説明

FAX閲覧サーバ装置及びFAX閲覧システム

【課題】携帯電話で閲覧したFAX画像に対する対応を容易に行うことができるようにする。
【解決手段】FAX閲覧サーバ10は、FAX装置12が受信したFAX画像を取得し、このFAX画像から送信者の通話用電話番号とメールアドレスとを文字認識処理によって取得する。携帯電話11からFAX閲覧サーバ10にアクセスしてFAX画像を閲覧し、送信者への通話の指示を携帯電話11で行うと、そのFAX画像から取得された通話用電話番号がFAX閲覧サーバ10から携帯電話11に送信され、その通話用電話番号に自動的に発信される。メール送信の指示を行うと、送信者のメールアドレスがFAX閲覧サーバ10から携帯電話11に送信され、それを送信先としてメール作成機能が起動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、FAX閲覧サーバ装置及びFAX閲覧システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
FAX(ファクシミリ)装置で受信したFAX画像を外出先等で閲覧する技術として、特許文献1,2が知られている。特許文献1は、送信側のFAX装置がFAX画像を送信する際、または受信側のFAX装置がFAX画像を受信した際に、受信者の携帯電話に通知メールを送信する。そして、受信者が携帯電話から受信側のFAX装置に対して転送を指示することで、例えば受信者の近くに設置されたFAX装置で転送されたFAX画像を受け取ることができるようにしている。
【0003】
また、特許文献2では、送信側のFAX装置が携帯電話に割り当てられたFAX受信用電話番号に発信すると、それが交換機で転送されFAXセンタがFAX画像を受信する。FAXセンタでは、FAX画像をHTML文書に変換するとともに、そのHTML文書を参照しているURLを携帯電話に電子メールで通知する。これにより、携帯電話のブラウザ機能から電子メールに指定されるURLにアクセスすることで、FAX画像を参照できる。
【特許文献1】特開2003−084945号公報
【特許文献2】特開2005−311508号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、FAX画像の送信者と受信者との間では、連絡手段の1つとしてFAX画像の授受が行われるものであり、FAX画像の受信後に、受信者が送信者に対して連絡する必要がある場合も多い。このため、FAX画像を閲覧するだけでは、不十分であり、FAX画像を閲覧した受信者が、その送信者に対して、容易に連絡することができる手段が望まれている。
【0005】
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、携帯電話でFAX画像を閲覧した受信者が、その携帯電話から送信者に対して、容易に連絡することができるFAX閲覧サーバ装置及びFAX閲覧システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決するために、本発明の請求項1記載のFAX閲覧サーバ装置では、FAX装置が受信したFAX画像を、そのFAX装置から取得する第1の通信手段と、第1の通信手段で取得したFAX画像またはこのFAX画像に付帯された付帯情報に基づいて、FAX画像をFAX装置に送信した送信者の通話用電話番号、または電子メールのメールアドレスの少なくとも一方を含む送信元情報を特定する特定手段と、第1の通信手段で取得したFAX画像と当該FAX画像から特定手段で特定した送信元情報と関連付けて記憶するデータ記憶手段と、外部の携帯電話との間で通信を行う第2の通信手段と、携帯電話からの閲覧指示が入力されることによって、閲覧が指示されたFAX画像を携帯電話での閲覧用に変換して当該携帯電話に送信して表示させる画像提供手段と、画像提供手段によって提供しているFAX画像の送信者に対する通話指示が携帯電話で行われたことを検知したときに、そのFAX画像に関連付けられた送信元情報に含まれる通話用電話番号を当該携帯電話に送信して与える通話制御手段、またはメール送信指示が携帯電話で行われたことを検知したときに、そのFAX画像に関連付けられた送信元情報に含まれるメールアドレスを当該携帯電話に送信し、当該携帯電話をそのメールアドレスを送信先とするメール作成状態とするメール制御手段のいずれか一方または両方とを備えたものである。
【0007】
請求項2記載のFAX閲覧サーバ装置では、特定手段を、第1の通信手段で取得したFAX画像に対して文字認識を行うことによって、送信者の通話用電話番号、またはメールアドレスの少なくとも一方を含む送信元情報を特定するようにしたものである。
【0008】
請求項3記載のFAX閲覧サーバ装置では、送信者側の送信元FAX番号と通話用電話番号またはメールアドレスの少なくとも一方とを含む送信者ごとの送信元情報を予め記録した送信元情報記憶手段を備え、特定手段を、付帯情報に含まれる送信側のFAX番号を取得し、取得したFAX番号と合致する送信元FAX番号が記録された送信元情報を、送信元情報記憶手段に記録されている複数の送信元情報の中から特定するようにしたものである。
【0009】
請求項4記載のFAX閲覧サーバ装置では、通話制御手段を、通話用電話番号を当該携帯電話に送信して、その通話用電話番号を発信させるようにしたものである。
【0010】
請求項5記載のFAX閲覧サーバ装置では、FAX画像の閲覧履歴を記録する履歴記録手段と、閲覧履歴を携帯電話に表示させる履歴提供手段とを備えたものである。
【0011】
