説明

カラー印刷技術

【課題】 本発明は、必要なネットワーク帯域幅とインク量の両方を低減する、レジ領収書及びマーケティング通信をPOSで印刷する方法を提供する。
【解決手段】 SVGファイルは、通信を指定するために用いられ、関連付けられた変更された画像オブジェクトはPOSにローカルに格納され、及び関連付けられた変更された画像オブジェクトは元のオブジェクトの変更されたバージョンであり、元のオブジェクトでは明度が同一の印刷画像を生じるが少ないインクで印刷される他の明度に置き換えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は販売時点(POS)のカラー印刷に関する。
【背景技術】
【0002】
本願明細書で、RSは小売店の頭字語である。
【0003】
本願明細書で、EDは識別の頭字語である。
【0004】
本願明細書で、CSはコンピューター・システムの頭字語である。
【0005】
本願明細書で、POSは販売時点の頭字語である。
【0006】
本願明細書で、SVGはスケーラブル・ベクトル・グラフィックスの頭字語である。スケーラブル・ベクトル・グラフィックス(SVG)はXMLマークアップ言語であり、静的及び動的の両方の並びに宣言型及びスクリプト型の何れかの2次元ベクトル・グラフィックスを記述する。SVGはワールド・ワイド・ウェブ・コンソーシアムにより制定されたオープンスタンダードである。
【0007】
本願明細書で、SVGは2次元ベクトル・グラフィックスを記述する如何なるXMLマークアップ言語も意味する。
【0008】
本願明細書で、CIDは顧客識別の頭字語である。
【0009】
[スケーラブル・ベクトル・グラフィックス]
スケーラブル・ベクトル・グラフィックス(SVG)はXMLマークアップ言語であり、静的及び動的の両方の並びに宣言型及びスクリプト型の何れかの2次元ベクトル・グラフィックスを記述する。SVGはワールド・ワイド・ウェブ・コンソーシアムにより制定されたオープンスタンダードである。SVGは3種類のグラフィック・オブジェクトを許可している。つまり、ベクトル・グラフィック形状(例えば、直線及び曲線を有する経路、及びそれらにより囲まれた領域)、ラスタ・グラフィック画像/デジタル画像、及びテキストである。グラフィック・オブジェクトは、以前に表現されたオブジェクトにグループ化され、様式に合わせられ、変換され、及び合成され得る。テキストは、用途に適した任意のXML名前空間に存在し、SVGグラフィックスの検索可能性及びアクセス可能性を強化し得る。機能セットはネストされた変換、クリッピング経路、アルファ・マスク、フィルター効果、テンプレート・オブジェクト、及び拡張性を含む。SVG製図は動的及び対話式であり得る。SVGの文書オブジェクト・モデル(DOM)は、XML DOM全体を含み、ECMAスクリプト又はSMILによる直接的且つ効率的なベクトル・グラフィックス・アニメーションを可能にする。「マウスオーバー」及び「オンクリック」のようなイベント処理部の豊富なセットは、如何なるSVGグラフィック・オブジェクトにも割り当てられ得る。スクリプトのような特徴は、その互換性及び他のウェブ標準への影響力のため、異なる名前空間から同一のウェブ・ページ内で同時にSVG要素及び他のXMLマークアップ要素に対し行われ得る。SVG画像はgzip圧縮され保存され得る。この場合、SVG画像は「SVGZファイル」と称される。
【0010】
[カラー・マッピング]
RGBカラー・モデルは付加モデルである。当該モデルでは、赤、緑、及び青(しばしば追加光モデルで用いられる)は他の色を生成するために種々の方法で結合される。当該モデルの名称及び略称「RGB」は、3原色の赤、緑、青に由来する。
【0011】
CMYK(しばしばYMCK又はCYMと記される)は、カラー印刷で用いられる減色法モデルである。当該モデルは、色素シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、黒(K)の混色に基づき他の色を作る。理想的なCMYの混色は減色法である(シアン、マゼンダ、及びイエローが一緒に印刷されると黒になる)。CMYKは光吸収を通じて機能する。見える色は吸収されない光の部分に由来する。CMYKでは、マゼンダとイエローを合わせると赤が生成され、マゼンダとシアンを合わせると青が生成され、そしてシアンとイエローを合わせると緑が生成される。
【0012】
カラー・モデルは各色により何が意味されるかを定めない。また色の正確なスペクトル構成が定められない限り混色の結果は正確ではない。カラー・モデルは従って、sRGB又はAdobeRGBのような絶対色空間になる。絶対色空間は、色が一義的であり如何なる外的要因に依存しない色空間である。RGBのような色空間を絶対色空間にする一般的な方法は、RGBの属性を含むICCプロファイルを定めることである。これは絶対色空間を表現する唯一の方法ではないが、多くの産業で標準となっている。広く受け入れられたプロファイルにより定められたRGBカラーは、sRGB及びAdobeRGBを含む。ICCプロファイルをグラフィック又は文書に追加する処理は、しばしばタギングと称される。タギングは従って当該グラフィック又は文書内の色の絶対的意味をマーク付ける。インターナショナル・カラー・コンソーシアム(CCC)は1993年に8企業により、全てのオペレーティング・システム及びソフトウェア・パッケージで透過的に機能する世界共通の色彩管理システムを作成するために設立された。
【0013】
