説明

電気光学装置、画像形成装置および画像読み取り装置

【課題】 小型化が容易な電気光学装置を提供する。
【解決手段】 電気光学装置10は、基板12と、基板12に形成された複数のOLED
素子14と、基板12と協働してOLED素子14を封止するように基板12に取り付け
られた封止体24と、OLED素子14を駆動または制御するための回路素子28と、封
止体24に取り付けられた配線基板27とを備える。配線基板27には、少なくとも回路
素子28およびOLED素子14の一方に給電するための電源線20A,20B,20C
が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自発光素子を備えた電気光学装置、ならびにこの電気光学装置を備えた画像
形成装置および画像読み取り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶素子に代わる次世代の発光デバイスとして、有機エレクトロルミネッセンス
素子や発光ポリマー素子などと呼ばれる有機発光ダイオード(Organic Light Emitting
Diode、以下適宜「OLED」と略称する)素子が注目されている。OLED素子は、
例えば特許文献1および特許文献2に開示されているように、表示装置として使われる。
【0003】
また、多数のOLED素子を配列したラインヘッドを露光手段すなわち潜像書き込み器
として用いる電子写真方式の画像形成装置が開発されている。このようなラインヘッドで
は、OLED素子の他、これを駆動するためのトランジスタを含む画素回路が複数配置さ
れる。例えば、特許文献3および特許文献4にはこのようなラインヘッドが開示されてい
る。
【0004】
【特許文献1】特開2000−58255号公報
【特許文献2】特開2001−343933号公報
【特許文献3】特開平11−274569号公報
【特許文献4】特開2001−130048号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
OLED素子のような自発光素子を備えた電気光学装置には小型化の要求が高い。例え
ば、この種の電気光学装置を潜像書き込みのためのラインヘッドとして利用する電子写真
方式の画像形成装置では、帯電器と現像器の間の限られたスペースで像担持体に潜像を書
き込む必要がある。このため、ラインヘッドが大きい場合には、像担持体から離れた位置
にラインヘッドを配置しなければならず、画像形成装置全体も大型化してしまう。電気光
学装置を小型化することにより、画像形成装置全体の小型化に寄与する可能性がある。
【0006】
しかし、従来の電気光学装置では、構成要素の配置が小型化の制約になっていた。例え
ば、特許文献1および特許文献4の技術では、OLED素子が形成された基板にOLED
素子を駆動または制御する回路素子を配置しているので、面積が大きい基板を使用する必
要がある。
【0007】
そこで、本発明は、小型化が容易な電気光学装置、ならびにこの電気光学装置を備えた
画像形成装置および画像読み取り装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る電気光学装置は、基板と、上記基板に形成された複数の自発光素子と、上
記基板と協働して上記自発光素子を封止するように上記基板に取り付けられた封止体と、
上記自発光素子を駆動または制御するための回路と、上記封止体に取り付けられた配線基
板と、上記配線基板に設けられており少なくとも上記回路および上記自発光素子の一方に
給電するための電源線とを備える。多数の自発光素子および回路に給電するための電源線
は、大電流を流す必要があるため、大きな断面積を有する。このような電源線を自発光素
子が形成された基板に設ける場合には、大きな面積の基板が必要になる。しかし、この配
置によれば、このような電源線が、自発光素子を封止する封止体に重なるから、自発光素
子が形成された基板の面積を小さくすることが可能である。従って、基板を節約すること
ができるとともに、この電気光学装置を備えた装置全体の小型化に寄与する。
【0009】
好ましい形態において、上記回路は上記封止体に取り付けられている。この配置によれ
ば、自発光素子を駆動または制御する回路が、自発光素子を封止する封止体に重なるから
、自発光素子が形成された基板の面積をさらに小さくすることが可能である。
【0010】
別の好ましい形態において、上記電源線は上記基板および上記封止体から離間している
。電源線を回路または自発光素子と電気的に接続する方法として電源線に熱を加える方法
がある。自発光素子は熱に弱いから、このような電源線の熱が自発光素子に伝わると自発
光素子の破損または劣化を招く虞がある。従って、一般的な電気光学装置の製造で上記の
方法を採用する場合には製造工程が限定されることになる。しかし、この配置によれば、
電源線の熱が自発光素子に伝わり難いから、製造工程の自由度を高くすることができる。
【0011】
また別の好ましい形態において、上記回路は半導体を用いて形成されており、上記回路
の一部または全部は遮光膜で覆われている。半導体を用いた回路は光を浴びると誤動作し
うるが、この形態によれば、回路に到達する光量が減るから、回路が誤動作する確率を低
減することができる。
【0012】
本発明に係る画像形成装置は、像担持体と、上記像担持体を帯電する帯電器と、複数の