請求項6記載のFAX閲覧サーバ装置では、履歴記録手段を、通話制御手段によって与えられた通話用電話番号での通話の有無、またはメール制御手段によって与えられたメールアドレスへの電子メールの送信の有無を含む閲覧履歴を記録するようにし、履歴提供手段を、通話の有無、または電子メールの送信の有無を携帯電話に表示するようにしたものである。
【0012】
請求項7記載のFAX閲覧システムでは、FAX閲覧サーバ装置と、携帯電話とからなり、FAX閲覧サーバ装置が、FAX装置が受信したFAX画像を、そのFAX装置から取得する第1の通信手段と、第1の通信手段で取得したFAX画像またはこのFAX画像に付帯された付帯情報に基づいて、FAX画像をFAX装置に送信した送信者の通話用電話番号、または電子メールのメールアドレスの少なくとも一方を含む送信元情報を特定する特定手段と、第1の通信手段で取得したFAX画像と、当該FAX画像から特定手段で特定した送信元情報と関連付けて記憶するデータ記憶手段と、外部の携帯電話との間で通信を行う第2の通信手段と、携帯電話からの閲覧指示が入力されることによって、閲覧が指示されたFAX画像を携帯電話での閲覧用に変換して当該携帯電話に送信する画像提供手段と、画像提供手段によって提供しているFAX画像の送信者に対する携帯電話からの通話要求に応答して、そのFAX画像に関連付けられた送信元情報に含まれる通話用電話番号を当該携帯電話に送信して与える通話制御手段、またはメール送信要求に応答して、そのFAX画像に関連付けられた送信元情報に含まれるメールアドレスを当該携帯電話に送信し、当該携帯電話をそのメールアドレスを送信先とするメール作成状態とするメール制御手段のいずれか一方または両方とを備え、
携帯電話が、携帯電話用の回線を通じて通話を行う通話手段と、メールの作成及び携帯電話用の回線を通じてメール送信するメール作成送信手段と、第2の通信手段との間で通信を行いFAX閲覧サーバ装置と接続する携帯側通信手段と、画像提供手段から提供を受けたFAX画像を表示する表示手段と、表示手段にFAX画像を表示している間に、通話指示操作に応答して通話要求を、またメール送信指示操作に応答してメール送信要求をFAX閲覧サーバ装置に送る要求出力手段と、要求出力手段による通話要求またメール送信要求に対応して、FAX閲覧サーバから受信した通話用電話番号を通話手段に与え、または受信したメールアドレスを送信先としてメール作成送信手段をメール作成状態とする携帯制御手段とを備えるようにしたものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、FAX閲覧サーバ装置でFAX装置が受信したFAX画像を取得し、このFAX画像あるいはそれに付帯する付帯情報から送信者の通話用電話番号,メールアドレスを含む送信元情報を特定し、携帯電話からFAX閲覧サーバ装置にアクセスしてFAX画像を閲覧して、送信者への通話の指示を行うと、そのFAX画像に関連付けられた通話用電話番号が携帯電話11に与えられ、またメール送信要求を行うと、送信者のメールアドレスが携帯電話に送信されて、それを送信先としてメール作成機能が起動するから、FAX画像に対する連絡を素早く、簡単に行うことができる。しかも、送信者の通話用電話番号,メールアドレスを知らなくても、あいはアドレス帳に登録していないときでも、送信者に連絡することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1に本発明を実施したFAX(ファクシミリ)閲覧システムの構成を示す。FAX閲覧システムは、FAX閲覧サーバ10と、これに接続される携帯電話11とから構成される。FAX閲覧サーバ10は、外部のFAX装置12が受信したFAX画像を携帯電話11で閲覧できるようにするとともに、携帯電話11からFAX画像の送信者(送信元の相手方)に電話連絡やメール送信を行うことができるようにしてある。
【0015】
FAX閲覧サーバ10は、FAX装置12と接続してある。送信側のFAX装置14は、不特定のものでよく、FAX装置12は、いずれかのFAX装置14からFAX画像を受信する。FAX装置12は、これまでのFAX装置と同様に、一般公衆回線13を介してFAX装置14からのFAX画像を取得し、これを内部メモリに記憶する。
【0016】
FAX装置12には、ユーザごとに周知の親展ボックスが設定されており、FAX閲覧サーバ10は、ユーザが閲覧することができる対象を、そのユーザに設定した親展ボックスで受信したFAX画像に限定するようにしている。なお、複数のユーザに同一の親展ボックスを設定してもよく、また親展ボックスを指定しないで送信されたFAX画像をいずれのユーザも閲覧できるようにしてもよい。
【0017】
FAX閲覧サーバ10は、第1の通信手段としての第1通信部16を介して各FAX装置12と接続される。第1通信部16は、FAX装置12との間で通信を行うことにより、FAX装置12が受信したFAX画像と、その付帯情報とを取得する。FAX閲覧サーバ10とFAX装置12とは、例えばLAN等によって常時接続した状態としてあり、FAX装置12がFAX画像を受信すると、FAX装置12側からFAX閲覧サーバ10に対して通信を開始し、FAX画像を転送する。
【0018】
なお、FAX閲覧サーバ10とFAX装置12と通信の態様は上記のものに限られるものはない。例えば、FAX閲覧サーバ10とFAX装置12とを一般公衆回線等を介して接続されるようにし、FAX装置12がFAX画像を受信するごとにFAX閲覧サーバ10と接続してFAX画像を転送してもよい。また、FAX閲覧サーバ10が定期的にFAX装置12に対して通信を行い、FAX画像の新規受信が行われている場合に、そのFAX画像を取得するようにしてもよい。
【0019】
