説明

グリシル−プロリル−グルタメートの類縁体

本発明の実施態様は、グリシル−プロリル−グルタメート(GPE)の新規類縁体及びGPEのそのような類縁体を含む組成物を包含する。これらのうち、いくつかの類縁体は、変性プロリン残基を有する。本発明の他の実施態様は、損傷又は疾患に応答する変性及び/又は死から神経細胞を保護するためのGPEの類縁体の使用を包含する。本発明の化合物及び組成物で治療可能な疾患としては、低酸素症/虚血、毒損傷、及びパーキンソン病を含む慢性神経変性障害が挙げられる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式の化合物又はそれらの医薬的に許容可能な塩又は水和物。
【化1】

(式中、X1及びX2の間の結合は、飽和又は不飽和のいずれかであり;
1は、CH2、S、C(OH)Hからなる群より選ばれ、X1及びX2の間の結合が不飽和である場合、CHであり;
2は、CH2、CH2CH2からなる群より選ばれ、X1及びX2の間の結合が不飽和である場合、CHであり;
1は、H、アルキル、アルケニル、アリール、アリールアルキル、置換アルキル、置換アルケニル、置換アリール又は置換アリールアルキルからなる群より選ばれ;
2は、CH3又はCOOHであり;
3は、H、アルキルからなる群より選ばれるか、又はNR33はひとまとめにして、ピロリジノ又はピペリジノであり;
4は、H、アルキル、アルケニル、アリール、アリールアルキル、置換アルキル、置換アルケニル、置換アリール又は置換アリールアルキルからなる群より選ばれ;
5は、H、アルキル、アルケニル、アリール、アリールアルキル、置換アルキル、置換アルケニル、置換アリール又は置換アリールアルキルからなる群より選ばれ; 及び
nは、0〜2の整数である。)
【請求項2】
1が、CH2であり;X2が、CH2であり;R1が、CH2−CH3であり;R2が、COOHであり;R3が、Hであり;R4が、Hであり;R5が、Hであり;及びnが0である請求項1に記載の化合物(グリシル−L−2−エチルプロリル−L−グルタミン酸(“G−2EthylPE”))。
【請求項3】
1が、CH2であり;X2が、CH2であり;R1が、CH2−CH2−CH3であり;R2が、COOHであり;R3が、Hであり;R4が、Hであり;R5が、Hであり;及びnが0である請求項1に記載の化合物(グリシル−L−2−プロピルプロリル−L−グルタミン酸(“G−2PropylPE”))。
【請求項4】
1が、CH2であり;X2が、CH2であり;R1が、CH2−CH=CH2であり;R2が、COOHであり;R3が、Hであり;R4が、Hであり;R5が、Hであり;及びnが0である請求項1に記載の化合物(グリシル−L−2−アリルプロリル−L−グルタミン酸トリフルオロアセテート(“G−2AllylPE”))。
【請求項5】
1が、CH2であり;X2が、CH2であり;R1が、ベンジルであり;R2が、COOHであり;R3が、Hであり;R4が、Hであり;R5が、Hであり;及びnが0である請求項1に記載の化合物(グリシル−L−2−ベンジルプロリル−L−グルタミン酸トリフルオロアセテート(“G−2benzylPE”))。
【請求項6】
1が、Sであり;X2が、CH2であり;R1が、Hであり;R2が、COOHであり;R3が、Hであり;R4が、Hであり;R5が、Hであり;及びnが0である請求項1に記載の化合物(グリシル−L−4−チアプロリル−L−グルタミン酸トリフルオロアセテート)。
【請求項7】
1が、Sであり;X2が、CH2であり;R1が、Hであり;R2が、COOHであり;R3が、Hであり;R4が、CH3であり;R5が、Hであり;及びnが0である請求項1に記載の化合物(グリシル−L−チア−5,5−ジメチルプロリル−L−グルタミン酸(“G−thiadiMePE”))。
【請求項8】
1が、CH2であり;X2が、CH2であり;R1が、Hであり;R2が、COOHであり;R3が、Hであり;R4が、CH3であり;R5が、Hであり;及びnが0である請求項1に記載の化合物(グリシル−(D,L)−5,5−ジメチルプロリル−L−グルタミン酸)。
【請求項9】
1が、C(OH)Hであり;X2が、CH2であり;R1が、Hであり;R2が、COOHであり;R3が、Hであり;R4が、Hであり;R5が、Hであり;及びnが0である請求項1に記載の化合物(グリシル−トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリル−L−グルタミン酸(“GHypE”))。
【請求項10】
1が、CH2であり;X2が、CH2であり;R1が、Hであり;R2が、COOHであり;R3が、Hであり;R4が、Hであり;R5が、Hであり;及びnが1である請求項1に記載の化合物(グリシル−L−ホモプロリル−L−グルタミン酸(“GHomoPE”))。
【請求項11】
1及びX2の間の結合が不飽和であり;X1が、CHであり;X2が、CHであり;R1が、Hであり;R2が、COOHであり;R3が、Hであり;R4が、Hであり;R5が、Hであり;及びnが0である請求項1に記載の化合物(グリシル−L−3,4−デヒドロプロリル−L−グルタミン酸トリフルオロアセテート、即ち、“G−3,4−dehydroPE・TFA”)。
【請求項12】
1が、CH2であり;X2が、CH2であり;R1が、Hであり;R2が、COOHであり;R3が、Hであり;R4が、Hであり;R5が、CH3であり;及びnが0である請求項1に記載の化合物(アミノイソブトリル−L−プロリル−L−グルタミン酸(“AibPE”))。
【請求項13】
1が、CH2であり;X2が、CH2であり;R1が、Hであり;R2が、CH3であり;R3が、Hであり;R4が、Hであり;R5が、Hであり;及びnが0である請求項1に記載の化合物(グリシル−L−プロリル−L−ノルバリン(“GPNorvaline”))。
【請求項14】
1が、CH2であり;X2が、CH2CH2であり;R1が、Hであり;R2が、COOHであり;R3が、Hであり;R4が、Hであり;R5が、Hであり;及びnが0である請求項1に記載の化合物(グリシル−D,L−ピペコリニル−L−グルタミン酸(“G(D,L)PipE”))。
【請求項15】
1が、CH2であり;X2が、CH2であり;R1が、CH3であり;R2が、COOHであり;NR33がひとまとめにして、ピロリジノであり;R4が、Hであり;R5が、Hであり;及びnが0である請求項1に記載の化合物(ピロリジノグリシル−L−2−メチル−プロリン−L−グルタミン酸(“PyrrolidinoG−2MePE”))。
【請求項16】
以下の式の化合物又はそれらの医薬的に許容可能な塩又は水和物。
【化2】

