説明

車両用表示装置

【課題】見易さを優先する画像と、表示目的の達成を優先する画像とを、それぞれ適切に表示する車両用表示装置の提供。
【解決手段】車両用表示装置において光源により照明される液晶パネルは、特定時としての異常発生時に警告画像を表示する警告表示画素と、警告表示画素により警告画像を表示しない通常時及び異常発生時にメータ画像を表示するメータ表示画素とを有する。液晶パネル及び光源を制御する制御回路は、第一モードにおいて、メータ表示画素の階調比率及び異常発生時の警告表示画素の階調比率を最大比率RMmax,RWmaxに設定し、車両のライトスイッチがオンすることを条件として第一モードから切換えた第二モードにおいて、メータ表示画素の階調比率よりも異常発生時の警告表示画素の階調比率を大きくする階調処理を実施する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶パネルとその照明用の光源とを備えた車両用表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両において画像を表示する液晶パネルを光源の発光により照明するようにした車両用表示装置の一種として、光源の輝度又は液晶パネルの画素の階調値を可変にしたものが知られている(例えば特許文献1参照)。この種の車両用表示装置では、外光照度が低い夜間等に光源発光輝度又は画素階調値を減少させて、液晶パネルの表示画像の明るさを抑えることにより、当該表示画像の見易さを高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−258783号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述した種の車両用表示装置では、光源発光輝度又は画素階調値を減少させると、液晶パネルの全表示画像についての明るさが抑えられてしまう。そのため、液晶パネルの表示画像のうち、車両異常を警告するための警告画像等といった、ある程度の明るさが必要な画像まで暗く表示されることになってしまい、画像本来の表示目的を達成し得なくなるおそれがある。
【0005】
したがって、本発明は、見易さを優先する画像と、表示目的の達成を優先する画像とを、それぞれ適切に表示する車両用表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、車両において画像を表示する液晶パネルと、発光により液晶パネルを照明する光源と、液晶パネル及び光源を制御する制御手段と、車両のランプをオンオフするためのライトスイッチとを備えた車両用表示装置において、液晶パネルは、特定時に特定画像を表示する特定表示画素と、特定表示画素により特定画像を表示しない通常時及び特定時に通常画像を表示する通常表示画素とを有し、制御手段は、通常表示画素の設定階調値に対する通常表示画素の階調値の比率を通常表示画素の階調比率として制御すると共に、特定表示画素の設定階調値に対する特定表示画素の階調値の比率を特定表示画素の階調比率として制御し、且つ制御手段は、第一モードにおいて、通常表示画素の階調比率及び特定時の特定表示画素の階調比率を最大比率に設定し、車両のライトスイッチがオンすることを条件として第一モードから切換えた第二モードにおいて、通常表示画素の階調比率よりも特定時の特定表示画素の階調比率を大きくする階調処理を実施する。
【0007】
また一方、請求項2に記載の発明は、車両において画像を表示する液晶パネルと、発光により液晶パネルを照明する光源と、液晶パネル及び光源を制御する制御手段と、車両の外光照度を検出する照度センサとを備えた車両用表示装置において、液晶パネルは、特定時に特定画像を表示する特定表示画素と、特定表示画素により特定画像を表示しない通常時及び特定時に通常画像を表示する通常表示画素とを有し、制御手段は、通常表示画素の設定階調値に対する通常表示画素の階調値の比率を通常表示画素の階調比率として制御すると共に、特定表示画素の設定階調値に対する特定表示画素の階調値の比率を特定表示画素の階調比率として制御し、且つ制御手段は、第一モードにおいて、通常表示画素の階調比率及び特定時の特定表示画素の階調比率を最大比率に設定し、照度センサにより検出される外光照度が閾値以下に低下することを条件として第一モードから切換えた第二モードにおいて、通常表示画素の階調比率よりも特定時の特定表示画素の階調比率を大きくする階調処理を実施する。
【0008】
これら請求項1,2に記載の発明によると、通常表示画素及び特定時の特定表示画素の各階調比率が最大比率に設定される第一モードに対して、第二モードの階調処理においては、通常表示画素の階調比率よりも特定時の特定表示画素の階調比率が大きくなる。故に、第二モードの階調処理においては、通常時及び特定時の双方に通常表示画素が表示する通常画像について、明るさを抑えて見易さを高めることができる。また一方で、第二モードのうち階調処理において特定時に特定表示画素が表示する特定画像については、明るさを確保して表示目的の達成を図ることができる。以上によれば、見易さを優先する通常画像と、表示目的の達成を優先する特定画像とを、それぞれ適切に表示することができるのである。
【0009】
尚、通常表示画素の階調比率の基準となる設定階調値と、特定表示画素の階調比率の基準となる設定階調値とは、相異なっていてもよいし、同一であってもよい。
【0010】
ここで、一般に車両のライトスイッチは、外光照度が低下すると、オンされる。そこで、請求項1に記載の発明によると、制御手段は、車両のライトスイッチがオンすることを条件として、第一モードから第二モードへ切換える。故に、ライトスイッチのオンにより第一モードから切換えられた第二モードの階調処理においては、低下した外光照度に応じて通常画像の明るさを抑える一方で、特定画像の明るさについてはその表示目的を達成可能な程度に確保することができる。
【0011】
また一方、請求項2に記載の発明によると、制御手段は、照度センサにより検出される外光照度が閾値以下に低下することを条件として、第一モードから第二モードへ切換える。故に、外光照度の低下により第一モードから切換えられた第二モードの階調処理においては、当該低下した外光照度に応じて通常画像の明るさを抑える一方で、特定画像の明るさについてはその表示目的を達成可能な程度に確保することができる。
【0012】
請求項3に記載の発明によると、第二モードの階調処理において制御手段は、通常表示画素の階調比率を可変にすると共に特定時の特定表示画素の階調比率を一定に保持する。故に、第二モードの階調処理においては、通常表示画素の階調比率を変化させて通常画像の明るさを適宜に抑えつつ、特定表示画素の階調比率を一定に保持して特定画像の明るさを通常画像の明るさにかかわらずに確保することができる。したがって、通常画像に対する特定画像の相対的な明るさを高めて、当該特定画像本来の表示目的を達成することが可能となるのである。
【0013】
請求項4に記載の発明によると、車両の乗員からの入力を受ける入力手段であって、特定画像及び通常画像を含む画像の明るさを調整するための調整値を入力として受ける入力手段を備え、第二モードの階調処理において制御手段は、通常表示画素の階調比率を入力調整値の変化に対して設定比率から減少させると共に特定時の特定表示画素の階調比率を当該設定比率に保持する。これによれば、乗員からの入力調整値に応じて通常表示画素の階調比率を、特定表示画素の階調比率よりも確実に減少させることができるので、特定画像の表示目的を損なうことなく、通常画像の明るさを乗員の嗜好に合わせることが可能となる。
【0014】
請求項5に記載の発明によると、第二モードにおいて制御手段は、階調処理としてのメイン階調処理と、通常表示画素の階調比率を乗員からの入力調整値の変化に対して、メイン階調処理と同一の設定比率から増大させると共に特定時の特定表示画素の階調比率を当該設定比率に保持することで、通常表示画素の階調比率よりも特定時の特定表示画素の階調比率を小さくするサブ階調処理と、を入力調整値に応じて実施する。これによれば、乗員からの入力調整値に応じて通常表示画素の階調比率を特定表示画素の階調比率よりも減少させることと、入力調整値に応じて通常表示画素の階調比率を特定表示画素の階調比率よりも増大させることとを、乗員によって選択可能となる。したがって、通常画像の明るさを抑えてその見易さを確保する場合だけでなく、乗員の嗜好に合わせて通常画像を明るく表示するような場合にも、対処することができるのである。
【0015】
請求項6に記載の発明によると、第二モードの階調処理において前記制御手段は、通常表示画素の階調比率と特定時の特定表示画素の階調比率とをそれぞれ一定に保持する。故に、第二モードの階調処理においては、特定表示画素の階調比率を通常表示画素の階調比率よりも大きく保持することができるので、通常画像に対する特定画像の相対的な明るさを定常的に高めて、当該特定画像本来の表示目的を達成することが可能となる。
【0016】
請求項7に記載の発明によると、第一モードにおいて制御手段は、通常表示画素の階調比率を一定に保持する。これにより、第一モードにおいては、通常表示画素の階調比率を固定して液晶パネルの制御処理を簡略化することができる。
【0017】
請求項8に記載の発明によると、第一モードから第二モードへ切換える切換時において制御手段は、通常表示画素の階調比率を一定に保持し、第二モードにおいて制御手段は、通常表示画素の階調比率を、当該切換時に保持した比率以下の範囲に制御する。
【0018】
これにより、請求項8に記載の発明では、例えば請求項3に記載の発明のように第二モードの階調処理にて通常表示画素の階調比率を可変にする場合、通常表示画素の階調比率の可変制御を第二モードに限定して実施することが可能になる。したがって、そのような場合には、通常表示画素の階調比率の可変範囲を可及的に大きく確保して、通常画像の明るさの調整自由度を高めることができるのである。
【0019】
請求項9に記載の発明によると、第一モードから第二モードへ切換える切換時において制御手段は、切換前に比して通常表示画素の階調比率を減少させ、第二モードにおいて制御手段は、通常表示画素の階調比率を、当該切換時に減少させた比率以下の範囲に制御する。これにより第一モードから第二モードへの切換時には、通常画像の明るさについて、通常表示画素の階調比率の減少分に応じた変化を、生じさせることができる。したがって、第一モードから第二モードへの切換時において、通常画像の明るさを劇的に変化させて減り張りを付けることができるのである。
【0020】
請求項10に記載の発明によると、第一モードにおいて制御手段は、通常表示画素の階調比率を可変にする。これによれば、第二モードの階調処理のみならず、第一モードにおいても通常表示画素の階調比率を変化させて、通常画像の明るさを車両の乗員の嗜好に適合した明るさに調整することが可能となる。
【0021】
請求項11に記載の発明によると、制御手段は、通常表示画素の階調比率について、第二モードの階調処理における可変範囲を第一モードにおける可変範囲よりも大きくする。これによれば、第二モードの階調処理における通常表示画素の階調比率の可変範囲を可及的に大きく確保して、通常画像の明るさの調整自由度を高めることができるのである。
【0022】
請求項12に記載の発明によると、制御手段は、通常表示画素の階調比率について、第二モードの階調処理における上限比率を第一モードにおける最大比率よりも小さくする。これにより、第二モードの階調処理においては、通常画像の最大明るさを抑えてその見易さを確実に高めることができる。尚、ここで通常表示画素の階調比率については、第二モードの階調処理における上限比率を第一モードにおける最大比率よりも小さくする代わりに、例えば請求項13に記載の発明の如く、第二モードの階調処理における上限比率を第一モードにおける最大比率と同一にしてもよい。
【0023】
請求項14に記載の発明によると、第一モードにおいて制御手段は、特定時の特定表示画素の階調比率を第二モードの階調処理と同一の比率に保持する。これによれば、第一モードにおいてのみならず、第二モードの階調処理においても、特定時の特定画像を可及的に明るく表示して、特定画像本来の表示目的を十分に達成することが可能になるのである。尚、ここで、第一モードにおける特定時の特定表示画素の階調比率については、第二モードにおける階調処理と同一の比率に保持する代わりに、例えば請求項15に記載の発明の如く、階調処理よりも大きな比率に保持してもよい。
【0024】
請求項16に記載の発明によると、第二モードの階調処理において制御手段は、通常表示画素の階調比率を一定に保持すると共に特定時の特定表示画素の階調比率を可変にする。故に、第二モードの階調処理においては、特定表示画素の階調比率を変化させて、特定画像の明るさをその表示目的を達成可能な程度に確保することができる。それと共に、第二モードの階調処理においては、通常表示画素の階調比率を特定表示画素の階調比率よりも小さく保持して、通常画像の明るさを確実に抑えることが可能となる。
【0025】
請求項17に記載の発明によると、車両の乗員からの入力を受ける入力手段であって、特定画像及び通常画像を含む画像の明るさを調整するための調整値を入力として受ける入力手段を備え、第二モードの階調処理において制御手段は、通常表示画素の階調比率を設定比率に保持すると共に特定時の特定表示画素の階調比率を入力調整値の変化に対して当該設定比率から増大させる。これによれば、乗員からの入力調整値に応じて特定表示画素の階調比率を、通常表示画素の階調比率よりも確実に増大させることができるので、通常画像に対する特定画像の相対的な明るさを高めつつ、当該特定画像の明るさを乗員の嗜好に合わせることが可能となる。
【0026】
請求項18に記載の発明によると、第二モードにおいて制御手段は、階調処理としてのメイン階調処理と、通常表示画素の階調比率をメイン階調処理と同一の設定比率に保持すると共に特定時の特定表示画素の階調比率を乗員からの入力調整値の変化に対して当該設定比率から減少させることで、通常表示画素の階調比率よりも特定時の特定表示画素の階調比率を小さくするサブ階調処理と、を入力調整値に応じて実施する。これによれば、乗員からの入力調整値に応じて特定表示画素の階調比率を通常表示画素の階調比率よりも増大させることと、入力調整値に応じて特定表示画素の階調比率を通常表示画素の階調比率よりも減少させることとを、乗員によって選択可能となる。したがって、特定画像の明るさを確保してその表示目的の達成を図る場合だけでなく、乗員の嗜好に合わせて特定画像の明るさを抑えるような場合にも、対処することができるのである。
【0027】
請求項19に記載の発明によると、第二モードの階調処理において制御手段は、通常表示画素の階調比率と特定時の特定表示画素の階調比率とをそれぞれ可変にする。故に、第二モードの階調処理においては、通常表示画素の階調比率を変化させて、通常画像の明るさを適宜に抑えつつ、特定表示画素の階調比率も変化させて、特定画像の明るさをその表示目的を達成可能な程度に確保することができるのである。
【0028】
請求項20に記載の発明によると、車両の乗員からの入力を受ける入力手段であって、特定画像及び通常画像を含む画像の明るさを調整するための調整値を入力として受ける入力手段を備え、第二モードの階調処理において制御手段は、通常表示画素の階調比率と特定時の特定表示画素の階調比率とを入力調整値の変化に対して同一の設定比率から減少させる。これによれば、特定表示画素の階調比率が通常表示画素の階調比率よりも大きくなるようにして、それらの階調比率を乗員からの入力調整値に応じて変化させる階調処理を、確実に実現することができる。したがって、通常画像の見易さと特定画像の明るさとを共に確保しつつ、それら画像の明るさを乗員の嗜好に合わせることが可能となるのである。
【0029】
請求項21に記載の発明によると、第二モードにおいて制御手段は、階調処理としてのメイン階調処理と、通常表示画素の階調比率と特定時の特定表示画素の階調比率とを乗員からの入力調整値の変化に対して、メイン階調処理と同一の設定比率から増大させることで、通常表示画素の階調比率よりも特定時の特定表示画素の階調比率を小さくするサブ階調処理と、を入力調整値に応じて実施する。これによれば、特定表示画素の階調比率が通常表示画素の階調比率よりも大きい関係を維持してそれら階調比率を変化させることと、特定表示画素の階調比率が通常表示画素の階調比率よりも小さい関係を維持してそれら階調比率を変化させることとを、乗員によって選択可能となる。したがって、特定画像の明るさを確保して相対的な通常画像の明るさを抑えるような場合だけでなく、通常画像の明るさを確保して相対的な特定画像の明るさを抑えるような場合にも、対処することができるのである。
【0030】
請求項22に記載の発明によると、第一モードにおいて制御手段は、通常表示画素の階調比率を一定に保持する。これにより、第一モードにおいては、通常表示画素の階調比率を固定して液晶パネルの制御処理を簡略化することができる。
【0031】
請求項23に記載の発明によると、第一モードから第二モードへ切換える切換時において制御手段は、通常表示画素の階調比率を一定に保持し、第二モードにおいて制御手段は、通常表示画素の階調比率を、当該切換時に保持した比率以下の範囲に制御する。
【0032】
これにより、請求項23に記載の発明では、例えば請求項19に記載の発明のように第二モードの階調処理にて通常表示画素の階調比率を可変にする場合、通常表示画素の階調比率の可変制御を第二モードに限定して実施することが可能になる。したがって、そのような場合には、通常表示画素の階調比率の可変範囲を可及的に大きく確保して、通常画像の明るさの調整自由度を高めることができるのである。
【0033】
請求項24に記載の発明によると、第一モードから第二モードへ切換える切換時において制御手段は、切換前に比して通常表示画素の階調比率を減少させ、第二モードにおいて制御手段は、通常表示画素の階調比率を、当該切換時に減少させた比率以下の範囲に制御する。これにより第一モードから第二モードへの切換時には、通常画像の明るさについて、通常表示画素の階調比率の減少分に応じた変化を、生じさせることができる。したがって、第一モードから第二モードへの切換時において、通常画像の明るさを劇的に変化させて減り張りを付けることができるのである。
【0034】
