説明

電源装置及び電源装置を備える車両

【課題】バスバーを安価に多量生産できる構造としながら、バスバーの振動による損傷や断線を確実に防止する。
【解決手段】電源装置は、複数の電池セル1を接続してなる電池ユニット2をバスバー6で直列又は並列に接続している。バスバー6は金属板で、両端の接続端子6aの間に、互いに直交する縦面領域6xと横面領域6yとを連結する形状に加工しており、縦面領域6xと横面領域6yでもって、接続端子6aを接続している電池ユニット2の相対的な縦方向と横方向の振動を吸収している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の電池ブロックをバスバーで直列や並列に接続して出力を大きくしてなる電源装置に関し、とくに、車両を走行させるモータに電力を供給する電源装置、あるいは、太陽電池等の自然エネルギーや深夜電力で充電される電源装置、あるいはまた、停電のバックアップ電源などに最適な電源装置、及び電源装置を備える車両に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の電池ユニットを直列に接続して出力を大きくしてる電源装置は開発されている。(特許文献1参照)
この電源装置は、図1に示すように、4組の電池ユニット102を外装ケース109に入れて、隣接する電池ユニット102をバスバー106で直列に接続している。電池ユニット102は、複数の電池セル101を積層してその両端をエンドプレート104で挟んで連結部材105で固定している。電池ユニット102の電池セル101はリード板(図示せず)で直列に接続している。この電源装置は、4組の電池ユニット102を、水平面内に縦横に並べて外装ケース109に固定している。隣の電池ユニット102を接続するために、電池ユニット102を金属板のバスバー106で接続している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−157451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図1に示すように、複数の電池ユニット102をバスバー106で接続している電源装置は、電池ユニット102の相対的な振動によってバスバー106には繰り返し曲げ応力が作用し、バスバー106が損傷し、さらに切断される等の弊害が発生するおそれがある。バスバーの振動による損傷は、多数の細線を束ねた可撓性のある撚り線とすることで解消できる。撚り線は、電気抵抗を小さくするために、多数の細線を束ねた構造とし、さらにこれを電池ユニットの出力端子に接続するために、両端に圧着端子を固定している。圧着端子は、撚り線を圧着して固定している。この構造のバスバーは、撚り線と圧着端子との接続部分の腐食等が原因で経時的に接触抵抗が増加することがある。この欠点は、圧着端子を撚り線に圧着し、さらに圧着部分をハンダ付けや蝋付けすることで防止できるが、このバスバーは製造に手間がかかって部品コストが極めて高くなる欠点がある。
【0005】
本発明は、さらに以上の欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、バスバーを安価に多量生産できる構造としながら、バスバーの振動による損傷や断線を確実に防止できる電源装置及び電源装置を備える車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0006】
本発明の電源装置は、複数の電池セル1を接続してなる電池ユニット2をバスバー6で直列又は並列に接続している。バスバー6は金属板で、両端の接続端子6aの間に、互いに直交する縦面領域6xと横面領域6yとを連結する形状に加工しており、縦面領域6xと横面領域6yでもって、接続端子6aを接続している電池ユニット2の相対的な縦方向と横方向の振動を吸収している。
【0007】
以上の電源装置は、バスバーを安価に多量生産できる構造としながら、バスバーの振動による損傷や断線を確実に防止できる特徴がある。それは、以上の電源装置が、金属板を縦面領域と横面領域とを連結する形状に金属板を加工してバスバーとし、このバスバーで電池ユニットを連結しているからである。金属板は、幅を広くして断面積を大きくできるので、電気抵抗を小さくできる。このため、電池ユニットを大電流で充放電する状態において、バスバーが無駄に消費する電力を小さくできる特徴がある。ところで、バスバーで連結している隣接するふたつの電池ユニットは、相対的に上下方向に振動し、また左右方向にも振動する。本発明の電源装置に設けているバスバーは、縦面領域と横面領域とを連結するように金属板を加工しているので、縦面領域と横面領域とで縦振動と横振動の両方を吸収できる。それは、表面を折り畳む方向には曲げやすい金属板の性質を利用して、縦振動と横振動とを吸収するからである。すなわち、図4と図5において、金属板を上下方向に配置している縦面領域6xは矢印Xで示す方向の横振動で曲がりやすく、横方向に配置している横面領域6yは矢印Yで示す方向の縦振動で曲がりやすいからである。
【0008】
