クリーニング方法
【課題】インプリントテンプレートをクリーニングする方法が提供される。
【解決手段】パターン形成されたガラス、クォーツまたは石英ガラスのうちの1つからなるインプリントテンプレート20のコンタミ21をクリーニングする方法であって、パターン形成された表面を還元流体46に露出させることからなる。インプリントテンプレートクリーニング装置は、インプリントテンプレート20をチャンバ40からチューブ43を経て流出する還元流体46に露出させるように構成される。
【解決手段】パターン形成されたガラス、クォーツまたは石英ガラスのうちの1つからなるインプリントテンプレート20のコンタミ21をクリーニングする方法であって、パターン形成された表面を還元流体46に露出させることからなる。インプリントテンプレートクリーニング装置は、インプリントテンプレート20をチャンバ40からチューブ43を経て流出する還元流体46に露出させるように構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、クリーニング方法、例えば、インプリントリソグラフィにおける使用のためのテンプレートをクリーニングする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] リソグラフィにおいては、所定の基板エリア上のフィーチャの密度を増加させるためにリソグラフィパターンにおけるフィーチャのサイズを縮小するための継続的な要望がある。フォトリソグラフィにおいては、より微細化されたフィーチャに対する追求は、やや高額ではあるが、液浸リソグラフィおよび極端紫外線(EUV)リソグラフィのような技術の発展への結果となった。
【0003】
[0003] フィーチャの微細化で注目されている潜在的な高額ではない道は、いわゆるインプリントリソグラフィであり、これは一般に、パターンを基板上に転写するために「スタンプ」を使用するものである。インプリントリソグラフィの利点は、フィーチャの解像度が、例えば、フォトリソグラフィにあるように投影システムの開口数または放射源の波長に限定されず、ただ単に、主にスタンプ(テンプレートとしても言及される)上のパターン密度に限定されることである。例えば、テンプレートは、ナノメータおよび/またはマイクロメータフィーチャを有し得る。インプリントリソグラフィに対して3つの主な手法があり、それらの実施例は図1aから図1cに概略的に示されている。
【0004】
[0004] 図1aは、マイクロコンタクトプリンティングとしてよく言及されているインプリントリソグラフィの一種の例を示す。マイクロコンタクトプリンティングは、分子の層11(通常はチオールのようなインク)をテンプレート10(例えば、ポリジメチルシロキサンテンプレート)から基板12および平坦化・転送層12’によってサポートされているレジスト層13上に転写することを含む。テンプレート10は、その表面上にフィーチャのパターンを有し、分子層はフィーチャの上に配置される。テンプレートがレジスト層に対して押されたとき、分子の層11は、レジスト上に転写される。テンプレートを除去した後、転写された分子層によって覆われていないレジストのエリアが基板へとエッチングされるようにレジストがエッチングされる。マイクロコンタクトプリンティングの更なる情報については、例えば、米国特許第6180239号明細書を参照されたい。
【0005】
[0005] 図1bは、いわゆるホットインプリントリソグラフィ(またはホットエンボス)の一例を示す。典型的なホットインプリントプロセスにおいては、テンプレート14は、基板12の表面上にある熱硬化性または熱可塑性ポリマー樹脂15(またはより一般的には、インプリント可能媒体)にインプリントされる。樹脂は、例えば、スピンコートされて基板表面上にベークされ得るか、あるいは、実施例に示されるように、平坦化・転送層12’上にベークされ得る。熱硬化性ポリマー樹脂が使用された場合、樹脂は、テンプレートと接触した際に樹脂がテンプレート上に定められたパターンフィーチャへと流れるために十分な流動性を有するような温度に加熱される。樹脂の温度は、次いで、樹脂が固まり、かつ所望のパターンを不可逆的に採用するように樹脂を熱によって硬化(架橋)させるために上昇される。次いで、テンプレートは除去され得、かつパターン形成された樹脂は冷却され得る。熱可塑性ポリマー樹脂の層を使用するホットインプリントリソグラフィにおいては、熱可塑性樹脂は、テンプレートを用いるインプリントの直前に自由で流動性の有る状態にあるように加熱される。熱可塑性樹脂を、樹脂のガラス転移温度のかなり上の温度に加熱することが必要であり得る。テンプレートは、流動性の有る樹脂へと押され、次いで、パターンを硬化させるためにテンプレートを適切な位置において、樹脂のガラス転移温度以下に冷却される。その後、テンプレートは除去される。パターンは、樹脂の残留層から浮き彫りになっているフィーチャからなり、その残留層は、パターンフィーチャのみを残すように適切なエッチングプロセスによって除去され得る。ホットインプリントリソグラフィプロセスに使用される熱可塑性ポリマー樹脂の例は、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリスチレン、ポリ(ベンジルメタクリレート)またはポリ(シクロヘキシルメタクリレート)を含む。ホットインプリントの更なる情報については、例えば、米国特許第4731155号明細書および米国特許第5772905号明細書を参照されたい。
【0006】
[0006] 図1cは、レジストおよびインプリント可能媒体としてのUV硬化性液体および透明テンプレートの使用を含む紫外線(UV)インプリントリソグラフィの一例を示す(ここで使用されている「UV」という用語は、便宜のためであり、レジストを硬化させるための任意の適した化学線を含むように解釈されたい)。UV硬化性液体は、多くの場合、ホットインプリントリソグラフィに使用される熱硬化性および熱可塑性ポリマー樹脂より粘性がなく、結果的に、テンプレートパターンフィーチャを埋めるためにより一層早く動き得る。クォーツテンプレート16は、図1bのプロセスと同様の方法でUV硬化性樹脂17に適用される。しかしながら、ホットプリントのように加熱または温度サイクリングを使用する代わりに、クォーツテンプレートを通して樹脂に付与されるUV放射を用いて樹脂を硬化させることによって、パターンは凍結される。テンプレートを除去した後、レジストは、浮き彫りになっていないレジストのエリアが基板へとエッチングされるようにエッチングされる。UVインプリントリソグラフィを通じて基板をパターニングする特定な方法は、いわゆるステップアンドフラッシュインプリントリソグラフィ(SFIL)と呼ばれ、これは、IC製造において従来使用されている光ステッパと同様な方法において小さな段階で基板をパターニングするために使用され得る。UVインプリントの更なる情報については、例えば、米国公開特許第2004−0124566号、米国特許第6334960号明細書、国際公開公報第WO02/067055号、および「Mold−assisted nanolithography:A process for reliable pattern replication」と題した、J.Vac.Sci.Technol.B14(6),Nov/Dec1996のJ.Haismaによる記事を参照されたい。
【0007】
[0007] 上記のインプリント技術の組み合わせも可能である。例えば、レジストを加熱し、かつUV硬化させる組み合わせを言及する米国公開特許第2005−0274693号を参照されたい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
[0008] 上述されたように、インプリントテンプレートには、例えば、レジストの層と接触させられた分子の層が設けられ得る。代替的にまたは付加的に、インプリントテンプレートは、インプリント可能媒体、例えば、樹脂にインプリントされ得る。分子がレジストに適用されたとき、あるいはインプリントテンプレートがインプリント可能媒体にインプリントされたとき、インプリントテンプレートはレジストおよび/またはインプリント可能媒体から取り外される。取り外しの間、分子、レジストまたは他の材料(例えば、インプリント可能媒体)がインプリントテンプレート上に残ること可能性がある。インプリントテンプレート上に残る材料は、薄い層であってもよいし、材料の粒子または材料の薄片等であってもよい。取り外しの後にインプリントテンプレート上に残る材料が除去されていない場合、これは、インプリントテンプレートを用いてインプリントされる任意の後のパターンにエラーを生じさせるかもしれない。これは、インプリントテンプレート上に残る材料自体が、例えば、後のインプリントの間に接触させられたインプリント可能媒体にパターン形成し得るからである。導入されたエラーは、後のインプリントされるパターンを欠陥品、かつ使用不能にもするので、このエラーはかなり重大になり得る。この問題への解決策は、インプリントテンプレートが更なるパターンのインプリントをするために使用されるにはあまりにも汚染されすぎているので、毎回インプリントテンプレートを取り替えることである。しかしながら、この解決策は、取替え用のインプリントテンプレートの製造に高いコストがかかってしまうため、望ましいものではない。
