説明

コンディショニング/スタイリングテトラポリマー

本発明には、規定された組成範囲のビニルカプロラクタム(VCL)と、ビニルピロリドン(VP)と、ジメルチルアミノプロピルメタクリルアミド(DMAPMA)と、C−C24アルキル4級化ジメチルアミノプロピルアクリル(メタクリル)アミド若しくはメタクリル酸4級化モノマー(QDMAPMA)とを有するコンディショニング/スタイリングテトラポリマーに関するものでる。これらのテトラポリマーを含むヘア及びスキンケア組成物は、有利な低い粘着性及び高い耐湿性を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連特許
本出願は、この出願と同じ譲受人に譲渡されており、且つ、2001年3月27日に特許された米国特許第6,207,778号に関連するものである。
【0002】
1.発明の属する技術分野
本発明は、ヘア及びスキンケア組成物用ポリマーに関するものであり、より詳しくは、有利な高い耐湿性と低い粘着性と所定の曇り点とを有するコンディショニング及びスタイリングテトラポリマーに関するものである。
【0003】
2.従来の技術
ヘア及びスキンケア組成物の活性成分として、ビニルピロリドン(VP)及びジメチルアミノプロピルメタクリルアミド(DMAPMA)の共重合体が、広く用いられてきた。これらの共重合体は、コンディショナー及びシャンプーのような製品におおむね適したポリマーであるが、これらのその他のパーソナルケア製品において改良された性能特性を発揮する新たなポリマーを提供することが望まれている。
【発明の開示】
【0004】
本発明は、規定された組成範囲内のビニルカプロラクタム(VCL)、ビニルピロリドン(VP)、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド(DMAPMA)及びC−C24アルキル4級化ジメチルアミノプロピルメタクリル酸若しくは4級化アクリル(メタクリル)アミドモノマーからなるテトラポリマーであって、特に高い耐湿性、低い粘着性及び有利な高い曇り点を特徴とするヘア及びスキンケア組成物に用いるテトラポリマーである。
【0005】
発明の詳細な説明
本発明のテトラポリマーは、以下の重量%の組成範囲の4つのモノマー、すなわち(A)、(B)、(C)及び(D)、
ビニルカプロラクタム(A)(5〜85重量%、好ましくは55〜75重量%)と、
【化5】

ビニルピロリドン(B)(5〜85重量%、好ましくは20〜40重量%)と、
【化6】

アクリルアミド又はアクリル酸の誘導体であるモノマー(C)であって、式中、PはO若しくはNRであり、R、R、R、Rはそれぞれ独立にH若しくはC−Cアルキルであり、RはC−C16アルキルアルキレンである当該モノマー(C)(0.05〜20重量%、好ましくは0.1〜5重量%)と、
【化7】

アクリルアミド又はアクリル酸の4級化誘導体であるモノマー(D)であって、式中、Pは、O若しくはNRであり、R、R、R、Rはそれぞれ独立にH若しくはC−Cアルキルであり、RはC−C16アルキレンであり、RはC−C24アルキルであり、Mはハロゲン化物、トシレート、リン酸塩若しくはアルキル硫酸アニオンである当該モノマー(D)(0.1〜50重量%、好ましくは1〜10重量%)と
【化8】

を含むものである。
【0006】
本発明のテトラポリマーは、長アルキル側鎖をもつ疎水性変性カチオンテトラポリマーである。代表的なテトラポリマー(VCL−VP−DMAPMA−QDMAPMA)は次の構造式を有する。
【化9】