本発明の電源装置は、バスバー6を、横面領域6yの両端に縦面領域6xを連結する形状として、縦面領域6xの先端に横面領域6yと平行な面内に位置する接続端子6aを連結することができる。
以上の電源装置は、バスバーの中央部に設けている横面領域で縦振動を吸収し、その両端に設けている縦面領域で横振動を吸収して、電池ユニットの相対的な上下振動と横振動によるバスバーの損傷と切断を効果的に防止できる。
【0009】
本発明の電源装置は、バスバー6が、ジグザグ状に折曲加工してなるジグザグ領域zを有することができる。
以上の電源装置は、ジグザグ領域で長手方向の変形を吸収できるので、電池ユニットの縦振動と横振動に加えて、互いに接近したり離れたりする方向の振動も吸収できる。すなわち、バスバーが、隣接する電池ユニットの立体的な振動を有効に吸収して損傷したり切断されるのを有効に防止できる。
【0010】
本発明の電源装置は、バスバー6を、ねじれ方向に折曲加工して縦面領域6xと横面領域6yとを交互に連結する形状とすることができる。
以上の電源装置は、金属板をねじるように加工することで、バスバーを簡単かつ容易に、しかも安価に多量生産して、電池ユニットの相対的な振動による損傷を防止できる。
【0011】
本発明の電源装置は、バスバー6を、銅、銅合金、銀、銀合金などの何れかとすることができる。
【0012】
本発明の電源装置は、複数の電池ユニット2を収納する外装ケース9を備えて、外装ケース9の底板9aに複数の電池ユニット2を固定することができる。
【0013】
本発明の電源装置は、車両を走行させるモータに電力を供給する電源に使用することができる。
以上の電源装置は、車両の振動でバスバーが損傷されたり、切断される弊害を確実に防止できる。また、電源装置の電池を大電流で放電して車両を加速し、あるいは回生制動のエネルギーで電池を大電流充電しながら、バスバーの電力損失や発熱を少なくできる特徴がある。それは、バスバーを金属板で製作することで、その電気抵抗を小さくできるからである。バスバーの発熱と電力損失は、電流の二乗と電気抵抗の積に比例するので、電気抵抗を小さくして、発熱と電力損失を小さくできる。
【0014】
本発明の車両は、以上のいずれかに記載の電源装置を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】従来の電源装置の電池ユニットの配列を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施例にかかる電源装置の構造を示す概略平面図である。
【図3】図2に示す電源装置の垂直縦断面図である。
【図4】バスバーの一例を示す斜視図である。
【図5】図4に示すバスバーの平面図である。
【図6】図4に示すバスバーの展開図である。
【図7】バスバーの他の一例を示す斜視図である。
【図8】図7に示すバスバーの平面図である。
【図9】図7に示すバスバーの展開図である。
【図10】バスバーの他の一例を示す斜視図である。
【図11】バスバーの他の一例を示す斜視図である。
【図12】バスバーの他の一例を示す斜視図である。
【図13】バスバーの他の一例を示す斜視図である。
【図14】図12に示すバスバーの使用状態の一例を示す斜視図である。
【図15】図13に示すバスバーの使用状態の一例を示す斜視図である。
【図16】図2に示す電源装置の電池セルとスペーサの積層構造を示す分解斜視図である。
【図17】電池ユニットとバスバーの連結構造を示す拡大断面図である。
【図18】電池ユニットとバスバーの連結構造の他の一例を示す拡大断面図である。
【図19】エンジンとモータで走行するハイブリッド自動車に電源装置を搭載する例を示すブロック図である。
【図20】モータのみで走行する電気自動車に電源装置を搭載する例を示すブロック図である。
【図21】蓄電用の電源装置に適用する例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための電源装置及び電源装置を備える車両を例示するものであって、本発明は電源装置及び電源装置を備える車両を以下のものに特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0017】
本発明の電源装置は、複数の電池ユニットを接続して出力を大きくしている電源、とくに、ハイブリッドカーや電気自動車などの電動車両に搭載されて、車両の走行モータに電力を供給して車両を走行させる電源装置、太陽電池等の自然エネルギーや深夜電力で充電される電源装置、あるいまた、停電のバックアップ電源などの電源装置として使用される。
【0018】
図2と図3の電源装置は、複数の電池ユニット2をバスバー6で直列に接続している。この図の電源装置は、4組の電池ユニット2をバスバー6で直列に接続している。この電源装置は、電池ユニット2を直列に接続しているので出力電圧を高くできる。本発明の電源装置は、複数の電池ユニットを並列に接続して出力電流を大きくすることもできる。また、複数の電池ユニットを直列と並列とに接続して、出力電圧を高く、かつ出力電流を大きくすることもできる。
【0019】
