説明

キノイドチオフェン有機光電材料、その製造方法、およびその利用

化学式(1)で表されるキノイドチオフェン有機光電材料、その製造方法、およびその利用を提供する。化学式(1)中、R、R、R、R、RおよびRは同一であっても異なっていてもよく、HまたはC〜C30のアルキル基もしくはアルコキシ基を表し;mおよびnは同一であっても異なっていてもよく、それぞれ1〜20の整数を表す。化学式(1)で表されるキノイドチオフェン有機光電材料はスペクトル応答が広範であり、熱安定性および環境安定性が良好である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は有機材料技術に関し、特にキノイドチオフェン有機光電材料、その製造方法、およびその利用に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、世界経済は石炭や石油やガスのような化石燃料に基づいて成り立っている。しかし、これらの再生不能な化石燃料は絶えず枯渇しつつある。21世紀の初頭以降、地球規模のエネルギー問題、その結果として生じる環境汚染および地球温暖化はより顕著となり、次第に激化している。太陽エネルギーは、広範な分布(widespread and broad distribution)、豊富な資源量、無公害、清潔、安全、利用しやすさ等の突出した利点を有するため、最も有望な再生エネルギーの一つと考えられている。太陽電池は太陽エネルギーを直接的に電気へ変換し、太陽エネルギーの実用の効果的な方法である。しかし、現在の商業化太陽電池はシリコンおよび他の無機太陽電池に限定されており、これらは高価すぎて許容レベルを超えており、このため適用範囲が限定される。電池のコストを削減し、電池の適用範囲を拡大するために、長い間、人は新型の太陽電池材料を探し求めている。
【0003】
有機太陽電池は新型の太陽電池であり、限られた供給源、高価、有毒、複雑な製法、高コストである無機半導体材料と比較して、有機太陽電池は、広範な材料供給源、構造多様性および構造調節、低コスト、安全および環境保護、簡単な製法、軽量、大面積の柔軟な製造等のいくつかの利点を有する。有機太陽電池は建築、照明、および発電の分野で広範に利用でき、重要な開発および応用の展望がある。このため、多くの国内外の研究機関および企業にはいずれも並々ならぬ注目と投資が集まっている。しかし、今までのところ、有機太陽電池の光電変換効率は無機太陽電池よりもはるかに低い。このため、新規の有機光電子材料の開発が、有機太陽電池および他の半導体素子の効率を改良する上で非常に重要である。
【発明の概要】
【0004】
本発明の一形態では、スペクトル応答が広範であり、熱安定性および環境安定性が良好なキノイドチオフェン有機光電材料が提供される。
【0005】
本発明の別の形態では、操作が簡単であり低コストである、キノイドチオフェン有機光電材料の製造方法も提供される。
【0006】
本発明の実施形態は、キノイドチオフェン有機光電材料を太陽電池デバイス、有機電界効果トランジスタ、有機エレクトロルミネセント素子、有機光メモリ、非線形有機材料、または有機レーザー素子の製造に利用できることも明らかにする。
【0007】
キノイドチオフェン有機光電材料は下記化学式(1)で表される化合物を含む。
【0008】
【化1】

【0009】
式中、R、R、R、R、RおよびRは同一であっても異なっていてもよく、HまたはC〜C30のアルキル基もしくはアルコキシ基を表し;mおよびnは同一であっても異なっていてもよく、1〜20の整数を表す。
【0010】
キノイドチオフェン有機光電材料の製造方法は、下記化学式で表される化合物A、化合物B、および化合物Cならびにマロノニトリルをそれぞれ準備する工程と;
【0011】
【化2】

【0012】
式中、R、R、R、R、RおよびRは同一であっても異なっていてもよく、HまたはC〜C30のアルキル基もしくはアルコキシ基を表し;mおよびnは同一であっても異なっていてもよく、1〜20の整数を表し;AnはC〜Cのアルキル基を表す;
前記化合物A、前記化合物B、および前記化合物Cを触媒および溶媒の存在下でスティルカップリング反応させる工程と;
前記スティルカップリング反応の生成物を臭化物置換反応させて臭化物置換反応の生成物を得る工程と;
前記臭化物置換反応の生成物およびマロノニトリルを触媒、縮合剤、および溶媒の存在下で縮合反応させて下記化学式(1)で表される化合物を得る工程と;
【0013】
【化3】

