説明

車両制御装置

【課題】路面が勾配を有している場合であっても車両の後退を的確に抑制しつつ車両の減速中における内燃機関の自動停止の頻度を確保する上で有利な車両制御装置を提供する。
【解決手段】自動停止制御手段22Cは、車両の停車状態で停車中停止条件が成立した場合、または、車両の減速状態で減速中停止条件が成立した場合に、エンジン10の自動停止処理を実施する。自動再始動制御手段22Dは、停止中自動停止制御手段22Bによるエンジン10の自動停止中に再始動条件が成立するとエンジン10の自動再始動処理を実施する。傾斜センサ38は、車両の前後方向における傾きを示す傾斜値θを検出する。強制再始動手段22Eは、車両の減速状態において、自動停止処理の実施に続いて車両が停車状態あるいは停車直前の低速状態になった時点で傾斜値θが減速時判定傾斜値θcより大きい場合、強制的にエンジン10の自動再始動処理を実施する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転中の内燃機関の自動停止および自動再始動を行う車両制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、内燃機関の運転中、車両が停止されたときに自動停止条件が成立すると内燃機関を自動停止することにより燃費や排ガスエミッションを向上させるようにした車両制御装置が提供されている。
また、車両の減速中にブレーキの踏み込み量が所定値よりも大きいと判断されると、内燃機関の自動停止を行うことにより、燃費や排ガスエミッションのさらなる向上を図るようにした車両制御装置が提案されている(特許文献1参照)。
ところで、上り勾配の大きな路面において車両の減速中にエンジンが自動停止した場合、内燃機関による駆動される油圧ポンプが非作動となることから、自動変速機の油圧を確保できず、エンジンの再始動時に油圧が発生して自動変速機の摩擦係合要素が係合するまでに時間遅れが生じ、車両の後退が発生することが懸念される。
したがって、路面勾配が大きい場合は、減速中における内燃機関の自動停止を禁止することが好ましい。
そこで、車両の減速状態が検出された場合、車両の傾斜度に相当する加速度と、実加速度との差が判定値より大きいときは内燃機関の自動停止を禁止するようにした技術が提案されている(特許文献2参照)。
また、加速度に基づいて車両の傾斜検出値を補正し、補正された傾斜検出値が所定範囲のときにのみアイドルストップを許可するようにした技術が提案されている(特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−221059号公報
【特許文献2】特開2005−207327号公報
【特許文献3】特開2005−201107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術では、車両の減速中(走行中)において検出する路面勾配の精度を確保する上で限界があり、減速中の内燃機関の自動停止処理の禁止を的確に行う上で十分でなく、勾配路面での車両の後退を抑制する上で改善の余地がある。
一方、減速中の内燃機関の自動停止処理を厳しく制限すると、燃費の抑制を図る上で不利が生じる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、路面が勾配を有している場合であっても、車両の後退を的確に抑制しつつ車両の減速中における内燃機関の自動停止の頻度を確保する上で有利な車両制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の目的を達成するため、本発明にかかる車両制御装置は、車両の停車状態で停車中停止条件が成立した場合、または、前記車両の減速状態で減速中停止条件が成立した場合に、前記内燃機関の自動停止処理を実施する自動停止制御手段と、前記内燃機関の自動停止中に再始動条件が成立すると前記内燃機関の自動再始動処理を実施する自動再始動制御手段と、前記車両の前後方向における傾きを示す傾斜値を検出する傾斜検出手段とを備える車両制御装置であって、前記車両の減速状態において、前記自動停止処理の実施に続いて前記車両が停車状態あるいは停車直前の低速状態になった時点で前記傾斜値が減速時判定傾斜値θcより大きい場合、強制的に前記自動再始動処理を実施する強制再始動手段を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
請求項1記載の発明によれば、路面勾配がある場合には、比較的緩い条件で減速中の自動停止処理を実施するが、車両が停車状態又は停車直前の低速状態で傾斜値が減速時判定傾斜値θcを上回る場合には、再始動処理を強制的に実施することで車両が後退することを抑制することができる。
したがって、路面が勾配を有している場合であっても、車両の後退を的確に抑制しつつ車両の減速中における内燃機関の自動停止の頻度を確保する上で有利となる。
