説明

連続可変変速機

トロイダルバリエータを有する連続可変変速機が開示される。内側トロイダルディスク(10)を支承する変速機シャフト(14)は、通常、トロイダルバリエータ(7)の軸方向外側に又は2つの内側トロイダルディスクの間に装着される。本発明によれば、変速機シャフト(14)は、もっぱら、トロイダルバリエータの少なくとも1つのチャンバ(93、94)に半径方向に貫入する軸受支持部(200、201)を介して装着される。構造体の軸長は、変速機シャフト(14)用の従来型の軸受と較べて低減され、一方、本発明の変速機では、バリエータの外側に配置される軸受点の使用が省略されるという事実のため、支持が改良される。前記連続可変変速機は、特に前部搭載のエンジン及び後輪駆動による自動車用に使用することができる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1、4及び5の前段に記載の連続可変変速機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、2つのチャンバを有するバリエータを有する連続可変変速機を開示している。2つの内側トロイダルディスク(互いに駆動連結された)から外側トロイダルディスク(同様に駆動連結された)へのローラを介した駆動トルクの伝達は、バリエータで行われる。連続可変変速機は、変速機のケーシングの端部領域に装着されかつ半径方向内側にバリエータを通過する変速機シャフトを有する。変速機は、ケーシングに対して固定されかつバリエータのそれぞれのチャンバを半径方向に各々が通過する2つの軸受支持部を有する。この場合の軸受支持部は、内側トロイダルディスクを支持するために、正確には、内側トロイダルディスクに作用するトルクによる内側トロイダルディスクの傾斜を回避するために使用される。ケーシングに対して支持される軸受支持部に加えて、これらの軸受支持部は、半径方向内側の変速機シャフトに対し装着され、またこのシャフトによって潤滑剤が供給される。上述の装着に加えて、内側トロイダルディスクは、別の2つの半径方向内側の軸受ユニットを介して内側変速機シャフトに対し装着され、軸受ユニットは、変速機シャフト及び内側トロイダルディスクの角速度が互いに対抗する場合、相対的な高い回転速度にさらされる。
【0003】
別の連続可変変速機が特許文献2に記載されている。この実施形態によれば、内側トロイダルディスクは、保持フレームを介して変速機ケーシングに対し支持され、保持フレームは、内側トロイダルディスクの間に軸方向に位置するように配置される。これにより、バリエータ、したがって、連続可変変速機の構造の半径方向及び軸方向の拡張が得られる。
【0004】
変速機ケーシングに対しバリエータ内の内部変速機シャフトの支持部を有する連続可変変速機の他の実施形態は、非特許文献1に記載されている。
【0005】
変速機シャフト用の別の軸受可能性が、未発行の特許文献3に記載されている。
【0006】
【特許文献1】EP1186798A2号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第19948756A1号明細書
【特許文献3】DE10206200号明細書
【非特許文献1】「トラクション駆動:選択及び用途」(TractionDrives:Selection and Application)、フレデリックW.ハイリッヒ、ユージーン E.シューベ(Frederick W.Heilich,EugeneE.Shube)、ISBN:0−8247−7018−8、94ページ参照。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が基礎とする目的は、バリエータに半径方向内側に配置された変速機シャフトの装着部を有する連続可変変速機を提案することであり、前記装着部は全体寸法に関して改良される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明が基礎とする目的は、第1の提案により請求項1の特徴によって達成される。したがって、変速機のケーシングに対する変速機シャフトの支持は、ケーシングに対して固定された第1の軸受支持部及びケーシングに対して固定された第2の軸受支持部を介してのみ行われる。ケーシングに対して固定された第1の軸受支持部は、第1のチャンバの領域のバリエータを半径方向に通過する。第1の軸受ユニットは、第1の軸受支持部と変速機シャフトとの間で作用する。ケーシングに対して固定された第2の軸受支持部は、第2のチャンバの領域のバリエータを半径方向に通過する。第2の軸受ユニットは、第2の軸受支持部と変速機シャフトとの間で作用する。
【0009】
本発明によれば、軸受支持部を越えるケーシングに対する変速機シャフトの装着部は、省略してもよいことが認識された。したがって、ケーシングに対する装着は、バリエータに常に必要な軸方向構造空間と相関する軸方向の構造空間でのみ行われる。これにより、ケーシングに対しバリエータの外側の変速機シャフトの装着を保証するために、軸方向構造空間の必要性が回避される。互いに協働するトロイダルディスクの間の距離は、これらの間に配列されたローラによって予め決定される。この結果、ローラに対し円周方向にオフセットして、軸受支持部がケーシングから突出できる自由な軸方向構造空間が得られる。したがって、本発明による構造は、特にコンパクトな軸方向構造を可能にする。