図2の電源装置は、4組の電池ユニット2を外装ケース9の底板9aに固定している。電池ユニット2は、2組の電池ユニット2を直線状に並べてバスバー6で直列に接続している。さらに、これを2列に並べてバスバー6で直列に接続して、全ての電池ユニット2をバスバー6で直列に接続している。
【0020】
バスバー6は、図4ないし図15に示すように、金属板7で、両端の接続端子6aの間に、互いに直交する縦面領域6xと横面領域6yとを連結する形状に加工して、縦面領域6xと横面領域6yでもって、接続端子6aを接続している電池ユニット2の相対的な縦方向と横方向の振動を吸収するようにしている。バスバー6は、両端の接続端子6aに貫通孔6bを設けている。バスバー6は、図2と図3に示すように、この貫通孔6bに挿通される止ネジ25を介して電池ユニット2に連結される。バスバー6の金属板7は、負荷に供給する電力によって厚さと幅を最適寸法とする。たとえば、車両用の電源装置のバスバー6は、金属板7の厚さを1mm〜3mm、横幅を1cm〜3cmとする。また、自然エネルギーや深夜電力で充電されて負荷に電力を供給する電源装置も、負荷に供給する電力を考慮して厚さと横幅を特定するが、たとえば、この用途に使用される電源装置のバスバー6は、厚さを0.5mm〜3mm、横幅1cm〜3cmとする。金属板は、電気抵抗が小さくて可撓性に優れた金属、たとえば、銅板の表面をメッキしたものが使用できる。ただし、バスバー6の金属板は、銅合金、ニッケル、ニッケル合金等、電気抵抗が小さくて可撓性に優れる全ての金属板を使用できる。
【0021】
バスバー6は、金属板を所定の形状に裁断して、これを折曲加工して製造される。図4と図5に示すバスバー6Aは、横面領域6yの両端に縦面領域6xを連結する形状であって、縦面領域6xの先端に、横面領域6yと平行な面内に位置する接続端子6aを連結している。バスバー6Aは、横面領域6yの両端に連結される縦面領域6xを各々反対方向に延長すると共に、各々の縦面領域6xの先端に連結される接続端子6aを互いに反対方向に向く姿勢で設けている。すなわち、図5に示す平面視において、点対称な形状となるように形成している。このバスバー6Aの展開図を図6に示す。この展開図において、鎖線で示す位置を直角に折曲して、図4の斜視図に示すバスバー6Aとしている。図6の展開図に示す金属板7Aは、鎖線Aで示す位置を山折りし、鎖線Bで示す位置を谷折りして、図4の斜視図に示すバスバー6Aとなる。さらに、バスバー6Aは、各折曲部分における曲率半径を調整して、縦振動と横振動に対する吸収の度合いを調整できる。図4に示すバスバー6Aは、鎖線Bで示す位置で折曲する曲率半径(r3)を、鎖線Aで示す位置で折曲する曲率半径(r1)、(r2)よりも大きくして、横振動の吸収を向上している。このバスバー6Aは、接続端子6aを電池ユニット2に水平姿勢に固定する状態で、横面領域6yは水平面内に位置して、縦面領域6xは垂直面内に位置する。横面領域6yと縦面領域6xとは互いに直交する面内にあるので、一方が水平面内にあると他方は垂直面内にある。また、横面領域6yと縦面領域6xは、一方が水平面内に対して傾斜する姿勢にあるとき、他方も傾斜する姿勢にあるが、常に横面領域6yと縦面領域6xとは互いに直交する面内にある。
【0022】
図7と図8に示すバスバー6Bは、縦面領域6xの両端に横面領域6yを連結する形状であって、横面領域6yの先端を接続端子6aとしている。このバスバー6Bの展開図を図9に示す。この展開図において、鎖線で示す位置を直角に折曲して、図7の斜視図に示すバスバー6Bとしている。図9の展開図に示す金属板7Bは、鎖線Aと鎖線Dで示す位置を山折りし、鎖線Bと鎖線Cで示す位置を谷折りして、図7の斜視図に示すバスバー6Bとなる。このバスバー6Bは、図9の展開図に示す金属板7Bを、鎖線Aと鎖線Bで示す位置で互いに反対方向に折曲して、縦面領域6xの両端に横面領域6yを形成すると共に、縦面領域6xを鎖線Cと鎖線Dで示す位置で互いに反対方向に折曲して、横面領域6yの先端の接続端子6aを互いに反対方向に向く姿勢としている。すなわち、図8に示す平面視において、点対称な形状となるように形成している。さらに、バスバー6Bは、各折曲部分における曲率半径を調整して、縦振動と横振動に対する吸収の度合いを調整している。図7に示すバスバー6Bは、鎖線Cと鎖線Dで示す位置で折曲する曲率半径(r3)を、鎖線Aと鎖線B示す位置で折曲する曲率半径(r1)よりも大きくして、横振動の吸収を向上している。このバスバー6Bも、接続端子6aを電池ユニット2に水平姿勢に固定する状態で、横面領域6yは水平面内に位置して、縦面領域6xは垂直面内に位置する。
【0023】
