コージェネレーション装置
【課題】ファン駆動時の騒音を減少可能で、かつ、原動機の廃熱を熱源として効率よく利用可能なコージェネレーション装置を提供する。
【解決手段】コージェネレーション装置10は、電装収納部20を換気ファン57に連通する換気導入流路61を備えた。この換気ファン57を駆動することにより、コージェネケース11の外部40から電装収納部20を経て換気導入流路61内に空気を導くことができる。そして、換気導入流路61内に導いた空気を発電機18に導き、発電機18に導いた空気を発電収納部12を経てコージェネケース11の外部40排出することができる。
【解決手段】コージェネレーション装置10は、電装収納部20を換気ファン57に連通する換気導入流路61を備えた。この換気ファン57を駆動することにより、コージェネケース11の外部40から電装収納部20を経て換気導入流路61内に空気を導くことができる。そして、換気導入流路61内に導いた空気を発電機18に導き、発電機18に導いた空気を発電収納部12を経てコージェネケース11の外部40排出することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、換気ファンを駆動することにより筐体内を換気可能で、かつ、電装部品、発電機および原動機を冷却可能なコージェネレーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コージェネレーション装置のなかには、筐体(以下、「コージェネケース」という)内にエンジン室を区画し、エンジン室にエンジン、発電機および熱交換器を備え、エンジン室の換気をおこなうために換気ファンやラジエータファンを備えたものが知られている。
具体的には、コージェネケース内がエンジン室、ダクト室、ラジエータ室などに区画され、エンジン室にエンジン、発電機および熱交換器が備えられている。さらに、エンジン室およびダクト室間の仕切壁に換気ファンが備えられ、ラジエータ室および外部間の仕切壁にラジエータファンが備えられている。
【0003】
このコージェネレーション装置によれば、換気ファンを駆動するとともにラジエータファンを駆動することにより、換気ファンでエンジン室に外部から空気を導き、エンジン室の空気をダクト室に導くことが可能である。
さらに、ダクト室の空気をラジエータファンでラジエータ室に導き、ラジエータ室の空気を外部に導くことが可能である。
これにより、エンジン室の空気を換気してエンジン室の発電機などを冷却することができる。すなわち、換気ファンやラジエータファンは冷却ファンの役割を果たす(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−9678号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1のコージェネレーション装置は、エンジン室にエンジンおよび発電機を備え、エンジン室の空気を換気することで発電機を冷却するように構成されている。
よって、エンジンの熱でエンジン室の空気が上昇し、上昇した空気で発電機を冷却することになる。
このため、発電機を冷却するためには、換気ファンやラジエータファンを大型化して換気用の風量を十分に確保し、エンジン室においてエンジンの熱による空気の上昇を抑える必要がある。
【0006】
しかし、換気ファンやラジエータファンを大型化すると、ファン駆動時の騒音(すなわち、換気に伴う騒音)が大きくなる。
さらに、換気ファンやラジエータファンを大型化すると、エンジンや熱交換器から必要以上に熱を奪うことになり、エンジン(原動機)の廃熱を熱源として効率よく利用することが難しい。
【0007】
本発明は、ファン駆動時の騒音(すなわち、換気に伴う騒音)を減少可能で、かつ、原動機の廃熱を熱源として効率よく利用可能なコージェネレーション装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、内部空間が発電収納部および電装収納部に区画されるとともに、前記電装収納部が外気導入部を経て外部に連通された筐体と、前記発電収納部に収納された原動機と、前記発電収納部に収納され、前記原動機により駆動される発電機と、前記発電収納部に収納され、前記発電機に冷却風を導く換気ファンと、前記発電収納部に収納され、前記原動機の廃熱を熱源として利用して温水を生成可能な熱交換器と、前記電装収納部に収納され、前記原動機を制御する制御部と、前記電装収納部に収納され、前記発電機で発生した交流電力を要求仕様電力に変換する電力変換部と、を備えたコージェネレーション装置において、前記電装収納部を前記換気ファンに連通する換気導入流路を備え、前記換気ファンを駆動することにより、前記筐体の外部から前記電装収納部を経て前記換気導入流路内に空気を導き、前記換気導入流路内に導いた空気を前記発電機に導き、前記発電機に導いた空気を前記発電収納部を経て前記筐体の外部に排出することを特徴とする。
【0009】
ここで、制御部や電力変換部(電装機器)、発電機および原動機を冷却する際の優先順位は、一般に、電装機器、発電機および原動機の順であることが知られている。
そこで、請求項1において、電装収納部に制御部や電力変換部の電装機器を収納した。また、電装収納部を換気ファンに連通する換気導入流路を備えた。
そして、換気ファンを駆動することにより、筐体の外部から電装収納部を経て換気導入流路内に空気を導き、換気導入流路内に導いた空気を発電機に導くようにした。さらに、発電機に導いた空気を発電収納部を経て前記筐体の外部に排出するようにした。
【0010】
請求項2は、前記発電機および前記換気ファンはファンカバーに覆われ、前記ファンカバーに前記換気導入流路の流路出口が開口され、前記換気導入流路の前記流路出口から前記ファンカバー内に導かれた空気で前記発電機を冷却した後、前記ファンカバー内から前記発電収納部に導かれることを特徴とする。
【0011】
請求項3は、前記電装収納部に前記換気導入流路の流路入口が開口され、前記換気導入流路の前記流路入口が前記換気導入流路の前記流路出口より上方に設けられたことを特徴とする。
【0012】
請求項4は、前記発電収納部に導き出された空気を外部に排出するために、前記発電収納部に連通する排出路入口および前記外部に連通する排出路出口を有する排出路を備え、前記排出路入口が前記原動機および前記熱交換器より上方に設けられたことを特徴とする。
【0013】
請求項5は、前記ファンカバーに、前記ファンカバー内から前記発電収納部に空気を導くカバー導出口が設けられ、前記カバー導出口が前記排出路入口より下方に設けられたことを特徴とする。
【0014】
請求項6は、前記ファンカバー内の前記発電機が前記原動機のクランク軸に連結され、前記発電機に連結されるとともに前記ファンカバーのカバー開口から上方に突出された調整用ボスを備え、前記調整用ボスを前記ファンカバーの外部から操作することにより前記クランク軸を回転可能とし、前記ファンカバーのうち前記カバー開口から離れたオフセット部位に前記換気導入流路の前記流路出口が開口されたことを特徴とする。
【0015】
請求項7は、前記換気導入流路の前記流路入口および前記換気導入流路の前記流路出口の各流路断面積を一定に設定したことを特徴とする。
【0016】
請求項8は、前記排出路に吸音材が設けられたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に係る発明では、電装収納部に制御部や電力変換部の電装機器を収納し、電装収納部を換気ファンに連通する換気導入流路を備えた。
この換気ファンを駆動することにより、筐体の外部から電装収納部に換気用の空気(外気)を導くようにした。電装収納部に空気(外気)を導くことで、導いた空気で電装収納部の電子機器(制御部や電力変換部)を冷却することができる。
【0018】
さらに、電装収納部の電子機器(制御部や電力変換部)を冷却した空気を、換気導入流路を経て発電機に導くようにした。発電機に空気を導くことで、導いた空気で発電機を冷却することができる。
このように、筐体の外部から導入した空気(外気)で、まず電装機器(制御部、電力変換部)を冷却し、つぎに発電機を冷却することで、冷却優先度の高い機器から順番に効率よく冷却することができる。
よって、筐体の外部から導入する空気(換気用の風量)を適量に抑えることが可能になり、換気用として多量の風量を確保するために換気ファンを大型化する必要がない。
【0019】
これにより、ファン駆動時の騒音(すなわち、換気に伴う騒音)を減少させることができる。
加えて、換気ファンの大型化を抑えることで、原動機や熱交換器から必要以上に熱を奪うことを防いで、原動機の廃熱を熱源として効率よく利用して温水を好適に生成することができる。
【0020】
また、換気ファンの大型化を抑えることで、換気ファンを駆動する際の電力(駆動電力)を減らすことができる。このように、換気ファンの駆動電力を減らすことで発電機の発電効率を高めることができる。
