電子デバイス用の封入アセンブリ
基板および電気的活性領域を有する電子デバイス用に有用な封入アセンブリが記載され、封入アセンブリは、バリヤーシートおよび前記シートから伸張するバリヤー構造体を含んでなり、バリヤー構造体は、電子デバイス上で使用されるとき、電子デバイスを実質的に密封するように構成される。いくつかの実施形態では、バリヤー構造体は、封入アセンブリを電子デバイスに接合するために、接着剤と共に使用されるように設計される。場合によりゲッタリング材料を使用できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に電子デバイスの汚染物質への曝露を防ぐための電子デバイス用封入アセンブリに関する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本願は、2003年11月12日出願の米国仮出願第60/519,139号明細書の優先権を主張する。これは引用により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
多くの電子デバイスは、様々な種類の劣化を防ぐため、湿分、並びに、ある場合には酸素、水素、および/または有機蒸気からの保護が必要になる。かかるデバイスとしては、高分子または小分子構造に基づく有機発光ダイオード(「OLED」)デバイス、シリコンIC技術に基づく超小型電子デバイス、およびシリコン微細加工に基づくMEMSデバイスが挙げられる。大気に曝露すると、酸化物または水酸化物の形成(性能/輝度の低下につながる)、腐食、または静止摩擦それぞれによってカソード劣化が引き起こされる可能性がある。この問題に対処する密封包装および封止技術が存在するが、しかしこれらには性能寿命および生産性に限界があり、高コストにつながる。
【0004】
【特許文献1】米国特許出願第10/712670号明細書
【特許文献2】米国仮出願第60/519139号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
提供されるのは、基板および活性領域を有する電子デバイス用の封入アセンブリであって、この封入アセンブリは、
バリヤーシート、および、
前記シートから伸張するバリヤー構造体を含んでなり、
封入アセンブリをデバイス基板に接合するために接着剤と併せて使用される際にバリヤー構造体が電子デバイス上で用いられるとき、バリヤー構造体が電子デバイスを実質的に密封するように構成され、かつ、バリヤー構造体がデバイス基板に融合しない。一実施形態では、デバイスが封入アセンブリに接合されるとき、バリヤー構造体は、電子デバイス基板との直接接触を回避するように構成される。
【0006】
さらに提供されるのは、封止構造体および活性領域をさらに有する基板を有してなる電子デバイス用の封入アセンブリであって、封入アセンブリが、
実質的に平坦な表面を有するバリヤーシート、および、
前記平坦な表面から伸張するバリヤー構造体を含んでなり、
バリヤー構造体が、電子デバイス上で用いられるとき、電子デバイスを実質的に密封するように構成され、かつ、バリヤー構造体が、デバイス基板上の封止構造体と係合するように構成される。
【0007】
代替の方法では、提供されるのは、基板を有し、該基板および活性領域の外側から伸張するバリヤー構造体をさらに有する、電子デバイス用の封入アセンブリであって、該封入アセンブリが、実質的に平坦な表面を有するバリヤーシート、および封止構造体を含んでなり、封止構造体が、デバイス基板上のバリヤー構造体と係合するように構成される。
【0008】
別の実施形態では、提供されるのは、基板および活性領域を有する電子デバイス用の封入アセンブリであって、封入アセンブリが、
バリヤーシート、および、
前記シートの表面から伸張するバリヤー構造体を含んでなり、
バリヤー構造体が発熱体をさらに含み、バリヤー構造体が、電子デバイス上で使用されるとき、電子デバイスを実質的に密封するように構成される。
【0009】
さらに提供されるのは、かかる封入アセンブリを有する電子デバイスである。
【0010】
前述の一般的説明および以下の詳細な説明は、例示かつ説明のためにすぎず、添付の特許請求の範囲に記載されているように本発明を限定するものではない。
【0011】
本発明は、実施例によって例示されるが、添付図面に限定されるわけではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
提供されるのは、基板および活性領域を有する電子デバイス用の封入アセンブリであって、この封入アセンブリは、
バリヤーシート、および、
前記シートから伸張するバリヤー構造体を含んでなり、
封入アセンブリをデバイス基板に接合するために接着剤と併せて使用される際にバリヤー構造体が電子デバイス上で用いられるとき、バリヤー構造体が電子デバイスを実質的に密封するように構成され、かつ、バリヤー構造体がデバイス基板に融合しない。一実施形態では、デバイスが封入アセンブリに接合されるとき、バリヤー構造体は、電子デバイス基板との直接接触を回避するように構成される。
【0013】
さらに提供されるのは、封止構造体および活性領域をさらに有する基板を有してなる電子デバイス用の封入アセンブリであって、この封入アセンブリは、
実質的に平坦な表面を有するバリヤーシート、および、
前記平坦な表面から伸張するバリヤー構造体を含んでなり、
バリヤー構造体が、電子デバイス上で用いられるとき、電子デバイスを実質的に密封するように構成され、かつ、バリヤー構造体がデバイス基板上の封止構造体と係合するように構成される。
【0014】
代替の方法において提供されるのは、基板を有し、基板および活性領域の外側から伸張するバリヤー構造体をさらに有する電子デバイス用の封入アセンブリであって、この封入アセンブリは、実質的に平坦な表面を有するバリヤーシート、および、封止構造体を含んでなり、封止構造体が、デバイス基板上のバリヤー構造体と係合するように構成される。
【0015】
別の実施形態において提供されるのは、基板および活性領域を有する電子デバイス用の封入アセンブリであって、この封入アセンブリは、
バリヤーシート、および、
前記シートの表面から伸張するバリヤー構造体を含んでなり、
バリヤー構造体が発熱体をさらに含み、かつ、バリヤー構造体が、電子デバイス上で用いられるとき、電子デバイスを実質的に密封するように構成される。
【0016】
さらに提供されるのは、かかる封入アセンブリを有する電子デバイスである。
【0017】
発明を実施するための最良の形態では、最初に用語の定義および説明、続けて電子デバイス構造体を扱う。
(1.用語の定義および説明)
後述の実施形態の詳細を扱う前に、いくつかの用語が定義または明らかにされる。本明細書で使用されるとき、用語「活性化」は、電磁波発光電子構成要素を参照するとき、所望の波長または波長スペクトルで電磁波が発光されるように、電磁波発光電子構成要素に固有の信号を提供することを意味するものとする。
【0018】
用語「接着剤」は、表面への取付けによって材料を保持できる固体または液体物質を意味するものとする。接着剤の例としては、これらに限定されないが、エチレンビニルアセテート、フェノール樹脂、(天然および合成)ゴム、カルボン酸高分子、ポリアミド、ポリイミド、ブタジエンスチレン共重合体、シリコーン、エポキシ、ウレタン、アクリル、イソシアネート、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリベンゾイミダゾール、セメント、シアノアクリレート、並びに、これらの混合物および組合せを使用するものなどの有機および無機材料が挙げられる。
【0019】
用語「周囲条件」は、ヒトがいる場所の条件を意味するものとする。例えば、超小型電子工場内のクリーンルームの周囲条件は、約20℃の温度、約40%の相対湿度、(黄色フィルタの有無にかかわらず)蛍光を使用した照度、(屋外からの)日光なし、および層流の気流を含むことができる。
【0020】
用語「バリヤー材料」は、完成したデバイスが暴露される可能性のある条件下で、そこを通る重要な汚染物質(例えば空気、酸素、水素、有機蒸気、湿分)の通過を実質的に防ぐ材料を意味するものとする。バリヤー材料を作成するのに有用な材料の例としとは、これらに限定されないが、ガラス、セラミック、金属、金属酸化物、金属窒化物、およびこれらの組合せが挙げられる。
【0021】
用語「バリヤーシート」は、バリヤー材料のシートまたは層(それは、1つもしくは複数の副層または含浸された材料を有することができる)を意味するものとし、スピニング、押出成形、成型、ハンマー、キャスティング、押圧、ローリング、カレンダー加工、およびこれらの組合せを含めて、いくつもの周知技術を使用して作成される。一実施形態では、バリヤーシートは、10−2g/m2/24hr/atm未満の透過率を有する。バリヤーシートは、ガスおよび湿分に対して小さい透過率を有し、バリヤーシートが暴露される処理および動作温度で安定である適宜の材料から製造できる。バリヤーシート用に使用可能な材料の例としては、これらに限定されないが、ガラス、セラミック、金属、金属酸化物、金属窒化物、およびこれらの組合せが挙げられる。
【0022】
用語「汚染物質」は、酸素、空気、水、有機蒸気、または、有機発光ディスプレイの電気的活性領域などの、電子デバイスの敏感な領域に有害な可能性がある他のガス状の材料を意味するものとする。
【0023】
用語「セラミック」は、ガラス以外の無機質組成物を意味するものとし、それは、その製造またはその後の使用の際に無機質組成物を硬化させるために、例えば磁器またはレンガ、および耐火物が形成される焼成粘土組成物である無機質材料の少なくとも一部を焼成、カ焼、焼結、あるいは融合することによって、加熱処理することができる。
【0024】
用語「封入アセンブリ」は、周囲条件から、基板上の電気的活性領域内の1つもしくは複数の電子構成要素を覆い、密閉し、かつ、該電子構成要素用の封止体の一部を少なくとも形成するのに使用できる1つもしくは複数の構造体を意味するものとする。封入アセンブリは、1つもしくは複数の電子構成要素を含む基板と協力して、かかる電子構成要素の一部を、電子デバイスの外部源に由来する損傷から実質的に保護する。一実施形態では、蓋が、単独でまたは1つもしくは複数の他の対象物と組合わせて、封入アセンブリを形成できる。
【0025】
用語「補体」は、他方を互いに完全なものにする2つの構造体のどちらかを意味するものとする。互いを完全なものにする2つの構造体は、同じように成形されており、例えば三角形のリブは三角形の溝に嵌合する。
【0026】
用語「電子活性領域」は、平面図の上から見て、1つもしくは複数の回路、1つもしくは複数の電子構成要素、またはそれらの組合せによって占められる基板の領域を意味するものとする。例えば、有機発光ディスプレイにおいて、電気的活性領域は、少なくとも1つの電極および発光材料を有するデバイス部分を含む。
【0027】
用語「電子デバイス」は、適切に接続され、適切な電位を供給されたとき、集団的にある機能を行う一まとまりの回路、電子構成要素、またはこれらの組合せを意味するものとする。電子デバイスは、システムの部品を含み、またはシステムの部品になることが可能である。電子デバイスの例としては、ディスプレイ、センサアレイ、コンピュータシステム、アビオニクス、自動車、携帯電話、並びに、多くの他の需用家用および工業用電子製造物が挙げられる。
【0028】
用語「係合」は、第2の構造体に対して第1の構造体が挿入されること、かみ合うこと、嵌合すること、配置されること、受け入れること、またはこれらの適宜の組合せを意味するものとする。
【0029】
用語「係合溝」は、構造体(例えばハウジング)中のチャネルを意味するものとし、他の構造体(例えば係合リブ)とかみ合い、それと嵌合し、それを受け入れるもの、またはこれらの適宜の組合せによるものである。
【0030】
用語「係合リブ」は、加工物(例えば基板)から伸張する起き上がった隆起部を意味するものとし、他の構造体(例えば係合溝)の中に挿入され、それとかみ合い、それと嵌合し、その中に配置され、または、それが受け入れられる。
【0031】
用語「ゲッター材料」は、水、酸素、水素、有機蒸気、およびこれらの混合物などの、1種もしくは複数の望ましくない材料を吸収、吸着、または化学的に結合するのに使用される材料を意味するものとする。ゲッター材料は、固体、ペースト、液体、または蒸気とすることができる。1種類のゲッタリング材料、または2種以上の材料の混合物もしくは組合せが使用可能である。例としては、ゼオライトなどの無機質モレキュラーシーブなど、いくつもの材料が挙げられる。
【0032】
用語「ガラス」は、主に二酸化ケイ素である無機質組成物を意味するものとし、その特性を変化させるため、1つもしくは複数のドーパントを含むことができる。例えば、リンをドープしたガラスを使用して、そこを通る可動イオンの泳動を、無ドープのガラスと比べて遅くするか、または実質的に止めることができ、ホウ素をドープしたガラスを使用して、無ドープのガラスと比べてかかる材料の流れ温度を下げることができる。
【0033】
用語「発熱体」は、電流が構造体を通じて流れるとき、または、構造体が電磁放射線などの電磁波に暴露されるとき、熱を発生する構造体を意味するものとする。
【0034】
用語「密封シール」は、周囲条件でそこを通る空気、湿分、および他の汚染物質の通過を実質的に防ぐ構造体(または構造体の組合せ)を意味するものとする。
【0035】
用語「定着構造体」は、これを使用して2つの部品、例えば封入アセンブリとハウジングの位置合わせができる少なくとも1つの相補的構造体を意味するものとする。一方の定着構造体は、2つの部品を適切に位置合わせするために、他方の定着構造体と係合することができる。
【0036】
用語「蓋」は、単独でまたは1つもしくは複数の他の対象物と組合わせて、周囲条件から、基板の電気的活性領域内の1つもしくは複数の電子構成要素を覆い、それを密閉し、かつ、該電子構成要素の封止体の少なくとも一部を形成するのに使用できる構造体を意味するものとする。
【0037】
用語「金属」は、1種もしくは複数の金属を含むことを意味するものとする。例えば、金属被覆は、元素金属単独、クラッド、合金、または、元素金属、クラッド、もしくは合金の適宜の組合せの複数の層、あるいは、前述の適宜の組合せを含むことができる。
【0038】
用語「周縁部」は、バリヤーシートの中心領域と境を接して閉じた湾曲部を意味するものとする。周縁部は、何らかの特定の幾何学的形状に限定されない。
【0039】
用語「有機電子デバイス」は、1つもしくは複数の半導体層または材料を含むデバイスを意味するものとする。有機電子デバイスには以下が含まれる:
(1)電気エネルギーを電磁波に変えるデバイス(例えば発光ダイオード、発光ダイオードディスプレイ、ダイオードレーザ、またはライティングパネル)、
(2)電子的なプロセスを介して信号を検出するデバイス(例えば光電検出器、光伝導セル、フォトレジスタ、光スイッチ、フォトトランジスタ、光電管、赤外線(「IR」)検出器、またはバイオセンサ)、
(3)電磁波を電気エネルギーに変えるデバイス(例えば光起電力デバイスまたは太陽電池)、および、
(4)1つまたは複数の有機半導体層が含まれる1つまたは複数の電子部品を含むデバイス(例えばトランジスタまたはダイオード)。
【0040】
用語「有機活性層」は、1つもしくは複数の有機層を意味するものとし、この場合、有機層の少なくとも1部が、単独でまたは異種材料と接触したとき、整流化接合部を形成できるものである。
【0041】
用語「整流化接合部」は、半導体層内の接合部、または、半導体層と異種材料の間の界面によって形成される接合部を意味するものとし、この場合、一方のタイプの電荷キャリアが、反対方向と比較して、一方向へ接合部を通じてより容易に流れるものである。pn接合は整流化接合部の一例であり、それはダイオードとして使用できる。
【0042】
用語「封止構造体」は、バリヤー構造体に対して相補的な構造体を意味するものとし、しかしバリヤー構造体の実質的な部分を超えてその補体である必要はない。それぞれの実施例の場合、半円に成形したバリヤー構造体の丸先部分に対して補体を構成するのに、小さい傾斜またはくぼみで十分である。
【0043】
用語「構造体」は、1つもしくは複数のパターン化した層または構成要素を意味するものとし、それは、単独でまたは他のパターン化した層または構成要素と組合わせて、所期の役割を果たす装置を形成するものである。
【0044】
用語「基板」は、剛性または可撓性のいずれかとすることができる加工物を意味するものとし、1種もしくは複数の材料の1つもしくは複数の層を含む場合があり、それらとしては、これらに限定されないが、ガラス、高分子、金属、またはセラミック材料、あるいはこれらの組合せを挙げることができる。
【0045】
用語「実質的に連続」は、構造体が破損しないで伸張し、閉じた幾何学的構成要素(例えば三角形、長方形、円、ループ、不規則形状等)を形成することを意味するものとする。
【0046】
用語「透明」は、ある波長もしくは波長スペクトル例えば可視光で、電磁波の少なくとも70パーセントが透過する能力を意味するものとする。
【0047】
本明細書で使用されるとき、用語「含んでなる(comprises、comprising)」、「含む(includes、including)」、「有する(has、having)」、またはこれらの他のいかなる変形形態も、非排他的な包含を網羅するものとする。例えば、列挙した構成要素を含んでなる方法、プロセス、物品、または装置は、必ずしもそれらの構成要素だけに限定されず、そのような方法、プロセス、物品、または装置に対して明示的に列挙してない、あるいは固有の他の構成要素も含むことができる。さらに、それとは反対に明白に述べない限り、「または」は、非排他的な「または」を指し、排他的論理和を指さない。例えば、「条件AまたはB」は、次のうちの任意の一つによって満たされる:Aは真であり(または存在する)かつBは偽である(または存在しない)、Aは偽であり(または存在しない)かつBは真である(または存在する)、AかつBの両方が真である(または存在する)。
【0048】
また、「a」または「an」の使用は、本発明の構成要素および構成部品を記載するために使用される。これは、単に便宜のために、および、本発明の一般的な意味を与えるためになされるだけである。この記載は、1つまたは少なくとも1つを含むと読むべきであり、それが違うことを意味することが明らかでない限り、単数は複数も含む。
【0049】
特に他に定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術および科学用語は、本発明が属する分野の当業者が普通に理解するものと同じ意味を有する。本明細書に記載したものと類似または均等な方法および材料を、本発明の実施または試験に使用できるが、適切な方法および材料が後述される。本明細書で述べる全ての刊行物、特許出願、特許、および他の引用文献は、引用によりその全体が組み込まれたものとする。矛盾がある場合、定義を含めて、本明細書が優先する。加えて、材料、方法、および実施例は単なる例示であり、限定することを意図するものではない。
【0050】
(2.電子デバイス構造体)
本発明の使用から恩恵を受け得る電子デバイスとしては、これらに限定されないが、発光ダイオード、有機ディスプレイ、光電池デバイス、電界放出ディスプレイ、電気化学ディスプレイ、プラズマディスプレイ、超小形電気機械システム、光デバイス、および集積回路を使用する他の電子デバイス(例えば、これらに限定されないが、加速度計、ジャイロスコープ、運動センサが挙げられる)が挙げられる。したがって、封入アセンブリの大きさは、非常に小さくすることが可能であり、封入アセンブリが使用される電子デバイスの型式に基づいて変わるものである。
