説明

駆動信号生成回路

【課題】処理負荷を抑制しつつモータの回転を安定化させることができる駆動信号生成回路を提供する
【解決手段】駆動信号生成回路は、電流検出部と、d軸電流及びq軸電流を算出する算出部と、三相モータの回転速度を示す速度信号と、三相モータの目標回転速度を示す目標信号とに基づいて、q軸電流の第1基準値を示す基準信号出力部と、d軸電流の電流値及び第2基準値の誤差に応じた第1制御信号出力部と、q軸電流の電流値及び第1基準値の誤差に応じた第2制御信号出力部と、三相モータを駆動する駆動回路に対し、第1及び第2制御信号に基づいて、d軸電流が第2基準値となり、q軸電流の電流値が第1基準値となるような駆動信号を出力する駆動信号出力部と、三相モータの回転速度が所定の回転速度となった後に、第2制御信号に基づいて、第2制御信号のリップルが小さくなるよう検出出力を調整する調整部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動信号生成回路に関する。
【背景技術】
【0002】
モータの制御方式としては、モータに流れる電流の励磁成分(d軸電流)、及びトルク成分(q軸電流)を制御するベクトル制御方式が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−61910号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ベクトル制御方式を用いてモータを駆動する場合、q軸電流にリップルが発生してモータの回転が不安定になることがある。このため、例えば特許文献1では、q軸電流のリップルをキャンセルするための電流をマイコン等で生成し、q軸電流に加算してリップルの影響を抑制している。このような場合、マイコンは常にリップルをキャンセルするための複雑な演算処理を実行する必要があるため、信号処理の負荷が増大してしまう。
【0005】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、処理負荷を抑制しつつモータの回転を安定化させることができる駆動信号生成回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一つの側面に係る駆動信号生成回路は、三相モータに流れる電流を検出する電流検出部と、前記電流検出部の検出出力に基づいて、d軸電流及びq軸電流を算出する算出部と、前記三相モータの回転速度を示す速度信号と、前記三相モータの目標回転速度を示す目標信号とに基づいて、前記三相モータを前記目標回転速度で回転させるための前記q軸電流の第1基準値を示す基準信号を出力する基準信号出力部と、前記d軸電流の電流値及び第2基準値の誤差に応じた第1制御信号を出力する第1制御信号出力部と、前記q軸電流の電流値及び前記第1基準値の誤差に応じた第2制御信号を出力する第2制御信号出力部と、前記三相モータを駆動する駆動回路に対し、前記第1及び第2制御信号に基づいて、前記d軸電流が前記第2基準値となり、前記q軸電流の電流値が前記第1基準値となるような駆動信号を出力する駆動信号出力部と、前記三相モータの回転速度が前記目標回転速度に応じた所定の回転速度となった後に、前記第2制御信号に基づいて、前記第2制御信号のリップルが小さくなるよう前記検出出力を調整する調整部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
処理負荷を抑制しつつモータの回転を安定化させることができる駆動信号生成回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施形態であるモータ駆動回路10の構成を示す図である。
【図2】駆動回路21の一例を示す図である。
【図3】電流検出回路50の一例を示す図である。
【図4】モータ15の回転速度が一定の場合の信号Se2の波形の一例を示す図である。
【図5】異なるオフセットに対する信号Se2の波形を示す図である。
【図6】信号Se2のリップルと信号Se2の直流レベルとの関係を示す図である。
【図7】信号Se2の直流レベルとオフセットとの関係を示す図である。
【図8】電流Iuとオフセットとの関係を示す図である。
【図9】調整回路61の一例を示す図である。
【図10】オフセット演算回路103の一例を示す図である。
【図11】モータ駆動回路10の動作を説明するための図である。
【図12】モータ15の負荷が急変した場合のモータ駆動回路10の動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
図1は、本発明の一実施形態であるモータ駆動回路10の構成を示す図である。モータ駆動回路10は、三相の永久磁石同期モータであるモータ15を駆動する回路であり、モータ駆動IC(Integrated Circuit)20、駆動回路21、抵抗22,23、ホールセンサ24、ロータリーエンコーダ25、及び温度センサ26を含んで構成される。
