説明

コネクタ装置

【課題】ハウジングに配線板状部材が差し込まれるコネクタ装置であって、差し込まれた配線板状部材がハウジングからの不所望な離脱が阻止されている状態におかれていることを、外部から目視によって迅速かつ正確に確認できるものを提供する。
【解決手段】ハウジング(11)を部分的に覆う導電性シェル(14)に形成され、ハウジング(11)に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板(30)における係合切欠き(33)に係合する状態をとる係合突起部分(25)とそれから伸びる状態呈示部分(27)とを有した係止部(18)を備え、状態呈示部分(27)が、係合突起部分(25)が係合切欠き(33)に係合してフレキシブル印刷配線基板(30)を係止するとき、導電性シェル(14)内から外部を臨む位置をとり、係合突起部分(25)が係合切欠き(33)との係合を解除するとき、導電性シェル(14)から外部に突出する位置をとる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の特許請求の範囲に記載された発明は、フレキシブル印刷配線基板(FPC)やフレキシブル平板状ケーブル(FFC)等の配線板状部材に設けられた接続端子部を、他の配線基板等とされる他の電気部品に電気的に接続された状態とするため、装着された配線板状部材にその離脱を阻止すべく係合する係止手段及び装着された配線板状部材に設けられた接続端子部に接触接続されるコンタクトを備えたコネクタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
各種の電子機器に実装される比較的小型なフレキシブル印刷配線基板やフレキシブル平板状ケーブル等の配線板状部材は、各種の電気部品が取り付けられる主配線基板への取付けが、当該主配線基板に電気的接続がなされて固定されるコネクタ装置が用いられて行われることが多いものとされる。このような配線板状部材の主配線基板への取付けにあたって用いられるコネクタ装置は、配線板状部材に設けられた接続端子部に接触接続される導電性のコンタクトを有していて、そのコンタクトを介して、配線板状部材に設けられた接続端子部を主配線基板に設けられた配線部に電気的に接続する。
【0003】
従来提案されている、例えば、フレキシブル印刷配線基板とされる配線板状部材の主配線基板への取付けに用いられるコネクタ装置は、配線板状部材が差し込まれる差込み部が設けられたものとされて、主配線基板に配される、例えば、絶縁材料によって形成されたハウジングを有したものとされる。そして、そのハウジング内に配列配置されて設けられ、配線板状部材が差込み部を通じてハウジングに差し込まれるとき、その配線板状部材に設けられた複数の接続端子部に夫々対応するものとなる複数のコンタクトと、外部からの電磁波ノイズ対策のため、即ち、外部からの電磁波ノイズに対するシールド効果を得るため、ハウジングを部分的もしくは全体的に覆ってグラウンド接続される導電性シェルと、ハウジングに対して回動可能に設けられ、複数のコンタクトの夫々に係合して、回動せしめられるとき複数のコンタクトの夫々における作動部を変位させ、それにより、複数のコンタクトに、複数の接続端子部に夫々接触接続された状態、あるいは、複数の接続端子部との接触接続から解放された状態をとらせるアクチュエータとが備えられる。そして、複数のコンタクトが配線板状部材に設けられた複数の接続端子部に夫々接触接続された状態におかれることにより、配線板状部材が主配線基板との電気的接続状態におかれる。
【0004】
さらに、従来提案されている配線板状部材の主配線基板への取付けに用いられるコネクタ装置の中には、上述のようなハウジングを有し、上述のような複数のコンタクトと導電性シェルとは備えられているが、ハウジングに対して回動可能に設けられるアクチュエータは備えられていず、配線板状部材が差込み部を通じてハウジングに差し込まれるとき、自動的に、ハウジング内に設けられた複数のコンタクトが差し込まれた配線板状部材に設けられた複数の接続端子部に夫々接触接続されるのもある。斯かるものにあっては、配線板状部材が差込み部を通じてハウジングに適正に差し込まれるだけで、配線板状部材が主配線基板との電気的接続状態におかれる。
【0005】
このような従来提案されているコネクタ装置にあっては、ハウジングに対して回動可能に設けられるアクチュエータが備えられたもの及び斯かるアクチュエータが備えられないもののいずれの場合にも、例えば、フレキシブル印刷配線基板とされる配線板状部材が、主配線基板に配されたハウジング内に差込み部を通じて差し込まれて、ハウジング内に配された複数のコンタクトが、ハウジング内に差し込まれた配線板状部材における複数の接続端子部に夫々接触接続され、それにより、配線板状部材が主配線基板との電気的接続状態におかれるにあたり、配線板状部材がハウジングから不所望に離脱するような事態が回避されなくてはならない。当然のことながら、ハウジング内に配された複数のコンタクトがハウジング内に差し込まれた配線板状部材における複数の接続端子部に夫々接触接続された状態が適正に維持されるためには、ハウジング内に差込み部を通じて差し込まれた配線板状部材が、その状態を安定に維持することができ、ハウジングから不所望に離脱するような事態をまねかないものとされることが必要とされるのである。
【0006】
そのため、上述のような、ハウジングを有し、複数のコンタクトと導電性シェルとハウジングに対して回動可能とされるアクチュエータとが備えられたコネクタ装置に属するものであって、ハウジング内に差込み部を通じて差し込まれた配線板状部材に係合して、当該配線板状部材のハウジングからの不所望な離脱を阻止する係止手段を備えたコネクタ装置が従来提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、上述のような、ハウジングを有し、複数のコンタクトと導電性シェルとは備えられているが、ハウジングに対して回動可能とされるアクチュエータは備えられていないコネクタ装置に属するものであって、ハウジング内に差込み部を通じて差し込まれた配線板状部材に係合して、当該配線板状部材のハウジングからの不所望な離脱を阻止する係止手段を備えたコネクタ装置も従来提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0007】
特許文献1に示されるコネクタ装置にあっては、導電性シェル(シールドプレート11)の一部にシーソーのように変位することができる係止手段(ロック部11c)が形成されており、この係止手段には、導電性シェルの内側に向かって屈曲した係止端部(爪部11d)が設けられている。そして、係止手段は、ハウジング(ハウジング3)に対して回動可能とされたアクチュエータ(アクチュエータ9)の回動操作に応じて変位する。
【0008】
このようなもとで、配線板状部材(FPC21)がハウジング内の受容空間(FPC受容空間34)に差し込まれた後に、アクチュエータの第1の方向への回動操作が行われると、ハウジング内に配された複数のコンタクト(第1のコンタクト5,第2のコンタクト6)が、アクチュエータに形成されたカム(カム部92,93)によって変位せしめられ、ハウジング内に差し込まれた配線板状部材における複数の接続端子部に夫々接触接続されるとともに、係止手段が、アクチュエータに形成されたカム(カム部94)によって変位せしめられ、それに設けられた係止端部をハウジング内に差し込まれた配線板状部材に設けられた係合部(切欠21a)に係合させる。それにより、ハウジング内に差し込まれた配線板状部材のハウジングからの不所望な離脱が阻止される。
【0009】
その後、係止手段に設けられた係止端部がハウジング内に差し込まれた配線板状部材に設けられた係合部に係合したもとで、アクチュエータの第1の方向とは逆の第2の方向への回動操作が行われると、アクチュエータに形成されたカム(カム部94)が、係止手段に、それに設けられた係止端部の配線板状部材に設けられた係合部との係合を解除する状態をとることを許す。それにより、ハウジング内に差し込まれた配線板状部材が、ハウジングから離脱し得る状態におかれる。
