説明

電子機器

【課題】新たに簡易的な方法を使って、セキュリティ効果を高くすることを実現した電子機器を提供すること。
【解決手段】電子機器1は、入力部13と、操作パターンを検出する操作パターン検出部951と、解除パスワードを記憶するパスワード記憶部941と、解除操作パターンを記憶する操作パターン記憶部942と、入力部13により入力されたパスワードが解除パスワードと一致するか否かを判定するパスワード判定部952と、操作パターン検出部951により検出された操作パターンが解除操作パターンと一致するか否かを判定する操作パターン判定部953と、入力部13により入力されたパスワードが解除パスワードと一致すると判定され、且つ、操作パターン検出部951により検出された操作パターンが解除操作パターンと一致すると判定された場合に、所定の機能の実行を許可する実行制御部954と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話等の電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器としての携帯電話機は、多機能化が進み、電話番号,メールアドレス等の個人情報が大量に蓄積できるだけではなく、インターネットアクセスによる商品取引及び金融操作にも利用されるようになっている。このため、携帯電話機においても、高いセキュリティ機能が求められるようになっている。従来、広く用いられてきたパスワード入力による認証では、パスワードが盗み見等により漏洩してしまうと、他人による本人へのなりすましが簡単に行えるという問題があった。そこで、指紋,虹彩及び静脈という生体情報を用いて認証を行う方法が注目されている。
【0003】
例えば、携帯電話機が盗まれたときに、携帯電話事業者に連絡すれば、自動的にカメラで撮影したり、認証システムで生体情報を入手したりして、盗難時の悪用者を特定するという技術が提案されている(特許文献1参照)。また、予め設定された特定キーが押されたときのみ、電子マネー機能を使用可能にする、簡易的な電子マネー機能悪用防止対策案が提案されている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2001−217924号公報
【特許文献2】特開2006−086738号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、携帯電話機にカメラや、新たな認証システムを搭載する必要があり、コストアップにつながる。また、携帯電話事業者に連絡しなければいけないという手間やタイムラグが発生してしまう。また、特許文献2に記載された技術では、簡易的だが、特定キーを押したときのみの条件なので、セキュリティ的にはまだまだ強固とは言い難い。
【0005】
従って、本発明は、セキュリティ機能が向上された電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、外部からの入力を受け付ける入力部と、前記入力部に対する入力操作の際の操作パターンを検出する操作パターン検出部と、所定の入力操作情報を記憶する入力記憶部と、前記所定の入力操作情報に対応する所定の操作パターンを記憶する操作パターン記憶部と、前記入力部に対する入力操作が前記所定の入力操作情報に基づいた入力操作と一致するか否かを判定する入力判定部と、前記操作パターン検出部により検出された操作パターンが、前記所定の入力操作情報に対応した前記所定の操作パターンと一致するか否かを判定する操作パターン判定部と、前記入力判定部による判定と、前記操作パターン判定部による判定と、に基づいて所定の機能を実行する実行制御部と、を備える電子機器に関する。
【0007】
また、電子機器は、前記実行制御部が実行する所定の機能は、機能の使用制限の解除機能であることが好ましい。
【0008】
また、電子機器は、前記実行制御部は、前記入力判定部により、前記入力部に対する入力操作が前記所定の入力と一致すると判定され、且つ、前記操作パターン判定部により、前記操作パターン検出部により検出された操作パターンが前記所定の入力操作情報に対応した前記所定の操作パターンと一致すると判定された場合に、前記所定の機能を実行することが好ましい。
【0009】
また、電子機器は、前記入力部は、パスワード入力を受け付け、前記入力記憶部は、パスワードを記憶するパスワード記憶部であることが好ましい。
【0010】
また、電子機器は、前記操作パターン検出部は、前記入力部に対する入力操作に伴って行われる前記入力部に対する接触、近接及び押下の少なくとも一方のパターンからなる操作パターンを検出することが好ましい。
【0011】
また、電子機器は、前記操作パターン検出部は、前記入力部に対して行われる入力操作に伴う操作時間に基づく操作パターンを検出することが好ましい。
【0012】
また、電子機器は、前記操作パターン検出部は、前記入力部に対して行われる入力操作に伴う操作時間に基づく操作パターンのうち、前記入力部に対して入力操作が行われたタイミングを操作パターンとして検出することが好ましい。
【0013】
