説明

運転中のセル電話使用を防ぐシステムおよび方法

モバイルコンピューティングデバイスの使用を監視および制御するためのシステムについて開示される。本システムは、選択された場所において交通路を指定する、道路網のモデルを含有する、データサーバ(104)を含む。モバイル無線コンピューティングデバイス(106)は、データサーバ(104)と無線通信するように構成される。埋込式加速度計(116)およびGPS受信機(114)は、無線デバイス(106)内に含まれる。無線デバイス(106)およびデータサーバ(104)と通信するモバイルデバイス制御モジュールは、GPS受信機(114)および加速度計(116)からのデータを記録するための動作データキャッシュ(118)を提供し、アクティビティモード認識モジュール(120)は、動作データキャッシュ(118)に基づいて、アクティビティの種類を判定するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
2007年、米国人口の約84%が、無線モバイル電話サービスの形態として契約していることが統計によって示されている。自動車運転手およそ6%が、運転中の手持ち式モバイル電話の使用を認めている。無線デバイスを使用する実際の運転者数は、はるかに上回る可能性が高い。研究者は、運転中のモバイル電話の使用によって、衝突事故につながる可能性が4倍となり、衝突事故の危険性の上昇は、ハンズフリーモバイル電話と手持ち式モバイル電話で同様であることを示唆している。
【0002】
米国運輸省は、交通関連の死亡率および損傷率を減少させるために、多数の計画および戦略に着手している。多くの州は、運転中の手持ち式モバイル電話による会話、テキストメッセージの送信、またはゲームの使用を明示的に禁止している。加えて、California州等のいくつかの州は、若年運転者(18歳未満)による運転中のモバイル電話または他の種類のモバイルデバイスの使用を禁止または規制する法律を可決している。しかしながら、North Carolinaの最近の研究では、10代は、そのような規制を無視する傾向にあることが分かった。10代による運転中の無線デバイスの使用の禁止は、2007年春に成立した。25の高校において調査を行った10代の運転者のおよそ11%が、規制が成立される前の2ヶ月間にわたって、モバイル電話を使用していた一方、10代の運転者の約12%が、規制の成立後5ヶ月間にわたって、モバイル電話を使用していたことが、研究によって分かった。
【0003】
現在、モバイル電話の使用は、もはや電話の発信および着信に限定されない。全地球測位システム(GPS)および加速度計センサは両方とも、次世代モバイル電話(すなわち、セル方式の携帯無線電話、スマートフォン)において、広く対応している。例えば、GPSおよび加速度計センサは両方とも、Apple Inc製のi phone3Gスマートフォンに装備されている一方、2009年に出荷されるNokia製モバイル電話の50%は、GPS対応となるであろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
モバイルコンピューティングデバイスの使用を監視および制御するためのシステムについて開示される。本システムは、選択された場所において交通路を指定する、道路網のモデルを含有する、データサーバを含む。モバイル無線コンピューティングデバイスは、データサーバと無線通信するように構成される。埋込式加速度計およびGPS受信機は、無線デバイス内に含まれる。無線デバイスおよびデータサーバと通信するモバイルデバイス制御モジュールは、GPS受信機および加速度計からのデータを記録するための動作データキャッシュを提供し、アクティビティモード認識モジュールは、動作データキャッシュに基づいて、アクティビティの種類を判定するように構成され、使用許可モジュールは、データサーバと通信し、アクティビティモードに基づいて、無線デバイスが使用可能なタイミングおよび場所情報を提供する。モバイルデバイス制御モジュールは、無線デバイス上でダウンロードおよび操作可能であって、制御モジュールのいくつかの側面は、データサーバ上で操作され、通信される。
【0005】
データサーバと通信するコンピューティングデバイスを使用して、無線デバイスの使用が、許可または制限される、タイミングおよび場所情報を選択可能である。例えば、グラフィカルユーザインターフェースを使用して、授業時間等のある期間の間または門限時刻後の無線デバイスの使用を制限可能である。また、使用は、学校、または職場、あるいはユーザの学校等の特定の場所への経路に沿って等、ある地理的場所または経路において、制限されてもよい。加えて、無線デバイスの使用は、既知のバス経路に沿って、許可されてもよい。
【0006】
また、電話が、無線デバイスから伝送または着信される度に、動作データキャッシュを使用して、モバイル無線コンピューティングデバイスの場所、速度、および加速を記録可能である。動作データキャッシュ内のデータは、データサーバに伝送され、そこに記憶可能である。動作データキャッシュ内のデータは、ユーザ許可データと比較され、無線コンピューティングデバイスが使用された時および場所、ならびにデバイスの操作に基づいて、運転者安全統計を求めることが可能である。運転者安全統計は、車両を運転中のデバイスの使用、および制限時間期間の間のデバイスの使用等、あるユーザ行動に対して、下げられてもよい。加えて、無線デバイスは、電話が応答または発信された時以外の期間の間のデータを収集してもよい。例えば、無線デバイスは、速度および場所情報を収集し、その情報をデータサーバに折り返し報告してもよい。また、運転者安全統計は、スピード違反、異常加速、異常減速、および急旋回等の運転行動に基づいて、下げることも可能である。安全統計は、データサーバに報告される、またはそこで計算可能である。
【0007】
無線デバイスによって収集される、安全統計および他の情報は、ユーザの両親または保護者等の選択された個人、あるいは保険会社等の所望の第三者に利用可能にすることが可能である。保険会社は、ユーザが、選択された閾値を上回る安全統計を維持する引き換えに、ユーザに、割引率を提供可能である。
