説明

電子部品搭載基板の冷却構造

【課題】放熱性に優れた電子部品搭載基板の冷却構造を提供する。
【解決手段】セラミックス基板22、26の一方の面に金属回路板24、28が接合した金属−セラミックス回路基板12、14の金属回路板24、28の間に電子部品16が挟持されて固定された電子部品搭載基板10を一対の冷却器44により挟持して冷却する冷却構造において、2つの金属−セラミックス回路基板12、14の各々のセラミックス基板22、26の一方の面に金属回路板24、28が直接接合し、2つの金属−セラミックス回路基板12、14の一方の金属−セラミックス回路基板12のセラミックス基板22の他方の面に一方の冷却器44が直接接合している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品搭載基板の冷却構造に関し、特に、セラミックス基板の少なくとも一方の面に金属回路板が接合した金属−セラミックス回路基板に電子部品が搭載された電子部品搭載基板の冷却構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車、電車、工作機械などの大電流を制御するために、パワーモジュールが使用されている。従来のパワーモジュールでは、ベース板と呼ばれている金属板または複合材の一方の面に金属−セラミックス絶縁基板が半田付けにより固定され、この金属−セラミックス絶縁基板上に半導体チップが半田付けにより固定されている。また、ベース板の他方の面(裏面)には、ねじ止めなどにより熱伝導グリースを介して金属製の放熱フィンや冷却ジャケットが取り付けられている。
【0003】
この金属−セラミックス絶縁基板へのベース板や半導体チップの半田付けは加熱により行われるため、半田付けの際に接合部材間の熱膨張係数の差によりベース板の反りが生じ易い。また、半導体チップから発生した熱は、金属−セラミックス絶縁基板と半田とベース板を介して放熱フィンや冷却ジャケットにより空気や冷却水に逃がされるため、半田付けの際にベース板の反りが生じると、放熱フィンや冷却ジャケットをベース板に取り付けたときのクリアランスが大きくなり、放熱性が極端に低下するという問題がある。さらに、半田自体の熱伝導率が低いため、大電流を流すパワーモジュールでは、より高い放熱性が求められていた。
【0004】
このような問題を解決するため、ベース板と金属−セラミックス絶縁基板との間を半田付けすることなく、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなるベース板をセラミックス基板に直接接合した金属−セラミックス回路基板が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
しかし、ハイブリッド自動車や電気自動車などで使用されているインバータは、絶縁ゲート形バイポーラトランジスタ(IGBT)などの半導体素子を内蔵した半導体モジュールを使用しており、大容量であるために発熱量も大きいので、特許文献1に提案された金属−セラミックス回路基板のベース板に熱伝導グリースを介して金属製の放熱フィンや冷却ジャケットが取り付けても、放熱性が不十分な場合があった。そのため、半導体モジュールなどの電子部品を両主面から挟持するように積層配置された冷却管が提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−76551号公報(段落番号0015)
【特許文献2】特開2007−173372号公報(段落番号0008)
【特許文献3】特開2010−10418号公報(段落番号0008)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献2および3の冷却管では、電子部品と冷却管の間(電子部品と冷却管の間に絶縁物が介在している場合には絶縁物と冷却管の間)の接触を十分にするために、これらの間に熱伝導グリースを介在させる必要があり、電子部品の両面を冷却しても、放熱性が十分でなかった。
【0008】
したがって、本発明は、このような従来の問題点に鑑み、放熱性に優れた電子部品搭載基板の冷却構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、セラミックス基板の一方の面に金属回路板が接合した2つの金属−セラミックス回路基板の金属回路板の間に電子部品が挟持されて固定された電子部品搭載基板を一対の冷却器により挟持して冷却する冷却構造において、2つの金属−セラミックス回路基板の各々の金属−セラミックス回路基板のセラミックス基板の一方の面に金属回路板を直接接合させ、2つの金属−セラミックス回路基板の一方の金属−セラミックス回路基板のセラミックス基板の他方の面に一対の冷却器の一方の冷却器を直接