説明

電気機械の冷却のための装置

【課題】特に風車発電機における電気機械のための改良された冷却装置を提供する。
【解決手段】本発明は、電気機械の冷却のための装置に関する。電気機械(11)は、ステータ装置(20)と、ロータ装置とを有している。ステータ装置(20)は支持構造体(23)の外面に取り付けられている。ステータ装置と前記支持構造体(23)との間に少なくとも1つの冷却チャネル(50,54)が配置されており、冷却チャネル(50,54)がステータ装置(20)と支持構造体(23)との間で押圧されるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機械の冷却のための装置に関する。好適な構成において、本発明は、風車における発電機の冷却に関する。
【背景技術】
【0002】
電気機械は、機械の作動中に生じた熱を放散するために冷却を必要とする。熱は、オーム抵抗、鉄ヒステリシス等によって発生される。
【0003】
機械の内部から表面への熱伝導によって小型の電気機械を冷却することが可能である。これは、電力定格及び発熱に対する比較的小さな表面を有する大型の機械の場合は不可能である。
【0004】
機械が室内(乾燥した雰囲気)に設置されている場合、ハウジングなしで機械を運転することができる。機械の冷却は、機械に周囲空気を循環させることによって達成される。
【0005】
電気機械が過酷な条件に設置される場合、例えば発電機が洋上風車において使用される場合、電気機械は完全に包囲される必要がある。塩分のある周囲空気が機械の中を循環させられてはならない。この特定の状況のために、冷却のための専用のシステムが必要とされる。
【0006】
1つの極めて一般的な冷却法は、冷却媒体が熱交換器によって低温に保たれながら、電気機械内に空気又は別の気体媒体を循環させることである。風車発電機のような大型電気機械のための冷却システムは、空気冷却が使用される場合、大きくかつ高価になる。
【0007】
液体冷却システムが使用されると、より費用対効果の高い設計が得られる。しかしながら、液体冷却システムを頑丈で効率的な設計に構成することが困難である。その理由は、熱が発生される領域の近傍において発電機に多数の冷却チャネルが一体化される又は取りつられる必要があるからである。
【0008】
欧州特許出願公開第08018802号明細書は、発電機のための冷却装置を示している。発電機は、多数の積層薄板を含むステータを有している。積層薄板は、第1の側に多数のステータコイルを支持しており、ステータコイルは発電機のロータと相互作用する。第1の側は、ステータとロータとの間の空隙と向き合っている。積層薄板を固定するために使用される固定装置が設けられている。固定装置は積層薄板の第2の側に配置されており、第2の側は第1の側と反対である。上述のように、熱はステータコイルの近傍及び積層薄板内で発生される。熱を伝達するために、固定装置は、冷却液のための管として使用されるように設計されている。したがって、発生した熱はステータコイルの金属巻線及び積層薄板から冷却媒体へ熱伝導によって伝達される。
【0009】
この装置は、積層薄板と、冷却のために使用される管との間の良好な熱接触を保証することが極めて困難であるという欠点を有する。
【0010】
積層薄板と冷却チャネルとの間の熱膨張は、積層薄板と冷却チャネルとの間の小さな空隙につながる恐れがあり、これにより、熱伝導は不都合な影響を受ける。
【0011】
米国特許出願公開第2007024132号明細書には、風車の発電機が記載されている。発電機は、コアと複数のステータ巻線とを備えたステータを有している。巻線は、発電機の長手方向軸線の周囲に周方向に間隔を置いて取り付けられている。
【0012】
ロータは、発電機の長手方向軸線を中心に回転する。ロータは、ロータに結合された複数の磁気素子を有している。磁気素子は、ステータ巻線に関連して働き、ステータ巻線における磁界によって電力を発生する。
【0013】
発生した熱を放散するためにステータ及びロータと熱的に関係したヒートパイプアセンブリが設けられている。冷却管をステータの内部、特に製造工程において配置することは極めて困難である。
【0014】
修理時に冷却装置を取り扱うことはさらに一層困難である。さらに、冷却チャネルをステータの内部に配置し、それと同時に、確実で有効な熱接触を保証することは困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】欧州特許出願公開第08018802号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2007024132号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
したがって、本発明の課題は、特に風車発電機における電気機械のための改良された冷却装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記課題は請求項1の特徴によって解決される。本発明の有利な構成は従属請求項に記載されている。
【0018】
本発明による冷却装置は、ステータ装置及びロータ装置を有している。
