説明

カーシェアリングシステム

【課題】携帯端末を使用してドア錠の施解錠を適切に行うことのできるカーシェアリングシステムを提供する。
【解決手段】このカーシェアリングシステムでは、ユーザによって携帯端末1aの操作ボタン11が操作されるとキー側ローリングカウンタの値が更新されるとともに、このローリングカウンタを含む施解錠信号が車載装置20に送信される。そして車載装置20では、施解錠信号に含まれるキー側ローリングカウンタの値と、自身に記憶されている車両側ローリングカウンタの値とを比較して、その比較結果に基づいてドア錠の施解錠を行う。ここでは、ユーザが車両の貸し出しを予約したときに、管理サーバ3のデータベース32に記憶されているキー側ローリングカウンタの値を携帯端末1aに通知する。また、ユーザが車両の返却申請をしたときに、携帯端末1aに記憶されているキー側ローリングカウンタの値を管理サーバ3が取得してデータベース32に記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のユーザが車両を共同で利用するカーシェアリングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のカーシェアリングシステムとしては、例えば特許文献1に記載のシステムがある。図11に、この特許文献1に記載のカーシェアリングシステムの概要を示す。同図11に示されるように、このカーシェアリングシステムでは、ユーザが、例えば携帯端末5のインターネット接続機能などを利用して管理サーバに接続し、車両6の貸し出しを予約したとすると、車両6の利用を可能とする鍵情報が管理サーバ7から通信ネットワークを介して携帯端末5に送信される。また、管理サーバ7は、携帯端末5に送信した鍵情報と同一の鍵情報を通信ネットワークを介して車両6に、より詳細には車両6に搭載されている車載装置61に送信する。そして、管理サーバ7から送信される共通の鍵情報が携帯端末5及び車載装置61にそれぞれ記憶されることで、ユーザによる各種車両操作が可能となる。すなわち、携帯端末5を所持したユーザが車両6に近づいたとすると、車載装置61と携帯端末5との間で無線通信が行われるとともに、この無線通信を通じてそれぞれに記憶されている鍵情報が一致しているか否かが判断される。そして、それぞれに記憶されている鍵情報が一致している旨が判断されると、例えば車両6のドア錠を解錠させたり、あるいは車載エンジンの始動を許可するなど、各種車両制御が実行される。このように、車両6には、ユーザの手動操作を必要とすることなく、携帯端末5を所持しているだけで各種車両操作を実行することができる、いわゆるスマートエントリシステムが搭載されている。
【0003】
一方、携帯端末5と車両6との間の無線通信を通じて各種車両操作を実行するシステムとしては、上述したスマートエントリシステムの他、図12に示すように、例えば携帯端末8に設けられている操作ボタン81をユーザが押圧操作することにより車両9のドア錠の施解錠を行うことができる、いわゆるキーレスエントリシステムがある。そして、こうしたキーレスエントリシステムとしては、例えば特許文献2に記載のシステムがある。図13は、この特許文献2に記載のキーレスエントリシステムを含めて、従来一般のキーレスエントリシステムの動作をシーケンスチャートとして示したものである。
【0004】
図13に示すように、キーレスエントリシステムでは、操作ボタン81の押圧操作が携帯端末8によって検知されると(ステップS50)、携帯端末8は、操作ボタン81が押圧操作された回数に応じて定まるキー側ローリングカウンタRCkの値をインクリメントする(ステップS51)。また、携帯端末8は、こうしてキー側ローリングカウンタRCkの値をインクリメントした後、ドア錠を施解錠する旨の指令、識別コード、及びローリングカウンタRCkを含む施解錠信号を生成して(ステップS52)、これを車載装置91に送信する(ステップS53)。一方、車両9に搭載されている車載装置91では、この施解錠信号を受信すると(ステップS60)、まず、パリティチェックなどを通じて伝送誤りが有るか否かを判断する(ステップS61)。そして、このステップS61を通じて伝送誤りが無い旨を判断した場合には(ステップS61:YES)、内蔵するメモリに記憶されている識別コードと施解錠信号に含まれている識別信号とが互いに一致しているか否かを判断する(ステップS62)。ここで、互いの識別コードが一致している旨を判断した場合には(ステップS62:YES)、施解錠信号に含まれるキー側ローリングカウンタの値が、内蔵するメモリに記憶されている車両側ローリングカウンタの値よりも大きいか否かを判断する(ステップS63)。そして、キー側ローリングカウンタの値が車両側ローリングカウンタの値よりも大きい旨を判断した場合には(ステップS63:YES)、今回のキー側ローリングカウンタの値を車両側ローリングカウンタの値としてメモリに記憶するとともに(ステップS64)、ドア錠の施解錠を行う(ステップS65)。なお、伝送誤りが有った場合(ステップS61:NO)、識別コードが互いに一致していない場合(ステップS62:NO)、あるいはキー側ローリングカウンタの値が車両側ローリングカウンタの値以下の場合には(ステップS63:NO)、車両側ローリングカウンタの値の更新や車両ドアの施解錠は行われない。