【0051】
図1〜図3を参照すると、電子デバイスの一実施形態が例示されており、全体として500で示されている。特定の実施形態では、電子デバイスは有機電子デバイスであり、しかし、電子デバイスは、封止を必要とする内部領域を含む任意の電子デバイスとすることができる。図1〜3に示したように、電子デバイス500は基板502を含む。電気的活性領域504は基板502上に構築される。さらに、電子デバイス500は封入アセンブリ506を含む。図2および3に示したように、封入アセンブリ506は、表面508、および、(バリヤーシートの)表面508から伸張するバリヤー構造体510を含む。特定の実施形態では、(バリヤー材料から製造される)バリヤー構造体510は、封入アセンブリ506の表面上に置かれるか、または、そうでない場合は形成されるガラスビーズである。バリヤー構造体510は、ある寸法である厚さを有し、その寸法で、バリヤー構造体がバリヤーシートからその伸張部突端に伸張する。この厚さは、一定の厚さか、または、バリヤーシートの種類、バリヤーシートおよびバリヤー構造体が製造される方法、並びに、封入アセンブリが最後に取り付けられるデバイス基板の種類に応じて変化させることができる。例えば、バリヤー構造体510は、最初にある物理的形態(例えばペーストまたは流体)のバリヤー材料を堆積し、次いでバリヤー構造体を作成するためにこの材料をさらに処理することによって作成できる。あるいは、それは、例えば、バリヤー構造体がバリヤーシートとは別途に作成されるような他の技術によって、または、バリヤーシート508とバリヤー構造体510が一緒に製造されるような他の技術によって作成できる。
【0052】
また、図2および3では、封入アセンブリ506は、バリヤーシート508に内部領域512を形成することが可能であり、その上に、例えば、内部領域512(これは凹形空洞を有するように作成できるか、または、実質的に平坦にもできる)の天盤に、または、内部領域512の側面に、1つもしくは複数の層514を置けることが例示される。この領域は、成形されたバリヤーシートの一部として示されているが、要素510が、カプセル化されるべき電気的活性領域より高くなるのに必要なだけ厚い場合、この内部領域は、バリヤー構造体要素510それ自体を使用することによって作成できる。層514はゲッター材料を含む。
【0053】
図4および5に例示される別の特定の実施形態では、封入アセンブリ506は、接着剤516を使用して基板502に貼付することができる(それは2箇所以上の場所に堆積することができ、520で示したように、代替の実施形態では接着剤の異なる使用法が例示される)。
【0054】
特定の実施形態では、接着剤516を使用して封入アセンブリ506が基板502に貼付されるとき、図5に描写されるように、バリヤー構造体510と接着剤516が、封入アセンブリ506と基板502との間に、それら間の隙間を最小化するようにバリヤー518を構築する。デバイスがカプセル化されるとき、バリヤー構造体は、同時にバリヤーシートおよびデバイス基板の両方の表面に融合しない。さらに、特定の実施形態では、バリヤー構造体510は、基板502から1ミクロン以下である。したがって、接着剤516を経由する透過経路が実質的に狭められ、接着剤516を経由する水透過が実質的に低減される。
【0055】
さて図6および7を参照すると、電子デバイスの代替の実施形態が示されており、全体として1000で示されている。図6に例示したように、電子デバイス1000は基板1002を含む。さらに、電気的活性領域1004が基板1002上に構築される。さらに、電子デバイス1000は封入アセンブリ1006を含む。図6および7に示したように、封入アセンブリ1006は、表面1008、および、表面1008に貼付されるバリヤー構造体1010を含む。特定の実施形態では、バリヤー構造体1010は、封入アセンブリ1006の表面上に置かれる、または、そうでない場合は形成されるガラスビーズである。図6および7では、バリヤー構造体1010の中に組み込んだ発熱体1012がさらに示されている。特定の実施形態では、発熱体1012を選択的に加熱することができる。特定の一実施形態では、発熱体1012は、窒化ケイ素、並びに、チタン、タングステン、およびタンタルなどの耐火性金属を有する化合物から製造でき、発熱体1012は、電磁放射線を受けたとき発熱を行うことができる。別の特定の実施形態では、発熱体は、それに電流が印加されたとき発熱を行う電気抵抗ワイヤとすることができる。特定の実施形態では、電源1014が含まれ、この電源は、発熱体1012を電磁放射線または電流に選択的に暴露し得る。封入アセンブリと電子デバイスとの組立前、または、実施形態によってはその組立後、加熱を行うことができる。
【0056】
組立の際、バリヤー構造体1010は、バリヤー構造体が基板1002および封入アセンブリ1006と並置されるように、基板1002と封入アセンブリ1006の間に配置できる。さらに、組立の際、発熱体1012を加熱するために、電磁放射線または電流を発熱体1012に印加できる。発熱体1012の温度がバリヤー構造体1010の融点に到達したとき、バリヤー構造体1010が溶融し、基板1002および/または封入アセンブリ1006のいずれかと融合する。このようにして、バリヤー構造体1010によって、基板1002と封入アセンブリ1006の間に密封シールを形成できる。特定の実施形態では、バリヤー構造体1010に対して局所的に熱を適用することにより、電子活性層1004が、熱または電磁放射線によって損傷を与えられることを実質的に防ぐことができる。そのようにしない場合は、熱または電磁放射線により、バリヤー構造体1010を溶融し、それを基板1002、および本明細書に記載した封入アセンブリ1006に融合させることが要求されることになろう。
【0057】
図6および7ではさらに、封入アセンブリ1006が内部領域1016を備えて形成でき、内部領域に、例えば内部領域1016の天盤に、または、内部領域1016の側面に、1つもしくは複数の層1018を置けることが例示される。特定の実施形態では、層1018は、ゲッター材料、例えば本明細書に記載した1種もしくは複数のゲッター材料を含む。図6〜7に例示されないが、バリヤー構造体1010を、場合によりゲッタリング材料を備えたデバイス基板上に置けることがさらに想定され、そうでない場合は図に示された方法でゲッタリング材料が使用される。
【0058】
図8を参照すると、電子デバイスの代替の実施形態が示されており、1200で示される。図8は、基板1202を含む電子デバイス1200を示す。さらに、電気的活性領域1204が基板1202上に構築される。さらに、電子デバイス1200は封入アセンブリ1206を含む。図8に示したように、封入アセンブリ1206は表面1208を含み、それにバリヤー構造体1210を貼付することができる。特定の実施形態では、バリヤー構造体1210は、封入アセンブリ1200の表面1208と基板1202間に配置できるガラスビーズである。図8は、発熱体1212を、封入アセンブリ1204の表面1208の中に組み込めることをさらに示す。
【0059】
特定の実施形態では、バリヤー構造体が封入アセンブリ1204および基板1202と並置されるように、バリヤー構造体1210が封入アセンブリ1204と基板1202の間に配置されるとき、発熱体1212は、バリヤー構造体1210と接触する。さらに、発熱体1212が加熱されたとき、バリヤー構造体1210を溶融できて、電気的活性領域1204のまわりに密封シールを構築するために、封入アセンブリ1206および基板と融合する。発熱体1212に付随する局所的発熱により、過度の熱によって引き起こされる電気的活性領域1204への損傷が実質的に低減される。
【0060】
図9を参照すると、電子デバイスの代替の実施形態が示されており、1300で示される。図9は、基板1302を含む電子デバイス1300を示す。さらに、電気的活性領域1304が基板1302上に構築される。さらに、電子デバイス1300は封入アセンブリ1306を含む。図9に示したように、封入アセンブリ1306は表面1308を含み、それにバリヤー構造体1310を貼付することができる。特定の実施形態では、バリヤー構造体1310は、封入アセンブリ1300の表面1308と基板1302の間に配置できるガラスビーズである。図9は、発熱体1312を、電気的活性領域1304のまわりの基板1302の中に組み込めることをさらに示す。
【0061】
特定の実施形態では、バリヤー構造体が封入アセンブリ1304および基板1302と並置されるように、バリヤー構造体1310が封入アセンブリ1304と基板1302の間に配置されるとき、発熱体1312がバリヤー構造体1310と接触する。さらに、発熱体1312が加熱されたとき、バリヤー構造体1310を溶融できて、電気的活性領域1304のまわりに密封シールを構築するために、封入アセンブリ1306および基板と融合する。
【0062】
さて図10および図11を参照すると、電子デバイスの実施形態が例示されており、全体として1400で示される。図10および図11に示したように、電子デバイス1400は基板1402を含む。電気的活性領域1404が基板1402上に構築される。さらに、電子デバイス1400は封入アセンブリ1406を含む。図10および図11に示したように、封入アセンブリ1406は、表面1408、および、表面1408から伸張するバリヤー構造体1410を含む。特定の実施形態では、バリヤー構造体1410は、封入アセンブリ1406と一体的に形成されるガラスビーズである。この例では、バリヤー構造体1410は、バリヤーシートに使用される材料と同じかまたは異なる材料から製造でき、成型技術を使用して作成してもよく、所望される適宜の所望のバリヤー構造輪郭とすることができる。説明図10では、バリヤー構造体1410の厚さはその幅にわたって変化する。特定の実施形態では、封入アセンブリ1406は、接着剤1412を使用して基板1402に貼付できる。特定の実施形態では、接着剤1412を使用して封入アセンブリ1406が基板1402に貼付されるとき、図11に描写されるように、接着剤1416およびバリヤー構造体1410が、封入アセンブリ1406と基板1402の間に密封バリヤー1418を構築する。
【0063】
図12は、全体として1600で示される電子デバイスの別の実施形態を例示する。図12に示したように、電子デバイス1600は基板1602を含む。電気的活性領域1604は基板1602上に構築される。さらに、電子デバイス1600は封入アセンブリ1606を含む。図12に示したように、封入アセンブリ1606は、表面1608、および、表面1608から伸張する第1の定着バリヤー構造体1610を含む。特定の実施形態では、第1の定着バリヤー構造体1610は、封入アセンブリ1606の表面1608から伸張する実質的に連続した係合リブである。さらに、実質的に連続な係合リブは、封入アセンブリ1606と一体的に形成され、実質的に半円の断面を有する。図12は、基板1608が、第1の定着バリヤー構造体1610の補体である第2の定着バリヤー構造体1612を含むことをさらに例示する。特に、第2の定着構造体1612は、第1の定着バリヤー構造体1610を受け入れるために、それに対応して大きさを設定および成形された実質的に連続な係合溝である。特定の実施形態では、電子デバイス1600が組立てられるとき、第1の定着バリヤー構造体1610は、第2の定着構造体1612に嵌合する。さらに、特定の実施形態では、定着構造体を融合させるために、定着構造体1610、1612、またはそのまわりの領域を加熱することによって、封入アセンブリ1606を基板1602に貼付することができる。別の特定の実施形態では、第1の定着バリヤー構造体1610は、接着剤を使用して第2の定着構造体1612に貼付することができる。
【0064】
図13は、1700で示した電子デバイスのさらに別の実施形態を示す。この特定の実施形態では、電子デバイス1700は基板1702を含み、電気的活性領域1704が基板1702上に構築される。さらに、基板は、基板1702と一体的に形成される実質的に連続な係合リブ1706を含む。図13に例示したように、電子デバイス1700は封入アセンブリ1708を含む。図13は、封入アセンブリ1708が表面1710を含み、その中に実質的に連続な係合溝1712が形成されることを示す。特定の実施形態では、係合リブ1706および係合溝1712の両方とも半円形の断面を有する。
【0065】
図14は、電子デバイス1800の別の実施形態を例示し、それは、封入アセンブリ1804から伸張する実質的に連続な係合リブ1802を有し、基板1808に形成した実質的に連続な係合溝1806の中に嵌合することができる。図14に示したように、係合リブ1802および係合溝1806は矩形の断面を有する。
【0066】
図15を参照すると、電子デバイス1900のさらに別の実施形態が例示されており、基板1904から伸張する実質的に連続な係合リブ1902を含み、封入アセンブリ1908に形成した実質的に連続な係合溝1906の中に嵌合することができる。図15に示したように、係合リブ1902および係合溝1906は矩形の断面を有する。
【0067】
図16は、電子デバイス2000の別の実施形態を例示しており、それは、封入アセンブリ2004から伸張する実質的に連続な係合リブ2002を有し、基板2008に形成した実質的に連続な係合溝2006の中に嵌合することができる。図16に示したように、係合リブ2002および係合溝2006は三角形の断面を有する。
【0068】
図17を参照すると、電子デバイス2100のなおさらに別の実施形態が例示されており、それは、基板2104から伸張する実質的に連続な係合リブ2102を含み、封入アセンブリ2108に形成した実質的に連続な係合溝2106の中に嵌合することができる。図17に示したように、係合リブ2102および係合溝2106は三角形の断面を有する。
【0069】
図18は、電子デバイス2200のなおさらに別の実施形態を例示しており、それは、封入アセンブリ2204から伸張する実質的に連続な係合リブ2202を有し、基板2208に形成した実質的に連続な係合溝2206の中に嵌合することができる。図18に示したように、係合リブ2202および係合溝2206は円錐台形の断面を有する。
【0070】
図19を参照すると、電子デバイス2300の別の実施形態が例示されており、それは、基板2304から伸張する実質的に連続な係合リブ2302を含み、封入アセンブリ2308に形成した実質的に連続な係合溝2306の中に嵌合することができる。図19に示したように、係合リブ2302および係合溝2306は円錐台形の断面を有する。
【0071】
図20および図21は、電子デバイス2400のなおさらに別の実施形態を例示しており、それは、封入アセンブリ2404から伸張する第1の実質的に連続な係合リブ2402を有し、図21に示すように、封入アセンブリ2404が基板2408に係合したとき、基板2408から伸張する第2の実質的に連続な係合リブ2406を取り囲むことができる。図21に示したように、係合リブ2402、2406は、相補形に成形され、三角形の断面を有する。
【0072】
図22を参照すると、電子デバイス2600の別の実施形態が例示されており、それは、封入アセンブリ2604から伸張する実質的に連続な係合リブ2602を含み、基板2608に形成した実質的に連続な係合リブ2606内に実質的に位置することができ、または、それによって実質的に取り囲まれ得る。図22に示したように、係合リブ2402、2406は、相補形に成形され、三角形の断面を有する。
【0073】
図23は、電子デバイス2700のなおさらに別の実施形態を例示しており、それは、封入アセンブリ2704から伸張する第1の実質的に連続な係合リブ2702を有し、封入アセンブリ2704が基板2708と係合したとき、基板2708から伸張する第2の実質的に連続な係合リブ2706を実質的に取り囲む。図23に示したように、係合リブ2702、2706は、相補形に成形され、正方形の断面を有する。
【0074】
図24を参照すると、電子デバイス2800の別の実施形態が例示されており、それは、封入アセンブリ2804から伸張する実質的に連続な係合リブ2802を含み、基板2808に形成した実質的に連続な係合リブ2806内に実質的に位置することができ、または、それによって実質的に取り囲まれ得る。図24に示したように、係合リブ2802、2806は、相補形に成形され、正方形の断面を有する。
【0075】
図25は、電子デバイス2900のなおさらに別の実施形態を例示しており、それは、封入アセンブリ2904から伸張する第1の実質的に連続な係合リブ2902を有し、封入アセンブリ2904が基板2908と係合したとき、基板2908から伸張する第2の実質的に連続な係合リブ2906を取り囲むことができる。図25に示したように、係合リブ2902、2906は、相補形に成形され、円錐台形の断面を有する。
【0076】
図26を参照すると、電子デバイス3000のなおさらに別の実施形態が例示されており、それは、封入アセンブリ3004から伸張する実質的に連続な係合リブ3002を含み、基板3008に形成した実質的に連続な係合リブ3006内に実質的に位置することができ、または、それによって実質的に取り囲まれ得る。図26に示したように、係合リブ3002、3006は相補形に成形される。
【0077】
さて図27を参照すると、3100で示した封入アセンブリが平面図で例示されている。図27に示したように、封入アセンブリ3100は、封入アセンブリ3100の表面から伸張する第1のバリヤー構造体3104によって取り囲まれる内部領域3102を含む。第2のバリヤー構造体3106は、第1のバリヤー構造体3104のまわりの封入アセンブリ3100の表面から伸張する。特定の実施形態では、各バリヤー構造体3104、3106は、係合リブ、係合溝、またはそれらの組合せである。さらに、特定の実施形態では、それぞれのバリヤー構造体3104、3106は、半円、矩形、三角形、円錐台形、または正方形の断面を有することができる。図27に示したように、ゲッター材料の第1の層3108を、内部領域3102内の封入アセンブリ3102の表面上に置くことができる。さらに、ゲッター材料の第2の層3110を、内部領域3102と第1のバリヤー構造体3104の間の封入アセンブリ3100の表面上に置くことができる。ゲッター材料の第3の層3112を、第1のバリヤー構造体3104と第2のバリヤー構造体3106の間の封入アセンブリ3100の表面上に置くことができる。さらに、ゲッター材料の第4の層3114を、第2のバリヤー構造体3106のまわりの封入アセンブリ3100の表面上に置くことができる。
【0078】
特定の実施形態では、構造体3104、3106のいずれかを、封入アセンブリ3100の構造から省いてもよい。さらに、ゲッター材料の層3108、3110、3112、3114の適宜の組合せを、封入アセンブリ3100の構造から省いてもよい。
【0079】
図28は、封入アセンブリの別の実施形態を例示しており、4100で示され、断面図で例示されている。内部領域4102は、バリヤー構造体4104によって作成され、デバイス活性領域4120の外側にあるように構成される。内部領域4102はゲッター材料4108を含む。封入アセンブリをデバイス4122に接合する接着剤は示されてない。
