説明

駐車場位置判定装置、駐車場位置判定方法、及びプログラム

【課題】施設に対する駐車場の位置を提示するための情報を蓄積すること。
【解決手段】駐車場位置判定装置は、車両の乗車者の識別情報及び前記車両の駐車位置の位置情報を含む駐車情報を受信する駐車情報受信手段と、施設の識別情報及び前記施設の利用者の識別情報を含む入場情報を受信する入場情報受信手段と、前記乗車者の識別情報と前記利用者の識別情報とが一致する場合に、前記駐車情報に含まれる時刻情報が示す時刻又は前記駐車情報が受信された時刻と、前記入場情報に含まれる時刻情報が示す時刻又は前記時刻情報が受信された時刻との差分が所定時間内である場合は、前記位置情報を前記施設に対する駐車場の位置を示す情報として駐車場情報記憶手段に記録する記録手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車場位置判定装置、駐車場位置判定方法、及びプログラムに関し、特に施設に対する駐車場の位置を判定する駐車場位置判定装置、駐車場位置判定方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的にカーナビと呼ばれている車載機は、行き先の施設を目的地に設定することで、当該施設までの経路を探索し、探索された経路に基づいて道案内をしてくれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−283387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の車載機は、施設が保有する専用駐車場の位置情報を保持していないものが多く、施設そのものへの案内されてしまうという問題があった。そのため、駐車場が施設から遠い場合には余分な走行が発生してしまうという問題があった。
【0005】
また、施設が専用駐車場を保有していない場合や、駐車場の台数が少なく駐車できない場合等には、近隣の駐車場を自分で検索する必要がある。この場合、適切な駐車場を見つけるのが困難であるという問題があった。
【0006】
更に、車載機において施設の保有する駐車場の位置情報が保持されていたとしても、駐車場の場所が変わってしまった場合は、適切に案内されないという問題があった。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、施設に対する駐車場の位置を提示するための情報を蓄積することのできる駐車場位置判定装置、駐車場位置判定方法、及びプログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで上記課題を解決するため、駐車場位置判定装置は、車両の乗車者の識別情報及び前記車両の駐車位置の位置情報を含む駐車情報を受信する駐車情報受信手段と、施設の識別情報及び前記施設の利用者の識別情報を含む入場情報を受信する入場情報受信手段と、前記乗車者の識別情報と前記利用者の識別情報とが一致する場合に、前記駐車情報に含まれる時刻情報が示す時刻又は前記駐車情報が受信された時刻と、前記入場情報に含まれる時刻情報が示す時刻又は前記時刻情報が受信された時刻との差分が所定時間内である場合は、前記位置情報を前記施設に対する駐車場の位置を示す情報として駐車場情報記憶手段に記録する記録手段とを有する。
【発明の効果】
【0009】
開示された技術によれば、施設に対する駐車場の位置を提示するための情報を蓄積することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施の形態における駐車場位置判定システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態における駐車場位置判定システムの機能構成例を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるセンターサーバのハードウェア構成例を示す図である。
【図4】車載機による駐車情報の送信処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図5】センターサーバによる駐車情報の受信処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図6】駐車情報記憶部の構成例を示す図である。
【図7】施設端末による入場情報の送信処理の処理手順を説明するための図である。
【図8】センターサーバによる入場情報の受信処理及び駐車場情報の記録処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図9】施設情報記憶部の構成例を示す図である。
【図10】駐車場情報記憶部の構成例を示す図である。
【図11】駐車場情報の利用時における車載機による処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図12】駐車場情報の利用時におけるセンターサーバによる処理手順を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態における駐車場位置判定システムの構成例を示す図である。同図において、車両20は、いわゆる自動車であり、車載機21を有する。車載機21は、一般的にカーナビと呼ばれている電子機器である。本実施の形態において、車載機21は、Bluetooth又はWiFi(Wireless Fidelity)等を利用して、車両20の乗車者が携帯する携帯端末40と近距離無線通信を行うことが可能である。車載機21は、また、携帯電話網又はインターネット等を介して接続されるセンターサーバ10との通信機能(例えば、テレマティクス機能)を有する。
【0012】