請求項25に記載の発明によると、第一モードにおいて制御手段は、通常表示画素の階調比率を可変にする。これによれば、第二モードの階調処理のみならず、第一モードにおいても通常表示画素の階調比率を変化させて、通常画像の明るさを車両の乗員の嗜好に適合した明るさに調整することが可能となる。
【0035】
請求項26に記載の発明によると、制御手段は、通常表示画素の階調比率について、第二モードの階調処理における可変範囲を第一モードにおける可変範囲よりも大きくする。これによれば、第二モードの階調処理における通常表示画素の階調比率の可変範囲を可及的に大きく確保して、通常画像の明るさの調整自由度を高めることができるのである。
【0036】
請求項27に記載の発明によると、制御手段は、通常表示画素の階調比率について、第二モードの階調処理における上限比率を第一モードにおける最大比率よりも小さくする。これにより、第二モードの階調処理においては、通常画像の最大明るさを抑えてその見易さを確実に高めることができる。尚、ここで通常表示画素の階調比率については、第二モードの階調処理における上限比率を第一モードにおける最大比率よりも小さくする代わりに、例えば請求項28に記載の発明の如く、第二モードの階調処理における上限比率を第一モードにおける最大比率と同一にしてもよい。
【0037】
請求項29に記載の発明によると、第一モードにおいて制御手段は、特定時の特定表示画素の階調比率を可変にする。これによれば、第二モードの階調処理のみならず、第一モードにおいても特定表示画素の階調比率を変化させて、特定画像の明るさをその表示目的を達成可能な程度に確保することができるのである。
【0038】
請求項30に記載の発明によると、制御手段は、特定時の特定表示画素の階調比率について、第二モードの階調処理における上限比率を第一モードにおける最大比率と同一にする。これによれば、第一モードのみならず、第二モードの階調処理においても、特定画像の最大明るさを可及的に大きくすることが可能になるので、特定画像本来の表示目的が損なわれ難くなる。尚、ここで、特定時の特定表示画素の階調比率については、第二モードの階調処理における上限比率を第一モードにおける最大比率と同一にする代わりに、例えば請求項31に記載の発明の如く、第二モードの階調処理における上限比率を第一モードにおける最大比率よりも小さくしてもよい。
【0039】
請求項32に記載の発明によると、第一モードにおいて制御手段は、特定時の特定表示画素の階調比率を一定に保持する。これにより、第一モードにおいては、特定表示画素の階調比率を固定して液晶パネルの制御処理を簡略化することができる。
【0040】
請求項33に記載の発明によると、制御手段は、特定時の特定表示画素の階調比率について、第二モードの階調処理における上限比率を第一モードにおける保持比率と同一にする。これによれば、第一モードのみならず、第二モードの階調処理においても、特定画像の最大明るさを可及的に大きくすることが可能になるので、特定画像本来の表示目的が損なわれ難くなる。尚、ここで特定時の特定表示画素の階調比率については、第二モードの階調処理における上限比率を第一モードにおける保持比率と同一にする代わりに、例えば請求項34に記載の発明の如く、第二モードの階調処理における上限比率を第一モードにおける保持比率よりも小さくしてもよい。
【0041】
請求項35に記載の発明によると、制御手段は、第一モード及び第二モードの双方において階調処理を実施する。これによれば、通常表示画素の階調比率及び特定時の特定表示画素の階調比率について、前者よりも後者を大きくするように変化させる階調処理が、第一モード及び第二モードの双方において実現されることになる。したがって、通常画像に対する特定画像の相対的な明るさを乗員の嗜好に合わせた形で高めて特定画像の表示目的を達成することが、可能となるのである。
【0042】
請求項36に記載の発明によると、制御手段は、第二モードの間、階調処理を実施する。これによれば、第二モードの間は、特定時の特定表示画素の階調比率を通常表示画素の階調比率よりも大きくする階調処理を実施して、特定画像の表示目的を継続的に達成することが可能となる。
【0043】
請求項37に記載の発明によると、車両の乗員からの入力を受ける入力手段を備え、制御手段は、第二モードにおいて入力手段が受ける入力に応じて階調処理を実施する。これによれば、特定画像の明るさが確保されて相対的な通常画像の明るさが抑えられた表示を乗員が希望するときを狙って、特定時の特定表示画素の階調比率を通常表示画素の階調比率よりも大きくすることができるので、ジャストインタイムな乗員支援が可能となるのである。
【0044】
請求項38に記載の発明によると、制御手段は、光源を発光させる第一モードと、当該第一モードよりも低い輝度にて光源を発光させる第二モードとを、設定する。
【0045】
これにより、請求項38に記載の発明では、第一モードよりも光源発光輝度が低い第二モードの階調処理においては、通常時及び特定時の双方に通常表示画素が表示する通常画像について、明るさを抑えて見易さを高めることができる。また一方で、第一モードよりも光源発光輝度が低い第二モードのうち階調処理において、特定時に特定表示画素が表示する特定画像については、明るさを確保して表示目的の達成を図ることができる。以上によれば、見易さを優先する通常画像と、表示目的の達成を優先する特定画像とを、それぞれ適切に表示することができるのである。
【0046】
請求項39に記載の発明によると、第二モードの階調処理において制御手段は、光源の発光輝度を一定に保持する。これにより第二モードにおいては、光源発光輝度を第一モードよりも低い範囲で固定することができるので、特定画像及び通常画像の明るさをそれぞれ特定表示画素及び通常表示画素の階調比率によって正確に設定可能となる。
【0047】
請求項40に記載の発明によると、第二モードの階調処理において制御手段は、光源の発光輝度を、第一モードよりも低い範囲で可変にする。これにより、第二モードの階調処理においては、光源の発光輝度を第一モードよりも低い範囲で変化させて、通常画像の明るさ及び特定画像の明るさを車両の乗員の嗜好に合わせた形で同時的に抑えることができる。しかも、階調処理においては、通常表示画素の階調比率よりも特定時の特定表示画素の階調比率が大きくされるので、特定画像本来の表示目的を損なうことなく、通常画像の見易さを高めることができるのである。
【0048】
請求項41に記載の発明によると、特定画像は、車両の乗員に注意を喚起するために車両の異常を警告する警告画像を含み、通常画像は、車両の状態値を指示するためのメータ画像を含む。これによれば、第二モードの階調処理において、メータ画像の明るさを抑えて見易くする一方、警告画像の明るさを確保して、注意喚起対象である車両異常の警告性を高めることができる。
【0049】
請求項42に記載の発明によると、特定画像は、車両の乗員に注意を喚起するために車両の外界を撮像してなる外界画像を含み、通常画像は、車両の状態値を指示するためのメータ画像を含む。これによれば、第二モードの階調処理において、メータ画像の明るさを抑えて見易くする一方、外界画像の明るさを確保して、車両外界に対する注意喚起を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の第一実施形態の画素階調比率について説明するための模式図である。
【図2】本発明の第一実施形態による車両用表示装置の概略構成を示す断面図である。
【図3】本発明の第一実施形態による車両用表示装置の電気回路構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第一実施形態の通常時における液晶パネルの画面表示を示す正面図である。
【図5】本発明の第一実施形態の異常発生時における液晶パネルの画面表示を示す正面図である。
【図6】本発明の第一実施形態の通常時における液晶パネルの画面を拡大して示す模式図である。
【図7】本発明の第一実施形態の異常発生時における液晶パネルの画面を拡大して示す模式図である。
【図8】本発明の第一実施形態の光源発光輝度について説明するための模式図である。
【図9】本発明の第一実施形態の画像表示状態について説明するための模式図である。
【図10】本発明の第一実施形態の画素階調比率について特徴的な相関を説明するための模式図である。
【図11】本発明の第一実施形態の制御フローを示すフローチャートである。
【図12】本発明の第一実施形態の第一モードルーチンを示すフローチャートである。
【図13】本発明の第一実施形態の第二モードルーチンを示すフローチャートである。
【図14】本発明の第一実施形態の画素階調比率について例示説明するための模式図である。
【図15】本発明の第二実施形態の画素階調比率について説明するための模式図である。
【図16】本発明の第二実施形態の画像表示状態について説明するための模式図である。
【図17】本発明の第二及び第四実施形態の画素階調比率について特徴的な相関を説明するための模式図である。
【図18】本発明の第二実施形態の第二モードルーチンを示すフローチャートである。
【図19】本発明の第三実施形態の画素階調比率について説明するための模式図である。
【図20】本発明の第三実施形態の画像表示状態について説明するための模式図である。
【図21】本発明の第三実施形態の第一モードルーチンを示すフローチャートである。
【図22】本発明の第四実施形態の画素階調比率について説明するための模式図である。
【図23】本発明の第四実施形態の画像表示状態について説明するための模式図である。
【図24】本発明の第五実施形態の画素階調比率について説明するための模式図である。
【図25】本発明の第五実施形態の画像表示状態について説明するための模式図である。
【図26】本発明の第五実施形態の画素階調比率について特徴的な相関を説明するための模式図である。
【図27】本発明の第五実施形態の第一モードルーチンを示すフローチャートである。
【図28】本発明の第五実施形態の第二モードルーチンを示すフローチャートである。
【図29】本発明の第六実施形態の画素階調比率について説明するための模式図である。
【図30】本発明の第六実施形態の画像表示状態について説明するための模式図である。
【図31】本発明の第六実施形態の画素階調比率について特徴的な相関を説明するための模式図である。
【図32】本発明の第六実施形態の第二モードルーチンを示すフローチャートである。
【図33】本発明の第七実施形態の画素階調比率について説明するための模式図である。
【図34】本発明の第七実施形態の画像表示状態について説明するための模式図である。
【図35】本発明の第七実施形態の画素階調比率について特徴的な相関を説明するための模式図である。
【図36】本発明の第八実施形態の画素階調比率について説明するための模式図である。
【図37】本発明の第八実施形態の画像表示状態について説明するための模式図である。
【図38】本発明の第八実施形態の画素階調比率について特徴的な相関を説明するための模式図である。
【図39】本発明の第八実施形態の第二モードルーチンを示すフローチャートである。
【図40】本発明の第九実施形態の画素階調比率について特徴的な相関を説明するための模式図である。
【図41】本発明の第十実施形態の画素階調比率について説明するための模式図である。
【図42】本発明の第十実施形態の画素階調比率について特徴的な相関を説明するための模式図である。
【図43】本発明の第十実施形態の第二モードルーチンを示すフローチャートである。
【図44】本発明の第十一実施形態の画素階調比率について特徴的な相関を説明するための模式図である。
【図45】本発明の第十二実施形態の画素階調比率について説明するための模式図である。
【図46】本発明の第十二実施形態の画素階調比率について特徴的な相関を説明するための模式図である。
【図47】本発明の第十三実施形態の画素階調比率について説明するための模式図である。
【図48】本発明の第十三実施形態の画素階調比率について特徴的な相関を説明するための模式図である。
【図49】本発明の第十四実施形態の画素階調比率について説明するための模式図である。
【図50】本発明の第十四実施形態の画素階調比率について特徴的な相関を説明するための模式図である。
【図51】本発明の第十五実施形態の画素階調比率について説明するための模式図である。
【図52】本発明の第十五実施形態の画素階調比率について特徴的な相関を説明するための模式図である。
【図53】本発明の第十六実施形態の光源発光輝度について説明するための模式図である。
【図54】本発明の第十六実施形態の画像表示状態について説明するための模式図である。
【図55】本発明の第十六実施形態の第二モードルーチンを示すフローチャートである。
【図56】本発明の第十七実施形態による車両用表示装置の電気回路構成を示すブロック図である。
【図57】本発明の第十七実施形態において、外界画像の表示が許可された場合の通常時における液晶パネルの画面表示を示す正面図である。
【図58】本発明の第十七実施形態の光源発光輝度について説明するための模式図である。
【図59】本発明の第十七実施形態の画素階調比率について説明するための模式図である。
【図60】本発明の第十七実施形態の画像表示状態について説明するための模式図である。
【図61】本発明の第十七実施形態において、外界画像の表示が許可された場合の通常時における液晶パネルの画面を拡大して示す模式図である。
【図62】本発明の第十七実施形態において、外界画像の表示が許可された場合の異常発生時における液晶パネルの画面表示を示す正面図である。
【図63】本発明の第十七実施形態において、外界画像の表示が禁止された場合の通常時における液晶パネルの画面表示を示す正面図である。
【図64】本発明の第十七実施形態において、外界画像の表示が禁止された場合の異常発生時における液晶パネルの画面表示を示す正面図である。
【図65】本発明の第十七実施形態の画素階調比率について特徴的な相関を説明するための模式図である。
【図66】本発明の第十七実施形態の制御フローを示すフローチャートである。
【図67】本発明の第十七実施形態の第一モードルーチンを示すフローチャートである。
【図68】本発明の第十七実施形態の表示禁止第二モードルーチンを示すフローチャートである。
【図69】本発明の第十七実施形態の表示許可第二モードルーチンを示すフローチャートである。
【図70】本発明の第一〜第十七実施形態に特有の変形形態による光源発光輝度について説明するための模式図である。
【図71】本発明の第一〜第十七実施形態に特有の変形形態による光源発光輝度について説明するための模式図である。
【図72】本発明の第一〜第十七実施形態に特有の変形形態によるメータ表示画素の階調比率について説明するための模式図である。
【図73】本発明の第一〜第十七実施形態に特有の変形形態による警告表示画素の階調比率について説明するための模式図である。
【図74】本発明の第十八実施形態の画素階調値について例示説明するための模式図である。
【図75】本発明の第十八実施形態の光源発光輝度について説明するための模式図である。
【図76】本発明の第十八実施形態の画素階調値について説明するための模式図である。
【図77】本発明の第十八実施形態の画像表示状態について説明するための模式図である。
【図78】本発明の第十八実施形態の第一モードルーチンを示すフローチャートである。
【図79】本発明の第十八実施形態の第二モードルーチンを示すフローチャートである。
【図80】本発明の第十九実施形態の画素階調値について説明するための模式図である。
【図81】本発明の第十九実施形態の画像表示状態について説明するための模式図である。
【図82】本発明の第十九実施形態の第二モードルーチンを示すフローチャートである。
【図83】本発明の第二十実施形態の画素階調値について説明するための模式図である。
【図84】本発明の第二十実施形態の画像表示状態について説明するための模式図である。
【図85】本発明の第二十実施形態の第一モードルーチンを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0052】
(第一実施形態)
図2は、本発明の第一実施形態による車両用表示装置1の概略構成を示し、図3は、当該装置1の電気回路構成を示している。以下、車両用表示装置1の構成を説明する。
【0053】
図2に示すように車両用表示装置1は、液晶パネル10、光源40、制御回路50、スイッチ52,53及びセンサ54,55,56等から構成されている。
【0054】
液晶パネル10は例えばTFT透過液晶パネルであり、画面12が車両の座席側を向くようにして車両の車室内前方に設置される。この液晶パネル10の画面12は、マトリクス状に配された複数の画素を有するドットマトリクス型であり、それらの画素が画像信号に従って駆動制御されることにより画像表示を実現する。ここで、本実施形態において液晶パネル10の画素は、赤,緑,青のカラーフィルタがそれぞれ配設された三色のサブ画素R,G,Bからなり、液晶パネル10の駆動回路14(図3参照)には、それらサブ画素についての階調値を画素毎に選択する画像信号が与えられるようになっている。
【0055】
詳細には、図14に例示するように本実施形態においては、同一画素を構成して特定の色合い(色相)を表現するサブ画素のうち、その色合い表現に濃度が必要とされるサブ画素について、階調値が0よりも大きく且つ設定階調値以下の範囲となるように、当該設定階調値に対する比率(以下、単に「階調比率」と言う)が決定される。尚、色合い表現に必要なサブ画素が複数存在する場合には、それら各サブ画素についての階調比率が互いに同一比率に設定されることによって、色合いが変わらないようにすることが重要となる。これは、色合いが変わらないことによって、表示が車両の乗員にとって見易くなり、見間違えを防止することができるからである。
【0056】
そして、本実施形態においては、色合い表現に必要なサブ画素について上記の如く決定した階調比率を成立させる階調値を選択すると共に、残りのサブ画素の階調値として0を選択する画像信号が、駆動回路14に与えられるのである。そこで、以下では説明を判り易くするために、画素を構成するサブ画素のうち、色合い表現に必要なサブ画素についての階調比率を「画素の階調比率」として、説明する。
【0057】