【0080】
これらの図から、バリヤー構造体が、デバイスがカプセル化されるとき電気的活性領域の外側に存在するように、バリヤーシート上に配置できること、および、バリヤーシートの周縁部端部に、端部に直接隣接して、または、端部から少し内側に存在できることが理解できよう。封入アセンブリをデバイスの基板から離して高くするためのスペーサは不要である。但し、場合により必要に応じてかかるスペーサを使用してもよい。
【0081】
本明細書に記載した実施形態のそれぞれにおいて、封入アセンブリとデバイス基板の間に構築される封止体により、主たる封止剤として接着剤を使用するカプセル化技術に比べて、封止剤に関する製造上の選択幅を改善しながら封止体を経由する汚染物質の透過が実質的に低減され、この場合、バリヤー構造体が、バリヤー表面およびデバイス基板の両方に融合または焼結する。
【0082】
発熱体を使用する実施形態では(例えば図7のエレメント1012を参照されたい)、ガラス微粒子を有するバリヤー構造体が、バリヤーシート、または、バリヤーシートおよびデバイス基板のいずれかに融合するように、所望通りにガラス含有材料を加熱することができる。
【0083】
いくつかの実施形態では、バリヤー構造体は、デバイス基板との接触が可能になるように構成され、他の実施形態では、バリヤー構造体は、契約が不可能になるように構成され、さらに別の実施形態では、バリヤー構造体は、カプセル化が完成したとき、デバイス基板から1ミクロン以下になるように構成される。これらの実施形態では、汚染物質の透過が、多くの応用分野に対して許容範囲内であることが見出され、主として、接着剤を経由する汚染物質の透過速度以外の因子、少し例を挙げれば、接着強度に関する接着剤の品質、UV耐久性、環境問題、価格、および塗布の容易さなどの因子、を基準にして接着剤の選択を行うことができる。実施形態によっては、例えば図28に示した組立体を使用して、(ガラスバリヤー構造体、エポキシ樹脂接着剤、およびゼオライトゲッター材料を使用して)画素化した単色有機発光ダイオードがカプセル化されるということが判明した。環境試験(60℃/85%の相対湿度および85℃で85%の相対湿度)での結果から、予想外の結果が示された。第1の組の条件下で1000時間の曝露後、測定可能な画素収縮は全く見られず、第2の試験の下で試験したとき、試験条件に曝露して1000時間後、5%未満の画素収縮が測定された。
【0084】
一実施形態では、バリヤー構造体は、10−2g/m2/24hr/atm未満の透過率を有するバリヤー材料から製造される。別の実施形態では、バリヤー構造体は、10−2g/m2/24hr/atm未満の透過率を有する。一実施形態では、バリヤー構造体は、ガスおよび湿分に対して室温で約10−6g/m2/24hr/atm未満の透過率を有する。一実施形態では、バリヤー材料は無機質である。
【0085】
一実施形態では、バリヤー構造体は、ガラス、セラミック、金属、金属酸化物、金属窒化物、およびこれらの組合せから選択される材料から製造される。一実施形態では、バリヤー材料は、バリヤー材料の被覆を有する非密封基材を含んでなる。一実施形態では、バリヤー構造体は、デバイスの電子活性ディスプレイ構成要素(それは、例えば、図3の機構504、図7の1004、または図9の1304に対応させることができよう)の厚さと同じ厚さを有する。
【0086】
一実施形態では、バリヤー材料はガラスであり、ガラスフリット組成物として塗布される。本明細書で使用されるとき、用語「ガラスフリット組成物」は、有機媒体に分散したガラス粉末を含んでなる組成物を意味するものとする。ガラスフリット組成物がバリヤーシートに塗布された後、それは、固化および高密度化され、ガラス構造体を形成する。本明細書で使用されるとき、用語「固化」は、例えば、組成物が望ましくない場所まで許容不可能に広がるのを防ぐため、または、固化したフリット組成物を含む表面が保存されることによって(例えば段積みによって)引き起こされる損傷を防ぐため、堆積されたフリット組成物が安定化するように十分に乾燥させることを意味する。用語「高密度化」は、液体媒体を含めて、しかしこれに限定されないが、実質的に全ての揮発性物質が排除されるように、かつ、ガラス粉末微粒子が塗布されているバリヤーシート表面に対して、ガラス粉末微粒子の融合および接着が引き起こされるように、組成物を加熱または再加熱することを意味する。高密度化は、空気、窒素、またはアルゴンなどの酸化または不活性雰囲気中で、組合せ層中の有機材料を揮発させる(バーンアウト)のに十分な温度および時間で行い、層中のあらゆるガラス含有材料を焼結させ、このようにして厚いフィルム層を高密度化することができる。ガラスが高密度化されるにつれて、ガラスの透過率が低下する。一実施形態では、ガラスは完全に高密度化される。一実施形態では、高密度化は、焼成されたガラスの透明度によって定められ、完全な透明が十分な高密度化を示す。
【0087】
ガラスフリット組成物はよく知られており、多くの市販材料が入手可能である。一実施形態では、ガラス粉末は、重量%を基準にして、1〜50%のSiO2、0〜80%のB2O3、0〜90%のBi2O3、0〜90%のPbO、0〜90%のP2O5、0〜60%のLi2O、0〜30%のAl2O3、0〜10%のK2O、0〜10%のNa2O、および0〜30%のMOを含んでなり、式中、Mは、Ba、Sr、Ca、Zn、Cu、Mg、およびこれらの混合物から選択される。ガラスは数種の他の酸化物成分を含んでもよい。例えばZrO2およびGeO2をガラス構造体に部分的に導入してもよい。
【0088】
ガラス中において高い含量のPb、Bi、またはPにより、ガラスフリット組成物が650℃未満で高密度化するのが可能になる非常に低い軟化点が提供される。これらの成分が、ガラスの良好な安定性および他のガラス成分に対する大きい固体溶解度を提供する傾向があるので、これらのガラスは、高密度化の際、結晶化しない。
【0089】
所与の基板とのより優れた適合性を求めて、他のガラス改質剤または添加剤を加え、ガラス特性を改質することができる。例えば、低軟化温度のガラスにおいて、適切な含量の他のガラス成分によってガラスの熱膨張係数(「TCE」)を制御できる。
【0090】
適切なガラス粉末のその他の例としては、PbO、Al2O3、SiO2、B2O3、ZnO、Bi2O3、Na2O、Li2O、P2O5、NaF、およびCdO、並びにMOのうちの少なくとも1種を含んでなるものが挙げられ、式中、Oは酸素であり、Mは、Ba、Sr、PB、Ca、Zn、Cu、Mg、およびこれらの混合物から選択される。例えば、ガラスは、10〜90重量%のPbO、0〜20重量%のAl2O3、0〜40重量%のSiO2、0〜15重量%のB2O3、0〜15重量%のZnO、0〜85重量%のBi2O3、0〜10重量%のNa2O、0〜5重量%のLi2O、0〜45重量%のP2O5、0〜20重量%のNaF、および0〜10重量%のCdOを含んでなることができる。ガラスは、0〜15重量%のPbO、0〜5重量%のAl2O3、0〜20重量%のSiO2、0〜15重量%のB2O3、0〜15重量%のZnO、65〜85重量%のBi2O3、0〜10重量%のNa2O、0〜5重量%のLi2O、0〜29重量%のP2O5、0〜20重量%のNaF、および0〜10重量%のCdOを含んでなることができる。ガラスは、粉末寸法に設定した微粒子を提供するため(一実施形態では粉末寸法は2〜6ミクロンである)、ボールミル中で粉化してもよい。
【0091】
本明細書に記載したガラスは、従来のガラス製造技術によって製造される。例えば、ガラスは次のようにして調製できる。500〜2000グラム量のガラスフリットを調製する場合、配合成分が秤量され、次いで、所望の割合で混合され、底部仕込み炉中で加熱されて、白金合金ルツボ内に溶融物が形成される。加熱温度は材料に依存し、ピーク温度(1100〜1400℃)まで、溶融物が完全に液体になりかつ均質になるような時間、行うことができる。このガラス溶融物は、カウンタ回転ステンレス鋼ローラーによって急冷され、厚さ10〜20ミルのガラス小板が形成される。得られたガラス小板は、次いで粉化され、その50%の体積配分が2〜5ミクロンの間に整えられた粉末が形成される。とはいえ、粒子径は、封入アセンブリの最終の用途に応じて変化させることができる。次いで、ガラス粉末は、充填材および有機媒体と共に厚いフィルム組成物(または「ペースト」)に調合される。ガラス粉末は、ガラスおよび有機媒体を含んでなる合計組成物を基準にして、ガラスフリット組成物中に約5〜約76重量%の量で存在する。一実施形態では、有機媒体は水を含む。一実施形態では、有機媒体はエステルアルコールを含む。
【0092】
そこにガラスが分散している有機媒体は、揮発性有機溶剤中に溶解した有機高分子バインダ、並びに、場合により、可塑剤、剥離剤、分散剤、抜染剤、消泡剤、および湿潤剤などの他の溶解物質を含んでなる。
【0093】
固体は、機械的混合によって有機媒体と混合して、印刷用に適切な粘稠度およびレオロジを有する「ペースト」と呼ばれるペースト状の組成物を形成できる。多種多様な液体が有機媒体として使用可能であり、水が有機媒体中に含まれていてもよい。有機媒体は、固体が十分な程度の安定性をもつて分散可能であるものでなければならない。媒体の流動学的な特性は、それらが組成物に良好な塗布特性を与えるようなものでなければならない。かかる特性としては、以下が含まれる:十分な程度の安定性を有する固体分散、組成物の良好な塗布、適切な粘度、チキソトロピー、基板および固体の適切な濡れ性、良好な乾燥速度、良好な焼成特性、および乱暴な取扱いに耐えるのに十分な乾燥フィルム強度。一実施形態では、有機媒体は、適切な高分子および1種もしくは複数の溶剤を含んでなる。
【0094】
ある実施形態では、有機媒体中に使用される高分子は、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ウッドロジン、エチルセルロースとフェノール樹脂の混合物、低級アルコールのポリメタクリレート、およびエチレングリコールモノアセタートのモノブチルエーテル、またはそれらの混合物よりなる群から選択される。
【0095】
厚いフィルム組成物において見出される最も広く使用される溶剤は、酢酸エチル、アルファ−もしくはベータ−テルピネオールなどのテルペン、あるいは、これらと、ケロシン、ジブチルフタレート、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、ヘキシレングリコール、並びに、イソブチルアルコールおよび2−エチルヘキサニルを含めて、高沸点アルコールおよびアルコールエステルなどの他の溶剤との混合物である。加えて,基板上への塗布後、迅速な硬化を促進するための揮発性液体を媒質中に含めることができる。一実施形態では、媒体は、エチルセルローズおよびβ−テルピネオールから選択される。所望の粘度および揮発性要件を得るために、これらの様々な組合せおよび他の溶剤が調合される。有機媒体の一部として水も同様に使用できる。
【0096】
厚いフィルム組成物中の有機媒体対分散液中のガラスフリット固体の比は、ペーストを塗布する方法および使用する有機媒体の種類に依存しており、それは変化させることができる。通常、分散液は、良好な塗布を得るために、50〜80重量%のガラスフリットおよび20〜50重量%の媒質を含む。これら範囲内において、熱分解によって除去しなければならない有機物の量を低減するために、かつ、焼成時収縮が低減されるより優れた微粒子充填物を得るために、固体に対して可能な最少量のバインダを使用することが望ましい。有機媒体の含量は、キャスティング、スクリーン印刷またはインクジェット印刷などの印刷、成型、型紙捺染、押出し成形、あるいは、吹付け塗り、ブラッシング、シリンジ分注、ドクターブレージング等による塗布のために、適切な粘稠度およびレオロジが提供されるように選択される。
【0097】
スクリーン印刷の場合、スクリーンメッシュ寸法により、堆積される材料の厚さが制御される。一実施形態では、スクリーン印刷に使用されるスクリーンは、25〜600のメッシュ寸法を有し、一実施形態では、メッシュ寸法は50〜500であり、一実施形態では、メッシュ寸法は200〜350であり、別の実施形態では、メッシュ寸法は200〜275であり、別の実施形態では、メッシュ寸法は275〜350である。参照の目的で、メッシュ寸法は様々なワイヤ寸法を有することができ、それにより、印刷プロセスの際に形成されるフィルムを変えることができる。より小さいメッシュ寸法からより薄い堆積が得られ、太いスクリーンワイヤ寸法の場合も同様である。
【0098】
スクリーンメッシュ寸法に関して、参照の目的で以下の表が提供される。スクリーンメッシュ寸法rの2種類の分類は、US篩シリーズ(US Sieve Series)およびタイラー等価物(Tyler Equivalent)であり、タイラー等価物は、しばしばタイラーメッシュ寸法(Tyler Mesh Size)またはタイラー標準篩シリーズ(Tyler Standard Sieve Series)と呼ばれる。これらの尺度のメッシュ開口寸法が以下の表に示されており、粒子径の表示が提供される。メッシュ数の体系は、スクリーン中に直線の1インチあたりどれくらい多くの開口があるかの尺度である。US篩寸法は、それらが任意の数であるという点でタイラー篩寸法とは異なる。
【0099】
【表1】
【0100】
堆積されたガラスフリット組成物は、乾燥されて、揮発性有機媒体が除去され、固化する。固化は、適宜の慣用手段によって行うことができる。一実施形態では、組成物は、約100〜120℃のオーブン中で加熱される。とはいえ、温度は、使用するガラスの軟化点および使用するゲッター材料(それが使われる場合)の種類に応じて変化させることができる。さらに、他の技術を使用して、バリヤーシートを実質的に加熱せずにガラスフリットを加熱できる。固化された材料は、次いで、所望通りに高密度化される。例えば、高密度化は適宜の慣用手段によって行うことができ、加熱固化の直後に、1つの加熱サイクルの一部として行ってもよく、または、加熱の間にある程度の冷却があってもなくても、2つ以上の別々の加熱サイクルを実行してもよい。実施形態によっては、ガラスフリット組成物は、標準の厚いフィルムコンベヤベルト炉内または箱形炉内で400〜650℃で加熱されるとき高密度化され、プログラムされた加熱サイクルにより焼成された物品が形成される。
【0101】
バリヤー構造体を作成するためにガラスが使用されるとき、ガラスフリット組成物から形成されるバリヤー構造体の最終の厚さを、堆積方法、組成物中のガラスおよび固体%の含量に応じて変化させ得る。
【0102】
一実施形態では、バリヤー材料はグラスファイバである。バリヤーシート上にグラスファイバを配置し、次いで加熱して、それをバリヤーシートに融合および接着させると、この場合もガラス構造体が形成される。上述のガラス組成物のどれもグラスファイバ用に使用できる。
【0103】
一実施形態では、バリヤー材料は金属である。ほとんどすべての金属が、ガスおよび湿分に対して必要な小さい透過率を有する。それが雰囲気に対して安定であり、かつバリヤーシートに接着する限り、適宜の金属を使用できる。一実施形態では、金属は、周期表の第3〜13族から選択される。IUPACナンバリング方法が全体にわたり使用され、この場合、周期表の族に左から右に1〜18と番号をつけられる(化学および物理学のCRCハンドブック(CRC Handbook of Chemistry and Physics)、81版、2000)。一実施形態では、金属は、Al、Zn、In、Sn、Cr、Ni、およびこれらの組合せから選択される。
【0104】
金属は、適宜の従来の堆積技術によって適用することができる。一実施形態では、金属は、マスクを通して蒸着によって適用される。一実施形態では、金属は、スパッタリングによって適用される。
【0105】
バリヤー材料は、1つの層として塗布でき、または、それは、所望の厚さおよび幾何配置を得るために2つ以上の層として塗布できる。例えば、ガラスフリット組成物は、連続したスクリーン印刷ステップによって多重層に塗布できる。異なる層における組成物は、同じかまたは異なってもよい。
【0106】
一実施形態では、バリヤー構造体は、中断なしの連続方法で塗布される適切なバリヤー材料を使用することによって作成される。別の方法では、バリヤーシート表面上にその場所を変化させて、もう一つのバリヤー構造体を作成することが可能であり、かかる多重構造体は、必要に応じて、任意選択でバリヤー構造体パターン中に切れ目を有することができる(すなわち、デバイスの活性領域全体のまわりは1つの連続した機構ではない)。
【0107】
周縁部は、それは三次元であるけれども、バリヤーシートの主表面の外側部分のまわりの材料の線として現れるか、または、ただ単にデバイスの活性領域の周縁部のまわりにあるように配置してもよい。それは、隙間または開口を全く有さず、電子デバイスの基板に対して封止されるバリヤーシート領域を画定する。一実施形態では、封入アセンブリは、デバイスが封止されるとき、バリヤー構造体がデバイスの基板と直接接触しないように構成される。
【0108】
一実施形態では、バリヤーシートはガラスを含んでなる。大部分のガラスは、約10−10g/m2/24hr/atm未満の透過率を有する。一実施形態では、ガラスは、ホウケイ酸ガラスおよびソーダ石灰ガラスから選択される。一実施形態では、バリヤーシートは実質的に平面である。一実施形態では、バリヤーシートは、成形された内部を備え、実質的に平面の外側端部を有する。一実施形態では、バリヤーシートは矩形である。一実施形態では、バリヤーシートは、0.1mm〜5.0mmの範囲の厚さを有する
【0109】
一実施形態では、図1に示すように、周縁部2は、バリヤーシート1の外側端部のまわりに窓枠のような矩形の形状を有する。一実施形態では、バリヤー材料の周縁部は円形の形状を有する。一実施形態では、バリヤー材料の周縁部は、電子デバイスの特定の基板を補うように適合させた不規則な形状を有する。
【0110】
バリヤー構造体自体は異なる幾何配置を有することができる。端部は、直線、テーパーを付ける、または曲線状にすることができる。上面は、平坦、または傾斜を付けることができる。一実施形態では、バリヤー構造体の上面の幾何配置は、基板の相当する部分にその補体と係合するように設計される。例えば、それらを溝形構成で接合できる。
【0111】
バリヤー構造体は、水素や酸素ガス、および湿分などの汚染物質からの保護を提供する適宜の幅および厚さ、並びに、その上で封入アセンブリが使用されることになるデバイスまたは他の用途の要件を有することができる。一実施形態では、バリヤー構造体は、10〜5000ミクロンの範囲の幅、5〜500ミクロンの範囲の厚さを有する。一実施形態では、バリヤー構造体は厚さ約7ミクロンである。一実施形態では、バリヤー構造体は、500〜2000ミクロンの範囲の幅、50〜100ミクロンの範囲の厚さを有する。厚さは、2つ以上の構造体を使用することによって達成することができる。
【0112】
一実施形態では、バリヤー構造体材料の(例えば、デバイスの活性領域の周縁部のまわりに)2つ以上の連続して堆積されたパターンを塗布して、バリヤーシート上に2つ以上の構造体が形成される。この構造体を作成するのに使用される材料は、同じかまたは異なってもよく、構造体の形状および寸法は、同じかまたは異ってもよい。一実施形態では、バリヤーシートからの構造体は、同じ材料から製造され、同じ形状を有する。
【0113】