上記自発光素子が配列され、上記像担持体の帯電された面に複数の上記自発光素子により
光を照射して潜像を形成する上記の電気光学装置と、上記潜像にトナーを付着させること
により上記像担持体に顕像を形成する現像器と、上記像担持体から上記顕像を他の物体に
転写する転写器とを備える。上記のように本発明に係る電気光学装置は小型化することが
できるので、像担持体に近い位置に配置することが可能であり、画像形成装置も小型化す
ることが可能である。
【0013】
本発明に係る画像読み取り装置は、複数の上記自発光素子が配列された上記の電気光学
装置と、上記自発光素子から発して読み取り対象で反射した光を電気信号に変換する受光
装置とを備える。上記のように本発明に係る電気光学装置では基板の面積を小さくするこ
とができるので、この画像読み取り装置も小型化することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、添付の図面を参照しながら本発明に係る様々な実施の形態を説明する。なお、図
面においては、各部の寸法の比率は実際のものとは適宜に異ならせてある。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態に係る電気光学装置を示す断面図であり、図2はこの電気
光学装置の部分平面図である。この電気光学装置は、電子写真方式を利用した画像形成装
置における像担持体に潜像を書き込むためのライン型の光ヘッドとして用いられる。これ
らの図に示すように、電気光学装置10は、透明な基板12と、基板12に形成された複
数のOLED素子(自発光素子)14を備える。基板12は好ましくはガラス、石英また
はプラスチックにより形成された平板であり、基板12の上には多数のOLED素子(自
発光素子)14が一列またはその他の適切なパターンで配列されている。図示の形態では
、各OLED素子14から発せられた光が、透明な基板12を通過して図1の下方に進行
する。すなわち、この電気光学装置はボトムエミッションタイプである。
【0016】
基板12上には、OLED素子14に給電するための接続端子18A,18Bならびに
OLED素子14と接続端子18A,18Bを接続する配線16が形成されている。配線
16および接続端子18A,18Bは、例えばアルミニウムのような導電材料から形成さ
れている。
【0017】
また、基板12と協働してこれらのOLED素子14を封止するように基板12には封
止体24が取り付けられる。この封止は、OLED素子14を外気、特に水分および酸素
から隔離してその劣化を抑制する。封止体24は、例えばガラス、金属、セラミック、ま
たはプラスチックから形成されうる。基板12への封止体24の取り付けには、好ましく
は接着剤22が用いられる。接着剤としては、例えば熱硬化型接着剤または紫外線硬化型
接着剤が用いられ、好ましくは遮光性の高いものが用いられる。
【0018】
OLEDの分野で使用される封止の種類には、封止体24の一面全体を接着剤22によ
り基板12に接合する膜封止と、封止体24の周縁部を接着剤22により基板12に接合
してOLED素子14の周囲に封止体24と基板12とで画定される空間を設けるキャッ
プ封止がある。キャップ封止ではこの空間内に乾燥剤が配置される。この実施の形態は、
膜封止とキャップ封止のいずれを利用してもよい。OLED素子14をさらに外気から隔
離して保護するために一つ以上のパッシベーション層を封止体24の上層に設けてもよい

【0019】
封止体24の上には、複数のOLED素子14を駆動するためのドライバICすなわち
回路素子28が取り付けられている。封止体24への回路素子28の取り付けには、好ま
しくは接着剤26が用いられる。接着剤としては、例えば熱硬化型接着剤または紫外線硬
化型接着剤が用いられ、好ましくは遮光性の高いものが用いられる。後述するように、回
路素子28は、複数のOLED素子14への給電のための配線と、これらのOLED素子
14への通電のオン・オフ切替を行う要素を内蔵する。回路素子28は、その上面に接続
端子30A,30B,32A,32B,32Cを有する。
【0020】
さらに封止体24の上には、配線基板27が取り付けられる。封止体24への配線基板
27の取り付けには、好ましくは接着剤25が用いられる。接着剤としては、例えば熱硬
化型接着剤または紫外線硬化型接着剤が用いられ、好ましくは遮光性が高く、封止体24
の熱膨張係数と配線基板27の熱膨張係数との間の熱膨張係数を持つものが用いられる。
遮光性が高い接着剤は、例えば接着剤にカーボンを練りこむことにより得られる。また、
ガラスの熱膨張係数とガラスエポキシの熱膨張係数との間の熱膨張係数を持つ接着剤は、
接着剤にガラスをフィラーとして充填することにより得られる。
【0021】
配線基板27は信号を伝える配線層と絶縁層とが交互に積み重ねられた多層基板である
。絶縁層は、例えばガラスエポキシまたはプラスチックにより形成されている。配線基板
27の上面の配線層には、OLED素子14を駆動するために、電源線20A,20B,
20Cや、回路素子28を制御するための制御回路および電源回路、外部からの信号を変
換するための回路等の要素が形成されている。電源線20A,20B,20Cは、回路素
子28およびOLED素子14に給電するためのものであり、例えば銅のような導電材料
から形成されている。配線基板27の下面の配線層は接地に用いられる。この配線層を一