上記の付帯情報は、受信時にFAX画像にファクシミリプロトコル等で付加されている情報や、FAX装置12が回線から取得した送信側の送信元FAX番号などの情報、受信日時、FAX画像が格納されている親展ボックスの番号(以下、ボックス番号という)などのFAX装置12自体から得られる情報等から生成・取得されるものであり、この例では、送信元となるFAX装置14の送信元FAX番号と、FAX装置12の電話番号である受信FAX番号と、ボックス番号と、受信日時とを取得する。
【0020】
データ処理部17には、第1通信部16で取得したFAX画像と付帯情報とが入力される。このデータ処理部17は、FAX画像に基づいて送信元情報を特定する特定手段となっており、入力されたFAX画像に対して文字認識処理を行うことで送信元情報を取得する。送信元情報としては、送信者の会社名、担当者名、通話用電話番号、FAX番号、メールアドレスを取得する。これら送信元情報は、例えば送り状に記載されている内容から取得できる。
【0021】
データベース部18は、各種データを記憶するストレージや、このストレージに記憶されているデータについて検索・抽出や新規データの書き込み等を行うデータアクセス装置などから構成される。このデータベース部18には、データ処理部17から入力されるFAX画像がそれにファイル名が付与されて格納される他、画像管理レコードを記録した画像管理リスト,送信元レコードを記録した送信元リストが格納される。また、このデータベース部18には、FAX画像を閲覧するユーザ情報を記録した複数のユーザレコードからなるユーザリストが予め作成されて格納されている。
【0022】
詳細を後述するように、画像管理レコード,送信元レコードは、FAX画像と、付帯情報と、送信元情報とを関連付けるFAX画像ごとのレコードとなっており、データベース部18は、取得したFAX画像と、FAX画像から特定した送信元情報と関連付けて記憶するデータ記憶手段を構成する。
【0023】
第2の通信手段としての第2通信部21は、FAX閲覧サーバ10と携帯電話11とを接続する。この第2通信部21は、携帯電話用の回線網22を通じて携帯電話11との間で通信を行い、各種のデータの送受信を行う。
【0024】
アクセス制御部23は、第2通信部21を介して携帯電話11が接続されたときにユーザ認証を行い、携帯電話11の操作者が正規のユーザであるか否かを判別する。このユーザ認証では、ユーザ認証画面を携帯電話11に表示し、入力されるユーザ名とパスワードとの組み合わせが、いずれかのユーザレコードのものと一致する場合に正規のユーザであると判別する。ユーザ認証によって正規のユーザである判別した場合には、アクセス制御部23は、そのユーザを特定する情報をコンテンツ作成部24,応答処理部25に送るとともに、携帯電話11とコンテンツ作成部24,応答処理部25との間でデータの授受を許容する。
【0025】
また、アクセス制御部23は、履歴記録手段となっており、各FAX画像について閲覧をしたか否かの読出状態を履歴として記録する。アクセス制御部23は、コンテンツ作成部24からFAX画像が携帯電話11に送られると、そのFAX画像に関連付けてある画像管理レコードに記録されている読出状態を「未読」から閲覧済みであることを示す「既読」に変更する。なお、携帯電話11からFAX画像画面を表示した旨の通知に応答して「既読」に変更してもよい。
【0026】
コンテンツ作成部24は、携帯電話11からFAX画像を閲覧する際に、その携帯電話11に閲覧のための各種表示画面を表示するための表示コードを生成し、第2通信部21を介して携帯電話11に送る。コンテンツ作成部24が作成する表示コードとしては、受信したFAX画像の一覧を表示する一覧画面、FAX画像を表示するFAX画像画面などがある。表示コードとしては、例えばHTMLコードを用いているが、各画面の表示する手法は、その他コードや手法を用いもよい。
【0027】
一覧画面は、データベース部18に格納されているユーザレコード、画像管理レコード,送信元レコードに基づいて作成される。一覧画面は、アクセス制御部23から情報に基づいて、アクセスしているユーザに閲覧が許容されているFAX画像、すなわちユーザに設定した親展ボックスで受信したFAX画像についてものとされる。一覧画面には、FAX画像の既読・未読の別が表示されるようになっており、コンテンツ作成部24は、履歴提供手段となっている。
【0028】
また、コンテンツ作成部24には、データ変換部24aを設けてあり、このデータ変換部24aによって、データベース部18に格納されているFAX画像を携帯電話11に表示するために適した画像形式や解像度に変換する。コンテンツ作成部24は、このデータ変換部24aで変換されたFAX画像を用いてFAX画像画面を作成する。したがって、コンテンツ作成部24は、画像提供手段となっている。
【0029】
応答処理部25は、送信者の通話用電話番号、メールアドレスを携帯電話11に送信する通話制御手段、メール制御手段を構成している。この応答処理部25は、携帯電話11からの通話要求に応答して、携帯電話11で閲覧中のFAX画像に関連付けられた送信元レコードから通話用電話番号を取り出して、これを携帯電話11に送る。また、携帯電話11からのメール送信要求に応答して、応答処理部25は、同様にFAX画像に関連付けられた送信元レコードからメールアドレスを取り出して、これを携帯電話11に送る。通話用電話番号、メールアドレスを送信する際には、携帯電話が通話用電話番号に自動的に発信し、またメールアドレスを送信先としてメール作成機能を起動させる制御コードが付与される。これにより、閲覧中のFAX画像の送信者に、携帯電話11から通話用電話番号に発信し、またメール送信を容易に行うことができるようにしてある。
【0030】
