説明

雷保護機能付防雨コンセント

【課題】 製造及び保守が容易に行える雷保護機能付防雨コンセントの提供
【解決手段】耐雷素子を含む構成部品を搭載し、電源栓刃83、電源栓刃84、アース栓刃85を設けたアレスタ基板81をアレスタ基板収納ケース90内に収納したアレスタユニット80と、前記、電源栓刃83、電源栓刃84、アース栓刃85が電気的に差し込み接続されるアレスタ用刃受部53を設けた電源端子50、アレスタ用刃受部58を設けた電源端子55、アレスタ用刃受部63を設けたアース端子60を収納した器台11を電気的に接続し、電気的に接続したアレスタユニット80とコンセント本体10を絶縁ケース2内に収納した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は雷保護機能付防雨コンセントに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、防雨コンセントに接続された電気機器を雷サージから保護するには、図17に示すように外壁面に設けた防雨ケース110内に屋内用のコンセント111とアレスタ112を収納し、アレスタ112から引き出した電源線とアース線をコンセント111に設けた送り配線用端子に接続し、コンセント111に接続されたモーターなどの電気機器に雷サージ電圧が印加されるのを防止する方法や、
【0003】
図18に示すように外壁面に防雨コンセント115とアレスタ116を夫々設置し、アレスタ116から引き出した電源線とアース線を防雨コンセント115に設けた送り配線用端子に接続し、防雨コンセント115に接続されたモーター等の電気機器に雷サージ電圧が印加されるのを防止する方法や、
【0004】
図19に示すように防雨コンセント120と壁面との間にアレスタ121を設置し、アレスタ121から引き出した電源線とアース線を防雨コンセント120に設けた送り配線用端子に接続し、防雨コンセント120に接続されたモーター等の電気機器に雷サージ電圧が印加されるのを防止する方法が知られている。
【特許文献1】特開2003−243125公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、外壁面に設けた防雨ケース110内に屋内用のコンセント111とアレスタ112を収納し、アレスタ112から引き出した電源線とアース線をコンセント111に設けた送り配線用端子に接続してコンセント111に接続された電気機器に雷サージ電圧が印加されるのを防止する方法においては、大型の防雨ケース110を必要とするばかりでなく、その設置場所に制約を受け、さらに、コンセント111とアレスタ112との電気的接続に、コンセント111に設けた送り配線用の接続端子を使用するため送り配線ができず、また、送り配線用の接続端子を生かす場合には、コンセント111とアレスタ112とを電気的に接続するための分岐部材を必要とする等の問題点がある。
【0006】
また、外壁面に防雨コンセント115とアレスタ116を設置する方法においては、防雨コンセント115とアレスタ116を壁面に個別に設置しなければならないために作業が面倒なばかりでなく、その設置場所に制約を受け、さらに、前述したと同様に防雨コンセント115とアレスタ116との電気的接続に、防雨コンセント115に設けた送り配線用の接続端子を使用するため送り配線ができず、また、送り配線用の接続端子を生かす場合には、防雨コンセント115とアレスタ116とを電気的に接続するための分岐部材を必要とする等の問題点がある。
【0007】
さらにまた、防雨コンセント120と壁面との間にアレスタ121を設置する方法においては、高さ方向において大型化するため狭い通路では歩行の邪魔になるばかりでなく機械的外力により破損する惧れがあり、また、前述したと同様に防雨コンセント120とアレスタ121との電気的接続に、防雨コンセント120に設けた送り配線用の接続端子を使用するため送り配線ができず、また、送り配線用の接続端子を生かす場合には、防雨コンセント120とアレスタ121とを電気的に接続するための分岐部材を必要とする等の問題点がある。
【0008】