ここで、色合い表現に必要なサブ画素の階調値について階調比率の基準となる設定階調値としては、例えば図14に示す0〜63の64段階の階調値を有するカラーパレットテーブルが制御回路50の後述の画像メモリ58に記憶されており、それら64段階の階調値の中から適宜の数値に設定することが可能である。具体的に、図14に示す例においては、赤色表現に必要なサブ画素Rの場合は63が設定階調値とされ、黄色表現に必要なサブ画素R,Gの場合はそれぞれ63,31が設定階調値とされ、白色表現に必要なサブ画素R,G,Bの場合はそれぞれ63,63,63が設定階調値とされている。このように設定階調値は、選択される階調値のうち最大値となるものであり、したがって、この設定階調値のときの階調比率が最大比率としての100%となる。ここで特に本実施形態では、光源40を減光しない後述の第一モードにおいて設定階調値の選択により画像の輝度が最大となるときの階調比率が、最大比率とされている。
【0058】
尚、設定階調値については、例えば64段階の階調値が画像メモリ58に記憶されていたとしても、64及び0以外の数値としてもよい。具体的に、図14に示す例の黄色表現においては、最大比率100%のときのサブ画素Gの設定階調値を31としており、故に、サブ画素Gの階調比率を50%に変更するときには、サブ画素Gの階調値として15を選択するようになっている。またこれに準じて、例えば赤色表現に必要なサブ画素Rの設定階調値を31とし、サブ画素Rの階調値として15を選択することにより、サブ画素Rの階調比率を最大比率100%から50%に変更するようにしても、勿論よいのである。
【0059】
光源40は、発光ダイオード42及び拡散板44を備えている。発光ダイオード42は例えばチップタイプであり、液晶パネル10の斜め後方に配置されている。発光ダイオード42は、その電源回路48(図3参照)へ与えられる駆動信号に応じた輝度の光を放射する。拡散板44は光透過性の樹脂で平板状に形成されており、液晶パネル10の後方に当該パネル10と平行に配置されている。拡散板44は、隣接して位置する発光ダイオード42の放射光を拡散して、液晶パネル10側の発光面46から出射することにより、発光面46の発光輝度をその全域に亘って略均一化する。以上の構成の光源40は、発光面46における発光により液晶パネル10を後方から透過照明するバックライトとして機能し、液晶パネル10の画面12に表示される画像を発光させる。
【0060】
「制御手段」としての制御回路50は例えばマイクロコンピュータであり、発光ダイオード42の後方に配置されている。図3に示すように制御回路50は、液晶パネル10の駆動回路14と光源40の発光ダイオード42の電源回路48とに電気接続されている。また、制御回路50は、車両に搭載されたライトスイッチ52、液晶調整スイッチ53、状態値センサ54、異常センサ55、照度センサ56等にも電気接続されている。このような電気接続形態の制御回路50は、スイッチ52,53及びセンサ54,55,56からの信号に基づいて、駆動回路14へ与える画像信号及び電源回路48へ与える駆動信号を生成し、液晶パネル10の表示作動及び光源40の発光作動を制御する。尚、特に液晶パネル10の表示作動の制御については、画像メモリ(例えば画像ROM)58に記憶されている画像データに基づいて制御回路50が画像信号を生成することによって、実現される。
【0061】
ここでライトスイッチ52は、車両の所定のランプをオンオフするためのスイッチであり、特に本実施形態では操作位置として、テールランプオンの車幅灯オン位置及び前照灯オン位置並びにテールランプオフの全灯オフ位置を有している。これにより車両の乗員(以下、単に「乗員」と言う)は、ライトスイッチ52を希望の位置に操作することで、当該操作位置に対応したオンオフ指令を入力可能となっている。液晶調整スイッチ53は、液晶パネル10の画面12に表示される画像の明るさを調整するためのスイッチであり、特に本実施形態では、当該明るさについて規定された複数段階(例えば十段階)の調整値に対応する複数の操作位置を有している。これにより乗員は、液晶調整スイッチ53を希望の位置に操作することで、当該操作位置に対応した調整値を入力可能となっている。
【0062】
以上の各スイッチ52,53は、それぞれ操作位置に対応した入力内容を表す信号を、制御回路50へと送信する。このように各スイッチ52,53は、乗員からの入力を受ける「入力手段」として機能する。
【0063】
状態値センサ54は、液晶パネル10の画面12に画像として表示させる車両の状態値、本実施形態では車速を検出する。異常センサ55は、車両に発生した異常、本実施形態ではエンジン冷却水の水温異常を検出する。照度センサ56は、車両の外光の照度を検出する。これらの各センサ54,55,56は、それぞれの検出結果を表す信号を制御回路50へ送信する。
【0064】
次に、液晶パネル10の表示画像について、図4,5を参照しつつ説明する。尚、図4は、通常時における液晶パネル10の画面12の表示を示し、図5は、「特定時」としての車両の異常発生時における画面12の表示を示している。
【0065】
図4,5に示すように液晶パネル10の画面12は、画像60,70,80等を表示することによりコンビネーションメータとして機能する。
【0066】
具体的にメータ画像60は、本実施形態では車両の状態値として、状態値センサ54の検出した車速を乗員へ指示するための画像である。したがって、メータ画像60は、図4に示す通常時においても、図5に示す異常発生時においても、表示されるようになっている。ここで本実施形態のメータ画像60は、目盛画像60a、数字画像60b及び指針画像60cを含んでなる。目盛画像60a及び数字画像60bは、円周方向に並ぶように複数ずつ固定表示され、指針画像60cは、車速に応じた箇所の画像60a,60bを指すように可動表示される。尚、ここで図4,5では、見易さを重視するため、それぞれ複数ずつの画像60a,60b,60cのうち一部に対してのみに符号を付している。
【0067】
警告画像70は、本実施形態では車両の異常として、エンジン冷却水の水温異常を異常センサ55が検出したときに、当該異常発生の旨を乗員へ警告するための画像である。したがって、警告画像70は、図5に示す異常発生時には表示されるが、図4に示す通常時には背景画像80と同化して、見かけ上、表示されないようになっている。
【0068】
背景画像80は、メータ画像60及び警告画像70の周囲に配されて、それらの画像60,70を際立たせるための画像である。したがって、背景画像80は、図4に示す通常時においても、図5に示す異常発生時においても、常に一定の明るさにて表示されるようになっている。
【0069】
尚、メータ画像60が「通常画像」に相当するものであり、警告画像70が「特定画像」に相当するものである。
【0070】
次に、液晶パネル10の画面12の構成画素による画像表示について、図6,7を参照しつつ説明する。尚、図6は、通常時における液晶パネル10の画面12の一部分を拡大して模式的に示し、図7は、異常発生時における画面12の別の部分を拡大して模式的に示している。ここで図6,7では、見易さを重視して、それぞれ複数ずつの画素62,72,82のうち一部に対してのみに符号を付している。
【0071】
図6に示すようにメータ画像60は、その輪郭線を表す太線内のメータ表示画素62の階調値が制御回路50からの画像信号に従って制御されることにより、表示される。図7に示すように警告画像70は、その輪郭線を表す太線内の警告表示画素72の階調値が制御回路50からの画像信号に従って制御されることにより、表示される。図6,7に示すように背景画像80は、他の画像60,70の輪郭線を表す太線外の背景表示画素82の階調値が制御回路50からの画像信号に従って制御されることにより、表示される。
【0072】
尚、メータ表示画素62が「通表表示画素」に相当するものであり、警告表示画素72が「特定表示画素」に相当するものである。
【0073】
次に、車両用表示装置1の表示作動について、図1,8〜10を参照しつつ説明する。尚、図1,10は画素階調比率について、また図8は光源発光輝度について、さらに図9は画像表示状態(明るさ等)について、説明するためのものである。
【0074】
(1)第一モード
制御回路50は、全灯オフ位置を表すライトスイッチ52からの信号と、閾値Iを超える外光照度を表す照度センサ56からの信号とのうち少なくとも一方を受信する場合には、制御モードを第一モードに設定する。したがって、第一モードは、通常、外光照度の高い昼間に実現されることとなる。
【0075】
このように設定された第一モードの制御回路50は、通常時及び異常発生時のいずれにおいても、光源40を制御してその発光面46の発光輝度(以下、単に「発光輝度」と言う)を最高輝度Lmax(図8)に保持すると共に、背景表示画素82の階調比率を固定比率RWfixに制御して背景画像80の明るさを一定に保持する。
【0076】
また、第一モードの通常時において制御回路50は、液晶調整スイッチ53の操作位置、即ち乗員によって入力される画像明るさの調整値(以下、単に「入力調整値」と言う)によらずに、メータ表示画素62の階調比率を最大比率RMmax(図1)に、また警告表示画素72の階調比率を背景表示画素82と同一の固定比率RWfix(図1)に保持する。したがって、第一モードの通常時においては、最高輝度Lmaxの光源40の作用と相俟ってメータ画像60が最大許容の明るさBMmax(図9)にて表示されると共に、警告画像70が背景画像80と同化(図9)することになる。
【0077】
ここで一例を示せば、0〜63の64段階の階調値が用意されている場合において、メータ画像60の色合いとして黄色を選択すると共に、最大比率RMmaxとしての100%を成立させるように、メータ表示画素62のサブ画素R,Gの階調値としてそれぞれ設定階調値である63,31を選択し且つ当該画素62のサブ画素Bの階調値として0を選択する。また、警告画像70の色合いとして赤色を選択すると共に、固定比率RWfixとして25%を成立させるように、警告表示画素72のサブ画素R,G,Bの階調値としてそれぞれ15,0,0を選択する。さらに、背景画像80の色合いとして青色を選択すると共に、固定比率RWfixとして25%を成立させるように、背景表示画素82のサブ画素R,G,Bの階調値としてそれぞれ0,0,15を選択する。このような色合い及び階調値の選択により、上述の如くメータ画像60は最大許容の明るさBMmaxにて表示され、また警告画像70及び背景画像80は、色合いは異なるものの、共に暗色となるので、区別できない程度に同化することとなる。
【0078】
一方、第一モードの異常発生時において制御回路50は、メータ表示画素62の階調比率及び警告表示画素72の階調比率を、それぞれ乗員からの入力調整値によることなく、互いに等しい最大比率RMmax,RWmax(図1)に保持する。したがって、第一モードの異常発生時においては、最高輝度Lmaxの光源40の作用と相俟って、メータ画像60及び警告画像70がそれぞれ最大許容の明るさBMmax,BWmax(図9)にて表示されることになる。
【0079】
ここで上記の一例に照らせば、警告画像70の色合いは赤色であるので、最大比率RWmaxとしての100%を成立させるように、警告表示画素72のサブ画素Rの階調値として設定階調値である63を選択し且つ当該画素72のサブ画素G,Bの階調値として共に0を選択する。これにより警告画像70は、メータ画像60の場合と同様、最大許容の明るさBWmaxにて表示されることになるのである。
【0080】
(2)第二モード
制御回路50は、車幅灯オン位置又は前照灯オン位置を表すライトスイッチ52からの信号と、閾値I以下の外光照度を表す照度センサ56からの信号との双方を受信する場合には、制御モードを第二モードに設定する。したがって、第二モードは、通常、外光照度の低い夜間や車両の暗所通過時に実現されることとなる。
【0081】
このように設定された第二モードの制御回路50は、通常時及び異常発生時のいずれにおいても、光源40の発光作動を制御してその発光輝度を最高輝度Lmaxよりも低い中間輝度Lmid(図8)に保持すると共に、背景表示画素82の階調比率を上記(1)と同じ固定比率RWfixに制御して背景画像80の明るさを一定に保持する。
【0082】
また、第二モードの通常時において制御回路50は、メータ表示画素62の階調比率を、乗員からの入力調整値に応じた比率に可変制御する。このとき本実施形態では、入力調整値の増大変化に対してメータ表示画素62の階調比率が、最大比率RMmaxからΔRM(図1)の範囲にて線形減少するように、可変制御される。またその一方で制御回路50は、第二モードの通常時における警告表示画素72の階調比率を、乗員からの入力調整値によることなく、背景表示画素82と同一の固定比率RWfix(図1)に保持する。したがって、第二モードの通常時においては、中間輝度Lmidの光源40の作用と相俟ってメータ画像60の明るさが乗員希望の明るさΔBM(図9)に抑えられると共に、警告画像70が背景画像80と同化(図9)することになる。
【0083】
ここで、上記(1)で説明の一例に照らせば、メータ画像60の色合いは黄色であるので、メータ表示画素62のサブ画素Bの選択階調値を0に固定しつつ、当該画素62のサブ画素R,Gの選択階調値をそれぞれ63〜1,31〜1の間において、設定階調値63,31に対して同一の階調比率(例えば100%〜10%程度)となるように線形減少させる。具体的に、この場合には、メータ表示画素62の階調比率を50%にまで減少させるのであれば、サブ画素R,G,Bの階調値としてそれぞれ31,15,0を選択することになるのであり、また階調比率を10%にまで減少させるのであれば、サブ画素R,G,Bの階調値として6,3,0を選択することになるのである。
【0084】
一方、第二モードの異常発生時において制御回路50は、メータ表示画素62の階調比率を、上記第二モードの通常時と同様に可変制御する。即ち、第二モードの異常発生時においても、入力調整値の増大変化に対してメータ表示画素62の階調比率が最大比率RMmaxから線形減少するように、範囲ΔRM(図1)における可変制御が実施されるのである。またその一方で制御回路50は、第二モードの異常発生時における警告表示画素72の階調比率を、乗員からの入力調整値によることなく、第一モードの異常発生時と同一の最大比率RWmax(図1)に保持する。したがって、図10の如くRMmax,RWmaxの値が同一となる本実施形態の第二モードでは、当該RMmaxから入力調整値に応じて変化させたメータ表示画素62の階調比率よりも大きくなるように、異常発生時の警告表示画素72の階調比率を保持する処理が、実現されることになる。
【0085】
ここで、上記(1)で説明の一例に照らせば、警告画像70の色合いは赤色であるので、警告表示画素72のサブ画素R,G,Bの選択階調値をそれぞれ63,0,0とすることで、サブ画素Rの設定階調値に対する選択階調値の階調比率を最大比率RWmax(100%)として、メータ画像62の階調比率(例えば100%〜10%)以上とする。尚、以上の例示説明からも明らかなように、階調比率を最大比率RWmaxにするということは、第一モードの異常発生時の設定階調値と変わらない階調値を選択するということである。
【0086】
以上より、第二モードの異常発生時においては、中間輝度Lmidの光源40の作用と相俟って、メータ画像60の明るさが乗員希望の明るさΔBM(図9)に抑えられる一方、警告画像70の明るさが当該中間輝度Lmid下での最大の明るさBWh(図9)に保持される。尚、明るさBWhについては、中間輝度Lmid下において警告画像70の視認が容易となるよう、可及的に大きく設定される。
【0087】
このように第ニモードの異常発生時においては、光源40が減光すると共にメータ表示画素62の階調比率が最大比率RWmaxから線形減少することによって、メータ画像60の明るさが乗員希望の明るさΔBMに抑えられても、警告表示画素72の警告画像70の階調比率が最大比率RWmaxに保持されることによって、警告画像70のメータ画像60に対する相対的な明るさが高められることになる。ここで、例えば図10において縦軸を、各画素62,72に対応する画像60,70の輝度に変更して考えると、警告画像70の明るさが相対的にメータ画像60の明るさよりも明るくなることは、容易に理解されるところである(後述する図17,26,31,35,38,40,42,44,46,48,50,52,65についても、同様のことがいえる)。これらのことから、光源40の明るさが半減したとしても、乗員は、警告画像70を見落とすようなことがないのである。
【0088】
(3)モード切換
以下、本実施形態の制御回路50はモード切換を異常発生とは同時に実施しないものとして、当該モード切換時の表示作動を説明する。
【0089】
(3−1)第一モードから第二モードへの切換
制御回路50は、制御モードを第一モードから第二モードへ切換えるときには、光源40の発光作動を制御してその発光輝度を最高輝度Lmaxから上記(2)の中間輝度Lmidへと変化させる。それと共に制御回路50は、メータ表示画素62の階調比率を最大比率RMmaxのまま、また警告表示画素72及び背景表示画素82の階調比率を上記(1)の固定比率RWfixのまま保持する。したがって、第一モードから第二モードへの切換時においては、メータ画像60を表示する画面12全体の明るさが、光源40の発光輝度の低下分だけ落ちることになる。
【0090】
(3−2)第二モードから第一モードへの切換
制御回路50は、制御モードを第二モードから第一モードへ切換えるときには、光源40の発光作動を制御してその発光輝度を上記(2)の中間輝度Lmidから最高輝度Lmaxへと変化させる。それと共に制御回路50は、メータ表示画素62の階調比率を最大比率RMmaxに制御し、また警告表示画素72の階調比率及び背景表示画素82の階調比率を上記(2)の固定比率RWfixのまま保持する。したがって、第二モードから第一モードへの切換時においては、メータ画像60を表示する画面12全体の明るさが、光源40の発光輝度の上昇分だけ増すことになる。
【0091】
次に、制御回路50による車両用表示装置1の制御フローについて、図11〜13を参照しつつ説明する。尚、この制御フローは、車両のイグニッションスイッチがオンされると、スタートする。