この例ではFAX画像画面を携帯電話11で表示するための表示コードに、通話要求指示,メール送信要求指示がされたときに、通話要求,メール送信要求とともに閲覧中となっているFAX画像のFAXIDをFAX閲覧サーバ10に送信させるコードが含まれている。これにより、いずれのFAX画像に関連した通話要求,メール送信要求であるかを判別できるようにしている。なお、FAX閲覧サーバ10側で携帯電話11に提供して表示されているFAX画像がいずれであるかを管理しておき、いずれのFAX画像についての通話要求,メール送信要求が行われたかを特定してもよく、他の手法によっていずれのFAX画像についての通話要求,メール送信要求が行われたかを判断してもよい。
【0031】
携帯電話11は、FAX閲覧サーバ10からの表示コードが携帯制御部30に入力され、これを携帯制御部30が実行して各部を制御することにより、従来と同様な構成の携帯電話11でFAX画像を閲覧し、またそのFAX画像の送信者に通用電話番号での連絡、メール送信等で連絡を行うための機能が実現される。携帯制御部30は、マイクロコンピュータや各種プログラムを記憶したメモリ等で構成されており、携帯電話11の各部を統括的に制御する。なお、携帯電話11にアプリケーションソフトをインストールして、その機能を実現してもよい。
【0032】
携帯通信部31は、回線網22に携帯電話11を接続する。これにより携帯電話11での通話、メールの送受信をはじめとするデータ通信が回線網22を通じて行われる。また、この例では、携帯通信部31がFAX閲覧サーバ10との間で通信を行う携帯側通信手段となっており、FAX閲覧サーバ10との間の通信も、この携帯通信部31を介し回線網22を通じて行う。
【0033】
操作部32は、携帯電話11に設けられたテンキーや各種の機能キー等で構成される。通常では、この操作部32の操作することによって、電話番号の入力、発信指示、着信指示や、メールアドレスの入力、メール文章の作成等を行うことができる。また、FAX画像を閲覧する際には、この操作部32を操作することにより、表示画面の切り換え、FAX画像のスクロール、通話要求指示,メール送信要求指示等を行うことができる。通話要求指示,メール送信要求指示がされたときには、携帯制御部30は、通話要求,メール送信要求をFAX閲覧サーバ10に送る。
【0034】
表示部34は、LCDやそれを駆動するドライバ等から構成され、携帯制御部30によって表示コードにしたがった表示画面が表示されるように制御される。
【0035】
通話部35は、通話を行うためのマイクやスピーカ、入力された電話番号への発信回路等から構成してある。通常では、通話部35は、操作部32での入力、あるいはユーザが予め登録したアドレス帳から選択した電話番号に発信し、その電話番号の相手と通話ができるようにする。FAX画像の閲覧時では、通話要求に応答してFAX閲覧サーバ10から送信される電話番号に発信するように携帯制御部30によって制御される。
【0036】
メール送受信部36は、電子メールの作成機能、電子メールの送受信機能、受信した電子メールの閲覧機能等を有している。電子メールの作成、電子メールの閲覧では、表示部34に作成画面、あるいは受信した電子メールを表示する。通常では、電子メールの送信先のメールアドレスは、通話の場合と同様に、操作部32での入力、あるいはアドレス帳から選択するが、FAX画像の閲覧時では、操作部32のメール送信要求に応答してFAX閲覧サーバ10から送信されるメールアドレスが送信先となるようにして、メール作成機能が携帯制御部30の制御で起動される。
【0037】
なお、通話部35、メール送受信部36は、FAX閲覧サーバ10を経由せずに携帯電話用の回線網22、一般の公衆回線網、インターネットなどを通じて通話、メール送信を行う。
【0038】
前述のようにデータベース部18には、ユーザリスト,画像管理リスト,送信元リストが格納される。図2に示すように、ユーザリストは、ユーザごとのユーレコードR1からなる。各ユーザレコードR1には、各ユーザにユニークなユーザID、ユーザの氏名、認証の際のユーザ名とパスワードと、割当ボックス番号がそれぞれ記録してある。アクセス制御部23は、認証時には、携帯電話11から入力されたユーザ名とパスワードの組み合わせと、各ユーザレコードR1に記録されているそれらの組み合わせとを比較し、一致するユーザレコードR1があるか否かを判別する。
【0039】
割当ボックス番号は、ユーザに閲覧が許容される親展ボックスのボックス番号である。
コンテンツ作成部24は、アクセスするユーザに対して、そのユーザのユーザレコードR1に記録されている割当ボックス番号と合致するボックス番号が記録されている各付帯情報レコードを特定し、その特定した各付帯情報レコードに示されるFAX画像を対象として一覧画面等を表示する表示コードを生成する。これにより、ユーザごとに閲覧が許容されているFAX画像だけを提供する。
【0040】
図3に示すように、画像管理リストは、画像管理レコードR2からなり、画像管理レコードR2はFAX画像ごとに記録されている。各画像管理レコードR2は、FAXIDと、FAX画像の読出状態と、FAX画像のファイル名と、付帯情報とを関連付けたものとなっており、付帯情報としては受信日時,送信元FAX番号,受信FAX番号と、ボックス番号とが記録される。
【0041】
FAXIDは、データベース部18にFAX画像を格納する際に、各FAX画像にユニークなものが付与される。この例では、このFAXIDによって、FAX画像と送信元レコードとして記録されている送信元情報とを関連付けている。付帯情報は、ファイル名で示されるFAX画像とともに取得されたものとなっている。
【0042】