本発明は上記問題点を解消する目的でなされたもので、全体形状を大型化することなく、しかも、製造及び保守が容易な雷保護機能付防雨コンセントを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、先端にプラグ栓刃刃受部51と、該プラグ栓刃刃受部51の長手方向後方に電源電線接続端子52aと送り配線接続端子52bを設けた電線鎖錠部52と、該電線鎖錠部52の後面と連続一体にアレスタ用刃受部53を形成した電源端子50と、先端にプラグ栓刃刃受部56と、該プラグ栓刃受部56の長手方向後方に電源電線接続端子57aと送り配線接続端子57bを設けた電線鎖錠部57と、該電線鎖錠部57の後面と連続一体にアレスタ用刃受部58を形成した電源端子55と、先端にアース栓刃刃受部61と、該アース栓刃刃受部61の長手方向後方に電源電線接続端子62aと送り配線接続端子62bを設けた電線鎖錠部62と、該電線鎖錠部62の後面と連続一体にアレスタ用刃受部63を形成したアース端子60を、器台11に設けた電線鎖錠部収納室13及び刃受部収納室16、電線鎖錠部収納室17及び刃受部収納室20、電線鎖錠部収納室21及び刃受部収納室24内に夫々収納し、該器台11上に前記刃受部収納室16、刃受部収納室20、刃受部収納室24に開口するアレスタ栓刃差込口32、アレスタ栓刃差込口33、アレスタ栓刃差込口34を設けた蓋体30を被せ、器台11と蓋体30の先端部にプラグ栓刃差込口41、プラグ栓刃差込口41、アース栓刃差込口42を設けた前面カバー40を嵌装したコンセント本体10に、
【0010】
前方に突出する突出板部82を両側に設け、耐雷素子を含む構成部品を搭載し、電源栓刃83、電源栓刃84、アース栓刃85を立設したアレスタ基板81を、該アレスタ基板81に設けた電源栓刃83、電源栓刃84、アース栓刃85が位置する前面開放空間部93とその上縁から前方に突出するヒサシ91と、前方開放空間部93の両側に中空袖部94を設け、後壁底縁に底板97を開閉自在にヒンジ結合したアレスタ基板収納ケース90内に収納したアレスタユニット80を電気的に接続し、
【0011】
電気的に接続したコンセント本体10とアレスタユニット80を絶縁ケース2内に収納して雷保護機能付防雨コンセントを構成した。
【発明の効果】
【0012】
アレスタユニット80に設けた電源栓刃83、電源栓刃84、アース栓刃85を、コンセント本体10内に収納された電源端子50に設けたアレスタ用刃受部53、電源端子55に設けたアレスタ用刃受部58、アース端子60に設けたアレスタ用刃受部63に接続してアレスタユニット80とコンセント本体10とを電気的に接続し、電気的に接続したコンセント本体10とアレスタユニット80を絶縁ケース2内に収納するだけの極めて簡単な作業で雷保護機能付防雨コンセントを製造し得るばかりでなく、送り配線機能を失することもなく、また、アレスタ基板81はコンセント本体10とアレスタ基板収納ケース90とにより完全に囲われた状態にあるので、雷撃によりアース等の機器が破損した場合であってもコンセント本体10の機能に何等支障を来たすことはない。従って、アレスタ回路がその機能を失した場合には、コンセント本体10と電気的に接続したアレスタユニット80を取り出しアレスタ基板81を交換するだけの極めて簡単な作業で雷保護機能を回復し得る。さらに、アレスタユニット80を接続したコンセント本体10を収納する絶縁ケース2の外形寸法を従来の防雨コンセントと同一寸法とし得るので、設置場所等に制約を受けることもない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面により説明する。
【実施例】
図1は本発明を前方から見た斜視図、図2は本発明を後方から見た斜視図である。図において1は雷保護機能付防雨コンセント本体、2は絶縁ケース、3は防雨カバー、4は防水パッキン、5はアースターミナル、6は後述するアレスタ基板に搭載されたLEDの点灯を確認するための窓孔(図2参照)、10は絶縁ケース2内に収納された後述するコンセント本体である。
【0014】
図3はコンセント本体を示す斜視図、図4はコンセント本体を裏面から見た斜視図である。図3において10はコンセント本体、11は後述する器台で、該器台11の裏面には図4に示すように電線差込孔14、送り配線差込孔14a、ドライバー等の工具差込口15、電線差込孔18、送り配線差込孔18a、工具差込口19、電線差込孔22、送り配線差込孔22a、工具差込口23が設けられている。なお、電線差込孔と送り配線差込孔は、特に使い分けする必要はない。