封入アセンブリを使用する目的で、少なくとも1種の接着剤が、バリヤー構造体、バリヤーシート、電子デバイスの基板、または適宜のこれらの組合せに塗布される。接着剤が電子デバイスの基板にだけ塗布される場合、接着剤は、基板とバリヤーシートが一緒に結合され得るような方法で堆積させなければならない。一実施形態では、接着剤は、バリヤー構造体の底部および外側端部に塗布される。別の実施形態では、接着剤は、電子デバイスの基板に塗布される。接着剤の選択は、接着剤がバリヤー構造体をデバイス基板に接着するかどうかを考慮して行われ、言い換えれば、バリヤー構造体がデバイス基板上にある場合、接着剤が、バリヤー構造体をバリヤーシートに接合しなければならない。
【0114】
特定の実施形態の利点は理解できよう。すなわち、適切に設計されたバリヤー構造体を使用することによって、そうでない場合に必要になる場合に比べて少量の接着剤を使用することが可能である。加えて、接着剤の汚染物質透過速度が重要である領域がより小さいため、より多数の接着剤組成物から1種もしくは複数の接着剤を選択することが可能である。
【0115】
一実施形態では、ガラスバリヤー構造体が使用されるとき、接着剤はUV硬化性エポキシである。かかる材料はよく知られており、広く市販されている。その他の接着剤材料も、それらが十分な接着および機械的強度を有する限り使用できる。
【0116】
一実施形態において提供されるのは、適切な接着剤の塗布により電子デバイスの基板に接着したバリヤー構造体封入アセンブリと共に、バリヤーシートを有する電子デバイスである。基板の他の特性は、主として電子デバイスの要件によって支配される。例えば、有機発光ダイオード表示装置の場合、基板が、発生した光を透過するように、基板は通常透明である。基板は、剛性または可撓性である材料から製造でき、例えば、ガラス、セラミック、金属、高分子フィルム、およびこれらの組合せが挙げられる。一実施形態では、基板はガラスを含んでなる。一実施形態では、基板は可撓性である。一実施形態では、基板は高分子フィルムを含んでなる。
【0117】
一実施形態では、封入アセンブリを使用するため、封入アセンブリが電子デバイスの基板上に配置される。この組立ステップは、通常の周囲条件で行うことができ、あるいは、所望通りに、または、その条件が適用される電子デバイスにより要求されるのに応じて、減圧または不活性雰囲気を含めて、制御された条件下で行うことができる。
【0118】
一実施形態では、バリヤーシートは、それに塗布されるゲッター材料をさらに有する。一実施形態では、デバイスの組立が完了したとき、ゲッター材料がバリヤー構造体とデバイスの活性領域との間にあるように、バリヤーシートの表面上に堆積される。任意選択の追加の場所にゲッタリング材料を所望通りに堆積できる。
【0119】
ゲッター材料は、フリット、ペレット、ウェーハ、またはフィルムの形にすることができる。一実施形態では、ゲッター材料は、同時係属出願の米国特許公報(特許文献1)および米国特許公報(特許文献2)に開示されているように、厚いフィルムペースト組成物の一部としてバリヤーシートに塗布される。一実施形態では、封入アセンブリがデバイスにより使用されるとき、ゲッター材料の少なくとも一部が、デバイスの活性領域の上に空洞が作成されるように、デバイス活性領域の外側に堆積される。
【0120】
ゲッター材料がバリヤーシート上に堆積される実施形態では、場合により、封入アセンブリそれ自体の製造とは別のステップで、および、封入アセンブリがデバイスに適用される前に、ゲッター材料を活性化できる。このように、デバイスの製造において封入アセンブリが使用された後にゲッター材料を活性化できるので、封入アセンブリは通常の保存条件下で長期間保存できる。かかる実施形態では、ゲッター材料が一回活性化されると、封入アセンブリは、制御された環境において、ゲッター材料の性能容量が時期尚早に消費されないような方法で維持できる。
【0121】
一実施形態では、有機発光ダイオード表示装置をカプセル化するために使用された図28に示した封入アセンブリによって、改善されたデバイス寿命が観察された。
【実施例】
【0122】
以下の実施例は、有機発光ダイオードディスプレイ用の封入アセンブリとして使用する場合について、ガラスバリヤーシートに塗布される構造体材料としてガラスの使用方法を例示する。
【0123】
(実施例1〜3)
新規方法においてバリヤー材料として適切であると見出された一連のケイ酸塩ガラス組成物が表1に示される。全てのガラスは、原材料を混合して、次いで、1100〜1400℃の白金ルツボ内で溶融することによって調製した。得られた溶融物を撹拌し、カウンタ回転ステンレス鋼ローラーの表面上または水槽の中に注入することによって急冷した。本発明用に調製したガラス粉末を、ペーストとして調合する前、アルミナボール媒体を使用して湿式または乾式粉砕によって平均2〜5ミクロン寸法に調節した。粉砕後の濡れたスラリーを、高温エアーオーブン中で乾燥させ、篩分け法によって解凝集化した。
【0124】
【表2】
【0125】
(実施例4〜6)
ガラスフリット組成物は、ガラスと、テキサノール(Texanol)(登録商標)溶剤(エステルアルコール(2,2,4(トリメチル1,3ペンタンジオールモノイソブチラート))、イーストマンケミカル社(Eastman Chemical Co.)から市販)およびエチルセルロース樹脂の混合物に基づく有機媒体とを混合することによって調製した。表2は組成の例を表す。溶剤含量の変化を使用して、ペースト粘度および異なる堆積法用のフィルム厚さを調節できる。
【0126】
ガラスフリット組成物を、ソーダ石灰シリケートを主成分としたガラスシート上に、200メッシュのスクリーンを使用して印刷し、溶媒蒸発のため120℃で乾燥させ、次いで、箱形炉内で450〜550℃のピーク温度で1〜2時間焼成して、ガラスシート上にガラス構造体を形成した。いくつかのサンプルも、3〜6時間の加熱/冷却プロフィルを有するコンベヤ炉を使用して550℃で1時間処理した。必要に応じてより厚い構造体を生成するため、印刷/焼成ステップを繰り返した。1回印刷のガラス構造体を焼成したときの厚さは、ペースト粘度およびスクリーンメッシュ寸法に依存して10ミクロン〜25ミクロンの範囲にあった。
【0127】
印刷されたガラスフリット組成物は、高密度に焼成され、ガラスシートとの良好な接着を示した。焼成された構造体の表面上にはひび割れまたはブリスタリングが全く観察されなかった。焼成後のバリヤー構造体の厚さ均一性は、ペースト組成に関係なく+/−2ミクロン内に保持された。
【0128】
【表3】
【0129】
(実施例7)
この実施例では、バリウム金属の被覆を使用して、電子デバイスの湿分および空気敏感度をシミュレートした。
【0130】
厚さ300オングストロームのバリウム被覆を、厚さ0.7mmのガラス基板上に堆積させた。この基板を、表1のガラス#1から製造したガラスフリットバリヤー構造体(幅1mm、厚さ80ミクロン)を使用してカプセル化し、バリヤーシートとして厚さ0.7mmのガラスシート上に焼成した。UV硬化性エポキシを使用して、2つのシートを接合した。ガラスフリットバリヤー構造体なしのほぼ同じ標本を調製した。目視観察では、ガラスバリヤー構造体を有して製造されたサンプルが、ガラスバリヤー構造体なしのサンプルに比べて、バリウムフィルムを空気中の水および酸素から、はるかに良好に保護したことが示された。隣接する電極間の300オングストロームのバリウムフィルムの電気抵抗を、パッケージが60℃/90%RHの環境に暴露される時間の関数として、測定およびプロットすることによって、目視観察を定量化した。エポキシ封止体を通じてパッケージの中に透過した水は、バリウム被覆と化学的に反応し、異なるフィルム抵抗が得られるだろう。図29として添付したチャートから見てわかる通りである。この情報では、ゲッター材料の使用が任意選択であることが例示される。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】電子デバイスの平面図である。
【図2】図1のライン2〜2に沿う電子デバイスの断面図である。
【図3】図1および図2に示される電子デバイスの他の断面図である。
【図4】図1〜図3に示される電子デバイスの他の断面図である。
【図5】図4の円5からとった電子デバイスの詳細な断面図である。
【図6】電子デバイスの第1の代替の実施形態の断面図である。
【図7】電子デバイスの第1の代替の実施形態の他の断面図である。
【図8】電子デバイスの第2の代替の実施形態の断面図である。
【図9】電子デバイスの第3の代替の実施形態の断面図である。
【図10】電子デバイスの第4の代替の実施形態の断面図である。
【図11】図10に示される電子デバイスの第4の代替の実施形態の他の断面図である。
【図12】電子デバイスの第5の代替の実施形態の断面図である。
【図13】電子デバイスの第6の代替の実施形態の断面図である。
【図14】電子デバイスの第7の代替の実施形態の断面図である。
【図15】電子デバイスの第8の代替の実施形態の断面図である。
【図16】電子デバイスの第9の代替の実施形態の断面図である。
【図17】電子デバイスの第10の代替の実施形態の断面図である。
【図18】電子デバイスの第11の代替の実施形態の断面図である。
【図19】電子デバイスの第12の代替の実施形態の断面図である。
【図20】電子デバイスの第13の代替の実施形態の断面図である。
【図21】図20に示される電子デバイスの第13の代替の実施形態の他の断面図である。
【図22】電子デバイスの第14の代替の実施形態の断面図である。
【図23】電子デバイスの第15の代替の実施形態の断面図である。
【図24】電子デバイスの第16の代替の実施形態の断面図である。
【図25】電子デバイスの第17の代替の実施形態の断面図である。
【図26】電子デバイスの第18の代替の実施形態の断面図である。
【図27】封入アセンブリの平面図である。
【図28】電子デバイスの第19の代替の実施形態の断面図である。
【図29】様々なカプセル化技術を使用してバリウムフィルムが消費される速度を例示するチャートである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に電子デバイスの汚染物質への曝露を防ぐための電子デバイス用封入アセンブリに関する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本願は、2003年11月12日出願の米国仮出願第60/519,139号明細書の優先権を主張する。これは引用により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
多くの電子デバイスは、様々な種類の劣化を防ぐため、湿分、並びに、ある場合には酸素、水素、および/または有機蒸気からの保護が必要になる。かかるデバイスとしては、高分子または小分子構造に基づく有機発光ダイオード(「OLED」)デバイス、シリコンIC技術に基づく超小型電子デバイス、およびシリコン微細加工に基づくMEMSデバイスが挙げられる。大気に曝露すると、酸化物または水酸化物の形成(性能/輝度の低下につながる)、腐食、または静止摩擦それぞれによってカソード劣化が引き起こされる可能性がある。この問題に対処する密封包装および封止技術が存在するが、しかしこれらには性能寿命および生産性に限界があり、高コストにつながる。
【0004】
【特許文献1】米国特許出願第10/712670号明細書
【特許文献2】米国仮出願第60/519139号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
提供されるのは、基板および活性領域を有する電子デバイス用の封入アセンブリであって、この封入アセンブリは、
バリヤーシート、および、
前記シートから伸張するバリヤー構造体を含んでなり、
封入アセンブリをデバイス基板に接合するために接着剤と併せて使用される際にバリヤー構造体が電子デバイス上で用いられるとき、バリヤー構造体が電子デバイスを実質的に密封するように構成され、かつ、バリヤー構造体がデバイス基板に融合しない。一実施形態では、デバイスが封入アセンブリに接合されるとき、バリヤー構造体は、電子デバイス基板との直接接触を回避するように構成される。
【0006】
さらに提供されるのは、封止構造体および活性領域をさらに有する基板を有してなる電子デバイス用の封入アセンブリであって、封入アセンブリが、
実質的に平坦な表面を有するバリヤーシート、および、
前記平坦な表面から伸張するバリヤー構造体を含んでなり、
バリヤー構造体が、電子デバイス上で用いられるとき、電子デバイスを実質的に密封するように構成され、かつ、バリヤー構造体が、デバイス基板上の封止構造体と係合するように構成される。
【0007】
代替の方法では、提供されるのは、基板を有し、該基板および活性領域の外側から伸張するバリヤー構造体をさらに有する、電子デバイス用の封入アセンブリであって、該封入アセンブリが、実質的に平坦な表面を有するバリヤーシート、および封止構造体を含んでなり、封止構造体が、デバイス基板上のバリヤー構造体と係合するように構成される。
【0008】
別の実施形態では、提供されるのは、基板および活性領域を有する電子デバイス用の封入アセンブリであって、封入アセンブリが、
バリヤーシート、および、
前記シートの表面から伸張するバリヤー構造体を含んでなり、
バリヤー構造体が発熱体をさらに含み、バリヤー構造体が、電子デバイス上で使用されるとき、電子デバイスを実質的に密封するように構成される。
【0009】
さらに提供されるのは、かかる封入アセンブリを有する電子デバイスである。
【0010】
前述の一般的説明および以下の詳細な説明は、例示かつ説明のためにすぎず、添付の特許請求の範囲に記載されているように本発明を限定するものではない。
【0011】
本発明は、実施例によって例示されるが、添付図面に限定されるわけではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
提供されるのは、基板および活性領域を有する電子デバイス用の封入アセンブリであって、この封入アセンブリは、
バリヤーシート、および、
前記シートから伸張するバリヤー構造体を含んでなり、
封入アセンブリをデバイス基板に接合するために接着剤と併せて使用される際にバリヤー構造体が電子デバイス上で用いられるとき、バリヤー構造体が電子デバイスを実質的に密封するように構成され、かつ、バリヤー構造体がデバイス基板に融合しない。一実施形態では、デバイスが封入アセンブリに接合されるとき、バリヤー構造体は、電子デバイス基板との直接接触を回避するように構成される。
【0013】
さらに提供されるのは、封止構造体および活性領域をさらに有する基板を有してなる電子デバイス用の封入アセンブリであって、この封入アセンブリは、
実質的に平坦な表面を有するバリヤーシート、および、
前記平坦な表面から伸張するバリヤー構造体を含んでなり、
バリヤー構造体が、電子デバイス上で用いられるとき、電子デバイスを実質的に密封するように構成され、かつ、バリヤー構造体がデバイス基板上の封止構造体と係合するように構成される。
【0014】
代替の方法において提供されるのは、基板を有し、基板および活性領域の外側から伸張するバリヤー構造体をさらに有する電子デバイス用の封入アセンブリであって、この封入アセンブリは、実質的に平坦な表面を有するバリヤーシート、および、封止構造体を含んでなり、封止構造体が、デバイス基板上のバリヤー構造体と係合するように構成される。
【0015】
別の実施形態において提供されるのは、基板および活性領域を有する電子デバイス用の封入アセンブリであって、この封入アセンブリは、
バリヤーシート、および、
前記シートの表面から伸張するバリヤー構造体を含んでなり、
バリヤー構造体が発熱体をさらに含み、かつ、バリヤー構造体が、電子デバイス上で用いられるとき、電子デバイスを実質的に密封するように構成される。
【0016】
さらに提供されるのは、かかる封入アセンブリを有する電子デバイスである。
【0017】
発明を実施するための最良の形態では、最初に用語の定義および説明、続けて電子デバイス構造体を扱う。
(1.用語の定義および説明)
後述の実施形態の詳細を扱う前に、いくつかの用語が定義または明らかにされる。本明細書で使用されるとき、用語「活性化」は、電磁波発光電子構成要素を参照するとき、所望の波長または波長スペクトルで電磁波が発光されるように、電磁波発光電子構成要素に固有の信号を提供することを意味するものとする。
【0018】
用語「接着剤」は、表面への取付けによって材料を保持できる固体または液体物質を意味するものとする。接着剤の例としては、これらに限定されないが、エチレンビニルアセテート、フェノール樹脂、(天然および合成)ゴム、カルボン酸高分子、ポリアミド、ポリイミド、ブタジエンスチレン共重合体、シリコーン、エポキシ、ウレタン、アクリル、イソシアネート、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリベンゾイミダゾール、セメント、シアノアクリレート、並びに、これらの混合物および組合せを使用するものなどの有機および無機材料が挙げられる。
【0019】
用語「周囲条件」は、ヒトがいる場所の条件を意味するものとする。例えば、超小型電子工場内のクリーンルームの周囲条件は、約20℃の温度、約40%の相対湿度、(黄色フィルタの有無にかかわらず)蛍光を使用した照度、(屋外からの)日光なし、および層流の気流を含むことができる。
【0020】
用語「バリヤー材料」は、完成したデバイスが暴露される可能性のある条件下で、そこを通る重要な汚染物質(例えば空気、酸素、水素、有機蒸気、湿分)の通過を実質的に防ぐ材料を意味するものとする。バリヤー材料を作成するのに有用な材料の例としとは、これらに限定されないが、ガラス、セラミック、金属、金属酸化物、金属窒化物、およびこれらの組合せが挙げられる。
【0021】
用語「バリヤーシート」は、バリヤー材料のシートまたは層(それは、1つもしくは複数の副層または含浸された材料を有することができる)を意味するものとし、スピニング、押出成形、成型、ハンマー、キャスティング、押圧、ローリング、カレンダー加工、およびこれらの組合せを含めて、いくつもの周知技術を使用して作成される。一実施形態では、バリヤーシートは、10−2g/m2/24hr/atm未満の透過率を有する。バリヤーシートは、ガスおよび湿分に対して小さい透過率を有し、バリヤーシートが暴露される処理および動作温度で安定である適宜の材料から製造できる。バリヤーシート用に使用可能な材料の例としては、これらに限定されないが、ガラス、セラミック、金属、金属酸化物、金属窒化物、およびこれらの組合せが挙げられる。
【0022】
用語「汚染物質」は、酸素、空気、水、有機蒸気、または、有機発光ディスプレイの電気的活性領域などの、電子デバイスの敏感な領域に有害な可能性がある他のガス状の材料を意味するものとする。
【0023】
用語「セラミック」は、ガラス以外の無機質組成物を意味するものとし、それは、その製造またはその後の使用の際に無機質組成物を硬化させるために、例えば磁器またはレンガ、および耐火物が形成される焼成粘土組成物である無機質材料の少なくとも一部を焼成、カ焼、焼結、あるいは融合することによって、加熱処理することができる。
【0024】
用語「封入アセンブリ」は、周囲条件から、基板上の電気的活性領域内の1つもしくは複数の電子構成要素を覆い、密閉し、かつ、該電子構成要素用の封止体の一部を少なくとも形成するのに使用できる1つもしくは複数の構造体を意味するものとする。封入アセンブリは、1つもしくは複数の電子構成要素を含む基板と協力して、かかる電子構成要素の一部を、電子デバイスの外部源に由来する損傷から実質的に保護する。一実施形態では、蓋が、単独でまたは1つもしくは複数の他の対象物と組合わせて、封入アセンブリを形成できる。