携帯端末40は、車載機21との近距離無線通信が可能であって、携帯可能な電子機器であれば所定の端末に限定されない。携帯端末40の一例として、例えば、携帯電話やスマートフォン等が挙げられる。なお、本実施の形態において、携帯端末40に付与された識別子(以下、「端末ID」という。)が、車両20の乗車者又は施設30の利用者を識別するための個人識別情報として利用される。
【0013】
施設30は、車載機21によって目的地として検索可能なあらゆる施設を含む。本実施の形態において施設30には、施設端末31が設置されている。施設端末31は、車載機21と同様の通信方式(Bluetooth又はWiFi等)による近距離無線通信機能を有する通信装置である。施設端末31は、近距離無線通信機能を利用して携帯端末40との通信を行う。施設端末31は、また、インターネット等を介して接続されるセンターサーバ10との通信機能を有する。施設端末31は、専用の端末でもよいし、パソコンやPOS(Point Of Sales system)端末等、汎用的な情報処理装置であってもよい。汎用的な情報処理装置の場合、Bluetooth又はWiFi等によって通信を行う通信用プログラムと、センターサーバ10との通信を行う通信用プログラムとがインストールされればよい。
【0014】
センターサーバ10は、車載機21から情報を収集したり、車載機21に対して情報を提供したりするコンピュータである。本実施の形態において、センターサーバ10は、駐車場位置判定装置の一例として機能する。したがって、センターサーバ10は、車載機21より送信される情報と、施設端末31より送信される情報とに基づいて、施設30を利用する際に駐車可能な駐車場の位置を判定する。
【0015】
なお、同図において、車両20及び施設30はそれぞれ一つずつしか記載されていないが、それぞれ複数存在してよい。また、センターサーバ10についても、複数のコンピュータによって実現されてもよい。
【0016】
図2は、本発明の実施の形態における駐車場位置判定システムの機能構成例を示す図である。
【0017】
同図において、車載機21は、車内端末検索部211、駐車情報送信部212、及び駐車場検索部213等を有する。各部は、車載機21に組み込まれたプログラムが車載機21の備えるCPUに実行させる処理によって実現される。
【0018】
車内端末検索部211は、近距離無線通信によって携帯端末40を検知し、当該携帯端末40より端末IDを取得する。なお、端末IDは、近距離無線通信のために各携帯端末40を識別するために利用される識別子を用いればよい。そうすることにより、本実施の形態を実施するための特別な機能を携帯端末40に搭載する必要性を低減させることができる。駐車情報送信部212は、車両20が駐車したときに、車内端末検索部211によって取得された端末IDと、車両20の位置情報(緯度及び経度)と、時刻情報とを含む情報(以下、「駐車情報」という。)をセンターサーバ10に送信する。すなわち、駐車情報は、誰が、いつ、どこに駐車したかを示す情報である。駐車情報に含まれる位置情報は、車載機21が備える非図示のGPSアンテナによってGPS(Global Positioning System)衛星より受信される電波(以下、「GPS電波」という。)に基づいて車載機21によって算出される。時刻情報は、例えば、GPS電波に含まれている時刻情報が利用される。
【0019】
駐車場検索部213は、ルート案内の目的地に設定された施設30の駐車場の位置をセンターサーバ10より取得する。
【0020】
施設端末31は、施設内端末検索部311及び入場情報送信部312等を有する。各部は、施設端末31に組み込まれたプログラムが、施設端末31の備えるCPUに実行させる処理によって実現される。
【0021】
施設内端末検索部311は、近距離無線通信によって施設30内における携帯端末40を検知し、当該携帯端末40より端末IDを取得する。なお、同一の携帯端末40に関して、施設内端末検索部311によって取得される端末IDと、車載機21の車内端末検索部211によって取得される端末IDとは一致する必要がある。センターサーバ10は、端末IDの異同に基づいて、車両20の乗車者と施設30の利用者との異同を判断するからである。したがって、近距離無線通信のために各携帯端末40を識別するために利用される識別子が端末IDとされる場合は、施設内端末検索部311によって利用される通信方式と、車内端末検索部211によって利用される通信方式とは同じ識別子によって通信相手を識別するものである必要がる。例えば、双方の通信方式が同じである場合は、斯かる要件は満たされる。
【0022】
入場情報送信部312は、施設30の識別子(以下、「施設ID」という。)と、施設内端末検索部311によって取得された端末IDと、携帯端末40が検索された時刻を示す時刻情報とを含む情報(以下、「入場情報」という。)をセンターサーバ10に送信する。すなわち、入場情報は、誰が、いつ、どの施設30に入場したかを示す情報である。施設IDは、施設端末31の記憶装置に予め記憶されている。
【0023】
センターサーバ10は、駐車情報受信部11、入場情報受信部12、駐車場情報記録部13、駐車場情報統合部14、駐車場情報提供部15、駐車情報記憶部16、施設情報記憶部17、及び駐車場情報記憶部18等を有する。各部は、センターサーバ10にインストールされたプログラムが、センターサーバ10のCPUに実行させる処理により実現される。
【0024】
駐車情報受信部11は、車載機21の駐車情報送信部212より送信される駐車情報を受信し、駐車情報記憶部16に記録する。駐車情報記憶部16は、例えば、センターサーバ10の補助記憶装置を用いて駐車情報を記憶する。入場情報受信部12は、施設端末31の入場情報送信部312より送信される入場情報を受信する。
【0025】