【0005】
こうしたキーレスエントリシステムによれば、仮に携帯端末8から送信される施解錠信号を傍受して、この傍受した施解錠信号を用いて第三者が車両ドアを施解錠しようとしたとしても、携帯端末8によって一旦ドア錠が施解錠されると、傍受された施解錠信号に含まれるキー側ローリングカウンタの値は車両側ローリングカウンタの値以下となる。このため、施解錠信号の不正な傍受に基づくドア錠の施解錠を防止することができるため、高いセキュリティレベルを確保することができるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−293235号公報
【特許文献2】特開2001−27063号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、キーレスエントリシステムが搭載された車両9を上述したカーシェアリングシステムの貸し出し車両として利用する場合、カーシェアリングシステムの鍵情報として上記識別コードやローリングカウンタを用いることが考えられる。しかしながら、このようにカーシェアリングシステムの鍵情報としてローリングカウンタを用いた場合には、以下のような問題が無視できないものとなる。
【0008】
まず、図14に示すように、初期状態として、16進数で「AAAA」の値で示される車両側ローリングカウンタRCcが車載装置に記憶されるとともに、同一の値からなるキー側ローリングカウンタRCkが管理サーバ7に記憶されているとする。このとき、携帯端末5aを所持したユーザAが車両の貸し出しを予約したとすると、キー側ローリングカウンタRCkが管理サーバ7から携帯端末5aに通知されるとともに、このローリングカウンタが携帯端末5aに記憶される。その後、車両の利用期間中にユーザAが携帯端末5aを用いてドア錠の施解錠を複数回行うことにより、車両側ローリングカウンタRCc及びキー側ローリングカウンタRCkのそれぞれの値が「AABB」まで変化してユーザAの利用期間が終了したとすると、図中のユーザAの利用終了時の状態となる。その後、次の利用者であるユーザBが車両の貸し出しを予約したとすると、「AAAA」の値で示されるキー側ローリングカウンタRCkが管理サーバ7からユーザBの携帯端末5bに送信される。ところがこの場合、携帯端末5bに記憶されているキー側ローリングカウンタRCkの値が車両側ローリングカウンタRCcの値よりも小さいことから、ユーザBが携帯端末5bを使用してドア錠を施解錠することができなくなってしまう。これは、ユーザが車両の施解錠を行うたびに車両側ローリングカウンタが更新されるにもかかわらず、車両側ローリングカウンタの値に対応したキー側ローリングカウンタの値を管理サーバ7が把握できていないことに起因する。
【0009】
このように、カーシェアリングシステムでは、キーレスエントリシステムが搭載された車両を貸し出し車両として利用しようとすると、ドア錠の施解錠を行うことができなくなる状況が生じるおそれがあるといった点で、なお改良の余地を残すものとなっている。
【0010】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、キーレスエントリシステムが搭載された車両を利用する場合であれ、携帯端末を使用してドア錠の施解錠を適切に行うことのできるカーシェアリングシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両のドア錠を施解錠する際に操作される操作ボタンを有して、該操作ボタンの操作に伴って自身に記憶されているキー側ローリングカウンタの値を更新するとともに、同キー側ローリングカウンタを含む施解錠信号を生成してこれを無線送信する携帯端末と、前記車両に搭載されて、前記施解錠信号の受信に伴って該施解錠信号に含まれる前記キー側ローリングカウンタと自身に記憶されている車両側ローリングカウンタの値とを比較するとともに、その比較結果に基づいて前記車両側ローリングカウンタの値の更新、並びに前記ドア錠の施解錠を行う車載装置と、前記車両の利用状況を管理するとともに、前記携帯端末と無線通信を行うことが可能であって、前記車両の利用が開始されるまでの期間に、自身に記憶されている前記キー側ローリングカウンタの値を前記無線通信を通じて前記携帯端末に通知するとともに、前記車両の利用が終了して以降、前記携帯端末に記憶されている前記キー側ローリングカウンタの値を前記無線通信を通じて取得して記憶する管理サーバとを備えることを要旨としている。
【0012】