接合させることにより、放熱性に優れた電子部品搭載基板の冷却構造を提供することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明による電子部品搭載基板の冷却構造は、セラミックス基板の一方の面に金属回路板が接合した2つの金属−セラミックス回路基板の金属回路板の間に電子部品が挟持されて固定された電子部品搭載基板を一対の冷却器により挟持して冷却する冷却構造において、2つの金属−セラミックス回路基板の各々の金属−セラミックス回路基板のセラミックス基板の一方の面に金属回路板が直接接合し、2つの金属−セラミックス回路基板の一方の金属−セラミックス回路基板のセラミックス基板の他方の面に一対の冷却器の一方の冷却器が直接接合していることを特徴とする。
【0011】
この電子部品搭載基板の冷却構造において、2つの金属−セラミックス回路基板の他方の金属−セラミックス回路基板のセラミックス基板の他方の面に金属部材が直接接合しているのが好ましい。この場合、2つの金属−セラミックス回路基板の他方の金属−セラミックス回路基板のセラミックス基板の他方の面に直接接合した金属部材が、熱伝導グリースを介して、一対の冷却器の他方の冷却器に接合しているのが好ましい。また、2つの金属−セラミックス回路基板の他方の金属−セラミックス回路基板のセラミックス基板に貫通穴が形成され、このセラミックス基板の他方の面に金属部材から離間して電極接続用金属板が直接接合し、この電極接続用金属板が貫通穴に充填された金属を介して他方の金属−セラミックス回路基板の金属回路板と電気的に接続されているのが好ましい。
【0012】
上記の電子部品搭載基板の冷却構造において、冷却器が、平板状の金属部材の一方の面に多数のフィンが形成された一対のフィン付き冷却板であり、2つの金属−セラミックス回路基板の一方の金属−セラミックス回路基板のセラミックス基板の他方の面に、一対のフィン付き冷却板の一方のフィン付き冷却板のフィンと反対側の面が直接接合しているのが好ましい。また、2つの金属−セラミックス回路基板の他方の金属−セラミックス回路基板のセラミックス基板の他方の面に金属部材が直接接合しているのが好ましい。この場合、2つの金属−セラミックス回路基板の他方の金属−セラミックス回路基板のセラミックス基板の他方の面に直接接合した金属部材が、熱伝導グリースを介して、一対のフィン付き冷却板の他方のフィン付き冷却板のフィンと反対側の面に接合しているのが好ましい。また、2つの金属−セラミックス回路基板の他方の金属−セラミックス回路基板のセラミックス基板に貫通穴が形成され、このセラミックス基板の他方の面に金属部材から離間して電極接続用金属板が直接接合し、この電極接続用金属板が貫通穴に充填された金属を介して他方の金属−セラミックス回路基板の金属回路板と電気的に接続されているのが好ましい。
【0013】
上記の電子部品搭載基板の冷却構造において、金属部材が金属板であるのが好ましい。また、
一方の冷却器が、鋳型内にセラミックス基板を配置させた後に金属溶湯を注湯して冷却することによって、一方の金属−セラミックス回路基板のセラミックス基板の他方の面に直接接合しているのが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、放熱性に優れた電子部品搭載基板の冷却構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明による電子部品搭載基板の冷却構造の実施の形態によって冷却される電子部品搭載基板を概略的に示す側面図である。
【図2A】図1の電子部品搭載基板の上側の金属−セラミックス回路基板の平面図である。
【図2B】図2Aの金属−セラミックス回路基板の側面図である。
【図2C】図2Aの金属−セラミックス回路基板の裏面を示す図である。
【図3A】図1の電子部品搭載基板を冷却するフィン付き冷却板の平面図である。
【図3B】図3Aのフィン付き冷却板の長手方向側面図である。
【図3C】図3Aのフィン付き冷却板の裏面を示す図である。
【図3D】図3Aのフィン付き冷却板の幅方向(短手方向)側面図である。
【図4A】図3Aのフィン付き冷却板に下側の金属−セラミックス回路基板と電子部品を搭載した状態を示す平面図である。
【図4B】図4Aの長手方向側面図である。
【図5A】図3Aのフィン付き冷却板に下側の金属−セラミックス回路基板と電子部品と上側の金属−セラミックス回路基板を搭載し、エミッタ電極およびコレクタ電極を取り付けた状態を示す平面図である。
【図5B】図5Aの長手方向側面図である。
【図6】本発明による電子部品搭載基板の冷却構造の実施の形態を概略的に示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明による電子部品搭載基板の冷却構造の実施の形態について詳細に説明する。
