説明

車両用監視カメラ装置

【課題】車両前部側方の画像を適切に表示する車両用監視カメラ装置を提供する。
【解決手段】前方監視カメラ12で撮像して得た車両100の前方の画像から、前方の信号機の有無、信号機までの距離および点灯状態を判断する。ナビゲーション装置15から得られる自車位置情報や交差点に関する情報に基づいて、車両100前方の最も近い交差点までの距離を算出し、前方監視カメラ12で撮像して得た画像から得られる信号機までの距離を比較して、車両100前方の最も近い交差点における信号機の有無を判断する。これらの判断に基づいて、側方監視カメラ11のオンオフおよび側方監視カメラ11の画像の表示/非表示を切り替えることで、カーナビゲーション装置15の記憶媒体に格納された道路地図情報と実際の道路の状況との間に齟齬が生じても、側方監視カメラ11のオンオフおよび側方監視カメラ11の画像の表示/非表示を適切に切り替えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の周囲を撮像可能な車両用監視カメラ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両前部側方を撮像可能なカメラを設け、車速や、カーナビゲーションシステムからの信号機の有無に関する情報に基づいて、車両が信号機のない交差点にさしかかったと判断されると車両前部側方の画像を表示する装置が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2004−322797号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、カーナビゲーションシステムの地図情報の上で信号機が存在するとされる交差点であっても、信号機が動作していない場合や、地図情報の上で信号機が存在しないとされる交差点であっても、その後信号機が設置された場合がある。そのため、従来の装置では、地図情報上の信号機の設置状況と実際の信号機の設置状況との間で齟齬が生じ、車両前部側方の画像を適切に表示できないことがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1) 請求項1の発明による車両用監視カメラ装置は、少なくとも車両前方および車両前部の側方を撮像する撮像手段と、撮影手段で撮像して得た車両前方の前方画像および車両前部の側方画像を表示する表示手段と、前方画像に基づいて、車両前方の信号機に関する情報(信号機情報)を出力する信号機検出手段と、車両の速度を検出する車速検出手段と、自車位置を検出する自車位置検出手段と、出力された信号機情報と、検出した車速と、検出した自車位置と、道路地図データから読み込んだ交差点情報とに基づいて、車両前方に停止すべき交差点が存在するか否かを判定し、停止すべき交差点が存在すると判定された場合は、側方画像を表示手段に表示する表示制御手段とを備えることを特徴とする。
(2) 請求項2の発明は、請求項1に記載の車両用監視カメラ装置において、表示制御手段は、信号機情報に基づいて車両前方の信号機が存在することおよび信号機の灯火状態が赤色灯の点滅であることを検出し、かつ、検出した自車位置および交差点情報から得られる、自車両から前方の交差点までの距離が所定の距離より短く、かつ、車速検出手段で検出される車両の速度が所定の速度よりも低い場合に、撮像手段で撮像して得た側方画像を表示手段に表示するように制御することを特徴とする。
(3) 請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の車両用監視カメラ装置において、表示制御手段は、信号機情報に基づいて車両前方の信号機が存在しないことを検出し、かつ、検出した自車位置および交差点情報から得られる車両前方の交差点までの距離が所定の距離より短く、かつ、車速検出手段で検出される車両の速度が所定の速度よりも低い場合に、撮像手段で撮像して得た側方画像を表示手段に表示するように制御することを特徴とする。
(4) 請求項4の発明は、請求項1または請求項2に記載の車両用監視カメラ装置において、信号機情報に基づいて車両前方の信号機までの距離を算出する距離算出手段をさらに備え、表示制御手段は、検出した自車位置および交差点情報から得られる、自車両から前方の最も近い交差点までの距離と、距離算出手段で算出した信号機までの距離とに基づいて、自車両から前方の最も近い交差点に信号機が存在するか否かを判断し、自車両から前方の最も近い交差点には信号機が存在しないと判断すると、自車両から前方の最も近い交差点までの距離が所定の距離より短く、かつ、車速検出手段で検出される車両の速度が所定の速度よりも低い場合に、撮像手段で撮像して得た側方画像を表示手段に表示するように制御することを特徴とする。
(5) 請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用監視カメラ装置において、表示制御手段は、検出した自車位置および交差点情報に基づいて車両が道路上に存在していないと判断され、かつ、車速検出手段で検出される車両の速度が所定の速度よりも低い場合に、撮像手段で撮像して得た側方画像を表示手段に表示するように制御することを特徴とする。
(6) 請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の車両用監視カメラ装置において、信号機検出手段は、車両前方に複数の信号機が存在していることを検出した場合には、前方画像に撮像されている複数の信号機のうち、最も画素数の多い灯火を有する信号機についての信号機情報を出力することを特徴とする。