【0015】
図5はコンセント本体10を構成する器台を示す斜視図である。図において11は器台、12は刃受部収納空室で、該刃受部収納空室12内には図7に示す電源端子50に設けたプラグ栓刃刃受部51、電源端子55に設けたプラグ栓刃刃受部56及びアース端子60に設けたアース栓刃刃受部61が収納される。13は電線鎖錠部収納室で、該電線鎖錠部収納室13内には図7に示す電源端子50に設けた電線鎖錠部52が収納される。14、14aは電線鎖部収納室13に開孔する電線差込孔と送り配線差込孔、15はドライバーなどの工具差込口(図4参照)、16は電線鎖錠部収納室13と長手方向に連設した刃受部収納室で、該刃受部収納室16内には図7に示す電源端子50に設けたアレスタ用刃受部53が収納される。17は電線鎖錠部収納室で、該電線鎖錠部収納室17には図7に示す電源端子55に折り曲げ形成された電線鎖錠部57が収納される。18、18aは該電線鎖錠部収納室17の底面に開孔する電線差込孔と送り配線差込孔、19は工具差込口(図4参照)、20は電線鎖錠部収納室17と長手方向に連設した刃受部収納室で、該刃受部収納室20内には図7に示す電源端子55に設けられたアレスタ用刃受部58が収納される。21は電線鎖錠部収納室で、該電線鎖錠部収納室21内には図7に示すアース端子60に設けた電線鎖錠部62が収納される。22、22aは該電線鎖錠部収納室21の底面に開孔する電線差込孔と送り配線差込孔、23は工具差込口(図4参照)、24は電線鎖錠部収納室21と長手方向に連設した刃受部収納室で、該刃受部収納室24内には図7に示すアース端子60に設けたアレスタ用刃受部63が収納される。25、25は器台11の両外側面基部端に縦設された位置決め用の溝口で、該溝口25は図6に示す蓋体30に設けた溝口36と連通し、図13に示すアレスタ基板収納ケース90に設けられた位置決め突起95が嵌合する。
【0016】
図6はコンセント本体を構成する蓋体を示す斜視図で、30は蓋体、31は刃受部収納空室で、該刃受部収納空室31には図7に示す電源端子50に設けられたプラグ栓刃刃受部51、電源端子55に設けられたプラグ栓刃刃受部56及びアース端子60に設けられたアース栓刃刃受部61が収納される。32はアレスタ栓刃差込口で、該アレスタ栓刃差込口32は前述した器台11に設けた刃受部収納室16に開口する。33はアレスタ栓刃差込口で、該アレスタ栓刃差込口33は器台11に設けた刃受部収納室20に開口する。34はアレスタ栓刃差込口で、該アレスタ栓刃差込口34は器台11に設けた刃受部収納室24に開口する。35は蓋体30の上面に突出形成された位置決め突起で、該位置決め突起35は図13に示すアレスタ基板収納ケース90に設けた位置決め溝92に嵌合する。36は蓋体30の両外側面基部端に縦設された位置決め用の溝口で、該位置決め用の溝口36は器台11に設けた位置決め用の溝口25と連通し、該溝口25にはアレスタ基板収納ケース90に設けた位置決め突起95が嵌合する。37は電線心線が完全に鎖錠されたか否かを確認するための窓口である。
【0017】
図7は電源端子及びアース端子を示す斜視図で、50は黄銅、銅等の導電性金属板からなる電源端子、51は電源端子50の先端に折り曲げ形成されたプラグ栓刃刃受部、52は逆凹状に折り曲げ形成された電線鎖錠部で、該電線鎖錠部52の逆凹状立ち上り部には電源電線接続端子52aと送り配線接続端子52bが折り曲げ形成され、図8に示す鎖錠バネ71との間で電線心線を鎖錠する。53は図10に示すアレスタユニット80に設けた電源栓刃83が差し込み接続されるアレスタ用刃受部で、該アレスタ用刃受部53は電線鎖錠部52の後面から下方に突出させて設けた袖片をU状に折り曲げてその先端部を斜め内方に折り曲げ、さらにその先端を斜め外方に折り返して電線鎖錠部52と連続一体に形成され、電線鎖錠部52の後面との間でアレスタユニット80の電源栓刃83を挟持する。55は黄銅、銅等の導電性金属板からなる電源端子、56は該電源端子55の先端に折り曲げ形成されたプラグ栓刃刃受部、57は逆凹状に折り曲げ形成された電線鎖錠部で、該電線鎖錠部57には電源電線接続端子57aと送り配線接続端子57bが折り曲げ形成され、図8に示す鎖錠バネ71との間で電線心線を鎖錠する。