説明

イミダゾール誘導体、その製造法及び用途

【課題】 血栓症治療薬として有用な新規イミダゾ−ル誘導体を提供する。
【解決手段】式(I)


〔式中、環Aは置換されていてもよいピペリジン環あるいはピペラジン環を示し、環Bは置換されていてもよいイミダゾール環を示し、Rは環状の炭化水素基または複素環基を示し、Xは炭化水素基を示し、W,ZおよびZはそれぞれ独立して結合手または鎖状の炭化水素基を示し、Y,YおよびZは結合手などを示す。〕で表わされる化合物または塩。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

〔式中、Rは置換されていてもよい環状の炭化水素基または置換されていてもよい複素環基を示し、Wは結合手または置換されていてもよい2価の鎖状の炭化水素基を示し、Xは置換されていてもよい2価の炭化水素基を示し、Yは-CO-, -S(O)-または-S(O)2-を示し、Yは-N(R1a)-,-N(R1a)CH-または結合手(R1aは水素原子または置換されていてもよいアルキル基を示す)を示し、環Aは置換されていてもよいピペリジン環または置換されていてもよいピペラジン環を示し、ZおよびZはそれぞれ独立して結合手または置換されていてもよい2価の鎖状の炭化水素基を示し、Zは -N(R1b)-, -O-, -S(O)-, -S(O)2-, -CO-, -CH(R1b)- ,-C(=R1c)-または結合手(R1bは水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、アシル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基または置換されていてもよいカルバモイル基を示し、R1cは置換されていてもよい2価の炭化水素基を示す)を示し、環Bは置換されていてもよいイミダゾール環を示し、環Bにおけるイミダゾール環が有していてもよい置換基とR1bまたはR1cとが互いに結合して置換されていてもよい環を形成していてもよく、aは0,1または2を示す。但し、式
【化2】

で表される基はイミダゾピリジニルではない。〕で表される化合物またはその塩。
【請求項2】
請求項1記載の化合物のプロドラッグ。
【請求項3】
Rが置換されていてもよいアリール基である請求項1記載の化合物。
【請求項4】
Rがハロゲン原子で置換されていてもよいナフチルまたはハロゲン原子で置換されていてもよいインドリルである請求項1記載の化合物。
【請求項5】
Wが結合手である請求項1記載の化合物。
【請求項6】
Xが置換されていてもよい2価の鎖状の炭化水素基である請求項1記載の化合物。
【請求項7】
Xが式
【化3】

で表される2価の基である請求項1記載の化合物。
【請求項8】
が-CO-である請求項1記載の化合物。
【請求項9】
が結合手である請求項1記載の化合物。
【請求項10】
環Aが置換されていてもよいピペラジン環である請求項1記載の化合物。
【請求項11】

【化4】

が、式
【化5】

〔式中、R、RおよびR10はそれぞれ独立して水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、アシル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基、置換されていてもよいカルバモイル基または置換されていてもよいアミノ基を示し、R、R、R、R、R、R、R11、R12およびR13はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオ−ル基、アシル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基、置換されていてもよいカルバモイル基、ニトロ基または置換されていてもよいアミノ基を示し、RとR、RとR、RとR、RとR、RとR10またはR11とR12とがそれぞれ互いに結合して置換されていてもよい環を形成していてもよい。〕である請求項1記載の化合物。
【請求項12】
環Bにおけるイミダゾール環が有していてもよい置換基とR1bまたはR1cとが環を形成していない請求項1記載の化合物。
【請求項13】
が -N(R1b)-(R1bは請求項1記載と同意義を示す。)であり、環Bにおけるイミダゾール環が有する置換基とR1bとが互いに結合して置換されていてもよい環を形成している請求項1記載の化合物。
【請求項14】
式(I)が、式(Ia)
【化6】

〔式中、環B’はさらに置換されていてもよいイミダゾール環を示し、Z2aはNを示し、Zは置換されていてもよい2価の鎖状の炭化水素基を示し、他の記号は請求項1記載と同意義を示す。〕である請求項1記載の化合物。
【請求項15】
およびZがそれぞれ独立してオキソ基で置換されていてもよい2価の鎖状の炭化水素基である請求項14記載の化合物。
【請求項16】
式(I)が、式(Ib)
【化7】

〔式中、R14は水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオ−ル基、アシル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基、置換されていてもよいカルバモイル基、ニトロ基または置換されていてもよいアミノ基を示し、R15は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、アシル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基、置換されていてもよいカルバモイル基または置換されていてもよいアミノ基を示し、R14とR15とが互いに結合して置換されていてもよい環を形成していてもよく、他の記号は請求項1または13記載と同意義を示す。〕である請求項1記載の化合物。
【請求項17】
式(I)が、式(Ic)
【化8】

〔式中、R16およびR17はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオ−ル基、アシル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基、置換されていてもよいカルバモイル基、ニトロ基または置換されていてもよいアミノ基を示し、R16とR17とが互いに結合して置換されていてもよい環を形成していてもよく、他の記号は請求項1または13記載と同意義を示す。〕である請求項1記載の化合物。
【請求項18】
式(I)が、式(Id)
【化9】

