配線レイアウトの設計方法、半導体装置及び配線レイアウトの設計を支援するプログラム
【課題】高集積化を図ることができる配線レイアウトの設計方法、半導体装置及び配線レイアウトの設計を支援するプログラムを提供する。
【解決手段】実施形態に係る配線レイアウトの設計方法は、側壁法によって形成されるレイアウトの設計方法であって、第1の方向に延び、前記第1の方向と交差する第2の方向に第1の周期で配置された複数本の第1のパターン、及び、前記第1の方向に延び、前記第1のパターン間の中央にそれぞれ配置された複数本の第2のパターンが設けられたベースパターンを用意する工程と、1本の前記第2のパターンを挟んで隣り合う2本の前記第1のパターン間に、前記第2の方向に延び、前記2本の第1のパターン同士を接続すると共に、前記1本の第2のパターンを前記2本の第1のパターンと接しない2つのパターンに置き換える工程と、を備える。
【解決手段】実施形態に係る配線レイアウトの設計方法は、側壁法によって形成されるレイアウトの設計方法であって、第1の方向に延び、前記第1の方向と交差する第2の方向に第1の周期で配置された複数本の第1のパターン、及び、前記第1の方向に延び、前記第1のパターン間の中央にそれぞれ配置された複数本の第2のパターンが設けられたベースパターンを用意する工程と、1本の前記第2のパターンを挟んで隣り合う2本の前記第1のパターン間に、前記第2の方向に延び、前記2本の第1のパターン同士を接続すると共に、前記1本の第2のパターンを前記2本の第1のパターンと接しない2つのパターンに置き換える工程と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、配線レイアウトの設計方法、半導体装置及び配線レイアウトの設計を支援するプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ダブルパターニングとは、リソグラフィー技術の分解能より微細化が進んだ回路パターンを、リソグラフィー技術の分解能の範囲以内の2つの回路パターンに分割して露光を行う技術である。
一方、側壁によるパターニング技術もダブルパターニングの一種とみなすことができる。以下、「側壁法」と称する場合もある。側壁によるパターニング技術においては、芯材の側面上に形成された側壁をマスクとしてパターンを形成する手法である。
しかしながら、側壁によるダブルパターニング技術は、H型の配線パターン(スティッチパターン)を許容していないので、配線レイアウトの設計における自由度が低い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−146966号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、高集積化を図ることができる配線レイアウトの設計方法、半導体装置及び配線レイアウトの設計を支援するプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る配線レイアウトの設計方法は、側壁法によって形成されるレイアウトの設計方法であって、第1の方向に延び、前記第1の方向と交差する第2の方向に第1の周期で配置された複数本の第1のパターン、及び、前記第1の方向に延び、前記第1のパターン間の中央にそれぞれ配置された複数本の第2のパターンが設けられたベースパターンを用意する工程と、1本の前記第2のパターンを挟んで隣り合う2本の前記第1のパターン間に、前記第2の方向に延び、前記2本の第1のパターン同士を接続すると共に、前記1本の第2のパターンを前記2本の第1のパターンと接しない2つのパターンに置き換える工程と、を備える。
【0006】
また、実施形態に係る半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板の上面に対して平行な平面において、第1の方向に延びる複数本の第1の配線と、前記平面において前記第1の方向に延びる複数本の第2の配線と、前記平面において前記第1の方向と交差する第2の方向に延びる第3の配線と、前記平面において前記第2の方向に延びる第4の配線と、を備え、前記平面において、前記第1の方向に延び、前記第2の方向に第1の周期で配置された複数本の第1のラインを想定し、前記第1のラインに整数の番号を端から順番に付した場合に、前記第1の配線は、奇数番目の前記第1のラインに配置され、前記第2の配線は、偶数番目の前記第1のラインに配置され、前記第3の配線は、前記第1の配線同士を接続し、前記第4の配線は、前記第2の配線同士を接続し、前記第1の配線及び前記第3の配線と、前記第2の配線及び前記第4の配線とは、相互に分離されている。
【0007】
さらに、実施形態に係る配線レイアウトの設計を支援するプログラムは、側壁法によって形成されるレイアウトの設計を支援するプログラムであって、コンピュータに、表示手段に、第1の方向に延び、前記第1の方向と交差する第2の方向に第1の周期で配置された複数本の第1のパターン、及び、前記第1の方向に延び、前記第1のパターン間の中央にそれぞれ配置された複数本の第2のパターンが設けられたベースパターンを表示させる手順と、入力手段を介して、前記表示手段に表示された前記ベースパターンにおける1本の前記第2のパターンを挟んで隣り合う2本の前記第1のパターン間の所定の位置に、前記第2の方向に延びる第1のブリッジパーツが配置されたときに、前記2本の第1のパターン同士を接続すると共に、前記1本の第2のパターンを前記第1のブリッジパーツを挟み前記第1のブリッジパーツと接しない2つのパターンに置き換える手順と、を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施形態に係る配線レイアウトの設計方法において使用するベースパターンを例示する平面図である。
【図2】第1の実施形態において使用するレイアウトパーツを例示する平面図であり、(a)はライン切パーツを示し、(b)はブリッジパーツを示す。
【図3】第1の実施形態において、ベースパターン上にブリッジパーツ及びライン切パーツを配置した状態を例示する平面図である。
【図4】第1の実施形態において、パターン及びブリッジパーツを2色分けした状態を例示する平面図である。
【図5】(a)〜(c)は、第1の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図であり、(d)〜(f)は、それぞれ(a)〜(c)に示すA−A’面による工程断面図である。
【図6】第1の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図であり、(a)〜(c)は、隣り合う側壁間を接続するパターンに相当する配線の製造方法を示す。
【図7】第1の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程断面図であり、(a)〜(c)は、隣り合う芯材を接続するパターンに相当する配線の製造方法を示す。
【図8】第1の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図であり、(a)〜(c)は、隔離された側壁間のパターンに相当する配線の製造方法を示す。
【図9】第1の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図であり、(a)〜(c)は、隔離された芯材のパターンに相当する配線の製造方法を示す。
【図10】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する平面図である。
【図11】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する平面図である。
【図12】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する平面図である。
【図13】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する平面図である。
【図14】第2の実施形態に係る配線レイアウトの設計方法において使用するベースパターンを例示する平面図である。
【図15】第2の実施形態において使用するレイアウトパーツを例示する平面図であり、(a)はライン切パーツを示し、(b)は第1及び第3のブリッジパーツを示し、(c)は第2及び第4のブリッジパーツを示し、(d)はコンタクト用フリンジを示す。
【図16】第2の実施形態に係るベースパターン上にブリッジパーツ及びコンタクト用フリンジを配置した状態を例示する平面図である。
【図17】第2の実施形態の変形例に係るベースパターンを例示する平面図である。
【図18】(a)〜(d)は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する平面図である。
【図19】第3の実施形態に係る配線レイアウトの設計方法において使用するベースパターンを例示する平面図である。
【図20】第3の実施形態において使用するレイアウトパーツを例示する平面図であり、(a)はライン切パーツを示し、(b)〜(d)はブリッジパーツを示す。
【図21】第3の実施形態において、ベースパターン上にブリッジパーツ及びライン切パーツを配置した状態を例示する平面図である。
【図22】第3の実施形態において、パターン及びブリッジパーツを3色分けした状態を例示する平面図である。
【図23】(a)〜(d)は、第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図であり、(e)〜(h)は、それぞれ(a)〜(d)に示すB−B’面による工程断面図である。
【図24】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図25】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図26】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図27】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図28】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図29】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図30】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図31】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図32】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図33】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図34】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図35】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図36】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図37】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図38】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図39】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図40】第3の実施形態に係る半導体装置を例示する平面図である。
【図41】第4の実施形態に係る配線レイアウトの設計方法において使用するベースパターンを例示する平面図である。
【図42】第4の実施形態において使用するレイアウトパーツを例示する平面図であり、(a)はライン切パーツを示し、(b)、(d)及び(f)はYブリッジパーツを示し、(c)、(e)及び(g)はXブリッジパーツを示し、(h)はコンタクト用フリンジを示す。
【図43】第4の実施形態において、ベースパターン上にブリッジパーツ及びコンタクト用フリンジを配置した状態を例示する平面図である。
【図44】第4の実施形態の変形例におけるベースパターンを例示する平面図である。
【図45】第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する平面図である。
【図46】(a)〜(f)は、第5の実施形態におけるベースパターンの構成単位を例示する平面図である。
【図47】(a)及び(b)は、第5の実施形態におけるベースパターンの構成単位を例示する平面図であり、(c)は、第5の実施形態における配線のレイアウトを例示する平面図である。
【図48】第5の実施形態におけるベースパターンの構成単位を例示する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
先ず、側壁法によって形成される配線レイアウトの設計方法について説明する。
図1は、第1の実施形態に係る配線レイアウトの設計方法において使用するベースパターンを例示する平面図であり、
図2は、第1の実施形態において使用するレイアウトパーツを例示する平面図であり、(a)はライン切パーツを示し、(b)はブリッジパーツを示し、
図3は、第1の実施形態において、ベースパターン上にブリッジパーツ及びライン切パーツを配置した状態を例示する平面図であり、
図4は、第1の実施形態において、パターン及びブリッジパーツを2色分けした状態を例示する平面図である。
【0010】
先ず、本実施形態に係る配線レイアウトの設計方法において使用するベースパターン、並びに、ライン切パーツ及びブリッジパーツについて説明する。
本実施形態においては、ベースパターン上の任意の位置にライン切パーツ及びブリッジパーツを一定のルールに従って配置していくことにより、所望の配線レイアウトを設計する。
【0011】
図1に示すように、本実施形態に係るベースパターン10には、一方向に延びる複数本の第1のパターン11及び一方向に延びる複数本の第2のパターン12が設けられている。第1のパターン11の一端は、一方向に直交する方向に延びる水平パターン13に接続されている。
【0012】
本実施形態において、ベースパターン10を説明するために、XY直交座標系を採用する。このXY直交座標軸系においては、第1のパターン11及び第2のパターン12が延びる方向のうち、水平パターン13が設けられている方向を+Y方向、その逆方向を−Y方向とする。第1のパターン11及び第2のパターン12の延びる方向に垂直な方向のうち、+Y方向から時計の針が回転する方向に90度回転した方向を+X方向、その逆方向を−X方向とする。「+X方向」及び「−X方向」を総称して「X方向」ともいう。また、「+Y方向」及び「−Y方向」を総称して「Y方向」ともいう。後述する各図においても、必要に応じて同様なXY直交座標系を使用する。
【0013】
第1のパターン11は、Y方向に延び、X方向に一定の周期(以下、「第1の周期」という。)で配置されている。ここで「一定の周期」とはピッチが一定の周期であることを意図し、第1のパターンのピッチが一定の周期であれば第1のパターン11の一部が太くなったり、細くなったりしても良い。
第2のパターン12は、Y方向に延び、第1のパターン間のほぼ中央に、それぞれ1本ずつ配置されている。したがって、第2のパターンは、X方向に第1の周期で配置されている。
本実施形態において、第1のパターン11及び第2のパターン12の幅は、第1の周期の1/4の長さとされている。この幅の長さを「長さa」という。なお、「長さa」はプロセス条件によって変動する値である。例えば、リソグラフィーの最小加工寸法が20nmであった場合、長さaは、約10nmとなる。
【0014】
図2(a)に示すように、ライン切パーツ14は、四角部15を含んでいる。四角部15は、縦及び横の長さが第1のパターン11及び第2のパターン12の幅、すなわち長さaに等しい正方形の形状とされている。四角部15の周囲には、BOX領域16が設定されている。BOX領域16は、四角部15から+X方向及び−X方向には、第1の周期の1/4の長さの幅、すなわち長さaで設定され、四角部15から+Y方向及び−Y方向には、第1の周期の1/4の長さの幅、すなわち長さaで設定されている。BOX領域16は、すなわち長さaの3倍(3a)に等しい正方形の形状とされている。なお、ライン切パーツ14における「長さa」はプロセス等により、第1のパターン11及び第2のパターン12の幅である「長さa」とは等しくならない場合がある。すなわち、配線レイアウトがし易いように、ライン切パーツ14において四角部15やBOX領域16を「長さa」を用いて規定している。
【0015】
図2(b)に示すように、ブリッジパーツ17は、架橋部18及び2つの四角部15を含んでいる。架橋部18は、X方向に延びている。X方向の長さは、長さaの5倍の長さ(5a)とされている。架橋部18の幅は、長さaとされている。四角部15は、架橋部18の+Y方向及び−Y方向に面した側面上の中央部に設けられている。四角部15の周囲には、BOX領域16が設定されている。架橋部18の+Y方向に配置された四角部15におけるBOX領域16は、この四角部15の端部から+X方向、−X方向及び+Y方向に、長さaの幅で設定されている。また、架橋部18の−Y方向に配置された四角部15においては、この四角部15の端部から+X方向、−X方向及び−Y方向に、長さaの幅で設定されている。なお、ブリッジパーツ17においても「長さa」はプロセス等により、第1のパターン11及び第2のパターン12の幅である「長さa」とは等しくならない場合がある。すなわち、配線レイアウトがし易いように、ブリッジパーツ17において四角部15、BOX領域16や架橋部18を「長さa」を用いて規定している。
【0016】
次に、上述のベースパターン10、ライン切パーツ14及びブリッジパーツ17を用いて、配線レイアウトを設計する方法について説明する。
図3に示すように、ライン切パーツ14の四角部15を、第1のパターン11において分断しようとする部分、例えば領域19における第1のパターン11上に配置する。また、ライン切パーツ14の四角部15を、第2のパターン12において分断しようとする部分、例えば領域20における第2のパターン12上に配置する。
さらに、ブリッジパーツ17を、接続しようとする第1のパターン11間、例えば、領域21における1本の第2のパターン12を挟んで隣り合う2本の第1のパターン11間に配置する。その場合、架橋部18は、隣接する第1のパターン11を繋ぐ(四角部15が配置された第2のパターン12を跨ぐ)ように配置される。四角部15は、第2のパターン12上に配置される。そのため、ブリッジパーツ17が配置された第2のパターン12は、Y方向において分断される。
【0017】
また、ブリッジパーツ17を、接続しようとする第2のパターン12間、例えば領域22における1本の第1のパターン11を挟んで隣り合う2本の第2のパターン12間に配置する。その場合、架橋部18は、第2のパターン12を跨ぐように配置される。四角部15は、第1のパターン11上に配置される。そのため、ブリッジパーツ17が配置された第1のパターン11は、Y方向において分断される。
すなわち、ブリッジパーツ17は第1のパターン同士、または、第2のパターン同士を繋ぐとともに、ブリッジパーツ17が横切る第1のパターン11または第2のパターン12をY方向に分離するものである。
【0018】
ライン切パーツ14及びブリッジパーツ17を配置する際には、「BOXルール」が適用される。「BOXルール」とは、ライン切パーツ14及びブリッジパーツ17を配置することができる位置を規定するものである。
ルールの1つ目は、ライン切パーツ14におけるBOX領域16は、他のライン切パーツ14におけるBOX領域16と重なってはいけないということである。
2つ目は、ライン切パーツ14におけるBOX領域16は、ブリッジパーツ17におけるBOX領域16と重なってはいけないということである。
3つ目は、BOX領域16の接触は許されるということである。このことは、例えば、領域20と領域22のBOX領域16が接触している場合は許されるということである。
4つ目は、ブリッジパーツ17同士においては、四角部15が他のブリッジパーツ17の四角部15と重ならない限り、BOX領域16同士が重なることは許されるということである。このことは、ブリッジパーツ17同士の場合は、例えば、領域22と領域23のBOX16が重なっていても許されるということである。
【0019】
次に、図4に示すように、ライン切パーツ14及びブリッジパーツ17を、BOXルールに従ってベースパターン10上の所定の位置に配置した後、ライン切パーツ14及びブリッジパーツ17が配置された第1のパターン11及び第2のパターン12を、所定のパターンに置き換える。この置き換えは、レイアウトツールがインストールされたコンピュータ等により自動的に行われる。例えば、設計者が一定数のライン切パーツ14、ブリッジパーツ17を配置した後、設計者が変換ボタンを押すことにより行われる。
【0020】
例えば、第1のパターン11及び第2のパターン12におけるライン切パーツ14が配置された部分(領域19及び領域20)を、レイアウトパターンに置き換える。ここで、置き換えるとは、コンピュータが各パーツを第1及び第2のパターンに視覚的に置き換えることである。これにより、領域19における第1のパターン11、及び領域20における第2のパターン12が、それぞれ、Y方向において相互に隔離し、その間にブリッジパーツが配置されない2つのパターンとなる。図4においても、図1でベースパターン10の説明のために採用したXY直交座標軸系を採用している。
【0021】
一方、第1のパターン11におけるブリッジパーツ17が配置された部分(領域21)を、レイアウトパターンに置き換える。これにより、領域21は、X方向に延び、2本の第1のパターン11同士を接続する第1のパターン11に置き換えられるとともに、ブリッジパーツ17と交差した1本の第2のパターン12をブリッジパーツ17を挟みブリッジパーツ17と接しない2つの第2のパターン12に分離する。同様に、領域22においては、ブリッジパーツ17が配置された第2のパターン12が、X方向に延び、2本の第2のパターン12同士を接続する第2のパターン12に置き換えられるとともに、ブリッジパーツ17と交差した1本の第1のパターン11は、ブリッジパーツ17を挟みブリッジパーツ17と接しない2つの第2のパターン12に分離される。
【0022】
このようにして置き換えた結果、第1のパターン11及び第1のパターン11同士を接続するブリッジパーツ17と、第2のパターン12及び第2のパターン12同士を接続するブリッジパーツ17とは、相互に分離されたパターンとなる。
この後、図4のレイアウトパターンを実際のマスクデータに変換する。この変換は、変換ツールがインストールされたコンピュータ等により自動的に行われる。例えば、コンピュータが第1のパターン11を芯材に対応するように変換する場合、コンピュータは第1のパターン11が配置された部分が芯材となるマスクデータに変換し、第2のパターン12を削除するように変換する。
以下、第1のパターン11の部分に芯材を形成するレイアウトパターンを例に挙げて説明する。コンピュータは第1のパターン11におけるライン切パーツ14が配置された部分(領域19)は、図8(a)に示される芯材パターンとなるマスクデータに変換する。同様に、コンピュータは第2のパターン12におけるライン切パーツ14が配置された部分(領域20)は、図9(a)に示される芯材パターンとなるマスクデータに置き換える。
これにより、最終的な配線形状では、領域19及び領域20における配線が、それぞれ、Y方向において相互に隔離し、その間に配線が配置されない2つの配線となる。
一方、コンピュータは第1のパターン11におけるブリッジパーツ17が配置された部分(領域21)を、図6(a)に示される芯材パターンとなるマスクデータに置き換える。これにより、最終的な配線形状では、領域21は、X方向に延び、2本の配線同士を接続する配線になるとともに、Y方向に延びる配線はブリッジパーツ17を挟むように2つの配線に分離する。同様に、領域22においては、コンピュータは第2のパターン12におけるブリッジパーツ17が配置された部分(領域22)を、図7(a)に示される芯材パターンとなるマスクデータに変換する。最終的な配線形状では、X方向に延び、2本の第2のパターン12同士を接続する配線になるとともに、Y方向に延びる配線はブリッジパーツ17を挟み2つの配線に分離する。
後述するように、このようにして設計された配線レイアウトは、側壁法によって形成することができる。すなわち、本実施形態に係る配線レイアウトの設計方法によれば、側壁法によって形成可能な配線レイアウトを容易に設計することができる。
【0023】
本実施形態に係る配線レイアウトの設計方法によれば、ブリッジパーツ17によって一方向に延びる2本のパターンを接続したH型の接続パターンを含む配線レイアウトを設計することができる。
また、第1のパターン11、第2のパターン12の両方において、配線が延びる方向において分離された配線となるパターンを含む配線レイアウトを設計することができる。以下、単に「隔離された配線」と称する場合がある。
さらに、第1のパターン11及び第1のパターン11同士を接続するブリッジパーツ17と、第2のパターン12及び第2のパターン12同士を接続するブリッジパーツ17とは、相互に分離されたパターンとなるので、第1のパターン11及び第1のパターン11同士を接続するブリッジパーツ17、または、第2のパターン12及び第2のパターン12同士を接続するブリッジパーツ17のいずれか1方を、側壁法によって形成される配線レイアウトの芯材のパターンとすることができる。よって、側壁法により形成される配線レイアウトにおいて、H型の配線及び隔離された配線を含む自由な設計が可能となり、配線レイアウトの高集積化を図ることができる。
【0024】
次に、側壁法によって形成される配線レイアウトの設計を支援するプログラムについて説明する。
本実施形態に係るプログラムは、コンピュータに以下に示す手順を実行させる。
先ず、表示手段、例えばディスプレイ上に、ベースパターン10を表示させる手順を実行させる。ベースパターン10は、図1に示すように、Y方向に延び、X方向に第1の周期で配置された複数本の第1のパターン11、及び、Y方向に延び、第1のパターン11間の中央にそれぞれ配置された複数本の第2のパターン12が設けられたベースパターン10である。また、コンピュータは、設計者がレイアウトし易いように、第1のパターン11と第2のパターン12を異なる色に塗り分けたり、異なるハッチングを施したりすることが好ましい。
また、ライン切パーツ14及びブリッジパーツ17も表示させる手順を実行させる。
【0025】
次に、設計者が、入力手段を介して、例えばマウスのドラッグ操作により、表示手段に表示されたベースパターン10における1本の第2のパターン12を挟んで隣り合う2本の第1のパターン11間の所定の位置に、前述したブリッジパーツ17を配置する。このときに、コンピュータは2本の第1のパターン11同士を接続すると共に、1本の第2のパターン12をブリッジパーツ17を挟みブリッジパーツ17と接しない2つのパターンに置き換える手順を実行させる。
また、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン10における1本の第1のパターン11を挟んで隣り合う2本の第2のパターン12間の所定の位置に、前述したブリッジパーツ17を配置する。このときに、コンピュータは2本の第2のパターン12同士を接続すると共に、1本の第1のパターン11をブリッジパーツ17を挟みブリッジパーツ17と接しない2つのパターンに置き換える手順を実行させる。
【0026】
さらに、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン10における第1のパターン11上の所定の位置に、前述したライン切パーツ14を配置する。このときに、コンピュータは第1のパターン11は、Y方向において相互に隔離し、その間にブリッジパーツ17が配置されない2つのパターンに置き換える手順を実行させる。
また、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン10における第2のパターン12上の所定の位置に、前述したライン切パーツ14を配置する。このときに、コンピュータは第2のパターン12は、Y方向において相互に隔離し、その間にブリッジパーツ17が配置されない2つのパターンに置き換える手順を実行させる。
この結果、第1のパターン11及び第1のパターン11同士を接続するブリッジパーツ17と、第2のパターン12及び第2のパターン12同士を接続するブリッジパターン17とは、相互に分離されたパターンとなる。
このようにして、側壁法によって形成される配線レイアウトの設計を支援するプログラムによって、図4に示すような配線レイアウトの設計の支援をコンピュータに実行させることができる。
【0027】
本実施形態に係るプログラムによれば、配線レイアウトの設計をコンピュータに支援させることができるので、側壁法によって形成可能な配線レイアウトの設計に要する時間を短縮することができる。
なお、設計者が複数個のライン切パーツ14、ブリッジパーツ17を配置した後に、表示手段に表示された変換ボタンをクリックすることにより、プログラムが一括してパターンに置き換える手順を実行してもよい。その結果、設計者はBOX領域16が表示された状態で、ライン切パーツ14、ブリッジパーツ17を配置することができるので、設計者はBOXルールを確認しながらレイアウトすることができる。
【0028】
次に、側壁法による配線の製造方法について説明する。一例として、溝に配線を埋め込むダマシン法を用いて説明する。
図5(a)〜(c)は、第1の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図であり、(d)〜(f)は、それぞれ(a)〜(c)に示すA−A’面による工程断面図であり、
図6は、第1の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図であり、(a)〜(c)は、隣り合う側壁間を接続するパターンに相当する配線の製造方法を示し、
図7は、第1の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程断面図であり、(a)〜(c)は、隣り合う芯材を接続するパターンに相当する配線の製造方法を示し、
図8は、第1の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図であり、(a)〜(c)は、隔離された側壁間のパターンに相当する配線の製造方法を示し、
図9は、第1の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図であり、(a)〜(c)は、隔離された芯材のパターンに相当する配線の製造方法を示し、
図10〜図13は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する平面図である。
【0029】
先ず、図5(a)及び(d)に示すように、半導体基板31上に、絶縁膜32を形成する。その後、絶縁膜32上に、芯材36となる材料の膜を形成する。さらに、芯材36となる材料の膜上に、レジスト膜(図示せず)を形成する。次に、レジスト膜をリソグラフィー法によりパターニングする。パターニングは、レジスト膜上に設置されたマスク(図示せず)に露光光を照射して行う。この時、レジスト膜に形成されたパターンの幅はリソグラフィーの最小加工寸法値になる場合が多い。
そして、パターニングされたレジスト膜をマスクとして芯材36となる材料の膜をエッチングする。これにより、芯材36が形成される。芯材36は、必要に応じてスリミングして細くする。ここで最終的な芯材36の幅は、配線レイアウトにおける「長さa」とほぼ等しくなる。
【0030】
次に、芯材36の側面上に側壁37を形成する。側壁37は、例えば、芯材36を覆うように側壁37となる材料の膜を半導体基板31上に形成した後、異方性エッチングを行って側壁37となる材料の膜の平坦部を除去し、芯材36の側面上の部分を残留させることにより形成する。その結果、側壁37は、上面視した場合、芯材36を囲むような閉ループ形状となる。側壁37となる材料の膜の厚さは芯材36の幅と同じであることが好ましい。また、側壁37となる材料の膜の厚さは隣り合う芯材36間の間隔の1/2の長さより小さくする。これにより、芯材36の相互間における側壁37と側壁37との間に隙間が形成される。この隙間を以後、「芯材間38」という。その結果、芯材間38の長さは、配線レイアウトにおける第1のパターン11と第2のパターン12の間の幅とほぼ等しくなる。
【0031】
その後、図5(b)及び(e)に示すように、芯材36を除去する。そして、側壁37をマスクとして、絶縁膜32にエッチングを施すことにより、絶縁膜32を選択的に除去して凹部39を形成する。なお、必要に応じて、閉ループ形状の側壁37の端部を取り除く。この工程をループカット工程と称する場合がある。
【0032】
そして、図5(c)及び(f)に示すように、側壁37を除去する。その後、凹部39を埋め込むように絶縁膜32上に導電性材料を堆積させる。そして、絶縁膜32の上面が露出するまで導電性材料を平坦化する。このようにして、凹部39に埋め込まれた配線40が形成される。
凹部39に埋め込まれた導電性材料からなる配線40が延びる方向に直交する方向に隣り合う配線40同士の間隔の長さは、レジスト膜34をパターニングする際に用いたリソグラフィー法により分離できるパターンの最小間隔の長さより小さくなっている。
【0033】
次に、側壁法によるH型のパターンに相当する配線40の形成方法について説明する。
先ず、側壁法における芯材間38の凹部39内に形成される配線40を接続する場合について説明する。
図6(a)に示すように、芯材36のパターンとして、2本のY方向に延びるパターンの間に、途中で隔離された2つの芯材36のパターンを形成する。途中で隔離された2つ芯材36のパターンは、このような芯材36と同様の形状をしたマスクを用いて、リソグラフィー法により形成する。芯材36をスリミングして、芯材の幅をWとする。また、途中で隔離された芯材36のパターンにおいて、Y方向に隔離された間隔L1を、芯材36のX方向の間隔Dとほぼ同じまたはそれ以上の間隔にする。
【0034】
その後、図6(b)に示すように、芯材36の側面上に側壁37を形成する。芯材36の側面上における側壁37の厚さをL1/2より小さくする。これにより、隔離された芯材36の端部に側壁37が形成されても、側壁37によって隔離された部分が閉じられることはない。また、隔離された部分におけるX方向に延びた芯材間38は、隔離された芯材36とそれに隣接する芯材36との間に形成されたY方向に延びる芯材間38と接続される。これにより、芯材間38の形状がH型の形状となる。
【0035】
そして、図6(c)に示すように、芯材36を除去する。これにより、隔離された芯材36が除去された部分には、隔離された配線40のパターンが形成される。
その後、図5(b)及び(e)並びに(c)及び(f)に示す工程を行うことによって、H型のパターンに相当する配線40を形成することができる。
【0036】
次に、H型の接続パターンに相当する配線40を形成するもう一つの方法を説明する。