【0092】
図11に示すように制御フローのステップS101では、ライトスイッチ52からの信号が全灯オフ位置を表しているか否かを判定する。その結果、肯定判定がなされると、ステップS102に移行して制御モードを第一モードに設定し、第一モードルーチンを実行する。
【0093】
一方、ステップS101において否定判定がなされた場合、即ちライトスイッチ52からの信号が車幅灯オン位置又は前照灯オン位置を表している場合には、ステップS103において、照度センサ56からの信号が閾値Iを超える外光照度を表しているか否かを判定する。その結果、肯定判定がなされた場合にも、ステップS102に移行して第一モードルーチンを実行する。
【0094】
また一方、ステップS103において否定判定がなされた場合、即ち照度センサ56からの信号が閾値I以下の外光照度を表している場合には、ステップS104に移行して制御モードを第二モードに設定し、第二モードルーチンを実行する。
【0095】
以上、いずれのモードルーチンの後においても、ステップS105により、イグニッションスイッチがオフされたか否かを判定する。その結果、肯定判定がなされた場合には、本制御フローを終了するのに対し、否定判定がなされた場合には、ステップS101へリターンして本制御フローを継続する。
【0096】
さて、このような制御フローにおいて、上記ステップS102の第一モードルーチンの詳細は、図12に示す通りである。即ち、第一モードルーチンのステップS201では、光源40の発光輝度を最高輝度Lmaxに制御する。続いてステップS202では、異常センサ55からの信号がエンジン冷却水の水温異常を表しているか否かを判定する。
【0097】
ステップS202において否定判定がなされた場合、即ち通常時には、ステップS203において、メータ表示画素62の階調比率を最大比率RMmaxに制御すると共に、警告表示画素72の階調比率及び背景表示画素82の階調比率を固定比率RWfixに制御する。その結果、最大許容の明るさBMmaxのメータ画像60が、背景画像80に囲まれることによって際立って表示されると共に、警告画像70が背景画像80と同化して視認できなくなる。
【0098】
一方、ステップS202において肯定判定がなされた場合、即ち異常発生時には、ステップS204においてメータ表示画素62及び警告表示画素72の階調比率を最大比率RMmax,RWmaxに制御すると共に、背景表示画素82の階調比率を固定比率RWfixに制御する。その結果、最大許容の明るさBMmax,BWmaxのメータ画像60及び警告画像70が、背景画像80に囲まれることによって際立って表示されることになる。
【0099】
こうした第一モードルーチンに対し、上記ステップS104の第二モードルーチンの詳細は、図13に示す通りである。即ち、第二モードルーチンのステップS301では、光源40の発光輝度を中間輝度Lmidに制御する。続いてステップS302では、異常センサ55からの信号がエンジン冷却水の水温異常を表しているか否かを判定する。
【0100】
ステップS302において否定判定がなされた場合、即ち通常時には、ステップS303においてメータ表示画素62の階調比率を、液晶調整スイッチ53からの信号が表す入力調整値に応じて最大比率RMmax以下の範囲ΔRM内に制御する。それと共にステップS303では、警告表示画素72の階調比率及び背景表示画素82の階調比率を固定比率RWfixに制御する。その結果、入力調整値に応じて明るさの抑えられたメータ画像60が背景画像80に囲まれて表示されると共に、警告画像70が背景画像80と同化して視認できなくなる。
【0101】
但し、第一モードルーチンの後に上記ステップS101へリターンして切換実行される第二モードルーチン(切換時第二モードルーチン)のステップS303においては、入力調整値にかかわらず、メータ表示画素62の階調比率を最大比率RMmaxに制御する。これにより第一モードから第二モードへ切換時には、メータ画像60を表示する画面12全体の明るさが、上記ステップS301による光源40の発光輝度の低下分だけ落ちることになる。
【0102】
このような通常時とは反対にステップS302において肯定判定がなされた場合、即ち異常発生時には、ステップS304において、メータ表示画素62の階調比率及び背景表示画素82の階調比率を上記ステップS303の場合と同様に制御する一方、警告表示画素72の階調比率を最大比率RWmaxに制御する。その結果、入力調整値に応じて明るさの抑えられたメータ画像60が背景画像80に囲まれて表示される。それと共に警告画像70が、入力調整値によることなく中間輝度Lmid下での最大の明るさBWhとなり、しかも背景画像80に囲まれることによって際立って表示されることになる。
【0103】
以上説明した第一実施形態によれば、外光照度が低い状況では、第二モードを実現してメータ画像60の明るさを乗員希望の明るさに抑えることが可能になるので、乗員の嗜好に合わせた見易さをメータ画像60に与えることができる。また、第二モードにおいてメータ画像60を表示するメータ表示画素62の階調比率は、最大比率以下という広い範囲で変化させることができるので、メータ画像60の明るさを抑えつつも、その調整自由度を可及的に高めることができる。しかも、メータ画像60の明るさが抑えられる第二モードにあっても、異常発生時に表示される警告画像70については、視認容易となる明るさを確保することができるので、異常の発生を警告して乗員に注意を促すという警告画像70本来の目的を確実に達成することができる。以上より、見易さを優先するメータ画像60と、表示目的の達成を優先する警告画像70とを、それぞれ適切に表示することができるのである。
【0104】
さらに、外光照度が高いことによりメータ画像60及び警告画像70が比較的見易い状況では、第一モードを実現して各画像60,70の明るさを最大許容の明るさに固定することができるので、画像表示に必要な制御処理を簡略化することができる。
【0105】
またさらに、第一モードから第二モードへの切換時においては、光源40の発光輝度の低下分に応じてメータ画像60の明るさを大きく変化させることができるので、切換の前後において減り張りを付けた表示を実現することができる。しかも、そうした光源40の減光によって第二モードでは、メータ表示画素62の階調比率の線形減少を細かく制御しなくても、メータ画像60の明るさの変化を滑らかなものとすることができるのである。
【0106】
(第二実施形態)
図15,16に示すように本発明の第二実施形態は、車両用表示装置1の表示作動の点における第一実施形態の変形形態である。以下、第一実施形態と異なる点を中心に説明するが、以下において説明を省略した部分については、第一実施形態と実質的に同様である。
【0107】
具体的に、第一モードから第二モードへの切換時において制御回路50は、メータ表示画素62の階調比率を、最大比率RMmaxから中間比率RMmid(図15)まで減少させる。ここで中間比率RMmidは、メータ画像60の明るさの調整値の例えば一段階に対応する分だけ、最大比率RMmaxよりも低い階調比率に設定される。したがって、この切換時においては、メータ画像60を表示する画面12全体の明るさが、光源40の発光輝度の低下分に加え、メータ表示画素62の階調比率の減少分に応じて余計に落ちることとなる。
【0108】
また、切換後となる第二モードの通常時及び異常発生時において制御回路50は、メータ表示画素62の階調比率を、入力調整値の増大変化に対して中間比率RMmidからδRM(図15)の範囲で線形減少させるように可変制御して、メータ画像60の明るさを乗員希望の明るさδBM(図16)に抑える。したがって、図17の如くRMmidの値がRWmaxの値よりも小となる本実施形態において第二モードの間は、異常発生時の警告表示画素72の階調比率をメータ表示画素62の階調比率よりも大きな比率に保持する処理が、実現されるのである。
【0109】
このような第二実施形態による制御フローの第二モードルーチンでは、図18に示すように、第一実施形態のステップS303,S304に代わるステップS403,S404によって通常時及び異常発生時のメータ表示画素62の階調比率を、入力調整値に応じて中間比率RMmid以下の範囲δRM内に制御する。但し、切換時第二モードルーチンのステップS403では、入力調整値にかかわらず、メータ表示画素62の階調比率を中間比率RMmidに制御する。
【0110】
ここまで説明した第二実施形態によれば、第一モードから第二モードへの切換時には、光源40の発光輝度の低下分にメータ表示画素62の階調比率の減少分を上乗せした形で、メータ画像60の明るさを劇的に変化させることができるので、切換前後の表示に顕著な減り張りを付けることができる。
【0111】
さらに、第二実施形態によれば、光源40の発光輝度が低い第二モードにおけるメータ画像60の表示については、最大明るさを抑えて見易さを高めつつも、乗員の嗜好に合わせることが可能となるのである。
【0112】
(第三実施形態)
図19,20に示すように本発明の第三実施形態は、車両用表示装置1の表示作動の点における第一実施形態の変形形態である。以下、第一実施形態と異なる点を中心に説明するが、以下において説明を省略した部分については、第一実施形態と実質的に同様である。
【0113】
具体的に、第一モードにおいて制御回路50は、メータ表示画素62の階調比率を第二モードに準じて制御する。即ち、第一モードの通常時及び異常発生時においては、入力調整値の増大変化に対してメータ表示画素62の階調比率が、第二モードにおける上限比率と同一となる最大比率RMmaxから第二モードと同一範囲ΔRM(図19)にて線形減少するように、可変制御される。したがって、メータ画像60の明るさが乗員希望の明るさΔBMh(図20)に抑えられることとなる。
【0114】
尚、第三実施形態において、第一モードから第二モードへの切換時及びその逆の切換時には、メータ表示画素62の階調比率を最大比率RMmaxに制御するが、他の制御方法を採用してもよい。例えば、メータ表示画素62の階調比率を切換直前の比率に保持制御してもよいし、液晶調整スイッチ53等を用いて乗員により事前設定された比率又は製品出荷前に予め設定された比率に、メータ表示画素62の階調比率を制御してもよい。
【0115】
このような第三実施形態による制御フローの第一モードルーチンでは、図21に示すように、第一実施形態のステップS203,S204に代わるステップS503,S504によってメータ表示画素62の階調比率を、入力調整値に応じて最大比率RMmax以下の範囲ΔRM内に制御する。但し、第二モードルーチンの後に上記ステップS101へリターンして切換実行される第一モードルーチン(切換時第一モードルーチン)のステップS503においては、入力調整値にかかわらず、メータ表示画素62の階調比率を最大比率RMmaxに制御する。
【0116】
以上説明した第三実施形態によれば、第二モードに加え、第一モードにおいても、メータ表示画素62の階調比率を最大比率以下という広い範囲で変化させて、メータ表示画素62にて表示されるメータ画像60の明るさを高い自由度で調整することができる。したがって、乗員の嗜好に合わせたメータ画像60の表示を、任意の時期に実現することができるのである。
【0117】
(第四実施形態)
図22,23に示すように本発明の第四実施形態は、車両用表示装置1の表示作動の点における第三実施形態の変形形態である。以下、第三実施形態と異なる点を中心に説明するが、以下において説明を省略した部分については、第三実施形態と実質的に同様である。
【0118】
具体的に、第一モードから第二モードへの切換時において制御回路50は、メータ表示画素62の階調比率を、最大比率RMmaxよりも小さな中間比率RMmid(図22)に制御する。ここで中間比率RMmidは、メータ画像60の明るさの調整値の例えば一段階に対応する分だけ、最大比率RMmaxよりも低い階調比率に設定される。
【0119】
また、切換後となる第二モードの通常時及び異常発生時において制御回路50は、先に説明の第二実施形態に準じてメータ表示画素62の階調比率を範囲δRM(図22)で可変制御するが、本実施形態の可変範囲δRMは、中間比率RMmid以下且つ第一モードでの可変範囲ΔRMより大きな幅とされる。即ち、第二モードの通常時及び異常発生時においてメータ表示画素62の階調比率は、RMmidを上限比率とする範囲δRMにおいて入力調整値の増大変化に対し線形減少するように、可変制御される。したがって、第二モードにおいてメータ画像60は、最大明るさが第一モードの場合よりも抑えられるようにして乗員希望の明るさδBM(図23)に調整されるのであり、しかもその調整範囲は、第一モードの場合よりも大きなものとなるのである。
【0120】
以上、図17の如くRMmidの値がRWmaxの値よりも小となる第四実施形態において第二モードの間は、異常発生時の警告表示画素72の階調比率をメータ表示画素62の階調比率よりも大きな比率に保持する階調処理が、実現されることとなる。尚、このような第四実施形態による制御フローの第二モードルーチンは、先に説明した第二実施形態の第二モードルーチン(図18)の内容と同一となる。
【0121】
ここまで説明した第四実施形態によれば、光源40の発光輝度が低い第二モードにおけるメータ画像60の表示について、最大明るさを抑えて見易さを高めつつも、明るさの調整範囲を大きくして乗員の嗜好に対する対処性を向上することができるのである。
【0122】
(第五実施形態)
図24,25に示すように本発明の第五実施形態は、車両用表示装置1の表示作動の点における第三実施形態の変形形態である。以下、第三実施形態と異なる点を中心に説明するが、以下において説明を省略した部分については、第三実施形態と実質的に同様である。
【0123】
具体的に、第一モード及び第二モードの双方の異常発生時において制御回路50は、警告表示画素72の階調比率を入力調整値に応じて可変制御する。このとき本実施形態では、入力調整値の増大変化に対して警告表示画素72の階調比率が、メータ表示画素62の最大階調比率RMmaxと一致する最大比率RWmaxから、メータ表示画素62の可変範囲ΔRMよりも小幅の範囲ΔRW(図24)にて線形減少するように、可変制御される。したがって、各モードの異常発生時における警告表示画素72の階調比率は、同一値RWmaxを上限比率とする範囲ΔRW内に調整されることになるため、警告画像70の明るさを、各光源輝度Lmax,Lmid下での最大明るさを含んだ乗員希望の明るさΔBWh,ΔBW(図25)に適宜に変化させることができるのである。
【0124】
以上、第五実施形態では、図26の如く入力調整値に応じて変化させたメータ表示画素62の階調比率よりも大きくなるように、異常発生時の警告表示画素72の階調比率を入力調整値に応じて変化させる処理が、第一モード及び第二モードに跨って実現されるのである。
【0125】
このような第五実施形態による制御フローの第一モードルーチン及び第二モードルーチンでは、それぞれ図27,28に示すように、第三実施形態のステップS504,S304に代わるステップS604,S704によって異常発生時の警告表示画素72の階調比率を、入力調整値に応じて最大比率RWmax以下の範囲ΔRW内に制御することとなる。
【0126】
ここまで説明した第五実施形態によれば、メータ画像60に対する警告画像70の相対的な明るさを乗員の嗜好に合わせた形で高めて、警告画像70の表示目的を達成することが、光源40の発光輝度の高低によらずに可能となるのである。
【0127】
(第六実施形態)
図29,30に示すように本発明の第六実施形態は、車両用表示装置1の表示作動の点における第五実施形態の変形形態である。以下、第五実施形態と異なる点を中心に説明するが、以下において説明を省略した部分については、第五実施形態と実質的に同様である。
【0128】
具体的に、第二モードの異常発生時において制御回路50は、入力調整値に応じて警告表示画素72の階調比率を、最大比率RWmaxよりも小さな基準比率RWb以下の範囲δRW(図29)で可変制御して、警告画像70の明るさを乗員希望の明るさδBW(図30)に調整する。ここで範囲δRWは、第一モードの異常発生時における警告表示画素72の可変範囲ΔRWと同じ又は異なる幅とされるが、範囲δRWの上限比率となる基準比率RWbは、当該可変範囲ΔRWの最小比率RWl1と同一の比率に設定される。さらに、本実施形態において範囲δRWの最小比率RWl2は、第二モードにおけるメータ表示画素62の可変範囲ΔRMの最小比率RMl2よりも大きな比率に設定されるのである。
【0129】
このような第六実施形態の第二モードにおいては、図31の如くRMmax,RWmaxの値が等しいことによって、メータ表示画素62の階調比率及び警告表示画素72の階調比率の大小関係が、入力調整値の中間値Amidを境として切換わることとなる。
【0130】
即ち、入力調整値が中間値Amidよりも増大するときには、当該増大変化に対して各画素62,72の階調比率が、範囲ΔRM,δRW内の共通の中間設定比率Rmidから線形減少させられる。その結果、入力調整値に応じたメータ表示画素62の階調比率よりも大きくなるように、異常発生時の警告表示画素72の階調比率を入力調整値に応じて変化させる処理が、実現されるのである。
【0131】
また一方、入力調整値が中間値Amidよりも減少するときには、当該減少変化に対して各画素62,72の階調比率が共通の中間設定比率Rmidから線形増大させられる。その結果、入力調整値に応じたメータ表示画素62の階調比率よりも小さくなるように、異常発生時の警告表示画素72の階調比率を入力調整値に応じて変化させる処理が、実現されるのである。
【0132】
以上の第六実施形態による制御フローの第二モードルーチンでは、図32に示すように、第五実施形態のステップS704に代わるステップS804によって異常発生時の警告表示画素72の階調比率を、基準比率RWb以下の範囲δRW内に制御することとなる。
【0133】
ここまで説明した第六実施形態の第二モードでは、メータ表示画素62よりも警告表示画素72が階調比率大の関係を維持して両画素の階調比率を可変制御する処理と、メータ表示画素62よりも警告表示画素72が階調比率小の関係を維持して両画素の階調比率を可変制御する処理とが、乗員の入力によって選択可能である。したがって、光源40の発光輝度が低い第二モードにおいては、警告画像70の明るさを確保して相対的なメータ画像60の明るさを抑える場合だけでなく、メータ画像60の明るさを確保して相対的な警告画像70の明るさを抑えるような場合にも、ジャストインタイムで対処することができるのである。