【0010】
また、特許文献2に示されるコネクタ装置にあっては、ハウジング(ハウジング本体2)にそれに対して回動可能に設けられた導電性シェル(シェル4)が備えられている。そして、導電性シェルの一部に板ばね状の係止手段(足部46)が形成されており、この係止手段の先端部に導電性シェルの内側に向かう係止突起(係止突起44)が設けられている。
【0011】
このようなハウジングに対して回動可能とされた導電性シェルが、その全体がハウジングに近接することになる、ハウジングに対して伏した位置をとるもとで、配線板状部材(FPC)がハウジング内に差込み部(挿入口21)を通じて差し込まれると、ハウジング内に配された複数のコンタクト(コンタクト3(上部コンタクト31,下部コンタクト32))が、ハウジング内に差し込まれた配線板状部材における複数の接続端子部に夫々接触接続されるとともに、係止手段に設けられた係止突起が、ハウジング内に差し込まれた配線板状部材に設けられた係合部(FPC係合孔2)に係合する。それにより、ハウジング内に差し込まれた配線板状部材のハウジングからの不所望な離脱が阻止される。
【0012】
その後、係止手段に設けられた係止突起がハウジング内に差し込まれた配線板状部材に設けられた係合部に係合したもとで、ハウジングに対して回動可能とされた導電性シェルが、ハウジングに対して起き上がった位置をとるべく回動操作されると、導電性シェルに形成された係止手段も導電性シェルに伴って変位し、それに設けられた係止突起が配線板状部材に設けられた係合部との係合を解除する。それにより、ハウジング内に差し込まれた配線板状部材が、ハウジングから離脱し得る状態におかれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2008−52993号公報 (段落0016,0017,0033〜0043、図1,図5、6)
【特許文献2】特開2008−192574号公報 (段落0026,0027,0031〜0034,図1〜6)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上述のような、フレキシブル印刷配線基板等の配線板状部材の主配線基板への取付けに用いられるコネクタ装置であって、ハウジング内に差し込まれた配線板状部材のハウジングからの不所望な離脱を阻止する係止手段を備えたもの、として従来提案されているコネクタ装置にあっては、係止手段が、ハウジング内に差し込まれた配線板状部材のハウジングからの不所望な離脱を阻止している状態とそうでない状態とにおいて夫々とる姿勢あるいは位置が、同じ、もしくは、微妙な差はあるが殆ど同じとされる。また、ハウジング内に差し込まれた配線板状部材が、係止手段によってハウジングからの不所望な離脱が阻止されている状態とそうでない状態とにおいて夫々とる姿勢あるいは位置が、微妙な差はあるが殆ど同じとされる。
【0015】
それゆえ、このような従来提案されているコネクタ装置が実用に供される際には、ハウジング内に差し込まれた配線板状部材が、ハウジング内における適正な位置に到達していて、係止手段によってハウジングからの不所望な離脱が阻止されている状態に適正におかれていることを、コネクタ装置の外部から目視もしくは感触によって、迅速かつ正確に確認することは極めて困難とされる。その結果、ハウジング内に差し込まれた配線板状部材が、適正な状態におかれていて、例えば、コネクタ装置が固定された主配線基板との電気的接続が適正になされているか否かを確認するための付加的作業が必要とされ、工数の増加やコストの上昇等がもたらされるという問題を生じる。
【0016】
斯かる点に鑑み、本願の特許請求の範囲に記載された発明は、フレキシブル印刷配線基板やフレキシブル平板状ケーブル等とされる配線板状部材の主配線基板への取付けに用いられる、板状部材差込み部が設けられたハウジングと、ハウジング内に配列配置されて設けられる複数のコンタクトと、ハウジングを部分的もしくは全体的に覆う導電性シェルとを備えたコネクタ装置であって、ハウジングに差し込まれた配線板状部材のハウジングからの不所望な離脱が確実に阻止されて、複数のコンタクトがハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた複数の接続端子部に夫々接触接続された状態が適正かつ安定に維持されることになり、しかも、ハウジングに差し込まれた配線板状部材が、ハウジング内における適正な位置に到達していて、係止手段によってハウジングからの不所望な離脱が阻止されている状態に適正におかれていることについての、コネクタ装置の外部から目視もしくは感触による迅速かつ正確な確認を、容易に行うことができることになるものを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項7までのいずれかに記載された発明(以下、本発明という。)に係るコネクタ装置は、板状部材差込み部が設けられたハウジングと、ハウジング内に配列配置され、配線板状部材が板状部材差込み部を通じてハウジングに差し込まれたとき、その配線板状部材における複数の信号接続端子部、または、複数の信号接続端子部及び接地接続部に接触接続される複数のコンタクトと、ハウジングを部分的もしくは全体的に覆い、ハウジングに差し込まれた配線板状部材を係止する状態をとる係止部とが形成された導電性シェルと、ハウジングに対して回動可能に設けられ、第1の回動位置とそれとは異なる第2の回動位置とを選択的にとる操作レバーと、を備えて成り、導電性シェルに形成された係止部が、導電性シェルからその内側に伸びる腕状部分と、腕状部分の先端に設けられ、ハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔に係合する状態をとる係合突起部分と、係合突起部分に連なり、操作レバーからの押圧力を受ける状態をとる受圧部分と、受圧部分から伸びる状態呈示部分とを有して形成され、操作レバーが第1の回動位置をとるとき、係合突起部分がハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔との係合を行ってその配線板状部材を係止するとともに、状態呈示部分が第1の位置をとり、また、操作レバーが第2の回動位置をとるとき、受圧部分が操作レバーにより押圧変位せしめられて、係合突起部分がハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔との係合を解除してその配線板状部材の係止を止めるとともに、状態呈示部分が第1の位置とは異なる第2の位置をとり、第1の位置をとる状態呈示部分及び第2の位置をとる状態呈示部分のうちの少なくとも一方が、導電性シェルの外部から視認できるものとされることを特徴とするものとされる。
【0018】
特に、本願の特許請求の範囲における請求項2に記載された本発明に係るコネクタ装置にあっては、操作レバーが、ハウジングによって回転可能に支持される回転軸部とそれを回動中心として回動変位可能とされた押圧部とを有し、その押圧部が、操作レバーが第1の回動位置をとるとき、導電性シェルに形成された係止部の係合突起部分にハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔との係合を許し、操作レバーが第2の回動位置をとるとき、導電性シェルに形成された係止部の受圧部分を押圧変位させて、受圧部分が連なる係合突起部分にハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔との係合を解除させる。
【0019】
さらに、本願の特許請求の範囲における請求項7に記載された本発明に係るコネクタ装置にあっては、導電性シェルに形成された係止部が、弾性を具えるものとされ、係止部の係合突起部分が、ハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔に係合する状態をとる直前においては、その配線板状部材に当接して係止部に弾性変形を生じさせ、その後、係止部の係合突起部分が、ハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔に係合するときには、係合突起部分に連なる受圧部分が、操作レバーの一部、例えば、押圧部に弾性力を伴って当接する。