【0014】
を含む。
【0015】
上記キノイドチオフェン有機光電材料を、太陽電池デバイス、有機電界効果トランジスタ、有機エレクトロルミネセント素子、有機光メモリ、非線形有機材料、または有機レーザー素子の製造に利用する方法に利用できる。
【0016】
上記キノイドチオフェン有機光電材料はキノイド構造を有する複数のチオフェン環を有し、チオフェン環はヒュッケル則に従った5員環構造であり、適度なエネルギーバンドギャップ、広範なスペクトル応答、良好な熱安定性および環境安定性を有する。さらに、上記キノイドチオフェン有機光電材料は分子鎖の両端に強力な電子求引基であるシアノビニル基(=C(CN))を有し、これにより当該キノイドチオフェン有機光電材料がジチオフェンおよびチオフェンユニットを含有するキノイドチオフェンとなり、さらにその材料の太陽スペクトルの吸収の範囲を拡大し(例えば、材料の吸収バンド端を赤色域および近赤外域へと追いやり)、材料の光学特性および電気特性ならびに材料の光電変換効率を向上させる。上記キノイドチオフェン有機光電材料の製造方法において、比較的簡単な合成ルートおよびスティル(Stille)カップリング反応を使用することにより、工程が単純化され、製造コストが削減される。上記キノイドチオフェン有機光電材料は太陽電池デバイス、有機電界効果トランジスタ、有機エレクトロルミネセント素子、有機光メモリ、非線形有機材料、または有機レーザー素子に利用される場合、これらの光学性能または半導体関連性能を改善でき、これらの量を低減でき、大量製造が促進されうる。
【0017】
図面の要素は必ずしも実物大で描かれているわけではなく、むしろ本発明の原理を明確に図解するように強調されている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る化学式(1)で表されるキノイドチオフェン有機光電材料を示す概略図である。
【図2】図2は本発明の一実施形態に係るキノイドチオフェン有機光電材料の製造方法を示すフローチャートである。
【図3】図3は本発明の一実施形態に係るキノイドチオフェン有機光電材料を用いた太陽電池デバイスを示す概略図である。
【図4】図4は本発明の一実施形態に係るキノイドチオフェン有機光電材料を用いた有機エレクトロルミネセント素子を示す概略図である。
【図5】図5は本発明の一実施形態に係るキノイドチオフェン有機光電材料を用いた有機電界効果トランジスタを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の目的、技術的解決手段、および利点をより明確とする目的で、以下の実施形態において添付図面を参照して本発明を詳細に説明する。以下の実施形態は本発明を単に説明するためのものにすぎず、本発明を限定するために使用されることはない。
【0020】
図1を参照すると、化学式(1)を有するキノイドチオフェン有機光電材料の一実施形態は、下記化学式(1)で表される化合物を含む。
【0021】
【化4】

【0022】
式中、R、R、R、R、RおよびRは同一であっても異なっていてもよく、H(水素原子)またはC〜C30のアルキル基もしくはアルコキシ基を表し;mおよびnは同一であっても異なっていてもよく、1〜20の整数を表す。
【0023】
本発明の一実施形態において、キノイドチオフェン有機光電材料は対称な分子構造を有する。例えば、mおよびnは同一、すなわち、m=nであることを意味する。本発明の好ましい実施形態において、m=n=1またはm=n=2であり、この場合、キノイドチオフェン有機光電材料の分子量が小さく、かつ、キノイドチオフェン有機光電材料を用いた製品の重量が軽量である。本発明の一実施形態において、RおよびRは同一であり、HまたはC〜C30のアルキル基もしくはアルコキシ基であり;RおよびRは同一であり、HまたはC〜C30のアルキル基もしくはアルコキシ基であり;RおよびRは同一であり、HまたはC〜C30のアルキル基もしくはアルコキシ基である。かような構造は製造工程を簡素化することができ、製造コストを低減できる。好ましい実施形態において、R、R、R、R、RおよびRはHである。
【0024】
上記キノイドチオフェン有機光電材料はキノイド構造を有する複数のチオフェン環を有する。そして、チオフェン環はヒュッケル則に従った5員環構造であり、適度なエネルギーバンドギャップおよび広範なスペクトル応答を有し、その吸収帯は可視光を基本的にカバーする300〜700nmである。また、キノイドチオフェン有機光電材料は良好な熱安定性および環境安定性を有し、良好な光学特性および電気特性を発揮する。さらに、上記キノイドチオフェン有機光電材料は分子鎖の両端に強力な電子求引基であるシアノビニル基(=C(CN))を有し、これにより当該キノイドチオフェン有機光電材料がジチオフェンおよびチオフェンユニットを含有するキノイドチオフェンとなり、さらにその材料の太陽スペクトルの吸収の範囲を拡大し(例えば、材料の吸収バンド端を赤色域および近赤外域へと追いやり)、その結果、材料の光学特性および電気特性ならびに材料の光電変換効率が向上する。
【0025】
図2を参照すると、上記キノイドチオフェン有機光電材料の製造方法は下記工程を含む。
【0026】
工程01:下記化学式で表される化合物A、化合物B、および化合物Cならびにマロノニトリルをそれぞれ準備する:
【0027】
【化5】