【0008】
アクティビティ認識モジュールは、無線デバイスのユーザが、徒歩、走行、または運転等のタスクを行っている時を識別するように構成される。加えて、アクティビティ認識モジュールは、ユーザが、実質的に静止状態である時を識別可能である。
【0009】
動的電話対応モジュールは、アクティビティモードに基づいて、無線デバイスを選択されたモードにするように構成される。例えば、加速度計およびGPS受信機からの情報に基づいて、ユーザが運転中であることが識別されると、無線デバイスは、運転モードにされることが可能である。アクティビティモード認識モジュールが、運転等の特定の種類の制限アクティビティを識別すると、モジュールを使用して、モバイル無線コンピューティングデバイスが、利用不可能であることを発呼者に通信可能である。モジュールは、運転モード等のあるモードでは、無線デバイスが、電話を発信または着信するのを不能にしてもよい。代替として、緊急電話等の選択された電話は、許容されてもよい。無線デバイスは、ユーザが、運転中の時、選択された着信音を発し、ユーザに、車両を停止させ、電話に応答させてもよい。また、動的電話対応モジュールを使用して、ユーザが、運転中であるため、対応不可能であるメッセージを、発呼者に送信可能である。
【0010】
本発明の特徴および利点は、ともに、一例として、本発明の特徴を例証する、付随の図面に関連してなされる、以下の発明を実施するための形態から明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明の実施形態による、モバイルコンピューティングデバイスの使用を監視および制御するためのシステムの図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態による、ウェブサーバ上のユーザ許可管理および安全運転監視システムを描写する工程図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態による、モバイル電話クライアント上の安全運転監視プログラムを描写する工程図である。
【図4】図4は、本発明の実施形態による、GPS収集データ期間の時系列である。
【図5】図5は、本発明の一実施形態による、モバイル電話内の埋込式GPS受信機および加速度計からの2つの源のデータをどのように組み合わせ、動作の種類を正確に識別する工程図である。
【図6】記載なし。
【発明を実施するための形態】
【0012】
ここで、例証される例示的実施形態を参照するが、その説明のために、本明細書では、特定の用語が使用される。しかしながら、それによって、発明の範囲の制限が意図されるものではないことを理解されたい。
【0013】
本発明を開示および説明する前に、本発明は、本明細書に開示される特定の構造、プロセスステップ、または材料に制限されるものではなく、当業者によって認識されるように、それらの均等物にも拡大されることを理解されたい。また、本明細書で採用される用語は、特定の実施形態を説明する目的としてのみ使用され、制限することを意図するものではないことを理解されたい。
【0014】
本明細書に説明される機能的単位の多くは、その実装上の独立性をより具体的に強調するために、モジュールとして標識されていることを理解されたい。例えば、モジュールは、カスタムVLSI回路またはゲートアレイを備えるハードウェア回路、論理チップ等の市販の半導体、トランジスタ、または他の離散構成要素として、実装されてもよい。また、モジュールは、フィールドプログラム可能ゲートアレイ等のプログラム可能ハードウェアデバイス、プログラム可能アレイ論理、プログラム可能論理デバイス等に実装されてもよい。
【0015】
また、モジュールは、種々の種類のプロセッサによる実行のためのソフトウェアに実装されてもよい。実行コードの識別されたモジュールは、例えば、オブジェクト、プロシージャ、または関数として認識され得る、例えば、コンピュータ命令の1つ以上の物理的または論理的ブロックを備えてもよい。それでもなお、識別されたモジュールの実行コードは、物理的にともに位置する必要はなく、ともに論理的に結合されると、モジュールを備え、モジュールのための定められた目的を達成する、異なる場所に記憶された別個の命令を備えてもよい。
【0016】
実際、実行コードのモジュールは、単一命令または多くの命令であってもよく、いくつかの異なるコードセグメント上、異なるプログラム間、およびいくつかのメモリデバイスにわたって分散されてもよい。同様に、動作データも、本明細書では、モジュール内で識別および例証され、任意の好適な形態として具現化され、任意の好適な種類のデータ構造内に系統化されてもよい。動作データは、単一データ集合として収集されてもよく、または異なる記憶デバイス上を含む、異なる場所上に分散されてもよく、少なくとも部分的に、単に、システムあるいはネットワーク上の電子信号として存在してもよい。モジュールは、受動的または能動的であって、所望の機能を果たすように動作可能なエージェントを含んでもよい。
【0017】
本明細書を通して、「一実施形態」または「ある実施形態」は、実施形態と関連して説明される、特定の特徴、構造、または特性が、本発明の少なくとも一実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書を通して、種々の場所に現れる「一実施形態では」または「ある実施形態では」という語句はすべて、必ずしも、同一実施形態を参照していない。
【0018】
さらに、説明される特徴、構造、または特性は、1つ以上の実施形態において、任意の好適な様式で組み合わせられてもよい。以下の説明では、本発明の実施形態の完全理解を提供するために、材料、締結装置、サイズ、長さ、幅、形状等の実施例等、多数の特定の詳細が提供される。しかしながら、当業者は、本発明が、特定の詳細のうちの1つ以上を伴わずに、または他の方法、構成要素、材料等を伴って、実践可能であることを認識するであろう。他の事例では、周知の構造、材料、または動作は、本発明の側面を曖昧にすることを回避するために、詳細に図示あるいは説明されない。