面に広がる銅箔として放熱効果を高めてもよい。配線基板27の全ての配線層には上記の
要素および接地間の配線が形成されている。なお、配線基板27は、例えば4層または6
層であり、使用しない配線層を含んでいてもよい。
【0022】
電源線20AはOLED素子14および回路素子28に対する共通の低電位電源線であ
る。電源線20BはOLED素子14に対する高電位電源線である。電源線20Cは回路
素子28に対する高電位電源線である。これらの電源線20A,20B,20Cは、図示
しないフレキシブル基板を介して電源装置に接続される。
【0023】
回路素子28の接続端子30A,30Bは、金属製のボンディングワイヤ34A,34
Bを介して基板12上の接続端子18A,18Bにそれぞれ接続され、最終的にOLED
素子14の陰極および陽極にそれぞれ接続されている。接続端子32A,32B,32C
は、金属製のボンディングワイヤ36A,36B,36Cを介して電源線20A,20B
,20Cにそれぞれ接続されている。図示を略すが、回路素子28は他にも接続端子を備
え、ボンディングワイヤを介して配線基板27上の各要素に接続されている。
【0024】
図3は、各OLED素子14の詳細を示す断面図である。OLED素子14は、透明な
ITO(Indium Tin Oxide)製の陽極42上に成膜された正孔注入層46と、その上に
成膜された発光層48と、その上に成膜された陰極49を有する。正孔注入層46および
発光層48は、絶縁層40および隔壁44で画定された凹部内に形成されている。絶縁層
40の材料には例えばSiOがあり、隔壁44の材料には例えばポリイミドがある。
【0025】
陽極42は図3で示されていない導線を介して接続端子18Bに接続されており、詳細
には図3で示されていないが接続端子18Bの背後にある接続端子18Aに陰極49は導
線を介して接続されている。これらの導線は、図1に概略的に配線16として示されてい
る。この実施の形態の各OLED素子14の構成は上記の通りであるが、本発明に係るO
LED素子のバリエーションとしては、陰極と発光層の間に電子注入層を設けたタイプや
、陽極と透明基板の間に絶縁層を設けたタイプなど他の層を有するタイプであってもよい

【0026】
図4は、電気光学装置10の駆動系統を示すブロック図である。図4に示すように、上
述した回路素子28は、複数本、例えば128本のデータ線L0〜L127および選択回
路280を備える。回路素子28にはデータ信号D0〜D127の他、各種の制御信号C
TL、第1電源電位VICおよびグランド電位GNDが供給される。データ信号D0〜D
127は図示しないデータ制御回路からデータ線L0〜L127に与えられる。第1電源
電位VICは回路素子28に対する高電位電源線20Cから与えられ、グランド電位GN
DはOLED素子14および回路素子28に対する共通の低電位電源線20Aから与えら
れる。
【0027】
図4に示された画素ブロックB1〜B40の各々は、一つの単位時間に駆動される複数
個、例えば128個の画素回路Pの集合である。選択回路280には制御信号CTLとし
てクロック信号が供給され、選択回路280はクロック信号に従って、選択信号SEL1
〜SEL40を順次出力する。選択信号SEL1〜SEL40は、それぞれ画素ブロック
B1〜B40に入力され、対応する画素ブロック内の128個の画素回路Pに供給される
。各選択信号SEL1〜SEL40は、潜像書き込みの主走査期間の1/40の期間(選
択期間)アクティブとなる。
【0028】
選択信号SEL1〜SEL40によって第1〜第40画素ブロックB1〜B40が排他
的に順次選択される。このように主走査期間を複数の選択期間(書込期間)に分割して、
画素ブロックB1〜B40を時分割駆動するので5120個(128×40)の画素回路
Pのそれぞれに専用のデータ線を設ける必要がなく、データ線の本数を削減することがで
きる。すなわち128本のデータ線L0〜L127で5120個の画素回路Pを制御する
ことができる。第1〜第4画素ブロックB1〜B40の各々は、データ線L0〜L127
にそれぞれ対応する128個の画素回路Pを備える。これらの画素回路Pには第2電源電
位VELとグランド電位GNDが供給される。第2電源電位VELはOLED素子14に
対する高電位電源線20Bから与えられ、グランド電位GNDはOLED素子14および
回路素子28に対する共通の低電位電源線20Aから与えられる。そして、各選択期間に
おいてデータ線L0〜L127を介して供給されるデータ信号D0〜D127が画素回路
Pに取り込まれる。なお、この例のデータ信号D0〜D127はOLED素子の点灯・消
灯を指示する2値の信号である。
【0029】
図5は各画素回路Pの回路図である。各画素回路Pは、保持トランジスタ281、駆動
トランジスタ282およびOLED素子14を備える。図中、回路素子28に内蔵されて
いる部分を符号28で示している。これから明らかなように、保持トランジスタ281お
よび駆動トランジスタ282は回路素子28に内蔵されている。保持トランジスタ281
のゲートには選択回路280から選択信号SEL1〜SEL40のいずれかが供給され、
そのソースはデータ線L0〜L127のいずれかと接続されることによりデータ信号D0
〜D127のいずれかがソースに供給される。保持トランジスタ281のドレインと駆動
トランジスタ282のゲートは接続線によって接続されている。接続線には浮遊容量が付