sRGB色空間又は標準的なRGB(赤緑青)は、ヒューレット・パッカード社及びマイクロソフト社により協同で作成されたRGB色空間である。RGB色空間はW3C、Exif、インテル、パントン、コーレル、及び多くの他の企業により支持されている。RGB色空間はまた、GIMPのようなオープン・ソース・ソフトウェアにより受け入れられ、独自の及びSVGのようなオープンなグラフィック・ファイル・フォーマットで用いられる。sRGBは、3チャネルのうちの1色が最大値であり且つ他の2色がゼロである場合の色として赤、緑、及び青の原色を定める。CIEのxy色度座標では、赤は[0.6400,0.3300]、緑は[0.3000,0.6000]、そして青は[0.1500,0.0600]であり、白色点は[0.3127,0.3290]にあるD65白色点である。sRGBは3つの原色の不十分な配置のために非難されている。指数を0乃至1の範囲に制限すると、人間の目に見える一連の色の範囲内にある全範囲(指数により生成される三角形)の外側をアドレス指定できない。sRGBはまた、当該原色の強度と実際に格納された数との間の非線形変換を定める。曲線は、CRTディスプレイのガンマ応答に似ている。更に重要な点は、sRGB画像を正しく表示するために、当該原色ではなく当該曲線を複製することである。この非線形変換は、sRGBが整数に基づく画像ファイル内の値を用い人間が認識可能な光レベルを表示するので適度に効果的であることを意味する。
【0014】
ICC仕様は、生成時から最終的な印刷までアプリケーションとオペレーティング・システムとの間を移動される場合に、色の忠実度を考慮する。ICCの主要点は、ICCプロファイルのフォーマットを定めることである。当該フォーマットは特定の装置又は表示機器の色属性を、元の又は目標色空間とプロファイル接続空間(PCS)との間のマッピングを定めることにより記述する。このPCSはL*a*b又はCIE XYZ色空間の何れかである。マッピングはテーブルを用い補間を適用して行われるか、又は一連の変換パラメーターを通じて行われて良い。
【0015】
マッピングが実際にどのように機能するかを理解するため、特定のRGB及びCMYK色空間が与えられた場合に、RGBからCMYKへの変換を想定する。最初の段階で、2つの関連するICCプロファイルを得る。変換を実行するために、RGBの3色R、G、Bのそれぞれは先ずRGBプロファイルを用いPCSへ変換される。必要に応じてPCSはL*a*bとCIE XYZとの間で変換される。この変換は明確である。次に、PCSは所要のC、M、Y、及びKの4つの値に変換される。RGBからCMYKの色へ変換する色は良く知られている。例えばhttp://en.wikipedia.org/wiki/CMYK_color_modelに指定された変換式を参照のこと。
【0016】
[カラー・プリンター及び印刷媒体]
カラー・プリンターからのインクは、標準的に散弾式に(ショットで)紙に向けて発射され、紙へ噴射される。同一色のインクの各ショットは、同一量のインクを有する。従って、インクのショット及び量は同義である。カラー・プリンター・ドライバは標準的に印刷ファイルを印刷用のフラット・ファイルにする。
【0017】
従って、プリンター・ドライバ・ソフトウェアは、SVGファイルから単一のフラット印刷ファイルを、及びSVGファイルが参照した複数の画像ファイルにする。
【0018】
プリンターはシート又はテープ素材、標準的には紙に印刷する。これらの素材は以下の定量的特性を有する。つまり、基礎重量、キャリパー、厚さ、密度、引張強度、平滑度、明度/白色度、光沢度、不透明度、引裂強さ、気孔率、透気度、弾性、インク滲み、及び摩耗である。これらの量は、特に親水特性に対する疎水特性、線維配向、密度、及び組成を特徴付け得る。
【0019】
大部分のカラー・プリンターはCMYK標準に基づき印刷し、印刷する前に内部でRGBフォーマットの画像データをCMYKフォーマットに変換する。もっとも、全てのカラー・プリンター・ドライバが現在SVG標準を内蔵していないので、そのようなプリンターはSVGファイルを表現できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
本発明のある目的は、特定の画像オブジェクトを印刷するために用いるインクの量を低減することである。
【0021】
本発明の別の目的は、POSでマーケティング情報を印刷するために必要なネットワークで転送されるデータの量を低減することである。
【0022】
本発明の別の目的は、POSでの購入取引情報及びマーケティング情報のカラー印刷を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0023】
上述の及び他の目的は、RSと遠隔にある中央CS、当該RSのローカルにあるローカルCS、及び当該RS内にあるPOSカラー・プリンターを有する本発明のネットワーク・コンピューター・システムにより提供される。画像オブジェクト・ファイルのデータベースはRSのローカルに格納される。SVGファイルのデータベースは中央CSにより格納される。少なくとも1つのSVGファイルは画像オブジェクト・データベース内の画像オブジェクトを参照する。このようなSVGファイルのそれぞれは、当該SVGファイルが参照する画像オブジェクトのベクトル位置及び大きさ(スケール)を定める。このようなSVGファイル及び当該SVGファイルが参照するファイルのそれぞれは、対応するマーケティング通信を印刷するために必要なデータを定める。
【0024】
中央CSは、CIDと関連して少なくとも1つのSVGファイルをローカルCSへ送信する。ローカルCSが次に、当該CIDを含む購入取引が発生していることを認識した場合、ローカルCSは当該CIDと関連付けられたSVGファイルを用い、当該購入取引のレジ領収書と一緒に対応するマーケティング通信を印刷する。