また、停車中の自動停止処理は車両が停車した後で実施されるため、ある程度勾配があったとしても車両は停止しており内燃機関が自動停止しても車両の後退等は発生し難いが、減速中の自動停止処理は車両が停車するよりも前に内燃機関が自動停止するため、減速中の自動停止処理により車両が停止した後に車両の停止を維持できるか不明である。
請求項2記載の発明によれば、減速中の自動停止処理においては、検出された傾斜値が、停車中停止条件としての停車時判定傾斜値θsよりも小さい減速時判定傾斜値θcを上回ると内燃機関を強制始動させるので、車両後退を未然に防ぐことができる。なお、減速中は勾配を正確に判定することが難しいため強制始動の閾値(減速時判定傾斜値θc)を小さくしている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る車両制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る車両制御装置の動作を示す第1のフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る車両制御装置の動作を示す第2のフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る車両制御装置の動作を示す第3のフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る車両制御装置の動作を示す第4のフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る車両制御装置の動作を示す第5のフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る車両制御装置の動作を示す第6のフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る車両制御装置の動作を示す第7のフローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施の形態に係る車両制御装置の動作を示す第8のフローチャートである。
【図10】本発明の第1の実施の形態に係る車両制御装置の動作を示す第9のフローチャートである。
【図11】本発明の第1の実施の形態に係る車両制御装置の動作を示す第10のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、本発明の実施の形態に係る車両制御装置2の構成を示すブロック図である。
車両には、内燃機関としてのエンジン10と、燃料噴射制御手段12と、点火制御手段14と、始動装置16と、バッテリー18と、バッテリーECU20と、後述する各種センサと、これら各種センサから供給される検出信号を受け付けてエンジン10を含む各部の制御を行うECU22が搭載されている。
本実施の形態では、車両制御装置2は、ECU22を含んで構成されている。
【0009】
エンジン10は、駆動輪を駆動するものであり、本実施の形態ではガソリンエンジン10で構成されている。なお、エンジン10としてディーゼルエンジンを用いても良い。
燃料噴射制御手段12は、エンジン10への燃料の供給制御を行うものであり、ECU22によって制御される。
点火制御手段14は、エンジン10の点火制御を行うものであり、ECU22によって制御される。
なお、本実施の形態では、燃料噴射制御手段12によって燃料供給が停止されることで、あるいは、点火制御手段14によって点火が停止されることによって運転中のエンジン10の自動停止がなされる。
【0010】
始動装置16は、エンジン10の始動を行うものであり、バッテリー18から供給される電圧を昇圧するDC/DCコンバータと、このDC/DCコンバータから供給される電圧によってエンジン10のクランキングを行うスターターモータとを含んで構成されている。
【0011】
バッテリー18は、前記のスタータモータや補機類に電力を供給するものであり、エンジン10によって駆動されるオルタネータからの電力によって充電される。
バッテリーECU20は、バッテリー18の状態を検出し、その検出結果をCANなどの通信回線を介してECU22に報告するものである。
バッテリー18の状態としては、バッテリー18の劣化状態を示す内部抵抗、バッテリー18の充電容量を示すSOC(State Of Charge)などが例示される。
【0012】
各種センサとして、イグニッションスイッチ24、車速センサ26、回転数センサ28、アクセルセンサ30、水温センサ34、エアコンスイッチ36、傾斜センサ38、ブレーキマスタシリンダ油圧センサ40などが設けられている。
イグニッションスイッチ24は、エンジン10を始動するために操作されるものであり、イグニッションスイッチ24がオンになるとECU22により始動装置16が動作してエンジン10を始動させる。
車速センサ26は、車両の走行速度を検出しその検出結果をECU22に供給する。本実施の形態では、車速センサ26が車速検出手段を構成している。
回転数センサ28は、エンジン10の回転数を検出しその検出結果をECU22に供給する。