【0010】
モータ駆動IC20(駆動信号生成回路)は、例えばマイコン(不図示)からの指示に基づいて、モータ15を目標回転速度とするための駆動信号Vdr1〜Vdr6を駆動回路21に出力する。
【0011】
駆動回路21は、図2に示すように、NMOSトランジスタ30〜35を含んで構成され、駆動信号Vdr1〜Vdr6に基づいてモータ15を駆動する。
【0012】
抵抗22は、三相の電流Iu,Iv,Iwのうち電流Iuを検出し、抵抗23は、電流Ivを検出する。
【0013】
ホールセンサ24は、モータ15の回転速度に応じて周期が変化するホール信号を出力し、ロータリーエンコーダ25は、モータ15におけるロータ(不図示)の回転位置を示す信号を出力する。
【0014】
温度センサ26は、例えば、モータ駆動IC20の温度を検出し、検出した温度に応じた信号Vtを出力する。
【0015】
==モータ駆動IC20の詳細==
モータ駆動IC20は、速度検出回路40、速度制御回路41、磁束制御回路42、角度検出回路43、電流検出回路50、変換回路51,54、d軸電流制御回路52、q軸電流制御回路53、ゲートドライバ55、低域通過フィルタ(LPF)60、及び調整回路61を含んで構成される。
【0016】
速度検出回路40は、ホールセンサ24から出力されるホール信号に基づいて、モータ15の回転速度を示すFG信号を生成する。
【0017】
速度制御回路41(基準信号出力部)は、モータ15の目標回転速度を示し、マイコン(不図示)から出力されるクロック信号CLK1と、FG信号とに基づいて、モータ15を目標回転速度とするためのq軸電流の基準値A1を示す信号Sref1(基準信号)を出力する。磁束制御回路42は、d軸電流の基準値A2を示す信号Sref2を出力する。なお、信号Sref1,Sref2は、ともにデジタルデータである。
【0018】
角度検出回路43は、ホールセンサ24とロータリーエンコーダ25から出力される信号に基づいて、ロータの回転位置を示す角度データθを出力する。
【0019】
電流検出回路50(電流検出部)は、電流Iu,Ivを検出し、三相の電流Iu,Iv,Iwのそれぞれを示す電圧Vu2,Vv2,Vw2を出力する。電流検出回路50は、図3に示すように、U相電流検出回路70、V相電流検出回路71、及び演算回路72を含んで構成される。
【0020】
U相電流検出回路70は、電流Iuを示す電圧Vu1を所定の利得で増幅して出力する回路であり、スイッチ80,81、オペアンプ82、抵抗83,84、及びADコンバータ(ADC)85を含んで構成される。
【0021】
スイッチ80(第1スイッチ)の一端には電圧Vu1が印加され、スイッチ80の他端は抵抗83に接続される。スイッチ81(第2スイッチ)の一端はスイッチ80の他端及び抵抗83に接続され、スイッチ81の他端には接地電圧(0V)が印加される。なお、スイッチ80及びスイッチ81のオンオフは、調整回路61からの信号に基づいて制御される。また、スイッチ80,81は、選択回路に相当し、例えばMOSトランジスタ等で実現できる。
【0022】
オペアンプ82の非反転入力端子には、所定の基準電圧Vref(基準電圧)が印加され、反転入力端子には、抵抗83(第2抵抗)が接続される。また、オペアンプ82の反転入力端子と、出力端子との間には、抵抗84(第1抵抗)が接続されている。このため、オペアンプ82、及び抵抗83,84は、電圧Vu1を反転して増幅する反転増幅回路(差動増幅回路)として動作する。また、抵抗83の抵抗値をR1、抵抗84の抵抗値をR2、抵抗83に印加される電圧をVin、オペアンプ82から出力される電圧をVoutとし、オペアンプ82のオフセットを無視した場合、電圧Voutは、Vout=−(R2/R1)×(Vin−Vref)となる。なお、詳細は後述するが、本実施形態では、オペアンプ82のオフセットを調整するために、反転入力端子には、調整回路61からの調整電流Ioff1が供給される。なお、抵抗値R1,R2は、スイッチ80,81のオン抵抗や、抵抗22,23の抵抗値よりも十分大きくしている。したがって、本実施形態では、スイッチ80,81等のオン抵抗の影響を無視できる。また、オペアンプ82の非反転入力端子には、例えば、Vinが0Vの際に、Voutが1/2Vcc(Vcc:オペアンプの電源電圧)となるような基準電圧Vrefが印加されている。
【0023】
ADコンバータ85は、オペアンプ82から出力される電圧Voutをデジタル値に変換し、電圧Vu2として出力する。この結果、電圧Vu1が抵抗83,84で定まる利得で増幅されて出力される。
【0024】
V相電流検出回路71は、電流Ivを示す電圧Vv1を所定の利得で増幅して出力する回路であり、スイッチ90,91、オペアンプ92、抵抗93,94、及びADコンバータ(ADC)95を含んで構成される。なお、V相電流検出回路71に含まれる各ブロックは、U相電流検出回路70に含まれる各ブロックと同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0025】