駐車場情報記録部13は、同一の端末IDに係る駐車情報と入場情報とについて、それぞれに含まれる時刻情報が示す時刻の差分が所定時間内であるか否かを判定する。駐車場情報記録部13は、当該差分が所定時間内である場合は、当該駐車情報に含まれる位置情報を当該入場情報に含まれる施設IDに係る施設30に対する駐車場の位置を示す情報として判定し、当該位置情報を当該施設IDに関連付けて駐車場情報記憶部18に記録する。駐車場情報記憶部18は、例えば、センターサーバ10の補助記憶装置を用いて、施設30ごとに駐車場の位置を示す位置情報を記憶する。
【0026】
駐車場情報統合部14は、駐車場情報記憶部18の記録対象である複数の位置情報について、それぞれによって示される範囲(2次元領域)が隣接する場合は、隣接する範囲を統合した範囲を示す位置情報を同一の駐車場の位置を示す情報として駐車場情報記憶部18に記録する。すなわち、GPSによって計測された位置情報(緯度及び経度)は、厳密には点ではなく一定の範囲を有する矩形領域を示す。当該矩形領域の範囲の大きさは、位置情報の精度によって異なるが、当該矩形領域が同一の駐車場に対して複数検出される可能性がある。そうすると、駐車場情報記憶部18には、同一の駐車場に関して複数の位置情報(複数のレコード)が登録される可能性がある。駐車場情報統合部14は、このような同一の駐車場に関する複数の位置情報(レコード)を統合する。
【0027】
図3は、本発明の実施の形態におけるセンターサーバのハードウェア構成例を示す図である。図3のセンターサーバ10は、それぞれバスBで相互に接続されているドライブ装置100と、補助記憶装置102と、メモリ装置103と、CPU104と、インタフェース装置105とを有する。
【0028】
センターサーバ10での処理を実現するプログラムは、CD−ROM等の記録媒体101によって提供される。プログラムを記録した記録媒体101がドライブ装置100にセットされると、プログラムが記録媒体101からドライブ装置100を介して補助記憶装置102にインストールされる。但し、プログラムのインストールは必ずしも記録媒体101より行う必要はなく、ネットワークを介して他のコンピュータよりダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置102は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
【0029】
メモリ装置103は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置102からプログラムを読み出して格納する。CPU104は、メモリ装置103に格納されたプログラムに従ってセンターサーバ10に係る機能を実行する。インタフェース装置105は、ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。
【0030】
以下、本実施の形態における駐車場位置判定システムの処理手順について説明する。図4は、車載機による駐車情報の送信処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【0031】
車載機21の電源がONにされると(すなわち、車両20の電源がONにされると)(S101)、車内端末検索部211は処理を開始する(S101)。車内端末検索部211は、まず、車両20状態(走行中であるか停止中であるか)をチェックする(S102)。車両20が走行中である場合(S103でYes)、車内端末検索部211は、車載機21と近距離無線通信が可能な無線通信端末を検索(サーチ)する(S104)。携帯端末40は、車載機21と近距離無線通信が可能である。したがって、携帯端末40は車内端末検索部211によって検索される。なお、検索方法は、公知の無線通信技術に従う。また、無線通信端末の検索の実行が車両20の走行中に限定されるのは、車両20の外の無線通信端末を検索対象から除外するためである。すなわち、車両20が停止中の場合は、車両20の外の無線通信端末が検索されてしまう可能性があるからである。車両20の外の無線通信端末とは、隣に停車又は駐車している車両20内の無線通信端末や、歩行者等が携帯している無線通信端末等である。
【0032】
携帯端末40が検索されると(S105でYes)、車内端末検索部211は、携帯端末40が最初に検索されてから所定時間が経過しているか否かを判定する(S106)。所定時間が経過していない場合(S106でNo)、車内端末検索部211は、無線通信端末の検索を繰り返す(S104)。すなわち、車内端末検索部211は、携帯端末40が検索されると、当該携帯端末40より端末IDを取得し、車載機21の記憶装置を利用して当該端末IDと検索された時刻とを記憶しておく。但し、既に同一の端末IDが記憶されている場合、車内端末検索部211は、再検索された時刻と既に記憶されている時刻との差分を算出し、当該差分が所定時間を超えているか否かを判定する。なお、車両20内に複数の携帯端末40が有る場合は、複数の携帯端末40が検索される。
【0033】
携帯端末40が最初に検索されてから所定時間が経過している場合(S106でYes)、車内端末検索部211は、携帯端末40の端末IDを、車両20内の携帯端末40の端末IDとして車載機21の記憶装置を利用して記憶する(S107)。所定時間の経過を要件としているのは、車両20と並走している他の車両内に存在する無線通信端末を検索対象から除外するためである。したがって、所定時間は、少なくとも2台の車両が並走する可能性が低い期間に設定すればよい。
【0034】
