説明

部品の外観検査装置

【課題】装置の大幅な小型化を図りながら、被検査部品の種類や大きさ等を問わず安定して搬送させ、多角度的な撮像ができる部品の外観検査装置を提供する。
【解決手段】被検査部品20を投入する所定形状の窪み部K1が形成された内側の回転テーブルD1と、内側の回転テーブルD1の外周に配された外側の回転テーブルと、外側の回転テーブルの外周に一体的に設けられた透明な鍔部と、被検査部品20を透明な鍔部に受け渡すための受け渡し手段F1と、被検査部品20を撮像する複数の撮像カメラC1、C2・・・とを備え、前記被検査部品20を透明な鍔部に受け渡すため回転テーブルD1の上面T1aと透明な鍔部の上面T2aに複数のガイド部材Gが略螺旋状に配される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検査部品を回転テーブルの外周に搬送しながら撮像カメラで撮像する部品の外観検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯情報端末やデジタルカメラなどの電子機器は、多数のチップ型電子部品等の多面体形状の部品を高密度実装することで、小型・薄型化を実現している。高密度実装にともない、上記部品(ワークとも呼ばれる)の外観特性(寸法、形状、キズの有無など)がますます重要となり、外観特性を品質保証するための外観検査が必須とされつつある。例えばチップ型LEDでは、実装前に光学的特性検査を行なうことが困難であり、品質管理上、これらの外観検査が必須と考えられる。以下、本明細書ではこれら被検査部品全般を、ワークと記述する。製造工程で製造されたワークは、外観検査装置に供給され、複数の撮像カメラで撮像され、得られた撮像データをパソコン等の判定回路に取り込んで信号処理することでワークの良否判定がなされ、外観検査装置に配された不良ワーク除去手段により不良判定された不良ワークが除去され、良品判定された良品ワークのみが次工程に供給される。次工程としては、ワークを回路基板等に実装する実装工程やテーピングやマガジン詰め等を行う包装工程がある。
【0003】
チップ型電子部品等のワークは、実装に適した多面体形状(例えば6面体形状)を呈しており、ワークの全ての面(例えば6面全て)やそれらの面同士の各エッジ部分を多面的(又は多角度的)に外観検査しなければならない場合がある。また、上記ワークには、その厚み(高さ寸法)を0.5mm以下としたいわゆる薄物ワーク(低背型のワーク)があり、薄物ワークの取り扱いには、細心の注意が必要である。しかしながら、従来の外観検査装置には、搬送機構と搬送機構との間に隙間があるため、この隙間にワークが噛み込んで装置故障の原因となったり、外観検査済みのワークに傷が付いて部品不良が次工程に流出してしまう等の不具合が生じることがある。
【0004】
特許文献1(特開2008−73626号公報)には、ナット等の機械部品の外観検査を行うワークの外観検査装置が開示されている。特許文献1記載の装置は、ボウル状の窪み部を有するパーツフィーダにてワークの方向を整列してリング状の内側の回転テーブルにワークを受け渡し、内側の回転テーブルにてワークを搬送しながら撮像カメラにてワークの上面を撮像し、その後、移載機構によってワークの上下を反転させて外側の回転テーブルにワークを移載し、外側の回転テーブルにてワークを搬送し撮像カメラにて反転したワークの下面を撮像し、ワークの良否判定をして、ワークを排出する。
【0005】
特許文献2(特開2004−345859号公報)には、チップインダクタ等の直方体形状のチップ型電子部品の外観検査を行うワークの外観検査装置が開示されている。特許文献2記載の装置は、ボウル状の窪み部を有するパーツフィーダにてワークの方向を整列して第1の回転円盤にワークを受け渡し、第1の回転円盤の上面にてワークを搬送しながら撮像カメラにてワークの上面と右側面を撮像し、その後、第2の回転円盤の外周側面にワークを吸着させてワークを移載し、第2の回転円盤の外周側面にワークを吸着しながら撮像カメラにてワークの下面と左側面を撮像し、ワークの良否判定をして、ワークを排出する。
【0006】
特許文献3(特開2000−343383号公報)には、コイン等のプレス部品の外観検査を行うワークの外観検査装置が開示されている。特許文献3記載の装置は、直線形状の部品搬送コンベヤにてワークの方向を整列し、その後、突き出し手段にて透明硬質材の回転テーブルにワークを受け渡し、当該回転テーブルにてワークを搬送しながら撮像カメラにてワークの上面を撮像し、ワークの良否判定をして、ワークを排出する。
【0007】
特許文献4(特開2006−242952号公報)には、積層セラミックキャパシタ等のチップ型電子部品の外観検査を行うワークの外観検査装置が開示されている。特許文献4記載の装置は、ボウル状の窪み部を有するパーツフィーダにてワークの方向を整列し、その後、直線形状のライン溝が形成された部品搬送ガイドを介してガラス製の回転テーブルにワークを受け渡し、当該回転テーブルにてワークを搬送しながら4つの撮像カメラにてワークの上下左右の4面を撮像し、ワークの良否判定をして、ワークを排出する。