【0010】
この場合、特に、中実シャフトとして又は中空シャフトとして設計されかつバリエータの片側又は両側から突出するか、あるいはバリエータ内に完全に配置される任意の変速機シャフトに対して、本発明の成果を達成することができる。変速機シャフトの短縮設計は、変速機シャフトに作用する力のレバーアームの短縮を可能にし、したがって、より小さな軸受負荷をもたらす。1つ又は複数の軸受ユニットは、半径方向及び/又は軸方向に作用する任意の所望のタイプの構造の軸受を含む。1つ又は複数の軸受支持部は、ケーシングの1つの締結位置を出発点とするか、あるいは複数の締結位置から内部に(星型に)突出して、共通の軸受リング内に合体してもよく、1つ又は複数の軸受支持部は、変速機ケーシングと1つのピース又は複数のピースで製造される。
【0011】
上述の連続可変変速機の発展形態によれば、第1の軸受ユニットは固定軸受として設計され、他方、第2の軸受ユニットは緩い軸受として設計される。これにより、自由度に関して機械的に規定された装着が得られ、この結果、ケーシングに対する軸受点及び/又は別の変速機要素は必要とされない。当然、さらなる支持のために、特に大きな軸方向構造が関連する場合、別の変速機要素に対し変速機シャフトの別の軸受点を、例えば半径方向内側に又は外側に、変速機シャフトによって設けてもよい。代わりに、ケーシングに対する変速機シャフトの支持が、緩い軸受を介してのみ行われることが同様に考えられる。この場合、例えばローラとトロイダルディスクとの間の圧力を保証するために、軸方向に変位可能であるように変速機シャフトが設計されるか、あるいは変速機シャフトと隣接する変速機要素の間に変速機シャフト用の固定軸受が設けられる。
【0012】
本発明による変速機の代わりの発展形態によれば、軸受支持部に対する変速機シャフトの支持は、軸方向に片側に作用する第1の軸受ユニット及び軸方向に片側作用する第2の軸受ユニットそれぞれによって行われる。この場合、これらの軸受ユニットは、単一の軸受支持部に、又は異なる軸受支持部に割り当てることが可能である。この場合、軸受ユニットはX配置で又はO配置で配置される。変速機ケーシングに対する変速機シャフトの優れた軸方向支持は、これによって、比較的低いコストで行うことができる。
【0013】
本発明が基礎とする目的は、第2の提案により請求項4の特徴によって達成される。
【0014】
この提案によれば、ケーシングに対する変速機シャフトの支持は、ケーシングに対して固定されかつチャンバの領域のバリエータを半径方向に通過する単一の軸受支持部のみを介して行われる。軸受支持部と変速機シャフトとの間には、一方で、半径方向力を吸収するためのニードル軸受を有する固定軸受が配置される。ニードル軸受は、伝達可能な大きな半径方向力と共に、小さな半径方向構造によって区別される。他方、固定軸受は、軸方向力を吸収するために、少なくとも1つのアキシャル軸受(片側に又は両側に作用する)を有する。この種類のアキシャル軸受ユニットも、比較的低いコストで、軸方向及び半径方向の小さな全体寸法で、及び伝達可能な大きな軸方向力で使用することができる。さらに、ニードル軸受が半径方向の支持のために使用される場合、装着可能性の向上が可能になり、この結果、ニードル軸受が装着された状態で、アキシャル軸受が装着された場合にのみ固定される変速機シャフトの軸方向変位がなお可能である。さらに、本発明の第1の提案に関して言及した利点の取り込みが同様に可能である。
【0015】
本発明が基礎とする目的は、第3の提案により請求項5の特徴によって達成される。したがって、ケーシングに対する変速機シャフトの支持は、ケーシングに対して固定される単一の軸受支持部のみを介して行われる。軸受支持部は、チャンバの領域のバリエータを半径方向に通過する。ニードル軸受を有する緩い軸受は、軸受支持部と変速機シャフトとの間に配置される。このタイプの実施形態は、変速機シャフトの浮動支持(短い軸長及び小さな傾斜モーメントと共に)が望ましい場合、特に適切である。代わりに、言及した緩い軸受に加えて、固定軸受及び/又は緩い軸受が、変速機シャフトと、特にケーシングに対して移動される隣接変速機要素との間に設けられる実施形態が可能である。緩い軸受をニードル軸受として本発明により設計することは、費用効果的であるが、半径方向に大きな応力にさらされ得る可能性がある軸受となる。さらに、本発明の第1の提案又は第2の提案に関して言及した利点の取り込みが同様に可能である。
【0016】
連続可変変速機の好ましい発展形態によれば、少なくとも1つの軸受支持部を介した変速機シャフトの支持に加えて、軸受ユニットが変速機シャフトと別の回転変速機要素との間に設けられる。この場合、例えば変速機シャフト及び変速機要素の同軸配置のため、変速機シャフト又は変速機は、軸受ユニットが間挿された状態で、変速機要素又は変速機シャフトそれぞれの軸方向凹部に配置される。これにより、特にコンパクトな構造が得られる。
【0017】
連続可変変速機の別の実施形態では、固定軸受として設計された軸受ユニットは、4点軸受として設計される。このタイプの4点軸受は、両方の軸方向力及び半径方向力を確実に吸収することができるコンパクトな軸受ユニットである。
【0018】