【0025】
中央CSはまた、望ましくは画像オブジェクト・データベース、又は画像オブジェクトのバージョン、各SVGファイルのバージョン、及び各RSへ送信されるべきバージョンの最新バージョン情報を有するライブラリを格納する。各RSは異なる画像オブジェクト、SVGファイル、及びそれらのバージョンを受信して良い。中央CSは画像オブジェクト・ファイルを生成し各ローカルCSへ送信する。当該画像オブジェクト・ファイルは、データベースが更新した画像オブジェクト・バージョンである。当該バージョンは、新たな又は更新された画像オブジェクトを参照する新たな又は更新されたSVGファイルを印刷するために対応するRSにより必要である。
【0026】
画像オブジェクト・データベースは例えば背景画像領域ファイル、例えば種々の色領域ファイルを有する。当該背景画像領域ファイルは、SVGファイルを用い定められた場合によっては1より多い優待券の画像領域成分である。例えば、特定の製造者の全ての商品の全ての優待券は、特定の背景画像ファイルを用いて良い。
【0027】
中央CSは、各CIDと関連付けるマーケティング通信を決定するルールを実装している。中央CSは対応するSVGファイルをCEと関連付ける。SVGファイルにより参照される画像オブジェクト・ファイルは小売店のローカルCSに格納される。ローカル店における取引のCIDを認識することにより、POSカラー・プリンターは当該CIDと関連付けられたSVGファイルに基づきマーケティング通信を印刷する。
【0028】
カラー印刷で用いられるインクは、所望の色を有する印刷物に必要な種々の色(シアン、マゼンダ、イエロー、及び任意的に黒)のインクのショット数を最小化することにより最小限に抑えられる。標準的に、4色の異なるインク色が用いられ、インクの各色のショットを紙に噴射することにより印刷色を生成する。プリンター・ドライバ・ソフトウェアは標準的にプリンターにインクの各色のショットを、特定色の印刷物を生成するために必要な種々のインクの色のショットの最小数より多く噴射するよう指示する。
【0029】
特定の印刷色を生じる各色のインク・ショットの最小数(本願明細書では以後、最小インク・ショット数として参照される)は、プリンター・ドライバ・ソフトウェア、プリンターのブランド、印刷用紙の特性、及び当該画像オブジェクトが背景か前景かテキストかを含む画像オブジェクト特性の分類、並びにx及びy座標における長さ及び全領域を含む印刷寸法の画像オブジェクトの数量化に依存して良い。
【0030】
例として、濃いマゼンダの背景のデジタル表現が特定の従来の色のインクジェット・プリンター・ドライバに画素当たり20のインク・ショットを使うよう指示すると想定する。その色を印刷で生成するために必要なインク・ショットの最小数は、印刷物の色の検査により、テキストでは5個のマゼンダのインク・ショットのみであり、小断面の前景の題材では8個のマゼンダのインク・ショットのみであり、また広大な領域のキャンバスの背景では12個のマゼンダのインク・ショットのみであると定められる。
【0031】
本発明は、元の画像オブジェクトの代わりに変更された画像オブジェクトを生成し、次に当該変更された画像オブジェクトを印刷し、従って特定の印刷色を達成するために最インク・ショット小数のみが各点に用いられる。変更された画像オブジェクトは、元の画像オブジェクト内の元の色のそれぞれを定めるデータを、変更された色を定めるデータと共に有する。変更された色を定めるデータは、プリンター・ドライバ・ソフトウェアに最インク・ショット小数、又は元の色の印刷を生成する最インク・ショット小数にほぼ等しい各色の最小インク・ショット数を印刷させ元の色を印刷させるデータである。
【0032】
例に戻り、本発明は、元のマゼンダ色データを、所望の印刷色を生成するために必要な画素当たり12個のマゼンダのインク・ショットのみを印刷する明るい色のマゼンダのデータに置き換える変更された画像オブジェクト背景を提供する。
【0033】
シアン、マゼンダ、イエロー、及び黒のショットの全ての組合せが色マップの色として存在するわけではない。最小インク・ショット数のいくつかのセットは正確に色と対応しなくて良い。ある場合には、最小インク・ショット数のセットにほぼ等しいインク・ショットのセットの色は当該最小インク・ショット数のセットに対応するとして選択されて良い。「ほぼ等しい」は例えば、最小インク・ショット数のセットとCYMK色空間の各色と関連付けられたインク・ショットのセットとのCYMKのインク・ショット数の差の最小二乗値を有する色を選択することにより定められて良い。
【0034】
最小CMYKインク・ショット数は測定された色のセットに対し決定されて良い。測定された色のセットからの最小インク・ショット数の内挿及び/又は外挿は、従って色空間の全ての色の最小インク・ショット数を決定するために用いられて良い。現在好ましい色は、それぞれ異なる色に対し256000色のデジタル鮮明度を有するRGB色空間である。最小インク・ショット数にほぼ等しい色空間の色(つまり、色のデジタル表現)は、種々の方法で選択されて良い。例えば、最小の最小二乗差を有する色空間の色を、最小インク・ショット数により特定される色空間の色に決定し、そしてその色を選択することにより、色が選択されて良い。多くのカラー・プリンターはCMYKソフトウェアに基づき印刷するので、データをプリンターへ送信する前に、又は送信時にRGBデータをCMYKデータに変換しなければならない。現在のプリンターは標準的にこのRGBからCMYKへの変換を内部で実行する。従って、RGB色空間でデジタルに定められた元の画像オブジェクトの最小インク・ショット数に対応するRGBの色を定めれば良い。