【0021】
ここで、従来技術で説明したコージェネレーション装置は、電装収納部および発電収納部を区画する仕切壁部に開口部が設けられ、開口部に換気ファンが設けられている。
このため、原動機を駆動する際の騒音が換気ファンを経て筐体の外部に漏れやすくなり、過大な防音対策や吸音対策が要求される。
【0022】
これに対して、請求項1は電装収納部および換気ファン間に換気導入流路を介在させている。
よって、原動機を駆動する際の騒音を換気ファンを経て筐体の外部に漏れ難くできる。
これにより、従来技術のコージェネレーション装置のように、過大な防音対策や吸音対策を施す必要がない。
【0023】
請求項2に係る発明では、換気導入流路の流路出口からファンカバー内に導かれた空気で発電機を冷却した後、ファンカバー内から発電収納部に導き出すようにした。
よって、発電収納部に導き出した空気で発電収納部の原動機を冷却することができる。
【0024】
加えて、ファンカバー内から発電収納部に空気を導き出すことで、発電収納部の内部圧力を筐体の外部圧力より高く保つ(いわゆる、発電収納部の内部圧力を正圧に保つ)ことができる。
これにより、発電収納部に導き出した空気を筐体の外部に円滑に排出することができる。
【0025】
発電収納部の空気を筐体の外部に円滑に排出することで、発電収納部の温度上昇を抑えて発電収納部を適温に保つことができる。
発電収納部を適温に保つことで、エンジンに燃料を導く燃料流路の一部が発電収納部に配置された場合でも燃料の温度上昇を抑えることができる。
このように、発電収納部を適温に保つことで、燃料の温度上昇を抑え、エンジンに燃料を安定的に効率よく供給(充填)することができる。
【0026】
請求項3に係る発明では、換気導入流路の流路入口を、換気導入流路の流路出口より上方に設けた。ここで、換気導入流路の流路出口はファンカバーに開口されている。このファンカバーに換気ファンが覆われている。よって、換気ファンは換気導入流路の流路出口側に設けられている。
これにより、換気ファンに流れ込む空気を上方から下方に向けて円滑に導くことが可能になり、換気ファンに空気(冷却風)導く際の圧力損失を小さく抑えることができる。
【0027】
請求項4に係る発明では、発電収納部の空気を外部に排出する排出路を備え、排出路の排出路入口を原動機および熱交換器より上方に設けた。
よって、発電収納部に導き出された空気(冷却風)を原動機および熱交換器の上方を経て排出路入口に案内することができる。
【0028】
ここで、原動機および熱交換器の周囲で熱せられた空気が対流で上昇する。
よって、原動機および熱交換器の上方に上昇した空気を、冷却風の流れに乗せて取り込みながら排出路入口まで導くことができる。
これにより、原動機および熱交換器の周囲で熱せられた空気を冷却風で発電収納部から効率よく導き出して(排出して)、発電収納部を好適に冷却することができる。
【0029】
請求項5に係る発明では、ファンカバーに設けたカバー導出口を、排出路の排出路入口より下方に設けた。
ここで、前述したように、原動機および熱交換器の周囲で熱せられた空気が対流で上昇している。
そこで、カバー導出口を排出路入口より下方に設けることで、カバー導出口から発電収納部に導き出された空気(冷却風)を排出路入口に向けて斜め上向きに案内するようにした。
【0030】
よって、原動機および熱交換器の上方に上昇した空気を、カバー導出口から導き出された空気(冷却風)で必要以上に乱すことなく排出路入口まで導くことができる。
これにより、原動機および熱交換器の周囲で熱せられた空気を冷却風で発電収納部から効率よく導き出して(排出して)、発電収納部を好適に冷却することができる。
【0031】
請求項6に係る発明では、ファンカバーのカバー開口から調整用ボスを上方に突出させ、カバー開口から離れたオフセット部位に換気導入流路の流路出口を開口させた。よって、換気導入流路の流路出口を調整用ボスから離すことができる。
よって、調整用ボスにめがねレンチなどの工具を係止させて調整用ボスを回動(回転)することができる。
【0032】
調整用ボスを回動することで、クランク軸を回転させてピストンを上死点に配置することができる。
この状態において、吸気バルブおよび排気バルブを閉じ、各バルブシャフトおよびロッカアーム間の隙間(いわゆる、タペットクリアランス)を容易に調整することができる。
【0033】
請求項7に係る発明では、換気導入流路の流路入口および換気導入流路の流路出口の各流路断面積を一定に設定した。
これにより、電装収納部の空気を換気導入流路を経て発電収納部に導く際に、換気導入流路を流れる空気の圧力損失を小さく抑えることができる。
【0034】
請求項8に係る発明では、排出路に吸音材を設けた。これにより、ファン駆動時の騒音(すなわち、換気に伴う騒音)を吸音材で吸音して、ファン駆動時の騒音を一層減少することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係るコージェネレーション装置を前方から見た状態を示す斜視図である。
【図2】図1のコージェネレーション装置を後方から見た状態を示す斜視図である。
【図3】図1の下サブサイドパネルを示す斜視図である。
【図4】本発明に係るコージェネレーション装置のファンカバーおよび換気導入流路を示す斜視図である。
【図5】図4のファンカバーおよび換気導入流路をエンジンブロックから外した状態を示す分解斜視図である。
【図6】図4の6−6線断面図である。
【図7】図6の7部拡大図である。
【図8】図4の8矢視図である。
【図9】本発明に係る電装収納部の電装部品を冷却するとともに電装収納部内を換気する例を説明する図である。
【図10】本発明に係る発電機を冷却する例を説明する図である。
【図11】本発明に係る発電収納部のエンジンを冷却するとともに発電収納部内を換気する例を説明する図である。
【図12】本発明に係る調整用ボスを操作してタペットクリアランスを調整する例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図中において、「前」、「後」、「左」、「右」を「Fr」、「Rr」、「L」、「R」で示す。
【実施例】
【0037】
実施例に係るコージェネレーション装置10について説明する。
図1、図2に示すように、コージェネレーション装置10は、コージェネケース(筐体)11と、コージェネケース11内に収納されたエンジン(原動機)16、発電機18、熱交換器19、第1制御部(制御部)21、第2制御部(制御部)23および電力変換部22とを備えた熱電併給装置である。
【0038】
コージェネケース11は、底部30、前パネル、後パネル32、左サイドパネル33、右サイドパネル34およびルーフパネルで略矩形体状に形成されることにより内部空間24を備えている。
右サイドパネル34は、上パネル開口部34aおよび下パネル開口部34bが形成され、上パネル開口部34aを開閉可能な上サブサイドパネル44と、下パネル開口部34bを開閉可能な下サブサイドパネル45を備えている。
【0039】
図3に示すように、下サブサイドパネル45は、裏面に案内ガード47が設けられている。下サブサイドパネル45および案内ガード47で排出路46が形成されている。
排出路46は、案内ガード47の上部に排出路入口46aが形成され、下サブサイドパネル45の下部に排出路出口46bが形成されている。
【0040】
排出路46内の空間(すなわち、下サブサイドパネル45および案内ガード47間の空間)46cに吸音材(一例として、ウレタンフォーム(ウレタンスポンジ)49が設けられている。
排出路入口46aは、後述する発電収納部12に連通されている。
また、排出路出口46bは、コージェネケース11の外部40に連通されている。
【0041】
排出路46内の空間46cに吸音材49を設けることで、発電収納部12の騒音(すなわち、ファン駆動時の換気に伴う騒音)を吸音材49で吸音して騒音の減少を図ることができる。
なお、吸音材49を、一例として、ウレタンフォーム(ウレタンスポンジ)で形成することで、発電収納部12の空気を吸音材49を経て外部40に案内することが可能である。
【0042】
ここで、排出路46の排出路入口46aは、エンジン16(具体的には、エンジン本体17)および熱交換器19より上方に設けられている。
よって、発電収納部12に導き出された空気(冷却風)をエンジン本体17および熱交換器19の上方を経て排出路入口46aに案内することができる。
【0043】
ところで、エンジン本体17および熱交換器19の周囲で熱せられた空気が対流で上昇する。
よって、エンジン本体17および熱交換器19の上方に上昇した空気を、冷却風の流れに乗せて取り込みながら排出路入口46aまで導くことができる。
これにより、エンジン本体17および熱交換器19の周囲で熱せられた空気を冷却風で発電収納部12から効率よく導き出して(排出して)、発電収納部12を好適に冷却できる。
