配線基板、原反
【課題】信号配線を密に配置できる技術を提供する。
【解決手段】ベースフィルム30の主面側に位置し、その縁部8に沿ってそれぞれ列設された第一、第二の接続パッド22a、22bのうち、第一の接続パッド22aには第一の信号配線11aを直接接続し、より縁部8に近い方の第二の接続パッド22bには、第一の接続パッド22aの両側に貫通電極261、262を配置し、反対面で貫通電極261、262間を接続するジャンパー配線12aを介して第二の信号配線11bを接続する。第二の信号配線11bが第一の接続パッド22aの間を通らなくても済むので、第一の接続パッド22a間を近接させることができ、その結果、配線基板1の信号配線の密度を高くすることができる。
【解決手段】ベースフィルム30の主面側に位置し、その縁部8に沿ってそれぞれ列設された第一、第二の接続パッド22a、22bのうち、第一の接続パッド22aには第一の信号配線11aを直接接続し、より縁部8に近い方の第二の接続パッド22bには、第一の接続パッド22aの両側に貫通電極261、262を配置し、反対面で貫通電極261、262間を接続するジャンパー配線12aを介して第二の信号配線11bを接続する。第二の信号配線11bが第一の接続パッド22aの間を通らなくても済むので、第一の接続パッド22a間を近接させることができ、その結果、配線基板1の信号配線の密度を高くすることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は配線基板の技術分野にかかり、特に、フレキシブル配線基板の接続部に関する。
【背景技術】
【0002】
可撓性(フレキシブル)を有する配線基板は自由に曲げられることから、小型の電子機器や、可動部を有する電子機械に広く用いられている。
【0003】
図16の符号101は、従来技術の配線基板であり、符号110は、その配線基板101の端部であって、コネクタに接続される接続部を示している。
この配線基板101は可撓性を有するベースフィルム130の表面に、パターニングされた配線膜が配置されている。
ここでは、その配線膜には、信号配線111aと第一、第二の接続パッド122a、122bがそれぞれ複数個含まれている。
【0004】
第一の接続パッド122aは、ベースフィルム130の縁付近に一列に列設されており、第二の接続パッド122bは、第一の接続パッド122aよりも更に縁に近い位置に、第一の接続パッド122aと同一方向に列設されている。
【0005】
信号配線111aは、複数本が、等幅、等間隔に平行に配置されている。第一の接続パッド122aと第二の接続パッド122bには、それぞれ信号配線111aの端部が接続されており、第一、第二の接続パッド122a、122bがコネクタの接続端子に接続されると信号配線111aはコネクタを介して外部回路に接続されるようになっている。
【0006】
信号配線111aや第一、第二の接続パッド122a、122bは、金属箔や金属薄膜がパターニングされて構成されており、信号配線111aと信号配線の間や、信号配線111aと第一、第二の接続パッド122a、122bの間等の配線間は、配線をパターニングする際のエッチング精度の限界から一定距離だけ離間させる必要がある。
【0007】
第一、第二の接続パッド122a、122bのうち、縁寄りの第二の接続パッド122bに接続された信号配線111aは、中央寄りの第一の接続パッド122aの間を通り抜けており、従って、第二の接続パッド122bの間は、限界まで近接させることはできない。
【0008】
また、ベースフィルム130の縁には、メッキ配線111cが配置されており、ベースフィルム130をメッキ配線111cと共に原反から切り離す前は、メッキ配線111cに電圧が印加され、接続パッド122a、122b表面等にメッキ層が形成されているが、中央寄りの第一の接続パッド122aに接続されたメッキ配線111cは、縁寄りの第二の接続パッド122bの間を通っており、従って、第二の接続パッド122b間も限界まで近接させることはできない。
【0009】
なお、図15の符号107は原反の一部を示しており、符号105は配線基板101を原反から切り離す切断線を示している。メッキ配線111cは、配線基板101外部で、電極に接続されており、メッキ液に浸漬された状態で、電極に電圧が印加され、第一、第二の接続パッド122a、122bの表面にメッキ層が形成される。
【特許文献1】特開平9−232011号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述したように、従来技術の配線基板101では、第一、又は第二の接続パッド122a、122b間を信号配線111aやメッキ配線111cが通っているため、第一の接続パッド122a間や、第二の接続パッド122b間を近接させることができない。信号配線111a間には余裕があっても、接続パッド122a、122b間が大きく離間するため、配線密度が低下してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明は、可撓性を有するベースフィルムと、複数本の細長の第一、第二の信号配線と、前記第一、第二の信号配線よりも幅広で、外部端子が接続可能な第一、第二の接続パッドとを有し、前記第一、第二の信号配線と前記第一、第二の接続パッドは、前記ベースフィルムの主面側に配置された配線基板であって、前記第一、第二の接続パッドはそれぞれ同一方向に列設され、前記第二の接続パッドは前記第一の接続パッドよりも前記ベースフィルムの縁近くに配置され、前記第一の信号配線は、前記ベースフィルムの中央側から前記縁方向に向かって延設され、前記第一の接続パッドに接続され、前記第一の接続パッドの列設方向の両脇には、前記ベースフィルムを厚み方向に貫通する第一、第二の貫通電極が前記第一の接続パッドとは非接触でそれぞれ配置され、前記主面の裏面である反対面には、前記第一の接続パッドの両脇位置の前記第一、第二の貫通電極同士を接続するジャンパー配線が配置され、前記第二の信号配線は、前記第一の信号配線の間に位置し、前記ベースフィルムの前記縁方向に延設され、前記第一の接続パッドよりも手前に位置する前記第一の貫通電極に接続され、前記第一の接続パッドよりも前記縁近くに位置する前記第二の貫通電極は、前記第二の接続パッドに接続され、前記反対面の前記第一、第二の接続パッドの裏側に位置する部分には、可撓性を有する補強フィルムが貼付され、前記第一、第二の接続パッドの表面は露出された配線基板である。
また、本発明は、前記ベースフィルムの前記主面又は反対面のいずれか一方又は両方には、前記ベースフィルムの縁まで伸びたメッキ配線が配置され、前記第一の接続パッドは、前記ベースフィルムを貫通する第三の貫通電極を介して前記メッキ配線に接続され、前記第一の接続パッドの表面には電解めっき層が形成された配線基板である。
また、本発明は、可撓性を有するベースフィルムと、複数本の細長の第一、第二の信号配線と、前記第一、第二の信号配線よりも幅広で、外部端子が接続可能な第一、第二の接続パッドとを有し、前記第一、第二の信号配線は、前記ベースフィルムの主面側に配置され、前記第一、第二の接続パッドは、前記主面の裏面である反対面側に配置された配線基板であって、前記第一、第二の接続パッドはそれぞれ同一方向に列設され、前記第二の接続パッドは前記第一の接続パッドよりも前記ベースフィルムの縁近くに配置され、前記ベースフィルムには、その厚み方向に貫通し、前記第一、第二の接続パッドにそれぞれ接続された第四、第五の貫通電極が形成され、前記第一、第二の信号配線は前記ベースフィルムの中央側から前記縁方向に向かって延設され、前記第四、第五の貫通電極にそれぞれ接続され、前記主面の前記第一、第二の接続パッドの裏側に位置する部分には、可撓性を有する補強フィルムが貼付され、前記第一、第二の接続パッドの表面は露出された配線基板である。