アクセルセンサ30は、アクセルペダルの操作量(アクセル開度)を検出しその検出結果をECU22に供給する。
水温センサ34は、エンジン10の水温を検出しその検出結果をECU22に供給する。
エアコンスイッチ36は、車室内の空調を行うエアコンのオン、オフを操作するものであり、オン、オフの状態が検出結果としてECU22に供給される。
傾斜センサ38は、車両の前後方向における傾きを示す傾斜値θを検出し、その検出結果をECU22に供給するものであり、例えば加速度センサ(Gセンサ)などによって構成されている。本実施の形態では、傾斜センサ38によって傾斜検出手段が構成されている。
ブレーキマスタシリンダ油圧センサ40は、ブレーキペダルの踏力に応じてブレーキマスタシリンダで発生する油圧を検出し、その検出結果をECU22に供給するものである。
【0013】
ECU22は、CPU、制御プログラム等を格納・記憶するROM、制御プログラムの作動領域としてのRAM、周辺回路等とのインターフェースをとるインターフェース部などを含んで構成されている。
ECU22は、前記制御プログラムを実行することにより、停車検出手段22Aと、減速検出手段22Bと、自動停止制御手段22Cと、自動再始動制御手段22Dと、強制再始動手段22Eとを実現するものである。
【0014】
停車検出手段22Aは、車両の停車状態を検出するものであり、本実施の形態では、車速センサ26の検出結果がゼロであると車両が停車状態にあるものとして検出する。
【0015】
減速検出手段22Bは、車両の減速状態を検出するものであり、本実施の形態では、車速センサ26の検出結果に基づいて車両が減速状態にあるか否かを検出する。
【0016】
自動停止制御手段22Cは、停車検出手段22Aによって車両の停車状態が検出され、かつ、停車中停止条件が成立したと判断した場合にエンジン10の停車中の自動停止処理を実施するものである。
また、自動停止制御手段22Cは、減速検出手段22Bによって車両の減速状態が検出され、かつ、減速中停止条件が成立したと判断した場合にエンジン10の減速中の自動停止処理を実施するものである。
すなわち、自動停止制御手段22Cは、車両の停車状態で停車中停止条件が成立した場合、または、車両の減速状態で減速中停止条件が成立した場合に、エンジン10の自動停止処理を実施するものである。
停車中停止条件、減速中停止条件は、後述するようにバッテリー18の状態、エアコンの動作の有無、エンジン10の水温、アクセル開度、ブレーキマスタシリンダ油圧などが例示される。
また、停車中停止条件は、後述するように傾斜値θが停車時判定傾斜値θs以下であることを含む。
【0017】
自動再始動制御手段22Dは、停止中自動停止制御手段22Bによるエンジン10の自動停止中に再始動条件が成立するとエンジン10の自動再始動処理を実施するものである。
再始動条件は、後述するようにバッテリー18の状態、エアコンの動作の有無、エンジン10の水温、アクセル開度、ブレーキマスタシリンダ油圧などが例示される。
【0018】
強制再始動手段22Eは、車両の減速状態において、自動停止処理の実施に続いて車両が停車状態あるいは停車直前の低速状態になった時点で傾斜値θが減速時判定傾斜値θcより大きい場合、強制的にエンジン10の自動再始動処理を実施するものである。
減速時判定傾斜値θcは前記の停車時判定傾斜値θsよりも小さい値に設定されている。
本実施の形態では、例えば、減速時判定傾斜値θc=5度、停車時判定傾斜値θs=10度としている。
【0019】
図1に示すように、ECU22には、以下に示す5つのフラグが設けられている。
1)停車中自動停止経験フラグFLG1:
イグニッションスイッチ24がオンされて車両の走行が開始されてから、自動停止制御手段22Cによるエンジン10の停車中の自動停止処理が実施された場合にセットされる。
したがって、車両の走行が開始されてから、自動停止制御手段22Cによるエンジン10の停車中の自動停止処理が実施されない限り、停車中自動停止経験フラグFLG1は、クリアされた状態が維持される。
【0020】
2)減速中自動停止経験フラグFLG2:
イグニッションスイッチ24がオンされて車両の走行が開始されてから、自動停止制御手段22Cによるエンジン10の減速中の自動停止処理が実施された場合にセットされる。
したがって、車両の走行が開始されてから、自動停止制御手段22Cによるエンジン10の減速中の自動停止処理が実施されない限り、減速中自動停止経験フラグFLG2は、クリアされた状態が維持される。
【0021】
3)自動再始動異常経験フラグFLG3:
イグニッションスイッチ24がオンされて車両の走行が開始されてから、自動再始動制御手段22Dによるエンジン10の自動再始動が何らかの原因により正常に実施できなかった場合にセットされる。
したがって、車両の走行が開始されてから、自動再始動制御手段22Dによるエンジン10の自動再始動が非実施であるか、自動再始動が正常に実施されている限り、自動再始動異常経験フラグFLG3は、クリアされた状態が維持される。
【0022】