同構成によれば、ユーザが車両の利用を終了したとすると、ユーザの携帯端末に記憶されているキー側ローリングカウンタの値が管理サーバによって取得されるため、車両側ローリングカウンタの値に対応したキー側ローリングカウンタの値を管理サーバが把握することができるようになる。そして、このユーザに続いて次のユーザが車両を利用するときには、管理サーバに記憶されているキー側ローリングカウンタの値が次のユーザの携帯端末に通知されるため、先のユーザの携帯端末に記憶されていたキー側ローリングカウンタの値を次のユーザの携帯端末に記憶させることができる。すなわち、車両を利用するユーザが入れ替わったとしても、車両側ローリングカウンタの値に対応したキー側ローリングカウンタの値を各ユーザがそれぞれ所持する携帯端末の間で引き継ぐことができるため、各携帯端末を使用したドア錠の施解錠を適切に行うことができるようになる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のカーシェアリングシステムにおいて、前記管理サーバは、前記携帯端末に記憶されている前記キー側ローリングカウンタの値を取得したときに、前記キー側ローリングカウンタの値を消去する旨の指令を前記無線通信を通じて前記携帯端末に通知するとともに、前記携帯端末は、前記指令の通知に基づいて、自身に記憶されている前記キー側ローリングカウンタの値を消去することを要旨としている。
【0014】
同構成によれば、キー側ローリングカウンタの値を消去する旨の指令が管理サーバから携帯端末に通知されたときに、携帯端末に記憶されているキー側ローリングカウンタの値が消去されるため、車両の利用が終了して以降、携帯端末に記憶されているキー側ローリングカウンタの値を傍受するなどの不正行為を防止することができるようになる。このため、傍受したキー側ローリングカウンタの値を用いてドア錠の施解錠を行うなどの第三者による不正行為を未然に防止することができるため、セキュリティレベルを高めることができるようになる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のカーシェアリングシステムにおいて、前記携帯端末は、インターネットに接続することが可能な機能を有するものであって、前記管理サーバは、前記携帯端末のインターネット接続機能を利用して、前記キー側ローリングカウンタの値を前記携帯端末に通知するものであるとともに、前記携帯端末に記憶されている前記キー側ローリングカウンタの値の取得を行うものであることを要旨としている。
【0016】
同構成によれば、携帯端末と管理サーバとの間で通信回線を新たに設けることなく、携帯端末のインターネット接続機能を利用して管理サーバが携帯端末にローリングカウンタの値を通知したり、あるいは携帯端末からローリングカウンタの値を取得することができるようになる。このため、請求項1及び2に記載のカーシェアリングシステムの設置が容易となる。
【発明の効果】
【0017】
本発明にかかるカーシェアリングシステムによれば、キーレスエントリシステムが搭載された車両を利用する場合であれ、携帯端末を使用してドア錠の施解錠を適切に行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明にかかるカーシェアリングシステムの一実施形態についてその概要を模式的に示す図。
【図2】同実施形態のカーシェアリングシステムについて車両に搭載されるスマートエントリシステム及びキーレスエントリシステムの概要を模式的に示す平面図。
【図3】同実施形態のカーシェアリングシステムについてそのシステム構成を示すブロック図。
【図4】同実施形態のカーシェアリングシステムの携帯端末についてそのメモリに記憶される内容を模式的に示す図。
【図5】(a),(b)は、同実施形態のカーシェアリングシステムについて管理装置のデータベースに記憶されている情報を模式的に示す図。
【図6】同実施形態のカーシェアリングシステムによる予約受付処理についてその処理手順を示すフローチャート。
【図7】同実施形態のカーシェアリングシステムによる予約申請処理についてその処理手順を示すフローチャート。
【図8】同実施形態のカーシェアリングシステムによる返却受付処理についてその処理手順を示すフローチャート。
【図9】同実施形態のカーシェアリングシステムによる返却申請処理についてその処理手順を示すフローチャート。
【図10】同実施形態のカーシェアリングシステムについてユーザA及びユーザBが車両を利用したときの車両側ローリングカウンタ及びキー側ローリングカウンタの推移を模式的に示す図。
【図11】従来のカーシェアリングシステムの概要を模式的に示す図。
【図12】従来のキーレスエントリシステムの概要を模式的に示す平面図。
【図13】同従来のキーレスエントリシステムについてその携帯端末及び車両の動作例を示すシーケンスチャート。
【図14】従来のカーシェアリングシステムについてユーザA及びユーザBが車両を利用したときの車両側ローリングカウンタ及びキー側ローリングカウンタの推移を模式的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明にかかるカーシェアリングシステムの一実施形態について図1〜図9を参照して説明する。はじめに、図1及び図2を参照して、この実施形態にかかるカーシェアリングシステムの概要について説明する。
【0020】
