説明

顔料における使用のためのガラス−セラミックフレーク

本発明は、結晶相を含むガラス組成物、及びそれから製造されるガラスフレークに関する。これらのガラスフレークは、効果顔料におけるベースとなる基材として使用できる。ガラスフレークはさらに、塗料、コーティング、印刷用インク、プラスチック及び化粧品配合物において使用できる。ガラスフレークはガラス−セラミックに転換され、質量%による以下の組成範囲I又はIIのうちの1つで存在する:I:40〜50 SiO2、10〜20 B23、10〜20 Na2O、15〜30 TiO2;II:10〜60 SiO2、5〜30 B23、5〜40 TiO2、2〜20 Nb25、2〜20 Fe23、5〜40 Na2O+K2O+CaO+SrO+BaO。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、結晶相を含むガラス組成物及びそれからなるガラスフレークに関する。これらのガラスフレークは、効果顔料におけるベースとなる基材として使用できる。ガラスフレークはさらに、塗料、コーティング、印刷用インク、プラスチック及び化粧品配合物(cosmetic formulations)において使用できる。
【0002】
ガラスフレークをベースとする(based on)効果顔料は従来技術で公知である。このように例えば、高屈折率ガラスを含む薄いガラスフレークが米国特許第2,863,783号に記載されている。これらのガラスフレークは、コーティング及びプラスチック中の真珠光沢顔料として使用される。しかし、そこに記載されているガラスフレークは、好ましくは高含量の鉛、ヒ素又はアンチモンなどの毒性の重金属を含むという不利益を有する。より高含量の重金属酸化物を有するガラスは、一般に軟化温度が低く、薄いフレークの形態では、高温で機械的に不安定である。加えて、そのガラスフレークは一般に化学的安定性が低い。さらに、このタイプのガラスフレークは高い密度によって特色付けられる。特に、厚く大きいフレークは、塗料、懸濁液及び溶融物中で堆積する傾向があり、かろうじてようやく再びかき混ぜることができる。
【0003】
本発明の目的は、毒性の重金属を含まず、好ましくは>1.65の(1.65を超える)屈折率を有し、同時に化学的及び機械的に安定であるガラス配合物を提供することである。このガラス組成物から寸法安定性のガラスフレークを製造することは容易なはずである。これらのガラスフレークは、被覆されない又は被覆された形態で、塗料、コーティング、プラスチック、印刷インク、化粧品配合物に適し、フィラーとして及びベースとなる基材として効果顔料に適するはずである。
【0004】
本発明のさらなる目的は、長波長紫外線(UV−A及びUV−B)において強い吸収及び/又は高い散乱能を有し、薄いフレークの形態又は微細化した球状粒子の形態で(例えば日焼け止めにおける)紫外線防護顔料として適する、ニスにおいてフィラーとして適する、ガラス組成物を見出すことにある。
【0005】
本発明のさらなる目的は、強いマストーン(mass tone)を有し、薄いフレークの形態で高い隠蔽力を有する及び/又は金属光沢を示す、ガラス組成物を見出すことである。
【0006】
驚くべきことに、ガラス配合物が高屈折率金属酸化物の結晶相を少なくとも1つ有する場合、高屈折率を有するガラスが得られることが今回分かった。個々のガラス成分の部分結晶化は、アモルファス状態と比較してガラス組成物の屈折率を増加させる。
【0007】
このように、高屈折率は、部分結晶化のないガラスにおけるよりも著しく低い含量の高屈折率金属酸化物によって実現できる。同時に、ガラスの軟化温度は微結晶形成によって上昇し、これはガラスのさらなる加工において特に重要である。結晶相が着色している場合、興味深い色彩効果を有するガラスを製造できる。
【0008】
このように本発明は、少なくとも1つの結晶相、好ましくは高屈折率金属酸化物を含むガラス組成物に関する。
【0009】
本発明はまた、ガラス組成物の調製方法に関し、このガラスを、好ましくはガラスフレークの形態で、塗料、コーティング、粉体塗装、プラスチックにおいて、化粧品配合物において、および効果顔料の調製のためのベースとなる基材として使用することに関する。
【0010】
本発明によるガラス組成物の本質的成分は、少なくとも1つの結晶化可能な(crystallisable)高屈折率金属酸化物である。本出願において、「高屈折率」は≧1.8の(1.8以上の)屈折率nを意味すると解釈される。
【0011】
結晶化可能な相は、好ましくは少なくとも1つの高屈折率金属酸化物である。結晶化可能な相は、非常にとりわけ好ましくはアナターゼ(TiO2)及び/又はルチル(TiO2)である。
【0012】
複数(好ましくは2つ又は3つ)の高屈折率相が互いに並んで(alongside)存在することも可能であり、この場合、相は好ましくは
− アナターゼ(TiO2)+ルチル(TiO2)、又は
− ルチル(TiO2)+ニオブ酸ナトリウム
である。
【0013】