【0008】
特許文献5(特開2008−105811号公報)には、ICチップ等の電子部品の外観検査を行うワークの外観検査装置が開示されている。特許文献5記載の装置は、ボウル状の窪み部を有するパーツフィーダにてワークの方向を整列し、受け渡しディスクによって、上記パーツフィーダの外周に配されたリング状の鍔部を有する回転テーブルにワークを受け渡し、その後、直線形状の部品搬送ガイドにワークを受け渡し、当該部品搬送ガイドの下面側に配された3つの回転ディスクによってワークを搬送し、その後、透明なガラス製の回転ディスクにワークを受け渡し、透明なガラス製の回転ディスクにてワークを搬送しながら4つの撮像カメラにてワークの上下左右の4面を撮像し、ワークの良否判定をして、ワークを排出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2008−073626号公報
【特許文献2】特開2004−345859号公報
【特許文献3】特開2000−343383号公報
【特許文献4】特開2006−242952号公報
【特許文献5】特開2008−105811号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ワークの製造検査工程では、部品の外観検査装置の小型化の要請が高まっている。しかし、単に装置を小型化するだけでは、様々な不都合が生じる。例えば、ワークを搬送する際にワークにダメージを与えてしまう危険(特許文献1,3等)や、形状が限定された直方体で所定の大きさのワークしか検査できない不都合(特許文献2,4等)や、ワークの4面ないし6面の撮像を行ないたいところ撮像カメラを配置するスペースが得られない問題点(特許文献4等)や、ワークとワークが連続することで撮像するワークの輪郭が不鮮明になる不具合や、撮像するワークに続くワークまで撮像することによる誤判定が起こっては、検査の意味をなさなくなる。また、ワークを多面的(多角度的)に撮像するためには、ワークの搬送路を長くする必要があるが、装置全体のサイズが大きくなってしまう。
【0011】
また一方で、ワーク自体の小型化(薄型化)が進んでいるが、従来の装置では、サイズが小さい(薄い)ワークを取り扱う場合に、外観検査装置内のワーク受け渡し地点に生じた隙間にワークが噛み込んで装置故障の原因となる等の不具合が起こり易く、外観検査装置で取り扱い可能なワークのサイズが、高さ寸法(厚み寸法)がある程度大きな厚物ワーク(目安として厚みが0.5mmを越える大きさのワーク)に限定されてしまうのが実情である。
【0012】
そこで本発明の目的は、装置の大幅な小型化を図りながら、被検査部品の種類や大きさ等を問わず安定して搬送させ、多角度的な撮像(直方体形状であれば4面以上の撮像)ができる部品の外観検査装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の部品の外観検査装置は、被検査部品を投入する所定形状の窪み部が形成された内側の回転テーブルと、内側の回転テーブルの外周に配された外側の回転テーブルと、外側の回転テーブルの外周に一体的に設けられた透明な鍔部と、被検査部品を透明な鍔部に受け渡すための受け渡し手段と、被検査部品を撮像する複数の撮像カメラとを備え、前記透明な鍔部の上面と内側の回転テーブルの上面が同一の高さであり、前記透明な鍔部の内周速度が内側の回転テーブルの外周速度よりも速い回転速度に設定され、前記受け渡し手段が窪み部に投入された被検査部品を取り出して内側の回転テーブルの回転と外側の回転テーブルの回転とで透明な鍔部に搬送し、前記撮像カメラが透明な鍔部の上面に位置する被検査部品の下面を透明な鍔部を介して撮像することを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、前記透明な鍔部の内周速度が内側の回転テーブルの外周速度よりも速い回転速度に設定されることで、前記透明な鍔部の内周速度から内側の回転テーブルの外周速度を差し引いた速度増加分によって前記透明な鍔部への移動の際に搬送させるワーク同士の間隔を確実に開けるので、撮像するワークとそれに続くワークとの感覚を開けて撮像するワークのみを輪郭をはっきりとさせて撮像することができる。前記透明な鍔部としては、ガラス製の鍔部や樹脂製の鍔部が挙げられる。前記撮像カメラは、例えば透明な鍔部の真下に間隔をあけて上向きで配される。
【0015】
本発明は、前記受け渡し手段が内側の回転テーブルの上面及び/又は透明な鍔部の上面に略円弧状又は略螺旋状に配されるガイド部材であること特徴とする。
【0016】
本発明によれば、長い距離であっても安定してワークを搬送できる。つまり、前記回転テーブルの径が小さなものであっても、略円弧状又は略螺旋状のガイド部材によりワークの搬送距離を長くすることができ、所定の撮像姿勢が整えられたワークを撮像することができる。
前記ガイド部材は、一つの略円弧状又は略螺旋状に連なるガイド部材であってもよく、複数のガイド部材により略円弧状又は略螺旋状に配されるガイド部材であってもよい。