先ず、図7(a)に示すように、芯材36のパターンとしてH型のパターンを形成する。H型の芯材36のパターンは、前述のリソグラフィー法により形成する。なお、一例として、H型の芯材36の幅がWであり、H型の芯材36のパターンの繋ぎ部分の幅もWである場合を用いて説明する。なお、H型の芯材36のパターンの繋ぎ部分の幅はリソグラフィ法で形成可能であり、スリミングにより消失する幅でなければよい。
次に、図7(b)に示すように、芯材36の側面上に側壁37を形成する。X方向に延びる芯材36の+Y方向及び−Y方向には、隔離された芯材間38のパターンが形成される。
【0037】
そして、図7(c)に示すように、芯材36を除去する。これにより、芯材36が除去された部分には、H型のパターンが形成される。
その後、図5(b)及び(e)並びに(c)及び(f)に示す工程を行うことによって、H型のパターンに相当する配線40を形成することができる。
【0038】
次に、側壁法により、隔離されたパターンに相当する配線の形成方法について説明する。
図8(a)に示すように、芯材36のパターンとして、Y方向に延びる芯材36を形成する。芯材間38のパターンを、隔離された2つのパターンとする場合においては、隔離された2つのパターン間の領域を挟む芯材36のパターンに、2つのパターン間の領域に向かって突出した凸部42を形成する。芯材36における凸部42間の間隔L2を、芯材36の側面上における側壁37の厚さの2倍以下とする。間隔L2は、例えば、スリミングを用いる場合、リソグラフィー法により形成した後、スリミングにより細くなった幅である。
【0039】
そして、図8(b)に示すように、芯材36の側面上に側壁37を形成する。これにより、凸部42の側面上に形成された側壁37が凸部42の間の部分で結合し、その部分の芯材間38がY方向において隔離される。
【0040】
その後、図8(c)に示すように、芯材36を除去する。そして、図5(b)及び(e)並びに(c)及び(f)の工程を行うことにより、配線を形成する。これにより、隔離された芯材間38のパターンに相当する配線40を形成することができる。また、隔離された2本の配線40間の領域を挟む2本の配線には、2本の配線間の領域に向かって突出した凸部44が形成されている。
【0041】
また、図9(a)に示すように、芯材36のパターンを2つのパターンに隔離する場合においては、芯材36のパターンとして、Y方向に延びる芯材36を形成する。そして、隔離された2つのパターン間に位置する部分36aを、他の部分よりも細くする。部分36aのY方向における長さL2は芯材36の幅Wよりも短いことが好ましい。リソグラフィー法により形成した後、スリミングにより部分36aは消失してもよい。本例では、部分36aがスリミングにより消失した場合を例に挙げて説明する。
【0042】
そして、図9(b)に示すように、芯材36の側面上に側壁37を形成する。これにより、細くなった芯材36の両側の側面上に形成された側壁37は、部分36aにおいて側壁37の材料の膜厚の2倍以下になるので、部分36aで結合される。なお、スリミングにおいて細くされた芯材36の部分36aが残存する場合は、部分36aが細いので後の芯材36のエッチングにおいて除去されずに残留する。これにより、芯材36のパターンを隔離された2つのパターンとすることができる。一方、細くされた芯材36の部分を挟む芯材間38には、凹部43が形成される。
その後、図9(c)に示すように、芯材36を除去する。そして、図5(b)及び(e)並びに(c)及び(f)の工程を行うことにより、隔離された芯材36のパターンに相当する配線40を形成することができる。また、隔離された2本の配線間の領域を挟む2本の配線には、2本の配線間の領域に向かって突出した凸部44が形成されている。
【0043】
次に、前述したライン切パーツ14及びブリッジパーツ17を含む配線レイアウトに基づいた半導体装置の製造方法について説明する。
先ず、図10に示すように、前述した配線のレイアウトにおいて、第1のパターン11及び第1のパターン11同士を接続するブリッジパーツ17、または、第2のパターン12及び第2のパターン12同士を接続するブリッジパーツ17のいずれかを芯材36のパターンとして、絶縁膜32上に芯材36を形成する。その後、必要に応じてスリミングを行う。
例えば、本実施形態における図4における第2のパターン12及び第2のパターン12同士を接続するブリッジパーツ17を芯材36のパターンとして、絶縁膜32上に芯材36を形成する。
【0044】
隔離された芯材36のパターンとなる部分(領域20)においては、隔離される2つのパターン間に位置する部分36aを、他の部分よりも細くしている。隔離された芯材間38のパターンとなる部分(領域19)においては、隔離された2つのパターン間の領域を挟む2本の芯材36のパターに、その領域に向かって突出する凸部42を形成している。
【0045】
次に、図11に示すように、芯材36の側面上に側壁37を形成する。領域20においては、スリミングにより形成された側壁37が細い部分36aを消滅させるか、または、側壁37で挟まれた芯材36が後の芯材36のエッチングにより除去されないようにする。なお、スリミングにより消失させる場合は部分36aの長さを側壁37の材料の膜厚の2倍以下にする。領域19においては、凸部42の側面上に形成された側壁37同士が接続して、側壁間28が隔離される。
そして、図12に示すように、芯材36をエッチングにより除去する。
その後、図5(b)及び(e)並びに(c)及び(f)の工程を行う。
そして、図13に示すように、図4に示す配線レイアウトに基づいて形成された配線40を含む半導体装置1が製造される。
【0046】
本実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、H型のパターンの配線40及び隔離された配線40を含む半導体装置1を製造することができる。
また、芯材36パターン及び芯材間38パターンのどちらを用いても、H型の配線40及び隔離された配線40を形成することができる。よって、リソグラフィーの分解能による間隔の最小値より狭い配線間隔を含む自由な設計が可能となるので、高集積化した配線を含む半導体装置を製造することができる。
【0047】
次に、第1の実施形態に係る半導体装置1について説明する。
図5及び図13に示すように、半導体装置1は、半導体基板31と、半導体基板31上に設けられた配線40を含んでいる。
半導体装置1には、Y方向に延びる複数本の第1のパターン11に相当する複数本の配線51と、Y方向に延びる複数本の第2のパターン12に相当する複数本の配線52と、X方向に延び、第1のパターン11同士を接続する複数本のブリッジパーツ17に相当する複数本の配線53と、X方向に延び、第2のパターン12同士を接続する複数本のブリッジパーツ17に相当する複数本の配線54とが設けられている。
【0048】
XY平面において、Y方向に延び、X方向に第1の周期の1/2の周期で配置された複数本のラインを想定し、このラインに整数の番号を端から順番に付した場合に、配線51は、奇数番目のラインに配置され、配線52は、偶数番目のラインに配置されている。
また、配線53は、配線51同士を接続し、配線54は、配線52同士を接続している。そして、配線51及び配線53と、配線52及び配線54とは、相互に分離されている。
【0049】
また、領域19において、配線51のうちの2本は、Y方向に延びる同一のラインに配置されており、Y方向において相互に離隔し、その間に配線54が配置されていない。
また、領域20において、配線52のうちの2本は、Y方向に延びる同一のラインに配置されており、Y方向において相互に隔離し、その間に配線53が配置されていない。
【0050】
そして、X方向において、2本の配線51間の領域55を挟む2本の配線52には、領域55に向かって突出した凸部42が形成されている。
また、X方向において、2本の配線52間の領域56を挟む2本の配線51には、領域56に向かって突出した凸部42が形成されている。
【0051】
本実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、H型の配線40及び隔離された配線40を含み、リソグラフィーの分解能による間隔の最小値より狭い配線間隔を含む集積度が高い半導体装置を製造することができる。
【0052】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
先ず、第2の実施形態に係る側壁法によって形成される配線レイアウトの設計方法について説明する。
図14は、第2の実施形態に係る配線レイアウトの設計方法において使用するベースパターンを例示する平面図であり、
図15は、第2の実施形態において使用するレイアウトパーツを例示する平面図であり、(a)はライン切パーツを示し、(b)はYブリッジパーツを示し、(c)はXブリッジパーツを示し、(d)はコンタクト用フリンジを示し、
図16は、第2の実施形態において、ベースパターン上にブリッジパーツを配置した状態を例示する平面図である。
【0053】
図14に示すように、本実施形態に係るベースパターン60には、マトリックス状に配置された複数個の第1の点61とマトリックス状に配置された複数個の第2の点62が設けられている。
複数個の第1の点61は、Y方向には第2の周期で、X方向には第1の周期で、マトリックス状に配置されている。複数個の第2の点62は、Y方向には第2の周期で、X方向には第1の周期で、マトリックス状に配置されている。しかしながら、第2の点62は、第1の点に対してY方向には第2の周期の半周期ずれて配置され、X方向には第1の周期の半周期ずれて配置されている。
本実施形態において、第1の周期と第2の周期は同じ周期とされている。また、第1の点61及び第2の点62の形状は正方形とされ、一辺の長さが第1周期及び第2周期の1/4の長さaとされている。
【0054】
図15(a)に示すように、ライン切パーツ64は、四角部65を含んでいる。四角部65は、正方形の形状とされている。一辺の長さは、長さaとされている。
図15(b)に示すように、Yブリッジパーツ66は、Y架橋部67及び2つの四角部65を含んでいる。Y架橋部67は、Y方向に延びている。Y方向の長さは、長さaの5倍の長さ(5a)とされている。Y架橋部67の幅は、四角部65の一辺の長さと同じ長さaとされている。四角部65は、Y架橋部67のX方向における側面上の中央に設けられている。
【0055】
図15(c)に示すように、Xブリッジパーツ68は、X架橋部69及び2つの四角部65を含んでいる。X架橋部69は、X方向に延びている。X方向の長さは、長さaの5倍の長さとされている。X架橋部69の幅は、四角部65の一辺の長さと同じ長さaとされている。四角部65は、X架橋部69のY方向における側面上の中央に設けられている。
【0056】
図15(d)に示すように、コンタクト用フリンジ70は、コンタクト部71及び4つの四角部65を含んでいる。コンタクト部71は、四角形の形状とされ、Y方向の辺の長さは、Y架橋部67の長さと等しく長さaの5倍(5a)とされ、X方向の辺の長さは、X架橋部69の長さと等しく長さaの5倍とされている。4つの四角部65は、コンタクト部71の4辺の側面上における中央に設けられている。すなわち、四角部65の1対はX方向において同一線上にあり、四角部65のもう1対はY方向において同一線上にある。
【0057】
図16に示すように、Yブリッジパーツ66を、Y方向に隣り合う第1の点61間及び第2の点62間に配置する。次に、Xブリッジパーツ68を、X方向に隣り合う第1の点61間及び第2の点62間に配置する。すなわち、X架橋部69、Y架橋部67の端部を第1の点61、または、第2の点62に重なるように配置する。
【0058】
さらに、コンタクト用フリンジ70を、一つの第2の点62を基準にして、コンタクト部71の四隅が第2の点62を取り囲むように配置された4つの第1の点61に重なるように配置する。なお、コンタクト用フリンジ70は、一つの第1の点61を基準にして、コンタクト部71の四隅が第1の点61を取り囲むように配置された4つの第2の点62に重なるように配置することもできる。
必要があれば、ライン切パーツ64を、Y架橋部67及びX架橋部69における隔離しようとする部分に配置する。
このようにして、側壁法によって形成される配線レイアウトが製造される。
【0059】
本実施形態に係る配線レイアウトの設計方法によれば、ベースパターン60として、2次元のマトリックス状に配置された複数の点を含むパターンを用いているため、配線レイアウトの高集積化を図りつつ、一方向に延びたパターンにとらわれない、より自由な設計が可能となる。
また、本実施形態によれば、第1の点同士61を接続したXブリッジパーツ68及びYブリッジパーツ66と、第2の点同士を接続したXブリッジパーツ68及びYブリッジパーツ66とは、相互に分離されたパターンとなる。したがって、側壁法によって形成される配線レイアウトとすることができる。
【0060】
次に、第2の実施形態の変形例に係るベースパターンについて説明する。
図17は、第2の実施形態の変形例に係るベースパターンを例示する平面図である。
図17に示すように、ベースパターン72には、第2の点62をXブリッジパーツ68及びYブリッジパーツ66により接続した格子状のパターンと、それぞれの格子の中央に配置された第1の点61とが設けられている。
ベースパターン72における所定の位置に、ライン切パーツ64、Xブリッジパーツ68、Yブリッジパーツ66及びコンタクト用フリンジ70を配置する。これにより、配線レイアウトが製造される。
【0061】
本変形例によれば、Xブリッジパーツ68及びYブリッジパーツ66を、第1の点61同士を接続するように配置すればよく、第2の点62上に、Xブリッジパーツ68及びYブリッジパーツ66を配置する必要がない。よって、ブリッジパーツを配置する工程を削減することができる。なお、コンタクト用フリンジ70は、コンタクト部71の中心部を第1の点61、第2の点62のどちらにも重ねて配置することが出来る。図17の場合において、コンタクト用フリンジ70のコンタクト部71の中心部を第2の点62に重ねた場合、コンタクト用フリンジ70の四角部65によって、第2の点62に接続されたXブリッジパーツ68及びYブリッジパーツ66が切り離される。
【0062】
次に、側壁法によって形成される配線レイアウトの設計を支援するプログラムについて説明する。
本実施形態に係るプログラムは、コンピュータに以下に示す手順を実行させる。
先ず、表示手段に、ベースパターン60を表示させる手順を実行させる。ベースパターン60は、Y方向には第2の周期で、X方向には第1の周期で、マトリックス状に配置された複数個の第1の点61と、Y方向には第2の周期で、X方向には第1の周期でマトリックス状に配置された複数個の第2の点62であって、第2の点62は、第1の点に対してY方向には第2の周期の半周期ずれて配置され、X方向には第1の周期の半周期ずれて配置された第2の点62とが設けられている。
また、表示手段に、ライン切パーツ64、Xブリッジパーツ68、Yブリッジパーツ66及びコンタクト用フリンジ70を表示させる手順を実行させる。また、コンピュータは、表示手段において、設計者がレイアウトし易いように、点1の点61と第2の点62、または第2の点を繋げた格子状のパターンを異なる色に塗り分けたり、異なるハッチングを施したりすることが好ましい。
【0063】
次に、設計者が、入力手段を介して、例えばマウスのドラッグ操作により、表示手段に表示されたベースパターン60におけるY方向に隣り合う2個の第1の点61間の所定の位置に、Yブリッジパーツ66が配置されたときに、コンピュータはこれら2個の第1の点61同士を接続する手順を実行させる。
【0064】
また、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン60におけるX方向に隣り合う2個の第1の点61間の所定の位置に、Xブリッジパーツ68が配置されたときに、コンピュータはこれら2個の第1の点61同士を接続する手順を実行させる。
同様に、コンピュータは2個の第2の点62間についてもXブリッジパーツ68及びYブリッジパーツ66による接続する手順を実行させる。すなわち、表示手段に表示されたベースパターン60におけるY方向に隣り合う2個の第2の点62間の所定の位置に、Yブリッジパーツ66が配置されたときに、コンピュータはこれら2個の第2の点62同士を接続する手順を実行させ、表示手段に表示されたベースパターン60におけるX方向に隣り合う2個の第2の点62間の所定の位置に、Xブリッジパーツ68が配置されたときに、コンピュータはこれら2個の第2の点62同士を接続する手順を実行させる。
【0065】
さらに、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示された以下の4つの第1の点61、すなわち、一つの第1の点61及び一つの第1の点61を基準にして、X方向に隣り合う第1の点61の2つの点、並びに、これら2つの第1の点61とY方向に隣り合う2つの第1の点61上に、コンタクト用フリンジ70が配置されたときに、これら4つの第1の点61上に、コンピュータはコンタクト用フリンジを配置する手順を実行させる。
また、設計者が、入力手段を介して、ライン切パーツ64を、Y架橋部67及びX架橋部69における隔離しようとする部分に配置されたとき、コンピュータはその部分を隔離した2つの配線に置き換える手順を実行させる。
このようにして、側壁法によって形成される配線レイアウトが製造される。
【0066】
本実施形態に係るプログラムによれば、配線レイアウトの設計をコンピュータに支援させることができるので、側壁法によって形成可能な配線レイアウトの設計に要する時間を短縮することができる。
なお、設計者が複数個のXブリッジパーツ68などを配置した後に、表示手段に表示された変換ボタンをクリックすることにより、プログラムが一括してパターンに置き換える手順を実行してもよい。その結果、設計者は、各パーツが表示された状態でその他のパーツを配置することができるので、レイアウトし易い。
【0067】
次に、側壁法による配線レイアウトに基づいて形成された配線を含む半導体装置の製造方法について説明する。
図18(a)〜(d)は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する平面図である。
先ず、図18(a)に示すように、前述した配線のレイアウトにおいて、第1の点61同士を接続するYブリッジパーツ66及びXブリッジパーツ68、または、第2の点62同士を接続するYブリッジパーツ66及びXブリッジパーツ68のいずれかを芯材36のパターンとして、絶縁膜32上に芯材36を形成する。
例えば、本実施形態における図16において、第1の点61同士を接続するYブリッジパーツ66及びXブリッジパーツ68を芯材36のパターンとして、絶縁膜32上に芯材36を形成する。また、必要に応じて、芯材36をスリミングする。
【0068】
次に、図18(b)に示すように、芯材36の側面上に側壁37を形成する。なお、芯材36幅と側壁37の膜厚の関係は第1の実施形態と同じである。
そして、図18(c)に示すように、芯材36をエッチングにより除去する。
その後、図5(b)及び(e)並びに(c)及び(f)の工程を行う。
このようにして、図18(d)に示すように、上述の配線レイアウトに基づいて形成された配線を含む半導体装置2が製造される。
【0069】
本実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、芯材36パターン及び芯材間38パターンのどちらを用いても、H型の配線40及び隔離された配線40を形成することができる。よって、リソグラフィーの分解能による間隔の最小値より狭い配線間隔を含む自由な設計が可能となるので、高集積化した配線を含む半導体装置を製造することができる。 特に、芯材36から側壁37を計算して配線の設計をするのではなく、最終のレイアウトを中心に配線の設計ができる。その結果、設計効率が格段に向上する。
【0070】
次に、本実施形態に係る半導体装置2について説明する。
半導体装置2には、第1の点61同士を接続するYブリッジパーツ66に相当する複数本の配線81と、第2の点62同士を接続するYブリッジパーツ66に相当する複数本の配線82と、第1の点61同士を接続するXブリッジパーツ68に相当する複数本の配線83と、第2の点62同士を接続するXブリッジパーツに相当する複数本の配線84とが設けられている。
【0071】
XY平面において、Y方向に延び、X方向に第1の周期の1/2の周期で配置された複数本の第1のラインを想定し、この第1のラインに整数の番号を端から順番に付し、XY平面において、X方向に延び、Y方向に第2の周期の1/2の周期で配置され、第1のラインと交差する複数本の第2のラインを想定し、この第2のラインに整数の番号を端から順番に付した場合に、配線81は、奇数番目の第1のラインに配置され、配線82は、偶数番目の第1のラインに配置されている。また、配線83は、奇数番目の第2のラインに配置され、配線84は、偶数番目の第2のラインに配置されている。
【0072】
そして、少なくとも1本の配線81は、配線83と接続しており、少なくとも1本の配線82は、配線84と接続している。さらに、配線81及び配線83と、配線82及び配線84とは、相互に分離されている。
【0073】
本実施形態に係る半導体装置2は、H型の配線及び隔離された配線を含み、リソグラフィーの分解能による間隔の最小値より狭い配線間隔を含んでいるので、集積度が高い。
【0074】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。
本実施形態は、2回側壁法によって形成される配線レイアウトの設計方法についての実施形態である。
先ず、本実施形態に係る配線レイアウトの設計方法について説明する。
図19は、第3の実施形態に係る配線レイアウトの設計方法において使用するベースパターンを例示する平面図である。
図20は、第3の実施形態において使用するレイアウトパーツを例示する平面図であり、(a)はライン切パーツを示し、(b)〜(d)はブリッジパーツを示す。
図21は、第3の実施形態において、ベースパターン上にブリッジパーツ及びライン切パーツを配置した状態を例示する平面図である。
図22は、第3の実施形態において、パターン及びブリッジパーツを3色分けした状態を例示する平面図である。
【0075】
先ず、本実施形態において使用するベースパターン及び各パーツについて説明する。
図19に示すように、本実施形態において使用するベースパターン90には、一方向に延びる複数本の第1のパターン91、一方向に延びる複数本の第2のパターン92及び一方向に延びる複数本の第3のパターン93が設けられている。
本実施形態においても、ベースパターン90を説明するために、前述の第1の実施形態と同様なXY直交座標系を採用する。このXY直交座標系においては、第1のパターン91、第2のパターン92及び第3のパターン93が延びる方向のうち、図面の上方を+Y方向、その逆方向を−Y方向とする。「+Y方向」及び「−Y方向」を総称して「Y方向」ともいう。+Y方向から時計の針が回転する方向に90度回転した方向を+X方向、その逆方向を−X方向とする。「+X方向」及び「−X方向」を総称して「X方向」ともいう。
【0076】
第1のパターン91は、Y方向に延び、X方向に沿って第1の周期で配置されている。第1のパターン91の+Y方向の端を端91aといい、第1のパターン91の−Y方向の端を端91bという。
第2のパターン92は、Y方向に延び、第1のパターン91間の中央に、それぞれ1本ずつ配置されている。したがって、第2のパターン92は、X方向に第1の周期で配置されている。また、第2のパターン92における+Y方向の端は、X方向に延びる水平パターン94に接続されている。第2のパターン92における−Y方向の端は、X方向に延びる水平パターン95に接続されている。
【0077】
第3のパターン93は、Y方向に延び、隣り合う第1のパターン91及び第2のパターン92間の中央に、それぞれ1本ずつ配置されている。したがって、第3のパターン93は、X方向に第1の周期の1/2周期で配置されている。また、1本の第1のパターン91を挟んで隣り合う2本の第3のパターン93における+Y方向の端93a同士は、端91aと水平パターン94との間に設けられたX方向に延びる水平パターン96によって接続されている。1本の第1のパターン91を挟んで隣り合う2本の第3のパターン93における−Y方向の端93b同士は、端91bと水平パターン95との間に設けられたX方向に延びる水平パターン97によって接続されている。すなわち、第3のパターン93は1本の第1のパターン91を取り囲むように配置されている。
本実施形態において、第1のパターン91、第2のパターン92及び第3のパターン93の幅は、第1の周期の1/8の長さとされている。この長さを長さaという。また、第1のパターン91と第3のパターン93の間、第2のパターン92と第3のパターン93の間も長さaである。
【0078】
図20(a)に示すように、ライン切パーツ98は、四角部99を含んでいる。
四角部99は、第1のパターン91及び第2のパターン92の幅の長さaを各辺の長さとする正方形の形状とされている。
ライン切パーツ98は、第1のパターン91及び第2のパターン92上に配置することができる。第3のパターン93上には、配置することができない。
【0079】
図20(b)に示すように、ブリッジパーツ100は、架橋部101及び2つの四角部99を含んでいる。架橋部101は、X方向に延びている。架橋部101のX方向の長さは、長さaの長さとされている。架橋部101の幅は、長さaとされている。四角部99は、架橋部101の+Y方向及び−Y方向に面した側面上の中央部に設けられている。
ブリッジパーツ100は、1本の第1のパターン91または第2のパターン92を挟んだ2本の第3のパターン93間に配置することができる。
【0080】
図20(c)に示すように、ブリッジパーツ102は、2本の架橋部101及び5個の四角部99を含んでいる。2本の架橋部101は、X方向に延び、Y方向に並んで配置されている。2本の架橋部101の間における中央部及び両端には、合計3個の四角部99が設けられている。+Y方向側の架橋部101の+Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。−Y方向側の架橋部101の−Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。すなわち、四角部99は、架橋部101のX方向における中央部において、Y方向に一直線に並んでいる。また、四角部99は、架橋部101間においてX方向に一直線に並んでいる。
ブリッジパーツ102は、1本の第1のパターン91または第2のパターン92を挟んだ2本の第3のパターン93間に配置することができる。すなわち、架橋部101の端部を第3のパターン93に重ねることにより、隣接する第3のパターン同士を接続させると共に、架橋部101が横切る第1のパターン91または第2のパターン92をY方向において分断する。
【0081】
図20(d)に示すように、ブリッジパターン103は、1本の大架橋部104、2本の架橋部101及び8個の四角部を含んでいる。1本の大架橋部104は、長さaの9倍の長さ(9a)とされている。大架橋部104の幅は、長さaとされている。大架橋部104の+Y方向側及び−Y方向側には、架橋部101が設けられている。大架橋部104のX方向における中心と、架橋部101のX方向における中心は、X方向において一致している。大架橋部104の+Y方向側の架橋部101と大架橋部104との間において、+Y方向側の架橋部101の側面上の中央部及び両端に合計3個の四角部99が設けられている。大架橋部104の−Y方向側の架橋部101と大架橋部104との間において、−Y方向側の架橋部101の側面上の中央部及び両端に合計3個の四角部99が設けられている。+Y方向側の架橋部101の+Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。−Y方向側の架橋部101の−Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。すなわち、四角部99は、大架橋部104及び架橋部101のX方向における中央部において、Y方向に一直線に並んでいる。また、四角部99は、大架橋部104と架橋部101の間においてX方向に一直線に並んでいる。
ブリッジパーツ103は、1本の第1のパターン91または第2のパターン92及び2本の第3のパターン93を挟んだ2本の第2のパターン92または第1のパターン91間に配置することができる。すなわち、大架橋部104の端部を第1のパターンに重ね、かつ、架橋部101の端部を第3のパターン93に重ねることにより、隣接する第1のパターンを接続させると共に、大架橋部104が横切る第2のパターン92、第3のパターン93をY方向において分断しつつ、第2のパターン92は架橋部101でX方向に接続する。
【0082】
次に、上述の各パーツをベースパターン90上に配置して配線レイアウトを設計する方法について説明する。
図21に示すように、ライン切パーツ98の四角部99を、第1のパターン91においてY方向に分断しようとする部分、例えば領域105における第1のパターン91上に配置する。
また、X方向に第2のパターン92を挟んで隣接する第3のパターン93を接続する場合、ブリッジパーツ100を、接続しようとする第3のパターン93間、例えば、領域106における1本の第2のパターン92を挟んで隣り合う2本の第3のパターン93間に配置する。その場合、架橋部101は、第2のパターン92を跨ぐように配置される。四角部99は、第2のパターン92上に配置される。
さらに、X方向に第1のパターン91を挟んで隣接する第3のパターン93を接続する場合、ブリッジパーツ102を、接続しようとする第3のパターン93間、例えば、領域107における1本の第1のパターン91を挟んで隣り合う2本の第3のパターン93間に配置する。その場合、2本の架橋部101は、第1のパターン91を跨ぐように配置される。四角部99は、第1のパターン91及び第2のパターン92上に配置される。
【0083】
また、X方向に隣接する第1のパターン91を接続する場合、ブリッジパーツ103における大架橋部104を、接続しようとする第1のパターン91間、例えば、領域108における1本の第2のパターン92及び2本の第3のパターン93を挟んで隣り合う2本の第1のパターン91間に配置する。この場合、2本の架橋部101は、第2のパターン92を跨ぐように配置される。四角部99は、第2のパターン92及び第3のパターン93上に配置される。
コンピュータは、ライン切パーツ98、ブリッジパーツ100、ブリッジパーツ102及びブリッジパーツ103が配置された第1のパターン91、第2のパターン92及び第3のパターン93を、所定のパターンに置き換える。ここで、置き換えるとは、コンピュータが各パーツを第1及び第2のパターンに視覚的に置き換えることである。
【0084】
図22に示すように、コンピュータはライン切パーツ98が配置された第1のパターン91を、Y方向において相互に隔離し、その間にブリッジパーツが配置されない2つのパターンに置き換える(領域105)。
一方、コンピュータはブリッジパーツ100が配置された第3のパターン93を、X方向に延び、2本の第3のパターン93同士を接続するパターンに置き換えるとともに、ブリッジパーツ100と交差した1本の第2のパターン92をブリッジパーツ100を挟みブリッジパーツ100と接しない2つのパターンに置き換える(領域106)。
【0085】
また、ブリッジパーツ102が配置された2本の第3のパターン93を、Y方向においてそれぞれが相互に隔離し、+Y方向側に隔離された2本の第3のパターン同士を接続するX方向に延びたパターンと、−Y方向側に隔離された2本の第3のパターン同士を接続するX方向に延びたパターンに置き換えるとともに、ブリッジパーツ102と交差した1本の第1のパターン91をブリッジパーツ102を挟みブリッジパーツ102と接しない2つのパターンに置き換える(領域107)。
さらに、ブリッジパーツ103が配置された第1のパターン91を、X方向に延び、2本の第1のパターン91同士を接続する1本のパターンに置き換える。また、ブリッジパーツ103に交差する2本の第3のパターン93を、それぞれ、ブリッジパーツ103を挟みブリッジパーツ103と接しない2つのパターンに置き換える。ブリッジパーツ103と交差した1本の第2のパターン91をブリッジパーツ103を挟みブリッジパーツ103と接しない2つのパターンに置き換える(領域108)。
この後、図22のレイアウトパターンを実際のマスクデータに変換する。この変換は、変換ツールがインストールされたコンピュータ等により自動的に行われる。例えば、コンピュータが第3のパターン93を芯材に対応するように変換する場合、コンピュータは第3のパターン93が配置された部分が芯材となるマスクデータに変換し、第1のパターン91、第2のパターン92を削除するように変換する。
以下、第3のパターン93の部分に芯材を形成するレイアウトパターンを例に挙げて説明する。コンピュータは第1のパターン91おけるライン切パーツ98が配置された部分(領域105)は、図38(a)に示される芯材パターンとなるマスクデータに変換する。同様に、コンピュータは第3のパターン93におけるブリッジパーツ100が配置された部分(領域106)は、図32(a)に示される芯材パターンとなるマスクデータに置き換える。
コンピュータは第3のパターン93におけるブリッジパーツ102が配置された部分(領域107)を、図24(a)に示される芯材パターンとなるマスクデータに置き換える。コンピュータは第1のパターン91におけるブリッジパーツ103が配置された部分(領域108)を、図28(a)に示される芯材パターンとなるマスクデータに置き換える。
【0086】
このようにして置き換えた結果、第1のパターン91及び第1のパターン91同士を接続するブリッジパーツ103の大架橋部104、第2のパターン92、並びに第3のパターン93及び第3のパターン93同士を接続するブリッジパーツ100、102とは、相互に分離されたパターンとなる。
このようにして、側壁法によって形成される配線レイアウトを設計することができる。
【0087】
次に、本実施形態に係る配線レイアウトの設計方法の効果について説明する。
本実施形態に係る配線レイアウトの設計方法によれば、ブリッジパーツ100、102及び103によって一方向に延びる2本のパターンを接続したH型の接続パターンを含む配線レイアウトを設計することができる。
また、一方向において、相互に隔離された配線となるパターンを含む配線レイアウトを設計することができる。
【0088】
さらに、第1のパターン91及び第1のパターン91同士を接続するブリッジパーツ103の大架橋部104と、第2のパターン92及び第2のパターン92同士を接続するブリッジパーツ103の大架橋部104と、第3のパターン93並びに第3のパターン93同士を接続するブリッジパーツ100、ブリッジパーツ102及びブリッジパーツ103の架橋部101とは、相互に分離されたパターンとなるので、第1のパターン91及び第1のパターン91同士を接続するブリッジパーツ103の大架橋部104、または、第2のパターン92及び第2のパターン92同士を接続するブリッジパーツ103の大架橋部104のいずれか1方を、側壁を2回形成する2回側壁法によって形成される配線レイアウトの芯材のパターンとすることができる。よって、側壁法により形成される配線レイアウトにおいて、H型の配線及び隔離された配線を含む自由な設計が可能となり、配線レイアウトの高集積化を図ることができる。