好適な結晶化可能高屈折率金属酸化物は、ルチル変態(rutile modification)におけるTiO2、アナターゼ変態(anatase modification)におけるTiO2、チタン酸塩(例えばチタン酸バリウム、ストロンチウム、カルシウム又はビスマスなど)、亜酸化チタン、ニオブ酸塩(例えばニオブ酸ナトリウムなど)、タンタル酸塩、タングステン酸塩、酸化鉄(例えばヘマタイト又はマグネタイトなど)、チタン酸鉄(例えばイルメナイト又は擬板チタン石(pseudobrookite)など)、又は前記高屈折率金属酸化物の混合物である。特に好ましい高屈折率金属酸化物は、ルチル及びアナターゼである。
【0014】
本発明によるガラス組成物における、高屈折率の結晶化可能金属酸化物成分(1つ又は複数)の濃度は、好ましくは3〜70質量%、特には15〜50質量%、非常にとりわけ好ましくは20〜40質量%である。ガラス組成物は、好ましくは3〜70質量%のアナターゼ(TiO2)、ルチル(TiO2)、チタン酸塩、ニオブ酸塩、酸化鉄、タンタル酸塩、タングステン酸塩及び/又はチタン酸鉄を含む。
【0015】
高屈折率金属酸化物成分の他に、本発明によるガラス組成物は、当業者に公知のガラス及びネットワーク形成剤(network former)、例えばSiO2、B23、P25、Na2O、K2O、CaO、Al23、MgO及び/又はZnOなどを含む。
【0016】
好ましいガラス組成物は、
10〜60質量%のSiO2
5〜30質量%のB23
5〜40質量%のTiO2
5〜40質量%の(Na2O+K2O+MeO、ここで、Me=Ca、Sr及び/又はBa)
2〜20質量%のNb23
2〜20質量%のFe23
ただしここでの総量は≦100質量%(100質量%以下)である
を含む。
【0017】
特に好ましいガラスは、
40〜50質量%のSiO2
10〜20質量%のB23
10〜20質量%のNa2
15〜30質量%のTiO2
ただしここでの総量は≦100質量%(100質量%以下)である
を含む。
【0018】
本発明によるガラス組成物は、好ましくは>1.65(1.65超)、特には>1.75(1.75超)の屈折率を有する。
【0019】
本発明によるガラスの調製では、ガラス成分を溶融させ、それと共にガラス組成に応じて調製の間であっても部分結晶化が比較的低温の領域で起こる。得られるガラス組成物は好ましくはアモルファスであり、続いて600〜1100℃、好ましくは700〜1000℃の温度でガラスを焼入れ(tempering)することにより、部分結晶化が実現される。
【0020】
好ましいガラス組成物は、10〜60質量%のSiO2、5〜30質量%のB23、5〜40質量%のTiO2、5〜40質量%の(Na2O+K2O+MeO、ここで、Me=Ca、Sr及び/又はBa)、2〜20質量%のNb23及び2〜20質量%のFe23(ただしここでの総量は≦100質量%(100質量%以下)である)からなる/を含むガラス組成物を>1000℃(1000℃超)にて溶融させて液体ガラスを得、これを冷却及び固化させ、このガラスを>600℃(600℃超)にて5分〜3時間焼き入れすることにより調製される。
【0021】
本発明によるガラス組成物は、高い軟化温度、好ましくは≧700℃(700℃以上)を有し、そのため高温で高い寸法安定性を有するという事実によって特色付けられる、ガラスフレークを製造するのに使用できる。
【0022】
軟化温度は、ガラスの変形能(deformability)が最大に変化する温度範囲を意味すると解釈される。ガラスはここで、より脆性の形態からより柔らかくより弾性の(elastic)形態へと変質する。この変質(transformation)は、例えば示差走査熱量測定法(DSC)を用いて分析により測定できる。
【0023】
軟化温度は、必ずしもガラス組成物の固定した特性ではない。それはガラスの製造過程によっても決まり、特には冷却速度又はその後の熱処理(焼き入れ)によって決まる。
【0024】
実際には、非被覆のガラスフレーク、或いは1つ又は複数の金属酸化物及び/又は金属で被覆されたガラスフレークは、軟化温度及びそのすぐ上の温度までは、依然として寸法安定性で非粘着性である。より高温では、フレークの変形及びくっつきが起こる。被覆したガラスフレーク又は結晶相を含むガラスフレークの場合、軟化温度はもはやDSC法を用いて確実に測定することができない。これらの純粋に実際上の理由のために、非被覆及び被覆したガラスフレークの軟化温度は、本特許出願において、フレークが変形し始める、又は互いにくっつき始める温度を意味すると解釈されることを意図する。
【0025】
ガラスフレークは、例えば本発明によるガラス組成物のバッチを高温(好ましくは>1000℃(1000℃超))にて溶融させ、この溶融物を精製し、ノズル通してこの溶融物を回転カップ中へ放出することによって製造される。回転カップ中の流れの力が、流入するガラスを引き延ばして薄いラメラを形成させ、このラメラが絶えず縁で固化し、砕けてフレークとなる。
【0026】
最も単純な場合では、部分結晶化はすでにフレークの調製の間に比較的低温の領域で(すなわちラメラの縁で)起こる。しかし、得られるガラスフレークは好ましくは初期にはアモルファスであり、その後のフレークの焼き入れによって部分結晶化が実現される。この目的のために、フレークは直接使用されるか、又は前もって後処理(例えば水、酸又はアルカリ中での浸出(leaching−out)又は被覆)に供することができる。