4)故障検出経験フラグFLG4:
イグニッションスイッチ24がオンされて車両の走行が開始されてから、各種センサ、各種アクチュエータのうちエンジン10の自動停止および自動再始動に支障をきたすものに故障が検出された場合にセットされる。
ここで、故障が検出されるべきセンサは、前記のイグニッションスイッチ24、車速センサ26、アクセルセンサ30、水温センサ34、エアコンスイッチ36、傾斜センサ38、ブレーキマスタシリンダ油圧センサ40などを含む。故障が検出されるべきアクチュエータは、前記の始動装置16を含む。
したがって、車両の走行が開始されてから、前記の故障が非検出である限り、故障検出経験フラグFLG4は、クリアされた状態が維持される。
【0023】
5)自動再始動経験フラグFLG5:
自動停止制御手段22Cによるエンジン10の自動停止処理が実施された後、自動再始動制御手段22Dによるエンジン10の自動再始動処理が正常に実施された場合にセットされる。
したがって、車両の走行が開始されてから、自動再始動制御手段22Dによるエンジン10の自動再始動が非実施であるか、自動再始動が正常に実施できなかった場合、クリアされた状態が維持される。
【0024】
次に車両制御装置2の動作について図2〜図11に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、ECU22は、イグニッションスイッチ24がオン中であるか否かを判定する(ステップS10)。
イグニッションスイッチ24がオン中でなければ、停車中自動停止経験フラグFLG1、減速中自動停止経験フラグFLG2、自動再始動異常経験フラグFLG3、故障検出経験フラグFLG4、自動再始動経験フラグFLG5の全てをクリアし(ステップS12)、ステップS10に戻る。
イグニッションスイッチ24がオン中であれば、ECU22は、各センサ、アクチュエータの故障検出処理を実施する(ステップS14)。
この場合、ECU22は、故障が検出されなければ故障検出経験フラグFLG4のクリアを維持し、故障が検出されたならば故障検出経験フラグFLG4をセットする。
【0025】
次いで、ECU22は、車速センサ26からの検出結果に基づいて車両の走行速度Vを検出する(ステップS16)。
次に、ECU22は、自動再始動異常経験フラグFLG3がセットされているか否かを判定する(ステップS18)。自動再始動異常経験フラグFLG3がセットされていれば、走行を開始してからエンジン10の自動再始動の処理に何らか異常が発生しているので、以下の処理をスキップしてステップS10に戻ることによりエンジン10の自動停止の処理を禁止する。
自動再始動異常経験フラグFLG3がセットされていなければ、ECU22は、故障検出経験フラグFLG4がセットされているか否かを判定する(ステップS20)。
故障検出経験フラグFLG4がセットされていれば、エンジン10の自動再始動の処理に支障を来す故障がセンサあるいはアクチュエータに発生しているので、以下の処理をスキップしてステップS10に戻ることによりエンジン10の自動停止の処理を禁止する。
故障検出経験フラグFLG4がセットされていなければ、ECU22は、ステップS16で検出された車両の走行速度Vに基づいて、走行速度Vが第3の基準値V3=40km/h以上または停車中であるか、否かを判定する(ステップS22)。
【0026】
走行速度Vが第3の基準値V3=40km/h以上または停車中であれば、ECU22は、減速中自動停止経験フラグFLG2をクリアする(ステップS24)。
走行速度Vが第3の基準値V3=40km/h以上または停車中でなければ、ECU22は、減速中自動停止経験フラグFLG2をクリアしない。
これは、いったんエンジン10の減速中自動停止処理が実施された以降、走行速度Vが第3の基準値V3=40km/h以上となるかまたは車両が停車中となるかを経験しないと、エンジン10の減速中自動停止処理を実施しないようにするためである。このようにすることで、渋滞時などにおいて頻繁に減速中自動停止処理と減速中自動再始動処理とが繰り返されることが抑制されている。なお、後述する図6に示すように、エンジン10の減速中の自動停止処理が禁止されるのは、減速中自動停止経験フラグFLG2がセットされている場合である。
ステップS22が否定であった場合、および、ステップS24を実施した場合、ECU22は、車両が停車中であるか、否かを判定する(ステップS26:停車検出手段22A)。
ステップS26の判定結果が肯定であれば(車両が停車中であれば)、図3に示すように、ECU22は、停車中自動停止処理によるエンジン10の自動停止中であるか否かを判定する(ステップS30)。
【0027】
ステップS30の判定結果が否定ならば、図4に示すように、ECU22は、自動再始動経験フラグFLG5がセットされている否かを判定する(ステップS39A)。
自動再始動経験フラグFLG5がセットされていなければ、ECU22は、停車中自動停止可否判定処理を実施する(ステップS40)。停車中自動停止可否判定処理は、前記の停車中停止条件が満たされているか否かを判定するものである。言い換えると、エンジン10の自動停止処理を行ったのち、エンジン10の自動再始動処理を実施できるか否かを判定するために行う。
