説明

カメラ付き携帯装置

携帯装置は、カメラ部と、カメラ部で撮像した画像を表示できる表示手段と、表示手段が設けられた第1面とその反対側の第2面とを有する第1の筐体と、第1の筐体の第2面の上方に位置できる第2の筐体と、第1の筐体の第1面に直交する回転軸に関して第2の筐体を回転可能に第1の筐体に支持する回転軸部と、カメラ部と表示手段との少なくとも一方を操作できる操作手段とを備える。カメラ部は光軸を有し、光軸と平行な撮像方向の被写体を撮像できる。回転軸部は、光軸が回転軸と平行でかつ撮像方向が第1の筐体の第1の面から第2の面への方向と同じになるようにカメラ部を収納する。操作部は、回転軸部の回転軸の撮像方向の反対側に対応する第1の筐体の第1面の部分に設けられる。この携帯装置はカメラ部が光軸方向に長くても収納できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明はカメラ付き携帯電話装置等のカメラが付属する携帯装置に関する。
【背景技術】
近年、CCDカメラやCMOSカメラを搭載したノートパソコンや携帯電話装置等のカメラ付き携帯装置が実用化されている。
ディジタルカメラが数百万画素の高解像度を有するのに対し、カメラ付き携帯装置に付属するカメラは数十万画素程度の解像度を有するに過ぎない。図19に示すディジタルカメラは、筐体2020の一つの平面2020Aに表示手段2210と操作手段2217が配置され、表示手段2210の反対側の筐体2020の平面2020Bにカメラ部2024が設けられる。筐体2020を厚くすることによって、光軸方向に所定の長さを有するカメラを収納することができる。カメラ付き携帯装置は小型軽量が要求されることから筐体が薄く、光軸方向に所定の長さのある高解像度のカメラ部分が筐体内に収まらない。
特開2001−169166号公報は、光軸方向に一定の長さのあるカメラ部を収納する携帯端末を開示している。この携帯端末は、本体部と、本体部に開閉するよう設けられたフリップ部とを備え、フリップ部の開閉する回転軸の方向に撮影用レンズを収納している。この回転軸は、本体部あるいはフリップ部の平面部分に通常設けられた液晶表示装置等の表示画面と平行であり、表示画面を見ながら被写体を撮影できない。表示画面を見ながら被写体を撮影するためにこの携帯端末ではフリップ部は回転軸と直角の方向に関して回転できるが、撮影の際にフリップ部をカメラの光軸と直交させる操作を要する
【発明の開示】
携帯装置は、カメラ部と、カメラ部で撮像した画像を表示できる表示手段と、表示手段が設けられた第1面とその反対側の第2面とを有する第1の筐体と、第1の筐体の第2面の上方に位置できる第2の筐体と、第1の筐体の第1面に直交する回転軸に関して第2の筐体を回転可能に第1の筐体に支持する回転軸部と、カメラ部と表示手段との少なくとも一方を操作できる操作手段とを備える。カメラ部は光軸を有し、光軸と平行な撮像方向の被写体を撮像できる。回転軸部は、光軸が回転軸と平行でかつ撮像方向が第1の筐体の第1の面から第2の面への方向と同じになるようにカメラ部を収納する。操作部は、回転軸部の回転軸の撮像方向の反対側に対応する第1の筐体の第1面の部分に設けられる。
この携帯装置はカメラ部が光軸方向に長くても収納できる。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の実施の形態1におけるカメラ付き携帯装置の外観図である。
図2Aは実施の形態1におけるカメラ付き携帯装置の断面図である。
図2Bは実施の形態1におけるカメラ付き携帯装置の拡大断面図である。
図3は実施の形態1におけるカメラ付き携帯装置のブロック図である。
図4は実施の形態1における、使用中のカメラ付き携帯端末装置の外観図である。
図5は実施の形態1における、使用中のカメラ付き携帯端末装置の外観図である。
図6は実施の形態1における、使用中のカメラ付き携帯端末装置の外観図である。
図7は本発明の実施の形態2におけるカメラ付き携帯端末装置の断面図である。
図8は本発明の実施の形態3におけるカメラ付き携帯装置の外観図である。
図9は実施の形態3におけるカメラ付き携帯装置の断面図である。
図10は実施の形態3におけるカメラ付き携帯装置の外観図である。
図11は実施の形態3におけるカメラ付き携帯装置の断面図である。
図12は実施の形態3におけるカメラ付き携帯装置の外観図である。
図13は実施の形態3におけるカメラ付き携帯装置の外観図である。
図14は実施の形態3におけるカメラ付き携帯装置の外観図である。