【0134】
(第七実施形態)
図33,34に示すように本発明の第七実施形態は、車両用表示装置1の表示作動の点における第一実施形態の変形形態である。以下、第一実施形態と異なる点を中心に説明するが、以下において説明を省略した部分については、第一実施形態と実質的に同様である。
【0135】
具体的に、第二モードにおいて制御回路50は、異常発生時の警告表示画素72の階調比率を第一モードでの最大比率RWmaxよりも小さな中間比率RWmid(図33)に保持することで、第一実施形態の場合よりも抑えた明るさBWmid(図34)にて警告画像70を表示する。ここで中間比率RWmidは、第二モードにおけるメータ表示画素62の可変範囲ΔRMの最小比率RMl2(図33)よりも大きな比率に設定され、それによって警告画像70の明るさBWmidが、車両異常の警告性を損なわない程度に抑えられるようになっている。
【0136】
このような第七実施形態の第二モードにおいては、図35の如くRMmax,RWmaxの値が等しいことによって、メータ表示画素62の階調比率及び警告表示画素72の階調比率の大小関係が、入力調整値の中間値Amidを境に切換わるのである。
【0137】
即ち、入力調整値が中間値Amidよりも増大するときには、当該増大変化に対してメータ表示画素62の階調比率が、警告表示画素72の階調比率RWmidに等しい中間設定比率RMmidから線形減少させられる。その結果、入力調整値に応じたメータ表示画素62の階調比率よりも大きくなるように、異常発生時の警告表示画素72の階調比率を保持する処理が、実現されるのである。
【0138】
また一方、入力調整値が中間値Amidよりも減少するときには、当該減少変化に対してメータ表示画素62の階調比率が中間設定比率RMmidから線形増大させられる。その結果、入力調整値に応じたメータ表示画素62の階調比率よりも小さくなるように、異常発生時の警告表示画素72の階調比率を保持する処理が、実現されるのである。
【0139】
尚、以上の第七実施形態による制御フローの第二モードルーチンでは、図13に示す第一実施形態のステップS304において異常発生時の警告表示画素72の階調比率を、最大比率RWmaxに代えて中間比率RWmidに一定に制御することとなる。
【0140】
ここまで説明した第七実施形態の第二モードでは、メータ表示画素62の階調比率を警告表示画素72の階調比率よりも減少させる処理と、メータ表示画素62の階調比率を警告表示画素72の階調比率よりも増大させる処理とが、乗員の入力によって選択可能である。したがって、光源40の発光輝度が低い第二モードにおいては、メータ画像60の明るさを抑えてその見易さを確保する場合だけでなく、乗員の嗜好に合わせてメータ画像60を明るく表示するような場合にも、ジャストインタイムで対処することができるのである。
【0141】
(第八実施形態)
図36,37に示すように本発明の第八実施形態は、車両用表示装置1の表示作動の点における第一実施形態の変形形態である。以下、第一実施形態と異なる点を中心に説明するが、以下において説明を省略した部分については、第一実施形態と実質的に同様である。
【0142】
具体的に、第一モードから第二モードへの切換時において制御回路50は、先に説明した第二実施形態に準じて、メータ表示画素62の階調比率を最大比率RMmaxから中間比率RMmid(図36)まで減少させることにより、メータ画像60の明るさを劇的に変化させる。
【0143】
その一方で、切換後となる第二モードの通常時及び異常発生時に制御回路50は、メータ表示画素62の階調比率を中間比率RMmid(図36)のまま保持することにより、第一モードよりも抑えた明るさBMmid(図37)にてメータ画像60を表示する。以上、図38の如くRMmidの値がRWmaxの値よりも小となる本実施形態において第二モードの間は、異常発生時の警告表示画素72の階調比率をメータ表示画素62の階調比率よりも大きく保持する処理が、実現されることになる。
【0144】
このような第八実施形態による制御フローの第二モードルーチンでは、図39に示すように、第一実施形態のステップS303,S304に代わるステップS903,S904によって通常時及び異常発生時のメータ表示画素62の階調比率を、入力調整値にかかわらず中間比率RMmidに制御する。尚、本実施形態では、切換時第二モードルーチンのステップS903においても、メータ表示画素62の階調比率を中間比率RMmidに制御する。
【0145】
ここまで説明した第八実施形態によれば、光源40の発光輝度が低い第二モードであっても、メータ画像60に対する警告画像70の相対的な明るさを定常的に高めて、警告画像70の表示目的を達成することが可能となるのである。
【0146】
(第九実施形態)
図40に示すように本発明の第九実施形態は、車両用表示装置1の表示作動の点における第八実施形態の変形形態である。以下、第八実施形態と異なる点を中心に説明するが、以下において説明を省略した部分については、第八実施形態と実質的に同様である。
【0147】
具体的に、第二モードにおいて制御回路50は、先に説明した第七実施形態に準じて異常発生時の警告表示画素72の階調比率を中間比率RWmid(図40)に保持するが、本実施形態において当該保持比率RWmidは、メータ表示画素62の階調比率RMmidよりも大きな比率に設定される。これにより第二モードの間は、異常発生時の警告表示画素72の階調比率をメータ表示画素62の階調比率よりも大きく保持する処理が、実現されるようになっている。尚、このような第九実施形態による制御フローの第二モードルーチンでは、図39に示す第八実施形態のステップS904において異常発生時の警告表示画素72の階調比率を、最大比率RWmaxに代えて中間比率RWmidに制御することとなる。
【0148】
以上説明した第九実施形態によっても、光源40の発光輝度が低い第二モードにおいてメータ画像60に対する警告画像70の相対的な明るさを定常的に高めて、警告画像70の表示目的を達成することが可能となるのである。
【0149】
(第十実施形態)
図41に示すように本発明の第十実施形態は、車両用表示装置1の表示作動の点における第八実施形態の変形形態である。以下、第八実施形態と異なる点を中心に説明するが、以下において説明を省略した部分については、第八実施形態と実質的に同様である。
【0150】
具体的に、警告表示画素72の階調比率について制御回路50は、先に説明の第五実施形態に準じた可変制御を、第二モードの異常発生時のみにおいて実施する。即ち、入力調整値の増大変化に対して警告表示画素72の階調比率を、第一モードの異常発生時の階調比率と一致する最大比率RWmax以下の範囲ΔRW(図41)にて線形減少させるように、可変制御する。但し、本実施形態において範囲ΔRWの最小比率RWl2は、第二モードにおけるメータ表示画素62の階調比率RMmidよりも大きな比率に設定される。これにより、図42に示すように第二モードにおいては、メータ表示画素62の階調比率よりも常に大きくなるように、異常発生時の警告表示画素72の階調比率を入力調整値に応じて変化させる処理が、実現されるようになっている。
【0151】
こうした第十実施形態による制御フローの第二モードルーチンでは、図43に示すように、第八実施形態のステップS904に代わるステップS1004によって異常発生時の警告表示画素72の階調比率を、最大比率RWmax以下の範囲ΔRW内に制御することとなる。
【0152】
尚、ここまでの第十実施形態では、第二モードの異常発生時(第二モードルーチンのステップS1004)における警告表示画素72の階調比率の可変範囲について、最小比率が第二モードにおけるメータ表示画素62の階調比率RMmidよりも大となる限りにおいて、最大比率をRWmaxよりも小さな比率に設定してもよい。
【0153】
以上説明した第十実施形態によれば、光源40の発光輝度が低い第二モードであっても、メータ画像60の明るさを確実に抑えつつ、警告画像70の明るさを乗員の嗜好に合わせて表示目的を達成可能な程度に確保することができるのである。
【0154】
(第十一実施形態)
図44に示すように本発明の第十一実施形態は、車両用表示装置1の表示作動の点における第十実施形態の変形形態である。以下、第十実施形態と異なる点を中心に説明するが、以下において説明を省略した部分については、第十実施形態と実質的に同様である。
【0155】
具体的に、第二モードの異常発生時における制御回路50は、最大比率RWmax以下となる警告表示画素72の可変範囲ΔRW(図44)について、その最小比率RWl2を、第二モードにおけるメータ表示画素62の階調比率RMmidより小さな比率に設定する。故に、図44の如くRMmidの値がRWmaxの値より小となる第十一実施形態の第二モードにおいては、メータ表示画素62の階調比率及び警告表示画素72の階調比率の大小関係が、入力調整値の中間値Amidを境に切換わるのである。
【0156】
即ち、入力調整値が中間値Amidよりも減少するときには、当該減少変化に対して警告表示画素72の階調比率が、メータ表示画素62の階調比率RMmidに等しい中間設定比率RWmidから線形増大させられる。その結果、メータ表示画素62の階調比率よりも大きくなるように、異常発生時の警告表示画素72の階調比率を入力調整値に応じて変化させる処理が、実現されるのである。
【0157】
また一方、入力調整値が中間値Amidよりも増大するときには、当該増大変化に対して警告表示画素72の階調比率が中間設定比率RWmidから線形減少させられる。その結果、メータ表示画素62の階調比率よりも小さくなるように、異常発生時の警告表示画素72の階調比率を入力調整値に応じて変化させる処理が、実現されるのである。
【0158】
尚、このような第十一実施形態による制御フローの第二モードルーチンは、図43に示す第十実施形態の内容と同一となる。また、第十一実施形態では、第二モードの異常発生時(第二モードルーチンのステップS1004)における警告表示画素72の階調比率の可変範囲について、最小比率が第二モードにおけるメータ表示画素62の階調比率RMmidよりも小となる限りにおいて、最大比率をRWmaxよりも小さく且つRMmidよりも大きくなるように設定してもよい。
【0159】
以上説明した第十一実施形態の第二モードでは、警告表示画素72の階調比率をメータ表示画素62の階調比率よりも増大させる処理と、警告表示画素72の階調比率をメータ表示画素62の階調比率よりも減少させる処理とが、乗員の入力によって選択可能である。したがって、光源40の発光輝度が低い第二モードにおいては、警告画像70の明るさを確保してそのその表示目的の達成を図る場合だけでなく、乗員の嗜好に合わせて警告画像70の明るさを抑えるような場合にも、ジャストインタイムで対処することができるのである。
【0160】
(第十二実施形態)
図45に示すように本発明の第十二実施形態は、車両用表示装置1の表示作動の点における第一実施形態の変形形態である。以下、第一実施形態と異なる点を中心に説明するが、以下において説明を省略した部分については、第一実施形態と実質的に同様である。
【0161】
具体的に、警告表示画素72の階調比率について制御回路50は、先に説明の第五実施形態に準じた可変制御を、第二モードの異常発生時のみにおいて実施する。即ち、入力調整値の増大変化に対して警告表示画素72の階調比率を、第一モードの異常発生時における警告表示画素72の最大階調比率RWmax及びメータ表示画素62の最大階調比率RMmaxに一致する上限比率から、メータ表示画素62の可変範囲ΔRMよりも小幅の範囲ΔRW(図45)にて線形減少させるように、可変制御する。これにより、図46に示すように第二モードにおいては、入力調整値に応じて変化させたメータ表示画素62の階調比率よりも大きくなるように、異常発生時の警告表示画素72の階調比率を入力調整値に応じて変化させる処理が、実現されることになるのである。
【0162】
尚、このような第十二実施形態による制御フローの第二モードルーチンは、先に説明した第五実施形態の第二モードルーチン(図28)の内容と同一となる。
【0163】
ここまで説明した第十二実施形態によれば、光源40の発光輝度が低い第二モードであっても、メータ画像60に対する警告画像70の相対的な明るさを乗員の嗜好に合わせた形で高めて、警告画像70の表示目的を達成することが可能となるのである。
【0164】
(第十三実施形態)
図47に示すように本発明の第十三実施形態は、車両用表示装置1の表示作動の点における第六実施形態の変形形態である。以下、第六実施形態と異なる点を中心に説明するが、以下において説明を省略した部分については、第六実施形態と実質的に同様である。
【0165】
具体的に、第一モードから第二モードへの切換時において制御回路50は、先に説明した第四実施形態に準じてメータ表示画素62の階調比率を、最大比率RMmaxよりも小さな中間比率RMmid(図47)に制御する。但し、本実施形態において中間比率RMmidは、第二モードの異常発生時において警告表示画素72の階調比率を可変制御する範囲δRWに対し、その上限比率となる基準比率RWbと同一の比率に設定される。
【0166】
また、第二モードの通常時及び異常発生時において制御回路50は、先に説明した第四実施形態に準じてメータ表示画素62の階調比率を、中間比率RMmidを上限比率とすると共に第一モードでの可変範囲ΔRMよりも大きな幅の範囲δRM(図47)にて、可変制御する。したがって、図48の如くδRMの幅がδRWよりも大となる本実施形態では、入力調整値に応じて変化させたメータ表示画素62の階調比率よりも大きくなるように、異常発生時の警告表示画素72の階調比率を入力調整値に応じて変化させる処理が、第一モード及び第二モードに跨って実現されることになるのである。
【0167】
尚、このような第十三実施形態による制御フローの第二モードルーチンでは、図32に示す第六実施形態のステップS303,S804においてメータ表示画素62の階調比率を、最大比率RMmax以下の範囲ΔRMに代えて中間比率RMmid以下の範囲δRM内に制御することとなる。
【0168】
ここまで説明した第十三実施形態によれば、メータ画像60に対する警告画像70の相対的な明るさを乗員の嗜好に合わせた形で高めて、警告画像70の表示目的を達成することが、光源40の発光輝度の高低によらずに可能となるのである。
【0169】
(第十四実施形態)
図49に示すように本発明の第十四実施形態は、車両用表示装置1の表示作動の点における第五実施形態の変形形態である。以下、第五実施形態と異なる点を中心に説明するが、以下において説明を省略した部分については、第五実施形態と実質的に同様である。
【0170】
具体的に、第一モードから第二モードへの切換時において制御回路50は、先に説明した第四実施形態に準じてメータ表示画素62の階調比率を、最大比率RMmaxよりも小さな中間比率RMmid(図49)に制御する。但し、本実施形態において中間比率RMmidは、第二モードの異常発生時において警告表示画素72の階調比率を可変制御する範囲ΔRWに対し、その上限比率となる警告表示画素72の最大階調比率RWmaxよりも小さな比率に設定される。
【0171】
また、第二モードの通常時及び異常発生時において制御回路50は、先に説明した第四実施形態に準じてメータ表示画素62の階調比率を、中間比率RMmidを上限比率とすると共に第一モードでの可変範囲ΔRMよりも大きな幅の範囲δRM(図49)にて、可変制御する。したがって、図50の如くδRMの幅がΔRWよりも大となる本実施形態では、入力調整値に応じて変化させたメータ表示画素62の階調比率よりも大きくなるように、異常発生時の警告表示画素72の階調比率を入力調整値に応じて変化させる処理が、第一モード及び第二モードに跨って実現されることになるのである。
【0172】
尚、このような第十四実施形態による制御フローの第二モードルーチンでは、図28に示す第五実施形態のステップS303,S704においてメータ表示画素62の階調比率を、最大比率RMmax以下の範囲ΔRMに代えて中間比率RMmid以下の範囲δRM内に制御することとなる。
【0173】
ここまで説明した第十四実施形態によれば、メータ画像60に対する警告画像70の相対的な明るさを乗員の嗜好に合わせた形で高めて、警告画像70の表示目的を達成することが、光源40の発光輝度の高低によらずに可能となるのである。
【0174】
(第十五実施形態)
図51に示すように本発明の第十五実施形態は、車両用表示装置1の表示作動の点における第二実施形態の変形形態である。以下、第二実施形態と異なる点を中心に説明するが、以下において説明を省略した部分については、第二実施形態と実質的に同様である。
【0175】
具体的に、第二モードの異常発生時において制御回路50は、先に説明の第十三実施形態に準じて、警告表示画素72の階調比率を範囲δRW(図51)にて可変制御する。即ち、可変範囲δRWの上限比率は、第一モードの異常発生時における警告表示画素72の階調比率RWmaxよりも小さな比率RWbとされ、また可変範囲δRWは、第二モードにおけるメータ表示画素62の可変範囲δRMよりも小幅とされる。さらに、第ニモードにおいては、メータ表示画素62の階調比率と警告表示画素72の階調比率とを入力調整値の変化に対して同一比率RMmid,RWbから減少するようにしてある。
【0176】
以上、図52の如くRMmid,RWbの値が互いに等しい第十五実施形態の第二モードにおいては、入力調整値に応じて変化させたメータ表示画素62の階調比率よりも大きくなるように、異常発生時の警告表示画素72の階調比率を入力調整値に応じて変化させる処理が、実現されるのである。尚、このような第十五実施形態による制御フローの第二モードルーチンでは、図18に示す第二実施形態のステップS404において異常発生時の警告表示画素72の階調比率を、最大比率RWmaxに代えて、比率RWb以下の範囲δRW内に制御することとなる。