【0025】
用語「補体」は、他方を互いに完全なものにする2つの構造体のどちらかを意味するものとする。互いを完全なものにする2つの構造体は、同じように成形されており、例えば三角形のリブは三角形の溝に嵌合する。
【0026】
用語「電子活性領域」は、平面図の上から見て、1つもしくは複数の回路、1つもしくは複数の電子構成要素、またはそれらの組合せによって占められる基板の領域を意味するものとする。例えば、有機発光ディスプレイにおいて、電気的活性領域は、少なくとも1つの電極および発光材料を有するデバイス部分を含む。
【0027】
用語「電子デバイス」は、適切に接続され、適切な電位を供給されたとき、集団的にある機能を行う一まとまりの回路、電子構成要素、またはこれらの組合せを意味するものとする。電子デバイスは、システムの部品を含み、またはシステムの部品になることが可能である。電子デバイスの例としては、ディスプレイ、センサアレイ、コンピュータシステム、アビオニクス、自動車、携帯電話、並びに、多くの他の需用家用および工業用電子製造物が挙げられる。
【0028】
用語「係合」は、第2の構造体に対して第1の構造体が挿入されること、かみ合うこと、嵌合すること、配置されること、受け入れること、またはこれらの適宜の組合せを意味するものとする。
【0029】
用語「係合溝」は、構造体(例えばハウジング)中のチャネルを意味するものとし、他の構造体(例えば係合リブ)とかみ合い、それと嵌合し、それを受け入れるもの、またはこれらの適宜の組合せによるものである。
【0030】
用語「係合リブ」は、加工物(例えば基板)から伸張する起き上がった隆起部を意味するものとし、他の構造体(例えば係合溝)の中に挿入され、それとかみ合い、それと嵌合し、その中に配置され、または、それが受け入れられる。
【0031】
用語「ゲッター材料」は、水、酸素、水素、有機蒸気、およびこれらの混合物などの、1種もしくは複数の望ましくない材料を吸収、吸着、または化学的に結合するのに使用される材料を意味するものとする。ゲッター材料は、固体、ペースト、液体、または蒸気とすることができる。1種類のゲッタリング材料、または2種以上の材料の混合物もしくは組合せが使用可能である。例としては、ゼオライトなどの無機質モレキュラーシーブなど、いくつもの材料が挙げられる。
【0032】
用語「ガラス」は、主に二酸化ケイ素である無機質組成物を意味するものとし、その特性を変化させるため、1つもしくは複数のドーパントを含むことができる。例えば、リンをドープしたガラスを使用して、そこを通る可動イオンの泳動を、無ドープのガラスと比べて遅くするか、または実質的に止めることができ、ホウ素をドープしたガラスを使用して、無ドープのガラスと比べてかかる材料の流れ温度を下げることができる。
【0033】
用語「発熱体」は、電流が構造体を通じて流れるとき、または、構造体が電磁放射線などの電磁波に暴露されるとき、熱を発生する構造体を意味するものとする。
【0034】
用語「密封シール」は、周囲条件でそこを通る空気、湿分、および他の汚染物質の通過を実質的に防ぐ構造体(または構造体の組合せ)を意味するものとする。
【0035】
用語「定着構造体」は、これを使用して2つの部品、例えば封入アセンブリとハウジングの位置合わせができる少なくとも1つの相補的構造体を意味するものとする。一方の定着構造体は、2つの部品を適切に位置合わせするために、他方の定着構造体と係合することができる。
【0036】
用語「蓋」は、単独でまたは1つもしくは複数の他の対象物と組合わせて、周囲条件から、基板の電気的活性領域内の1つもしくは複数の電子構成要素を覆い、それを密閉し、かつ、該電子構成要素の封止体の少なくとも一部を形成するのに使用できる構造体を意味するものとする。
【0037】
用語「金属」は、1種もしくは複数の金属を含むことを意味するものとする。例えば、金属被覆は、元素金属単独、クラッド、合金、または、元素金属、クラッド、もしくは合金の適宜の組合せの複数の層、あるいは、前述の適宜の組合せを含むことができる。
【0038】
用語「周縁部」は、バリヤーシートの中心領域と境を接して閉じた湾曲部を意味するものとする。周縁部は、何らかの特定の幾何学的形状に限定されない。
【0039】
用語「有機電子デバイス」は、1つもしくは複数の半導体層または材料を含むデバイスを意味するものとする。有機電子デバイスには以下が含まれる:
(1)電気エネルギーを電磁波に変えるデバイス(例えば発光ダイオード、発光ダイオードディスプレイ、ダイオードレーザ、またはライティングパネル)、
(2)電子的なプロセスを介して信号を検出するデバイス(例えば光電検出器、光伝導セル、フォトレジスタ、光スイッチ、フォトトランジスタ、光電管、赤外線(「IR」)検出器、またはバイオセンサ)、
(3)電磁波を電気エネルギーに変えるデバイス(例えば光起電力デバイスまたは太陽電池)、および、
(4)1つまたは複数の有機半導体層が含まれる1つまたは複数の電子部品を含むデバイス(例えばトランジスタまたはダイオード)。
【0040】
用語「有機活性層」は、1つもしくは複数の有機層を意味するものとし、この場合、有機層の少なくとも1部が、単独でまたは異種材料と接触したとき、整流化接合部を形成できるものである。
【0041】
用語「整流化接合部」は、半導体層内の接合部、または、半導体層と異種材料の間の界面によって形成される接合部を意味するものとし、この場合、一方のタイプの電荷キャリアが、反対方向と比較して、一方向へ接合部を通じてより容易に流れるものである。pn接合は整流化接合部の一例であり、それはダイオードとして使用できる。
【0042】
用語「封止構造体」は、バリヤー構造体に対して相補的な構造体を意味するものとし、しかしバリヤー構造体の実質的な部分を超えてその補体である必要はない。それぞれの実施例の場合、半円に成形したバリヤー構造体の丸先部分に対して補体を構成するのに、小さい傾斜またはくぼみで十分である。
【0043】
用語「構造体」は、1つもしくは複数のパターン化した層または構成要素を意味するものとし、それは、単独でまたは他のパターン化した層または構成要素と組合わせて、所期の役割を果たす装置を形成するものである。
【0044】
用語「基板」は、剛性または可撓性のいずれかとすることができる加工物を意味するものとし、1種もしくは複数の材料の1つもしくは複数の層を含む場合があり、それらとしては、これらに限定されないが、ガラス、高分子、金属、またはセラミック材料、あるいはこれらの組合せを挙げることができる。
【0045】
用語「実質的に連続」は、構造体が破損しないで伸張し、閉じた幾何学的構成要素(例えば三角形、長方形、円、ループ、不規則形状等)を形成することを意味するものとする。
【0046】
用語「透明」は、ある波長もしくは波長スペクトル例えば可視光で、電磁波の少なくとも70パーセントが透過する能力を意味するものとする。
【0047】
本明細書で使用されるとき、用語「含んでなる(comprises、comprising)」、「含む(includes、including)」、「有する(has、having)」、またはこれらの他のいかなる変形形態も、非排他的な包含を網羅するものとする。例えば、列挙した構成要素を含んでなる方法、プロセス、物品、または装置は、必ずしもそれらの構成要素だけに限定されず、そのような方法、プロセス、物品、または装置に対して明示的に列挙してない、あるいは固有の他の構成要素も含むことができる。さらに、それとは反対に明白に述べない限り、「または」は、非排他的な「または」を指し、排他的論理和を指さない。例えば、「条件AまたはB」は、次のうちの任意の一つによって満たされる:Aは真であり(または存在する)かつBは偽である(または存在しない)、Aは偽であり(または存在しない)かつBは真である(または存在する)、AかつBの両方が真である(または存在する)。
【0048】
また、「a」または「an」の使用は、本発明の構成要素および構成部品を記載するために使用される。これは、単に便宜のために、および、本発明の一般的な意味を与えるためになされるだけである。この記載は、1つまたは少なくとも1つを含むと読むべきであり、それが違うことを意味することが明らかでない限り、単数は複数も含む。
【0049】
特に他に定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術および科学用語は、本発明が属する分野の当業者が普通に理解するものと同じ意味を有する。本明細書に記載したものと類似または均等な方法および材料を、本発明の実施または試験に使用できるが、適切な方法および材料が後述される。本明細書で述べる全ての刊行物、特許出願、特許、および他の引用文献は、引用によりその全体が組み込まれたものとする。矛盾がある場合、定義を含めて、本明細書が優先する。加えて、材料、方法、および実施例は単なる例示であり、限定することを意図するものではない。
【0050】
(2.電子デバイス構造体)
本発明の使用から恩恵を受け得る電子デバイスとしては、これらに限定されないが、発光ダイオード、有機ディスプレイ、光電池デバイス、電界放出ディスプレイ、電気化学ディスプレイ、プラズマディスプレイ、超小形電気機械システム、光デバイス、および集積回路を使用する他の電子デバイス(例えば、これらに限定されないが、加速度計、ジャイロスコープ、運動センサが挙げられる)が挙げられる。したがって、封入アセンブリの大きさは、非常に小さくすることが可能であり、封入アセンブリが使用される電子デバイスの型式に基づいて変わるものである。
【0051】
図1〜図3を参照すると、電子デバイスの一実施形態が例示されており、全体として500で示されている。特定の実施形態では、電子デバイスは有機電子デバイスであり、しかし、電子デバイスは、封止を必要とする内部領域を含む任意の電子デバイスとすることができる。図1〜3に示したように、電子デバイス500は基板502を含む。電気的活性領域504は基板502上に構築される。さらに、電子デバイス500は封入アセンブリ506を含む。図2および3に示したように、封入アセンブリ506は、表面508、および、(バリヤーシートの)表面508から伸張するバリヤー構造体510を含む。特定の実施形態では、(バリヤー材料から製造される)バリヤー構造体510は、封入アセンブリ506の表面上に置かれるか、または、そうでない場合は形成されるガラスビーズである。バリヤー構造体510は、ある寸法である厚さを有し、その寸法で、バリヤー構造体がバリヤーシートからその伸張部突端に伸張する。この厚さは、一定の厚さか、または、バリヤーシートの種類、バリヤーシートおよびバリヤー構造体が製造される方法、並びに、封入アセンブリが最後に取り付けられるデバイス基板の種類に応じて変化させることができる。例えば、バリヤー構造体510は、最初にある物理的形態(例えばペーストまたは流体)のバリヤー材料を堆積し、次いでバリヤー構造体を作成するためにこの材料をさらに処理することによって作成できる。あるいは、それは、例えば、バリヤー構造体がバリヤーシートとは別途に作成されるような他の技術によって、または、バリヤーシート508とバリヤー構造体510が一緒に製造されるような他の技術によって作成できる。
【0052】
また、図2および3では、封入アセンブリ506は、バリヤーシート508に内部領域512を形成することが可能であり、その上に、例えば、内部領域512(これは凹形空洞を有するように作成できるか、または、実質的に平坦にもできる)の天盤に、または、内部領域512の側面に、1つもしくは複数の層514を置けることが例示される。この領域は、成形されたバリヤーシートの一部として示されているが、要素510が、カプセル化されるべき電気的活性領域より高くなるのに必要なだけ厚い場合、この内部領域は、バリヤー構造体要素510それ自体を使用することによって作成できる。層514はゲッター材料を含む。
【0053】
図4および5に例示される別の特定の実施形態では、封入アセンブリ506は、接着剤516を使用して基板502に貼付することができる(それは2箇所以上の場所に堆積することができ、520で示したように、代替の実施形態では接着剤の異なる使用法が例示される)。
【0054】
特定の実施形態では、接着剤516を使用して封入アセンブリ506が基板502に貼付されるとき、図5に描写されるように、バリヤー構造体510と接着剤516が、封入アセンブリ506と基板502との間に、それら間の隙間を最小化するようにバリヤー518を構築する。デバイスがカプセル化されるとき、バリヤー構造体は、同時にバリヤーシートおよびデバイス基板の両方の表面に融合しない。さらに、特定の実施形態では、バリヤー構造体510は、基板502から1ミクロン以下である。したがって、接着剤516を経由する透過経路が実質的に狭められ、接着剤516を経由する水透過が実質的に低減される。
【0055】
さて図6および7を参照すると、電子デバイスの代替の実施形態が示されており、全体として1000で示されている。図6に例示したように、電子デバイス1000は基板1002を含む。さらに、電気的活性領域1004が基板1002上に構築される。さらに、電子デバイス1000は封入アセンブリ1006を含む。図6および7に示したように、封入アセンブリ1006は、表面1008、および、表面1008に貼付されるバリヤー構造体1010を含む。特定の実施形態では、バリヤー構造体1010は、封入アセンブリ1006の表面上に置かれる、または、そうでない場合は形成されるガラスビーズである。図6および7では、バリヤー構造体1010の中に組み込んだ発熱体1012がさらに示されている。特定の実施形態では、発熱体1012を選択的に加熱することができる。特定の一実施形態では、発熱体1012は、窒化ケイ素、並びに、チタン、タングステン、およびタンタルなどの耐火性金属を有する化合物から製造でき、発熱体1012は、電磁放射線を受けたとき発熱を行うことができる。別の特定の実施形態では、発熱体は、それに電流が印加されたとき発熱を行う電気抵抗ワイヤとすることができる。特定の実施形態では、電源1014が含まれ、この電源は、発熱体1012を電磁放射線または電流に選択的に暴露し得る。封入アセンブリと電子デバイスとの組立前、または、実施形態によってはその組立後、加熱を行うことができる。
【0056】
組立の際、バリヤー構造体1010は、バリヤー構造体が基板1002および封入アセンブリ1006と並置されるように、基板1002と封入アセンブリ1006の間に配置できる。さらに、組立の際、発熱体1012を加熱するために、電磁放射線または電流を発熱体1012に印加できる。発熱体1012の温度がバリヤー構造体1010の融点に到達したとき、バリヤー構造体1010が溶融し、基板1002および/または封入アセンブリ1006のいずれかと融合する。このようにして、バリヤー構造体1010によって、基板1002と封入アセンブリ1006の間に密封シールを形成できる。特定の実施形態では、バリヤー構造体1010に対して局所的に熱を適用することにより、電子活性層1004が、熱または電磁放射線によって損傷を与えられることを実質的に防ぐことができる。そのようにしない場合は、熱または電磁放射線により、バリヤー構造体1010を溶融し、それを基板1002、および本明細書に記載した封入アセンブリ1006に融合させることが要求されることになろう。
【0057】
図6および7ではさらに、封入アセンブリ1006が内部領域1016を備えて形成でき、内部領域に、例えば内部領域1016の天盤に、または、内部領域1016の側面に、1つもしくは複数の層1018を置けることが例示される。特定の実施形態では、層1018は、ゲッター材料、例えば本明細書に記載した1種もしくは複数のゲッター材料を含む。図6〜7に例示されないが、バリヤー構造体1010を、場合によりゲッタリング材料を備えたデバイス基板上に置けることがさらに想定され、そうでない場合は図に示された方法でゲッタリング材料が使用される。
【0058】
図8を参照すると、電子デバイスの代替の実施形態が示されており、1200で示される。図8は、基板1202を含む電子デバイス1200を示す。さらに、電気的活性領域1204が基板1202上に構築される。さらに、電子デバイス1200は封入アセンブリ1206を含む。図8に示したように、封入アセンブリ1206は表面1208を含み、それにバリヤー構造体1210を貼付することができる。特定の実施形態では、バリヤー構造体1210は、封入アセンブリ1200の表面1208と基板1202間に配置できるガラスビーズである。図8は、発熱体1212を、封入アセンブリ1204の表面1208の中に組み込めることをさらに示す。
【0059】
特定の実施形態では、バリヤー構造体が封入アセンブリ1204および基板1202と並置されるように、バリヤー構造体1210が封入アセンブリ1204と基板1202の間に配置されるとき、発熱体1212は、バリヤー構造体1210と接触する。さらに、発熱体1212が加熱されたとき、バリヤー構造体1210を溶融できて、電気的活性領域1204のまわりに密封シールを構築するために、封入アセンブリ1206および基板と融合する。発熱体1212に付随する局所的発熱により、過度の熱によって引き起こされる電気的活性領域1204への損傷が実質的に低減される。
【0060】
図9を参照すると、電子デバイスの代替の実施形態が示されており、1300で示される。図9は、基板1302を含む電子デバイス1300を示す。さらに、電気的活性領域1304が基板1302上に構築される。さらに、電子デバイス1300は封入アセンブリ1306を含む。図9に示したように、封入アセンブリ1306は表面1308を含み、それにバリヤー構造体1310を貼付することができる。特定の実施形態では、バリヤー構造体1310は、封入アセンブリ1300の表面1308と基板1302の間に配置できるガラスビーズである。図9は、発熱体1312を、電気的活性領域1304のまわりの基板1302の中に組み込めることをさらに示す。
【0061】
特定の実施形態では、バリヤー構造体が封入アセンブリ1304および基板1302と並置されるように、バリヤー構造体1310が封入アセンブリ1304と基板1302の間に配置されるとき、発熱体1312がバリヤー構造体1310と接触する。さらに、発熱体1312が加熱されたとき、バリヤー構造体1310を溶融できて、電気的活性領域1304のまわりに密封シールを構築するために、封入アセンブリ1306および基板と融合する。
【0062】
さて図10および図11を参照すると、電子デバイスの実施形態が例示されており、全体として1400で示される。図10および図11に示したように、電子デバイス1400は基板1402を含む。電気的活性領域1404が基板1402上に構築される。さらに、電子デバイス1400は封入アセンブリ1406を含む。図10および図11に示したように、封入アセンブリ1406は、表面1408、および、表面1408から伸張するバリヤー構造体1410を含む。特定の実施形態では、バリヤー構造体1410は、封入アセンブリ1406と一体的に形成されるガラスビーズである。この例では、バリヤー構造体1410は、バリヤーシートに使用される材料と同じかまたは異なる材料から製造でき、成型技術を使用して作成してもよく、所望される適宜の所望のバリヤー構造輪郭とすることができる。説明図10では、バリヤー構造体1410の厚さはその幅にわたって変化する。特定の実施形態では、封入アセンブリ1406は、接着剤1412を使用して基板1402に貼付できる。特定の実施形態では、接着剤1412を使用して封入アセンブリ1406が基板1402に貼付されるとき、図11に描写されるように、接着剤1416およびバリヤー構造体1410が、封入アセンブリ1406と基板1402の間に密封バリヤー1418を構築する。