【0019】
ステータ装置は支持構造体の外面に取り付けられている。少なくとも1つの冷却チャネルは、冷却チャネルがステータ装置と支持構造体との間において押圧されるように、ステータ装置と支持構造体との間に配置されている。
【0020】
好適には、ステータ装置及びロータ装置は、いわゆる"外ロータ−内ステータ"装置を形成している。この場合、ステータ装置はロータ装置によって包囲されており、ロータ装置はステータ装置の長手方向軸線を中心に回転する。
【0021】
ステータ装置は、支持構造体の外面に半径方向に取り付けられている。
【0022】
好適には、支持構造体は、剛性の結合を介して発電機シャフトに固定されている。
【0023】
ステータの冷却のための媒体を循環させるために、少なくとも1つの冷却チャネルが配置されている。
【0024】
冷却チャネルは、極めて有効な熱接触を得るために、冷却チャネルがステータ装置に対して押圧されるようにステータ装置と支持構造体との間に配置されている。
【0025】
有効な熱結合により、ステータ装置から冷却チャネルへの熱の有効な放散が行われる。
【0026】
冷却チャネルがステータ装置に対して押圧されていることにより、冷却チャネルとステータ装置との間の空気のポケットが最小限に抑制されるか又は回避される。
【0027】
本発明によれば、上述の既に確立された技術を考慮して、冷却チャネルをステータ装置に一体化することはもはや必要ではない。したがって、ステータ装置の複雑さが低く保たれる。
【0028】
好適には、電気機械は発電機、特に風車のための発電機である。好適には、発電機は、4〜5mの典型的な直径を有するいわゆる"直接駆動発電機"である。
【0029】
好適には、ステータ装置は、セグメント化された構造を有しているので、ステータ装置は、ステータを形成する複数のステータセグメントを有している。
【0030】
好適には、電気機械のステータ装置は円筒状である。
【0031】
セグメント化されたステータ装置は、電気機械からの1つのステータセグメントの分解を可能にする。これにより、冷却チャネルが分解されたステータセグメントの下方に配置されているので、冷却チャネルへのアクセスが極めて容易に可能である。これは、修理のために極めて有利である。
【0032】
好適には、各ステータセグメントは、専用のステータセグメントを冷却するように設計された少なくとも1つの冷却チャネルを有している。好適には、冷却チャネルは、割り当てられた伝熱ユニットと直接に結合されているので、冷却チャネルの全長が減じられる。
【0033】
これは、電気機械全体を分解する必要なく冷却チャネルの1つの区分の修理及び交換を可能にする。これは、風車、特に洋上風車にとって極めて重要である。なぜならば、そこでのあらゆる作業は、時間がかかり、困難であり、また高価であるからである。
【0034】
本発明により、クレーンのような別の外部ツールを必要とせずに、ナセル内の冷却チャネルの部品の修理及び交換が可能となる。
【0035】
ステータ装置と支持構造体との間の接触領域若しくは体積は、好適には熱伝導性材料で充填されている。
【0036】
この材料は、例えば熱伝導特性を有する熱ペースト若しくは樹脂であってよい。これにより、支持構造体とステータ装置との間の有効な熱結合が得られる。
【0037】
好適には、支持構造体は、比較的高い熱容量を有する材料、例えば鋼又は銅から形成されているべきである。体積内若しくは接触領域において充填材料を使用することにより、発電機の温度を所定の低いレベルに保つことが容易である。
【0038】
好適には、冷却チャネルは冷却管として設計されている。これにより、多くの異なる寸法及び材料で用いられる標準的な構成部材を使用することができる。
【0039】
好適には、冷却チャネルは、冷却媒体とステータとの間の有効な伝熱を提供するために、銅のような金属から形成されているべきである。
【0040】
プラスチック等から形成された可撓性の管を使用することもできる。プラスチックの管は、手作業で容易に成形及び設置することができるので、計画された製造工程も単純化される。さらに、プラスチック管の重量はかなり小さく、その可撓性は、修理のためのスペースが限られている風車における発電機のための優れた技術的ソリューションに貢献する。
【0041】
好適には、冷却チャネルは、矩形の横断面を有しており、矩形横断面の長い方の側がステータ装置に接触している。つまり、より大きな接触面と、より優れた熱結合とが得られる。
【0042】
好適には、多数の冷却チャネルが互いに平行に整列させられているので、冷却チャネルは、発電機の長手方向軸線に対して軸方向に発電機を貫通している。これは、冷却構造とステータ装置との間の、冷却のための接触領域を拡大する。
【0043】
好適には、第1の冷却チャネルは、発電機の第1の端部における冷却媒体のための入口を有しており、第1の冷却チャネルは、発電機の第2の端部における冷却媒体のための出口を有する。発電機の第1の端部は、発電機の長手方向軸線に関して発電機の第2の端部とは反対に位置している。
【0044】