図15は実施の形態3におけるカメラ付き携帯装置の外観図である。
図16は実施の形態3におけるカメラ付き携帯装置の外観図である。
図17は実施の形態3におけるカメラ付き携帯装置のブロック図である。
図18は実施の形態3における、使用中のカメラ付き携帯装置の概念図である。
図19は従来のディジタルカメラの外観図である。
【発明を実施するための最良の形態】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るカメラ付き携帯装置であるカメラ付き携帯電話装置100の外観図である。携帯電話装置100は共に略直方体の第1の筐体22と第2の筐体23よりなる筐体21を備え、図1では筐体22と23が重ねられている。第1の筐体22の平面22A上には、表示手段210と、第1の操作部217と、受話器として機能するスピーカー224が設けている。第1の筐体22には回転軸229Aが平面22Aと直交する方向に設けられ、第2の筐体23は回転軸229Aに関して回転軸部229により回転できる。カメラ部24が回転軸229に沿って、表示手段210と反対側に収納されている。カメラ部24の光軸24Aは回転軸229Aと平行であり、カメラ部は光軸24Aに沿った撮像方向24Bの被写体133を撮像できる。第1の操作部217は、回転軸229上でカメラ部24と反対側に設けられている。第1の操作部217は上下左右に4つのボタン217A〜217Dと中央にひとつのボタン217Eを設けた5つのスイッチを有し、例えば上下のボタン217Dと217Cによりカメラ部24で撮像して表示手段210している画面の拡大縮小のズーム動作が行われ、左右のボタン217Aと217Dで画面の明暗が調整でき、中央のボタン217Eはカメラ部24のシャッターボタンとして撮影の操作が行われる。携帯電話装置100の使用者は、図1のように第1の筐体22と第2の筐体23を重ねた状態で、図19に示した従来のディジタルカメラ2001のように、表示手段210にモニター画像を表示して、第1の操作部217のシャッターボタン217Eを押して被写体を撮影できる。
第2の筐体23は回転可能方向100Aに略平行な方向の幅22Fが第1の筐体22の同方向の幅22G(図5参照)より小さく、かつ側面23Aとその反対の側面とにくぼみ部分40がそれぞれ設けられている。
図2Aは、カメラ付き携帯電話装置100の断面図である。第1の筐体22に、スピーカー224と表示手段210と第1の操作部217と画像処理制御手段241、第1の記憶手段251を実装している第1のプリント基板151を収納している。第1の筐体22の表面22Aにはスピーカー224、表示手段210、第1の操作部217のそれぞれのための窓22B〜22Dが開けられ、これらの窓を通して音を出力し、モニター表示を示し、外部からボタン操作ができる。第1の筐体22の平面22Aの反対の平面22Eからは、平面22E部分と直角に回転軸部229が突出している。回転軸部229の内部にはスライド接続部150がはめ込まれて固定され、スライド接続部150の中にカメラ部24が収納されている。スライド接続部150とカメラ部24は第1のプリント基板151に固定されて接続されている。
第2の筐体23は、回転軸部229に回転自在にはめ込まれている。回転軸部229の基部には回転軸部229より半径の大きい台座部228が設けられ、台座部228は第2の筐体23が回転軸229Aに沿った方向に第1の筐体22に近づかない規制している。このことにより、第1の筐体と第2の筐体の間には、隙間21が保たれ、隙間21により第1の筐体22が回転しても、第2の筐体23のみならず、第1の筐体に対向する第2の筐体23の面23Aに設けられている第2の操作部17とも接触しない。
第2の筐体23は第2のプリント基板152を収納している。第2のプリント基板152には電話番号などを入力するテンキーなどからなる第2の操作部17と、送話器として機能するマイクロフォン221、無線部19、全体制御部18、第2の記憶手段25、回転検出手段26を実装している。第2のプリント基板152はスライド接続部150のフランジ状の接触部153に摺接する。これにより、第2の筐体23が第1の筐体22に対して回転しても、第2のプリント基板152は常に第1のプリント基板151と接続されている。