【0009】
[0009] したがって、本発明の目的は、従来技術またはその他の技術分野で明らかとなっている、従来技術における少なくとも1つの問題点を解決あるいは軽減し得るような、例えばインプリントテンプレートのクリーニング法およびインプリントテンプレートクリーニング装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
[0010] 本発明の一態様に従って、インプリントテンプレートを還元流体(reductive fluid)に露出させることを含む、インプリントテンプレートをクリーニングする方法が提供される。
【0011】
[0011] 本発明の一態様に従って、使用中においてインプリントテンプレートを還元流体に露出させるように構成されたデバイス含む、インプリントテンプレートクリーニング装置が提供される。
【0012】
[0012] 本発明の一態様に従って、ガラス、クォーツまたは石英ガラスのうちの1つを含むパターン形成された表面をクリーニングする方法であって、パターン形成された表面を還元流体に露出させることを含む、方法が提供される。
【0013】
[0013] 本発明の一態様に従って、使用中においてパターン形成された表面を還元流体に露出させるように構成されたデバイスであって、パターン形成された表面がガラス、クォーツまたは融解石英のうちの1つを含む、デバイスを含む、パターン形成された表面クリーニング装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
[0021] 本発明の一実施形態によると、インプリントテンプレートは、還元環境においてクリーニングされる。言い換えると、インプリントテンプレートは、還元流体、例えば、還元液体または還元ガスに露出される。一実施例においては、レジストまたは他の材料(例えば、有機物を含有する材料)は、水素ラジカル、その同位体である重水素、および/またはそれらの組み合わせを用いてインプリントテンプレートから除去される。
【0015】
[0022] 水素ラジカルは、水素分子の原子状水素ラジカルへの分離において生成される。これは、多数の方法によって、例えば、水素ガスを熱フィラメントの上を通らせることによって、あるいは、マイクロ波放電または無線周波数(RF)放電を水素ガスに導入することによって達成され得る。水素分子の原子状水素ラジカルへの解離で発生する反応は以下のとおりである。
H2(g)→2H
【0016】
[0023] 水素原子は、炭素からメタン(CH4)、(有機的に結合された)酸素から水(H2O)、および(有機的に結合された)シリコンからシラン(SiH4)の形成するとき、例えばレジストと反応する。一実施形態においては、全ての反応物はガス状なので、インプリントテンプレートに付着、堆積されたまま等にはならない。このことが、結果としてインプリントテンプレートのクリーニングにつながる。インプリントテンプレートは、水素ラジカルに対して実質的に不活性である1つ以上の材料から形成されても良いし、また、任意の還元流体がインプリントテンプレートをクリーニングするために使用されてもよい。インプリントテンプレートを形成するために使用され得る材料の適した例は、ガラス、石英ガラス、およびクォーツである。
【0017】
[0024] 本発明の一実施形態による方法、特に、水素ラジカルの使用の利点は、クリーニングプロセスのスピードである。インプリントテンプレートの正確な状態およびインプリントテンプレート上のコンタミにもよるが、クリーニング(または言い換えると、エッチング)レートは、典型的には、1nm〜2nm/秒より速い。このクリーニングレートを、例えば、50nmの深さを有するテンプレート上で欠陥であるレジストに適用すると、クリーンタイムは1分より短いという結果となる。さらに、還元流体を用いてのクリーニングはより丁寧であり、かつ例えば、プラズマと比較してインプリントテンプレートにダメージを与えにくい。
【0018】
[0025] 本発明の一実施形態による方法の実施は、図2から図6を参照して説明される。
【0019】
[0026] 図2は、インプリントテンプレート20を示す。インプリントテンプレート20は石英ガラスから形成されるが、インプリントテンプレートをクリーニングするために使用される還元流体に対して比較的不活性である任意の材料から形成されればよい。例えば、インプリントテンプレート20は、ガラス、石英ガラス、またはクォーツから形成され得る。インプリントテンプレート20は、インプリント可能媒体の層から取り外されたばかりである。取り外しプロセスの後、一部のインプリント媒体21がインプリントテンプレート20に付着していることが見られる。上述されたように、後のインプリントされるパターンに欠陥を導入してしまう可能性を低減させる、または消去するために、インプリントテンプレート20に付着したインプリント媒体21を除去することが望ましい。
【0020】
[0027] 図3は、図2のインプリントテンプレート20をクリーニングするために使用され得る装置を示す。図3は、インプリント媒体21のクリーニングがされるインプリントテンプレート20の表面に隣接して配置された熱フィラメント30を示す。一実施形態においては、熱フィラメントはタングステンから構成されるが、MoおよびNiのような他の材料から構成されてもよい。チューブ31は、熱フィラメント30に隣接して配置され、かつ熱フィラメント30をはさんでインプリントテンプレート20の反対側に配置される。チューブ31は、熱フィラメント30に向かって、かつ上(および/または周り等)に水素32を移送するために使用される。水素は、必ずしもチューブではなく、任意の適した導管を用いて移送されてもよいことがご理解頂けよう。
【0021】
[0028] 使用中において、水素32は、20sccmから300sccmの間のフローレートでチューブ31を通過する。水素32が、熱フィラメント30上を通る。熱フィラメント30は、1750℃から2250℃の間の温度で保たれる。水素32が熱フィラメント30の上を通ったとき、水素32は原子状水素ラジカル33へと分離する。熱フィラメント30の温度が高いほど、水素ラジカル33の歩留まりが高く、よって、エッチング(またはクリーニング)レートが大きい。
【0022】
[0029] インプリントテンプレート20のクリーニングは、任意の適した環境において実施可能であり、かつ封止されたチャンバ(図示されず)において行われ得る。チャンバ内の最適圧力は、チャンバ内の装置の構成に依存する。例えば、チューブ31から発された水素32とインプリントテンプレート20との間に金属製の障害物がない場合、水素ラジカル33の壁再結合(wall recombination)を制限するために高圧が使用され得る。しかしながら、水素ラジカルが再結合してしまうので、この圧力は高すぎてはいけない。インプリントテンプレート20と水素ラジカル22のソース(例えば、熱フィラメント30の周り)との間の経路に沿った圧力は、典型的には0.1から20kNm−2の間の範囲にあり得る。
【0023】
[0030] 上述されたように、インプリントテンプレート20をクリーニングするために水素ラジカルを使用するときに形成される全ての反応物は、例えば、ガス状であり、かつクリーンな表面を残してインプリントテンプレート20から蒸発する。
【0024】
[0031] 熱フィラメント30がインプリントテンプレート20を加熱する可能性がある。熱はインプリントテンプレート20およびインプリントテンプレート20が与える任意のパターンを変形し得るため、インプリントテンプレート20の加熱は望ましくない。したがって、熱フィラメント30からの熱がインプリントテンプレート20に届くことを防ぐことが望ましい。図4は、インプリントテンプレート20の加熱を減少する間、インプリント媒体21のインプリントテンプレート20をクリーニングするために使用され得る装置を示す。図4は、チャンバ40を示す。チャンバ内に配置されているのは、熱フィラメント41である。チャンバ40には、アウトレットポート42が設けられている。アウトレットポート42は、コンタミ21のクリーニングがされるインプリントテンプレート20の表面に向かって延び、かつその表面に隣接して開放されるように構成されたチューブ43へと連通している。インプリントテンプレート20は、熱フィラメント41によって生成される熱から、熱シールド44によってシールドされる。チューブ43は、熱シールド44を貫通して延びる。
【0025】
