説明

電子回路モジュール

【課題】チップ部品を多層配線板に確実にフリップチップ実装することができる電子回路モジュールを提供すること。
【解決手段】本発明の電子回路モジュール1においては、表面電極7、内層電極8を有する多層配線板4に高さdのバンプ3を有するチップ部品2をフリップチップ実装している。多層配線板4は、複数のバンプ3の下方においてそれぞれ重合した表面電極7および内層電極8のうちの最小重合厚さをTDとし、配列されたバンプ3によって囲まれた部分の内側においてそれぞれ重合した表面電極7および内層電極8のうちの最大重合厚さをTIとした場合に、TI<TD+dを満たして表面電極7および内層電極8を配置することにより形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子回路モジュールに係り、特に、バンプを有するチップ部品を多層配線板にフリップチップ実装したモジュールに好適に利用できる電子回路モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
図5は従来の電子回路モジュール101の一例を示している。従来の電子回路モジュール101は、図5に示すように、多層配線板104の表面に半導体チップ部品102をフリップチップ実装して形成されている。ここで、多層配線板104は複数のセラミック基板(LTCC、HTCC)106の表面または裏面に、表面電極107、内層電極108または外部接続電極109を設けた配線板105を積層させることにより形成されている。
【特許文献1】特開2006−140537号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、図5に示すように、多層配線板104の高密度化により内層電極108がチップ部品102の下方内側に集中配置されてしまった場合、重合した内層電極108の厚み分だけ多層配線板104の表面が局所的に突出してチップ部品102に接触してしまうため、チップ部品102のバンプ103を多層配線板104の表面電極107に接続させることができないという問題があった。
【0004】
また、図6および図7に示すように、内層電極108の配置により表面電極107の高さが局所的に異なってしまうと、複数のバンプ103のうちの一部のバンプ103Aのみが表面電極107に接触しない状態でチップ部品102が多層配線板104にフリップチップ実装されてしまう。これはチップ部品102の導通不良の原因となるため、チップ部品102の接続信頼性を低下させてしまうという問題があった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、チップ部品を多層配線板に確実にフリップチップ実装することができる電子回路モジュールを提供することを本発明の目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した目的を達成するため、本発明の電子回路モジュールは、その第1の態様として、積層された配線板の表面層に配置されている複数の表面電極と、積層された配線板の内層に配置されている複数の内層電極とを有する多層配線板と、配列された高さdのバンプを有しており、バンプを表面電極に当接させることにより多層配線板にフリップチップ接続されているチップ部品とを備えているとともに、多層配線板は、複数のバンプの下方においてそれぞれ重合した表面電極および内層電極のうちの最小重合厚さをTDとし、配列されたバンプによって囲まれた部分の内側においてそれぞれ重合した表面電極および内層電極のうちの最大重合厚さをTIとした場合に、TI<TD+dを満たして表面電極および内層電極を配置することにより形成されていることを特徴としている。
【0007】
本発明の第1の態様の電子回路モジュールによれば、バンプの下方に重合配置された表面電極および内層電極の重合厚さにバンプの高さを足した値をバンプの内側に重合配置された表面電極および内層電極の重合厚さよりも大きくすることにより、多層配線板の内側が突出した場合においてもその突出部分がチップ部品に接触することを防止することができる。
【0008】
本発明の第2の態様の電子回路モジュールは、積層された配線板の表面層に配置されている複数の表面電極と、積層された配線板の内層に配置されている複数の内層電極とを有する多層配線板と、配列された高さdのバンプを有しており、バンプを表面電極に当接させることにより多層配線板にフリップチップ接続されているチップ部品とを備えているとともに、多層配線板は、表面電極および内層電極の厚さをtとし、複数のバンプの下方においてそれぞれ重合した表面電極および内層電極のうちの最小重合数をaとし、配列されたバンプによって囲まれた部分の内側においてそれぞれ重合した表面電極および内層電極のうちの最大重合数をbとした場合に、bt<at+dを満たして表面電極および内層電極を配置することにより形成されていることを特徴としている。