【0017】
本発明は、前記ガイド部材が内側の回転テーブルの上面と外側の回転テーブルの上面とに跨って配されることを特徴とする。
本発明によれば、前記ガイド部材に沿ってワークを搬送させるので、前記内側の回転テーブルと外側の回転テーブルとの隙間にワークが咬みこんだり躓いて向きが変わったりすることがない。
【0018】
本発明は、前記ガイド部材を前記内側の回転テーブルの上面及び/又は透明な鍔部の上面に押圧して接地させる付勢手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、前記回転テーブルの回転によって前記ガイド部材が浮き上がることを防止するので、ワークが通過する際に咬みこんだり躓いたりする隙間を生じさせる事態を防止できる。前記付勢手段は、略円弧状又は略螺旋状に連なる一つのガイド部材を複数個所で押圧して接地させる付勢手段であってもよく、複数のガイド部材の各々を押圧して接地させる付勢手段であってもよい。
【0019】
本発明は、前記撮像カメラからの撮像データを取り込んで撮像された披検査部品を判定する判定回路と、判定回路からの判定信号を受けて判定された披検査部品をそれぞれ対応する排出口に排出させる突き出し手段と、複数の排出口とを備え、前記撮像された披検査部品を層別してそれぞれ対応する排出口に排出することを特徴とする。
本発明によれば、同心円上に配される複数の回転テーブルの回転搬送で被検査部品の外観検査と排出ができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、前記回転テーブルの所定形状の窪み部に投入された被検査部品(ワーク)が、受け渡し手段によって取り出され、前記回転テーブルの回転で外周の鍔部に搬送され、前記撮像カメラによって透明な鍔部を介して撮像される。そして、判定回路によって判定され、突き出し手段によって判定された被検査部品がそれぞれ対応する排出口に突き出されて排出される。したがって、従来のパーツフィーダやホッパ等の供給手段が回転テーブルに組み込まれて一体化する装置となり、大幅な装置の小型化が図られる。
【0021】
また、本発明によれば、前記透明な鍔部の内周速度が内側の回転テーブルの外周速度よりも速い回転速度に設定されることで、前記透明な鍔部の内周速度から内側の回転テーブルの外周速度を差し引いた速度増加分によって前記透明な鍔部への移動の際に搬送させるワーク同士の間隔を確実に開けるので、撮像するワークとそれに続くワークとの感覚を開けて撮像するワークのみを輪郭をはっきりとさせて撮像することができる。そして、前記回転テーブルを複数、同心配置させることや、ガイド部材を略円弧状又は略螺旋状に配置することで、撮像に必要なワークの搬送路を長くして、前記ガイド部材の下面を前記内側の回転テーブルの上面や透明な鍔部の上面に押圧して接地させる付勢手段を備えることで、回転する回転テーブルに対してワークが通過する際に咬みこんだり躓いたりする隙間を生じさせることなく安定してスムーズにワークを搬送することができる。
【0022】
したがって、本発明によれば、小型の外観検査装置でありながら、ワークの全ての面(例えば6面全て)やそれらの面同士の各エッジ部分を多面的(又は多角度的)に外観検査できる部品の外観検査装置が実現する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明を適用した第1の実施形態の部品の外観検査装置を示す斜視図である。
【図2】上記実施形態の外観検査装置の側面図である。
【図3】上記実施形態の外観検査装置のA−A線断面図である。
【図4】上記実施形態の外観検査装置の要部を示す正面図である。
【図5】(a)は上記実施形態の外観検査装置のガイド部材の背面図であり、(b)はガイド部材を位置決め部材に取り付けた状態を示す正面図であり、(c)はそのA−A線断面図である。
【図6】本発明を適用した第2の実施形態の部品の外観検査装置を示す斜視図である。
【図7】本発明に係る外観検査装置の回転テーブルの配置構成を示す正面図である。
【図8】被検査部品を例示する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(被検査部品の形態)
図8は、本発明に係る外観検査装置にて外観検査する多面体形状のワーク20(21,22,23,24)の一例を示す斜視図である。符号20Hはワーク20の高さを表し、符号20Wはワーク20の巾を表し、符号20Lはワーク20の全長を表す。また、符号20aはワーク20の上面を表し、符号20cはワーク20の下面(実装面)を表す。図8(a)に示すワーク21は、実装型LEDに代表される長方形状の部品に凸状部が形成された形状を呈する。実装型LED21の寸法としては、例えば、20Hが0.2mm、20Wが0.8mm、20Lが1.6mmの部品が知られている。図8(b)に示すワーク22は、チップコイルに代表される直方体の四隅に略円柱状の足が付設された形状である。図8(c)に示すワーク23は、チップICに代表される直方体の両側に複数の凹みを有する形状である。図8(d)に示すワーク24は、チップキャパシタに代表される直方体形状である。チップキャパシタ24の寸法としては、例えば、20Hが0.5mm、20Wが0.5mm、20Lが1.0mmの部品が知られている。