図4に示すように、送信元リストは、FAX画像ごとに記録された送信元レコードR3からなる。各送信元レコードR3には、FAXIDと、送信元情報とが記録され、送信元情報としては、会社名,担当者名,通話用電話番号,FAX番号,メールアドレスが記録される。この送信元情報は、FAXIDで関連付けられるFAX画像から取得されたものが記録される。
【0043】
次に上記構成の作用について説明する。送信者がFAX装置14からFAX装置12の親展ボックスを指定してFAX画像を送信すると、そのFAX画像がFAX装置12の指定された親展ボックスに受信される。
【0044】
FAX装置12がFAX画像を受信すると、FAX装置12側からFAX閲覧サーバ10に対して通信を開始して、第1通信部16にFAX画像の転送が開始される。これにより、第1通信部16でFAX画像が取得され、またこれと同時に取得したFAX画像の付帯情報が取得される。そして、これらFAX画像と付帯情報とがデータ処理部17に送られる。
【0045】
データ処理部17では、入力されたFAX画像に対して認識処理が行われ、FAX画像の例えば送り状の内容などから、送信者の会社名、担当者名、通話用電話番号、FAX番号、メールアドレスを取得して、これらを送信元情報とする。そして、FAX画像と、付帯情報と、送信元情報とがデータベース部18に送られる。
【0046】
FAX画像がデータベース部18に入力されると、適当なファイル名が与えられて所定の格納先に格納される。また、そのFAX画像にユニークなFAXIDが付与されてから、FAXID、未読とした読出状態、付与したファイル名、付帯情報から画像管理レコードが作成され、これがデータベース部18の画像管理リストに追加される。さらに、FAXIDと送信元情報とから送信元レコードが作成され、この送信元レコードがデータベース部18の送信元リストに追加される。
【0047】
FAX装置12がFAX画像を受信するごとに、上記と同じ手順で画像管理レコードと、送信元レコードとが作成され、それらが各リストに追加されるとともに、FAX画像がデータベース部18に格納される。
【0048】
ユーザがFAX画像を閲覧する場合には、携帯電話11の所定の操作、例えばWEBサイトを参照するためのブラウザ機能を使用して、FAX閲覧サーバ10への接続を指示する。この指示により、回線網22を介して携帯通信部31と第2通信部21とが接続されると、アクセス制御部23から認証画面の表示コードが携帯電話11に送られる。これにより、携帯電話11の表示部34に、図5(a)に示すような認証画面が表示される。なお、FAX閲覧サーバ10がFAX画像を取得したときに、そのFAX画像を閲覧することができるユーザの携帯電話11に通知メールを送信するようにしてもよい。
【0049】
図6に手順を示すように、認証画面が表示されたならば、ユーザは、操作部32を操作して、そのユーザ自身のユーザ名とパスワードとを入力する。このユーザ名とパスワードは、FAX閲覧サーバ10に送られて、アクセス制御部23でユーザ認証が行われる。この認証で正規のユーザであると認証された場合に、そのユーザのユーザレコードに記録されているユーザIDがコンテンツ作成部24に送られる。
【0050】
認証後にユーザIDがコンテンツ作成部24に送られると、コンテンツ作成部24によって、まず、そのユーザIDが記録されているユーザレコードから割当ボックス番号が取り出される。次に、画像管理リストが調べられ、割当ボックス番号と同じ番号のボックス番号となっている画像管理レコードが検索され、該当する各画像管理レコードに記録されているFAXIDと、読出状態と、受信日時とをそれぞれ取得する。さらに、画像管理レコードから取得した各FAXIDが記録されている送信元レコードを検索し、該当する送信元レコードからそれぞれ会社名を取得する。このようにして、アクセスしているユーザに閲覧が許容されているFAX画像についての読出状態、受信日時、会社名をそれぞれ取得し、それらをリスト化した一覧画面の表示コードが生成される。そして、その表示コードが携帯電話11に送信される。
【0051】
上記のようにして表示コードが携帯電話11に送信されることにより、表示部34には、図5(b)に示すように、アクセスしているユーザに設定されている親展ボックスで受信した各FAX画像について、読出状態、受信日時、会社名をリスト化した一覧画面が表示される。
【0052】
ユーザは、一覧画面を参照し、閲覧対象とするFAX画像を操作部32の操作で選択する。この選択には、例えばリスト中のFAX画像に対応した項目に付与された番号の入力、あるいはそのカーソルキーの操作によってFAX画像に対応した項目を選択して決定キーを操作するなどの種々の手法を採用することができる。
【0053】
一覧画面の表示コードには、閲覧対象が選択されると、その選択されたFAX画像のFAXIDをFAX閲覧サーバ10に送信させるコードが含まれている。このため、操作部32の操作で閲覧の選択操作が行われると、FAX画像の閲覧要求とともにFAXIDが携帯電話11からFAX閲覧サーバ10に送られ、コンテンツ作成部24に入力される。
【0054】
閲覧要求とFAXIDの入力により、コンテンツ作成部24は、そのFAXIDが記録されている画像管理レコードを参照し、そのレコードに記録されているファイル名のFAX画像を読み出す。このFAX画像をデータ変換部24aで携帯電話11の表示用に変換したものを用いて、FAX画像画面の表示コードを生成し、携帯電話11に送る。そして、このようにして、FAX画像画面の表示コードを送信した時点で、アクセス制御部23によって画像管理レコードの読出状態が未読から既読に変更される。
【0055】