また、電子機器は、前記操作パターン検出部により検出された操作パターンを累積記憶する累積記憶部と、前記累積記憶部に累積記憶された操作パターンに基づいて、前記所定の操作パターンを作成するパターン作成部と、を更に備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の電子機器によれば、セキュリティ機能を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための最良の形態の一例について、図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態である携帯電話機1について、操作部側筐体2と表示部側筐体3とを開いた状態の正面図である。図2は、図1に示す携帯電話機1について、操作部側筐体2と表示部側筐体3とを閉じた状態の正面図である。
【0016】
図1及び図2に示すように、本実施形態の携帯電話機1は、筐体としての操作部側筐体2と、表示部側筐体3と、を備える。本実施形態の携帯電話機1は、いわゆる回転式(リボルバ式)の携帯電話機1であり、操作部側筐体2と表示部側筐体3との重ね合せ方向に延びる回転軸41を中心に一方の筐体を回転させることが可能である。つまり、操作部側筐体2の上端部と表示部側筐体3の下端部とは、回転軸41を備える連結部4を介して、回転軸41を中心に回転可能に連結される。
【0017】
従って、本実施形態の携帯電話機1は、連結部4を介して連結された操作部側筐体2と表示部側筐体3とを相対的に動かすことが可能に構成される。詳述すると、携帯電話機1は、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが開いた状態(開状態。図1参照)と、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが閉じた状態(閉状態。図2参照)と、に変更可能に構成されている。閉状態とは、操作部側筐体2の前面2aと表示部側筐体3の背面とが互いに重なり合う状態である。
【0018】
図1及び図2に示すように、操作部側筐体2の外面は、前面2a側を形成するフロントケース21及び背面側を形成するリアケース(図示せず)により構成される。操作部側筐体2は、前面2aに操作面が設けられており、この操作面に操作部11及びマイク12が配置されている。
【0019】
操作部11は、入力部13と、センサ部としてのタッチセンサ14と、を備える。
入力部13は、各種設定や電話帳機能やメール機能等の各種機能を作動させるための機能設定操作キー131と、電話番号の数字やメール等の文字等を入力するための入力操作キー132と、各種操作における決定や上下左右方向のスクロール等を行う決定操作キー133とにより構成される。
【0020】
入力部13を構成する各キーそれぞれには、操作部側筐体2と表示部側筐体3との開閉状態や各種モード、あるいは起動されているアプリケーション等の種類に応じて所定の機能が割り当てられる(キー・アサイン)。そして、使用者が各キーを押圧することにより、各キーに割り当てられている機能に応じた動作が実行される。
【0021】
タッチセンサ14は、静電容量方式によって使用者の指が触れた位置を検知するタッチパネルにより構成されている。このタッチセンサ14は、操作面において入力部13及びマイク12が配置されている領域を除く略全面に対応する位置に配置されている。
【0022】
マイク12は、携帯電話機1の使用者が通話時に発した音声を入力するために用いられる。マイク12は、操作部側筐体2の長手方向における連結部4側と反対の外端部側に配置される。つまり、マイク12は、携帯電話機1の開状態において一方の外端部側に配置される。
【0023】
表示部側筐体3の外面は、前面3a側を形成するフロントケース31及び背面側を形成するリアケース(図示せず)により構成される。表示部側筐体3は、フロントケース31側に、各種情報を表示するための表示部32と、通話の相手側の音声を出力する音声出力部としてのレシーバ33とが露出するように配置されて構成される。
【0024】
次に、図3を参照しながら、携帯電話機1の機能について説明する。
図3は、携帯電話機1の機能を示すブロック図である。
携帯電話機1は、操作部11と、マイク12と、メインアンテナ90と、RF回路部91と、表示制御部92と、音声処理部93と、タイマ98と、メモリ94と、CPU95と、電源部96と、制御IC97と、を操作部側筐体2に備え、表示部32と、レシーバ33と、ドライバIC34と、を表示部側筐体3に備えている。
【0025】
操作部11は、上述のように、入力部13と、タッチセンサ14と、を備える。
入力部13は、この入力部13を構成する機能設定操作キー131、入力操作キー132、及び決定操作キー133が押圧されることにより入力される入力信号をCPU95に出力する。
タッチセンサ14は、図示しない信号線を介して後述のCPU95(後述の操作パターン検出部951)に接続されており、このタッチセンサ14に導体としての指等が接触及び/又は近接された場合に生じる電圧の変化がCPU95に出力される。
【0026】