【0025】
一般的な実装型LED21は樹脂製のレンズ面20aを有し、その形状が小さいこと等から実装前に電気特性検査を行なうことが困難であるが、レンズ面20aにキズが付いたワークを基板実装すると基板不良となることから、実装前での外観検査が必須であると考えられる。また、電子部品全般としても、実装後の歩留りを高めるためには、実装前での外観検査を行うことが好ましい。
【0026】
(第1の実施の形態)
本発明を適用した第1の実施形態の部品の外観検査装置1aを右斜上方から見た斜視図を図1に示す。図2は外観検査装置1aの側面図であり、図3は外観検査装置1aのA−A線断面図であり、図4は外観検査装置1aの主要部を示す正面図である。
本実施形態の部品の外観検査装置1は、中央付近がドーナツ状に窪んだ窪み部K1と窪み部K1の外周が平面T1aとなるように一体形成された浅皿形状を呈し、水平回転する内側の回転テーブルD1と、すり鉢状に窪んだ凹部K2によって内側の回転テーブルD1を抱えて、内側の回転テーブルD1と独立して水平回転する外側の回転テーブルD2と、凹部K2の外周が平面T2aとなるように外側の回転テーブルD2の外周に設けられた透明な鍔部T2とを備える(図2、図3)。内側の回転テーブルD1の上面T1aと透明な鍔部T2の上面T2aとは同じ高さに設定され平坦部を構成し、それぞれワーク20の搬送面となる。
【0027】
内側の回転テーブルD1の中心に連結固定された回転軸D1kは、筐体プレートPの上側に一体的に固定された基部P1に配された軸受けを介して回転自在に基部P1の中心を貫通して、筐体プレートPの下側に取り付けられ支持された駆動手段(駆動モータ)M1の駆動軸にカップリング接続される(図3)。
外側の回転テーブルD2は、その下方が基部P1の外周側面に配された軸受けを介して基部P1に回転自在に設置され、外側の回転テーブルD2の下方に一体形成されたプーリ(プーリ大)と、筐体プレートPの下側に取り付けられ支持された駆動手段(駆動モータ)M2の駆動軸の上方に連結固定されたプーリ(プーリ小)とがベルトBによってベルト接続される(図2)。このベルト接続によって、小さな駆動力の駆動モータM2であっても外側の回転テーブルD2を回転させることが容易である。
【0028】
ワーク20は、搬送面T1a,T2aに載置された状態で、回転テーブルD1,D2の回転によって移動する。このため回転テーブルD1,D2の回転によりワーク20にかかる遠心力がワーク20と搬送面T1a,T2aとの間の摩擦力よりも小さくなるように回転テーブルD1,D2の回転速度が設定される。
そして、内側の回転テーブルD1の外周と透明な鍔部T2の内周とは近接配置され(図3)、透明な鍔部T2の内周速度V21が、内側の回転テーブルD1の外周速度V12よりも速い回転速度に設定される(V21>V12)。
つまり、鍔部T2の内周速度V21から回転テーブルD1の外周速度V12を差し引いた速度増加分によって、透明な鍔部T2への移動の際に搬送させるワーク20同士の間隔を確実に開けることができ、撮像するワーク20の輪郭をはっきり映すことや、撮像するワーク20を単独で映すことができる。
【0029】
内側の回転テーブルD1と外側の回転テーブルD2は、ステンレスやアルミ等の金属製である。透明な鍔部T2はガラス製である。透明な鍔部T2をガラス製としたのは、強度を確保しつつ高い透明度を得るためである。外側の回転テーブルD2の上面と透明な鍔部T2の下面とは接着剤により接着され、外側の回転テーブルD2の下側からネジ止めされ一体形成される。
【0030】
内側の回転テーブルD1の上面(ワーク搬送面)T1aと透明な鍔部T2の上面(ワーク搬送面)T2aは同一の高さに設定され、ワーク搬送面T1aとT2aとの隙間y1は0.2mm以下に設定される。これは、ワーク20が躓くことなくスムーズにワーク搬送面T1aからワーク搬送面T2aに搬送させるためである。
本実施形態では、外側の回転テーブルD2が筐体プレートPから上方に突き出された状態で支持される(図2)。これは、撮像カメラC1,C2,C3,C4,C5にてワーク20を多面的(多角度的)に撮像する際に、筐体プレートPが撮影の邪魔にならないようにするためである。特に、透明な鍔部T2を介してその下方からワーク20の下面20cを撮像する撮像カメラC2の配置に余裕を持たせることができる。
【0031】
回転テーブルD1,D2の上方には、位置決め部材Lを支持するためのリング状の支持部材Eが配されており、支持部材Eに取り付けられた3つの脚Ejによって筐体プレートPの上面に設置される(図1)。リング状の支持部材Eは、回転テーブルD1,D2と同心円上に配され、支持部材Eの内周が窪み部K1の外周よりも大きく設定される。これは、ガイド部材Gを配置し易くするためである。そして、支持部材Eの外周が透明な鍔部T2の内周よりも小さく設定される。これは、撮像カメラC1にてワーク20の上面20aを撮像する際や、撮像カメラC2にてワーク20の下面20cを撮像する際に、支持部材Eが撮影の邪魔にならないようにするためである。なお、図1、図2等では、説明の都合により、ワーク20の搬送路とその周辺を保護するための保護カバーを図示していないが、実際の運用においては前記保護カバーが適宜配置される。