演算回路72は、電流Iuを示す電圧Vu2と、電流Ivを示す電圧Vv2とに基づいて、電流Iwを示す電圧Vw2を算出する。具体的には、電流Iu,Iv,Iwの間に成立する式Iw=−(Iu+Iv)、つまりVw2=−(Vu2+Vv2)の関係式から電圧Vw2を算出する。
【0026】
変換回路51(算出部)は、三相の電流Iu〜Iwを、二相のd軸電流、q軸電流に変換する回路であり、電圧Vu2,Vv2,Vw2及び角度データθに基づいて、d軸電流を示す信号Sdと、q軸電流を示す信号Sqとを算出する。
【0027】
d軸電流制御回路52(第1制御信号出力部)は、d軸電流を示す信号Sdと、d軸電流の基準値A2を示す信号Sref2とに基づいて、d軸電流の電流値と基準値A2との誤差に応じた信号Se1(第1制御信号)を出力する。
【0028】
q軸電流制御回路53(第2制御信号出力部)は、q軸電流を示す信号Sqと、q軸電流の基準値A1を示す信号Sref1とに基づいて、q軸電流の電流値と基準値A1との誤差に応じた信号Se2(第2制御信号)を出力する。なお、本実施形態では、信号Se1,Se2はともに電圧信号である。
【0029】
変換回路54は、角度データθを用いて、二相の信号Se1,Se2を三相(U相,V相,W相)の信号に変換する。
【0030】
ゲートドライバ55は、変換された三相の信号に基づいて、d軸電流の電流値が基準値A2となり、q軸電流の電流値が基準値A1となるような駆動信号Vdr1〜Vdr6を出力する。そして、駆動回路21は、駆動信号Vdr1〜Vdr6に基づいてモータ15を駆動するため、結果的にモータ15の回転速度は目標回転速度となる。なお、変換回路54及びゲートドライバ55は、駆動信号出力部に相当する。
【0031】
<<信号Se2の波形について>>
ここで、モータ15が一定の回転速度(例えば、目標回転速度)で回転している際の信号Se2の波形について説明する。モータ15が一定の回転速度で回転している場合、図4に示すように信号Se2にはFG信号の周期(電気角周期)で変化するリップルが含まれる。また、図5は、電流検出回路50におけるオペアンプ82,92のオフセットが変化した場合の信号Se2の変化を示す図である。図5に示すように、信号Se2の直流レベル(平均値)が高くなるほど、信号Se2のリップルは大きくなる。つまり、信号Se2の直流レベルと、信号Se2のリップルとの間には、図6に示すような関係が成立する。
【0032】
また、図7は、オペアンプ82,92のオフセットを実際に変化させた場合の、オフセットと信号Se2の直流レベルとの関係を示す図である。図7に示すように、オフセット及び信号Se2の直流レベルの関係は、下に凸の2次曲線で近似される。したがって、図7において信号Se2の直流レベルが最小となるようにオペアンプ82,92のオフセットを調整することにより、信号Se2のリップルを最小にすることが可能となる。なお、図8は、モータ15が一定の回転速度で回転している際の、例えば電流Iuの電流値と、オフセットとの関係を示す図である。図8に示すように、電流Iuの電流値も、図7に示す信号Se2の直流レベルと同様に変化する。また、電流Iuが最小値となるオフセットの値は、信号Se2の直流レベルが最小となる値と同じである。したがって、信号Se2のリップルが最小となるようにオフセットが調整されると、モータ15の消費電流(電流Iu,Iv,Iw)も最小になる。
【0033】
<<信号Se2のリップルを最小にするための主要な構成について>>
ここで、図1のモータ駆動回路10において、信号Se2のリップルを最小にするための主要な構成である低域通過フィルタ(LPF)60、及び調整回路61について説明する。
【0034】
低域通過フィルタ60は、信号Se2に含まれる高周波ノイズを除去するフィルタである。なお、低域通過フィルタ60のカットオフ周波数は、信号Se2のリップルが除去されないよう、リップルの周波数よりも十分高くなるよう設計されている。
【0035】
調整回路61(調整部)は、オペアンプ82,92のオフセットを変化させて電流検出回路50からの電圧Vu2〜Vw2(検出出力)を調整する回路であり、図9に示すように、実行命令生成回路100、スイッチ制御回路101、オフセット演算回路102,103,120、加算回路104,121、DAコンバータ(DAC)105,122、抵抗106,123を含んで構成される。
【0036】
実行命令生成回路100は、上位制御器からの指示データCONT1に基づいて、オフセット演算回路102,120を動作させるための信号EXE1、またはオフセット演算回路103を動作させるための信号EXE2を出力する。なお、信号EXE1,EXE2は、例えばハイレベル(以下、“H”レベル)の信号である。
【0037】