【0009】
本発明の第2の態様の電子回路モジュールによれば、バンプの下方に重合配置された表面電極および内層電極の重合厚さにバンプの高さを足した値をバンプの内側に重合配置された表面電極および内層電極の重合厚さよりも大きくすることにより、多層配線板の内側が突出した場合においてもその突出部分がチップ部品に接触することを防止することができる。また、表面電極および内層電極の厚さが等しい場合、それらの重合数によって多層配線板の内側の突出量を容易に制御することができる。
【0010】
本発明の第3の態様の電子回路モジュールは、積層された配線板の表面層に配置されている複数の表面電極と、積層された配線板の内層に配置されている複数の内層電極とを有する多層配線板と、配列された高さdのバンプを有しており、バンプを表面電極に当接させることにより多層配線板にフリップチップ接続されているチップ部品とを備えているとともに、多層配線板は、バンプの下方において多層配線板の表面層からn層目に配置された表面電極または内層電極の厚さをtとし、複数のバンプの下方においてそれぞれ重合した表面電極および内層電極のうちの最小重合数をaとし、配列されたバンプによって囲まれた部分の内側において多層配線板の表面層からn層目に配置された表面電極または内層電極の厚さをTとし、配列されたバンプによって囲まれた部分の内側においてそれぞれ重合した表面電極および内層電極のうちの最大重合数をbとした場合に、

を満たして表面電極および内層電極を配置することにより形成されていることを特徴としている。
【0011】
本発明の第3の態様の電子回路モジュールによれば、バンプの下方に重合配置された表面電極および内層電極の重合厚さにバンプの高さを足した値をバンプの内側に重合配置された表面電極および内層電極の重合厚さよりも大きくすることにより、多層配線板の内側が突出した場合においてもその突出部分がチップ部品に接触することを防止することができる。また、表面電極および内層電極の厚さが積層される配線板によって異なる場合、前述した数式を用いて多層配線板の内側の突出量を容易に制御することができる。
【0012】
本発明の第4の態様の電子回路モジュールは、第1から第3のいずれか1の態様の電子回路モジュールにおいて、多層配線板は、複数のバンプの下方においてそれぞれ重合する表面電極および内層電極の重合数を同一にして形成されていることを特徴としている。
【0013】
本発明の第4の態様の電子回路モジュールによれば、バンプに接続される表面電極の高さが等しくなるので、すべてのバンプを表面電極に接続させてチップ部品を多層配線板にフリップチップ実装させることができる。
【0014】
本発明の第5の態様の電子回路モジュールは、第1から第4のいずれか1の態様の電子回路モジュールにおいて、多層配線板は、内層において複数のバンプの下方に内層電極の代替電極となるダミー電極を有していることを特徴としている。
【0015】
本発明の第5の態様の電子回路モジュールによれば、バンプの下方に配置される電極の数を増やすことにより、バンプに接続する表面電極が局所的に底上げされるため、チップ部品の下方内側における内層電極の配置を変更することなくチップ部品を多層配線板に確実にフリップチップ実装することができる。
【0016】
本発明の第6の態様の電子回路モジュールは、第1から第4のいずれか1の態様の電子回路モジュールにおいて、多層配線板は、内層において複数のバンプの下方に内層電極の代替電極となる接地電極を有していることを特徴としている。
【0017】
本発明の第6の態様の電子回路モジュールによれば、バンプの下方に配置される電極の数を増やすことにより、バンプに接続する表面電極が局所的に底上げされるため、チップ部品の下方内側における内層電極の配置を変更することなくチップ部品を多層配線板に確実にフリップチップ実装することができる。また、バンプの下方に配置される電極をダミー電極や内層電極でなく接地電極にすることにより、多層配線板の配設スペースを有効利用することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の電子回路モジュールによれば、多層配線板において重合配置された表面電極および内層電極の重合厚さを制御して多層配線板を形成しているので、多層配線板の突出部分がチップ部品に接触することがなくなるとともに、バンプに接続される表面電極の高さが等しくなるので、チップ部品を多層配線板に確実にフリップチップ実装することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図1から図4を用いて、本発明の電子回路モジュールをその一実施形態により説明する。ここで、図1は本実施形態の電子回路モジュールを示す縦断面図であり、図2は本実施形態のチップ部品を示す底面図である。また、図3は本実施形態の多層配線板に係る表面層を示す平面図であり、図4は本実施形態の多層配線板に係る内層を示す平面図である。なお、図2の点線枠は配列されたバンプによって囲まれた部分を示しており、図3および図4における点線枠はバンプが配置されるスペースを示している。