ここで、図7と図8に示すバスバー6Bは、両端の接続端子6aを互いに反対方向に設けているが、バスバーは、両端の接続端子6aを、図10に示すように、互いに同方向に向く姿勢で設けることもできる。図10に示すバスバー6Cも、図9の展開図に示す金属板7Bを、鎖線で示す位置で直角に折曲加工して製造できるが、図7に示すバスバー7Bとは折曲する方向が異なる。このバスバー6Cは、図9の金属板7Bを、鎖線Aと鎖線Bで示す位置で山折りし、鎖線Cと鎖線Dで示す位置で谷折りして、図10の斜視図に示す形状に形成される。すなわち、このバスバー6Cは、図9の展開図に示す金属板7Bを、鎖線Aと鎖線Bで示す位置で互いに同じ方向に折曲して、縦面領域6xの両端に横面領域6yを形成すると共に、縦面領域6xを鎖線Cと鎖線Dで示す位置で互いに同じ方向に折曲して、横面領域6yの先端の接続端子6aを互いに同じ方向に向く姿勢としている。すなわち、図10に示すバスバー6Cは、その平面視において、線対称な形状となるように形成している。このように、同じ形状の金属板7Bから接続端子6aの向きが異なるバスバー6B、6Cを折曲加工する構造は、製造コストを低減しながら異なる種類のバスバー6B、6Cを多量生産できる特徴がある。図10に示すバスバー6Cも、鎖線Cと鎖線Dで示す位置で折曲する曲率半径(r3)を、鎖線Aと鎖線B示す位置で折曲する曲率半径(r1)よりも大きくして、横振動の吸収を向上している。
【0024】
さらに、図11に示すバスバー6Dは、金属板をジグザグ状に折曲加工しているジグザグ領域6zを設けている。このバスバー6Dは、縦面領域6xと横面領域6yの両方をジグザグ状に折曲してジグザグ領域6zを設けている。ただ、ジグザグ領域は、横面領域のみに設け、あるいは縦面領域にのみ設けることもできる。
【0025】
さらに、図12と図13に示すバスバー6E、6Fは、金属板をねじれ方向に折曲加工して、縦面領域6xと横面領域6yとを交互に連結する形状としている。このバスバー6E、6Fは、金属板を所定の幅の直線状に裁断し、これをねじれ方向に折曲加工して製造している。図12に示すバスバー6Eは、金属板を螺旋状に折曲加工して、縦面領域6xと横面領域6yとが交互に連結された形状としている。図13に示すバスバー6Fは、金属板を部分的にねじれ方向に折曲加工して縦面領域6xを設けて、縦面領域6xと横面領域6yとが交互に連結された形状としている。これらのバスバー6E、6Fは、縦面領域6xと横面領域6yとが交互に連結された状態となるので、図14と図15に示すように、自由に変形して、その両端の接続端子6aを電池ユニット2に接続できる。図14と図15に示バスバー6E、6Fは、図12と図13において、鎖線Aと鎖線Bで示す位置で縦面領域6xを直角に折曲加工して両端の接続端子6aを所定の向きに設けている。ここで、図14に示すバスバー6Eは、両端の接続端子6aを互いに反対方向に向く姿勢で設けている。また、図15に示すバスバー6Fは、両端の接続端子6aを互いに同方向に向く姿勢で設けている。
【0026】
以上のバスバー6は、図2に示すように、両端の接続端子6aを、互いに隣接する電池ユニット2の出力に接続して、これらの電池ユニット2を接続する。図4、図5、図7、図8、図11、及び図14に示すバスバー6A、6B、6D、6Eは、両端の接続端子6aを、互いに反対方向に向く姿勢としている。これらのバスバー6A、6B、6D、6Eは、図2において、同じ列にあって隣接する電池ユニット2同士を連結するのに適している。ここで、図2に示す電源装置は、同じ列にあって隣接する電池ユニット2同士を図4と図5に示すバスバー6Aで連結している。また、図10と図15に示すバスバー6C、6Fは、両端の接続端子6aを、互いに同じ方向に向く姿勢としている。これらのバスバー6C、6Fは、図2において、隣り合う列にあって隣接する電池ユニット2同士を連結するのに適している。ここで、図2に示す電源装置は、隣り合う列にあって隣接する電池ユニット2同士を、図10に示すバスバー6Cで連結している。ただ、バスバーは、接続される電池ユニットの数や配列、さらには、各電池ユニットを構成する電池セルの数やその接続状態等に応じて、電池ユニットを連結するバスバーの形状を種々に変更することができる。
【0027】
バスバー6で直列に、あるいは並列に接続される電池ユニット2は、複数の電池セル1を積層状態に並べて直列に接続している。この電池ユニット2は、電池セル1を直列に接続して出力電圧を高くしているが、電池セルを並列に接続し、あるいは直列と並列に接続することもできる。
【0028】
電池セル1は、図16に示すように、角形のリチウムイオン電池である。ただし、電池セルには、ニッケル水素電池やニッケルカドミウム電池などの充電できる全ての電池を使用できる。電池セル1は、図示しないが、正負の電極板を、セパレータを介して積層している電極体をケース11に収納して電解液を充填したものである。さらに、電池セル1は、ケース11に電流遮断機構(Current Interrupt Device)を内蔵することもできる。この電流遮断機構は、電池セル1の内圧が設定圧力よりも高くなると接続点を分離するように変形して電流を遮断する。
【0029】
電池セル1のケース11は、金属製、あるいは硬質のプラスチックを成形して製作される。金属製のケース11は、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄や鉄合金で製作される。この金属ケース11は、変形金属板を底の閉塞された筒状にプレス加工して外装缶11Aを製作し、この外装缶11Aの開口部を封口板11Bで気密に閉塞して製作される。封口板11Bは、レーザー溶接等の方法で外装缶11Aに固定される。外装缶11Aは、四角形の対向面を両面に有する四角い筒状に加工され、あるいは対向面の両側をU曲面で連結する筒状に加工して製作される。金属製の封口板11Bは、上面の両端部に、正負の電極端子12を絶縁状態で気密に貫通するように、絶縁材14を介して固定している。