ステップS102からS107は、車載機21の電源が切られるまで繰り返し実行される。車載機21の電源が切られると(S108でYes)、駐車情報送信部212は、車両20内の携帯端末40のものとして記憶されている端末IDと、現在の位置情報(緯度及び経度)と、現在時刻を示す時刻情報とを含む駐車情報をセンターサーバ10に送信する(S109)。ここで、車載機21の電源が切られたということは、車両20のエンジンが停止され、車両20自体の電源が切られたということである。すなわち、車両20が駐車されたということである。したがって、駐車情報に含まれる位置情報は、車両20の駐車位置を示す。また、駐車情報に含まれる時刻情報は、車両20の駐車時刻(駐車開始時刻)を示す。なお、車両20の電源が切られた後であっても、車両20が備えるバッテリーに蓄電されている電力によって、ステップS109の処理は可能である。又は、ステップS109の処理は、車載機21の電源OFF時の終了化処理の過程において実行されてもよい。
【0035】
続いて、駐車情報の送信によってセンターサーバ10によって実行される処理について説明する。図5は、センターサーバによる駐車情報の受信処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【0036】
ステップS201において、駐車情報受信部11は、駐車情報を受信する。続いて、駐車情報受信部11は、受信された駐車情報に含まれている端末IDが既に駐車情報記憶部16に記録されているか否かを判定する(S202)。
【0037】
図6は、駐車情報記憶部の構成例を示す図である。同図に示されるように、駐車情報記憶部16には、過去に受信された駐車情報に関して、端末ID、緯度、経度、及び時刻情報等が記録されている。
【0038】
受信された端末IDが既に記録されている場合(S202でYes)、駐車情報受信部11は、当該端末IDに対して駐車情報記憶部16に記録されている緯度、経度、及び時刻情報を、受信された緯度、経度、時刻情報によって更新する(S203)。受信された端末IDが記録されていない場合(S202でNo)、駐車情報受信部11は、受信された端末ID、緯度、経度、及び時刻情報を関連付けて駐車情報記憶部16に記録(新規登録)する(S204)。
【0039】
なお、駐車場情報記録部11は、位置情報(緯度及び経度)の粒度(精度)を、一般的な駐車場の大きさに対して適切な程度に丸めて(所定間隔の値に変換(劣化)させて)、駐車情報記憶部16に記録してもよい。例えば、1000分の1度で約80m四方を表す。したがって、例えば、1000分の1度程度に丸められた緯度及び経度が駐車情報記憶部16に記録されてもよい。
【0040】
一方、施設30内の施設端末31は、図7に示される処理を常時実行している。図7は、施設端末による入場情報の送信処理の処理手順を説明するための図である。
【0041】
施設端末31の施設内端末検索部311は、施設端末31と近距離無線通信が可能な無線通信端末(すなわち、施設30内に存在する無線通信端末)を検索(サーチ)する(S301)。ここでは、施設30内に存在する利用者のそれぞれの無線通信端末が検索されうる。無線通信端末が検索された場合(S302でYes)、施設内端末検索部311は、検索された各無線通信端末の端末IDが送信済みリストに含まれているか否かを判定する(S303)。送信済みリストとは、センターサーバ10へ既に入場情報に含められて送信された端末IDと、当該入場情報の送信時刻とを要素とするリストであり、施設端末31の記憶装置に記録されている。すなわち、ステップS303では、検索された各無線通信端末に関して、既に入場情報が送信されたか否かが判定される。
【0042】
検索された無線通信端末のうち、送信済みリストに端末IDが含まれていない無線通信端末について(S303でNo)、施設内端末検索部311は、施設ID、当該端末ID、及び現在時刻を示す時刻情報を含む入場情報を当該無線通信端末ごとにセンターサーバ10に送信する(S305)。施設内端末検索部311は、当該無線通信端末に関する端末ID及び入場情報の送信時刻を送信済みリストに追加する。
【0043】
一方、検索された無線通信端末のうち、送信済みリストに端末IDが含まれている無線通信端末について(S303でYes)、施設内端末検索部311は、入場情報の前回の送信時刻から所定時間が経過しているか否かを判定する(S304)。所定時間が経過している無線通信端末について、入場情報送信部312は、施設ID、当該端末ID、及び現在時刻を示す時刻情報を含む入場情報を当該無線通信端末ごとにセンターサーバ10に送信する(S305)。入場情報送信部312は、当該無線通信端末について、送信済みリストの記録内容(入場情報の送信時刻)を更新する。
【0044】
すなわち、既に入場情報が送信されている無線通信端末であっても、前回の送信時から所定時間が経過している場合は、再度入場情報が送信される。これは、以下の理由による。
【0045】
図7の処理では、施設30内に同一の利用者が継続して存在する限り、当該利用者の無線通信端末が繰り返し検索される。無線通信端末の検索は常時行われているからである。但し、図7の処理は、利用者の入場時のタイミングをセンターサーバ10に通知するための処理である。したがって、同一の無線通信端末については、最初に検索された時に入場情報を送信すればよい。しかし、一度入場した利用者が退場し、数時間後、又は翌日等に再入場した場合、当該再入場に関しては入場情報を送信する必要がある。そこで、斯かる再入場に関して入場情報が送信されるように、前回の入場情報の送信時から所定時間が経過している場合は、同一の無線通信端末に関して入場情報を再送信しているのである。したがって、ステップS304における所定時間は、一度入場した利用者が平均的に滞在する期間を超える時間とすればよい。
【0046】
なお、所定時間経過した要素を送信済みリストから削除するようにしてもよい。その場合、ステップS304の判定は不要となる。
【0047】
本実施の形態において、携帯端末40は、施設端末31と無線通信可能な無線通信端末に該当する。したがって、車両20の乗車者が、車両20の駐車後に施設30に入場すると、当該乗車者が携帯している携帯端末40が施設端末31によって検索され、携帯端末40の端末IDを含む入場情報がセンターサーバ10に送信される。