【0020】
本実施形態の電子回路モジュール1は、図1に示すように、多層配線板4の表面4aにチップ部品2をフリップチップ実装して形成されている。
【0021】
チップ部品2としては半導体チップが用いられており、図1に示すように配列された高さdのバンプ3を有している。このバンプ3の配列パターンとしては列状、枠状、格子状が挙げられるが、本実施形態においては、図2に示すように、チップ部品2の裏面2aの周縁2bに2列に配列されている。
【0022】
多層配線板4は、図1に示すように、複数のセラミック基板(LTCC、HTCC)6の表面または裏面に電極7、8、9を設けた配線板5を積層させたものである。セラミック基板6の厚さは各層ごとに均一に形成されている。セラミック基板6の厚さが均一に形成されていれば各層ごとにセラミック基板6の厚さが異なっても良い。
【0023】
多層配線板4の表面4aに配置された電極7はチップ部品2のバンプ3に接続するための表面電極7となり、その裏面4bに配置された電極9は外部の電子回路モジュール(図示せず)に接続するための外部接続電極9となり、その内層6Bに配置された電極8は表面電極7と外部接続電極9とを接続するための内層電極8となる。
【0024】
ここで、多層配線板4においては、図1から図4に示すように、表面電極7および内層電極8の配置に応じてそれら表面電極7および内層電極8が積層方向に重なり合う数が局所的に異なる。図1に示すように、表面電極7および内層電極8が積層方向に1個も重合しない箇所もあれば、表面電極7および内層電極8が積層方向にすべて重合する箇所もある。表面電極7および内層電極8の重合数が局所的に異なると、多層配線板4の突出量も局所的に異なってくる。
【0025】
本実施形態においては、図1および図2に示すように、複数のバンプ3の下方および2列に配列されたバンプ3によって囲まれた部分の内側においてそれぞれ重合した表面電極7および内層電極8の厚さを考慮して多層配線板4の局所的な突出量を制御することにより多層配線板4を形成している。具体的は、複数のバンプ3の下方においてそれぞれ重合した表面電極7および内層電極8のうちの最小重合厚さをTDとし、配列されたバンプ3によって囲まれた部分の内側においてそれぞれ重合した表面電極7および内層電極8のうちの最大重合厚さをTIとした場合に、TI<TD+dを満たして表面電極7および内層電極8を配置する。
【0026】
次に、具体的な計算方法を説明する。本実施形態の表面電極7および内層電極8の厚さはそれぞれtになっている。そこで、複数のバンプ3の下方においてそれぞれ重合した表面電極7および内層電極8のうちの最小重合数をaとしてそれらの最小重合厚さTDを計算すると、TD=atとなる。また、配列されたバンプ3によって囲まれた部分の内側においてそれぞれ重合した表面電極7および内層電極8のうちの最大重合数をbとしてそれらの最大重合厚さTIを計算すると、TI=btとなる。すなわち、表面電極7および内層電極8の厚さが等しい場合、bt(=TI)<at+d(=TD+d)を満たして表面電極7および内層電極8を配置する。
【0027】
また、本実施形態においては、図1に示すように、複数のバンプ3の下方においては、すべての表面層6Aおよび内層6Bの表面に表面電極7および内層電極8を配置することにより、それぞれ重合する表面電極7および内層電極8の重合数を同一にして配置している。内層電極8をバンプ3の下方に配置することが困難な場合、内層電極8の代替電極としてダミー電極10や接地電極11を配置しても良い。その際、図3および図4に示すように、ダミー電極10や接地電極11は、配列したバンプ3の各列を覆う平板状(ベタ電極状)に形成されていることが好ましい。
【0028】
次に、図1から図4を用いて、本実施形態の電子回路モジュール1の作用を説明する。
【0029】
本実施形態の電子回路モジュール1においては、図1に示すように、多層配線板4が、バンプ3の下方に重合配置された表面電極7および内層電極8の最小重合厚さTDにバンプ3の高さdを足した値をバンプ3の内側下方に重合配置された表面電極7および内層電極8の最大重合厚さTIよりも大きくなるように形成されている。すなわち、多層配線板4は、TI<TD+dを満たすように形成されている。この数式がTI≧TD+dになると従来の電子回路モジュール(図5参照)101のように多層配線板4の局所的な突出部分がチップ部品2に接触するが、TI<TD+dを満たせば図1に示すように多層配線板4の突出部分がチップ部品2に接触することなくチップ部品2を多層配線板4にフリップチップ実装させることができる。