第1の冷却チャネルの出口は、第1の冷却チャネルに対して平行な第2の冷却チャネルの入口に隣接して配置されている。この構造は、対応して反復されている。
【0045】
つまり、冷却媒体がステータの両端部の間で交換されるので、発電機の均一な冷却が達成される。つまり、発電機の一方の端部が他方の端部よりも高温であることが回避される。
【0046】
本発明を、幾つかの図面を参照しながらより詳細に説明する。示された図面は例であり、本発明の範囲を限定しない。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の基礎として使用される風車の部分を示す図である。
【図2】本発明による冷却装置を有する発電機を示す断面図である。
【図3】本発明に従って冷却される、発電機の部分を示す図である。
【図4】本発明に従って冷却される、発電機の部分を示す図である。
【図5】本発明に従って冷却される発電機の部分の別の構成を示す図である。
【図6】本発明に従って冷却される発電機の部分の別の構成を示す図である。
【図7】本発明による冷却装置に関する様々な結合形式を示す図である。
【図8】本発明による冷却装置に関する様々な結合形式を示す図である。
【図9】本発明による冷却装置に関する様々な結合形式を示す図である。
【図10】本発明による冷却装置に関する様々な結合形式を示す図である。
【図11】本発明による冷却装置に関する様々な結合形式を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
図1は、本発明による装置の基礎として使用される風車の主要な部分を示している。
【0049】
風車は、ハブ4と、発電機11と、負荷/ベアリング区分12と、制御ユニット13と、冷却ユニット14と、端部キャップ15とを有している。
【0050】
ハブ4は、風車のロータ羽根を支持するために使用される。負荷/ベアリング区分12はタワー2に結合されており、タワーはここでは詳細に示されていない。
【0051】
図2は、図1に関連して、本発明の冷却装置を有する発電機11の断面図を示している。
【0052】
発電機11は、シャフト21と、外側ロータ22と、内側ステータとを有している。内側ステータは、内側ステータ装置20を有している。外側ロータ22は、回転軸線Aを中心に回転する。
【0053】
シャフト21は、主に、2つの別個の部分、すなわちベアリング40を介して結合された定置の外側部分21Aと、回転する内側部分21Bとを有している。シャフト21の内側の回転部分21Bはハブ4の羽根によって駆動されるので、この回転部分21Bは回転軸線Aを中心に回転する。
【0054】
シャフト21の回転部分21Bには、第1のロータ端板41が図2の左側において、第2のロータ端板42が図2の右側において、緊密に固定されている。両ロータ端板41,42は外側ロータ22に結合されている。これにより、ステータ装置のケーシングが構成されている。
【0055】
第2のロータ端板42は、シャフト21の固定された定置部分21Aへの緩い結合を提供するベアリング40に取り付けられている。第1及び第2のロータ端板41,42が、外側ロータ22と相俟って、ステータ装置のケーシングを形成している。
【0056】
ステータ装置20は、ここでは、多数の積層薄板LPを有する1つのステータセグメントSSによって示されている。ステータ装置20は1つの巻線43を示している。巻線43は多数のスロットによって支持されている。スロットは積層薄板LPによって提供されている。
【0057】
外側ロータ22とステータ装置20との間には空隙44が設けられている。
【0058】
管状の円筒体が支持構造体23として使用されている。支持構造体23は、ステータ装置20を支持するために提供されている。
【0059】
発電機11全体に関して、支持構造体23は、発電機11の全ての必要なステータセグメントSSを組み立てかつ支持している。
【0060】
好適には、支持構造体23は、ステータセグメントSSの積層薄板LPの長さとほぼ同じ長さを有している。
【0061】
ステータ装置20の一部としてのステータセグメントSSは、支持構造体23の外面45に固定されている。
【0062】
支持構造体23の内面46において、2つの端板24,25が、端板24,25の円形の周面30に取り付けられている。
【0063】
端板24,25は、内周面32を介して、シャフト21の定置の外側部分21Aの外面47にも取り付けられている。
【0064】
シャフト21は、発電機11の中心に設けられており、回転軸線Aを中心に周方向に回転する。
【0065】
この構成において、端板24,25は、シャフト21の定置の外側部分21Aに固定されているので、端板は回転しない。端板24,25自体は、ディスク状であり、小さな高さと大きな外側半径とを有している。
【0066】
2000mmの空隙半径と、200mmの積層薄板高さとを備える発電機11のための値の例は、所要の剛性に達するために、各端板24,25のために300mm以上の高さである。
【0067】
支持構造体23とステータ装置20との間に、少なくとも1つの冷却チャネル50が配置されている。冷却管50は、ステータから熱を放散するための冷却媒体を循環させるために使用される。