図2Bは接触部153の周辺の拡大図である。接触部153の上面には、小球154が押し付けられて小球154を位置決めする凹部153Aが設けられている。第2の筐体23からバネ250の力で小球154が押されて、所定の回転角度のときに小球154が凹部153Aにはまり込むことによって第1の筐体22と第2の筐体23が所定の回転角度で位置決めされて固定される。バネ250の力に抗して接触部153は回転できる。
図3は、実施の形態1によるカメラ付き携帯電話装置100のブロック図である。第1の筐体22と第2の筐体23はそれぞれ破線で示されている。既に説明したように、第1の筐体22には、スピーカー224と表示手段210と第1の操作部217と画像処理制御手段241、第1の記憶手段251とカメラ部24が設けられている。
全体制御部18に画像処理制御手段241が接続されている。携帯電話装置100は第2の第2の筐体23の全体制御手段18が制御する。第1の筐体22は、画像処理制御手段241とカメラ部24と表示手段210と第1の記憶手段251でカメラモジュールを形成して、画像処理制御手段241が主にカメラ部の動作を制御し、第1の筐体22は1つのカメラユニットとして機能する。画像処理制御手段241には、カメラ部24と第1の記憶手段251と表示手段210が接続され、第1の操作部217は全体制御手段18に接続されている。携帯電話装置100の使用者が、第1の操作部217からカメラモードを開始する信号を入力すると、全体制御部18は画像処理制御手段241にカメラモードの開始を指示する信号を送る。画像処理制御手段241は電池(図示せず)からカメラ部24に電源を投入し、カメラ部24でとらえた画像情報を処理して、表示手段210に表示する。使用者が第1の操作部217のシャッターボタン217Eを押すと、カメラ部24でとらえた画像が第1の記憶手段251に記憶され、記憶した画像が表示手段210に表示される。使用者が第1の操作部217からカメラモードを終了する信号を入力すると、画像処理制御手段241はカメラ部24の電源を切り、全体制御手段18はカメラモードを終了する。
第2の筐体23には、全体制御手段18、受信部191と送信部192と無線制御手段190からなる無線部19と、第2の操作部17と、第2の記憶手段25と、回転検出手段26と、音声処理部220とが設けられている。第2の筐体23は、無線部19と全体制御部18により、主として無線ユニットとして機能する。無線制御手段190は、送信部192と受信部191に接続され、全体制御部18の制御のもと、送信部192と受信部191とアンテナ193を用いて基地局を介して他の電話装置と無線通信を行い、音声処理部220により、受信した音声信号を音声に変換してスピーカー224に出力し、マイクロフォン221から入力される音声信号を無線信号に変換して送信する。
カメラ付き携帯電話装置100は、図1に示すように、第1の筐体22と第2の筐体23を重ねた状態でディジタルカメラとして使うことができる。すなわち、使用者は右手で第1の操作部217の付近を持ち、左手で表示手段210の左横を持って表示手段210の画面を見ながら、上下のボタン217Bと217Cにより画面のズーム操作をし、左右のボタン217Aと217Dで画面の明暗を調整し、中央のシャッターボタン217Eを押して被写体を撮影できる。
また、図4に示すように、第1の筐体22に対して第2の筐体23を90度方向100Bに回転させると、使用者は第2の筐体23を右手で持って、右手の親指で第1の操作部217を操作し、表示手段210の画面を横にした状態で被写体を撮影できる。図1に示す状態では、使用者は両手で携帯電話装置100を持たなければならないが、図4に示す状態では携帯電話装置100を片手で持って片手で容易に操作できる。さらに、使用者は、図1に示す状態で第1の筐体22に隠れていた第2の筐体23の第2の操作部17を操作できるので、第2の操作部17から詳細な撮影条件を入力できる。また、使用者は表示手段210の画面を確認しながら、撮影する写真のタイトルなどのテキストを第2の操作部17から入力できる。
図5は、第1の筐体22を図4に示す状態と反対側の方向100Cに回転し、第2の筐体23を左手で持って、左手の親指で第1の操作部217を操作して、画面を横にして被写体を撮影する状態を示す。これにより、左手だけでも操作できる。但し、図5に示す状態では第1の筐体22が図4に示す状態と天地が逆になる。回転検出手段26は、第1の筐体22の回転角度、すなわち第1の筐体22と第2の筐体23の相対位置を検出する。全体制御手段18は回転検出部26で検出された第1の筐体の回転角度に基づき、表示手段210に表示するアイコン70の天地を変え、第1の操作部217の4つのボタン217A〜217Dの機能の割り当て天地を変える。例えば上に位置するボタンが拡大ズーム、下に位置するボタンが縮小ズームという機能を保って、ボタン217A〜217Dの使い方を変えないようにできる。