【0044】
図1、図2に示すように、このコージェネケース11内の左サイドパネル33寄りに、左サイドパネル33に対して所定間隔をおいて左仕切壁36が設けられている。
さらに、左仕切壁36の上端部36aから上仕切部38が右サイドパネル34まで延出するように設けられている。
加えて、上仕切部38の上方において、コージェネケース11内の右サイドパネル34寄りに、右サイドパネル34に所定間隔をおいて右仕切壁39が設けられている。
【0045】
コージェネケース11内に左仕切壁36を設けることで、コージェネケース11内の内部空間24が発電収納部12と第1電装収納部(電装収納部)13との左右の空間に区画されている。
また、コージェネケース11内に上仕切部38を設けることで、発電収納部12の上方に吸/排気部(電装収納部)14の空間が区画されている。
さらに、コージェネケース11内において、上仕切部38の上方に右仕切壁39を設けることで、吸/排気部14の空間の右仕切壁39寄りに第2電装収納部(電装収納部)15が区画されている。
【0046】
第1電装収納部13は、コージェネケース11の外部の空気(外気)を導入する外気導入部42の下方に外気導入部42に連通する第1連通口25を有するとともに、吸/排気部14に連通する第2連通口26を上部に有する。
よって、コージェネケース11の外部の空気(外気)を外気導入部42から外気導入部42内に導入し、導入した空気を第1連通口25を経て第1電装収納部13に導くことができる。
さらに、第1電装収納部13に導いた空気を第2連通口26を経て吸/排気部14の上部に導くことができる。
【0047】
第2電装収納部15は、吸/排気部14に連通する第3連通口27を上部に有するとともに、吸/排気部14に連通する第4連通口28を下部に有する。
よって、吸/排気部14の上部に導かれた空気を第3連通口27を経て第2電装収納部15に導き、第2電装収納部15に導かれた空気を第4連通口28を経て吸/排気部14の下部に戻すことができる。
【0048】
図4に示すように、吸/排気部14は、後述する換気導入流路61、および後述するファンカバー58を経て発電収納部12に連通されている。
よって、吸/排気部14に導かれた空気を換気導入流路61およびファンカバー58を経て発電収納部12に導くことができる。
ここで、第1電装収納部13、第2電装収納部15および吸/排気部14をまとめた一つの空間で電装収納部20が形成されている。
この電装収納部20は、外気導入部42を経てコージェネケース11の外部40(図3参照)に連通されている。
【0049】
図3に示すように、発電収納部12は、下サブサイドパネル45に備えた排出路46の排出路入口46aに連通されている。排出路46は、排出路出口46bを経てコージェネケース11の外部40に連通されている。
すなわち、発電収納部12は、排出路46を経てコージェネケース11の外部40に連通されている。
よって、発電収納部12に導かれた空気を排出路入口46aから排出路46内に導き、排出路46内に導いた空気を排出路出口46bを経てコージェネケース11の外部40に導くことができる。
【0050】
図1、図2に示すように、発電収納部12に、エンジン16、発電機18、熱交換器19、およびエンジン16の排気系51の一部を構成する第1マフラー54が収納されている。
また、第1電装収納部13に、第1制御部21および電力変換部22が収納されている。
さらに、吸/排気部14に、エンジン16の吸気系41の一部を構成するエアクリーナ装置45、ガス流量調整装置、ミキサー(スロットル弁を含む)が収納(配設)されている。
【0051】
加えて、吸/排気部14に、エンジン16の排気系51の一部を構成する第2マフラー52が収納(配設)されている。
第2マフラー52の導入口に第1マフラー54の導出口が連通されるとともに、第2マフラー52の導出口52aに排気出口が連通されている。この排気出口はコージェネケース11のルーフパネルに設けられている。
また、第2電装収納部15に、第2制御部23などが収納されている。
【0052】
エンジン16は、エンジン16の本体(すなわち、エンジン本体)17と、吸気系41と、排気系51と、換気導入流路61(図4も参照)とを備えている。
換気導入流路61は、第1換気導入流路62と、第2換気導入流路63とを備えている。
【0053】
このエンジン16は、吸気系41に設けられた外気導入部42と、外気導入部42の下流側に設けられたエアクリーナ装置45と、エアクリーナ装置45の下流側に設けられたガス流量調整装置と、ガス流量調整装置の下流側に設けられたミキサーと、ミキサーに含まれたスロットル弁とを備えたガスエンジンである。
【0054】
外気導入部42は、空気(外気)の一部を吸気系41に案内する吸気部位42aと、残りの空気(外気)を換気用として案内する換気/冷却部位42bを備えている。
吸気部位42aは、コージェネケース11の外部40から導入された空気(外気)の一部を吸気系41に案内する部位である。
換気/冷却部位42bは、コージェネケース11の外部40から導入された空気(外気)の残りの空気(外気)を換気用として案内する部位である。
【0055】
エンジン本体17は、クランク軸48(図6参照)が鉛直に設けられた、いわゆるバーチカルエンジンである。
このエンジン本体17は、エンジンブロック55のうちクランク部55aの下部にオイルタンク56が設けられ、クランク部55aの上方に換気ファン(換気/冷却ファン)57が設けられ、換気ファン57がファンカバー58で覆われている。
クランク部55aおよび換気ファン57間に発電機18が設けられている。
【0056】
図5、図6に示すように、発電機18は、エンジン本体17の上部に設けられ、換気ファン57とともにファンカバー58で覆われている。
この発電機18は、エンジン本体17(エンジン16)のクランク軸48に連結されたロータ65と、ロータ65内に収納されたステータ71とを備えている。
よって、エンジン16を駆動してクランク軸48を回転することにより、クランク軸48でロータ65を回転することができる。
ロータ65を回転することにより発電機18で電力(交流電力)を発電することができる。
【0057】
ロータ65は、円筒状の周壁67が頂部68で閉塞された円筒体66と、円筒体66(周壁67)の内周67aに所定間隔をおいて設けられた永久磁石69とを備えている。
円筒体66は、頂部68が中央部68aから周縁68bに向けて傾斜角θ1の下り勾配に形成され、周方向に向けて所定間隔をおいて開口部68cが形成されている。
【0058】
ステータ71は、ロータ65内に収納され、エンジンブロック55のうちクランク部55aに設けられたステータ台座72と、ステータ台座72に巻き付けられたコイル73とを備えている。
【0059】
発電機18の上方に換気ファン57がクランク軸48に対して同軸59上に設けられている。
換気ファン57は、ロータ65の頂部68に複数のボルト76で同軸59上に取り付けられたファンベース77と、ファンベース77の頂部77aに設けられた調整用ボス78と、ファンベース77の外周縁77bに沿って所定間隔をおいて設けられた複数の羽根部79とを備えている。
この換気ファン57は、複数の羽根部79が環状に設けられた、いわゆるシロッコファンである。
【0060】
図7に示すように、ファンベース77は、略円錐台状に形成され、傾斜壁面77cが中央部近傍から円筒体66の頂部68に向けて下り勾配になるように凹形湾曲状に形成されている。
傾斜壁面77cを凹形湾曲状に形成し、かつ円筒体66の頂部68を傾斜角θ1の下り勾配に形成することで、円筒体66の頂部68および傾斜壁面77cの境界部82が円滑に保たれている。よって、傾斜壁面77cおよび頂部68が略同一面からなる傾斜面に形成されている。
これにより、換気ファン57内に導かれた空気をファンベース77の傾斜壁面77cを経て円筒体66の頂部68に円滑に導くことができる。
【0061】
ファンベース77の頂部77aに調整用ボス78が設けられている。
調整用ボス78は、ファンベース77の頂部77aから上方に向けて突出され、クランク軸48に対して同軸59上に設けられている。
この調整用ボス78は、後述するファンカバー58のカバー開口87aから上方に突出され、外周78a(図8参照)が六角形に形成されている。
【0062】
よって、調整用ボス78にめがねレンチ83(図12参照)などの工具を係止して、めがねレンチ83で調整用ボス78(すなわち、換気ファン57)を回転することができる。
換気ファン57を回転することで発電機18のロータ65を回転することができる。ロータ65を回転することでクランク軸48を回転することができる。
クランク軸48を回転することでピストンを移動させて上死点に配置することができる。ピストンを上死点に配置して吸気バルブおよび排気バルブを閉じた状態で、各バルブシャフトおよびロッカアーム間の隙間(いわゆる、タペットクリアランス)を調整できる。