【0089】
次に、側壁法によって形成される配線レイアウトの設計を支援するプログラムについて説明する。
本実施形態に係るプログラムは、コンピュータに以下に示す手順を実行させる。
先ず、コンピュータが、表示手段、例えばディスプレイ上に、ベースパターン90を表示させる手順を実行させる。ベースパターン90は、図19に示すように、Y方向に延び、X方向に第1の周期で配置された複数本の第1のパターン91、Y方向に延び、第1のパターン91間の中央にそれぞれ配置された複数本の第2のパターン92、及び、Y方向に延び、隣り合う第1のパターン91及び第2のパターン92間の中央にそれぞれ配置された複数本の第3のパターン93が設けられたベースパターン90である。
また、コンピュータが、表示手段において、設計者がレイアウトし易いように、第1のパターン91と第2のパターン92、第3のパターン93を異なる色に塗り分けたり、異なるハッチングを施したりすることが好ましい。
また、コンピュータが、ライン切パーツ98、ブリッジパーツ100、ブリッジパーツ102及びブリッジパーツ103を表示させる手順を実行させる。
【0090】
次に、設計者が、入力手段、例えばマウス等のポインティングデバイスを介して、表示手段に表示されたベースパターン90における1本の第1のパターン91または1本の第2のパターン92を挟んで隣り合う2本の第3のパターン93間の所定の位置に、前述したブリッジパーツ100を配置する。その後、コンピュータが、2本の第3のパターン93同士を接続すると共に、1本の第1のパターン91または1本の第2のパターン92をブリッジパーツ100を挟みブリッジパーツ100と接しない2つのパターンに置き換える手順を実行する。
また、設計者が入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン90における1本の第1のパターン91または1本の第2のパターン92を挟んで隣り合う2本の第3のパターン93間の所定の位置に、前述したブリッジパーツ102を配置する。その後、コンピュータが、2本の第3のパターン93を、Y方向においてそれぞれが相互に隔離し、+Y方向側に隔離された2本の第3のパターン同士を接続するX方向に延びたパターンと、−Y方向側に隔離された2本の第3のパターン同士を接続するX方向に延びたパターンに置き換えるとともに、ブリッジパーツ102と交差した1本の第1のパターン91または第2のパターン92をブリッジパーツ102を挟みブリッジパーツ102と接しない2つのパターンに置き換える手順を実行する。
【0091】
さらに、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン90における1本の第1のパターン91及び2本の第3のパターン93を挟んで隣り合う2本の第2のパターン92間の所定の位置に、前述したブリッジパーツ103を配置する。その後、コンピュータが、2本の第2のパターン92同士を接続し、ブリッジパーツ103に交差する2本の第3のパターン93を、それぞれ、ブリッジパーツ103を挟みブリッジパーツ103と接しない2つのパターンに置き換えるとともに、1本の第1のパターン91をブリッジパーツ103を挟みブリッジパーツ103と接しない2つのパターンに置き換える手順を実行する。
【0092】
また、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン90における1本の第2のパターン92及び2本の第3のパターン93を挟んで隣り合う2本の第1のパターン92間の所定の位置に、前述したブリッジパーツ103を配置する。その後、コンピュータが、2本の第1のパターン91同士を接続し、ブリッジパーツ103に交差する2本の第3のパターン93を、それぞれ、ブリッジパーツ103を挟みブリッジパーツ103と接しない2つのパターンに置き換えるとともに、1本の第2のパターン92をブリッジパーツ103を挟みブリッジパーツ103と接しない2つのパターンに置き換える手順を実行する。
【0093】
さらに、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン90における第1のパターン91上の所定の位置に、前述したライン切パーツ98を配置する。その後、コンピュータが、第1のパターン91は、Y方向において相互に隔離し、その間にブリッジパーツ100、ブリッジパーツ102及びブリッジパーツ103が配置されない2つのパターンに置き換える手順を実行する。
また、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン90における第2のパターン92上の所定の位置に、前述したライン切パーツ98を配置する。その後、コンピュータが、第2のパターン92は、Y方向において相互に隔離し、その間にブリッジパーツ100、ブリッジパーツ102及びブリッジパーツ103が配置されない2つのパターンに置き換える手順を実行する。
【0094】
このようにして、側壁を2回形成する2回側壁法によって形成される配線レイアウトの設計を支援するプログラムによって、図22に示すような配線レイアウトの設計の支援をコンピュータに実行させることができる。
なお、設計者が複数個のパーツを配置した後に、表示手段に表示された変換ボタンをクリックすることにより、プログラムが一括してパターンに置き換える手順を実行してもよい。その結果、設計者は、各パーツが表示された状態でその他のパーツを配置することができるので、レイアウトし易い。
【0095】
次に、本実施形態に係るプログラムの効果について説明する。
本実施形態に係るプログラムによれば、配線レイアウトの設計をコンピュータに支援させることができるので、側壁法によって形成可能な配線レイアウトの設計に要する時間を短縮することができる。
特に、2回側壁法における芯材から1回目側壁を考慮し、1回目の側壁からさらに2回目の側壁を考慮して設計することはほぼ不可能に近い。一方、本実施形態に係るプログラムによれば最終のレイアウトを中心に配線の設計ができる。その結果、設計効率が格段に向上する。
【0096】
次に、2回側壁法による配線の製造方法について説明する。
図23(a)〜(d)は、第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図であり、(e)〜(h)は、それぞれ(a)〜(d)に示すB−B’面による工程断面図である。
図24〜図39は、第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【0097】
先ず、図23(a)及び(e)に示すように、半導体基板31上に、絶縁膜32を形成する。その後、絶縁膜32上に、芯材36となる材料の膜を形成する。さらに、芯材36となる材料の膜上に、レジスト膜(図示せず)を形成する。次に、レジスト膜をリソグラフィー法によりパターニングする。パターニングは、レジスト膜上に設置されたマスク(図示せず)に露光光を照射して行う。この時、レジスト膜に形成されたパターンの幅はリソグラフィーの最小加工寸法値になる場合が多い。
そして、パターニングされたレジスト膜をマスクとして芯材36となる材料の膜をエッチングする。これにより、芯材36が形成される。芯材36は、必要に応じてスリミングして細くする。ここで最終的な芯材36の幅は、配線レイアウトにおける長さaの3倍とほぼ等しくなる。
【0098】
次に、芯材36の側面上に側壁37を形成する。側壁37は、例えば、芯材36を覆うように側壁37となる材料の膜を半導体基板31上に形成した後、異方性エッチングを行って側壁37となる材料の膜の平坦部を除去し、芯材36の側面上の部分を残留させることにより形成する。その結果、側壁37は、上面視した場合、芯材36を囲むような閉ループ形状となる。側壁37となる材料の膜の厚さを、隣り合う芯材36間の間隔の1/4の長さより小さくする。これにより、芯材36の相互間における側壁37と側壁37との間に隙間が形成される。この隙間を以後、「芯材間38」という。その結果、芯材間38の長さは、配線レイアウトにおける長さaの幅の3倍とほぼ等しくなる。
【0099】
その後、図23(b)及び(f)に示すように、芯材36を除去する。そして、必要に応じ、側壁37をスリミングする。ここで最終的な側壁37の幅は、配線レイアウトにおける長さaとほぼ等しくなる。その後、側壁37の側面上に2回目の側壁45を形成する。その結果、側壁45は側壁37の両側を囲むような2つの閉ループ形状となる。側壁45は、例えば、側壁37を覆うように側壁45となる材料の膜を半導体基板31上に形成した後、異方性エッチングを行って側壁45となる材料の膜の平坦部を除去し、側壁45の側面上の部分を残留させることにより形成する。
【0100】
そして、図23(c)及び(g)に示すように、側壁37を除去する。芯材36が存在していた領域における側壁45間の隙間を以後、「芯材領域46」という。芯材間38における側壁45間の領域を以後、「芯材間領域47」という。側壁37が存在していた領域における側壁45間の領域を以後、「側壁間領域48」という。ここで、側壁間領域48の幅は、配線レイアウトにおける長さaとほぼ等しくなる。その後、側壁45をマスクとして、絶縁膜32にエッチングを施すことにより、絶縁膜32を選択的に除去して凹部39を形成する。なお、必要に応じて、ループカット工程を行う。
【0101】
そして、図23(d)及び(h)に示すように、側壁45を除去する。その後、凹部39を埋め込むように絶縁膜32上に導電性材料を堆積させる。そして、絶縁膜32の上面が露出するまで導電性材料を平坦化し、凹部39内に導電性材料を埋め込む。このようにして、凹部39に埋め込まれた配線40が形成される。
凹部39に埋め込まれた導電性材料からなる配線40が延びる方向に直交する方向に隣り合う配線40同士の間隔の長さは、レジスト膜34をパターニングする際に用いたリソグラフィー法により分離できるパターンの最小間隔の長さより小さくなっている。
側壁間領域48の配線40は、芯材領域46の配線40と芯材間領域47の配線40との間に形成される。
【0102】
次に、ブリッジパーツ100、ブリッジパーツ102及びブリッジパーツ103に相当する配線40の形成方法について説明する。これは、芯材領域46の配線40を切断して芯材間領域47及び側壁間領域48の配線40を接続するものである。
先ず、ブリッジパーツ100に相当する配線40の形成方法について説明する。
【0103】
図24(a)に示すように、芯材36のパターンとして、2本のY方向に延びるパターンの間に、途中で隔離された2つの芯材36のパターンを形成する。
途中で隔離された2つの芯材36のパターンは、このような芯材36と同様の形状をしたマスクを用いて、リソグラフィー法により形成する。
【0104】
次に、図24(b)に示すように、芯材36の幅をスリミングしてWとする。そして、途中で隔離された芯材36のパターンにおいて、Y方向に隔離された間隔L3を、側壁37で埋まる間隔、すなわち、側壁37の材料からなる膜の厚さの2倍以下の長さとする。そして、芯材36の側面上に側壁37を形成する。これにより、隔離された芯材36の隙間が側壁37によって埋められる。また、隔離された芯材36の隙間に形成された側壁37は、隔離された芯材36の両側の側壁37と結合してH型の形状となる。
【0105】
その後、図24(c)に示すように、芯材36を除去する。隔離された芯材36が除去された部分には、隔離された配線40のパターンが形成される。
そして、図25(a)に示すように、側壁37をスリミングする。その後、側壁37の側面上に側壁45を形成する。
【0106】
次に、図25(b)に示すように、側壁37を除去する。
その後、図23(c)及び(g)並びに(d)及び(h)に示す工程を行うことによって、図25(c)に示すように、側壁間領域48には、H型の配線40のパターンが形成される。芯材領域46には、隔離された配線40のパターンが形成される。芯材間領域47は、Y方向に延びる配線40のパターンが形成される。
【0107】
次に、ブリッジパーツ102に相当する配線40の形成方法について説明する。芯材領域46の配線40を切断して、側壁間領域48の配線を2本接続する場合について説明する。
【0108】
図26(a)に示すように、芯材36のパターンとして、2本のY方向に延びるパターンの間に、途中で隔離された2つの芯材36のパターンを形成する。
次に、図26(b)に示すように、芯材36の幅をスリミングしてWとする。
そして、芯材36の側面上に側壁37を形成する。隔離された芯材36の隙間が側壁37によっては埋められない。
その後、図26(c)に示すように、芯材36を除去する。
【0109】
そして、図27(a)に示すように、側壁37をスリミングする。ここで、側壁37のY方向に隔離された間隔L4を、側壁37及び側壁45で埋まる間隔、すなわち、側壁37の材料からなる膜の厚さの2倍及び側壁45の材料からなる膜の厚さの2倍以下の長さとする。その後、側壁37の側面上に側壁45を形成する。これにより、隔離された芯材36の隙間が側壁37及び側壁45によって閉じられる。
【0110】
次に、図27(b)に示すように、側壁37を除去する。
その後、図23(c)及び(g)並びに(d)及び(h)に示す工程を行うことにより、図27(c)に示すように、ブリッジパーツ102に相当する配線40のパターンを形成することができる。芯材領域46には、隔離された配線40のパターンが形成される。芯材間領域47は、Y方向に延びる配線40のパターンが形成される。
【0111】
次に、ブリッジパーツ103に相当する配線40の形成方法について説明する。芯材領域46の配線40を切断し、芯材間領域47の配線40を接続するとともに、側壁間領域48の配線40を2本接続する場合について説明する。
【0112】
図28(a)に示すように、芯材36のパターンとして、2本のY方向に延びるパターンの間に、途中で隔離された2つの芯材36のパターンを形成する。
次に、図28(b)に示すように、芯材36の幅をスリミングしてWとする。また、途中で隔離された芯材36のパターンにおいて、Y方向に隔離された間隔L5を、側壁37及び側壁45で埋まらない間隔、すなわち、側壁37の材料からなる膜の厚さの2倍及び側壁45の材料からなる膜の厚さの2倍以上の長さとする。
そして、芯材36の側面上に側壁37を形成する。隔離された芯材36の隙間が側壁37によって埋められない。
その後、図28(c)に示すように、芯材36を除去する。隔離された芯材36が除去された部分には、隔離された配線40のパターンが形成される。
【0113】
そして、図29(a)に示すように、側壁37をスリミングする。その後、側壁37の側面上に側壁45を形成する。隔離された芯材36が形成されていた隙間は、側壁37及び側壁45によって埋められない。隔離された芯材36が形成されていた隙間は、Y方向に延びる側壁45間の隙間と結合して、H型の形状となる。
次に、図29(b)に示すように、側壁37を除去する。
その後、図23(c)及び(g)並びに(d)及び(h)に示す工程を行う。これにより、ブリッジパーツ103に相当する配線40を形成することができる。芯材領域46には、隔離された配線40のパターンが形成される。芯材間領域46には、H型の配線40のパターンが形成される。
【0114】
次に、ブリッジパーツ100、ブリッジパーツ102及びブリッジパーツ103に相当する配線40のもう一つの形成方法について説明する。この方法は、前述の芯材領域46の配線40を切断するものとは逆の方法で、芯材間領域47の配線40を切断するものである。
【0115】
先ず、ブリッジパターン100に相当する配線40の形成方法について説明する。
図30(a)に示すように、芯材36のパターンとして、Y方向に延びる芯材36を形成する。芯材間領域47のパターンを、隔離された2つのパターンとする場合においては、隔離された2つのパターン間の領域を挟む芯材36のパターンに、2つのパターン間の領域に向かって突出した凸部42を形成する。
【0116】
そして、図30(b)に示すように、芯材36における凸部42間の間隔L6を、1回目の側壁37で埋まる間隔、すなわち、芯材36の側面上における側壁37の厚さの2倍以下とする。その後、芯材36の側面上に側壁37を形成する。これにより、凸部42の側面上に形成された側壁37がその部分で合体し、その部分の芯材間38が隔離される。芯材間38を隔離したX方向に延びる側壁37と、芯材36の側面に形成された側壁37とは、結合してH型の形状となる。
【0117】
その後、図30(c)に示すように、芯材36を除去する。
次に、図31(a)に示すように、側壁37をスリミングし、側壁37の側面上に側壁45を形成する。
そして、図31(b)に示すように、側壁37を除去する。側壁37が除去された部分にH型の配線パターンが形成される。
その後、図23(c)及び(g)並びに(d)及び(h)に示す工程を行うことによって、図31(c)に示すように、側壁間領域48にはH型の配線40のパターンを形成することができる。芯材領域46には、Y方向に延びる配線40のパターンが形成される。芯材間領域48には、Y方向に隔離された配線40のパターンが形成される。
【0118】
次に、ブリッジパターン102に相当する配線40の形成方法について説明する。
先ず、図32(a)に示すように、芯材36のパターンとしてH型のパターンを形成する。
次に、図32(b)に示すように、芯材36をスリミングし、H型の芯材36におけるX方向に延びる部分の幅L7を2回目の側壁45で埋まる幅、すなわち、側壁45の材料からなる膜の厚さの2倍以下の長さとする。そして、芯材36の側面上に側壁37を形成する。X方向に延びる芯材36の+Y方向及び−Y方向には、隔離された芯材間38のパターンが形成される。
【0119】
そして、図32(c)に示すように、芯材36を除去する。これにより、芯材36が除去された部分には、H型のパターンが形成される。
次に、図33(a)に示すように、側壁37をスリミングする。そして、側壁37の側面上に側壁45を形成する。これにより、X方向に延びる側壁37の間は、側壁37及び側壁45によって閉じられる。
そして、図33(b)に示すように、側壁37を除去する。
その後、図23(c)及び(g)並びに(d)及び(h)に示す工程を行うことによって、図33(c)に示すように、ブリッジパーツ102に相当する配線40を形成することができる。芯材領域46には、Y方向に延びる配線のパターンが形成される。芯材間領域47には、隔離された配線40のパターンが形成される。
【0120】
次に、ブリッジパーツ103に相当する配線40のパターンを形成する方法について説明する。
図34(a)に示すように、芯材36のパターンとしてH型のパターンを形成する。
次に、図34(b)に示すように、H型の芯材36におけるX方向に延びる部分の幅L8を2回目の側壁45で埋まらない幅、すなわち、側壁45の材料からなる膜の厚さの2倍以上の長さとする。そして、芯材36の側面上に側壁37を形成する。X方向に延びる芯材36の+Y方向及び−Y方向には、隔離された芯材間38のパターンが形成される。
【0121】
そして、図34(c)に示すように、芯材36を除去する。これにより、芯材36が除去された部分には、H型のパターンが形成される。
次に、図35(a)に示すように、側壁37をスリミングする。そして、側壁37の側面上に側壁45を形成する。隔離された芯材間38には、側壁37及び側壁45によって閉じられないX方向に延びた領域が形成される。この領域と、Y方向に延びる側壁45の隙間とが結合してH型のパターンが形成される。
そして、図35(b)に示すように、側壁37を除去する。
その後、図23(c)及び(g)並びに(d)及び(h)に示す工程を行うことによって、図35(c)に示すように、ブリッジパーツ103に相当する配線40を形成することができる。芯材領域46には、H型の配線のパターンが形成される。芯材間領域47には、隔離された配線40のパターンが形成される。
【0122】
次に、ライン切パーツ98、すなわち、隔離されたパターンに相当する配線の形成方法について説明する。
先ず、芯材領域46の配線40の切断方法について説明する。
図36(a)に示すように、芯材36のパターンを2つのパターンに隔離する場合においては、芯材36のパターンとして、Y方向に延びる芯材36を形成する。そして、芯材36の隔離される領域に対応する部分を細くする。
【0123】
そして、図36(b)に示すように、芯材36の側面上に側壁37を形成する。芯材36の細くされた部分の両側の側面上に形成された側壁37間の間隔は、細く形成される。
その後、図36(c)に示すように、芯材36を除去する。
次に、側壁37をスリミングする。そして、芯材36の細くされた部分の両側の側面上に形成された側壁37間の間隔L9を、側壁45により埋められる幅、すなわち、側壁45の材料からなる膜の厚さの2倍以下の長さとする。
次に、図37(a)に示すように、側壁37の側面上に側壁45を形成する。これにより、隔離された2つのパターン間に位置する部分の側壁37間は、側壁45によって埋められる。
【0124】
そして、図37(b)に示すように、側壁37を除去する。
その後、図23(c)及び(g)並びに(d)及び(h)に示す工程を行うことによって、図37(c)に示すように、Y方向に隔離された芯材36のパターンに相当する配線40のパターンを形成することができる。また、側壁間領域48に形成される配線には、芯材36が細くなっている領域に向かって突出した凸部44が形成されている。
【0125】
次に、側壁法により、隔離されたパターンに相当する配線の形成方法において、芯材間領域47の配線40の切断方法について説明する。
図38(a)に示すように、芯材36のパターンとして、Y方向に延びる芯材36を形成する。芯材間38のパターンを、隔離された2つのパターンとする場合においては、隔離された2つのパターン間の領域を挟む芯材36のパターンに、2つのパターン間の領域に向かって突出した凸部42を形成する。芯材36における凸部42間の間隔L10を、側壁37及び側壁45により埋められる幅、すなわち、側壁37の材料からなる膜の厚さの2倍及び側壁45の材料からなる膜の厚さの2倍以下とする。
【0126】
そして、図38(b)に示すように、芯材36の側面上に側壁37を形成する。
その後、図38(c)に示すように、芯材36を除去する。
次に、図39(a)に示すように、側壁37の側面上に側壁45を形成する。これにより、凸部42の側面上に形成された側壁45がその部分で合体し、その部分の芯材間38が隔離される。
そして、図39(b)に示すように、側壁37を除去する。
その後、図23(c)及び(g)並びに(d)及び(h)に示す工程を行うことによって、図39(c)に示すように、Y方向に隔離された芯材間領域46の配線40のパターンを形成することができる。また、側壁間領域48に形成される配線には、凸部42が形成されていた方向に向かって突出した凸部44が形成されている。
【0127】
次に、前述したライン切パーツ98並びにブリッジパーツ100、102及び103を含む配線レイアウトに基づいた半導体装置の製造方法について説明する。
先ず、前述の図22に示すように、配線のレイアウトにおいて、第1のパターン91及び第1のパターン91同士を接続するブリッジパーツ103の大架橋部104、または、第2のパターン22及び第2のパターン92同士を接続するブリッジパーツ103の大架橋部104のいずれかを芯材36のパターンとして、絶縁膜32上に芯材36を形成する。
例えば、本実施形態における図22における第1のパターン11及び第1のパターン11同士を接続するブリッジパーツ103の大架橋部104を芯材36のパターンとして、絶縁膜32上に芯材36を形成する。
【0128】
隔離された芯材36のパターンとなる部分(領域105)においては、前述の図36(a)に示すように、隔離された2つのパターン間の領域の芯材36の幅を細くする。
ブリッジパーツ100に相当する部分(領域106)においては、前述の図30(a)に示すように、隔離された2つのパターン間の領域を挟む芯材36のパターンに、2つのパターン間の領域に向かって突出した凸部42を形成する。
ブリッジパーツ102に相当する部分(領域107)においては、隔離された芯材36のパターンにおいて、Y方向に隔離された間隔L4を、側壁37及び側壁45で埋まる間隔、すなわち、側壁37の材料からなる膜の厚さの2倍及び側壁45の材料からなる膜の厚さの2倍以下の長さとする。
ブリッジパーツ103に相当する部分(領域108)においては、芯材36のパターンとしてH型のパターンを形成する。H型の芯材36におけるX方向に延びる部分の幅L8を2回目の側壁45で埋まらない幅、すなわち、側壁45の材料からなる膜の厚さの2倍以上の長さとする。
【0129】
次に、図23(b)及び(f)、図23(c)及び(g)並びに図23(d)及び(h)に示す工程を行う。このとき、領域105においては、図36及び図37に示すような工程を行う。領域106においては、図30及び図31に示すような工程を行う。領域107においては、図26及び図27に示すような工程を行う。領域108においては、図34及び図35に示すような工程を行う。
このようにして、図40に示すように、図22に示す配線レイアウトに基づいて形成された配線40を含む半導体装置3が製造される。
【0130】
次に、本実施形態に係る2回側壁法による配線の製造方法の効果について説明する。
本実施形態に係る2回側壁法による配線の製造方法によれば、H型のパターンの配線40及び隔離された配線40を含む半導体装置3を製造することができる。
また、芯材36パターン及び側壁間38パターンのどちらを用いても、H型の配線40及び隔離された配線40を形成することができる。よって、リソグラフィーの分解能による間隔の最小値より狭い配線間隔を含む自由な設計が可能となるので、高集積化した配線を含む半導体装置を製造することができる。
【0131】
次に、第3の実施形態に係る半導体装置3について説明する。
図40は、第3の実施形態に係る半導体装置を例示する平面図である。
図23及び図40に示すように、半導体装置3は、半導体基板31と、半導体基板31上に設けられた配線40を含んでいる。
【0132】
半導体装置3には、Y方向に延びる複数本の第1のパターン91に相当する複数本の配線75と、Y方向に延びる複数本の第2のパターン92に相当する複数本の配線76と、Y方向に延びる複数本の第3のパターン93に相当する複数本の配線77と、X方向に延び、第1のパターン91同士を接続するブリッジパーツ103の大架橋部104に相当する配線78と、X方向に延び、第3のパターン93同士を接続するブリッジパーツ100及びブリッジパーツ102に相当する複数本の配線79とが設けられている。
【0133】
XY平面において、Y方向に延び、X方向に第1の周期の1/2の周期で配置された複数本の第1ラインを想定し、この第1ラインに整数の番号を端から順番に付した場合に、配線75は、奇数番目の第1ラインに配置され、配線76は、偶数番目の第1ラインに配置されている。また、Y方向に延び、第1ラインの相互間にそれぞれ一本づつ設けられた複数本の第2ラインを想定した場合に、配線77は第2ラインに配置されている。
また、配線78は、配線75同士を接続している。配線79は、配線77同士を接続している。そして、配線75及び配線78と、配線76と、配線77及び配線79とは、相互に分離されている。
【0134】
また、領域105において、配線75のうちの2本は、同一のラインに配置されており、Y方向において相互に離隔し、その間に配線79が配置されていない。
そして、X方向において、2本の配線75間の領域80を挟む2本の配線76には、領域80に向かって突出した凸部44が形成されている。
【0135】
次に、本実施形態に係る半導体装置3の製造方法の効果について説明する。
本実施形態に係る半導体装置3の製造方法によれば、H型の配線40及び隔離された配線40を含み、リソグラフィーの分解能による間隔の最小値より狭い配線間隔を含んでいるので、半導体装置を高集積化することができる。
【0136】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。
先ず、第4の実施形態に係る側壁法によって形成される配線レイアウトの設計方法について説明する。
図41は、第4の実施形態に係る配線レイアウトの設計方法において使用するベースパターンを例示する平面図である。
図42は、第4の実施形態において使用するレイアウトパーツを例示する平面図であり、(a)はライン切パーツを示し、(b)、(d)及び(f)はYブリッジパーツを示し、(c)、(e)及び(g)はXブリッジパーツを示し、(h)はコンタクト用フリンジを示す。
図43は、第4の実施形態において、ベースパターン上にブリッジパーツ及びコンタクト用フリンジを配置した状態を例示する平面図である。
【0137】
図41に示すように、本実施形態に係るベースパターン110には、一方向及び一方向に直交する方向に延びる複数本のパターンによって形成された第1のパターン111が設けられている。
【0138】
第1のパターン111は、Y方向に延び、X方向に第1の周期で配置されているパターン111aと、X方向に延び、Y方向に第2の周期で配置されているパターン111bとを含んでいる。パターン111aとパターン111bは、格子を形成している。格子の交点並びにパターン111a及びパターン111b上において隣接する各交点の中間点には、第1の点111cが設けられている。すなわち、パターン111a及びパターン111bは3個の第1の点111cを直線で結ぶように形成されて、端部の第1の点111を共有することにより格子を形成している。第1のパターン111a及び第1のパターン111bをまとめて、第1のパターン111という場合がある。
【0139】
ベースパターン110には、複数個の第2の点112が設けられている。複数個の第2の点112は、X方向には第1の周期で、Y方向には第2の周期で、マトリックス状に配置されている。しかしながら、第2の点112は、第1のパターン111aに対してX方向には第1の周期の1/2周期ずれて配置されている。また、第2の点112は、第1のパターン111bに対してY方向には第2の周期の1/2周期ずれて配置されている。
【0140】
ベースパターン110には、複数個の第3の点113cが設けられている。複数個の第3の点113cは、X方向には、第1周期の1/2周期で、Y方向には第2の周期の1/2周期でマトリックス状に配置されている。しかしながら、第3の点113cは、第1の点111cまたは第2の点112に対してX方向には第1周期の1/4周期ずれて配置されている。また、第3の点113cは、第1の点111cまたは第2の点112に対してY方向には第2周期の1/4周期ずれて配置されている。さらに、第1のパターン111a及び第1のパターン111bが形成する1つの格子の中に4個ずつ配置されている。この4個の第3の点113cは、第2の点を囲むように、X方向に延びる第3のパターン113b及びY方向に延びる第3のパターン113aで結ばれている。第3のパターン113a及び第3のパターン113bをまとめて、第3のパターン113という場合がある。また、第1のパターン111及び第3のパターン113の中心部に第2点113aが配置されている。
本実施形態において、第1周期と第2周期は、同じ周期とされている。また、第1のパターン111及び第3のパターン113の幅は、第1周期の1/8の長さとされている。この長さを長さaという。さらに、第1の点111c、第2の点112及び第3の点113cの形状は、一辺が長さaの正方形とされている。
【0141】
図42(a)に示すように、ライン切パーツ98は四角部99を含んでいる。
図42(b)に示すように、Yブリッジパーツ120は、Y架橋部121及び2つの四角部99を含んでいる。Y架橋部121は、Y方向に延びている。Y方向の長さは、長さaの5倍(5a)の長さとされている。Y架橋部67の幅は、長さaとされている。四角部99は、Y架橋部121のX方向における側面上の中央に設けられている。
【0142】
図42(c)に示すように、Xブリッジパーツ122は、X架橋部123及び2つの四角部99を含んでいる。X架橋部123は、X方向に延びている。X架橋部123のX方向の長さは、長さaの5倍(5a)の長さとされている。X架橋部123の幅は、長さとされている。四角部99は、X架橋部123のY方向における側面上の中央に設けられている。
【0143】
図42(d)に示すように、Yブリッジパーツ124は、2本のY架橋部121及び5個の四角部99を含んでいる。2本のY架橋部121は、X方向に並んで配置されている。2本のY架橋部121の間における中央部及び両端には、四角部99が設けられている。+X方向側のY架橋部121の+Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。−Y方向側のY架橋部121の−Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。
【0144】
図42(e)に示すように、Xブリッジパーツ125は、2本のX架橋部123及び5個の四角部99を含んでいる。2本のX架橋部123は、Y方向に並んで配置されている。2本のX架橋部123の間における中央部及び両端には、四角部99が設けられている。+Y方向側のX架橋部123の+Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。−Y方向側のX架橋部123の−Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。
【0145】
図42(f)に示すように、Yブリッジパーツ126は、1本の大Y架橋部127、2本のY架橋部121及び8個の四角部を含んでいる。1本の大Y架橋部127は、Y方向に延びている。大Y架橋部127のY方向の長さは、長さaの9倍(9a)の長さとされている。大Y架橋部127の幅は、長さaとされている。大Y架橋部127の+X方向側及び−X方向側には、Y架橋部121が設けられている。大Y架橋部127のY方向における中心と、Y架橋部121のY方向における中心は、Y方向において一致している。大Y架橋部127の+X方向側のY架橋部121と大Y架橋部127との間において、+X方向側のY架橋部121の側面上の中央部及び両端に四角部99が設けられている。大Y架橋部127の−X方向側のY架橋部121と大Y架橋部127との間において、−X方向側のY架橋部121の側面上の中央部及び両端に四角部99が設けられている。+X方向側のY架橋部121の+Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。−X方向側の架橋部121の−X方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。
【0146】
図42(g)に示すように、Xブリッジパーツ128は、1本の大X架橋部129、2本のX架橋部123及び8個の四角部を含んでいる。1本の大X架橋部129は、X方向に延びている。大X架橋部129のX方向の長さは、長さaの5倍(5a)の長さとされている。大X架橋部129の幅は、長さaとされている。大X架橋部129の+Y方向側及び−Y方向側には、X架橋部123が設けられている。大X架橋部129のX方向における中心と、X架橋部123のX方向における中心は、X方向において一致している。大X架橋部129の+Y方向側のX架橋部123と大X架橋部129との間において、+Y方向側のX架橋部123の側面上の中央部及び両端に四角部99が設けられている。大X架橋部129の−Y方向側のX架橋部123と大X架橋部129との間において、−Y方向側のX架橋部123の側面上の中央部及び両端に四角部99が設けられている。+Y方向側のX架橋部123の+Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。−Y方向側のX架橋部123の−Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。