随しており、この容量が保持容量として作用する。保持容量には選択期間において2値の
電圧が書き込まれ、次の選択期間まで書き込まれた電圧が保持される。従って、保持トラ
ンジスタを選択信号SEL1〜SEL40により選択した期間においてデータ信号D0〜
D127がOLED素子14の点灯を指示する信号である期間のみOLED素子14が発
光することになる。
【0030】
駆動トランジスタ282のドレインには、高電位電源線20Bからボンディングワイヤ
36Bおよび回路素子28の接続端子32Bを介して第2電源電位VELが供給される。
駆動トランジスタ282のソースは、回路素子28の接続端子30B、ボンディングワイ
ヤ34Bおよび基板12上の接続端子18Bを介してOLED素子14の陽極と接続され
る。駆動トランジスタ282は、保持容量に書き込まれた電圧(2値)に応じた駆動電流
をOLED素子14に供給する。OLED素子14の陰極には、低電位電源線20Aから
ボンディングワイヤ36A、回路素子28の接続端子32A、回路素子28の接続端子3
0A、ボンディングワイヤ34Aおよび基板12上の接続端子18Bを介してグランド電
位GNDが供給される。OLED素子14は駆動電流の大きさに応じた量の光を発光する

【0031】
以上のように、回路素子28には、どの画素ブロックを通電可能にするかを選択する選
択回路280と、選択された画素ブロック中のOLED素子14に通電するか否かを指令
する(OLED素子14への通電のオン・オフ切替を行う)画素回路P(より正確には保
持トランジスタ281および駆動トランジスタ282)を内蔵する。但し、選択回路28
0と同等の回路を回路素子28の外部に設けてもよいし、データ信号D0〜D127また
は各種の制御信号CTLを生成する制御回路を回路素子28の内部に設けてもよい。更に
画素回路PをOLED素子14と同一の基板上に設ける事も可能であり、これらのバリエ
ーションも本発明の範囲内にある。またこれらの回路素子28の構成要素は、一つの素子
すなわちICチップに設けてもよいし、複数の素子に配分してもよい。
【0032】
次に実施の形態の電気光学装置10を製造する手順を説明する。まず図6に示すように
、基板12上にOLED素子14、配線16および接続端子18A,18Bを形成する。
これらの形成方法は、公知のいずれの方法でもよく、その説明は省略する。
【0033】
次に図7に示すように、封止用の熱硬化型または紫外線硬化型の接着剤22を基板12
上にコートする。さらに図8に示すように、封止体24を接着剤22上に置いて基板12
に貼り付け、この後接着剤22を硬化させる。封止用の接着剤22は、図8に示すように
、基板12と封止体24の間のスペースからはみ出して封止体24の側端部を部分的に覆
う突出部22aを有してもよい。このような突出部22aを設けることにより、封止の効
果をさらに高めることが可能である。突出部22aを設けるには、基板12と封止体24
の間のスペースに配置されるだけの量よりも多い量の接着剤を基板12上にコートしてそ
のスペースから接着剤をはみ出させてもよいし、接着剤22が硬化した後にさらに接着剤
をその外側にコートしてもよい。
【0034】
次に図9に示すように、配線基板27の下面に熱硬化型または紫外線硬化型の接着剤2
5をコートする一方、回路素子28の下面に熱硬化型または紫外線硬化型の接着剤26を
コートする。これに先立ち、配線基板27の上面に、電源線20A、20B、20Cを含
む上記の要素を形成しておく。これらの形成方法は、公知のいずれの方法でもよく、その
説明は省略する。また、形成した電源線20A,20B,20Cを保護膜で保護してもよ
い。保護膜としては、例えばSiOの膜、SiNの膜、およびこれらの組み合わせがあ
る。
【0035】
次に図10に示すように、配線基板27および回路素子28を封止体24に貼り付け、
その後、接着剤25および26を硬化させる。この硬化の後に配線基板27の上面に電源
線20A、20B、20Cを形成するようにしてもよい。但し、次に述べる作業の前でな
くてはならない。
【0036】
次に図11に示すように、ワイヤボンディング法により、ボンディングワイヤ34A,
34B,36A,36B,36Cを取り付ける。これにより、接続端子30A,30Bは
接続端子18A,18Bにそれぞれ接続され、接続端子32A,32B,32Cは電源線
20A,20B,20Cにそれぞれ接続される。この後、回路素子28を覆うように樹脂
を盛って硬化させてもよい。この樹脂としては遮光性の高いものが好ましい。こうして、
電気光学装置10が完成する。なお、配線基板27および回路素子28の封止体24への
貼り付けを封止体24の基板12への貼り付けの前に行ってもよい。
【0037】
多数の自発光素子および回路に給電するための電源線は、大電流を流す必要があるため
、大きな断面積を有する。このような電源線を自発光素子が形成された基板に設ける場合
には、大きな面積の基板が必要になる。しかし、この実施の形態の配置によれば、電源線
20A,20B,20CはOLED素子14を封止する封止体24に重なるから、OLE
D素子14が形成された基板12の面積を小さくすることが可能である。従って、基板1
2を節約することができるとともに、この電気光学装置10を備えた装置全体の小型化に
寄与する。
【0038】
また、この実施の形態の配置によれば、OLED素子14を駆動する回路素子28が、