表示コードを受信することにより、携帯電話11の表示部34には、先に閲覧対象として選択したFAX画像を表示内容とするFAX画像画面が表示される。この例では、FAX画像画面には、例えば図5(c)に示すように、FAX画像41の他、通話要求(電話発信)とメール送信要求(メール返信)を指示するための操作部32のキー(「1」,「2)を示す案内表示42も表示される。なお、表示するFAX画像は、表示コードとともに携帯電話11に送信してもよく、表示コードの実行時にFAX閲覧サーバから読み出されるようにしてもよい。
【0056】
ユーザは、操作部32を操作して、FAX画像をスクロールすることでFAX画像の全てを閲覧することができる。FAX画像を閲覧して、そのFAX画像の送信者に電話連絡(通話)をしようとする場合には、ユーザは、操作部32を操作して通話要求指示を行う。この例では、通話要求指示は、操作部32の「1」のキーを操作で行う。通話要求指示が行われると、現在閲覧中のFAX画像に対応するFAXIDと通話要求とが、携帯制御部30からFAX閲覧サーバ10に送られ、応答処理部25に入力される。
【0057】
FAXIDと通話要求とが入力されると、応答処理部25は、入力されたFAXIDが記録されている送信元レコードを特定し、その送信元レコードに記録されている通話用電話番号を取り出す。そして、この通話用電話番号が通話要求を送信した携帯電話11に送られる。
【0058】
上記のように送信された通話用電話番号が携帯電話11で受信されると、携帯制御部30によって、その通話用電話番号に発信するように通話部35が制御される。これにより、閲覧していたFAX画像の送信者に電話連絡を行うことができるようになる。なお、通話用電話番号の受信後、ユーザの指示で発信が行われるようにしてもよい。
【0059】
同様にFAX画像を閲覧して、送信者に電子メールを送信しようとする場合には、操作部32を操作して、この例では「2」のキーを操作してメール送信要求指示を行う。そして、メール送信要求指示が行われると、現在閲覧中のFAX画像に対応するFAXIDとメール送信要求とが、FAX閲覧サーバ10の応答処理部25に入力される。
【0060】
FAXIDとメール送信要求とが入力されたときには、応答処理部25によって、入力されたFAXIDが記録されている送信元レコード中のメールアドレスが取り出されて、メール送信要求を行った携帯電話11に送られる。
【0061】
携帯制御部30がFAX閲覧サーバ10から上記のメールアドレスを受信すると、そのメールアドレスが送信先となるようにメール送受信部36のメール作成機能が起動される。メール作成機能の起動後、ユーザは、操作部32を操作して連絡事項等を入力する。このときに送信先にはメールアドレスが自動的に入力された状態なので、ユーザが入力すする必要はない。連絡事項等の入力後、メール送信を指示すると、携帯通信部31,回線網22を介して、作成した電子メールがメールサーバを経由して、閲覧していたFAX画像の送信者のPCや携帯電話に送られる。
【0062】
以上のように、このFAX閲覧システムによれば、FAX画像の閲覧中に通話要求やメール送信要求を行うと、閲覧中のFAX画像から取得した送信者の通話用電話番号やメールアドレスが与えられて、その通話用電話番号に発信する状態、そのメールアドレスを送信先としたメール作成状態になるから、FAX画像の閲覧にとどまらず、それに対する連絡を素早く、簡単に行うことができる。
【0063】
また、たとえ送信者の連絡先(通話用電話番号,メールアドレス)を知らなくても、あるいはアドレス帳に登録していないときでも、送信者に連絡を行うことができる。さらに、FAX画像から連絡先を取得しているので、送信者がFAX画像の内容で携帯電話11に予め登録してある連絡先とは異なる連絡先を指定していたとしても、その送信者に携帯電話11から連絡を行うことができる。
【0064】
図7ないし図9に示す例は、FAX画像を閲覧したユーザと、そのユーザの対応内容を履歴情報として記録し、その履歴情報を参照できるようにした例を示すものである。なお、以下に説明する他は、上記実施形態と同様であり、実質的に同じものには同一の符合を付してその説明を省略する。また、この例では、各FAX画像を複数のユーザが閲覧できるものとして説明する。
【0065】
この例では、データベース部18には、履歴リストが格納されており、この履歴リストはアクセス制御部23によってレコードの追加、内容の記録・更新が行われる。図7に示すように、履歴リストは、ユーザのFAX画像の閲覧ごとに作成・追加された履歴レコードR4からなる。各履歴レコードR4は、FAXID,閲覧者,対応種別,日時が記録されている。FAXIDは、閲覧したFAX画像に対応したものであり、閲覧者は、そのFAX画像を閲覧したユーザの氏名が記録される。
【0066】
履歴レコードR4の対応種別は、FAX画像を閲覧したときに、その閲覧したユーザがFAX画像の送信者に行った対応を記録したものである。この対応種別には、FAX閲覧サーバ10から与えられた通話用電話番号で通話を行ったことを示す「通話」、またはFAX閲覧サーバ10から与えられたメールアドレスに電子メールを送信したことを示す「メール」が記録される。日時は、上記通話を行ったとき、あるは電子メールの送信を行ったときの日時となっている。なお、閲覧だけの場合は、対応種別は空欄とされ、日時には閲覧した日時が記録される。また、通話用電話番号での通話と電子メールの送信の両方を行った場合には、それぞれに履歴レコードR4を作成するようにすればよい。
【0067】
図8に示すように、ユーザが閲覧対象となるFAX画像を選択することに応答してFAX閲覧サーバ10がFAX画像画面の表示コードを生成し、これを携帯電話11に送信すると、この時点で新規の履歴レコードが作成され、履歴リストに追加される。この時点では、閲覧対象となったFAX画像のFAXIDと、アクセスしているユーザの氏名が履歴レコードに記録される。