【0048】
続いて、入場情報の送信によってセンターサーバ10によって実行される処理について説明する。図8は、センターサーバによる入場情報の受信処理及び駐車場情報の記録処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【0049】
ステップS401において、入場情報受信部12は、駐車情報を受信する。続いて、駐車場情報記録部13は、受信された入場情報(以下、「カンレント入場情報」という。)に含まれている端末IDに係る駐車情報(レコード)を駐車情報記憶部16より検索する(S402)。すなわち、施設30の利用者が、車両20の乗車者であったか否かが判定される。当該端末IDに係る駐車情報が検索された場合(S403でYes)、駐車場情報記録部13は、カレント入場情報に含まれている時刻情報が示す時刻(以下、「入場時刻」という。)と、検索された駐車情報(以下、「カレント駐車情報」という。)に含まれている時刻情報が示す時刻(以下「駐車時刻」という。)との差分を算出する(S404)。すなわち、(入場時刻−駐車時刻)が算出される。なお、本実施の形態において、端末IDは、携帯端末40を携帯する乗車者又は施設30の利用者の個人識別情報である。したがって、同一の端末IDに係る入場情報及び駐車情報は、同一人物に関する入場情報又は駐車情報に該当する。したがって、ステップS404において算出される差分は、或る人物が、駐車をしてから施設30に入場するまでに要した時間を示す。
【0050】
続いて、駐車場情報記録部13は、算出された差分は所定時間以内であるか否かを判定する(S405)。当該ステップは、駐車をしてから施設30に入場するまでに要した時間が、駐車場から施設までの一般的な所要時間の範囲内であるか否かを判定するためのものである。したがって、駐車場から施設までの所用時間として一般的に許容される時間(例えば、5分等)を当該所定時間として設定すればよい。
【0051】
差分が所定時間以内である場合(S405でYes)、駐車場情報記録部13は、カレント入場情報に含まれる施設IDに係る施設30と、カレント駐車情報に含まれる位置情報によって示される位置(駐車位置)との間の距離(直線距離)を算出する(S406)。施設IDに係る施設30の位置は、施設情報記憶部17に記録されている施設情報に基づいて判断される。
【0052】
図9は、施設情報記憶部の構成例を示す図である。同図において、施設情報記憶部17には、施設30ごとに、施設ID、施設名称、緯度、及び経度等が記録されている。施設名称は、施設30の名称である。緯度及び経度は、施設30が位置する緯度又は経度である。なお、施設情報記憶部17への施設情報の登録は、駐車場位置判定システムの管理者等によって予め行われている。
【0053】
したがって、ステップS406において、駐車場情報記録部13は、カレント入場情報に含まれている端末IDに対応付けられている緯度及び経度を、施設情報記憶部17より取得する。駐車場情報記録部13は、取得された緯度及び経度を駐車位置との距離の算出に用いる。
【0054】
なお、施設情報記憶部17に記録されている施設情報は、入場情報に含まれて送信されてもよい。具体的には、各施設端末31の記憶装置に、当該施設端末31が配置されている施設30の施設名称、緯度、及び経度が記録されており、当該施設名称、緯度、及び経度が入場情報に含まれてセンターサーバ10に転送されてもよい。この場合、施設情報記憶部17は不要となる。
【0055】
続いて、駐車場情報記録部13は、算出された距離は所定値以下であるか否かを判定する(S407)。当該ステップは、駐車位置から施設30までの距離が徒歩圏内であるか否かを判定するためのものである。したがって、徒歩圏内として適切な距離(例えば、500m等)を当該所定値として設定すればよい。なお、ステップS405の判定では、例えば、駅に近い駐車場に駐車し、電車で2分程度の隣駅に行き、当該隣駅前の施設30に入場したケースが含まれうる。しかし、ステップS407の判定によって、斯かるケースが除外される。
【0056】
一方、ステップS407のみでは、直線距離では徒歩圏内であるが、実際は迂回等により駐車場から施設30までの徒歩圏内としては適切でないケースが含まれうる。斯かるケースはステップS405の判定によって除外される。
【0057】
駐車位置から施設30までの距離が、所定値以下である場合(S407でYes)、駐車場情報記録部13は、カレント入場情報に含まれている端末IDに対して、カレント駐車情報に係る位置情報と一致する位置情報が駐車場情報記憶部18に記録されているか否かを確認する(S408)。
【0058】
図10は、駐車場情報記憶部の構成例を示す図である。同図において、駐車場情報記憶部18には、施設IDと緯度及び経度との組み合わせ(以下、「駐車場情報」という。)ごとに、カウンタが記録されている。緯度及び経度は、施設IDに係る施設30の駐車場として判定された駐車位置の緯度及び経度である。カウンタについては後述する。なお、駐車場情報記憶部18には、同一の施設IDに対して、複数の駐車場情報が記録されうる。同一の施設30に対して複数の駐車場が有りうるからである。また、駐車位置の位置情報の精度によって、同一の駐車場が、複数の領域に分割されて別の駐車場として認識される場合があるからである。
【0059】
カレント入場情報に含まれている端末IDと、カレント駐車情報に係る位置情報と一致する位置情報とを含む駐車場情報が既に記録されている場合(S408でYes)、駐車場情報記録部13は、当該駐車場情報に対するカウンタを1つ増加させる(S409)。一方、カレント入場情報に含まれている端末IDと、カレント駐車情報に係る位置情報と一致する位置情報とを含む駐車場情報が記録されていない場合、駐車場情報記録部13は、当該駐車場情報を駐車場情報記憶部18に記録する(S410)。この場合、駐車場情報記録部13は、新規に記録された駐車場情報のカウンタに1を記録する。すなわち、カウンタは、駐車場情報に係る駐車位置(緯度及び経度)について、当該駐車場情報の施設IDに係る施設30に対する駐車場であると判定された回数を示すデータである。