OLED素子14を封止する封止体24に取り付けられているから、OLED素子14が
形成された基板12の面積をより小さくすることが可能である。
【0039】
また、この実施の形態の配置によれば、回路素子28の接続端子30A,30B,32
A,32B,32Cおよび電源線20A、20B、20Cは基板12および封止体24か
ら離間している。一方、回路素子28の接続端子30A,30B,32A,32B,32
Cおよび電源線20A、20B、20Cはボンディングワイヤ36A,36B,36Cの
取り付け時に加熱される。加熱は、例えばレーザ光によるスポット加熱により行なわれる
。OLED素子14は熱に弱いから、回路素子28の接続端子30A,30B,32A,
32B,32Cおよび電源線20A、20B、20Cの熱がOLED素子14に伝わると
OLED素子14の破損または劣化を招く虞がある。従って、一般的な電気光学装置の製
造でワイヤボンディング法を採用する場合には製造工程が限定されることになる。しかし
、この配置によれば、回路素子28の接続端子30A,30B,32A,32B,32C
および電源線20A、20B、20Cの熱がOLED素子14に伝わり難いから、製造工
程の自由度を高くすることができる。
【0040】
回路素子28は半導体を用いて形成されているから、光を浴びると誤動作しうる。回路
素子28が浴びる光としては、OLED素子14から発せられて基板12で反射された光
が挙げられる。上述した実施の形態によれば、接着剤22および26として遮光性の高い
ものを用いることにより基板12と回路素子28間に遮光膜が形成されて回路素子28の
一部が覆われるから、回路素子28に到達する光量が減り、回路素子28が誤動作する確
率を低減することができる。また、上述した実施の形態において回路素子28を覆うよう
に遮光性の高い樹脂を盛って硬化させた場合にも、回路素子28の周囲に遮光膜が形成さ
れるから、回路素子28に到達する光量が減り、回路素子28が誤動作する確率を低減す
ることができる。以上より明らかなように、上述した実施の形態によれば、回路素子28
の一部または全部を遮光膜で覆うことにより、回路素子28が誤動作する確率を低減する
ことができる。
【0041】
なお、図示の形態では、OLED素子14、配線基板27および回路素子28を電気的
に接続する方法としてワイヤボンディング法を用いたが、他の方法を用いてもよい。他の
方法が電源線20A、20B、20Cの加熱を伴う方法であれば、OLED素子14が破
損または劣化する可能性を低減することができるという効果も維持される。また、接着剤
22、25および27の少なくとも1つを遮光性の高いものとしてもよい。また、遮光膜
の形成は、遮光性の高い金属膜を形成することにより行ってもよい。金属膜の形成は例え
ばスパッタリングにより行われる。
【0042】
また、図示の形態では、封止体24の一つの側端部が基板12の一つの側端部に面一に
揃えられているが、本発明に係る封止体と基板の配置のバリエーションとしては、一方の
部材が他方の部材から突き出していてもよい。また、図示の形態では、電源線20A,2
0B,20Cのすべてが配線基板27の上に形成されているが、本発明に係る基板と封止
体と配線基板の配置のバリエーションとして電源線20A,20B,20Cの少なくとも
1つを配線基板27の上に形成し、他を基板12および封止体24の少なくとも一方の上
に形成してもよい。この場合にも、電源線20A,20B,20Cの少なくとも1つが封
止体24に重なるから基板12の面積を小さくすることが可能であるし、電源線20A,
20B,20Cの少なくとも1つが電源基板27の上に形成されるからOLED素子14
が破壊されたり劣化したりする可能性を低減することができる。
【0043】
<画像形成装置>
上述したように、電気光学装置10は、電子写真方式を利用した画像形成装置における
像担持体に潜像を書き込むためのライン型の光ヘッドとして用いることが可能である。画
像形成装置の例としては、プリンタ、複写機の印刷部分およびファクシミリの印刷部分が
ある。
【0044】
図12は、電気光学装置10をライン型の光ヘッドとして用いた画像形成装置の一例を
示す縦断面図である。この画像形成装置は、ベルト中間転写体方式を利用したタンデム型
のフルカラー画像形成装置である。
【0045】
この画像形成装置では、同様な構成の4個の有機ELアレイ露光ヘッド10K,10C
,10M,10Yが、同様な構成である4個の感光体ドラム(像担持体)110K,11
0C,110M,110Yの露光位置にそれぞれ配置されている。有機ELアレイ露光ヘ
ッド10K,10C,10M,10Yは上述した電気光学装置10である。
【0046】
図12に示すように、この画像形成装置には、駆動ローラ121と従動ローラ122が
設けられており、これらのローラ121,122には無端の中間転写ベルト120が巻回
されて、矢印に示すようにローラ121,122の周囲を回転させられる。図示しないが
、中間転写ベルト120に張力を与えるテンションローラなどの張力付与手段を設けても
よい。
【0047】
この中間転写ベルト120の周囲には、互いに所定間隔をおいて4個の外周面に感光層
を有する感光体ドラム110K,110C,110M,110Yが配置される。添え字K
,C,M,Yはそれぞれ黒、シアン、マゼンタ、イエローの顕像を形成するために使用さ
れることを意味している。他の部材についても同様である。感光体ドラム110K,11