【0028】
式中、R、R、R、R、RおよびRは同一であっても異なっていてもよく、HまたはC〜C30のアルキル基もしくはアルコキシ基を表し;mおよびnは同一であっても異なっていてもよく、1〜20の整数を表し;AnはC〜Cのアルキル基を表す。
【0029】
工程02:化合物A、化合物B、および化合物Cを触媒および溶媒の存在下でスティルカップリング反応させる。
【0030】
工程03:前記スティルカップリング反応の生成物を臭化物置換反応させて臭化物置換反応の生成物を得る。
【0031】
工程04:前記臭化物置換反応の生成物およびマロノニトリルを触媒、縮合剤、および溶媒の存在下で縮合反応させて下記化学式(1)で表される化合物を得る:
【0032】
【化6】

【0033】
工程01において、化合物A、化合物B、化合物Cおよびマロノニトリルは直接市場から購入することもできるし、通常の合成方法によって製造することもできる。化合物A、化合物B、および化合物Cの構造は上記キノイドチオフェン有機光電材料と基本的には同一である。Anはメチル基、ブチル基、tert−ブチル基等のC〜Cのアルキル基でありうることに留意すべきである。
【0034】
工程02において、スティルカップリング反応の触媒は有機パラジウム触媒であり、例えば、Pd(dba)/P(o−Tol)、Pd(PPh、またはPd(PPhCl等があり、好ましくはPd(dba)/P(o−Tol)である。溶媒はテトラヒドロフラン、塩化メチレン、エチレングリコールジメチルエーテル、ベンゼンまたはトルエンであり、好ましくはテトラヒドロフランである。化合物A、化合物B、および化合物Cの量は化学量論に従って計算でき、あるいは、化合物Aおよび化合物Bの量を分子量の1%〜20%過剰とすることができるが、これに限定されるわけではない。反応は下記スキームで示される。
【0035】
【化7】

【0036】
工程02の具体的な実施プロセスは以下に記載する通りである:窒素雰囲気下、無水THFを圧力管に添加し、化合物A、化合物B、および化合物Cを速やかに添加し、数十分間バブリングさせた後に有機パラジウム触媒を添加し、圧力管を密封し、系を80℃に加熱し、24時間還流させた。反応の完了後、精製工程を以下の通りに実施した:KF(1.00M)水溶液を反応生成物に添加し、数十分間撹拌し、飽和塩化ナトリウム溶液を添加し、酢酸エチルで抽出して、無水硫酸マグネシウム、ロータリーエバポレーションにより乾燥し、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離した。
【0037】
スティルカップリング反応は、m≠nの場合、理論的には、化合物Aおよび化合物Bが化合物Cと反応して、それぞれ、(2m+2)チオフェン環および(2n+2)チオフェン環を生成するであろう。この場合、上記反応の目的生成物の収率は低く、目的生成物は上記の精製工程によって得ることができる。この際、(2m+2)チオフェン環または(2n+2)チオフェン環を有する化合物をキノイドチオフェン有機光電材料として精製することができることが理解できる。m=nの場合、化合物Aおよび化合物Bは同一であり、目的生成物の収率はより高い。
【0038】
工程03において、溶媒は、ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレンまたはアセトニトリル等であり、N−ブロモスクシンイミド(NBS)、Br、HBr、またはPBrを採用してもよい。好ましくはNBSである。反応は下記スキームで示される。
【0039】
【化8】

【0040】
具体的な実施プロセスは下記に記載する通りである:氷浴および暗条件下で、NBSを2,6−ビス(チオフェン−2−イル)−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]チオフェンおよびDMFを含有する反応器にバッチ添加し、室温で12時間撹拌した。反応の完了後、反応混合物を氷浴に注いで急冷し、クロロホルムで抽出して、無水硫酸マグネシウム、ロータリーエバポレーションにより乾燥し、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離した。
【0041】
工程04において、触媒は有機パラジウム触媒であり、例えば、Pd(dba)/P(o−Tol)、Pd(PPh、またはPd(PPhCl等であり、好ましくはPd(dba)/P(o−Tol)である。溶媒は、グリコールジメチルエーテル、エタノール、メタノール、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、DMF、トルエン、またはアセトンであり、好ましくはグリコールジメチルエーテルである。縮合剤は水素化ナトリウムまたはナトリウムアルコキシドであり、ナトリウムアルコキシドはナトリウムメトキシドまたはtert−ブチルアルコールナトリウム等である。反応は下記スキームで示される。
【0042】
【化9】