【0063】
ファンベース77の外周縁77bに沿って複数の羽根部79が所定間隔をおいて設けられている。
複数の羽根部79は、ファン外径D1、ファン内径D2となるように環状に形成されている。
よって、ファン外径D1の内側空間が換気ファン57の吸込部84となる。
【0064】
図4、図6に示すように、換気ファン57および発電機18は上方からファンカバー58で覆われている。
ファンカバー58は、円筒状に形成された筒状のカバー周壁86と、カバー周壁86の上部に設けられた円板状の蓋部87とを備えている。
【0065】
カバー周壁86は、底部86aがエンジンブロック55のクランク部55aに複数のボルト88で取り付けられている。
このカバー周壁86は、エンジンブロック55のシリンダ部55b側に開口されたカバー導出口91と、カバー導出口91からシリンダ部55bに沿って突出されたガイド部92とを備えている。
【0066】
図4、図8に示すように、カバー導出口91は、ファンカバー58内に導かれた空気をファンカバー58の外部(すなわち、発電収納部12)に導き出すための開口である。
ここで、後述するように、ファンカバー58内に導かれた空気は、ロータ65の周壁67およびファンカバー58のカバー周壁86間の空間99(図7も参照)をロータ65の上部から下部に向けて螺旋状に導かれる。
よって、カバー導出口91は、ロータ65の下部まで螺旋状に導かれた空気がシリンダ部55bの上方に沿って円滑に導出可能な位置に設けられている。
【0067】
ガイド部92は、カバー導出口91からシリンダ部55bに沿ってカバー周壁86に接線する方向(すなわち、カバー導出口91からファンカバー58の外部に導き出された空気の流れ方向)に突出されることでシリンダ部55bの上方に設けられている。
このガイド部92は、カバー導出口91からシリンダ部55bに沿って張り出された底部92aと、底部92aの両側から突出された一対の壁部92bと、底部の前端部から斜め上方に向けて張り出された前傾斜壁部92cとを有する。
【0068】
よって、カバー導出口91からファンカバー58の外部に導き出された空気を底部92aでシリンダ部55bに沿って前傾斜壁部92cまで円滑に案内することができる。
さらに、前傾斜壁部92cまで案内された空気を前傾斜壁部92cでシリンダ部55bの斜め上方に向けて案内することができる。
【0069】
ここで、図3に示すように、カバー導出口91は、排出路46の排出路入口46aより下方に設けられている。
また、前述したように、エンジン本体17および熱交換器19の周囲で熱せられた空気が対流で上昇している。
そこで、カバー導出口91を排出路入口46aより下方に設けることで、カバー導出口91から発電収納部12に導き出された空気(冷却風)を排出路入口46aに向けて斜め上向きに案内するようにした。
【0070】
よって、エンジン本体17および熱交換器19の上方に上昇した空気を、カバー導出口91から導き出された空気(冷却風)で必要以上に乱すことなく排出路入口まで導くことができる。
これにより、エンジン本体17および熱交換器19の周囲で熱せられた空気を冷却風で発電収納部12から効率よく導き出して(排出して)、発電収納部12を好適に冷却することができる。
【0071】
図4、図8に示すように、カバー周壁86の上部に円板状の蓋部87が設けられている。
蓋部87は、中央にカバー開口87aが形成され、カバー開口87aから半径方向外側に離れたオフセット部位87bに第2換気導入流路63が一体に設けられている。
カバー開口87aは、調整用ボス78を上方に向けて突出可能な開口である。
【0072】
図7、図8に示すように、第2換気導入流路63は、第2流路出口(流路出口)63aがオフセット部位87bに開口され、第2流路入口63bが蓋部87に対して傾斜角θ2の傾斜状態で開口されている。
第2流路出口63aがオフセット部位87bに開口されることで、換気ファン57の吸込部84に対峙するように開口されている。
第2換気導入流路63の第2流路出口63aをオフセット部位87bに設けることで、第2換気導入流路63(第2流路出口63a)を調整用ボス78から離すことができる。
よって、第2換気導入流路63および調整用ボス78間に隙間Sを確保することができる。
【0073】
第2換気導入流路63および調整用ボス78間に隙間Sを確保することで、調整用ボス78にめがねレンチ83(図12参照)などの工具を係止させて調整用ボス78を回動(回転)することができる。
調整用ボス78を回動することで、クランク軸48を回転させてピストンを上死点に配置できる。
この状態において、吸気バルブおよび排気バルブを閉じ、各バルブシャフトおよびロッカアーム間の隙間(いわゆる、タペットクリアランス)を容易に調整できる。
【0074】
ここで、第2流路出口63aは、換気ファン57の吸込部84に対峙する位置において、蓋部87の周方向に向けて横長となるように楕円形に形成されている。
第2流路出口63aを楕円形に形成することで断面積を円形に形成した場合と比較して大きく確保することができる。
よって、換気ファン57の吸込部84に第2流路出口63aから導入する空気の量を十分に確保することができる。
【0075】
さらに、第2流路出口63aを換気ファン57の吸込部84に対峙させることで、第2流路出口63aから吸込部84に空気を円滑に(すなわち、圧力損失を抑えた状態で)導くことができる。
よって、ファンカバー58内の内部圧力を発電収納部12の内部圧力P1より高く保つことができる。
これにより、ファンカバー58内の空気を発電収納部12に円滑に排出することができる。
【0076】
また、カバー開口87aは、調整用ボス78との間隔が小さくなるように形成されている。よって、カバー開口87aおよび調整用ボス78間の間隔が小さく抑えられている。
これにより、換気ファン57の吸込部84に第2流路出口63aから導入した空気が、カバー開口87aおよび調整用ボス78間の隙間から流出することを防止できる。
【0077】
第2流路入口63bは、内側に張り出された係止片95が設けられている。係止片95に、第1換気導入流路62が連結されている。
第1換気導入流路62は、第2流路入口63bに係止可能な第1流路出口62aと、上仕切部38に係止可能な第1流路入口(流路入口)62b(図4、図6参照)と、蛇腹状に形成されることで弾性変形可能な部位62cとを有する。
【0078】
第1流路出口62aは、第2流路入口63bと同様に傾斜角θ2の傾斜状態で開口され、外周に環状の下係止溝96が形成されている。
この下係止溝96が第2流路入口63bの係止片95に嵌合されている。これにより、第1換気導入流路62が第1流路出口62aおよび第2流路入口63bを経て第2換気導入流路63に連通されている。
【0079】
図4、図6に示すように、第1流路入口62bは、外周に環状の上係止溝97が形成されている。上係止溝97は、上仕切部38の換気孔38aに嵌入可能な溝である。
この上係止溝97が換気孔38aに嵌合されることで、第1流路入口62bが吸/排気部14に開口されている。
第1流路入口62bを吸/排気部14に開口することで、第1換気導入流路62が吸/排気部14に連通されている。
【0080】
よって、換気導入流路61(すなわち、第2換気導入流路63および第1換気導入流路62)によって吸/排気部14がファンカバー58内に連通されている。
ファンカバー58内に換気ファン57および発電機18が収容されている。
すなわち、換気導入流路61によって吸/排気部14がファンカバー58内の換気ファン57および発電機18に連通されている。
これにより、換気ファン57が駆動することにより、吸/排気部14から空気を吸い込み、発電機18に導くことができる。
さらに、換気ファン57が駆動することにより、コージェネケース11内の空気を換気することができる。
【0081】
ここで、換気導入流路61の第1流路入口62bを流路断面積S1とし、換気導入流路61の第2流路出口63aを流路断面積S2とする。
第1流路入口62bの流路断面積S1および第2流路出口63aの流路断面積S2が一定(すなわち、S1=S2)に設定されている。
これにより、吸/排気部14の空気を換気導入流路61を経て発電収納部12に導く際に、換気導入流路61を流れる空気の圧力損失を小さく抑えることができる。
【0082】
また、換気導入流路61の第1流路入口62bは、換気導入流路61の第2流路出口63aより上方に設けられている。さらに、第2流路出口63aの下方に換気ファン57が設けられている。
よって、換気ファン57に流れ込む空気を上方から下方に向けて円滑に換気ファン57まで導くことが可能になる。これにより、換気ファン57に空気(冷却風)導く際の圧力損失を小さく抑えることができる。
【0083】