また、本発明は、前記ベースフィルムの前記主面又は反対面のいずれか一方又は両方には、前記ベースフィルムの縁まで伸びたメッキ配線が配置され、前記第一、第二の接続パッドは、前記メッキ配線に接続され、表面に電解めっき層が形成された配線基板である。
また、本発明は、隣接する前記第一の接続パッドの側面同士と、隣接する前記第二の接続パッドの側面同士は、それぞれ直接面するように配置された配線基板である。
また、本発明は、上記いずれかの配線基板の前記ベースフィルムが切断される前の原反であって、前記メッキ配線は、前記配線基板を画する切断線の外部に延設され、前記配線基板の外部の前記メッキ配線に電圧が印加され、前記電解メッキ層が成長された原反である。
【発明の効果】
【0012】
接続パッド間に信号配線や接地配線が通っていないので、接続パッド間を近接させることができ、信号配線の密度を高くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1(a)、(b)の符号1、2は、本発明の第一例、第二例の配線基板をそれぞれ示している。
配線基板1、2は、ベースフィルム30を有しており、その表面と裏面には、パターニングされた配線膜11、12がそれぞれ配置されている。配線膜11、12の表面の一部には、カバーフィルム31、32が配置されており、他の一部は表面が露出されている。
【0014】
ベースフィルム30は可撓性や柔軟性を有する薄いポリイミドフィルムで構成されている。カバーフィルム31、32は、可撓性や柔軟性を有する薄いポリイミドフィルムの他、エポキシ系、ウレタン系、ソルダーレジストなどの薄いフィルムで構成されており、配線膜11、12は銅箔や銅薄膜がパターニングされて構成されている。配線膜11、12も可撓性を有しており、従って、配線基板1、2も可撓性を有している。
【0015】
配線膜11、12の一部の露出部分にはICや抵抗器やコンデンサ等の電子部品511、512が搭載されている。
配線基板1、2は、後述するメッキ層形成後、同一の原反に形成された複数個が切断され、個別の配線基板1、2に分離される。電子部品511、512は、分離後に搭載しても、分離前に搭載してもよい。
【0016】
図1(a)、(b)の符号10、20は、第一、第二例の配線基板1、2の接続部をそれぞれ示している。
図4、図5は、第一例の配線基板1の接続部10の主面(表面)と反対面(裏面)の平面図であり、図6、図7は、第二例の配線基板2の接続部20の主面(表面)と反対面(裏面)の平面図である。
【0017】
各配線基板1、2は、両面に配線膜11、12がそれぞれ配置されている。
主面側の配線膜11には、細長の第一、第二の信号配線11a、11bと接地配線11gが含まれている。
【0018】
第一、第二の信号配線11a、11bは、ベースフィルム30の中央側から縁部8方向に向かって伸びており、第一、第二の信号配線11a、11bは接続部10内では直線状であり、等幅、等間隔で、平行に交互に配置されている。
【0019】
接地配線11gは、第一、第二の信号配線11a、11bが配置された領域の第一、第二の信号配線11a、11bが伸びる方向の両脇に、第一、第二の信号配線11a、11bと平行に配置されている。従って、第一、第二の信号配線11a、11bは、二本の接地配線11gによって挟まれている。
【0020】
先ず、第一例の配線基板1の接続部10を説明すると、第一例の配線基板1では、主面側の配線膜11には、複数の第一、第二の接続パッド22a、22bと、複数のメッキ配線11cとが含まれている。反対面側の第二の配線膜12は、ジャンパー配線12aとメッキ配線12cとが含まれている。
【0021】
第一の接続パッド22aは、ベースフィルム30の縁部8に沿って一列に列設されており、第二の接続パッド22bは、第一の接続パッド22aよりも縁部8に近い位置で第一の接続パッド22aと同一方向に一列に配置されている。第一又は第二の接続パッド22a、22bの長手方向の両端部には、接地パッド22gが配置されている。
【0022】
第一、第二の接続パッド22a、22bの列設方向の長さを幅とすると、第一、第二の接続パッド22a、22bの幅は、第一、第二の信号配線11a、11bの幅よりも広い。いずれも1mm未満である。
第一の信号配線11aは、その端部が第一の接続パッド22aに接触しており、その結果、第一の信号配線11aは第一の接続パッド22aにそれぞれ直接接続されている。
【0023】
接地配線11gは接地パッド22gに接続されており、この配線基板1が使用される際に接地パッド22gを接地電位に接続すると、接地配線11gがシールドとなり、第一、第二の信号配線11a、11bにノイズが侵入しないように構成されている。
【0024】
図8(a)は、図4、図5の第一の信号配線11aの幅方向中央を通るIa−Ia線截断断面図であり、同図(b)は、第二の信号配線11bの幅方向中央を通るIb−Ib線截断断面図である。
【0025】
第一の接続パッド22aの両脇にはベースフィルム30を厚み方向に貫通する第一、第二の貫通電極261、262が配置されている。第一、第二の貫通電極261、262、及び後述する第三〜第五の貫通電極263〜265は、ベースフィルム30内に陥入された銅の突起(又はviaホール)で構成されており、ベースフィルム30の主面と反対面に配置された配線膜11、12がその突起と接触すると、主面側と反対面側の配線膜11、12間が電気的に接続されるように構成されている。
【0026】
各貫通電極261〜265のベースフィルム30表面に露出する部分の直径は、第一、第二の接続パッド22a、22bの幅よりも小さい。
第一、第二の貫通電極261、262のうち、第一の接続パッド22aよりもベースフィルム30の中央寄りの方を第一の貫通電極261、縁部8寄りの方を第二の貫通電極262とすると、第一の貫通電極261は、第一の信号配線11aの間に配置され、第二の信号配線11bの、中央側から縁部8方向に向かって延設された端部が第一の貫通電極261の上端と接触している。
【0027】
第一、第二の貫通電極261、262は第一の接続パッド22aや第一の信号配線11aとは接触しておらず、また、第一の貫通電極261同士や第二の貫通電極262同士は接触していない。従って、第一の信号配線11aと第二の信号配線11bの間や、第一の信号配線11a同士又は第二の信号配線11b同士は短絡しないようにされている。
【0028】
ベースフィルム30の反対面には、ジャンパー配線12aが配置されており、第一、第二の貫通電極261、262の下端部は、それぞれジャンパー配線12aに接触され、第一、第二の貫通電極261、262間は、ジャンパー配線12aによって接続されている。
【0029】
第二の貫通電極262は、主面側では第二の接続パッド22bに接続されている。ここでは、第二の貫通電極262の上部が第二の接続パッド22bに接触し、直接接続されているが、主面側に第二の貫通電極262と第二の接続パッド22bを接続するジャンパー配線を設けてもよい。
【0030】
このように、第二の信号配線11bは、第一の接続パッド22aよりも手前位置で、第一の貫通電極261によって反対面のジャンパー配線12aに接続されており、ジャンパー配線12aが第一の接続パッド22aを跨ぎ、第二の貫通電極262によって、主面側の第一の接続パッド22aを越えた位置に戻っている。
【0031】
従って、この第一例の配線基板1、及び後述する各配線基板1’、2、2’では、第一の接続パッド22a間や、第二の接続パッド22b間を、第一の信号配線11aや第二の信号配線11bが通る必要はなく、第一の接続パッド22aの側面と側面や、第二の接続パッド22bの側面と側面とを直接対面させることができる。これにより、第一、第二の接続パッド22a、22bは互いの距離を短縮でき、接続パッド22a、22bを密に配置することが可能になる。