【0043】
具体的な実施プロセスは下記に記載する通りである:氷浴の条件下、マロノニトリルを水素化ナトリウム(60%オイル中)およびエチレングリコールジメチルエーテル(以下DMEと称する)を含有する懸濁物に添加し、室温に戻し、30分間撹拌し、臭化物置換反応の生成物と有機パラジウム触媒とを系に添加して、加熱して12時間還流し、0℃に冷却して、飽和Br/HO溶液および水を順に系に添加して、ポンプ濾過、洗浄、乾燥し、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離した。
【0044】
上記キノイドチオフェン有機光電材料の製造方法において、化合物A、化合物B、化合物Cのモノマーの合成ルートは比較的単純で成熟しており、プロセスおよび製造のコストを低減することができる。スティルカップリング反応は成熟した重合法であり、高収率および穏和な条件をもたらし、制御が容易である。そして、生成物の溶解度がアルキル基またはアルコキシ基の導入によって増大し、材料の加工特性が拡大する。
【0045】
本発明の実施形態に係るキノイドチオフェン有機光電材料は多様な光学デバイスまたは半導体デバイスに用いることができ、例えば、太陽電池デバイス、有機電界効果トランジスタ、有機エレクトロルミネセント素子、有機光メモリ、非線形有機材料、および有機レーザー素子等に利用することができる。太陽電池デバイス、有機電界効果トランジスタ、および有機発光素子を例として以下に記載する。有機光メモリデバイス、非線形有機材料、および有機レーザー素子などのその他のものは類似し、本発明の実施形態に係るキノイドチオフェン有機光電材料は光学式記憶材料、非線形材料、レーザー材料、または半導体材料などに用いられる。
【0046】
図3を参照すると、上記実施形態に係るキノイドチオフェン有機光電材料を用いた太陽電池デバイスは、ガラス基板11、透明アノード12、中間補助層13、活性層14、およびカソード15を含み、この順に積層されている。中間補助層13はポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン):ポリ(スチレンスルホナート)(PEDOT:PSS)の複合材料で製造される。活性層14は電子ドナー材料および電子アクセプター材料を含む。電子ドナー材料は上記キノイドチオフェン有機光電材料であり、電子アクセプター材料は[6,6]−フェニル−C61−酪酸メチルエステル(PCBM)でありうる。透明アノード12はインジウムスズ酸化物(ITO)であってよく、好ましくはシート抵抗が10〜20Ω/□であるITOである。カソード15はアルミニウム電極でありうる。ガラス基板11はベースであってよく、製造の際に、ITOをガラス基板11上に形成し、次いで、中間補助層13を酸素プラズマスプレー法を用いてITOガラス上にコートした。その後、キノイドチオフェン有機光電材料および電子アクセプター材料を中間補助層13上に真空蒸着により蒸着して活性層13を形成した。次いで、カソード15を活性層14上に真空蒸着法により蒸着し、太陽電池デバイスを得た。
【0047】
図3に示すように、太陽電池デバイスに照射されると、光がガラス基板11およびITO電極12を通過して、活性層14中のキノイドチオフェン有機光電材料が太陽エネルギーを吸収し、励起子を形成する。励起子は電子ドナー材料と電子アクセプター材料との界面に移動して、電子がPCBMのような電子アクセプター材料へと移動させられ、その結果、電荷の分離が実現して、自由キャリア、すなわち、自由電子および自由正孔、が形成される。自由電子は電子アクセプター材料に沿って金属カソードへと移動し、カソードによって収集される。自由正孔は電子ドナー材料に沿ってITOアノードへと移動し、アノードによって収集される。その結果、光電流および光起電力が形成され、光電変換が実現される。ITO電極12およびカソード15が負荷16と接続される場合、負荷16が与えられてもよい。その過程において、キノイドチオフェン有機光電材料の広範なスペクトル応答範囲のおかげで、より高い光電変換効率を得、かつ、太陽電池デバイスの電力生産能力を増大させる目的で太陽エネルギーをより十分に利用することができる。さらに、このタイプの有機材料は太陽電池デバイスの重量を削減でき、スピンコーティングなどの技術によって製造することができるため、大規模生産を容易にする。
【0048】
図4を参照すると、上記実施形態に係るキノイドチオフェン有機光電材料を用いた有機エレクトロルミネセント素子は、ガラス基板21、透明アノード22、発光層23、バッファ層24、およびカソード25を含み、これらはこの順に積層されている。透明アノード22はインジウムスズ酸化物(ITO)であってよく、好ましくはシート抵抗が10〜20Ω/□であるITOである。発光層23はキノイドチオフェン有機光電材料を含有する。バッファ層24はLiF等から形成されてよいが、これに限定されない。カソード25はアルミニウム電極またはバリウム電極であってよいが、これに限定されない。したがって、特定の実施形態において、有機エレクトロルミネセント素子はITO/キノイドチオフェン有機光電材料/LiF/Alで表すことができる。上記の様々な層は従来の方法によって形成することができる。そして、キノイドチオフェン有機光電材料をITO上にスピンコートすることができる。
【0049】
図5を参照すると、上記実施形態に係るキノイドチオフェン有機光電材料を用いた有機電界効果トランジスタは、順に積層された、基板31、絶縁層32、改質層33、および有機半導体層34、ならびに、前記有機半導体層34上に形成されたソース電極35およびドレイン電極36を含む。基板31は高ドープシリコン(Si)でありうるが、これに限定されない。絶縁層32はマイクロメートル〜ナノメートルの厚さ(例えば、450nm)を有するSiOでありうるが、これに限定されない。有機半導体層34はキノイドチオフェン有機光電材料でありうる。ソース電極35およびドレイン電極36は金で構成されているが、金に限定されるわけではない。改質層33はオクタデシルトリクロロシランでありうるが、これに限定されない。基板31、絶縁層32、改質層33、ソース電極35、およびドレイン電極36は従来の方法によって形成することができる。有機半導体層34は改質層33によって改質された絶縁層32にキノイドチオフェン有機光電材料をスピンコートすることによって形成されてもよい。
【実施例】
【0050】
下記の実施例は特定の形態のキノイドチオフェン有機光電材料の製造方法およびその性能を例示する目的で示される。下記実施形態で使用する原料は従来の合成方法によって調製することができる。例えば、ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]チオフェンは2,3−ジブロモチオフェンから2段階反応後に調製することができ、詳細な製造方法は《Tetrahedron Letters》2002,43,1553を参照することができる。2,2’−ジチオフェンは2−ブロモチオフェンから2段階反応後に調製することができ、詳細な製造方法は《J.Am.Chem.Soc.》1997,119,12568を参照することができる。
【0051】
[実施例1]
実施例1のキノイドチオフェン有機光電材料は下記化学式で表される。
【0052】
【化10】