スイッチ制御回路101は、信号EXE1が出力されると、U相電流検出回路70の抵抗83、およびV相電流検出回路71の抵抗93に接地電圧が印加されるよう、スイッチ80,90をオフしスイッチ81,91をオンする。また、スイッチ制御回路101は、例えば、オフセット演算回路102がオフセットの演算処理を終了すると、スイッチ80をオンし、スイッチ81をオフする。さらに、スイッチ制御回路101は、オフセット演算回路120がオフセットの演算処理を終了すると、スイッチ90をオンし、スイッチ91をオフする。
【0038】
オフセット演算回路102は、オペアンプ82のオフセットをキャンセルするためのオフセット値Voff1を出力する。
【0039】
オフセット演算回路103は、信号Se2のリップルを最小とするためのオフセット値Voff2を出力する。
【0040】
加算回路104は、オフセット値Voff1,Voff2を加算して出力し、DAコンバータ105は、加算回路104から出力されるデジタル値をアナログの電圧Vda1に変換する。抵抗106の一端には電圧Vda1が印加され、他端はオペアンプ82の反転入力端子に接続される。このため、オペアンプ82の反転入力端子には、オペアンプ82のオフセットを調整するための電流Ioff1が供給される。なお、ここでは、抵抗106の抵抗値をR3としている。
【0041】
まず、オフセット演算回路102の動作について説明する。オフセット演算回路102は、電圧Vu2に基づいて、電圧Vu2(=Vout)がVref−(R2/R1)×Vinとなるようなオフセット値Voff1を出力する。具体的には、オフセット演算回路102が動作する際の電圧Vinは“0”であるため、オフセット演算回路102は、電圧Vu2(=Vout)が“Vref”となるようにオフセット値Voff1を変化させる。なお、オフセット値Voff1を変化させ、電圧Vu2(=Vout)を“Vref”(目標値)とする方法については、例えば特開2007−264563号公報に開示されている。そして、オフセット演算回路102は、電圧Vu2(=Vout)が“Vref”となると、演算処理を停止し、電圧Vu2(=Vout)が“Vref”となる際のオフセット値Voff1を出力し続ける。
【0042】
このように、オフセット演算回路102、加算回路104、DAコンバータ105、及び抵抗106は、オペアンプ82のオフセットをキャンセルするためのオフセット調整回路(第2オフセット調整部)として動作する。
【0043】
また、オフセット演算回路120、加算回路121、DAコンバータ122、及び抵抗123も、オフセット演算回路102、加算回路104、DAコンバータ105、及び抵抗106と同様であるため、詳細な説明は省略する。オフセット演算回路102,120がオフセットをキャンセルする処理を実行すると、電流検出回路50は、精度良く電流Iu〜Iwを検出することができる。
【0044】
つぎに、オフセット演算回路103の詳細および動作について説明する。図10は、オフセット演算回路103の一例を示す図である。オフセット演算回路103は、回転速度判定回路200、温度検出回路201、振幅判定回路210、平均値算出回路220、絶対値算出回路221、演算回路222、制御回路230、マルチプレクサ240,241、及びDフリップフロップ250,251を含んで構成される。
【0045】
回転速度判定回路200(回転速度判定部)は、FG信号及びクロック信号CLK1に基づいて、モータ15の回転速度が、目標回転速度の±5%の範囲内の回転速度にあるか否かを判定する。そして、回転速度判定回路200は、モータ15の回転速度が、目標回転速度±5%の範囲内にある場合は“H”レベルの信号Sjを出力する。したがって、回転速度判定回路200は、例えばモータ15の回転速度が上昇し、目標回転速度より5%低い所定の回転速度になったことを判定すると、“H”レベルの信号Sjを出力する。
【0046】
温度検出回路201(温度検出部)は、所定期間毎に温度に応じた信号Vtを取得し、温度の変化が所定温度以上であると、“H”レベルのパルス信号を出力する。
【0047】
振幅判定回路210(振幅判定部)は、低域通過フィルタ60から出力される信号LPO、つまり、高周波ノイズが除去された信号Se2の振幅を検出し、振幅が所定以上であるか否かを判定する。そして、振幅判定回路210は、検出された振幅が所定以上である場合、オフセット演算処理を停止させるための停止信号Ssを出力する。
【0048】
平均値算出回路220(算出部)は、FG信号の周期の整数倍の期間における信号LPO(信号Se2)の平均値を算出する。なお、算出される平均値は、信号Se2の直流レベルに相当する。絶対値算出回路221は、算出された平均値の絶対値Vabsを算出する。
【0049】
演算回路222は、算出された絶対値Vabsが最小になるように、オフセット値V1を変化させて出力する。なお、図7に示したように、本実施形態では、オフセットを変化させると、信号Se2の直流レベル、すなわち、絶対値Vabsが最小となる点が存在する。そこで演算回路222は、例えば特開2007−264563号公報に開示された方法と、最急降下法等のアルゴリズムを組み合わせて実行することにより、オフセット値V1を変化させる。