【0019】
モバイル電話に埋め込まれたGPSおよび加速度計センサを利用して、安全運転行動を監視することによって、運転中のモバイル電話による会話または携帯メール等、非安全な運転行動を検出および防止するために、統合された経済的解決策をもたらすことが可能となる。一実施形態では、安全運転データは、モバイル電話に記録され、次いで、GSM/GPRS等の無線通信リンクを通して、中央管理データサーバに伝送可能である。許容交通路およびスケジュール等、モバイル電話の使用制限は、インターネットウェブサイトを通して、入力され、さらに、指定モバイル電話に送信可能である。安全運転評価モジュールを使用して、収集された生運転データに基づいて、統計分析を行うことが可能である。次いで、評価モジュールは、対応する安全スコアを計算可能である。安全スコアは、顧客および保険代理店によって使用され、関連運転者の保険料を判定可能である。また、システムは、両親によって使用され、彼らの10代の子供の運転者による、携帯メール、電話の発信、または他の非安全運転行為を行っている間の自動車の操作を防止可能である。また、システムは、商業用車両会社、鉄道会社等によって使用され、その商業用車両運転者が、車両、列車、飛行機、ヘリコプター等を操作中のモバイルデバイスの使用を積極的に制御可能である。
【0020】
「モバイル電話」という用語は、デバイス全体に対して使用されるが、本発明は、無線またはセル式モバイル電話に制限されない。「モバイル電話」という用語は、車両内で進行中に使用され得る、任意の種類の電子モバイルコンピューティングデバイスを含むことが可能である。「GPS」という用語は、明細書全体を通して使用され、位置追跡技術を指す。モバイル電話の基地局から受信した信号に基づく三角測量および類似技術等、他の種類の位置追跡技術も、同様に使用可能である。
【0021】
図1に例証される一実施形態では、システムは、中央管理安全運転データサーバ104と、双方向ユーザ制御ウェブサイト102と、GPS114および/または加速度計116センサを具備する、モバイル電話106のネットワークと、から成る、クライアント/サーバアーキテクチャを備える。システムの一実施形態が、以下に説明される。
【0022】
使用許可データの入力
グラフィカルユーザインターフェースは、コンピュータ、ラップトップ、スマートフォン、または他のコンピュータ化デバイス等、データ入力デバイス102上にインストール可能である。グラフィカルユーザインターフェースを使用して、インターネット接続等の接続を介して、データサーバ104と通信可能である。データサーバは、両親または商業用車両会社に、電話が運転モードにある時のモバイル電話106の電話発信または携帯メール能力の使用に対して、許容または制限経路およびタイムスケジュールを指定させる、地理的データ、を含むことが可能である。制限経路は、学校、スポーツイベント、およびレジャーアクティビティ等、運転者の典型的運転パターンに基づいて、選択可能である。乗客である場合、許容経路は、電話が、比較的に高速で移動している間、乗客の電話が操作可能となる、バス経路および地下鉄経路を含むことが可能である。列車の運転手である場合、列車の経路は、グラフィカルユーザインターフェースを使用して、容易に指定可能であって、それによって、列車の運転手が、列車が動作中の間、選択されたモバイルデバイスを使用するのを制限する。
【0023】
使用許可データの読み出し
GPS対応モバイル電話106上のクライアント110ユニットは、コンピュータネットワーク内の安全運転データサーバ104と無線接続108を確立する。ユーザは、サーバ104からモバイル電話106に、必要とされるソフトウェアをダウンロードし、クライアントユニットを電話上に設定可能である。モバイル電話上のクライアントユニットからの要求に応じて、安全運転データサーバは、使用許可データを特定の電話クライアントに返すことが可能である。電話クライアントは、容易なアクセスのために、許可データをローカル使用許可データベース112に記憶可能である。
【0024】
動作データの記録
モバイル電話106を使用して、電話が発信または着信されると、モバイル電話クライアント110は、GPSセンサ114および加速度計116等の無線デバイスに埋め込まれたセンサから、場所、速度、および加速データを記録可能である。データは、さらなる処理のために、ローカル動作データキャッシュ118に記録可能である。ローカルデータキャッシュを使用して、ユーザアクティビティモード認識プログラム120に対して、十分な情報を提供するために、長時間の間、生データを記憶可能である。
【0025】
ユーザアクティビティモードの認識
動作データキャッシュ118内に収集されたデータに基づいて、ユーザアクティビティモード認識プログラム120は、モバイル電話使用の状況を予測する。例えば、モバイル電話または他の電子デバイスは、運転、徒歩、または静止状態の間、使用されてもよい。ユーザアクティビティモード認識プログラムを使用して、関連状況にあるモバイル電話の使用が、予め設定された許可方針に違反するかどうかを判定可能である。
【0026】
動的電話対応
電話が、モバイル電話106で着信され、ユーザモードが、運転中として認識される場合、アクティビティモード認識プログラム120と通信する動的電話対応プログラム122を使用して、電話104に、モバイル電話ユーザが、現在運転中であることを発呼者に通信させることが可能である。また、電話は、運転者が、車を脇に寄せて、電話に応答するか、または後で電話を架け直すかを決定可能なように、既定の発呼者優先度に基づいて、異なる着信音によって、運転者に信号を伝達可能である。
【0027】
動作データのアップロード
モバイル電話通信リンクを通して、モバイル電話106のユーザの動作データおよびアクティビティモード予測結果は、安全運転データサーバ104に伝送され、さらに、双方向ユーザ制御ウェブサイトを通して、表示され、モバイル電話の使用、またはスピード違反、異常減速、および急旋回等の非安全運転行動の可能性のある違反を視覚化可能である。