【0007】
モノマー(D)は、DMAPMAモノマー(C)を4級化することにより以下に示すようにして調製するのが好ましい。
【化10】

【0008】
本発明の好ましい実施例は以下のようになる。モノマー(C)はジメチルアミノプロピルメタクリルアミドとし、モノマー(D)はアクリル酸又はアクリルアミドのC12−C18アルキル4級化誘導体とし、好ましくは、C12アルキル4級化モノマーとする。テトラポリマーの重量平均分子量は約50,000〜400,000とし、好ましくは100,000〜250,000とする。テトラポリマーは、水溶性又は水分散性とする。テトラポリマーは、支持体の表面にキャストさせた場合に耐湿性で且つ疎水性の透明薄膜を形成するものとする。テトラポリマーは界面活性があり、加水分解安定性のものとする。テトラポリマーは均一なポリマーとする。
【0009】
本発明においては、約0.1〜10重量%の有利な特性のテトラポリマーを含む化粧品組成物を簡便に調製することができ、スタイリング調製物においては、他のカチオン性、アニオン性、非イオン性又は両性のポリマーを含ませることができ、またカチオン性、アニオン性、非イオン性又は両性の界面活性剤及び他の通常のコンディショニング剤を含ませることもできる。これら化粧品組成物は、水溶性、水不溶性又は脂溶性UVフィルターのような保護剤、色素、抗ラジカル剤、酸化防止剤、ビタミン及びプロビタミンを含むようにしてもよい。本発明の組成物に加えることができる他の化粧品として許容しうる添加剤には、固定剤、酸化剤、還元剤、染料、洗浄剤、増粘剤、香水、パール剤、安定剤、pH調整剤、フィルター、防腐剤、ヒドロキシ酸、カチオン性及び非イオン性ポリエーテル結合ポリウレタン、アミノジメチコンやジメチコンやエトキシ若しくはプロポキシシリコンのようなシリコーン、植物油、鉱油、合成油脂、グリコール若しくはグリセロールのような多価アルコール、脂肪族アルコール、漂白剤、並びに金属イオン封鎖剤がある。
【0010】
本発明の均一なテトラポリマーは、Kou−Chang Liu氏等による米国特許第5,626,836号明細書に記載されている、エタノール及び水の混合物中で溶液重合させる方法により製造する。
【0011】
本発明のテトラポリマーは、重合媒体中で連鎖移動剤の存在に応じて様々な分子量に調整することができる。例えば、10〜30%エタノール/70〜90%水の混合溶媒系では、約50,000〜300,000の範囲の分子量が標準的である。高分子量のポリマーはヘアムース、ゲル及びローションの用途により適しており、低分子量のポリマーはヘアスプレーの用途により適している。約50,000〜250,000Da(1Da=1.00000)の場合には、15〜30%エタノール/70〜85%水の溶媒系が好ましい。
【0012】
DMAPMA C124級化塩化物モノマーの結合により得られる共重合体構造における長アルキル鎖の存在により、ポリマーの親水性を低下させ、感触を改善させる(低粘着性)。
【0013】
4級化塩化物モノマーを用いる利点は、ビニルカプロラクタムを含む共重合体の曇り点が上昇することでもある。曇り点とは、ポリマーが溶液から沈殿して、分散、沈殿又は多層分散を形成する温度である。概して、ポリマー溶液には、それより高い温度でポリマーが溶液から沈殿する下限臨界溶液温度という特性がある。例えば、ポリビニルカプロラクタムのホモポリマーは34℃の曇り点の特性がある。ポリビニルピロリドンのホモポリマーは100℃以上の曇り点の特性がある。調製したテトラポリマーである(VCL−VP−DMAPMA−C124級化DMAPMA塩化物)共重合体は、40〜70℃の範囲、好ましくは50〜60℃の範囲の所望の曇り点の特性がある。化粧品用途では、50℃以上の曇り点を有するポリマーを用いるのが望ましいが、その理由は化粧品の定性試験が代表的にこの温度で行われるためである。したがって、ポリマーの曇り点の特性が50℃より低い場合、そのような原料を含む調製物は不安定なものと判断されるおそれがある。テトラマー中のVPの量をより多くし、VCLの量をより少なくすることにより、より高い曇り点を有するポリマーが得られる。他方、ヘア定着剤として重要な性質である高い湿潤性でヘアを保つポリマーの特性を示すポリマー保持力は、VPの含有量を低下することで増加する。したがって、65%VCLを含有する共重合体は、良好な保持力と47〜50℃の曇り点とを特徴とする。更に、共重合体組成物に2〜10%DMPMA−C124級化塩化物モノマーを加えることにより曇り点が2〜10℃上昇し、化粧品用に許容しうるものとなる。