【0050】
制御回路230は、実行信号EXE2、停止信号Ss,回転速度判定回路200から出力される信号Sj、温度検出回路202の出力、及びオフセット値V1に基づいて、マルチプレクサ240,241を制御する2ビットの信号CONT2を出力する。具体的には、制御回路230は、上位制御器からオフセット調整指示が出力されるか、温度が変化して温度検出回路201の出力がHレベルになっている際に、モータ15の回転速度が所定の速度範囲(例えば、目標回転速度±5%)に入ると、オフセット演算回路103にオフセット調整処理を実行させる。つまり、制御回路230は、実行信号EXE2が入力されている際に信号SjがHレベルとなるか、または、温度検出回路202の出力がHレベルとなっている際に信号SjがHレベルとなると、実行モードを示す(“H”,“H”)の信号CONT2を出力する。
【0051】
また、制御回路230は、オフセット値V1が収束すると、つまり絶対値Vabsが最小となると、アイドルモードを示す(“L”,“H”)の信号CONT2を出力する。
【0052】
さらに、制御回路230は、信号Se2の振幅が所定以上になるか、実行モード中にモータ15の回転速度が所定の速度範囲から外れると、オフセット調整処理を停止させる。具体的には、制御回路230は、停止信号Ssが“H”レベル、または、実行モード中に信号Sjが“L”レベルとなると、停止モードを示す(“H”,“L”)の信号CONT2を出力する。なお、制御回路230は、他の信号の論理レベルに関わらず停止信号Ssを優先するよう設計されている。つまり、実行信号EXE2、または、Hレベルの温度検出回路202の出力が制御回路230に入力されている場合であっても、Hレベルの停止信号Ssが入力されると、停止信号Ssを優先させる。また、制御回路230は、例えば、停止信号Ssが“H”レベルから“L”レベルになると、アイドルモードを示す信号CONT2を出力する。
【0053】
マルチプレクサ240は、実行モードの場合、A入力の信号を選択して出力し、アイドルモードの場合、C入力の信号を選択して出力し、停止モードの場合、B入力の信号を選択して出力する。
【0054】
マルチプレクサ241は、実行モード及び停止モードの場合、A入力の信号を選択して出力し、アイドルモードの場合、B入力の信号を選択して出力する。
【0055】
Dフリップフロップ250,251は、クロック信号CLK2に同期して入力される信号を出力する。
【0056】
したがって、オフセット演算回路103の動作モードが実行モードの場合、絶対値Vabsが最小となるようなオフセット値V1がオフセット値Voff2として出力される。また、オフセット演算回路103の動作モードがアイドルモードの場合、Dフリップフロップ250から出力されるオフセット値Voff2は、マルチプレクサ240を介してDフリップフロップ250に入力される。このため、この場合には、アイドルモードとなる前のオフセット値Voff2が出力され続ける。
【0057】
また、オフセット演算回路103の動作モードが停止モードの場合、Dフリップフロップ251は、停止モードとなる前にマルチプレクサ241に入力されていたオフセット値Voff2(アイドルモード時のオフセット値Voff2)を出力し続ける。したがって、Dフリップフロップ250からは、停止モードとなる前のアイドルモードのオフセット値Voff2が出力される。
【0058】
このようなオフセット演算回路103から出力されるオフセット値Voff2は、加算回路104を介してDAコンバータ105に出力される。したがって、DAコンバータ105からは、オフセット値Voff2に応じたオフセット電流Ioff1が供給されることになる。このように、オフセット演算回路103、加算回路104、DAコンバータ105、及び抵抗106は、リップルを抑制するためのオフセット調整回路(第1オフセット調整部)として動作する。なお、オフセット値Voff2は、加算回路104,121の両方に供給されるため、オフセット演算回路103、加算回路121、DAコンバータ122、及び抵抗123も、リップルを抑制するためのオフセット調整回路(第1オフセット調整部)として動作する。
【0059】
また、加算回路121に供給されるオフセット値は、Voff2から独立して構成してもよい。その場合、オフセット演算回路103に相当する独立した回路を構成する。
【0060】
==モータ駆動回路10の動作について==
図11を参照しつつ、モータ駆動回路10の動作について説明する。なお、ここでは、モータ15が回転し始める時刻t0より前に、オフセット演算回路102,120が動作し、電流検出回路50のオフセット(オペアンプ82,92のオフセット)はキャンセルされていることとする。なお、ここでは、前述の上位制御器(不図示)からの指示に基づいて、例えば時刻t0のタイミングで実行信号EXE2がHレベルとなることとする。