【0030】
さらに、外装缶11Aの開口部を閉塞する封口板11Bは、安全弁15の開口部16を設けている。安全弁15は、ケース11の内圧が設定値よりも高くなると開弁して、ケース11が破損するのを防止する。電流遮断機構を内蔵する電池セルは、電池の内圧が上昇して安全弁を開弁する開弁圧を、電流遮断機構が電流を遮断する電流遮断圧よりも大きくする。すなわち、電池セルの内圧が上昇して、電流遮断圧よりも大きくなると、電流遮断機構が電池セルの電流を遮断する。この状態で、電池セルは、電流が遮断されて安全性が確保される。さらに、電流遮断機構が電流を遮断する状態から電池の内圧が上昇して、安全弁の開弁圧よりも大きくなると、安全弁が開弁される。安全弁が開弁すると内部のガスが封口板の開口部から外部に排出される。
【0031】
図16の電池セル1は、封口板11Bに安全弁15の開口部16を設けている。この電池セル1は、開弁する安全弁15の開口部16からガスを排出できる。それは、ケース11内の上部にガスが溜まっているからである。電池セルは、外装缶の底部や側部に安全弁の開口部を設けることもできる。ただ、この電池セルは、安全弁が開口するときに電解液が排出される。電解液は導電性の液体で、これが排出されると、接触部をショートさせることがある。ケース11の封口板11Bに安全弁15を設ける電池セル1は、開口する安全弁15からガスを排出して内圧を低下できる。このため、安全弁15が開口するときに、電解液の排出を制限して、電解液による弊害を少なくできる。
【0032】
電源装置は、図示しないが、安全弁15から排出されるガスを外部に排気するために、電池ユニット2の上にガス抜きダクトを設けている。このガス抜きダクトは、下方の開口部を、安全弁15の開口部16に連結して、安全弁15から排出されるガスを外部に排気する。この構造は、安全弁15が開弁して電池セル1から排出されるガスを速やかに外部に排気できる。
【0033】
電池セル1は、厚さに比べて幅が広い角形の電池セルで、四角形の対向面を互いに対向させる姿勢で積層されて電池ユニット2としている。積層される電池セル1は、隣接する電極端子12を連結具21で連結して、互いに直列に接続される。図2と図3の電池ユニット2は、隣接する電池セル1の正負の電極端子12を連結具21を介して互いに直列に接続している。電極端子12は表面に雄ネジを設けたロッド状で、この雄ネジにナット22がねじ込まれて連結具21を固定している。さらに、各々の電池セル1の電極端子12にはリード線(図示せず)が接続される。このリード線は、電池セル1の電圧を検出する保護回路を実装する回路基板(図示せず)に接続される。図示しないが、回路基板は、電源装置の上方に配設される。
【0034】
互いに積層される電池セル1は、図3と図16に示すように、その間にスペーサ18を挟着している。スペーサ18は、隣接する電池セル1の外装缶11Aを絶縁すると共に、電池セル1の間に、電池セル1を冷却する送風隙間19を設ける。したがって、スペーサ18は、プラスチック等の絶縁材を成形して制作される。スペーサ18は、両面に送風溝18aを設けて、電池セル1の間に送風隙間19を設ける。スペーサ18は、水平方向、いいかえると電池セル1の両側に連結するように送風溝18aを設けている。このスペーサ18で設けられる送風隙間19は、空気を水平方向に送風して電池セル1を冷却する。
【0035】
スペーサ18を介して積層される電池セル1は、固定部品3で定位置に固定される。固定部品3は、積層している電池セル1の両端面に配置される一対のエンドプレート4と、このエンドプレート4に、端部を連結して積層状態の電池セル1を加圧状態に固定してなる連結部材5とからなる。電池ユニット2は、その両端面に配置される一対のエンドプレート4が連結部材5で連結されて、積層状態の電池セル1を対向面と直交する方向に加圧して固定している。
【0036】
エンドプレート4は、硬質プラスチックを成形して制作され、あるいはアルミニウムやその合金などの金属で成形される。図2と図3のエンドプレート4は、プラスチック製の本体部4Aの外側に補強金属4Bを固定して全体を補強している。このエンドプレート4は、補強金具4Bに連結部材5を固定している。この構造は、エンドプレート4を補強金具4Bで補強して強固な構造にでき、また、連結部材5を強固に連結できる特徴がある。とくに、この構造は、エンドプレート4をプラスチックで成形して、それ自体を強固にできる特徴がある。ただ、エンドプレートは、必ずしも補強金具で補強する必要はない。さらに、プラスチック製の本体部4Aは、図示しないが、外側面に、縦横に伸びる補強リブを一体的に成形して設けて補強している。この本体部4Aは、補強リブで曲げ強度を強くできる。曲げ強度の優れたエンドプレート4は、電池セル1の中央部分の膨張を有効に阻止できる。連結部材5に連結されるエンドプレート4が変形しないかぎり、電池セルの中央部分は膨張しないからである。
