【課題】自動車の制動時、カーブ走行時、横風を受けているなどの、車体が走行面に対し傾き、搭乗者及び走行への危険性が増す状態を、軽減もしくはなくすようにする。
【解決手段】重力感知装置により、車体が走行面に対し傾きを持った際に、反対の角度を促すように、もしくは傾きを軽減するようにバンパの減衰圧を自動調節するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、重力制御によるダンパ操作を利用して車体の角度を最適化するシステムに関するものである。
【背景分野】
【０００２】
従来、重力観測機を利用しての車体への走行最適化を施す装置に関する製品はなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
自動車の制動時、慣性の法則により直進車の車体は前のめりとなり、搭乗者も同様であり、急ブレーキ時には大きな衝撃を受けていた。また前輪は路面に対し強く密接し、後輪の密接力は弱いため、その状態でハンドルを切った場合にスピンを起こしやすい状態にあった。
自動車のカーブ走行時には遠心力が掛かり、走行車線のはみ出しの危険性や横転の危険性があった。本発明は、これらの課題を解消する為になされたものである。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
車内に設置された重力感知装置により、慣性の法則や遠心力によって走行面と水平を保てなくなった車体を、バンパの減衰圧を利用して角度の軽減を行ったり、水平面に対し反対の角度となるようにして力を相殺し、水平に戻すように働きかけることを特徴とする。
【発明の効果】
【０００５】
重力制御により自動車の車体を水平に保つことで、直進制動時の搭乗者に掛かる衝撃を軽減し、制動後のカーブ進入時のスピンの発生率も軽減することが出来る。
また、カーブ走行中や横風などを車体が受けた際に、車体の走行面に対する傾きとは逆の傾きを与えることにより、反対車線への進入や横転の危険性を軽減することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００６】
重力感知部位を自動車の車体の中心に据え、ダンパを制御する機器を運転席から手の届く位置に設置することで、正確な重力制御を行いつつも、使用しない場合には装置を切ることができる。
また制御機器はフラッシュメモリーカードの差し替え型とすることにより、日常走行やレース走行など、走行の用途に応じたダンパ調節を行うことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項１】
車体に前後左右の重力が加わり、路面に対する水平角度に傾きが発生した際に、その重力を感知しダンパ（ショックアブソーバー）の加減圧を調節。反対角を与えることで、車体の加重バランスを整えることを特徴とした、重力感知による車体角度制御システム。
【請求項２】
予め定まったルートを走行する場合に、車体に掛かる重力を計測・分析し、車体の路面に対する水平角を保つような走行を促す機能を特徴とした、請求項１記載の重力感知による車体角度制御システム。

【公開番号】特開２０１０−７６７３２（Ｐ２０１０−７６７３２Ａ）
【公開日】平成２２年４月８日（２０１０．４．８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００８−２７３５７５（Ｐ２００８−２７３５７５）
【出願日】平成２０年９月２５日（２００８．９．２５）
【出願人】（５０８３１７４４６）みずほトラッド株式会社 (4)
【Ｆターム（参考）】