【0068】
また、通話要求に応答してFAX閲覧サーバ10から携帯電話11に送信された通話用電話番号が携帯電話11で発信されて通話状態となると、通話が行われた旨の通知が携帯電話11からFAX閲覧サーバ10に送られる。そして、この通知に応答してアクセス制御部23が対応する履歴レコードの対応種別に「通話」を記録する。同様に、メール送信要求に応答してFAX閲覧サーバ10から送信されたメールアドレスを送信先とした電子メールが送信されると、そのメール送信が行われた旨の通知がFAX閲覧サーバ10に送られる。そして、この通知に応答して履歴レコードの対応種別に「メール」が記録される。
【0069】
一方、ユーザが閲覧対象となるFAX画像を選択した場合には、コンテンツ作成部24は、FAX画像画面の表示コードを生成する際に、選択されたFAX画像のFAXIDが記録されている履歴レコードを検索し、検索された各履歴レコードに記録されている履歴をも表示させる表示コードを生成する。これにより、携帯電話11の表示部34にFAX画像画面が表示されたときには、図9に示すように、FAX画像41とともに、その上部に、現在閲覧しているFAX画像をすでに閲覧しているユーザ、その閲覧日と、行われた対応とを内容とする履歴表示43が行われる。
【0070】
これにより、閲覧すべき他のユーザが閲覧しているか否か、他のユーザによって対応済みとなっているか否か等をFAX画像を閲覧したユーザが知ることができる。なお、この例では、FAX画像画面で履歴が表示されるが、これに限るものではなく、一覧画面で表示したり、履歴表示専用の画面で表示したりしてもよい。
【0071】
上記各実施形態では、FAX画像に基づいて、送信者の通話用電話番号,メールアドレスを特定しているが、FAX画像に付帯された付帯情報に基づいて、これらを特定してもよい。この場合には、送信元情報記憶手段としてのデータベース部18に、例えば図10に示すような、顧客情報リストを予め登録しておく。この顧客情報リストは、複数の顧客レコードR5からなる。各顧客レコードR5には、顧客IDと、送信元情報となる顧客情報とが記録され、顧客情報としては、会社名,担当者名,通話用電話番号,FAX番号,メールアドレスが記録されている。この顧客情報の各内容は、上記実施形態の送信元情報のそれと同じ内容であるが、名刺や会社案内などの資料から予め作成して記録したものとなっている。
【0072】
そして、図11に概略を示すように、通話要求またはメール送信要求があった場合には、応答処理部25が現在閲覧されているFAX画像に関連付けられた画像管理レコード(付帯情報)から送信元FAX番号を取得する。続いて、取得した送信元FAX番号が記録されている顧客レコードを検索して抽出する。そして、通話要求であった場合には、抽出した顧客レコードに記録されている通話用電話番号を携帯電話11に送信し、通話要求であった場合には、抽出した顧客レコードに記録されているメールアドレスを携帯電話11に送信する。
【0073】
なお、上記各実施形態において、FAX閲覧サーバから取得したFAX画像、送信先のメールアドレス、通話用電話番号を携帯電話に履歴等として残さないようにすれば、携帯電話の紛失などがあっても、顧客等の情報の漏洩を防止することができる。
【0074】
また、上記各実施形態では、受信側のFAX装置が1台の場合について説明したが、FAX番号が異なる複数台のFAX装置をFAX閲覧サーバに接続してもよい。また、携帯電話についても、FAX閲覧サーバに複数台が接続されるようにすることができる。
【0075】
上記に説明した、FAX閲覧サーバにおけるFAX画像の格納・保存の手法や、各種情報の関連付けの手法は一例であり、これらに限られるものではない。また、FAX装置とFAX閲覧サーバの機能を1個の装置としてよく、FAXモデムを用いてFAX画像を受信するようにしてもよい。さらに、本発明は、携帯電話に代えて、通話機能、メール送信機能を持つ各種の情報端末に利用することができる
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明を実施したFAX閲覧システムの構成を示すブロック図である。
【図2】データベース部に格納しているユーザリストを示す説明図である。
【図3】データベース部に格納している画像管理リストを示す説明図である。
【図4】データベース部に格納している送信元リストを示す説明図である。
【図5】携帯電話の表示画面の一例を示す説明図である。
【図6】FAX画像を閲覧する際の携帯電話側とFAX閲覧サーバでの処理手順を示す説明図である。
【図7】閲覧したユーザと、そのユーザの対応内容を履歴として参照できるようにした例における履歴リストを示すものである。
【図8】閲覧したユーザと、そのユーザの対応内容を履歴として参照できるようにした例における携帯電話側とFAX閲覧サーバでの処理手順を示す説明図である。
【図9】閲覧したユーザとそのユーザの対応内容を履歴として表示した携帯電話の表示例を示す説明図である。
【図10】付帯情報と予め登録した顧客情報リストを用いて送信元情報を特定する例におけるデータベース部に格納している送信元リストを示す説明図である。
【図11】付帯情報と予め登録した顧客情報リストを用いて送信元情報を特定する際の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0077】
10 FAX閲覧サーバ
11 携帯電話
12 FAX装置
16,21,31 通信部
17 データ処理部
18 データベース部
24 コンテンツ作成部
23 アクセス制御部
25 応答処理部
30 携帯制御部
35 通話部
36メール送受信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