0C,110M,110Yは、中間転写ベルト120の駆動と同期して回転駆動される。
【0048】
各感光体ドラム110(K,C,M,Y)の周囲には、コロナ帯電器111(K,C,
M,Y)と、有機ELアレイ露光ヘッド10(K,C,M,Y)と、現像器114(K,
C,M,Y)が配置されている。コロナ帯電器111(K,C,M,Y)は、対応する感
光体ドラム110(K,C,M,Y)の外周面を一様に帯電させる。有機ELアレイ露光
ヘッド10(K,C,M,Y)は、感光体ドラムの帯電させられた外周面に静電潜像を書
き込む。各有機ELアレイ露光ヘッド10(K,C,M,Y)は、複数のOLED素子1
4の配列方向が感光体ドラム110(K,C,M,Y)の母線(主走査方向)に沿うよう
に設置される。静電潜像の書き込みは、上記の複数のOLED素子14により光を感光体
ドラムに照射することにより行う。現像器114(K,C,M,Y)は、静電潜像に現像
剤としてのトナーを付着させることにより感光体ドラムに顕像すなわち可視像を形成する

【0049】
このような4色の単色顕像形成ステーションにより形成された黒、シアン、マゼンタ、
イエローの各顕像は、中間転写ベルト120上に順次一次転写されることにより、中間転
写ベルト120上で重ね合わされて、この結果フルカラーの顕像が得られる。中間転写ベ
ルト120の内側には、4つの一次転写コロトロン(転写器)112(K,C,M,Y)
が配置されている。一次転写コロトロン112(K,C,M,Y)は、感光体ドラム11
0(K,C,M,Y)の近傍にそれぞれ配置されており、感光体ドラム110(K,C,
M,Y)から顕像を静電的に吸引することにより、感光体ドラムと一次転写コロトロンの
間を通過する中間転写ベルト120に顕像を転写する。
【0050】
最終的に画像を形成する対象としてのシート102は、ピックアップローラ103によ
って、給紙カセット101から1枚ずつ給送されて、駆動ローラ121に接した中間転写
ベルト120と二次転写ローラ126の間のニップに送られる。中間転写ベルト120上
のフルカラーの顕像は、二次転写ローラ126によってシート102の片面に一括して二
次転写され、定着部である定着ローラ対127を通ることでシート102上に定着される
。この後、シート102は、排紙ローラ対128によって、装置上部に形成された排紙カ
セット上へ排出される。
【0051】
図12の画像形成装置は、書き込み手段として有機ELアレイを有する電気光学装置1
0を用いているので、レーザ走査光学系を用いた場合よりも、装置の小型化を図ることが
できる。また、上述した通り電気光学装置10は従来よりも小型化することができるので
、感光体ドラム110K,110C,110M,110Yに近い位置に配置することが可
能であり、画像形成装置もより小型化することが可能である。
【0052】
次に、本発明に係る画像形成装置の他の実施の形態について説明する。
図13は、電気光学装置10をライン型の光ヘッドとして用いた他の画像形成装置の縦
断面図である。この画像形成装置は、ベルト中間転写体方式を利用したロータリ現像式の
フルカラー画像形成装置である。図13に示す画像形成装置において、感光体ドラム(像
担持体)165の周囲には、コロナ帯電器168、ロータリ式の現像ユニット161、有
機ELアレイ露光ヘッド167、中間転写ベルト169が設けられている。
【0053】
コロナ帯電器168は、感光体ドラム165の外周面を一様に帯電させる。有機ELア
レイ露光ヘッド167は、感光体ドラム165の帯電させられた外周面に静電潜像を書き
込む。有機ELアレイ露光ヘッド167は、上述した電気光学装置10であり、複数のO
LED素子14の配列方向が感光体ドラム165の母線(主走査方向)に沿うように設置
される。静電潜像の書き込みは、上記の複数のOLED素子14により光を感光体ドラム
に照射することにより行う。
【0054】
現像ユニット161は、4つの現像器163Y,163C,163M,163Kが90
°の角間隔をおいて配置されたドラムであり、軸161aを中心にして反時計回りに回転
可能である。現像器163Y,163C,163M,163Kは、それぞれイエロー、シ
アン、マゼンタ、黒のトナーを感光体ドラム165に供給して、静電潜像に現像剤として
のトナーを付着させることにより感光体ドラム165に顕像すなわち可視像を形成する。
【0055】
無端の中間転写ベルト169は、駆動ローラ170a、従動ローラ170b、一次転写
ローラ166およびテンションローラに巻回されて、これらのローラの周囲を矢印に示す
向きに回転させられる。一次転写ローラ166は、感光体ドラム165から顕像を静電的
に吸引することにより、感光体ドラムと一次転写ローラ166の間を通過する中間転写ベ
ルト169に顕像を転写する。
【0056】
具体的には、感光体ドラム165の最初の1回転で、露光ヘッド167によりイエロー
(Y)像のための静電潜像が書き込まれて現像器163Yにより同色の顕像が形成され、
さらに中間転写ベルト169に転写される。また、次の1回転で、露光ヘッド167によ
りシアン(C)像のための静電潜像が書き込まれて現像器163Cにより同色の顕像が形
成され、イエローの顕像に重なり合うように中間転写ベルト169に転写される。そして
、このようにして感光体ドラム9が4回転する間に、イエロー、シアン、マゼンタ、黒の