【0060】
以上によって、施設30の駐車場として利用可能な位置情報が駐車場情報記憶部18に記録される。なお、上記したように、駐車位置の位置情報の精度に応じて、同一の駐車場に関して複数の駐車場情報が駐車場情報記憶部18に記録される可能性がある。そこで、駐車場情報統合部14は、当該複数の駐車場情報を統合して、一つの駐車場情報とする。具体的には、駐車場情報統合部14は、二つ以上の駐車場情報の位置情報(緯度及び経度)によって示される範囲が東西南北のいずれかの方向において隣接する場合は、当該駐車場情報群の位置情報とカウンタとを統合し、一つの駐車場情報を駐車場情報記憶部18に記録する。位置情報の統合とは、統合後の位置情報が、統合された範囲を示すものとすることである。カウンタの統合とは、カウンタを合算することである。駐車場情報の統合により、駐車場情報の情報量を削減することができると共に、現実に即した駐車場情報を生成することができる。なお、駐車場情報統合部14による処理は、駐車場情報記録部13によって新規の駐車場情報が記録されるとき(S410)に実行されてもよいし、図8の処理とは非同期にバッチ的に行われてもよい。但し、駐車場情報統合部14による処理は、必須ではない。
【0061】
続いて、駐車場情報記憶部18に記録された駐車場情報の利用例について説明する。図11は、駐車場情報の利用時における車載機による処理手順を説明するためのフローチャートである。
【0062】
目的地設定時において施設30が選択されると(S501)、駐車場検索部213は、選択された施設30に対する駐車場の検索要求をセンターサーバ10に送信する(S502)。当該検索要求には、選択された施設30の施設IDが含まれる。続いて、駐車場検索部213は、検索要求に応じてセンターサーバ10より返信される、選択された施設30に対する駐車場又は駐車場候補の位置情報(緯度及び経度)を受信する(S503)。駐車場候補とは、施設30に対する駐車場である確信度は低いが、駐車場である可能性が有る場所をいう。続いて、駐車場検索部213は、受信された位置情報を目的地として設定する(S504)。その後、当該目的地までの経路探索等、一般的なカーナビと同様の処理が実行される。なお、ステップS503において複数の位置情報が返信された場合は、当該位置情報が示す位置を地図上に表示させ、いずれか一つの位置情報に係る駐車場又は駐車場候補を車載機21の操作者に選択させるようにしてもよい。
【0063】
また、図12は、駐車場情報の利用時におけるセンターサーバによる処理手順を説明するためのフローチャートである。
【0064】
図11のステップS502において送信された駐車場の検索要求が受信されると(S601)、駐車場情報提供部15は、当該検索要求に含まれている施設IDに係る駐車場情報を駐車場情報記憶部18より検索する(S602)。続いて、駐車場情報提供部15は、検索された駐車場情報のカウンタの値と所定の閾値(所定値)とを比較する(S603)。複数の駐車場情報が検索された場合は、駐車場情報ごとに比較が行われる。
【0065】
カウンタの値が所定値以上である駐車場情報に関して(S603でYes)、駐車場情報提供部15は、当該駐車場情報の位置情報(緯度及び経度)を、受信された施設IDに係る施設30の駐車場の位置情報として車載機21に返信する(S604)。カウンタの値が所定値未満である駐車場情報に関して(S603でNo)、駐車場情報提供部15は、当該駐車場情報の位置情報(緯度及び経度)を、受信された施設IDに係る施設30の駐車場候補の位置情報として車載機21に返信する(S605)。すなわち、カウンタの値は、駐車場と駐車場候補とを区別するための指標として用いられる。カウンタの値が相対的に大きい駐車場情報の位置情報に係る場所は、当該施設30に対する駐車場として利用された回数が多いことなる。利用された回数が多ければ、当該場所は、当該施設30に対する専用駐車場である可能性が高い。したがって、カウンタの値に基づいて駐車場と駐車場候補とが区別されるのである。但し、カウンタの記録及びカウンタに基づく駐車場と駐車場候補との区別は、必須ではない。
【0066】
上述したように、本実施の形態のセンターサーバ10は、同一人物に関する車両20の駐車時刻と、施設30への入場時時刻との差分が所定時間以内である場合は、当該車両20の駐車位置を当該施設30に対する駐車場の位置として判定し、記憶する。したがって、施設に対する駐車場の位置を提示するための情報を適切に蓄積することができる。
【0067】
なお、携帯端末40は、ICカードであってもよい。この場合、車載機21や施設端末31は、当該ICカードに記録されている識別情報を乗車者又は利用者の識別情報として読み取ればよい。読み取り方式は、接触方式又は非接触方式の別を問わない。
【0068】
また、本実施の形態では、駐車情報及び入場情報のそれぞれに時刻情報が含まれている例を示した。但し、駐車情報又は入場情報がセンターサーバにおいて受信された時刻を、駐車時刻又は入場時刻としてもよい。この場合、駐車情報及び入場情報には、時刻情報は含まれていなくてもよい。
【0069】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0070】
以上の説明に関し、更に以下の項を開示する。
(付記1)
車両の乗車者の識別情報及び前記車両の駐車位置の位置情報を含む駐車情報を受信する駐車情報受信手段と、
施設の識別情報及び前記施設の利用者の識別情報を含む入場情報を受信する入場情報受信手段と、