[0032] 熱シールド44は、任意の適した材料、特に、熱を吸収または反射するのに知られている任意の材料から形成され得る。例えば、熱シールド44は、セラミック材料または金属から形成されてもよく、および/または反射表面を有して形成され得る。熱シールド44は、熱シールド44に沿ってまたは中で、あるいは熱シールド44と接触している導管の中で流れる流体を用いて冷却されてもよい。
【0026】
[0033] 使用中においては、水素45は熱フィラメント41の上を通り、これによって水素45が原子状水素ラジカル46へと分離する。原子状水素ラジカルは、チューブ43に沿って移動し、かつクリーニングされるインプリントテンプレート20の表面上へと移動する。次に、インプリントテンプレート20が、上述されたようにクリーニングされる。
【0027】
[0034] 水素ラジカル46をインプリントテンプレート20に移送するチューブ42は、望ましくは、水素ラジカル(またはインプリントテンプレート20をクリーニングするために使用される任意の還元流体)に対して低い表面再結合係数を有する。クォーツ、ホウケイ酸ガラス(例えば、Pyrex(登録商標))、石英ガラスおよびガラスは、水素ラジカル46を移送するために好適な材料である。なぜなら、水素ラジカルに対するこれらの材料の表面再結合係数が、例えば、プラチナ(水素ラジカルに対する再結合係数が1)と比較して低い(例えば、4×10−3から7×10−4)からである。同様に、チャンバまたは任意の他のデバイスが、使用時にインプリントテンプレートを水素ラジカル(または任意の他の還元流体)に露出させるように構成されている場合、デバイスは、使用される還元流体に対して低い表面再結合係数を有するべきである。例えば、デバイスは、クォーツ、ホウケイ酸ガラス(例えば、Pyrex(登録商標))、石英ガラスまたはガラスから形成され得る。
【0028】
[0035] インプリントテンプレートをできる限り早くクリーニングすることが望ましい。したがって、還元流体(例えば、水素ラジカル)がインプリント媒体に対して反応するかまたはインプリント媒体をエッチングするスピードができる限り速いことも望ましい。水素ラジカルのインプリント媒体(例えば、樹脂)との反応は一般に、発熱反応である。それはすなわち、反応の間、熱が放たれるということである。したがって、より高い反応スピードは、インプリントテンプレートの増加された加熱という結果となる。テンプレートの加熱は、インプリントテンプレートの最大許容可能温度(即時に使用するには変形しすぎているインプリントテンプレートパターンに対応する温度で、例えば、50℃あたりになり得る)に到達した場合、クリーニングプロセスにおける限定要素となり得る。図5aおよび図5bは、インプリントテンプレート20および/またはインプリントテンプレート20を保持するために使用されるインプリントテンプレートホルダ50の過度の加熱を減少させるかまたは防ぐために使用され得る装置を示す。インプリントテンプレート20の過度の加熱を減少するかまたは防ぐために、インプリントテンプレート20および/またはインプリントテンプレートホルダ50は、能動的に調節、例えば、冷却され得る。能動的な冷却は、インプリントテンプレート20および/またはインプリントテンプレートホルダ50と接触しているかまたは近接している導管61を介して流体60を通過させることによって達成され得る。インプリントテンプレート20および/またはインプリントテンプレートホルダ50からの熱は、導管61および導管61を通過している流体60へと放散される。この放散された熱は、流体60を過熱する。流体60は、導管61を介して流れ、したがって、インプリントテンプレート20および/またはインプリントテンプレートホルダ50からその含まれた熱を取り去る。流体60は、例えば、水であり得る。
【0029】
[0036] インプリントテンプレートのクリーニングで形成される反応物がインプリントテンプレート付近からできる限り早く除去されることが望ましい。これは、これらの反応物が、インプリントテンプレート上の至る所またはインプリントテンプレートをクリーニングするために使用される装置の中および周りの至る所に堆積される確率を減少するかまたは消去することが望ましいからである。反応物は、したがって、排気、あるいは他のポンプまたは抽出装置を用いて除去され得る。反応物は、したがって、大気、または例えば、スクラビング装置へと排出され得る。
【0030】
[0037] 熱フィラメントの近くで形成される水素ラジカルは不安定であり、かつ水素分子を形成するためにいずれは再結合する可能性があることが知られている。したがって、ラジカル形成とインプリントテンプレート上のインプリント媒体との反応との間の時間を短縮することが好ましい。なぜなら、これによって、インプリントテンプレート表面上により高濃度の水素ラジカルを導入可能となるためである。ラジカル形成とインプリントテンプレートとの接触との間の時間の減少は、キャリアガスを用いて達成され得る。望ましくは、キャリアガスは不活性ガスであり、かつこの不活性ガスは、水素ラジカルが熱フィラメントでまたはその近傍で形成された後、水素ラジカルをインプリントテンプレートに移送するために使用され得る。適したキャリアガスは、例えば、Ar、He、Ne、Xe、Kr、および/またはRnである。
【0031】
[0038] 上記の実施形態においては、熱シールドおよび能動冷却が、インプリントテンプレートの加熱を減少することに適しているように記載された。これらの解決策は、パルスクリーニングスキームを使用することによって置き換えるかまたは補完することができる。例えば、熱フィラメントが連続的に熱を発することを許容するのではなく、熱フィラメントが熱を発していない場合にインプリントテンプレートを冷却することを可能とするべく、熱フィラメントを繰り返しオンおよびオフにしてもよい。例えば、熱フィラメントは、繰り返しのパルス方法において、10秒間オンにされ、次いで10秒間オフにされ得る。このプロセスは、インプリントテンプレートでのインプリント媒体のクリーニングが終わるまで繰り返され得る。
【0032】
[0039] 図6aおよび図6bは、上述されたクリーニング方法の潜在的な効果の例を示す。図6aおよび図6bは、左から右へとサイズが大きくなる4つのフィールドのパターンフィーチャ70を有する(一部の)インプリントテンプレートの暗視野顕微鏡画像を示す。図6aは、インプリントテンプレートが多数のパターンをインプリントするために使用された後のパターンフィーチャを示す。インプリントの間、材料(例えば、レジスト)がインプリントテンプレートに付着し、かつパターンフィーチャ70の一部が少なくとも部分的に暗視野顕微鏡画像において消えていることが見られる。言い換えると、フィーチャ70間およびその上に付着した材料が、顕微鏡画像における光学コントラストを喪失させるという結果となった。インプリントテンプレートは、次いで、上述されたように還元流体(例えば、水素ラジカル)を用いてクリーニングされる。図6bは、パターンフィーチャ70が現在明確に確認され、かつ欠陥が存在しないことを示している。これは、クリーニングステップがレジストをパターンフィーチャ70から除去することに成功したことを示す。
【0033】
[0040] 図7は、上述された方法および装置を用いてクリーニングされたインプリントテンプレート20を概略的に示す。クリーニングプロセスの後、実質的にインプリントテンプレート上にインプリント媒体が残存していないことがお解かり頂けよう。
【0034】
[0041] 水素ラジカルを生成するために水素ガスを使用する代わりに、ハロゲン化水素ガスが使用されてもよい。ハロゲン化ガスを使用することの利点は、ハロゲンが、水素ラジカルのみを用いて除去できない(全くまたはそう簡単にはのいずれか)材料を除去するために使用され得ることである。代替的にまたは付加的に、水素ラジカル配合物に対する触媒として担う金属材料は、熱フィラメントの付近に設けられ得るかまたは熱フィラメントの少なくとも一部を形成し得る。金属触媒は、Ti、Pt、Ni、V、Mg、Mn、Ru、W、およびTa(ならびに合金およびそれらの組み合わせ)からなるグループから選択され得る。
【0035】
[0042] 上述されたようなクリーニング装置は、クリーニングチャンバ内に収容され得る。代替例として、上述されたクリーニング装置は、他のシステム、例えば、インプリントリソグラフィシステム等の一部となっても良い。すなわち、インプリントテンプレートは、インプリントリソグラフィシステムのインシチュ(in-situ)またはエクスシチュ(ex-situ)でクリーニングされ得る。
【0036】
[0043] インプリントテンプレートは、特定の時間、例えば、一バッチのパターンが基板上にインプリントされた後にクリーニングされ得る。代替的にまたは付加的に、インプリントテンプレートは、インプリントテンプレートに過剰なコンタミ(例えば、インプリント媒体)が付着しているか否かを決定するために定期的にテストされ、かつ汚染されすぎている場合には、インプリントテンプレートはクリーニングされ得る。
【0037】