顕像が中間転写ベルト169に順次重ね合わせられ、この結果フルカラーの顕像が転写ベ
ルト169上に形成される。最終的に画像を形成する対象としてのシートの両面に画像を
形成する場合には、中間転写ベルト169に表面と裏面の同色の顕像を転写し、次に中間
転写ベルト169に表面と裏面の次の色の顕像を転写する形式で、フルカラーの顕像を中
間転写ベルト169上で得る。
【0057】
画像形成装置には、シートが通過させられるシート搬送路174が設けられている。シ
ートは、給紙カセット178から、ピックアップローラ179によって1枚ずつ取り出さ
れ、搬送ローラによってシート搬送路174を進行させられ、駆動ローラ170aに接し
た中間転写ベルト169と二次転写ローラ171の間のニップを通過する。二次転写ロー
ラ171は、中間転写ベルト169からフルカラーの顕像を一括して静電的に吸引するこ
とにより、シートの片面に顕像を転写する。二次転写ローラ171は、図示しないクラッ
チにより中間転写ベルト169に接近および離間させられるようになっている。そして、
シートにフルカラーの顕像を転写する時に二次転写ローラ171は中間転写ベルト169
に当接させられ、中間転写ベルト169に顕像を重ねている間は二次転写ローラ171か
ら離される。
【0058】
上記のようにして画像が転写されたシートは定着器172に搬送され、定着器172の
加熱ローラ172aと加圧ローラ172bの間を通過させられることにより、シート上の
顕像が定着する。定着処理後のシートは、排紙ローラ対176に引き込まれて矢印Fの向
きに進行する。両面印刷の場合には、シートの大部分が排紙ローラ対176を通過した後
、排紙ローラ対176が逆方向に回転させられ、矢印Gで示すように両面印刷用搬送路1
75に導入される。そして、二次転写ローラ171により顕像がシートの他面に転写され
、再度定着器172で定着処理が行われた後、排紙ローラ対176でシートが排出される

【0059】
図13の画像形成装置は、書き込み手段として有機ELアレイを有する露光ヘッド16
7(電気光学装置10)を用いているので、レーザ走査光学系を用いた場合よりも、装置
の小型化を図ることができる。また、上述した通り電気光学装置10は従来よりも小型化
することができるので、感光体ドラム165に近い位置に配置することが可能であり、画
像形成装置もより小型化することが可能である。
【0060】
以上、電気光学装置10を応用可能な画像形成装置を例示したが、他の電子写真方式の
画像形成装置にも電気光学装置10を応用することが可能であり、そのような画像形成装
置は本発明の範囲内にある。例えば、中間転写ベルトを使用せずに感光体ドラムから直接
シートに顕像を転写するタイプの画像形成装置や、モノクロの画像を形成する画像形成装
置にも電気光学装置10を応用することが可能である。
【0061】
<画像読み取り装置>
また、電気光学装置10は、画像読み取り装置における読み取り対象に光を照射するた
めのライン型の光ヘッドとして用いることが可能である。画像読み取り装置の例としては
、スキャナ、複写機の読み取り部分、ファクシミリの読み取り部分、バーコードリーダお
よび、例えばQRコード(登録商標)のような二次元画像コードを読む二次元画像コード
リーダがある。
【0062】
図14は、電気光学装置10をライン型の光ヘッドとして用いた画像読み取り装置の一
例を示す縦断面図である。この画像読み取り装置のキャビネット201の上部には、平板
状のプラテンガラス202が設けられており、プラテンガラス202には原稿203がそ
の画像面を下方に向けて載置される。そして、図示しないプラテンカバーが原稿203を
プラテンガラス202に向けて押さえる。
【0063】
キャビネット201の内部には、高速キャリッジ204と低速キャリッジ205が横方
向に移動可能に配置されている。高速キャリッジ204には原稿203を照射する有機E
Lアレイ露光ヘッド206と反射鏡207が搭載されており、低速キャリッジ205には
二つの反射鏡208,209が搭載されている。これらの有機ELアレイ露光ヘッド20
6および反射鏡207,208,209は図14の紙面垂直方向(主走査方向)に延びて
いる。また、有機ELアレイ露光ヘッド206は、複数のOLED素子14の配列方向が
主走査方向に沿うように設置される。
【0064】
また、キャビネット201の内部の固定位置には、原稿読み取り器210が配置されて
いる。この原稿読み取り器210は、結像レンズ212と、多数の感光画素(電荷結合素
子)から構成されるラインセンサ(受光装置)213を備える。ラインセンサ213は図
14の紙面垂直方向(主走査方向)に延びており、複数の感光画素の配列方向が主走査方
向に沿うように設置される。
【0065】
有機ELアレイ露光ヘッド206から発した光は、プラテンガラス202を透過して原
稿203の下面で反射する。原稿203からの反射光は、プラテンガラス202を透過し
、反射鏡207〜209で反射した後、結像レンズ212によりラインセンサ213で結
像する。高速キャリッジ204は横方向に移動して、原稿203の全面が有機ELアレイ
露光ヘッド206で照射されるようにし、低速キャリッジ205は高速キャリッジ204
の半分の速度で移動して、原稿203からラインセンサ213に到る反射光路の長さを一
定に維持する。
【0066】
以上のように電気光学装置10は、画像読み取り装置の照明装置である有機ELアレイ