(7) 請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の車両用監視カメラ装置において、撮像手段は、車両の前方を撮像可能な第1のカメラ、および、第1のカメラとは異なるカメラであって車両の側方を撮像可能な第2のカメラを含むことを特徴とする。
(8) 請求項8の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の車両用監視カメラ装置において、撮像手段は、車両の前方および側方の双方を撮像可能なカメラであることを特徴とする。
(9) 請求項9の発明による車両用監視カメラ装置は、少なくとも車両前方および車両前部の側方を撮像する撮像手段と、撮影手段で撮像して得た車両前方の前方画像および車両前部の側方画像を表示する表示手段と、前方画像に基づいて、車両前方の信号機に関する情報(信号機情報)を出力する信号機検出手段と、車両の速度を検出する車速検出手段と、出力された信号機情報と、検出した車速とに基づいて、車両前方に停止すべき交差点が存在するか否かを判定し、停止すべき交差点が存在すると判定された場合は、側方画像を表示手段に表示する表示制御手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、車両前部側方の画像を適切に表示できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図1〜5を参照して、本発明による車両用監視カメラ装置の一実施の形態を説明する。図1は、本発明による車両用監視カメラ装置を搭載した車両を示す図である。車両100には、側方監視カメラ11と、前方監視カメラ12と、表示モニタ13と、制御装置14と、ナビゲーション装置15とが設けられている。
【0008】
側方監視カメラ11は、車両100の前部の左右両面に設けられたカメラであり、車両100前部の左右の側方を撮像する。前方監視カメラ12は、車両100の前方を撮像可能なカメラであり、たとえば車室内に設けられている。表示モニタ13は、車室内に設けられた表示装置であり、側方監視カメラ11で撮像して得た画像や、ナビゲーション装置15から得られる周辺道路地図や推奨ルートなどのナビゲーション情報を表示する。
【0009】
制御装置14は、前方監視カメラ12で撮像して得た車両100の前方の画像やナビゲーション装置15から得られる地図情報に基づいて、側方監視カメラ11のオンオフや、表示モニタ13の表示内容を制御する装置である。制御装置14における制御内容については後述する。
【0010】
ナビゲーション装置15は、経路探索や経路案内を行う装置であり、車両100の位置情報(X,Y)を検出するためのGPS(Global Positioning System)受信機と、地図情報を記憶した記憶媒体とを備えている。記憶媒体は、ナビゲーション処理に使用する道路地図データやPOI情報(Point of Interest 観光地や各種施設の情報)など各種の情報を保持している。道路地図データには、交差点の位置に関するデータも含まれている。
【0011】
図2は、制御装置14の構成を示すブロック図である。制御装置14は、信号機認識部14aと、輝度算出部14bと、信号機間距離算出部14cと、側方監視カメラ制御部14dと、表示切替部14eとを備えている。信号機認識部14aは、前方監視カメラ12から得られる車両100の前方の画像データに基づいて、車両100の前方に信号機があるか否かを判断するとともに、信号機があると判断された場合にはその信号機までの距離を算出する。
【0012】
すなわち、信号機認識部14aは、前方監視カメラ12から得られる車両100の前方の画像中に、信号機の灯器のレンズに相当する青、黄、赤の3色が横または縦に並んだ部分があるか否かによって、信号機の有無を判断する。また、光源に発光ダイオードを用いているLED式の信号機の場合には、発光していない部分が黒く見えるため、点灯している灯火に相当する青、黄、赤のいずれか1つと、点灯していない灯火に相当する黒い部分とが横または縦に並んでいる部分があるか否かによって、信号機の有無を判断する。なお、静的な画像の配列だけではなく、点灯色や点灯位置の遷移状況を加味して信号機の有無を判断するようにしてもよい。
【0013】
前方監視カメラ12から得られる車両100の前方の画像中(前方画像)に信号機が1基だけ存在すると判断された場合には、当該信号機を、前方監視カメラ12で撮像して得た前方画像中で車両100に最も近い信号機であると判断する。以下の説明では、前方監視カメラ12で撮像して得た前方画像中で車両100に最も近い信号機のことを、単に、前方画像中で車両100に最も近い信号機と呼ぶ。また、前方画像中に信号機が複数基存在すると判断された場合には、灯器(灯火)に相当する部分が最も大きいものを、前方画像中で車両100に最も近い信号機であると判断する。なお、灯器部分の大きさは、灯器部分を撮像した撮像素子の画素数で判断され、画素数が多いほど撮像されている灯器部分が大きいものと判断される。
【0014】