【0061】
時刻t0にモータ15が回転し始めると、モータ15の回転速度は徐々に上昇し、時刻t1に所定の回転速度(例えば、目標回転速度の95%)に到達する。そして、時刻t1となると、回転速度判定回路200から出力される信号Sjが“H”レベルとなる。そして、実行信号EXE2及び信号SjがともにHレベルとなるため、オフセット調整回路103の動作モードは、絶対値Vabsを最小値にするための実行モードとなる。そして、例えば時刻t2に絶対値Vabsが最小値となり、オフセット値Voff2の値が収束すると、オフセット調整回路103の動作モードは、アイドルモードになる。これにより、絶対値Vabsが最小値となる際の時刻t2におけるオフセット値Voff2が維持される。
【0062】
図12は、モータ15の目標回転速度を変更した後に、モータ15の負荷が急変した場合のモータ駆動回路10の主要な波形の一例を示す図である。なお、ここでは、前述の上位制御器(不図示)からの指示に基づいて、例えば時刻t100のタイミングで実行信号EXE2がHレベルとなることとする。
【0063】
例えば、時刻t100に目標回転速度が高くなるよう変更されると、モータ15の回転速度は徐々に上昇する。そして、モータ15の回転速度は、時刻t101に所定の回転速度(例えば、変更後の目標回転速度の95%)に到達する。このため、時刻t101に、回転速度判定回路200から出力される信号Sjが“H”レベルとなる。また、信号Sjが“H”レベルとなると、前述のように実行信号EXE2もHレベルであるため、オフセット調整回路103では、絶対値Vabsを最小値にするための実行モードが開始される。
【0064】
そして、オフセット値Voff2が収束する前の時刻t102にモータ15の負荷が重負荷となると、モータ15の回転速度が急落する。この際には信号LPO(信号Se2)は大きく変化し、例えば、信号LPOの振幅は所定振幅より大きくなるため停止信号Ssは“H”レベルとなる。この結果、オフセット調整回路103では停止モードが実行され、時刻t101の直前のアイドルモードの際のオフセット値Voff2が出力される。その後、例えばモータ15の回転速度が再び所定の回転速度となるまでは、オフセット値Voff2の値は維持される。
【0065】
なお、図12では、停止信号Ssは“H”レベルとなることにより、停止モードが実行される一例を説明したが、仮に停止信号Ssは“H”レベルとならない場合であっても、モータ15の回転速度が急落すると停止モードは実行される。具体的には、モータ15の回転速度が急落し、所定の回転速度(例えば、変更後の目標回転速度の95%)より低下した場合には、信号SjがLレベルとなる。この結果、オフセット調整回路103では停止モードが実行され、時刻t101の直前のアイドルモードの際のオフセット値Voff2が出力されることになる。
【0066】
以上、本実施形態のモータ駆動回路10について説明した。モータ駆動回路10では、電流検出回路50の電圧Vu2〜Vw2が変化すると、信号Se2のリップルも変化する。本実施形態では、信号Se2に基づいて、信号Se2のリップルのパラメータである電圧Vu2〜Vw2を直接調整しているため、例えば信号Se2のリップルをキャンセルするための信号を逐次算出する必要はない。したがって、本実施形態では、モータ駆動IC20の処理負荷を抑制しつつモータ15の回転を安定化させることができる。
【0067】
また、信号Se2のリップルを抑制する際には、電流検出回路50から出力される電圧Vu2〜Vw2のオフセットを直接調整しても良い。ただし、本実施形態のようにオペアンプ82,92のオフセットを調整する方が、よりオペアンプのダイナミックレンジを有効にしてオフセット調整を実現できる。
【0068】
また、例えば信号Se2のリップルを検出し、リップルの大きさが小さくなるようにオフセットを調整することも可能である。しかしながら、一般に信号Se2には、リップル以外にノイズが含まれるため、ノイズをリップルとして誤検出することがある。本実施形態では、信号Se2の直流レベルに基づいてオフセットを調整しているため、精度良くリップルを抑制できる。
【0069】
また、信号Se2のリップルはFG信号の周期で変化する。したがって、FG信号の周期の整数倍の期間の平均値を直流レベルとすると、短い時間であっても、精度良く信号Se2の直流レベルを算出できる。
【0070】
また、例えば図12で説明した様に、モータ15の負荷の状態が急変すると、信号Se2の振幅が大きくなることがある。このような場合にオフセットの調整を続けると、かえってモータ15の回転を不安定にしてしまうことがある。本実施形態では、信号Se2の振幅が大きくなるとオフセットの調整を停止している。したがって、モータ15の回転が不安定となることを防ぐことができる。
【0071】