【0147】
図42(h)に示すように、コンタクト用フリンジ130は、コンタクト部140、2本のY架橋部121、2本のX架橋部123及び16個の四角部99を含んでいる。コンタクト部140は、四角形の形状とされ、Y方向の辺の長さは、長さaの9倍(9a)の長さであり、X方向の辺の長さは、長さaの9倍(9a)の長さとされている。コンタクト部140の+X方向側及び−X方向側には、Y架橋部121が設けられている。コンタクト部140のY方向における中心と、Y架橋部121のY方向における中心は、Y方向において一致している。コンタクト部140の+X方向側のY架橋部121とコンタクト部140との間において、+X方向側のY架橋部121の側面上の中央部及び両端に四角部99が設けられている。コンタクト部140の−X方向側のY架橋部121とコンタクト部140との間において、−X方向側のY架橋部121の側面上の中央部及び両端に四角部99が設けられている。+X方向側のY架橋部121の+Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。−X方向側の架橋部121の−Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。
【0148】
コンタクト部140の+Y方向側及び−Y方向側には、X架橋部123が設けられている。コンタクト部140のX方向における中心と、X架橋部121のX方向における中心は、X方向において一致している。コンタクト部140の+Y方向側のX架橋部123とコンタクト部140との間において、+Y方向側のX架橋部123の側面上の中央部及び両端に四角部99が設けられている。コンタクト部131の−Y方向側のX架橋部123とコンタクト部140との間において、−Y方向側のX架橋部123の側面上の中央部及び両端に四角部99が設けられている。+Y方向側のX架橋部123の+Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。−Y方向側のX架橋部123の−Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。
【0149】
図43に示すように、Yブリッジパーツ120を、Y方向に隣り合う第3の点113c間に配置する。Xブリッジパーツ122を、X方向に隣り合う第3の点113c間に配置する。
また、Yブリッジパーツ126をY方向に隣り合う第2の点112間に配置する。Xブリッジパーツ128をX方向に隣り合う第2の点112間に配置する。
【0150】
さらに、コンタクト用フリンジ130を、一つの第1の点111cを基準にして、X方向に第1周期離れた第1の点111c及びY方向に第2周期離れた第1の点にまたがるように配置する。
また、コンタクト用フリンジ130を、一つの第2の点112を基準にして、X方向に第1周期離れた第2の点112及びY方向に第2周期離れた第2の点にまたがるように配置する。
必要があれば、ライン切パーツ98を、第1のパターン111、大Y架橋部127及び大X架橋部129における隔離しようとする部分に配置する。また、Yブリッジパーツ124及びXブリッジパーツ125を、第3のパターン113b間または第3のパターン113a間に配置する。
このようにして、側壁法によって形成される配線レイアウトが製造される。
【0151】
次に、本実施形態に係る配線レイアウトの設計方法の効果について説明する。
本実施形態に係る配線レイアウトの設計方法によれば、ベースパターン110として、2次元の格子状に配置されたパターンを含むものとしているので、一方向に延びたパターンにとらわれない、より自由な設計が可能となり、配線レイアウトの高集積化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、第1のパターン111並びに第1のパターン111に接続された大Y架橋部127、大X架橋部129及びコンタクト部140と、第2の点112に接続された大Y架橋部127、大X架橋部129及びコンタクト部140と、第3のパターン113並びに第3のパターン113に接続されたY架橋部121及びX架橋部122とは、相互に分離されたパターンとなる。したがって、側壁法によって形成される配線レイアウトとすることができる。
【0152】
次に、第4の実施形態の変形例に係るベースパターンについて説明する。
図44は、第4の実施形態の変形例におけるベースパターンを例示する平面図である。
図44に示すように、ベースパターン124には、第1の点111c、第2の点112及び第3の点113cが設けられている。
ベースパターン124における所定の位置に、図42(a)〜(h)に示すパーツを配置する。これにより、配線レイアウトが製造される。
【0153】
次に、本変形例の効果について説明する。
本変形例によれば、第1の点111c及び第3の点113cを用いている。格子状のパターンにとらわれない、より自由な設計が可能となり、配線レイアウトの高集積化を図ることができる。
【0154】
次に、側壁法によって形成される配線レイアウトの設計を支援するプログラムについて説明する。
本実施形態に係るプログラムは、コンピュータに以下に示す手順を実行させる。
先ず、コンピュータが、表示手段に、前述したベースパターン110を表示させる手順を実行させる。
また、コンピュータが、表示手段に、ライン切パーツ98、Yブリッジパーツ120、Yブリッジパーツ124、Yブリッジパーツ126、Xブリッジパーツ122、Xブリッジパーツ125、Xブリッジパーツ128及びコンタクト用フリンジ130を表示させる手順を実行させる。また、コンピュータは、設計者がレイアウトし易いように、第1の点111c〜第3の点113cを異なる色に塗り分けたり、異なるハッチングを施したりすることが好ましい。同様に、コンピュータは、設計者がレイアウトし易いように、第1のパターン111、第3のパターン、第2の点を異なる色に塗り分けたり、異なるハッチングを施したりすることが好ましい。
【0155】
次に、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン110におけるY方向に隣り合う2個の第3の点113c間の所定の位置に、Yブリッジパーツ120を配置する。このとき、コンピュータは、2個の第3の点113c同士を接続するとともに、1本の第1のパターン111bをYブリッジパーツ120を挟みブリッジパーツ100と接しない2つのパターンに置き換える手順を実行する。
【0156】
また、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン110におけるX方向に隣り合う2個の第3の点113c間の所定の位置に、Xブリッジパーツ122を配置する。このとき、コンピュータは、これら2個の第3の点113c同士を接続するとともに、1本の第1のパターン111aをYブリッジパーツ122を挟みYブリッジパーツ122と接しない2つのパターンに置き換える手順を実行する。
【0157】
さらに、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン110におけるY方向に隣り合う2個の第2の点112間の所定の位置に、Yブリッジパーツ126を配置する。このとき、コンピュータは、2個の第2の点112同士を接続し、Yブリッジパーツ126に交差する2本の第3のパターン113bを、それぞれ、Yブリッジパーツ126を挟みYブリッジパーツ126と接しない2つのパターンに置き換えるとともに、1本の第1のパターン111bをYブリッジパーツ126を挟みYブリッジパーツ126と接しない2つのパターンに置き換える手順を実行する。
【0158】
また、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン110におけるX方向に隣り合う2個の第2の点112間の所定の位置に、Yブリッジパーツ128を配置する。このとき、コンピュータは、2個の第2の点112同士を接続し、Yブリッジパーツ128に交差する2本の第3のパターン113aを、それぞれ、Yブリッジパーツ128を挟みYブリッジパーツ128と接しない2つのパターンに置き換えるとともに、1本の第1のパターン111baをYブリッジパーツ128を挟みYブリッジパーツ128と接しない2つのパターンに置き換える手順を実行する。
【0159】
また、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン110における一つの第1の点111cを基準にして、X方向に第1周期離れた第1の点111c及びY方向に第2周期離れた第1の点111cにまたがるようにコンタクト用フリンジ130を配置する。このとき、コンピュータは、第1の点111cを基準にして、X方向に第1周期離れた第1の点111c及びY方向に第2周期離れた第1の点111cを覆うパターンに置き換える手順を実行する。
【0160】
さらに、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン110における一つの第2の点112を基準にして、X方向に第1周期離れた第2の点112及びY方向に第2周期離れた第2の点112にまたがるようにコンタクト用フリンジ130を配置する。このとき、コンピュータは、第2の点112を基準にして、X方向に第1周期離れた第2の点112及びY方向に第2周期離れた第2の点112を覆うパターンに置き換える手順を実行する。
【0161】
また、設計者が、入力手段を介して、ライン切パーツ98を、第1のパターン111、大Y架橋部127及び大X架橋部129における隔離しようとする部分に配置する。このとき、コンピュータは、その部分を隔離した2つの配線に置き換える手順を実行する。
このようにして、側壁を2回形成する側壁法によって形成される配線レイアウトの設計を支援するプログラムによって、図43に示すような配線レイアウトの設計の支援をコンピュータに実行させることができる。
なお、設計者が複数個のパーツを配置した後に、表示手段に表示された変換ボタンをクリックすることにより、プログラムが一括してパターンに置き換える手順を実行してもよい。その結果、設計者は、各パーツが表示された状態でその他のパーツを配置することが出来るので、レイアウトし易い。
【0162】
本実施形態に係る配線レイアウトの設計を支援するプログラムの効果について説明する。
本実施形態のプログラムによれば、配線レイアウトの設計をコンピュータに支援させることができるので、側壁法によって形成可能な配線レイアウトの設計に要する時間を短縮することができる。
特に、2回側壁法における芯材から1回目側壁を考慮し、1回目の側壁からさらに2回目の側壁を考慮して設計することはほぼ不可能に近い。一方、本実施形態に係るプログラムによれば最終のレイアウトを中心に配線の設計ができる。その結果、設計効率が格段に向上する。
【0163】
次に、側壁を2回形成する側壁法による配線レイアウトに基づいて形成された配線を含む半導体装置の製造方法について説明する。
図45は、第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する平面図である。
先ず、図43に示すように、前述した配線のレイアウトにおいて、第1のパターン111及び第1のパターン111に接続されたコンタクト部140を芯材36のパターンとして、絶縁膜32上に芯材36を形成する。
【0164】
次に、芯材36の側面上に側壁37を形成する。
そして、芯材36をエッチングにより除去する。
その後、図5(b)及び(f)、図5(c)及び(g)並びに図5(d)及び(h)の工程を行う。
このようにして、図45に示すように、配線レイアウトに基づいて形成された配線40を含む半導体装置4が製造される。
【0165】
次に、本実施形態に係る半導体装置の製造方法の効果について説明する。
リソグラフィーの分解能による間隔の最小値より狭い配線間隔を含む自由な設計が可能となるので、高集積化した配線を含む半導体装置を製造することができる。
【0166】
次に、本実施形態に係る半導体装置4について説明する。
半導体装置4は、半導体基板と、半導体基板上に設けられた配線40を含んでいる。半導体装置4を説明するために、XY直交座標軸系を採用する。このXY直交座標軸系においては、図41でベースパターン60の説明のために採用したXY直交座標軸系と同様に、図面の上方を+Y方向、その逆方向を−Y方向とする。+Y方向から時計の針が回転する方向に90度回転した方向を+X方向、その逆方向を−X方向とする。
【0167】
半導体装置4には、Y方向に延びる第1のパターン111aに相当する複数本の配線131と、第2の点112同士を接続する大Y架橋部127に相当する複数本の配線132と、Y方向に延びる第3のパターン113a及びY架橋部121に相当する複数本の配線133が設けられている。また、半導体装置4には、X方向に延びる第1のパターン111bに相当する複数本の配線134と、第2の点112同士を接続する大X架橋部129に相当する複数本の配線135と、X方向に延びる第3のパターン113b及びX架橋部123に相当する複数本の配線136が設けられている。
【0168】
XY平面において、Y方向に延び、X方向に第1の周期の1/2の周期で配置された複数本の第1のラインを想定し、この第1のラインに整数の番号を端から順番に付し、XY平面において、X方向に延び、Y方向に第2の周期の1/2の周期で配置され、第1のラインと交差する複数本の第2のラインを想定し、この第2のラインに整数の番号を端から順番に付した場合に、配線131は、奇数番目の第1のラインに配置され、配線132は、偶数番目の第1のラインに配置されている。また、配線134は、奇数番目の第2のラインに配置され、配線135は、偶数番目の第2のラインに配置されている。
また、Y方向に延び、第1ラインの相互間にそれぞれ一本づつ設けられた複数本の第3ラインを想定した場合に、配線133は第3ラインに配置されている。さらに、X方向に延び、第2ラインの相互間にそれぞれ一本づつ設けられた複数本の第4ラインを想定した場合に、配線136は第4ラインに配置されている。
【0169】
そして、少なくとも1本の配線131は、配線134と接続しており、少なくとも1本の配線132は、配線135と接続している。また、少なくとも1本の配線133は、配線136と接続している。
さらに、配線131及び配線134と、配線132及び配線135と、配線133及び配線136とは、相互に分離されている。
【0170】
次に、本実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
本実施形態に係る半導体装置4によれば、H型の配線40及び隔離された配線40を含み、リソグラフィーの分解能による間隔の最小値より狭い配線間隔を含んでいるので、半導体装置を高集積化することができる。
【0171】
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態について説明する。
図46(a)〜(f)は、第5の実施形態におけるベースパターンの構成単位を例示する平面図である。
図47(a)及び(b)は、第5の実施形態におけるベースパターンの構成単位を例示する平面図であり、(c)は、第5の実施形態における配線のレイアウトを例示する平面図である。
図48は、第5の実施形態におけるベースパターンの構成単位を例示する平面図である。
図46に示すように、本実施形態におけるベースパターン200の構成単位は、マトリックス状または格子状に形成されている。そしてマトリックス状または格子状の構成単位を、側壁法における側壁を形成する回数によって選択する。
【0172】
先ず、側壁を1回形成する側壁法における配線レイアウトの設計に用いるベースパターン200の構成単位について説明する。
図46(a)に示すように、ベースパターン200の構成単位は、第1の点201と、第1の点201を基準として、+X方向に第1周期、+Y方向に第2周期離れた位置、−X方向に第1周期、+Y方向に第2周期離れた位置、+X方向に第1周期、−Y方向に第2周期離れた位置、−X方向に第1周期、−Y方向に第2周期離れた位置にそれぞれ設けられた4個の第2の点202により構成されている。
図46(d)に示すように、ベースパターン200の構成単位は、第1の点201を基準として、距離が第1周期であってY方向に延び、第2の点202を接続する2本のパターン及び距離が第2周期であってX方向に延び、第2の点202を接続する2本のパターンで囲まれたものでもよい。このような構成単位が2次元的に配列されたベースパターン200を用いて側壁法により形成される配線レイアウトを設計する。そして、第1の点201、または、第2の点202を接続したパターンのいずれかを芯材として、側壁法によって配線を形成する。
【0173】
次に、側壁を2回形成する側壁法の場合について説明する。
図46(b)に示すように、ベースパターン200の構成単位は、前述の単位に、さらに以下の第3の点203が追加する。すなわち、第1の点を基準として、+X方向に第1周期の2倍離れた位置、+X方向に第1周期の2倍、+Y方向に第2周期の2倍離れた位置、+X方向に第1周期の2倍、−Y方向に第2周期の2倍離れた位置、+Y方向に第2周期の2倍離れた位置、−Y方向に第2周期の2倍離れた位置、−X方向に第1周期の2倍離れた位置、−X方向に第1周期の2倍、+Y方向に第2周期の2倍離れた位置、−X方向に第1周期の2倍、−Y方向に第2周期の2倍離れた位置にそれぞれ設けられた8個の第3の点203が追加されている。
【0174】
図46(e)に示すように、ベースパターン200の構成単位は、図46(d)のものに加えて、第1の点を基準にして、距離が第1周期の2倍であって、Y方向に延び、第3の点203を接続する2本のパターン及び距離が第2周期の2倍であって、X方向に延び、第3の点203を接続する2本のパターンで囲まれたものでもよい。このような構成単位が2次元的に配列されたベースパターン200を用いて、側壁を2回形成する側壁法の配線レイアウトを設計する。そして、第1の点、または、第3の点203を接続したパターンのいずれかを芯材として、側壁法によって配線を形成する。
【0175】
次に、側壁を3回形成する側壁法の場合について説明する。
図46(c)に示すように、ベースパターン200の構成単位は、前述の図46(b)に示すものに、さらに以下の第4の点204が追加する。すなわち、第1の点201を基準として、+X方向に第1周期の3倍、+Y方向に第2周期離れた位置、+X方向に第1周期の3倍、+Y方向に第2周期の3倍離れた位置、+X方向に第1周期の3倍、−Y方向に第2周期離れた位置、+X方向に第1周期の3倍、−Y方向に第2周期の3倍離れた位置、+X方向に第1周期、+Y方向に第2周期の3倍離れた位置、+X方向に第1周期、−Y方向に第2周期の3倍離れた位置、−X方向に第1周期、+Y方向に第2周期の3倍離れた位置、−X方向に第1周期、−Y方向に第2周期の3倍離れた位置、−X方向に第1周期の3倍、+Y方向に第2周期離れた位置、−X方向に第1周期の3倍、+Y方向に第2周期の3倍離れた位置、−X方向に第1周期の3倍、−Y方向に第2周期離れた位置、−X方向に第1周期の3倍、−Y方向に第2周期の3倍離れた位置にそれぞれ設けられた12個の第4の点204が追加されている。
【0176】
図46(f)に示すように、ベースパターン200の構成単位は、図46(e)のものに加えて、第1の点201を基準にして、距離が第1周期の3倍であって、Y方向に延び、第4の点204を接続する2本のパターン及び距離が第2周期の3倍であって、X方向に延び、第4の点204を接続する2本のパターンで囲まれたものでもよい。このような構成単位が2次元的に配列されたベースパターン200を用いて側壁を3回形成する側壁法の配線レイアウトを設計する。そして、第1の点201、または、第4の点204を接続したパターンのいずれかを芯材として、側壁法によって配線を形成する。
【0177】
次に、側壁を4回形成する側壁法の場合について説明する。
図47(a)に示すように、ベースパターン200の構成単位は、前述の図46(c)に示す単位に、さらに以下の第5の点205が追加する。すなわち、第1の点を基準として、+X方向に第1周期の4倍離れた位置、+X方向に第1周期の4倍、+Y方向に第2周期の2倍離れた位置、+X方向に第1周期の4倍、+Y方向に第2周期の4倍離れた位置、+X方向に第1周期の4倍、−Y方向に第2周期の2倍離れた位置、+X方向に第1周期の4倍、−Y方向に第2周期の4倍離れた位置、+X方向に第1周期の2倍、+Y方向に第2周期の4倍離れた位置、+X方向に第1周期の2倍、−Y方向に第2周期の4倍離れた位置、+Y方向に第2周期の4倍離れた位置、−Y方向に第2周期の4倍離れた位置、−X方向に第1周期の4倍離れた位置、−X方向に第1周期の4倍、+Y方向に第2周期の2倍離れた位置、−X方向に第1周期の4倍、+Y方向に第2周期の4倍離れた位置、−X方向に第1周期の4倍、−Y方向に第2周期の2倍離れた位置、−X方向に第1周期の4倍、−Y方向に第2周期の4倍離れた位置、−X方向に第1周期の2倍、+Y方向に第2周期の4倍離れた位置、−X方向に第1周期の2倍、−Y方向に第2周期の4倍離れた位置にそれぞれ設けられた16個の第5の点205が追加されている。
【0178】
図47(b)に示すように、ベースパターン200の構成単位は、図46(f)のものに加えて、第1の点201を基準にして、距離が第1周期の4倍であって、Y方向に延び、第5の点205を接続する2本のパターン及び距離が第2周期の4倍であって、X方向に延び、第5の点205を接続する2本のパターンで囲まれたものでもよい。
図47(c)に示すように、このような構成単位が2次元的に配列されたベースパターン200を用いて側壁を4回形成する側壁法の配線レイアウトを設計する。
そして、第1の点201、または、第5の点205を接続したパターンのいずれかを芯材として、側壁法によって配線を形成する。
【0179】
次に、側壁をn回形成する側壁法の場合について説明する。
図48に示すように、第nの点205に加えて、第1の点201を基準にして、距離が第1周期のn倍であって、Y方向に延び、第(n+1)の点206を接続する2本のパターン及び距離が第2周期のn倍であって、X方向に延び、第(n+1)の点206を接続する2本のパターンで囲まれたものとなる。
そして、第1の点、または、第(n+1)の点206を接続したパターンのいずれかを芯材として、側壁法によって配線を形成する。
【0180】
次に本実施形態の効果について説明する。
本実施形態におけるベースパターン200を、側壁をn回形成する側壁法における配線レイアウトのベースパターンとすることができる。
【0181】
以上説明した実施形態によれば、高集積化を図ることができる配線レイアウトの設計方法、半導体装置、配線レイアウトの設計を支援するプログラム及び半導体装置の製造方法を提供することができる。
【0182】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明及びその等価物の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
また、本実施形態に、例えば、迷路法などのアルゴリズムに代表される自動配線手法を組み合わせることも可能である。その結果、側壁法によって形成される配線可能なパターンを自動配線することができる。その結果、設計効率をさらに向上させることができる。
【符号の説明】
【0183】
1:半導体装置、2:半導体装置、3:半導体装置、4:半導体装置、10:ベースパターン、11:第1のパターン、12:第2のパターン、13:水平パターン、14:ライン切パーツ、15:四角部、16:BOX領域、17:ブリッジパーツ、18:架橋部、19:領域、20:領域、21:領域、22:領域、23:領域、31:半導体基板、32:絶縁膜、36:芯材、36a:部分、37:側壁、38:芯材間、39:凹部、40:配線、42:凸部、43:凹部、44:凸部、45:側壁、46:芯材領域、47:芯材間領域、48:側壁間領域、51:配線、52:配線、53:配線、54:配線、55:領域、56:領域、60:ベースパターン、61:第1の点、62:第2の点、64:ライン切パーツ、65:四角部、66:Yブリッジパーツ、67:Y架橋部、68:Xブリッジパーツ、69:X架橋部、70:コンタクト用フリンジ、71:コンタクト部、72:ベースパターン、75:配線、76:配線、77:配線、78:配線、79:配線、80:領域、81:配線、82:配線、83:配線、84:配線、90:ベースパターン、91:第1のパターン、92:第2のパターン、93:第3のパターン、94:水平パターン、95:水平パターン、96:水平パターン、97:水平パターン、98:ライン切パーツ、99:四角部、100:ブリッジパーツ、101:架橋部、102:ブリッジパーツ、103:ブリッジパーツ、104:大架橋部、105:領域、106:領域、107:領域、108:領域、110:ベースパターン、111:第1のパターン、111a:第1のパターン、111b:第1のパターン、111c:第1の点、112:第2の点、113:第3のパターン、113a:第3のパターン、113b:第3のパターン、113c:第3の点、120:Yブリッジパーツ、121:Y架橋部、122:Xブリッジパーツ、123:X架橋部、124:Yブリッジパーツ、125:Xブリッジパーツ、126:Yブリッジパーツ、127:大Y架橋部、128:Xブリッジパーツ、129:大X架橋部、130:コンタクト用フリンジ、131:配線、132:配線、133:配線、134:配線、135:配線、136:配線、140:コンタクト部、200:ベースパターン、201:点、202:点、203:点、204:点、205:点、206:点、207:パターン間領域
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、配線レイアウトの設計方法、半導体装置及び配線レイアウトの設計を支援するプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ダブルパターニングとは、リソグラフィー技術の分解能より微細化が進んだ回路パターンを、リソグラフィー技術の分解能の範囲以内の2つの回路パターンに分割して露光を行う技術である。
一方、側壁によるパターニング技術もダブルパターニングの一種とみなすことができる。以下、「側壁法」と称する場合もある。側壁によるパターニング技術においては、芯材の側面上に形成された側壁をマスクとしてパターンを形成する手法である。
しかしながら、側壁によるダブルパターニング技術は、H型の配線パターン(スティッチパターン)を許容していないので、配線レイアウトの設計における自由度が低い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−146966号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、高集積化を図ることができる配線レイアウトの設計方法、半導体装置及び配線レイアウトの設計を支援するプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る配線レイアウトの設計方法は、側壁法によって形成されるレイアウトの設計方法であって、第1の方向に延び、前記第1の方向と交差する第2の方向に第1の周期で配置された複数本の第1のパターン、及び、前記第1の方向に延び、前記第1のパターン間の中央にそれぞれ配置された複数本の第2のパターンが設けられたベースパターンを用意する工程と、1本の前記第2のパターンを挟んで隣り合う2本の前記第1のパターン間に、前記第2の方向に延び、前記2本の第1のパターン同士を接続すると共に、前記1本の第2のパターンを前記2本の第1のパターンと接しない2つのパターンに置き換える工程と、を備える。
【0006】
また、実施形態に係る半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板の上面に対して平行な平面において、第1の方向に延びる複数本の第1の配線と、前記平面において前記第1の方向に延びる複数本の第2の配線と、前記平面において前記第1の方向と交差する第2の方向に延びる第3の配線と、前記平面において前記第2の方向に延びる第4の配線と、を備え、前記平面において、前記第1の方向に延び、前記第2の方向に第1の周期で配置された複数本の第1のラインを想定し、前記第1のラインに整数の番号を端から順番に付した場合に、前記第1の配線は、奇数番目の前記第1のラインに配置され、前記第2の配線は、偶数番目の前記第1のラインに配置され、前記第3の配線は、前記第1の配線同士を接続し、前記第4の配線は、前記第2の配線同士を接続し、前記第1の配線及び前記第3の配線と、前記第2の配線及び前記第4の配線とは、相互に分離されている。
【0007】
さらに、実施形態に係る配線レイアウトの設計を支援するプログラムは、側壁法によって形成されるレイアウトの設計を支援するプログラムであって、コンピュータに、表示手段に、第1の方向に延び、前記第1の方向と交差する第2の方向に第1の周期で配置された複数本の第1のパターン、及び、前記第1の方向に延び、前記第1のパターン間の中央にそれぞれ配置された複数本の第2のパターンが設けられたベースパターンを表示させる手順と、入力手段を介して、前記表示手段に表示された前記ベースパターンにおける1本の前記第2のパターンを挟んで隣り合う2本の前記第1のパターン間の所定の位置に、前記第2の方向に延びる第1のブリッジパーツが配置されたときに、前記2本の第1のパターン同士を接続すると共に、前記1本の第2のパターンを前記第1のブリッジパーツを挟み前記第1のブリッジパーツと接しない2つのパターンに置き換える手順と、を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施形態に係る配線レイアウトの設計方法において使用するベースパターンを例示する平面図である。
【図2】第1の実施形態において使用するレイアウトパーツを例示する平面図であり、(a)はライン切パーツを示し、(b)はブリッジパーツを示す。
【図3】第1の実施形態において、ベースパターン上にブリッジパーツ及びライン切パーツを配置した状態を例示する平面図である。
【図4】第1の実施形態において、パターン及びブリッジパーツを2色分けした状態を例示する平面図である。
【図5】(a)〜(c)は、第1の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図であり、(d)〜(f)は、それぞれ(a)〜(c)に示すA−A’面による工程断面図である。
【図6】第1の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図であり、(a)〜(c)は、隣り合う側壁間を接続するパターンに相当する配線の製造方法を示す。
【図7】第1の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程断面図であり、(a)〜(c)は、隣り合う芯材を接続するパターンに相当する配線の製造方法を示す。
【図8】第1の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図であり、(a)〜(c)は、隔離された側壁間のパターンに相当する配線の製造方法を示す。
【図9】第1の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図であり、(a)〜(c)は、隔離された芯材のパターンに相当する配線の製造方法を示す。
【図10】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する平面図である。
【図11】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する平面図である。
【図12】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する平面図である。
【図13】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する平面図である。
【図14】第2の実施形態に係る配線レイアウトの設計方法において使用するベースパターンを例示する平面図である。
【図15】第2の実施形態において使用するレイアウトパーツを例示する平面図であり、(a)はライン切パーツを示し、(b)は第1及び第3のブリッジパーツを示し、(c)は第2及び第4のブリッジパーツを示し、(d)はコンタクト用フリンジを示す。
【図16】第2の実施形態に係るベースパターン上にブリッジパーツ及びコンタクト用フリンジを配置した状態を例示する平面図である。
【図17】第2の実施形態の変形例に係るベースパターンを例示する平面図である。
【図18】(a)〜(d)は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する平面図である。
【図19】第3の実施形態に係る配線レイアウトの設計方法において使用するベースパターンを例示する平面図である。
【図20】第3の実施形態において使用するレイアウトパーツを例示する平面図であり、(a)はライン切パーツを示し、(b)〜(d)はブリッジパーツを示す。
【図21】第3の実施形態において、ベースパターン上にブリッジパーツ及びライン切パーツを配置した状態を例示する平面図である。
【図22】第3の実施形態において、パターン及びブリッジパーツを3色分けした状態を例示する平面図である。
【図23】(a)〜(d)は、第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図であり、(e)〜(h)は、それぞれ(a)〜(d)に示すB−B’面による工程断面図である。
【図24】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図25】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図26】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図27】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図28】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図29】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図30】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図31】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図32】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図33】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図34】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図35】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図36】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図37】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図38】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図39】第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【図40】第3の実施形態に係る半導体装置を例示する平面図である。