次いで、信号機認識部14aは、前方画像中で車両100に最も近い信号機までの距離を、信号機を撮像した撮像素子の画素数から算出する。たとえば、信号機の灯器の大きさがあらかじめ分かれば、前方監視カメラ12の焦点距離が変わらなければ、灯器部分を撮像した撮像素子の画素数は車両100と信号機との距離に応じて変化する。そこで、あらかじめ記憶している、車両100と信号機との距離と、灯器部分を撮像した撮像素子の画素数との関係に基づいて、灯器部分を撮像した撮像素子の画素数から車両100と信号機との距離を算出する。なお、信号機認識部14aにおいて前方画像に基づいて行われる上述した各種の処理は、公知の画像処理の手法によって実現できるので、詳細については説明を省略する。
【0015】
信号機認識部14aは、前方監視カメラ12から得られる車両100の前方の画像中に、信号機があるか否かを示す信号(信号機検出信号)を後述する側方監視カメラ制御部14dに出力する。信号機認識部14aは、前方画像中に、信号機があると判断した場合には、前方画像中で車両100に最も近い信号機までの距離(距離Da)を算出して側方監視カメラ制御部14dに出力する。また、信号機認識部14aは、前方画像のデータのうち、前方画像中で車両100に最も近いと判断された信号機の部分のデータを輝度算出部14bに出力する。
【0016】
輝度算出部14bは、信号機認識部14aから出力された、前方画像中で車両100に最も近いと判断された信号機についての画像のデータから、当該信号機の点灯状態を判断する。具体的には、輝度算出部14bは、信号機認識部14aから出力された、前方画像中で車両100に最も近いと判断された信号機についての画像のデータに基づいて、青、黄、赤の各色の輝度および輝度の変化を算出することで、いずれの灯器が点灯または点滅しているかを判断する。輝度算出部14bは、信号機の点灯状態を判断するとその結果を側方監視カメラ制御部14dに出力する。なお、各色の輝度および輝度の変化から信号機が動作をしていないと判断される場合には、上述した信号機検出信号に関わらず、信号機が存在しない(動作している信号機が存在しない)ことを示す信号(信号機不存在信号)を側方監視カメラ制御部14dに出力する。
【0017】
信号機間距離算出部14cは、ナビゲーション装置15から車両100の位置情報(自車位置情報)と、自車位置よりも前方に存在するノードおよびリンクの情報を取得して、自車位置前方の交差点までの距離を算出する。ナビゲーション装置15の記憶媒体が記憶している道路地図データは、図3に示すように、道路を交差点などのノードと、ノード間のリンクとによって定義したデータ構造となっている。
【0018】
交差点は、図3におけるA点のように、少なくとも3つのリンクが接続されているノードに相当する。したがって、信号機間距離算出部14cは、自車位置前方でリンクが3つ以上接続しているノードであって、自車位置に最も近いノードを自車位置に最も近い交差点であると判断する。そして、信号機間距離算出部14cは、当該交差点の位置の情報と自車位置情報とに基づいて、当該交差点までの距離(距離R)を算出して側方監視カメラ制御部14dに出力する。
【0019】
なお、たとえば、車両100が駐車場にいる場合など、道路上を走行していない場合には、自車位置がリンク上に存在していないことになる。そこで、信号機間距離算出部14cは、自車位置情報とリンクの情報とに基づいて、自車位置がリンク上に存在していないと判断される場合には、車両100が道路上を走行していないことを表す信号(リンク外走行信号)を側方監視カメラ制御部14dに出力する。このリンク外走行信号は、車両100の走行場所の属性を示す信号である。
【0020】
側方監視カメラ制御部14dは、各部14a〜14cおよびナビゲーション装置15から出力される信号や情報に基づいて、側方監視カメラ11のオンオフの制御信号を側方監視カメラ11に出力するとともに、表示モニタ13における表示内容を切り替える切替信号を表示切替部14eに出力する。側方監視カメラ制御部14dにおける処理内容の詳細については後述する。表示切替部14eは、側方監視カメラ制御部14dからの切替信号に基づいて、表示モニタ13における表示内容を後述するように切り替える。
【0021】
−−−側方監視カメラ11の制御について−−−
上述したように、側方監視カメラ11は側方監視カメラ制御部14dから出力されるオンオフの制御信号によってオンオフが切り替えられる。図4は、車両100の走行環境と側方監視カメラ11のオンオフの制御との関係をまとめた表である。側方監視カメラ制御部14dは、各部14a〜14cおよびナビゲーション装置15から出力される信号や情報に基づいて車両100の走行環境を判定する。側方監視カメラ制御部14dは、車両100の走行環境の判定結果が次の(a)〜(c)に当てはまる場合には、側方監視カメラ11をオンする制御信号を側方監視カメラ11に出力する。
(a) 車両100が道路上を走行しており、かつ、車両100に最も近い交差点に信号機が存在し、かつ、車速Vがあらかじめ定められた速度α未満であり、かつ、当該交差点までの距離Rがあらかじめ定められた距離β未満であり、かつ、当該信号機が赤の点滅である場合。
(b) 車両100が道路上を走行しており、かつ、車両100に最も近い交差点に信号機が存在せず、かつ、車速Vがあらかじめ定められた速度α未満であり、かつ、当該交差点までの距離Rがあらかじめ定められた距離β未満である場合。なお、ここで、信号機が存在していても信号機が動作していない場合には、信号機が存在しないものとして扱う。
(c) 車両100が道路上を走行しておらず、かつ、車速Vがあらかじめ定められた速度α未満である場合。