前記乗車者の識別情報と前記利用者の識別情報とが一致する場合に、前記駐車情報に含まれる時刻情報が示す時刻又は前記駐車情報が受信された時刻と、前記入場情報に含まれる時刻情報が示す時刻又は前記時刻情報が受信された時刻との差分が所定時間内である場合は、前記位置情報を前記施設に対する駐車場の位置を示す情報として駐車場情報記憶手段に記録する記録手段とを有する駐車場位置判定装置。
(付記2)
前記記録手段は、前記位置情報と、施設情報記憶手段に記録された前記施設の位置情報又は前記入場情報に含まれている前記施設の位置情報とに基づいて前記駐車位置から前記施設までの距離を算出し、該距離と所定値との比較結果に応じて前記駐車位置の位置情報を前記施設に対する駐車場の位置を示す情報として駐車場情報記憶手段に記録する付記1記載の駐車場位置判定装置。
(付記3)
前記記録手段は、前記施設に対して前記駐車位置の位置情報と同一の位置情報が前記駐車場情報記憶手段に記録されている場合は、当該施設と当該位置情報との組み合わせに対する記録回数を示す値を増加させる付記1又は2記載の駐車場位置判定装置。
(付記4)
前記記録手段は、前記駐車位置の位置情報を所定間隔の値に変換し、変換後の前記位置情報を前記駐車場情報記憶手段に記録する付記1乃至3いずれか一項記載の駐車場位置判定装置。
(付記5)
前記駐車場情報記憶手段の記録対象である第一の前記位置情報によって示される第一の範囲と第二の前記位置情報によって示される第二の範囲とが隣接する場合に、前記第一の範囲と前記第二の範囲とを統合した範囲を示す位置情報を前記第一の位置情報又は前記第二の位置情報に対応する施設に対する駐車場の位置を示す情報として前記駐車場情報記憶手段に記録する統合手段を有する付記1乃至4いずれか一項記載の駐車場位置判定装置。
(付記6)
前記駐車情報は、前記車両の車載機より送信され、前記入場情報は、前記施設の通信装置より送信され、
前記乗車者の識別情報は、前記車載機によって該乗車者の携帯端末より取得された該携帯端末の識別情報であり、
前記利用者の識別情報は、前記通信装置によって前記携帯端末より取得された該携帯端末の識別情報である付記1乃至5いずれか一項記載の駐車場位置判定装置。
(付記7)
コンピュータが実行する駐車場位置判定方法であって、
車両の乗車者の識別情報及び前記車両の駐車位置の位置情報を含む駐車情報を受信する駐車情報受信手順と、
施設の識別情報及び前記施設の利用者の識別情報を含む入場情報を受信する入場情報受信手順と、
前記乗車者の識別情報と前記利用者の識別情報とが一致する場合に、前記駐車情報に含まれる時刻情報が示す時刻又は前記駐車情報が受信された時刻と、前記入場情報に含まれる時刻情報が示す時刻又は前記時刻情報が受信された時刻との差分が所定時間内である場合は、前記位置情報を前記施設に対する駐車場の位置を示す情報として駐車場情報記憶手段に記録する記録手順とを前記コンピュータが実行する駐車場位置判定方法。
(付記8)
前記記録手順は、前記位置情報と、施設情報記憶手段に記録された前記施設の位置情報又は前記入場情報に含まれている前記施設の位置情報とに基づいて前記駐車位置から前記施設までの距離を算出し、該距離と所定値との比較結果に応じて前記駐車位置の位置情報を前記施設に対する駐車場の位置を示す情報として駐車場情報記憶手段に記録する付記7記載の駐車場位置判定方法。
(付記9)
前記記録手順は、前記施設に対して前記駐車位置の位置情報と同一の位置情報が前記駐車場情報記憶手段に記録されている場合は、当該施設と当該位置情報との組み合わせに対する記録回数を示す値を増加させる付記7又は8記載の駐車場位置判定方法。
(付記10)
前記記録手順は、前記駐車位置の位置情報を所定間隔の値に変換し、変換後の前記位置情報を前記駐車場情報記憶手段に記録する付記7乃至9いずれか一項記載の駐車場位置判定方法。
(付記11)
前記駐車場情報記憶手段の記録対象である第一の前記位置情報によって示される第一の範囲と第二の前記位置情報によって示される第二の範囲とが隣接する場合に、前記第一の範囲と前記第二の範囲とを統合した範囲を示す位置情報を前記第一の位置情報又は前記第二の位置情報に対応する施設に対する駐車場の位置を示す情報として前記駐車場情報記憶手段に記録する統合手順を有する付記7乃至10いずれか一項記載の駐車場位置判定方法。
(付記12)
前記駐車情報は、前記車両の車載機より送信され、前記入場情報は、前記施設の通信装置より送信され、
前記乗車者の識別情報は、前記車載機によって該乗車者の携帯端末より取得された該携帯端末の識別情報であり、
前記利用者の識別情報は、前記通信装置によって前記携帯端末より取得された該携帯端末の識別情報である付記7乃至11いずれか一項記載の駐車場位置判定方法。
(付記13)
コンピュータに、
車両の乗車者の識別情報及び前記車両の駐車位置の位置情報を含む駐車情報を受信する駐車情報受信手順と、
施設の識別情報及び前記施設の利用者の識別情報を含む入場情報を受信する入場情報受信手順と、
前記乗車者の識別情報と前記利用者の識別情報とが一致する場合に、前記駐車情報に含まれる時刻情報が示す時刻又は前記駐車情報が受信された時刻と、前記入場情報に含まれる時刻情報が示す時刻又は前記時刻情報が受信された時刻との差分が所定時間内である場合は、前記位置情報を前記施設に対する駐車場の位置を示す情報として駐車場情報記憶手段に記録する記録手順とを実行させるためのプログラム。
(付記14)
前記記録手順は、前記位置情報と、施設情報記憶手段に記録された前記施設の位置情報又は前記入場情報に含まれている前記施設の位置情報とに基づいて前記駐車位置から前記施設までの距離を算出し、該距離と所定値との比較結果に応じて前記駐車位置の位置情報を前記施設に対する駐車場の位置を示す情報として駐車場情報記憶手段に記録する付記13記載のプログラム。
(付記15)
前記記録手順は、前記施設に対して前記駐車位置の位置情報と同一の位置情報が前記駐車場情報記憶手段に記録されている場合は、当該施設と当該位置情報との組み合わせに対する記録回数を示す値を増加させる付記13又は14記載のプログラム。