(式中、Rは、H又はOHである。)
【請求項17】
RがHである請求項16に記載の化合物((2S,5’R)−[1’−(2”−アミノ−アセチル)−6’−オキソ−1’,7’−ジアザスピロ[4.4]ノン−7’−イル]−1,5−ペンタン二酸(“GP−5,5−spirolactamE”))。
【請求項18】
RがOHである請求項16に記載の化合物((2S,5’R,8’R)−及び(2S,5’R,8’S)−[1’−(2”−アミノ−アセチル)−8’−ヒドロキシ−6’−オキソ−1’,7’−ジアザスピロ[4.4]ノン−7’−イル]−1,5−ペンタン二酸(“GP−5,5−hydroxyspirolactamE”))。
【請求項19】
以下の式の化合物又はそれらの医薬的に許容可能な塩又は水和物。
【化3】

(式中、R1は、H、アルキル、アルケニル、アリール、アリールアルキル、置換アルキル、置換アルケニル、置換アリール又は置換アリールアルキルからなる群より選ばれ;
2は、CH3又はCOOHであり;
3は、H、アルキルからなる群より選ばれるか、又はNR33はひとまとめにして、ピロリジノ又はピペリジノであり;
4は、H、アルキル、アルケニル、アリール、アリールアルキル、置換アルキル、置換アルケニル、置換アリール又は置換アリールアルキルからなる群より選ばれ;
nは、0〜2の整数である。)
【請求項20】
1が、Hであり;R2が、COOHであり;R3が、Hであり;R4が、Hであり;及びnが0である請求項19に記載の化合物(グリシル−L−2−ピログルタミル−L−グルタミン酸塩酸塩(“GpyroE.HCl”))。
【請求項21】
以下の式の化合物又はそれらの医薬的に許容可能な塩又は水和物。
【化4】