【0017】
図1に示すように、本発明による電子部品搭載基板の冷却構造の実施の形態によって冷却される電子部品搭載基板10は、下側の金属−セラミックス回路基板12と、上側の金属−セラミックス回路基板14と、下側の金属−セラミックス回路基板12と上側の金属−セラミックス回路基板14の間に配置された電子部品16、例えば、厚さ100μm程度のダイオード18および絶縁ゲート形バイポーラトランジスタ(IGBT)またはMOS型電界効果トランジスタ(MOS−FET)20からなる電子部品16とを備えている。
【0018】
下側の金属−セラミックス回路基板12は、(本実施の形態では略矩形の平面形状の)セラミックス基板22と、このセラミックス基板22の上面に直接接合した(セラミックス基板22より小さい)略矩形の平面形状のアルミニウムなどの金属からなる1つまたは複数(図4Aに示すように、本実施の形態では2つ)の金属回路板24とを備えている。なお、下側の金属−セラミックス回路基板12は、例えば、(図示しない)鋳型内にセラミックス基板22を配置させた後にアルミニウム溶湯などの金属溶湯を注湯して冷却することによって、金属回路板24を形成する際にセラミックス基板22に直接接合させることによって製造することができる。
【0019】
上側の金属−セラミックス回路基板14は、図1および図2A〜図2Cに示すように、略矩形の平面形状のセラミックス基板26と、このセラミックス基板26の下面に直接接合した(セラミックス基板26より小さい)略矩形の平面形状の1つまたは複数(本実施の形態では3つの帯状)のアルミニウムなどの金属からなる金属回路板28と、セラミックス基板26の上面に直接接合した(セラミックス基板26より小さい)略矩形の平面形状のアルミニウムなどの金属からなる金属部材(または金属板)30および電極接続用金属板32とを備えている。電極接続用金属板32は、金属部材30から離間して配置され、セラミックス基板26の長手方向一端側の周縁部に沿って帯状に延びている。また、セラミックス基板26には、電極接続用金属板32に対向する位置に、1つまたは複数(本実施の形態では3つ)の貫通穴(スルーホール)26aが所定の間隔で形成されており、これらの貫通穴26aにアルミニウムなどの金属が充填されて金属回路板28と電極接続用金属板32とを電気的に接続している。なお、上側の金属−セラミックス回路基板14は、例えば、(図示しない)鋳型内にセラミックス基板26を配置させた後にアルミニウム溶湯などの金属溶湯を注湯して冷却して、貫通穴26aの内部の金属溶湯を固化させるとともに金属回路板28と金属部材30と電極形成用金属板32を形成する際に、これらをセラミックス基板26に直接接合させることによって製造することができる。
【0020】
図1に示すように、電子部品16の下面は、それぞれ(例えば、厚さ100μm程度の)半田34を介して下側の金属−セラミックス回路基板12の金属回路板24の上面に接合され、電子部品16の他方の面(上面)は、それぞれ(例えば、厚さ100μm程度の)半田34を介して上側の金属−セラミックス回路基板14の金属回路板28の下面に接合されている。
【0021】
また、下側の金属−セラミックス回路基板12の金属回路板24の上面の一端側には、コレクタ電極36が接続され、上側の金属−セラミックス回路基板14の電極接続用金属板32の上面には、エミッタ電極38が接続されている。また、IGBTまたはMOS−FET20の上面(の金属回路板24の上面の他端側に対向する部分)には、ゲート電極40が接続されている。なお、上側の金属−セラミックス回路基板14の金属部材30の上面には、熱伝導グリース42が塗布される。
【0022】
本発明による電子部品搭載基板の冷却構造の実施の形態では、電子部品搭載基板10の両主面が一対のフィン付き冷却板44によって冷却されるようになっている。
【0023】
一対のフィン付き冷却板44の各々は、図3A〜図3Dに示すように、略矩形の平面形状の平板部44aの一方の面(裏面)の周縁部を除いた部分に多数のフィン44bが形成されたアルミニウム部材などの金属部材からなる。多数のフィン44bは、平板部44aから垂直方向に突出し且つ平板部44aの長手方向に延びる多数の板状体であり、互いに平板部44aの幅方向(短手方向)に所定の間隔で離間して配置されている。また、平板部44aの各々の角部付近には、貫通穴44cが形成されている。なお、各々のフィン付き冷却板44は、例えば、(図示しない)鋳型内にアルミニウム溶湯などの金属溶湯を注湯して冷却することによって製造することができる。
【0024】