[0044] 上記の実施形態においては、インプリントテンプレートのクリーニングが説明された。しかしながら、一実施形態においては、上述された方法は他のオブジェクトおよび/またはそれらのオブジェクトの表面をクリーニングするために使用され得る。例えば、一実施形態においては、上述された実施形態は、ガラス、石英ガラス、またはクォーツを有するまたはそれらから形成されたオブジェクトのパターン形成された表面をクリーニングするために使用されてもよい。そのようなパターン形成された表面をクリーニングするための還元流体の使用は、上述されたように、迅速なクリーニング解決策である。パターン形成された表面の例としては、基板テーブルまたはキャリア、例えば、ウェーハまたはレチクルテーブル/キャリア、あるいは格子、例えば、リソグラフィ等における使用のための回折格子、のバール表面が挙げられ得る。
【0038】
[0045] 上述されたように、インプリントテンプレートをクリーニングするために使用される還元流体は、水素または重水素ラジカルである必要またはそれらを含んでいる必要はなく、他の還元流体が用いられても良い。
【0039】
[0046] 上記の実施形態は例示的にのみ記載されたことが理解される。上記の特許請求の範囲によって限定される発明から逸脱することなくこれらおよび他の実施形態に様々な修正がされ得ることが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1a】[0014] 図1aは、それぞれマイクロコンタクトプリンティング、ホットインプリント、およびUVインプリントの例を概略的に示す。
【図1b】[0014] 図1bは、それぞれマイクロコンタクトプリンティング、ホットインプリント、およびUVインプリントの例を概略的に示す。
【図1c】[0014] 図1cは、それぞれマイクロコンタクトプリンティング、ホットインプリント、およびUVインプリントの例を概略的に示す。
【図2】[0015] コンタミが付着したインプリントテンプレートを概略的に示す。
【図3】[0016] 本発明の一実施形態によるインプリントリソグラフィ方法を示す。
【図4】[0017] 本発明の一実施形態によるインプリントリソグラフィ方法を示す。
【図5a】[0018] 図5aは、本発明の一実施形態によるインプリントリソグラフィ方法を示す。
【図5b】[0018] 図5bは、本発明の一実施形態によるインプリントリソグラフィ方法を示す。
【図6a】[0019] 図6aは、本発明の1つ以上の実施形態の効果を概略的に示す。
【図6b】[0019] 図6bは、本発明の1つ以上の実施形態の効果を概略的に示す。
【図7】[0020] 本発明の一実施形態による方法の適用後のインプリントテンプレートを概略的に示す。
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、クリーニング方法、例えば、インプリントリソグラフィにおける使用のためのテンプレートをクリーニングする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] リソグラフィにおいては、所定の基板エリア上のフィーチャの密度を増加させるためにリソグラフィパターンにおけるフィーチャのサイズを縮小するための継続的な要望がある。フォトリソグラフィにおいては、より微細化されたフィーチャに対する追求は、やや高額ではあるが、液浸リソグラフィおよび極端紫外線(EUV)リソグラフィのような技術の発展への結果となった。
【0003】
[0003] フィーチャの微細化で注目されている潜在的な高額ではない道は、いわゆるインプリントリソグラフィであり、これは一般に、パターンを基板上に転写するために「スタンプ」を使用するものである。インプリントリソグラフィの利点は、フィーチャの解像度が、例えば、フォトリソグラフィにあるように投影システムの開口数または放射源の波長に限定されず、ただ単に、主にスタンプ(テンプレートとしても言及される)上のパターン密度に限定されることである。例えば、テンプレートは、ナノメータおよび/またはマイクロメータフィーチャを有し得る。インプリントリソグラフィに対して3つの主な手法があり、それらの実施例は図1aから図1cに概略的に示されている。
【0004】
[0004] 図1aは、マイクロコンタクトプリンティングとしてよく言及されているインプリントリソグラフィの一種の例を示す。マイクロコンタクトプリンティングは、分子の層11(通常はチオールのようなインク)をテンプレート10(例えば、ポリジメチルシロキサンテンプレート)から基板12および平坦化・転送層12’によってサポートされているレジスト層13上に転写することを含む。テンプレート10は、その表面上にフィーチャのパターンを有し、分子層はフィーチャの上に配置される。テンプレートがレジスト層に対して押されたとき、分子の層11は、レジスト上に転写される。テンプレートを除去した後、転写された分子層によって覆われていないレジストのエリアが基板へとエッチングされるようにレジストがエッチングされる。マイクロコンタクトプリンティングの更なる情報については、例えば、米国特許第6180239号明細書を参照されたい。
【0005】
[0005] 図1bは、いわゆるホットインプリントリソグラフィ(またはホットエンボス)の一例を示す。典型的なホットインプリントプロセスにおいては、テンプレート14は、基板12の表面上にある熱硬化性または熱可塑性ポリマー樹脂15(またはより一般的には、インプリント可能媒体)にインプリントされる。樹脂は、例えば、スピンコートされて基板表面上にベークされ得るか、あるいは、実施例に示されるように、平坦化・転送層12’上にベークされ得る。熱硬化性ポリマー樹脂が使用された場合、樹脂は、テンプレートと接触した際に樹脂がテンプレート上に定められたパターンフィーチャへと流れるために十分な流動性を有するような温度に加熱される。樹脂の温度は、次いで、樹脂が固まり、かつ所望のパターンを不可逆的に採用するように樹脂を熱によって硬化(架橋)させるために上昇される。次いで、テンプレートは除去され得、かつパターン形成された樹脂は冷却され得る。熱可塑性ポリマー樹脂の層を使用するホットインプリントリソグラフィにおいては、熱可塑性樹脂は、テンプレートを用いるインプリントの直前に自由で流動性の有る状態にあるように加熱される。熱可塑性樹脂を、樹脂のガラス転移温度のかなり上の温度に加熱することが必要であり得る。テンプレートは、流動性の有る樹脂へと押され、次いで、パターンを硬化させるためにテンプレートを適切な位置において、樹脂のガラス転移温度以下に冷却される。その後、テンプレートは除去される。パターンは、樹脂の残留層から浮き彫りになっているフィーチャからなり、その残留層は、パターンフィーチャのみを残すように適切なエッチングプロセスによって除去され得る。ホットインプリントリソグラフィプロセスに使用される熱可塑性ポリマー樹脂の例は、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリスチレン、ポリ(ベンジルメタクリレート)またはポリ(シクロヘキシルメタクリレート)を含む。ホットインプリントの更なる情報については、例えば、米国特許第4731155号明細書および米国特許第5772905号明細書を参照されたい。
【0006】
[0006] 図1cは、レジストおよびインプリント可能媒体としてのUV硬化性液体および透明テンプレートの使用を含む紫外線(UV)インプリントリソグラフィの一例を示す(ここで使用されている「UV」という用語は、便宜のためであり、レジストを硬化させるための任意の適した化学線を含むように解釈されたい)。UV硬化性液体は、多くの場合、ホットインプリントリソグラフィに使用される熱硬化性および熱可塑性ポリマー樹脂より粘性がなく、結果的に、テンプレートパターンフィーチャを埋めるためにより一層早く動き得る。クォーツテンプレート16は、図1bのプロセスと同様の方法でUV硬化性樹脂17に適用される。しかしながら、ホットプリントのように加熱または温度サイクリングを使用する代わりに、クォーツテンプレートを通して樹脂に付与されるUV放射を用いて樹脂を硬化させることによって、パターンは凍結される。テンプレートを除去した後、レジストは、浮き彫りになっていないレジストのエリアが基板へとエッチングされるようにエッチングされる。UVインプリントリソグラフィを通じて基板をパターニングする特定な方法は、いわゆるステップアンドフラッシュインプリントリソグラフィ(SFIL)と呼ばれ、これは、IC製造において従来使用されている光ステッパと同様な方法において小さな段階で基板をパターニングするために使用され得る。UVインプリントの更なる情報については、例えば、米国公開特許第2004−0124566号、米国特許第6334960号明細書、国際公開公報第WO02/067055号、および「Mold−assisted nanolithography:A process for reliable pattern replication」と題した、J.Vac.Sci.Technol.B14(6),Nov/Dec1996のJ.Haismaによる記事を参照されたい。