【図41】第4の実施形態に係る配線レイアウトの設計方法において使用するベースパターンを例示する平面図である。
【図42】第4の実施形態において使用するレイアウトパーツを例示する平面図であり、(a)はライン切パーツを示し、(b)、(d)及び(f)はYブリッジパーツを示し、(c)、(e)及び(g)はXブリッジパーツを示し、(h)はコンタクト用フリンジを示す。
【図43】第4の実施形態において、ベースパターン上にブリッジパーツ及びコンタクト用フリンジを配置した状態を例示する平面図である。
【図44】第4の実施形態の変形例におけるベースパターンを例示する平面図である。
【図45】第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する平面図である。
【図46】(a)〜(f)は、第5の実施形態におけるベースパターンの構成単位を例示する平面図である。
【図47】(a)及び(b)は、第5の実施形態におけるベースパターンの構成単位を例示する平面図であり、(c)は、第5の実施形態における配線のレイアウトを例示する平面図である。
【図48】第5の実施形態におけるベースパターンの構成単位を例示する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
先ず、側壁法によって形成される配線レイアウトの設計方法について説明する。
図1は、第1の実施形態に係る配線レイアウトの設計方法において使用するベースパターンを例示する平面図であり、
図2は、第1の実施形態において使用するレイアウトパーツを例示する平面図であり、(a)はライン切パーツを示し、(b)はブリッジパーツを示し、
図3は、第1の実施形態において、ベースパターン上にブリッジパーツ及びライン切パーツを配置した状態を例示する平面図であり、
図4は、第1の実施形態において、パターン及びブリッジパーツを2色分けした状態を例示する平面図である。
【0010】
先ず、本実施形態に係る配線レイアウトの設計方法において使用するベースパターン、並びに、ライン切パーツ及びブリッジパーツについて説明する。
本実施形態においては、ベースパターン上の任意の位置にライン切パーツ及びブリッジパーツを一定のルールに従って配置していくことにより、所望の配線レイアウトを設計する。
【0011】
図1に示すように、本実施形態に係るベースパターン10には、一方向に延びる複数本の第1のパターン11及び一方向に延びる複数本の第2のパターン12が設けられている。第1のパターン11の一端は、一方向に直交する方向に延びる水平パターン13に接続されている。
【0012】
本実施形態において、ベースパターン10を説明するために、XY直交座標系を採用する。このXY直交座標軸系においては、第1のパターン11及び第2のパターン12が延びる方向のうち、水平パターン13が設けられている方向を+Y方向、その逆方向を−Y方向とする。第1のパターン11及び第2のパターン12の延びる方向に垂直な方向のうち、+Y方向から時計の針が回転する方向に90度回転した方向を+X方向、その逆方向を−X方向とする。「+X方向」及び「−X方向」を総称して「X方向」ともいう。また、「+Y方向」及び「−Y方向」を総称して「Y方向」ともいう。後述する各図においても、必要に応じて同様なXY直交座標系を使用する。
【0013】
第1のパターン11は、Y方向に延び、X方向に一定の周期(以下、「第1の周期」という。)で配置されている。ここで「一定の周期」とはピッチが一定の周期であることを意図し、第1のパターンのピッチが一定の周期であれば第1のパターン11の一部が太くなったり、細くなったりしても良い。
第2のパターン12は、Y方向に延び、第1のパターン間のほぼ中央に、それぞれ1本ずつ配置されている。したがって、第2のパターンは、X方向に第1の周期で配置されている。
本実施形態において、第1のパターン11及び第2のパターン12の幅は、第1の周期の1/4の長さとされている。この幅の長さを「長さa」という。なお、「長さa」はプロセス条件によって変動する値である。例えば、リソグラフィーの最小加工寸法が20nmであった場合、長さaは、約10nmとなる。
【0014】
図2(a)に示すように、ライン切パーツ14は、四角部15を含んでいる。四角部15は、縦及び横の長さが第1のパターン11及び第2のパターン12の幅、すなわち長さaに等しい正方形の形状とされている。四角部15の周囲には、BOX領域16が設定されている。BOX領域16は、四角部15から+X方向及び−X方向には、第1の周期の1/4の長さの幅、すなわち長さaで設定され、四角部15から+Y方向及び−Y方向には、第1の周期の1/4の長さの幅、すなわち長さaで設定されている。BOX領域16は、すなわち長さaの3倍(3a)に等しい正方形の形状とされている。なお、ライン切パーツ14における「長さa」はプロセス等により、第1のパターン11及び第2のパターン12の幅である「長さa」とは等しくならない場合がある。すなわち、配線レイアウトがし易いように、ライン切パーツ14において四角部15やBOX領域16を「長さa」を用いて規定している。
【0015】
図2(b)に示すように、ブリッジパーツ17は、架橋部18及び2つの四角部15を含んでいる。架橋部18は、X方向に延びている。X方向の長さは、長さaの5倍の長さ(5a)とされている。架橋部18の幅は、長さaとされている。四角部15は、架橋部18の+Y方向及び−Y方向に面した側面上の中央部に設けられている。四角部15の周囲には、BOX領域16が設定されている。架橋部18の+Y方向に配置された四角部15におけるBOX領域16は、この四角部15の端部から+X方向、−X方向及び+Y方向に、長さaの幅で設定されている。また、架橋部18の−Y方向に配置された四角部15においては、この四角部15の端部から+X方向、−X方向及び−Y方向に、長さaの幅で設定されている。なお、ブリッジパーツ17においても「長さa」はプロセス等により、第1のパターン11及び第2のパターン12の幅である「長さa」とは等しくならない場合がある。すなわち、配線レイアウトがし易いように、ブリッジパーツ17において四角部15、BOX領域16や架橋部18を「長さa」を用いて規定している。
【0016】
次に、上述のベースパターン10、ライン切パーツ14及びブリッジパーツ17を用いて、配線レイアウトを設計する方法について説明する。
図3に示すように、ライン切パーツ14の四角部15を、第1のパターン11において分断しようとする部分、例えば領域19における第1のパターン11上に配置する。また、ライン切パーツ14の四角部15を、第2のパターン12において分断しようとする部分、例えば領域20における第2のパターン12上に配置する。
さらに、ブリッジパーツ17を、接続しようとする第1のパターン11間、例えば、領域21における1本の第2のパターン12を挟んで隣り合う2本の第1のパターン11間に配置する。その場合、架橋部18は、隣接する第1のパターン11を繋ぐ(四角部15が配置された第2のパターン12を跨ぐ)ように配置される。四角部15は、第2のパターン12上に配置される。そのため、ブリッジパーツ17が配置された第2のパターン12は、Y方向において分断される。
【0017】
また、ブリッジパーツ17を、接続しようとする第2のパターン12間、例えば領域22における1本の第1のパターン11を挟んで隣り合う2本の第2のパターン12間に配置する。その場合、架橋部18は、第2のパターン12を跨ぐように配置される。四角部15は、第1のパターン11上に配置される。そのため、ブリッジパーツ17が配置された第1のパターン11は、Y方向において分断される。
すなわち、ブリッジパーツ17は第1のパターン同士、または、第2のパターン同士を繋ぐとともに、ブリッジパーツ17が横切る第1のパターン11または第2のパターン12をY方向に分離するものである。
【0018】
ライン切パーツ14及びブリッジパーツ17を配置する際には、「BOXルール」が適用される。「BOXルール」とは、ライン切パーツ14及びブリッジパーツ17を配置することができる位置を規定するものである。
ルールの1つ目は、ライン切パーツ14におけるBOX領域16は、他のライン切パーツ14におけるBOX領域16と重なってはいけないということである。
2つ目は、ライン切パーツ14におけるBOX領域16は、ブリッジパーツ17におけるBOX領域16と重なってはいけないということである。
3つ目は、BOX領域16の接触は許されるということである。このことは、例えば、領域20と領域22のBOX領域16が接触している場合は許されるということである。
4つ目は、ブリッジパーツ17同士においては、四角部15が他のブリッジパーツ17の四角部15と重ならない限り、BOX領域16同士が重なることは許されるということである。このことは、ブリッジパーツ17同士の場合は、例えば、領域22と領域23のBOX16が重なっていても許されるということである。
【0019】
次に、図4に示すように、ライン切パーツ14及びブリッジパーツ17を、BOXルールに従ってベースパターン10上の所定の位置に配置した後、ライン切パーツ14及びブリッジパーツ17が配置された第1のパターン11及び第2のパターン12を、所定のパターンに置き換える。この置き換えは、レイアウトツールがインストールされたコンピュータ等により自動的に行われる。例えば、設計者が一定数のライン切パーツ14、ブリッジパーツ17を配置した後、設計者が変換ボタンを押すことにより行われる。
【0020】
例えば、第1のパターン11及び第2のパターン12におけるライン切パーツ14が配置された部分(領域19及び領域20)を、レイアウトパターンに置き換える。ここで、置き換えるとは、コンピュータが各パーツを第1及び第2のパターンに視覚的に置き換えることである。これにより、領域19における第1のパターン11、及び領域20における第2のパターン12が、それぞれ、Y方向において相互に隔離し、その間にブリッジパーツが配置されない2つのパターンとなる。図4においても、図1でベースパターン10の説明のために採用したXY直交座標軸系を採用している。
【0021】
一方、第1のパターン11におけるブリッジパーツ17が配置された部分(領域21)を、レイアウトパターンに置き換える。これにより、領域21は、X方向に延び、2本の第1のパターン11同士を接続する第1のパターン11に置き換えられるとともに、ブリッジパーツ17と交差した1本の第2のパターン12をブリッジパーツ17を挟みブリッジパーツ17と接しない2つの第2のパターン12に分離する。同様に、領域22においては、ブリッジパーツ17が配置された第2のパターン12が、X方向に延び、2本の第2のパターン12同士を接続する第2のパターン12に置き換えられるとともに、ブリッジパーツ17と交差した1本の第1のパターン11は、ブリッジパーツ17を挟みブリッジパーツ17と接しない2つの第2のパターン12に分離される。
【0022】
このようにして置き換えた結果、第1のパターン11及び第1のパターン11同士を接続するブリッジパーツ17と、第2のパターン12及び第2のパターン12同士を接続するブリッジパーツ17とは、相互に分離されたパターンとなる。
この後、図4のレイアウトパターンを実際のマスクデータに変換する。この変換は、変換ツールがインストールされたコンピュータ等により自動的に行われる。例えば、コンピュータが第1のパターン11を芯材に対応するように変換する場合、コンピュータは第1のパターン11が配置された部分が芯材となるマスクデータに変換し、第2のパターン12を削除するように変換する。
以下、第1のパターン11の部分に芯材を形成するレイアウトパターンを例に挙げて説明する。コンピュータは第1のパターン11におけるライン切パーツ14が配置された部分(領域19)は、図8(a)に示される芯材パターンとなるマスクデータに変換する。同様に、コンピュータは第2のパターン12におけるライン切パーツ14が配置された部分(領域20)は、図9(a)に示される芯材パターンとなるマスクデータに置き換える。
これにより、最終的な配線形状では、領域19及び領域20における配線が、それぞれ、Y方向において相互に隔離し、その間に配線が配置されない2つの配線となる。
一方、コンピュータは第1のパターン11におけるブリッジパーツ17が配置された部分(領域21)を、図6(a)に示される芯材パターンとなるマスクデータに置き換える。これにより、最終的な配線形状では、領域21は、X方向に延び、2本の配線同士を接続する配線になるとともに、Y方向に延びる配線はブリッジパーツ17を挟むように2つの配線に分離する。同様に、領域22においては、コンピュータは第2のパターン12におけるブリッジパーツ17が配置された部分(領域22)を、図7(a)に示される芯材パターンとなるマスクデータに変換する。最終的な配線形状では、X方向に延び、2本の第2のパターン12同士を接続する配線になるとともに、Y方向に延びる配線はブリッジパーツ17を挟み2つの配線に分離する。
後述するように、このようにして設計された配線レイアウトは、側壁法によって形成することができる。すなわち、本実施形態に係る配線レイアウトの設計方法によれば、側壁法によって形成可能な配線レイアウトを容易に設計することができる。
【0023】
本実施形態に係る配線レイアウトの設計方法によれば、ブリッジパーツ17によって一方向に延びる2本のパターンを接続したH型の接続パターンを含む配線レイアウトを設計することができる。
また、第1のパターン11、第2のパターン12の両方において、配線が延びる方向において分離された配線となるパターンを含む配線レイアウトを設計することができる。以下、単に「隔離された配線」と称する場合がある。
さらに、第1のパターン11及び第1のパターン11同士を接続するブリッジパーツ17と、第2のパターン12及び第2のパターン12同士を接続するブリッジパーツ17とは、相互に分離されたパターンとなるので、第1のパターン11及び第1のパターン11同士を接続するブリッジパーツ17、または、第2のパターン12及び第2のパターン12同士を接続するブリッジパーツ17のいずれか1方を、側壁法によって形成される配線レイアウトの芯材のパターンとすることができる。よって、側壁法により形成される配線レイアウトにおいて、H型の配線及び隔離された配線を含む自由な設計が可能となり、配線レイアウトの高集積化を図ることができる。
【0024】
次に、側壁法によって形成される配線レイアウトの設計を支援するプログラムについて説明する。
本実施形態に係るプログラムは、コンピュータに以下に示す手順を実行させる。
先ず、表示手段、例えばディスプレイ上に、ベースパターン10を表示させる手順を実行させる。ベースパターン10は、図1に示すように、Y方向に延び、X方向に第1の周期で配置された複数本の第1のパターン11、及び、Y方向に延び、第1のパターン11間の中央にそれぞれ配置された複数本の第2のパターン12が設けられたベースパターン10である。また、コンピュータは、設計者がレイアウトし易いように、第1のパターン11と第2のパターン12を異なる色に塗り分けたり、異なるハッチングを施したりすることが好ましい。
また、ライン切パーツ14及びブリッジパーツ17も表示させる手順を実行させる。
【0025】
次に、設計者が、入力手段を介して、例えばマウスのドラッグ操作により、表示手段に表示されたベースパターン10における1本の第2のパターン12を挟んで隣り合う2本の第1のパターン11間の所定の位置に、前述したブリッジパーツ17を配置する。このときに、コンピュータは2本の第1のパターン11同士を接続すると共に、1本の第2のパターン12をブリッジパーツ17を挟みブリッジパーツ17と接しない2つのパターンに置き換える手順を実行させる。
また、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン10における1本の第1のパターン11を挟んで隣り合う2本の第2のパターン12間の所定の位置に、前述したブリッジパーツ17を配置する。このときに、コンピュータは2本の第2のパターン12同士を接続すると共に、1本の第1のパターン11をブリッジパーツ17を挟みブリッジパーツ17と接しない2つのパターンに置き換える手順を実行させる。
【0026】
さらに、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン10における第1のパターン11上の所定の位置に、前述したライン切パーツ14を配置する。このときに、コンピュータは第1のパターン11は、Y方向において相互に隔離し、その間にブリッジパーツ17が配置されない2つのパターンに置き換える手順を実行させる。
また、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン10における第2のパターン12上の所定の位置に、前述したライン切パーツ14を配置する。このときに、コンピュータは第2のパターン12は、Y方向において相互に隔離し、その間にブリッジパーツ17が配置されない2つのパターンに置き換える手順を実行させる。
この結果、第1のパターン11及び第1のパターン11同士を接続するブリッジパーツ17と、第2のパターン12及び第2のパターン12同士を接続するブリッジパターン17とは、相互に分離されたパターンとなる。
このようにして、側壁法によって形成される配線レイアウトの設計を支援するプログラムによって、図4に示すような配線レイアウトの設計の支援をコンピュータに実行させることができる。
【0027】
本実施形態に係るプログラムによれば、配線レイアウトの設計をコンピュータに支援させることができるので、側壁法によって形成可能な配線レイアウトの設計に要する時間を短縮することができる。
なお、設計者が複数個のライン切パーツ14、ブリッジパーツ17を配置した後に、表示手段に表示された変換ボタンをクリックすることにより、プログラムが一括してパターンに置き換える手順を実行してもよい。その結果、設計者はBOX領域16が表示された状態で、ライン切パーツ14、ブリッジパーツ17を配置することができるので、設計者はBOXルールを確認しながらレイアウトすることができる。
【0028】
次に、側壁法による配線の製造方法について説明する。一例として、溝に配線を埋め込むダマシン法を用いて説明する。
図5(a)〜(c)は、第1の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図であり、(d)〜(f)は、それぞれ(a)〜(c)に示すA−A’面による工程断面図であり、
図6は、第1の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図であり、(a)〜(c)は、隣り合う側壁間を接続するパターンに相当する配線の製造方法を示し、
図7は、第1の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程断面図であり、(a)〜(c)は、隣り合う芯材を接続するパターンに相当する配線の製造方法を示し、
図8は、第1の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図であり、(a)〜(c)は、隔離された側壁間のパターンに相当する配線の製造方法を示し、
図9は、第1の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図であり、(a)〜(c)は、隔離された芯材のパターンに相当する配線の製造方法を示し、
図10〜図13は、第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する平面図である。
【0029】
先ず、図5(a)及び(d)に示すように、半導体基板31上に、絶縁膜32を形成する。その後、絶縁膜32上に、芯材36となる材料の膜を形成する。さらに、芯材36となる材料の膜上に、レジスト膜(図示せず)を形成する。次に、レジスト膜をリソグラフィー法によりパターニングする。パターニングは、レジスト膜上に設置されたマスク(図示せず)に露光光を照射して行う。この時、レジスト膜に形成されたパターンの幅はリソグラフィーの最小加工寸法値になる場合が多い。
そして、パターニングされたレジスト膜をマスクとして芯材36となる材料の膜をエッチングする。これにより、芯材36が形成される。芯材36は、必要に応じてスリミングして細くする。ここで最終的な芯材36の幅は、配線レイアウトにおける「長さa」とほぼ等しくなる。
【0030】
次に、芯材36の側面上に側壁37を形成する。側壁37は、例えば、芯材36を覆うように側壁37となる材料の膜を半導体基板31上に形成した後、異方性エッチングを行って側壁37となる材料の膜の平坦部を除去し、芯材36の側面上の部分を残留させることにより形成する。その結果、側壁37は、上面視した場合、芯材36を囲むような閉ループ形状となる。側壁37となる材料の膜の厚さは芯材36の幅と同じであることが好ましい。また、側壁37となる材料の膜の厚さは隣り合う芯材36間の間隔の1/2の長さより小さくする。これにより、芯材36の相互間における側壁37と側壁37との間に隙間が形成される。この隙間を以後、「芯材間38」という。その結果、芯材間38の長さは、配線レイアウトにおける第1のパターン11と第2のパターン12の間の幅とほぼ等しくなる。
【0031】
その後、図5(b)及び(e)に示すように、芯材36を除去する。そして、側壁37をマスクとして、絶縁膜32にエッチングを施すことにより、絶縁膜32を選択的に除去して凹部39を形成する。なお、必要に応じて、閉ループ形状の側壁37の端部を取り除く。この工程をループカット工程と称する場合がある。
【0032】
そして、図5(c)及び(f)に示すように、側壁37を除去する。その後、凹部39を埋め込むように絶縁膜32上に導電性材料を堆積させる。そして、絶縁膜32の上面が露出するまで導電性材料を平坦化する。このようにして、凹部39に埋め込まれた配線40が形成される。
凹部39に埋め込まれた導電性材料からなる配線40が延びる方向に直交する方向に隣り合う配線40同士の間隔の長さは、レジスト膜34をパターニングする際に用いたリソグラフィー法により分離できるパターンの最小間隔の長さより小さくなっている。
【0033】
次に、側壁法によるH型のパターンに相当する配線40の形成方法について説明する。
先ず、側壁法における芯材間38の凹部39内に形成される配線40を接続する場合について説明する。
図6(a)に示すように、芯材36のパターンとして、2本のY方向に延びるパターンの間に、途中で隔離された2つの芯材36のパターンを形成する。途中で隔離された2つ芯材36のパターンは、このような芯材36と同様の形状をしたマスクを用いて、リソグラフィー法により形成する。芯材36をスリミングして、芯材の幅をWとする。また、途中で隔離された芯材36のパターンにおいて、Y方向に隔離された間隔L1を、芯材36のX方向の間隔Dとほぼ同じまたはそれ以上の間隔にする。
【0034】
その後、図6(b)に示すように、芯材36の側面上に側壁37を形成する。芯材36の側面上における側壁37の厚さをL1/2より小さくする。これにより、隔離された芯材36の端部に側壁37が形成されても、側壁37によって隔離された部分が閉じられることはない。また、隔離された部分におけるX方向に延びた芯材間38は、隔離された芯材36とそれに隣接する芯材36との間に形成されたY方向に延びる芯材間38と接続される。これにより、芯材間38の形状がH型の形状となる。
【0035】
そして、図6(c)に示すように、芯材36を除去する。これにより、隔離された芯材36が除去された部分には、隔離された配線40のパターンが形成される。
その後、図5(b)及び(e)並びに(c)及び(f)に示す工程を行うことによって、H型のパターンに相当する配線40を形成することができる。
【0036】
次に、H型の接続パターンに相当する配線40を形成するもう一つの方法を説明する。
先ず、図7(a)に示すように、芯材36のパターンとしてH型のパターンを形成する。H型の芯材36のパターンは、前述のリソグラフィー法により形成する。なお、一例として、H型の芯材36の幅がWであり、H型の芯材36のパターンの繋ぎ部分の幅もWである場合を用いて説明する。なお、H型の芯材36のパターンの繋ぎ部分の幅はリソグラフィ法で形成可能であり、スリミングにより消失する幅でなければよい。
次に、図7(b)に示すように、芯材36の側面上に側壁37を形成する。X方向に延びる芯材36の+Y方向及び−Y方向には、隔離された芯材間38のパターンが形成される。
【0037】
そして、図7(c)に示すように、芯材36を除去する。これにより、芯材36が除去された部分には、H型のパターンが形成される。
その後、図5(b)及び(e)並びに(c)及び(f)に示す工程を行うことによって、H型のパターンに相当する配線40を形成することができる。
【0038】
次に、側壁法により、隔離されたパターンに相当する配線の形成方法について説明する。
図8(a)に示すように、芯材36のパターンとして、Y方向に延びる芯材36を形成する。芯材間38のパターンを、隔離された2つのパターンとする場合においては、隔離された2つのパターン間の領域を挟む芯材36のパターンに、2つのパターン間の領域に向かって突出した凸部42を形成する。芯材36における凸部42間の間隔L2を、芯材36の側面上における側壁37の厚さの2倍以下とする。間隔L2は、例えば、スリミングを用いる場合、リソグラフィー法により形成した後、スリミングにより細くなった幅である。
【0039】
そして、図8(b)に示すように、芯材36の側面上に側壁37を形成する。これにより、凸部42の側面上に形成された側壁37が凸部42の間の部分で結合し、その部分の芯材間38がY方向において隔離される。
【0040】
その後、図8(c)に示すように、芯材36を除去する。そして、図5(b)及び(e)並びに(c)及び(f)の工程を行うことにより、配線を形成する。これにより、隔離された芯材間38のパターンに相当する配線40を形成することができる。また、隔離された2本の配線40間の領域を挟む2本の配線には、2本の配線間の領域に向かって突出した凸部44が形成されている。
【0041】
また、図9(a)に示すように、芯材36のパターンを2つのパターンに隔離する場合においては、芯材36のパターンとして、Y方向に延びる芯材36を形成する。そして、隔離された2つのパターン間に位置する部分36aを、他の部分よりも細くする。部分36aのY方向における長さL2は芯材36の幅Wよりも短いことが好ましい。リソグラフィー法により形成した後、スリミングにより部分36aは消失してもよい。本例では、部分36aがスリミングにより消失した場合を例に挙げて説明する。
【0042】
そして、図9(b)に示すように、芯材36の側面上に側壁37を形成する。これにより、細くなった芯材36の両側の側面上に形成された側壁37は、部分36aにおいて側壁37の材料の膜厚の2倍以下になるので、部分36aで結合される。なお、スリミングにおいて細くされた芯材36の部分36aが残存する場合は、部分36aが細いので後の芯材36のエッチングにおいて除去されずに残留する。これにより、芯材36のパターンを隔離された2つのパターンとすることができる。一方、細くされた芯材36の部分を挟む芯材間38には、凹部43が形成される。
その後、図9(c)に示すように、芯材36を除去する。そして、図5(b)及び(e)並びに(c)及び(f)の工程を行うことにより、隔離された芯材36のパターンに相当する配線40を形成することができる。また、隔離された2本の配線間の領域を挟む2本の配線には、2本の配線間の領域に向かって突出した凸部44が形成されている。
【0043】
次に、前述したライン切パーツ14及びブリッジパーツ17を含む配線レイアウトに基づいた半導体装置の製造方法について説明する。
先ず、図10に示すように、前述した配線のレイアウトにおいて、第1のパターン11及び第1のパターン11同士を接続するブリッジパーツ17、または、第2のパターン12及び第2のパターン12同士を接続するブリッジパーツ17のいずれかを芯材36のパターンとして、絶縁膜32上に芯材36を形成する。その後、必要に応じてスリミングを行う。
例えば、本実施形態における図4における第2のパターン12及び第2のパターン12同士を接続するブリッジパーツ17を芯材36のパターンとして、絶縁膜32上に芯材36を形成する。
【0044】
隔離された芯材36のパターンとなる部分(領域20)においては、隔離される2つのパターン間に位置する部分36aを、他の部分よりも細くしている。隔離された芯材間38のパターンとなる部分(領域19)においては、隔離された2つのパターン間の領域を挟む2本の芯材36のパターに、その領域に向かって突出する凸部42を形成している。
【0045】
次に、図11に示すように、芯材36の側面上に側壁37を形成する。領域20においては、スリミングにより形成された側壁37が細い部分36aを消滅させるか、または、側壁37で挟まれた芯材36が後の芯材36のエッチングにより除去されないようにする。なお、スリミングにより消失させる場合は部分36aの長さを側壁37の材料の膜厚の2倍以下にする。領域19においては、凸部42の側面上に形成された側壁37同士が接続して、側壁間28が隔離される。
そして、図12に示すように、芯材36をエッチングにより除去する。
その後、図5(b)及び(e)並びに(c)及び(f)の工程を行う。
そして、図13に示すように、図4に示す配線レイアウトに基づいて形成された配線40を含む半導体装置1が製造される。
【0046】
本実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、H型のパターンの配線40及び隔離された配線40を含む半導体装置1を製造することができる。
また、芯材36パターン及び芯材間38パターンのどちらを用いても、H型の配線40及び隔離された配線40を形成することができる。よって、リソグラフィーの分解能による間隔の最小値より狭い配線間隔を含む自由な設計が可能となるので、高集積化した配線を含む半導体装置を製造することができる。
【0047】
次に、第1の実施形態に係る半導体装置1について説明する。
図5及び図13に示すように、半導体装置1は、半導体基板31と、半導体基板31上に設けられた配線40を含んでいる。
半導体装置1には、Y方向に延びる複数本の第1のパターン11に相当する複数本の配線51と、Y方向に延びる複数本の第2のパターン12に相当する複数本の配線52と、X方向に延び、第1のパターン11同士を接続する複数本のブリッジパーツ17に相当する複数本の配線53と、X方向に延び、第2のパターン12同士を接続する複数本のブリッジパーツ17に相当する複数本の配線54とが設けられている。
【0048】
XY平面において、Y方向に延び、X方向に第1の周期の1/2の周期で配置された複数本のラインを想定し、このラインに整数の番号を端から順番に付した場合に、配線51は、奇数番目のラインに配置され、配線52は、偶数番目のラインに配置されている。
また、配線53は、配線51同士を接続し、配線54は、配線52同士を接続している。そして、配線51及び配線53と、配線52及び配線54とは、相互に分離されている。
【0049】
また、領域19において、配線51のうちの2本は、Y方向に延びる同一のラインに配置されており、Y方向において相互に離隔し、その間に配線54が配置されていない。
また、領域20において、配線52のうちの2本は、Y方向に延びる同一のラインに配置されており、Y方向において相互に隔離し、その間に配線53が配置されていない。
【0050】
そして、X方向において、2本の配線51間の領域55を挟む2本の配線52には、領域55に向かって突出した凸部42が形成されている。
また、X方向において、2本の配線52間の領域56を挟む2本の配線51には、領域56に向かって突出した凸部42が形成されている。
【0051】
本実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、H型の配線40及び隔離された配線40を含み、リソグラフィーの分解能による間隔の最小値より狭い配線間隔を含む集積度が高い半導体装置を製造することができる。
【0052】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
先ず、第2の実施形態に係る側壁法によって形成される配線レイアウトの設計方法について説明する。
図14は、第2の実施形態に係る配線レイアウトの設計方法において使用するベースパターンを例示する平面図であり、
図15は、第2の実施形態において使用するレイアウトパーツを例示する平面図であり、(a)はライン切パーツを示し、(b)はYブリッジパーツを示し、(c)はXブリッジパーツを示し、(d)はコンタクト用フリンジを示し、
図16は、第2の実施形態において、ベースパターン上にブリッジパーツを配置した状態を例示する平面図である。
【0053】
図14に示すように、本実施形態に係るベースパターン60には、マトリックス状に配置された複数個の第1の点61とマトリックス状に配置された複数個の第2の点62が設けられている。
複数個の第1の点61は、Y方向には第2の周期で、X方向には第1の周期で、マトリックス状に配置されている。複数個の第2の点62は、Y方向には第2の周期で、X方向には第1の周期で、マトリックス状に配置されている。しかしながら、第2の点62は、第1の点に対してY方向には第2の周期の半周期ずれて配置され、X方向には第1の周期の半周期ずれて配置されている。
本実施形態において、第1の周期と第2の周期は同じ周期とされている。また、第1の点61及び第2の点62の形状は正方形とされ、一辺の長さが第1周期及び第2周期の1/4の長さaとされている。
【0054】
図15(a)に示すように、ライン切パーツ64は、四角部65を含んでいる。四角部65は、正方形の形状とされている。一辺の長さは、長さaとされている。
図15(b)に示すように、Yブリッジパーツ66は、Y架橋部67及び2つの四角部65を含んでいる。Y架橋部67は、Y方向に延びている。Y方向の長さは、長さaの5倍の長さ(5a)とされている。Y架橋部67の幅は、四角部65の一辺の長さと同じ長さaとされている。四角部65は、Y架橋部67のX方向における側面上の中央に設けられている。
【0055】
図15(c)に示すように、Xブリッジパーツ68は、X架橋部69及び2つの四角部65を含んでいる。X架橋部69は、X方向に延びている。X方向の長さは、長さaの5倍の長さとされている。X架橋部69の幅は、四角部65の一辺の長さと同じ長さaとされている。四角部65は、X架橋部69のY方向における側面上の中央に設けられている。
【0056】
図15(d)に示すように、コンタクト用フリンジ70は、コンタクト部71及び4つの四角部65を含んでいる。コンタクト部71は、四角形の形状とされ、Y方向の辺の長さは、Y架橋部67の長さと等しく長さaの5倍(5a)とされ、X方向の辺の長さは、X架橋部69の長さと等しく長さaの5倍とされている。4つの四角部65は、コンタクト部71の4辺の側面上における中央に設けられている。すなわち、四角部65の1対はX方向において同一線上にあり、四角部65のもう1対はY方向において同一線上にある。