58は図10に示すアレスタユニット80の電源栓刃84が差し込み接続されるアレスタ用刃受部で、該アレスタ用刃受部58は電線鎖錠部57の後面から下方に突出させて設けた袖片をU状に折り曲げてその先端部を斜め内方に折り曲げ、さらにその先端を斜め外方に折り返して電線鎖錠部57と連続一体に形成され、電線鎖錠部57の後面との間でアレスタユニット80の電源栓刃84を挟持する。60は黄銅、銅等の導電性金属板からなるアース端子、61は該アース端子60の先端に折り曲げ形成されたアース栓刃刃受部、62は逆凹状に折り曲げ形成された電線鎖錠部で、該電線鎖錠部62には電源電線接続端子62aと送り配線接続端子62bが折り曲げ形成され、図8に示す鎖錠バネ71との間で電線心線を鎖錠する。63は図10に示すアレスタユニット80のアース栓刃85が差し込み接続されるアレスタ用刃受部で、該アレスタ用刃受部63は電線鎖錠部62の後面から下方に突出させて設けた袖片をU状に折り曲げその先端部を斜め内方に折り曲げ、さらにその先端を斜め外方に折り返して電線鎖錠部62と連続一体に形成され、電線鎖錠部62の後面との間でアレスタユニット80のアース栓刃85を挟持する。64はアースターミナル用のアース端子(図1参照)である。
【0018】
図8は電線鎖錠部材を示す分解斜視図で、図において70は鎖錠された電線心線を解錠する解錠釦、71は一対の鎖錠バネである。
【0019】
而して、コンセント本体10を組み立てるには、図9に示すように器台11内に図8に示す解錠釦70、鎖錠バネ71、図7に示す電源端子50、電源端子55、アース端子60を順次収納した後、器台11上に蓋体30を被せ、器台11と蓋体30の先端部に前面カバー40を嵌装して組み立てる。
【0020】
図10はアレスタユニットを示す斜視図で、80はアレスタユニット、81は後述するアレスタ基板、83は電源栓刃、84は電源栓刃、85はアース栓刃、90は後述するアレスタ基板収納ケースである。
【0021】
図11及び図12はアレスタ基板の斜視図とその回路図で、図11において81はアレスタ基板、82、82はアレスタ基板81の両側に前方に突出させて設けた突出板部で、該突出板部82、82は図13に示すアレスタ基板収納ケース90に設けた中空袖部94、中空袖部94内に収納される。このアレスタ基板81には図12に示すように温度ヒューズF、サージアブソーバZ1、サージアブソーバZ2、ガスアレスタG、抵抗R1、抵抗R2、抵抗R3、フォトカプラP、ダイオードD1、2色LEDが搭載されている。なお、LEDの代りに、音声警報素子等を用いても良いことは勿論である。83は電源栓刃、84は電源栓刃、85はアース栓刃で、電源栓刃83、電源栓刃84及びアース栓刃85は上方に立ち上がる短冊状の黄銅等の導電性金属板を略U状に前方に折り返して形成されている。なお、86は半円形の切欠部で、この切欠部86は絶縁ケース2の内部に設けた柱状突起(図省略)に当接するのを防ぐための逃げである。
【0022】
図13はアレスタユニット80を構成するアレスタ基板収納ケースを示す斜視図である。図において90は絶縁性樹脂からなるアレスタ基板収納ケース、91はケース中央部上縁を前方に突出させたヒサシ、92は該ヒサシ91の底面に設けられた位置決め用の嵌合溝で、該嵌合溝92は前述した蓋体30に設けた位置決め突起35に嵌合する(図6参照)。93はアレスタ基板収納ケース90の中央部に設けられた前面開放空間部で、該前面開放空間部93には前述したアレスタ基板81に設けた電源栓刃83、電源栓刃84及びアース栓刃85が位置する。94は該前面開放空間部93の両側に突出形成された中空袖部で、前面開放空間部93と中空袖部94、中空袖部94とは相互に連通している。95は中空袖部94、中空袖部94の内側外壁面に相対向して縦設された位置決突起で、該位置決め突起95,位置決め突起95は前述したコンセント本体10を構成する蓋体30及び器台11に設けた連通する溝口36と溝口25に嵌合する(図3参照)。96、96は中空袖部94、中空袖部94の前面下端部に穿設された係止口、97は図14に示すようにケース後壁底縁に開閉自在にヒンジ結合した底板、98、98は底板97の両側に形成された突出板部、99は該突出板部98、突出板部98の中央部先端板面に設けられた係止突起で、底板97を閉じた際、突出板部98、突出板部98が前記中空袖部94,中空袖部94に嵌合し、係止突起99、係止突起99が中空袖部94、中空袖部94に設けた係止口96、係止口96に着脱自在に嵌合係止する。なお、図中100は半円形の壁面で、この壁面100は防雨コンセント本体1を構成する絶縁ケース2の内部に設けられた柱状突起(図省略)に当接するのを防ぐための逃げであり、同様に底板97に設けた半円形切欠部101も絶縁ケース2の内部に設けた柱状突起に当接するのを防ぐための逃げである。