【0027】
結晶相を含むガラスフレークの調製の好ましい変形法は、薄いフレークを酸又は苛性アルカリ(caustic lyes)により、好ましくは酸により、水性懸濁液中で処理することである。可溶成分、例えば酸中でネットワーク改質剤(network modifier)(例えばアルカリ金属又はアルカリ土類金属の酸化物など)をガラスフレークから溶出させる。驚くべきことに、酸に可溶な金属酸化物はすでにここで部分結晶化し得ることも分かっている。これらのプロセスは最初に表面の近くで起こり、このことは、浸出プロセスの間に比較的高屈折率の干渉能のある薄層をフレーク中に形成させることを引き起こし得る。このプロセスを適切に制御すると、フレークの被覆を必要とせずに興味深い干渉色を有するガラスフレークを得られるようになる。
【0028】
アルカリ金属及びアルカリ土類金属イオンがガラスフレークから相当に溶出すると、ガラスフレークの軟化温度を大きく増加させる。酸性媒体中に浸出させた、結晶相を有するガラスフレークは、好ましくは5mol%未満、特に好ましくは3mol%未満のアルカリ金属及びアルカリ土類金属イオンを含む。このタイプのガラスフレークは、1000℃又はそれを超える温度までも変形することなく加熱できる。高温(例えば≧400℃(400℃以上))でのか焼(calcination)は、フレーク中の高屈折率金属酸化物相の結晶化を継続させる。このように、浸出プロセスの間に自然に結晶化しない、又は完全に結晶化しない金属酸化物であっても、結晶相へと転換できる。
【0029】
薄いフレークの浸出(例えば酸処理)後の好ましいガラス組成は、ガラスフレークを基準として
50〜70質量%のSiO2
30〜50質量%のTiO2
0〜3質量%のNa2
ただしここでの総量は≦100質量%(100質量%以下)である
である。
【0030】
浸出プロセスの間又はその後に、金属イオン、アニオン又は天然分子、例えば鉄イオン、マンガンイオン、希土類又はリン酸のイオンを、ガラスマトリックス中へ取り込むことも可能である。これらのイオンは、直接又はか焼の間に、ガラス中に存在する金属酸化物と相互作用するか、結晶相中へドープされるか又は混晶を形成することができる。このようにして、有色、不透明、発光性又は暗色のフレークを製造することも可能である。
【0031】
有色もしくは暗色のフレークまたは金属光沢を有するフレークの調製のさらなる可能性は、例えば元素状水素(フォーミングガス(forming gas))を用いて、炭化水素化合物を用いて、アンモニアを用いて、又は例えば元素状炭素又はケイ素を用いて、結晶相を含むガラスフレークを高温で還元することである。アンモニア、メラミン又は他の窒素含有化合物との反応によって、高屈折率相に窒化物の形態の窒素をドープすることができ、部分的に窒化物へ転換できる。
【0032】
本発明によるガラス組成物を含むガラスフレークの別の調製方法は、例えば、液体ガラスを発泡させ、固化したガラス発泡体を粉砕するか、又はガラスを吹き、薄壁の中空ガラス体を粉砕することである。
【0033】
ガラスフレークは好ましくは0.2〜10μm、特には0.3〜3μmの厚さを有する。
【0034】
ガラスフレークの直径は好ましくは5〜300μm、特に好ましくは10〜100μm、さらには5〜60μmである。
【0035】
ガラスフレークは、好ましくは>1.65(1.65超)、特には>1.75(1.75超)の屈折率を有する。
【0036】
本発明はまた、このタイプのガラスフレークの調製方法にも関する。
【0037】
このようにして製造される、本発明によるガラス組成物からなるガラスフレークは、それらの高い屈折率並びに化学的及び機械的安定性だけでなく、それらの光学的効果によっても特色付けられる。配合物中で、ガラスフレークは結晶相の種類及び大きさに応じて、高い透明性、高い光沢性及び強い光輝効果を呈するが、高い光沢性及び良好な隠蔽力を有する強いマストーンも呈する。
【0038】
ガラスフレークは、効果顔料の調製において基材として非常に適している。この目的のために、好ましくはそれらを1つ又は複数の金属酸化物で被覆する。金属酸化物は、好ましくはTiO2(アナターゼ又はルチル)、Fe23又はTiO2/Fe23混合物である。多くの場合、1つ又は複数の金属酸化物を付ける前に、あらかじめSiO2層でガラスフレークを被覆するのが望ましい。SiO2コーティングは、膨張、ガラス構成成分の浸出、又は浸襲的な(aggressive)酸性コーティング溶液への溶解などの、化学変化からガラス表面を保護する。軟化温度もまたSiO2コーティングにより著しく上昇する。最終的な顔料は、それらの光学的特性によって、特には増大した光沢性によってさらに特色付けられる。
【0039】
本発明によるガラスフレークに基づく特に好ましい効果顔料は、好ましくは以下の酸化物コーティングを有する:
ガラスフレーク+TiO2
ガラスフレーク+TiO2/Fe23
ガラスフレーク+Fe23
ガラスフレーク+TiO2+Fe23
ガラスフレーク+TiO2+Fe34
ガラスフレーク+TiO2+SiO2+TiO2
ガラスフレーク+Fe23+SiO2+TiO2