【0057】
図16に示すように、Yブリッジパーツ66を、Y方向に隣り合う第1の点61間及び第2の点62間に配置する。次に、Xブリッジパーツ68を、X方向に隣り合う第1の点61間及び第2の点62間に配置する。すなわち、X架橋部69、Y架橋部67の端部を第1の点61、または、第2の点62に重なるように配置する。
【0058】
さらに、コンタクト用フリンジ70を、一つの第2の点62を基準にして、コンタクト部71の四隅が第2の点62を取り囲むように配置された4つの第1の点61に重なるように配置する。なお、コンタクト用フリンジ70は、一つの第1の点61を基準にして、コンタクト部71の四隅が第1の点61を取り囲むように配置された4つの第2の点62に重なるように配置することもできる。
必要があれば、ライン切パーツ64を、Y架橋部67及びX架橋部69における隔離しようとする部分に配置する。
このようにして、側壁法によって形成される配線レイアウトが製造される。
【0059】
本実施形態に係る配線レイアウトの設計方法によれば、ベースパターン60として、2次元のマトリックス状に配置された複数の点を含むパターンを用いているため、配線レイアウトの高集積化を図りつつ、一方向に延びたパターンにとらわれない、より自由な設計が可能となる。
また、本実施形態によれば、第1の点同士61を接続したXブリッジパーツ68及びYブリッジパーツ66と、第2の点同士を接続したXブリッジパーツ68及びYブリッジパーツ66とは、相互に分離されたパターンとなる。したがって、側壁法によって形成される配線レイアウトとすることができる。
【0060】
次に、第2の実施形態の変形例に係るベースパターンについて説明する。
図17は、第2の実施形態の変形例に係るベースパターンを例示する平面図である。
図17に示すように、ベースパターン72には、第2の点62をXブリッジパーツ68及びYブリッジパーツ66により接続した格子状のパターンと、それぞれの格子の中央に配置された第1の点61とが設けられている。
ベースパターン72における所定の位置に、ライン切パーツ64、Xブリッジパーツ68、Yブリッジパーツ66及びコンタクト用フリンジ70を配置する。これにより、配線レイアウトが製造される。
【0061】
本変形例によれば、Xブリッジパーツ68及びYブリッジパーツ66を、第1の点61同士を接続するように配置すればよく、第2の点62上に、Xブリッジパーツ68及びYブリッジパーツ66を配置する必要がない。よって、ブリッジパーツを配置する工程を削減することができる。なお、コンタクト用フリンジ70は、コンタクト部71の中心部を第1の点61、第2の点62のどちらにも重ねて配置することが出来る。図17の場合において、コンタクト用フリンジ70のコンタクト部71の中心部を第2の点62に重ねた場合、コンタクト用フリンジ70の四角部65によって、第2の点62に接続されたXブリッジパーツ68及びYブリッジパーツ66が切り離される。
【0062】
次に、側壁法によって形成される配線レイアウトの設計を支援するプログラムについて説明する。
本実施形態に係るプログラムは、コンピュータに以下に示す手順を実行させる。
先ず、表示手段に、ベースパターン60を表示させる手順を実行させる。ベースパターン60は、Y方向には第2の周期で、X方向には第1の周期で、マトリックス状に配置された複数個の第1の点61と、Y方向には第2の周期で、X方向には第1の周期でマトリックス状に配置された複数個の第2の点62であって、第2の点62は、第1の点に対してY方向には第2の周期の半周期ずれて配置され、X方向には第1の周期の半周期ずれて配置された第2の点62とが設けられている。
また、表示手段に、ライン切パーツ64、Xブリッジパーツ68、Yブリッジパーツ66及びコンタクト用フリンジ70を表示させる手順を実行させる。また、コンピュータは、表示手段において、設計者がレイアウトし易いように、点1の点61と第2の点62、または第2の点を繋げた格子状のパターンを異なる色に塗り分けたり、異なるハッチングを施したりすることが好ましい。
【0063】
次に、設計者が、入力手段を介して、例えばマウスのドラッグ操作により、表示手段に表示されたベースパターン60におけるY方向に隣り合う2個の第1の点61間の所定の位置に、Yブリッジパーツ66が配置されたときに、コンピュータはこれら2個の第1の点61同士を接続する手順を実行させる。
【0064】
また、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン60におけるX方向に隣り合う2個の第1の点61間の所定の位置に、Xブリッジパーツ68が配置されたときに、コンピュータはこれら2個の第1の点61同士を接続する手順を実行させる。
同様に、コンピュータは2個の第2の点62間についてもXブリッジパーツ68及びYブリッジパーツ66による接続する手順を実行させる。すなわち、表示手段に表示されたベースパターン60におけるY方向に隣り合う2個の第2の点62間の所定の位置に、Yブリッジパーツ66が配置されたときに、コンピュータはこれら2個の第2の点62同士を接続する手順を実行させ、表示手段に表示されたベースパターン60におけるX方向に隣り合う2個の第2の点62間の所定の位置に、Xブリッジパーツ68が配置されたときに、コンピュータはこれら2個の第2の点62同士を接続する手順を実行させる。
【0065】
さらに、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示された以下の4つの第1の点61、すなわち、一つの第1の点61及び一つの第1の点61を基準にして、X方向に隣り合う第1の点61の2つの点、並びに、これら2つの第1の点61とY方向に隣り合う2つの第1の点61上に、コンタクト用フリンジ70が配置されたときに、これら4つの第1の点61上に、コンピュータはコンタクト用フリンジを配置する手順を実行させる。
また、設計者が、入力手段を介して、ライン切パーツ64を、Y架橋部67及びX架橋部69における隔離しようとする部分に配置されたとき、コンピュータはその部分を隔離した2つの配線に置き換える手順を実行させる。
このようにして、側壁法によって形成される配線レイアウトが製造される。
【0066】
本実施形態に係るプログラムによれば、配線レイアウトの設計をコンピュータに支援させることができるので、側壁法によって形成可能な配線レイアウトの設計に要する時間を短縮することができる。
なお、設計者が複数個のXブリッジパーツ68などを配置した後に、表示手段に表示された変換ボタンをクリックすることにより、プログラムが一括してパターンに置き換える手順を実行してもよい。その結果、設計者は、各パーツが表示された状態でその他のパーツを配置することができるので、レイアウトし易い。
【0067】
次に、側壁法による配線レイアウトに基づいて形成された配線を含む半導体装置の製造方法について説明する。
図18(a)〜(d)は、第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する平面図である。
先ず、図18(a)に示すように、前述した配線のレイアウトにおいて、第1の点61同士を接続するYブリッジパーツ66及びXブリッジパーツ68、または、第2の点62同士を接続するYブリッジパーツ66及びXブリッジパーツ68のいずれかを芯材36のパターンとして、絶縁膜32上に芯材36を形成する。
例えば、本実施形態における図16において、第1の点61同士を接続するYブリッジパーツ66及びXブリッジパーツ68を芯材36のパターンとして、絶縁膜32上に芯材36を形成する。また、必要に応じて、芯材36をスリミングする。
【0068】
次に、図18(b)に示すように、芯材36の側面上に側壁37を形成する。なお、芯材36幅と側壁37の膜厚の関係は第1の実施形態と同じである。
そして、図18(c)に示すように、芯材36をエッチングにより除去する。
その後、図5(b)及び(e)並びに(c)及び(f)の工程を行う。
このようにして、図18(d)に示すように、上述の配線レイアウトに基づいて形成された配線を含む半導体装置2が製造される。
【0069】
本実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、芯材36パターン及び芯材間38パターンのどちらを用いても、H型の配線40及び隔離された配線40を形成することができる。よって、リソグラフィーの分解能による間隔の最小値より狭い配線間隔を含む自由な設計が可能となるので、高集積化した配線を含む半導体装置を製造することができる。 特に、芯材36から側壁37を計算して配線の設計をするのではなく、最終のレイアウトを中心に配線の設計ができる。その結果、設計効率が格段に向上する。
【0070】
次に、本実施形態に係る半導体装置2について説明する。
半導体装置2には、第1の点61同士を接続するYブリッジパーツ66に相当する複数本の配線81と、第2の点62同士を接続するYブリッジパーツ66に相当する複数本の配線82と、第1の点61同士を接続するXブリッジパーツ68に相当する複数本の配線83と、第2の点62同士を接続するXブリッジパーツに相当する複数本の配線84とが設けられている。
【0071】
XY平面において、Y方向に延び、X方向に第1の周期の1/2の周期で配置された複数本の第1のラインを想定し、この第1のラインに整数の番号を端から順番に付し、XY平面において、X方向に延び、Y方向に第2の周期の1/2の周期で配置され、第1のラインと交差する複数本の第2のラインを想定し、この第2のラインに整数の番号を端から順番に付した場合に、配線81は、奇数番目の第1のラインに配置され、配線82は、偶数番目の第1のラインに配置されている。また、配線83は、奇数番目の第2のラインに配置され、配線84は、偶数番目の第2のラインに配置されている。
【0072】
そして、少なくとも1本の配線81は、配線83と接続しており、少なくとも1本の配線82は、配線84と接続している。さらに、配線81及び配線83と、配線82及び配線84とは、相互に分離されている。
【0073】
本実施形態に係る半導体装置2は、H型の配線及び隔離された配線を含み、リソグラフィーの分解能による間隔の最小値より狭い配線間隔を含んでいるので、集積度が高い。
【0074】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。
本実施形態は、2回側壁法によって形成される配線レイアウトの設計方法についての実施形態である。
先ず、本実施形態に係る配線レイアウトの設計方法について説明する。
図19は、第3の実施形態に係る配線レイアウトの設計方法において使用するベースパターンを例示する平面図である。
図20は、第3の実施形態において使用するレイアウトパーツを例示する平面図であり、(a)はライン切パーツを示し、(b)〜(d)はブリッジパーツを示す。
図21は、第3の実施形態において、ベースパターン上にブリッジパーツ及びライン切パーツを配置した状態を例示する平面図である。
図22は、第3の実施形態において、パターン及びブリッジパーツを3色分けした状態を例示する平面図である。
【0075】
先ず、本実施形態において使用するベースパターン及び各パーツについて説明する。
図19に示すように、本実施形態において使用するベースパターン90には、一方向に延びる複数本の第1のパターン91、一方向に延びる複数本の第2のパターン92及び一方向に延びる複数本の第3のパターン93が設けられている。
本実施形態においても、ベースパターン90を説明するために、前述の第1の実施形態と同様なXY直交座標系を採用する。このXY直交座標系においては、第1のパターン91、第2のパターン92及び第3のパターン93が延びる方向のうち、図面の上方を+Y方向、その逆方向を−Y方向とする。「+Y方向」及び「−Y方向」を総称して「Y方向」ともいう。+Y方向から時計の針が回転する方向に90度回転した方向を+X方向、その逆方向を−X方向とする。「+X方向」及び「−X方向」を総称して「X方向」ともいう。
【0076】
第1のパターン91は、Y方向に延び、X方向に沿って第1の周期で配置されている。第1のパターン91の+Y方向の端を端91aといい、第1のパターン91の−Y方向の端を端91bという。
第2のパターン92は、Y方向に延び、第1のパターン91間の中央に、それぞれ1本ずつ配置されている。したがって、第2のパターン92は、X方向に第1の周期で配置されている。また、第2のパターン92における+Y方向の端は、X方向に延びる水平パターン94に接続されている。第2のパターン92における−Y方向の端は、X方向に延びる水平パターン95に接続されている。
【0077】
第3のパターン93は、Y方向に延び、隣り合う第1のパターン91及び第2のパターン92間の中央に、それぞれ1本ずつ配置されている。したがって、第3のパターン93は、X方向に第1の周期の1/2周期で配置されている。また、1本の第1のパターン91を挟んで隣り合う2本の第3のパターン93における+Y方向の端93a同士は、端91aと水平パターン94との間に設けられたX方向に延びる水平パターン96によって接続されている。1本の第1のパターン91を挟んで隣り合う2本の第3のパターン93における−Y方向の端93b同士は、端91bと水平パターン95との間に設けられたX方向に延びる水平パターン97によって接続されている。すなわち、第3のパターン93は1本の第1のパターン91を取り囲むように配置されている。
本実施形態において、第1のパターン91、第2のパターン92及び第3のパターン93の幅は、第1の周期の1/8の長さとされている。この長さを長さaという。また、第1のパターン91と第3のパターン93の間、第2のパターン92と第3のパターン93の間も長さaである。
【0078】
図20(a)に示すように、ライン切パーツ98は、四角部99を含んでいる。
四角部99は、第1のパターン91及び第2のパターン92の幅の長さaを各辺の長さとする正方形の形状とされている。
ライン切パーツ98は、第1のパターン91及び第2のパターン92上に配置することができる。第3のパターン93上には、配置することができない。
【0079】
図20(b)に示すように、ブリッジパーツ100は、架橋部101及び2つの四角部99を含んでいる。架橋部101は、X方向に延びている。架橋部101のX方向の長さは、長さaの長さとされている。架橋部101の幅は、長さaとされている。四角部99は、架橋部101の+Y方向及び−Y方向に面した側面上の中央部に設けられている。
ブリッジパーツ100は、1本の第1のパターン91または第2のパターン92を挟んだ2本の第3のパターン93間に配置することができる。
【0080】
図20(c)に示すように、ブリッジパーツ102は、2本の架橋部101及び5個の四角部99を含んでいる。2本の架橋部101は、X方向に延び、Y方向に並んで配置されている。2本の架橋部101の間における中央部及び両端には、合計3個の四角部99が設けられている。+Y方向側の架橋部101の+Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。−Y方向側の架橋部101の−Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。すなわち、四角部99は、架橋部101のX方向における中央部において、Y方向に一直線に並んでいる。また、四角部99は、架橋部101間においてX方向に一直線に並んでいる。
ブリッジパーツ102は、1本の第1のパターン91または第2のパターン92を挟んだ2本の第3のパターン93間に配置することができる。すなわち、架橋部101の端部を第3のパターン93に重ねることにより、隣接する第3のパターン同士を接続させると共に、架橋部101が横切る第1のパターン91または第2のパターン92をY方向において分断する。
【0081】
図20(d)に示すように、ブリッジパターン103は、1本の大架橋部104、2本の架橋部101及び8個の四角部を含んでいる。1本の大架橋部104は、長さaの9倍の長さ(9a)とされている。大架橋部104の幅は、長さaとされている。大架橋部104の+Y方向側及び−Y方向側には、架橋部101が設けられている。大架橋部104のX方向における中心と、架橋部101のX方向における中心は、X方向において一致している。大架橋部104の+Y方向側の架橋部101と大架橋部104との間において、+Y方向側の架橋部101の側面上の中央部及び両端に合計3個の四角部99が設けられている。大架橋部104の−Y方向側の架橋部101と大架橋部104との間において、−Y方向側の架橋部101の側面上の中央部及び両端に合計3個の四角部99が設けられている。+Y方向側の架橋部101の+Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。−Y方向側の架橋部101の−Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。すなわち、四角部99は、大架橋部104及び架橋部101のX方向における中央部において、Y方向に一直線に並んでいる。また、四角部99は、大架橋部104と架橋部101の間においてX方向に一直線に並んでいる。
ブリッジパーツ103は、1本の第1のパターン91または第2のパターン92及び2本の第3のパターン93を挟んだ2本の第2のパターン92または第1のパターン91間に配置することができる。すなわち、大架橋部104の端部を第1のパターンに重ね、かつ、架橋部101の端部を第3のパターン93に重ねることにより、隣接する第1のパターンを接続させると共に、大架橋部104が横切る第2のパターン92、第3のパターン93をY方向において分断しつつ、第2のパターン92は架橋部101でX方向に接続する。
【0082】
次に、上述の各パーツをベースパターン90上に配置して配線レイアウトを設計する方法について説明する。
図21に示すように、ライン切パーツ98の四角部99を、第1のパターン91においてY方向に分断しようとする部分、例えば領域105における第1のパターン91上に配置する。
また、X方向に第2のパターン92を挟んで隣接する第3のパターン93を接続する場合、ブリッジパーツ100を、接続しようとする第3のパターン93間、例えば、領域106における1本の第2のパターン92を挟んで隣り合う2本の第3のパターン93間に配置する。その場合、架橋部101は、第2のパターン92を跨ぐように配置される。四角部99は、第2のパターン92上に配置される。
さらに、X方向に第1のパターン91を挟んで隣接する第3のパターン93を接続する場合、ブリッジパーツ102を、接続しようとする第3のパターン93間、例えば、領域107における1本の第1のパターン91を挟んで隣り合う2本の第3のパターン93間に配置する。その場合、2本の架橋部101は、第1のパターン91を跨ぐように配置される。四角部99は、第1のパターン91及び第2のパターン92上に配置される。
【0083】
また、X方向に隣接する第1のパターン91を接続する場合、ブリッジパーツ103における大架橋部104を、接続しようとする第1のパターン91間、例えば、領域108における1本の第2のパターン92及び2本の第3のパターン93を挟んで隣り合う2本の第1のパターン91間に配置する。この場合、2本の架橋部101は、第2のパターン92を跨ぐように配置される。四角部99は、第2のパターン92及び第3のパターン93上に配置される。
コンピュータは、ライン切パーツ98、ブリッジパーツ100、ブリッジパーツ102及びブリッジパーツ103が配置された第1のパターン91、第2のパターン92及び第3のパターン93を、所定のパターンに置き換える。ここで、置き換えるとは、コンピュータが各パーツを第1及び第2のパターンに視覚的に置き換えることである。
【0084】
図22に示すように、コンピュータはライン切パーツ98が配置された第1のパターン91を、Y方向において相互に隔離し、その間にブリッジパーツが配置されない2つのパターンに置き換える(領域105)。
一方、コンピュータはブリッジパーツ100が配置された第3のパターン93を、X方向に延び、2本の第3のパターン93同士を接続するパターンに置き換えるとともに、ブリッジパーツ100と交差した1本の第2のパターン92をブリッジパーツ100を挟みブリッジパーツ100と接しない2つのパターンに置き換える(領域106)。
【0085】
また、ブリッジパーツ102が配置された2本の第3のパターン93を、Y方向においてそれぞれが相互に隔離し、+Y方向側に隔離された2本の第3のパターン同士を接続するX方向に延びたパターンと、−Y方向側に隔離された2本の第3のパターン同士を接続するX方向に延びたパターンに置き換えるとともに、ブリッジパーツ102と交差した1本の第1のパターン91をブリッジパーツ102を挟みブリッジパーツ102と接しない2つのパターンに置き換える(領域107)。
さらに、ブリッジパーツ103が配置された第1のパターン91を、X方向に延び、2本の第1のパターン91同士を接続する1本のパターンに置き換える。また、ブリッジパーツ103に交差する2本の第3のパターン93を、それぞれ、ブリッジパーツ103を挟みブリッジパーツ103と接しない2つのパターンに置き換える。ブリッジパーツ103と交差した1本の第2のパターン91をブリッジパーツ103を挟みブリッジパーツ103と接しない2つのパターンに置き換える(領域108)。
この後、図22のレイアウトパターンを実際のマスクデータに変換する。この変換は、変換ツールがインストールされたコンピュータ等により自動的に行われる。例えば、コンピュータが第3のパターン93を芯材に対応するように変換する場合、コンピュータは第3のパターン93が配置された部分が芯材となるマスクデータに変換し、第1のパターン91、第2のパターン92を削除するように変換する。
以下、第3のパターン93の部分に芯材を形成するレイアウトパターンを例に挙げて説明する。コンピュータは第1のパターン91おけるライン切パーツ98が配置された部分(領域105)は、図38(a)に示される芯材パターンとなるマスクデータに変換する。同様に、コンピュータは第3のパターン93におけるブリッジパーツ100が配置された部分(領域106)は、図32(a)に示される芯材パターンとなるマスクデータに置き換える。
コンピュータは第3のパターン93におけるブリッジパーツ102が配置された部分(領域107)を、図24(a)に示される芯材パターンとなるマスクデータに置き換える。コンピュータは第1のパターン91におけるブリッジパーツ103が配置された部分(領域108)を、図28(a)に示される芯材パターンとなるマスクデータに置き換える。
【0086】
このようにして置き換えた結果、第1のパターン91及び第1のパターン91同士を接続するブリッジパーツ103の大架橋部104、第2のパターン92、並びに第3のパターン93及び第3のパターン93同士を接続するブリッジパーツ100、102とは、相互に分離されたパターンとなる。
このようにして、側壁法によって形成される配線レイアウトを設計することができる。
【0087】
次に、本実施形態に係る配線レイアウトの設計方法の効果について説明する。
本実施形態に係る配線レイアウトの設計方法によれば、ブリッジパーツ100、102及び103によって一方向に延びる2本のパターンを接続したH型の接続パターンを含む配線レイアウトを設計することができる。
また、一方向において、相互に隔離された配線となるパターンを含む配線レイアウトを設計することができる。
【0088】
さらに、第1のパターン91及び第1のパターン91同士を接続するブリッジパーツ103の大架橋部104と、第2のパターン92及び第2のパターン92同士を接続するブリッジパーツ103の大架橋部104と、第3のパターン93並びに第3のパターン93同士を接続するブリッジパーツ100、ブリッジパーツ102及びブリッジパーツ103の架橋部101とは、相互に分離されたパターンとなるので、第1のパターン91及び第1のパターン91同士を接続するブリッジパーツ103の大架橋部104、または、第2のパターン92及び第2のパターン92同士を接続するブリッジパーツ103の大架橋部104のいずれか1方を、側壁を2回形成する2回側壁法によって形成される配線レイアウトの芯材のパターンとすることができる。よって、側壁法により形成される配線レイアウトにおいて、H型の配線及び隔離された配線を含む自由な設計が可能となり、配線レイアウトの高集積化を図ることができる。
【0089】
次に、側壁法によって形成される配線レイアウトの設計を支援するプログラムについて説明する。
本実施形態に係るプログラムは、コンピュータに以下に示す手順を実行させる。
先ず、コンピュータが、表示手段、例えばディスプレイ上に、ベースパターン90を表示させる手順を実行させる。ベースパターン90は、図19に示すように、Y方向に延び、X方向に第1の周期で配置された複数本の第1のパターン91、Y方向に延び、第1のパターン91間の中央にそれぞれ配置された複数本の第2のパターン92、及び、Y方向に延び、隣り合う第1のパターン91及び第2のパターン92間の中央にそれぞれ配置された複数本の第3のパターン93が設けられたベースパターン90である。
また、コンピュータが、表示手段において、設計者がレイアウトし易いように、第1のパターン91と第2のパターン92、第3のパターン93を異なる色に塗り分けたり、異なるハッチングを施したりすることが好ましい。
また、コンピュータが、ライン切パーツ98、ブリッジパーツ100、ブリッジパーツ102及びブリッジパーツ103を表示させる手順を実行させる。
【0090】
次に、設計者が、入力手段、例えばマウス等のポインティングデバイスを介して、表示手段に表示されたベースパターン90における1本の第1のパターン91または1本の第2のパターン92を挟んで隣り合う2本の第3のパターン93間の所定の位置に、前述したブリッジパーツ100を配置する。その後、コンピュータが、2本の第3のパターン93同士を接続すると共に、1本の第1のパターン91または1本の第2のパターン92をブリッジパーツ100を挟みブリッジパーツ100と接しない2つのパターンに置き換える手順を実行する。
また、設計者が入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン90における1本の第1のパターン91または1本の第2のパターン92を挟んで隣り合う2本の第3のパターン93間の所定の位置に、前述したブリッジパーツ102を配置する。その後、コンピュータが、2本の第3のパターン93を、Y方向においてそれぞれが相互に隔離し、+Y方向側に隔離された2本の第3のパターン同士を接続するX方向に延びたパターンと、−Y方向側に隔離された2本の第3のパターン同士を接続するX方向に延びたパターンに置き換えるとともに、ブリッジパーツ102と交差した1本の第1のパターン91または第2のパターン92をブリッジパーツ102を挟みブリッジパーツ102と接しない2つのパターンに置き換える手順を実行する。
【0091】
さらに、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン90における1本の第1のパターン91及び2本の第3のパターン93を挟んで隣り合う2本の第2のパターン92間の所定の位置に、前述したブリッジパーツ103を配置する。その後、コンピュータが、2本の第2のパターン92同士を接続し、ブリッジパーツ103に交差する2本の第3のパターン93を、それぞれ、ブリッジパーツ103を挟みブリッジパーツ103と接しない2つのパターンに置き換えるとともに、1本の第1のパターン91をブリッジパーツ103を挟みブリッジパーツ103と接しない2つのパターンに置き換える手順を実行する。
【0092】
また、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン90における1本の第2のパターン92及び2本の第3のパターン93を挟んで隣り合う2本の第1のパターン92間の所定の位置に、前述したブリッジパーツ103を配置する。その後、コンピュータが、2本の第1のパターン91同士を接続し、ブリッジパーツ103に交差する2本の第3のパターン93を、それぞれ、ブリッジパーツ103を挟みブリッジパーツ103と接しない2つのパターンに置き換えるとともに、1本の第2のパターン92をブリッジパーツ103を挟みブリッジパーツ103と接しない2つのパターンに置き換える手順を実行する。
【0093】
さらに、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン90における第1のパターン91上の所定の位置に、前述したライン切パーツ98を配置する。その後、コンピュータが、第1のパターン91は、Y方向において相互に隔離し、その間にブリッジパーツ100、ブリッジパーツ102及びブリッジパーツ103が配置されない2つのパターンに置き換える手順を実行する。
また、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン90における第2のパターン92上の所定の位置に、前述したライン切パーツ98を配置する。その後、コンピュータが、第2のパターン92は、Y方向において相互に隔離し、その間にブリッジパーツ100、ブリッジパーツ102及びブリッジパーツ103が配置されない2つのパターンに置き換える手順を実行する。
【0094】
このようにして、側壁を2回形成する2回側壁法によって形成される配線レイアウトの設計を支援するプログラムによって、図22に示すような配線レイアウトの設計の支援をコンピュータに実行させることができる。
なお、設計者が複数個のパーツを配置した後に、表示手段に表示された変換ボタンをクリックすることにより、プログラムが一括してパターンに置き換える手順を実行してもよい。その結果、設計者は、各パーツが表示された状態でその他のパーツを配置することができるので、レイアウトし易い。
【0095】
次に、本実施形態に係るプログラムの効果について説明する。
本実施形態に係るプログラムによれば、配線レイアウトの設計をコンピュータに支援させることができるので、側壁法によって形成可能な配線レイアウトの設計に要する時間を短縮することができる。
特に、2回側壁法における芯材から1回目側壁を考慮し、1回目の側壁からさらに2回目の側壁を考慮して設計することはほぼ不可能に近い。一方、本実施形態に係るプログラムによれば最終のレイアウトを中心に配線の設計ができる。その結果、設計効率が格段に向上する。
【0096】
次に、2回側壁法による配線の製造方法について説明する。
図23(a)〜(d)は、第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図であり、(e)〜(h)は、それぞれ(a)〜(d)に示すB−B’面による工程断面図である。
図24〜図39は、第3の実施形態に係る側壁法による配線の製造方法を例示する工程平面図である。
【0097】
先ず、図23(a)及び(e)に示すように、半導体基板31上に、絶縁膜32を形成する。その後、絶縁膜32上に、芯材36となる材料の膜を形成する。さらに、芯材36となる材料の膜上に、レジスト膜(図示せず)を形成する。次に、レジスト膜をリソグラフィー法によりパターニングする。パターニングは、レジスト膜上に設置されたマスク(図示せず)に露光光を照射して行う。この時、レジスト膜に形成されたパターンの幅はリソグラフィーの最小加工寸法値になる場合が多い。
そして、パターニングされたレジスト膜をマスクとして芯材36となる材料の膜をエッチングする。これにより、芯材36が形成される。芯材36は、必要に応じてスリミングして細くする。ここで最終的な芯材36の幅は、配線レイアウトにおける長さaの3倍とほぼ等しくなる。
【0098】
次に、芯材36の側面上に側壁37を形成する。側壁37は、例えば、芯材36を覆うように側壁37となる材料の膜を半導体基板31上に形成した後、異方性エッチングを行って側壁37となる材料の膜の平坦部を除去し、芯材36の側面上の部分を残留させることにより形成する。その結果、側壁37は、上面視した場合、芯材36を囲むような閉ループ形状となる。側壁37となる材料の膜の厚さを、隣り合う芯材36間の間隔の1/4の長さより小さくする。これにより、芯材36の相互間における側壁37と側壁37との間に隙間が形成される。この隙間を以後、「芯材間38」という。その結果、芯材間38の長さは、配線レイアウトにおける長さaの幅の3倍とほぼ等しくなる。
【0099】
その後、図23(b)及び(f)に示すように、芯材36を除去する。そして、必要に応じ、側壁37をスリミングする。ここで最終的な側壁37の幅は、配線レイアウトにおける長さaとほぼ等しくなる。その後、側壁37の側面上に2回目の側壁45を形成する。その結果、側壁45は側壁37の両側を囲むような2つの閉ループ形状となる。側壁45は、例えば、側壁37を覆うように側壁45となる材料の膜を半導体基板31上に形成した後、異方性エッチングを行って側壁45となる材料の膜の平坦部を除去し、側壁45の側面上の部分を残留させることにより形成する。
【0100】
そして、図23(c)及び(g)に示すように、側壁37を除去する。芯材36が存在していた領域における側壁45間の隙間を以後、「芯材領域46」という。芯材間38における側壁45間の領域を以後、「芯材間領域47」という。側壁37が存在していた領域における側壁45間の領域を以後、「側壁間領域48」という。ここで、側壁間領域48の幅は、配線レイアウトにおける長さaとほぼ等しくなる。その後、側壁45をマスクとして、絶縁膜32にエッチングを施すことにより、絶縁膜32を選択的に除去して凹部39を形成する。なお、必要に応じて、ループカット工程を行う。
【0101】
そして、図23(d)及び(h)に示すように、側壁45を除去する。その後、凹部39を埋め込むように絶縁膜32上に導電性材料を堆積させる。そして、絶縁膜32の上面が露出するまで導電性材料を平坦化し、凹部39内に導電性材料を埋め込む。このようにして、凹部39に埋め込まれた配線40が形成される。
凹部39に埋め込まれた導電性材料からなる配線40が延びる方向に直交する方向に隣り合う配線40同士の間隔の長さは、レジスト膜34をパターニングする際に用いたリソグラフィー法により分離できるパターンの最小間隔の長さより小さくなっている。
側壁間領域48の配線40は、芯材領域46の配線40と芯材間領域47の配線40との間に形成される。
【0102】
次に、ブリッジパーツ100、ブリッジパーツ102及びブリッジパーツ103に相当する配線40の形成方法について説明する。これは、芯材領域46の配線40を切断して芯材間領域47及び側壁間領域48の配線40を接続するものである。
先ず、ブリッジパーツ100に相当する配線40の形成方法について説明する。
【0103】
図24(a)に示すように、芯材36のパターンとして、2本のY方向に延びるパターンの間に、途中で隔離された2つの芯材36のパターンを形成する。
途中で隔離された2つの芯材36のパターンは、このような芯材36と同様の形状をしたマスクを用いて、リソグラフィー法により形成する。
【0104】
次に、図24(b)に示すように、芯材36の幅をスリミングしてWとする。そして、途中で隔離された芯材36のパターンにおいて、Y方向に隔離された間隔L3を、側壁37で埋まる間隔、すなわち、側壁37の材料からなる膜の厚さの2倍以下の長さとする。そして、芯材36の側面上に側壁37を形成する。これにより、隔離された芯材36の隙間が側壁37によって埋められる。また、隔離された芯材36の隙間に形成された側壁37は、隔離された芯材36の両側の側壁37と結合してH型の形状となる。
【0105】