【0014】
(VCL−VP−DMAPMA−C124級化−DMAPMA塩化物)共重合体は、一般的には50,000−250,000の適切な分子量を有し、VCLの高い含有量(最大で75%)が多くDMAPMA−C124級化塩化物モノマーの含有量が少ない(最大で5%)組成物であり、水性ヘアスプレーポリマーとして用いることができる。VCLの含有量が多いことにより、良好な耐湿性を得られるとともに、低水準のDMAPMA−C124級化塩化物モノマーにより、良好な感触性、保持力の向上及び曇り点の上昇がもたされ、製品の塗布中に、製品の過剰な発泡が生じることはない。
【0015】
好ましい組成物は、20〜80%のエタノール−水中に25〜40%の固体に調製した70/28/0.4/1.6のものであり、GPCの重量平均分子量は110,000であり、曇り点(cP 1%)は53.5℃である。
【0016】
本発明の(VCL−VP−DMAPMA−C124級化DMAPMA塩化物)共重合体は、ヘアの感触又は擦れ具合を変えることによりコンディショニング効果ももたらす。
【0017】
本発明の組成物のN−酸化物共重合体は、共重合体を、DMAPMAに対して化学量論量の過酸化水素で共重合体を処理することにより製造する。このような原料の利点は、香り及び色が良好なものとなることやアニオンとの親和性が増すことである。
【0018】
本発明を、以下の実施例を参照して説明する。
【0019】
実施例1
メタクリロイルアミノプロピルラウリルジメチル塩化アンモニウム(MAPLDMAC)の調製
350gのDMAPMA及び280gのクロロドデセンの混合物(1.5:1)を、111.2gの水(15%)及び6滴の濃硫酸とともに撹拌する。反応混合物を95℃に加熱し、この混合物に空気を送り込む。転化後は、塩素滴定を行う。24時間後に反応は完了し、混合物を冷やす。生成物は、水和性で、15.0%の水、69.1%のMAPLDMAC及び15.9%のDMAPMAの混合物である。生成物は、精製を行わず更に重合に用いる。
【0020】
実施例2
10/90のエタノール/水中に33.3%の固体のVCL/VP/DMAPMA/DMAPMA−C124級化塩化物のテトラポリマー(65/31/0.8/3.2)
360gの水と、40gのエタノールと、20%の水性水酸化アンモニウム溶液6滴とを、1Lのジャケット付きケトルに入れる。混合物を200rpmで攪拌しながら、窒素パージ下で78℃に加熱する。その間に、6.5gのDMAPMA−C124級化塩化物、1.5gのDMAPMA及び1.4gの水からなる9.4gの1−クロロドデカンで4級化したDMAPMA混合物(実施例1)と、130gのVCLと、62gのVPとによりポンプを充填する。t=0において、このジャケット付きケトルに0.20gのLuperox(登録商標)575(t−アミルパーオキシオクトエート開始剤)を加え、このケトル内にポンプの内容物を一定流速でその後3時間に亘って注入する。Luperox(登録商標)575は、t=1、2時間(それぞれ0.20g)及びt=4、7時間(それぞれ0.40g)において追加的に注入する。最後に開始剤を添加してから、更に10時間に亘りこのケトルを78℃で撹拌し続ける。冷却後、反応器の内容物(澄んだ粘着性共重合体溶液)は、ガラス瓶に入れる。
【0021】
生成物は、工程で用いた各々のモノマーの相対量を示す所定の構成のVCL、VP、DMAPMA及びMAPLDMACによる均一なテトラポリマーの水性アルコール溶液であって、残留ホモポリマー又は共重合体が実質的に存在しない。テトラポリマー生成物の収率は、実質的に定量的であった。
【0022】
本発明の組成物のN−酸化物共重合体は、DMAPMAに対して化学量論(又は1.5−5倍の過剰モル)量の過酸化水素で共重合体を処理することにより生成する。
【0023】
実施例3〜10
VCL/VP/DMAPMA/MAPLDMACのテトラポリマー
VCL/VP/DMAPMA/MAPLDMACのテトラポリマー及びそのN−酸化物誘導体の製造は、実施例2に記載したのと同様の方法で行う。生成物やその特性は下記の表1に示す。
【0024】
【表1】