メインアンテナ90は、無線通信部を構成する。このメインアンテナ90は、所定の使用周波数帯(例えば、800MHz)で外部装置と通信を行う。メインアンテナ90により行われる通信としては、音声通話や電子メールの送受信が挙げられる。
尚、本実施形態では、所定の使用周波数帯を800MHzとしたが、異なる他の周波数帯であってもよい。また、メインアンテナ90は、所定の使用周波数帯だけでなく、他の使用周波数帯(例えば、2GHz)にも対応できるいわゆるデュアルバンド対応型による構成であってもよい。
【0027】
RF回路部91は、メインアンテナ90によって受信した信号を復調処理し、処理後の信号をCPU95に供給すると共に、CPU95から供給された信号を変調処理し、メインアンテナ90を介して外部装置(基地局)に送信する。
【0028】
表示制御部92は、CPU95の制御に従って、入力された画像データに対して所定の画像処理を行うと共に、画像処理された画像データをドライバIC34に出力する。
ドライバIC34は、表示制御部92から入力された画像データをフレームメモリに蓄えると共に、該フレームメモリに蓄えられた画像データを所定のタイミングで表示部32に出力する。
表示部32は、ドライバIC34から入力されたデータに基づいて、所定の文字や画像を表示する。
【0029】
音声処理部93は、CPU95の制御に従って、RF回路部91から供給された信号に対して所定の音声処理を行うと共に、音声処理された信号をレシーバ33に出力する。また、音声処理部93は、CPU95の制御に従って、マイク12から入力された信号に対して所定の処理をすると共に、処理された信号をRF回路部91に出力する。RF回路部91は、音声処理部93から入力された信号に所定の処理を行うと共に、処理された信号をメインアンテナ90に出力する。
レシーバ33は、音声処理部93から供給された信号に基づいて外部に放音(出力)する。
【0030】
タイマ98は、操作部11に対する所定の操作に対応して時間を計測する。具体的には、タイマ98は、入力部13を構成する所定のキーが押下された場合における押下時間や、複数のキーが順次押下された場合における一のキーの押下が解除されてから次のキーが押下されるまでの時間(間隔)等を計測する。タイマ98により計測された時間の情報は、CPU95(後述の操作パターン検出部951)に出力される。
【0031】
メモリ94は、所定のデータを記憶する。具体的には、メモリ94には、各種機能プログラムや通信時に利用されるアドレス情報等の他、後述する解除パスワードや解除操作パターン等が記憶される。
【0032】
CPU95は、携帯電話機1の全体を制御する。CPU95は、RF回路部91、表示制御部92及び音声処理部93等に対して所定の制御を行う。CPU95の具体的な構成については後述する。
【0033】
電源部96は、バッテリを備える。バッテリは、所定容量を有するリチウムイオン電池である。
制御IC97は、電源部96から供給される電源電圧を所定の電源電圧に変換し、変換後の電源電圧を携帯電話機1の各部(例えば、CPU95等)に供給する。
【0034】
続いて、図4により、携帯電話機1におけるパスワード認証機能について説明する。図4は、携帯電話機1がパスワード認証機能を発揮するための構成を示す機能ブロック図である。
【0035】
携帯電話機1は、図4に示すように、パスワード認証機能を発揮するための構成として、入力部13及びタッチセンサ14を有する操作部11と、タイマ98と、メモリ94と、CPU95と、を備える。
【0036】
メモリ94は、パスワード記憶部941と、操作パターン記憶部942と、パターン記憶部としての累積記憶部943と、を備える。
パスワード記憶部941は、CPU95(後述の実行制御部954)に携帯電話機1の所定の機能の実行を許可させるための解除パスワードを記憶する。パスワード記憶部941には、例えば、4桁の数字が解除パスワードとして記憶される。尚、この解除パスワードは、ユーザが所定の操作により変更可能となっていてもよい。
【0037】
操作パターン記憶部942は、CPU95(後述の実行制御部954)に携帯電話機1の所定の機能の実行を許可させるための解除操作パターンを記憶する。操作パターン記憶部942には、例えば、パスワードの入力を行う場合に、タッチセンサ14に接触する指の動きの軌跡が記憶される。
【0038】
累積記憶部943は、CPU95(後述の操作パターン検出部951)により検出された操作パターンを累積記憶する。即ち、累積記憶部943には、パスワードの入力操作に関連してタッチセンサ14に接触した指の動きの軌跡の履歴が記憶される。
【0039】
CPU95は、操作パターン検出部951と、パスワード判定部952と、操作パターン判定部953と、実行制御部954と、パターン作成部955と、を備える。
【0040】
操作パターン検出部951は、入力部13に対するパスワードの入力操作に関するパターンである操作パターンを検出する。具体的には、操作パターン検出部951は、タッチセンサ14から出力される電圧の変化に基づいて、タッチセンサ14における電圧が変化した位置のXY座標データを検出すると共に、タイマ98から時間情報を取得する。そして、操作パターン検出部951は、XY座標データ及び時間情報に基づいて操作パターンを検出する。つまり、操作パターン検出部951は、パスワードの入力を行う場合におけるタッチセンサ14に接触する指の動きの軌跡を検出する。