【0023】
而して、アレスタユニット80を組み立てるには、図15に示すようにアレスタ基板収納ケース90の底板97を開いてアレスタ基板81に設けた突出板部82、突出板部82を、アレスタ基板収納ケース90に設けた中空袖部94、中空袖部94内に嵌装し、底板97を閉じて、該底板97に設けた係止突起99、99を中空袖部94に設けた係止口96に嵌合係止させるだけの極めて簡単な作業で組み立てし得る。
【0024】
上述のように構成したアレスタユニット80をコンセント本体10と電気的に接続するには、図16に示すように、アレスタユニット80に設けた電源栓刃83、電源栓刃84、アース栓刃85を、コンセント本体10の蓋体30に設けたアレスタ栓刃差込口32、アレスタ栓刃差込口33、アレスタ栓刃差込口34から差し込み、器台11に設けた刃受部収納室16、刃受部収納室20、刃受部収納室24内に収納された電源端子50に設けたアレスタ用刃受部53、電源端子55に設けたアレスタ用刃受部58、アース端子60に設けたアレスタ用刃受部63に差し込み接続することで、アレスタユニット80とコンセント本体10とは電気的に接続され、且つ、アレスタ基板収納ケース90のヒサシ91に設けた位置決め用の嵌合溝92にコンセント本体10の蓋体30に設けた位置決め突起35が嵌合し、アレスタ基板収納ケース90の中空袖部94に設けた位置決め突起95が、コンセント本体10の蓋体30及び器台11に設けた位置決め用の溝口36及び該溝口36と連通する溝口25に嵌合し、コンセント本体10とアレスタユニット80とは機械的にも確実に接続される。
【0025】
最終的に、電気的に接続したアレスタユニット80とコンセント本体10を絶縁ケース2内に収納する。
【0026】
上述のように、電気的に接続したアレスタユニット80とコンセント本体10を絶縁ケース2内に収納するだけの極めて簡単な作業で雷保護機能付防雨コンセントを製造し得るばかりでなく、雷撃によりヒューズなどの構成部品が破損した場合であっても、アレスタ基板81は、アレスタ基板収納ケース90とコンセント本体10とにより完全に囲われた状態にあり、コンセント本体10内の電気回路に何等悪影響を及ぼす惧れはない。従って、アレスタ回路がその機能を失した場合には、アレスタユニット80を取り出し、アレスタ基板81を交換するだけの極めて簡単な作業で雷保護機能を回復し得る。また、アレスタユニット80とコンセント本体10との電気的接続に送り配線接続端子を必要としないので、送り配線を必要とする場合であっても何等支障を来たすことはない。さらに、雷保護機能を必要としない場合には、アレスタユニットを省略することでいかようにも対応し得る。さらにまた、コンセント本体10を組み込んだ絶縁ケース2の空間部をアレスタユニット80の収納スペースとすることで、絶縁ケース2の外形寸法を従来の絶縁ケースの外形寸法と同一寸法とし得ることから、設置場所等に制約を受けることもない。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】 本発明を前方から見た斜視図
【図2】 本発明を後方から見た斜視図
【図3】 コンセント本体を示す斜視図
【図4】 コンセント本体の裏面斜視図
【図5】 コンセント本体を構成する器台を示す斜視図
【図6】 コンセント本体を構成する蓋体を示す斜視図
【図7】 電源端子及びアース端子を示す斜視図
【図8】 電線鎖錠部材を示す斜視図
【図9】 器台に端子を組み込んだ状態を示す斜視図
【図10】 アレスタユニットを示す斜視図
【図11】 アレスタ基板を示す斜視図
【図12】 アレスタ回路図
【図13】 アレスタユニットを構成するアレスタ基板収納ケースを示す斜視図
【図14】 アレスタ基板収納ケースの底板を開いた状態を示す斜視図
【図15】 アレスタ基板収納ケース内にアレスタ基板を収納する手順を示す斜視図