【0020】
上述のような本発明に係るコネクタ装置にあっては、操作レバーが第1の回動位置をとるときには、例えば、操作レバーの全体がハウジングに対して伏した状態におかれ、また、操作レバーが第2の回動位置をとるときには、例えば、操作レバーの全体がハウジングに対して起き上った状態におかれる。
【0021】
そして、操作レバーが第1の回動位置をとるもとで、フレキシブル印刷配線基板やフレキシブル平板状ケーブル等とされる配線板状部材が、板状部材差込み部を通じてハウジングに差し込まれたとき、ハウジング内に配列配置された複数の信号用コンタクトが、ハウジングに差し込まれた配線板状部材における複数の信号接続端子部に夫々接触接続され、それとともに、導電性シェルに形成された係止部の係合突起部分が、ハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔との係合を行ってその配線板状部材を係止し、さらに、その係合突起部分に連なる受圧部分から伸びる状態呈示部分が第1の位置をとる。第1の位置をとる状態呈示部分は、例えば、導電性シェルの内側に置かれるものもしくは導電性シェル内から外部に臨むものとされる。
【0022】
また、配線板状部材がハウジングに差し込まれたもとで、操作レバーが回動操作されて第2の回動位置をとるものとされると、導電性シェルに形成された係止部の受圧部分が操作レバーにより押圧変位せしめられて、その受圧部分が連なる係合突起部分が、ハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔との係合を解除してその配線板状部材の係止を止めるとともに、受圧部分から伸びる状態呈示部分が第2の位置をとる。第2の位置をとる状態呈示部分は、例えば、導電性シェルの外部に突出するものとされる。
【0023】
このようにして、例えば、導電性シェルの内側に置かれるものもしくは導電性シェルの外部に臨むものとされる、第1の位置をとる係止部の状態呈示部分、及び、例えば、導電性シェルの外部に突出するものとされる、第2の位置をとる係止部の状態呈示部分は、それらのうちの少なくとも第2の位置をとる状態呈示部分が、導電性シェルの外部から視認できるものとされる。
【0024】
操作レバーは、例えば、本願の特許請求の範囲における請求項2に記載された本発明に係るコネクタ装置の場合のように、ハウジングによって回転可能に支持される回転軸部とそれを回動中心として回動変位可能とされた押圧部とを有したものとされる。そして、 操作レバーが第2の回動位置をとるとき生じる、導電性シェルに形成された係止部の受圧部分における操作レバーによる押圧変位は、操作レバーの押圧部が、係止部の受圧部分に当接したもとで、操作レバーの回転軸部を回動中心として回動変位することによりなされる。
【0025】
さらに、導電性シェルに形成された係止部は、例えば、本願の特許請求の範囲における請求項7に記載された本発明に係るコネクタ装置の場合のように、弾性を具えるものとされ、その係合突起部分が、ハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔に係合するときには、係合突起部分に連なる受圧部分が、操作レバーの一部、例えば、押圧部に弾性力を伴って当接する。それにより、導電性シェルに形成された係止部の係合突起部分が、ハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔に係合するとき、係合突起部分に連なる受圧部分が操作レバーの一部に弾性力を伴って当接することによる打音が発生し、また、配線板状部材が手動によりハウジングに差し込まれる際には、配線板状部材に触れている手に、係止部の係合突起部分が配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔に係合することによるクリック感が得られる。
【発明の効果】
【0026】
本発明に係るコネクタ装置においては、上述のように、操作レバーが第1の回動位置をとるもとで、フレキシブル印刷配線基板やフレキシブル平板状ケーブル等とされる配線板状部材が、板状部材差込み部を通じてハウジングに差し込まれたとき、ハウジング内に配列配置された複数の信号用コンタクトが、ハウジングに差し込まれた配線板状部材における複数の信号接続端子部に夫々接触接続され、それとともに、導電性シェルに形成された係止部の係合突起部分が、ハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔との係合を行ってその配線板状部材を係止するので、ハウジングに差し込まれた配線板状部材のハウジングからの離脱が確実に阻止され、複数のコンタクトがハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた複数の接続端子部に夫々接触接続された状態が適正かつ安定に維持される。
【0027】
そして、配線板状部材がハウジングに差し込まれたもとで、操作レバーが回動操作されて第2の回動位置をとるものとされると、導電性シェルに形成された係止部の受圧部分が操作レバーにより押圧変位せしめられて、その受圧部分が連なる係合突起部分が、ハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔との係合を解除してその配線板状部材の係止を止めるので、ハウジングに差し込まれた配線板状部材が、極めて容易に、ハウジングから離脱し得る状態におかれることになる。
【0028】
また、導電性シェルに形成された係止部の係合突起部分が、ハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔との係合を行ってその配線板状部材を係止するときには、その係合突起部分に連なる受圧部分から伸びる状態呈示部分が第1の位置をとり、例えば、導電性シェルの内側に置かれるものもしくは導電性シェルの外部に臨むものとされ、また、導電性シェルに形成された係止部の係合突起部分が、ハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔との係合を解除してその配線板状部材の係止を止めるときには、その係合突起部分に連なる受圧部分から伸びる状態呈示部分が第2の位置をとり、例えば、導電性シェルの外部に突出するものとされる。そして、第1の位置をとる状態呈示部分及び第2の位置をとる状態呈示部分は、それらのうちの少なくとも一方、例えば、第2の位置をとる状態呈示部分が、導電性シェルの外部から視認できるものとされる。それゆえ、導電性シェルに形成された係止部の状態呈示部分を導電性シェルの外部から目視することにより、ハウジングに差し込まれた配線板状部材が、ハウジング内における適正な位置に到達していて、導電性シェルに形成された係止部によってハウジングからの不所望な離脱が阻止されている状態に適正におかれていることについての、コネクタ装置の外部からの迅速かつ正確な確認を、容易に行うことができる。
【0029】
さらに、導電性シェルに形成された係止部が弾性を具えるものとされ、導電性シェルに形成された係止部の係合突起部分が、ハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔に係合するとき、係合突起部分に連なる受圧部分が操作レバーの一部に弾性力を伴って当接することによる打音が発生し、また、配線板状部材が手動によりハウジングに差し込まれる際には、配線板状部材に触れている手に、係止部の係合突起部分が配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔に係合することによるクリック感が得られることになる場合には、ハウジングに差し込まれた配線板状部材が、ハウジング内における適正な位置に到達していて、導電性シェルに形成された係止部によってハウジングからの不所望な離脱が阻止されている状態に適正におかれていることについての、コネクタ装置の外部からの迅速かつ正確な確認を、聴覚もしくは感触をもって容易に行うことができることになる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明に係るコネクタ装置の一例を、その操作レバーが第1の回動位置をとるもとで示す斜視図である。