【0028】
安全スコアの評価
統計分析法に基づいて、モバイル電話106のユーザの生運転行動データを処理し、ユーザに対する安全運転指数またはスコアを提供可能である。
【0029】
安全評価データの共有
データ交換サーバまたはデータ交換インターフェースを通して、システムユーザは、保険料を求めるために、モバイル電話106のユーザの安全スコアを保険会社130等の第三者と共有可能である。ユーザに対する保険料の費用は、ユーザの安全スコアに基づいて、増減可能である。一実施形態では、保険料の費用は、以前の期間の間のユーザの安全スコアに基づいて、定期的に調節されてもよい。例えば、費用は、毎月、四半期毎、半年後と、または毎年、調節されてもよい。加えて、商業用車両の運転手は、運転手の安全スコアに基づいて、褒賞が与えられることも可能であって、それによって、車両の運転手による許容可能パラメータ内の車両の操作を促進する。
【0030】
GPSモードおよび通信モード
一実施形態では、モバイル電話106は、2つの双方向占有モード(GPS監視/ナビゲーションモードおよび通信モードを有することが可能である。埋込式加速度計116からの加速データに基づいて、常時接続のアクティビティ認識プログラムは、種々のアクティビティの間のモバイル電話ユーザのアクティビティ状態を検出可能である。モバイル電話のアクティビティ状態は、運転、徒歩、静止状態、または不十分なデータのため不明として、列挙されてもよい。モバイル電話ユーザの状態が、運転中として認識される場合、モバイル電話は、GPSナビゲーションモードに自動的に切り替わり、緊急電話を除く、通信能力の使用を防止可能である。モバイル電話ユーザが、非運転中として認識される場合、モバイル電話は、通信モードに戻ることが可能である。
【0031】
動作データキャッシュ118、アクティビティモード認識120、使用許可データベース112、および動的電話対応モジュール122を含む、モバイル電話クライアント110の使用は、運転中の会話を検出および防止するための信頼性のある方法を提供する。例えば、モバイル電話クライアントは、遅延および不正確なGPSデータに基づいて、電話を阻止することはない。GPSデータのみの使用は、不確かなモード認識結果を生み出し得る。これは、不快なユーザ経験につながり、さらに、システム展開を制限し得る、モバイル電話サービスの不正確な途絶をもたらす可能性がある。
【0032】
単に、GPSデータに依存する代わりに、モバイル電話クライアント110は、最初に、ある時間期間の間、位置、速度、および加速データを記録する。例えば、一例示的実施形態では、最大数分までのある期間の間、データが記録されてもよい。動作データは、図4に示されるように、電話またはテキストメッセージ終了後も記録可能である。事後処理段階では、アクティビティモード認識モジュールを使用して、以前に収集された動作データに基づいて、選択されたユーザに対して、電話の状況を判定し、違反が識別される場合、ユーザに対する関連安全スコアを調節可能である。システムを使用して、事後の非安全行動に罰則を科すことによって、運転中の会話/携帯メールを防止可能である。より優れたデータ可用性によって、ユーザモード認識プログラムは、電話の状況をより良好に識別し、安全運転監視をより信頼性のあるものにすることが可能である。
【0033】
モバイル電話クライアント110は、モバイル電話に埋め込まれたGPS114および加速度計116センサを利用して、運転者の場所、速度、および加速データを追跡する。モバイル電話で利用可能な通信リンクを使用して、安全運転行動データを中央データサーバに伝送可能である。シームレスに統合された追跡および通信能力は、付加的または外部ハードウェアの購入あるいは修正を必要としない。システムは、インターネットからモバイル電話にダウンロードされたソフトウェアによって、容易に展開可能である。システムは、より経済的かつ便宜的方法を提供し、個人に合った安全運転規制を実施する。例えば、システムを使用して、多くの州で要求されるように、初心者運転者に対して、50時間の監督付き運転実践義務を実施可能である。
【0034】
加えて、保険証券所有者と保険会社との間で安全運転行動データを監視および共有することによって、本発明は、保険証券所有者および保険会社が協働し、運転者安全行動を改善するために、保険金加算または割引の観点から、より多くの褒賞を提供する。システムは、数え切れないほどの自動車事故および死亡を防止可能であって、それによって、モバイル電話所有者および保険会社は、大金を節約することになる。加えて、運転者を雇用する営利企業は、その運転者が、無線デバイスによって注意散漫になるないようにすることが可能である。これによって、会社が責任をとることになり得る、大惨事になる事故の可能性を大幅に低減可能である。
【0035】
モバイル電話クライアント110は、種々のモジュール、キャッシュ、およびデータベースを含むように、図1に例証されているが、また、これらは、安全運転サーバまたはモバイル電話サービスプロバイダのネットワーク等の遠隔に位置されることも可能である。図1に例証されるモバイルコンピューティングデバイスの使用を監視および制御するためのシステムの機能性をもたらすために使用される、ソフトウェアおよびファームウェアの場所は、モバイルデバイスの複雑度と、モバイルデバイスのネットワーク上で通信される情報量との間の兼ね合いに基づくことが可能である。より多くのモジュール、キャッシュ、およびデータベースをモバイルデバイス上に置くことによって、より複雑なデバイス(より多くのメモリを有する)を必要とし得る。しかしながら、システムを動作させるために必要とされる通信量は、低減され得る。反対に、より多くのモジュール、キャッシュ、およびデータベースを遠隔に位置させることは、より単純なモバイルデバイスの使用を可能にするが、モバイルデバイス106、安全運転データサーバ104、およびモバイルデバイスサービスプロバイダ(図示せず)との間に付加的通信を必要とし得る。モジュール、キャッシュ、およびデータベースの実際の場所は、工学および事業上の必要性に基づいて決定可能である。