【0030】
具体的には、本実施形態においては、表面電極7および内層電極8の厚さをtとして等しく形成し、それらの重合数を考慮して表面電極7および内層電極8を配置させることにより局所的な多層配線板4の突出量を制御している。すなわち、複数のバンプ3の下方においてそれぞれ重合した表面電極7および内層電極8のうちの最小重合数をaとし、配列されたバンプ3によって囲まれた部分の内側においてそれぞれ重合した表面電極7および内層電極8のうちの最大重合数をbとした場合に、bt<at+dを満たして表面電極7および内層電極8を配置している。
【0031】
言い換えると、チップ部品2の接続不良を防止するためにはバンプ3の下方において重合する内層電極8の重合数を増やしてバンプ3と接触する部分の表面電極7をバンプ3側に底上げすれば、バンプ3と表面電極7とを確実に接触させることができる。しかし、各層においてバンプ3の下方に内層電極8を配置することは多層配線板4のレイアウト上、困難な場合もある。その際には、図1および図3に示すように、内層電極8の代替電極としてダミー電極10や接地電極11を配置しても良い。ダミー電極10や接地電極11をバンプ3の下方に配置することにより、内層電極8の配置を変更することなくバンプ3と接触する部分の表面電極7が底上げされ、バンプ3と表面電極7とを確実に接触させることができる。特に、接地電極11をバンプ3の下方に配置することにより、多層配線板4の配設スペースを有効利用することができる。
【0032】
また、多層配線板4の突出部分がチップ部品2に接触せずとも、表面電極7の高さが局所的に異なってしまうと、複数のバンプ3のうちの一部が表面電極7に接触せず、チップ部品2が多層配線板4に接続されない状態になってしまう(図7参照)。そのため、本実施形態においては、複数のバンプ3の下方においてそれぞれ重合する表面電極7および内層電極8の重合数を同一にして形成している。表面電極7および内層電極8の重合数がいずれのバンプ3の下方において等しくなれば、バンプ3に接続される表面電極7の接続パッド7aの高さが等しくなるので、すべてのバンプ3を表面電極7に接続させてチップ部品2を多層配線板4にフリップチップ実装させることができる。その際、図3および図4に示すように、2列のバンプ3の下方を列ごとに覆うように平板状のダミー電極10や接地電極11を形成すれば、バンプ3ごとに内層電極8、ダミー電極10または接地電極11を配置するよりも成形性および高さ調整が容易になる。
【0033】
すなわち、本実施形態の電子回路モジュール1によれば、多層配線板4において重合配置された表面電極7および内層電極8の重合厚さを制御して多層配線板4を形成しているので、多層配線板4の突出部分がチップ部品2に接触することがなくなるとともに、バンプ3に接続される表面電極7の高さが等しくなるので、チップ部品2を多層配線板4に確実にフリップチップ実装することができるという効果を奏する。
【0034】
なお、本発明は、前述した実施形態などに限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【0035】
例えば、多層配線板4において表面電極7および内層電極8の厚さを各層によって異ならせて形成した場合を考える。その際、バンプ3の下方において多層配線板4の表面層6Aからn層目に配置された表面電極7または内層電極8の厚さをtとし、複数のバンプ3の下方においてそれぞれ重合した表面電極7および内層電極8のうちの最小重合数をaとし、配列されたバンプ3によって囲まれた部分の内側において多層配線板4の表面層6Aからn層目に配置された表面電極7または内層電極8の厚さをTとし、配列されたバンプ3によって囲まれた部分の内側においてそれぞれ重合した表面電極7および内層電極8のうちの最大重合数をbとすれば、下記の数式1を満たして表面電極7および内層電極8を配置する。
【0036】
【数1】

【0037】
この数1によれば、数1の左辺は配列されたバンプ3によって囲まれた部分の内側においてそれぞれ重合した表面電極7および内層電極8のうちの最大重合厚さTIとなり、数1の右辺は複数のバンプ3の下方においてそれぞれ重合した表面電極7および内層電極8のうちの最小重合厚さTDにバンプ3の高さdを足した値TD+dになる。これにより、本実施形態と同様、多層配線板4の内側が突出した場合においてもその突出部分がチップ部品2に接触することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本実施形態の電子回路モジュールを示す縦断面図
【図2】本実施形態のチップ部品を示す底面図
【図3】本実施形態の多層配線板に係る表面層を示す平面図