【0068】
冷却チャネル50は、ステータ装置20と支持構造体23との間に、冷却チャネル50がステータ装置20によって支持構造体23に対して押圧され(及び/又は支持構造体23によってステータ装置20に押圧され)、これにより、冷却チャネル50と支持構造体23との間の極めて有効な熱接触を達成するように、配置されている。
【0069】
図3及び図4は、本発明の装置によって冷却される発電機11の部分を示している。
【0070】
図3は、図1及び図2に関連して、発電機アセンブリの一部を示している。ステータ装置20はここではセグメントとして示されている。このセグメント化されたステータ装置は、上述の利点を有する。
【0071】
ステータ装置20のセグメントは、図2に関連して、ステータコイルの巻線43を支持するために使用される、積層薄板LPの多数のスロットを有している。
【0072】
ステータ装置20のセグメントは支持構造体23によって支持されている。冷却チャネル50と、多数の横方向変位ロッド52とが、ステータ装置20のセグメントと支持構造体23との間に配置されている。
【0073】
好適には、冷却チャネル50は、変位ロッド52の直径若しくは高さよりも僅かに大きな直径を有している。直径の差は約0.5mmであるべきである。
【0074】
これにより、ステータ装置20のセグメントが支持構造体23に向かって固定された時に、冷却チャネル50が圧潰される。これにより、効果的な熱接触が達成され、構成部材20,23の間のエアポケットが減じられるか又は不在になる。
【0075】
冷却チャネル50は、ステータ装置20が支持構造体23の外面45に締め付けられた時に僅かに変形させられる。
【0076】
図4は、図3の構成を分解図で示している。
【0077】
図5及び図6は、本発明による装置によって冷却される発電機の部分を別の構成で示している。
【0078】
図5及び図6を参照すると、冷却チャネル54は、この好適な構成においては矩形の横断面を有している。
【0079】
冷却チャネル54の横断面の長い方の側がステータ装置20及び/又は支持構造体23の外面45に押し付けられている。
【0080】
図5及び図6を参照すると、これは、部材同士の接触面を拡大する。
【0081】
ステータ装置20のセグメントは支持構造体23によって支持されている。冷却チャネル54と、多数の横方向変位ロッド52とは、ステータ装置20のセグメントと支持構造体23との間に配置されている。
【0082】
図6は、図5の構成を分解図で示している。
【0083】
図7から図11までは、本発明による冷却装置の様々な接触形式を示している。
【0084】
図7は、図5及び図6に関して、本発明の好適な構成を示している。
【0085】
冷却チャネル54は、この冷却チャネル54がステータ装置20によって支持構造体23に対して及び/又は支持構造体によってステータ装置20に対して押圧されるように、ステータ装置20と支持構造体23の外面45との間に配置されており、この場合、ステータ装置20は積層薄板LPを有している。
【0086】
変位ロッド52は、ステータ装置20と支持構造体23との間にギャップを形成している。
【0087】
ステータ装置20を支持構造体23に固定するためにねじ山付きボルトが使用される。変位ロッド52はステータ装置20の積層薄板に溶接されている。
【0088】
図8は、冷却チャネル54がボルト56によってステータ装置20に対して押圧されており、ボルト56が支持構造体23を貫通している本発明の構成を示している。
【0089】
これは、必要であれば発電機からの冷却チャネル54の解放を許容し、これにより、冷却チャネル54は修理又は交換のために引き出される。
【0090】
図9は、冷却チャネル54がばね56によってステータ装置20に対して押圧されている本発明の構成を示している。ばねは、支持構造体23の外面とステータ装置20との間に配置されている。
【0091】
これは、必要であれば発電機からの冷却チャネル54の解放を許容し、これにより、冷却チャネル54は修理又は交換のために引き出される。
【0092】
図10は、冷却チャネル50がステータ装置20の溝58に取り付けられるように構成された本発明の構成を示している。
【0093】
ステータ装置20が支持構造体23に固定された時に冷却管50が変形させられるように、溝58の半径は冷却管50の半径よりも大きい。
【0094】
図11は、冷却チャネル50がステータ装置20の溝58に配置されている本発明の構成を示しており、これにより、効果的な熱結合が得られる。
【符号の説明】
【0095】
4 ハブ、 11 発電機、 12 負荷/ベアリング区分、 13 制御ユニット、 14 冷却ユニット、 15 端部キャップ、 20 内側のステータ装置、 21 シャフト、 21A 定置の外側部分、 21B 回転する内側部分、 22 外側のロータ、 23 支持構造体、 24,25 端板、 32 内周面、 40 ベアリング、 41 第1のロータ端板、 42 第2のロータ端板、 43 巻線、 44 空隙、 45 外面、 46 内面、 50 冷却チャネル、 52 変位ロッド、 54 冷却チャネル、 56 ボルト、 58 溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気機械の冷却のための装置であって、