同図1に示されるように、このカーシェアリングシステムでは、複数のユーザA〜Dによって一つのグループが形成されるとともに、これらのユーザA〜Dによって共同で利用される車両2が駐車場に駐車されている。また、このシステムでは、ユーザA〜Dが携帯端末1a〜1dをそれぞれ所持しており、携帯端末1a〜1dに搭載されたインターネット接続機能を利用して管理サーバ3に接続することで、車両2の貸し出しを予約することが可能となっている。そして、このシステムでは、例えばユーザAが携帯端末1aを通じて車両2の貸し出しを予約したとすると、車両2を利用するために必要な情報が管理サーバ3から通信ネットワーク4を介して携帯端末1aに通知される。ちなみに、車両2を利用するために必要な情報には、車両2固有の車両識別コードIDcや、携帯端末1aを認証するために必要なキー識別コードIDk、通信アルゴリズムAL、及び上記キー側ローリングカウンタRCkなどが含まれている。ここで、通信アルゴリズムALは、車載装置20と無線通信を行うために必要な情報、例えば変復調方式やビットフォーマットなどを示すものである。そして、このようにして管理サーバ3から通知された情報が携帯端末1aに記憶されることにより、ユーザAによる車両2の利用が可能となる。
【0021】
すなわち、図2に示されるように、携帯端末1aを所持したユーザAが車両2の周辺に位置した状態で携帯端末1aに設けられた操作ボタン11を所要に操作すると、携帯端末1aから車載装置20に施解錠信号が送信されて、車両のドア錠を施錠したり、あるいは解錠したりすることができる。一方、携帯端末1aを所持したユーザAが車両2の周辺に設定された車外通信エリアA1に進入したとすると、車両2に搭載された車載装置20と携帯端末1aとの間でリクエスト信号及び応答信号の授受が行われて、車載装置20による携帯端末1aの認証が行われる。そして、携帯端末1aの認証が成立することを条件に、車両2のドア錠が解錠される。また、携帯端末1aを所持したユーザAが車室内に設定された車内通信エリアA2に進入したときにも、車載装置20と携帯端末1aとの間でリクエスト信号及び応答信号の授受が行われて、このときにも車載装置20による携帯端末1aの認証が行われる。そして、携帯端末1aの認証が成立している状態で、ステアリング装置Tの付近に設置されたエンジンスイッチ21をユーザが押圧操作すると、エンジンが始動する。このように、車両2には、上述したスマートエントリシステム及びキーレスエントリシステムの双方が搭載されている。
【0022】
図3は、こうしたカーシェアリングシステムのシステム構成をブロック図として示したものであり、次に、この図3を参照して、同システムの構成、動作をより具体的に説明する。なお、上記携帯端末1a〜1dはそれぞれ同一の構造を有しているため、図3では、便宜上、携帯端末1aの構成のみを図示し、他の携帯端末1b〜1dの構成については携帯端末1aの構成と同様のものとして図示を割愛している。
【0023】
同図3に示されるように、車載装置20には、上記通信エリアA1,A2に上記リクエスト信号を送信するための送信部22と共に、携帯端末1aから送信される応答信号及び施解錠信号を受信するための受信部23が設けられている。そして、送信部22によるリクエスト信号の送信制御や、受信部23を通じて受信される応答信号及び施解錠信号の処理が、同じく車載装置20に設けられている通信制御部24を通じて統括的に行われる。ちなみに、この通信制御部24には不揮発性のメモリ24aが内蔵されており、このメモリ24aに、上記携帯端末1aの認証に用いられる車両識別コードIDcやキー識別コードIDkが記憶されるとともに、上記車両側ローリングカウンタRCcも記憶されている。また、この車載装置20には、ドア錠の施解錠を行うためのドアロックモータ25や、エンジンの各種制御を統括的に司るエンジン制御部26も設けられている。そして、ドアロックモータ25の駆動を通じてドア錠の施解錠を行ったり、あるいは上記エンジンスイッチ21の押圧操作を検知したときにエンジン制御部26を通じてエンジンを始動させるなど、各種車両制御の実行が車両制御部27を通じて統括的に実行される。ちなみに、上記通信制御部24と上記車両制御部27との間の通信、及び上記車両制御部27と上記エンジン制御部26との間の通信は、CAN(Controller Area Network)通信などを利用して行われている。
【0024】
一方、携帯端末1aには、上記車載装置20から送信されるリクエスト信号を受信するとともに、このリクエスト信号の受信に基づいて応答信号を送信したり、あるいは上記操作ボタン11の操作に基づいて施解錠信号を送信するための送受信部12が設けられている。また、この携帯端末1aには、電話機能やインターネット接続機能などに利用されるマイク13、スピーカ14、及び液晶ディスプレイなどの表示部15が設けられている。また、この携帯端末1aに設けられている上記操作ボタン11は、電話番号の入力や、インターネットに接続するための各種操作、並びに上記車両ドアを施解錠する際にユーザによって押圧操作される部分として機能する。そして、マイク13から入力される音声情報の処理、操作ボタン11の押圧操作の検知が、同じく携帯端末1aに設けられている制御部16を通じて行われる。ちなみに、この制御部16は、スピーカ14や表示部15を制御する部分でもある。また、制御部16は、送受信部12から上記通信ネットワーク4を介して管理サーバ3とインターネット通信することが可能となっている。さらに、この制御部16には不揮発性のメモリ(ここではフラッシュPROM)16aが内蔵されており、上記管理サーバから通信される情報がメモリ16aに記憶される。具体的には、図4に示されるように、メモリ16aの読み書きが可能な第1の記憶領域R1には、キー側ローリングカウンタRCkが記憶されるとともに、書き込みが可能であって、且つ携帯端末1aのみがアクセスすることが可能な第2の記憶領域R2には、車両識別コードIDcやキー識別コードIDk、通信アルゴリズムALが記憶される。そして、制御部16は、メモリ16aに記憶される通信アルゴリズムALに従って上述したリクエスト信号の処理や、応答信号及び施解錠信号の送信制御などを行う。