図1、図2に示すように、吸気系41は、外気導入部42から吸い込んだ空気(外気)がエア導入路43を経てエアクリーナ装置45に導かれる。
エアクリーナ装置45に導かれた空気がエアクリーナ装置45で浄化され、浄化されたエアがガス流量調整装置を経てミキサーでガス燃料と混合される。
混合されたガス燃料がスロットル弁およびインレットホースを経てシリンダ部55bの燃焼室内に導入され、燃焼室内に導入されたガス燃料でエンジン16が駆動する。
【0084】
排気系51は、発電収納部12に収納された第1マフラー54と、吸/排気部14に収納された第2マフラー52とを備えている。
第1マフラー54の導入口がシリンダ部55bの燃焼室に連通され、第1マフラー54の導出口が第2マフラー52に連通されている。
さらに、第2マフラー52の導出口52aが排気出口に連通されている。
よって、シリンダ部55bの燃焼室から排出された排気ガスが第1マフラー54を経て第2マフラー52に導かれ、第2マフラー52に導かれた排気ガスが排気出口を経てコージェネケース11の外部に排出される。
【0085】
熱交換器19は、エンジン16の排気ガスが導かれるとともに外部から水が矢印Waの如く導かれ、排気ガスと水との間で熱交換することにより水を昇温するものである。
このように、エンジン16の廃熱(排熱)を熱源として利用して温水を生成し、生成した温水の熱をコージェネレーション装置10の外部に矢印Hwの如く導き出して暖房などに用いることが可能である。
【0086】
第1制御部21は、エンジン16を制御するもので、左仕切壁36の略下半部に設けられることで第1電装収納部13に配設されている。
この第1制御部21として、例えば、漏電遮断機が用いられている。
第1制御部21としての漏電遮断機は、回路遮断機能を備えることで発電機18の過電流、短絡や漏電を防止可能な機器である。
すなわち、発電機18の過電流、短絡や漏電を第1制御部21で検知し、第1制御部21でエンジン16を停止(制御)することにより発電機18の過電流、短絡や漏電を防止する。
【0087】
電力変換部22は、左仕切壁36の上半部に設けられることで第1電装収納部13に配設されている。
この電力変換部22は、発電機18で発生した交流電力を要求仕様電力に変換するインバータユニットである。
【0088】
第2制御部23は、エンジン16の始動時に発電機18をスタータ機能に切り換え、エンジン16の始動後に発電機18をジェネレータ機能に切り換えるようにエンジン16を制御する機能などを備えるECUである。
【0089】
つぎに、コージェネレーション装置10内を換気するとともに発電機18などを冷却する例を図9〜図11に基づいて説明する。
図9(a)に示すように、エンジン16を駆動して換気ファン57(図6参照)を駆動する。
換気ファン57を駆動することにより、コージェネケース11の外部40から外気導入部42の換気/冷却部位42bに空気(外気)を矢印Aの如く導入する。
【0090】
外気導入部42の換気/冷却部位42bに導かれた空気(外気)は、第1連通口25を経て第1電装収納部13に矢印Bの如く導かれる。
第1電装収納部13に空気を導くことで、導いた空気で電装部品(具体的には、第1制御部21、電力変換部22)を冷却する。
第1制御部21、電力変換部22を冷却した空気は、第2連通口26を経て吸/排気部14の上部に矢印Cの如く導かれる。
【0091】
吸/排気部14に導かれた空気は、第3連通口27を経て第2電装収納部15に矢印Dの如く導かれる。第2電装収納部15に空気を導くことで、導いた空気で電装部品(具体的には、第2制御部23)を冷却する。
第2制御部23を冷却した空気は、第4連通口28を経て吸/排気部14の下部に矢印Eの如く戻される。
【0092】
このように、第1電装収納部(電装収納部)13に空気を導くことで第1制御部21および電力変換部22を冷却するとともに、第1電装収納部13内を換気することができる。
さらに、第2電装収納部(電装収納部)15に空気を導くことで第2制御部23を冷却するとともに、第2電装収納部15内を換気することができる。
【0093】
図9(b)に示すように、吸/排気部14の下部に戻された空気は、換気導入流路61(具体的には、第1換気導入流路62)の第1流路入口62b(図9(b)も参照)を経て換気導入流路61内に矢印Fの如く導かれる。
【0094】
図10(a)に示すように、換気導入流路61内に導かれた空気は換気導入流路61を経てファンカバー58内に矢印Gの如く導かれる。
ファンカバー58内に導かれた空気は、換気ファン57を経て発電機18に導かれる。
【0095】
具体的には、換気ファン57の傾斜壁面77cおよびロータ65の頂部68に沿って頂部68の周縁68bに向けて矢印Hの如く導かれる。
頂部68の周縁68bに導かれた空気は、ロータ65の周壁67およびファンカバー58のカバー周壁86間の空間99に矢印Iの如く導かれる。
また、換気ファン57の傾斜壁面77cおよびロータ65の頂部68に沿って矢印Hの如く導かれた空気の一部が、頂部68の開口部68cから発電機18の内部に矢印J(図10(a)も参照)の如く導かれる。
【0096】
図10(b)に示すように、ロータ65が矢印Kの如く回転されている。
よって、空間99(図10(a)参照)にロータ65の上側(周縁68b)から導かれた空気は、ロータ65の回転で矢印Lの如く周壁67に沿って周壁67の下部67bに向けて螺旋状に導かれる。
このように、周壁67に沿って空気を螺旋状に導くとともに、頂部68の開口部68cから発電機18の内部に空気を導くことで発電機18を効率よく冷却することができる。
周壁67に沿って螺旋状に導かれた空気は周壁67の下部67bまで導かれる。
【0097】
一方、頂部68の開口部68cから発電機18の内部に導かれた空気は、周壁67の下部67bを経て発電機18の外部に矢印Mの如く導かれる。
周壁67に沿って螺旋状に周壁67の下部67bまで導かれた空気や、周壁67の下部67bを経て発電機18の外部に導かれた空気はカバー導出口91に導かれる。
【0098】
図11(a)に示すように、カバー導出口91に導かれた空気はカバー導出口91を経てファンカバー58内からガイド部92に導かれる。
ガイド部92に導かれた空気は、底部92aに沿って前傾斜壁部92cまで案内される。
前傾斜壁部92cまで案内された空気は、前傾斜壁部92cでシリンダ部55bの斜め上方に向けて案内されて発電収納部12に矢印Oの如く導かれる。
【0099】
図11(b)に示すように、カバー導出口91が排出路46の排出路入口46aより下方に設けられている。さらに、排出路入口46aがエンジン本体17および熱交換器19より上方に設けられている。
よって、カバー導出口91から発電収納部12に矢印Oの如く流出した空気(冷却風)は、エンジン本体17(シリンダ部55b)や熱交換器19の上方を経て排出路入口46aに向けて斜め上向きに矢印Pの如く案内される。
【0100】
ここで、エンジン本体17(特に、シリンダ部55b)や熱交換器19の周囲で熱せられた空気が対流で上昇している。
よって、シリンダ部55bや熱交換器19の上方に上昇した空気を、カバー導出口91から導き出された空気(冷却風)で必要以上に乱すことなく排出路入口46aまで矢印Pの如く導くことができる。
【0101】
これにより、シリンダ部55bや熱交換器19の上方に上昇した空気を、カバー導出口91から導き出された空気(冷却風)の流れに乗せて取り込みながら排出路入口46aまで効率よく導くことができる。
排出路入口46aまで導かれた空気(エンジン本体17や熱交換器19の周囲で熱せられた空気を含む)が排出路入口46aを経て排出路46に矢印Qの如く導かれる。
【0102】
排出路46に導かれた空気が吸音材49を経て排出路出口46bまで導かれる。排出路出口46bまで導かれた空気が排出路出口46bを経てコージェネケース11の外部40に矢印Rの如く導き出される(排出される)。
このように、エンジン本体17や熱交換器19の周囲で熱せられた空気を冷却風で発電収納部12から効率よく導き出す(排出する)ことで、発電収納部12を好適に換気(冷却)することができる。
【0103】
ところで、排出路46の空間46cには吸音材49が設けられている。
よって、発電収納部12の騒音(すなわち、換気ファン57の換気に伴う騒音)を吸音材49で吸音することができる。
これにより、換気ファン57の換気に伴うファン騒音を一層良好に減少することができる。
【0104】
図9〜図11で説明したように、コージェネケース11の外部から導入した空気(外気)で、まず電装機器(第1制御部21、第2制御部23および電力変換部22)を冷却し、つぎに発電機18を冷却し、ついでエンジン16を冷却することで、冷却優先度の高い機器から順番に効率よく冷却することができる。
よって、コージェネケース11の外部から導入する空気(換気用の風量)を適量に抑えることが可能になり、換気用として多量の風量を確保するために換気ファン57を大型化する必要がない。