図4Aおよび図4Bに示すように、一対のフィン付き冷却板44の一方(下側のフィン付き冷却板44)の平板部44aの上面(フィン44bと反対側の平面)には、1つまたは複数(本実施の形態では3つ)の下側の金属−セラミックス回路基板12のセラミックス基板22が直接接合している。すなわち、下側のフィン付き冷却板44の平板部44aの上面のフィン44bに対応する部分に、1つまたは複数(本実施の形態では3枚)のセラミックス基板22の各々の下面が直接接合し、これらのセラミックス基板22の各々の上面に、1つまたは複数(本実施の形態では2つ)の金属回路板24が直接接合している。また、上述したように、金属回路板24の各々の上面に、それぞれ1つまたは複数(本実施の形態では2つ)のダイオード18およびIGBTまたはMOS−FET20が半田34を介して取り付けられている。なお、下側の金属−セラミックス回路基板12は、例えば、1つまたは複数(本実施の形態では3枚)のセラミックス基板22を(図示しない)鋳型内の同一面上に所定の間隔で配置させた後に、アルミニウム溶湯などの金属溶湯を注湯して冷却することによって、フィン付き冷却板44および(それぞれのセラミックス基板22上に)1つまたは複数(本実施の形態では2つ)の金属回路板24を形成する際に、セラミックス基板22に金属回路板24およびフィン付き冷却板44に直接接合させることによって製造することができる。
【0025】
図5Aおよび図5Bは、下側のフィン付き冷却板44の平板部44aの上面(フィン44bと反対側の平面)に電子部品搭載基板10に取り付けられた状態を示している。すなわち、図5Aおよび図5Bは、それぞれの電子部品16(それぞれの対のダイオード18およびIGBTまたはMOS−FET20)の上面に、上側の金属−セラミックス回路基板14の金属回路板28が半田34を介して取り付けられ、コレクタ電極36およびエミッタ電極38が取り付けられた状態を示している。
【0026】
図6は、1つ以上(本実施の形態では4個)の電子部品16を搭載した1つ以上(本実施の形態では3個)の電子部品搭載基板10が一対のフィン付き冷却板44によって挟持されて固定された状態を示している。図6に示すように、下側のフィン付き冷却板44の平板部44aの上面(フィン44bと反対側の平面)に取り付けられた電子部品搭載基板10は、それぞれ電極内臓樹脂ケース46内に配置され、コレクタ電極36、エミッタ電極38およびベース電極40がそれぞれ電極内臓樹脂ケース46に接続され、各々の電極内臓樹脂ケース46内にエポキシ樹脂(またはSiゲルおよびエポキシ樹脂)などの樹脂48が充填されている。また、電子部品搭載基板10の各々(の上側の金属−セラミックス回路基板14の金属部材30)の上面には、上側のフィン付き冷却板44がその平板部44aのフィン44bと反対側の面が下向きになるように熱伝導グリース42を介して配置され、1つ以上(本実施の形態では4つ)のボルト50を上側および下側のフィン付き冷却板44の平板部44aの貫通穴44cに通してそれぞれナット52を締結することによって、電子部品搭載基板10が一対のフィン付き冷却板44に挟持されて固定されている。
【0027】
このようにして、本発明による電子部品搭載基板の冷却構造の実施の形態では、セラミックス基板22、26の一方の面に金属回路板24、28が直接接合した2つの金属−セラミックス回路基板12、14の金属回路板24、28間に電子部品16を挟持して固定した電子部品搭載基板10の両面を一対のフィン付き冷却板44によって冷却しているので、放熱性を向上させることができる。
【0028】
特に、本発明による電子部品搭載基板の冷却構造の実施の形態では、電子部品16の下面を冷却するための下側の金属−セラミックス回路基板14の金属回路板24がセラミックス基板22と直接接合し且つこのセラミックス基板22が下側のフィン付き冷却板44と直接接合しているので、電子部品16の下面を冷却するための下側の金属−セラミックス回路基板14と下側のフィン付き冷却板44との間に熱伝導グリースを使用する必要がなく、さらに放熱性を向上させることができる。
【0029】
また、本発明による電子部品搭載基板の冷却構造の実施の形態では、電子部品搭載基板10の上側の金属−セラミックス回路基板14にスルーホールを設けているので、電極を接合し易く且つコンパクトな電子部品搭載基板10にすることができる。
【0030】
なお、上述した本発明による電子部品搭載基板の冷却構造の実施の形態では、放熱フィンとしてフィン付き冷却板44を使用した例について説明したが、放熱フィンの代わりに冷却ジャケットを使用してもよい。その場合、例えば、フィン付き冷却板44のフィン44bを覆うようにカバーを取り付けて、その内部に冷却材が流れるようにすればよい。
【符号の説明】
【0031】
10 電子部品搭載基板
12 下側の金属−セラミックス回路基板
14 上側の金属−セラミックス回路基板