ガラスフレーク+TiO2/Fe23+SiO2+TiO2
ガラスフレーク+TiO2+SiO2+TiO2/Fe23
ガラスフレーク+TiO2+SiO2
ガラスフレーク+TiO2+SiO2/Al23
ガラスフレーク+TiO2+Al23
ガラスフレーク+SnO2
ガラスフレーク+SiO2
ガラスフレーク+SiO2+TiO2
ガラスフレーク+SiO2+TiO2/Fe23
ガラスフレーク+SiO2+Fe23
ガラスフレーク+SiO2+TiO2+Fe23
ガラスフレーク+SiO2+TiO2+Fe34
ガラスフレーク+SiO2+TiO2+SiO2+TiO2
ガラスフレーク+SiO2+Fe23+SiO2+TiO2
ガラスフレーク+SiO2+TiO2/Fe23+SiO2+TiO2
ガラスフレーク+SiO2+TiO2+SiO2+TiO2/Fe23
ガラスフレーク+SiO2+TiO2+SiO2
ガラスフレーク+SiO2+TiO2+SiO2/Al23
ガラスフレーク+SiO2+TiO2+Al23
【0040】
ガラスフレークは、1つの金属酸化物層、又は2つ、3つ、4つ若しくはそれを超える金属酸化物層で被覆することができる。本出願において、被覆とは未処理又は浸出させた本発明によるガラスフレークを完全に包み込むことを意味すると解釈される。
【0041】
1つ又は複数の金属酸化物によるガラスフレークの被覆は、好ましくは湿式化学法により行われ、真珠光沢顔料の調製のために開発された湿式化学コーティング法を用いることが可能である。このタイプの方法は、例えばDE 1467468、DE 1959988、DE 2009566、DE 2214545、DE 2215191、DE 2244298、DE 2313331、DE 1522572、DE 3137808、DE 3137809、DE 3151343、DE 3151354、DE 3151355、DE 3211602、DE 3235017又は当業者に公知のさらなる特許文献及び他の出版物にも記載されている。
【0042】
湿式コーティングの場合、ガラスフレークを水中に懸濁させ、加水分解に適したpHで1つ又は複数の加水分解性金属塩又は水−ガラス溶液を加える。このpHは、金属酸化物又は金属酸化物水和物が、二次析出が起こることなく、フレーク上に直接析出するように選択される。pHは通常、塩基及び/又は酸を同時計量添加することにより、一定に保たれる。続いて顔料を分離し、洗浄及び50〜150℃で6〜18時間の乾燥を行い、0.5〜3時間か焼する。か焼温度は、それぞれの存在するコーティングに関して最適化することができる。一般に、か焼温度は500〜1000℃、好ましくは600〜900℃である。所望により、顔料は個々のコーティングを付けた後に分離し、乾燥及び場合によりか焼し、次いでさらなる層を付けるために再び懸濁させることができる。
【0043】
SiO2層をガラスフレークに付けること及び/又はすでに被覆された基材に付けることは、一般に、カリウム又はナトリウムの水−ガラス溶液を適切なpHで加えることによって行われる。
【0044】
さらに、被覆は流動床反応器中で気相コーティングによって行うこともでき、例えばEP 0045851及びEP 0106235において真珠光沢顔料の調製に関しそれに対応して提案される方法を用いることが可能である。
【0045】
耐光性、耐水性及び耐候性を高めるために、多くの場合、仕上がった顔料に利用分野に応じて後コーティング又は後処理を施すことが望ましい。適切な後コーティング又は後処理の方法は、例えば独国特許第2215191号、DE-A 3151354、DE-A 3235017又はDE-A 3334598に記載の方法である。この後コーティングはさらに、化学的安定性及び光化学的安定性を高め、又は顔料の取り扱い、特には様々な媒体中への取り込みを容易にする。塗布媒体に対する湿潤性、分散性及び/又は適合性(compatibility)を向上させるために、SiO2、Al23若しくはZrO2又はそれらの混合物の機能性コーティングを、例えば顔料表面に付けることができる。さらに、例えばEP 0090259、EP 0634459、WO 99/57204、WO 96/32446、WO 99/57204、US 5,759,255、US 5,571,851、WO 01/92425又はJ.J. Ponjee, Philips Technical Review, Vol. 44, No. 3, 81 ff.及びP.H. Harding, J.C. Berg, J. Adhesion Sci. Technol. Vol. 11 No. 4, pp. 471-493に記載のように、例えばシランによる有機後コーティングが可能である。
【0046】
本発明はこのように、塗料、コーティング、自動車塗装、粉体塗装、印刷用インク、偽造防止印刷用インク、プラスチック、セラミック材料、化粧品の分野からの配合物中における、被覆した又は非被覆のガラスフレークの使用にも関する。被覆及び非被覆のガラスフレークはさらに、眼鏡(glasses)、紙、紙のコーティング、電子写真印刷プロセス用のトナー、種子、温室の敷布及び防水シートにおいて、紙及びプラスチックのレーザーマーキングにおける吸収剤として、プラスチックのレーザー溶接における吸収剤として、水、有機及び/又は水性溶媒を用いた顔料ペーストにおいて、顔料調製物及び乾燥調製物において(例えば顆粒など)、紫外線防護用顔料として、例えば工業及び自動車部門における透明被膜において、日焼け止めにおいて、フィラーとして、特には化粧品において使用できる。