【0035】
現行の画像オブジェクト・データベース又はライブラリは、(望ましくはRGBを用いて表された)元の画像オブジェクトのセットから、上述のように(望ましくはRGBを用いて表された)変更された画像オブジェクトを生成することにより形成される。元の画像オブジェクト毎に、それぞれメタデータと関連付けられた複数の変更された画像オブジェクト又はバージョンがあって良い。メタデータは対応する用紙特性又は用紙種類、プリンター種類、プリンター・ドライバ、画像オブジェクトの大きさ及びz位置を定めて良い。(従って、元のオブジェクトのそれぞれは、元の画像オブジェクト・ファイルのセットと関連付けられて良い。当該元の画像オブジェクト・ファイルは、それぞれ関連付けられた特性の1又は複数が異なっていて良い。)中央CSは、各RSと関連付けられたマーケティング通信のマークアップ・データを特定するSVGファイルを追跡し、RSが印刷を要求するどの画像オブジェクトのサブセットのデータベースが、当該SVGファイルであるかを決定し、そして当該画像オブジェクトのサブセットを当該RSのローカルCSへ送信する。
【0036】
大面積を印刷するために必要な最小インク・ショット数が小面積に同一色を印刷するために必要なインク・ショット数を超過し得ること、及び明るい色を印刷するために必要な最小インク・ショット数が暗い色を印刷する最小インク・ショット数を超過することが分かっている。
【0037】
画像オブジェクト・データベース内の画像オブジェクトは、POSで印刷されるマーケティング通信に含まれる画像構成要素である。マーケティング通信は優待券であって良い。マーケティング通信は、製造者のロゴ、ブランドのロゴ、商品のロゴ、商品の絵、背景、見所、ウォーターマーク、及び優待券又は矩形の周辺領域のような通信の境界を有して良い。
【0038】
必要なインク量は、部分的に、横方向の(紙面内の)インク滲み、どれだけ遠く離れるかに依存する。従って1つの明らかな変形は、特定の紙での横方向の滲みが十分であり、1画素おきの画素からのインクが紙で吸収され所望の色を印刷されていない画素の位置で生成する場合、特定の画素で、例えば1画素おきに、印刷をスキップすることである。これと関連して、印刷は任意的に全ての端の画素を含み、端が不明瞭になるのを防ぐ。最終的に、バーコードを印刷する黒インクは、青又は青と黒のバーを印刷することにより置き換えられて良い。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】ネットワーク・コンピューター・システム1の概略図を示す。
【図2】図1のローカル・コンピューター・システムの実施例の概略図を示す。
【図3】中央CSデータベース10Aに含まれるデータ構造の図である。
【図4】POSコンピューター・データベース20Aに含まれるデータ構造の図である。
【図5】刺激策コンピューター・データベース30Aに含まれるデータ構造の図である。
【図6】POSカラー・プリンター・データベース40Aに含まれるデータ構造の図である。
【図7】ネットワークCS1の使用方法の概略を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図1はコンピューター・ネットワーク・システム1を示す。コンピューター・ネットワーク・システム1は、中央CS10、中央CSデータベース10A、小売店RS1のローカルCS80、及びワイド・エリア・ネットワーク(WAN)70を有する。更に図1は、小売店RS2等のCSを接続するWAN70を有する。
【0041】
図1はローカルCS80を破線で囲んだRS1(小売店1)を図示し、ローカルCS80が小売店1の業務を支援するよう動作することを示す。当該業務は、RS1で取引のログを取ること、会計機能を実行すること、及びPOSでレジ領収書を提供することを含む。RS2、RS3等は、ローカルCS80と同様のローカルCSを有する更なる小売店が存在することを示す。またこれら全ての小売店はWAN70を介し中央CSと通信可能である。
【0042】
望ましくは、WAN70はTCP/IPを利用するパケット交換網である。望ましくは、WAN70はインターネットである。WAN70はプライベート網であって良い。
【0043】
望ましくは、各CSは少なくとも1つのデジタル中央演算処理装置、メモリー、及びオペレーティング・システム・ソフトウェアを有する。CS、データベース、及びWAN70の間の線のそれぞれは、ネットワーク・カード、データ・ケーブル、及び無線送受信ハードウェアのようなデータ伝送手段を示す。全ての実施例で、CSと接続する線を有する示されたデータベースは、CSがデータベースへの読み出し及び書き込みアクセスを制御することを示す。
【0044】
ローカルCS80及び中央CS10はWAN70を介し通信し得る。
【0045】
図2はRS1のローカルCS80のある実施例を示す。ローカルCS80は、POSコンピューター20、POSコンピューター・データベース20A、刺激策コンピューター30、刺激策コンピューター・デ―タベース30A、POSカラー・プリンター40、POSカラー・プリンター・データベース40A、POS端末50、及びLAN60を有する。RS1で、各POS端末は関連付けられたPOSカラー・プリンターを近くに有する。RS1は、複数のPOS端末及び各POS端末に隣接する対応するPOSカラー・プリンターを有して良い。
【0046】
POSコンピューター20は、LAN60を介し各POS端末50から取引データを受信する。POSコンピューター20は、商品在庫、商品項目の価格、販売進捗、及びRS1の財務を追跡し、関連情報をPOSコンピューター・デ―タベース20Aに格納する。