連続可変変速機の好ましい発展形態によれば、変速機シャフトの一方の端部領域はバリエータ内に配置され、一方、変速機シャフトの反対側端部領域は、バリエータに作用するトルクを伝達するためにバリエータから突出し、このトルクは、特に、バリエータ又はトロイダルディスクの入力トルク又は出力トルクの形態をとる。変速機シャフトは片側のみのバリエータから突出するので、変速機シャフトの質量全体を低減でき、またケーシングに対する追加の軸受点を回避することができる。節約された構造空間に別の変速機要素を配置してもよい。
【0019】
有利な発展形態は、従属請求項、詳細な説明及び図面に確認することができる。
【0020】
本発明による連続可変変速機の好ましい模範的な実施形態について、図面を参照してより詳細に以下に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1は、連続可変トロイダルバリエータ7、遊星中間変速機8及び遊星出力変速機9を有する連続可変変速機の概略的な軸方向断面図を示している。
【0022】
自動車用変速機は、前部搭載エンジン及び後部車軸駆動による駆動伝達系に使用される。このように、自動車用変速機は、これ以上詳細に図示しない前部搭載エンジンと、後部駆動シャフト、したがって駆動輪を駆動する後部車軸変速機との間の動力伝達経路に配置される。前部搭載エンジンは、自動車用変速機の入力シャフト5に結合され、後部車軸変速機は、カルダン軸によって自動車用変速機の出力シャフト6に回転に関して固定連結される。
【0023】
入力シャフト5は、自動車用変速機の後端に配置された摩擦クラッチK3によって出力シャフト6に摩擦結合することができ、この結果、エンジンから後部車軸変速機への直接貫通駆動を行うことができる。入力シャフト5は、2つの転がり軸受135と136によって、自動車用変速機の非回転のケーシング部分26に対し回転可能に入力シャフトの2つの端部領域に装着される。この場合、2つの転がり軸受135と136は、固定軸受/緩い軸受の対として設計される。入力シャフト5は、トロイダルバリエータ7の隣接する第一の中心駆動トロイダルディスク11に運動に関して固定して連結され、同軸の中心入力シャフト5を介して中間変速機8の二重ウェブ遊星キャリア18に連結される。この遊星キャリア18は、トロイダルバリエータ7の、前記遊星キャリアに隣接して配置される第2の中心駆動トロイダルディスク12に回転に関して固定して連結される。したがって、2つの駆動トロイダルディスク11と12は、動力伝達経路中で、互いに平行に連結されるか又は回転に関して互いに固定して連結される。入力シャフト5に同軸に配置され、また入力シャフトが遊びを伴って貫通する中間シャフト14として形成された同軸の変速機シャフトが、軸方向中心のトロイダル従動ディスク10に回転に関して固定して形成される。凹状のトロイダル従動面は、互いに軸方向に反対側のこの従動トロイダルディスク10に組み込まれる。従動トロイダルディスク10は、中間変速機8のサンギア19に運動に関して固定して連結される。
【0024】
駆動トロイダルディスク11又は12は、ローラ13a、13bと15a、15bとして知られる2つの遊星を介して、トロイダル駆動ディスクの関連の従動面と摩擦接触状態にある。2つのローラ13a、13bと15a、15bは、2つのチャンバ93、94の一方にそれぞれ割り当てられる。ローラ13a、13bと15a、15bの両方は、特定の回転軸95a、95bと96a、96bを中心にそれぞれ回転可能であり、またそれらの特定の回転軸95a、95bに対し垂直の枢軸を中心に揺動可能である。
【0025】
中間変速機8のサンギア19は、出力変速機9の第1の変速機部材としてのサンギア21への駆動連結部20を有する。
【0026】
この駆動連結部20は、中間変速機8の遊星キャリア18の一方のウェブに装着されかつ歯車リム43a、43bを有する主ピニオン46を有し、これらの歯車リムは、遊星キャリア18の半径方向駆動ウェブの両側面に配置され、一方の歯車リム43aは、同軸の中間シャフト14に連結されたサンギア19と噛合し、他方の歯車リム43bは、半径方向駆動ウェブの他方の側面に軸方向に配置される第2のサンギア48と噛合し、次にこの第2のサンギアは、最終的に、出力変速機9の第1の変速機部材を形成するサンギア21との、係合可能及び係脱可能なクラッチK2を含む駆動連結部51を有する。
【0027】
中間変速機8の一方のサンギア19と噛合する主ピニオン46の歯車リム43aは、遊星キャリア18の第2のウェブに装着される第2ピニオン63とさらに噛合係合し、第2ピニオンは、ポット状の駆動連結部23を介して、係合可能及び係脱可能な摩擦クラッチK1の一方のクラッチ半部に回転に関して固定して連結されるリングギア22と噛合する。この摩擦クラッチK1の第2のクラッチ半部は、出力変速機9の第2の変速機部材を形成するリングギア24に回転に関して固定して連結される。
【0028】
出力変速機9は、半径方向支持ウェブ36によって自動車用変速機の非回転ケーシング部分26に回転に関して固定して連結され、かつ同数の歯を有する2つの歯車リム37a、37bを有するピニオン34a、34bを支持する遊星キャリア25の形態の第3の変速機部材を有し、ピニオンは支持ウェブ36の両側に配置され、中間変速機8に隣接する一方の歯車リム37aは内部及び外部歯車21と24の両方と噛合する。
【0029】
出力変速機9は、ピニオン34bの他方の歯車リム37bと噛合し、かつ出力シャフト6との駆動連結部28を有する第2のリングギア27の形態の第4の変速機部材を有する。
【0030】