【図4】本実施形態の多層配線板に係る内層を示す平面図
【図5】従来の電子回路モジュールにおいて多層配線板の一部が突出してチップ部品に接触した状態を示す縦断面図
【図6】従来の電子回路モジュールにおいて表面電極の一部がバンプに接触しない状態を示す縦断面図
【図7】図6のA方向から見た従来の電子回路モジュールの縦断面図
【符号の説明】
【0039】
1 電子回路モジュール
2 チップ部品
3 バンプ
4 多層配線板
5 配線板
6 基板
7 表面電極
8 内層電極
10 ダミー電極
11 接地電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
積層された配線板の表面層に配置されている複数の表面電極と、前記積層された配線板の内層に配置されている複数の内層電極とを有する多層配線板と、
配列された高さdのバンプを有しており、前記バンプを前記表面電極に当接させることにより前記多層配線板にフリップチップ接続されているチップ部品と
を備えているとともに、
前記多層配線板は、
複数の前記バンプの下方においてそれぞれ重合した前記表面電極および前記内層電極のうちの最小重合厚さをTDとし、
配列された前記バンプによって囲まれた部分の内側においてそれぞれ重合した前記表面電極および前記内層電極のうちの最大重合厚さをTIとした場合に、
TI<TD+d
を満たして前記表面電極および前記内層電極を配置することにより形成されている
ことを特徴とする電子回路モジュール。
【請求項2】
積層された配線板の表面層に配置されている複数の表面電極と、前記積層された配線板の内層に配置されている複数の内層電極とを有する多層配線板と、
配列された高さdのバンプを有しており、前記バンプを前記表面電極に当接させることにより前記多層配線板にフリップチップ接続されているチップ部品と
を備えているとともに、
前記多層配線板は、
前記表面電極および前記内層電極の厚さをtとし、
複数の前記バンプの下方においてそれぞれ重合した前記表面電極および前記内層電極のうちの最小重合数をaとし、
配列された前記バンプによって囲まれた部分の内側においてそれぞれ重合した前記表面電極および前記内層電極のうちの最大重合数をbとした場合に、
bt<at+d
を満たして前記表面電極および前記内層電極を配置することにより形成されている
ことを特徴とする電子回路モジュール。
【請求項3】
積層された配線板の表面層に配置されている複数の表面電極と、前記積層された配線板の内層に配置されている複数の内層電極とを有する多層配線板と、
配列された高さdのバンプを有しており、前記バンプを前記表面電極に当接させることにより前記多層配線板にフリップチップ接続されているチップ部品と
を備えているとともに、
前記多層配線板は、
前記バンプの下方において前記多層配線板の表面層からn層目に配置された前記表面電極または前記内層電極の厚さをtとし、
複数の前記バンプの下方においてそれぞれ重合した前記表面電極および前記内層電極のうちの最小重合数をaとし、
配列された前記バンプによって囲まれた部分の内側において前記多層配線板の表面層からn層目に配置された前記表面電極または前記内層電極の厚さをTとし、
配列された前記バンプによって囲まれた部分の内側においてそれぞれ重合した前記表面電極および前記内層電極のうちの最大重合数をbとした場合に、

を満たして前記表面電極および前記内層電極を配置することにより形成されている
ことを特徴とする電子回路モジュール。
【請求項4】
前記多層配線板は、複数の前記バンプの下方においてそれぞれ重合する前記表面電極および前記内層電極の重合数を同一にして形成されている
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電子回路モジュール。
【請求項5】
前記多層配線板は、前記内層において複数の前記バンプの下方に内層電極の代替電極となるダミー電極を有している
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電子回路モジュール。
【請求項6】
前記多層配線板は、前記内層において複数の前記バンプの下方に内層電極の代替電極となる接地電極を有している
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電子回路モジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−172127(P2008−172127A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−5598(P2007−5598)
【出願日】平成19年1月15日(2007.1.15)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】