【0047】
刺激策コンピューター30は、何時、及びいくつかの場合には任意的に、何のマーケティング通信をPOSカラー・プリンター40が印刷するかを決定する。刺激策コンピューター30はまた、望ましくは刺激策コンピューター・データベース30Aに、RS1のPOSで生じた取引の取引データを格納し、及びCIDに関連するマーケティング情報も格納する。望ましくは、刺激策コンピューター・データベース30Aは、SVGライブラリを含むSVGレンダリング・ソフトウェアを格納する。SVG再生ソフトウェアは刺激策コンピューター30に個々の画像オブジェクト及びSVGファイル内で識別されたテキストを単一画像オブジェクトにさせる。刺激策コンピューター30は次に当該単一画像オブジェクト・ファイルをWindows(登録商標)のグラフィック・デバイス・インターフェース(GDI)フォーマットでPOSカラー・プリンター40へ送信して良い。
【0048】
POSカラー・プリンター40はマーケティング通信を印刷し、望ましくはレジ領収書も印刷する。これらの何れか又は両方はカラーで印刷されて良い。POSカラー・プリンター・データベース40Aは、望ましくはRGBからCMYKへの変換ソフトウェアを含むプリンター・ドライバ・ソフトウェアを有する。任意的に、POSカラー・プリンター・データベース40Aは、SVGライブラリを含むSVGレンダリング・ソフトウェアを格納する。SVG再生ソフトウェアはPOSカラー・プリンター40に個々の画像オブジェクト及びSVGファイル内で識別されたテキストを単一の画像オブジェクトにさせ、そしてSVGファイルを印刷させる。
【0049】
現在の好適な実施例では、POSカラー・プリンター40のドライバ・ソフトウェアは、Windows(登録商標)のグラフィック・デバイス・インターフェース(GDI)フォーマットのファイルを解釈し、且つ当該ファイルのRGB画像データをCMYK画像データに変換するコードを有する。
【0050】
POS端末40は望ましくは、UPCコード及び顧客識別カードを読み取るスキャナー並びにキーボードのような取引データ入力機構を有する。POS端末40はまた顧客生体データ読み取り機及びマイクロホンを有しても良い。POS端末40は、購入取引の開始と終了を識別し、CID及び当該CIDと関連して購入されている製品の製品識別を得る。POS端末40はまた、取引データ(製品識別子、CID、POS ID等)をLAN60を介しPOSコンピューター20及び望ましくは刺激策コンピューター30へ送信する。POS端末40はまた価格及び割引情報を探し、又はPOSコンピューター20からLAN60を介し情報を要求して良い。
【0051】
LAN60は望ましくは、宛先アドレス情報を有するパケットを適切なネットワーク・アドレスへ転送する1又は複数のデジタル・ネットワーク・スイッチを有する。 ある代替の実施例では、POSコンピューター20は本願明細書で刺激策コンピューター30と関連付けられた全ての機能を実行して良い。この場合には、POSコンピューター・データベース20Aは本願明細書でデータベース30Aと関連して開示されたデータ構造を有する。
【0052】
POSコンピューター・データベース20A又は刺激策コンピューター・データベース30Aは、本願明細書のPOSカラー・プリンター・データベース40Aに関し開示された全てのデータを格納して良い。この場合には、POSコンピューター20又は刺激策コンピューター30は本願明細書のプリンター40に関し開示された処理機能を実行する。
【0053】
POSカラー・プリンター40は、LAN60を介す代わりにPOSコンピューター20と直接接続されて良い。 他の実施例では、POSカラー・プリンター・ドライバ・ソフトウェア及びSVGファイル・レンダリング・ソフトウェアは、ローカルCS80の如何なるデータベースに存在しても良く、及びローカルCS80の如何なるコンピューターにより呼び出されても良い。ローカル・ネットワーク・アーキテクチャの他の変形、つまり中央CSとそれぞれRSと関連付けられた1又は複数のローカルCSとの間のWAN接続を維持することは、当業者に明らかである。
【0054】
図3は、中央CSデータベース10Aの関係型データベースの実施例を示す。しかしながら、他のデータ構造により同一の結果を達成し、同一の又は同様のデータ関係を提供しても良い。
【0055】
図3はテーブル310、320、330、340、350、及び360、並びにテーブル関係315、325、335、345、及び355のテーブル設計図を図示する。関係315と325は1対多の関係である。関係335と345と355は1対1の関係である。
【0056】
画像オブジェクト・テーブル310は画像オブジェクト及びそれらの特性を格納する。テーブル310は画像オブジェクト、画像オブジェクト識別(IOID)、及び画像オブジェクト特性(prop1、prop2、等)の欄を有する。ここで、全ての「ID」欄は関連データを識別する特定の形式である。画像オブジェクトの特性は、所望のレイヤー位置(前面、背面)、画像サイズ、1又は複数の色を有する。310に含まれる画像オブジェクトは、望ましくは元の画像オブジェクトに対し変更された画像オブジェクトである。本願明細書で記載される「変更する」は、使用するインクの量を低減し元の画像オブジェクトと同様の色の印刷を生成することである。
【0057】
関係315は、画像オブジェクトID欄、つまり310のIOID欄が320のIOID欄と同一種類のデータ(画像オブジェクト識別データ)を有することを示す。
【0058】