パーキングロックホイール33は、リングギア27の外周に、同軸にかつ運動に関して固定して配置される。
【0031】
低速段の運転範囲において、前進駆動時にクラッチK1が係合されるとともにクラッチK2は係脱され、この結果、動力は中間変速機8で分割され、動力の第1の部分は出力シャフト6に流れ、動力の第2の部分はトロイダルバリエータ7を介して駆動シャフト5に流れる。
【0032】
前進駆動の高速段の運転範囲において、クラッチK1は係脱されるとともにクラッチK2は係合され、この結果、動力は中間変速機8で組み合わせされ、動力の第1の部分は駆動シャフト5から直接流れ、動力の第2の部分はトロイダルバリエータ7を介して流れる。
【0033】
図2は、図1の変速機図の詳細IIの詳細断面図を示しているが、図1のローラ13b、15bは図示されていない。
【0034】
入力シャフト5は、トロイダルバリエータ7及び駆動又は従動トロイダルディスク10、11、12も配置される第1の軸方向領域54を有する。この第1の軸方向領域54は中実シャフトとして設計され、この結果、その直径は非常に小さい。この第1の軸方向領域54は、中間変速機8の第1のギアセット段も配置される第2の軸方向領域34に隣接し、前記ギアセット段は、とりわけ、
−サンギア19と、
−歯車リム43aと、
−第2ピニオン63とを備える。
【0035】
2つのオイルダクト56a、56bは、この第2の軸方向領域34の中実シャフト内に斜めに穿設される。これらのオイルダクト56a、56bは、一方で環状空間58に通じ、他方で、第3の軸方向領域55に略位置する入力シャフト5の中心ボア57に通じる。したがって、2つのオイルダクト56a、56bは、オイル圧下にある中心ボア57と、第1の軸方向領域54に略配置される環状空間58との間に流れ連結を形成する。環状空間58の半径方向内壁は入力シャフト5によって形成され、他方、環状空間58の半径方向外側境界は、中空シャフトとして設計された同軸の中間シャフト14によって形成される。環状空間58からの潤滑油の流出用開口は、次の転がり軸受として設計される軸受ポイントに位置する。
a)入力シャフト5に対し従動トロイダルディスク10を回転可能に支持するための第1のニードル軸受50、
b)自動車用変速機のケーシング部分62に対し中間シャフト14を軸方向及び半径方向に装着するための単列溝付き玉軸受60、
c)中間シャフト14に対し第2の中心駆動トロイダルディスク12を回転可能に支持するための第2のニードル軸受61、
d)第2の領域34の入力シャフト5に対しサンギア19を半径方向に支持するための第3のニードル軸受85。
【0036】
a)〜c)についてより詳細に以下に説明する。
【0037】
a)第1のニードル軸受50は、ケージ64内に配置される回転体を備え、この回転体は、入力シャフトが中実シャフトとして設計される領域において入力シャフト5上を回転する。ケージ64は従動トロイダルディスク10の中心ボアに挿入され、また片側で、中間シャフト14の一方の端部70の端面65を軸方向に支承する。ケージ64は、他の側で、従動トロイダルディスク10の一方の軸方向端部の内側溝に挿入される軸方向固定リング66を軸方向に支承する。従動トロイダルディスク10の他方の軸方向端部で、従動トロイダルディスクは雄ねじ付きスリーブ68にねじ込まれ、その半径方向外側に突出する端部カラーは従動トロイダルディスク10の端面を軸方向に支承する。第1のニードル軸受50と雄ねじ付きのスリーブ68との間に軸方向に、従動トロイダルディスク10がスプラインシャフト歯67によって中間シャフト14に回転に関して固定して連結される。この場合、小さな軸方向の遊びが、ケージ64と端面65との間に、又は雄ねじ付きスリーブ68と、スプライン歯切り部67に属する入力シャフト5の外側歯切り部69との間に許容される。
【0038】
大きなニードル軸受50の潤滑は、中間シャフト14の端部70の環状空間58から、仮想スロットルとして機能するシールリング190を通過して現れる潤滑油によって行われる。
【0039】
b)溝付き玉軸受60は、一方は段部71で、他方はケーシング部分62の内側溝に挿入される軸方向固定リング72で、ケーシング部分62に対して軸方向に固定される軸受外側リングを有する。
【0040】
同様に、溝付き玉軸受60の軸受内部リングは、一方は段部73で、他方は中間シャフト14の周縁溝に挿入される軸方向固定リング74で、中間シャフト14に対して軸方向に固定される。
【0041】
溝付き玉軸受60の潤滑は、中間シャフト14の斜めボア75を通して環状空間58から現れる潤滑油によって行われる。このボア75は、溝付き玉軸受60に軸方向に隣接して配置され、後者の回転体に向かって方向付けられる。
【0042】
c)第2のニードル軸受61は、ケージ76内に配置されかつ中間シャフト14で回転する回転体を備える。ケージ76は、駆動トロイダルディスク12の中心ボアに押入され、この中心ボアのボア底部の端面77を軸方向に支承する。
【0043】
第2のニードル軸受61に潤滑油を供給する斜めボア79は、駆動トロイダルディスク12内の半径方向にかつ第2のニードル軸受61に軸方向に隣接して、中間シャフト14内に穿設される。
【0044】
駆動トロイダルディスク12は、軸方向歯切り部82及びカップスプリング81によって、遊星キャリア18の遊星キャリアボルトレセプタクル80に対して、回転に関して固定されかつ軸方向に予応力がかけられる。
【0045】