【0053】
この構造は、キノイドチオフェン有機光電材料が対称な構造を有し、4つのキノイドチオフェン環と2対のシアノ基とを有することを示している。R、R、R、R、RおよびRはいずれもHであり、m=n=1であり、シアノ基は電子吸引基である。かような対称な構造によりキノイドチオフェン有機光電材料は比較的良好な光吸収性能および光学性能を有し、製品を構成する小さな分子量がより軽量化した重量をもたらす。
【0054】
実施例1に係るキノイドチオフェン有機光電材料の製造の具体的な実施プロセスを以下に記載する:
1)2,6−ジブロモ−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]チオフェンを調製した。これは本実施例の化合物Cであり、下記化学式で表される。
【0055】
【化11】

【0056】
具体的な実施プロセスを以下に記載する:氷浴および暗条件下で、39.16gのNBSを19.6gのジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]チオフェンおよび200mLのDMFを含む反応フラスコに添加し、混合物を室温で12時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を氷水に注いで急冷し、クロロホルムで抽出して、無水硫酸マグネシウム、ロータリーエバポレーションにより乾燥し、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離した。
【0057】
検証結果はMALDI−TOF−MS(m/z):354.1(M+)であった。
【0058】
2)トリブチルスズ−(チオフェン−2−イル)スズを調製した。これは本実施例の化合物Aまたは化合物Bであり、下記化学式で表される。
【0059】
【化12】

【0060】
この工程では、化合物Aおよび化合物Bは同一の構造を有しており、このため、化合物Aおよび化合物Bを工程2)によって一度で調製することができる。これにより製造工程の簡素化およびコスト削減ができる。一方、キノイドチオフェン有機光電材料の構造が対称ではない場合には、化合物Aおよび化合物Bは異なる構造を有し、化合物Aおよび化合物Bをそれぞれ異なる原料から工程2)によって調製する必要がある。
【0061】
具体的な実施プロセスを以下に記載する:8.4gのチオフェンおよび100mLの無水THF溶液を反応器に添加し、34.5mLのブチルリチウム溶液(2.9Mヘキサン溶液)を滴下した。1時間撹拌後に32.5mLの塩化トリブチルスズを滴下し、混合物を4時間撹拌し続けた。反応完了後に、反応混合物を室温二戻し、飽和塩化アンモニウム水溶液を添加し、ジクロロメタンで抽出して、無水硫酸マグネシウム、ロータリーエバポレーションにより乾燥し、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離した。この工程の最後に精製は必要なく、次の工程を直接実施することができる。
【0062】
3)2,6−ビス(チオフェン−2−イル)−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]チオフェンを調製した。これは下記化学式で表される。
【0063】
【化13】