【0063】
図12は、全体として1600で示される電子デバイスの別の実施形態を例示する。図12に示したように、電子デバイス1600は基板1602を含む。電気的活性領域1604は基板1602上に構築される。さらに、電子デバイス1600は封入アセンブリ1606を含む。図12に示したように、封入アセンブリ1606は、表面1608、および、表面1608から伸張する第1の定着バリヤー構造体1610を含む。特定の実施形態では、第1の定着バリヤー構造体1610は、封入アセンブリ1606の表面1608から伸張する実質的に連続した係合リブである。さらに、実質的に連続な係合リブは、封入アセンブリ1606と一体的に形成され、実質的に半円の断面を有する。図12は、基板1608が、第1の定着バリヤー構造体1610の補体である第2の定着バリヤー構造体1612を含むことをさらに例示する。特に、第2の定着構造体1612は、第1の定着バリヤー構造体1610を受け入れるために、それに対応して大きさを設定および成形された実質的に連続な係合溝である。特定の実施形態では、電子デバイス1600が組立てられるとき、第1の定着バリヤー構造体1610は、第2の定着構造体1612に嵌合する。さらに、特定の実施形態では、定着構造体を融合させるために、定着構造体1610、1612、またはそのまわりの領域を加熱することによって、封入アセンブリ1606を基板1602に貼付することができる。別の特定の実施形態では、第1の定着バリヤー構造体1610は、接着剤を使用して第2の定着構造体1612に貼付することができる。
【0064】
図13は、1700で示した電子デバイスのさらに別の実施形態を示す。この特定の実施形態では、電子デバイス1700は基板1702を含み、電気的活性領域1704が基板1702上に構築される。さらに、基板は、基板1702と一体的に形成される実質的に連続な係合リブ1706を含む。図13に例示したように、電子デバイス1700は封入アセンブリ1708を含む。図13は、封入アセンブリ1708が表面1710を含み、その中に実質的に連続な係合溝1712が形成されることを示す。特定の実施形態では、係合リブ1706および係合溝1712の両方とも半円形の断面を有する。
【0065】
図14は、電子デバイス1800の別の実施形態を例示し、それは、封入アセンブリ1804から伸張する実質的に連続な係合リブ1802を有し、基板1808に形成した実質的に連続な係合溝1806の中に嵌合することができる。図14に示したように、係合リブ1802および係合溝1806は矩形の断面を有する。
【0066】
図15を参照すると、電子デバイス1900のさらに別の実施形態が例示されており、基板1904から伸張する実質的に連続な係合リブ1902を含み、封入アセンブリ1908に形成した実質的に連続な係合溝1906の中に嵌合することができる。図15に示したように、係合リブ1902および係合溝1906は矩形の断面を有する。
【0067】
図16は、電子デバイス2000の別の実施形態を例示しており、それは、封入アセンブリ2004から伸張する実質的に連続な係合リブ2002を有し、基板2008に形成した実質的に連続な係合溝2006の中に嵌合することができる。図16に示したように、係合リブ2002および係合溝2006は三角形の断面を有する。
【0068】
図17を参照すると、電子デバイス2100のなおさらに別の実施形態が例示されており、それは、基板2104から伸張する実質的に連続な係合リブ2102を含み、封入アセンブリ2108に形成した実質的に連続な係合溝2106の中に嵌合することができる。図17に示したように、係合リブ2102および係合溝2106は三角形の断面を有する。
【0069】
図18は、電子デバイス2200のなおさらに別の実施形態を例示しており、それは、封入アセンブリ2204から伸張する実質的に連続な係合リブ2202を有し、基板2208に形成した実質的に連続な係合溝2206の中に嵌合することができる。図18に示したように、係合リブ2202および係合溝2206は円錐台形の断面を有する。
【0070】
図19を参照すると、電子デバイス2300の別の実施形態が例示されており、それは、基板2304から伸張する実質的に連続な係合リブ2302を含み、封入アセンブリ2308に形成した実質的に連続な係合溝2306の中に嵌合することができる。図19に示したように、係合リブ2302および係合溝2306は円錐台形の断面を有する。
【0071】
図20および図21は、電子デバイス2400のなおさらに別の実施形態を例示しており、それは、封入アセンブリ2404から伸張する第1の実質的に連続な係合リブ2402を有し、図21に示すように、封入アセンブリ2404が基板2408に係合したとき、基板2408から伸張する第2の実質的に連続な係合リブ2406を取り囲むことができる。図21に示したように、係合リブ2402、2406は、相補形に成形され、三角形の断面を有する。
【0072】
図22を参照すると、電子デバイス2600の別の実施形態が例示されており、それは、封入アセンブリ2604から伸張する実質的に連続な係合リブ2602を含み、基板2608に形成した実質的に連続な係合リブ2606内に実質的に位置することができ、または、それによって実質的に取り囲まれ得る。図22に示したように、係合リブ2402、2406は、相補形に成形され、三角形の断面を有する。
【0073】
図23は、電子デバイス2700のなおさらに別の実施形態を例示しており、それは、封入アセンブリ2704から伸張する第1の実質的に連続な係合リブ2702を有し、封入アセンブリ2704が基板2708と係合したとき、基板2708から伸張する第2の実質的に連続な係合リブ2706を実質的に取り囲む。図23に示したように、係合リブ2702、2706は、相補形に成形され、正方形の断面を有する。
【0074】
図24を参照すると、電子デバイス2800の別の実施形態が例示されており、それは、封入アセンブリ2804から伸張する実質的に連続な係合リブ2802を含み、基板2808に形成した実質的に連続な係合リブ2806内に実質的に位置することができ、または、それによって実質的に取り囲まれ得る。図24に示したように、係合リブ2802、2806は、相補形に成形され、正方形の断面を有する。
【0075】
図25は、電子デバイス2900のなおさらに別の実施形態を例示しており、それは、封入アセンブリ2904から伸張する第1の実質的に連続な係合リブ2902を有し、封入アセンブリ2904が基板2908と係合したとき、基板2908から伸張する第2の実質的に連続な係合リブ2906を取り囲むことができる。図25に示したように、係合リブ2902、2906は、相補形に成形され、円錐台形の断面を有する。
【0076】
図26を参照すると、電子デバイス3000のなおさらに別の実施形態が例示されており、それは、封入アセンブリ3004から伸張する実質的に連続な係合リブ3002を含み、基板3008に形成した実質的に連続な係合リブ3006内に実質的に位置することができ、または、それによって実質的に取り囲まれ得る。図26に示したように、係合リブ3002、3006は相補形に成形される。
【0077】
さて図27を参照すると、3100で示した封入アセンブリが平面図で例示されている。図27に示したように、封入アセンブリ3100は、封入アセンブリ3100の表面から伸張する第1のバリヤー構造体3104によって取り囲まれる内部領域3102を含む。第2のバリヤー構造体3106は、第1のバリヤー構造体3104のまわりの封入アセンブリ3100の表面から伸張する。特定の実施形態では、各バリヤー構造体3104、3106は、係合リブ、係合溝、またはそれらの組合せである。さらに、特定の実施形態では、それぞれのバリヤー構造体3104、3106は、半円、矩形、三角形、円錐台形、または正方形の断面を有することができる。図27に示したように、ゲッター材料の第1の層3108を、内部領域3102内の封入アセンブリ3102の表面上に置くことができる。さらに、ゲッター材料の第2の層3110を、内部領域3102と第1のバリヤー構造体3104の間の封入アセンブリ3100の表面上に置くことができる。ゲッター材料の第3の層3112を、第1のバリヤー構造体3104と第2のバリヤー構造体3106の間の封入アセンブリ3100の表面上に置くことができる。さらに、ゲッター材料の第4の層3114を、第2のバリヤー構造体3106のまわりの封入アセンブリ3100の表面上に置くことができる。
【0078】
特定の実施形態では、構造体3104、3106のいずれかを、封入アセンブリ3100の構造から省いてもよい。さらに、ゲッター材料の層3108、3110、3112、3114の適宜の組合せを、封入アセンブリ3100の構造から省いてもよい。
【0079】
図28は、封入アセンブリの別の実施形態を例示しており、4100で示され、断面図で例示されている。内部領域4102は、バリヤー構造体4104によって作成され、デバイス活性領域4120の外側にあるように構成される。内部領域4102はゲッター材料4108を含む。封入アセンブリをデバイス4122に接合する接着剤は示されてない。
【0080】
これらの図から、バリヤー構造体が、デバイスがカプセル化されるとき電気的活性領域の外側に存在するように、バリヤーシート上に配置できること、および、バリヤーシートの周縁部端部に、端部に直接隣接して、または、端部から少し内側に存在できることが理解できよう。封入アセンブリをデバイスの基板から離して高くするためのスペーサは不要である。但し、場合により必要に応じてかかるスペーサを使用してもよい。
【0081】
本明細書に記載した実施形態のそれぞれにおいて、封入アセンブリとデバイス基板の間に構築される封止体により、主たる封止剤として接着剤を使用するカプセル化技術に比べて、封止剤に関する製造上の選択幅を改善しながら封止体を経由する汚染物質の透過が実質的に低減され、この場合、バリヤー構造体が、バリヤー表面およびデバイス基板の両方に融合または焼結する。
【0082】
発熱体を使用する実施形態では(例えば図7のエレメント1012を参照されたい)、ガラス微粒子を有するバリヤー構造体が、バリヤーシート、または、バリヤーシートおよびデバイス基板のいずれかに融合するように、所望通りにガラス含有材料を加熱することができる。
【0083】
いくつかの実施形態では、バリヤー構造体は、デバイス基板との接触が可能になるように構成され、他の実施形態では、バリヤー構造体は、契約が不可能になるように構成され、さらに別の実施形態では、バリヤー構造体は、カプセル化が完成したとき、デバイス基板から1ミクロン以下になるように構成される。これらの実施形態では、汚染物質の透過が、多くの応用分野に対して許容範囲内であることが見出され、主として、接着剤を経由する汚染物質の透過速度以外の因子、少し例を挙げれば、接着強度に関する接着剤の品質、UV耐久性、環境問題、価格、および塗布の容易さなどの因子、を基準にして接着剤の選択を行うことができる。実施形態によっては、例えば図28に示した組立体を使用して、(ガラスバリヤー構造体、エポキシ樹脂接着剤、およびゼオライトゲッター材料を使用して)画素化した単色有機発光ダイオードがカプセル化されるということが判明した。環境試験(60℃/85%の相対湿度および85℃で85%の相対湿度)での結果から、予想外の結果が示された。第1の組の条件下で1000時間の曝露後、測定可能な画素収縮は全く見られず、第2の試験の下で試験したとき、試験条件に曝露して1000時間後、5%未満の画素収縮が測定された。
【0084】
一実施形態では、バリヤー構造体は、10−2g/m2/24hr/atm未満の透過率を有するバリヤー材料から製造される。別の実施形態では、バリヤー構造体は、10−2g/m2/24hr/atm未満の透過率を有する。一実施形態では、バリヤー構造体は、ガスおよび湿分に対して室温で約10−6g/m2/24hr/atm未満の透過率を有する。一実施形態では、バリヤー材料は無機質である。
【0085】
一実施形態では、バリヤー構造体は、ガラス、セラミック、金属、金属酸化物、金属窒化物、およびこれらの組合せから選択される材料から製造される。一実施形態では、バリヤー材料は、バリヤー材料の被覆を有する非密封基材を含んでなる。一実施形態では、バリヤー構造体は、デバイスの電子活性ディスプレイ構成要素(それは、例えば、図3の機構504、図7の1004、または図9の1304に対応させることができよう)の厚さと同じ厚さを有する。
【0086】
一実施形態では、バリヤー材料はガラスであり、ガラスフリット組成物として塗布される。本明細書で使用されるとき、用語「ガラスフリット組成物」は、有機媒体に分散したガラス粉末を含んでなる組成物を意味するものとする。ガラスフリット組成物がバリヤーシートに塗布された後、それは、固化および高密度化され、ガラス構造体を形成する。本明細書で使用されるとき、用語「固化」は、例えば、組成物が望ましくない場所まで許容不可能に広がるのを防ぐため、または、固化したフリット組成物を含む表面が保存されることによって(例えば段積みによって)引き起こされる損傷を防ぐため、堆積されたフリット組成物が安定化するように十分に乾燥させることを意味する。用語「高密度化」は、液体媒体を含めて、しかしこれに限定されないが、実質的に全ての揮発性物質が排除されるように、かつ、ガラス粉末微粒子が塗布されているバリヤーシート表面に対して、ガラス粉末微粒子の融合および接着が引き起こされるように、組成物を加熱または再加熱することを意味する。高密度化は、空気、窒素、またはアルゴンなどの酸化または不活性雰囲気中で、組合せ層中の有機材料を揮発させる(バーンアウト)のに十分な温度および時間で行い、層中のあらゆるガラス含有材料を焼結させ、このようにして厚いフィルム層を高密度化することができる。ガラスが高密度化されるにつれて、ガラスの透過率が低下する。一実施形態では、ガラスは完全に高密度化される。一実施形態では、高密度化は、焼成されたガラスの透明度によって定められ、完全な透明が十分な高密度化を示す。
【0087】
ガラスフリット組成物はよく知られており、多くの市販材料が入手可能である。一実施形態では、ガラス粉末は、重量%を基準にして、1〜50%のSiO2、0〜80%のB2O3、0〜90%のBi2O3、0〜90%のPbO、0〜90%のP2O5、0〜60%のLi2O、0〜30%のAl2O3、0〜10%のK2O、0〜10%のNa2O、および0〜30%のMOを含んでなり、式中、Mは、Ba、Sr、Ca、Zn、Cu、Mg、およびこれらの混合物から選択される。ガラスは数種の他の酸化物成分を含んでもよい。例えばZrO2およびGeO2をガラス構造体に部分的に導入してもよい。
【0088】
ガラス中において高い含量のPb、Bi、またはPにより、ガラスフリット組成物が650℃未満で高密度化するのが可能になる非常に低い軟化点が提供される。これらの成分が、ガラスの良好な安定性および他のガラス成分に対する大きい固体溶解度を提供する傾向があるので、これらのガラスは、高密度化の際、結晶化しない。
【0089】
所与の基板とのより優れた適合性を求めて、他のガラス改質剤または添加剤を加え、ガラス特性を改質することができる。例えば、低軟化温度のガラスにおいて、適切な含量の他のガラス成分によってガラスの熱膨張係数(「TCE」)を制御できる。
【0090】
適切なガラス粉末のその他の例としては、PbO、Al2O3、SiO2、B2O3、ZnO、Bi2O3、Na2O、Li2O、P2O5、NaF、およびCdO、並びにMOのうちの少なくとも1種を含んでなるものが挙げられ、式中、Oは酸素であり、Mは、Ba、Sr、PB、Ca、Zn、Cu、Mg、およびこれらの混合物から選択される。例えば、ガラスは、10〜90重量%のPbO、0〜20重量%のAl2O3、0〜40重量%のSiO2、0〜15重量%のB2O3、0〜15重量%のZnO、0〜85重量%のBi2O3、0〜10重量%のNa2O、0〜5重量%のLi2O、0〜45重量%のP2O5、0〜20重量%のNaF、および0〜10重量%のCdOを含んでなることができる。ガラスは、0〜15重量%のPbO、0〜5重量%のAl2O3、0〜20重量%のSiO2、0〜15重量%のB2O3、0〜15重量%のZnO、65〜85重量%のBi2O3、0〜10重量%のNa2O、0〜5重量%のLi2O、0〜29重量%のP2O5、0〜20重量%のNaF、および0〜10重量%のCdOを含んでなることができる。ガラスは、粉末寸法に設定した微粒子を提供するため(一実施形態では粉末寸法は2〜6ミクロンである)、ボールミル中で粉化してもよい。
【0091】
本明細書に記載したガラスは、従来のガラス製造技術によって製造される。例えば、ガラスは次のようにして調製できる。500〜2000グラム量のガラスフリットを調製する場合、配合成分が秤量され、次いで、所望の割合で混合され、底部仕込み炉中で加熱されて、白金合金ルツボ内に溶融物が形成される。加熱温度は材料に依存し、ピーク温度(1100〜1400℃)まで、溶融物が完全に液体になりかつ均質になるような時間、行うことができる。このガラス溶融物は、カウンタ回転ステンレス鋼ローラーによって急冷され、厚さ10〜20ミルのガラス小板が形成される。得られたガラス小板は、次いで粉化され、その50%の体積配分が2〜5ミクロンの間に整えられた粉末が形成される。とはいえ、粒子径は、封入アセンブリの最終の用途に応じて変化させることができる。次いで、ガラス粉末は、充填材および有機媒体と共に厚いフィルム組成物(または「ペースト」)に調合される。ガラス粉末は、ガラスおよび有機媒体を含んでなる合計組成物を基準にして、ガラスフリット組成物中に約5〜約76重量%の量で存在する。一実施形態では、有機媒体は水を含む。一実施形態では、有機媒体はエステルアルコールを含む。
【0092】
そこにガラスが分散している有機媒体は、揮発性有機溶剤中に溶解した有機高分子バインダ、並びに、場合により、可塑剤、剥離剤、分散剤、抜染剤、消泡剤、および湿潤剤などの他の溶解物質を含んでなる。
【0093】
固体は、機械的混合によって有機媒体と混合して、印刷用に適切な粘稠度およびレオロジを有する「ペースト」と呼ばれるペースト状の組成物を形成できる。多種多様な液体が有機媒体として使用可能であり、水が有機媒体中に含まれていてもよい。有機媒体は、固体が十分な程度の安定性をもつて分散可能であるものでなければならない。媒体の流動学的な特性は、それらが組成物に良好な塗布特性を与えるようなものでなければならない。かかる特性としては、以下が含まれる:十分な程度の安定性を有する固体分散、組成物の良好な塗布、適切な粘度、チキソトロピー、基板および固体の適切な濡れ性、良好な乾燥速度、良好な焼成特性、および乱暴な取扱いに耐えるのに十分な乾燥フィルム強度。一実施形態では、有機媒体は、適切な高分子および1種もしくは複数の溶剤を含んでなる。
【0094】
ある実施形態では、有機媒体中に使用される高分子は、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ウッドロジン、エチルセルロースとフェノール樹脂の混合物、低級アルコールのポリメタクリレート、およびエチレングリコールモノアセタートのモノブチルエーテル、またはそれらの混合物よりなる群から選択される。
【0095】