【0032】
符号Rは、ワーク20をドーナツ状の窪み部K1に供給する供給部材(ホッパとも呼ばれる)である。供給部材Rは、円筒容器R1の内周側面に螺旋状のワーク搬送溝が形成された円筒容器R1と、円筒容器R1の外周側面に接触して回転するローラが接続された駆動モータM3と、円筒容器R1の外周側面を受ける半円筒形状の受け台R2と、円筒容器R1の開口部から出されたワーク20をドーナツ状の窪み部K1に向けて滑り落とすために、所定角度で斜め下方に向いているシュータR3からなる(図1)。そして、ワーク20が一度に外に飛び出さないようにするために、円筒容器R1の開口部が所定角度で斜め上方に向いている。
【0033】
窪み部K1へのワーク20の供給手順は、先ず所定量のワーク20を円筒容器R1に入れて受け台R2にセットする。そして駆動モータR3のローラを回転させると円筒容器R1が周方向に回転し、円筒容器R1の内側に螺旋状に形成された搬送溝に沿ってワーク20が振動しながら前進する。そして、円筒容器R1の開口部から出されたワーク20がシュータR3から滑り落ちて窪み部K1の所定場所に着地する。窪み部K1へのワーク20の供給方法としては、上記方法の他、バルク詰め容器を微振動させながらシュータで供給する方法や、バッチ式に所定量のワークを直接置く方法や、小型のパーツフィーダにて連続供給する方法などが挙げられる。
【0034】
本実施形態では、内側の回転テーブルD1が時計回り(図1の矢印cw方向)に回転すると、窪み部K1の所定場所に着地したワーク20が時計回りに移動して、受け渡し手段Fの前方位置となる。本実施形態の受け渡し手段は、エアー吐出部材F1であり、エアー吐出によって窪み部K1の外周方向にワーク20を移動させ、エアー吐出部材F1に向かい合って配されたガイド部材G1の位置にワーク20が移動する。受け渡し手段をエアー吐出部材F1とすることで、投入されたワーク20を非接触でガイド部材G1の位置に移動させる。
【0035】
図5(a)は本実施形態の外観検査装置のガイド部材の背面図であり、図5(b)はガイド部材を位置決め部材に取り付けた状態を示す正面図であり、図5(c)はそのA−A線断面図である。
本実施形態のガイド部材Gは、プラスチック製の薄板であり、ガイド部材Gの一方の側面Gdの下方のエッジGkがC面取りされており、反対側の側面Gbの下方はエッジがある。ガイド部材Gの具体的な材質としては、ポリアセタール、ナイロン、ポリカーボネート、ポリエチレン、フッ素樹脂化合物等が挙げられる。ガイド部材Gの一方の側面Gdの下方のエッジGkがC面取りされていることで、ガイド部材Gの下面Gaとワーク搬送面T1a,T2aとの接地面積が少なくて済み、押圧力が小さくても確実に接地させることができる。その一方で、反対側の側面Gbの下方はエッジがあるのでガイド部材Gの側面Gbに沿って滑らかにワーク20を搬送させることができる。また、窪み部K1から透明な鍔部T2への搬送途中で方向がずれたり、重なり合ったワーク20を窪み部K1に戻すためのガイド部材Gとしてもよい。
【0036】
本実施形態の付勢手段は、ガイド部材Gの上面Gcを押圧する圧縮バネLsprであり、位置決め部材Lに内蔵されている(図5(c))。位置決め部材Lは、側面視でコ字状の把持部を有し、内蔵した圧縮バネLsprの下面をガイド部材Gの上面Gcに当接させた状態で、支持ピンLvをガイド部材Gの楕円形状の貫通孔Grに挿通させることで、ガイド部材Gを上下に動作可能に保持する。
【0037】
本実施形態によれば、回転テーブルD1,D2が高速回転するときでも、所定位置に配されたガイド部材Gの下面Gaを接地させることができ、ワーク搬送面T1a,T2aとの間に隙間が生じることを防止する。
例えば一つのガイド部材Gが略円弧形状や略螺旋形状の長いガイド部材Gであっても、複数個所に配された圧縮バネLsprでそれぞれ押圧して接地させることで、ガイド部材Gの下面Gaとワーク搬送面T1a,T2aとの押圧力を一定とすることが容易である。ワーク搬送面T1a,T2aは、いずれも平面であり、同じ高さに設定される。
【0038】
本実施形態の外観検査装置1a要部を示す正面図を図4に示す。回転テーブルD1,D2と複数のガイド部材Gとの配置関係をわかり易く示すため、図4では支持部材E等の構成部材を省略している。ガイド部材G1,G2,G3,G4,G5は、ワーク20が時計回りに略円弧状又は略螺旋状の緩和曲線を描く搬送路となるようにそれぞれ所定位置に配される(図4)。
【0039】