マーケティング通信テーブル320は、関連付けられた欄であるSVG及び当該SVGが参照する画像オブジェクトを格納する。テーブル320はSVG、SVGID、及び関連画像オブジェクトのID、つまりIOID1、IOID2、IOID3、等の欄を有する。
【0059】
テーブル関連325は、テーブル320のSVGID欄のデータがテーブル330のSVGID1、SVGID2、SVGID3、等のデータと同一種類のデータであることを示す。
【0060】
テーブル330は各RSと関連付けられたこれらSVGのIDを格納する。つまり、テーブル330は、RS毎に、これら小売店と関連付けられたCIDと関連付けられたSVGのIDのみを格納する。如何なる特定のRSと関連付けられたSVGの数は、中央CS10によりデータベース10Aに格納された全てのSVGのうちの小さいサブセットであって良い。
【0061】
テーブル330はRS識別(RSID)の欄をSVGID1、SVGID2、SVGID3、等のSVG識別のセットの欄と関連付ける。
【0062】
目標テーブル340は目標とするマーケティング通信の始動データを有する。テーブル340は、CIDと関連して、対応する顧客のためのマーケティング通信(SVGファイル)及び対応する顧客による購入と関連付けられた小売店IDを格納する。テーブル340内のデータは、CS80へ送信される。ローカルCS80は次にSVGのレンダリングを始動し、次にレンダリングされたSVGファイルにより識別されたマーケティング通信の印刷を始動して良い。ローカルCSがPOS端末で入力されたCIDに適合する中央CS10から受信したCIDを見付けた場合に、ローカルCS80は取引中に上述の始動を行う。
【0063】
目標決定テーブル350は、中央CS10が各CIDを対象とすべきマーケティング通信は何かを決定するために用いるデータを有する。テーブル350は、RSID、目標基準、マーケティング通信、及びSVGIDの欄を有する。各マーケティング通信はSVGファイルと関連付けられる。各マーケティング通信は、目標基準が特定のCIDに適合した場合のみ、当該CIDを目標として分配される。目標基準はしばしば、当該CIDと関連付けられた以前の特定時間期間の商品購入に依存する。当該商品購入は、商品購入履歴テーブル360に格納されたデータである。従って、中央CS10はテーブル350の目標基準を、商品購入履歴テーブル360のCIDと関連付けられたデータに適用し、テーブル340のデータを生成して良い。
【0064】
商品購入履歴テーブル360は、ある別のRSIDと関連付けて、CID、日付、総額(購入取引の総金額)、及び商品識別子、商品の数量、及び当該商品の価格(それぞれUPC1、NPUC1、PUPC1、及びそれぞれUPC2、NPUC2、PUPC2、等)、及び優待券識別子と優待割引量(それぞれCI、DI、それぞれC2、D2、等)を格納する欄を有する。
【0065】
一般的に、テーブル310、320、330は、中央CSに各RSに送信する前にSVG及び画像オブジェクト・ファイルを追跡させ、そして以前に当該小売店へ送信されていないが現在はテーブル340を通じて当該RSと関連付けられているSVGファイル及び画像オブジェクト・データを決定させ各RSへ送信させる。テーブル340、350、及び360は、中央CSに、各目標CIDを当該RSで購入したことのある顧客のためのマーケティング通信(及び対応するSVGファイル)と関連付けさせる。
【0066】
関連付けられた(1)目標基準と(2)マーケティング通信の例は、(1)現時点から直前30日の期間に牛乳1クォートに関するUPCが存在すること、(2)特定の乾燥シリアル商品の優待券である。
【0067】
図4は、POSコンピューター・データベース20Aの関係型データベースの実施例を示す。POSコンピューター・データベース20Aは、RS商品購入履歴テーブル360’、在庫品目テーブル420、及び優待割引テーブル430を有する。
【0068】
RS商品購入履歴テーブル360’はテーブル360と同一のデータ欄を有する。しかしながら、RS商品購入履歴テーブル360’は望ましくはRS1で生じた取引の小売店商品購入履歴のみを格納する。在庫品目テーブル420は、商品識別子(UPCコード)により在庫にある商品項目の番号を格納する。優待割引テーブル430は、優待券識別を含む購入に含むべき割引と関連付けて、優待券識別Cを格納する。運用では、ローカルCS80は優待割引テーブルを用い、顧客の購入取引に適用すべき割引を決定して良い。テーブル360’に示された優待券及び優待券の割引に関するデータを参照のこと。
【0069】
図5は、RS画像オブジェクト・テーブル310’、マーケティング通信テーブル320’、RS目標テーブル340’、RS商品購入履歴テーブル360’、及びSVGコード・ライブラリ510を有する刺激策コンピューター・データベース30Aの関係型データベースの実施例を示す。RSテーブル310’、320’、340’、及び360’はテーブル310’、320、330、340、及び360と同一のデータ構造を有する。しかしながら、テーブル310’、320’、340’、及び360’はRS1からの又はRS1のデータのみを格納する。SVGコード・ライブラリ510は、SVGファイルをレンダリングし当該SVGファイルにより指定されたように単一画像ファイルを生成するソフトウェア・コードである。単一画像ファイル当該SVGファイルにより表現される如何なる画像オブジェクト・ファイルをも含む。
【0070】
望ましくは、刺激策コンピューター30は、POS端末50で読み出されたCIDが目標テーブル340’に格納されたCIDと適合した時を決定し、関連付けられたマーケティング刺激策のためにWindows(登録商標)のGDI形式で画像ファイルを生成すること、及び当該ファイルをPOSカラー・プリンター40へ送信することにより応答する。