電気機械が(11)が、ステータ装置(20)と、ロータ装置とを有しており、
前記ステータ装置(20)が支持構造体(23)の外面に取り付けられている形式のものにおいて、
前記ステータ装置(20)と前記支持構造体(23)との間に少なくとも1つの冷却チャネル(50,54)が配置されており、該冷却チャネル(50,54)がステータ装置(20)と支持構造体(23)との間で押圧されるようになっていることを特徴とする、電気機械の冷却のための装置。
【請求項2】
前記ステータ装置(20)が、閉鎖された若しくは連続する環状のステータを形成するように前記支持構造体(23)の外面に配置されている、請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記ステータ装置(20)が、多数の積層薄板を有しており、
該積層薄板が、ステータ巻線を支持するためのスロットを有している、請求項1又は2記載の装置。
【請求項4】
多数の変位ロッドが、構造的な目的のためにステータ装置(20)と結合されており、
前記変位ロッドが、ステータ装置(20)と支持構造体(23)とを結合するように設計された手段を有する、請求項1から3までのいずれか1項記載の装置。
【請求項5】
前記冷却チャネル(50,54)が変位ロッドに隣接して配置されており、これにより、変位ロッドの手段が結合のために使用された時に、冷却チャネル(50,54)がステータ装置(20)と支持構造体(23)との間で押圧されるようになっている、請求項4記載の装置。
【請求項6】
冷却チャネル(50,54)とステータ装置(20)との間の接触領域が熱伝導性材料で充填されており、及び/又は、
冷却チャネル(50,54)と支持構造体(23)との間の接触領域が、熱伝導性材料で充填されており、及び/又は、
冷却チャネル(50,54)とステータ装置(20)との間の体積が、熱伝導性材料で充填されており、前記熱伝導性材料が冷却チャネル(50,54)を包囲している、請求項1から5までのいずれか1項記載の装置。
【請求項7】
前記熱伝導性材料が、熱伝導特性を有する熱ペースト又は樹脂である、請求項6記載の装置。
【請求項8】
変位ロッドの直径若しくは高さが、ステータ装置(20)と支持構造体(23)との間の距離を規定し、
この距離が、冷却チャネル(50,54)の横断面寸法よりも小さく、
これにより、ステータ装置(20)と支持構造体(23)との間において冷却チャネル(50,54)を押圧するようになっている、請求項4から7までのいずれか1項記載の装置。
【請求項9】
隣接する面の間の熱接触を高めるために、ステータ装置(20)が支持構造体(23)と結合されている間、冷却チャネルが変形させられる、請求項1から8までのいずれか1項記載の装置。
【請求項10】
前記冷却チャネルが、該冷却チャネルと支持構造体との間に配置されたばねエレメントによってステータ装置に対して押圧されている、請求項1から9までのいずれか1項記載の装置。
【請求項11】
多数の冷却チャネルが互いに平行に整列させられており、前記冷却チャネルが、電気機械の長手方向軸線に沿って電気機械を貫通している、請求項1から10までのいずれか1項記載の装置。
【請求項12】
第1の冷却チャネルが、発電機の第1の端部に冷却媒体のための入口を有しており、
第1の冷却チャネルが、発電機の第2の端部に冷却媒体のための出口を有しており、
発電機の第1の端部が、発電機の長手方向軸線に関して発電機の第2の端部と反対に位置し、
第1の冷却チャネルの出口が、第1の冷却チャネルに対して平行な第2の冷却チャネルの入口に隣接して配置されている、請求項1から11までのいずれか1項記載の装置。
【請求項13】
電気機械が、外ロータ−内ステータ発電機である、請求項1記載の装置。
【請求項14】
電気機械が、風車の直接駆動発電機である、請求項1記載の装置。
【請求項15】
ステータ装置が、ステータを形成する複数のステータセグメントを有する、請求項1記載の装置。
【請求項16】
電気機械が、各ステータセグメントのための、冷却チャネルの別個の区分を有する、請求項1から15までのいずれか1項記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−99439(P2011−99439A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−246593(P2010−246593)
【出願日】平成22年11月2日(2010.11.2)
【出願人】(390039413)シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト (2,104)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Wittelsbacherplatz 2, D−80333 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】