【0041】
パスワード判定部952は、入力部13に対して入力されたパスワードがパスワード記憶部941に記憶されている解除パスワードと一致するか否かを判定する。
【0042】
操作パターン判定部953は、操作パターン検出部951により検出された操作パターンが操作パターン記憶部942に記憶されている解除操作パターンと一致するか否かを判定する。ここで、操作パターン判定部953は、操作パターン検出部951により検出された操作パターンと操作パターン記憶部942に記憶されている解除操作パターンとが完全に一致している場合、及び両パターンが近似している場合に「一致する」と判定する。
【0043】
実行制御部954は、携帯電話機1の所定の機能の実行を制御する。具体的には、実行制御部954は、パスワード判定部952により、入力部13により入力されたパスワードが解除パスワードと一致すると判定され、且つ、操作パターン判定部953により、操作パターン検出部951により検出された操作パターンが解除操作パターンと一致すると判定された場合に、所定の機能の実行を許可する。
【0044】
パターン作成部955は、累積記憶部943に累積記憶された操作パターンに基づいて、解除操作パターンを作成する。パターン作成部955は、パスワードの初期設定において操作パターン記憶部942に記憶された解除操作パターンを、所定回数パスワードの入力が行われるごとに更新する。即ち、パターン作成部955は、累積記憶部943に累積記憶された操作パターンの履歴に基づいて新たな解除操作パターンを作成し、この新たに作成した解除操作パターンを操作パターン記憶部942に記憶させる。
【0045】
ここで、図5〜図7により、第1実施形態の携帯電話機1における(解除)パスワードや(解除)操作パターンの具体例について説明する。
図5は、解除操作パターン(指の動き)を説明する図である。図6は、操作パターン検出部951により検出された操作パターンが解除操作パターンと一致する場合における携帯電話機1の動作を説明する図である。図7は、操作パターン検出部951により検出された操作パターンが解除操作パターンと一致しない場合における携帯電話機1の動作を説明する図である。
【0046】
図5〜図7に示すように、解除パスワードは、「5297」に設定されている。また、図5、図6に示すように、解除操作パターンは、経路が矢印A、B、Cの順序であると共に、矢印A及び矢印Bにおいてはタッチセンサ14による接触(操作面を指でなぞる)が検出され、矢印Cにおいてはタッチセンサ14による接触が検出されない、というように設定されている。
ここで、矢印Aは、「5」から「2」への移動を示し、矢印Bは、「2」から「9」への移動を示し、矢印Cは、「9」から「7」への移動を示す。
【0047】
このように解除パスワードと解除操作パターンとが設定されている場合、実行制御部954は、入力されたパスワードが解除パスワード「5297」と一致すると判定され、且つ、検出された操作パターンが解除操作パターン(矢印A、B、C)と一致すると判定された場合に、所定機能(例えば、メール機能)の実行を許可する。
【0048】
具体的には、図6に示すように、「5」「2」「9」「7」に対応するキーが押下され、入力部13により「5297」がパスワードとして入力されると共に、「5」に対応するキーから「2」に対応するキーへの移動、及び「2」に対応するキーから「9」に対応するキーへの移動の際には操作面がなぞられるようにして指が移動させられ、「9」に対応するキーから「7」に対応するキーへの移動の際には操作面から離間されて指が移動させられたとき、実行制御部954は、所定機能としてのメール機能の実行を許可する。これにより、いわゆるセキュリティ状態が解除され、メール機能を利用可能な状態となる。
【0049】
実行制御部954は、入力されたパスワードが解除パスワードと一致していても、検出された操作パターンが解除操作パターンと一致しない場合には、セキュリティ状態を解除せず、所定機能(例えば、メール機能)の実行を許可しない。
【0050】
例えば、図6における矢印A又は矢印Bにおいてタッチセンサ14により接触が検出されない場合(操作面をなぞるように指を移動させない場合)や、矢印Cにおいてタッチセンサ14により接触が検出される場合(操作面をなぞるように指を移動させた場合)には、実行制御部954は、所定機能の実行を許可しない。
【0051】
また、実行制御部954は、解除操作パターンと検出された操作パターンとにおける経路が異なる場合も当然に所定機能の実行を許可しない。
具体的には、図7に示すように、「2」に対応するキーから「9」に対応するキーへ指を移動する際の経路において、直接「2」→「9」ではなく「2」→「3」→「9」と「3」に対応するキー(の表面)を経由するように指を移動させた場合、実行制御部954は、所定機能の実行を許可しない。
【0052】
ここで、図7に示す操作パターンを解除操作パターンとして登録することもできる。図7に示す操作パターンが解除パターンとして登録された場合、パスワード「5297」には存在しない要素である「3」を経由するという特別な要素(動作)が追加されるため、セキュリティ性が向上する。