【0032】
第一、第二の接続パッド22a、22bが配置された面(ここでは主面)の反対側の面(ここでは反対面)には、ポリイミドフィルムから成る補強フィルム18が接着剤層17によって貼付されている。
【0033】
補強フィルム18は可撓性を有しており、補強フィルム18が貼付された部分も撓むことが可能であり、折れない程度に曲げることができるように構成されている。補強フィルム18はカバーフィルム31、32よりも堅い樹脂フィルムで構成されており、耐擦過性や挿抜性に優れている。
【0034】
補強フィルム18は、第一、二例の配線基板1、2の端面から3mm〜10mmの範囲で貼付されており、第一、二例の配線基板1、2の中央部分には、補強フィルム18が貼付されない部分が残っている。第一、第二例の配線基板1、2は柔軟性・可撓性を有しており、第一、二例の配線基板1、2を曲げた場合、補強フィルム18が貼付された部分も曲がるので、補強フィルム18が可撓性を有しない場合に比べ、補強フィルム18がある部分と無い部分の境界に加わる応力は小さく、第一、二例の配線基板1、2が破壊しないようになっている。
【0035】
図10の符号401は、第一例、及び後述する第二例の配線基板1、2と外部回路の接続に用いられるコネクタでる。このコネクタ401の本体411には、側面に開口412が形成されている。本体411の内部には、一枚の台座板413が配置されており、台座板413の上方には、複数の接続端子414が列設されている。
接続端子414は弾性を有しており、補強フィルム18を下方、第一、第二の接続パッド22a、22bを上方に向け、接続部10の先端を開口412に入れる。
【0036】
接続部10、20は補強フィルム18によって強度が向上されており、接続部10の縁を接続端子414と台座板413の間に押し当てて力を加えることが可能であり、それにより、密着していた接続端子414が台座板413から離れ、接続部10が接続端子414と台座板413の間に挿入される。
【0037】
このとき、接続部10の表面は接続端子414と台座板413に摺動しながら移動し、第一、第二の接続パッド22a、22bは接続端子414と接触し、電気的に接続される。
【0038】
第一、第二の接続パッド22a、22bの表面には金メッキ層が形成されており、接続端子414と第一、第二の接続パッド22a、22bとの間の電気抵抗が小さくなるようにされている。
【0039】
金メッキ層の形成工程につい説明する。
メッキ配線11c、12cは、第一、第二の接続パッド22a、22bとベースフィルム30の縁部8の間に位置しており、主面側のメッキ配線11cは第二の接続パッド22bに接続され、反対面側のメッキ配線12cは、ジャンパー配線12c接続されている。
【0040】
図2、3の符号7は、第一例の配線基板1を切り離す前の状態の原反の一部を示しており、図2は接続部10の主面側の平面図、図3はその裏面の反対面側の平面図を示している。
【0041】
符号5は、第一例の配線基板1の切断線であり、配線基板1内に形成された配線膜11、12のうち、メッキ配線11c、12cは、切断線5を越えて配線基板1の外部に延設されている。
【0042】
メッキ配線11c、12cの、配線基板1の縁部8よりも外側の部分には、メッキ用電源が接続される電極が形成されている。
カバーフィルム31、32は所定位置に開口を有しており、その底面には第一、第二の接続パッド22a、22b等の表面が露出されている。
【0043】
配線基板1を切り離す前に原反7をメッキ液に浸漬し、メッキ電源によってメッキ配線11c、12cを介して、配線膜11、12に電圧を印加すると、開口底面に露出する第一、第二の接続パッド22a、22bの表面などに金メッキ層が成長する。金メッキ層の成長後、補強フィルム18が貼付される。
そして、配線基板1の分離前、又は分離後、カバーフィルム31、32の開口底面に露出する配線膜11、12の表面に電子部品511、512が搭載される。
【0044】
次に、本発明の第二例の配線基板2(図1(b))の接続部20を説明する。
図1(b)、図6、7を参照し、第二例の配線基板2では、第一、第二の接続パッド22a、22bは、反対面に配置された配線膜12に含まれている。
【0045】
図9(a)は、図6、7の第一の信号配線11aの幅方向中央を通るIIa−IIa線截断断面図であり、同図(b)は、第二の信号配線11bの幅方向中央を通るIIb−IIb線截断断面図である。
【0046】
第一の接続パッド22aはベースフィルム30の縁部8に沿って一列に配置されており、第二の接続パッド22bは、第一の接続パッド22aよりも縁部8に近い位置で、第一の接続パッド22aと同一方向に一列に配置されている。
【0047】
この例でも、第一、第二の接続パッド22a、22bの列設方向の長さを幅とすると、第一、第二の接続パッド22a、22bの幅は、第一、第二の信号配線11a、11bの幅よりも広い。
【0048】
ベースフィルム30の縁部8付近には、ベースフィルム30を厚み方向に貫通する複数の第四の貫通電極264が列設されている。第四の貫通電極264よりも縁部8に近い位置には、複数の第五の貫通電極265が、第四の貫通電極264と同一方向に列設されている。第四、第五の貫通電極264、265は互いに離間している。
【0049】
第一、第二の信号配線11a、11bは、配線基板2の中央側から縁部8方向に向けて延設されており、第一、第二の信号配線11a、11bの端部は、第四、第五の貫通電極264、265の上端とそれぞれ接触している。
【0050】
第四、第五の貫通電極264、265は、第一、第二の接続パッド22a、22bの真裏位置にそれぞれ配置されており、第四、第五の貫通電極264、265の下端は第一、第二の接続パッド22a、22bとそれぞれ接触している。
【0051】
従って、第一、第二の信号配線11a、11bは、第四、第五の貫通電極264、265を介して第一、第二の接続パッド22a、22bと電気的に接続されている。第四の貫通電極264は第二の接続パッド22bには接続されておらず、第五の貫通電極265は第一の接続パッド22aには接続されておらず、従って、第一、第二の信号配線11a、11bは短絡していない。
【0052】
主面側では、第一の信号配線11aがメッキ配線11cに接続され、裏面側では第一の接続パッド22aよりも縁部8に近い第二の接続パッド22bがメッキ配線12cに接続されている。
原反から分離される前に、メッキ配線11c、12cに電圧が印加され、第一、第二の接続パッド22a、22bの表面にはメッキ層が形成されている。
【0053】
第一、第二の接続パッド22a、22bの真裏位置、即ち、接続部20の主面側には補強フィルム18が接着剤層17によって貼付されており、接続部20は補強され、コネクタ401内に挿入可能に構成されている。
【0054】
以上説明したように、本発明の配線基板1、2は、主面又は反対面のいずれか一方の面に第一、第二の接続パッド22a、22bが配置されており、その裏面には補強フィルム18が配置され、可撓性と平坦性を維持しながら補強されて、コネクタ401に挿入可能に構成されている。
【0055】
本発明の配線基板1、2では、第一の接続パッド22aの間や、第二の接続パッド22bの間に信号配線を通さなくても電解メッキによってメッキ層を形成できるので、第一、第二の接続パッド22a、22bを密に配置することができ、その結果、第一、第二の信号配線11a、11bの配置密度を高くすることができる。
なお、第一例の配線基板1では、主面側と反対面側の両方に、メッキ配線11c、12cをそれぞれ配置したが、本発明はそれに限定されるものではない。
【0056】