【0047】
本出願におけるすべてのパーセンテージのデータは、別途示されない限り質量パーセントである。
【0048】
以下の例は、本発明をさらに詳細に説明することを意図するが、それを制限しない。
【0049】

例1:結晶相を有するガラス組成物の調製
ケイ砂、二酸化チタン、ホウ砂及び炭酸ナトリウム(soda)を、1350℃にて白金るつぼ中で溶融させて、液体ガラスを得る。質量%によるガラスの組成は
46質量%のSiO2
16質量%のB23
14質量%のNa2
24質量%のTiO2
である。
【0050】
ガラスを型に注ぎ、急激に冷却し固化させる。得られたガラスブロックから薄片を作成する。このガラスは無色透明であり、屈折率は1.64である。このガラスはX線アモルファス(X−ray amorphous)である。
【0051】
このようにして作成されたガラスの試料を、650℃で30分及び750℃でさらに3時間焼き入れし、続いて冷却する。ガラスは今度は白みがかった不透明である。このガラスの屈折率は1.76である。
【0052】
X線回折(Stoe Stadi 611KL X線粉末回折計、Cu−Kα1線)を用いた分析によって、ガラス中にルチル変態のTiO2が存在することが裏付けられる。
【0053】
例2:結晶相を有するガラス組成物の調製
ケイ砂、二酸化チタン、酸化ニオブ、ホウ砂及び炭酸ナトリウム(soda)を、1350℃にて白金るつぼ中で溶融させて、液体ガラスを得る。質量%によるガラスの組成は
12質量%のSiO2
14質量%のB23
12質量%のNa2
16質量%のTiO2
46質量%のNb23
である。
【0054】
ガラスを型に注ぎ、急激に冷却し固化させる。得られたガラスブロックから薄片を作成する。このガラスは無色透明であり、屈折率は1.85〜1.9である。
【0055】
このようにして作成されたガラスの試料を、650℃で30分及び800℃でさらに3時間焼き入れし、続いて冷却する。ガラスは今度は不透明であり、顕著な真珠光沢を示す。屈折率は2である。
【0056】
X線回折(Stoe Stadi 611KL X線粉末回折計、Cu−Kα1線)を用いた分析によって、ガラス中のルチルTiO2及び結晶ニオブ酸ナトリウムの存在が裏付けられる。
【0057】
例3:ガラスフレークの調製
例1からのガラス組成物をプラチナタンク中で溶融させ、1050℃でノズルを通して回転カップを有するフレーカー装置(flaker device)中へ放出する。約1.2μmの厚さを有するガラスフレークが得られる。エアジェットミル(air jet mill)を用いてガラスフレークを粉砕し、分級する。
【0058】
例3からの100gのガラスフレークを、80℃、pH1.8において1リットルの水中で48時間撹拌し、その間、塩酸を用いてpHを調整し一定に保つ。この作業の間に、ナトリウムイオンは実質的に溶出し、14.5gのHClが消費される。続いてフレークをろ過し、乾燥させ800℃で1時間か焼する。銀白色の顔料粉末が得られる。顔料粉末をニトロセルロースラッカー中に取り込み、ペイントカード(paint card)上に塗る。顕著な光輝効果を有する銀白色のコーティング層が得られる。
【0059】
水性懸濁液中の、未か焼及びか焼済みガラスフレークの試料の紫外/可視スペクトルを記録する。スペクトルは、TiO2の吸収バンドの長波長シフトを示す。310から230nmにかけて増加する吸収を示す、未か焼のガラスフレークとは対照的に、か焼済みガラスフレークの吸収バンドは、早くも375nmから始まり、早くも325nmで極大に達する。か焼済みガラスフレークのスペクトルは、ナノスケールのアナターゼTiO2のスペクトルに相当する。結果は、か焼後のガラスフレークが結晶TiO2を含むことを示す。
【0060】
例4:結晶TiO2含有ガラスフレークの調製
ケイ砂、二酸化チタン及び炭酸ナトリウム(soda)を、1450℃にて白金るつぼ中で溶融させて、液体ガラスを得る。質量%によるガラスの組成は
36質量%のSiO2
23質量%のNa2
41質量%のTiO2
である。
【0061】
次いで溶融物を、1100℃でノズルを通して、回転カップを有するフレーカー装置中へ細い噴流で放出する。約0.8μmの厚さを有するガラスフレークが得られる。続いて、得られたガラスフレークをエアジェットミルを用いて粉砕し、分級する。
【0062】
例5:二酸化チタン含有ガラスフレークの酸処理
例4からのガラスフレークの試料を、80℃で48時間、10%の水性懸濁液中で撹拌する。懸濁液のpHを、塩酸を用いて1.8に調整し一定に保つ。続いて懸濁液を室温に到達させ、ガラスフレークをろ過し、水で洗浄し110℃で一晩乾燥させる。
【0063】
軟化温度を測定するために、ガラスフレークの試料についてか焼実験を行う。この目的のために、試料を各々、それぞれの温度で30分か焼する。比較として、酸処理をしていない例4からのガラスフレークの試料を調べる。
【0064】