【0053】
続いて、図8により、パスワード認証機能を使用した場合における携帯電話1の動作について説明する。
図8は、携帯電話機1におけるパスワード認証機能を説明するフロー図である。
【0054】
携帯電話機1は、所定の操作により、パスワード認証機能が起動するように設定される。例えば、メール機能を起動させるために入力部13に所定の入力操作を行うと、パスワード入力を要求する画面が表示部32に表示され(図5参照)、図8に示すパスワード認証処理が実行される。
【0055】
先ず、CPU95は、タイマ98による計時を開始させる(ST1)。次に、パスワード判定部952は、入力操作キー132による最初のキー入力があったか否かを判定する(ST2)。最初のキー入力があった場合には、ST3に処理を移し、最初のキー入力がない場合にはST2に処理を移す。
【0056】
ST3において、CPU95は、入力部13における入力されたキーに対応する番号をメモリ94の所定の記憶領域に記憶する。更に、操作パターン検出部951は、後述する操作パターンを認識する処理を行う(ST4)。そして、パスワード判定部952は、パスワードの入力が完了したか否かを判定し(ST5)、パスワードの入力が完了した場合にはST6に処理を移し、パスワードの入力が完了しない場合にはST3に処理を移す。パスワードが例えば4桁の数字である場合には、例えば4桁の数字が入力されて決定操作キー133が押下された場合に、パスワードの入力が完了したとしてST6に処理を移す。
【0057】
ST6において、CPU95は、タイマ98による計時を終了させる。次に、パスワード判定部952は、入力されたパスワードがパスワード記憶部941に記憶された解除パスワードに一致するか否かを判定する処理を行う(ST7)。パスワード判定部952により、入力されたパスワードが解除パスワードに一致すると判定された場合には、ST8に処理を移す。パスワード判定部952により、入力されたパスワードが解除パスワードに一致しないと判定された場合には、パスワード認証が失敗した旨を表示部32に表示し(図7参照)、セキュリティ状態を継続する(ST11)。
ST8において、操作パターン判定部953は、ST4において操作パターン検出部951により検出された操作パターンと操作パターン記憶部942に記憶された解除操作パターンを比較し、一致するか否かを判定する。操作パターン判定部953により、検出された操作パターンが解除操作パターンに一致すると判定された場合には(ST9のYES)、実行制御部954は、メール機能の起動(実行)を許可する(図6参照、ST10)。操作パターン判定部953により、検出された操作パターンが解除パターンに一致しないと判定された場合には(ST9のNO)、パスワード認証が失敗した旨を表示部32に表示し(図7参照)、セキュリティ状態を継続する(ST11)。
尚、パスワード認証が失敗した旨の表示は、パスワード入力の不一致と、操作パターンの不一致とのいずれであるかが分かるような表示内容としてもよい(図7参照)。
【0058】
図9は、図8の操作パターン認識処理のフロー図である。
まず、操作パターン検出部951は、タッチセンサ14への入力を検出した場合に(ST21のYES)、タイマ98の計時時間に関連させて、タッチセンサ14の操作位置となるXY座標情報をメモリ94に記憶させる(ST22)。そして、操作パターン検出部951は、メモリ94に記憶されたXY座標情報に基づいて操作パターンデータを検出する(ST23)。この操作パターンデータによって、使用者の指の動き、例えば、最初の入力から次の入力を行うまでの指の軌跡及び指がタッチセンサ14を押下した時間等が分かるようになる。尚、タッチセンサ14への入力が検出されなかった場合には(ST21のNO)、ST23に処理が移される。
【0059】
以上説明した第1実施形態の携帯電話機1によれば、携帯電話機1は、以下のような効果を奏する。
(1)入力部13により入力されたパスワードが解除パスワードと一致すると判定され、且つ、操作パターン検出部951により検出された操作パターンが解除操作パターンと一致すると判定された場合に、実行制御部954Aは所定の機能の実行を許可する。これにより、個人認証においてパスワード以外にパスワード以外のパラメータも照合されるため、仮に、パスワードが漏洩して不正にパスワード認証が行われたとしても、パスワード入力だけではセキュリティ状態を解除することが不可能となる。よって、携帯電話機1のセキュリティ機能を向上できる。
【0060】
(2)携帯電話機1は、パスワードの入力に関連して接触又は近接される指の動きの軌跡を操作パターンとして検出するタッチセンサ14を有する。これにより、ユーザの指の動きによって個人認証が行えるので、簡易な方法でさらなるセキュリティ強化を図れる。
【0061】
(3)携帯電話機1は、累積記憶部943に累積記憶された操作パターンに基づいて、解除操作パターンを作成するパターン作成部955を有する。これにより、携帯電話機1に、使用者のパスワード入力の履歴に応じて新たに解除操作パターン作成するという、いわゆる学習機能を持たせられる。よって、使用者のパスワード入力の際の個性が個人認証に関わるようになり、簡易な方法で有効な解除操作パターンの設定を行える。