その後、図24(c)に示すように、芯材36を除去する。隔離された芯材36が除去された部分には、隔離された配線40のパターンが形成される。
そして、図25(a)に示すように、側壁37をスリミングする。その後、側壁37の側面上に側壁45を形成する。
【0106】
次に、図25(b)に示すように、側壁37を除去する。
その後、図23(c)及び(g)並びに(d)及び(h)に示す工程を行うことによって、図25(c)に示すように、側壁間領域48には、H型の配線40のパターンが形成される。芯材領域46には、隔離された配線40のパターンが形成される。芯材間領域47は、Y方向に延びる配線40のパターンが形成される。
【0107】
次に、ブリッジパーツ102に相当する配線40の形成方法について説明する。芯材領域46の配線40を切断して、側壁間領域48の配線を2本接続する場合について説明する。
【0108】
図26(a)に示すように、芯材36のパターンとして、2本のY方向に延びるパターンの間に、途中で隔離された2つの芯材36のパターンを形成する。
次に、図26(b)に示すように、芯材36の幅をスリミングしてWとする。
そして、芯材36の側面上に側壁37を形成する。隔離された芯材36の隙間が側壁37によっては埋められない。
その後、図26(c)に示すように、芯材36を除去する。
【0109】
そして、図27(a)に示すように、側壁37をスリミングする。ここで、側壁37のY方向に隔離された間隔L4を、側壁37及び側壁45で埋まる間隔、すなわち、側壁37の材料からなる膜の厚さの2倍及び側壁45の材料からなる膜の厚さの2倍以下の長さとする。その後、側壁37の側面上に側壁45を形成する。これにより、隔離された芯材36の隙間が側壁37及び側壁45によって閉じられる。
【0110】
次に、図27(b)に示すように、側壁37を除去する。
その後、図23(c)及び(g)並びに(d)及び(h)に示す工程を行うことにより、図27(c)に示すように、ブリッジパーツ102に相当する配線40のパターンを形成することができる。芯材領域46には、隔離された配線40のパターンが形成される。芯材間領域47は、Y方向に延びる配線40のパターンが形成される。
【0111】
次に、ブリッジパーツ103に相当する配線40の形成方法について説明する。芯材領域46の配線40を切断し、芯材間領域47の配線40を接続するとともに、側壁間領域48の配線40を2本接続する場合について説明する。
【0112】
図28(a)に示すように、芯材36のパターンとして、2本のY方向に延びるパターンの間に、途中で隔離された2つの芯材36のパターンを形成する。
次に、図28(b)に示すように、芯材36の幅をスリミングしてWとする。また、途中で隔離された芯材36のパターンにおいて、Y方向に隔離された間隔L5を、側壁37及び側壁45で埋まらない間隔、すなわち、側壁37の材料からなる膜の厚さの2倍及び側壁45の材料からなる膜の厚さの2倍以上の長さとする。
そして、芯材36の側面上に側壁37を形成する。隔離された芯材36の隙間が側壁37によって埋められない。
その後、図28(c)に示すように、芯材36を除去する。隔離された芯材36が除去された部分には、隔離された配線40のパターンが形成される。
【0113】
そして、図29(a)に示すように、側壁37をスリミングする。その後、側壁37の側面上に側壁45を形成する。隔離された芯材36が形成されていた隙間は、側壁37及び側壁45によって埋められない。隔離された芯材36が形成されていた隙間は、Y方向に延びる側壁45間の隙間と結合して、H型の形状となる。
次に、図29(b)に示すように、側壁37を除去する。
その後、図23(c)及び(g)並びに(d)及び(h)に示す工程を行う。これにより、ブリッジパーツ103に相当する配線40を形成することができる。芯材領域46には、隔離された配線40のパターンが形成される。芯材間領域46には、H型の配線40のパターンが形成される。
【0114】
次に、ブリッジパーツ100、ブリッジパーツ102及びブリッジパーツ103に相当する配線40のもう一つの形成方法について説明する。この方法は、前述の芯材領域46の配線40を切断するものとは逆の方法で、芯材間領域47の配線40を切断するものである。
【0115】
先ず、ブリッジパターン100に相当する配線40の形成方法について説明する。
図30(a)に示すように、芯材36のパターンとして、Y方向に延びる芯材36を形成する。芯材間領域47のパターンを、隔離された2つのパターンとする場合においては、隔離された2つのパターン間の領域を挟む芯材36のパターンに、2つのパターン間の領域に向かって突出した凸部42を形成する。
【0116】
そして、図30(b)に示すように、芯材36における凸部42間の間隔L6を、1回目の側壁37で埋まる間隔、すなわち、芯材36の側面上における側壁37の厚さの2倍以下とする。その後、芯材36の側面上に側壁37を形成する。これにより、凸部42の側面上に形成された側壁37がその部分で合体し、その部分の芯材間38が隔離される。芯材間38を隔離したX方向に延びる側壁37と、芯材36の側面に形成された側壁37とは、結合してH型の形状となる。
【0117】
その後、図30(c)に示すように、芯材36を除去する。
次に、図31(a)に示すように、側壁37をスリミングし、側壁37の側面上に側壁45を形成する。
そして、図31(b)に示すように、側壁37を除去する。側壁37が除去された部分にH型の配線パターンが形成される。
その後、図23(c)及び(g)並びに(d)及び(h)に示す工程を行うことによって、図31(c)に示すように、側壁間領域48にはH型の配線40のパターンを形成することができる。芯材領域46には、Y方向に延びる配線40のパターンが形成される。芯材間領域48には、Y方向に隔離された配線40のパターンが形成される。
【0118】
次に、ブリッジパターン102に相当する配線40の形成方法について説明する。
先ず、図32(a)に示すように、芯材36のパターンとしてH型のパターンを形成する。
次に、図32(b)に示すように、芯材36をスリミングし、H型の芯材36におけるX方向に延びる部分の幅L7を2回目の側壁45で埋まる幅、すなわち、側壁45の材料からなる膜の厚さの2倍以下の長さとする。そして、芯材36の側面上に側壁37を形成する。X方向に延びる芯材36の+Y方向及び−Y方向には、隔離された芯材間38のパターンが形成される。
【0119】
そして、図32(c)に示すように、芯材36を除去する。これにより、芯材36が除去された部分には、H型のパターンが形成される。
次に、図33(a)に示すように、側壁37をスリミングする。そして、側壁37の側面上に側壁45を形成する。これにより、X方向に延びる側壁37の間は、側壁37及び側壁45によって閉じられる。
そして、図33(b)に示すように、側壁37を除去する。
その後、図23(c)及び(g)並びに(d)及び(h)に示す工程を行うことによって、図33(c)に示すように、ブリッジパーツ102に相当する配線40を形成することができる。芯材領域46には、Y方向に延びる配線のパターンが形成される。芯材間領域47には、隔離された配線40のパターンが形成される。
【0120】
次に、ブリッジパーツ103に相当する配線40のパターンを形成する方法について説明する。
図34(a)に示すように、芯材36のパターンとしてH型のパターンを形成する。
次に、図34(b)に示すように、H型の芯材36におけるX方向に延びる部分の幅L8を2回目の側壁45で埋まらない幅、すなわち、側壁45の材料からなる膜の厚さの2倍以上の長さとする。そして、芯材36の側面上に側壁37を形成する。X方向に延びる芯材36の+Y方向及び−Y方向には、隔離された芯材間38のパターンが形成される。
【0121】
そして、図34(c)に示すように、芯材36を除去する。これにより、芯材36が除去された部分には、H型のパターンが形成される。
次に、図35(a)に示すように、側壁37をスリミングする。そして、側壁37の側面上に側壁45を形成する。隔離された芯材間38には、側壁37及び側壁45によって閉じられないX方向に延びた領域が形成される。この領域と、Y方向に延びる側壁45の隙間とが結合してH型のパターンが形成される。
そして、図35(b)に示すように、側壁37を除去する。
その後、図23(c)及び(g)並びに(d)及び(h)に示す工程を行うことによって、図35(c)に示すように、ブリッジパーツ103に相当する配線40を形成することができる。芯材領域46には、H型の配線のパターンが形成される。芯材間領域47には、隔離された配線40のパターンが形成される。
【0122】
次に、ライン切パーツ98、すなわち、隔離されたパターンに相当する配線の形成方法について説明する。
先ず、芯材領域46の配線40の切断方法について説明する。
図36(a)に示すように、芯材36のパターンを2つのパターンに隔離する場合においては、芯材36のパターンとして、Y方向に延びる芯材36を形成する。そして、芯材36の隔離される領域に対応する部分を細くする。
【0123】
そして、図36(b)に示すように、芯材36の側面上に側壁37を形成する。芯材36の細くされた部分の両側の側面上に形成された側壁37間の間隔は、細く形成される。
その後、図36(c)に示すように、芯材36を除去する。
次に、側壁37をスリミングする。そして、芯材36の細くされた部分の両側の側面上に形成された側壁37間の間隔L9を、側壁45により埋められる幅、すなわち、側壁45の材料からなる膜の厚さの2倍以下の長さとする。
次に、図37(a)に示すように、側壁37の側面上に側壁45を形成する。これにより、隔離された2つのパターン間に位置する部分の側壁37間は、側壁45によって埋められる。
【0124】
そして、図37(b)に示すように、側壁37を除去する。
その後、図23(c)及び(g)並びに(d)及び(h)に示す工程を行うことによって、図37(c)に示すように、Y方向に隔離された芯材36のパターンに相当する配線40のパターンを形成することができる。また、側壁間領域48に形成される配線には、芯材36が細くなっている領域に向かって突出した凸部44が形成されている。
【0125】
次に、側壁法により、隔離されたパターンに相当する配線の形成方法において、芯材間領域47の配線40の切断方法について説明する。
図38(a)に示すように、芯材36のパターンとして、Y方向に延びる芯材36を形成する。芯材間38のパターンを、隔離された2つのパターンとする場合においては、隔離された2つのパターン間の領域を挟む芯材36のパターンに、2つのパターン間の領域に向かって突出した凸部42を形成する。芯材36における凸部42間の間隔L10を、側壁37及び側壁45により埋められる幅、すなわち、側壁37の材料からなる膜の厚さの2倍及び側壁45の材料からなる膜の厚さの2倍以下とする。
【0126】
そして、図38(b)に示すように、芯材36の側面上に側壁37を形成する。
その後、図38(c)に示すように、芯材36を除去する。
次に、図39(a)に示すように、側壁37の側面上に側壁45を形成する。これにより、凸部42の側面上に形成された側壁45がその部分で合体し、その部分の芯材間38が隔離される。
そして、図39(b)に示すように、側壁37を除去する。
その後、図23(c)及び(g)並びに(d)及び(h)に示す工程を行うことによって、図39(c)に示すように、Y方向に隔離された芯材間領域46の配線40のパターンを形成することができる。また、側壁間領域48に形成される配線には、凸部42が形成されていた方向に向かって突出した凸部44が形成されている。
【0127】
次に、前述したライン切パーツ98並びにブリッジパーツ100、102及び103を含む配線レイアウトに基づいた半導体装置の製造方法について説明する。
先ず、前述の図22に示すように、配線のレイアウトにおいて、第1のパターン91及び第1のパターン91同士を接続するブリッジパーツ103の大架橋部104、または、第2のパターン22及び第2のパターン92同士を接続するブリッジパーツ103の大架橋部104のいずれかを芯材36のパターンとして、絶縁膜32上に芯材36を形成する。
例えば、本実施形態における図22における第1のパターン11及び第1のパターン11同士を接続するブリッジパーツ103の大架橋部104を芯材36のパターンとして、絶縁膜32上に芯材36を形成する。
【0128】
隔離された芯材36のパターンとなる部分(領域105)においては、前述の図36(a)に示すように、隔離された2つのパターン間の領域の芯材36の幅を細くする。
ブリッジパーツ100に相当する部分(領域106)においては、前述の図30(a)に示すように、隔離された2つのパターン間の領域を挟む芯材36のパターンに、2つのパターン間の領域に向かって突出した凸部42を形成する。
ブリッジパーツ102に相当する部分(領域107)においては、隔離された芯材36のパターンにおいて、Y方向に隔離された間隔L4を、側壁37及び側壁45で埋まる間隔、すなわち、側壁37の材料からなる膜の厚さの2倍及び側壁45の材料からなる膜の厚さの2倍以下の長さとする。
ブリッジパーツ103に相当する部分(領域108)においては、芯材36のパターンとしてH型のパターンを形成する。H型の芯材36におけるX方向に延びる部分の幅L8を2回目の側壁45で埋まらない幅、すなわち、側壁45の材料からなる膜の厚さの2倍以上の長さとする。
【0129】
次に、図23(b)及び(f)、図23(c)及び(g)並びに図23(d)及び(h)に示す工程を行う。このとき、領域105においては、図36及び図37に示すような工程を行う。領域106においては、図30及び図31に示すような工程を行う。領域107においては、図26及び図27に示すような工程を行う。領域108においては、図34及び図35に示すような工程を行う。
このようにして、図40に示すように、図22に示す配線レイアウトに基づいて形成された配線40を含む半導体装置3が製造される。
【0130】
次に、本実施形態に係る2回側壁法による配線の製造方法の効果について説明する。
本実施形態に係る2回側壁法による配線の製造方法によれば、H型のパターンの配線40及び隔離された配線40を含む半導体装置3を製造することができる。
また、芯材36パターン及び側壁間38パターンのどちらを用いても、H型の配線40及び隔離された配線40を形成することができる。よって、リソグラフィーの分解能による間隔の最小値より狭い配線間隔を含む自由な設計が可能となるので、高集積化した配線を含む半導体装置を製造することができる。
【0131】
次に、第3の実施形態に係る半導体装置3について説明する。
図40は、第3の実施形態に係る半導体装置を例示する平面図である。
図23及び図40に示すように、半導体装置3は、半導体基板31と、半導体基板31上に設けられた配線40を含んでいる。
【0132】
半導体装置3には、Y方向に延びる複数本の第1のパターン91に相当する複数本の配線75と、Y方向に延びる複数本の第2のパターン92に相当する複数本の配線76と、Y方向に延びる複数本の第3のパターン93に相当する複数本の配線77と、X方向に延び、第1のパターン91同士を接続するブリッジパーツ103の大架橋部104に相当する配線78と、X方向に延び、第3のパターン93同士を接続するブリッジパーツ100及びブリッジパーツ102に相当する複数本の配線79とが設けられている。
【0133】
XY平面において、Y方向に延び、X方向に第1の周期の1/2の周期で配置された複数本の第1ラインを想定し、この第1ラインに整数の番号を端から順番に付した場合に、配線75は、奇数番目の第1ラインに配置され、配線76は、偶数番目の第1ラインに配置されている。また、Y方向に延び、第1ラインの相互間にそれぞれ一本づつ設けられた複数本の第2ラインを想定した場合に、配線77は第2ラインに配置されている。
また、配線78は、配線75同士を接続している。配線79は、配線77同士を接続している。そして、配線75及び配線78と、配線76と、配線77及び配線79とは、相互に分離されている。
【0134】
また、領域105において、配線75のうちの2本は、同一のラインに配置されており、Y方向において相互に離隔し、その間に配線79が配置されていない。
そして、X方向において、2本の配線75間の領域80を挟む2本の配線76には、領域80に向かって突出した凸部44が形成されている。
【0135】
次に、本実施形態に係る半導体装置3の製造方法の効果について説明する。
本実施形態に係る半導体装置3の製造方法によれば、H型の配線40及び隔離された配線40を含み、リソグラフィーの分解能による間隔の最小値より狭い配線間隔を含んでいるので、半導体装置を高集積化することができる。
【0136】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。
先ず、第4の実施形態に係る側壁法によって形成される配線レイアウトの設計方法について説明する。
図41は、第4の実施形態に係る配線レイアウトの設計方法において使用するベースパターンを例示する平面図である。
図42は、第4の実施形態において使用するレイアウトパーツを例示する平面図であり、(a)はライン切パーツを示し、(b)、(d)及び(f)はYブリッジパーツを示し、(c)、(e)及び(g)はXブリッジパーツを示し、(h)はコンタクト用フリンジを示す。
図43は、第4の実施形態において、ベースパターン上にブリッジパーツ及びコンタクト用フリンジを配置した状態を例示する平面図である。
【0137】
図41に示すように、本実施形態に係るベースパターン110には、一方向及び一方向に直交する方向に延びる複数本のパターンによって形成された第1のパターン111が設けられている。
【0138】
第1のパターン111は、Y方向に延び、X方向に第1の周期で配置されているパターン111aと、X方向に延び、Y方向に第2の周期で配置されているパターン111bとを含んでいる。パターン111aとパターン111bは、格子を形成している。格子の交点並びにパターン111a及びパターン111b上において隣接する各交点の中間点には、第1の点111cが設けられている。すなわち、パターン111a及びパターン111bは3個の第1の点111cを直線で結ぶように形成されて、端部の第1の点111を共有することにより格子を形成している。第1のパターン111a及び第1のパターン111bをまとめて、第1のパターン111という場合がある。
【0139】
ベースパターン110には、複数個の第2の点112が設けられている。複数個の第2の点112は、X方向には第1の周期で、Y方向には第2の周期で、マトリックス状に配置されている。しかしながら、第2の点112は、第1のパターン111aに対してX方向には第1の周期の1/2周期ずれて配置されている。また、第2の点112は、第1のパターン111bに対してY方向には第2の周期の1/2周期ずれて配置されている。
【0140】
ベースパターン110には、複数個の第3の点113cが設けられている。複数個の第3の点113cは、X方向には、第1周期の1/2周期で、Y方向には第2の周期の1/2周期でマトリックス状に配置されている。しかしながら、第3の点113cは、第1の点111cまたは第2の点112に対してX方向には第1周期の1/4周期ずれて配置されている。また、第3の点113cは、第1の点111cまたは第2の点112に対してY方向には第2周期の1/4周期ずれて配置されている。さらに、第1のパターン111a及び第1のパターン111bが形成する1つの格子の中に4個ずつ配置されている。この4個の第3の点113cは、第2の点を囲むように、X方向に延びる第3のパターン113b及びY方向に延びる第3のパターン113aで結ばれている。第3のパターン113a及び第3のパターン113bをまとめて、第3のパターン113という場合がある。また、第1のパターン111及び第3のパターン113の中心部に第2点113aが配置されている。
本実施形態において、第1周期と第2周期は、同じ周期とされている。また、第1のパターン111及び第3のパターン113の幅は、第1周期の1/8の長さとされている。この長さを長さaという。さらに、第1の点111c、第2の点112及び第3の点113cの形状は、一辺が長さaの正方形とされている。
【0141】
図42(a)に示すように、ライン切パーツ98は四角部99を含んでいる。
図42(b)に示すように、Yブリッジパーツ120は、Y架橋部121及び2つの四角部99を含んでいる。Y架橋部121は、Y方向に延びている。Y方向の長さは、長さaの5倍(5a)の長さとされている。Y架橋部67の幅は、長さaとされている。四角部99は、Y架橋部121のX方向における側面上の中央に設けられている。
【0142】
図42(c)に示すように、Xブリッジパーツ122は、X架橋部123及び2つの四角部99を含んでいる。X架橋部123は、X方向に延びている。X架橋部123のX方向の長さは、長さaの5倍(5a)の長さとされている。X架橋部123の幅は、長さとされている。四角部99は、X架橋部123のY方向における側面上の中央に設けられている。
【0143】
図42(d)に示すように、Yブリッジパーツ124は、2本のY架橋部121及び5個の四角部99を含んでいる。2本のY架橋部121は、X方向に並んで配置されている。2本のY架橋部121の間における中央部及び両端には、四角部99が設けられている。+X方向側のY架橋部121の+Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。−Y方向側のY架橋部121の−Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。
【0144】
図42(e)に示すように、Xブリッジパーツ125は、2本のX架橋部123及び5個の四角部99を含んでいる。2本のX架橋部123は、Y方向に並んで配置されている。2本のX架橋部123の間における中央部及び両端には、四角部99が設けられている。+Y方向側のX架橋部123の+Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。−Y方向側のX架橋部123の−Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。
【0145】
図42(f)に示すように、Yブリッジパーツ126は、1本の大Y架橋部127、2本のY架橋部121及び8個の四角部を含んでいる。1本の大Y架橋部127は、Y方向に延びている。大Y架橋部127のY方向の長さは、長さaの9倍(9a)の長さとされている。大Y架橋部127の幅は、長さaとされている。大Y架橋部127の+X方向側及び−X方向側には、Y架橋部121が設けられている。大Y架橋部127のY方向における中心と、Y架橋部121のY方向における中心は、Y方向において一致している。大Y架橋部127の+X方向側のY架橋部121と大Y架橋部127との間において、+X方向側のY架橋部121の側面上の中央部及び両端に四角部99が設けられている。大Y架橋部127の−X方向側のY架橋部121と大Y架橋部127との間において、−X方向側のY架橋部121の側面上の中央部及び両端に四角部99が設けられている。+X方向側のY架橋部121の+Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。−X方向側の架橋部121の−X方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。
【0146】
図42(g)に示すように、Xブリッジパーツ128は、1本の大X架橋部129、2本のX架橋部123及び8個の四角部を含んでいる。1本の大X架橋部129は、X方向に延びている。大X架橋部129のX方向の長さは、長さaの5倍(5a)の長さとされている。大X架橋部129の幅は、長さaとされている。大X架橋部129の+Y方向側及び−Y方向側には、X架橋部123が設けられている。大X架橋部129のX方向における中心と、X架橋部123のX方向における中心は、X方向において一致している。大X架橋部129の+Y方向側のX架橋部123と大X架橋部129との間において、+Y方向側のX架橋部123の側面上の中央部及び両端に四角部99が設けられている。大X架橋部129の−Y方向側のX架橋部123と大X架橋部129との間において、−Y方向側のX架橋部123の側面上の中央部及び両端に四角部99が設けられている。+Y方向側のX架橋部123の+Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。−Y方向側のX架橋部123の−Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。
【0147】
図42(h)に示すように、コンタクト用フリンジ130は、コンタクト部140、2本のY架橋部121、2本のX架橋部123及び16個の四角部99を含んでいる。コンタクト部140は、四角形の形状とされ、Y方向の辺の長さは、長さaの9倍(9a)の長さであり、X方向の辺の長さは、長さaの9倍(9a)の長さとされている。コンタクト部140の+X方向側及び−X方向側には、Y架橋部121が設けられている。コンタクト部140のY方向における中心と、Y架橋部121のY方向における中心は、Y方向において一致している。コンタクト部140の+X方向側のY架橋部121とコンタクト部140との間において、+X方向側のY架橋部121の側面上の中央部及び両端に四角部99が設けられている。コンタクト部140の−X方向側のY架橋部121とコンタクト部140との間において、−X方向側のY架橋部121の側面上の中央部及び両端に四角部99が設けられている。+X方向側のY架橋部121の+Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。−X方向側の架橋部121の−Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。
【0148】
コンタクト部140の+Y方向側及び−Y方向側には、X架橋部123が設けられている。コンタクト部140のX方向における中心と、X架橋部121のX方向における中心は、X方向において一致している。コンタクト部140の+Y方向側のX架橋部123とコンタクト部140との間において、+Y方向側のX架橋部123の側面上の中央部及び両端に四角部99が設けられている。コンタクト部131の−Y方向側のX架橋部123とコンタクト部140との間において、−Y方向側のX架橋部123の側面上の中央部及び両端に四角部99が設けられている。+Y方向側のX架橋部123の+Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。−Y方向側のX架橋部123の−Y方向に面した側面上の中央部に、四角部99が設けられている。
【0149】
図43に示すように、Yブリッジパーツ120を、Y方向に隣り合う第3の点113c間に配置する。Xブリッジパーツ122を、X方向に隣り合う第3の点113c間に配置する。
また、Yブリッジパーツ126をY方向に隣り合う第2の点112間に配置する。Xブリッジパーツ128をX方向に隣り合う第2の点112間に配置する。
【0150】
さらに、コンタクト用フリンジ130を、一つの第1の点111cを基準にして、X方向に第1周期離れた第1の点111c及びY方向に第2周期離れた第1の点にまたがるように配置する。
また、コンタクト用フリンジ130を、一つの第2の点112を基準にして、X方向に第1周期離れた第2の点112及びY方向に第2周期離れた第2の点にまたがるように配置する。
必要があれば、ライン切パーツ98を、第1のパターン111、大Y架橋部127及び大X架橋部129における隔離しようとする部分に配置する。また、Yブリッジパーツ124及びXブリッジパーツ125を、第3のパターン113b間または第3のパターン113a間に配置する。
このようにして、側壁法によって形成される配線レイアウトが製造される。
【0151】
次に、本実施形態に係る配線レイアウトの設計方法の効果について説明する。
本実施形態に係る配線レイアウトの設計方法によれば、ベースパターン110として、2次元の格子状に配置されたパターンを含むものとしているので、一方向に延びたパターンにとらわれない、より自由な設計が可能となり、配線レイアウトの高集積化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、第1のパターン111並びに第1のパターン111に接続された大Y架橋部127、大X架橋部129及びコンタクト部140と、第2の点112に接続された大Y架橋部127、大X架橋部129及びコンタクト部140と、第3のパターン113並びに第3のパターン113に接続されたY架橋部121及びX架橋部122とは、相互に分離されたパターンとなる。したがって、側壁法によって形成される配線レイアウトとすることができる。
【0152】
次に、第4の実施形態の変形例に係るベースパターンについて説明する。
図44は、第4の実施形態の変形例におけるベースパターンを例示する平面図である。
図44に示すように、ベースパターン124には、第1の点111c、第2の点112及び第3の点113cが設けられている。
ベースパターン124における所定の位置に、図42(a)〜(h)に示すパーツを配置する。これにより、配線レイアウトが製造される。
【0153】
次に、本変形例の効果について説明する。
本変形例によれば、第1の点111c及び第3の点113cを用いている。格子状のパターンにとらわれない、より自由な設計が可能となり、配線レイアウトの高集積化を図ることができる。
【0154】
次に、側壁法によって形成される配線レイアウトの設計を支援するプログラムについて説明する。
本実施形態に係るプログラムは、コンピュータに以下に示す手順を実行させる。
先ず、コンピュータが、表示手段に、前述したベースパターン110を表示させる手順を実行させる。
また、コンピュータが、表示手段に、ライン切パーツ98、Yブリッジパーツ120、Yブリッジパーツ124、Yブリッジパーツ126、Xブリッジパーツ122、Xブリッジパーツ125、Xブリッジパーツ128及びコンタクト用フリンジ130を表示させる手順を実行させる。また、コンピュータは、設計者がレイアウトし易いように、第1の点111c〜第3の点113cを異なる色に塗り分けたり、異なるハッチングを施したりすることが好ましい。同様に、コンピュータは、設計者がレイアウトし易いように、第1のパターン111、第3のパターン、第2の点を異なる色に塗り分けたり、異なるハッチングを施したりすることが好ましい。
【0155】
次に、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン110におけるY方向に隣り合う2個の第3の点113c間の所定の位置に、Yブリッジパーツ120を配置する。このとき、コンピュータは、2個の第3の点113c同士を接続するとともに、1本の第1のパターン111bをYブリッジパーツ120を挟みブリッジパーツ100と接しない2つのパターンに置き換える手順を実行する。
【0156】
また、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン110におけるX方向に隣り合う2個の第3の点113c間の所定の位置に、Xブリッジパーツ122を配置する。このとき、コンピュータは、これら2個の第3の点113c同士を接続するとともに、1本の第1のパターン111aをYブリッジパーツ122を挟みYブリッジパーツ122と接しない2つのパターンに置き換える手順を実行する。
【0157】
さらに、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン110におけるY方向に隣り合う2個の第2の点112間の所定の位置に、Yブリッジパーツ126を配置する。このとき、コンピュータは、2個の第2の点112同士を接続し、Yブリッジパーツ126に交差する2本の第3のパターン113bを、それぞれ、Yブリッジパーツ126を挟みYブリッジパーツ126と接しない2つのパターンに置き換えるとともに、1本の第1のパターン111bをYブリッジパーツ126を挟みYブリッジパーツ126と接しない2つのパターンに置き換える手順を実行する。
【0158】
また、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン110におけるX方向に隣り合う2個の第2の点112間の所定の位置に、Yブリッジパーツ128を配置する。このとき、コンピュータは、2個の第2の点112同士を接続し、Yブリッジパーツ128に交差する2本の第3のパターン113aを、それぞれ、Yブリッジパーツ128を挟みYブリッジパーツ128と接しない2つのパターンに置き換えるとともに、1本の第1のパターン111baをYブリッジパーツ128を挟みYブリッジパーツ128と接しない2つのパターンに置き換える手順を実行する。
【0159】
また、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン110における一つの第1の点111cを基準にして、X方向に第1周期離れた第1の点111c及びY方向に第2周期離れた第1の点111cにまたがるようにコンタクト用フリンジ130を配置する。このとき、コンピュータは、第1の点111cを基準にして、X方向に第1周期離れた第1の点111c及びY方向に第2周期離れた第1の点111cを覆うパターンに置き換える手順を実行する。
【0160】
さらに、設計者が、入力手段を介して、表示手段に表示されたベースパターン110における一つの第2の点112を基準にして、X方向に第1周期離れた第2の点112及びY方向に第2周期離れた第2の点112にまたがるようにコンタクト用フリンジ130を配置する。このとき、コンピュータは、第2の点112を基準にして、X方向に第1周期離れた第2の点112及びY方向に第2周期離れた第2の点112を覆うパターンに置き換える手順を実行する。
【0161】
また、設計者が、入力手段を介して、ライン切パーツ98を、第1のパターン111、大Y架橋部127及び大X架橋部129における隔離しようとする部分に配置する。このとき、コンピュータは、その部分を隔離した2つの配線に置き換える手順を実行する。
このようにして、側壁を2回形成する側壁法によって形成される配線レイアウトの設計を支援するプログラムによって、図43に示すような配線レイアウトの設計の支援をコンピュータに実行させることができる。
なお、設計者が複数個のパーツを配置した後に、表示手段に表示された変換ボタンをクリックすることにより、プログラムが一括してパターンに置き換える手順を実行してもよい。その結果、設計者は、各パーツが表示された状態でその他のパーツを配置することが出来るので、レイアウトし易い。
【0162】
本実施形態に係る配線レイアウトの設計を支援するプログラムの効果について説明する。
本実施形態のプログラムによれば、配線レイアウトの設計をコンピュータに支援させることができるので、側壁法によって形成可能な配線レイアウトの設計に要する時間を短縮することができる。
特に、2回側壁法における芯材から1回目側壁を考慮し、1回目の側壁からさらに2回目の側壁を考慮して設計することはほぼ不可能に近い。一方、本実施形態に係るプログラムによれば最終のレイアウトを中心に配線の設計ができる。その結果、設計効率が格段に向上する。
【0163】
次に、側壁を2回形成する側壁法による配線レイアウトに基づいて形成された配線を含む半導体装置の製造方法について説明する。
図45は、第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法を例示する平面図である。