【図2】本発明に係るコネクタ装置の一例を、その操作レバーが第1の回動位置をとるもとで示す斜視図である。
【図3】本発明に係るコネクタ装置の一例を、その操作レバーが第1の回動位置をとるもとで示す正面図である。
【図4】本発明に係るコネクタ装置の一例に備えられる操作レバーを示す平面図である。
【図5】図3における V−V 線断面を示す断面図である。
【図6】本発明に係るコネクタ装置の一例を、その操作レバーが第2の回動位置をとるもとで示す斜視図である。
【図7】本発明に係るコネクタ装置の一例を、その操作レバーが第2の回動位置をとるもとで示す斜視図である。
【図8】図3におけるVIII−VIII線断面を示す断面図である。
【図9】図3におけるIX−IX線断面を示す断面図である。
【図10】本発明に係るコネクタ装置の一例に差し込まれるフレキシブル印刷配線基板を示す斜視図である。
【図11】本発明に係るコネクタ装置の一例にフレキシブル印刷配線基板が差し込まれた状態を示す斜視図である。
【図12】本発明に係るコネクタ装置の一例に対してフレキシブル印刷配線基板が差込み途中にある状態を示す一部断面を含んだ部分斜視図である。
【図13】本発明に係るコネクタ装置の一例に対するフレキシブル印刷配線基板の差込みが完了し、当該一例に備えられた係止部によってフレキシブル印刷配線基板が係止された状態を示す一部断面を含んだ部分斜視図である。
【図14】本発明に係るコネクタ装置の一例に備えられた係止部がフレキシブル印刷配線基板の係止を解除した状態を示す一部断面を含んだ部分斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
本発明を実施するための最良の形態は、以下に述べられる本発明についての実施例をもって説明される。
【実施例】
【0032】
図1(正面側上方から見た斜視図),図2(背面側上方から見た斜視図)及び図3(正面図)は、本発明に係るコネクタ装置の一例を示す。
【0033】
図1,図2及び図3において、本発明に係るコネクタ装置の一例を成すコネクタ装置10は、合成樹脂等の絶縁材料によって形成されたハウジング11を備えており、ハウジング11には、図1及び図3に示されるように、その正面側端縁部からその内部へと伸びる板状部材差込み部12が設けられている。ハウジング11は、例えば、図示されていない主配線基板に配され、それにより、コネクタ装置10の全体が主配線基板に取り付けられたものとされる。そして、板状部材差込み部12を通じて、例えば、後述されるフレキシブル印刷配線基板が、配線板状部材を成すものとして、ハウジング11に差し込まれる。
【0034】
ハウジング11には、その内部に、各々が弾性導電材料で形成された複数のコンタクト13が、ハウジング11の長手方向に沿って配列配置されて設けられている。複数のコンタクト13は、配線板状部材を成すフレキシブル印刷配線基板における複数の信号接続端子部に接触接続する信号用コンタクトとして設けられているが、フレキシブル印刷配線基板における複数の信号接続端子部及び接地接続部に接触接続する信号用及び接地用コンタクトとして用いられても良い。複数のコンタクト13の夫々には、図2に示されるように、ハウジング11の背面側端縁部分からその外部に導出される接続端子部13aが設けられており、接続端子部13aは、ハウジング11が配された主配線基板に設けられた信号端子部に接続される。そして、複数のコンタクト13は、例えば、図2に示されるハウジング11の背面側端縁部分側から、ハウジング11の内部へと押圧挿入されたものとされる。
【0035】
これらの複数のコンタクト13は、配線板状部材を成すフレキシブル印刷配線基板が板状部材差込み部12を通じてハウジング11に差し込まれたとき、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板における複数の信号接続端子部に夫々接触接続される。それにより、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板における複数の信号接続端子部が、複数のコンタクト13を介して、ハウジング11が配された主配線基板に設けられた信号端子部に連結される。
【0036】
また、コネクタ装置10は、ハウジング11における背面側端縁部分及びその近傍の部分とその底面部分の一部分とを除いた残りの部分の表面を覆う導電性シェル14を備えている。即ち、導電性シェル14は、ハウジング11を部分的に覆っているのである。そして、導電性シェル14におけるハウジング11の底面部分に対向する上方部分は、ハウジング11に設けられた板状部材差込み部12の上方を覆っている。この導電性シェル14は、金属板が加工成形されて構成されており、主としてコネクタ装置10についての外部からの電磁波ノイズ対策のため、即ち、コネクタ装置10における外部からの電磁波ノイズに対するシールド効果を得ることを主たる役割とするものとして、備えられている。導電性シェル14には、複数の接地接続端子部14aが設けられていて、これらの接地接続端子部14aの夫々は、ハウジング11が配された主配線基板に設けられた接地端子部に接続される。
【0037】
そして、導電性シェル14には、ハウジング11の底面部分を部分的に覆う下方部分から伸びてハウジング11に設けられた板状部材差込み部12において傾斜面を形成し、板状部材差込み部12を通じてハウジング11に差し込まれる配線板状部材であるフレキシブル印刷配線基板を案内する役割を果たす案内傾斜面部15と、案内傾斜面部15の一部を成すものとされて、板状部材差込み部12を通じてハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板における接地接続部に、導電性シェル14の下方部分側から当接して接触接続される第1の接地用コンタクト16と、板状部材差込み部12の上方を覆う上方部分における背面側端縁部から導電性シェル14の内側に向かって板状部材差込み部12へと伸び、板状部材差込み部12を通じてハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板に設けられた接地接続部に、導電性シェル14の上方部分側から当接して接触接続される第2の接地用コンタクト17とが形成されている。これらの案内傾斜面部15,第1の接地用コンタクト16及び第2の接地用コンタクト17の夫々は、複数個設けられている。
【0038】
なお、板状部材差込み部12を通じてハウジング11に差し込まれるフレキシブル印刷配線基板が、導電性シェル14の下方部分側の部分には接地接続部が設けられていず、導電性シェル14の上方部分側の部分に接地接続部が設けられたものである場合には、導電性シェル14に形成された第1の接地用コンタクト16は、当該フレキシブル印刷配線基板における導電性シェル14の下方部分側の部分に当接し、第2の接地用コンタクト17が接地接続部に当接する。また、板状部材差込み部12を通じてハウジング11に差し込まれるフレキシブル印刷配線基板が、導電性シェル14の上方部分側の部分には接地接続部が設けられていず、導電性シェル14の下方部分側の部分に接地接続部が設けられたものである場合には、導電性シェル14に形成された第2の接地用コンタクト17は、当該フレキシブル印刷配線基板における導電性シェル14の上方部分側の部分に当接し、第1の接地用コンタクト16が接地接続部に当接する。
【0039】