【0025】
また一方、図3に示されるように、上記管理サーバ3には、通信ネットワーク4を介して携帯端末1aとインターネット通信を行うためのネットワーク通信部31が設けられるとともに、データベース32が設けられている。ちなみに、図5(a),(b)に示すように、データベース32には、車両2の利用日、利用時間、及び利用者などの利用状況が記憶されるとともに、上記車両識別コードIDc、キー識別コードIDk、キー側ローリングカウンタRCk、及び通信アルゴリズムALが記憶されている。そして、ネットワーク通信部31の通信制御、並びにデータベース32へのデータの書き込みやその読み込みが、同じく管理サーバ3に設けられている制御部33を通じて行われる。
【0026】
そして、このカーシェアリングシステムでは、ドア錠を施解錠するためにユーザが携帯端末1aの操作ボタン11を所要に操作したとすると、先の図13に例示したシーケンスチャートと同様の態様にて携帯端末1a及び車載装置20が動作する。すなわち、携帯端末1aの制御部16は、操作ボタン11の操作を検知すると、キー側ローリングカウンタRCkの値をインクリメントする。また、制御部16は、キー識別コードIDk及びキー側ローリングカウンタRCkを含む施解錠信号を生成するとともに、生成した施解錠信号を送受信部12を介して車載装置20に送信する。そして、車載装置20の受信部23では施解錠信号を受信すると、受信した施解錠信号を通信制御部24に伝達する。これにより、通信制御部24では、施解錠信号に含まれるキー識別コードIDkと、メモリ24aに記憶されているキー識別コードIDkとの照合を行い、この照合を通じて互いの識別コードIDkが一致しているか否かを判断する。そして互いの識別コードが一致している旨を判断すると、キー側ローリングカウンタRCkの値と、メモリ24aに記憶されている車両側ローリングカウンタRCcの値とを比較して、キー側ローリングカウンタRCkの値が車両側ローリングカウンタRCcの値よりも大きい旨を判断すると、ドア錠を施解錠する旨の指令を車両制御部27に通知する。そして、車両制御部27は、ドア錠を施解錠する旨の指令が通知されると、ドアロックモータ25の駆動を通じてドア錠の施解錠を行う。
【0027】
ところで、ユーザAは、携帯端末1aのインターネット接続機能を利用して管理サーバ3の予約ページ、具体的には車両2を利用する日時や、利用者などを入力するページにアクセスすることで、車両2の貸し出し予約を行うことが可能となっている。また、ユーザAは、携帯端末1aから管理サーバ3の返却ページにアクセスすることで、車両2の返却手続を行うことも可能となっている。
【0028】
次に、図6及び図7を参照して、ユーザAが携帯端末1aから管理サーバ3の予約ページにアクセスして車両2の貸し出し予約を行った際に、管理サーバ3の制御部33を通じて実行される予約受付処理、及び携帯端末1aの制御部16を通じて実行される予約申請処理についてそれぞれ説明する。
【0029】
ここで、図6は、管理サーバ3の制御部33を通じて実行される予約受付処理の処理手順をフローチャートとして示したものであり、まず、この図6を参照して、同処理の具体的手順を説明する。なお、図6に示す処理は、携帯端末1aから管理サーバ3の予約ページにアクセスがあったときに実行される。
【0030】
同図6に示されるように、この予約受付処理では、はじめに、表示部15に予約ページを表示するために必要な予約ページ情報を携帯端末1aに通知するとともに(ステップS10)、予約ページに入力された情報が携帯端末1aから通知されたか否かが判断される(ステップS11)。そして、予約ページに入力された情報が携帯端末1aから通知された旨が判断された場合には(ステップS11:YES)、その入力された情報に基づいて車両2を貸し出すことができるか否かが判断される(ステップS12)。具体的には、入力された貸し出し日時に予約がない場合には、車両2を貸し出すことができる旨が判断される。そして、車両2を貸し出すことができない旨が判断された場合には(ステップS12:NO)、予約ページ情報を携帯端末1aに再度通知して(ステップS10)、ユーザに貸し出し日時の変更を促す。
【0031】
一方、車両2を貸し出すことができる旨が判断された場合には(ステップS12:YES)、予約ページに入力された情報をデータベース32に記憶する(ステップS13)。また、このステップS13の処理に続いて、車両識別コードIDc、キー識別コードIDk、キー側ローリングカウンタRCk、及び通信アルゴリズムALがデータベース32から読み込まれるとともに(ステップS14)、この読み込んだデータをキー情報として携帯端末1aに通知して、制御部33はこの一連の処理を終了する。