16 電子部品
18 ダイオード
20 IGBTまたはMOS−FET
22、26 セラミックス基板
26a 貫通穴(スルーホール)
24、28 金属回路板
30 金属部材(金属板)
32 電極接続用金属板
34 半田
36 コレクタ電極
38 エミッタ電極
40 ベース電極
42 熱伝導グリース
44 フィン付き冷却板
44a 平板部
44b フィン
44c 貫通穴
46 電極内臓樹脂ケース
48 樹脂
50 ボルト
52 ナット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セラミックス基板の一方の面に金属回路板が接合した2つの金属−セラミックス回路基板の金属回路板の間に電子部品が挟持されて固定された電子部品搭載基板を一対の冷却器により挟持して冷却する冷却構造において、2つの金属−セラミックス回路基板の各々の金属−セラミックス回路基板のセラミックス基板の一方の面に金属回路板が直接接合し、2つの金属−セラミックス回路基板の一方の金属−セラミックス回路基板のセラミックス基板の他方の面に一対の冷却器の一方の冷却器が直接接合していることを特徴とする、電子部品搭載基板の冷却構造。
【請求項2】
前記2つの金属−セラミックス回路基板の他方の金属−セラミックス回路基板のセラミックス基板の他方の面に金属部材が直接接合していることを特徴とする、請求項1に記載の電子部品搭載基板の冷却構造。
【請求項3】
前記2つの金属−セラミックス回路基板の他方の金属−セラミックス回路基板のセラミックス基板の他方の面に直接接合した金属部材が、熱伝導グリースを介して、前記一対の冷却器の他方の冷却器に接合していることを特徴とする、請求項2に記載の電子部品搭載基板の冷却構造。
【請求項4】
前記2つの金属−セラミックス回路基板の他方の金属−セラミックス回路基板のセラミックス基板に貫通穴が形成され、このセラミックス基板の他方の面に前記金属部材から離間して電極接続用金属板が直接接合し、この電極接続用金属板が貫通穴に充填された金属を介して前記他方の金属−セラミックス回路基板の金属回路板と電気的に接続されていることを特徴とする、請求項2または3に記載の電子部品搭載基板の冷却構造。
【請求項5】
前記冷却器が、平板状の金属部材の一方の面に多数のフィンが形成された一対のフィン付き冷却板であり、前記2つの金属−セラミックス回路基板の一方の金属−セラミックス回路基板のセラミックス基板の他方の面に、前記一対のフィン付き冷却板の一方のフィン付き冷却板のフィンと反対側の面が直接接合していることを特徴とする、請求項1に記載の電子部品搭載基板の冷却構造。
【請求項6】
前記2つの金属−セラミックス回路基板の他方の金属−セラミックス回路基板のセラミックス基板の他方の面に金属部材が直接接合していることを特徴とする、請求項5に記載の電子部品搭載基板の冷却構造。
【請求項7】
前記2つの金属−セラミックス回路基板の他方の金属−セラミックス回路基板のセラミックス基板の他方の面に直接接合した金属部材が、熱伝導グリースを介して、前記一対のフィン付き冷却板の他方のフィン付き冷却板のフィンと反対側の面に接合していることを特徴とする、請求項6に記載の電子部品搭載基板の冷却構造。
【請求項8】
前記2つの金属−セラミックス回路基板の他方の金属−セラミックス回路基板のセラミックス基板に貫通穴が形成され、このセラミックス基板の他方の面に前記金属部材から離間して電極接続用金属板が直接接合し、この電極接続用金属板が貫通穴に充填された金属を介して前記他方の金属−セラミックス回路基板の金属回路板と電気的に接続されていることを特徴とする、請求項6または7に記載の電子部品搭載基板の冷却構造。
【請求項9】
前記金属部材が金属板であることを特徴とする、請求項2乃至4および6乃至8のいずれかに記載の電子部品搭載基板の冷却構造。
【請求項10】
前記一方の冷却器が、鋳型内にセラミックス基板を配置させた後に金属溶湯を注湯して冷却することによって、前記一方の金属−セラミックス回路基板のセラミックス基板の他方の面に直接接合していることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれかに記載の電子部品搭載基板の冷却構造。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−38847(P2012−38847A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−176157(P2010−176157)
【出願日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(506365131)DOWAメタルテック株式会社 (109)
【Fターム(参考)】