このような第1の接地用コンタクト16及び第2の接地用コンタクト17が設けられていることにより、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板における接地接続部が、第1の接地用コンタクト16及び第2の接地用コンタクト17が形成された導電性シェル14を介して、ハウジング11が配された主配線基板に設けられた接地端子部に連結される。
【0040】
さらに、導電性シェル14には、板状部材差込み部12の上方を覆う上方部分における正面側端縁部から、先ず導電性シェル14の内側に向かって板状部材差込み部12へと伸び、続いて板状部材差込み部12から導電性シェル14の外部に向かって伸びるものとされて、板状部材差込み部12を通じてハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板を係止する係止部18が形成されている。係止部18は、導電性シェル14において、ハウジング11における複数のコンタクト13の配列方向である長手方向の両端部分に近接した二カ所に夫々形成されており、2個設けられている。
【0041】
これらの2個の係止部18は、夫々各々についての構成及び動作の詳細は後述されるところとなるが、各々が板状部材差込み部12を通じてハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板を係止して、当該フレキシブル印刷配線基板のハウジング11からの不所望な離脱を阻止する役割を果たす。
【0042】
コネクタ装置10は、上述のハウジング11,複数のコンタクト13及び導電性シェル14に加えて、ハウジング11に対して回動可能に設けられた操作レバー19を備えている。操作レバー19は、図4に示されるように、例えば、金属棒材が屈曲成形されて成るものとされ、その両端部が、相互対向するように折り返されている。そして、折り返された両端部の一方に、後述されるようにしてハウジング11によって回転可能に支持される回転軸部20が設けられており、その回転軸部20から屈曲して伸びる先端部分が、回転軸部20を回動中心として回動変位可能とされた押圧部21を形成している。また、折り返された両端部の他方に、後述されるようにしてハウジング11によって回転可能に支持される回転軸部22が設けられており、その回転軸部22から屈曲して伸びる先端部分が、回転軸部22を回動中心として回動変位可能とされた押圧部23を形成している。即ち、操作レバー19は、両端部の一方に、ハウジング11によって回転可能に支持される回転軸部20と、回転軸部20から屈曲して伸びて、回転軸部20を回動中心として回動変位可能とされた押圧部21と、を有するとともに、両端部の他方に、ハウジング11によって回転可能に支持される回転軸部22と、回転軸部22から屈曲して伸びて、回転軸部22を回動中心として回動変位可能とされた押圧部23とを有しているのである。回転軸部20と回転軸部22とは、図4に示されるように、仮想同一直線α上に置かれている。
【0043】
図3における V−V 線断面を示す図5に示されるように、操作レバー19における回転軸部22は、ハウジング11における複数のコンタクト13の配列方向の両端部の一方に設けられた軸受部11aによって回転可能に支持されている。また、図示は省略されているが、操作レバー19における回転軸部20も、ハウジング11における複数のコンタクト13の配列方向の両端部の他方に軸受部11aと同様に設けられた軸受部によって回転可能に支持されている。
【0044】
それにより、操作レバー19は、ハウジング11に対して回転軸部20及び回転軸部22を回動中心として回動させるべく、回動操作し得るものとされる。操作レバー19が回動操作されるときには、操作レバー19における押圧部21が、回転軸部20を回動中心として回動変位するとともに、操作レバー19における押圧部23が、回転軸部22を回動中心として回動変位する。
【0045】
ハウジング11に対して回動可能とされた操作レバー19は、図1,図2及び図3に示されるような、ハウジング11に対して伏した状態におかれることになる第1の回動位置をとる状態と、図6及び図7に示されるような、ハウジング11に対して起き上がった状態におかれることになる第2の回動位置をとる状態とに、選択的におかれる。第1の回動位置をとる状態におかれた操作レバー19は、図1に示される導電性シェル14に設けられた係止突起14bにより係止されて位置規制され、また、第2の回動位置をとる状態におかれた操作レバー19は、図6に示される導電性シェル14に設けられた係止突起14cにより係止されて位置規制される。具体的には、操作レバー19が第1の回動位置をとる場合には、操作レバー19は、導電性シェル14の正面側及び側面側に夫々形成された一対の係止突起14bの間に配されて、側面側に形成された係止突起14bに当接せしめられることにより、主配線基板に近づく方向への更なる回動が規制される。また、操作レバー19が第2の回動位置をとる場合には、操作レバー19は、導電性シェル14の側面側に形成された係止突起14cとハウジング11との間に配されて、ハウジング11に当接せしめられることにより、主配線基板から遠ざかる方向への更なる回動が規制される。
【0046】
図8は、図3におけるVIII−VIII線断面を示す。図8には、導電性シェル14に形成されたコンタクト13,第1の接地用コンタクト16及び第2の接地用コンタクト17が示されている。
【0047】
コンタクト13は、ハウジング11の内部において、その断面が逆S字状を成すものとされている。そして、コンタクト13における、ハウジング11内の板状部材差込み部12に臨む部分に、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板における信号接続端子部もしくは他の部分に、導電性シェル14の下方部分側から当接する状態をとる下側接触部13bと、下側接触部13bに対向し、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板の信号接続端子部以外の部分もしくは信号接続端子部に、導電性シェル14の上方部分側から当接する状態をとる上側接触部13cとが形成されている。
【0048】
導電性シェル14の下方部分からハウジング11内の板状部材差込み部12へと伸びる第1の接地用コンタクト16には、板状部材差込み部12を通じてハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板における接地接続部もしくは他の部分に、導電性シェル14の下方部分側から当接する状態をとる接触部16aが形成されている。
【0049】
そして、導電性シェル14の上方部分からハウジング11内の板状部材差込み部12へと伸びる第2の接地用コンタクト17には、第1の接地用コンタクト16の接触部16aに対向し、板状部材差込み部12を通じてハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板における接地接続部以外の部分もしくは接地接続部に、導電性シェル14の上方部分側から当接する状態をとる接触部17aが形成されている。
【0050】
図9は、図3におけるIX−IX線断面を示す。図9には、導電性シェル14に形成された係止部18が示されている。
【0051】
導電性シェル14の上方部分における正面側端縁部から伸びる係止部18は、導電性シェル14の上方部分から導電性シェル14の内側にハウジング11内の板状部材差込み部12へと伸びる腕状部分24と、腕状部分24の先端に設けられ、板状部材差込み部12を通じてハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板に形成された、後述される係合切欠きまたは係合孔に係合する状態をとる係合突起部分25と、係合突起部分25に連なり、操作レバー19における押圧部23(もしくは押圧部21)からの押圧力を受ける状態をとる受圧部分26と、受圧部分26から導電性シェル14の上方部分の外部に向かって伸びる状態呈示部分27とを有して形成されている。状態呈示部分27は、その先端が導電性シェル14の上方部分に形成された透孔29を通じて導電性シェル14の外部に臨む位置をとるものとされている。この状態呈示部分27は、その先端が導電性シェル14の内側におかれる位置をとるものとされてもよい。