例4からのガラスフレークは650℃であってもくっつくが、酸処理したガラスフレークは1000℃でもまだ軟化せず、寸法が安定している。
【0065】
か焼実験で得られるガラスフレークを、結晶含量についてX線回折計を用いて調べる。600℃で例4からのガラスフレークの場合ここでは結晶相が見られないが、か焼した試料(600℃、750℃及び950℃)においてルチル及びアナターゼが検出される。
【0066】
液浸法を用いて、950℃でか焼した試料について屈折率が1.9と測定される。
【0067】
950℃でか焼したガラスフレークの試料を、ニトロセルロースラッカー中に取り込み、ペイントカードに塗布する。ペイントカードは、指向性の照明下で顕著な光輝効果を示す。
【0068】
例6:ルチルTiO2を用いたガラスフレークの被覆による効果顔料の調製
酸性懸濁液中において二酸化チタンで被覆することにより、例5からのガラスフレークから干渉顔料を作成する。この目的のために、100gのガラスフレークを1リットルの水に懸濁させる。撹拌しながら、48gの塩酸中3.3%のSnCl4溶液を75℃で滴下して加え、続いて四塩化チタンの塩酸中溶液を計り入れる。二酸化チタンの析出の間に試料を採取することにより、様々な干渉色の顔料が得られる。試料をろ過し、洗浄及び乾燥し、続いてか焼し、最後にふるい分けする。50℃の間隔での様々な温度におけるか焼により、軟化点を測定する。顔料は1000℃まで安定であり、変形又はくっつきの形跡はない。色の特性を評価するために、顔料からペイントカードを作成する。その顔料のペイントカードは、高い色度及び高い光沢性によって特色付けられる。
【0069】
顔料の試料のX線回折パターンを記録する。分析によって、主な二酸化チタン変態としてルチルが示される。
【0070】
例7:アナターゼTiO2を用いたガラスフレークの被覆による効果顔料の調製
例5からのガラスフレークを例6に記載のように二酸化チタンで被覆するが、二酸化スズによるプレシード(pre−seeding)を行わない。顔料試料を例5に記載のように作り上げか焼する。顔料は同様に1000℃まで安定である。
【0071】
二酸化チタンでプレシードされる顔料とは対照的に、X線回折は唯一の二酸化チタン変態としてアナターゼを示す。
【0072】
例8:(比較)
約850nmの厚さを有するECRガラスから作られた市販のガラスフレークを粉砕し分級する。約80μmのd50を有する画分が得られる。
【0073】
100gのこれらのガラスフレークを、例5に記載のように酸性水性懸濁液中で、最初に二酸化スズで続いて二酸化チタンで被覆する。二酸化チタンの析出の間に試料を採取することにより、様々な干渉色の顔料が得られる。試料をろ過し、洗浄及び乾燥する。続いて顔料試料を650℃及び750℃でか焼し、最後にふるい分けする。650℃でか焼した試料は微細な粉末状であり、変形も凝集も示さないが、750℃でか焼した試料は高度に凝集し、多数の顔料粒子は曲がっており互いにくっついている。色の特性を評価するために、この顔料からペイントカードを作成する。650℃でか焼した顔料のペイントカードは、高い色度及び高い光沢性によって特色付けられるが、一方750℃でか焼した顔料は粗い被覆表面を生じさせ、実質的には干渉色を示さない。結果は、比較の顔料の軟化点はほぼ650〜700℃程度であるが、本発明による顔料の場合、軟化点は1000℃まで見つけることができないことを示している。
【0074】
例9:非有色紫外線防護顔料
ケイ砂、二酸化チタン及び炭酸ナトリウム(soda)を、1450℃にて白金るつぼ中で溶融させて、液体ガラスを得る。質量%によるガラスの組成は
41質量%のSiO2
28質量%のNa2
31質量%のTiO2
である。
【0075】
次いで溶融物を、1100℃でノズルを通して、回転カップを有するフレーカー装置中へ細い噴流で放出する。約0.3μmの厚さを有するガラスフレークが得られる。続いて、得られたガラスフレークをエアジェットミルを用いて粉砕し、分級する。
【0076】
100gのガラスフレークを、80℃、pH1.8において1リットルの水中で24時間撹拌し、その間、塩酸を加えることによりpHを一定に保つ。続いて四塩化チタン溶液をゆっくりと滴下して加えることにより二酸化チタンを析出させる。水酸化ナトリウム溶液を加えることにより、析出の間pHを一定に保つ。干渉色を評価するために、被覆の間に試料を採取し、非有色の終点に到達したときに被覆を終了させる。得られる顔料をろ過し、洗浄し900℃でか焼する。ペイントカードにおける顔料の評価では、弱い黄緑色の干渉を有する非常に薄く着色した顔料とされる。高度に希釈した水性懸濁液中で、顔料の試料の紫外/可視スペクトルを記録する。スペクトルはUV−A及びUV−Bの領域に375nmから始まる強い吸収バンドを示す。
【0077】
その紫外線吸収特性のために、顔料は日焼け止めクリーム及びローションにおいて、又は紫外線吸収性の化粧品用フィラーとして使用するのに適する。
【0078】
例10:青色及び銀白色の干渉顔料