【0007】
[0007] 上記のインプリント技術の組み合わせも可能である。例えば、レジストを加熱し、かつUV硬化させる組み合わせを言及する米国公開特許第2005−0274693号を参照されたい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
[0008] 上述されたように、インプリントテンプレートには、例えば、レジストの層と接触させられた分子の層が設けられ得る。代替的にまたは付加的に、インプリントテンプレートは、インプリント可能媒体、例えば、樹脂にインプリントされ得る。分子がレジストに適用されたとき、あるいはインプリントテンプレートがインプリント可能媒体にインプリントされたとき、インプリントテンプレートはレジストおよび/またはインプリント可能媒体から取り外される。取り外しの間、分子、レジストまたは他の材料(例えば、インプリント可能媒体)がインプリントテンプレート上に残ること可能性がある。インプリントテンプレート上に残る材料は、薄い層であってもよいし、材料の粒子または材料の薄片等であってもよい。取り外しの後にインプリントテンプレート上に残る材料が除去されていない場合、これは、インプリントテンプレートを用いてインプリントされる任意の後のパターンにエラーを生じさせるかもしれない。これは、インプリントテンプレート上に残る材料自体が、例えば、後のインプリントの間に接触させられたインプリント可能媒体にパターン形成し得るからである。導入されたエラーは、後のインプリントされるパターンを欠陥品、かつ使用不能にもするので、このエラーはかなり重大になり得る。この問題への解決策は、インプリントテンプレートが更なるパターンのインプリントをするために使用されるにはあまりにも汚染されすぎているので、毎回インプリントテンプレートを取り替えることである。しかしながら、この解決策は、取替え用のインプリントテンプレートの製造に高いコストがかかってしまうため、望ましいものではない。
【0009】
[0009] したがって、本発明の目的は、従来技術またはその他の技術分野で明らかとなっている、従来技術における少なくとも1つの問題点を解決あるいは軽減し得るような、例えばインプリントテンプレートのクリーニング法およびインプリントテンプレートクリーニング装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
[0010] 本発明の一態様に従って、インプリントテンプレートを還元流体(reductive fluid)に露出させることを含む、インプリントテンプレートをクリーニングする方法が提供される。
【0011】
[0011] 本発明の一態様に従って、使用中においてインプリントテンプレートを還元流体に露出させるように構成されたデバイス含む、インプリントテンプレートクリーニング装置が提供される。
【0012】
[0012] 本発明の一態様に従って、ガラス、クォーツまたは石英ガラスのうちの1つを含むパターン形成された表面をクリーニングする方法であって、パターン形成された表面を還元流体に露出させることを含む、方法が提供される。
【0013】
[0013] 本発明の一態様に従って、使用中においてパターン形成された表面を還元流体に露出させるように構成されたデバイスであって、パターン形成された表面がガラス、クォーツまたは融解石英のうちの1つを含む、デバイスを含む、パターン形成された表面クリーニング装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
[0021] 本発明の一実施形態によると、インプリントテンプレートは、還元環境においてクリーニングされる。言い換えると、インプリントテンプレートは、還元流体、例えば、還元液体または還元ガスに露出される。一実施例においては、レジストまたは他の材料(例えば、有機物を含有する材料)は、水素ラジカル、その同位体である重水素、および/またはそれらの組み合わせを用いてインプリントテンプレートから除去される。
【0015】
[0022] 水素ラジカルは、水素分子の原子状水素ラジカルへの分離において生成される。これは、多数の方法によって、例えば、水素ガスを熱フィラメントの上を通らせることによって、あるいは、マイクロ波放電または無線周波数(RF)放電を水素ガスに導入することによって達成され得る。水素分子の原子状水素ラジカルへの解離で発生する反応は以下のとおりである。
H2(g)→2H
【0016】
[0023] 水素原子は、炭素からメタン(CH4)、(有機的に結合された)酸素から水(H2O)、および(有機的に結合された)シリコンからシラン(SiH4)の形成するとき、例えばレジストと反応する。一実施形態においては、全ての反応物はガス状なので、インプリントテンプレートに付着、堆積されたまま等にはならない。このことが、結果としてインプリントテンプレートのクリーニングにつながる。インプリントテンプレートは、水素ラジカルに対して実質的に不活性である1つ以上の材料から形成されても良いし、また、任意の還元流体がインプリントテンプレートをクリーニングするために使用されてもよい。インプリントテンプレートを形成するために使用され得る材料の適した例は、ガラス、石英ガラス、およびクォーツである。
【0017】
[0024] 本発明の一実施形態による方法、特に、水素ラジカルの使用の利点は、クリーニングプロセスのスピードである。インプリントテンプレートの正確な状態およびインプリントテンプレート上のコンタミにもよるが、クリーニング(または言い換えると、エッチング)レートは、典型的には、1nm〜2nm/秒より速い。このクリーニングレートを、例えば、50nmの深さを有するテンプレート上で欠陥であるレジストに適用すると、クリーンタイムは1分より短いという結果となる。さらに、還元流体を用いてのクリーニングはより丁寧であり、かつ例えば、プラズマと比較してインプリントテンプレートにダメージを与えにくい。
【0018】
[0025] 本発明の一実施形態による方法の実施は、図2から図6を参照して説明される。
【0019】
[0026] 図2は、インプリントテンプレート20を示す。インプリントテンプレート20は石英ガラスから形成されるが、インプリントテンプレートをクリーニングするために使用される還元流体に対して比較的不活性である任意の材料から形成されればよい。例えば、インプリントテンプレート20は、ガラス、石英ガラス、またはクォーツから形成され得る。インプリントテンプレート20は、インプリント可能媒体の層から取り外されたばかりである。取り外しプロセスの後、一部のインプリント媒体21がインプリントテンプレート20に付着していることが見られる。上述されたように、後のインプリントされるパターンに欠陥を導入してしまう可能性を低減させる、または消去するために、インプリントテンプレート20に付着したインプリント媒体21を除去することが望ましい。
【0020】
[0027] 図3は、図2のインプリントテンプレート20をクリーニングするために使用され得る装置を示す。図3は、インプリント媒体21のクリーニングがされるインプリントテンプレート20の表面に隣接して配置された熱フィラメント30を示す。一実施形態においては、熱フィラメントはタングステンから構成されるが、MoおよびNiのような他の材料から構成されてもよい。チューブ31は、熱フィラメント30に隣接して配置され、かつ熱フィラメント30をはさんでインプリントテンプレート20の反対側に配置される。チューブ31は、熱フィラメント30に向かって、かつ上(および/または周り等)に水素32を移送するために使用される。水素は、必ずしもチューブではなく、任意の適した導管を用いて移送されてもよいことがご理解頂けよう。
【0021】
[0028] 使用中において、水素32は、20sccmから300sccmの間のフローレートでチューブ31を通過する。水素32が、熱フィラメント30上を通る。熱フィラメント30は、1750℃から2250℃の間の温度で保たれる。水素32が熱フィラメント30の上を通ったとき、水素32は原子状水素ラジカル33へと分離する。熱フィラメント30の温度が高いほど、水素ラジカル33の歩留まりが高く、よって、エッチング(またはクリーニング)レートが大きい。
【0022】
[0029] インプリントテンプレート20のクリーニングは、任意の適した環境において実施可能であり、かつ封止されたチャンバ(図示されず)において行われ得る。チャンバ内の最適圧力は、チャンバ内の装置の構成に依存する。例えば、チューブ31から発された水素32とインプリントテンプレート20との間に金属製の障害物がない場合、水素ラジカル33の壁再結合(wall recombination)を制限するために高圧が使用され得る。しかしながら、水素ラジカルが再結合してしまうので、この圧力は高すぎてはいけない。インプリントテンプレート20と水素ラジカル22のソース(例えば、熱フィラメント30の周り)との間の経路に沿った圧力は、典型的には0.1から20kNm−2の間の範囲にあり得る。