【0052】
図10は、コネクタ装置10におけるハウジング11に板状部材差込み部12を通じて差し込まれる、配線板状部材を成すフレキシブル印刷配線基板の一例であるフレキシブル印刷配線基板30を示す。
【0053】
図10に示されるフレキシブル印刷配線基板30における一対の相互対向面の一方には、その一端部に各々が短冊状に形成された複数の信号接続端子部31が配列配置されて設けられており、さらに、それらの内側に平板状の接地接続部32が設けられている。また、フレキシブル印刷配線基板30には、配列配置された複数の信号接続端子部31及び平板状の接地接続部32を挟んで相互対向する一対の側縁部に係合切欠き33及び34が夫々形成されている。これらの一対の係合切欠き33及び34は、フレキシブル印刷配線基板30の一対の側縁部に夫々形成された一対の係合孔によって置き換えられてもよい。そして、フレキシブル印刷配線基板30においては、複数の信号接続端子部31及び接地接続部32の一部が設けられた部分と一対の係合切欠き33及び34または一対の係合孔が形成された部分とを残して、それら以外の部分がカバーフィルム35によって覆われている。
【0054】
なお、図10に示されるフレキシブル印刷配線基板30にあっては、その一対の相互対向面の一方に、複数の信号接続端子部31と接地接続部32との両方が設けられているが、コネクタ装置10におけるハウジング11に板状部材差込み部12を通じて差し込まれる、例えば、フレキシブル印刷配線基板とされる配線板状部材は、その一対の相互対向面に、複数の信号接続端子部31と接地接続部32とに相当する複数の信号接続端子部と接地接続部とが夫々設けられたものとされてもよい。
【0055】
図11は、コネクタ装置10に設けられた操作レバー19が第1の回動位置をとる状態におかれたもとで、図10に示されるフレキシブル印刷配線基板30が、コネクタ装置10におけるハウジング11に板状部材差込み部12を通じて差し込まれた状態を示す。図11において、フレキシブル印刷配線基板30にあっては、その一対の相互対向面のうちの、接地接続部32が設けられていない他方が示されている。
【0056】
図11に示されるように、フレキシブル印刷配線基板30がコネクタ装置10におけるハウジング11に板状部材差込み部12を通じて差し込まれると、ハウジング11内に配列配置された複数のコンタクト13の夫々における下側接触部13bが、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における複数の信号接続端子部31のうちの対応するものに、導電性シェル14の下方部分側から当接して接触接続される。それにより、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における複数の信号接続端子部31が、複数のコンタクト13を介して、ハウジング11が配された主配線基板に設けられた信号端子部に連結される。
【0057】
このとき、ハウジング11内に配列配置された複数のコンタクト13の夫々における上側接触部13cも、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における複数の信号接続端子部31以外の部分に、下側接触部13bに対向する位置をもって導電性シェル14の上方部分側から当接する。それにより、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30は、複数のコンタクト13の夫々における下側接触部13bと上側接触部13cとによって挟まれることになり、下側接触部13bがフレキシブル印刷配線基板30に及ぼす押圧力と上側接触部13cがフレキシブル印刷配線基板30に及ぼす押圧力とが相殺されて、ハウジング11が複数のコンタクト13から不所望な押圧力を受ける事態が回避される。即ち、ハウジング11が、複数のコンタクト13からの押圧力を受けて変形する事態を回避することができる。
【0058】
また、斯かる際には、導電性シェル14の下方部分からハウジング11内の板状部材差込み部12へと伸びる複数の第1の接地用コンタクト16の夫々における接触部16aが、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における接地接続部32に、導電性シェル14の下方部分側から当接して接触接続される。それにより、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における接地接続部32が、複数の第1の接地用コンタクト16を介して、ハウジング11が配された主配線基板に設けられた接地端子部に連結される。
【0059】
このとき、導電性シェル14の上方部分からハウジング11内の板状部材差込み部12へと伸びる複数の第2の接地用コンタクト17の夫々における接触部17aも、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における接地接続部32以外の部分に、第1の接地用コンタクト16における接触部16aに対向する位置をもって導電性シェル14の上方部分側から当接する。それにより、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30は、第1の接地用コンタクト16における接触部16aと第2の接地用コンタクト17における接触部17aとによっても挟まれることになり、第1の接地用コンタクト16における接触部16aがフレキシブル印刷配線基板30に及ぼす押圧力と第2の接地用コンタクト17における接触部17aがフレキシブル印刷配線基板30に及ぼす押圧力とが相殺されて、ハウジング11が複数の第1の接地用コンタクト16及び第2の接地用コンタクト17から不所望な押圧力を受ける事態が回避される。即ち、ハウジング11が、第1の接地用コンタクト16及び第2の接地用コンタクト17からの押圧力を受けて変形する事態を回避することができる。
【0060】
上述のようにして、コネクタ装置10に設けられた操作レバー19が第1の回動位置をとる状態におかれたもとで、フレキシブル印刷配線基板30がコネクタ装置10におけるハウジング11に板状部材差込み部12を通じて差し込まれる際には、まず、図12に示されるような、ハウジング11に板状部材差込み部12を通じて差し込まれつつあるフレキシブル印刷配線基板30における、それに形成された係合切欠き34より先端側の部分に、導電性シェル14の上方部分から伸びる係止部18における係合突起部分25が、導電性シェル14の上方部分側から当接する。このとき、係止部18は、弾性変形を生じ、それを形成する腕状部分24,係合突起部分25,受圧部分26及び状態呈示部分27を、全体的に導電性シェル14の上方部分側へと変位させ、状態呈示部分27を、導電性シェル14の上方部分に形成された透孔29を通じて、導電性シェル14の上方部分の外部に若干突出させる。
【0061】
続いて、フレキシブル印刷配線基板30がハウジング11にさらに差し込まれて、ハウジング11に対する適正な差込み位置をとるものとされると、図13に示されるように、フレキシブル印刷配線基板30に形成された係合切欠き34に、導電性シェル14の上方部分から伸びる係止部18における係合突起部分25が係合する。係合切欠き34に係合突起部分25が係合するときには、係止部18が弾性変形を生じた状態から元に戻り、係合突起部分25におけるハウジング11の正面側端縁部側の傾斜部が、フレキシブル印刷配線基板30における係合切欠き34の周縁部に弾性力を伴って当接するとともに、係止部18における係合突起部分25に連なる受圧部分26が、操作レバー19における押圧部21に弾性力を伴って当接する。それにより、係合切欠き34に係合突起部分25が係合するとき、係止部18における受圧部分26が操作レバー19における押圧部21に当接する際に打音が発せられ、また、フレキシブル印刷配線基板30のハウジング11への差込みが手動により行われるもとにあっては、フレキシブル印刷配線基板30に触れている手にクリック感が得られて、係合切欠き34に係合突起部分25が係合した状態を、聴覚もしくは感触をもって認識し得ることになる。