厚いフィルム組成物において見出される最も広く使用される溶剤は、酢酸エチル、アルファ−もしくはベータ−テルピネオールなどのテルペン、あるいは、これらと、ケロシン、ジブチルフタレート、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、ヘキシレングリコール、並びに、イソブチルアルコールおよび2−エチルヘキサニルを含めて、高沸点アルコールおよびアルコールエステルなどの他の溶剤との混合物である。加えて,基板上への塗布後、迅速な硬化を促進するための揮発性液体を媒質中に含めることができる。一実施形態では、媒体は、エチルセルローズおよびβ−テルピネオールから選択される。所望の粘度および揮発性要件を得るために、これらの様々な組合せおよび他の溶剤が調合される。有機媒体の一部として水も同様に使用できる。
【0096】
厚いフィルム組成物中の有機媒体対分散液中のガラスフリット固体の比は、ペーストを塗布する方法および使用する有機媒体の種類に依存しており、それは変化させることができる。通常、分散液は、良好な塗布を得るために、50〜80重量%のガラスフリットおよび20〜50重量%の媒質を含む。これら範囲内において、熱分解によって除去しなければならない有機物の量を低減するために、かつ、焼成時収縮が低減されるより優れた微粒子充填物を得るために、固体に対して可能な最少量のバインダを使用することが望ましい。有機媒体の含量は、キャスティング、スクリーン印刷またはインクジェット印刷などの印刷、成型、型紙捺染、押出し成形、あるいは、吹付け塗り、ブラッシング、シリンジ分注、ドクターブレージング等による塗布のために、適切な粘稠度およびレオロジが提供されるように選択される。
【0097】
スクリーン印刷の場合、スクリーンメッシュ寸法により、堆積される材料の厚さが制御される。一実施形態では、スクリーン印刷に使用されるスクリーンは、25〜600のメッシュ寸法を有し、一実施形態では、メッシュ寸法は50〜500であり、一実施形態では、メッシュ寸法は200〜350であり、別の実施形態では、メッシュ寸法は200〜275であり、別の実施形態では、メッシュ寸法は275〜350である。参照の目的で、メッシュ寸法は様々なワイヤ寸法を有することができ、それにより、印刷プロセスの際に形成されるフィルムを変えることができる。より小さいメッシュ寸法からより薄い堆積が得られ、太いスクリーンワイヤ寸法の場合も同様である。
【0098】
スクリーンメッシュ寸法に関して、参照の目的で以下の表が提供される。スクリーンメッシュ寸法rの2種類の分類は、US篩シリーズ(US Sieve Series)およびタイラー等価物(Tyler Equivalent)であり、タイラー等価物は、しばしばタイラーメッシュ寸法(Tyler Mesh Size)またはタイラー標準篩シリーズ(Tyler Standard Sieve Series)と呼ばれる。これらの尺度のメッシュ開口寸法が以下の表に示されており、粒子径の表示が提供される。メッシュ数の体系は、スクリーン中に直線の1インチあたりどれくらい多くの開口があるかの尺度である。US篩寸法は、それらが任意の数であるという点でタイラー篩寸法とは異なる。
【0099】
【表1】
【0100】
堆積されたガラスフリット組成物は、乾燥されて、揮発性有機媒体が除去され、固化する。固化は、適宜の慣用手段によって行うことができる。一実施形態では、組成物は、約100〜120℃のオーブン中で加熱される。とはいえ、温度は、使用するガラスの軟化点および使用するゲッター材料(それが使われる場合)の種類に応じて変化させることができる。さらに、他の技術を使用して、バリヤーシートを実質的に加熱せずにガラスフリットを加熱できる。固化された材料は、次いで、所望通りに高密度化される。例えば、高密度化は適宜の慣用手段によって行うことができ、加熱固化の直後に、1つの加熱サイクルの一部として行ってもよく、または、加熱の間にある程度の冷却があってもなくても、2つ以上の別々の加熱サイクルを実行してもよい。実施形態によっては、ガラスフリット組成物は、標準の厚いフィルムコンベヤベルト炉内または箱形炉内で400〜650℃で加熱されるとき高密度化され、プログラムされた加熱サイクルにより焼成された物品が形成される。
【0101】
バリヤー構造体を作成するためにガラスが使用されるとき、ガラスフリット組成物から形成されるバリヤー構造体の最終の厚さを、堆積方法、組成物中のガラスおよび固体%の含量に応じて変化させ得る。
【0102】
一実施形態では、バリヤー材料はグラスファイバである。バリヤーシート上にグラスファイバを配置し、次いで加熱して、それをバリヤーシートに融合および接着させると、この場合もガラス構造体が形成される。上述のガラス組成物のどれもグラスファイバ用に使用できる。
【0103】
一実施形態では、バリヤー材料は金属である。ほとんどすべての金属が、ガスおよび湿分に対して必要な小さい透過率を有する。それが雰囲気に対して安定であり、かつバリヤーシートに接着する限り、適宜の金属を使用できる。一実施形態では、金属は、周期表の第3〜13族から選択される。IUPACナンバリング方法が全体にわたり使用され、この場合、周期表の族に左から右に1〜18と番号をつけられる(化学および物理学のCRCハンドブック(CRC Handbook of Chemistry and Physics)、81版、2000)。一実施形態では、金属は、Al、Zn、In、Sn、Cr、Ni、およびこれらの組合せから選択される。
【0104】
金属は、適宜の従来の堆積技術によって適用することができる。一実施形態では、金属は、マスクを通して蒸着によって適用される。一実施形態では、金属は、スパッタリングによって適用される。
【0105】
バリヤー材料は、1つの層として塗布でき、または、それは、所望の厚さおよび幾何配置を得るために2つ以上の層として塗布できる。例えば、ガラスフリット組成物は、連続したスクリーン印刷ステップによって多重層に塗布できる。異なる層における組成物は、同じかまたは異なってもよい。
【0106】
一実施形態では、バリヤー構造体は、中断なしの連続方法で塗布される適切なバリヤー材料を使用することによって作成される。別の方法では、バリヤーシート表面上にその場所を変化させて、もう一つのバリヤー構造体を作成することが可能であり、かかる多重構造体は、必要に応じて、任意選択でバリヤー構造体パターン中に切れ目を有することができる(すなわち、デバイスの活性領域全体のまわりは1つの連続した機構ではない)。
【0107】
周縁部は、それは三次元であるけれども、バリヤーシートの主表面の外側部分のまわりの材料の線として現れるか、または、ただ単にデバイスの活性領域の周縁部のまわりにあるように配置してもよい。それは、隙間または開口を全く有さず、電子デバイスの基板に対して封止されるバリヤーシート領域を画定する。一実施形態では、封入アセンブリは、デバイスが封止されるとき、バリヤー構造体がデバイスの基板と直接接触しないように構成される。
【0108】
一実施形態では、バリヤーシートはガラスを含んでなる。大部分のガラスは、約10−10g/m2/24hr/atm未満の透過率を有する。一実施形態では、ガラスは、ホウケイ酸ガラスおよびソーダ石灰ガラスから選択される。一実施形態では、バリヤーシートは実質的に平面である。一実施形態では、バリヤーシートは、成形された内部を備え、実質的に平面の外側端部を有する。一実施形態では、バリヤーシートは矩形である。一実施形態では、バリヤーシートは、0.1mm〜5.0mmの範囲の厚さを有する
【0109】
一実施形態では、図1に示すように、周縁部2は、バリヤーシート1の外側端部のまわりに窓枠のような矩形の形状を有する。一実施形態では、バリヤー材料の周縁部は円形の形状を有する。一実施形態では、バリヤー材料の周縁部は、電子デバイスの特定の基板を補うように適合させた不規則な形状を有する。
【0110】
バリヤー構造体自体は異なる幾何配置を有することができる。端部は、直線、テーパーを付ける、または曲線状にすることができる。上面は、平坦、または傾斜を付けることができる。一実施形態では、バリヤー構造体の上面の幾何配置は、基板の相当する部分にその補体と係合するように設計される。例えば、それらを溝形構成で接合できる。
【0111】
バリヤー構造体は、水素や酸素ガス、および湿分などの汚染物質からの保護を提供する適宜の幅および厚さ、並びに、その上で封入アセンブリが使用されることになるデバイスまたは他の用途の要件を有することができる。一実施形態では、バリヤー構造体は、10〜5000ミクロンの範囲の幅、5〜500ミクロンの範囲の厚さを有する。一実施形態では、バリヤー構造体は厚さ約7ミクロンである。一実施形態では、バリヤー構造体は、500〜2000ミクロンの範囲の幅、50〜100ミクロンの範囲の厚さを有する。厚さは、2つ以上の構造体を使用することによって達成することができる。
【0112】
一実施形態では、バリヤー構造体材料の(例えば、デバイスの活性領域の周縁部のまわりに)2つ以上の連続して堆積されたパターンを塗布して、バリヤーシート上に2つ以上の構造体が形成される。この構造体を作成するのに使用される材料は、同じかまたは異なってもよく、構造体の形状および寸法は、同じかまたは異ってもよい。一実施形態では、バリヤーシートからの構造体は、同じ材料から製造され、同じ形状を有する。
【0113】
封入アセンブリを使用する目的で、少なくとも1種の接着剤が、バリヤー構造体、バリヤーシート、電子デバイスの基板、または適宜のこれらの組合せに塗布される。接着剤が電子デバイスの基板にだけ塗布される場合、接着剤は、基板とバリヤーシートが一緒に結合され得るような方法で堆積させなければならない。一実施形態では、接着剤は、バリヤー構造体の底部および外側端部に塗布される。別の実施形態では、接着剤は、電子デバイスの基板に塗布される。接着剤の選択は、接着剤がバリヤー構造体をデバイス基板に接着するかどうかを考慮して行われ、言い換えれば、バリヤー構造体がデバイス基板上にある場合、接着剤が、バリヤー構造体をバリヤーシートに接合しなければならない。
【0114】
特定の実施形態の利点は理解できよう。すなわち、適切に設計されたバリヤー構造体を使用することによって、そうでない場合に必要になる場合に比べて少量の接着剤を使用することが可能である。加えて、接着剤の汚染物質透過速度が重要である領域がより小さいため、より多数の接着剤組成物から1種もしくは複数の接着剤を選択することが可能である。
【0115】
一実施形態では、ガラスバリヤー構造体が使用されるとき、接着剤はUV硬化性エポキシである。かかる材料はよく知られており、広く市販されている。その他の接着剤材料も、それらが十分な接着および機械的強度を有する限り使用できる。
【0116】
一実施形態において提供されるのは、適切な接着剤の塗布により電子デバイスの基板に接着したバリヤー構造体封入アセンブリと共に、バリヤーシートを有する電子デバイスである。基板の他の特性は、主として電子デバイスの要件によって支配される。例えば、有機発光ダイオード表示装置の場合、基板が、発生した光を透過するように、基板は通常透明である。基板は、剛性または可撓性である材料から製造でき、例えば、ガラス、セラミック、金属、高分子フィルム、およびこれらの組合せが挙げられる。一実施形態では、基板はガラスを含んでなる。一実施形態では、基板は可撓性である。一実施形態では、基板は高分子フィルムを含んでなる。
【0117】
一実施形態では、封入アセンブリを使用するため、封入アセンブリが電子デバイスの基板上に配置される。この組立ステップは、通常の周囲条件で行うことができ、あるいは、所望通りに、または、その条件が適用される電子デバイスにより要求されるのに応じて、減圧または不活性雰囲気を含めて、制御された条件下で行うことができる。
【0118】
一実施形態では、バリヤーシートは、それに塗布されるゲッター材料をさらに有する。一実施形態では、デバイスの組立が完了したとき、ゲッター材料がバリヤー構造体とデバイスの活性領域との間にあるように、バリヤーシートの表面上に堆積される。任意選択の追加の場所にゲッタリング材料を所望通りに堆積できる。
【0119】
ゲッター材料は、フリット、ペレット、ウェーハ、またはフィルムの形にすることができる。一実施形態では、ゲッター材料は、同時係属出願の米国特許公報(特許文献1)および米国特許公報(特許文献2)に開示されているように、厚いフィルムペースト組成物の一部としてバリヤーシートに塗布される。一実施形態では、封入アセンブリがデバイスにより使用されるとき、ゲッター材料の少なくとも一部が、デバイスの活性領域の上に空洞が作成されるように、デバイス活性領域の外側に堆積される。
【0120】
ゲッター材料がバリヤーシート上に堆積される実施形態では、場合により、封入アセンブリそれ自体の製造とは別のステップで、および、封入アセンブリがデバイスに適用される前に、ゲッター材料を活性化できる。このように、デバイスの製造において封入アセンブリが使用された後にゲッター材料を活性化できるので、封入アセンブリは通常の保存条件下で長期間保存できる。かかる実施形態では、ゲッター材料が一回活性化されると、封入アセンブリは、制御された環境において、ゲッター材料の性能容量が時期尚早に消費されないような方法で維持できる。
【0121】
一実施形態では、有機発光ダイオード表示装置をカプセル化するために使用された図28に示した封入アセンブリによって、改善されたデバイス寿命が観察された。
【実施例】
【0122】
以下の実施例は、有機発光ダイオードディスプレイ用の封入アセンブリとして使用する場合について、ガラスバリヤーシートに塗布される構造体材料としてガラスの使用方法を例示する。
【0123】
(実施例1〜3)
新規方法においてバリヤー材料として適切であると見出された一連のケイ酸塩ガラス組成物が表1に示される。全てのガラスは、原材料を混合して、次いで、1100〜1400℃の白金ルツボ内で溶融することによって調製した。得られた溶融物を撹拌し、カウンタ回転ステンレス鋼ローラーの表面上または水槽の中に注入することによって急冷した。本発明用に調製したガラス粉末を、ペーストとして調合する前、アルミナボール媒体を使用して湿式または乾式粉砕によって平均2〜5ミクロン寸法に調節した。粉砕後の濡れたスラリーを、高温エアーオーブン中で乾燥させ、篩分け法によって解凝集化した。
【0124】
【表2】
【0125】
(実施例4〜6)
ガラスフリット組成物は、ガラスと、テキサノール(Texanol)(登録商標)溶剤(エステルアルコール(2,2,4(トリメチル1,3ペンタンジオールモノイソブチラート))、イーストマンケミカル社(Eastman Chemical Co.)から市販)およびエチルセルロース樹脂の混合物に基づく有機媒体とを混合することによって調製した。表2は組成の例を表す。溶剤含量の変化を使用して、ペースト粘度および異なる堆積法用のフィルム厚さを調節できる。
【0126】
ガラスフリット組成物を、ソーダ石灰シリケートを主成分としたガラスシート上に、200メッシュのスクリーンを使用して印刷し、溶媒蒸発のため120℃で乾燥させ、次いで、箱形炉内で450〜550℃のピーク温度で1〜2時間焼成して、ガラスシート上にガラス構造体を形成した。いくつかのサンプルも、3〜6時間の加熱/冷却プロフィルを有するコンベヤ炉を使用して550℃で1時間処理した。必要に応じてより厚い構造体を生成するため、印刷/焼成ステップを繰り返した。1回印刷のガラス構造体を焼成したときの厚さは、ペースト粘度およびスクリーンメッシュ寸法に依存して10ミクロン〜25ミクロンの範囲にあった。
【0127】
印刷されたガラスフリット組成物は、高密度に焼成され、ガラスシートとの良好な接着を示した。焼成された構造体の表面上にはひび割れまたはブリスタリングが全く観察されなかった。焼成後のバリヤー構造体の厚さ均一性は、ペースト組成に関係なく+/−2ミクロン内に保持された。
【0128】
【表3】
【0129】
(実施例7)
この実施例では、バリウム金属の被覆を使用して、電子デバイスの湿分および空気敏感度をシミュレートした。
【0130】
厚さ300オングストロームのバリウム被覆を、厚さ0.7mmのガラス基板上に堆積させた。この基板を、表1のガラス#1から製造したガラスフリットバリヤー構造体(幅1mm、厚さ80ミクロン)を使用してカプセル化し、バリヤーシートとして厚さ0.7mmのガラスシート上に焼成した。UV硬化性エポキシを使用して、2つのシートを接合した。ガラスフリットバリヤー構造体なしのほぼ同じ標本を調製した。目視観察では、ガラスバリヤー構造体を有して製造されたサンプルが、ガラスバリヤー構造体なしのサンプルに比べて、バリウムフィルムを空気中の水および酸素から、はるかに良好に保護したことが示された。隣接する電極間の300オングストロームのバリウムフィルムの電気抵抗を、パッケージが60℃/90%RHの環境に暴露される時間の関数として、測定およびプロットすることによって、目視観察を定量化した。エポキシ封止体を通じてパッケージの中に透過した水は、バリウム被覆と化学的に反応し、異なるフィルム抵抗が得られるだろう。図29として添付したチャートから見てわかる通りである。この情報では、ゲッター材料の使用が任意選択であることが例示される。
【図面の簡単な説明】
【0131】
【図1】電子デバイスの平面図である。
【図2】図1のライン2〜2に沿う電子デバイスの断面図である。
【図3】図1および図2に示される電子デバイスの他の断面図である。
【図4】図1〜図3に示される電子デバイスの他の断面図である。
【図5】図4の円5からとった電子デバイスの詳細な断面図である。
【図6】電子デバイスの第1の代替の実施形態の断面図である。
【図7】電子デバイスの第1の代替の実施形態の他の断面図である。
【図8】電子デバイスの第2の代替の実施形態の断面図である。
【図9】電子デバイスの第3の代替の実施形態の断面図である。
【図10】電子デバイスの第4の代替の実施形態の断面図である。
【図11】図10に示される電子デバイスの第4の代替の実施形態の他の断面図である。
【図12】電子デバイスの第5の代替の実施形態の断面図である。
【図13】電子デバイスの第6の代替の実施形態の断面図である。
【図14】電子デバイスの第7の代替の実施形態の断面図である。
【図15】電子デバイスの第8の代替の実施形態の断面図である。
【図16】電子デバイスの第9の代替の実施形態の断面図である。
【図17】電子デバイスの第10の代替の実施形態の断面図である。
【図18】電子デバイスの第11の代替の実施形態の断面図である。
【図19】電子デバイスの第12の代替の実施形態の断面図である。
【図20】電子デバイスの第13の代替の実施形態の断面図である。
【図21】図20に示される電子デバイスの第13の代替の実施形態の他の断面図である。
【図22】電子デバイスの第14の代替の実施形態の断面図である。
【図23】電子デバイスの第15の代替の実施形態の断面図である。
【図24】電子デバイスの第16の代替の実施形態の断面図である。
【図25】電子デバイスの第17の代替の実施形態の断面図である。
【図26】電子デバイスの第18の代替の実施形態の断面図である。
【図27】封入アセンブリの平面図である。
【図28】電子デバイスの第19の代替の実施形態の断面図である。
【図29】様々なカプセル化技術を使用してバリウムフィルムが消費される速度を例示するチャートである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板および活性領域を有する電子デバイス用の封入アセンブリ(encapsulation assembly)であって、