環状空間58は、中間変速機8に面するその側面で、中間シャフト14と一体に形成されたサンギア19の同軸ボアに挿入されるシールリング83によってシールされ、シールリング83は規定の漏れを許容する点で仮想スロットルとして機能する。シールリング83は、第3のニードル軸受85のケージ84によって固定される。シールリング83の内側は、2つのオイルダクト56a、56bに軸方向に隣接する入力シャフト5を支承し、また環状空間58内の潤滑圧を維持しつつ、第3のニードル軸受85への潤滑剤の供給に対し所定の漏れの貫流を許容する。
【0046】
遊星キャリアアーム86は、第3の領域55で、サンギア19に軸方向に隣接して半径方向外側に延在する。この遊星キャリアアーム86は、放射状に外側に延在しかつ凹部分88によって周囲を遮断されるウェブ87を有する。主ピニオン46はこれらの凹部分88を通過するので、歯車リム43a、43bは両側で遊星キャリアアーム86に隣接する。
【0047】
さらなる詳細に関し、未公開の文献DE10206200を参照する。
【0048】
図3を参照すると、中間シャフト14の支持は、軸受支持部200、201を介して行われる。軸受支持部200、201は、ローラ13、15に対し円周方向にオフセットされるようにチャンバ93、94内に突出する。
【0049】
軸受支持部200はケーシング26に半径方向外側に結合され、また半径方向内側にニードル軸受203が受容される円筒表面領域202を有する。ニードル軸受203は、ケージに保持されかつ表面領域202で半径方向外側に転がるニードルを有する。ニードルは、中間シャフト14の軸方向端部領域の中間シャフトに対して支持される中空円筒状の軸受リング204に対して半径方向内側に転がる。
【0050】
他方のチャンバ94には、軸受支持部201に対して半径方向内側に、軸受支持部201の円筒表面領域211で半径方向外側に転がり、また中間シャフトの外部表面領域で半径方向内側に直接転がるニードル軸受210が配置される。図3に示した断面では、表面領域211は、断面U字状の基部脚部によって形成される。半径方向に向けられた環状面を形成する側面脚部212、213は、アキシャル軸受214、215の動作面を構成し、その各々はそれぞれ片側に作用する。アキシャル軸受214、215は、軸受支持部201に面する側面の側面脚部212、213で転がる軸方向の円筒状の転がり軸受であることが好ましい。軸受支持部201の反対側で、アキシャル軸受214、215の回転体は、軸受ディスク216、217の動作面に対し転がり、前記動作面は半径方向面に位置する。軸受ディスク216、217は、中間シャフト14に対し半径方向内側に支持される。軸受リング217は、中間シャフト14の段部でアキシャル軸受215の荷重方向に支持される。反対方向に支持するために、スペーサディスク218が軸受ディスク216と従動トロイダルディスク10との間に間挿される。軸受ユニット210、214、215、軸受リング216、217及びスペーサリング218の軸方向位置は、従動トロイダルディスク10の位置を介して固定され、従動トロイダルディスクは、例えば図3によれば、従動トロイダルディスク10と軸受支持部200との間の中間シャフト14内に係合する固定リングを介して固定される。好ましくは、中間シャフト14と軸受支持部201と軸受リング216、217との間に、少なくとも1つの潤滑空間が形成され、この潤滑空間に上述の軸受ユニットが配置され、またこの潤滑空間には、中間シャフト14を通して半径方向に通過する潤滑ボア220、221を介して供給される。特に、中間シャフト14は、軸受支持部201、軸受ユニット210、214、215、従動トロイダルディスク10、固定リング119及び軸受リング204の軸方向領域にほぼ一定の外径を有し、中間シャフト14と従動トロイダルディスク10との間でトルクを伝達するために、少なくとも従動トロイダルディスク10の領域に、スプライン歯切り部が設けられる。
【0051】
他の点では、図3による実施形態に本質的に対応する構造により、図4に示した模範的な実施形態によれば、軸受支持部200、ニードル軸受203及び軸受リング204は省略され、したがって、中間シャフト14は、割り当てられた部分領域で短縮設計を有することができる。その代わりに、図4によれば、変速機シャフト14と別の変速機要素、この場合インプットシャフト5との間に緩い軸受が設けられる。このため、中間シャフト14は、バリエータ7から突出する部分領域に、サンギア19に対し半径方向内側に好ましくは配置される軸方向の円筒状凹部230を有する。凹部230には、凹部230で半径方向外側に転がるニードル軸受231が挿入される。ニードル軸受231は、入力シャフト5の適切な円筒表面領域で半径方向内側に転がる。
【0052】
代わりに、軸受ユニット214、215、210の形態の中心固定軸受及び固定軸受の軸方向反対側に配置された2つの緩い軸受203、231による支持が可能である。
【0053】