上述した走行環境(a)〜(c)において、たとえば、速度αは5km/hとされ、距離βは10mとされるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0022】
側方監視カメラ制御部14dは、上述した走行環境(a)〜(c)の各条件に当てはまるか否かを、次のようにして判断する。側方監視カメラ制御部14dは、信号機間距離算出部14cから上述したリンク外走行信号を受信していなければ、車両100が道路上を走行しているものと判断し、信号機間距離算出部14cからリンク外走行信号を受信していれば、車両100が道路ではない場所を走行している(道路上を走行していない)ものと判断する。
【0023】
側方監視カメラ制御部14dは、信号機認識部14aから出力された信号機検出信号、および、輝度算出部14bから出力された信号機不存在信号に基づいて、信号機の有無を判断する。信号機検出信号を受信していない場合、または、信号機検出信号を受信していても信号機不存在信号を受信している場合には、信号機が存在しないと判断し、側方監視カメラ制御部14dは、車両100に最も近い交差点に信号機が存在しないと判断する。
【0024】
信号機検出信号を受信しており、かつ、信号機不存在信号を受信していない場合には、信号機は存在すると判断する。信号機が存在すると判断された場合、側方監視カメラ制御部14dは、信号機認識部14aで算出された、前方画像中で車両100に最も近いと判断された信号機までの距離Daと、信号機間距離算出部14cで算出された、自車位置に最も近い交差点までの距離Rとを比較する。それぞれの距離Da,Rが略一致した場合には、前方画像中で車両100に最も近いと判断された信号機が、自車位置に最も近い交差点に設置されているものと考えられる。
【0025】
逆に、それぞれの距離Da,Rが一致しない場合には、たとえば、前方画像中で車両100に最も近いと判断された信号機が、自車位置に最も近い交差点よりもさらに先の交差点に設置されているものと考えられる。この場合、自車位置に最も近い交差点には信号機が存在しないと考えられる。そこで、側方監視カメラ制御部14dは、それぞれの距離Da,Rが略一致した場合には、車両100に最も近い交差点に信号機が存在すると判断し、それぞれの距離Da,Rが一致しなかった場合には、車両100に最も近い交差点に信号機が存在しないと判断する。
【0026】
側方監視カメラ制御部14dは、車両100の速度Vの情報をナビゲーション装置15から得て、車速Vがあらかじめ定められた速度α未満であるか否かを判断する。側方監視カメラ制御部14dは、車両100に最も近い交差点までの距離Rの情報を信号機間距離算出部14cから得て、距離Rがあらかじめ定められた距離β未満であるか否かを判断する。側方監視カメラ制御部14dは、輝度算出部14bで判断されて出力された信号機の点灯状態の情報に基づいて、青、黄、赤のうちのいずれの灯火が点灯または点滅しているかを判断する。
【0027】
なお、側方監視カメラ制御部14dは、車両100の走行環境が上述した(a)〜(c)に当てはまると判定すると、側方監視カメラ11で撮像して得た車両100前部の左右の側方の画像(側方画像)が表示モニタ13に表示されるように、表示切替部14eに切替信号を出力する。その結果、表示切替部14eは、側方画像が表示されるように、表示モニタ13における表示内容を切り替える。これにより、たとえばナビゲーション装置15から出力されたナビゲーション情報が表示モニタ13に表示されていた場合には、ナビゲーション情報の表示が中止され、側方画像が表示モニタ13に表示される。
【0028】
また、側方監視カメラ制御部14dは、車両100の走行環境が上述した(a)〜(c)に当てはまると判定した後、車両100に最も近い交差点を車両100を通過すると、側方監視カメラ11をオフする制御信号を側方監視カメラ11に出力する。そして、側方監視カメラ制御部14dは、表示モニタ13における表示内容が、側方画像が表示される前の状態に戻るように、表示切替部14eに切替信号を出力する。その結果、表示切替部14eは、側方画像が表示される前の状態に戻るように、表示モニタ13における表示内容を切り替える。これにより、たとえば側方画像が表示される前にナビゲーション装置15から出力されたナビゲーション情報が表示モニタ13に表示されていた場合には、ナビゲーション情報の表示が再開される。
【0029】
このように、本発明による車両用監視カメラ装置では、(A)赤の灯火が点滅している信号機がある交差点に進入する際に、または、(B)信号機がない、または、信号機があっても動作していない交差点に進入する際に、車速が低ければ側方監視カメラ11を起動して、側方画像を表示モニタ13に表示させる。これにより、ドライバーに交差点の状況を認知させることができ、出会い頭の衝突事故など、交差点で起こりやすい事故などを低減させることができる。また、信号機の有無や信号機の点灯状態に応じて側方監視カメラ11のオンオフおよび側方画像の表示/非表示を切り替えるので、表示モニタ13には必要なときにだけ側方画像が表示されるようになる。これにより、不必要な表示の切替が抑止されるので、ドライバーの注意力を散漫化させることがない。
【0030】
車両100が道路上を走行していないと判断される場合に、車速が低ければ側方監視カメラ11を起動して、側方画像を表示モニタ13に表示させるようにした。これにより、たとえば駐車場への進入時や駐車場からの退出時のように車両100の周囲(特に前部側方)の状況を注意深く把握すべき場所で側方画像が表示されるようになるので、ドライバーが容易に周囲の状況を確認できる。