【0062】
さらに、係合切欠き34に係合突起部分25が係合するときには、係止部18における受圧部分26から伸びる状態呈示部分27が、図13に示されるように、導電性シェル14内から導電性シェル14の上方部分に形成された透孔29を通じて外部に臨む位置をとるものとされる。それにより、状態呈示部分27を導電性シェル14の外部から目視することにより、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30がハウジング11に対する適正な差込み位置におかれて、係合切欠き34に係合突起部分25が係合している状態を認識することができる。斯かる際、係止部18における受圧部分26から伸びる状態呈示部分27は、その全体が導電性シェル14の内側におかれる位置をとるものとされてもよい。
【0063】
なお、フレキシブル印刷配線基板30がハウジング11にさらに差し込まれて、ハウジング11に対する適正な差込み位置をとるものとされるときには、フレキシブル印刷配線基板30における係合切欠き33についても、上述の係合切欠き34の場合と同様にして、導電性シェル14の上方部分から伸びる係止部18における係合突起部分25が係合する状態がとられ、その係止部18における係合突起部分25に連なる受圧部分26が、操作レバー19における押圧部23に弾性力を伴って当接する。
【0064】
ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における係合切欠き33及び34の夫々に係止部18における係合突起部分25が係合したもとでは、フレキシブル印刷配線基板30における係合切欠き33及び34の夫々の周縁部に当接する係合突起部分25における傾斜部が、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30についての、フレキシブル印刷配線基板30をハウジング11内の板状部材差込み部12の下面側へと押さえつけることで、上下方向の位置規制を行う。また、このとき、フレキシブル印刷配線基板30の先端部が、ハウジング11内の板状部材差込み部12における後方側の内壁に当接することで、フレキシブル印刷配線基板30の挿入方向の位置規制も行われる。そして、係合切欠き33及び34に係合突起部分25が係合したもとにあっては、フレキシブル印刷配線基板30のハウジング11からの不所望な離脱が阻止される。
【0065】
その後、操作レバー19が、回動操作されて、それにおける回転軸部20及び回転軸部22を回動中心として回動し、第1の回動位置をとる状態から第2の回動位置をとる状態に移行するものとされると、操作レバー19における回転軸部20から屈曲して伸びる押圧部21が回転軸部20を回動中心として回動変位するとともに、操作レバー19における回転軸部22から屈曲して伸びる押圧部23が回転軸部22を回動中心として回動変位し、2個の係止部18の夫々における受圧部分26を導電性シェル14の上方部分側に変位させる。
【0066】
そして、図14に示されるように、操作レバー19が第2の回動位置をとる状態に置かれるときには、操作レバー19における押圧部21が係止部18における受圧部分26に導電性シェル14の上方部分の近傍となる位置をとらせ、それにより係止部18が弾性変形を生じて、それにおける受圧部分26が連なる係合突起部分25が、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における係合切欠き34との係合を解除する位置をとる。
【0067】
また、このとき、弾性変形を生じた係止部18における受圧部分26から伸びる状態呈示部分27が、導電性シェル14の上方部分に形成された透孔29を通じて導電性シェル14の外部に比較的大規模に突出する位置をとるものとされる。それにより、状態呈示部分27を導電性シェル14の外部から目視することにより、係止部18における係合突起部分25がハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における係合切欠き34に係合していない状態を認識することができる。
【0068】
なお、フレキシブル印刷配線基板30がハウジング11に差し込まれたもとで、操作レバー19が第2の回動位置をとる状態に置かれるときには、操作レバー19における押圧部23も係止部18における受圧部分26に導電性シェル14の上方部分の近傍となる位置をとらせ、それにより、フレキシブル印刷配線基板30における係合切欠き33についても、上述の係合切欠き34の場合と同様にして、導電性シェル14の上方部分から伸びる係止部18における係合突起部分25が係合を解除する状態がとられる。その結果、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30が、ハウジング11から抜脱することができる状態におかれる。
【0069】
フレキシブル印刷配線基板30が、係合切欠き33及び34に代えて一対の係合孔が形成されたものとされる場合には、導電性シェル14の上方部分から伸びる係止部18における係合突起部分25が、フレキシブル印刷配線基板30における係合切欠き33及び34との係合及び係合解除と同様にして、フレキシブル印刷配線基板30における係合孔との係合及び係合解除を行う。
【0070】
上述のコネクタ装置10にあっては、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における係合切欠き33及び34の夫々に導電性シェル14の上方部分から伸びる係止部18における係合突起部分25が係合するとき、係止部18における状態呈示部分27が、導電性シェル14内から導電性シェル14の上方部分に形成された透孔29を通じて導電性シェル14の外部に臨む位置をとり、導電性シェル14の上方部分から伸びる係止部18における係合突起部分25がハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における係合切欠き33及び34の夫々との係合を解除するとき、係止部18における状態呈示部分27が、導電性シェル14内から導電性シェル14の上方部分に形成された透孔29を通じて導電性シェル14の外部に比較的大規模に突出する位置をとるものとされている。しかしながら、コネクタ装置10を、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における係合切欠き33及び34の夫々に導電性シェル14の上方部分から伸びる係止部18における係合突起部分25が係合するとき、係止部18における状態呈示部分27が、導電性シェル14内から導電性シェル14の上方部分に形成された透孔29を通じて導電性シェル14の外部に比較的大規模に突出する位置をとり、導電性シェル14の上方部分から伸びる係止部18における係合突起部分25がハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における係合切欠き33及び34の夫々との係合を解除するとき、係止部18における状態呈示部分27が、導電性シェル14内から導電性シェル14の上方部分に形成された透孔29を通じて導電性シェル14の外部に臨む位置をとるものとして構成することも可能である。
【0071】
上述のようなコネクタ装置10が用いられてそれにおけるハウジング11に配線板状部材を成すフレキシブル印刷配線基板30が差し込まれるもとにあっては、フレキシブル印刷配線基板30をコネクタ装置10におけるハウジング11に板状部材差込み部12を通じて差し込むだけで、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30における複数の信号接続端子部31が、複数のコンタクト13を介して、ハウジング11が配された主配線基板に設けられた信号端子部に連結される状態を得ることができる。