【0032】
また、図7は、携帯端末1aの制御部16を通じて実行される予約申請処理の処理手順をフローチャートとして示したものであり、次に、この図7を参照して、同処理の具体的手順を説明する。なお、図7に示す処理は、予約ページ情報が管理サーバ3から送信されたときに実行される。また、この処理は、携帯端末1b〜1dでも同様に実行される。
【0033】
同図7に示されるように、この予約申請処理では、はじめに、予約ページ情報に基づいて予約ページを表示部15に表示するとともに(ステップS20)、ユーザAによる予約ページへの入力が完了したか否かが判断される(ステップS21)。具体的には、例えばユーザAが予約ページに利用者や利用時間などを入力した後、同予約ページにおいて「予約完了」と表示された部分がユーザによって操作されたとき、予約ページへの入力が完了した旨が判断される。そして、ユーザによる予約ページへの入力が完了した旨が判断されると(ステップS21:YES)、入力された情報を管理サーバ3に通知する(ステップS22)。その後、予約ページ情報が再度通知されたか否かが判断されて(ステップS23)、予約ページ情報が再度通知された場合には(ステップS23:YES)、予約ページを表示部15に再度表示して(ステップS20)、ユーザに貸し出し日時の変更を促す。一方、予約ページ情報が再度通知されることなく(ステップS23:NO)、管理サーバ3からキー情報が通知された場合には(ステップS24:YES)、通知されたキー情報をメモリ16aに記憶して(ステップS25)、この一連の処理を一端終了する。
【0034】
次に、図8及び図9を参照して、ユーザAが携帯端末1aから管理サーバ3の返却ページにアクセスして車両2の返却手続を行った際に、管理サーバ3を通じて実行される返却受付処理、及び携帯端末1aの制御部16を通じて実行される返却申請処理についてそれぞれ説明する。
【0035】
ここで、図8は、管理サーバ3の制御部33を通じて実行される返却受付処理の処理手順をフローチャートとして示したものであり、次に、この図8を参照して、同処理の具体的手順を説明する。なお、図8に示す処理は、携帯端末1aから管理サーバ3の返却ページにアクセスがあったときに実行される。
【0036】
同図8に示されるように、この返却受付処理では、はじめに、表示部15に返却ページを表示するために必要な返却ページ情報を携帯端末1aに通知するとともに(ステップS30)、返却申請が行われた旨が携帯端末1aから通知されたか否かが判断される(ステップS31)。そして、返却申請が行われた旨が携帯端末1aから通知された場合には(ステップS31:YES)、携帯端末1aのメモリ16aにアクセスしてキー側ローリングカウンタRCkの値を取得するとともに(ステップS32)、取得したキー側ローリングカウンタRCkの値をデータベース32に記憶する(ステップS33)。そして、このステップS33の処理に続いて、キー情報消去指令を携帯端末1aに通知して(ステップS34)、制御部33はこの一連の処理を終了する。
【0037】
また、図9は、携帯端末1aの制御部16を通じて実行される返却申請処理の処理手順をフローチャートとして示したものであり、次に、この図7を参照して、同処理の具体的手順を説明する。なお、図9に示す処理は、返却ページ情報が管理サーバ3から送信されたときに実行される。また、この処理は、携帯端末1b〜1dでも同様に実行される。
【0038】
同図9に示されるように、この返却申請処理では、はじめに、返却ページ情報に基づいて返却ページを表示部15に表示するとともに(ステップS40)、ユーザによる返却申請が行われたか否かが判断される(ステップS41)。具体的には、例えば返却ページにおいて「返却申請」と表示された部分がユーザによって操作されたとき、ユーザによる返却申請が行われた旨が判断される。そして、ユーザによる返却申請が行われた旨が判断された場合には(ステップS41:YES)、返却申請が行われた旨を管理サーバ3に通知するとともに(ステップS42)、管理サーバ3からキー情報消去指令が通知されたか否かが判断される(ステップS43)。続いて、管理サーバ3からキー情報消去指令が通知された旨が判断された場合には(ステップS43:YES)、メモリ16aに記憶されているキー情報、すなわち車両識別コードIDc、キー識別コードIDk、キー側ローリングカウンタRCk、及び通信アルゴリズムALを消去して(ステップS44)、制御部16はこの一連の処理を終了する。
【0039】
図10は、これらの処理に基づくカーシェアリングシステムの動作例として、ユーザAが車両2を利用した後、ユーザBが車両2を利用した状況での車両側ローリングカウンタRCc及びキー側ローリングカウンタRCkの値の推移を示したものである。なおここでは、初期状態として、16進数で「AAAA」の値で示される車両側ローリングカウンタRCcが車載装置20(より詳細にはメモリ23a)に記憶されるとともに、同一の値からなるキー側ローリングカウンタRCkが管理サーバ3(より詳細にはデータベース32)に記憶されているとする。
【0040】