図11、12に示した第一の変形例の配線基板1’や、図13、図14に示した第二の変形例の配線基板2’のように、第一、第二の接続パッド22a、22bが配置された面にはメッキ配線を設けず、その反対側の面にだけ、メッキ配線12c又は11cを設けることができる。
【0057】
第一の変形例の配線基板1’では、第一の接続パッド22aに接続された第三の貫通電極263と、ジャンパー配線12aにそれぞれ別のメッキ配線12cが接続されており、第一、第二の接続パッド22a、22b表面にメッキ層が形成されている。
【0058】
第二の変形例の配線基板2’では、主面側の第一、第二の信号配線11a、11bは、第四、第五の貫通電極264、265によって、反対面側の第一、第二の接続パッド22a、22bにそれぞれ接続されている。
【0059】
第一、第二の信号配線11a、11bは、主面側で異なるメッキ配線11cにそれぞれ接続されており、メッキ配線11cによって、第一、第二の接続パッド22a、22b等の表面にメッキ層が形成されてている。
【0060】
なお、第二例の配線基板2のように、第四、第五の貫通電極264、265は、第一、第二の接続パッド22a、22bの真裏に位置し、第一、第二の接続パッド22a、22bに直接接続されていてもよいが、第四又は第五の貫通電極266を第一、第二の接続パッド22a、22bの真裏から離間した位置に配置し、裏面側に設けた接続配線12dによって、第一又は第二の接続パッド22a、22bに接続してもよい。
【0061】
図13、14の第二の変形例では、第四の貫通電極264が接続配線12dによって第一の接続パッド22aに接続されている。
上記各例に於いて、接地パッド22gは接地配線11gやメッキ配線11cに直接接続してもよいし、接地用の貫通電極26gを介して接続してもよい。
【0062】
なお、上記実施例では、メッキ配線11c、12cに電圧を印加して成長させる電解メッキ層は、金薄膜であったが、それに限定されるものではなく、電解メッキ法によって成長させることができる薄膜を広く含む。配線基板にとっては、耐腐食性があり、電気接続性を向上させる金属が望ましい。
上記各実施例では、電子部品が搭載されていたが、例えばフラットケーブル等の電子部品が搭載されていない配線基板も本発明に含まれる。
【0063】
上記貫通電極は、配線膜上に成長させたバンプで構成したが、本発明はそれに限定されるものではなく、ベースフィルム30の貫通孔を導電材料で埋め込んでもよい。また、viaホールメッキでもよい。
なお、縁部8とは反対側の端部もコネクタに接続可能に構成することができ、その部分の接続パッドは、主面側にも反対面側にも配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】(a):本発明の第一例の配線基板の断面図、(b):本発明の第二例の配線基板の断面図
【図2】本発明の第一例の配線基板の原反の接続部の部分の主面側の平面図
【図3】本発明の第一例の配線基板の原反の接続部の部分の反対面側の平面図
【図4】本発明の第一例の配線基板を原反から分離した後の接続部の主面側の平面図
【図5】本発明の第一例の配線基板を原反から分離した後の接続部の反対面側の平面図
【図6】本発明の第二例の配線基板の接続部の主面側の平面図
【図7】本発明の第二例の配線基板の接続部の反対面側の平面図
【図8】第一例の配線基板の(a):Ia−Ia線截断断面図、(b):Ib−Ib線截断断面図
【図9】第二例の配線基板の(a):IIa−IIa線截断断面図、(b):IIb−IIb線截断断面図
【図10】本発明の配線基板の接続部が挿入されるコネクタ
【図11】第一例の配線基板の変形例の接続部の主面側平面図
【図12】第一例の配線基板の変形例の接続部の反対面側平面図
【図13】第二例の配線基板の変形例の接続部の主面側平面図
【図14】第二例の配線基板の変形例の接続部の反対面側平面図
【図15】従来技術の配線基板の接続部の主面側平面図
【図16】従来技術の配線基板の接続部の主面側平面図
【符号の説明】
【0065】
1、1’、2、2’……配線基板
7……原反
8……縁部
11a……第一の信号配線
11b……第二の信号配線
12a……ジャンパー配線
18……補強フィルム
22a……第一の接続パッド
22b……第二の接続パッド
261〜263……第一〜第三の貫通電極
30……ベースフィルム
【技術分野】
【0001】
本発明は配線基板の技術分野にかかり、特に、フレキシブル配線基板の接続部に関する。
【背景技術】
【0002】
可撓性(フレキシブル)を有する配線基板は自由に曲げられることから、小型の電子機器や、可動部を有する電子機械に広く用いられている。
【0003】
図16の符号101は、従来技術の配線基板であり、符号110は、その配線基板101の端部であって、コネクタに接続される接続部を示している。
この配線基板101は可撓性を有するベースフィルム130の表面に、パターニングされた配線膜が配置されている。
ここでは、その配線膜には、信号配線111aと第一、第二の接続パッド122a、122bがそれぞれ複数個含まれている。
【0004】
第一の接続パッド122aは、ベースフィルム130の縁付近に一列に列設されており、第二の接続パッド122bは、第一の接続パッド122aよりも更に縁に近い位置に、第一の接続パッド122aと同一方向に列設されている。
【0005】
信号配線111aは、複数本が、等幅、等間隔に平行に配置されている。第一の接続パッド122aと第二の接続パッド122bには、それぞれ信号配線111aの端部が接続されており、第一、第二の接続パッド122a、122bがコネクタの接続端子に接続されると信号配線111aはコネクタを介して外部回路に接続されるようになっている。
【0006】
信号配線111aや第一、第二の接続パッド122a、122bは、金属箔や金属薄膜がパターニングされて構成されており、信号配線111aと信号配線の間や、信号配線111aと第一、第二の接続パッド122a、122bの間等の配線間は、配線をパターニングする際のエッチング精度の限界から一定距離だけ離間させる必要がある。
【0007】
第一、第二の接続パッド122a、122bのうち、縁寄りの第二の接続パッド122bに接続された信号配線111aは、中央寄りの第一の接続パッド122aの間を通り抜けており、従って、第二の接続パッド122bの間は、限界まで近接させることはできない。
【0008】
また、ベースフィルム130の縁には、メッキ配線111cが配置されており、ベースフィルム130をメッキ配線111cと共に原反から切り離す前は、メッキ配線111cに電圧が印加され、接続パッド122a、122b表面等にメッキ層が形成されているが、中央寄りの第一の接続パッド122aに接続されたメッキ配線111cは、縁寄りの第二の接続パッド122bの間を通っており、従って、第二の接続パッド122b間も限界まで近接させることはできない。
【0009】
なお、図15の符号107は原反の一部を示しており、符号105は配線基板101を原反から切り離す切断線を示している。メッキ配線111cは、配線基板101外部で、電極に接続されており、メッキ液に浸漬された状態で、電極に電圧が印加され、第一、第二の接続パッド122a、122bの表面にメッキ層が形成される。