また、モータ15の回転がほぼ一定(例えば、目標回転速度の±5%の範囲内)から外れた状態においてオフセットの調整を続けると、かえってモータ15の回転を不安定にしてしまうことがある。本実施形態では、オフセット調整実行中に、モータ15の回転が所定の回転速度(例えば、変更後の目標回転速度の95%)より低下した場合には、オフセットの調整を停止させているため、モータ15を安定して回転させることができる。
【0072】
また、一旦リップルが小さくなるようにオフセットが調整された場合であっても、温度が変化するとオフセットが変化してリップルが大きくなってしまうことがある。このような場合であっても、本実施形態では、所定期間毎の温度の変化が所定値より大きくなると、再びリップルを最小とするためのオフセット調整が実行される。このため、温度が変化した場合であってもモータ15の回転を安定化することができる。
【0073】
また、モータ駆動IC20では、リップルを最小とするためのオフセット調整が実行される前に、電流検出回路50自身のオフセットがキャンセルされている。したがって、電流検出回路50の電流検出精度を高くすることが可能となる。
【0074】
また、抵抗83,84の抵抗値は、スイッチ80,81等のオン抵抗よりも十分大きいため、本実施形態では、電流検出回路50においてスイッチ80,81等のオン抵抗の影響を無視できる。
【0075】
なお、上記実施例は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【0076】
回転速度判定回路200は、モータ15の回転速度が所定の回転速度(例えば、目標回転速度の95%)となったか否かを判定していたが、モータ15の回転速度が目標回転速度となったか否かを判定させても良い。このような場合であっても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0077】
また、モータ駆動IC20は、いわゆるハードウエアで実現されているが、マイコン等を用いて同様の機能をソフトウエアで実現させても良い。
【0078】
また、図12では、モータ15の回転速度が急激に低下した場合を説明したが、負荷の状況が変化してモータ15の回転速度が急激に上昇する場合も、図12と同様の処理(停止モード、アイドルモード)が実行される。具体的には、例えば、モータ15の回転速度が急激に上昇し、停止信号Ssが“H”レベルとなると停止モードが実行される。また、停止信号Ssが“H”レベルとならない場合であっても、モータ15の回転速度が目標回転速度より5%高い所定の回転速度を超えると信号Sjが“L”レベルとなり、停止モードが実行される。
【符号の説明】
【0079】
10 モータ駆動回路
15 モータ
20 モータ駆動IC
21 駆動回路
22,23,83,84,93,94,106,123 抵抗
24 ホールセンサ
25 ロータリーエンコーダ
26 温度センサ
30〜35 NMOSトランジスタ
40 速度検出回路
41 速度制御回路
42 磁束制御回路
43 角度検出回路
50 電流検出回路
51,54 変換回路
52 d軸電流制御回路
53 q軸電流制御回路
55 ゲートドライバ
60 低域通過フィルタ(LPF)
61 調整回路
70 U相電流検出回路
71 V相電流検出回路
72 演算回路
80,81,90,91 スイッチ
82,92 オペアンプ
85,95 ADコンバータ(ADC)
100 実行命令生成回路
101 スイッチ制御回路
102,103,120 オフセット演算回路
104,121 加算回路
105,122 DAコンバータ(DAC)
200 回転速度判定回路
201 温度検出回路
210 振幅判定回路
220 平均値算出回路
221 絶対値算出回路
222 演算回路
230 制御回路
240,241 マルチプレクサ(MUX)
250,251 Dフリップフロップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
三相モータに流れる電流を検出する電流検出部と、
前記電流検出部の検出出力に基づいて、d軸電流及びq軸電流を算出する算出部と、
前記三相モータの回転速度を示す速度信号と、前記三相モータの目標回転速度を示す目標信号とに基づいて、前記三相モータを前記目標回転速度で回転させるための前記q軸電流の第1基準値を示す基準信号を出力する基準信号出力部と、
前記d軸電流の電流値及び第2基準値の誤差に応じた第1制御信号を出力する第1制御信号出力部と、
前記q軸電流の電流値及び前記第1基準値の誤差に応じた第2制御信号を出力する第2制御信号出力部と、
前記三相モータを駆動する駆動回路に対し、前記第1及び第2制御信号に基づいて、前記d軸電流が前記第2基準値となり、前記q軸電流の電流値が前記第1基準値となるような駆動信号を出力する駆動信号出力部と、
前記三相モータの回転速度が前記目標回転速度に応じた所定の回転速度となった後に、前記第2制御信号に基づいて、前記第2制御信号のリップルが小さくなるよう前記検出出力を調整する調整部と、