例4からの組成を有し厚さが450nmであるガラスフレークを、80℃で10時間、10%水性懸濁液中で撹拌する。塩酸を用いて懸濁液のpHを1.8に調整し、一定に保つ。懸濁液の試料を採取し、ろ過し、110℃で洗浄し、乾燥させ750℃でか焼する(試料10−1)。主な量の懸濁液をさらに40時間撹拌する。続いて懸濁液を室温に到達させ、ガラスフレークをろ過し、水で洗浄し、110℃で一晩乾燥させ、750℃で同様にか焼する(試料10−2)。か焼したガラスフレークからペイントカードを作成する。試料10−1からのペイントカードは、高い光沢性を有する強い青色の干渉顔料を示すが、一方10−2からのペイントカードは、高い光沢性の銀白色の干渉色を有する。
【0079】
例11:還元
例10からの試料10−2の乾燥ガラスフレークを、550℃で30分、フォーミングガス(92%のN2/8%のH2)下でか焼する。フォーミングガス下で冷却後、銀灰色の顔料粉末が得られる。顔料粉末をニトロセルロールラッカー中に混ぜ入れ、そのラッカーを用いてPETフィルム上及びペイントカード上にペイント被膜を作る。乾燥層の層厚みは約50μmであり、顔料の体積濃度は約10%である。金属の外観及び高い隠蔽力を有するアルミニウム色のラッカー層が得られる。
【0080】
例12:還元
例10からの試料10−2の乾燥ガラスフレークを、850℃で30分、フォーミングガス(92%のN2/8%のH2)下でか焼する。フォーミングガス下で冷却後、青灰色の顔料粉末が得られる。顔料粉末をニトロセルロールラッカー中に混ぜ入れ、それを用いてペイントカードを被覆する。ペイントカードは、高い隠蔽力及び金属光沢を有する青い光沢顔料を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの結晶相を含むことを特徴とする、ガラス組成物。
【請求項2】
1.65を超える屈折率を有することを特徴とする、請求項1に記載のガラス組成物。
【請求項3】
金属酸化物の結晶性高屈折率(屈折率n≧1.8)相を少なくとも1つ含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載のガラス組成物。
【請求項4】
ルチル(TiO2)、アナターゼ(TiO2)、チタン酸塩、ニオブ酸塩、亜酸化チタン、酸化鉄、タンタル酸塩、タングステン酸塩、酸化鉄及び/又はチタン酸鉄又はそれらの混合物の結晶相を少なくとも1つ含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のガラス組成物。
【請求項5】
チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム及び/又はチタン酸ビスマスの結晶相を含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のガラス組成物。
【請求項6】
ニオブ酸ナトリウムの結晶相を含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のガラス組成物。
【請求項7】
ヘマタイト及び/又はマグネタイトの結晶相を含むことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のガラス組成物。
【請求項8】
イルメナイト及び/又は擬板チタン石の結晶相を含むことを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のガラス組成物。
【請求項9】
ルチル(TiO2)の結晶相及び/又はアナターゼ(TiO2)の結晶相を含むことを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のガラス組成物。
【請求項10】
アナターゼ(TiO2)、ルチル(TiO2)、チタン酸塩、ニオブ酸塩、酸化鉄、タンタル酸塩、タングステン酸塩及び/又はチタン酸鉄を3〜70質量%含むことを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載のガラス組成物。
【請求項11】
40〜50質量%のSiO2
10〜20質量%のB23
10〜20質量%のNa2
15〜30質量%のTiO2
ただしここでの総量は100質量%以下である
を含むことを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載のガラス組成物。
【請求項12】
10〜60質量%のSiO2
5〜30質量%のB23
5〜40質量%のTiO2
5〜40質量%の(Na2O+K2O+MeO、ここで、Me=Ca、Sr及び/又はBa)
2〜20質量%のNb23
2〜20質量%のFe23
ただしここでの総量は100質量%以下である
を含むことを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載のガラス組成物。
【請求項13】
少なくとも1つの結晶化可能な高屈折率金属酸化物を含むガラス組成物を1000℃を超える温度で溶融させて液体ガラスを得て、これを冷却及び固化させ、このガラスを600℃を超える温度で5分〜3時間焼き入れすることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載のガラス組成物の調製方法。
【請求項14】