【0031】
−−−フローチャート−−−
図5は、側方画像を表示モニタ13に表示させる動作を示すフローチャートである。車両100の不図示のイグニッションスイッチがオンされると、図5に示す処理を行うプログラムが起動され、所定時間毎に制御装置14で実行される。ステップS1において、機能スイッチがオンされているか否かを判断する。ここで、機能スイッチとは、上述した側方監視カメラ11のオンオフする機能、および、側方画像の表示/非表示を切り替える機能を有効とするか無効とするかを決定するための不図示の操作スイッチであり、車両100の車室内に設けられている。ステップS1が肯定判断されるとステップS3へ進む。
【0032】
ステップS3において、ナビゲーション装置15から各種情報を取得してステップS5へ進む。ステップS5において、ステップS3でナビゲーション装置15から得られた自車位置情報とリンクの情報とに基づいて、自車位置がリンク上に存在しているか否かを判断する。ステップS5が肯定判断されるとステップS7へ進み、前方監視カメラ12で撮像して得た画像(前方画像)のデータを取得してステップS9へ進む。ステップS9において、ステップS7で取得した前方画像中に、上述したように信号機の灯器が横または縦に並んだ部分を抽出する処理を行ってステップS11へ進む。
【0033】
ステップS11において、ステップS9の処理の結果から、ステップS7で取得した前方画像中に、信号機があるか否かを判断する。ステップS11が肯定判断されるとステップS13へ進み、ステップS9の処理の結果から、ステップS7で取得した前方画像中に、信号機が複数あるか否かを判断する。ステップS13が肯定判断されるとステップS14へ進み、ステップS7で取得した前方画像中で灯器(灯火)に相当する部分の画素数が最も多いものが含まれる信号機を、前方画像中で車両100に最も近い信号機であると決定してステップS17へ進む。また、ステップS13が否定判断されるとステップS15へ進み、ステップS7で取得した前方画像中の信号機を、前方画像中で車両100に最も近い信号機であると決定してステップS17へ進む。
【0034】
ステップS17において、車両100の前方で最も近い交差点には信号機があるか否かを判断する。すなわち、上述したように距離Da,Rが略一致した場合には、車両100に最も近い交差点に信号機が存在すると判断し、それぞれの距離Da,Rが一致しなかった場合には、車両100に最も近い交差点に信号機が存在しないと判断する。また、上述したように信号機が動作していない場合にも車両100に最も近い交差点に信号機が存在しないと判断する。ステップS17が肯定判断されるとステップS19へ進み、信号機の点灯状態を判判定してステップS21へ進む。
【0035】
ステップS21において、ステップS3でナビゲーション装置15から得られた車両100の車速Vがあらかじめ定められた速度α未満であるか否かを判断する。ステップS21が肯定判断されるとステップS23へ進み、自車位置に最も近い交差点までの距離R、すなわち自車位置から前方直近の交差点までの距離Rがあらかじめ定められた距離β未満であるか否かを判断する。
【0036】
ステップS23が肯定判断されるとステップS25へ進み、ステップS19で判定された信号機の点灯状態が青の点灯であるか否かを判断する。ステップS25が否定判断されるとステップS27へ進み、ステップS19で判定された信号機の点灯状態が黄の点灯または黄の点滅であるか否かを判断する。ステップS27が否定判断されるとステップS29へ進み、ステップS19で判定された信号機の点灯状態が赤の点滅であるか否かを判断する。
【0037】
ステップS29が肯定判断されるとステップS31へ進み、側方監視カメラ11をオンする制御信号を側方監視カメラ11に出力してステップS33へ進む。ステップS33において、表示モニタ13の表示内容を側方監視カメラ11で撮像して得た画像(側方画像)に切り替えてステップS35へ進む。ステップS35において、ナビゲーション装置15から自車位置情報および交差点の位置の情報を取得して、交差点を通過するまで待機する。ステップS35が肯定判断されるとステップS37へ進み、側方監視カメラ11をオフする制御信号を側方監視カメラ11に出力するとともに、側方画像が表示される前の状態に戻るように、表示モニタ13における表示内容を切り替えてリターンする。
【0038】
ステップS21、ステップS23、ステップS29のいずれかが否定判断されるか、ステップS25またはステップS27が肯定判断されるとステップS45へ進み、側方監視カメラ11をオフする制御信号を側方監視カメラ11に出力してリターンする。
【0039】
ステップS11またはステップS17が否定判断されるとステップS41へ進み、ステップS3でナビゲーション装置15から得られた車両100の車速Vがあらかじめ定められた速度α未満であるか否かを判断する。ステップS41が肯定判断されるとステップS43へ進み、自車位置から前方直近の交差点までの距離Rがあらかじめ定められた距離β未満であるか否かを判断する。ステップS43が肯定判断されるとステップS31へ進む。ステップS41またはステップS43が否定判断されるとステップS45へ進む。
【0040】
ステップS5が否定判断されるとステップS51へ進み、ステップS3でナビゲーション装置15から得られた車両100の車速Vがあらかじめ定められた速度α未満であるか否かを判断する。ステップS51が肯定判断されるとステップS31へ進み、ステップS51が否定判断されるとステップS45へ進む。