他の点では、図3による模範的な実施形態に対応する構造により、図5による模範的な実施形態では、軸受ユニット210、214、215によって形成された固定軸受は、軸受支持部200に割り当てられ、一方、ニードル軸受203は軸受支持部201に割り当てられる。この場合、従動トロイダルディスク10は、中間シャフト14の段部に対し片側に軸方向に支持される。この場合、固定軸受は、それに割り当てられた固定リング219を介して軸方向に固定される。軸受支持部201は、表面領域202に、軸方向端部位置を予め決定するための段部又はニードル軸受203の案内部を有する。この場合、ニードル軸受203に供給するための追加の潤滑ボア240が設けられる。さらに、固定軸受に割り当てられたニードル軸受210は、中間シャフト14で直接転がらず、代わりに、中間シャフト14と反対側に装着された軸受リング241に対して転がる。他方、ニードル軸受203によって形成された緩い軸受では、軸受リング204は省略され、この結果、前記緩い軸受は中間シャフト14で直接転がる。
【0054】
図5と反対に、他の点では対応する構造により、図6による模範的な実施形態では、軸受支持部201及びニードル軸受203が省略され、一方、軸受ユニット210、214、215によって形成された固定軸受と反対側に位置する中間シャフト14のその端部領域で、入力シャフト5として設計された変速機要素に対する中間シャフト14の装着は、図4によるニードル軸受231によって行われる。したがって、図4によれば、従動トロイダルディスク10を介した力の導入は、軸受点の軸方向外側で行われるが、これに対し、図6によれば、中間シャフト14は、その軸方向端部領域でそれぞれ半径方向に支持され、この結果、中間シャフト14に作用する力は、軸受の間の中間シャフト14に有利に導入される。
【0055】
図7に示した模範的な実施形態によれば、軸受支持部200は、半径方向内側の端部領域にL字形の断面を有する。Lの基部脚部は、ニードル軸受251を受容する円筒状内面250を形成する。ニードル軸受251は、内面250で半径方向外側に転がり、また中間シャフト14で半径方向内側に支持されるライナ252で半径方向内側に転がる。Lの側面脚部は環状動作面253を形成し、この環状動作面で、片側に作用しまた図7に示した模範的な実施形態の軸方向の円筒状転がり軸受として設計されるアキシャル軸受254が軸方向に支持される。アキシャル軸受254の回転体は、軸受支持部200に面する側面の動作面253で転がり、軸方向反対側の転がりは軸受リング255で行われる。特に、軸受ユニット251、254には、中間シャフト14の半径方向ボア256を介して潤滑剤が供給される。
【0056】
軸受支持部201は、半径方向内側の端部領域にL字形の端部領域を有する。Lの基部脚部は、ニードル軸受261が受容される円筒状内面260を形成する。ニードル軸受261は、内面260で半径方向外側に転がる。ニードル軸受261は、中間シャフト14に対し半径方向に支持されるライナ262で半径方向内側に転がる。Lの側面脚部は、半径方向面に配置された動作面263を形成する。動作面263に、図示した模範的な実施形態の軸方向の円筒状転がり軸受として設計されるアキシャル軸受264が支持される。アキシャル軸受264の回転体は、一方で動作面263で転がり、他方、中間シャフト14に対し半径方向内側に支持される軸受リング265に対して転がる。
【0057】
軸受リング265、ライナ262、従動トロイダルディスク10及びライナ252は、共通の固定リング267を介して前記順序で中間シャフト14の段部266に対して支持される。軸受リング255の軸方向支持は、同様に、固定リング267を介して行われる。図7に示した模範的な実施形態によれば、軸受支持部200、201のL字形の端部領域の基部脚部は、互いに対面する。
【0058】
これと反対に、他の点では図7に対応する構造により、図8に示した模範的な実施形態によれば、軸受支持部200、201のL字形断面の基部脚部は、互いに反対側に配置される。この場合、軸受リング255と265は、アキシャル軸受254、264の反対側の従動トロイダルディスク10に支持される。ライナ262、従動トロイダルディスク10及びライナ252は、固定リング267を介してこの順序で段部266に支持される。
【0059】
記載した実施形態は、模範的な構造に過ぎない。異なる実施形態について記載した特徴の組み合わせが同様に可能である。さらなる特徴、特に、本発明に属する装置部分の記載していない特徴、特にそれらの形状、それらの動作連結及び互いに関するそれらの構成は、図面から理解し得る。
【0060】
本発明による変速機シャフトは、特に、駆動又は従動トロイダルディスクに駆動連結されるか、あるいはそれらとワンピースに製造されるそれらを支承するシャフトである。
【0061】
本発明は、その様々な実施形態で、内側トロイダルディスクが、例示した実施形態による従動トロイダルディスクであるか、あるいは駆動トロイダルディスクであるかに関わらず使用される。動力伝達経路内のローラの反対側で、動力伝達は、特に、内側トロイダルディスクから回転に関して固定連結された変速機シャフトを介して及び/又は変速段を介して行われ、変速段の歯車は、内側トロイダルディスクに回転に関して固定連結される、例えばEP1186798A2、DE19948756A1参照。
【0062】
図3によれば、中間シャフト14は、次の軸方向の順序で互いに隣接して、緩い軸受310として設計されたニードル軸受203が配置される部分領域300と、従動トロイダルディスク10を支承する部分領域301と、アキシャル軸受214、215及びニードル軸受付きで設計された固定軸受311が配置される部分領域302と、駆動トロイダルディスク12によって半径方向に囲まれる部分領域303と、サンギア19が形成される部分領域304とを有する。
【0063】