組成物:VCL/VP/DMAPMA/DMAPMA−C1225Cl、又はVCL/VP/DMAPMA−O/DMAPMA−C1225Cl(実施例3〜5)
CP(1%):1%溶液の曇り点
【0025】
実施例11
コンディショニングクリームリンス調製物
【表2】

【0026】
製造方法
A相を適度にゆっくり攪拌しながら60℃に加熱する。B相を融解させ、A相に加え、これらの混合物がよく混合されて均一になるまでゆっくり攪拌する。ゆっくりと攪拌を続け、溶液を周囲温度まで冷却させる。攪拌しながら、C相を加える。
【0027】
実施例12
ヘアモイスチャー
【表3】

【0028】
A相を混合して攪拌しながら75℃に加熱する。それとは別に、B相を混合して、75℃に加熱する。高速攪拌法を用いてB相をA相に加え、室温まで冷却する。
【0029】
実施例13
コンディショニングシャンプー調製物
【表4】

【0030】
製造方法
A相を60℃に加熱し、約30分又は溶液が透明になるまでゆっくり攪拌する。それと共に、B相を55℃に加熱し、攪拌しながらA相にB相を加える。加熱源を取り外す。生成した溶液が45℃に達したら、C相を加える。この目標とする溶液が周囲温度に冷却されるまで(ゆっくりと)攪拌を続ける。
【0031】
実施例14
コンディショナー及びシャンプーの調製物を実際の使用条件下で試験し、既知のポリマー及び界面活性剤による同様の調製物と比較する。熟練したパネリストを用いて、櫛でのコーミングのしやすさ、光沢、残留物及び静電気の観点から調製物で処置したヘアの特徴を評価する。コーミング分析のような機器的な方法に加えて、高湿潤カール保持率を採用する。本発明のポリマーによる調製物は、しっとりとしたコーミング感と、優れたさらさら感及び柔軟性と、優れたしっとり感とを特徴とする。
【0032】
実施例15
スタイリングローション
実施例3又は実施例5のテトラポリマー1〜3重量%と防腐剤0.1%とを用いてスタイリングローション調製物を水溶液として調製する。
【0033】
実施例16
高湿潤カール保持率の分析(HHCR)
実施例15において調製したヘアローションを用いて、2gの長いヘアを処置し、その後これらのヘアを、ローラーでカールさせ、40℃で乾燥し、相対湿度90%及び27℃でHHCR分析を行う。実施例3及び実施例5のポリマーサンプルによるこのような実験の結果を、図1に示す。
【0034】
これらの結果は、ポリマー7.5mg/ヘア1gとして処理したヘアは極めて良好なHHCRを示し、ポリマー5mg/ヘア1gとしたより少ない使用量の場合でも比較的高い値を示している。この試験は平均断面0.0075mmの極めて多い中国人のヘアを用いて実施したことに注意すべきである。
【0035】
実施例17
ノンエアロゾルスタイリングスプレー
【表5】

【0036】
これらの成分を混合し、均一になるまで混ぜる。
【0037】
この生成物は、ポンプスプレー分布パターン及びHHCRを測定することにより試験する。上記の組成物による生成物は、微粒子(DV50=81μm)の良好なスプレーパターンを呈し、ヘア1gにつき7.5mgのポリマーの使用量でヘアを処理した場合において良好なHHCRを示すことを確かめた。
【0038】
実施例18
透明なヘアジェル
Carbopol(登録商標)940スラリーの調製
【表6】

【0039】
水中にCarbool(登録商標)940を分散させ、気泡がなくなり、スラリーが均一(半透明でオフホワイト)になるまで混合する。
【0040】
ヘアジェルの調製
【表7】

【0041】
A相及びB相を調製する。これらA相及びB相を混合する。C相を用いてpH7に調製する。
【0042】
このようにして調製したヘアジェルをヘアに対して試験し、ヘア光沢、剛性、カールスナップ、くしの抵抗、くしへの残留物、くしですいた後のヘア上の残留物、扱いやすさ及び静電気に関してよい特性が示された。相対湿度90%で4時間後における高湿潤カール保有率は94%であることも示された。
【0043】
実施例19
ヘアムース
【表8】