【0071】
望ましくは、刺激策コンピューター30は周期的に又は非周期的に、中央CS10へ未だ送信されていないテーブル360’内のRS1の新たなデータを、中央CS10へ送信する。
【0072】
図6はPOSカラー・プリンター・データベース40Aの内容を示す。このデータは、望ましくは優待券画像ファイル・データ610、レジ領収書データ620、プリンター・ドライバ630、プリンター/プリント・ヘッド制御640、及びプリンター待ち行列メモリー650を有する。
【0073】
優待券画像ファイル・データ610内の各ファイルは、1又は複数のマーケティング通信、標準的には優待券の画像データを有する。レジ領収書データ620は、説明及び量、購入された項目の価格、当該購入に適用される割引、及び取引総額を印刷するためのデータを有する。
【0074】
代案として、優待券画像ファイル・データ610は如何なる全てのマーケティング通信データを含む単一画像ファイルであって良い。
【0075】
代案として、優待券画像ファイル・データ及びレジ領収書データの両方が、ローカルCS80によりPOSカラー・プリンター40へ送信する前に、単一ファイルに、例えばWindows(登録商標)GDI形式で併合されて良い。この場合、レジ領収書データ620及び割引券画像ファイル・データ610は、POSカラー・プリンター・データベース40A内の単一の併合されたデータ・ファイルである。
【0076】
プリンター・ドライバ630は、望ましくはRGBカラー・データをCMYK又はCMYカラー・データへ印刷のために変換し、そして当該データをプリンター待ち行列メモリーへ送信するデータ・ストリームに入れる。プリンター待ち行列メモリー650は、順々にコマンドを格納し、プリント・ヘッド(インクをケミへ送る構造)及び紙ローラーのような紙位置制御部へ発行する。
【0077】
任意的に、POSカラー・プリンター・データベース40Aはまた、印刷用紙を巻き戻し及び紙ロールの各面に面している少なくとも1つのプリント・ヘッドを備えた1より多いプリント・ヘッドによる連続印刷を可能にする別個のプリンター/ヘッド制御640を有する。
【0078】
ローカルCS80がPOSカラー・プリンター40へ印刷するために1より多いファイル、例えばレジ領収書ファイル及び1又は複数のマーケティング通信を送信する実施例では、信頼性を保証し取引時間を最小化するために商業的ルールが実施されて良い。例えば、POSカラー・プリンター40はタイムアウト・コードを実施し、優待券画像ファイル・データを受信していない場合、特定の時間、例えば2秒、が当該ファイルの受信後に経過した後に、レジ領収書ファイルを印刷して良い。更に、POSカラー・プリンター40は、レジ領収書又はマーケティング通信を紙の片面に印刷するためにレジ領収書情報の印刷長及びマーケティング通信の印刷長を決定し、当該紙を最初の印刷の長さだけ巻き戻し、及び別の印刷のために当該紙の第2の面に印刷するコードを有して良い。
【0079】
図7はネットワークCS1で生じる段階を示すフローチャート700を示す。
【0080】
段階705で、中央CS10は、画像データ又は画像ファイルを有し得る優待券データを受信する。
【0081】
段階710で、中央CS10はSVGファイルを優待券データから生成する。段階715で、中央CS10は各SVGファイルと関連付けられた画像データ又は画像ファイルの変更画像データを生成する。段階720で、中央CS10は特定のSVGファイルをローカルCS80(RS1)の特定のCIDと関連付ける。CIDは予めローカルCS80から受信される。SVGファイルは当該CIDに適用される目標基準に適合するファイルである。
【0082】
段階725で、中央CS10は、どのSVGと関連画像オブジェクト・ファイルが以前にRS1へ送信されていないかを決定する。中央CS10は、以前にRS1へ送信されたSVGのデータベースで、RS1の新たにCIDと関連付けられたSVGをフィルターすることにより、当該決定を行って良い。RS1の新たなSVGのそれぞれに対し、RS1の対応する新たな画像ファイルが存在して良い。
【0083】
段階730で、中央CS10はローカルCS80へデータを送信する。当該データは新たなCID及び関連付けられたSVG及びRS1の画像ファイルを有して良い。段階735で、ローカルCS80はCIDをPOS端末50での取引に含まれると識別する。好適な実施例では、この機能は刺激策コンピューター30により実行される。
【0084】
段階740で、ローカルCS80は、ローカルCS80に格納されたCIDと関連付けられた如何なるSVGファイルも識別する。好適な実施例では、この機能は刺激策コンピューター30により実行される。段階745で、ローカルCS80は画像ファイルのために関連付けられたSVGをレンダリングする。好適な実施例では、この機能は刺激策コンピューター30により実行される。段階750で、POSカラー・プリンター40はレンダリングされたSVG及び取引のレジ領収書を印刷する。段階755で、ローカルCS80は中央CS10へ取引ログを送信する。
【0085】
段階750で、ローカルCS80はSVG及び当該SVGと関連付けられた画像ファイルを、SVG又はSVGのセット毎に単一画像ファイルにする。これらの画像ファイルはWindows(登録商標)GDI形式で保存されて良い。
[関連出願の相互参照]