【0036】
図2は、ウェブサーバ上に位置する、ユーザ許可管理および安全運転監視システムを描写する工程図を例証する。一例示的実施形態では、両親は、使用許可入力インターフェース202を使用して、彼らの10代の子供の運転者のモバイル電話番号と、電話、ボイスメール、またはテキストメッセージによって、その10代の運転者の安全違反記録を受信し得る両親の電話番号を入力可能である。さらに、ウェブベースのマップインターフェース204を通して、両親は、彼らの10代の子供が、モバイル電話の使用および/または車の運転を許可あるいは禁止される、場所、経路、および面積を指定してもよい。両親は、彼らの10代の運転者が厳密に従うべき、各経路または各道路の種類と関連付けられたタイムスケジュールおよび速度制限を詳述してもよい。使用許可データはすべて、系統化され、使用許可データベース206に組み込まれ、さらに、異なるデータ形式に圧縮され、電話および自動車使用監視目的のために、モバイル電話または他の種類の通信デバイス上で動作する、対応するモバイル電話クライアント210に無線で送信可能である。モバイル電話からの動作データは、データサーバ208内の安全運転行動データベースに伝送可能である。
【0037】
安全性能データおよび使用許可データは、相互に照合し、後の安全運転スコア評価モジュール212において使用可能である。例えば、初期運転スコアは、車が動いている期間(すなわち、遠出)等の選択された期間の間、または1日等の設定期間の間、100点として設定可能である。初期運転スコアからの減点は、安全運転違反の種類と交通事故との関係によって判定可能である。例えば、制限速度を1-10mph上回る場合は、スコアから20点減点され、制限速度を11-15mph上回る場合は、30点減点されてもよい。加えて、運転中の会話および運手中の携帯メールのような非安全行動は、それに応じて、異なる点数罰則と関連付けることが可能である。選択された時間期間(例えば、1年または2年)にわたるスコアは、コンパイルおよび合計され、安全運転スコアを形成可能である。例えば、スコアは、その時間期間にわたる各運転スコアの平均であってもよい。安全運転スコアデータ214は、データベースまたはXML形式等のデータ共有インターフェース216を通して、第三者と共有可能である。両親、雇用者、または保険会社は、安全運転監視グラフィカルインターフェース218を通して、運転者の運転行動および結果として生じる安全スコアを検証してもよい。
【0038】
図3は、モバイル電話クライアント上の安全運転監視プログラムを描写する工程図を例証する。モバイル電話が、監視モードにない場合、動作記録プロセスを、電話上で起動可能である302。これは、電話のユーザによって、または選択された動作の種類が検出されると、モバイル電話クライアントによる自動プロセスを通して、達成されてもよい。例えば、報告プロセスは、発信電話301が架けられる、または着信電話303が受けられると、起動されてもよい。
【0039】
GPS受信機314は、モバイルデバイスの場所および速度データを収集可能である。加速度計316は、異なる軸において、加速/減速データを収集可能である。GPSセンサおよび加速度計からの各動作測定値は、タイムスタンプと関連付けられ、予め指定された各サンプリング間隔の間、ローカル動作データキャッシュ304内に記憶可能である。アクティビティモード認識モジュール306は、記録されたタイムスタンプ付データを使用して、アクティビティの種類(運転、徒歩、走行、または実質的に静止状態)を予測可能である。高信頼度を伴って、アクティビティモードを識別するために、十分なデータが利用可能ではない場合、予測結果は、不明として、一時的にマークされ、アクティビティモード認識モジュール306は、より多くの動作データを待機し、高信頼度を伴って、最終予測を行うことが可能である。
【0040】
アクティビティモードが、リアルタイムで認識される場合、動的電話対応モジュール308は、ユーザに、モバイル電話等のモバイルコンピューティングデバイス上での電話の着信または発信、メッセージの打込、ゲーム、あるいは他の構成要素またはソフトウェアプログラムの使用を許可もしくは禁止可能である。着信電話の場合、「ユーザが運転中である」メッセージ310が、発呼者に送信されてもよく、または他の適切な応答メッセージが、同様にプログラムされ、収集されたデータに基づいて、送信されてもよい。発呼者の予め指定された優先度に応じて、モバイル電話ユーザが、車を脇に寄せて、電話を着信する必要があるかどうか、または現在の着信電話を無視し、ユーザがその目的地に到着後、電話を架け直すかどうかを決定可能なように、モバイル電話ユーザは、異なる発呼者に対して、異なる着信音312によって通知されることが可能である。また、動的電話対応モジュール308は、モバイル電話が、使用許可データ318に基づいて、機能可能かどうか判定する。
【0041】
使用許可データ318は、上述のように、コンピュータまたはサーバ322から、モバイル電話通信リンク320を通して、モバイルコンピューティングデバイスに通信可能である。動作データキャッシュ304およびアクティビティモード認識モジュール306からのデータは、ローカル安全運転行動データベース324に伝送可能である。収集された安全運転情報は、モバイル電話通信リンク320を通して、サーバ322に返信可能である。使用許可データベース、アクティビティモード認識モジュール306、および動作データキャッシュ304すべてが、モバイル電話が高速で進行しておらず、時間および場所に基づいて、使用のために利用可能であることを信号伝達する場合、「使用可能」モード313にされることが可能である。
【0042】