【0062】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図10は、本発明の第2実施形態である携帯電話機1について、操作部側筐体2と表示部側筐体3とを開いた状態の正面図である。図11は、第2実施形態である携帯電話機1がパスワード認証機能を発揮するための構成を示す機能ブロック図である。図12は、第2実施形態である携帯電話機1における操作パターン認識処理のフロー図である。
なお、第1実施形態における構成と同一の構成については、同一の符号を付して、詳細な説明は省略している。以下、主に第1実施形態と相違する構成について説明をする。
ここで、操作パターンが、パスワード入力の際におけるユーザの指の移動パターンではなく、操作パターンが、パスワードが入力される際の時間的なパターンである点で、本実施形態は、第1実施形態と相違する。
【0063】
図10及び図11に示すように、本実施形態における携帯電話機1は、タッチセンサ14を有さない点で第1実施形態における携帯電話機1と相違する。
【0064】
図11に示すように、本実施形態における機能ブロック図は、タッチセンサを有しないほか、第1実施形態における機能ブロック図と同様である。
以下第1実施形態と相違する構成のみ説明する。
【0065】
操作パターン検出部951Aは、入力部13によりパスワードが入力される際の時間的な時間パターンを検出する。操作パターン検出部951Aは、入力部13を構成する各キーからの信号(押圧情報)と、タイマ98からの時間情報とに基づいて、時間パターンを検出する。
この、時間パターンは、具体的には、例えば各キーにおける押下時間、所定のキーにおける押下状態を解除してから他のキーを押下状態にするまでの時間(間隔)や、これらの組み合わせのことである。
【0066】
操作パターン判定部953Aは、後述する操作パターン記憶部942Aに記憶される解除操作パターンとしての解除時間パターンと、操作パターン検出部951Aにより検出された時間パターンとを比較し、検出された時間パターンが解除時間パターンと一致するか否かを判定する。
【0067】
実行制御部954Aは、パスワード判定部952Aにより、入力部13により入力されたパスワードが解除パスワードと一致すると判定され、且つ、操作パターン判定部953Aにより、操作パターン検出部951Aにより検出された時間パターンが解除時間パターンと一致すると判定された場合に、所定の機能の実行を許可する。
【0068】
パターン作成部955Aは、後述する累積記憶部943Aに累積記憶された時間パターンに基づいて、解除時間パターンを作成する。
【0069】
操作パターン記憶部942Aは、解除時間パターンを記憶する。操作パターン記憶部942Aには、入力部13における所定のキーを押下する押下時間情報や、所定のキーにおける押下状態を解除してから他のキーを押下状態にするまでの間隔時間情報や、押下時間情報と間隔時間情報とを組み合わせた時間情報に基づく解除時間パターンが記憶される。
【0070】
累積記憶部943Aは、操作パターン検出部951Aにより検出された時間パターンを累積記憶する。累積記憶部943Aには、パスワードの入力操作における時間情報(時間パターン)の履歴が記憶される。
【0071】
続いて、第2実施形態の携帯電話機1におけるパスワード認証機能について説明する。パスワード認証機能の動作については、図8に示す動作において、ST4の操作パターン認識処理と、ST8の操作パターン判定処理における解除操作パターンが異なる以外は、第1実施形態と同一である。このため、第1実施形態と異なる点について以下に説明する。
【0072】
ST8における解除操作パターンは、パスワードの初期設定時にパスワードとなる4桁の数字と共に使用者の操作によって設定され、操作パターン記憶部に記憶される。なお、パスワードは工場出荷時にプリセットされていてもよい。第2実施形態においては、解除操作パターンとして、パスワード入力が行われる際の、各キー入力操作の時間に基づいて登録される。具体的には、4桁のパスワード入力の際の各キーの押下時間が所定時間(例えば、1秒)より長いか短いか、及び、入力操作キー132の押下を解除してから次の入力操作キー132の押下までの時間が所定時間(例えば、1秒)より長いか短いかが個々に設定されることにより、4桁のパスワード入力開始から入力終了までの一連の入力パターンが設定される。
【0073】
次に、第2実施形態における操作パターン認識処理について、図12を参照しながら説明する。
先ず、CPU95Aは、入力操作キー132が押下された場合に(ST31のYES)、タイマ98の計時時間に関連させて、入力操作キー132が押下された時間の情報をメモリ94に記憶させる(ST32)。入力操作キー132が押下されなかった場合には、ST33に処理を移す。
ST33において、操作パターン検出部951Aは、入力操作キー1の押下が解除されたことを検出した場合、言い換えれば、使用者が入力操作キー132から指を離した場合に(ST33のYES)、タイマ98の計時時間に関連させて、入力操作キー132の押下が解除された時間の情報をメモリ94に記憶させる(ST34)。入力操作キー132の押下が解除されなかった場合には、ST35に処理を移す。