ECU22が実施するステップS40の停車中自動停止可否判定処理は、図9に示すサブルーチンによって示される。
すなわち、ECU22は、バッテリー18の劣化状態のチェックを行う(ステップS40A)。具体的にはバッテリーECU20から供給されるバッテリー18の内部抵抗値の検出結果が判定基準抵抗値(例えば10mΩ)未満であるか否かに基づいてバッテリー18が劣化しているか否かを判定する。
次いで、ECU22は、バッテリー18の充電状態のチェックを行う(ステップS40B)。具体的にはバッテリーECU20から供給されるバッテリー18のSOCが判定基準SOC(例えば80%)以上であるかを判定する。
次いで、ECU22は、エアコンスイッチ36のオン、オフに基づいてエアコン(A/C)の作動要求が無いか(エアコンスイッチ36がオフか)否かをチェックする(ステップS40C)。
次いで、ECU22は、水温センサ34から供給されるエンジン10の水温のチェックを行う(ステップS40D)。具体的には、水温が判定水温(例えば60℃)以上であるか否かを判定する。
次いで、ECU22は、ブレーキマスタシリンダ油圧センサ40から供給される油圧のチェックを行う(ステップS40F)。具体的には、油圧が0.8MPa以上であるか否かを判定する。
次いで、ECU22は、アクセル開度をチェックする(ステップS40E)。具体的には、アクセルセンサ30から供給されるアクセルペダルの操作量に基づいてアクセル開度が0%であるか否かを判定する。
【0028】
図4のステップS40に戻って説明を続ける。
ECU22は、ステップS40の結果に基づいてエンジン10の停車中自動停止処理が可能であるか否か(停車中停止条件が満たされているか否か)を判定する(ステップS42)。具体的には、ステップS40A〜S40Fのチェック結果の全てが肯定であれば、ステップS42の判定結果は肯定であり、ステップS40A〜S40Fのチェック結果の少なくとも1つが否定であれば、ステップS42の判定結果は否定である。
ステップS42の判定結果が否定であれば、ECU22は、以下の処理をスキップしてステップS10に戻りエンジン10の停車中自動停止処理を実施しない。
ステップS42の判定結果が肯定であれば、ECU22は、傾斜センサ38から得られる傾斜値θを検出する(ステップS43A)。
次いで、ECU22は、傾斜値θが停車時判定傾斜値θsを上回ったか否かを判定する(ステップS43B)。
ステップS43Bの判定結果が肯定であれば(傾斜値θが停車時判定傾斜値θsを上回ったと判定したならば)、以下の処理をスキップしてステップS10に戻りエンジン10の停車中自動停止処理を実施しない。
ステップS43Bの判定結果が否定であれば(傾斜値θが停車時判定傾斜値θs以下であると判定したならば)、ECU22は、エンジン10の自動停止処理を実施してエンジン10を停止させ(ステップS44:自動停止制御手段22C)、停車中自動停止経験フラグFLG1をセットして、ステップS10に戻る。
具体的には、ECU22は、燃料噴射制御手段12あるいは点火制御手段14を制御してエンジン10を停止させる。
すなわち、上記ステップS43B、S44の処理を言い換えると、自動停止制御手段22Cは、車両の停車状態で、傾斜値θが停車時判定傾斜値θs以下であるという停車中停止条件が成立したときに、エンジン10の自動停止処理を実施している。
また、ステップS39Aの判定結果が肯定であれば、すなわち自動再始動経験フラグFLG5がセットされていれば、再始動後、走行速度Vが5km/h以上を経験したか否かを判定する(ステップS39B)。ステップS39Bの判定結果が否定であれば、ECU22は、以下の処理をスキップしてステップS10に戻る。ステップS39Bの判定結果が肯定であれば、自動再始動経験フラグFLG5をクリアしてステップS40に移行する(ステップS39C)。したがって、停車中の自動停止処理に続く自動再始動処理後に走行速度Vが上がらず5km/h未満で再度停車状態となった場合は、停車中の自動停止処理を禁止する。これにより、自動停止および自動再始動の頻度の抑制が図られている。
【0029】
次に、図2のステップS26の判定結果が否定だった場合について説明を続ける。
ステップS26が否定であれば(停車中でなければ)、ECU22は、減速中自動停止処理によるエンジン10の自動停止中であるか否かを判定する(ステップS46)。
ステップS46の判定結果が否定ならば、図6に示すように、停車中自動停止経験フラグFLG1がセット中であるか否かを判定する(ステップS48)。
ステップS48の判定結果が否定であれば、ECU22は、走行開始から1度も停車中自動停止処理が実施されていないので、以下の処理をスキップしてステップS10に戻り、減速中自動停止処理の実施を禁止する。
ステップS48の判定結果が肯定であれば、ECU22は、減速中自動停止経験フラグFLG2がセット中であるか否かを判定する(ステップS50)。