【特許文献1】特開平9−232011号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述したように、従来技術の配線基板101では、第一、又は第二の接続パッド122a、122b間を信号配線111aやメッキ配線111cが通っているため、第一の接続パッド122a間や、第二の接続パッド122b間を近接させることができない。信号配線111a間には余裕があっても、接続パッド122a、122b間が大きく離間するため、配線密度が低下してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明は、可撓性を有するベースフィルムと、複数本の細長の第一、第二の信号配線と、前記第一、第二の信号配線よりも幅広で、外部端子が接続可能な第一、第二の接続パッドとを有し、前記第一、第二の信号配線と前記第一、第二の接続パッドは、前記ベースフィルムの主面側に配置された配線基板であって、前記第一、第二の接続パッドはそれぞれ同一方向に列設され、前記第二の接続パッドは前記第一の接続パッドよりも前記ベースフィルムの縁近くに配置され、前記第一の信号配線は、前記ベースフィルムの中央側から前記縁方向に向かって延設され、前記第一の接続パッドに接続され、前記第一の接続パッドの列設方向の両脇には、前記ベースフィルムを厚み方向に貫通する第一、第二の貫通電極が前記第一の接続パッドとは非接触でそれぞれ配置され、前記主面の裏面である反対面には、前記第一の接続パッドの両脇位置の前記第一、第二の貫通電極同士を接続するジャンパー配線が配置され、前記第二の信号配線は、前記第一の信号配線の間に位置し、前記ベースフィルムの前記縁方向に延設され、前記第一の接続パッドよりも手前に位置する前記第一の貫通電極に接続され、前記第一の接続パッドよりも前記縁近くに位置する前記第二の貫通電極は、前記第二の接続パッドに接続され、前記反対面の前記第一、第二の接続パッドの裏側に位置する部分には、可撓性を有する補強フィルムが貼付され、前記第一、第二の接続パッドの表面は露出された配線基板である。
また、本発明は、前記ベースフィルムの前記主面又は反対面のいずれか一方又は両方には、前記ベースフィルムの縁まで伸びたメッキ配線が配置され、前記第一の接続パッドは、前記ベースフィルムを貫通する第三の貫通電極を介して前記メッキ配線に接続され、前記第一の接続パッドの表面には電解めっき層が形成された配線基板である。
また、本発明は、可撓性を有するベースフィルムと、複数本の細長の第一、第二の信号配線と、前記第一、第二の信号配線よりも幅広で、外部端子が接続可能な第一、第二の接続パッドとを有し、前記第一、第二の信号配線は、前記ベースフィルムの主面側に配置され、前記第一、第二の接続パッドは、前記主面の裏面である反対面側に配置された配線基板であって、前記第一、第二の接続パッドはそれぞれ同一方向に列設され、前記第二の接続パッドは前記第一の接続パッドよりも前記ベースフィルムの縁近くに配置され、前記ベースフィルムには、その厚み方向に貫通し、前記第一、第二の接続パッドにそれぞれ接続された第四、第五の貫通電極が形成され、前記第一、第二の信号配線は前記ベースフィルムの中央側から前記縁方向に向かって延設され、前記第四、第五の貫通電極にそれぞれ接続され、前記主面の前記第一、第二の接続パッドの裏側に位置する部分には、可撓性を有する補強フィルムが貼付され、前記第一、第二の接続パッドの表面は露出された配線基板である。
また、本発明は、前記ベースフィルムの前記主面又は反対面のいずれか一方又は両方には、前記ベースフィルムの縁まで伸びたメッキ配線が配置され、前記第一、第二の接続パッドは、前記メッキ配線に接続され、表面に電解めっき層が形成された配線基板である。
また、本発明は、隣接する前記第一の接続パッドの側面同士と、隣接する前記第二の接続パッドの側面同士は、それぞれ直接面するように配置された配線基板である。
また、本発明は、上記いずれかの配線基板の前記ベースフィルムが切断される前の原反であって、前記メッキ配線は、前記配線基板を画する切断線の外部に延設され、前記配線基板の外部の前記メッキ配線に電圧が印加され、前記電解メッキ層が成長された原反である。
【発明の効果】
【0012】
接続パッド間に信号配線や接地配線が通っていないので、接続パッド間を近接させることができ、信号配線の密度を高くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1(a)、(b)の符号1、2は、本発明の第一例、第二例の配線基板をそれぞれ示している。
配線基板1、2は、ベースフィルム30を有しており、その表面と裏面には、パターニングされた配線膜11、12がそれぞれ配置されている。配線膜11、12の表面の一部には、カバーフィルム31、32が配置されており、他の一部は表面が露出されている。
【0014】
ベースフィルム30は可撓性や柔軟性を有する薄いポリイミドフィルムで構成されている。カバーフィルム31、32は、可撓性や柔軟性を有する薄いポリイミドフィルムの他、エポキシ系、ウレタン系、ソルダーレジストなどの薄いフィルムで構成されており、配線膜11、12は銅箔や銅薄膜がパターニングされて構成されている。配線膜11、12も可撓性を有しており、従って、配線基板1、2も可撓性を有している。
【0015】
配線膜11、12の一部の露出部分にはICや抵抗器やコンデンサ等の電子部品511、512が搭載されている。
配線基板1、2は、後述するメッキ層形成後、同一の原反に形成された複数個が切断され、個別の配線基板1、2に分離される。電子部品511、512は、分離後に搭載しても、分離前に搭載してもよい。
【0016】
図1(a)、(b)の符号10、20は、第一、第二例の配線基板1、2の接続部をそれぞれ示している。
図4、図5は、第一例の配線基板1の接続部10の主面(表面)と反対面(裏面)の平面図であり、図6、図7は、第二例の配線基板2の接続部20の主面(表面)と反対面(裏面)の平面図である。
【0017】
各配線基板1、2は、両面に配線膜11、12がそれぞれ配置されている。
主面側の配線膜11には、細長の第一、第二の信号配線11a、11bと接地配線11gが含まれている。
【0018】
第一、第二の信号配線11a、11bは、ベースフィルム30の中央側から縁部8方向に向かって伸びており、第一、第二の信号配線11a、11bは接続部10内では直線状であり、等幅、等間隔で、平行に交互に配置されている。
【0019】
接地配線11gは、第一、第二の信号配線11a、11bが配置された領域の第一、第二の信号配線11a、11bが伸びる方向の両脇に、第一、第二の信号配線11a、11bと平行に配置されている。従って、第一、第二の信号配線11a、11bは、二本の接地配線11gによって挟まれている。
【0020】
先ず、第一例の配線基板1の接続部10を説明すると、第一例の配線基板1では、主面側の配線膜11には、複数の第一、第二の接続パッド22a、22bと、複数のメッキ配線11cとが含まれている。反対面側の第二の配線膜12は、ジャンパー配線12aとメッキ配線12cとが含まれている。
【0021】
第一の接続パッド22aは、ベースフィルム30の縁部8に沿って一列に列設されており、第二の接続パッド22bは、第一の接続パッド22aよりも縁部8に近い位置で第一の接続パッド22aと同一方向に一列に配置されている。第一又は第二の接続パッド22a、22bの長手方向の両端部には、接地パッド22gが配置されている。
【0022】
第一、第二の接続パッド22a、22bの列設方向の長さを幅とすると、第一、第二の接続パッド22a、22bの幅は、第一、第二の信号配線11a、11bの幅よりも広い。いずれも1mm未満である。
第一の信号配線11aは、その端部が第一の接続パッド22aに接触しており、その結果、第一の信号配線11aは第一の接続パッド22aにそれぞれ直接接続されている。
【0023】
接地配線11gは接地パッド22gに接続されており、この配線基板1が使用される際に接地パッド22gを接地電位に接続すると、接地配線11gがシールドとなり、第一、第二の信号配線11a、11bにノイズが侵入しないように構成されている。
【0024】
図8(a)は、図4、図5の第一の信号配線11aの幅方向中央を通るIa−Ia線截断断面図であり、同図(b)は、第二の信号配線11bの幅方向中央を通るIb−Ib線截断断面図である。
【0025】