〔式中、R18およびR19はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい水酸基、置換されていてもよいチオ−ル基、アシル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基、置換されていてもよいカルバモイル基、ニトロ基または置換されていてもよいアミノ基を示し、他の記号は請求項1または13記載と同意義を示す。〕である請求項1記載の化合物。
【請求項19】
aが2である請求項1記載の化合物。
【請求項20】
1-{3-[(6-クロロナフタレン2-イル)スルホニル]プロパノイル}-4-[2-(2,4,5-トリメチル-1H-イミダゾール-1-イル)エチル]ピペラジン、2-(4-{3-[(5-クロロ-1H-インドール-2-イル)スルホニル]プロパノイル}ピペラジン-1-イル)-5-メチル-1,2-ジヒドロ-3H-イミダゾ[1,5-c]イミダゾール-3-オン、2-(4-{3-[(6-クロロナフタレン2-イル)スルホニル]プロパノイル}ピペラジン-1-イル)-5-メチル-1,2-ジヒドロ-3H-イミダゾ[1,5-c]イミダゾール-3-オン、2-(4-{(2S)-3-[(6-クロロナフタレン2-イル)スルホニル]-2-ヒドロキシプロパノイル}ピペラジン-1-イル)-5-メチル-1,2-ジヒドロ-3H-イミダゾ[1,5-c]イミダゾール-3-オン、2-(4-{(2S)-3-[(6-クロロナフタレン2-イル)スルホニル]-2-ヒドロキシプロパノイル}ピペラジン-1-イル)-5-(ヒドロキシメチル)-1,2-ジヒドロ-3H-イミダゾ[1,5-c]イミダゾール-3-オン、2-(4-{(2S)-3-[(6-クロロナフタレン2-イル)スルホニル]-2-ヒドロキシプロパノイル}ピペラジン-1-イル)-5,7-ジメチル-1,2-ジヒドロ-3H-イミダゾ[1,5-c]イミダゾール-3-オン、2-(4-{(2S)-3-[(6-クロロナフタレン2-イル)スルホニル]-2-ヒドロキシプロパノイル}ピペラジン-1-イル)-5-メチル-1,2-ジヒドロ-3H-イミダゾ[1,5-c]イミダゾール-3-オン・塩酸塩、{(1S)-1-{[(6-クロロナフタレン2-イル)スルホニル]メチル}-2-[4-(5-メチル-3-オキソ-1H-イミダゾ[1,5-c]イミダゾール-2(3H)-イル)ピペラジン-1-イル]-2-オキソエチル}カルバミン酸メチルからなる群から選ばれた化合物またはその塩。
【請求項21】
請求項1または2記載の化合物を含有することを特徴とする医薬。
【請求項22】
抗血液凝固剤である請求項21記載の医薬。
【請求項23】
活性化血液凝固第X因子阻害剤である請求項21記載の医薬。
【請求項24】
心筋梗塞、脳梗塞、深部静脈血栓症、肺血栓塞栓症または閉塞性動脈硬化症の予防・治療剤である請求項21記載の医薬。
【請求項25】
エコノミークラス症候群、手術中・術後の血栓塞栓症または深部静脈血栓症の二次発症の予防・治療剤である請求項21記載の医薬。
【請求項26】
式(II)
【化10】

〔式中、Lは脱離基を、他の記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表される化合物又はその塩と、式(III)
【化11】

〔式中、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属または脱離基を、A‘はピペラジン環を、他の記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表される化合物又はその塩を反応させるか;
式(IV)
【化12】

〔式中、Lは脱離基を、他の記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表される化合物又はその塩と、式(V)
【化13】

〔式中、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属または脱離基を、他の記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表される化合物又はその塩を反応させるか;
式(VI)
【化14】

〔式中、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属または脱離基を、他の記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表される化合物又はその塩と、式(VII)
【化15】

〔式中、L3は脱離基またはホルミル基を、他の記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表される化合物又はその塩を反応させるか;
式(VIII)
【化16】

〔式中、Lは脱離基を、他の記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表される化合物又はその塩と、式(IX)
【化17】

〔式中、M4は水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属または脱離基を、他の記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表される化合物又はその塩を反応させるか;
式(Ie)
【化18】

〔式中、L5は脱離基を、他の記号は請求項1または13記載と同意義を示す。〕で表される化合物又はその塩に塩基を反応させるか;
式(If)
【化19】

〔式中の記号は請求項1または13記載と同意義を示す。〕で表される化合物又はその塩と、式(X)
L5−Z−L5’ (X)
〔式中、L5およびL5’はそれぞれ脱離基を示し、他の記号は請求項13記載と同意義を示す。〕で表される化合物又はその塩を反応させるか;
式(Ig)
【化20】

〔式中の記号は請求項1記載と同意義を示す。〕で表される化合物又はその塩を酸化することを特徴とし、所望により、上記反応で得られた化合物をさらに加水分解、エステル化、アミド化、アルキル化、アシル化、還元、酸化または/および脱保護反応に付すことを特徴とする請求項1記載の化合物の製造法。

【公開番号】特開2006−8664(P2006−8664A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−147183(P2005−147183)
【出願日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【出願人】(000002934)武田薬品工業株式会社 (396)
【Fターム(参考)】