【0072】
また、斯かるもとにあっては、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30がハウジング11に対する適正な差込み位置におかれて、それにおける係合切欠き33及び34の夫々に導電性シェル14の上方部分から伸びる係止部18における係合突起部分25が係合したことを、感触もしくは聴覚によって認識することができるとともに、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30がハウジング11に対する適正な差込み位置におかれて、それにおける係合切欠き33及び34の夫々に導電性シェル14の上方部分から伸びる係止部18における係合突起部分25が係合している状態を、係止部18における状態呈示部分27を導電性シェル14の外部から目視することにより認識することができる。即ち、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板30が、ハウジング11内における適正な位置に到達していて、導電性シェル14に形成された係止部18によってハウジング11からの不所望な離脱が阻止されている状態に適正におかれていることについての、コネクタ装置の外部からの迅速かつ正確な確認を、容易に行うことができるのである。
【産業上の利用可能性】
【0073】
以上のような本発明に係るコネクタ装置は、例えば、フレキシブル印刷配線基板等とされる配線板状部材の主配線基板への取付けに用いられる、板状部材差込み部が設けられたハウジングと、ハウジング内に配列配置されて設けられる複数の信号用コンタクトと、ハウジングを部分的もしくは全体的に覆う導電性シェルとを備えたコネクタ装置であって、ハウジングに差し込まれた配線板状部材が、ハウジング内における適正な位置に到達していて、係止手段によってハウジングからの不所望な離脱が阻止されている状態に適正におかれていることを、コネクタ装置の外部から目視によって迅速かつ正確に確認することができるものとして、様々な電子機器等に広く適用され得るものである。
【符号の説明】
【0074】
10・・・コネクタ装置, 11・・・ハウジング, 12・・・板状部材差込み部, 13・・・コンタクト, 14・・・導電性シェル, 15・・・案内傾斜面部, 16・・・第1の接地用コンタクト, 17・・・第2の接地用コンタクト, 18・・・係止部, 19・・・操作レバー, 20,22・・・回転軸部, 21,23・・・押圧部, 24・・・腕状部分, 25・・・係合突起部分, 26・・・受圧部分, 27・・・状態呈示部分, 29・・・透孔, 30・・・フレキシブル印刷配線基板, 31・・・信号接続端子部, 32・・・接地接続部, 33,34・・・係合切欠き, 35・・・カバーフィルム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状部材差込み部が設けられたハウジングと、
該ハウジング内に配列配置され、配線板状部材が上記板状部材差込み部を通じて上記ハウジングに差し込まれたとき、上記ハウジングに差し込まれた配線板状部材における複数の信号接続端子部、または、複数の信号接続端子部及び接地接続部に接触接続される複数のコンタクトと、
上記ハウジングを部分的もしくは全体的に覆い、上記ハウジングに差し込まれた配線板状部材を係止する状態をとる係止部とが形成された導電性シェルと、
上記ハウジングに対して回動可能に設けられ、第1の回動位置と該第1の回動位置とは異なる第2の回動位置とを選択的にとる操作レバーと、
を備えて成り、
上記導電性シェルに形成された係止部が、上記導電性シェルから該導電性シェルの内側に伸びる腕状部分と、該腕状部分の先端に設けられ、上記ハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔に係合する状態をとる係合突起部分と、該係合突起部分に連なり、上記操作レバーからの押圧力を受ける状態をとる受圧部分と、該受圧部分から伸びる状態呈示部分とを有して形成され、上記操作レバーが上記第1の回動位置をとるとき、上記係合突起部分が上記ハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔との係合を行って該配線板状部材を係止するとともに、上記状態呈示部分が第1の位置をとり、また、上記操作レバーが上記第2の回動位置をとるとき、上記受圧部分が上記操作レバーにより押圧変位せしめられて、上記係合突起部分が上記ハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔との係合を解除して該配線板状部材の係止を止めるとともに、上記状態呈示部分が上記第1の位置とは異なる第2の位置をとり、上記第1の位置をとる上記状態呈示部分及び上記第2の位置をとる上記状態呈示部分のうちの少なくとも一方が、上記導電性シェルの外部から視認できるものとされることを特徴とするコネクタ装置。
【請求項2】
上記操作レバーが、上記ハウジングによって回転可能に支持される回転軸部と該回転軸部を回動中心として回動変位可能とされた押圧部とを有し、該押圧部が、上記操作レバーが上記第1の回動位置をとるとき、上記係止部の係合突起部分に上記ハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔との係合を許し、上記操作レバーが上記第2の回動位置をとるとき、上記係止部の受圧部分を押圧変位させて、該係止部の係合突起部分に上記ハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔との係合を解除させることを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。
【請求項3】
上記操作レバーが、上記回転軸部が二カ所に設けられたものとされ、該二カ所に設けられた回転軸部が、上記ハウジングにおける上記複数の信号用コンタクトの配列方向の両端部により夫々回転可能に支持されることを特徴とする請求項2記載のコネクタ装置。
【請求項4】
上記操作レバーにおける押圧部が、上記二カ所に設けられた回転軸部の夫々から屈 曲して伸びることを特徴とする請求項3記載のコネクタ装置。
【請求項5】
上記係止部の状態呈示部分が、上記第1の位置をとるとき、上記導電性シェル内から外部に臨むもの、もしくは、全体が上記導電性シェルの内側におかれるものとされ、上記第2の位置をとるとき、上記導電性シェルの外部に突出するものとされることを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。
【請求項6】
上記係止部が、上記導電性シェルにおける、上記ハウジングにおける上記複数の信号用コンタクトの配列方向の両端部に近接した二カ所に夫々形成されることを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。
【請求項7】
上記係止部が、弾性を具えるものとされ、上記係合突起部分が、上記ハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔に係合する状態をとる直前においては、上記ハウジングに差し込まれた配線板状部材に当接して上記係止部に弾性変形を生じさせ、上記係合突起部分が上記ハウジングに差し込まれた配線板状部材に設けられた係合切欠きまたは係合孔に係合するときには、上記受圧部分が上記操作レバーの一部に弾性力を伴って当接することを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−267427(P2010−267427A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−116227(P2009−116227)
【出願日】平成21年5月13日(2009.5.13)
【出願人】(394009278)株式会社アイペックス (148)
【Fターム(参考)】