FAX装置が受信したFAX画像を、そのFAX装置から取得する第1の通信手段と、
前記第1の通信手段で取得したFAX画像またはこのFAX画像に付帯された付帯情報に基づいて、FAX画像を前記FAX装置に送信した送信者の通話用電話番号、または電子メールのメールアドレスの少なくとも一方を含む送信元情報を特定する特定手段と、
前記第1の通信手段で取得したFAX画像と当該FAX画像から前記特定手段で特定した送信元情報と関連付けて記憶するデータ記憶手段と、
外部の携帯電話との間で通信を行う第2の通信手段と、
前記携帯電話からの閲覧指示が入力されることによって、閲覧が指示されたFAX画像を携帯電話での閲覧用に変換して当該携帯電話に送信して表示させる画像提供手段と、
前記画像提供手段によって提供しているFAX画像の送信者に対する通話指示が携帯電話で行われたことを検知したときに、そのFAX画像に関連付けられた送信元情報に含まれる通話用電話番号を当該携帯電話に送信して与える通話制御手段、またはメール送信指示が携帯電話で行われたことを検知したときに、そのFAX画像に関連付けられた送信元情報に含まれるメールアドレスを当該携帯電話に送信し、当該携帯電話をそのメールアドレスを送信先とするメール作成状態とするメール制御手段のいずれか一方または両方とを備えることを特徴とするFAX閲覧サーバ装置。
【請求項2】
前記特定手段は、前記第1の通信手段で取得したFAX画像に対して文字認識を行うことによって、送信者の通話用電話番号、またはメールアドレスの少なくとも一方を含む送信元情報を特定することを特徴とする請求項1記載のFAX閲覧サーバ装置。
【請求項3】
送信者側の送信元FAX番号と通話用電話番号またはメールアドレスの少なくとも一方とを含む送信者ごとの送信元情報を予め記録した送信元情報記憶手段を備え、
前記特定手段は、前記付帯情報に含まれる送信側のFAX番号を取得し、取得したFAX番号と合致する送信元FAX番号が記録された送信元情報を、前記送信元情報記憶手段に記録されている複数の送信元情報の中から特定することを特徴とする請求項1記載のFAX閲覧サーバ装置。
【請求項4】
前記通話制御手段は、通話用電話番号を当該携帯電話に送信して、その通話用電話番号を発信させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のFAX閲覧サーバ装置。
【請求項5】
FAX画像の閲覧履歴を記録する履歴記録手段と、前記閲覧履歴を携帯電話に表示させる履歴提供手段とを備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のFAX閲覧サーバ装置。
【請求項6】
前記履歴記録手段は、前記通話制御手段によって与えられた通話用電話番号での通話の有無、またはメール制御手段によって与えられたメールアドレスへの電子メールの送信の有無を含む閲覧履歴を記録し、前記履歴提供手段は、通話の有無、または電子メールの送信の有無を携帯電話に表示することを特徴とする請求項5記載のFAX閲覧サーバ装置。
【請求項7】
FAX閲覧サーバ装置と、携帯電話とからなり、
前記FAX閲覧サーバ装置は、FAX装置が受信したFAX画像を、そのFAX装置から取得する第1の通信手段と、
前記第1の通信手段で取得したFAX画像またはこのFAX画像に付帯された付帯情報に基づいて、FAX画像を前記FAX装置に送信した送信者の通話用電話番号、または電子メールのメールアドレスの少なくとも一方を含む送信元情報を特定する特定手段と、
前記第1の通信手段で取得したFAX画像と、当該FAX画像から前記特定手段で特定した送信元情報と関連付けて記憶するデータ記憶手段と、
外部の携帯電話との間で通信を行う第2の通信手段と、
前記携帯電話からの閲覧指示が入力されることによって、閲覧が指示されたFAX画像を携帯電話での閲覧用に変換して当該携帯電話に送信する画像提供手段と、
前記画像提供手段によって提供しているFAX画像の送信者に対する携帯電話からの通話要求に応答して、そのFAX画像に関連付けられた送信元情報に含まれる通話用電話番号を当該携帯電話に送信して与える通話制御手段、またはメール送信要求に応答して、そのFAX画像に関連付けられた送信元情報に含まれるメールアドレスを当該携帯電話に送信し、当該携帯電話をそのメールアドレスを送信先とするメール作成状態とするメール制御手段のいずれか一方または両方とを備え、
前記携帯電話は、携帯電話用の回線を通じて通話を行う通話手段と、
メールの作成及び携帯電話用の回線を通じてメール送信するメール作成送信手段と、
前記第2の通信手段との間で通信を行い前記FAX閲覧サーバ装置と接続する携帯側通信手段と、
前記画像提供手段から提供を受けたFAX画像を表示する表示手段と、
前記表示手段にFAX画像を表示している間に、通話指示操作に応答して通話要求を、またメール送信指示操作に応答してメール送信要求を前記FAX閲覧サーバ装置に送る要求出力手段と、
前記要求出力手段による通話要求またメール送信要求に対応して、前記FAX閲覧サーバから受信した通話用電話番号を前記通話手段に与え、または受信したメールアドレスを送信先として前記メール作成送信手段をメール作成状態とする携帯制御手段とを備えることを特徴とするFAX閲覧システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−87860(P2010−87860A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−254990(P2008−254990)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】