【0041】
ステップS1が否定判断されるとリターンする。
【0042】
本発明による車両用監視カメラ装置では、次の作用効果を奏する。
(1) 前方画像と、ナビゲーション装置15から得られる自車位置情報や交差点に関する情報とに基づいて、側方監視カメラ11のオンオフおよび側方画像の表示/非表示を切り替えるように構成した。これにより、カーナビゲーション装置15の記憶媒体に格納された道路地図情報に含まれる信号機の設置状況の情報と、実際の信号機の設置状況との間に齟齬が生じても、側方監視カメラ11のオンオフおよび側方画像の表示/非表示を適切に切り替えることができる。
【0043】
また、ビーコン等、道路に設置された外部の装置から得られる前方の信号機の有無および点灯状況の信号に基づいて、側方監視カメラ11のオンオフを切り替えるような従来の装置とは異なり、道路に設置された外部の装置からの何らかの信号を受信しなくても、側方監視カメラ11のオンオフおよび側方画像の表示/非表示を切り替えることができる。したがって、ビーコン等の外部の装置が普及していない地域であっても側方監視カメラ11のオンオフおよび側方画像の表示/非表示を適切に切り替えることができる。このように、表示モニタ13には必要なときにだけ側方画像が表示されるようになり、不必要な表示の切り替えが抑止されるので、ドライバーの注意力を散漫化させることがない。
【0044】
(2) 赤の灯火が点滅している信号機がある交差点に進入する際に、車速が低ければ側方監視カメラ11を起動して、側方画像を表示モニタ13に表示させるように構成した。これにより、一旦停止を必要とする交差点にさしかかった際に側方画像が表示モニタ13に表示されるので、ドライバーに交差点の状況を認知させることができ、出会い頭の衝突事故など、交差点で起こりやすい事故などを低減させることができる。
【0045】
(3) 信号機がない、または、信号機があっても動作していない交差点に進入する際に、車速が低ければ側方監視カメラ11を起動して、側方画像を表示モニタ13に表示させるように構成した。これにより、通過に際して必要とする交差点にさしかかった際に側方画像が表示モニタ13に表示されるので、ドライバーに交差点の状況を認知させることができ、出会い頭の衝突事故など、交差点で起こりやすい事故などを低減させることができる。
【0046】
(4) 車両100が道路上を走行していないと判断される場合に、車速が低ければ側方監視カメラ11を起動して、側方画像を表示モニタ13に表示させるように構成した。これにより、たとえば駐車場への進入時や駐車場からの退出時のように車両100の周囲(特に前部側方)の状況を注意深く把握すべき場所で側方画像が表示されるようになるので、ドライバーが容易に周囲の状況を確認できる。
【0047】
(5) 前方画像中に信号機が複数基存在すると判断された場合には、灯器(灯火)に相当する部分を撮像した撮像素子の画素数が最も多い信号機を、前方画像中で車両100に最も近い信号機であると判断するように構成した。また、灯器部分を撮像した撮像素子の画素数から車両100と信号機との距離を算出するように構成した。これにより、前方監視カメラ12に測距のための付加装置や視差を利用する場合のような新たなカメラなどが不要であり、簡単な構成で、車両100に最も近い信号機を認識できるので、コスト増が僅かで済む。
【0048】
(6) 信号機認識部14aで算出された信号機までの距離Daと、信号機間距離算出部14cで算出された、自車位置に最も近い交差点までの距離Rとを比較することで、車両100に最も近い交差点に信号機が存在するか否かを判断するように構成した。これにより、カーナビゲーション装置15の記憶媒体に格納された、信号機の設置状況に関する情報に依存することなく、車両100に最も近い交差点に信号機が存在するか否かを正確に判断できる。したがって、必要なときに確実に側方画像を表示モニタ13に表示でき、ドライバーの周囲状況確認に資する。
【0049】
(7) 前方監視カメラ12で車両100の前方を撮像し、側方監視カメラ11で車両100前部の左右の側方を撮像するように構成した。これにより、簡単な機器構成で車両の前方および側方といった広い範囲を撮像でき、故障が少なくなり信頼性が高い。
【0050】
−−−変形例−−−
(1) 上述の説明では、(A)赤の灯火が点滅している信号機がある交差点に進入する際に、または、(B)信号機がない、または、信号機があっても動作していない交差点に進入する際に、車速が低ければ側方監視カメラ11を起動して、側方画像を表示モニタ13に表示させているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、信号機が赤または赤の点滅の場合、信号機までの距離Rや車速Vに関わらず、側方監視カメラ11はオフのままで、音声による警告や表示モニタ13へ注意すべき旨の表示をするようにしてもよい。
【0051】
(2) 上述の説明では、前方画像中に信号機が複数基存在すると判断された場合には、灯器(灯火)に相当する部分を撮像した撮像素子の画素数が最も多い信号機を、前方画像中で車両100に最も近い信号機であると判断するように構成しているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、前方監視カメラ12にいわゆるステレオカメラを用いて、2台のカメラの視差を利して信号機までの距離を算出するように構成してもよい。これにより、信号機までの距離をより正確に算出できるので、側方監視カメラ11のオンオフおよび側方画像の表示/非表示を精度よく切り替えることができる。