露光ヘッド206として使用される。但し、この種の照明装置では、原稿の幅に相当する
範囲にあるOLED素子14のすべてが同時に長期間継続的に発光することが好ましい。
従って、図4および図5の駆動系統においては、画素ブロックB1〜B40を時分割駆動
するのではなく、原稿の幅に相当する範囲にある画素ブロックに、少なくとも原稿の長さ
に相当する期間継続的に選択信号を同時に与えるとよい。さらに、データ信号D0〜D1
27のすべてをその期間同時にオンするとよい。あるいは、データ信号D0〜D127を
伝達するデータ線L0〜L127と保持トランジスタ281をなくしてもよい。
【0067】
以上、電気光学装置10を応用可能な画像読み取り装置を例示したが、他の画像読み取
り置にも電気光学装置10を応用することが可能であり、そのような画像形成装置は本発
明の範囲内にある。例えば、受光装置が照明装置としての電気光学装置10と共に移動し
てもよいし、受光装置と電気光学装置10が共に固定されて原稿または読み取り対象が移
動して読み取られるようにしてもよい。
【0068】
<他の応用>
本発明に係る電気光学装置は、さらに各種の露光装置、照明装置および画像表示装置に
応用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の実施の形態に係る電気光学装置を示す断面図である。
【図2】図1に示した電気光学装置の部分平面図である。
【図3】上記電気光学装置内のOLED素子の詳細を示す断面図である。
【図4】上記電気光学装置の駆動系統を示すブロック図である。
【図5】図4の駆動系統内の各画素回路の回路図である。
【図6】図1に示した電気光学装置を製造する手順の最初の工程を示す図である。
【図7】図6の次の工程を示す図である。
【図8】図7の次の工程を示す図である。
【図9】図8の次の工程を示す図である。
【図10】図9の次の工程を示す図である。
【図11】図10の次の工程を示す図である。
【図12】図1に示した電気光学装置を用いた画像形成装置の一例を示す縦断面図である。
【図13】図1に示した電気光学装置を用いた画像形成装置の他の例を示す縦断面図である。
【図14】図1に示した電気光学装置を用いた画像読み取り装置の一例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0070】
10…電気光学装置、12…基板、14…OLED素子(自発光素子)、20A…低電
位電源線、20B…高電位電源線、20C…高電位電源線、22,25,26…接着剤(
遮光膜)、24…封止体、27…配線基板、28…回路素子、L0〜L127…データ線
、280…選択回路、10K,10C,10M,10Y,167,206…有機ELアレ
イ露光ヘッド(電気光学装置)、110K,110C,110M,110Y,165…感
光体ドラム(像担持体)、111,168…コロナ帯電器、114…現像器、112…一
次転写コロトロン(転写器)、120,169…中間転写ベルト、161…現像ユニット
、163Y,163C,163M,163K…現像器、166…一次転写ローラ(転写器
)、203…原稿、210…原稿読み取り器、213…ラインセンサ(受光装置)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
上記基板に形成された複数の自発光素子と、
上記基板と協働して上記自発光素子を封止するように上記基板に取り付けられた封止体
と、
上記自発光素子を駆動または制御するための回路と、
上記封止体に取り付けられた配線基板と、
上記配線基板に設けられており少なくとも上記回路および上記自発光素子の一方に給電
するための電源線とを備えた電気光学装置。
【請求項2】
上記回路は上記封止体に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の電気光
学装置。
【請求項3】
上記電源線は上記基板および上記封止体から離間していることを特徴とする請求項1ま
たは請求項2に記載の電気光学装置。
【請求項4】
上記回路は半導体を用いて形成されており、
上記回路の一部または全部は遮光膜で覆われていることを特徴とする請求項1から請求
項3のいずれかに記載の電気光学装置。
【請求項5】
像担持体と、
上記像担持体を帯電する帯電器と、
複数の上記自発光素子が配列され、上記像担持体の帯電された面に複数の上記自発光素
子により光を照射して潜像を形成する請求項1から請求項4のいずれかに記載の電気光学
装置と、
上記潜像にトナーを付着させることにより上記像担持体に顕像を形成する現像器と、
上記像担持体から上記顕像を他の物体に転写する転写器とを備える画像形成装置。
【請求項6】
複数の上記自発光素子が配列された請求項1から請求項4のいずれかに記載の電気光学
装置と、
上記自発光素子から発して読み取り対象で反射した光を電気信号に変換する受光装置と
を備える画像読み取り装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2006−196488(P2006−196488A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−3431(P2005−3431)
【出願日】平成17年1月11日(2005.1.11)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】