【0037】
エンドプレート4は、広い面積で電池セル1を挟着するために、その外形を電池セル1の角形電池と同じ四角形としている。四角形のエンドプレート4は、電池セル1と同じ大きさに、あるいは電池セル1よりもわずかに大きくしている。さらに、図3のエンドプレート4は、電池セル1との対向面に送風溝4aを設けて、電池セル1との間に送風隙間19を設けている。ただ、エンドプレートは、電池セルとの対向面を平面状として、電池セル又はスペーサと面接触状態に接触させることもできる。プラスチック製のエンドプレート4は、直接に電池セルに積層され、金属製のエンドプレートは積層材を介して角形電池に積層される。
【0038】
エンドプレート4には、連結部材5の端部が連結される。連結部材5は、止ネジ29を介してエンドプレート4に連結され、あるいは端部を内側に折曲してエンドプレートに連結され、あるいはまた、連結部材の端部にナットをねじ込んで、あるいは、連結部材の端部をカシメてエンドプレートに連結する。止ネジ29で連結部材5を連結するエンドプレート4は、止ネジ29をねじ込む雌ネジ孔を設けている。雌ネジ孔は、エンドプレート4の外側表面に設けられて、連結部材5の折曲部5Aを貫通する止ネジ29をねじ込んで連結部材5を連結する。図3の電池ユニット2は、角形電池である電池セル1の上端部と下端部に沿って、それぞれ連結部材5をエンドプレート4に連結している。このエンドプレート4は、上端と下端であって、外側表面の両側部に雌ネジ孔を設けている。
【0039】
連結部材5は、所定の厚さの金属板を所定の幅に加工して製作される。連結部材5は、端部をエンドプレート4に連結して、一対のエンドプレート4を連結して、その間に電池セル1を圧縮状態に保持する。連結部材5は、一対のエンドプレート4を所定の寸法に固定して、その間に積層される電池セル1を所定の圧縮状態に固定する。連結部材5は、たとえばSUS304等のステンレス板や鋼板等の金属板を十分な強度を有する幅と厚さに加工して製作される。さらに、連結部材は、金属板を溝形に加工することもできる。この形状の連結部材は、曲げ強度を強くできるので、幅を狭くしながら、積層する角形電池をしっかりと所定の圧縮状態に固定できる特長がある。
【0040】
連結部材5は、端部に折曲部5Aを設けて、折曲部5Aをエンドプレート4に連結する。折曲部5Aは、止ネジ29の貫通孔を設けて、ここに挿入される止ネジ29を介してエンドプレート4に固定される。
【0041】
さらに、図2と図3の電源装置は、電池ユニット2を連結するバスバー6を直接には電池セル1の電極端子12に接続しないで、中継連結具23を介して電池セル1の電極端子12に接続している。中継連結具23は金属板で、図3と図17に示すように、一端を電池ユニット2の出力となる電極端子12に接続して、他端をバスバー6の接続端子6aに接続している。バスバー6の接続端子6aは、止ネジ25とこの止ネジ25がねじ込まれるナット24とを介して中継連結具23に接続している。図17のエンドプレート4は、ナット24を非回転状態に固定している。ナット24は、プラスチック製のエンドプレート4を成形する工程でインサート成形して固定される。ただ、エンドプレートに、ナットを回転しないように嵌着できる凹部を設けて、ここに嵌着して回転しないように固定することもできる。図2のエンドプレート4は、バスバー6が連結される側の端部に、いいかえると電池ユニット2の出力側となる電極端子12と対向する端部に、ナット24をインサート成形して固定している。ただ、エンドプレートは、電池セルの両端の電極端子と対向する位置にナットを設けることもできる。このエンドプレートは、電池ユニットの出力側となる電極端子の位置に関係なく、中継連結具とバスバーとをいずれかのナットに連結できる。
【0042】
以上のエンドプレート4は、図27に示すように、電池ユニット2の出力側となる電極端子12に一端が接続される中継連結具23の他端とバスバー6の接続端子6aとを貫通する止ネジ25がナット24にねじ込まれて、中継連結具23とバスバー6とが電気接続されながら定位置に固定される。したがって、中継連結具23は、一端を出力側の電極端子12に、他端をエンドプレート4に固定されたナット24に接続できる形状としている。さらに、中継連結具23は、電極端子12の位置と、ナット24の位置とにそれぞれ貫通孔を設けている。
【0043】
以上の電源装置は、エンドプレート4にナット24を回転しないように固定し、このナット24に止ネジ25をねじ込んでバスバー6と中継連結具23とを連結する構造としている。ただ、電源装置は、図18に示すように、エンドプレート4に、ナットに代わって止ネジ25を固定することもできる。このエンドプレート4は、止ネジ25をインサート成形して固定している。止ネジ25は、ネジ部25Aを上方に突出させる姿勢で、エンドプレート4に固定している。この構造は、止ネジ25にナット24をねじ込んで、中継連結具23にバスバー6の接続端子6aを接続して、エンドプレート4に固定できる。ナット24がねじ込まれる止ネジ25は、中継連結具23の貫通孔とバスバー6の接続端子6aの貫通孔6bにネジ部25Aを挿通して、中継連結具23の上に接続端子6aを積層する。すなわち、止ネジ25を固定しているエンドプレート4の上に、止ネジ25が貫通するように中継連結具23と接続端子6aとを積層し、この状態でナット24をねじ込んで接続端子6aを中継連結具23に接続して、エンドプレート4に固定する。ナット24を締め付けるとき、接続端子6aは回転しないように保持される。この構造によっても、バスバー6の接続端子6aは、中継連結具23を介して電池ユニット2の出力である電極端子12に接続される。