【0105】
これにより、換気ファン57の駆動による騒音(すなわち、換気に伴う騒音)を減少させることができる。
加えて、換気ファン57の大型化を抑えることで、エンジン16や熱交換器19(図1参照)から必要以上に熱を奪うことを防いで、エンジン16の廃熱を熱源として効率よく利用して温水を好適に生成することができる。
【0106】
また、図5に示す換気ファン57の大型化を抑えることで、換気ファン57を駆動する際の電力(駆動電力)を減らすことができる。
このように、換気ファン57の駆動電力を減らすことで発電機18の発電効率を高めることができる。
【0107】
ところで、従来技術で説明したコージェネレーション装置は、電装収納部および発電収納部を区画する仕切壁部に開口部が設けられ、開口部に換気ファンが設けられている。
このため、原動機を駆動する際の騒音が換気ファンを経て筐体の外部に漏れやすくなり、過大な防音対策や吸音対策が要求される。
【0108】
これに対して、実施例のコージェネレーション装置10は、電装収納部20(すなわち、第1電装収納部13、第2電装収納部15および吸/排気部14)および換気ファン57(図5参照)間に換気導入流路61を介在させている。
よって、エンジン16を駆動する際の騒音を換気ファン57を経てコージェネケース11の外部に漏れ難くできる。
これにより、従来技術のコージェネレーション装置のように、過大な防音対策や吸音対策を施す必要がない。
【0109】
また、換気導入流路61の第2流路出口63aからファンカバー58内に導かれた空気で発電機18を冷却した後、ファンカバー58内から発電収納部12に導き出すようにした。
よって、発電収納部12に導き出した空気で発電収納部12のエンジン16(特に、シリンダ部55b)を冷却することができる。
【0110】
加えて、ファンカバー58内から発電収納部12に空気を導き出すことで、発電収納部12の内部圧力P1をコージェネケース11の外部40の外部圧力P2より高く保つ(いわゆる、発電収納部12の内部圧力P1を正圧に保つ)ことができる。
これにより、発電収納部12に導き出した空気をコージェネケース11の外部40に円滑に排出することができる。
【0111】
発電収納部12の空気をコージェネケース11の外部40に円滑に排出することで、発電収納部12の温度上昇を抑えて発電収納部12を適温に保つことができる。
発電収納部12を適温に保つことで、エンジン16に燃料を導く燃料流路102(図2参照)の一部が発電収納部12に配置された場合でも燃料の温度上昇を抑えることができる。
このように、発電収納部12を適温に保つことで、燃料の温度上昇を抑え、エンジン16に燃料を安定的に効率よく供給(充填)することができる。
【0112】
ついで、調整用ボス78を操作してタペットクリアランスを調整する例を図12に基づいて説明する。
図12(a)に示すように、調整用ボス78にめがねレンチ83を係止して、めがねレンチ83を矢印Vの如く操作する。
めがねレンチ83を操作することで調整用ボス78(すなわち、換気ファン57(図12(b)参照))を回転する。
【0113】
図12(b)に示すように、換気ファン57を回転することで発電機18のロータ65を回転する。ロータ65を回転することでクランク軸48を回転してピストンを上死点に配置する。
ピストンを上死点に配置して吸気バルブおよび排気バルブを閉じた状態で、各バルブシャフトおよびロッカアーム間の隙間(いわゆる、タペットクリアランス)を調整する。
【0114】
なお、本発明に係るコージェネレーション装置は、前述した実施例に限定されるものではなく適宜変更、改良などが可能である。
例えば、前記実施例では、原動機としてガスエンジン16を例示したが、これに限らないで、ガソリンエンジンなどの他のエンジンを用いることも可能である。
【0115】
また、前記実施例では、第2流路出口63aを楕円形に形成した例について説明したが、これに限らないで、第2流路出口63aを長孔、円形や湾曲状長孔などの他の形状に形成することも可能である、
なお、長孔や湾曲状長孔は、蓋部87の周方向に向けて横長となるように形成される。
【0116】
さらに、前記実施例で示したコージェネレーション装置10、コージェネケース11、エンジン16、発電機18、熱交換器19、第1、第2の制御部21,23、電力変換部22、外気導入部42、排出路46、排出路入口46a、排出路出口46b、クランク軸48、換気ファン57、ファンカバー58、換気導入流路61、調整用ボス78およびカバー導出口91などの形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0117】
本発明は、換気ファンを駆動することにより筐体内を換気可能で、かつ、電装部品、発電機および原動機を冷却可能なコージェネレーション装置への適用に好適である。
【符号の説明】
【0118】
10…コージェネレーション装置、11…コージェネケース(筐体)、12…発電収納部、13…第1電装収納部(電装収納部)、14…吸/排気部(電装収納部)、15…第2電装収納部(電装収納部)、16…エンジン(原動機)、18…発電機、19…熱交換器、20…電装収納部、21…第1制御部(制御部)、22…電力変換部、23…第2制御部(制御部)、24…内部空間、40…外部、42…外気導入部、42b…換気/冷却部位、46…排出路、46a…排出路入口、46b…排出路出口、48…クランク軸、57…換気ファン、58…ファンカバー、61…換気導入流路、62…第1換気導入流路、62b…第1流路入口(流路入口)、63…第2換気導入流路、63a…第2流路出口(流路出口)、78…調整用ボス、87a…カバー開口、87b…オフセット部位、91…カバー導出口。
【技術分野】
【0001】
本発明は、換気ファンを駆動することにより筐体内を換気可能で、かつ、電装部品、発電機および原動機を冷却可能なコージェネレーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コージェネレーション装置のなかには、筐体(以下、「コージェネケース」という)内にエンジン室を区画し、エンジン室にエンジン、発電機および熱交換器を備え、エンジン室の換気をおこなうために換気ファンやラジエータファンを備えたものが知られている。
具体的には、コージェネケース内がエンジン室、ダクト室、ラジエータ室などに区画され、エンジン室にエンジン、発電機および熱交換器が備えられている。さらに、エンジン室およびダクト室間の仕切壁に換気ファンが備えられ、ラジエータ室および外部間の仕切壁にラジエータファンが備えられている。
【0003】
このコージェネレーション装置によれば、換気ファンを駆動するとともにラジエータファンを駆動することにより、換気ファンでエンジン室に外部から空気を導き、エンジン室の空気をダクト室に導くことが可能である。
さらに、ダクト室の空気をラジエータファンでラジエータ室に導き、ラジエータ室の空気を外部に導くことが可能である。
これにより、エンジン室の空気を換気してエンジン室の発電機などを冷却することができる。すなわち、換気ファンやラジエータファンは冷却ファンの役割を果たす(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−9678号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1のコージェネレーション装置は、エンジン室にエンジンおよび発電機を備え、エンジン室の空気を換気することで発電機を冷却するように構成されている。
よって、エンジンの熱でエンジン室の空気が上昇し、上昇した空気で発電機を冷却することになる。
このため、発電機を冷却するためには、換気ファンやラジエータファンを大型化して換気用の風量を十分に確保し、エンジン室においてエンジンの熱による空気の上昇を抑える必要がある。
【0006】
しかし、換気ファンやラジエータファンを大型化すると、ファン駆動時の騒音(すなわち、換気に伴う騒音)が大きくなる。
さらに、換気ファンやラジエータファンを大型化すると、エンジンや熱交換器から必要以上に熱を奪うことになり、エンジン(原動機)の廃熱を熱源として効率よく利用することが難しい。
【0007】
本発明は、ファン駆動時の騒音(すなわち、換気に伴う騒音)を減少可能で、かつ、原動機の廃熱を熱源として効率よく利用可能なコージェネレーション装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、内部空間が発電収納部および電装収納部に区画されるとともに、前記電装収納部が外気導入部を経て外部に連通された筐体と、前記発電収納部に収納された原動機と、前記発電収納部に収納され、前記原動機により駆動される発電機と、前記発電収納部に収納され、前記発電機に冷却風を導く換気ファンと、前記発電収納部に収納され、前記原動機の廃熱を熱源として利用して温水を生成可能な熱交換器と、前記電装収納部に収納され、前記原動機を制御する制御部と、前記電装収納部に収納され、前記発電機で発生した交流電力を要求仕様電力に変換する電力変換部と、を備えたコージェネレーション装置において、前記電装収納部を前記換気ファンに連通する換気導入流路を備え、前記換気ファンを駆動することにより、前記筐体の外部から前記電装収納部を経て前記換気導入流路内に空気を導き、前記換気導入流路内に導いた空気を前記発電機に導き、前記発電機に導いた空気を前記発電収納部を経て前記筐体の外部に排出することを特徴とする。