GPSデータ受信の重要となる性能指標の1つは、初回測位時間(TTFF)である。電力消費を削減するために、モバイル電話内の埋込式GPS受信機314は、典型的には、初期設定によって、モバイル電話が待機モードまたは充電されていない時、オフにされる。そうでなければ、GPS受信機が、常時、オンである場合、GPS対応電話のバッテリは、非常に短時間、例えば、4-5時間しか持続可能ではない。バッテリ消費を削減するために、GPS受信機は、電話が発信または着信直後のみ、再起動される。現在の電話の位置が、以前の電話の位置と異なる場合、これは、運転中の会話ユーザに生じる可能性が最も高く、GPS受信機は、約30秒乃至2分かかる、コールドスタートを行う必要がある。ユーザが、電話の応答またはテキストメッセージの閲覧に数秒のみかかる場合、通信プロセス完了後、GPSセンサは、任意の信頼性のあるGPS場所データを未だ受信していない、またはユーザアクティビティモードに対する高品質予測を行うための十分なデータを有していない可能性がある。
【0043】
商業用車両運転者(すなわち、トラック運転者、タクシー運転者、配達運転者等)が、運転中、モバイル電話を使用して、通信指令係または他の運転者と通信を行う必要がある、いくつかの時間的制約上の問題が存在する。例えば、運転者のモバイル電話を使用して、旅程または予め設定された経路からの逸脱/変更に関する情報の受信、特殊交通状況に関する情報の受信、車両故障または機械的問題を報告等が可能である。
【0044】
加えて、交通量が少ない田舎の高速の運転等、運転条件または状況が、運転者の注意をほとんど必要としない場合、ある種類の通信モード(ヘッドセットを通した運転中の会話等)が許容され、運転者の効率を向上させてもよい。
【0045】
安全運転を確保しながら、上述のユーザのニーズに対処するために、モバイルコンピューティングデバイスの使用を監視および制御するためのシステムの一実施形態は、運転条件の複雑度に応じて、通信モードをGPSモードに動的に切り替えるように構成可能である。これは、特に、10代の運転者に対して、運転モード時のいかなる非緊急モバイル電話通信も許容しない実施形態とは対照的である。
【0046】
運転事情/状況の複雑度を検出するために、アクティビティモード認識モジュール306は、動作データキャッシュ304、公共または民間交通情報プロバイダからの交通事故報告、沿道センサからのリアルタイム交通情報、および車両間通信を通してのローカル交通データ交換等、いくつかのデータ源を使用可能である。統計モデルを使用して、運転事情の複雑度および運転への注意の必要性を予測かつ分類し、次いで、それに応じて、複雑/危機的運転状況化におけるモバイル電話の使用を防止可能である。
【0047】
例えば、沿道センサまたは動作データキャッシュ304が、運転者が交通渋滞の最後尾、複雑な道路の織り込み区間、または近傍車両事故現場に接近しつつあることを示す場合、通信モードは、動的電話対応モジュール308を使用して、自動的に不能となることが可能である。したがって、運転者は、現在の運転条件に完全集中可能となる。運転条件が、運転への注意をあまり必要とせず、運転条件の複雑度が、十分に低いと分類されると、後に、通信指令係から受信したメッセージが表示される、または運転者に読み上げられることが可能となる。
【0048】
図4は、アクティビティの種類が、本発明の事後処理技術を使用して、確実に識別可能であることを例証する。着信電話またはテキストメッセージが受信された直後、あるいは発信電話が架けられた直後、GPSセンサおよび加速度計は、動作時系列の記録を開始可能である。電話通信プロセス(すなわち、電話またはテキストメッセージ)が、完了したかどうかにかかわらず、センサは、時間を延長して、例えば、6分間、データの収集を継続し、現在のアクティビティの種類を判定可能である。運転中の会話または運転中のメール打込のような危険な行動は、制限されたデータのため、リアルタイムで識別されない場合があるが、事後処理技術は、高信頼性の予測結果をもたらすことが可能である。このように、任意の非安全運転行動は、上述のように、データサーバ内の安全運転スコアを減点することによって、事後、罰則を科されることが可能である。延長されたデータ収集時間において、ユーザが、アクティビティモードを、例えば、運転から完全停止、または停止から運転に変更する場合、システムは、加速度計からの加速データを使用して、アクティビティモードの変更を判定し、次いで、変更前後の動作の種類をさらに予測する。
【0049】
重要となる課題の1つは、運転と徒歩をどのように区別するかである。徒歩モードでは、モバイル電話を通しての会話は許容可能であるが、歩きながらのメール打込は、安全上の懸念から推奨さないべきである。運転モードでは、会話およびメール打込行為の両方が、防止されるべきである。GPSデータのみ、アクティビティモード認識において使用される場合、速度が高速(例えば、15マイク/時超)時の運転モードを識別することは容易である。しかしながら、移動速度が遅い時、運転、徒歩、または走行モードを区別することは困難である。一方、加速度計データを使用して、徒歩および走行モードを効果的に認識可能である。しかしながら、加速度計データのみを使用すると、車/ユーザが、比較的に一定の速度で移動する、または実質的に静止状態である場合、区別することは困難であり得る。
【0050】
図5は、GPSおよび加速度計センサからの情報をどのように組み合わせ、アクティビティの種類を正確に識別するのかを例証する。図5では、GPS場所データが、最初に、異なるタイムスタンプ502から取得され、空間平均速度測定値が、進行距離割る時間間隔として、計算される504。空間平均速度が、高速範囲にある場合、ユーザは、運転モード506にある可能性が高い。空間平均速度が、実質的にゼロ近傍またはゼロである場合、ユーザは、「静止状態」モード508にある可能性が高い。GPS測定値が、中間範囲空間平均速度(例えば、1mph-15mph)である場合、加速度計データは、取得される510必要があり、同一データ収集時間間隔に対して、加速/減速の規模が、計算される512。動作規模が高い場合、ユーザは、走行している可能性が高いと識別可能である514。動作規模が中間範囲内にある場合、ユーザは、徒歩であって516、そうでなければ、ユーザは、意図的に低速で運転中である、または交通渋滞状態下で運転中である518。本発明の実施形態に従って、図6の工程図に描写されるように、モバイルコンピューティングデバイスの使用を監視および制御するための方法600について開示される。方法は、GPS受信機を使用して、選択された時間期間にわたって、モバイルコンピューティングデバイスの速度を測定し610、速度データを提供する操作を含む。また、モバイルコンピューティングデバイスの加速が、選択された時間にわたって、測定され620、加速データを提供する。モバイルコンピューティングデバイスのアクティビティモードは、選択された期間にわたって収集された速度データおよび加速データに基づいて、判定される630。アクティビティモードは、徒歩、走行、運転、および静止から選択可能である。