ワーク20の搬送手順を以下に説明する。まず図1に示す供給部材Rによってドーナツ状の窪み部K1の所定位置に着地したワーク20は、時計回り(矢印cw方向)に回転する内側の回転テーブルD1よって搬送され、エアー吐出部材F1の前方位置となる。ガイド部材G1は、窪み部K1外周の平面T1aの内周付近を始端G11とし、始端G11から平面T1aの外周付近にかけてガイド部材G1が略直線状に横切る形となり、引き続き平面T1aの外周付近からガイド部材G1が略円弧状に弧を描いて配されて終端G12となる(図4)。つまり、エアー吐出部材F1に向かい合ってワーク20を囲むような配置でガイド部材G1が配され、エアー吐出部材F1からのエアー吐出によって送り出されたワーク20を受取ることとなる。そしてエアー吐出部材F1によって送り出されたワーク20は、内側の回転テーブルD1の回転によって、ガイド部材G1,G2,G3,G4の側面(G1b,G4b等)に沿って移動し、搬送軌道を平面T1aの外周付近から平面T1aの内周付近へと軌道修正されながら搬送される。
【0040】
符号Qは、ワーク20の複数枚の重なりをチェックする高さゲージであり、ワーク搬送面T1a上で、高さ方向に所定の隙間を設けて配される。本実施形態では、ガイド部材G3とガイド部材G4からなるワーク搬送路の中間位置に高さゲージQが配され、ガイド部材G4の真下をワーク20が通過する配置となる(図4)。高さゲージQは、1枚のワーク20を通過させる高さに設定される。しかし、ワーク20が2枚重なっている場合には下側のワーク20は通過するが、高さゲージQが上に載ったワーク20の通過を遮るため、上に載ったワーク20は通過できず、窪み部K1に戻されることになる。例えばワーク20の高さ20Hが0.2mmであるとすると、高さ20Hが0.2mmを超える寸法不良のワーク20を通過させないよう高さゲージQと搬送面T1aとの隙間を設定することも可能である。
【0041】
高さゲージQを通過したワーク20は、ガイド部材G4に沿って搬送される。ガイド部材G4の終端G42では、ガイド部材G4の側面G42と搬送面T1aの内周との間隔は、ワーク20が1列で搬送できるだけの大きさに設定される。これは、ワーク20の複数列搬送を防止して、余分なワーク20を窪み部K1に戻すためである。
【0042】
ガイド部材G5は、搬送面T1aと搬送面T2aとに跨って配され、搬送面T1aから搬送面T2aへとワーク20を受け渡す。1列に整列したワーク20は、ガイド部材G4から離れてガイド部材G5の側面G5bに沿って移動し、搬送面T1aから搬送面T2aへと受け渡される。ガイド部材G5の始端G51は、搬送面T1aの内周に接する位置となる。搬送面T1aの外周と搬送面T2aの内周との間には隙間y1がある。本実施形態によれば、ガイド部材G5に沿ってワーク20を搬送させるので、隙間y1にワーク20が咬みこんだり躓いて向きが変わったりすることがない。
【0043】
回転テーブルD1,D2はそれぞれ水平回転し、透明な鍔部T2の内周速度V21が、内側の回転テーブルD1の外周速度V12よりも速い回転速度に設定される(V21>V12)。ワーク20が搬送面T1aから搬送面T2aへと受け渡されるとき、外側の回転テーブルD2の鍔部T2の内周速度V21から内側の回転テーブルD1の外周速度V12を差し引いた速度増加分によって、ワーク20の搬送速度が速くなるので、整列搬送したワーク20同士の間隔が十分に開く。このため、撮像カメラで撮像するワーク20の輪郭をはっきり映すことができ、連続する次のワークが同時に写るような事態が防止される。そして、ガイド部材G5の終端G52から離れたワーク20は、外側の回転テーブルD2の回転によって透明な鍔部T2の搬送面T2a上を搬送される。
【0044】
本実施形態では、透明な鍔部T2の上面T2aに位置するワーク20を多面的(多角度的)に撮像するため、ガイド部材G5から離れた位置(図4では排出口Sの反対側の位置)に、複数のCCDカメラC(C1,C2,・・,C6)が配される。撮像カメラCは、装置構成によってCCDカメラ、ラインカメラ、ファイバスコープカメラ等が適宜使用される。
【0045】
撮像カメラCの配置構成としては、透明な鍔部T2の搬送面T2aの上方に空間をあけて90度下向き姿勢で撮像カメラC1が配されてワーク20の上面20aを撮像し、透明な鍔部T2の搬送面T2aの下方に空間をあけて90度上向き姿勢で撮像カメラC2が配されてガラス製で透明な鍔部T2を介してワーク20の下面20cを撮像する。透明な鍔部T2の右手(ワーク20の進行方向の側)に左向き姿勢で撮像カメラC3が配されてワーク20の前面(進行方向の面)を撮像し、透明な鍔部T2の左手(ワーク20の進行方向と反対側)に右向き姿勢で撮像カメラC4が配されてワーク20の後面(進行方向と反対側の面)を撮像する。透明な鍔部T2の外側に内側向き姿勢で撮像カメラC5が配されてワーク20の進行方向の左側面を撮像する。透明な鍔部T2の内側には、外向きで約45°斜め上向き姿勢で鏡Uが配されて、ワーク20の進行方向の右側面を映し、鏡Uと向かい合わせに空間をあけて内向きで約45°斜め下向き姿勢で撮像カメラC6が配されて鏡Uに映ったワーク20の姿を撮像する。
【0046】