【0052】
(3) 上述の説明では、前方監視カメラ12で車両100の前方を撮像し、側方監視カメラ11で車両100の前部側方を撮像するように構成しているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、画角が180度を超えるカメラを用いることや、プリズム等の光学部材を用いて車両100の周囲の広い範囲を撮像可能に構成することで、車両100の周囲の状況を撮像するカメラの台数を削減してもよい。これにより、コスト増を抑制できる。
【0053】
(4) 上述の説明では、側方監視カメラ11のオンオフおよび側方画像の表示/非表示についての制御を制御装置14で行うように構成しているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、側方監視カメラ11のオンオフおよび側方画像の表示/非表示についての制御をナビゲーション装置15の制御装置で行うように構成してもよい。
【0054】
(5) 上述の説明では、機能スイッチによって、側方監視カメラ11のオンオフする機能、および、側方画像の表示/非表示を切り替える機能を有効とするか無効とするかを決定するように構成しているが、機能スイッチは必須ではない。また、上述した信号機の有無や信号機の点灯状態の判定に際しての処理内容は一例であり、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
【0055】
(6) 上述の説明では、車両100の走行環境が上述した(a)〜(c)に当てはまる場合には、たとえばナビゲーション情報が表示モニタ13に表示されていた場合には、ナビゲーション情報の表示を中止して、側方画像を表示モニタ13に表示するように構成しているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、車両100の走行環境が上述した(a)〜(c)に当てはまる場合にナビゲーション情報が表示モニタ13に表示されていた場合には、ナビゲーション情報の表示を中止することなく、表示モニタ13の一部に側方画像を表示するように構成してもよい。
【0056】
(7) 上述の説明では、ナビゲーション装置15から得られる自車位置およびノードの情報に基づいて、自車位置に最も近い交差点までの距離Rを算出するように構成しているが、本発明は、ナビゲーション装置15から得られる自車位置およびノードの情報に基づいて、距離Rを算出することは必須ではない。少なくとも、前方画像から、上述したように信号機の有無および点灯状態、信号機まで距離を算出し、その算出結果に基づいて側方監視カメラ11のオンオフおよび側方画像の表示/非表示を切り替えるように構成すればよい。これにより、側方監視カメラ11のオンオフおよび側方画像の表示/非表示を適切に切り替えることができる。
【0057】
(8) 上述の説明では、車両100の車速Vの情報をナビゲーション装置15から得るように構成しているが、本発明はこれに限定されない。車速Vの情報が得られるのであれば、情報の出力源はいずれであってもよく、たとえば、車両100に設けられた車速センサから直接、または、車速センサの信号が入力される車両100の走行を制御する制御装置から得てもよい。
(9) 上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。
【0058】
以上の実施の形態およびその変形例において、たとえば、撮像手段は側方監視カメラ11および前方監視カメラ12に、表示手段は表示モニタ13にそれぞれ対応する。
信号機検出手段、表示制御手段、および距離算出手段は制御装置14に対応する。車速検出手段および自車位置検出手段はナビゲーション装置15に対応する。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する際、上記の実施形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係になんら限定も拘束もされない。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明による車両用監視カメラ装置を搭載した車両100を示す図である。
【図2】制御装置14の構成を示すブロック図である。
【図3】道路地図データの構成を示す図である。
【図4】車両100の走行環境と側方監視カメラ11のオンオフの制御との関係をまとめた表である。
【図5】側方画像を表示モニタ13に表示させる動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0060】
11 側方監視カメラ 12 前方監視カメラ
13 表示モニタ 14 制御装置
15 ナビゲーション装置 100 車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも車両前方および車両前部の側方を撮像する撮像手段と、
前記撮影手段で撮像して得た前記車両前方の前方画像および前記車両前部の側方画像を表示する表示手段と、
前記前方画像に基づいて、車両前方の信号機に関する情報(信号機情報)を出力する信号機検出手段と、
前記車両の速度を検出する車速検出手段と、