【0051】
使用許可データベースは、クエリが行われ640、モバイルコンピューティングデバイスが、使用許可データベース内に記憶された所定の規則に基づいて、アクセス可能であるかどうかを判定可能である。上述のように、使用許可データベースは、モバイルコンピューティングデバイスが、使用可能な所定の時間的および地理的制限を含有する。アクティビティモードおよび使用許可データベース規則に基づいて、モバイルコンピューティングデバイスの機能へのアクセスが、提供される650。モバイルコンピューティングデバイスへのアクセスは、アクティビティモードおよび使用許可データベースデータに基づいて、モバイルコンピューティングデバイス上の着信電話、発信電話、携帯メール、およびソフトウェアアプリケーションに提供可能である。加えて、運転者安全データは、モバイルコンピューティングデバイス外部のデータ記憶デバイスに通信可能である。運転者安全データは、加速データ、速度データ、および電話使用データを含み、モバイルコンピューティングデバイスの使用を監視させる。
【0052】
上述の実施例は、1つ以上の特定の用途における本発明の原理の例証であるが、発明の才を必要とせずに、かつ本発明の原理および概念から逸脱することなく、形態、使用、実装の詳細において、多数の修正が成され得ることは、当業者には明白であろう。故に、本発明は、以下に記載の請求項を除き、制限されることが意図されるものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイルコンピューティングデバイスの使用を監視および監視するためのシステムであって、
選択された場所において交通路を指定する、道路網のモデルを含有する、データサーバと、
該データサーバと無線通信するように構成され、埋込式加速度計と、全地球測位システム(GPS)受信機と、をさらに含む、モバイル無線コンピューティングデバイスと、
該モバイル無線コンピューティングデバイスおよび該データサーバのうちの少なくとも1つ上で動作するように構成される、モバイルデバイス制御モジュールであって、
1分超の期間の間、該GPS受信機および該加速度計からのデータを記録するように構成される、動作データキャッシュと、
該動作データキャッシュに基づいて、アクティビティの種類を判定するように構成される、アクティビティモード認識モジュールと、
該データサーバと通信し、データベースが、該アクティビティモード認識モジュールによって判定される、タイミング情報、場所情報、およびアクティビティの種類に基づいて、いつ、どこで、該モバイル無線コンピューティングデバイスを使用可能であるかについて詳述する、タイミングおよび場所情報を提供する、使用許可モジュールと
を含む、モジュールと
を備える、システム。
【請求項2】
前記データサーバと通信する、コンピューティングデバイスをさらに備え、該コンピューティングデバイスは、ユーザに、前記モバイル無線コンピューティングデバイスのための前記場所情報および前記タイミング情報に基づいて、所望の制限を入力させ、該情報を該データサーバ内に記憶させるように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記モバイル無線コンピューティングデバイスは、前記モバイルデバイス制御モジュールをダウンロードするように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記アクティビティモード認識モジュールは、動作データの単一源または複数源を使用して、前記モバイル無線コンピューティングデバイスのユーザが、運転、徒歩、走行、および実質的に静止状態から成る群から選択される、タスクを行っている時を識別するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記アクティビティモード認識モジュールが、前記アクティビティの種類を運転として識別すると、前記モバイル無線コンピューティングデバイスが、利用不可能であることを発呼者に通信するように構成される、動的電話対応モジュールをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記動的電話対応モジュールは、前記アクティビティの種類が、運転として識別されると、前記モバイル無線コンピューティングデバイスを運転モードにするようにさらに構成される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記動的電話対応モジュールは、運転複雑度が、選択された閾値を下回ると判定されると、前記モバイル無線コンピューティングデバイスを、前記モバイル無線コンピューティングデバイス上で選択された操作を行うことを可能にする、制限モードにするようにさらに構成される、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記モバイル無線コンピューティングデバイスは、前記デバイスが、前記運転モードにされると、前記モバイル無線コンピューティングデバイスによる電話の発信および応答を不能にするように構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項9】
前記モバイル無線デバイスは、前記デバイスが、前記運転モードにされると、緊急電話を架けることは可能であるが、非緊急電話の発信および応答は不能であるように構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項10】