【0009】
ここで、制御部や電力変換部(電装機器)、発電機および原動機を冷却する際の優先順位は、一般に、電装機器、発電機および原動機の順であることが知られている。
そこで、請求項1において、電装収納部に制御部や電力変換部の電装機器を収納した。また、電装収納部を換気ファンに連通する換気導入流路を備えた。
そして、換気ファンを駆動することにより、筐体の外部から電装収納部を経て換気導入流路内に空気を導き、換気導入流路内に導いた空気を発電機に導くようにした。さらに、発電機に導いた空気を発電収納部を経て前記筐体の外部に排出するようにした。
【0010】
請求項2は、前記発電機および前記換気ファンはファンカバーに覆われ、前記ファンカバーに前記換気導入流路の流路出口が開口され、前記換気導入流路の前記流路出口から前記ファンカバー内に導かれた空気で前記発電機を冷却した後、前記ファンカバー内から前記発電収納部に導かれることを特徴とする。
【0011】
請求項3は、前記電装収納部に前記換気導入流路の流路入口が開口され、前記換気導入流路の前記流路入口が前記換気導入流路の前記流路出口より上方に設けられたことを特徴とする。
【0012】
請求項4は、前記発電収納部に導き出された空気を外部に排出するために、前記発電収納部に連通する排出路入口および前記外部に連通する排出路出口を有する排出路を備え、前記排出路入口が前記原動機および前記熱交換器より上方に設けられたことを特徴とする。
【0013】
請求項5は、前記ファンカバーに、前記ファンカバー内から前記発電収納部に空気を導くカバー導出口が設けられ、前記カバー導出口が前記排出路入口より下方に設けられたことを特徴とする。
【0014】
請求項6は、前記ファンカバー内の前記発電機が前記原動機のクランク軸に連結され、前記発電機に連結されるとともに前記ファンカバーのカバー開口から上方に突出された調整用ボスを備え、前記調整用ボスを前記ファンカバーの外部から操作することにより前記クランク軸を回転可能とし、前記ファンカバーのうち前記カバー開口から離れたオフセット部位に前記換気導入流路の前記流路出口が開口されたことを特徴とする。
【0015】
請求項7は、前記換気導入流路の前記流路入口および前記換気導入流路の前記流路出口の各流路断面積を一定に設定したことを特徴とする。
【0016】
請求項8は、前記排出路に吸音材が設けられたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に係る発明では、電装収納部に制御部や電力変換部の電装機器を収納し、電装収納部を換気ファンに連通する換気導入流路を備えた。
この換気ファンを駆動することにより、筐体の外部から電装収納部に換気用の空気(外気)を導くようにした。電装収納部に空気(外気)を導くことで、導いた空気で電装収納部の電子機器(制御部や電力変換部)を冷却することができる。
【0018】
さらに、電装収納部の電子機器(制御部や電力変換部)を冷却した空気を、換気導入流路を経て発電機に導くようにした。発電機に空気を導くことで、導いた空気で発電機を冷却することができる。
このように、筐体の外部から導入した空気(外気)で、まず電装機器(制御部、電力変換部)を冷却し、つぎに発電機を冷却することで、冷却優先度の高い機器から順番に効率よく冷却することができる。
よって、筐体の外部から導入する空気(換気用の風量)を適量に抑えることが可能になり、換気用として多量の風量を確保するために換気ファンを大型化する必要がない。
【0019】
これにより、ファン駆動時の騒音(すなわち、換気に伴う騒音)を減少させることができる。
加えて、換気ファンの大型化を抑えることで、原動機や熱交換器から必要以上に熱を奪うことを防いで、原動機の廃熱を熱源として効率よく利用して温水を好適に生成することができる。
【0020】
また、換気ファンの大型化を抑えることで、換気ファンを駆動する際の電力(駆動電力)を減らすことができる。このように、換気ファンの駆動電力を減らすことで発電機の発電効率を高めることができる。
【0021】
ここで、従来技術で説明したコージェネレーション装置は、電装収納部および発電収納部を区画する仕切壁部に開口部が設けられ、開口部に換気ファンが設けられている。
このため、原動機を駆動する際の騒音が換気ファンを経て筐体の外部に漏れやすくなり、過大な防音対策や吸音対策が要求される。
【0022】
これに対して、請求項1は電装収納部および換気ファン間に換気導入流路を介在させている。
よって、原動機を駆動する際の騒音を換気ファンを経て筐体の外部に漏れ難くできる。
これにより、従来技術のコージェネレーション装置のように、過大な防音対策や吸音対策を施す必要がない。
【0023】
請求項2に係る発明では、換気導入流路の流路出口からファンカバー内に導かれた空気で発電機を冷却した後、ファンカバー内から発電収納部に導き出すようにした。
よって、発電収納部に導き出した空気で発電収納部の原動機を冷却することができる。
【0024】
加えて、ファンカバー内から発電収納部に空気を導き出すことで、発電収納部の内部圧力を筐体の外部圧力より高く保つ(いわゆる、発電収納部の内部圧力を正圧に保つ)ことができる。
これにより、発電収納部に導き出した空気を筐体の外部に円滑に排出することができる。
【0025】
発電収納部の空気を筐体の外部に円滑に排出することで、発電収納部の温度上昇を抑えて発電収納部を適温に保つことができる。
発電収納部を適温に保つことで、エンジンに燃料を導く燃料流路の一部が発電収納部に配置された場合でも燃料の温度上昇を抑えることができる。
このように、発電収納部を適温に保つことで、燃料の温度上昇を抑え、エンジンに燃料を安定的に効率よく供給(充填)することができる。
【0026】
請求項3に係る発明では、換気導入流路の流路入口を、換気導入流路の流路出口より上方に設けた。ここで、換気導入流路の流路出口はファンカバーに開口されている。このファンカバーに換気ファンが覆われている。よって、換気ファンは換気導入流路の流路出口側に設けられている。
これにより、換気ファンに流れ込む空気を上方から下方に向けて円滑に導くことが可能になり、換気ファンに空気(冷却風)導く際の圧力損失を小さく抑えることができる。
【0027】
請求項4に係る発明では、発電収納部の空気を外部に排出する排出路を備え、排出路の排出路入口を原動機および熱交換器より上方に設けた。
よって、発電収納部に導き出された空気(冷却風)を原動機および熱交換器の上方を経て排出路入口に案内することができる。
【0028】
ここで、原動機および熱交換器の周囲で熱せられた空気が対流で上昇する。
よって、原動機および熱交換器の上方に上昇した空気を、冷却風の流れに乗せて取り込みながら排出路入口まで導くことができる。
これにより、原動機および熱交換器の周囲で熱せられた空気を冷却風で発電収納部から効率よく導き出して(排出して)、発電収納部を好適に冷却することができる。
【0029】
請求項5に係る発明では、ファンカバーに設けたカバー導出口を、排出路の排出路入口より下方に設けた。
ここで、前述したように、原動機および熱交換器の周囲で熱せられた空気が対流で上昇している。
そこで、カバー導出口を排出路入口より下方に設けることで、カバー導出口から発電収納部に導き出された空気(冷却風)を排出路入口に向けて斜め上向きに案内するようにした。
【0030】
よって、原動機および熱交換器の上方に上昇した空気を、カバー導出口から導き出された空気(冷却風)で必要以上に乱すことなく排出路入口まで導くことができる。
これにより、原動機および熱交換器の周囲で熱せられた空気を冷却風で発電収納部から効率よく導き出して(排出して)、発電収納部を好適に冷却することができる。
【0031】
請求項6に係る発明では、ファンカバーのカバー開口から調整用ボスを上方に突出させ、カバー開口から離れたオフセット部位に換気導入流路の流路出口を開口させた。よって、換気導入流路の流路出口を調整用ボスから離すことができる。
よって、調整用ボスにめがねレンチなどの工具を係止させて調整用ボスを回動(回転)することができる。
【0032】
調整用ボスを回動することで、クランク軸を回転させてピストンを上死点に配置することができる。
この状態において、吸気バルブおよび排気バルブを閉じ、各バルブシャフトおよびロッカアーム間の隙間(いわゆる、タペットクリアランス)を容易に調整することができる。