【0044】
A相の成分を混合し、各添加物をよく混ぜる。クエン酸でpH6に調製する。濃縮物を容器に満たし、クリンプを排気し、B相を満たす。
【0045】
本発明のポリマーに基づくスタイリングムース調製物は、高い剛性、高い耐湿性及び良好なさらさら感及びしっとり感を特徴とする。
【0046】
実施例20
ヘアブリーチ
ブリーチ剤
【表9】

【0047】
上記の無水組成物40gを下記の水性組成物80gと混合する。
【0048】
顕色剤/酸化剤
【表10】

【0049】
ブリーチングクリームを得たら、このクリームを塗布し45分間そのままにしておくと、均一に天然の黒髪をブリーチすることができる。処理後のヘアは感触が良好であるという特徴がある。
【0050】
実施例21
パーマネントウェーブ用組成物
還元剤
【表11】

【0051】
この還元剤を、直径9mmのカーラーに前もって巻いておいた湿ったヘアに塗布する。10分待った後に、水で充分にすすぐ。下記の酸化剤をその後使用する。
【0052】
酸化剤
【表12】

【0053】
10分待った後、再度ヘアを充分にすすぐ。その後カーラーからヘアをほどいて、乾燥させる。ヘアのパネル検査では、これらヘアは良好な感触の特性があることを示された。
【0054】
実施例22
ヘアリラクサー
【表13】

【0055】
前もって混合しておいたA相及びB相を別々に75℃に加熱し、迅速に混ぜながらA相にB相を加える。C相及びD相を加える前に、40℃に冷却する。
この組成物は、非常に縮れたヘアをまっすぐにするのに利用することができる。調製しうるスキンケア生成物の複数の実施例では、本発明のポリマーを使用している。
【0056】
実施例23
酸化性ヘアカラー剤
【表14】

【0057】
ヘアを処理する前にカラーリングローションと顕色剤とを混合しカラーリングゲルを作る。この生成物をヘアに染み込ませ30分間反応させる。その後ヘアを充分にすすぎ、乾燥させる。パネル検査による評価を行ったところ、カラー、光沢、表面残留物、感触及び機械的特性についてヘアの良好な特性が示された。
【0058】
実施例24
スキン保護剤/サンスクリーン
【表15】

【0059】
A相を分散させ、70〜72℃に加熱する。別の容器で、B相を混合し、72〜75℃に加熱する。これらA相及びB相を混ぜあわせ、C相を加える。混合して、40℃に冷却し、そしてD相を加える。
【0060】
実施例25
スキンモイスチャー
【表16】

【0061】
水を80℃に加熱し、一定速度で攪拌しながらこの水の中にヒドロキシエチルセルロースを加え、残りのA相を加えて透明になるまで混合する。B相の成分を溶融して混合し、均一になるまで混ぜる。このB相をゆっくりとA相に加える。これを室温になるまで冷却する。コラーゲンアミノ酸をゆっくり加え、滑らかになるまで混ぜる。D相の成分を加えて、均一になるまで混ぜる。
【0062】
実施例26
皺取りクリーム
【表17】

【0063】
A相を混合しながら混ぜ合わせ80℃に加熱する。B相を80℃に加熱する。激しく攪拌しながらA相をB相に加える。均一になったら、35℃に冷却し、C相を加える。
【0064】
実施例27
ボディーウォッシュ
【表18】

【0065】
まずポリマーを分散させてその後残りの成分を加えることでA相を混合し75℃に加熱する。同じ温度でB相を混合する。撹拌しながら、B相をA相に加える。C相を加えて、NaClにより粘度を調整する。35℃に冷却し、防腐剤及び香料を加える。
【0066】
実施例28
スキンタイトニングゲル
【表19】