同図10に示されるように、携帯端末1aを所持したユーザAが車両の貸し出しを予約したとすると、キー側ローリングカウンタRCkが管理サーバ3から携帯端末1aに通知されるとともに、このローリングカウンタRCkが携帯端末1aに記憶される。その後、車両の利用期間中にユーザAが携帯端末1aを用いてドア錠の施解錠を複数回行うことにより、車両側ローリングカウンタRCc及びキー側ローリングカウンタRCkのそれぞれの値が「AABB」まで変化してユーザAが返却申請を行ったとすると、図中のユーザAの利用終了時の状態となる。すなわち、車両側ローリングカウンタRCcの値に対応したキー側ローリングカウンタRCkの値が管理サーバに記憶される。このため、次の利用者であるユーザBが車両の貸し出しを予約したとすると、ユーザBの携帯端末1bには、「AABB」の値で示されるキー側ローリングカウンタRCkが記憶されるため、車両側ローリングカウンタRCcの値とキー側ローリングカウンタRCkの値とを互いに一致させることができる。このように、本実施形態にかかるカーシェアリングシステムでは、車両を利用するユーザが入れ替わったとしても、車両側ローリングカウンタの値に対応したキー側ローリングカウンタの値を携帯端末1aから携帯端末1bに引き継ぐことができるため、ユーザBは携帯端末1bを使用してドア錠の施解錠を適切に行うことができるようになる。
【0041】
また、本実施形態では、例えば車両2の返却申請が行われたときに、携帯端末1aに記憶されている車両識別コードIDcやキー側ローリングカウンタRCkなどのキー情報が消去されるため、第三者によるキー情報の傍受を的確に防止することができる。このため、キー情報を第三者が不正に使用してドア錠の施解錠を行ったり、あるいは車載エンジンを始動させるなどの不正行為を未然に防止することができるため、セキュリティレベルを高めることができるようにもなる。
【0042】
以上説明したように、本実施形態にかかるカーシェアリングシステムによれば、以下のような効果が得られるようになる。
(1)車両2の貸し出し予約が行われたときに、管理サーバ3のデータベース32からキー側ローリングカウンタRCkを読み込んでこれを携帯端末1a〜1dに通知するとともに、車両2の返却申請が行われたときに、携帯端末1a〜1dに記憶されているキー側ローリングカウンタRCkの値を管理サーバ3のデータベース32に記憶させるようにした。これにより、車両側ローリングカウンタRCcの値に対応したキー側ローリングカウンタRCkの値を管理サーバ3が把握することができるようになるとともに、そのキー側ローリングカウンタRCkの値を各携帯端末1a〜1dの間で引き継ぐことができるようになる。このため、携帯端末1a〜1dを使用したドア錠の施解錠を適切に行うことができるようになる。
【0043】
(2)車両2の返却申請が行われたときに、管理サーバ3からキー情報消去指令を携帯端末1aに通知するとともに、この通知に基づいて携帯端末1aに記憶されているキー情報を消去するようにした。これにより、第三者によるキー情報の傍受を的確に防止することができるため、セキュリティレベルを高めることができるようになる。
【0044】
(3)携帯端末1a〜1dに搭載されているインターネット接続機能を利用して携帯端末1a〜1dと管理サーバ3との間で通信を行うようにした。これにより、携帯端末1a〜1dと管理サーバ3との間で通信回線を新たに設ける必要がないことから、カーシェアリングシステムの設置が容易となる。
【0045】
(4)ユーザA〜Dによる車両の貸し出し予約が完了した時点で、携帯端末1a〜1dにキー情報を通知するようにした。これにより、貸し出し予約を終えた直後からユーザA〜Dは車両を利用することができるため、ユーザA〜Dの利便性が向上するようになる。
【0046】
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態では、ユーザA〜Dによる車両2の貸し出し予約が完了した時点で、キー情報を携帯端末1aに通知するようにしたが、キー情報を携帯端末1a〜1dに通知する時期については、ユーザA〜Dが実際に車両2の利用を開始するまでの期間であれば、適宜変更することが可能である。
【0047】
・上記実施形態では、ユーザA〜Dによって返却申請が行われた時点で携帯端末1a〜1dに記憶されているキー情報を消去するようにしたが、携帯端末1a〜1dに記憶されているキー情報を消去する時期については、ユーザA〜Dが返却申請を行った時点よりも後であれば、適宜変更することが可能である。ただし、セキュリティの観点からすると、ユーザA〜Dによって返却申請が行われた時点で携帯端末1a〜1dに記憶されているキー情報を消去することが望ましい。
【0048】
・上記実施形態では、携帯端末1a〜1dが、電話機能などを有する汎用性のあるものであったが、これに代えて、例えば車両の各種操作を行うためだけに使用される専用のものであっても良い。また、こうした専用の携帯端末を用いる場合には、インターネット接続機能が携帯端末に搭載されていない可能性もある。その場合には、携帯端末と管理サーバ3との間で通信回線を新たに設けることが有効である。
【0049】