減速中自動停止経験フラグFLG2がセット中であれば、以下の処理をスキップしてステップS10に戻り、減速中自動停止処理の実施を禁止する。すなわち、図2のステップS24で減速中自動停止経験フラグFLG2がクリアされない場合には、減速中自動停止処理の実施が禁止される。
減速中自動停止経験フラグFLG2がセット中でなければ、ECU22は、走行速度Vが第1の基準値V1=5km/h以上、かつ、第2の基準値V2=10km/h以下であるか否かを判定する(ステップS51)。
ステップS51の判定結果が否定であれば、ECU22は、以下の処理をスキップしてステップS10に戻り、減速中自動停止処理の実施を禁止する。
ステップS51の判定結果が肯定であれば、ECU22は、減速中自動停止処理の実施を許可し、減速中自動停止可否判定処理を実施する(ステップS52)。
すなわち、ステップS48の処理を言い換えると、車両が走行を開始してから自動停止制御手段22Cによるエンジン10の停車中の自動停止処理が実施されたという停車中自動停止経験条件が成立したときに、自動停止制御手段22Cによるエンジン10の減速中の自動停止処理の実施が許可される。
また、ステップS50の処理を言い換えると、前回実施された自動停止制御手段22Cによるエンジン10の減速中の自動停止処理後に検出された走行速度Vが第3の基準値V3を上回るか、あるいは、停車状態を検出するまでは自動停止制御手段22Cによるエンジン10の減速中の自動停止処理の実施は許可されない。
ここで、ステップS52の減速中自動停止可否判定処理は、前記の減速中自動停止条件が満たされているか否かを判定するものである。言い換えると、エンジン10の自動停止を行ったのち、エンジン10の自動再始動処理を実施できるか否かを判定するために行う。
ECU22が実施するステップS52の減速中自動停止可否判定処理は、図7に示すサブルーチンによって示される。
すなわち、サブルーチンのうちステップS52A〜S52Eまでは、図9のステップS40A〜S40Eと同様であるため説明を省略する。
サブルーチンのうちステップS52Fは、ブレーキマスタシリンダ油圧センサ40から供給される油圧のチェックであり、具体的には、油圧が0.2MPa以上であるか否かを判定する。
したがって、ステップS52Fでは、油圧チェックの判定値が、図9の停車中自動停止可否判定処理のステップS40Fの油圧チェックでの判定値(0.8MPa)よりも小さな値に設定されている。これは、車両が減速中(走行中)であるためである。
【0030】
ECU22は、ステップS52の結果に基づいてエンジン10の減速中自動停止処理が可能であるか否か(減速中停止条件が満たされているか否か)を判定する(ステップS54)。具体的には、ステップS52A〜S52Fのチェック結果の全てが肯定であれば、ステップS52の判定結果は肯定であり、ステップS52A〜S52Fのチェック結果の少なくとも1つが否定であれば、ステップS52の判定結果は否定である。
ステップS54の判定結果が否定であれば、ECU22は、以下の処理をスキップしてステップS10に戻りエンジン10の減速中自動停止処理を実施しない。
ステップS54の判定結果が肯定であれば、ECU22は、エンジン10の自動停止処理を実施してエンジン10を停止させ(ステップS56:自動停止制御手段22C)、減速中自動停止経験フラグFLG2をセットして、ステップS10に戻る。
具体的には、ECU22は、燃料噴射制御手段12あるいは点火制御手段14を制御してエンジン10を停止させる。
【0031】
次に、図3に戻ってステップS30の判定結果が肯定である場合について説明する。
ステップS30の判定結果が肯定であれば、エンジン10の停車中自動再始動を実施するか否かの判定処理を実施する(ステップS34)。
ECU22が実施するステップS34の停車中自動再始動判定処理は、図10に示すサブルーチンによって示される。
すなわち、ECU22は、バッテリー18の充電状態のチェックを行う(ステップS34A)。具体的にはバッテリーECU20から供給されるバッテリー18のSOCが判定基準SOC(例えば80%)未満であるかを判定する。
次いで、ECU22は、エアコンスイッチ36のオン、オフに基づいてエアコン(A/C)の作動要求が有るか(エアコンスイッチ36がオンか)否かをチェックする(ステップS34B)。
次いで、ECU22は、水温センサ34から供給されるエンジン10の水温のチェックを行う(ステップS34C)。具体的には、水温が判定水温(例えば50℃)未満であるか否かを判定する。
次いで、ECU22は、ブレーキマスタシリンダ油圧センサ40から供給される油圧のチェックを行う(ステップS34E)。具体的には、油圧が0.2MPa未満であるか否かを判定する。
次いで、ECU22は、アクセル開度をチェックする(ステップS34D)。具体的には、アクセルセンサ30から供給されるアクセルペダルの操作量に基づいてアクセル開度が0%を上回るか否かを判定する。
【0032】
図3のステップS34に戻って説明を続ける。