ここまで説明した第十五実施形態によれば、光源40の発光輝度が低い第二モードであっても、メータ画像60に対する警告画像70の相対的な明るさを乗員の嗜好に合わせた形で高めて、警告画像70の表示目的を達成することが可能となるのである。
【0177】
(第十六実施形態)
図53,54に示すように本発明の第十六実施形態は、車両用表示装置1の表示作動の点における第一実施形態の変形形態である。以下、第一実施形態と異なる点を中心に説明するが、以下において説明を省略した部分については、第一実施形態と実質的に同様である。
【0178】
具体的に、第二モードの通常時及び異常発生時の双方において制御回路50は、乗員からの入力調整値の増大変化に対して光源40の発光輝度を、第一モードでの保持輝度Lmaxよりも低い中間輝度Lmid以下の範囲ΔL(図53)で線形減少させるように、可変制御する。これにより、第二モードの通常時及び異常発生時においては、光源40の可変範囲ΔL内の発光輝度とメータ表示画素62の可変範囲ΔRM内の階調比率とによって決まる明るさΔBML(図54)に、メータ画像60の明るさが抑えられる。また、第二モードの異常発生時においては、光源40の可変範囲ΔL内の発光輝度と警告表示画素72の階調比率RWmaxとによって決まる明るさΔBWL(図54)が、警告画像70の明るさとして確保される。
【0179】
このような第十六実施形態による制御フローの第二モードルーチンでは、図55に示すように、第一実施形態のステップS301に代わるステップS1101によって光源40の発光輝度を、中間輝度Lmid以下の範囲ΔL内に制御することとなる。
【0180】
ここまで説明した第十六実施形態によれば、警告画像70の表示目的を損なわず、しかもメータ画像60の見易さを高めるという相反要求に対して、それら画像70,60の明るさを乗員の嗜好に合わせつつ、同時的に応えることができるのである。
【0181】
(第十七実施形態)
図56〜60に示すように本発明の第十七実施形態は、車両用表示装置100の構成の点並びに表示作動の点における第四実施形態の変形形態である。以下、第四実施形態と異なる点を中心に説明するが、以下において説明を省略した部分については、第四実施形態と実質的に同様である。
【0182】
まず、車両用表示装置100の構成を説明する。図56に示すように車両用表示装置100には、撮像部120が追加されている。この撮像部120は、外界カメラ122及び画像処理回路124を備えてなる。
【0183】
外界カメラ122は、例えば車両のフロントバンパー又はフロントグリルに設置されて赤外光を専用の投光器又は車両の前照灯から車両前方へと照射し、当該照射光に対する反射光をCCD等の撮像素子により受光して画像信号へと変換する。画像処理回路124はマイクロコンピュータからなり、車両に設置されて外界カメラ122及び「制御手段」としての制御回路150に電気接続されている。画像処理回路124は、外界カメラ122からの画像信号を処理して画像データを生成し、当該画像データを制御回路150へと送信する。
【0184】
このように撮像部120から送信されてくる画像データに基づいて制御回路150は、駆動回路14へ与える画像信号を生成することにより、図57に示すような外界画像180を液晶パネル10の画面12に表示させるのである。ここで、図61に拡大して示すように外界画像180は、その輪郭線を表す太線内の外界表示画素182の階調値が制御回路150からの画像信号に従って制御されることにより、表示されることになる。
【0185】
本実施形態において外界画像180は、車両の外界状況に対して乗員に注意を喚起するための画像であり、特に夜間又は車両の暗所通過時等において前照灯の可視光が届かない車両前方領域の画像、即ちナイトビュー画像とされる。したがって、夜間又は車両の暗所通過時等において外界画像180の表示が許可された場合には、警告画像70を見かけ上表示しない図57の通常時と、警告画像70を表示する図62の異常発生時との双方において、外界画像180が表示されるようになっている。また一方、外界画像180の表示が禁止された場合には、図63の通常時及び図64の異常発生時の双方において外界画像180が背景画像80と同化して、見かけ上表示されないようになっている。
【0186】
さて、図56に示すように車両用表示装置100には、表示許否スイッチ190がさらに追加されている。この表示許否スイッチ190は、液晶パネル10による外界画像180の表示を乗員によって許否するためにオンオフ操作されるスイッチである。乗員は、表示許否スイッチ190をオン位置又はオフ位置へ操作することで外界画像180の表示の許否指令を入力可能となっており、表示許否スイッチ190は、当該入力内容を表す信号を制御回路150へと送信するようになっている。即ち、本実施形態では、ライトスイッチ52及び液晶調整スイッチ53に加えて、表示許否スイッチ190が、乗員からの入力を受ける「入力手段」として機能することとなる。
【0187】
次に、車両用表示装置100の表示作動について、図58〜60,65を参照しつつ説明する。車両用表示装置100の表示作動では、一種類の第一モードと二種類の第二モードとが制御モードとして用意されている。尚、図58は光源発光輝度について、また図59,65は画素階調比率について、さらに図60は画像表示状態(明るさ等)について、説明するためのものである。
【0188】
(1)第一モード
制御回路150は、全灯オフ位置を表すライトスイッチ52からの信号と、閾値Iを超える外光照度を表す照度センサ56からの信号とのうち少なくとも一方を受信する場合には、表示許否スイッチ190からの信号に拘らず外界画像180の表示を禁止して、制御モードを第一モードに設定する。
【0189】
この第一モードにおいて、光源40の発光輝度及び画素62,72,82の階調比率については、通常時及び異常発生時ともに、第四実施形態の第一モードと同様(図58,59)に制御される。
【0190】
また一方、第一モードにおいて外界表示画素182の階調比率については、通常時及び異常発生時のいずれであるにもかかわらず、背景表示画素82と同一の固定比率RWfix(図59)に保持される。したがって、第一モードにおいては、外界画像180が背景画像80と同化(図60)することになる。
【0191】
(2)第二モード
(2−1)表示禁止第二モード
制御回路150は、車幅灯オン位置又は前照灯オン位置を表すライトスイッチ52からの信号と、閾値I以下の外光照度を表す照度センサ56からの信号と、外界画像180の表示禁止指令を表す表示許否スイッチ190からの信号のいずれも受信する場合には、外界画像180の表示を禁止する表示禁止第二モードに制御モードを設定する。
【0192】
この表示禁止第二モードにおいて、光源40の発光輝度及び画素62,72,82の階調比率については、通常時及び異常発生時ともに、第四実施形態の第二モードと同様(図58,59)に制御される。
【0193】
また一方、表示禁止第二モードにおいて外界表示画素182の階調比率については、通常時及び異常発生時のいずれであるにもかかわらず、背景表示画素82と同一の固定比率RWfix(図59)に保持される。したがって、表示禁止第二モードにおいては、外界画像180が背景画像80と同化(図60)することになる。
【0194】
(2−2)表示許可第二モード
制御回路150は、車幅灯オン位置又は前照灯オン位置を表すライトスイッチ52からの信号と、閾値I以下の外光照度を表す照度センサ56からの信号と、外界画像180の表示許可指令を表す表示許否スイッチ190からの信号のいずれも受信する場合には、外界画像180の表示を許可する表示許可第二モードに制御モードを設定する。
【0195】
この表示許可第二モードにおいて、光源40の発光輝度及び画素62,72,82の階調比率については、通常時及び異常発生時ともに、第四実施形態の第二モードと同様(図58,59)に制御される。
【0196】
また一方、表示許可第二モードにおいて外界表示画素182の階調比率については、通常時及び異常発生時のいずれであるにもかかわらず、乗員からの入力調整値の増大変化に対して最大比率ROmaxからΔROの範囲(図59)で減少変化するように、可変制御される。ここで最大比率ROmaxは、本表示許可第二モードにおける異常発生時の警告表示画素72の階調比率RWmaxと同一に設定されており、本表示許可第二モードにおけるメータ表示画素62の可変範囲δRMの上限比率RMmidよりも大きな比率となっている。また、可変範囲ΔROの幅は、本表示許可第二モードにおけるメータ表示画素62の可変範囲δRMよりも小幅とされている。
【0197】
以上より、本実施形態において表示許可第二モードの間は、図65の如く入力調整値に応じて変化させたメータ表示画素62の階調比率よりも大きくなるように、外界表示画素182の階調比率を入力調整値に応じて変化させる処理が、実現されることとなる。そして、その結果、外界画像180の明るさが乗員希望の明るさΔBO(図60)に調整されるのである。
【0198】
(3)モード切換
(3−1)第一モードから表示禁止第二モードへの切換
第一モードから表示禁止第二モードへの切換時において、光源40の発光輝度及び画素62,72,82の階調比率については、第四実施形態における第一モードから第二モードへの切換時と同様に制御される。これに対し、外界表示画素182の階調比率については、警告表示画素72及び背景表示画素82の場合と同様に固定比率RWfixのまま保持する。
【0199】
(3−2)表示禁止第二モードから第一モードへの切換
表示禁止第二モードから第一モードへの切換時において、光源40の発光輝度及び画素62,72,82の階調比率については、第四実施形態における第二モードから第一モードへの切換時と同様に制御される。これに対し、外界表示画素182の階調比率については、画素72,82の場合と同様に固定比率RWfixのまま保持する。
【0200】
(3−3)第一モードから表示許可第二モードへの切換
第一モードから表示許可第二モードへの切換時において、光源40の発光輝度及び画素62,72,82の階調比率については、第四実施形態における第一モードから第二モードへの切換時と同様に制御される。これに対し、外界表示画素182の階調比率については、その最大比率ROmaxに一旦、制御する。
【0201】
(3−4)表示許可第二モードから第一モードへの切換
表示許可第二モードから第一モードへの切換時において、光源40の発光輝度及び画素62,72,82の階調比率については、第四実施形態における第二モードから第一モードへの切換時と同様に制御される。これに対し、外界表示画素182の階調比率については、画素72,82と同一比率となる固定比率RWfixに制御する。
【0202】
(3−4)表示禁止第二モードから表示許可第二モードへの切換
表示禁止第二モードから表示許可第二モードへの切換時において、光源40の発光輝度及び画素62,72,82の階調比率については、切換直前の比率に保持する。これに対し、外界表示画素182の階調比率については、その最大比率ROmaxに一旦、制御する。
【0203】
(3−5)表示許可第二モードから表示禁止第二モードへの切換
表示許可第二モードから表示禁止第二モードへの切換時において、光源40の発光輝度及び画素62,72,82の階調比率については、切換直前の比率に保持する。これに対し、外界表示画素182の階調比率については、画素72,82と同一比率となる固定比率RWfixに制御する。
【0204】
次に、制御回路150による車両用表示装置100の制御フローについて、図66〜69を参照しつつ説明する。
【0205】
図66に示すように本実施形態の制御フローでは、ステップS101,103のいずれか一方にて肯定判定がなされた場合には、ステップS1202に移行して制御モードを第一モードに設定し、第一モードルーチンを実行する。
【0206】
図67に詳細を示すように、本実施形態の第一モードルーチンは、第四実施形態の第一モードルーチンの内容を一部変更したものである。即ち、第四実施形態のステップS503に代わるステップS1303では、外界表示画素182の階調比率を、警告表示画素72及び背景表示画素82と共に固定比率RWfixに制御する。また一方、第四実施形態のステップS504に代わるステップS1304では、外界表示画素182の階調比率を、背景表示画素82と共に固定比率RWfixに制御する。
【0207】
以上、ステップS101,103の一方にて肯定判定がなされた場合を説明したが、それらステップS101,103の双方にて否定判定がなされた場合には、図66に示すように、ステップS1203に移行する。このステップS1203では、表示許否スイッチ190からの信号が外界画像180の表示禁止指令を表しているか否かを判定する。その結果、肯定判定がなされると、ステップS1204に移行して制御モードを表示禁止第二モードに設定し、表示禁止第二モードルーチンを実行する。
【0208】
図68に詳細を示すように、本実施形態の表示禁止第二モードルーチンは、第四実施形態の第二モードルーチンの内容を一部変更したものである。即ち、第四実施形態のステップS403に代わるステップS1403では、外界表示画素182の階調比率を、警告表示画素72及び背景表示画素82と共に固定比率RWfixに制御する。また一方、第四実施形態のステップS404に代わるステップS1404では、外界表示画素182の階調比率を、背景表示画素82と共に固定比率RWfixに制御する。
【0209】
以上、ステップS1203にて肯定判定がなされた場合を説明したが、同ステップS1203にて否定判定がなされた場合、即ち、表示許否スイッチ190からの信号が外界画像180の表示許可指令を表している場合には、図66に示すように、ステップS1205に移行する。このステップS1205では、制御モードを表示許可第二モードに設定して、表示許可第二モードルーチンを実行する。
【0210】
図69に詳細を示すように、本実施形態の表示許可第二モードルーチンは、第四実施形態の第二モードルーチンの内容を、上記表示禁止第二モードルーチンとは異なるように、一部変更したものである。即ち、第四実施形態のステップS403,S404に代わるステップS1503,S1504では、外界表示画素182の階調比率を、入力調整値に応じて最大比率ROmax以下の範囲ΔRO内に制御する。但し、第一モードルーチン又は表示禁止第二モードルーチンの後に上記ステップS101へリターンして切換実行される表示許可第二モードルーチンのステップS1503では、入力調整値にかかわらず、外界表示画素182の階調比率を最大比率ROmaxに制御する。
【0211】
以上、いずれのルーチンの後においても、図66に示すように、ステップS105が実行されることになるのである。
【0212】
ここまで説明した第十七実施形態によれば、光源40の発光輝度が低い表示許可第二モードにおいて、メータ画像60に対する外界画像180の相対的な明るさを乗員の嗜好に合わせた形で高めることができる。したがって、車両前方の外界に対して注意喚起を促すという外界画像180本来の目的を達成することが可能となるのである。
【0213】
このように第十七実施形態では、「特定時」としての表示許可第二モード設定時に「特定表示画素」としての外界表示画素182によって表示される外界画像180が「特定画像」に相当し、当該表示許可第二モード設定時及び「通常時」としての表示禁止第二モード設定時に「通常表示画素」としてのメータ表示画素62によって表示されるメータ画像60が「通常画像」に相当する、と考えることができる。尚、勿論、第十七実施形態では、第四実施形態と同様、「特定時」としての異常発生時に「特定表示画素」としての警告表示画素72によって表示される警告画像70が「特定画像」に相当し、当該異常発生時及び通常時に「通常表示画素」としてのメータ表示画素62によって表示されるメータ画像60が「通常画像」に相当する、と考えることもできる。
【0214】
(第一〜第十七実施形態の変形形態)
以上説明した第一〜第十七実施形態に特有の変形形態について、以下に説明する。
【0215】
表示作動の各モードにおいては、光源40の発光輝度と乗員からの入力調整値とを変数とするステップ関数(図70)、線形関数(図71)又はその他の連続関数に従って、光源40の発光輝度を入力調整値に応じた輝度に可変制御してもよい。また、表示作動の各モードにおいては、メータ表示画素62の階調比率と乗員からの入力調整値とを変数とするステップ関数(図72)又は線形関数以外の連続関数に従って、通常時及び異常発生時のメータ表示画素62の階調比率を入力調整値に応じた比率に可変制御してもよい。さらに、表示作動の各モードにおいては、警告表示画素72の階調比率と乗員からの入力調整値とを変数とするステップ関数(図73)又は線形関数以外の連続関数に従って、異常発生時の警告表示画素72の階調比率を入力調整値に応じた比率に可変制御してもよい。尚、ここで図70〜73は、第一モードの場合を例示している。
【0216】
表示作動におけるメータ表示画素62の階調比率については、第一モードにおいて乗員からの入力調整値に応じた可変制御を行う一方、第二モード(表示禁止第二モード、表示許可第二モード)において保持制御を行うようにしてもよい。また同様に、表示作動における警告表示画素72の階調比率については、第一モードにおいて乗員からの入力調整値に応じた可変制御を行う一方、第二モード(表示禁止第二モード、表示許可第二モード)において保持制御を行うようにしてもよい。さらに、表示作動については、各モードにおいてメータ表示画素62の階調比率を保持制御する一方、各モードにおいて警告表示画素72の階調比率を乗員からの入力調整値に応じて可変制御するようにしてもよい。またさらに、表示作動については、その全モードにおいて、メータ表示画素62の階調比率及び警告表示画素72の階調比率を各々所定の比率に固定するようにしてもよい。
【0217】