第一の接続パッド22aの両脇にはベースフィルム30を厚み方向に貫通する第一、第二の貫通電極261、262が配置されている。第一、第二の貫通電極261、262、及び後述する第三〜第五の貫通電極263〜265は、ベースフィルム30内に陥入された銅の突起(又はviaホール)で構成されており、ベースフィルム30の主面と反対面に配置された配線膜11、12がその突起と接触すると、主面側と反対面側の配線膜11、12間が電気的に接続されるように構成されている。
【0026】
各貫通電極261〜265のベースフィルム30表面に露出する部分の直径は、第一、第二の接続パッド22a、22bの幅よりも小さい。
第一、第二の貫通電極261、262のうち、第一の接続パッド22aよりもベースフィルム30の中央寄りの方を第一の貫通電極261、縁部8寄りの方を第二の貫通電極262とすると、第一の貫通電極261は、第一の信号配線11aの間に配置され、第二の信号配線11bの、中央側から縁部8方向に向かって延設された端部が第一の貫通電極261の上端と接触している。
【0027】
第一、第二の貫通電極261、262は第一の接続パッド22aや第一の信号配線11aとは接触しておらず、また、第一の貫通電極261同士や第二の貫通電極262同士は接触していない。従って、第一の信号配線11aと第二の信号配線11bの間や、第一の信号配線11a同士又は第二の信号配線11b同士は短絡しないようにされている。
【0028】
ベースフィルム30の反対面には、ジャンパー配線12aが配置されており、第一、第二の貫通電極261、262の下端部は、それぞれジャンパー配線12aに接触され、第一、第二の貫通電極261、262間は、ジャンパー配線12aによって接続されている。
【0029】
第二の貫通電極262は、主面側では第二の接続パッド22bに接続されている。ここでは、第二の貫通電極262の上部が第二の接続パッド22bに接触し、直接接続されているが、主面側に第二の貫通電極262と第二の接続パッド22bを接続するジャンパー配線を設けてもよい。
【0030】
このように、第二の信号配線11bは、第一の接続パッド22aよりも手前位置で、第一の貫通電極261によって反対面のジャンパー配線12aに接続されており、ジャンパー配線12aが第一の接続パッド22aを跨ぎ、第二の貫通電極262によって、主面側の第一の接続パッド22aを越えた位置に戻っている。
【0031】
従って、この第一例の配線基板1、及び後述する各配線基板1’、2、2’では、第一の接続パッド22a間や、第二の接続パッド22b間を、第一の信号配線11aや第二の信号配線11bが通る必要はなく、第一の接続パッド22aの側面と側面や、第二の接続パッド22bの側面と側面とを直接対面させることができる。これにより、第一、第二の接続パッド22a、22bは互いの距離を短縮でき、接続パッド22a、22bを密に配置することが可能になる。
【0032】
第一、第二の接続パッド22a、22bが配置された面(ここでは主面)の反対側の面(ここでは反対面)には、ポリイミドフィルムから成る補強フィルム18が接着剤層17によって貼付されている。
【0033】
補強フィルム18は可撓性を有しており、補強フィルム18が貼付された部分も撓むことが可能であり、折れない程度に曲げることができるように構成されている。補強フィルム18はカバーフィルム31、32よりも堅い樹脂フィルムで構成されており、耐擦過性や挿抜性に優れている。
【0034】
補強フィルム18は、第一、二例の配線基板1、2の端面から3mm〜10mmの範囲で貼付されており、第一、二例の配線基板1、2の中央部分には、補強フィルム18が貼付されない部分が残っている。第一、第二例の配線基板1、2は柔軟性・可撓性を有しており、第一、二例の配線基板1、2を曲げた場合、補強フィルム18が貼付された部分も曲がるので、補強フィルム18が可撓性を有しない場合に比べ、補強フィルム18がある部分と無い部分の境界に加わる応力は小さく、第一、二例の配線基板1、2が破壊しないようになっている。
【0035】
図10の符号401は、第一例、及び後述する第二例の配線基板1、2と外部回路の接続に用いられるコネクタでる。このコネクタ401の本体411には、側面に開口412が形成されている。本体411の内部には、一枚の台座板413が配置されており、台座板413の上方には、複数の接続端子414が列設されている。
接続端子414は弾性を有しており、補強フィルム18を下方、第一、第二の接続パッド22a、22bを上方に向け、接続部10の先端を開口412に入れる。
【0036】
接続部10、20は補強フィルム18によって強度が向上されており、接続部10の縁を接続端子414と台座板413の間に押し当てて力を加えることが可能であり、それにより、密着していた接続端子414が台座板413から離れ、接続部10が接続端子414と台座板413の間に挿入される。
【0037】
このとき、接続部10の表面は接続端子414と台座板413に摺動しながら移動し、第一、第二の接続パッド22a、22bは接続端子414と接触し、電気的に接続される。
【0038】
第一、第二の接続パッド22a、22bの表面には金メッキ層が形成されており、接続端子414と第一、第二の接続パッド22a、22bとの間の電気抵抗が小さくなるようにされている。
【0039】
金メッキ層の形成工程につい説明する。
メッキ配線11c、12cは、第一、第二の接続パッド22a、22bとベースフィルム30の縁部8の間に位置しており、主面側のメッキ配線11cは第二の接続パッド22bに接続され、反対面側のメッキ配線12cは、ジャンパー配線12c接続されている。
【0040】
図2、3の符号7は、第一例の配線基板1を切り離す前の状態の原反の一部を示しており、図2は接続部10の主面側の平面図、図3はその裏面の反対面側の平面図を示している。
【0041】
符号5は、第一例の配線基板1の切断線であり、配線基板1内に形成された配線膜11、12のうち、メッキ配線11c、12cは、切断線5を越えて配線基板1の外部に延設されている。
【0042】
メッキ配線11c、12cの、配線基板1の縁部8よりも外側の部分には、メッキ用電源が接続される電極が形成されている。
カバーフィルム31、32は所定位置に開口を有しており、その底面には第一、第二の接続パッド22a、22b等の表面が露出されている。
【0043】
配線基板1を切り離す前に原反7をメッキ液に浸漬し、メッキ電源によってメッキ配線11c、12cを介して、配線膜11、12に電圧を印加すると、開口底面に露出する第一、第二の接続パッド22a、22bの表面などに金メッキ層が成長する。金メッキ層の成長後、補強フィルム18が貼付される。
そして、配線基板1の分離前、又は分離後、カバーフィルム31、32の開口底面に露出する配線膜11、12の表面に電子部品511、512が搭載される。
【0044】
次に、本発明の第二例の配線基板2(図1(b))の接続部20を説明する。
図1(b)、図6、7を参照し、第二例の配線基板2では、第一、第二の接続パッド22a、22bは、反対面に配置された配線膜12に含まれている。
【0045】
図9(a)は、図6、7の第一の信号配線11aの幅方向中央を通るIIa−IIa線截断断面図であり、同図(b)は、第二の信号配線11bの幅方向中央を通るIIb−IIb線截断断面図である。
【0046】
第一の接続パッド22aはベースフィルム30の縁部8に沿って一列に配置されており、第二の接続パッド22bは、第一の接続パッド22aよりも縁部8に近い位置で、第一の接続パッド22aと同一方向に一列に配置されている。
【0047】
この例でも、第一、第二の接続パッド22a、22bの列設方向の長さを幅とすると、第一、第二の接続パッド22a、22bの幅は、第一、第二の信号配線11a、11bの幅よりも広い。
【0048】