【0023】
[0030] 上述されたように、インプリントテンプレート20をクリーニングするために水素ラジカルを使用するときに形成される全ての反応物は、例えば、ガス状であり、かつクリーンな表面を残してインプリントテンプレート20から蒸発する。
【0024】
[0031] 熱フィラメント30がインプリントテンプレート20を加熱する可能性がある。熱はインプリントテンプレート20およびインプリントテンプレート20が与える任意のパターンを変形し得るため、インプリントテンプレート20の加熱は望ましくない。したがって、熱フィラメント30からの熱がインプリントテンプレート20に届くことを防ぐことが望ましい。図4は、インプリントテンプレート20の加熱を減少する間、インプリント媒体21のインプリントテンプレート20をクリーニングするために使用され得る装置を示す。図4は、チャンバ40を示す。チャンバ内に配置されているのは、熱フィラメント41である。チャンバ40には、アウトレットポート42が設けられている。アウトレットポート42は、コンタミ21のクリーニングがされるインプリントテンプレート20の表面に向かって延び、かつその表面に隣接して開放されるように構成されたチューブ43へと連通している。インプリントテンプレート20は、熱フィラメント41によって生成される熱から、熱シールド44によってシールドされる。チューブ43は、熱シールド44を貫通して延びる。
【0025】
[0032] 熱シールド44は、任意の適した材料、特に、熱を吸収または反射するのに知られている任意の材料から形成され得る。例えば、熱シールド44は、セラミック材料または金属から形成されてもよく、および/または反射表面を有して形成され得る。熱シールド44は、熱シールド44に沿ってまたは中で、あるいは熱シールド44と接触している導管の中で流れる流体を用いて冷却されてもよい。
【0026】
[0033] 使用中においては、水素45は熱フィラメント41の上を通り、これによって水素45が原子状水素ラジカル46へと分離する。原子状水素ラジカルは、チューブ43に沿って移動し、かつクリーニングされるインプリントテンプレート20の表面上へと移動する。次に、インプリントテンプレート20が、上述されたようにクリーニングされる。
【0027】
[0034] 水素ラジカル46をインプリントテンプレート20に移送するチューブ42は、望ましくは、水素ラジカル(またはインプリントテンプレート20をクリーニングするために使用される任意の還元流体)に対して低い表面再結合係数を有する。クォーツ、ホウケイ酸ガラス(例えば、Pyrex(登録商標))、石英ガラスおよびガラスは、水素ラジカル46を移送するために好適な材料である。なぜなら、水素ラジカルに対するこれらの材料の表面再結合係数が、例えば、プラチナ(水素ラジカルに対する再結合係数が1)と比較して低い(例えば、4×10−3から7×10−4)からである。同様に、チャンバまたは任意の他のデバイスが、使用時にインプリントテンプレートを水素ラジカル(または任意の他の還元流体)に露出させるように構成されている場合、デバイスは、使用される還元流体に対して低い表面再結合係数を有するべきである。例えば、デバイスは、クォーツ、ホウケイ酸ガラス(例えば、Pyrex(登録商標))、石英ガラスまたはガラスから形成され得る。
【0028】
[0035] インプリントテンプレートをできる限り早くクリーニングすることが望ましい。したがって、還元流体(例えば、水素ラジカル)がインプリント媒体に対して反応するかまたはインプリント媒体をエッチングするスピードができる限り速いことも望ましい。水素ラジカルのインプリント媒体(例えば、樹脂)との反応は一般に、発熱反応である。それはすなわち、反応の間、熱が放たれるということである。したがって、より高い反応スピードは、インプリントテンプレートの増加された加熱という結果となる。テンプレートの加熱は、インプリントテンプレートの最大許容可能温度(即時に使用するには変形しすぎているインプリントテンプレートパターンに対応する温度で、例えば、50℃あたりになり得る)に到達した場合、クリーニングプロセスにおける限定要素となり得る。図5aおよび図5bは、インプリントテンプレート20および/またはインプリントテンプレート20を保持するために使用されるインプリントテンプレートホルダ50の過度の加熱を減少させるかまたは防ぐために使用され得る装置を示す。インプリントテンプレート20の過度の加熱を減少するかまたは防ぐために、インプリントテンプレート20および/またはインプリントテンプレートホルダ50は、能動的に調節、例えば、冷却され得る。能動的な冷却は、インプリントテンプレート20および/またはインプリントテンプレートホルダ50と接触しているかまたは近接している導管61を介して流体60を通過させることによって達成され得る。インプリントテンプレート20および/またはインプリントテンプレートホルダ50からの熱は、導管61および導管61を通過している流体60へと放散される。この放散された熱は、流体60を過熱する。流体60は、導管61を介して流れ、したがって、インプリントテンプレート20および/またはインプリントテンプレートホルダ50からその含まれた熱を取り去る。流体60は、例えば、水であり得る。
【0029】
[0036] インプリントテンプレートのクリーニングで形成される反応物がインプリントテンプレート付近からできる限り早く除去されることが望ましい。これは、これらの反応物が、インプリントテンプレート上の至る所またはインプリントテンプレートをクリーニングするために使用される装置の中および周りの至る所に堆積される確率を減少するかまたは消去することが望ましいからである。反応物は、したがって、排気、あるいは他のポンプまたは抽出装置を用いて除去され得る。反応物は、したがって、大気、または例えば、スクラビング装置へと排出され得る。
【0030】
[0037] 熱フィラメントの近くで形成される水素ラジカルは不安定であり、かつ水素分子を形成するためにいずれは再結合する可能性があることが知られている。したがって、ラジカル形成とインプリントテンプレート上のインプリント媒体との反応との間の時間を短縮することが好ましい。なぜなら、これによって、インプリントテンプレート表面上により高濃度の水素ラジカルを導入可能となるためである。ラジカル形成とインプリントテンプレートとの接触との間の時間の減少は、キャリアガスを用いて達成され得る。望ましくは、キャリアガスは不活性ガスであり、かつこの不活性ガスは、水素ラジカルが熱フィラメントでまたはその近傍で形成された後、水素ラジカルをインプリントテンプレートに移送するために使用され得る。適したキャリアガスは、例えば、Ar、He、Ne、Xe、Kr、および/またはRnである。
【0031】
[0038] 上記の実施形態においては、熱シールドおよび能動冷却が、インプリントテンプレートの加熱を減少することに適しているように記載された。これらの解決策は、パルスクリーニングスキームを使用することによって置き換えるかまたは補完することができる。例えば、熱フィラメントが連続的に熱を発することを許容するのではなく、熱フィラメントが熱を発していない場合にインプリントテンプレートを冷却することを可能とするべく、熱フィラメントを繰り返しオンおよびオフにしてもよい。例えば、熱フィラメントは、繰り返しのパルス方法において、10秒間オンにされ、次いで10秒間オフにされ得る。このプロセスは、インプリントテンプレートでのインプリント媒体のクリーニングが終わるまで繰り返され得る。
【0032】
[0039] 図6aおよび図6bは、上述されたクリーニング方法の潜在的な効果の例を示す。図6aおよび図6bは、左から右へとサイズが大きくなる4つのフィールドのパターンフィーチャ70を有する(一部の)インプリントテンプレートの暗視野顕微鏡画像を示す。図6aは、インプリントテンプレートが多数のパターンをインプリントするために使用された後のパターンフィーチャを示す。インプリントの間、材料(例えば、レジスト)がインプリントテンプレートに付着し、かつパターンフィーチャ70の一部が少なくとも部分的に暗視野顕微鏡画像において消えていることが見られる。言い換えると、フィーチャ70間およびその上に付着した材料が、顕微鏡画像における光学コントラストを喪失させるという結果となった。インプリントテンプレートは、次いで、上述されたように還元流体(例えば、水素ラジカル)を用いてクリーニングされる。図6bは、パターンフィーチャ70が現在明確に確認され、かつ欠陥が存在しないことを示している。これは、クリーニングステップがレジストをパターンフィーチャ70から除去することに成功したことを示す。
【0033】