(付記16)
前記記録手順は、前記駐車位置の位置情報を所定間隔の値に変換し、変換後の前記位置情報を前記駐車場情報記憶手段に記録する付記13乃至15いずれか一項記載のプログラム。
(付記17)
前記駐車場情報記憶手段の記録対象である第一の前記位置情報によって示される第一の範囲と第二の前記位置情報によって示される第二の範囲とが隣接する場合に、前記第一の範囲と前記第二の範囲とを統合した範囲を示す位置情報を前記第一の位置情報又は前記第二の位置情報に対応する施設に対する駐車場の位置を示す情報として前記駐車場情報記憶手段に記録する統合手順を前記コンピュータに実行させる付記13乃至16いずれか一項記載のプログラム。
(付記18)
前記駐車情報は、前記車両の車載機より送信され、前記入場情報は、前記施設の通信装置より送信され、
前記乗車者の識別情報は、前記車載機によって該乗車者の携帯端末より取得された該携帯端末の識別情報であり、
前記利用者の識別情報は、前記通信装置によって前記携帯端末より取得された該携帯端末の識別情報である付記13乃至17いずれか一項記載のプログラム。
【符号の説明】
【0071】
10 センターサーバ
11 駐車情報受信部
12 入場情報受信部
13 駐車場情報記録部
14 駐車場情報統合部
15 駐車場情報提供部
16 駐車情報記憶部
17 施設情報記憶部
18 駐車場情報記憶部
20 車両
21 車載機
30 施設
31 施設端末
40 携帯端末
100 ドライブ装置
101 記録媒体
102 補助記憶装置
103 メモリ装置
104 CPU
105 インタフェース装置
211 車内端末検索部
212 駐車情報送信部
213 駐車場検索部
311 施設内端末検索部
312 入場情報送信部
B バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の乗車者の識別情報及び前記車両の駐車位置の位置情報を含む駐車情報を受信する駐車情報受信手段と、
施設の識別情報及び前記施設の利用者の識別情報を含む入場情報を受信する入場情報受信手段と、
前記乗車者の識別情報と前記利用者の識別情報とが一致する場合に、前記駐車情報に含まれる時刻情報が示す時刻又は前記駐車情報が受信された時刻と、前記入場情報に含まれる時刻情報が示す時刻又は前記時刻情報が受信された時刻との差分が所定時間内である場合は、前記位置情報を前記施設に対する駐車場の位置を示す情報として駐車場情報記憶手段に記録する記録手段とを有する駐車場位置判定装置。
【請求項2】
前記記録手段は、前記位置情報と、施設情報記憶手段に記録された前記施設の位置情報又は前記入場情報に含まれている前記施設の位置情報とに基づいて前記駐車位置から前記施設までの距離を算出し、該距離と所定値との比較結果に応じて前記駐車位置の位置情報を前記施設に対する駐車場の位置を示す情報として駐車場情報記憶手段に記録する請求項1記載の駐車場位置判定装置。
【請求項3】
前記記録手段は、前記施設に対して前記駐車位置の位置情報と同一の位置情報が前記駐車場情報記憶手段に記録されている場合は、当該施設と当該位置情報との組み合わせに対する記録回数を示す値を増加させる請求項1又は2記載の駐車場位置判定装置。
【請求項4】
前記記録手段は、前記駐車位置の位置情報を所定間隔の値に変換し、変換後の該位置情報を前記駐車場情報記憶手段に記録する請求項1乃至3いずれか一項記載の駐車場位置判定装置。
【請求項5】
前記駐車場情報記憶手段の記録対象である第一の前記位置情報によって示される第一の範囲と第二の前記位置情報によって示される第二の範囲とが隣接する場合に、前記第一の範囲と前記第二の範囲とを統合した範囲を示す位置情報を前記第一の位置情報又は前記第二の位置情報に対応する施設に対する駐車場の位置を示す情報として前記駐車場情報記憶手段に記録する統合手段を有する請求項1乃至4いずれか一項記載の駐車場位置判定装置。
【請求項6】
コンピュータが実行する駐車場位置判定方法であって、
車両の乗車者の識別情報及び前記車両の駐車位置の位置情報を含む駐車情報を受信する駐車情報受信手順と、
施設の識別情報及び前記施設の利用者の識別情報を含む入場情報を受信する入場情報受信手順と、
前記乗車者の識別情報と前記利用者の識別情報とが一致する場合に、前記駐車情報に含まれる時刻情報が示す時刻又は前記駐車情報が受信された時刻と、前記入場情報に含まれる時刻情報が示す時刻又は前記時刻情報が受信された時刻との差分が所定時間内である場合は、前記位置情報を前記施設に対する駐車場の位置を示す情報として駐車場情報記憶手段に記録する記録手順とを前記コンピュータが実行する駐車場位置判定方法。
【請求項7】
コンピュータに、
車両の乗車者の識別情報及び前記車両の駐車位置の位置情報を含む駐車情報を受信する駐車情報受信手順と、
施設の識別情報及び前記施設の利用者の識別情報を含む入場情報を受信する入場情報受信手順と、
前記乗車者の識別情報と前記利用者の識別情報とが一致する場合に、前記駐車情報に含まれる時刻情報が示す時刻又は前記駐車情報が受信された時刻と、前記入場情報に含まれる時刻情報が示す時刻又は前記時刻情報が受信された時刻との差分が所定時間内である場合は、前記位置情報を前記施設に対する駐車場の位置を示す情報として駐車場情報記憶手段に記録する記録手順とを実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−106996(P2011−106996A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−263228(P2009−263228)
【出願日】平成21年11月18日(2009.11.18)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】