制手段(ABS)
7c ピッチング抑制手段
7d 砂地路判定手段
7e 変更手段
8 車輪速センサ(FR、FL、RR、RL)
9 減速度センサ
10 ブレーキアクチュエータ
11 保持弁
12 保持弁
13 減圧弁
14 減圧弁
15 リザーバ
16 マスターシリンダ圧センサ
17 ホイールシリンダ
18 ホイールシリンダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スリップ率が目標スリップ率よりも大きい場合に車輪のロックを抑制するロック抑制手段と、車体速度が許可最低車体速度以上であり車体減速度が開始許可減速度以上である場合に車両のピッチングを抑制するピッチング抑制手段と、車両が砂地路を走行しているか否かを判定する砂地路判定手段と、前記砂地路判定手段により前記車両が砂地路を走行していると判定される場合に、前記目標スリップ率を大きくするとともに、前記許可最低車体速度及び前記開始許可減速度を小さくする変更手段を備えることを特徴とする車両制動装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−116061(P2010−116061A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−290838(P2008−290838)
【出願日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】