ベースフィルム30の縁部8付近には、ベースフィルム30を厚み方向に貫通する複数の第四の貫通電極264が列設されている。第四の貫通電極264よりも縁部8に近い位置には、複数の第五の貫通電極265が、第四の貫通電極264と同一方向に列設されている。第四、第五の貫通電極264、265は互いに離間している。
【0049】
第一、第二の信号配線11a、11bは、配線基板2の中央側から縁部8方向に向けて延設されており、第一、第二の信号配線11a、11bの端部は、第四、第五の貫通電極264、265の上端とそれぞれ接触している。
【0050】
第四、第五の貫通電極264、265は、第一、第二の接続パッド22a、22bの真裏位置にそれぞれ配置されており、第四、第五の貫通電極264、265の下端は第一、第二の接続パッド22a、22bとそれぞれ接触している。
【0051】
従って、第一、第二の信号配線11a、11bは、第四、第五の貫通電極264、265を介して第一、第二の接続パッド22a、22bと電気的に接続されている。第四の貫通電極264は第二の接続パッド22bには接続されておらず、第五の貫通電極265は第一の接続パッド22aには接続されておらず、従って、第一、第二の信号配線11a、11bは短絡していない。
【0052】
主面側では、第一の信号配線11aがメッキ配線11cに接続され、裏面側では第一の接続パッド22aよりも縁部8に近い第二の接続パッド22bがメッキ配線12cに接続されている。
原反から分離される前に、メッキ配線11c、12cに電圧が印加され、第一、第二の接続パッド22a、22bの表面にはメッキ層が形成されている。
【0053】
第一、第二の接続パッド22a、22bの真裏位置、即ち、接続部20の主面側には補強フィルム18が接着剤層17によって貼付されており、接続部20は補強され、コネクタ401内に挿入可能に構成されている。
【0054】
以上説明したように、本発明の配線基板1、2は、主面又は反対面のいずれか一方の面に第一、第二の接続パッド22a、22bが配置されており、その裏面には補強フィルム18が配置され、可撓性と平坦性を維持しながら補強されて、コネクタ401に挿入可能に構成されている。
【0055】
本発明の配線基板1、2では、第一の接続パッド22aの間や、第二の接続パッド22bの間に信号配線を通さなくても電解メッキによってメッキ層を形成できるので、第一、第二の接続パッド22a、22bを密に配置することができ、その結果、第一、第二の信号配線11a、11bの配置密度を高くすることができる。
なお、第一例の配線基板1では、主面側と反対面側の両方に、メッキ配線11c、12cをそれぞれ配置したが、本発明はそれに限定されるものではない。
【0056】
図11、12に示した第一の変形例の配線基板1’や、図13、図14に示した第二の変形例の配線基板2’のように、第一、第二の接続パッド22a、22bが配置された面にはメッキ配線を設けず、その反対側の面にだけ、メッキ配線12c又は11cを設けることができる。
【0057】
第一の変形例の配線基板1’では、第一の接続パッド22aに接続された第三の貫通電極263と、ジャンパー配線12aにそれぞれ別のメッキ配線12cが接続されており、第一、第二の接続パッド22a、22b表面にメッキ層が形成されている。
【0058】
第二の変形例の配線基板2’では、主面側の第一、第二の信号配線11a、11bは、第四、第五の貫通電極264、265によって、反対面側の第一、第二の接続パッド22a、22bにそれぞれ接続されている。
【0059】
第一、第二の信号配線11a、11bは、主面側で異なるメッキ配線11cにそれぞれ接続されており、メッキ配線11cによって、第一、第二の接続パッド22a、22b等の表面にメッキ層が形成されてている。
【0060】
なお、第二例の配線基板2のように、第四、第五の貫通電極264、265は、第一、第二の接続パッド22a、22bの真裏に位置し、第一、第二の接続パッド22a、22bに直接接続されていてもよいが、第四又は第五の貫通電極266を第一、第二の接続パッド22a、22bの真裏から離間した位置に配置し、裏面側に設けた接続配線12dによって、第一又は第二の接続パッド22a、22bに接続してもよい。
【0061】
図13、14の第二の変形例では、第四の貫通電極264が接続配線12dによって第一の接続パッド22aに接続されている。
上記各例に於いて、接地パッド22gは接地配線11gやメッキ配線11cに直接接続してもよいし、接地用の貫通電極26gを介して接続してもよい。
【0062】
なお、上記実施例では、メッキ配線11c、12cに電圧を印加して成長させる電解メッキ層は、金薄膜であったが、それに限定されるものではなく、電解メッキ法によって成長させることができる薄膜を広く含む。配線基板にとっては、耐腐食性があり、電気接続性を向上させる金属が望ましい。
上記各実施例では、電子部品が搭載されていたが、例えばフラットケーブル等の電子部品が搭載されていない配線基板も本発明に含まれる。
【0063】
上記貫通電極は、配線膜上に成長させたバンプで構成したが、本発明はそれに限定されるものではなく、ベースフィルム30の貫通孔を導電材料で埋め込んでもよい。また、viaホールメッキでもよい。
なお、縁部8とは反対側の端部もコネクタに接続可能に構成することができ、その部分の接続パッドは、主面側にも反対面側にも配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】(a):本発明の第一例の配線基板の断面図、(b):本発明の第二例の配線基板の断面図
【図2】本発明の第一例の配線基板の原反の接続部の部分の主面側の平面図
【図3】本発明の第一例の配線基板の原反の接続部の部分の反対面側の平面図
【図4】本発明の第一例の配線基板を原反から分離した後の接続部の主面側の平面図
【図5】本発明の第一例の配線基板を原反から分離した後の接続部の反対面側の平面図
【図6】本発明の第二例の配線基板の接続部の主面側の平面図
【図7】本発明の第二例の配線基板の接続部の反対面側の平面図
【図8】第一例の配線基板の(a):Ia−Ia線截断断面図、(b):Ib−Ib線截断断面図
【図9】第二例の配線基板の(a):IIa−IIa線截断断面図、(b):IIb−IIb線截断断面図
【図10】本発明の配線基板の接続部が挿入されるコネクタ
【図11】第一例の配線基板の変形例の接続部の主面側平面図
【図12】第一例の配線基板の変形例の接続部の反対面側平面図
【図13】第二例の配線基板の変形例の接続部の主面側平面図
【図14】第二例の配線基板の変形例の接続部の反対面側平面図
【図15】従来技術の配線基板の接続部の主面側平面図
【図16】従来技術の配線基板の接続部の主面側平面図
【符号の説明】
【0065】
1、1’、2、2’……配線基板
7……原反
8……縁部
11a……第一の信号配線
11b……第二の信号配線
12a……ジャンパー配線
18……補強フィルム
22a……第一の接続パッド
22b……第二の接続パッド
261〜263……第一〜第三の貫通電極
30……ベースフィルム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性を有するベースフィルムと、複数本の細長の第一、第二の信号配線と、前記第一、第二の信号配線よりも幅広で、外部端子が接続可能な第一、第二の接続パッドとを有し、
前記第一、第二の信号配線と前記第一、第二の接続パッドは、前記ベースフィルムの主面側に配置された配線基板であって、
前記第一、第二の接続パッドはそれぞれ同一方向に列設され、
前記第二の接続パッドは前記第一の接続パッドよりも前記ベースフィルムの縁近くに配置され、
前記第一の信号配線は、前記ベースフィルムの中央側から前記縁方向に向かって延設され、前記第一の接続パッドに接続され、