前記動的電話対応モジュールは、モバイル無線コンピューティングデバイスが、前記運転モードにあると、選択された着信音を使用することによって、電話の着信をユーザに通信し、前記ユーザに、その車両を停止させ、前記電話に応答させるようにさらに構成される、請求項6に記載のシステム。
【請求項11】
前記使用許可モジュールは、前記モバイル無線コンピューティングデバイスが、電話の着信が不可能であるモードに設定されている、特定の場所および経路を記憶するようにさらに構成され、前記特定の場所は、前記データサーバから通信される、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記動作データキャッシュは、電話の着信の度に、前記モバイル無線コンピューティングデバイスの場所、速度、および加速を記録するようにさらに構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記動作データキャッシュ内のデータは、前記データサーバに伝送され、そこに記憶され、ユーザ許可データと組み合わせて、前記モバイル無線コンピューティングデバイスが使用された時に基づいて、運転者安全統計を計算させる、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
選択された個人に対して、前記運転者動作データキャッシュ、前記ユーザ許可データ、および前記運転者安全統計をインターネット上で利用可能にすることをさらに備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記選択された個人に対して、前記運転者動作データキャッシュ、前記ユーザ許可データ、および前記運転者安全統計を表示するように構成される、グラフィカルユーザインターフェースをさらに備える、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記ユーザの運転者安全統計が、選択された閾値を上回ると、前記ユーザに対する所定の割引と引き換えに、前記運転者安全統計が、選択された自動車保険会社に利用可能となる、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記モバイル無線コンピューティングデバイスは、前記運転モードにある間、着信電話に応答するように操作可能である、請求項14に記載のシステム。
【請求項18】
前記モバイル無線コンピューティングデバイスが前記運転モードにある間、前記着信電話が、応答されると、前記運転者安全統計値は、下げられる、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記運転者安全統計は、スピード違反、異常加速、異常減速、急旋回、授業時間中の運転、門限後の運転、および前記使用許可モジュールに対して承認された経路以外の運転から成る群から選択される運転行動に基づいて、下げられる、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
モバイルコンピューティングデバイスの使用を監視および制御するための方法であって、
GPS受信機を使用して、選択された時間期間にわたって、該モバイルコンピューティングデバイスの速度を測定し、速度データを提供するステップと、
該選択された時間期間にわたって、該モバイルコンピューティングデバイスの加速を測定し、加速データを提供するステップと、
該速度データおよび該加速データに基づいて、該モバイルコンピューティングデバイスのアクティビティモードを判定するステップと、
使用許可データベースにクエリを行い、該使用許可データベース内に記憶された所定の規則に基づいて、該モバイルコンピューティングデバイスが、アクセス可能であるかどうかを判定するステップと、
該アクティビティモードおよび該使用許可データベース規則に基づいて、該モバイルコンピューティングデバイスの機能へのアクセスを提供するステップと
を含む、方法。
【請求項21】
アクティビティモードを判定するステップは、徒歩モード、走行モード、静止モード、および運転モードから選択されるステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記使用許可データベースにクエリを行うステップをさらに含み、該使用許可データベースは、前記モバイルコンピューティングデバイスが使用可能な所定の時間的および地理的制限を含有する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記モバイルコンピューティングデバイス外部のデータ記憶デバイスに運転者安全データを通信するステップをさらに含み、該運転者安全データは、加速データ、GPSデータ、および電話使用データを含み、該モバイルコンピューティングデバイスの使用を監視させる、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記モバイルコンピューティングデバイスの機能へのアクセスを提供するステップは、前記アクティビティモードおよび前記使用許可データベースデータに基づいて、前記モバイルコンピューティングデバイス上の着信電話、発信電話、携帯メール、およびソフトウェアアプリケーションへのアクセスを提供するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−505602(P2012−505602A)
【公表日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−531122(P2011−531122)
【出願日】平成21年10月6日(2009.10.6)
【国際出願番号】PCT/US2009/059732
【国際公開番号】WO2010/042545
【国際公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(506051429)ユニバーシティ オブ ユタ リサーチ ファウンデーション (25)
【Fターム(参考)】