第十七実施形態の表示作動においては、可視光の反射光を利用して車両の前方、後方、側方等の外界領域を撮影することにより得られた画像を、外界画像180として表示するようにしてもよい。また、第十七実施形態の表示作動において、表示許可第二モードでの外界表示画素182の階調比率については、上述した第一〜第十六実施形態等の異常発生時における警告表示画素72の階調比率に準じて可変制御又は保持制御するようにしてもよい。さらに、第十七実施形態の表示作動における各モードでは、メータ及び警告表示画素62,72の階調比率並びに光源40の発光輝度について、上述した第一〜第三、第五〜第十六実施形態等に準じて可変制御又は保持制御するようにしてもよい。またさらに、第十七実施形態の表示作動の第一モードにおいては、表示許否スイッチ190からの信号が表示許可指令を表すときに、例えば上述の如く可視光の反射光を利用して撮影した画像を、外界画像180として表示させるようにしてもよい。尚、この場合には、外界表示画素182の階調比率について、上述した第一〜第十七実施形態やそれらの変形形態による異常発生時の警告表示画素72の階調比率に準じて、可変制御又は保持制御することができるのである。
【0218】
(第十八実施形態)
図74〜77に示すように本発明の第十八実施形態は、車両用表示装置1の作動の点における第一実施形態の変形形態である。以下、第一実施形態と異なる点を中心に説明するが、以下において説明を省略した部分については、第一実施形態と実質的に同様である。
【0219】
詳細には、図74に例示するように第十八実施形態においては、同一画素を構成して特定の色合い(色相)を表現するサブ画素のうち、その色合い表現に濃度が必要とされるサブ画素の階調値について、0よりも大きく且つ最大値以下の範囲となるように決定される。
【0220】
そして、第十八実施形態においては、色合い表現に必要なサブ画素について上記の如く決定した階調値を選択すると共に、残りのサブ画素の階調値として0を選択する画像信号が、駆動回路14に与えられるのである。そこで、以下では説明を判り易くするために、画素を構成するサブ画素のうち、色合い表現に必要なサブ画素についての階調値を「画素の階調値」として、説明する。
【0221】
尚、色合い表現に必要なサブ画素についての上記最大値は、例えば、図74に示す赤色表現に必要なサブ画素Rの場合は63であり、図74に示す黄色表現に必要なサブ画素R,Gの場合はそれぞれ63,31であり、図74に示す白色表現に必要なサブ画素R,G,Bの場合はそれぞれ63,63,63である。
【0222】
次に、第十八実施形態における表示作動について、図75〜77を参照しつつ説明する。尚、図75は光源発光輝度について、また図76は画素階調値について、さらに図77は画像表示状態(明るさ等)について、説明するためのものである。
【0223】
(1)第一モード
第一モードの制御回路50は、通常時及び異常発生時のいずれにおいても、光源40を制御して光源40の発光輝度を最高輝度Lmax(図75)に保持すると共に、背景表示画素82の階調値を固定値TWfixに制御して背景画像80の明るさを一定に保持する。
【0224】
また、第一モードの通常時において制御回路50は、乗員からの入力調整値によることなく、メータ表示画素62の階調値を最大値TMmax(図76)に、また警告表示画素72の階調値を背景表示画素82と同一の固定値TWfix(図76)に保持する。したがって、第一モードの通常時においては、最高輝度Lmaxの光源40の作用と相俟ってメータ画像60が最大許容の明るさBMmax(図77)にて表示されると共に、警告画像70が背景画像80と同化(図77)することになる。
【0225】
これに対し、第一モードの異常発生時において制御回路50は、乗員からの入力調整値によることなく、メータ表示画素62の階調値及び警告表示画素72の階調値を各々の最大値TMmax,TWmax(図76)に保持する。したがって、第一モードの異常発生時においては、最高輝度Lmaxの光源40の作用と相俟って、メータ画像60及び警告画像70が各々の最大許容の明るさBMmax,BWmax(図77)にて表示されることになる。
【0226】
(2)第二モード
第二モードの制御回路50は、通常時及び異常発生時のいずれにおいても、光源40の発光作動を制御してその発光輝度を最高輝度Lmaxよりも低い中間輝度Lmid(図75)に保持すると共に、背景表示画素82の階調値を上記(1)と同じ固定値TWfixに制御して背景画像80の明るさを一定に保持する。
【0227】
また、第二モードの通常時において制御回路50は、メータ表示画素62の階調値を最大値TMmax以下の範囲ΔTM(図76)で、乗員からの入力調整値に応じた値に可変制御する一方、警告表示画素72の階調値を当該入力調整値によることなく、背景表示画素82と同一の固定値TWfix(図76)に保持する。したがって、第二モードの通常時においては、中間輝度Lmidの光源40の作用と相俟ってメータ画像60の明るさが乗員希望の明るさΔBM(図77)に抑えられると共に、警告画像70が背景画像80と同化(図77)することになる。
【0228】
これに対し、第二モードの異常発生時において制御回路50は、メータ表示画素62の階調値を最大値TMmax以下の範囲ΔTM(図76)で、乗員からの入力調整値に応じた値に可変制御する一方、警告表示画素72の階調値を当該入力調整値によることなく、最大値TWmax(図76)に保持する。したがって、第二モードの異常発生時においては、中間輝度Lmidの光源40の作用と相俟って、メータ画像60の明るさが乗員希望の明るさΔBM(図77)に抑えられる一方、警告画像70の明るさが当該中間輝度Lmid下での最大明るさBWh(図77)に保持されるのである。尚、明るさBWhについては、中間輝度Lmid下において警告画像70の視認が容易となるよう、可及的に大きく設定される。
【0229】
(3)モード切換
(3−1)第一モードから第二モードへの切換
制御回路50は、制御モードを第一モードから第二モードへ切換えるときには、光源40の発光作動を制御してその発光輝度を最高輝度Lmaxから上記(2)の中間輝度Lmidへと変化させる。それと共に制御回路50は、メータ表示画素62の階調値を最大値TMmaxのまま、また警告表示画素72及び背景表示画素82の階調値を上記(1)の固定値TWfixのまま保持する。したがって、第一モードから第二モードへの切換時においては、メータ画像60を表示する画面12全体の明るさが、光源40の発光輝度の低下分だけ落ちることになる。
【0230】
(3−2)第二モードから第一モードへの切換
制御回路50は、制御モードを第二モードから第一モードへ切換えるときには、光源40の発光作動を制御してその発光輝度を上記(2)の中間輝度Lmidから最高輝度Lmaxへと変化させる。それと共に制御回路50は、メータ表示画素62の階調値を最大値TMmaxに制御し、また警告表示画素72の階調値及び背景表示画素82の階調値を上記(2)の固定値TWfixのまま保持する。したがって、第二モードから第一モードへの切換時においては、メータ画像60を表示する画面12全体の明るさが、光源40の発光輝度の上昇分だけ増すことになる。
【0231】
次に、第十八実施形態における制御フローについて、図78,79を参照しつつ説明する。
【0232】
本実施形態の制御フローは、第一実施形態と同様にステップS101〜S105を実行するものであるが、ステップS102の第一モードルーチンの詳細は、図78に示す通りである。即ち、ステップS202において否定判定がなされた場合である通常時には、ステップS1603において、メータ表示画素62の階調値を最大値TMmaxに制御すると共に、警告表示画素72の階調値及び背景表示画素82の階調値を固定値TWfixに制御する。その結果、最大許容の明るさBMmaxのメータ画像60が、背景画像80に囲まれることによって際立って表示されると共に、警告画像70が背景画像80と同化して視認できなくなる。
【0233】
一方、ステップS202において肯定判定がなされた場合である異常発生時には、ステップS1604においてメータ表示画素62及び警告表示画素72の階調値をそれぞれ最大値TMmax,TWmaxに制御すると共に、背景表示画素82の階調値を固定値TWfixに制御する。その結果、それぞれ最大許容の明るさBMmax,BWmaxのメータ画像60及び警告画像70が、背景画像80に囲まれることによって際立って表示される。
【0234】
また、本実施形態におけるステップS104の第二モードルーチンの詳細は、図79に示す通りである。即ち、ステップS302において否定判定がなされた場合である通常時には、ステップS1703においてメータ表示画素62の階調値を、液晶調整スイッチ53からの信号が表す入力調整値に応じて最大値TMmax以下の範囲ΔTM内に制御する。それと共にステップS1703では、警告表示画素72の階調値及び背景表示画素82の階調値を固定値TWfixに制御する。その結果、入力調整値に応じて明るさの抑えられたメータ画像60が背景画像80に囲まれて表示されると共に、警告画像70が背景画像80と同化して視認できなくなる。
【0235】
但し、切換時第二モードルーチンのステップS1703においては、入力調整値にかかわらず、メータ表示画素62の階調値を最大値TMmaxに制御する。これにより第一モードから第二モードへ切換時には、メータ画像60を表示する画面12全体の明るさが、ステップS301による光源40の発光輝度の低下分だけ落ちることになる。
【0236】
このような通常時とは反対にステップS302において肯定判定がなされた場合である異常発生時には、ステップS1704において、メータ表示画素62の階調値及び背景表示画素82の階調値を上記ステップS1703の場合と同様に制御する一方、警告表示画素72の階調値を最大値TWmaxに制御する。その結果、入力調整値に応じて明るさの抑えられたメータ画像60が背景画像80に囲まれて表示される。それと共に、入力調整値によらず中間輝度Lmid下での最大明るさBWhとなる警告画像70が、背景画像80に囲まれることによって際立って表示される。
【0237】
以上説明した第十八実施形態によれば、光源40の発光輝度が低い第二モードにおいては、メータ画像60を表示するメータ表示画素62の階調値を、最大値以下という広い範囲で変化させることができるので、メータ画像60の明るさを抑えつつも、その調整自由度を可及的に高めることができるのである。
【0238】
(第十九実施形態)
図80,81に示すように本発明の第十九実施形態は、車両用表示装置1の表示作動の点における第十八実施形態の変形形態である。以下、第十八実施形態と異なる点を中心に説明するが、以下において説明を省略した部分については、第十八実施形態と実質的に同様である。
【0239】
具体的に、第一モードから第二モードへの切換時において制御回路50は、光源40の発光輝度及び画素72,82の階調値については第十八実施形態と同様に制御するが、メータ表示画素62の階調値については最大値TMmaxから中間値TMmid(図80)まで減少させる。ここで中間値TMmidは、メータ画像60の明るさの調整値の例えば一段階に対応する分だけ、最大値TMmaxよりも低い階調値に設定される。
【0240】
したがって、この切換時においては、メータ画像60を表示する画面12全体の明るさが、光源40の発光輝度の低下分に加えて、メータ表示画素62の階調値の減少分に応じて余計に落ちることとなる。また、切換後の第二モードの通常時及び異常発生時において制御回路50は、メータ表示画素62の階調値を、中間値TMmid以下の範囲δTM(図80)で乗員からの入力調整値に応じて可変制御することにより、メータ画像60の明るさを、乗員希望の明るさδBM(図81)に抑える。
【0241】
このような第十九実施形態による制御フローの第二モードルーチンでは、図82の如く、第十八実施形態のステップS1703,S1704に代わるステップS1803,S1804により、通常時及び異常発生時のメータ表示画素62の階調値を、入力調整値に応じて中間値TMmid以下の範囲δTM内に制御する。但し、切換時第二モードルーチンのステップS1803では、入力調整値にかかわらず、メータ表示画素62の階調値を中間値TMmidに制御することになる。
【0242】
以上説明した第十九実施形態によれば、第一モードから第二モードへの切換時には、光源40の発光輝度の低下分に、メータ表示画素62の階調値の減少分を上乗せした形でメータ画像60の明るさを変化させることができるので、切換前後の表示に顕著な減り張りを付けることができる。
【0243】
(第二十実施形態)
図83,84に示すように本発明の第二十実施形態は、車両用表示装置1の表示作動の点における第十八実施形態の変形形態である。以下、第十八実施形態と異なる点を中心に説明するが、以下において説明を省略した部分については、第十八実施形態と実質的に同様である。
【0244】
具体的に、第一モードにおいて制御回路50は、光源40の発光輝度及び画素72,82の階調値については第十八実施形態と同様に制御するが、メータ表示画素62の階調値については第二モードに準じて制御する。即ち第一モードの制御回路50は、通常時及び異常発生時のいずれにおいても、メータ表示画素62の階調値を、最大値TMmax以下の範囲ΔTM(図83)で乗員からの入力調整値に応じて可変制御する。したがって、メータ画像60の明るさとして、乗員希望の明るさΔBMh(図84)が実現されることとなる。
【0245】
尚、第二十実施形態において、第一モードから第二モードへの切換時及びその逆の切換時には、メータ表示画素62の階調値を最大値TMmaxに制御するが、他の制御方法を採用してもよい。例えば、メータ表示画素62の階調値を切換直前の値に保持制御してもよいし、液晶調整スイッチ53等を用いて乗員により事前設定された値又は製品出荷前に予め設定された値に、メータ表示画素62の階調値を制御してもよい。
【0246】
このような第二十実施形態による制御フローの第一モードルーチンでは、図85の如く、第十八実施形態のステップS1603,S1604に代わるステップS1903,S1904により、通常時及び異常発生時のメータ表示画素62の階調値を、入力調整値に応じて最大値TMmax以下の範囲ΔTM内に制御する。但し、切換時第一モードルーチンのステップS1903においては、入力調整値にかかわらず、メータ表示画素62の階調値を最大値TMmaxに制御する。
【0247】
以上説明した第二十実施形態によれば、第二モードに加え、第一モードにおいても、メータ表示画素62の階調値を最大値以下という広い範囲で変化させて、メータ表示画素62にて表示されるメータ画像60の明るさを高い自由度で調整することができる。したがって、乗員の嗜好に合わせたメータ画像60の表示を、任意の時期に実現することができるのである。
【0248】
(第十八〜第二十実施形態の変形形態)
以上説明した第十八〜第二十実施形態に特有の変形形態について、以下に説明する。
【0249】
警告表示画素72及び背景表示画素82の階調値については、第十九実施形態におけるメータ表示画素62の階調値に準じて、第一モードから第二モードの切換時に減少させるようにしてもよい。また、警告表示画素72及び背景表示画素82の階調値については、第二十実施形態におけるメータ表示画素62の階調値に準じて、乗員からの入力調整値に応じた可変制御を第一モードにて実現してもよい。
【0250】
(他の実施形態)
ここまで、本発明の複数の実施形態及び変形形態について説明してきたが、本発明は、それらの形態に限定して解釈されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
【0251】
具体的には、状態値センサ54により車速以外の車両状態値、例えばエンジン回転数や燃料残存量、エンジン冷却水の水温等を検出して、当該車速以外の車両状態値をメータ画像60により指示するようにしてもよい。また、異常センサ55により水温異常以外の異常、例えば残量燃料量のエンプティ異常やABSシステムが作動する車輪のロック異常等を検出して、当該水温異常以外の異常を警告画像70により警告するようにしてもよい。さらに、画像70については、異常発生時以外にも、例えば「特定時」としてのイグニッションスイッチのオン時等に表示される「特定画像」であってもよい。
【0252】
表示作動においては、照度センサ56からの信号とは無関係に、全灯オフ位置を表すライトスイッチ52からの信号受信の場合には第一モード、車幅灯オン位置又は前照灯オン位置を表す信号受信の場合には第二モード(表示禁止第二モード、表示許可第二モード)を実現するようにしてもよい。また逆に、ライトスイッチ52からの信号とは無関係に、閾値Iを超える外光照度を表す照度センサ56からの信号受信の場合には第一モード、閾値I以下の外光照度を表す信号受信の場合には第二モード(表示禁止第二モード、表示許可第二モード)を実現するようにしてもよい。
【0253】
表示作動において、警告画像70又は外界画像180を背景画像80と同化させるように階調制御する場合、通常、液晶パネル10において警告表示画素72又は外界表示画素182の各サブ画素の電極に対応する薄膜トランジスタを常に通電させて該当部分の液晶をオン状態とさせることになる。これに対し、警告表示画素72又は外界表示画素182の各サブ画素の電極に対応する薄膜トランジスタの通電をカットして該当部分の液晶をオフ状態とすることにより、警告画像70又は外界画像180を背景画像80と同化させるようにすることも可能である。
【0254】
光源40としては、発光ダイオード42と拡散板44とを組み合わせたもの以外にも、発光輝度を調整可能な各種の光源を用いることができる。また、液晶パネル20としては、透過液晶パネル以外にも、反射液晶パネルを用いてもよく、この場合、光源40としては、例えば液晶パネル20を前方から反射照明するもの等を用いることができる。さらに、液晶調整スイッチ53としては、明るさの調整値を段階的に入力可能としたもの以外にも、連続的に入力可能としたものを用いてもよい。
【0255】
そして本発明は、コンビネーションメータとして機能する車両用表示装置以外にも、例えば液晶パネルの表示画像をコンバイナに虚像表示させるヘッドアップディスプレイとして機能する装置にも適用することができる。
【符号の説明】
【0256】