先ず、図43に示すように、前述した配線のレイアウトにおいて、第1のパターン111及び第1のパターン111に接続されたコンタクト部140を芯材36のパターンとして、絶縁膜32上に芯材36を形成する。
【0164】
次に、芯材36の側面上に側壁37を形成する。
そして、芯材36をエッチングにより除去する。
その後、図5(b)及び(f)、図5(c)及び(g)並びに図5(d)及び(h)の工程を行う。
このようにして、図45に示すように、配線レイアウトに基づいて形成された配線40を含む半導体装置4が製造される。
【0165】
次に、本実施形態に係る半導体装置の製造方法の効果について説明する。
リソグラフィーの分解能による間隔の最小値より狭い配線間隔を含む自由な設計が可能となるので、高集積化した配線を含む半導体装置を製造することができる。
【0166】
次に、本実施形態に係る半導体装置4について説明する。
半導体装置4は、半導体基板と、半導体基板上に設けられた配線40を含んでいる。半導体装置4を説明するために、XY直交座標軸系を採用する。このXY直交座標軸系においては、図41でベースパターン60の説明のために採用したXY直交座標軸系と同様に、図面の上方を+Y方向、その逆方向を−Y方向とする。+Y方向から時計の針が回転する方向に90度回転した方向を+X方向、その逆方向を−X方向とする。
【0167】
半導体装置4には、Y方向に延びる第1のパターン111aに相当する複数本の配線131と、第2の点112同士を接続する大Y架橋部127に相当する複数本の配線132と、Y方向に延びる第3のパターン113a及びY架橋部121に相当する複数本の配線133が設けられている。また、半導体装置4には、X方向に延びる第1のパターン111bに相当する複数本の配線134と、第2の点112同士を接続する大X架橋部129に相当する複数本の配線135と、X方向に延びる第3のパターン113b及びX架橋部123に相当する複数本の配線136が設けられている。
【0168】
XY平面において、Y方向に延び、X方向に第1の周期の1/2の周期で配置された複数本の第1のラインを想定し、この第1のラインに整数の番号を端から順番に付し、XY平面において、X方向に延び、Y方向に第2の周期の1/2の周期で配置され、第1のラインと交差する複数本の第2のラインを想定し、この第2のラインに整数の番号を端から順番に付した場合に、配線131は、奇数番目の第1のラインに配置され、配線132は、偶数番目の第1のラインに配置されている。また、配線134は、奇数番目の第2のラインに配置され、配線135は、偶数番目の第2のラインに配置されている。
また、Y方向に延び、第1ラインの相互間にそれぞれ一本づつ設けられた複数本の第3ラインを想定した場合に、配線133は第3ラインに配置されている。さらに、X方向に延び、第2ラインの相互間にそれぞれ一本づつ設けられた複数本の第4ラインを想定した場合に、配線136は第4ラインに配置されている。
【0169】
そして、少なくとも1本の配線131は、配線134と接続しており、少なくとも1本の配線132は、配線135と接続している。また、少なくとも1本の配線133は、配線136と接続している。
さらに、配線131及び配線134と、配線132及び配線135と、配線133及び配線136とは、相互に分離されている。
【0170】
次に、本実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
本実施形態に係る半導体装置4によれば、H型の配線40及び隔離された配線40を含み、リソグラフィーの分解能による間隔の最小値より狭い配線間隔を含んでいるので、半導体装置を高集積化することができる。
【0171】
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態について説明する。
図46(a)〜(f)は、第5の実施形態におけるベースパターンの構成単位を例示する平面図である。
図47(a)及び(b)は、第5の実施形態におけるベースパターンの構成単位を例示する平面図であり、(c)は、第5の実施形態における配線のレイアウトを例示する平面図である。
図48は、第5の実施形態におけるベースパターンの構成単位を例示する平面図である。
図46に示すように、本実施形態におけるベースパターン200の構成単位は、マトリックス状または格子状に形成されている。そしてマトリックス状または格子状の構成単位を、側壁法における側壁を形成する回数によって選択する。
【0172】
先ず、側壁を1回形成する側壁法における配線レイアウトの設計に用いるベースパターン200の構成単位について説明する。
図46(a)に示すように、ベースパターン200の構成単位は、第1の点201と、第1の点201を基準として、+X方向に第1周期、+Y方向に第2周期離れた位置、−X方向に第1周期、+Y方向に第2周期離れた位置、+X方向に第1周期、−Y方向に第2周期離れた位置、−X方向に第1周期、−Y方向に第2周期離れた位置にそれぞれ設けられた4個の第2の点202により構成されている。
図46(d)に示すように、ベースパターン200の構成単位は、第1の点201を基準として、距離が第1周期であってY方向に延び、第2の点202を接続する2本のパターン及び距離が第2周期であってX方向に延び、第2の点202を接続する2本のパターンで囲まれたものでもよい。このような構成単位が2次元的に配列されたベースパターン200を用いて側壁法により形成される配線レイアウトを設計する。そして、第1の点201、または、第2の点202を接続したパターンのいずれかを芯材として、側壁法によって配線を形成する。
【0173】
次に、側壁を2回形成する側壁法の場合について説明する。
図46(b)に示すように、ベースパターン200の構成単位は、前述の単位に、さらに以下の第3の点203が追加する。すなわち、第1の点を基準として、+X方向に第1周期の2倍離れた位置、+X方向に第1周期の2倍、+Y方向に第2周期の2倍離れた位置、+X方向に第1周期の2倍、−Y方向に第2周期の2倍離れた位置、+Y方向に第2周期の2倍離れた位置、−Y方向に第2周期の2倍離れた位置、−X方向に第1周期の2倍離れた位置、−X方向に第1周期の2倍、+Y方向に第2周期の2倍離れた位置、−X方向に第1周期の2倍、−Y方向に第2周期の2倍離れた位置にそれぞれ設けられた8個の第3の点203が追加されている。
【0174】
図46(e)に示すように、ベースパターン200の構成単位は、図46(d)のものに加えて、第1の点を基準にして、距離が第1周期の2倍であって、Y方向に延び、第3の点203を接続する2本のパターン及び距離が第2周期の2倍であって、X方向に延び、第3の点203を接続する2本のパターンで囲まれたものでもよい。このような構成単位が2次元的に配列されたベースパターン200を用いて、側壁を2回形成する側壁法の配線レイアウトを設計する。そして、第1の点、または、第3の点203を接続したパターンのいずれかを芯材として、側壁法によって配線を形成する。
【0175】
次に、側壁を3回形成する側壁法の場合について説明する。
図46(c)に示すように、ベースパターン200の構成単位は、前述の図46(b)に示すものに、さらに以下の第4の点204が追加する。すなわち、第1の点201を基準として、+X方向に第1周期の3倍、+Y方向に第2周期離れた位置、+X方向に第1周期の3倍、+Y方向に第2周期の3倍離れた位置、+X方向に第1周期の3倍、−Y方向に第2周期離れた位置、+X方向に第1周期の3倍、−Y方向に第2周期の3倍離れた位置、+X方向に第1周期、+Y方向に第2周期の3倍離れた位置、+X方向に第1周期、−Y方向に第2周期の3倍離れた位置、−X方向に第1周期、+Y方向に第2周期の3倍離れた位置、−X方向に第1周期、−Y方向に第2周期の3倍離れた位置、−X方向に第1周期の3倍、+Y方向に第2周期離れた位置、−X方向に第1周期の3倍、+Y方向に第2周期の3倍離れた位置、−X方向に第1周期の3倍、−Y方向に第2周期離れた位置、−X方向に第1周期の3倍、−Y方向に第2周期の3倍離れた位置にそれぞれ設けられた12個の第4の点204が追加されている。
【0176】
図46(f)に示すように、ベースパターン200の構成単位は、図46(e)のものに加えて、第1の点201を基準にして、距離が第1周期の3倍であって、Y方向に延び、第4の点204を接続する2本のパターン及び距離が第2周期の3倍であって、X方向に延び、第4の点204を接続する2本のパターンで囲まれたものでもよい。このような構成単位が2次元的に配列されたベースパターン200を用いて側壁を3回形成する側壁法の配線レイアウトを設計する。そして、第1の点201、または、第4の点204を接続したパターンのいずれかを芯材として、側壁法によって配線を形成する。
【0177】
次に、側壁を4回形成する側壁法の場合について説明する。
図47(a)に示すように、ベースパターン200の構成単位は、前述の図46(c)に示す単位に、さらに以下の第5の点205が追加する。すなわち、第1の点を基準として、+X方向に第1周期の4倍離れた位置、+X方向に第1周期の4倍、+Y方向に第2周期の2倍離れた位置、+X方向に第1周期の4倍、+Y方向に第2周期の4倍離れた位置、+X方向に第1周期の4倍、−Y方向に第2周期の2倍離れた位置、+X方向に第1周期の4倍、−Y方向に第2周期の4倍離れた位置、+X方向に第1周期の2倍、+Y方向に第2周期の4倍離れた位置、+X方向に第1周期の2倍、−Y方向に第2周期の4倍離れた位置、+Y方向に第2周期の4倍離れた位置、−Y方向に第2周期の4倍離れた位置、−X方向に第1周期の4倍離れた位置、−X方向に第1周期の4倍、+Y方向に第2周期の2倍離れた位置、−X方向に第1周期の4倍、+Y方向に第2周期の4倍離れた位置、−X方向に第1周期の4倍、−Y方向に第2周期の2倍離れた位置、−X方向に第1周期の4倍、−Y方向に第2周期の4倍離れた位置、−X方向に第1周期の2倍、+Y方向に第2周期の4倍離れた位置、−X方向に第1周期の2倍、−Y方向に第2周期の4倍離れた位置にそれぞれ設けられた16個の第5の点205が追加されている。
【0178】
図47(b)に示すように、ベースパターン200の構成単位は、図46(f)のものに加えて、第1の点201を基準にして、距離が第1周期の4倍であって、Y方向に延び、第5の点205を接続する2本のパターン及び距離が第2周期の4倍であって、X方向に延び、第5の点205を接続する2本のパターンで囲まれたものでもよい。
図47(c)に示すように、このような構成単位が2次元的に配列されたベースパターン200を用いて側壁を4回形成する側壁法の配線レイアウトを設計する。
そして、第1の点201、または、第5の点205を接続したパターンのいずれかを芯材として、側壁法によって配線を形成する。
【0179】
次に、側壁をn回形成する側壁法の場合について説明する。
図48に示すように、第nの点205に加えて、第1の点201を基準にして、距離が第1周期のn倍であって、Y方向に延び、第(n+1)の点206を接続する2本のパターン及び距離が第2周期のn倍であって、X方向に延び、第(n+1)の点206を接続する2本のパターンで囲まれたものとなる。
そして、第1の点、または、第(n+1)の点206を接続したパターンのいずれかを芯材として、側壁法によって配線を形成する。
【0180】
次に本実施形態の効果について説明する。
本実施形態におけるベースパターン200を、側壁をn回形成する側壁法における配線レイアウトのベースパターンとすることができる。
【0181】
以上説明した実施形態によれば、高集積化を図ることができる配線レイアウトの設計方法、半導体装置、配線レイアウトの設計を支援するプログラム及び半導体装置の製造方法を提供することができる。
【0182】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明及びその等価物の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
また、本実施形態に、例えば、迷路法などのアルゴリズムに代表される自動配線手法を組み合わせることも可能である。その結果、側壁法によって形成される配線可能なパターンを自動配線することができる。その結果、設計効率をさらに向上させることができる。
【符号の説明】
【0183】
1:半導体装置、2:半導体装置、3:半導体装置、4:半導体装置、10:ベースパターン、11:第1のパターン、12:第2のパターン、13:水平パターン、14:ライン切パーツ、15:四角部、16:BOX領域、17:ブリッジパーツ、18:架橋部、19:領域、20:領域、21:領域、22:領域、23:領域、31:半導体基板、32:絶縁膜、36:芯材、36a:部分、37:側壁、38:芯材間、39:凹部、40:配線、42:凸部、43:凹部、44:凸部、45:側壁、46:芯材領域、47:芯材間領域、48:側壁間領域、51:配線、52:配線、53:配線、54:配線、55:領域、56:領域、60:ベースパターン、61:第1の点、62:第2の点、64:ライン切パーツ、65:四角部、66:Yブリッジパーツ、67:Y架橋部、68:Xブリッジパーツ、69:X架橋部、70:コンタクト用フリンジ、71:コンタクト部、72:ベースパターン、75:配線、76:配線、77:配線、78:配線、79:配線、80:領域、81:配線、82:配線、83:配線、84:配線、90:ベースパターン、91:第1のパターン、92:第2のパターン、93:第3のパターン、94:水平パターン、95:水平パターン、96:水平パターン、97:水平パターン、98:ライン切パーツ、99:四角部、100:ブリッジパーツ、101:架橋部、102:ブリッジパーツ、103:ブリッジパーツ、104:大架橋部、105:領域、106:領域、107:領域、108:領域、110:ベースパターン、111:第1のパターン、111a:第1のパターン、111b:第1のパターン、111c:第1の点、112:第2の点、113:第3のパターン、113a:第3のパターン、113b:第3のパターン、113c:第3の点、120:Yブリッジパーツ、121:Y架橋部、122:Xブリッジパーツ、123:X架橋部、124:Yブリッジパーツ、125:Xブリッジパーツ、126:Yブリッジパーツ、127:大Y架橋部、128:Xブリッジパーツ、129:大X架橋部、130:コンタクト用フリンジ、131:配線、132:配線、133:配線、134:配線、135:配線、136:配線、140:コンタクト部、200:ベースパターン、201:点、202:点、203:点、204:点、205:点、206:点、207:パターン間領域
【特許請求の範囲】
【請求項1】
側壁法によって形成されるレイアウトの設計方法であって、
第1の方向に延び、前記第1の方向と交差する第2の方向に第1の周期で配置された複数本の第1のパターン、及び、前記第1の方向に延び、前記第1のパターン間の中央にそれぞれ配置された複数本の第2のパターンが設けられたベースパターンを用意する工程と、
1本の前記第2のパターンを挟んで隣り合う2本の前記第1のパターン間に、前記第2の方向に延び、前記2本の第1のパターン同士を接続すると共に、前記1本の第2のパターンを前記2本の第1のパターンと接しない2つのパターンに置き換える工程と、
を備えた配線レイアウトの設計方法。
【請求項2】
1本の前記第2のパターンを、前記第1の方向において相互に隔離し、その間に前記第1のパターンが配置されない2つのパターンに置き換える工程をさらに備えた請求項1記載の配線レイアウトの設計方法。
【請求項3】
前記第2のパターンを、側壁法の芯材が配置されるマスクデータに変換する場合、
前記第1の方向において相互に隔離した前記第2のパターンにおいて、前記芯材の前記2つのパターン間に位置する部分を、前記芯材の他の部分よりも細くする請求項2記載の配線レイアウトの設計方法。
【請求項4】
前記第1のパターンを、側壁法の芯材が配置されるマスクデータに変換する場合、
前記第1の方向において相互に隔離した前記2つのパターン間の領域を挟む2本の前記第1のパターンを、前記2つのパターン間に位置する部分に向かって突出させる請求項2記載の配線レイアウトの設計方法。
【請求項5】
前記ベースパターンを用意する工程において、
前記ベースパターンには、前記第1の方向に延び、隣り合う前記第1のパターンと前記第2のパターンとの間にそれぞれ配置された複数本の第3のパターンが設けられており、
前記置き換える工程において、前記第1のパターン同士を接続する部分に交差する2本の前記第3のパターンを、それぞれ、前記第1のパターン同士を接続する部分を挟み前記第1のパターンと接しない2つのパターンに置き換える請求項1〜4のいずれか1つに記載の配線レイアウトの設計方法。
【請求項6】
側壁法によって形成されるレイアウトの設計方法であって、
第1の方向には第2の周期で、前記第1の方向に交差する第2の方向には第1の周期で、マトリックス状に配置された複数個の第1の点、及び、前記第1の方向には前記第2の周期で、前記第2の方向には前記第1の周期で、マトリックス状に配置された複数個の第2の点であって、前記第2の点は、前記第1の点に対して前記第1の方向には前記第2の周期の半周期ずれて配置され、前記第2の方向には前記第1の周期の半周期ずれて配置された前記第2の点が設けられたベースパターンを用意する工程と、
前記第1の方向に隣り合う2個の前記第1の点間の所定の位置に、前記2個の第1の点同士を接続する第1のブリッジパーツを配置する工程と、
前記第1の方向に隣り合う2個の前記第2の点間の所定の位置に、前記2個の第2の点同士を接続する第2のブリッジパーツを配置する工程と、
前記第2の方向に隣り合う2個の前記第1の点間の所定の位置に、前記2個の第1の点同士を接続する第3のブリッジパーツを配置する工程と、
前記第2の方向に隣り合う2個の前記第2の点間の所定の位置に、前記2個の第2の点同士を接続する第4のブリッジパーツを配置する工程と、
を備えた配線レイアウトの設計方法。
【請求項7】
1本の前記第2のブリッジパーツを、前記第1の方向において相互に隔離し、その間に前記第3のブリッジパーツが配置されない2つのパターンに置き換える工程をさらに備えた請求項6記載の配線レイアウトの設計方法。
【請求項8】
前記第2のブリッジパーツを、側壁法の芯材が配置される領域に相当する領域に配置し、
前記第2のブリッジパーツにおいて、前記第1の方向において相互に隔離した前記2つのパターン間に位置する前記芯材の部分を、前記芯材の他の部分よりも細くする請求項7記載の配線レイアウトの設計方法。
【請求項9】
前記第1のブリッジパーツを、側壁法の芯材が配置される領域に相当する領域に配置し、
前記第1の方向において相互に隔離した前記2つのパターン間の領域を挟む2本の前記第1のブリッジパーツを、前記2つのパターン間に位置する部分に向かって突出させる請求項7記載の配線レイアウトの設計方法。
【請求項10】
半導体基板と、
前記半導体基板の上面に対して平行な平面において、第1の方向に延びる複数本の第1の配線と、
前記平面において前記第1の方向に延びる複数本の第2の配線と、
前記平面において前記第1の方向と交差する第2の方向に延びる第3の配線と、
前記平面において前記第2の方向に延びる第4の配線と、
を備え、
前記平面において、前記第1の方向に延び、前記第2の方向に第1の周期で配置された複数本の第1のラインを想定し、前記第1のラインに整数の番号を端から順番に付した場合に、前記第1の配線は、奇数番目の前記第1のラインに配置され、前記第2の配線は、偶数番目の前記第1のラインに配置され、
前記第3の配線は、前記第1の配線同士を接続し、
前記第4の配線は、前記第2の配線同士を接続し、
前記第1の配線及び前記第3の配線と、前記第2の配線及び前記第4の配線とは、相互に分離されている半導体装置。
【請求項11】
半導体基板と、
前記半導体基板の上面に対して平行な平面において、第1の方向に延びる複数本の第1の配線と、
前記平面において前記第1の方向に延び、前記第1の配線間に1本づつ配置された複数本の第2の配線と、
前記平面において前記第1の方向に延び、前記第1の配線と前記第2の配線間に1本づつ配置された複数本の第3の配線と、
前記平面において前記第1の方向と交差する第2の方向に延びる第3の配線と、
前記平面において前記第2の方向に延びる第4の配線と、
を備え、
前記第3の配線は、前記第1の配線同士を接続し、
前記第4の配線は、前記第3の配線同士を接続し、
前記第1の配線及び前記第3の配線と、前記第3の配線及び前記第4の配線とは、相互に分離されている半導体装置。
【請求項12】
半導体基板と、
前記半導体基板の上面に対して平行な平面において、第1の方向に延びる複数本の第1の配線と、
前記平面において前記第1の方向に延びる複数本の第2の配線と、
前記平面において前記第1の方向と交差する第2の方向に延びる複数本の第3の配線と、
前記平面において前記第2の方向に延びる複数本の第4の配線と、
を備え、
前記平面において、前記第1の方向に延び、前記第2の方向に第1の周期で配置された複数本の第1のラインを想定し、前記第1のラインに整数の番号を端から順番に付し、
前記平面において、前記第2の方向に延び、前記第1の方向に第2の周期で配置され、前記第1のラインと交差する複数本の第3のラインを想定し、前記第3のラインに整数の番号を端から順番に付した場合に、
前記第1の配線は、奇数番目の前記第1のラインに配置され、前記第2の配線は、偶数番目の前記第1のラインに配置され、
前記第3の配線は、奇数番目の前記第3のラインに配置され、前記第4の配線は、偶数番目の前記第3のラインに配置され、
少なくとも1本の前記第1の配線は、前記第3の配線と接続しており、
少なくとも1本の前記第2の配線は、前記第4の配線と接続しており、
前記第1の配線及び前記第3の配線と、前記第2の配線及び前記第4の配線とは、相互に分離されている半導体装置。
【請求項13】
前記第3の配線のうちの2本は、同一の前記第3のラインに配置されており、前記第2の方向において相互に隔離し、その間に前記第2の配線が配置されていない請求項12記載の半導体装置。
【請求項14】
前記第1の配線のうちの2本は、同一の前記第1のラインに配置されており、前記第1の方向において相互に離隔し、その間に前記第4の配線が配置されていない請求項10〜13のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項15】
前記第2の方向において、前記2本の第1の配線間の領域を挟む2本の前記第2の配線には、前記領域に向かって突出した凸部が形成されている請求項14記載の半導体装置。
【請求項16】
側壁法によって形成されるレイアウトの設計を支援するプログラムであって、
コンピュータに、
表示手段に、第1の方向に延び、前記第1の方向と交差する第2の方向に第1の周期で配置された複数本の第1のパターン、及び、前記第1の方向に延び、前記第1のパターン間の中央にそれぞれ配置された複数本の第2のパターンが設けられたベースパターンを表示させる手順と、
入力手段を介して、前記表示手段に表示された前記ベースパターンにおける1本の前記第2のパターンを挟んで隣り合う2本の前記第1のパターン間の所定の位置に、前記第2の方向に延びる第1のブリッジパーツが配置されたときに、前記2本の第1のパターン同士を接続すると共に、前記1本の第2のパターンを前記第1のブリッジパーツを挟み前記第1のブリッジパーツと接しない2つのパターンに置き換える手順と、
を実行させるプログラム。
【請求項17】
前記表示させる手順において、
前記ベースパターンには、前記第1の方向に延び、隣り合う前記第1のパターンと前記第2のパターンとの間にそれぞれ配置された複数本の第3のパターンを表示させ、
前記置き換える手順において、
前記第1のブリッジパーツに交差する2本の前記第3のパターンを、それぞれ、前記第1のブリッジパーツを挟み前記第1のブリッジパーツと接しない2つのパターンに置き換える請求項16記載のプログラム。
【請求項18】
側壁法によって形成される配線レイアウトの設計を支援するプログラムであって、
コンピュータに、
表示手段に、第1の方向には第2の周期で、前記第1の方向に交差する第2の方向には第1の周期で、マトリックス状に配置された複数個の第1の点、及び、前記第1の方向には前記第2の周期で、前記第2の方向には前記第1の周期でマトリックス状に配置された複数個の第2の点であって、前記第2の点は、前記第1の点に対して前記第1の方向には前記第2の周期の半周期ずれて配置され、前記第2の方向には前記第1の周期の半周期ずれて配置された前記第2の点が設けられたベースパターンを表示させる手順と、
入力手段を介して、前記表示手段に表示された前記ベースパターンにおける前記第1の方向に隣り合う2個の前記第1の点間の所定の位置に、前記第1の方向に延びる第1のブリッジパーツが配置されたときに、前記2個の第1の点同士を接続する手順と、
を実行させるプログラム。
【請求項1】
側壁法によって形成されるレイアウトの設計方法であって、
第1の方向に延び、前記第1の方向と交差する第2の方向に第1の周期で配置された複数本の第1のパターン、及び、前記第1の方向に延び、前記第1のパターン間の中央にそれぞれ配置された複数本の第2のパターンが設けられたベースパターンを用意する工程と、
1本の前記第2のパターンを挟んで隣り合う2本の前記第1のパターン間に、前記第2の方向に延び、前記2本の第1のパターン同士を接続すると共に、前記1本の第2のパターンを前記2本の第1のパターンと接しない2つのパターンに置き換える工程と、
を備えた配線レイアウトの設計方法。
【請求項2】
1本の前記第2のパターンを、前記第1の方向において相互に隔離し、その間に前記第1のパターンが配置されない2つのパターンに置き換える工程をさらに備えた請求項1記載の配線レイアウトの設計方法。
【請求項3】
前記第2のパターンを、側壁法の芯材が配置されるマスクデータに変換する場合、
前記第1の方向において相互に隔離した前記第2のパターンにおいて、前記芯材の前記2つのパターン間に位置する部分を、前記芯材の他の部分よりも細くする請求項2記載の配線レイアウトの設計方法。
【請求項4】
前記第1のパターンを、側壁法の芯材が配置されるマスクデータに変換する場合、
前記第1の方向において相互に隔離した前記2つのパターン間の領域を挟む2本の前記第1のパターンを、前記2つのパターン間に位置する部分に向かって突出させる請求項2記載の配線レイアウトの設計方法。
【請求項5】
前記ベースパターンを用意する工程において、
前記ベースパターンには、前記第1の方向に延び、隣り合う前記第1のパターンと前記第2のパターンとの間にそれぞれ配置された複数本の第3のパターンが設けられており、
前記置き換える工程において、前記第1のパターン同士を接続する部分に交差する2本の前記第3のパターンを、それぞれ、前記第1のパターン同士を接続する部分を挟み前記第1のパターンと接しない2つのパターンに置き換える請求項1〜4のいずれか1つに記載の配線レイアウトの設計方法。
【請求項6】
側壁法によって形成されるレイアウトの設計方法であって、
第1の方向には第2の周期で、前記第1の方向に交差する第2の方向には第1の周期で、マトリックス状に配置された複数個の第1の点、及び、前記第1の方向には前記第2の周期で、前記第2の方向には前記第1の周期で、マトリックス状に配置された複数個の第2の点であって、前記第2の点は、前記第1の点に対して前記第1の方向には前記第2の周期の半周期ずれて配置され、前記第2の方向には前記第1の周期の半周期ずれて配置された前記第2の点が設けられたベースパターンを用意する工程と、
前記第1の方向に隣り合う2個の前記第1の点間の所定の位置に、前記2個の第1の点同士を接続する第1のブリッジパーツを配置する工程と、
前記第1の方向に隣り合う2個の前記第2の点間の所定の位置に、前記2個の第2の点同士を接続する第2のブリッジパーツを配置する工程と、
前記第2の方向に隣り合う2個の前記第1の点間の所定の位置に、前記2個の第1の点同士を接続する第3のブリッジパーツを配置する工程と、
前記第2の方向に隣り合う2個の前記第2の点間の所定の位置に、前記2個の第2の点同士を接続する第4のブリッジパーツを配置する工程と、
を備えた配線レイアウトの設計方法。
【請求項7】
1本の前記第2のブリッジパーツを、前記第1の方向において相互に隔離し、その間に前記第3のブリッジパーツが配置されない2つのパターンに置き換える工程をさらに備えた請求項6記載の配線レイアウトの設計方法。
【請求項8】
前記第2のブリッジパーツを、側壁法の芯材が配置される領域に相当する領域に配置し、
前記第2のブリッジパーツにおいて、前記第1の方向において相互に隔離した前記2つのパターン間に位置する前記芯材の部分を、前記芯材の他の部分よりも細くする請求項7記載の配線レイアウトの設計方法。
【請求項9】
前記第1のブリッジパーツを、側壁法の芯材が配置される領域に相当する領域に配置し、
前記第1の方向において相互に隔離した前記2つのパターン間の領域を挟む2本の前記第1のブリッジパーツを、前記2つのパターン間に位置する部分に向かって突出させる請求項7記載の配線レイアウトの設計方法。
【請求項10】
半導体基板と、
前記半導体基板の上面に対して平行な平面において、第1の方向に延びる複数本の第1の配線と、
前記平面において前記第1の方向に延びる複数本の第2の配線と、
前記平面において前記第1の方向と交差する第2の方向に延びる第3の配線と、
前記平面において前記第2の方向に延びる第4の配線と、
を備え、
前記平面において、前記第1の方向に延び、前記第2の方向に第1の周期で配置された複数本の第1のラインを想定し、前記第1のラインに整数の番号を端から順番に付した場合に、前記第1の配線は、奇数番目の前記第1のラインに配置され、前記第2の配線は、偶数番目の前記第1のラインに配置され、
前記第3の配線は、前記第1の配線同士を接続し、
前記第4の配線は、前記第2の配線同士を接続し、
前記第1の配線及び前記第3の配線と、前記第2の配線及び前記第4の配線とは、相互に分離されている半導体装置。
【請求項11】
半導体基板と、
前記半導体基板の上面に対して平行な平面において、第1の方向に延びる複数本の第1の配線と、
前記平面において前記第1の方向に延び、前記第1の配線間に1本づつ配置された複数本の第2の配線と、
前記平面において前記第1の方向に延び、前記第1の配線と前記第2の配線間に1本づつ配置された複数本の第3の配線と、
前記平面において前記第1の方向と交差する第2の方向に延びる第3の配線と、
前記平面において前記第2の方向に延びる第4の配線と、
を備え、
前記第3の配線は、前記第1の配線同士を接続し、
前記第4の配線は、前記第3の配線同士を接続し、
前記第1の配線及び前記第3の配線と、前記第3の配線及び前記第4の配線とは、相互に分離されている半導体装置。
【請求項12】
半導体基板と、
前記半導体基板の上面に対して平行な平面において、第1の方向に延びる複数本の第1の配線と、
前記平面において前記第1の方向に延びる複数本の第2の配線と、
前記平面において前記第1の方向と交差する第2の方向に延びる複数本の第3の配線と、
前記平面において前記第2の方向に延びる複数本の第4の配線と、
を備え、
前記平面において、前記第1の方向に延び、前記第2の方向に第1の周期で配置された複数本の第1のラインを想定し、前記第1のラインに整数の番号を端から順番に付し、
前記平面において、前記第2の方向に延び、前記第1の方向に第2の周期で配置され、前記第1のラインと交差する複数本の第3のラインを想定し、前記第3のラインに整数の番号を端から順番に付した場合に、
前記第1の配線は、奇数番目の前記第1のラインに配置され、前記第2の配線は、偶数番目の前記第1のラインに配置され、
前記第3の配線は、奇数番目の前記第3のラインに配置され、前記第4の配線は、偶数番目の前記第3のラインに配置され、
少なくとも1本の前記第1の配線は、前記第3の配線と接続しており、
少なくとも1本の前記第2の配線は、前記第4の配線と接続しており、
前記第1の配線及び前記第3の配線と、前記第2の配線及び前記第4の配線とは、相互に分離されている半導体装置。
【請求項13】
前記第3の配線のうちの2本は、同一の前記第3のラインに配置されており、前記第2の方向において相互に隔離し、その間に前記第2の配線が配置されていない請求項12記載の半導体装置。
【請求項14】
前記第1の配線のうちの2本は、同一の前記第1のラインに配置されており、前記第1の方向において相互に離隔し、その間に前記第4の配線が配置されていない請求項10〜13のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項15】
前記第2の方向において、前記2本の第1の配線間の領域を挟む2本の前記第2の配線には、前記領域に向かって突出した凸部が形成されている請求項14記載の半導体装置。
【請求項16】
側壁法によって形成されるレイアウトの設計を支援するプログラムであって、
コンピュータに、
表示手段に、第1の方向に延び、前記第1の方向と交差する第2の方向に第1の周期で配置された複数本の第1のパターン、及び、前記第1の方向に延び、前記第1のパターン間の中央にそれぞれ配置された複数本の第2のパターンが設けられたベースパターンを表示させる手順と、
入力手段を介して、前記表示手段に表示された前記ベースパターンにおける1本の前記第2のパターンを挟んで隣り合う2本の前記第1のパターン間の所定の位置に、前記第2の方向に延びる第1のブリッジパーツが配置されたときに、前記2本の第1のパターン同士を接続すると共に、前記1本の第2のパターンを前記第1のブリッジパーツを挟み前記第1のブリッジパーツと接しない2つのパターンに置き換える手順と、
を実行させるプログラム。
【請求項17】
前記表示させる手順において、
前記ベースパターンには、前記第1の方向に延び、隣り合う前記第1のパターンと前記第2のパターンとの間にそれぞれ配置された複数本の第3のパターンを表示させ、
前記置き換える手順において、
前記第1のブリッジパーツに交差する2本の前記第3のパターンを、それぞれ、前記第1のブリッジパーツを挟み前記第1のブリッジパーツと接しない2つのパターンに置き換える請求項16記載のプログラム。
【請求項18】
側壁法によって形成される配線レイアウトの設計を支援するプログラムであって、
コンピュータに、
表示手段に、第1の方向には第2の周期で、前記第1の方向に交差する第2の方向には第1の周期で、マトリックス状に配置された複数個の第1の点、及び、前記第1の方向には前記第2の周期で、前記第2の方向には前記第1の周期でマトリックス状に配置された複数個の第2の点であって、前記第2の点は、前記第1の点に対して前記第1の方向には前記第2の周期の半周期ずれて配置され、前記第2の方向には前記第1の周期の半周期ずれて配置された前記第2の点が設けられたベースパターンを表示させる手順と、
入力手段を介して、前記表示手段に表示された前記ベースパターンにおける前記第1の方向に隣り合う2個の前記第1の点間の所定の位置に、前記第1の方向に延びる第1のブリッジパーツが配置されたときに、前記2個の第1の点同士を接続する手順と、
を実行させるプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【公開番号】特開2013−61575(P2013−61575A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−201230(P2011−201230)
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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