図4によれば、中間シャフト14は、次の軸方向の順序で互いに隣接して、従動トロイダルディスク10を支承する部分領域301と、アキシャル軸受214、215及びニードル軸受付きで設計された固定軸受311が配置される部分領域302と、駆動トロイダルディスク12によって半径方向に囲まれる部分領域303と、サンギア19が形成される部分領域304とを有し、またニードル軸受231と共に、中間シャフト14と入力シャフト5との間に緩い軸受310が形成される。
【0064】
図5によれば、中間シャフト14は、次の軸方向の順序で互いに隣接して、アキシャル軸受214、215及びニードル軸受付きで設計された固定軸受311が配置される部分領域300と、従動トロイダルディスク10を支承する部分領域301と、緩い軸受310として設計されたニードル軸受203が配置される部分領域302と、駆動トロイダルディスク12によって半径方向に囲まれる部分領域303と、サンギア19が形成される部分領域304とを有する。
【0065】
図6によれば、中間シャフト14は、次の軸方向の順序で互いに隣接して、アキシャル軸受214、215及びニードル軸受付きで設計された固定軸受311が配置される部分領域300と、従動トロイダルディスク10を支承する部分領域301と、軸受のない部分領域302と、駆動トロイダルディスク12によって半径方向に囲まれる部分領域303と、サンギア19が形成される部分領域304とを有し、またニードル軸受231と共に、中間シャフト14と入力シャフト5との間に緩い軸受310が形成される。
【0066】
図7によれば、中間シャフト14は、次の軸方向の順序で互いに隣接して、アキシャル軸受254付き及びニードル軸受251付きで設計された片側の軸受ユニット312が配置される部分領域300と、従動トロイダルディスク10を支承する部分領域301と、アキシャル軸受264付き及びニードル軸受261付きで設計された片側の軸受ユニット313が配置される部分領域302と、駆動トロイダルディスク12によって半径方向に囲まれる部分領域303と、サンギア19が形成される部分領域304とを有する。片側の軸受ユニット312、313は、適切ならば予応力下で、対でX配置で取り付けられる。
【0067】
その他の点では図7に対応する配置により、図8によれば、片側の軸受ユニット312、313は、適切ならば予応力下で、対でO配置で取り付けられる。
【0068】
装着部をセンタリングして、それに予応力をかけるための少なくとも1つの皿ばねが、図3と図4の固定リング219と従動トロイダルディスク10との間に、図5と図6の軸受ディスク216とばねリング219との間に、軸受リング255とばねリング267との間に、図7の軸受ディスク265と段部266との間に、軸受リング255と従動トロイダルディスク10の間にまた図8の軸受リング255と従動トロイダルディスク10との間に設けられる。この設計は必須ではないが、組立を単純化する。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】自動車用の連続可変変速機の模範的な軸方向断面図である。
【図2】図1の変速機図の詳細IIの詳細断面図である。
【図3】バリエータの変速機シャフトの本発明による第1の装着部の図面である。
【図4】バリエータの変速機シャフトの本発明による第2の装着部の図面である。
【図5】バリエータの変速機シャフトの本発明による第3の装着部の図面である。
【図6】バリエータの変速機シャフトの本発明による第4の装着部の図面である。
【図7】バリエータの変速機シャフトの本発明による第5の装着部の図面である。
【図8】バリエータの変速機シャフトの本発明による第6の装着部の図面である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに駆動連結された外側トロイダルディスク(11、12)と、互いに駆動連結された内側トロイダルディスク(10)との間の駆動トルクの伝達がトロイダルバリエータ(7)内のローラ(13、15)を介して行われる、2つのチャンバ(93、94)を有するトロイダルバリエータ(7)と、変速機のケーシング(26)に支持され、少なくとも部分的に前記トロイダルバリエータ(7)を半径方向内側に通過する変速機シャフト(14)とを有する連続可変変速機であって、
前記ケーシング(26)に対する前記変速機シャフト(14)の支持が、
−前記ケーシングに対して固定され、第1のチャンバ(93)の領域の前記トロイダルバリエータ(7)を半径方向に通過する第1の軸受支持部(200)と、前記第1の軸受支持部(200)と前記変速機シャフト(14)との間で作用する第1の軸受ユニットと、
−前記ケーシングに対して固定され、第2のチャンバ(94)の領域の前記トロイダルバリエータ(7)を半径方向に通過する第2の軸受支持部(201)と、前記第2の軸受支持部(201)と前記変速機シャフト(14)との間で作用する第2の軸受ユニットと、
を介してのみ行われることを特徴とする連続可変変速機。
【請求項2】
前記ケーシング(26)に対する前記変速機シャフト(14)の支持が、前記第1の軸受支持部(200、201)と前記変速機シャフト(14)との間で作用しかつ固定軸受(311)として設計される軸受ユニットを介して行われ、また前記第2の軸受支持部(201、200)と前記変速機シャフト(14)との間で作用しかつ緩い軸受(310)として設計される軸受ユニットを介して行われることを特徴とする請求項1に記載の連続可変変速機。