本実施形態では、6つの撮像カメラC(C1,C2,・・,C6)によってワーク20の6つの面を撮像する。撮像カメラCの配置は適宜変更可能であり、例えば、ワーク20の前面と側面とのエッジやワーク20の後面と側面とのエッジなどを多角度的に撮像することが可能である。
【0047】
撮像カメラCにて撮像されたワーク20の撮像データは、判定回路(判定用パソコン)8に取り込まれ、判定用パソコン8にて良否判定とランク判定がなされる。そして突き出し手段Jにて判定されたワーク20が突き出されて、透明な鍔部T2の外側の所定位置に配された排出口(層別容器の入口)Sへと排出される。ワーク20のそれぞれのランクに対応するため、複数の排出口(層別容器の入口)Sが配される。突き出し手段Jとしては、エアーシリンダー又は電磁シリンダーにより動作する突き出し棒や、エアーチューブから吐出されるエアー等が挙げられる。
【0048】
本実施形態の層別容器Sは、ワーク20を滑り落とすため斜め下方に傾斜のついたシュータと、次工程でワーク20をバルク供給するためのバルク容器とが連結した構成である(図1、図2)。例えば被検査部品(ワーク)20の層別をAランク(良品)、Bランク(不良品)、Cランク(再検査品)とすると、まず突き出し手段J11にてAランクのワーク20が突き出されて層別容器S1に入る。次に突き出し手段J12にてBランクのワーク20が突き出されて層別容器S2に入る。そしてガイド部材G6に沿ってCランクのワーク20が層別容器S3に入る。
なお上記以外に、突き出し手段Jから突き出されたワーク20を上記シュータに連結されたリニアガイドを介してマガジン詰めする構成や、上記シュータに連結されたリニアガイドを介して直接、組立工程等の次工程に送る構成とすることも可能である。また層別(ランク分け)は、必要に応じて、2種類から多数種類にランク分け可能であり、図1に示す実施形態に限定されるものではない。
【0049】
符号Bは制御表示盤であり、電源スイッチ、各種制御ボタン、液晶ディスプレイパネル等が配される(図1)。そして、液晶ディスプレイパネルが表示パネルとタッチパネルを兼用しており、各種制御条件を画面上で直接入力することができる。外観検査装置1aを運転開始すると、層別容器Sの入口付近に取り付けられた計数センサにてそれぞれの層別容器Sに入ったワーク20の計数を行い、計数結果が液晶ディスプレイパネルにて表示される。
【0050】
本実施形態の外観検査装置1は、複数の回転テーブルD1,D2を同心配置することで、撮像に必要なワークの搬送路を長くでき、小型の外観検査装置でありながら、ワークの全ての面(例えば6面全て)やそれらの面同士の各エッジ部分を多面的(又は多角度的)に外観検査することが容易である。
【0051】
(第2の実施の形態)
本発明を適用した第2の実施形態の部品の外観検査装置11を右斜上方から見た斜視図を図6に示す。本実施形態では、受け渡し手段Fが受け渡し用回転ディスクF2である点が上述の外観検査装置1と異なる。それ以外は、実質的には同じであるため、その説明を適宜省略する。
【0052】
供給部材Rから供給されたワーク20を窪み部K1の外周に受け渡すための受け渡し用回転ディスクF2は、刷毛ローラとも呼ばれ、回転円盤の外周に沿って線径の細いワイヤー(刷毛)が植え込まれている。刷毛素材としては樹脂、金属、豚や馬等の動物の毛が挙げられるが、静電気を防止する観点からは金属又は金属コーティングされた樹脂等の帯電防止処理が施されている刷毛が好ましい。植毛された刷毛は、搬送面T1aとの間で撓むことで隙間が出来難く、ワーク20に加わる衝撃を緩和するクッションの役割もある。
【0053】
受け渡し用回転ディスクF2の回転円盤の中心軸には駆動モータM4の駆動軸が連結され、駆動モータM4によって回転する(図6)。受け渡し用回転ディスクF2の回転円盤は、窪み部K1の外周の平面T1aに対して斜め上方になるように配される。受け渡し用回転ディスクF2の回転方向は第1の回転ディスクD1の回転方向と同じであり、本実施形態では時計回り(矢印cw方向)に回転する。
【0054】
受け渡し用回転ディスクF2は上記形態に限られるものではなく、例えば刷毛を有さず弾性率の比較的小さな樹脂製の回転円盤でもよく、回転円盤の外周付近に滑り止め防止の溝加工が施されている回転円盤でもよい。弾性率の比較的小さな樹脂としては、より具体的には、ポリアセタール、ナイロン、ポリカーボネート、ポリエチレン、フッ素樹脂化合物等が挙げられる。
【0055】
供給部材Rによってドーナツ状の窪み部K1の所定位置に着地したワーク20は、時計回りに回転する内側の回転テーブルD1よって搬送され、受け渡し用回転ディスクF2の位置となる。そして受け渡し用回転ディスクF2が時計回りに回転することでワーク20が掻き揚げられて内側の回転テーブルD1の搬送面T1aに受け渡される。
【0056】
図7は、本発明に係る回転テーブルの配置を示す正面図である。図7(a)は、内側の回転テーブルD1のワーク搬送面T1aの外周に外側の回転テーブルD2の透明な鍔部からなるワーク搬送面T2aが配されており、上述の第1の実施形態と第2の実施形態に対応する。図7(b)は、第1の回転テーブルD1のワーク搬送面T1aの外周に第2の回転テーブルD2のワーク搬送面T2aが配され、ワーク搬送面T2aの外周に第3の回転テーブルD3の透明な鍔部からなるワーク搬送面T3aが配されている。