バリヤーシート、および、
前記シートから伸張(extend)するバリヤー構造体を含んでなり、
前記封入アセンブリを前記デバイス基板に接合するために接着剤と併せて使用される際に前記バリヤー構造体が電子デバイス上で用いられるとき、前記バリヤー構造体が電子デバイスを実質的に密封する(hermetically seal)ように構成され、かつ、前記バリヤー構造体が、前記デバイス基板に融合しないことを特徴とする封入アセンブリ。
【請求項2】
前記バリヤー構造体が、ガラス、セラミック、金属材料、またはこれらの組合せよりなる群から選択されるバリヤー材料を含んでなることを特徴とする請求項1に記載の封入アセンブリ。
【請求項3】
ゲッター材料をさらに含んでなる請求項1に記載の封入アセンブリであって、
前記ゲッター材料が前記バリヤーシート上に堆積されており、
かつ、前記デバイスが前記封入アセンブリに接合されるときに、前記ゲッター材料が、前記デバイス活性領域の外側にあり、さらに前記デバイス活性領域に対して露出されるように構成されることを特徴とする封入アセンブリ。
【請求項4】
封止構造体(sealing structure)および活性領域をさらに有する基板を有してなる電子デバイス用の封入アセンブリであって、
該封入アセンブリが、
実質的に平坦な表面を有するバリヤーシート、および、
平坦な表面から伸張するバリヤー構造体を含んでなり、
前記バリヤー構造体が、電子デバイス上で用いられるとき、電子デバイスを実質的に密封するように構成され、かつ、前記バリヤー構造体が、前記デバイス基板上の前記封止構造体と係合するように構成されることを特徴とする封入アセンブリ。
【請求項5】
ゲッター材料をさらに含んでなる請求項4に記載のアセンブリであって、
該ゲッター材料が前記バリヤーシート上に堆積されており;前記デバイスが前記封入アセンブリに接合されるときに、該ゲッター材料が、前記デバイス活性領域の外側にあり、さらに前記デバイス活性領域に対して露出されるように構成されることを特徴とするアセンブリ。
【請求項6】
請求項4に記載のアセンブリであって、
前記バリヤー構造体が、前記デバイス基板上の前記封止構造体と実質的に直接接触するように構成されることを特徴とするアセンブリ。
【請求項7】
請求項1または4に記載のアセンブリであって、
前記バリヤー構造体に対する接着剤をさらに含み、
前記接着剤が、前記アセンブリを前記デバイスに接合する場所に、かつ前記アセンブリを前記デバイスに接合するのに十分な量で堆積されることを特徴とするアセンブリ。
【請求項8】
実質的に平坦な表面を有するバリヤーシートおよび封止構造体を含んでなる電子デバイス用の封入アセンブリであって、
前記封止構造体が、前記電子デバイスの前記基板上のバリヤー構造体と係合するように構成されることを特徴とする封入アセンブリ。
【請求項9】
前記バリヤー構造体が、ガラス材料を含んでなることを特徴とする請求項1または4に記載のアセンブリ。
【請求項10】
電子デバイス用の封止体(seal)であって、
前記電子デバイスが基板を有し、
前記封止体が、
バリヤー構造体、および、
前記バリヤー構造体と接触する発熱体を含んでなることを特徴とする封止体。
【請求項11】
前記発熱体が、前記バリヤー構造体と並置される封入アセンブリの表面上に配置され、前記発熱体で前記バリヤー構造体を加熱した後、前記バリヤー構造体が融解して、前記封入アセンブリと前記デバイス基板との間の少なくとも一部に密封シールを構築することを特徴とする請求項10に記載の封止体。
【請求項12】
前記発熱体で加熱した後、前記バリヤー構造体を前記封入アセンブリおよび前記デバイス基板に融合させることを特徴とする請求項11に記載の封止体。
【請求項13】
有機電子デバイス用の封入アセンブリであって、
該封入アセンブリが,バリヤーシート及び第1の定着構造体(keying structure)を含んでなり、
該バリヤーシートが、有機電子デバイスの電気的活性領域を覆うように大きさが設定され、及び
該第1の定着構造体(keying structure)が、基板の第2の定着構造体に取り付けられるように構成され、
該第2の定着構造体が、前記第1の定着構造体の補体(complement)であり、かつ、
該第1および第2の定着構造体の組合せが、密封シールの少なくとも一部を形成することができることを特徴とする有機電子デバイス用の封入アセンブリ。
【請求項14】
前記封入アセンブリが透明であることを特徴とする,請求項13に記載の封入アセンブリ。
【請求項15】
前記第1の定着構造体の形状が、実質的に半円形、三角形、矩形、または円錐台形であることを特徴とする請求項14に記載の封入アセンブリ。
【請求項16】
前記第1の定着構造体が、実質的に連続な係合リブを含んでなることを特徴とする請求項15に記載の封入アセンブリ。
【請求項17】
ゲッター材料をさらに含んでなる請求項16に記載の封入アセンブリであって、
前記ゲッター材料が、表面に沿って配置され、かつ、前記電子活性領域に露出するように構成されることを特徴とする請求項16に記載の封入アセンブリ。
【請求項18】
基板、電気的活性領域を覆う封入アセンブリ、及びバリヤー材料を含んでなるバリヤー構造体を備える電子デバイスであって、
前記基板が、有機電子デバイスの電気的活性領域を含み、
前記封入アセンブリが、前記デバイス基板に面するバリヤー表面を含んでなり、及び、
前記バリヤー構造体が、前記封入アセンブリの前記バリヤー表面および前記基板に取り付けられ、かつ、前記バリヤー構造体がデバイス基板から1ミクロン以下離れていることを特徴とする電子デバイス。
【請求項19】
前記バリヤー構造体および前記デバイス基板と接触する接着剤をさらに含んでなることを特徴とする請求項18に記載の有機電子デバイス。
【請求項20】
前記バリヤー材料が、ガラス、セラミック、金属、またはそれらの組合せを含むことを特徴とする請求項19に記載の有機電子デバイス。
【請求項21】
前記封入アセンブリが、前記電子活性領域に露出するゲッター材料をさらに含んでなることを特徴とする請求項20に記載の有機電子デバイス。
【請求項22】
基板を有し、該基板および活性領域の外側から伸張するバリヤー構造体を有する、電子デバイス用の封入アセンブリであって、
該封入アセンブリが、
実質的に平坦な表面を有するバリヤーシートおよび封止構造体を含んでなり、
前記バリヤーシートが、前記デバイス基板上の前記バリヤー構造体と係合するように構成されることを特徴とする封入アセンブリ。
【請求項23】
請求項22に記載の封入アセンブリを含んでなることを特徴とする電子デバイス。
【請求項24】
基板上の電子デバイスを封止する方法であって、
バリヤーシート、および前記シートから伸張するバリヤー構造体を含んでなる封入アセンブリを形成するステップと、
前記バリヤー構造体および前記基板のうちの少なくとも1つに接着剤を塗布するステップと、
前記バリヤー構造体を、前記電子デバイスが前記封入アセンブリによって密閉されるように前記基板に接合するステップと、
を含んでなる方法。
【請求項25】
前記バリヤー構造体が、ガラス、セラミック、金属、金属酸化物、金属窒化物、およびこれらの組合せから選択される密封材料を含んでなることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記バリヤー構造体が、ガラスフリット(glas frit)組成物から形成されることを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記ガラスフリット組成物を、固化および高密度化するステップをさらに含んでなることを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記ガラスフリット組成物が、PbO、Al2O3、SiO2、B2O3、ZnO、Bi2O3、Na2O、Li2O、P2O5、NaF、およびCdO、並びにMOのうちの少なくとも1種を含んでなるガラス粉末を含んでなり、式中、Oは酸素であり、MはBa、Sr、Pb、Ca、Zn、Cu、Mg、およびこれらの混合物から選択されることを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項29】
基板および活性領域を有する電子デバイス用の封入アセンブリであって、
バリヤーシート、および、
前記シートの表面から伸長するバリヤー構造体を含んでなり、
前記バリヤー構造体が、発熱体をさらに含み、前記バリヤー構造体が、電子デバイス上で用いられるとき、電子デバイスを実質的に密封するように構成されることを特徴とする封入アセンブリ。
【請求項30】
請求項1、13、または29に記載の封入アセンブリであって、
前記電子デバイスが、発光ダイオード、発光ダイオードディスプレイ、レーザーダイオード、光検出器、光伝導セル、フォトレジスタ、光スイッチ、フォトトランジスタ、電気化学ディスプレイ、光電管、IR検出器、光電池デバイス、太陽電池、光センサ、トランジスタ、電界放出ディスプレイ、プラズマディスプレイ、超小形電気機械的システム、光デバイス、集積回路を使用する電子デバイス、加速度計、ジャイロスコープ、運動センサ、またはダイオードから選択されることを特徴とする封入アセンブリ。
【請求項1】
基板および活性領域を有する電子デバイス用の封入アセンブリ(encapsulation assembly)であって、
バリヤーシート、および、
前記シートから伸張(extend)するバリヤー構造体を含んでなり、
前記封入アセンブリを前記デバイス基板に接合するために接着剤と併せて使用される際に前記バリヤー構造体が電子デバイス上で用いられるとき、前記バリヤー構造体が電子デバイスを実質的に密封する(hermetically seal)ように構成され、かつ、前記バリヤー構造体が、前記デバイス基板に融合しないことを特徴とする封入アセンブリ。
【請求項2】
前記バリヤー構造体が、ガラス、セラミック、金属材料、またはこれらの組合せよりなる群から選択されるバリヤー材料を含んでなることを特徴とする請求項1に記載の封入アセンブリ。
【請求項3】
ゲッター材料をさらに含んでなる請求項1に記載の封入アセンブリであって、
前記ゲッター材料が前記バリヤーシート上に堆積されており、
かつ、前記デバイスが前記封入アセンブリに接合されるときに、前記ゲッター材料が、前記デバイス活性領域の外側にあり、さらに前記デバイス活性領域に対して露出されるように構成されることを特徴とする封入アセンブリ。
【請求項4】
封止構造体(sealing structure)および活性領域をさらに有する基板を有してなる電子デバイス用の封入アセンブリであって、
該封入アセンブリが、
実質的に平坦な表面を有するバリヤーシート、および、
平坦な表面から伸張するバリヤー構造体を含んでなり、
前記バリヤー構造体が、電子デバイス上で用いられるとき、電子デバイスを実質的に密封するように構成され、かつ、前記バリヤー構造体が、前記デバイス基板上の前記封止構造体と係合するように構成されることを特徴とする封入アセンブリ。
【請求項5】
ゲッター材料をさらに含んでなる請求項4に記載のアセンブリであって、
該ゲッター材料が前記バリヤーシート上に堆積されており;前記デバイスが前記封入アセンブリに接合されるときに、該ゲッター材料が、前記デバイス活性領域の外側にあり、さらに前記デバイス活性領域に対して露出されるように構成されることを特徴とするアセンブリ。
【請求項6】
請求項4に記載のアセンブリであって、
前記バリヤー構造体が、前記デバイス基板上の前記封止構造体と実質的に直接接触するように構成されることを特徴とするアセンブリ。
【請求項7】
請求項1または4に記載のアセンブリであって、
前記バリヤー構造体に対する接着剤をさらに含み、
前記接着剤が、前記アセンブリを前記デバイスに接合する場所に、かつ前記アセンブリを前記デバイスに接合するのに十分な量で堆積されることを特徴とするアセンブリ。
【請求項8】
実質的に平坦な表面を有するバリヤーシートおよび封止構造体を含んでなる電子デバイス用の封入アセンブリであって、
前記封止構造体が、前記電子デバイスの前記基板上のバリヤー構造体と係合するように構成されることを特徴とする封入アセンブリ。
【請求項9】
前記バリヤー構造体が、ガラス材料を含んでなることを特徴とする請求項1または4に記載のアセンブリ。
【請求項10】
電子デバイス用の封止体(seal)であって、
前記電子デバイスが基板を有し、
前記封止体が、
バリヤー構造体、および、
前記バリヤー構造体と接触する発熱体を含んでなることを特徴とする封止体。
【請求項11】
前記発熱体が、前記バリヤー構造体と並置される封入アセンブリの表面上に配置され、前記発熱体で前記バリヤー構造体を加熱した後、前記バリヤー構造体が融解して、前記封入アセンブリと前記デバイス基板との間の少なくとも一部に密封シールを構築することを特徴とする請求項10に記載の封止体。
【請求項12】
前記発熱体で加熱した後、前記バリヤー構造体を前記封入アセンブリおよび前記デバイス基板に融合させることを特徴とする請求項11に記載の封止体。
【請求項13】
有機電子デバイス用の封入アセンブリであって、
該封入アセンブリが,バリヤーシート及び第1の定着構造体(keying structure)を含んでなり、
該バリヤーシートが、有機電子デバイスの電気的活性領域を覆うように大きさが設定され、及び
該第1の定着構造体(keying structure)が、基板の第2の定着構造体に取り付けられるように構成され、
該第2の定着構造体が、前記第1の定着構造体の補体(complement)であり、かつ、
該第1および第2の定着構造体の組合せが、密封シールの少なくとも一部を形成することができることを特徴とする有機電子デバイス用の封入アセンブリ。
【請求項14】
前記封入アセンブリが透明であることを特徴とする,請求項13に記載の封入アセンブリ。
【請求項15】
前記第1の定着構造体の形状が、実質的に半円形、三角形、矩形、または円錐台形であることを特徴とする請求項14に記載の封入アセンブリ。
【請求項16】
前記第1の定着構造体が、実質的に連続な係合リブを含んでなることを特徴とする請求項15に記載の封入アセンブリ。
【請求項17】
ゲッター材料をさらに含んでなる請求項16に記載の封入アセンブリであって、
前記ゲッター材料が、表面に沿って配置され、かつ、前記電子活性領域に露出するように構成されることを特徴とする請求項16に記載の封入アセンブリ。
【請求項18】
基板、電気的活性領域を覆う封入アセンブリ、及びバリヤー材料を含んでなるバリヤー構造体を備える電子デバイスであって、
前記基板が、有機電子デバイスの電気的活性領域を含み、
前記封入アセンブリが、前記デバイス基板に面するバリヤー表面を含んでなり、及び、
前記バリヤー構造体が、前記封入アセンブリの前記バリヤー表面および前記基板に取り付けられ、かつ、前記バリヤー構造体がデバイス基板から1ミクロン以下離れていることを特徴とする電子デバイス。
【請求項19】
前記バリヤー構造体および前記デバイス基板と接触する接着剤をさらに含んでなることを特徴とする請求項18に記載の有機電子デバイス。
【請求項20】
前記バリヤー材料が、ガラス、セラミック、金属、またはそれらの組合せを含むことを特徴とする請求項19に記載の有機電子デバイス。
【請求項21】
前記封入アセンブリが、前記電子活性領域に露出するゲッター材料をさらに含んでなることを特徴とする請求項20に記載の有機電子デバイス。
【請求項22】
基板を有し、該基板および活性領域の外側から伸張するバリヤー構造体を有する、電子デバイス用の封入アセンブリであって、
該封入アセンブリが、
実質的に平坦な表面を有するバリヤーシートおよび封止構造体を含んでなり、
前記バリヤーシートが、前記デバイス基板上の前記バリヤー構造体と係合するように構成されることを特徴とする封入アセンブリ。
【請求項23】
請求項22に記載の封入アセンブリを含んでなることを特徴とする電子デバイス。
【請求項24】
基板上の電子デバイスを封止する方法であって、
バリヤーシート、および前記シートから伸張するバリヤー構造体を含んでなる封入アセンブリを形成するステップと、
前記バリヤー構造体および前記基板のうちの少なくとも1つに接着剤を塗布するステップと、
前記バリヤー構造体を、前記電子デバイスが前記封入アセンブリによって密閉されるように前記基板に接合するステップと、
を含んでなる方法。
【請求項25】
前記バリヤー構造体が、ガラス、セラミック、金属、金属酸化物、金属窒化物、およびこれらの組合せから選択される密封材料を含んでなることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記バリヤー構造体が、ガラスフリット(glas frit)組成物から形成されることを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記ガラスフリット組成物を、固化および高密度化するステップをさらに含んでなることを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記ガラスフリット組成物が、PbO、Al2O3、SiO2、B2O3、ZnO、Bi2O3、Na2O、Li2O、P2O5、NaF、およびCdO、並びにMOのうちの少なくとも1種を含んでなるガラス粉末を含んでなり、式中、Oは酸素であり、MはBa、Sr、Pb、Ca、Zn、Cu、Mg、およびこれらの混合物から選択されることを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項29】
基板および活性領域を有する電子デバイス用の封入アセンブリであって、
バリヤーシート、および、
前記シートの表面から伸長するバリヤー構造体を含んでなり、
前記バリヤー構造体が、発熱体をさらに含み、前記バリヤー構造体が、電子デバイス上で用いられるとき、電子デバイスを実質的に密封するように構成されることを特徴とする封入アセンブリ。
【請求項30】
請求項1、13、または29に記載の封入アセンブリであって、
前記電子デバイスが、発光ダイオード、発光ダイオードディスプレイ、レーザーダイオード、光検出器、光伝導セル、フォトレジスタ、光スイッチ、フォトトランジスタ、電気化学ディスプレイ、光電管、IR検出器、光電池デバイス、太陽電池、光センサ、トランジスタ、電界放出ディスプレイ、プラズマディスプレイ、超小形電気機械的システム、光デバイス、集積回路を使用する電子デバイス、加速度計、ジャイロスコープ、運動センサ、またはダイオードから選択されることを特徴とする封入アセンブリ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【公表番号】特表2007−516611(P2007−516611A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−539838(P2006−539838)
【出願日】平成16年11月10日(2004.11.10)
【国際出願番号】PCT/US2004/037597
【国際公開番号】WO2005/050751
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年11月10日(2004.11.10)
【国際出願番号】PCT/US2004/037597
【国際公開番号】WO2005/050751
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】
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