【図16】 コンセント本体とアレスタユニットとの接続手順を示す斜視図
【図17】 従来の雷保護機能付防雨コンセントを示す斜視図
【図18】 従来の雷保護機能付防雨コンセントを示す斜視図
【図19】 従来の雷保護機能付防雨コンセントを示す斜視図
【符号の説明】
【0028】
10 コンセント本体 11 器台
13 電線鎖錠部収納室 16 刃受部収納室
17 電線鎖錠部収納室 20 刃受部収納室
21 電線鎖錠部収納室 24 刃受部収納室
30 蓋体 32 アレスタ栓刃差込口
33 アレスタ栓刃差込口 34 アレスタ栓刃差込口
40 前面カバー 41 プラグ栓刃差込口
42 アース栓刃差込口 50 電源端子
51 プラグ栓刃刃受部 52 電線鎖錠部
52a 電源電線接続端子 52b 送り配線接続端子
53 アレスタ用刃受部 55 電源端子
56 プラグ栓刃刃受部 57 電線鎖錠部
57a 電源電線接続端子 57b 送り配線接続端子
58 アレスタ用刃受部 60 アース端子
61 アース栓刃刃受部 62 電線鎖錠部
62a 電源電線接続端子 62b 送り配線接続端子
63 アレスタ用刃受部 80 アレスタユニット
81 アレスタ基板 82 突出板部
83 電源栓刃 84 電源栓刃
85 アース栓刃 90 アレスタ基板収納ケース
91 ヒサシ 93 前面開放空間部
94 中空袖部 97 底板
98 突出板部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端にプラグ栓刃刃受部(51)と、該プラグ栓刃刃受部(51)の長手方向後方に電源電線接続端子(52a)と送り配線接続端子(52b)を設けた電線鎖錠部(52)と、該電線鎖錠部(52)の後面と連続一体にアレスタ用刃受部(53)を形成した電源端子(50)と、先端にプラグ栓刃刃受部(56)と、該プラグ栓刃受部(56)の長手方向後方に電源電線接続端子(57a)と送り配線接続端子(57b)を設けた電線鎖錠部(57)と、該電線鎖錠部(57)の後面と連続一体にアレスタ用刃受部(58)を形成した電源端子(55)と、先端にアース栓刃刃受部(61)と、該アース栓刃刃受部(61)の長手方向後方に電源電線接続端子(62a)と送り配線接続端子(62b)を設けた電線鎖錠部(62)と、該電線鎖錠部(62)の後面と連続一体にアレスタ用刃受部(63)を形成したアース端子(60)を、器台(11)に設けた電線鎖錠部収納室(13)及び刃受部収納室(16)、電線鎖錠部収納室(17)及び刃受部収納室(20)、電線鎖錠部収納室(21)及び刃受部収納室(24)内に夫々収納し、該器台(11)上に前記刃受部収納室(16)、刃受部収納室(20)、刃受部収納室(24)に開口するアレスタ栓刃差込口(32)、アレスタ栓刃差込口(33)、アレスタ栓刃差込口(34)を設けた蓋体(30)を被せ、器台(11)と蓋体(30)の先端部にプラグ栓刃差込口(41)、プラグ栓刃差込口(41)、アース栓刃差込口(42)を設けた前面カバー(40)を嵌装したコンセント本体(10)に、
前方に突出する突出板部(82)を両側に設け、耐雷素子を含む構成部品を搭載し、電源栓刃(83)、電源栓刃(84)、アース栓刃(85)を立設したアレスタ基板(81)を、該アレスタ基板(81)に設けた電源栓刃(83)、電源栓刃(84)、アース栓刃(85)が位置する前面開放空間部(93)とその上縁から前方に突出するヒサシ(91)と、前方開放空間部(93)の両側に中空袖部(94)を設け、後壁底縁に底板(97)を開閉自在にヒンジ結合したアレスタ基板収納ケース(90)内に収納したアレスタユニット(80)を電気的に接続し、
電気的に接続したコンセント本体(10)とアレスタユニット(80)を絶縁ケース(2)内に収納したことを特徴とする雷保護機能付防雨コンセント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2007−265952(P2007−265952A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−117203(P2006−117203)
【出願日】平成18年3月27日(2006.3.27)
【出願人】(000155218)株式会社明工社 (6)
【Fターム(参考)】