【0057】
図7(b)に示す例では、搬送面T1aの外周と搬送面T2aの内周とが近接して配され、搬送面T2aの外周と搬送面T3aの内周とが近接して配される。搬送面T1aの高さと搬送面T2aの高さと搬送面T3aの高さとは、同じ高さである。回転テーブルD1,D2,D3は、いずれも水平回転する。そして搬送面T2aの内周速度V21は搬送面T1aの外周速度V12よりも速い回転速度に設定される(V21>V12)。また搬送面T3aの内周速度V31は搬送面T2aの外周速度V22よりも速い回転速度に設定される(V31>V22)。
【0058】
以上、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば撮像カメラCを追加配置して、ワーク20の全面(例えば6面)のみならず、それら面同士の各エッジ部分(例えばエッジ12箇所)についても多角度的に外観検査することが可能である。また撮像カメラCを必要最小限の構成として、ワーク20の下面20cと上面20aの2面とする場合もある。回転ディスクD1(D2,D3)は、反時計回りであっても支障ない。ガイド部材Gの配置は、上述の実施形態に限定されるものではなく、2つ以上のガイド部材に分割配置されていればよく、ワーク20が搬送軌道から外れない範囲でガイド部材の長さを省略してもよい。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0059】
1,11 部品の外観検査装置、
20 被検査部品(ワーク)、
D1 回転テーブル(内側の回転テーブル)、
D2 回転テーブル(外側の回転テーブル)、
K1 窪み部(ドーナツ状の窪み部)、
K2 凹部(すり鉢状に窪んだ凹部)、
T2 鍔部(透明な鍔部)、
T1a,T2a ワーク搬送面(平面)、
G ガイド部材(複数のガイド部材)、
L 位置決め部材、
Ls 付勢手段(圧縮バネ)、
P 筐体プレート、
Q 高さゲージ、
R 供給部材(ホッパ)、
F 受け渡し手段、
F1 エアー吐出部材、
F2 受け渡し用回転ディスク、
J 突き出し手段、
S 排出口(層別容器)、
8 判定回路(判定用パソコン)、
y1 隙間(ワーク搬送面とワーク搬送面との隙間)、
M1,M2,M3,M4 駆動手段(駆動モータ)、
C,C1,C2,C3,C4,C5,C6 撮像カメラ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検査部品を投入する所定形状の窪み部が形成された内側の回転テーブルと、内側の回転テーブルの外周に配された外側の回転テーブルと、外側の回転テーブルの外周に一体的に設けられた透明な鍔部と、被検査部品を透明な鍔部に受け渡すための受け渡し手段と、被検査部品を撮像する複数の撮像カメラとを備え、
前記透明な鍔部の上面と内側の回転テーブルの上面が同一の高さであり、前記透明な鍔部の内周速度が内側の回転テーブルの外周速度よりも速い回転速度に設定され、
前記受け渡し手段が窪み部に投入された被検査部品を取り出して内側の回転テーブルの回転と外側の回転テーブルの回転とで透明な鍔部に搬送し、前記撮像カメラが透明な鍔部の上面に位置する被検査部品の下面を透明な鍔部を介して撮像することを特徴とする部品の外観検査装置。
【請求項2】
前記受け渡し手段が内側の回転テーブルの上面及び/又は透明な鍔部の上面に略円弧状又は略螺旋状に配されるガイド部材であること特徴とする請求項1記載の部品の外観検査装置。
【請求項3】
前記ガイド部材が内側の回転テーブルの上面と外側の回転テーブルの上面とに跨って配されることを特徴とする請求項2記載の部品の外観検査装置。
【請求項4】
前記ガイド部材を前記内側の回転テーブルの上面及び/又は透明な鍔部の上面に押圧して接地させる付勢手段を備えることを特徴とする請求項2又は3記載の部品の外観検査装置。
【請求項5】
前記撮像カメラからの撮像データを取り込んで撮像された披検査部品を判定する判定回路と、判定回路からの判定信号を受けて判定された披検査部品をそれぞれ対応する排出口に排出させる突き出し手段と、複数の排出口とを備え、前記撮像された披検査部品を層別してそれぞれ対応する排出口に排出することを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1項記載の部品の外観検査装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−216950(P2010−216950A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−63103(P2009−63103)
【出願日】平成21年3月16日(2009.3.16)
【出願人】(000147774)株式会社石川製作所 (36)
【出願人】(596044169)英光産業株式会社 (14)
【Fターム(参考)】