自車位置を検出する自車位置検出手段と、
前記出力された信号機情報と、前記検出した車速と、前記検出した自車位置と、道路地図データから読み込んだ交差点情報とに基づいて、車両前方に停止すべき交差点が存在するか否かを判定し、前記停止すべき交差点が存在すると判定された場合は、前記側方画像を前記表示手段に表示する表示制御手段とを備えることを特徴とする車両用監視カメラ装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用監視カメラ装置において、
前記表示制御手段は、前記信号機情報に基づいて車両前方の信号機が存在することおよび前記信号機の灯火状態が赤色灯の点滅であることを検出し、かつ、前記検出した自車位置および前記交差点情報から得られる、自車両から前方の交差点までの距離が所定の距離より短く、かつ、前記車速検出手段で検出される前記車両の速度が所定の速度よりも低い場合に、前記撮像手段で撮像して得た前記側方画像を前記表示手段に表示するように制御することを特徴とする車両用監視カメラ装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の車両用監視カメラ装置において、
前記表示制御手段は、前記信号機情報に基づいて車両前方の信号機が存在しないことを検出し、かつ、前記検出した自車位置および前記交差点情報から得られる車両前方の交差点までの距離が所定の距離より短く、かつ、前記車速検出手段で検出される前記車両の速度が所定の速度よりも低い場合に、前記撮像手段で撮像して得た前記側方画像を前記表示手段に表示するように制御することを特徴とする車両用監視カメラ装置。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の車両用監視カメラ装置において、
前記信号機情報に基づいて車両前方の信号機までの距離を算出する距離算出手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記検出した自車位置および前記交差点情報から得られる、自車両から前方の最も近い交差点までの距離と、前記距離算出手段で算出した前記信号機までの距離とに基づいて、前記自車両から前方の最も近い交差点に信号機が存在するか否かを判断し、前記自車両から前方の最も近い交差点には信号機が存在しないと判断すると、前記自車両から前方の最も近い交差点までの距離が所定の距離より短く、かつ、前記車速検出手段で検出される前記車両の速度が所定の速度よりも低い場合に、前記撮像手段で撮像して得た前記側方画像を前記表示手段に表示するように制御することを特徴とする車両用監視カメラ装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用監視カメラ装置において、
前記表示制御手段は、前記検出した自車位置および前記交差点情報に基づいて前記車両が道路上に存在していないと判断され、かつ、前記車速検出手段で検出される前記車両の速度が所定の速度よりも低い場合に、前記撮像手段で撮像して得た前記側方画像を前記表示手段に表示するように制御することを特徴とする車両用監視カメラ装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の車両用監視カメラ装置において、
前記信号機検出手段は、前記車両前方に複数の信号機が存在していることを検出した場合には、前記前方画像に撮像されている前記複数の信号機のうち、最も画素数の多い灯火を有する信号機についての信号機情報を出力することを特徴とする車両用監視カメラ装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の車両用監視カメラ装置において、
前記撮像手段は、前記車両の前方を撮像可能な第1のカメラ、および、前記第1のカメラとは異なるカメラであって前記車両の側方を撮像可能な第2のカメラを含むことを特徴とする車両用監視カメラ装置。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の車両用監視カメラ装置において、
前記撮像手段は、前記車両の前方および側方の双方を撮像可能なカメラであることを特徴とする車両用監視カメラ装置。
【請求項9】
少なくとも車両前方および車両前部の側方を撮像する撮像手段と、
前記撮影手段で撮像して得た前記車両前方の前方画像および前記車両前部の側方画像を表示する表示手段と、
前記前方画像に基づいて、車両前方の信号機に関する情報(信号機情報)を出力する信号機検出手段と、
前記車両の速度を検出する車速検出手段と、
前記出力された信号機情報と、前記検出した車速とに基づいて、車両前方に停止すべき交差点が存在するか否かを判定し、前記停止すべき交差点が存在すると判定された場合は、前記側方画像を前記表示手段に表示する表示制御手段とを備えることを特徴とする車両用監視カメラ装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2008−132894(P2008−132894A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−321291(P2006−321291)
【出願日】平成18年11月29日(2006.11.29)
【出願人】(501348139)株式会社 エイチ・シー・エックス (86)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】