ST35において、操作パターン検出部951Aは、各入力操作キー132の操作時間データを作成し、メモリ94に記憶する。この操作時間データによって、4桁のパスワード入力における各入力操作キー132の操作が所定時間以上の長押しであったか、所定時間より短い短押しであったか、更に、前のキー入力から次のキー入力までの時間が例えば1秒以上であったか否かなどが分かるようになる。
【0074】
次に、第2実施形態の携帯電話機1における(解除)パスワードや(解除)操作パターンの具体例について説明する。ここで、一例として、「5297」というパスワードが入力される場合について説明する。第2実施形態においてセキュリティ状態が解除される為には、「5297」というパスワードが正確に押されると共に、入力操作キー132の打鍵のスピード(時間)というパラメータが一致しなければならない。具体的には、例えば「1つのキーを押す時間」、「1つのキーから指を離してから次のキーを押すまでの時間」などがある。また、操作パターン記憶部942Aには、1秒以上、1秒未満という2つのパラメータが予め記億される。
【0075】
仮に、パスワード入力のために入力操作キー132を「5297」と押す過程における、「1つのキーを押す時間」、「1つのキーを離してから2つ目の他のキーを押すまでの時間」を、ユーザが予め下記のように設定したとする。
「5」の押し時間:1秒以上
「5」から「2」への移動時間:1秒以上
「2」の押し時間:1秒未満
「2」から「9」への移動時間:1秒未満
「9」の押し時間:1秒以上
「9」から「7」への移動時間:1秒以上
「7」の押し時間:1秒未満
この場合における操作(時間)パターンは、まず「5」が押され、1秒以上経過した後に「5」が離され、1秒以上経過した後に「2」が押され、1秒経過する前に「2」が離され、1秒経過する前に「9」が押され、1秒経過した後に「9」が離され、1秒経過した後に「7」が押され、1秒経過する前に「7」が離される、というパターンになる。このため、操作パターン検出部951Aによって検出された操作(時間)パターンが、この条件を満たさなければ、セキュリティ解除できない。例えば、パスワードである「5297」の入力操作が正確に行われたとしても、「2」の押し時間が1秒以上であれば、セキュリティ解除には至らない。このように、パスワードだけでなく、キーを押す時間もパラメータに入れることによって、さらなるセキュリティ効果を高めることが可能になる。
【0076】
尚、第2実施形態においては、例として、1秒以上、1秒未満という分け方で説明したが、この時間設定を使用者が任意に設定できるようにし、更に細かく設定すれば、さらなるセキュリティの強化に繋がる。
【0077】
第2実施形態の携帯電話機1によれば、上述の(1)及び(3)の効果の他に、以下のような効果を奏する。
【0078】
(4)パスワードの入力が行われる場合におけるキー入力のタイミングを、携帯電話機1は、操作パターンとして検出する。これにより、キー入力のタイミングに基いた個人認証が行われるので、簡易な方法でさらなるセキュリティ強化を図れる。
【0079】
尚、本発明は上述した各実施形態に制限されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、第1実施形態においては、静電容量方式のタッチセンサ14が用いられたものの、実施形態はこれに限らない。即ち、指がなぞる軌跡を検出できるものであれば、他のセンサが用いられてもよい、例えば、光学センサが、互いに隣接する入力操作キー132の間に配置されてもよい。
【0080】
また、第1実施形態に第2実施形態が組み合わせられてもよい。
また、第1実施形態では、入力部13を構成する全てのキーの周囲をカバーするように、タッチセンサ14を設けた。よって、解除操作パターンとして入力操作キー132の近傍以外の領域をなぞるといったパターンを設定してもよい。
【0081】
また、第1実施形態及び第2実施形態では、電子機器の一例として、重ね合せ方向に沿う回転軸41を中心に一方の筐体を回転させるようにした回転式の携帯電話機1を挙げているが、これに限らない。即ち、操作部側筐体と表示部側筐体とを重ね合わせた状態から一方の筐体を一方向にスライドさせるようにしたスライドタイプや、連結部を介して操作部側筐体と表示部側筐体とを相対的に動かせるいわゆる折り畳みタイプや、操作部側筐体と表示部側筐体とを2軸ヒンジを介して連結した2軸タイプ、更には、操作部側筐体と表示部側筐体とが1つの筐体に配置されたストレートタイプであってもよい。
【0082】
また、第1実施形態及び第2実施形態では、本発明を電子機器としての携帯電話機1に適用したが、これに限らない。即ち、本発明は、情報携帯端末(PDA)、ノートパソコン、デジタルカメラ、小型オーディオプレーヤー等の他の電子機器に適用されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の第1実施形態に係る携帯電話機の開状態の外観を示す正面図である。