前記第一の接続パッドの列設方向の両脇には、前記ベースフィルムを厚み方向に貫通する第一、第二の貫通電極が前記第一の接続パッドとは非接触でそれぞれ配置され、
前記主面の裏面である反対面には、前記第一の接続パッドの両脇位置の前記第一、第二の貫通電極同士を接続するジャンパー配線が配置され、
前記第二の信号配線は、前記第一の信号配線の間に位置し、前記ベースフィルムの前記縁方向に延設され、前記第一の接続パッドよりも手前に位置する前記第一の貫通電極に接続され、
前記第一の接続パッドよりも前記縁近くに位置する前記第二の貫通電極は、前記第二の接続パッドに接続され、
前記反対面の前記第一、第二の接続パッドの裏側に位置する部分には、可撓性を有する補強フィルムが貼付され、前記第一、第二の接続パッドの表面は露出された配線基板。
【請求項2】
前記ベースフィルムの前記主面又は反対面のいずれか一方又は両方には、前記ベースフィルムの縁まで伸びたメッキ配線が配置され、
前記第一の接続パッドは、前記ベースフィルムを貫通する第三の貫通電極を介して前記メッキ配線に接続され、前記第一の接続パッドの表面には電解めっき層が形成された請求項1記載の配線基板。
【請求項3】
可撓性を有するベースフィルムと、複数本の細長の第一、第二の信号配線と、前記第一、第二の信号配線よりも幅広で、外部端子が接続可能な第一、第二の接続パッドとを有し、
前記第一、第二の信号配線は、前記ベースフィルムの主面側に配置され、
前記第一、第二の接続パッドは、前記主面の裏面である反対面側に配置された配線基板であって、
前記第一、第二の接続パッドはそれぞれ同一方向に列設され、
前記第二の接続パッドは前記第一の接続パッドよりも前記ベースフィルムの縁近くに配置され、
前記ベースフィルムには、その厚み方向に貫通し、前記第一、第二の接続パッドにそれぞれ接続された第四、第五の貫通電極が形成され、
前記第一、第二の信号配線は前記ベースフィルムの中央側から前記縁方向に向かって延設され、前記第四、第五の貫通電極にそれぞれ接続され、
前記主面の前記第一、第二の接続パッドの裏側に位置する部分には、可撓性を有する補強フィルムが貼付され、前記第一、第二の接続パッドの表面は露出された配線基板。
【請求項4】
前記ベースフィルムの前記主面又は反対面のいずれか一方又は両方には、前記ベースフィルムの縁まで伸びたメッキ配線が配置され、
前記第一、第二の接続パッドは、前記メッキ配線に接続され、表面に電解めっき層が形成された請求項3記載の配線基板。
【請求項5】
隣接する前記第一の接続パッドの側面同士と、隣接する前記第二の接続パッドの側面同士は、それぞれ直接面するように配置された請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の配線基板。
【請求項6】
請求項2又は請求項4のいずれか1項記載の配線基板の前記ベースフィルムが切断される前の原反であって、
前記メッキ配線は、前記配線基板を画する切断線の外部に延設され、
前記配線基板の外部の前記メッキ配線に電圧が印加され、前記電解メッキ層が成長された原反。
【請求項1】
可撓性を有するベースフィルムと、複数本の細長の第一、第二の信号配線と、前記第一、第二の信号配線よりも幅広で、外部端子が接続可能な第一、第二の接続パッドとを有し、
前記第一、第二の信号配線と前記第一、第二の接続パッドは、前記ベースフィルムの主面側に配置された配線基板であって、
前記第一、第二の接続パッドはそれぞれ同一方向に列設され、
前記第二の接続パッドは前記第一の接続パッドよりも前記ベースフィルムの縁近くに配置され、
前記第一の信号配線は、前記ベースフィルムの中央側から前記縁方向に向かって延設され、前記第一の接続パッドに接続され、
前記第一の接続パッドの列設方向の両脇には、前記ベースフィルムを厚み方向に貫通する第一、第二の貫通電極が前記第一の接続パッドとは非接触でそれぞれ配置され、
前記主面の裏面である反対面には、前記第一の接続パッドの両脇位置の前記第一、第二の貫通電極同士を接続するジャンパー配線が配置され、
前記第二の信号配線は、前記第一の信号配線の間に位置し、前記ベースフィルムの前記縁方向に延設され、前記第一の接続パッドよりも手前に位置する前記第一の貫通電極に接続され、
前記第一の接続パッドよりも前記縁近くに位置する前記第二の貫通電極は、前記第二の接続パッドに接続され、
前記反対面の前記第一、第二の接続パッドの裏側に位置する部分には、可撓性を有する補強フィルムが貼付され、前記第一、第二の接続パッドの表面は露出された配線基板。
【請求項2】
前記ベースフィルムの前記主面又は反対面のいずれか一方又は両方には、前記ベースフィルムの縁まで伸びたメッキ配線が配置され、
前記第一の接続パッドは、前記ベースフィルムを貫通する第三の貫通電極を介して前記メッキ配線に接続され、前記第一の接続パッドの表面には電解めっき層が形成された請求項1記載の配線基板。
【請求項3】
可撓性を有するベースフィルムと、複数本の細長の第一、第二の信号配線と、前記第一、第二の信号配線よりも幅広で、外部端子が接続可能な第一、第二の接続パッドとを有し、
前記第一、第二の信号配線は、前記ベースフィルムの主面側に配置され、
前記第一、第二の接続パッドは、前記主面の裏面である反対面側に配置された配線基板であって、
前記第一、第二の接続パッドはそれぞれ同一方向に列設され、
前記第二の接続パッドは前記第一の接続パッドよりも前記ベースフィルムの縁近くに配置され、
前記ベースフィルムには、その厚み方向に貫通し、前記第一、第二の接続パッドにそれぞれ接続された第四、第五の貫通電極が形成され、
前記第一、第二の信号配線は前記ベースフィルムの中央側から前記縁方向に向かって延設され、前記第四、第五の貫通電極にそれぞれ接続され、
前記主面の前記第一、第二の接続パッドの裏側に位置する部分には、可撓性を有する補強フィルムが貼付され、前記第一、第二の接続パッドの表面は露出された配線基板。
【請求項4】
前記ベースフィルムの前記主面又は反対面のいずれか一方又は両方には、前記ベースフィルムの縁まで伸びたメッキ配線が配置され、
前記第一、第二の接続パッドは、前記メッキ配線に接続され、表面に電解めっき層が形成された請求項3記載の配線基板。
【請求項5】
隣接する前記第一の接続パッドの側面同士と、隣接する前記第二の接続パッドの側面同士は、それぞれ直接面するように配置された請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の配線基板。
【請求項6】
請求項2又は請求項4のいずれか1項記載の配線基板の前記ベースフィルムが切断される前の原反であって、
前記メッキ配線は、前記配線基板を画する切断線の外部に延設され、
前記配線基板の外部の前記メッキ配線に電圧が印加され、前記電解メッキ層が成長された原反。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2007−134564(P2007−134564A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−327406(P2005−327406)
【出願日】平成17年11月11日(2005.11.11)
【出願人】(000108410)ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社 (595)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年11月11日(2005.11.11)
【出願人】(000108410)ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社 (595)
【Fターム(参考)】
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