[0040] 図7は、上述された方法および装置を用いてクリーニングされたインプリントテンプレート20を概略的に示す。クリーニングプロセスの後、実質的にインプリントテンプレート上にインプリント媒体が残存していないことがお解かり頂けよう。
【0034】
[0041] 水素ラジカルを生成するために水素ガスを使用する代わりに、ハロゲン化水素ガスが使用されてもよい。ハロゲン化ガスを使用することの利点は、ハロゲンが、水素ラジカルのみを用いて除去できない(全くまたはそう簡単にはのいずれか)材料を除去するために使用され得ることである。代替的にまたは付加的に、水素ラジカル配合物に対する触媒として担う金属材料は、熱フィラメントの付近に設けられ得るかまたは熱フィラメントの少なくとも一部を形成し得る。金属触媒は、Ti、Pt、Ni、V、Mg、Mn、Ru、W、およびTa(ならびに合金およびそれらの組み合わせ)からなるグループから選択され得る。
【0035】
[0042] 上述されたようなクリーニング装置は、クリーニングチャンバ内に収容され得る。代替例として、上述されたクリーニング装置は、他のシステム、例えば、インプリントリソグラフィシステム等の一部となっても良い。すなわち、インプリントテンプレートは、インプリントリソグラフィシステムのインシチュ(in-situ)またはエクスシチュ(ex-situ)でクリーニングされ得る。
【0036】
[0043] インプリントテンプレートは、特定の時間、例えば、一バッチのパターンが基板上にインプリントされた後にクリーニングされ得る。代替的にまたは付加的に、インプリントテンプレートは、インプリントテンプレートに過剰なコンタミ(例えば、インプリント媒体)が付着しているか否かを決定するために定期的にテストされ、かつ汚染されすぎている場合には、インプリントテンプレートはクリーニングされ得る。
【0037】
[0044] 上記の実施形態においては、インプリントテンプレートのクリーニングが説明された。しかしながら、一実施形態においては、上述された方法は他のオブジェクトおよび/またはそれらのオブジェクトの表面をクリーニングするために使用され得る。例えば、一実施形態においては、上述された実施形態は、ガラス、石英ガラス、またはクォーツを有するまたはそれらから形成されたオブジェクトのパターン形成された表面をクリーニングするために使用されてもよい。そのようなパターン形成された表面をクリーニングするための還元流体の使用は、上述されたように、迅速なクリーニング解決策である。パターン形成された表面の例としては、基板テーブルまたはキャリア、例えば、ウェーハまたはレチクルテーブル/キャリア、あるいは格子、例えば、リソグラフィ等における使用のための回折格子、のバール表面が挙げられ得る。
【0038】
[0045] 上述されたように、インプリントテンプレートをクリーニングするために使用される還元流体は、水素または重水素ラジカルである必要またはそれらを含んでいる必要はなく、他の還元流体が用いられても良い。
【0039】
[0046] 上記の実施形態は例示的にのみ記載されたことが理解される。上記の特許請求の範囲によって限定される発明から逸脱することなくこれらおよび他の実施形態に様々な修正がされ得ることが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1a】[0014] 図1aは、それぞれマイクロコンタクトプリンティング、ホットインプリント、およびUVインプリントの例を概略的に示す。
【図1b】[0014] 図1bは、それぞれマイクロコンタクトプリンティング、ホットインプリント、およびUVインプリントの例を概略的に示す。
【図1c】[0014] 図1cは、それぞれマイクロコンタクトプリンティング、ホットインプリント、およびUVインプリントの例を概略的に示す。
【図2】[0015] コンタミが付着したインプリントテンプレートを概略的に示す。
【図3】[0016] 本発明の一実施形態によるインプリントリソグラフィ方法を示す。
【図4】[0017] 本発明の一実施形態によるインプリントリソグラフィ方法を示す。
【図5a】[0018] 図5aは、本発明の一実施形態によるインプリントリソグラフィ方法を示す。
【図5b】[0018] 図5bは、本発明の一実施形態によるインプリントリソグラフィ方法を示す。
【図6a】[0019] 図6aは、本発明の1つ以上の実施形態の効果を概略的に示す。
【図6b】[0019] 図6bは、本発明の1つ以上の実施形態の効果を概略的に示す。
【図7】[0020] 本発明の一実施形態による方法の適用後のインプリントテンプレートを概略的に示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インプリントテンプレートを還元流体に露出させること
を含む、インプリントテンプレートをクリーニングする方法。
【請求項2】
前記流体がガスである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記流体が水素または重水素ラジカルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記還元流体が別の流体から生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記還元流体を少なくとも部分的に生成するためにマイクロ波または電波放電が前記別の流体の中に導入される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記還元流体を少なくとも部分的に生成するために前記別の流体が熱源を通過する、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記別の流体が水素ガスまたは重水素ガスである、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記別の流体がハロゲン化水素ガスまたはハロゲン化重水素ガスである、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記熱源がホットフィラメントである、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記還元流体の生成を促進させるために前記熱源が触媒と共に使用される、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記触媒が金属である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記金属が、Ti、Pt、Ni、V、Mg、Mn、W、Ru、Taおよび合金または前述の1つ以上の他の組み合わせのうちの1つである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記金属が、Ti、Pt、Ni、V、Mg、Mn、W、RuおよびTaのうちの1つ以上を含む合金である、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記熱源がパルス化されている、請求項6に記載の方法。
【請求項15】
熱シールドが、前記インプリントテンプレートを前記熱源からシールドするために使用される、請求項6に記載の方法。
【請求項16】
前記インプリントテンプレートと接触しているかまたは隣接している導管を介して流体を通過させることによって前記インプリントテンプレートが冷却される、請求項6に記載の方法。
【請求項17】
前記インプリントテンプレートを保持するインプリントテンプレートホルダと接触しているかまたは隣接している導管を介して流体を通過させることによって前記インプリントテンプレートが冷却される、請求項6に記載の方法。
【請求項18】
前記還元流体がキャリア流体によって運ばれる、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記キャリア流体がキャリアガスである、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
デバイスが、前記インプリントテンプレートを前記還元流体に露出させるために使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記デバイスが前記還元流体を含むチャンバであって、前記インプリントテンプレートが前記チャンバ内に配置可能である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記デバイスが導管である、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記導管がチューブである、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記デバイスの表面が、使用される前記還元流体に対して低い表面再結合係数を有する材料を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記デバイスが、クォーツ、ホウケイ酸ガラス、石英ガラスまたはガラスから少なくとも部分的に形成されている、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記インプリントテンプレートが、ガラス、石英ガラスまたはクォーツから少なくとも部分的に形成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