【0044】
以上の電源装置は、複数の電池ユニット2を外装ケース9に収納している。外装ケース9は、下ケース9Aと上ケース(図示せず)とで構成している。電源装置は、下ケース9Aの底板9aに、複数の電池ユニット2を縦横に並べて固定している。図に示す電源装置は、底板9aの上に、2個の電池ユニット2を直列に並べて、これを2列に配置して、4組の電池ユニット2を収納している。2列に配置される電池ユニット2は、その間と両側とに空気ダクトができるように、互いに離して配設している。
【0045】
以上の電源装置は、隣接する電池セル1の間に形成される送風隙間19に空気などの冷却用の気体を強制送風して電池セル1を強制冷却する。この電源装置は、図示しないが、送風隙間9に連結する送風ダクトを対向位置に設けて、この送風ダクトを介して送風隙間9に冷却気体を強制送風して電池セル1を冷却する。ただし、電源装置は、電池ユニットの底面に冷却プレートを配置すると共に、この冷却プレートを冷却する冷却機構とを備えて、冷媒などで強制冷却される冷却プレートを介して電池ユニットの電池セルを底面から冷却することもできる。この電源装置は、必ずしもスペーサに送風隙間を設ける必要はない。
【0046】
以上の電源装置は、車載用の電源として利用できる。電源装置を搭載する車両としては、エンジンとモータの両方で走行するハイブリッド自動車やプラグインハイブリッド自動車、あるいはモータのみで走行する電気自動車などの電動車両が利用でき、これらの車両の電源として使用される。
【0047】
(ハイブリッド車用電源装置)
図19は、エンジンとモータの両方で走行するハイブリッド自動車に電源装置を搭載する例を示す。この図に示す電源装置90を搭載した車両HVは、車両HVを走行させるエンジン96及び走行用のモータ93と、モータ93に電力を供給する電源装置90と、電源装置90の電池を充電する発電機94とを備えている。電源装置90は、DC/ACインバータ95を介してモータ93と発電機94に接続している。車両HVは、電源装置90の電池を充放電しながらモータ93とエンジン96の両方で走行する。モータ93は、エンジン効率の悪い領域、たとえば加速時や低速走行時に駆動されて車両を走行させる。モータ93は、電源装置90から電力が供給されて駆動する。発電機94は、エンジン96で駆動され、あるいは車両にブレーキをかけるときの回生制動で駆動されて、電源装置90の電池を充電する。
【0048】
(電気自動車用電源装置)
また、図20は、モータのみで走行する電気自動車に電源装置を搭載する例を示す。この図に示す電源装置90を搭載した車両EVは、車両EVを走行させる走行用のモータ93と、このモータ93に電力を供給する電源装置90と、この電源装置90の電池を充電する発電機94とを備えている。電源装置90は、DC/ACインバータ95を介してモータ93と発電機94に接続している。モータ93は、電源装置90から電力が供給されて駆動する。発電機94は、車両EVを回生制動する時のエネルギーで駆動されて、電源装置90の電池を充電する。
【0049】
(蓄電用電源装置)
さらに、本発明は、電源装置の用途を、車両を走行させるモータの電源には特定しない。本発明の電源装置は、太陽光発電や風力発電等で発電された電力で電池を充電して蓄電する蓄電装置用の電源として使用することができ、あるいは、夜間の深夜電力を利用して電池を充電して蓄電する蓄電装置用の電源として使用することもできる。深夜電力で充電される電源装置は、発電所の余剰電力である深夜電力で充電して、電力負荷の大きくなる昼間に電力を出力して、昼間のピーク電力を小さく制限することができる。さらに、電源装置は、太陽電池の出力と深夜電力の両方で充電する電源としても使用できる。この電源装置は、太陽電池で発電される電力と深夜電力の両方を有効に利用して、天候や消費電力を考慮しながら効率よく蓄電できる。
【0050】