【図2】第1実施形態の携帯電話機の閉状態の外観を示す正面図である。
【図3】第1実施形態の携帯電話機の機能を示すブロック図である。
【図4】第1実施形態の携帯電話機のパスワード認証機能を発揮するための構成を示すブロック図である。
【図5】第1実施形態の携帯電話機における解除操作パターン(指の動き)を説明する図である。
【図6】操作パターン検出部により検出された操作パターンが解除操作パターンと一致する場合における携帯電話機の動作を説明する図である。
【図7】操作パターン検知部により検出された操作パターンが解除操作パターンと一致しない場合における携帯電話機の動作を説明する図である。
【図8】第1実施形態の携帯電話機のパスワード認証処理を示すフロー図である。
【図9】第1実施形態の携帯電話機の操作パターン認識処理を示すフロー図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る携帯電話機の外観を示す正面図である。
【図11】第2実施形態の携帯電話機のパスワード認証機能を発揮するための構成を示すブロック図である。
【図12】第2実施形態の携帯電話機の操作パターン認識処理を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0084】
1 携帯電話機(電子機器)
2 操作部側筐体(筐体)
3 表示部側筐体
11 操作部
13 入力部
14 タッチセンサ(センサ部)
94 メモリ
95 CPU
941 パスワード記憶部
942 操作パターン記憶部
943 累積記憶部
951 操作パターン検出部
952 パスワード判定部
953 操作パターン判定部
954 実行制御部
955 パターン作成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部からの入力を受け付ける入力部と、
前記入力部に対する入力操作の際の操作パターンを検出する操作パターン検出部と、
所定の入力操作情報を記憶する入力記憶部と、
前記所定の入力操作情報に対応する所定の操作パターンを記憶する操作パターン記憶部と、
前記入力部に対する入力操作が前記所定の入力操作情報に基づいた入力操作と一致するか否かを判定する入力判定部と、
前記操作パターン検出部により検出された操作パターンが、前記所定の入力操作情報に対応した前記所定の操作パターンと一致するか否かを判定する操作パターン判定部と、
前記入力判定部による判定と、前記操作パターン判定部による判定と、に基づいて所定の機能を実行する実行制御部と、を備える電子機器。
【請求項2】
前記実行制御部が実行する所定の機能は、機能の使用制限の解除機能である、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記実行制御部は、前記入力判定部により、前記入力部に対する入力操作が前記所定の入力と一致すると判定され、且つ、前記操作パターン判定部により、前記操作パターン検出部により検出された操作パターンが前記所定の入力操作情報に対応した前記所定の操作パターンと一致すると判定された場合に、前記所定の機能を実行する、
ことを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記入力部は、パスワード入力を受け付け、
前記入力記憶部は、パスワードを記憶するパスワード記憶部である、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記操作パターン検出部は、前記入力部に対する入力操作に伴って行われる前記入力部に対する接触、近接及び押下の少なくとも一方のパターンからなる操作パターンを検出する、
ことを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の電子機器。
【請求項6】
前記操作パターン検出部は、前記入力部に対して行われる入力操作に伴う操作時間に基づく操作パターンを検出する、
ことを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の電子機器。
【請求項7】
前記操作パターン検出部は、前記入力部に対して行われる入力操作に伴う操作時間に基づく操作パターンのうち、前記入力部に対して入力操作が行われたタイミングを操作パターンとして検出する、
ことを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
【請求項8】
前記操作パターン検出部により検出された操作パターンを累積記憶する累積記憶部と、
前記累積記憶部に累積記憶された操作パターンに基づいて、前記所定の操作パターンを作成するパターン作成部と、を更に備える請求項2から7のいずれかに記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−152758(P2010−152758A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−331581(P2008−331581)
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】