【0064】
この工程は上記工程2である。この工程において、化合物Aおよび化合物Bは同一の構造を有し、このため、一方では、原料源を単純化するとともに、製造方法を単純化し、コストを削減する。他方では、本工程は異なる化合物Aおよび化合物Bを使用する場合に比べてより高い収率をもたらす。
【0065】
具体的な実施プロセスを以下に記載する:窒素雰囲気下、40mLの無水THFを圧力管に添加し、3.54gの2,6−ジブロモ−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]チオフェンおよび8.21gのトリブチルスズ−(チオフェン−2−イル)スズを速やかに添加し、数十分間バブリングさせた後に0.18gのPd(dba)および0.12gのP(o−Tol)を添加して、圧力管を密封し、系を80℃に加熱し、24時間還流させた。反応の完了後、10mLのKF(1.00M)水溶液を反応生成物に添加し、30分間撹拌して、飽和塩化ナトリウム溶液を添加した。次いで、酢酸エチルで抽出して、無水硫酸マグネシウム、ロータリーエバポレーションにより乾燥し、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離した。
【0066】
検証結果はMALDI−TOF−MS(m/z):360.6(M)であった。
【0067】
4)2,6−ビス(5−ブロモ−チオフェン−2−イル)−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]チオフェンを調製した。これは下記化学式で表される:
【0068】
【化14】

【0069】
具体的な実施プロセスを以下に記載する:氷浴および暗条件下で、1.8gのNBSを1.8gの2,6−ビス(チオフェン−2−イル)−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]チオフェンおよび30mLのDMFを含む反応フラスコに添加し、室温で12時間撹拌した。反応完了後に、反応混合物を氷水に注いで急冷し、クロロホルムで抽出して、無水硫酸マグネシウム、ロータリーエバポレーションにより乾燥し、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離した。
【0070】
検証結果はMALDI−TOF−MS(m/z):518.4(M)であった。
【0071】
5)最終生成物を調製した。これは上記化学式で表される。
【0072】
具体的な実施プロセスを以下に記載する:氷浴の条件下で、0.17gのマロノニトリルを0.22gの水素化ナトリウム(60%オイル中)および20mLのエチレングリコールジメチルエーテルを含有する懸濁物に添加し、混合物を室温に戻して、30分間撹拌し、0.56gの2,6−ビス(5−ブロモ−チオフェン−2−イル)−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]チオフェンおよび0.074gのPdCl(PPhを系に添加し、加熱して12時間還流し、0℃に冷却して、20mLの飽和Br/HO溶液を系に添加した。水を系に添加し、ポンプ濾過、洗浄、乾燥し、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離した。生成物の収率は65%である。
【0073】
検証結果は、MALDI−TOF−MS(m/z):488.7(M)であった。
【0074】
[実施例2]
実施例2のキノイドチオフェン有機光電材料は下記化学式で表される:
【0075】
【化15】

【0076】
キノイドチオフェン有機光電材料の構造は実施例1の構造と類似しており、対称な構造を有する。R、R、R、R、RおよびRはいずれもHであり、相違点は、実施例2のキノイドチオフェン有機光電材料は6個のキノイドチオフェン環を有し、m=n=2であることである。シアノ基は電子吸引基である。かような対称な構造によりキノイドチオフェン有機光電材料は比較的良好な光吸収性能および光学性能を有する。
【0077】
実施例2に係るキノイドチオフェン有機光電材料の製造の具体的な実施プロセスを以下に記載する:
1)2,6−ジブロモ−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]チオフェンを調製した。これは実施例1の化合物Cであり、その具体的な実施プロセスは実施例1の工程1)と同一であり、再度説明する必要はない。
【0078】
2)5−塩化トリブチルスズ−2,2’−ジチオフェンを調製した。これは化合物Aまたは化合物Bであり、下記化学式で表される。
【0079】
【化16】