図6は、第1の筐体22を上に位置するよう回転し、第2の筐体23を右手で持って、右手の親指で第1の操作部217を操作して、画面を縦にした状態で被写体を撮影する状態を示す。回転検出手段26に検出された第1の筐体22の回転角度に基づき、全体制御手段18は表示手段210に表示するアイコン70の天地を変え、第1の操作部217の4つのボタン217A〜217Dの機能の割り当ての天地を変える、例えば、上に位置するボタンが拡大ズーム、下に位置するるボタンが縮小ズームになるようにして使い方を変えないようにできる。
このように、第1の筐体22を回転することにより、表示手段210画面を縦横に容易に切り替えできる。また、画面のアイコン等の天地と第2の筐体23を把持している使用者の天地が合致するように切替えている。これにより、第1の筐体22を回転させても、第2の筐体23を把持している使用者にとって、表示される画像の天地と操作部217、17の天地が一定に保たれる。
また、図6に示すように、第1の筐体22を第2の筐体23に対して開いた状態で、使用者は第2の操作部17から電話番号を入力し、通話ボタンを押すことにより、カメラ付き携帯装置100を携帯電話装置として使用できる。
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2に係るカメラ付き携帯装置であるカメラ付き携帯電話装置200の断面図である。図2Aに示す実施の形態1によるのカメラ付き携帯電話装置100では回転軸部229は第1の筐体22に設けられるが、図7のカメラ付き携帯電話装置200では、回転軸部229Aは第2の筐体23に設けられている。回転軸部229Aにスライド接続部155がはめ込まれ、スライド接続部155はカメラ部24を収納している。第1の操作部217は回転軸229の端部に設けられている。実施の形態1による携帯装置100と同様に、スライド接続部155は第1のプリント基板151に摺接するフランジ状の接触部153を通して第1の筐体22の第1のプリント基板151に接続されている。さらに図7には図示していないが、図2Aと図2Bに示すように、実施の形態1と同様に、小球が接触部153に設けた凹部で位置決めすることで第1の筐体22は第2の筐体23に対して位置決めされてもよい。
実施の形態2によるカメラ付き携帯電話装置200では、表示手段210を有する第1の筐体22が第2の筐体23に対して回転しても、カメラ部24と第1の操作部217が第2の筐体23の回転軸部229と一体になっていて回転しないので、カメラ部24がブレない。また、第1の操作部217のボタン217A〜217Dキーの機能の割り付けを変えなくてもよい。
なお、実施の形態1と2ではカメラ部24の構造について詳述しないが、回転軸部229はカメラ部24としてズーム機構を有するカメラユニットを搭載できる。
(実施の形態3)
図8は、本発明の実施の形態3に係るカメラ付き携帯装置であるカメラ付き携帯電話装置1100の外観図である。携帯電話装置1100は、略直方体の第1の筐体1022と、略直方体の第2の筐体1023と、第1の筐体1022と第2の筐体1023と繋ぐヒンジ部1020とを備える。ヒンジ部1020により、第1の筐体1022を第2の筐体1023に対して回転軸1100Aに関して方向1100Bに開閉できかつ、第1の筐体1022を第2の筐体1023に対して回転軸1100Cに関して方向1100Dに回転できる。ヒンジ部1020の円筒形の円筒部分1220Aの中心軸(回転軸)1100Cは第1の筐体1022の平面部分に対して直交している。円筒部分1220Aに、中心軸1100Cと直角に一対の支持軸1021が円筒部分1220Aから外に向けて延びている。第2の筐体1023は一対の支持軸1021を内蔵する。この構造により、第2の筐体1023はヒンジ部1020の円筒部分1220Aの中心軸1100Dを回転軸として回転するとともに、一対の支持軸1021を中心として第1の筐体1022に対して開閉する。
第1の筐体1022の幅方向1100Eの寸法は、第2の筐体1023の幅方向1100Eの寸法より小さい。これにより、携帯電話装置1100の使用者は第1の筐体1022を手で持って第2の筐体1023を開けるときに、指を第2の筐体1023に容易に引っかけられる。第1の筐体1022の両側面にそれぞれ設けられたくびれ部分1040により、使用者は指を第2の筐体に更に容易に引っかけられる。