使用中においてインプリントテンプレートを還元流体に露出させるように構成されたデバイス
含む、インプリントテンプレートクリーニング装置。
【請求項28】
前記デバイスが前記還元流体を含むように構成されたチャンバであって、前記インプリントテンプレートが前記チャンバ内に配置可能である、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
ガラス、クォーツまたは石英ガラスのうちの1つを含むパターン形成された表面をクリーニングする方法であって、前記パターン形成された表面を還元流体に露出させること
を含む、方法。
【請求項30】
前記パターン形成された表面がインプリントテンプレートの少なくとも一部である、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
使用中においてパターン形成された表面を還元流体に露出させるように構成されたデバイスであって、前記パターン形成された表面がガラス、クォーツまたは石英ガラスのうちの1つを含む、デバイス
を含む、パターン形成された表面クリーニング装置。
【請求項1】
インプリントテンプレートを還元流体に露出させること
を含む、インプリントテンプレートをクリーニングする方法。
【請求項2】
前記流体がガスである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記流体が水素または重水素ラジカルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記還元流体が別の流体から生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記還元流体を少なくとも部分的に生成するためにマイクロ波または電波放電が前記別の流体の中に導入される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記還元流体を少なくとも部分的に生成するために前記別の流体が熱源を通過する、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記別の流体が水素ガスまたは重水素ガスである、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記別の流体がハロゲン化水素ガスまたはハロゲン化重水素ガスである、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記熱源がホットフィラメントである、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記還元流体の生成を促進させるために前記熱源が触媒と共に使用される、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記触媒が金属である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記金属が、Ti、Pt、Ni、V、Mg、Mn、W、Ru、Taおよび合金または前述の1つ以上の他の組み合わせのうちの1つである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記金属が、Ti、Pt、Ni、V、Mg、Mn、W、RuおよびTaのうちの1つ以上を含む合金である、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記熱源がパルス化されている、請求項6に記載の方法。
【請求項15】
熱シールドが、前記インプリントテンプレートを前記熱源からシールドするために使用される、請求項6に記載の方法。
【請求項16】
前記インプリントテンプレートと接触しているかまたは隣接している導管を介して流体を通過させることによって前記インプリントテンプレートが冷却される、請求項6に記載の方法。
【請求項17】
前記インプリントテンプレートを保持するインプリントテンプレートホルダと接触しているかまたは隣接している導管を介して流体を通過させることによって前記インプリントテンプレートが冷却される、請求項6に記載の方法。
【請求項18】
前記還元流体がキャリア流体によって運ばれる、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記キャリア流体がキャリアガスである、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
デバイスが、前記インプリントテンプレートを前記還元流体に露出させるために使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記デバイスが前記還元流体を含むチャンバであって、前記インプリントテンプレートが前記チャンバ内に配置可能である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記デバイスが導管である、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記導管がチューブである、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記デバイスの表面が、使用される前記還元流体に対して低い表面再結合係数を有する材料を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記デバイスが、クォーツ、ホウケイ酸ガラス、石英ガラスまたはガラスから少なくとも部分的に形成されている、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記インプリントテンプレートが、ガラス、石英ガラスまたはクォーツから少なくとも部分的に形成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
使用中においてインプリントテンプレートを還元流体に露出させるように構成されたデバイス
含む、インプリントテンプレートクリーニング装置。
【請求項28】
前記デバイスが前記還元流体を含むように構成されたチャンバであって、前記インプリントテンプレートが前記チャンバ内に配置可能である、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
ガラス、クォーツまたは石英ガラスのうちの1つを含むパターン形成された表面をクリーニングする方法であって、前記パターン形成された表面を還元流体に露出させること
を含む、方法。
【請求項30】
前記パターン形成された表面がインプリントテンプレートの少なくとも一部である、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
使用中においてパターン形成された表面を還元流体に露出させるように構成されたデバイスであって、前記パターン形成された表面がガラス、クォーツまたは石英ガラスのうちの1つを含む、デバイス
を含む、パターン形成された表面クリーニング装置。
【図1a】
【図1b】
【図1c】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図6a】
【図6b】
【図7】
【図1b】
【図1c】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図6a】
【図6b】
【図7】
【公開番号】特開2009−88484(P2009−88484A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−199679(P2008−199679)
【出願日】平成20年8月1日(2008.8.1)
【出願人】(504151804)エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. (1,856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−199679(P2008−199679)
【出願日】平成20年8月1日(2008.8.1)
【出願人】(504151804)エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. (1,856)
【Fターム(参考)】
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