1,100 車両用表示装置、10 液晶パネル、12 画面、14 駆動回路、40 光源、42 発光ダイオード、44 拡散板、46 発光面、48 電源回路、50,150 制御回路(制御手段)、52 ライトスイッチ(入力手段)、53 液晶調整スイッチ(入力手段)、54 状態値センサ、55 異常センサ、56 照度センサ、58 画像メモリ、60 メータ画像(通常画像)、60a 目盛画像(通常画像)、60b 数字画像(通常画像)、60c 指針画像(通常画像)、62 メータ表示画素(通常表示画素)、70 警告画像(特定画像)、72 警告表示画素(特定表示画素)、80 背景画像、82 背景表示画素、120 撮像部、122 外界カメラ、124 画像処理回路、180 外界画像(特定画像)、182 外界表示画素(特定表示画素)、190 表示許否スイッチ(入力手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両において画像を表示する液晶パネルと、発光により前記液晶パネルを照明する光源と、前記液晶パネル及び前記光源を制御する制御手段と、前記車両のランプをオンオフするためのライトスイッチとを備えた車両用表示装置において、
前記液晶パネルは、特定時に特定画像を表示する特定表示画素と、前記特定表示画素により前記特定画像を表示しない通常時及び前記特定時に通常画像を表示する通常表示画素とを有し、
前記制御手段は、前記通常表示画素の設定階調値に対する前記通常表示画素の階調値の比率を前記通常表示画素の階調比率として制御すると共に、前記特定表示画素の設定階調値に対する前記特定表示画素の階調値の比率を前記特定表示画素の階調比率として制御し、
且つ前記制御手段は、第一モードにおいて、前記通常表示画素の階調比率及び前記特定時の前記特定表示画素の階調比率を最大比率に設定し、前記車両のライトスイッチがオンすることを条件として前記第一モードから切換えた第二モードにおいて、前記通常表示画素の階調比率よりも前記特定時の前記特定表示画素の階調比率を大きくする階調処理を実施することを特徴とする車両用表示装置。
【請求項2】
車両において画像を表示する液晶パネルと、発光により前記液晶パネルを照明する光源と、前記液晶パネル及び前記光源を制御する制御手段と、前記車両の外光照度を検出する照度センサとを備えた車両用表示装置において、
前記液晶パネルは、特定時に特定画像を表示する特定表示画素と、前記特定表示画素により前記特定画像を表示しない通常時及び前記特定時に通常画像を表示する通常表示画素とを有し、
前記制御手段は、前記通常表示画素の設定階調値に対する前記通常表示画素の階調値の比率を前記通常表示画素の階調比率として制御すると共に、前記特定表示画素の設定階調値に対する前記特定表示画素の階調値の比率を前記特定表示画素の階調比率として制御し、
且つ前記制御手段は、第一モードにおいて、前記通常表示画素の階調比率及び前記特定時の前記特定表示画素の階調比率を最大比率に設定し、前記照度センサにより検出される外光照度が閾値以下に低下することを条件として前記第一モードから切換えた第二モードにおいて、前記通常表示画素の階調比率よりも前記特定時の前記特定表示画素の階調比率を大きくする階調処理を実施することを特徴とする車両用表示装置。
【請求項3】
前記階調処理において前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率を可変にすると共に前記特定時の前記特定表示画素の階調比率を一定に保持することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用表示装置。
【請求項4】
前記車両の乗員からの入力を受ける入力手段であって、前記特定画像及び前記通常画像を含む前記画像の明るさを調整するための調整値を前記入力として受ける入力手段を備え、
前記階調処理において前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率を前記調整値の変化に対して設定比率から減少させると共に前記特定時の前記特定表示画素の階調比率を前記設定比率に保持することを特徴とする請求項3に記載の車両用表示装置。
【請求項5】
前記第二モードにおいて前記制御手段は、
前記階調処理としてのメイン階調処理と、
前記通常表示画素の階調比率を前記調整値の変化に対して前記設定比率から増大させると共に前記特定時の前記特定表示画素の階調比率を前記設定比率に保持することで、前記通常表示画素の階調比率よりも前記特定時の前記特定表示画素の階調比率を小さくするサブ階調処理と、
を前記調整値に応じて実施することを特徴とする請求項4に記載の車両用表示装置。
【請求項6】
前記階調処理において前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率と前記特定時の前記特定表示画素の階調比率とをそれぞれ一定に保持することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用表示装置。
【請求項7】
前記第一モードにおいて前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率を一定に保持することを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載の車両用表示装置。
【請求項8】
前記第一モードから前記第二モードへ切換える切換時において前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率を一定に保持し、
前記第二モードにおいて前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率を、前記切換時に保持した比率以下の範囲に制御することを特徴とする請求項7に記載の車両用表示装置。
【請求項9】
前記第一モードから前記第二モードへ切換える切換時において前記制御手段は、切換前に比して前記通常表示画素の階調比率を減少させ、
前記第二モードにおいて前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率を、前記切換時に減少させた比率以下の範囲に制御することを特徴とする請求項7に記載の車両用表示装置。
【請求項10】
前記第一モードにおいて前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率を可変にすることを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の車両用表示装置。
【請求項11】
前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率について、前記階調処理における可変範囲を前記第一モードにおける可変範囲よりも大きくすることを特徴とする請求項10に記載の車両用表示装置。
【請求項12】
前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率について、前記階調処理における上限比率を前記第一モードにおける最大比率よりも小さくすることを特徴とする請求項10又は11に記載の車両用表示装置。
【請求項13】
前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率について、前記階調処理における上限比率を前記第一モードにおける最大比率と同一にすることを特徴とする請求項10に記載の車両用表示装置。
【請求項14】
前記第一モードにおいて前記制御手段は、前記特定時の前記特定表示画素の階調比率を前記階調処理と同一の比率に保持することを特徴とする請求項3〜13のいずれか一項に記載の車両用表示装置。
【請求項15】
前記第一モードにおいて前記制御手段は、前記特定時の前記特定表示画素の階調比率を前記階調処理よりも大きな比率に保持することを特徴とする請求項2〜13のいずれか一項に記載の車両用表示装置。
【請求項16】
前記階調処理において前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率を一定に保持すると共に前記特定時の前記特定表示画素の階調比率を可変にすることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用表示装置。
【請求項17】
前記車両の乗員からの入力を受ける入力手段であって、前記特定画像及び前記通常画像を含む前記画像の明るさを調整するための調整値を前記入力として受ける入力手段を備え、
前記階調処理において前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率を設定比率に保持すると共に前記特定時の前記特定表示画素の階調比率を前記調整値の変化に対して前記設定比率から増大させることを特徴とする請求項16に記載の車両用表示装置。
【請求項18】
前記第二モードにおいて前記制御手段は、
前記階調処理としてのメイン階調処理と、
前記通常表示画素の階調比率を前記設定比率に保持すると共に前記特定時の前記特定表示画素の階調比率を前記調整値の変化に対して前記設定比率から減少させることで、前記通常表示画素の階調比率よりも前記特定時の前記特定表示画素の階調比率を小さくするサブ階調処理と、
を前記調整値に応じて実施することを特徴とする請求項17に記載の車両用表示装置。
【請求項19】
前記階調処理において前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率と前記特定時の前記特定表示画素の階調比率とをそれぞれ可変にすることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用表示装置。
【請求項20】
前記車両の乗員からの入力を受ける入力手段であって、前記特定画像及び前記通常画像を含む前記画像の明るさを調整するための調整値を前記入力として受ける入力手段を備え、
前記階調処理において前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率と前記特定時の前記特定表示画素の階調比率とを前記調整値の変化に対して同一の設定比率から減少させることを特徴とする請求項19に記載の車両用表示装置。
【請求項21】
前記第二モードにおいて前記制御手段は、
前記階調処理としてのメイン階調処理と、
前記通常表示画素の階調比率と前記特定時の前記特定表示画素の階調比率とを前記調整値の変化に対して前記設定比率から増大させることで、前記通常表示画素の階調比率よりも前記特定時の前記特定表示画素の階調比率を小さくするサブ階調処理と、
を前記調整値に応じて実施することを特徴とする請求項20に記載の車両用表示装置。
【請求項22】
前記第一モードにおいて前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率を一定に保持することを特徴とする請求項16〜21のいずれか一項に記載の車両用表示装置。
【請求項23】
前記第一モードから前記第二モードへ切換える切換時において前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率を一定に保持し、
前記第二モードにおいて前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率を、前記切換時に保持した比率以下の範囲に制御することを特徴とする請求項22に記載の車両用表示装置。
【請求項24】
前記第一モードから前記第二モードへ切換える切換時において前記制御手段は、切換前に比して前記通常表示画素の階調比率を減少させ、
前記第二モードにおいて前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率を、前記切換時に減少させた比率以下の範囲に制御することを特徴とする請求項22に記載の車両用表示装置。
【請求項25】
前記第一モードにおいて前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率を可変にすることを特徴とする請求項19〜21のいずれか一項に記載の車両用表示装置。
【請求項26】
前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率について、前記階調処理における可変範囲を前記第一モードにおける可変範囲よりも大きくすることを特徴とする請求項25に記載の車両用表示装置。
【請求項27】
前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率について、前記階調処理における上限比率を前記第一モードにおける最大比率よりも小さくすることを特徴とする請求項25又は26に記載の車両用表示装置。
【請求項28】
前記制御手段は、前記通常表示画素の階調比率について、前記階調処理における上限比率を前記第一モードにおける最大比率と同一にすることを特徴とする請求項25又は26に記載の車両用表示装置。
【請求項29】
前記第一モードにおいて前記制御手段は、前記特定時の前記特定表示画素の階調比率を可変にすることを特徴とする請求項16〜28のいずれか一項に記載の車両用表示装置。
【請求項30】
前記制御手段は、前記特定時の前記特定表示画素の階調比率について、前記階調処理における上限比率を前記第一モードにおける最大比率と同一にすることを特徴とする請求項29に記載の車両用表示装置。
【請求項31】
前記制御手段は、前記特定時の前記特定表示画素の階調比率について、前記階調処理における上限比率を前記第一モードにおける最大比率よりも小さくすることを特徴とする請求項29に記載の車両用表示装置。
【請求項32】
前記第一モードにおいて前記制御手段は、前記特定時の前記特定表示画素の階調比率を一定に保持することを特徴とする請求項16〜28のいずれか一項に記載の車両用表示装置。
【請求項33】
前記制御手段は、前記特定時の前記特定表示画素の階調比率について、前記階調処理における上限比率を前記第一モードにおける保持比率と同一にすることを特徴とする請求項32に記載の車両用表示装置。
【請求項34】
前記制御手段は、前記特定時の前記特定表示画素の階調比率について、前記階調処理における上限比率を前記第一モードにおける保持比率よりも小さくすることを特徴とする請求項32に記載の車両用表示装置。
【請求項35】
前記制御手段は、前記第一モード及び前記第二モードの双方において前記階調処理を実施することを特徴とする請求項19又は20に記載の車両用表示装置。
【請求項36】
前記制御手段は、前記第二モードの間、前記階調処理を実施することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用表示装置。
【請求項37】
前記車両の乗員からの入力を受ける入力手段を備え、
前記制御手段は、前記第二モードにおいて前記入力手段が受ける前記入力に応じて前記階調処理を実施することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用表示装置。
【請求項38】
前記制御手段は、前記光源を発光させる前記第一モードと、当該第一モードよりも低い輝度にて前記光源を発光させる前記第二モードとを、設定することを特徴とする請求項1〜37のいずれか一項に記載の車両用表示装置。
【請求項39】
前記階調処理において前記制御手段は、前記光源の発光輝度を一定に保持することを特徴とする請求項38に記載の車両用表示装置。
【請求項40】
前記階調処理において前記制御手段は、前記光源の発光輝度を、前記第一モードよりも低い範囲で可変にすることを特徴とする請求項38に記載の車両用表示装置。
【請求項41】
前記特定画像は、前記車両の乗員に注意を喚起するために前記車両の異常を警告する警告画像を含み、
前記通常画像は、前記車両の状態値を指示するためのメータ画像を含むことを特徴とする請求項1〜40のいずれか一項に記載の車両用表示装置。
【請求項42】
前記特定画像は、前記車両の乗員に注意を喚起するために前記車両の外界を撮像してなる外界画像を含み、
前記通常画像は、前記車両の状態値を指示するためのメータ画像を含むことを特徴とする請求項1〜41のいずれか一項に記載の車両用表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【図72】
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【図73】
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【図74】
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【図75】
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【図76】
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【図77】
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【図78】
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【図79】
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【図80】
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【図81】
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【図82】
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【図83】
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【図84】
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【図85】
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【公開番号】特開2013−100090(P2013−100090A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−250449(P2012−250449)
【出願日】平成24年11月14日(2012.11.14)
【分割の表示】特願2007−274295(P2007−274295)の分割
【原出願日】平成19年10月22日(2007.10.22)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】