10〜60質量%のSiO2、5〜30質量%のB23、5〜40質量%のTiO2、5〜40質量%の(Na2O+K2O+MeO、ここで、Me=Ca、Sr及び/又はBa)、2〜20質量%のNb23及び2〜20質量%のFe23(ただしここでの総量は100質量%以下である)からなる/を含むガラス組成物を、1000℃を超える温度で溶融させて液体ガラスを得て、これを冷却及び固化させ、このガラスを600℃を超える温度で5分〜3時間焼き入れすることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載のガラス組成物の調製方法。
【請求項15】
請求項1から12のいずれか一項に記載のガラス組成物の、ガラスフレークの調製への使用。
【請求項16】
請求項1から12のいずれか一項に記載のガラス組成物からなるガラスフレークの調製方法であって、
− ガラス配合物を1000℃を超える温度で溶融させ、この溶融物を精製し、ノズルを通して回転カップ中へ放出し、回転カップ中で流入するガラスが引き延ばされて薄いラメラを形成し、このラメラが絶えず縁で固化し、砕けてフレークとなるか、又は
− 液体ガラスを発泡させ、固化したガラス発泡体を粉砕することによりフレークを得るか、又は
− ガラス吹き及び薄壁の中空ガラス体の粉砕によりフレークを得る
ことを特徴とする、ガラスフレークの調製方法。
【請求項17】
最終のガラスフレークを最後に水、酸又は苛性アルカリ中で浸出に供することを特徴とする、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
請求項1から12のいずれか一項に記載のガラス組成物からなるガラスフレーク。
【請求項19】
さらに、水、酸又は苛性アルカリ中での浸出に供されていることを特徴とする、請求項18に記載のガラスフレーク。
【請求項20】
浸出後に、ガラスフレークを基準として
50〜70質量%のSiO2
30〜50質量%のTiO2
0〜3質量%のNa2
ただしここでの総量は100質量%以下である
を含む組成を有することを特徴とする、請求項19に記載のガラスフレーク。
【請求項21】
以下の酸化物コーティング:
ガラスフレーク+TiO2
ガラスフレーク+TiO2/Fe23
ガラスフレーク+Fe23
ガラスフレーク+TiO2+Fe23
ガラスフレーク+TiO2+Fe34
ガラスフレーク+TiO2+SiO2+TiO2
ガラスフレーク+Fe23+SiO2+TiO2
ガラスフレーク+TiO2/Fe23+SiO2+TiO2
ガラスフレーク+TiO2+SiO2+TiO2/Fe23
ガラスフレーク+TiO2+SiO2
ガラスフレーク+TiO2+SiO2/Al23
ガラスフレーク+TiO2+Al23
ガラスフレーク+SnO2
ガラスフレーク+SiO2
ガラスフレーク+SiO2+TiO2
ガラスフレーク+SiO2+TiO2/Fe23
ガラスフレーク+SiO2+Fe23
ガラスフレーク+SiO2+TiO2+Fe23
ガラスフレーク+SiO2+TiO2+Fe34
ガラスフレーク+SiO2+TiO2+SiO2+TiO2
ガラスフレーク+SiO2+Fe23+SiO2+TiO2
ガラスフレーク+SiO2+TiO2/Fe23+SiO2+TiO2
ガラスフレーク+SiO2+TiO2+SiO2+TiO2/Fe23
ガラスフレーク+SiO2+TiO2+SiO2
ガラスフレーク+SiO2+TiO2+SiO2/Al23
ガラスフレーク+SiO2+TiO2+Al23
を有することを特徴とする、請求項18、19又は20に記載のガラスフレーク。
【請求項22】
塗料、コーティング、印刷用インク、プラスチックにおける、化粧品配合物における、顔料ペーストにおける、顔料調製物における、効果顔料の基材としての、フィラーとしての、紫外線防護顔料としての、プラスチックのレーザーマーキングにおける吸収剤としての、プラスチックのレーザー溶接における吸収剤としての、請求項18から21のいずれか一項に記載のガラスフレークの使用。
【請求項23】
請求項18から21のいずれか一項に記載のガラスフレークをベースとすることを特徴とする、効果顔料。
【請求項24】
請求項18から21のいずれか一項に記載のガラスフレークを含む、紫外線防護顔料。

【公表番号】特表2011−520764(P2011−520764A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−510867(P2011−510867)
【出願日】平成21年5月15日(2009.5.15)
【国際出願番号】PCT/EP2009/003486
【国際公開番号】WO2009/152907
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(591032596)メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (1,043)
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
【住所又は居所原語表記】Frankfurter Str. 250,D−64293 Darmstadt,Federal Republic of Germany
【Fターム(参考)】