本出願は仮出願60/742909、2005年12月7日出願、名称「POS Network Including Color Printing and Color Highlighting」、代理人管理番号PIP185MOUNP-US、仮出願60/778410、2006年3月3日出願、名称「POS Network Including Color Printing and Color Highlighting」、代理人管理番号PIP189MOUNP-US、及び米国出願11/488126、2006年7月18日出願の優先権を主張する。これら全ての出願の内容は参照されることにより本願明細書に組み込まれる。
【符号の説明】
【0086】
10 中央CS
10A 中央CSデータベース
20 POSコンピューター
20A POSコンピューター・データベース
30 刺激策コンピューター
30A 刺激策コンピューター・デ―タベース
40 POSカラー・プリンター
40A POSカラー・プリンター・データベース
50 POS端末
60 LAN
70 WAN
80 ローカルCS

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラー画像を印刷する際にカラー・プリンターにより用いられるインク量を低減する、コンピューターにより実施される方法であって、
前記コンピューターが、
コンピューター・メモリーから、元のカラー画像オブジェクトの画素の第1の色の第1の明度を読み出す段階であって、前記カラー・プリンターは前記第1の明度のための第1のインク量を印刷するよう構成される、段階、
前記カラー・プリンターが前記第1の色を印刷するために十分な第2のインク量を決定する段階であって、該第2のインク量は前記第1のインク量より少ない、段階、
前記カラー・プリンターが前記第2のインク量を印刷するための第2の明度を決定する段階であって、該第2の明度は前記第1の明度と異なる、段階、及び
前記第2の明度が前記画素に関連付けられる前記元の画像オブジェクトから変更されたカラー画像オブジェクトを生成する段階、
を有する方法。
【請求項2】
前記第1の明度及び前記第2の明度は、赤、緑、及び青色の値を指定する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記カラー・プリンターは、赤、緑、及び青の明度を少なくともシアン、マゼンダ、及びイエローの明度に変換する、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記コンピューターが、
前記元のカラー画像オブジェクトの全ての画素の第1の明度を読み出す段階、
前記カラー・プリンターが前記元のカラー画像オブジェクトの全ての画素の第1の明度を印刷するために必要なインク量を決定する段階、
前記カラー・プリンターが前記元のカラー画像オブジェクトの全ての画素の第1の明度を印刷するために十分な第2のインク量を決定する段階、
前記カラー・プリンターが前記元のカラー画像オブジェクトの全ての画素のための前記第2のインク量を印刷するための第2の明度を決定する段階、及び
前記第2の明度が全ての画素に関連付けられている前記元のカラー画像オブジェクトから前記変更された画像オブジェクトを生成する段階、
を更に有する請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記第2のインク量を決定する段階は、印刷用紙、基礎重量、キャリパー、厚さ、密度、引張強度、平滑度、明度/白色度、光沢度、不透明度、引裂強さ、気孔率、透気度、弾性、インク滲み、及び摩耗の内の1又は複数の特性に依存する、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記第2のインク量を決定する段階は、前記プリンターのプリンター・ドライバに依存する、請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記第2のインク量を決定する段階は、前記元のカラー画像オブジェクトの少なくとも1つの大きさに依存する、請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記第2のインク量を決定する段階は、前記元のカラー画像オブジェクトが前景として印刷されることを示す特性を有するか否かに依存する、請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記第2のインク量を決定する段階は、前記元のカラー画像オブジェクトが背景として印刷されることを示す特性を有するか否かに依存する、請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記第2のインク量を決定する段階は、前記元のカラー画像オブジェクトがテキストか否かに依存する、請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記プリンターが前記変更されたカラー画像オブジェクトを含み印刷することにより前記カラー画像を印刷する段階、を更に有する請求項1記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−160191(P2012−160191A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−30952(P2012−30952)
【出願日】平成24年2月15日(2012.2.15)
【分割の表示】特願2008−544317(P2008−544317)の分割
【原出願日】平成18年7月7日(2006.7.7)
【出願人】(507314729)カタリナ マーケティング コーポレーション (13)
【Fターム(参考)】