図9は、図8に示す携帯電話装置1100の線10−10における断面図である。第1の筐体1022はプリント基板1015を収納している。プリント基板1015には全体制御部1018、無線部1019,記憶手段1025,マイクロフォン221、リンガー222、テンキーなどからなる第1のキー操作部1017が実装されている。第1の筐体1022の平面1022Aに直交する方向に円筒状のヒンジ部1020が回転自在に支持されている。ヒンジ部1020の円筒部分1020A内には、カメラ部1024をその光軸1024Aがヒンジ部1020の回転軸1100Cと平行になるようにヒンジ部1020と一体に埋め込まれている。すなわちヒンジ部1020が回転すれば、それにつれてカメラ部1024も回転する。ヒンジ部1020のカメラ部1024が延びる方向の反対側には、4方向キーと決定キーなどの複数のキーからなる第2のキー操作部1217が設けられている。
ヒンジ部1020は第2の筐体1023に覆われて固定されている。第2の筐体1023は第2のプリント基板1151を収納する。第2のプリント基板1151には表示手段1210とスピーカー1224と第2のキー操作部の一部である表示切り替えスイッチ1028が実装されている。プリント基板1015と第2のプリント基板1151と、カメラ部1024と第2のキー操作部1217は、図示しないフレキシブル基板によって接続されている。ヒンジ部1020には段差部1020Bが設けられ、第1の筐体1022と第2の筐体1023の間に隙間1100Fを形成している。隙間1100Fにより、第2の筐体1023が回転しても、第1の筐体1022および第1の筐体1022に実装されている部品とこすれない。
実施の形態3では、ヒンジ部1020は第1の筐体1022に対して第2の筐体10123を回転自在に支持する。ヒンジ部1020は、カメラ部1024を収納している部分1020Cを第1の筐体1022と一体にし、ヒンジ部1020の支持軸1021のある部分1020Dを第2の筐体1023と一体に回転する光を有しても良い。
図10は、第2の筐体1023を矢印1100Gの方向に開けたときの携帯電話装置1100の外観図である。図9で説明したように、第1の筐体1022には平面1022Bに、電話番号などをキー入力するためのテンキー等のキー操作部1017、送話器として機能するマイクロフォン1221、着信時に着信音を出力するリンガー1222が設けられ、第1の筐体1022の側面1022Cには、キー操作部1017の一部であるカメラ撮影用スイッチ1027が設けられている。
第2の筐体1023には、表示手段1210、受話器として機能するスピーカー1224、表示手段1210の表示の向きや第2のキー操作部1217複数のキーの機能の割り付けを変更するための表示切り替えスイッチ1028が設けられている。
第2の筐体1023は第1の筐体1022に対して閉じた状態から矢印1100Gの方向に開いていくと、120度ほどの所定の角度で止まるようにストッパーが設けられている。
図11は、第2の筐体1023を第1の筐体1022に対して直立させたときの携帯電話装置1100の断面図である。第2の筐体1023の支持軸1021を内蔵する外周に凹部1072が設けられ、凹部1072に第1の筐体1022からバネ1080によって押し上げられる位置決め部材1071がはまり込む。すなわち、凹部1072とバネ1080と位置決め部材1071は、第2の筐体1023を第1の筐体1022に対して所定の角度で止めるストッパーとして機能する。第1の筐体1022に対して第2の筐体1023が、所定の角度例えば120度で位置決めされると、携帯電話装置1100の使用者が通話するときに、スピーカー1224を耳に当てると、マイクロフォン1221が口元に近くなり通話しやすい。この構成により、鞄の中やポケットの中で第2の筐体1023が第1の筐体1022に対して回転しないので、キー操作部1017が露出せず、携帯電話装置1100の誤動作や破損を防止できる。
また、図11の矢印1100Gの開閉と、方向1100Dの回転は独立しているので、図11のように第2の筐体1023は第1の筐体1022に対して直立したときにも矢印1100Gの方向に回転できる。なお、第2の筐体1023が第1の筐体1022(ヒンジ部1020)に対する回転を所定の角度で止めるストッパーの構造については図示しないが、前術の開閉ストッパーを構成する凹部1072とバネ1080により付勢した位置決めストッパー1071と同様に、ヒンジ部1020の外周に設けられた凹部と、その凹部にはまり込む、バネにより付勢された位置決めストッパーによりヒンジ部1020の方向1100Dの回転ストッパーを形成できる。