・上記実施形態では、本発明にかかるカーシェアリングシステムを、キーレスエントリシステム及びスマートエントリシステムの双方を搭載する車両2に適用するようにしたが、これに代えて、例えばキーレスエントリシステムのみを搭載する車両に適用することも可能である。ちなみに、キーレスエントリシステムのみを搭載する車両に本発明にかかるカーシェアリングシステムを適用する場合には、上記キー情報の内容を適宜変更する必要がある。
【0050】
・上記実施形態では、キー側ローリングカウンタの値が車両側ローリングカウンタの値よりも大きいことを条件にドア錠の施解錠を実行するようにしたが、これに代えて、例えばキー側ローリングカウンタの値と車両側ローリングカウンタの値とが互いに一致することを条件にドア錠の施解錠を実行するようにしてもよい。要は、車両側ローリングカウンタの値とキー側ローリングカウンタの値との比較に基づいてドア錠の施解錠を行うものであればよい。
(付記)
次に、上記実施形態及びその変形例から把握できる技術的思想について追記する。
【0051】
(イ)請求項2に記載のカーシェアリングシステムにおいて、前記管理サーバは、前記携帯端末からの前記キー側ローリングカウンタの取得、並びに前記キー側ローリングカウンタの値を消去する旨の指令の前記携帯端末への通知を、前記車両の利用が終了したときに行うものであることを特徴とするカーシェアリングシステム。同構成によれば、ユーザが車両の利用を終了した時点で、携帯端末に記憶されているキー側ローリングカウンタの値を消去することができるため、第三者によるキー側ローリングカウンタの傍受を的確に防止することができるようになる。このため、セキュリティレベルを更に高めることができるようになる。
【0052】
(ロ)請求項1〜3、及び付記イのいずれか一項に記載のカーシェアリングシステムにおいて、前記管理サーバは、前記車両の利用の予約が行われることを条件に、前記自身に記憶されている前記キー側ローリングカウンタを前記携帯端末に通知するものであることを特徴とするカーシェアリングシステム。同構成によれば、ユーザが車両の利用を予約した時点で、ユーザの携帯端末にローリングカウンタの値が通知されるため、予約を終えた直後からユーザは車両を利用することができるようになる。このため、ユーザの利便性が向上するようになる。
【符号の説明】
【0053】
RCc…車両側ローリングカウンタ、RCk…キー側ローリングカウンタ、1a〜1d,5,5a,5b,8…携帯端末、2,6,9…車両、3,7…管理サーバ、4…通信ネットワーク、11,81…操作ボタン、12…送受信部、13…マイク、14…スピーカ、15…表示部、16,33…制御部、16a…メモリ、20,61,91…車載装置、21…エンジンスイッチ、22…送信部、23…受信部、24…通信制御部、24a…メモリ、25…ドアロックモータ、26…エンジン制御部、27…車両制御部、31…ネットワーク通信部、32…データベース。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のドア錠を施解錠する際に操作される操作ボタンを有して、該操作ボタンの操作に伴って自身に記憶されているキー側ローリングカウンタの値を更新するとともに、同キー側ローリングカウンタを含む施解錠信号を生成してこれを無線送信する携帯端末と、
前記車両に搭載されて、前記施解錠信号の受信に伴って該施解錠信号に含まれる前記キー側ローリングカウンタと自身に記憶されている車両側ローリングカウンタの値とを比較するとともに、その比較結果に基づいて前記車両側ローリングカウンタの値の更新、並びに前記ドア錠の施解錠を行う車載装置と、
前記車両の利用状況を管理するとともに、前記携帯端末と無線通信を行うことが可能であって、前記車両の利用が開始されるまでの期間に、自身に記憶されている前記キー側ローリングカウンタの値を前記無線通信を通じて前記携帯端末に通知するとともに、前記車両の利用が終了して以降、前記携帯端末に記憶されている前記キー側ローリングカウンタの値を前記無線通信を通じて取得して記憶する管理サーバと、
を備えるカーシェアリングシステム。
【請求項2】
前記管理サーバは、前記携帯端末に記憶されている前記キー側ローリングカウンタの値を取得したときに、前記キー側ローリングカウンタの値を消去する旨の指令を前記無線通信を通じて前記携帯端末に通知するとともに、前記携帯端末は、前記指令の通知に基づいて、自身に記憶されている前記キー側ローリングカウンタの値を消去する
請求項1に記載のカーシェアリングシステム。
【請求項3】
前記携帯端末は、インターネットに接続することが可能な機能を有するものであって、前記管理サーバは、前記携帯端末のインターネット接続機能を利用して、前記キー側ローリングカウンタの値を前記携帯端末に通知するものであるとともに、前記携帯端末に記憶されている前記キー側ローリングカウンタの値の取得を行うものである
請求項1又は2に記載のカーシェアリングシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2011−44112(P2011−44112A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−193503(P2009−193503)
【出願日】平成21年8月24日(2009.8.24)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】