【0080】
化合物Aおよび化合物Bが同一の構造を有し、このため、化合物Aおよび化合物Bを工程2)によって一度で調製することができ、これにより製造工程の簡素化およびコスト削減ができる点は実施例1と同じである。一方、キノイドチオフェン有機光電材料が対称ではない場合には、化合物Aおよび化合物Bは異なる構造を有し、化合物Aおよび化合物Bをそれぞれ異なる原料から工程2)によって調製する必要がある。
【0081】
具体的な実施プロセスを以下に記載する:16.6gの2,2’−ジチオフェンおよび120mLの無水THF溶液を反応器に添加し、34mLのブチルリチウム溶液(2.9Mヘキサン溶液)を滴下した。1時間撹拌した後、33mLの塩化トリブチルスズを滴下し、混合物を6時間撹拌し続けた。反応の完了後、反応混合物を室温に戻し、飽和塩化アンモニウム水溶液を添加し、ジクロロメタンで抽出して、無水硫酸マグネシウム、ロータリーエバポレーションにより乾燥し、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離した。この工程の最後に精製は必要なく、次の工程を直接実施することができる。
【0082】
3)2,6−ビス(2,2’−ジチオフェン−5−イル)−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]チオフェンを調製した。これは下記化学式で表される。
【0083】
【化17】

【0084】
実施例1と同様に、化合物Aおよび化合物Bが同一の構造を有し、このため、一方では、原料源を単純化するとともに、製造方法を単純化し、コストを削減する。他方では、本工程は異なる化合物Aおよび化合物Bを使用する場合に比べてより高い収率をもたらす。
【0085】
具体的な実施プロセスを以下に記載する:窒素雰囲気下、80mLの無水THFを圧力管に添加し、7.08gの2,6−ジブロモ−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]チオフェンおよび20.05gの5,5’−ビス−塩化トリブチルスズ−2,2’−ジチオフェンを速やかに添加し、30分間バブリングさせた後に0.4gのPd(dba)および0.26gのP(o−Tol)を添加して、圧力管を密封し、系を80℃に加熱し、24時間還流させた。反応の完了後、20mLのKF(1.00M)水溶液を反応生成物に添加し、40分間撹拌し、飽和塩化ナトリウム溶液を添加した。次いで、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸マグネシウム、ロータリーエバポレーションにより乾燥し、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離した。
【0086】
検証結果はMALDI−TOF−MS(m/z):524.8(M)であった。
【0087】
4)2,6−ビス(5’−ブロモ−2,2’−ジチオフェン−5−イル)−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]チオフェンを調製した。これは下記化学式で表される:
【0088】
【化18】

【0089】
具体的な実施プロセスを以下に記載する:氷浴および暗条件下で、3.92gのNBSを5.25gの2,6−ビス(2,2’−ジチオフェン−5−イル)−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]チオフェンおよび40mLのDMFを含む反応フラスコに添加し、室温で10時間撹拌した。反応完了後、反応混合物を氷浴に添加して急冷し、クロロホルムで抽出して、無水硫酸マグネシウム、ロータリーエバポレーションにより乾燥し、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離した。
【0090】
検証結果はMALDI−TOF−MS(m/z):682.7(M)であった。
【0091】
5)最終生成物を調製した。これは上記化学式で表される。
【0092】
具体的な実施プロセスを以下に記載する:氷浴の条件で、0.37gのマロノニトリルを0.48gの水素化ナトリウム(60%オイル中)および30mLのエチレングリコールジメチルエーテルを含有する懸濁物に添加し、室温に戻して、30分間撹拌し、2,6−ビス(5’−ブロモ−2,2’−ジチオフェン−5−イル)−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]チオフェンおよび0.16gのPdCl(PPhを系に添加し、加熱して12時間還流し、0℃に冷却して、飽和Br/HO溶液を系に添加した。水を系に添加し、ポンプ濾過、洗浄、乾燥し、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離した。生成物の収率は62%である。
【0093】
検証結果は、MALDI−TOF−MS(m/z):650.9(M)であった。
【0094】
上記から確認できるように、キノイドチオフェン有機光電材料はキノイド構造を有する複数のチオフェン環を有し、チオフェン環はヒュッケル則に従った5員環構造であり、適度なエネルギーバンドギャップ、広範なスペクトル応答、良好な熱安定性および環境安定性を有する。さらに、上記キノイドチオフェン有機光電材料は分子鎖の両端に強力な電子求引基であるシアノビニル基(=C(CN))を有し、これにより当該キノイドチオフェン有機光電材料がジチオフェンおよびチオフェンユニットを含有するキノイドチオフェンとなり、さらにその材料の太陽スペクトルの吸収の範囲を拡大し(例えば、材料の吸収バンド端を赤色域および近赤外域へと追いやり)、材料の光学特性および電気特性ならびに材料の光電変換効率を向上させる。上記キノイドチオフェン有機光電材料の製造方法において、比較的簡単な合成ルートおよびスティル(Stille)カップリング反応を使用することにより、工程が単純化され、製造コストが削減される。上記キノイドチオフェン有機光電材料は太陽電池デバイス、有機電界効果トランジスタ、有機エレクトロルミネセント素子、有機光メモリ、非線形有機材料、または有機レーザー素子に利用される場合、これらの光学性能または半導体関連性能を改善でき、これらの量を低減でき、大量製造が促進されうる。
【0095】
上記実施例は単に本発明を説明するためだけのものであり、本発明を限定するために用いられないと理解すべきである。むしろ、具体的な特徴および作用は特許請求の範囲に記載された発明を実施する見本形態として開示されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式(1)で表される化合物を含む、キノイドチオフェン有機光電材料:
【化1】