【請求項3】
前記軸受支持部(200、201)に対する前記変速機シャフト(14)の支持が、軸方向に片側に作用する第1の軸受ユニット(312)及び軸方向に片側作用する第2の軸受ユニット(313)それぞれによって行われ、前記軸受ユニット(312、313)がX配置で又はO配置で配置されることを特徴とする請求項1に記載の連続可変変速機。
【請求項4】
互いに駆動連結された外側トロイダルディスク(11、12)と、互いに駆動連結された内側トロイダルディスク(10)との間の駆動トルクの伝達がトロイダルバリエータ(7)内のローラ(13、15)を介して行われる、2つのチャンバ(93、94)を有するトロイダルバリエータ(7)と、変速機のケーシング(26)に支持され、少なくとも部分的に前記トロイダルバリエータ(7)を半径方向内側に通過する変速機シャフト(14)とを有する連続可変変速機であって、
前記ケーシング(26)に対する前記変速機シャフト(14)の支持が、前記ケーシングに対して固定されかつチャンバ(93、94)の領域の前記トロイダルバリエータ(7)を半径方向に通過する軸受支持部(200、201)のみを介して行われ、前記軸受支持部(200、201)と前記変速機シャフト(14)との間に、半径方向力を吸収するためのニードル軸受(210)を有する固定軸受(311)と軸方向力を吸収するための少なくとも1つのアキシャル軸受(214、215)が配置されることを特徴とする連続可変変速機。
【請求項5】
互いに駆動連結された外側トロイダルディスク(11、12)と、互いに駆動連結された内側トロイダルディスク(10)との間の駆動トルクの伝達がトロイダルバリエータ(7)内のローラ(13、15)を介して行われる、2つのチャンバ(93、94)を有するトロイダルバリエータ(7)と、変速機のケーシング(26)に支持され、少なくとも部分的に前記トロイダルバリエータ(7)を半径方向内側に通過する変速機シャフト(14)とを有する連続可変変速機であって、
前記ケーシング(26)に対する前記変速機シャフト(14)の支持が、前記ケーシングに対して固定されかつチャンバ(93、94)の領域の前記トロイダルバリエータ(7)を半径方向に通過する軸受支持部のみを介して行われ、前記軸受支持部(200、201)と前記変速機シャフト(14)との間に、ニードル軸受を有する緩い軸受(310)が配置されることを特徴とする連続可変変速機。
【請求項6】
前記ケーシングに対して固定された少なくとも1つの軸受支持部(200、201)を介した前記支持に加えて、軸受ユニット(231)が、前記変速機シャフト(14)と別の回転変速機要素(インプットシャフト5)との間に設けられることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の連続可変変速機。
【請求項7】
固定軸受(311)として設計された軸受ユニットが、4点軸受として設計されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の連続可変変速機。
【請求項8】
固定軸受(311)として設計された軸受ユニットが、ニードル軸受(210)と、軸方向に片側に作用する2つの軸受(214、215)、特に軸方向の円筒状の転がり軸受との組み合わせとして設計されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の連続可変変速機。
【請求項9】
緩い軸受(310)として設計された前記軸受ユニット(203、231)が、ニードル軸受として設計されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の連続可変変速機。
【請求項10】
前記変速機シャフト(14)が、回転に関して前記内側トロイダルディスク(7)に固定連結されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の連続可変変速機。
【請求項11】
前記変速機シャフト(14)が中空シャフトとして設計されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の連続可変変速機。
【請求項12】
前記変速機シャフト(14)の一方の端部領域が、前記トロイダルバリエータ(7)内に配置され、一方、前記変速機シャフト(14)の反対側端部領域が、前記トロイダルバリエータ(7)に作用するトルクを伝達するために前記トロイダルバリエータ(7)から突出することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の連続可変変速機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2007−500325(P2007−500325A)
【公表日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−529670(P2006−529670)
【出願日】平成16年3月31日(2004.3.31)
【国際出願番号】PCT/EP2004/003391
【国際公開番号】WO2004/104447
【国際公開日】平成16年12月2日(2004.12.2)
【出願人】(598051819)ダイムラークライスラー・アクチェンゲゼルシャフト (1,147)
【Fターム(参考)】