図12は、第2の筐体1023を前記所定の角度から更に矢印1100Hの方向にに開いた携帯電話装置1100の外観図である。第2の筐体1023は第1の筐体1022に対してほぼ180度開いている。使用者は、メール文などをキー操作部1017から入力する際には、このように第2の筐体1023が第1の筐体1022に対して180度開くことにより表示手段210が見やすく使い易い。
図13は、図12の状態から矢印11001に示すように第2の筐体1023を右に90度回転した携帯電話装置1100の外観図である。ヒンジ部1020が第2の筐体1023とともに右に90度回転すると、カメラ部1024はヒンジ部1020に埋め込まれているのでカメラ部1024も同時に回転する。被写体が姿勢をかえなければ、カメラ部1024と表示手段1210が一体に回転するので、回転しても表示手段1210の表示する画像の天地は変わらない。しかし、ズームの状態を示すアイコン1210Aや、電池残量を示すアイコンや、アンテナの電界強度を示すアイコン1210Bなど、表示手段1210に表示する図形の天地は、図3に示す実施の形態1による回転検出手段26と同様に、開閉/回転状態検出手段によって検出される。検出された状態により、図13に示すように第2の筐体1023を筐体1022に対して横にしたときには、第2の筐体1023の状態に合うようにアイコンの天地は切り替えられ、第2のキー操作部1217の複数のキー1217Aの機能の割り付けも切り替えられる。そして、図13に示すように表示手段1210に横向きに表示されている画像を見ながらカメラ部1024で被写体を撮影できる。
図14は、図13の状態から第2の筐体1023を更に右に90度回転たときの携帯電話装置1100の外観図である。第2の筐体1023がカメラ部1024とともに回転したとしても、カメラ部1024と表示手段1210が一体に回転するので、回転している途中も表示している画像の天地は変わらない。図14では、普通のディジタルカメラのようにカメラ部1024と表示手段1210を反対の向きであり、携帯電話装置1100は第1の筐体1022の上に第2の筐体1023を重ねてコンパクトな形を有する。したがって、携帯電話装置1100は、表示切り替えスイッチ1028を用いて表示の向きと第2のキー操作部1217のキー1217Aの機能を割り付けを変えて普通のディジタルカメラとして使用できる。
なお、図14の状態のまま、図15に示すように携帯電話装置1100を持ち替えると、使用者は第1の筐体1022が第2の筐体1023で覆われていない表面に設けられたスイッチ1291とスイッチ1292を操作できる。スイッチ1291やスイッチ1292をフラッシュ撮影用ボタンとしたり、セルフタイマーボタンとすれば、携帯電話装置1100はより多様な撮影操作を行うことができる。またスイッチ1291を通話開始ボタンとすれば着信に対して使用者が応答できる。
図16は、図14の状態から第2の筐体1023を矢印1100Kのように回転させたときの携帯電話装置1100の外観図である。図16では、カメラ部1024と表示手段1201は同じ向きになるので、カメラ付き携帯電話装置1100を手に持っている使用者が、自分自身の顔を見て撮影したり、表示手段1210にモニター表示されている自分の顔をコンパクトミラー代わりに見られる。
図17は、カメラ付き携帯電話装置1100のブロック図である。第1の筐体1022と第2の筐体1023はそれぞれ破線で示される。第1の筐体1022は、カメラ部1024、画像処理制御手段1241、全体制御手段1018、開閉/回転検出手段1026、記憶手段1025、第1のキー操作部1017、無線部1019を形成する無線制御手段1190、受信部1191、送信部1192、そして音声処理部1220、マイクロフォン1221、リンガー1222を収納し、アンテナ1193が第1の筐体1022から突出している。第2の筐体1023は、表示手段1210と第2のキー操作部1217とスピーカー1224を収納している。
なお、第2の筐体1023の表示手段1210にソフトキーが表示され、表示手段1210の近くに設けた表示切り替えスイッチ1028の機能をそのソフトキーに割り当ててもよい。表示手段1210に表示されるソフトキーにより、表示手段1210のある第2の筐体1023が回転しても、使用者はどのボタンを押させばよいか迷わない。