式中、R、R、R、R、RおよびRは同一であっても異なっていてもよく、HまたはC〜C30のアルキル基もしくはアルコキシ基を表し;mおよびnは同一であっても異なっていてもよく、1〜20の整数を表す。
【請求項2】
およびRが同一であり、HまたはC〜C30のアルキル基もしくはアルコキシ基であり;RおよびRが同一であり、HまたはC〜C30のアルキル基もしくはアルコキシ基である、請求項1に記載のキノイドチオフェン有機光電材料。
【請求項3】
mおよびnが同一であり、1〜20の整数である、請求項1に記載のキノイドチオフェン有機光電材料。
【請求項4】
mおよびnが同一であり、1または2を表す、請求項1に記載のキノイドチオフェン有機光電材料。
【請求項5】
下記化学式で表される化合物A、化合物B、および化合物Cならびにマロノニトリルをそれぞれ準備する工程と;
【化2】

式中、R、R、R、R、RおよびRは同一であっても異なっていてもよく、HまたはC〜C30のアルキル基もしくはアルコキシ基を表し;mおよびnは同一であっても異なっていてもよく、1〜20の整数を表し;AnはC〜Cのアルキル基を表す;
前記化合物A、前記化合物B、および前記化合物Cを触媒および溶媒の存在下でスティルカップリング反応させる工程と;
前記スティルカップリング反応の生成物を臭化物置換反応させて臭化物置換反応の生成物を得る工程と;
前記臭化物置換反応の生成物およびマロノニトリルを触媒、縮合剤、および溶媒の存在下で縮合反応させて下記化学式(1)で表される化合物を得る工程と;
【化3】

を含む、キノイドチオフェン有機光電材料の製造方法。
【請求項6】
前記スティルカップリング反応の生成物、前記臭化物置換反応の生成物、および前記縮合反応の生成物をそれぞれシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって分離および精製して、対応するスティルカップリング反応の生成物、対応する臭化物置換反応の生成物、および対応する上記化学式(1)で表される化合物を得る工程をさらに含む、請求項5に記載のキノイドチオフェン有機光電材料の製造方法。
【請求項7】
前記臭化物置換反応は、前記スティルカップリング反応の生成物とN−ブロモスクシンイミド、Br、HBrまたはPBrとを、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレンまたはアセトニトリルの溶媒の存在下で、臭化物置換反応させる工程を含む、請求項5に記載のキノイドチオフェン有機光電材料の製造方法。
【請求項8】
前記縮合反応の触媒は有機パラジウム触媒であり;前記縮合反応の溶媒はグリコールジメチルエーテル、エタノール、メタノール、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、DMF、トルエン、またはアセトンである、請求項5に記載のキノイドチオフェン有機光電材料の製造方法。
【請求項9】
前記スティルカップリング反応の触媒は有機パラジウム触媒であり;前記スティルカップリング反応の溶媒はテトラヒドロフラン、塩化メチレン、エチレングリコールジメチルエーテル、ベンゼンまたはトルエンであり;前記縮合剤は水素化ナトリウムまたはナトリウムアルコキシドである、請求項5に記載のキノイドチオフェン有機光電材料の製造方法。
【請求項10】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のキノイドチオフェン有機光電材料を、太陽電池デバイス、有機電界効果トランジスタ、有機エレクトロルミネセント素子、有機光メモリ、非線形有機材料、または有機レーザー素子の製造に利用する方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2013−518416(P2013−518416A)
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−550293(P2012−550293)
【出願日】平成22年1月30日(2010.1.30)
【国際出願番号】PCT/CN2010/070436
【国際公開番号】WO2011/091608
【国際公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(512016928)海洋王照明科技股▲ふん▼有限公司 (14)
【Fターム(参考)】