【0067】
A相を分散させ、これを均一になるまで混ぜる。B相と、C相と、D相とを加え、そして均一で透明になるまで混ぜる。
【0068】
本発明をその特定の実施例を参照して説明したが、当事者の能力の範囲内で変形や変更をなしうることを理解されたい。したがって、本発明は特許請求の範囲の記載によってのみ限定されることを意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】図1は、本発明によるポリマーを用いた場合のHHCR対時間のプロットを示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下のモノマー、すなわち、
ビニルカプロラクタム(A)5〜85重量%と、
【化1】

ビニルピロリドン(B)5〜85重量%と、
【化2】

下記の構造式で表わされるモノマー(C)であって、式中、PはO若しくはNRであり、R、R、R、Rはそれぞれ独立にH若しくはC−Cアルキルであり、RはC−C16アルキルアルキレンである当該モノマー(C)0.05〜20重量%と、
【化3】

下記の構造式で表わされるモノマー(D)であって、式中、PはO若しくはNRであり、R、R、R、Rはそれぞれ独立にH若しくはC−Cアルキルであり、RはC−C16アルキレンであり、RはC−C24アルキルであり、Mはハロゲン化物、トシレート若しくはリン酸アニオンである当該モノマー(D)0.1〜50重量%と
【化4】

から主として構成される疎水性変性カチオンテトラポリマー。
【請求項2】
請求項1に記載のテトラポリマーにおいて、
前記モノマー(C)がジメチルアミノプロピルメタクリルアミドであり、
前記モノマー(D)がアクリルアミド又はアクリル酸のC−C12アルキル4級化誘導体あるテトラポリマー。
【請求項3】
請求項2に記載のテトラポリマーにおいて、
前記モノマー(A)が約55〜75%であり、前記モノマー(B)が約20〜40%であり、前記モノマー(C)が約0.1〜5%であり、前記モノマー(D)が約0.5〜10%であるテトラポリマー。
【請求項4】
請求項2に記載のテトラポリマーにおいて、
前記モノマー(D)がC12アルキル4級化モノマーであるテトラポリマー。
【請求項5】
請求項1に記載のテトラポリマーにおいて、
重量平均分子量が50,000〜400,000であるテトラポリマー。
【請求項6】
請求項5に記載のテトラポリマーにおいて、
前記重量平均分子量が100,000〜250,000であるテトラポリマー。
【請求項7】
請求項2に記載のテトラポリマーにおいて、
このテトラポリマーが水溶性又は水分散性であるテトラポリマー。
【請求項8】
請求項1に記載のテトラポリマーにおいて、
このテトラポリマーは、支持体の表面にキャストさせた場合に耐湿性で且つ疎水性の透明薄膜を形成するものであるテトラポリマー。
【請求項9】
請求項1に記載のテトラポリマーにおいて、
このテトラポリマーは、界面活性特性があり且つ加水分解安定性があるテトラポリマー。
【請求項10】
請求項1に記載のテトラポリマーにおいて、
このテトラポリマーが均一なポリマーであるテトラポリマー。
【請求項11】
請求項1に記載のテトラポリマーにおいて、
前記モノマー(C)が、N−酸化物誘導体であるテトラポリマー。
【請求項12】
請求項1に記載のテトラポリマーを約0.1〜10重量%含んでいる化粧品組成物。
【請求項13】
請求項12に記載の化粧品組成物において、
この組成物がヘア又はスキンケア生成物である化粧品組成物。
【請求項14】
請求項12に記載の化粧品組成物において、
この組成物がスキンタイトニング生成物である化粧品組成物。
【請求項15】
アルコール−水溶媒混合物中で前記モノマーを重合させる処理を有する請求項1に記載のテトラポリマーの製造方法。
【請求項16】
請求項15に記載の製造方法において、
前記溶媒混合物が10〜30重量%エタノール及び70〜90重量%水であるテトラポリマーの製造方法。

【図1】
image rotate


【公表番号】特表2007−538139(P2007−538139A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−527216(P2007−527216)
【出願日】平成17年3月29日(2005.3.29)
【国際出願番号】PCT/US2005/010414
【国際公開番号】WO2005/118658
【国際公開日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(596121138)アイエスピー インヴェストメンツ インコーポレイテッド (24)
【氏名又は名称原語表記】ISP INVESTMENTS INC.
【Fターム(参考)】