図21に示す蓄電装置は、商用電源の深夜電力や太陽電池等の充電用電源85で電源装置80の電池を充電し、電源装置80の電池を放電して負荷81のDC/ACインバータ82に電力を供給する。このため、図の蓄電装置は、充電モードと放電モードを備える。充電用電源85は、充電スイッチ86を介して電源装置80に接続されており、DC/ACインバータ82は、放電スイッチ84を介して電源装置80に接続されている。放電スイッチ84及び充電スイッチ86のON/OFFは、電源装置80の制御回路87によって切り替えられる。充電モードにおいて、制御回路87は充電スイッチ86をONに、放電スイッチ84をOFFに切り替えて、充電用電源85から供給される電力で電源装置80の電池を充電する。電源装置80は、充電が完了して満充電になり、あるいは所定値以上の容量が充電されると、制御回路87が充電スイッチ86をOFFに切り換えて充電を停止する。また、放電モードにおいて、制御回路87は、放電スイッチ84をONに、充電スイッチ86をOFFに切り替えて、電源装置80から負荷81へ電力を供給する。電源装置80から電力が供給される負荷81は、DC/ACインバータ82を介して電源装置80からの電力を電気機器83に供給する。電源装置80は、電池の残容量が所定の容量まで低下すると、制御回路87が放電スイッチ84をOFFに切り換えて放電を停止する。さらに、蓄電装置は、必要に応じて、充電スイッチ86と放電スイッチ84の両方をONにして、負荷81への電力供給と、電源装置80への充電を同時に行うこともできる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明に係る電源装置は、EV走行モードとHEV走行モードとを切り替え可能なプラグイン式ハイブリッド電気自動車やハイブリッド式電気自動車、電気自動車等の電源装置として好適に利用できる。また、コンピュータサーバのラックに搭載可能なバックアップ電源装置、携帯電話等の無線基地局用のバックアップ電源装置、家庭内用、工場用の蓄電用電源、街路灯の電源等、太陽電池と組み合わせた蓄電装置、信号機等のバックアップ電源用等の用途にも適宜利用できる。
【符号の説明】
【0052】
1…電池セル
2…電池ユニット
3…固定部品
4…エンドプレート 4A…本体部
4a…送風溝
4B…補強金属
5…連結部材 5A…折曲部
6…バスバー 6A…バスバー
6B…バスバー
6C…バスバー
6D…バスバー
6E…バスバー
6F…バスバー
6a…接続端子
6b…貫通孔
6x…縦面領域
6y…横面領域
6z…ジグザグ領域
7…金属板 7A…金属板
7B…金属板
9…外装ケース 9A…下ケース
9a…底板
11…ケース 11A…外装缶
11B…封口板
12…電極端子
14…絶縁材
15…安全弁
16…開口部
18…スペーサ 18a…送風溝
19…送風ダクト
21…連結具
22…ナット
23…中継連結具
24…ナット
25…止ネジ 25A…ネジ部
29…止ネジ
80…電源装置
81…負荷
82…DC/ACインバータ
83…電気機器
84…放電スイッチ
85…充電用電源
86…充電スイッチ
87…制御回路
90…電源装置
93…モータ
94…発電機
95…DC/ACインバータ
96…エンジン
101…電池セル
102…電池ユニット
104…エンドプレート
105…連結部材
106…バスバー
109…外装ケース
EV…車両
HV…車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池セル(1)を接続してなる電池ユニット(2)をバスバー(6)で直列又は並列に接続してなる電源装置であって、
前記バスバー(6)が金属板で、両端の接続端子(6a)の間に、互いに直交する縦面領域(6x)と横面領域(6y)とを連結する形状に加工しており、前記縦面領域(6x)と横面領域(6y)でもって、接続端子(6a)を接続している電池ユニット(2)の相対的な縦方向と横方向の振動を吸収するようにしてなることを特徴とする電源装置。
【請求項2】
前記バスバー(6)が、横面領域(6y)の両端に縦面領域(6x)を連結する形状であって、縦面領域(6x)の先端に横面領域(6y)と平行な面内に位置する接続端子(6a)を連結している請求項1に記載される電源装置。
【請求項3】
前記バスバー(6)が、ジグザグ状に折曲加工してなるジグザグ領域(6z)を有する請求項1又は2に記載される電源装置。
【請求項4】
前記バスバー(6)が、ねじれ方向に折曲加工されて縦面領域(6x)と横面領域(6y)とを交互に連結する形状としてなる請求項1ないし3のいずれかに記載される電源装置。
【請求項5】
前記バスバー(6)が、銅、銅合金、銀、銀合金などの何れかである請求項1ないし4のいずれかに記載される電源装置。
【請求項6】
複数の電池ユニット(2)を収納する外装ケース(9)を備え、外装ケース(9)の底板(9a)に複数の電池ユニット(2)を固定してなる請求項1ないし5のいずれかに記載される電源装置。
【請求項7】
車両を走行させるモータに電力を供給する電源に使用される請求項1ないし6のいずれかに記載される電源装置。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかに記載される電源装置を備える車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−20855(P2013−20855A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−154179(P2011−154179)
【出願日】平成23年7月12日(2011.7.12)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】