ECU22は、ステップS34の結果に基づいてエンジン10の停車中自動再始動処理が可能であるか否か(停車中自動再始動条件が満たされているか否か)を判定する(ステップS36)。具体的には、ステップS34A〜S34Eのチェック結果の少なくとも1つが肯定であれば、ステップS34の判定結果は肯定であり、ステップS34A〜S34Eのチェック結果の全てが否定であれば、ステップS34の判定結果は否定である。
ステップS36の判定結果が否定であれば、ECU22は、以下の処理をスキップしてステップS10に戻りエンジン10の停車中自動再始動処理を実施しない。
ステップS36の判定結果が肯定であれば、ECU22は、燃料噴射制御手段12および点火制御手段14を制御してエンジン10の自動再始動処理を実施する(ステップS38:自動再始動制御手段22D)。
ECU22が実施するステップS38のエンジン10の自動再始動処理は、図11に示すサブルーチンによって示される。
図11に示すように、ECU22は、自動再始動処理を実行した後(ステップS38)、回転数センサ28の検出結果に基づいてエンジン10の回転数Nが所定回転数(例えば500rpm)以上であるか否かを判定する(ステップS38A)。
ステップS38Aの判定結果が否定であれば、さらに自動再始動処理を継続すると判断してステップS38に戻り同様の動作を実施する(ステップS38D)。
ステップS38Aの判定結果が肯定であれば、自動再始動を実行してから始動が完了するまで、すなわち回転数が所定回転数(例えば500rpm)以上に達するまでに、所定時間(例えば1sec)経過したか否かをさらに判定する(ステップS38B)。
ステップS38Bの判定結果が否定であれば、エンジン10の始動が正常になされたものと判断して自動再始動経験フラグFLG5をセットし、ステップS38の処理を終了してステップS10に戻る(ステップS38E)。ステップS38Bの判定結果が肯定であれば、エンジン10の始動が正常にはなされなかったものと判断して自動再始動異常経験フラグFLG3をセットし、ステップS38の処理を終了してステップS10に戻る(ステップS38C)。
【0033】
次に、図2に戻ってステップS46の判定結果が肯定である場合について説明する。
ステップS46の判定結果が肯定であれば、図5に示すように、エンジン10の減速中自動再始動処理が実施できるか否かの判定処理を実施する(ステップS58)。
ECU22が実施するステップS58の減速中自動再始動判定処理は、図8に示すサブルーチンによって示される。
図8のステップS58A〜S58Eのうち、ステップS58A〜S58Dは、図10のステップS34A〜S34Dと同様であるため説明を省略する。
サブルーチンのうちステップS58Eは、ブレーキマスタシリンダ油圧センサ40から供給される油圧のチェックであり、具体的には、油圧が0.5MPa未満であるか否かを判定する。
したがって、ステップS58Eでは、油圧チェックの判定値が、図9の停車中自動停止可否判定処理のステップS40Fの油圧チェックでの判定値(0.8MPa)よりも小さく設定されている。
このように、停車中の自動停止条件における油圧の判定値と、減速中の自動再始動条件における油圧の判定値とに差を設けておく理由は、油圧の判定値の誤差を考慮して制御のハンチングが起こらないようにするためである。
【0034】
図5のステップS58に戻って説明を続ける。
ECU22は、ステップS58の結果に基づいてエンジン10の減速中自動再始動処理が可能であるか否か(停車中自動再始動条件が満たされているか否か)を判定する(ステップS60)。具体的には、ステップS58A〜S58Eのチェック結果の少なくとも1つが肯定であれば、ステップS60の判定結果は肯定であり、ステップS58A〜S58Eのチェック結果の全てが否定であれば、ステップS60の判定結果は否定である。
ステップS60の判定結果が肯定であれば、ECU22は、燃料噴射制御手段12および点火制御手段14を制御してエンジン10の自動再始動処理を実施する(ステップS62:自動再始動制御手段22D)。ECU22が実施するステップS62のエンジン10の自動再始動処理は、前述した図11に示すサブルーチン(ステップS38)と同様であるため説明を省略する。
ステップS60の判定結果が否定であれば、ECU22は、車速センサ26の検出結果に基づいて車両が停車状態にあるか、あるいは、停車状態直前の低速状態にあるかを判定する(ステップS61A)。なお、停車状態直前の低速状態は、車速センサ26の検出結果がゼロとはなっていないが、車速センサ26の検出結果の経時変化に基づき、ゼロとなる直前の低速状態にあることを意味する。
ステップS61Aの判定結果が否定であれば、エンジン10の自動停止状態を維持してステップS10に戻る。ステップS61Aの判定結果が肯定であれば、ECU22は、傾斜センサ38から得られる傾斜値θを検出する(ステップS61B)。