また、実施の形態3によるカメラ付き携帯装置1100では、カメラ部1024が第1の筐体1022の底面1022Dに向けて取り付けられている。図18は実施の形態3における、使用中のカメラ付き携帯電話装置1100の概念図である。図18に示すように、第2の筐体1023を任意に開閉して、携帯電話装置1100のカメラ部1024はいろいろなアングルから被写体を撮影できる。カメラ付き携帯電話装置1100を持った使用者1030、1031、1032がそれぞれ、被写体1033を高いアングルから、あるいは普通の高さのアングルから、あるいは低いアングルからそれぞれ撮影している。使用者1030は、第2の筐体1023を開いて被写体1033を撮影し、使用者1031は第2の筐体1023を閉じて被写体1033を撮影し、使用者1032は、第2の筐体1023を裏返してかつ第2の筐体1023を手で持って被写体1033を撮影している。表示手段1210の近くに設けられた表示切り替えスイッチ1028をシャッターボタンとしてのソフトキーとすれば、被写体1033をローアングルから撮影するときに、表示手段1210に表示されている被写体1033を見て表示手段1210の近くのソフトキーを押して被写体1033を撮影できる。
【産業上の利用可能性】
本発明による携帯装置は、例えば高解像度の、光軸方向に長い高解像度のカメラ部を、光軸が筐体の平面部に対して直角の方向になるよう収納できる。
参照符号の一覧
17 第2の操作部
18 全体制御手段
19 無線部
22 第1の筐体
23 第2の筐体
24 カメラ部
25 第2の記憶手段
26 回転検出手段
150 スライド接続部
151 第1のプリント基板
152 第2のプリント基板
153 接触部
190 無線制御手段
191 受信部
192 送信部
193 アンテナ
210 表示手段
217 第1の操作部
220 音声処理部
221 マイクロフォン
224 スピーカ
228 台座部
229 回転軸部
241 画像処理制御手段
251 第1の記憶手段
1017 第1のキー操作部
1018 全体制御手段
1020 ヒンジ部
1021 支持軸
1024 カメラ部
1025 記憶手段
1026 開閉/回転検出手段
1190 無線制御手段
1210 表示手段
1217 第2のキー操作部
1220 音声処理部
1221 マイクロフォン
1224 スピーカ
1241 画像処理制御手段
【図1】



【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】

【図19】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
光軸を有し、前記光軸と平行な撮像方向の被写体を撮像できるカメラ部と、
前記カメラ部で撮像した画像を表示できる表示手段と、
前記表示手段が設けられた第1面と前記第1面の反対側の第2面とを有する第1の筐体と、
前記第1の筐体の前記第2面の上方に位置できる第2の筐体と、
前記第1の筐体の前記第1面に直交する回転軸に関して前記第2の筐体を回転可能に前記第1の筐体に支持し、前記光軸が前記回転軸と平行でかつ前記撮像方向が前記第1の筐体の前記第1の面から前記第2の面への方向と同じになるように前記カメラ部を収納する回転軸部と、
前記カメラ部と前記表示手段との少なくとも一方を操作し、前記回転軸部の前記回転軸の前記撮像方向と反対側に対応する前記第1の筐体の前記第1面の部分に設けられた操作手段と、
を備えた携帯装置。
【請求項2】
前記カメラ部は前記第1の筐体に対して固定している、請求の範囲第1項に記載の携帯装置。
【請求項3】
前記カメラ部は前記第2の筐体に対して固定している、請求の範囲第1項に記載の携帯装置。
【請求項4】
前記第1の筐体に対する前記第2の筐体の相対位置を検出する位置検出手段と、
前記検出された相対位置に応じて、前記表示手段の表示方向を替える制御手段と、
をさらに備えた、請求の範囲第1項に記載の携帯装置。
【請求項5】
前記操作部は前記カメラ部と前記表示手段との前記少なくとも一方を操作する複数のキーを有し、前記携帯装置は、
前記第1の筐体に対する前記第2の筐体の相対位置を検出する位置検出手段と、
前記検出された相対位置に応じて、前記操作部の前記複数のキーの機能を割り当てる制御手段と、
をさらに備えた、請求の範囲第1項に記載の携帯装置。
【請求項6】