を備えることを特徴とする駆動信号生成回路。
【請求項2】
請求項1に記載の駆動信号生成回路であって、
前記電流検出部は、
前記三相モータに流れる電流に応じた電圧と基準電圧との差を所定の利得で増幅し、前記検出出力として出力する差動増幅回路を含み、
前記調整部は、
前記三相モータの回転速度が前記所定の回転速度となったか否かを判定する回転速度判定部と、
前記三相モータの回転速度が前記所定の回転速度となったことが判定されると、前記第2制御信号のリップルが小さくなるよう、前記差動増幅回路のオフセットを調整する第1オフセット調整部を含むこと、
を特徴とする駆動信号生成回路。
【請求項3】
請求項2に記載の駆動信号生成回路であって、
前記調整部は、
前記第2制御信号の直流レベルを算出する算出部を更に含み、
前記第1オフセット調整部は、
前記第2制御信号の直流レベルに基づいて、前記第2制御信号の直流レベルが小さくなるよう前記差動増幅回路のオフセットを調整すること、
を特徴とする駆動信号生成回路。
【請求項4】
請求項3に記載の駆動信号生成回路であって、
前記算出部は、
前記速度信号の周期の整数倍の期間における前記第2制御信号の平均値を前記直流レベルとして算出すること、
を特徴とする駆動信号生成回路。
【請求項5】
請求項2〜4の何れか一項に記載の駆動信号生成回路であって、
前記調整部は、
前記第2制御信号の振幅が所定振幅より大きいか否かを判定する振幅判定部を更に含み、
前記第1オフセット調整部は、
前記第2制御信号の振幅が前記所定振幅より大きいことが判定された場合、前記差動増幅回路のオフセットの調整を停止すること、
を特徴とする駆動信号生成回路。
【請求項6】
請求項2〜5の何れか一項に記載の駆動信号生成回路であって、
前記第1オフセット調整部は、
前記差動増幅回路のオフセットを調整している際に、前記三相モータの回転速度が前記所定の回転速度より低いことが判定されると、前記差動増幅回路のオフセットの調整を停止すること、
を特徴とする駆動信号生成回路。
【請求項7】
請求項2〜6の何れか一項に記載の駆動信号生成回路であって、
前記調整部は、
所定期間毎に温度を検出する温度検出部を更に含み、
前記第1オフセット調整部は、
前記所定期間毎に検出される温度の変化が所定値より大きくなると、前記差動増幅回路のオフセットの調整を行うこと、
を特徴とする駆動信号生成回路。
【請求項8】
請求項2〜7の何れか一項に記載の駆動信号出力回路であって、
前記電流検出部は、
前記三相モータに流れる電流に応じた電圧、または所定電圧を選択して出力する選択回路を更に含み、
前記差動増幅回路は、
前記選択回路から出力される電圧と前記基準電圧との差を前記所定の利得で増幅し、前記検出出力として出力し、
前記調整部は、
前記所定電圧が前記選択回路から出力されている際に、前記検出出力の値が前記所定電圧及び前記基準電圧の差と、前記利得との積で定まる電圧値となるよう、前記差動増幅回路のオフセットを調整する第2オフセット調整部を更に含み、
前記前記差動増幅回路のオフセットが第2オフセット調整部によって調整されると、前記三相モータに流れる電流に応じた電圧が前記選択回路から出力されるよう前記選択回路を制御する制御部と、
を含み、
前記第1オフセット調整部は、
前記差動増幅回路のオフセットが第2オフセット調整部によって調整され、前記三相モータに流れる電流に応じた電圧が前記選択回路から出力された後に、前記差動増幅回路のオフセットを調整すること、
を特徴とする駆動信号生成回路。
【請求項9】
請求項8に記載の駆動信号生成回路であって、
前記選択回路は、
一端に前記三相モータに流れる電流に応じた電圧が印加される第1スイッチと、
一端に前記所定電圧が印加され、他端が前記第1スイッチの他端に接続され、前記第1スイッチと相補的にオンオフする第2スイッチと、
を含み、
前記差動増幅回路は、
前記基準電圧が非反転入力端子に印加されるオペアンプと、
一端が前記オペアンプの反転入力端子に接続され、他端が前記オペアンプの出力端子に接続される第1抵抗と、
一端が前記第1スイッチの他端に接続され、他端が前記オペアンプの反転入力端子に接続される第2抵抗と、
を含み、
第1及び2抵抗の抵抗値は、前記第1及び第2スイッチのオン抵抗より大きいこと、
を特徴とする駆動信号生成回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−46514(P2013−46514A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−183558(P2011−183558)
【出願日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(300057230)セミコンダクター・コンポーネンツ・インダストリーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (119)
【Fターム(参考)】