次いで、ECU22は、傾斜値θが減速時判定傾斜値θcを上回ったか否かを判定する(ステップS61C)。ステップS61Cの判定結果が肯定であれば(傾斜値θが減速時判定傾斜値θcを上回ったと判定したならば)、ECU22は、前述のステップS62に移行してエンジン10を強制的に再始動させる(強制再始動手段22E)。ステップS61Cの判定結果が否定であれば、エンジン10の自動停止状態を維持してステップS10に戻る。
すなわち、ステップS61A、S61B、S61Cの処理を言い換えると、車両の減速状態において自動停止処理の実施に続いて車両が停車状態あるいは停車直前の低速状態になった時点で傾斜センサ38で検出された傾斜値θが予め定められた減速時判定傾斜値θcを上回ったと判定したときに強制的にエンジン10の自動再始動処理が実施される。このとき、減速時判定傾斜値θc<停車時判定傾斜値θsである。
【0035】
本実施の形態の車両制御装置の作用効果について説明する。
一般的に、減速中の自動停止処理が実施される場合、運転者によるブレーキ踏圧(ブレーキマスタシリンダの油圧)は、停車時におけるブレーキ踏圧に比べて低いと考えられる。そして、減速中の自動停止処理により車両が停車あるいは停車直前の低速状態となった場合、ブレーキ踏圧が高くなっていることは保証できない。
したがって、路面勾配に見合うブレーキ踏圧が発生していないと、車両の後退が発生することが懸念される。
そこで、本実施の形態では、車両の減速状態において、自動停止処理の実施に続いて車両が停車状態あるいは停車直前の低速状態になった時点で傾斜値が減速時判定傾斜値θcより大きい場合、強制的に自動再始動処理を実施するようにした。
すなわち、路面勾配がある場合には、比較的緩い条件で減速中の自動停止処理を実施するが、車両が停車状態又は停車直前の低速状態で傾斜値が減速時判定傾斜値θcを上回る場合には、再始動処理を強制的に実施することで車両が後退することを抑制することができる。
したがって、路面が勾配を有している場合であっても、車両の後退を的確に抑制しつつ車両の減速中におけるエンジン10の自動停止の頻度を確保する上で有利となり、ひいては燃費の向上を図る上で有利となる。
【0036】
また、停車中の自動停止処理は車両が停車した後で実施されるため、ある程度勾配があったとしても車両は停止しておりエンジン10が自動停止しても車両の後退等は発生し難いが、減速中の自動停止処理は車両が停車するよりも前にエンジン10が自動停止するため、減速中の自動停止処理により車両が停止した後に車両の停止を維持できるか不明である。
そこで、本実施の形態では、減速中の自動停止処理においては、検出された傾斜値θが、停車中停止条件としての停車時判定傾斜値θsよりも小さい減速時判定傾斜値θcを上回るとエンジン10を強制始動させるので、車両後退を未然に防ぐことができる。なお、減速中は勾配を正確に判定することが難しいため強制始動の閾値(減速時判定傾斜値θc)を小さくしている。
【符号の説明】
【0037】
2……車両制御装置、10……エンジン、12……燃料噴射制御手段、14……点火制御手段、16……始動装置、18……バッテリー、20……バッテリーECU、22……ECU、22A……停車検出手段、22B……減速検出手段、22C……減速中自動停止制御手段、22D……自動再始動制御手段、22E……強制再始動手段、24……イグニッションスイッチ、26……車速センサ、28……回転数センサ、30……アクセルセンサ、32……ブレーキセンサ、34……水温センサ、36……エアコンスイッチ、38……傾斜センサ、40……ブレーキマスタシリンダ油圧センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の停車状態で停車中停止条件が成立した場合、または、前記車両の減速状態で減速中停止条件が成立した場合に、前記内燃機関の自動停止処理を実施する自動停止制御手段と、
前記内燃機関の自動停止中に再始動条件が成立すると前記内燃機関の自動再始動処理を実施する自動再始動制御手段と、
前記車両の前後方向における傾きを示す傾斜値を検出する傾斜検出手段とを備える車両制御装置であって、
前記車両の減速状態において、前記自動停止処理の実施に続いて前記車両が停車状態あるいは停車直前の低速状態になった時点で前記傾斜値が減速時判定傾斜値θcより大きい場合、強制的に前記自動再始動処理を実施する強制再始動手段を設けた、
ことを特徴とする車両制御装置。
【請求項2】
前記停車中停止条件は、前記傾斜値が停車時判定傾斜値θs以下であることを含み、
前記減速時判定傾斜値θcは前記停車時判定傾斜値θsよりも小さい値に設定されている、
ことを特徴とする請求項1記載の車両制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−76398(P2013−76398A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−183065(P2012−183065)
【出願日】平成24年8月22日(2012.8.22)
【出願人】(000006286)三菱自動車工業株式会社 (2,892)
【Fターム(参考)】