(式中、R1は、H、アルキル、アルケニル、アリール、アリールアルキル、置換アルキル、置換アルケニル、置換アリール又は置換アリールアルキルからなる群より選ばれる。)
【請求項22】
1がCH3である請求項21に記載の化合物(グリシル−L−2−メチルプロリン(“G−2MeP”))。
【請求項23】
請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物及び医薬的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項24】
請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物、医薬的に許容可能な賦形剤、及びバインダーを含む医薬組成物。
【請求項25】
請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物、医薬的に許容可能な賦形剤、及びカプセルを含む医薬組成物。
【請求項26】
損傷又は疾患の結果としての死又は変性から神経系細胞を保護するように動物を治療する方法であって、有効量の、請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物1又は2以上及び医薬的に許容可能な賦形剤を患者に投与することを含む方法。
【請求項27】
動物がヒトである請求項26に記載の方法。
【請求項28】
損傷又は疾患が、アポトーシス神経細胞死により特徴付けられる請求項26に記載の方法。
【請求項29】
損傷又は疾患が、壊死性神経細胞死により特徴付けられる請求項26に記載の方法。
【請求項30】
損傷又は疾患が、神経細胞変性により特徴付けられる請求項26に記載の方法。
【請求項31】
疾患が、ハンチントン病、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、末梢神経障害、脊髄性筋萎縮症、クロイツフェルト・ヤコブ病、エイズによる認知症、進行性核上麻痺、ミエリノパシアセントラリスディフュッサ(バニッシング白質疾患)、慢性神経変性疾患、ダウン症、白質脳症及びシルダー病からなる群より選ばれる請求項26に記載の方法。
【請求項32】
損傷又は疾患が、神経芽細胞腫、頭部外傷、外傷性脳損傷、脳卒中、虚血性傷害、低酸素障害、再かん流傷害、てんかん、心臓病動脈バイパスグラフト手術、毒損傷、放射線損傷及び呼吸停止からなる群より選ばれる1又は2以上の状態の結果である請求項26に記載の方法。
【請求項33】
損傷又は疾患が、炎症状態の結果である請求項26に記載の方法。
【請求項34】
損傷又は疾患が、慢性又は急性脳脊髄炎、脳炎、視神経炎、横断性脊髄炎、髄膜炎、汎脳炎、デビック病、進行性多病巣性白質脳障害、橋中央ミエリン溶解及び視神経脊髄炎からなる群より選ばれる1又は2以上の状態の結果である請求項26に記載の方法。
【請求項35】
疾患が、統合失調症又はうつ病の結果である請求項26に記載の方法。
【請求項36】
少なくとも1つの他の抗アポトーシス剤、抗壊死剤又は神経保護剤を投与する請求項26に記載の方法。
【請求項37】
他のアポトーシス剤又は神経保護剤が、GPE、GPEのジケトピペラジン類縁体、GPEの大環状類縁体、GPEの二環式類縁体、神経再生ペプチド、インスリン様成長因子−I(IGF−1)、インスリン様成長因子−II(IGF−II)、形質転換成長因子−β1、アクチビン、成長ホルモン、神経成長因子、成長ホルモン結合タンパク、IGF−結合タンパク、IGFBP−3、塩基性線維芽細胞成長因子、酸性線維芽細胞成長因子、hst/Kfgk遺伝子産物、FGF−3、FGF−4、FGF−6、ケラチノサイト成長因子、アンドロゲン誘導性増殖因子、int−2、線維芽細胞増殖因子相同因子−1(FHF−1)、FHF−2、FHF−3及びFHF−4、カラチノサイト成長因子2、グリア活性化因子、FGF−10及びFGF−16、毛様体神経栄養因子、脳由来成長因子、ニューロトロフィン3、ニューロトロフィン4、骨形成タンパク2(BMP−2)、グリア細胞株由来神経栄養因子、活性依存性神経栄養因子、サイトカイン白血病抑制因子、オンコスタチンM、インターロイキン、α−インターフェロン、β−インターフェロン、γ−インターフェロン、コンセンサスインターフェロン、TNF−α、クロメチアゾール;キヌレン酸、セマックス、タクロリムス、L−トレオ−1−フェニル−2−デカノイルアミノ−3−モルホリノ−1−プロパノール、アドレノコルチコトロピン−(4−9)類縁体ORG2766、ジゾルシピン(MK−801)、セレギリン、グルタミン酸拮抗薬、AMPA拮抗薬、及び抗炎症剤からなる群より選ばれる請求項26に記載の方法。
【請求項38】
前記グルタミン酸拮抗薬が、NPS1506、GV1505260、MK−801及びGV150526からなる群より選ばれる請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記AMPA拮抗薬が、2,3−ジヒドロキシ−6−ニトロ−7−スルファモイルベンゾ(f)キノキサリン(NBQX)、LY303070及びLY300164からなる群より選ばれる請求項37に記載の方法。
【請求項40】
前記抗炎症剤が、抗−MAdCAM−1抗体及びインテグリンα4β1受容体及びインテグリンα4β7受容体に対する抗体からなる群より選ばれる請求項37に記載の方法。
【請求項41】
抗−MAdCAM−1抗体がMECA−367である請求項40に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図4】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−545697(P2008−545697A)
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−513622(P2008−513622)
【出願日】平成18年5月23日(2006.5.23)
【国際出願番号】PCT/US2006/019909
【国際公開番号】WO2006/127702
【国際公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(505353744)ニューレン ファーマシューティカルズ リミテッド (9)
【Fターム(参考)】