前記第1の筐体に対する前記第2の筐体の回転を所定の角度で停止させるストッパーをさらに備えた、請求の範囲第1項に記載の携帯装置。
【請求項7】
前記第1の筐体に対する前記第2の筐体の回転を複数の所定の角度で停止させるストッパーをさらに備えた、請求の範囲第1項に記載の携帯装置。
【請求項8】
前記回転軸による回転方向に略平行な方向の前記第2の筐体の幅は前記第1の筐体の前記回転方向に略平行な前記方向の幅より小さい、請求の範囲第1項に記載の携帯装置。
【請求項9】
前記第1の筐体は、前記回転軸による回転方向に略平行な方向に位置し、くびれ部分が設けられた側面を有する、請求の範囲第1項に記載の携帯装置。
【請求項10】
前記第1の筐体と前記第2の筐体との間で前記回転軸に平行な方向に隙間を形成する段差部をさらに備えた、請求の範囲第1項に記載の携帯装置。
【請求項11】
光軸を有し、前記光軸と平行な撮像方向の被写体を撮像できるカメラ部と、
第1面と前記第1面の反対側の第2面とを有する第1の筐体と、
前記第1の筐体の前記第2面の上方に位置できる第2の筐体と、
前記第1の筐体の前記第1面に直交する第1の回転軸に関して回転可能に、かつ前記第1の回転軸に対して直角な第2の回転軸に関して回転可能に前記第1の筐体に前記第2の筐体を支持し、前記光軸が前記第1の回転軸と平行でかつ前記撮像方向が前記第1の筐体の前記第1の面から前記第2の面への方向と同じになるように前記カメラ部を収納するヒンジ部と、
を備えた携帯装置。
【請求項12】
前記カメラ部と前記表示手段との少なくとも一方を操作し、前記回転軸部の前記第1の回転軸の前記撮像方向と反対側に対応する前記第1の筐体の前記第1面の部分に設けられた操作手段をさらに備えた、請求の範囲第11項に記載の携帯装置。
【請求項13】
前記カメラ部で撮像した画像を表示できる、前記第1と第2の筐体のうちの一方に設けられた表示手段をさらに備えた、請求の範囲第11項に記載の携帯装置。
【請求項14】
前記第1の筐体に対する前記第2の筐体の相対位置を検出する位置検出手段と、
前記検出された相対位置に応じて、前記表示手段の表示方向を替える制御手段と、
をさらに備えた、請求の範囲第13項に記載の携帯装置。
【請求項15】
表示切り替えスイッチと、
前記表示切り替えスイッチの状態に基づき、前記表示手段に表示する画像の向きを変える制御部と、
をさらに備えた、請求の範囲第13項に記載の携帯装置。
【請求項16】
前記表示手段は、前記第1の筐体の前記第2面に対向できる前記第2の筐体の面に設けられた、請求の範囲第13項に記載の携帯装置。
【請求項17】
前記表示手段の近傍で前記第2の筐体上に設けられたスイッチをさらに備えた、請求の範囲第13項に記載の携帯装置。
【請求項18】
前記第1の筐体に対する前記第2の筐体の前記第2の回転軸に関する回転を複数の角度で停止させるストッパーをさらに備えた、請求の範囲第11項に記載の携帯装置。
【請求項19】
前記第1の筐体に対する前記第2の筐体の前記第1の回転軸に関する回転を複数の角度で停止させるストッパーをさらに備えた、請求の範囲第11項に記載の携帯装置。
【請求項20】
前記第1の筐体と前記第2の筐体との間で前記第1の回転軸に平行な方向に隙間を形成する段差部をさらに備えた、請求の範囲第11項に記載の携帯装置。
【請求項21】
前記カメラ部は前記第2の筐体に対して固定している、請求の範囲第11項に記載の携帯装置。
【請求項22】
前記第2の筐体が前記第1の筐体の前記第2面の上方に位置する時に操作できる、前記第1の筐体に設けられたスイッチをさらに備えた、請求の範囲第11項に記載の携帯装置。
【請求項23】
前記第1の回転軸による回転方向に略平行な方向の前記第2の筐体の幅は前記第1の筐体の前記回転方向に略平行な前記方向の幅より小さい、請求の範囲第11項に記載の携帯装置。
【請求項24】
前記第1の筐体は、前記第1の回転軸による回転方向に略平行な方向に位置し、くびれ部分が設けられた側面を有する、請求の範囲第11項に記載の携帯装置。

【国際公開番号】WO2004/066616
【国際公開日】平成16年8月5日(2004.8.5)
【発行日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−508069(P2005−508069)
【国際出願番号】PCT/JP2004/000368
【国際出願日】平成16年1月19日(2004.1.19)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】