【0033】
請求項7に係る発明では、換気導入流路の流路入口および換気導入流路の流路出口の各流路断面積を一定に設定した。
これにより、電装収納部の空気を換気導入流路を経て発電収納部に導く際に、換気導入流路を流れる空気の圧力損失を小さく抑えることができる。
【0034】
請求項8に係る発明では、排出路に吸音材を設けた。これにより、ファン駆動時の騒音(すなわち、換気に伴う騒音)を吸音材で吸音して、ファン駆動時の騒音を一層減少することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係るコージェネレーション装置を前方から見た状態を示す斜視図である。
【図2】図1のコージェネレーション装置を後方から見た状態を示す斜視図である。
【図3】図1の下サブサイドパネルを示す斜視図である。
【図4】本発明に係るコージェネレーション装置のファンカバーおよび換気導入流路を示す斜視図である。
【図5】図4のファンカバーおよび換気導入流路をエンジンブロックから外した状態を示す分解斜視図である。
【図6】図4の6−6線断面図である。
【図7】図6の7部拡大図である。
【図8】図4の8矢視図である。
【図9】本発明に係る電装収納部の電装部品を冷却するとともに電装収納部内を換気する例を説明する図である。
【図10】本発明に係る発電機を冷却する例を説明する図である。
【図11】本発明に係る発電収納部のエンジンを冷却するとともに発電収納部内を換気する例を説明する図である。
【図12】本発明に係る調整用ボスを操作してタペットクリアランスを調整する例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図中において、「前」、「後」、「左」、「右」を「Fr」、「Rr」、「L」、「R」で示す。
【実施例】
【0037】
実施例に係るコージェネレーション装置10について説明する。
図1、図2に示すように、コージェネレーション装置10は、コージェネケース(筐体)11と、コージェネケース11内に収納されたエンジン(原動機)16、発電機18、熱交換器19、第1制御部(制御部)21、第2制御部(制御部)23および電力変換部22とを備えた熱電併給装置である。
【0038】
コージェネケース11は、底部30、前パネル、後パネル32、左サイドパネル33、右サイドパネル34およびルーフパネルで略矩形体状に形成されることにより内部空間24を備えている。
右サイドパネル34は、上パネル開口部34aおよび下パネル開口部34bが形成され、上パネル開口部34aを開閉可能な上サブサイドパネル44と、下パネル開口部34bを開閉可能な下サブサイドパネル45を備えている。
【0039】
図3に示すように、下サブサイドパネル45は、裏面に案内ガード47が設けられている。下サブサイドパネル45および案内ガード47で排出路46が形成されている。
排出路46は、案内ガード47の上部に排出路入口46aが形成され、下サブサイドパネル45の下部に排出路出口46bが形成されている。
【0040】
排出路46内の空間(すなわち、下サブサイドパネル45および案内ガード47間の空間)46cに吸音材(一例として、ウレタンフォーム(ウレタンスポンジ)49が設けられている。
排出路入口46aは、後述する発電収納部12に連通されている。
また、排出路出口46bは、コージェネケース11の外部40に連通されている。
【0041】
排出路46内の空間46cに吸音材49を設けることで、発電収納部12の騒音(すなわち、ファン駆動時の換気に伴う騒音)を吸音材49で吸音して騒音の減少を図ることができる。
なお、吸音材49を、一例として、ウレタンフォーム(ウレタンスポンジ)で形成することで、発電収納部12の空気を吸音材49を経て外部40に案内することが可能である。
【0042】
ここで、排出路46の排出路入口46aは、エンジン16(具体的には、エンジン本体17)および熱交換器19より上方に設けられている。
よって、発電収納部12に導き出された空気(冷却風)をエンジン本体17および熱交換器19の上方を経て排出路入口46aに案内することができる。
【0043】
ところで、エンジン本体17および熱交換器19の周囲で熱せられた空気が対流で上昇する。
よって、エンジン本体17および熱交換器19の上方に上昇した空気を、冷却風の流れに乗せて取り込みながら排出路入口46aまで導くことができる。
これにより、エンジン本体17および熱交換器19の周囲で熱せられた空気を冷却風で発電収納部12から効率よく導き出して(排出して)、発電収納部12を好適に冷却できる。
【0044】
図1、図2に示すように、このコージェネケース11内の左サイドパネル33寄りに、左サイドパネル33に対して所定間隔をおいて左仕切壁36が設けられている。
さらに、左仕切壁36の上端部36aから上仕切部38が右サイドパネル34まで延出するように設けられている。
加えて、上仕切部38の上方において、コージェネケース11内の右サイドパネル34寄りに、右サイドパネル34に所定間隔をおいて右仕切壁39が設けられている。
【0045】
コージェネケース11内に左仕切壁36を設けることで、コージェネケース11内の内部空間24が発電収納部12と第1電装収納部(電装収納部)13との左右の空間に区画されている。
また、コージェネケース11内に上仕切部38を設けることで、発電収納部12の上方に吸/排気部(電装収納部)14の空間が区画されている。
さらに、コージェネケース11内において、上仕切部38の上方に右仕切壁39を設けることで、吸/排気部14の空間の右仕切壁39寄りに第2電装収納部(電装収納部)15が区画されている。
【0046】
第1電装収納部13は、コージェネケース11の外部の空気(外気)を導入する外気導入部42の下方に外気導入部42に連通する第1連通口25を有するとともに、吸/排気部14に連通する第2連通口26を上部に有する。
よって、コージェネケース11の外部の空気(外気)を外気導入部42から外気導入部42内に導入し、導入した空気を第1連通口25を経て第1電装収納部13に導くことができる。
さらに、第1電装収納部13に導いた空気を第2連通口26を経て吸/排気部14の上部に導くことができる。
【0047】
第2電装収納部15は、吸/排気部14に連通する第3連通口27を上部に有するとともに、吸/排気部14に連通する第4連通口28を下部に有する。
よって、吸/排気部14の上部に導かれた空気を第3連通口27を経て第2電装収納部15に導き、第2電装収納部15に導かれた空気を第4連通口28を経て吸/排気部14の下部に戻すことができる。
【0048】
図4に示すように、吸/排気部14は、後述する換気導入流路61、および後述するファンカバー58を経て発電収納部12に連通されている。
よって、吸/排気部14に導かれた空気を換気導入流路61およびファンカバー58を経て発電収納部12に導くことができる。
ここで、第1電装収納部13、第2電装収納部15および吸/排気部14をまとめた一つの空間で電装収納部20が形成されている。
この電装収納部20は、外気導入部42を経てコージェネケース11の外部40(図3参照)に連通されている。
【0049】
図3に示すように、発電収納部12は、下サブサイドパネル45に備えた排出路46の排出路入口46aに連通されている。排出路46は、排出路出口46bを経てコージェネケース11の外部40に連通されている。
すなわち、発電収納部12は、排出路46を経てコージェネケース11の外部40に連通されている。
よって、発電収納部12に導かれた空気を排出路入口46aから排出路46内に導き、排出路46内に導いた空気を排出路出口46bを経てコージェネケース11の外部40に導くことができる。
【0050】
図1、図2に示すように、発電収納部12に、エンジン16、発電機18、熱交換器19、およびエンジン16の排気系51の一部を構成する第1マフラー54が収納されている。
また、第1電装収納部13に、第1制御部21および電力変換部22が収納されている。
さらに、吸/排気部14に、エンジン16の吸気系41の一部を構成するエアクリーナ装置45、ガス流量調整装置、ミキサー(スロットル弁を含む)が収納(配設)されている。
【0051】
加えて、吸/排気部14に、エンジン16の排気系51の一部を構成する第2マフラー52が収納(配設)されている。
第2マフラー52の導入口に第1マフラー54の導出口が連通されるとともに、第2マフラー52の導出口52aに排気出口が連通されている。この排気出口はコージェネケース11のルーフパネルに設けられている。
また、第2電装収納部15に、第2制御部23などが収納されている。
【0052】
エンジン16は、エンジン16の本体(すなわち、エンジン本体)17と、吸気系41と、排気系51と、換気導入流路61(図4も参照)とを備えている。
換気導入流路61は、第1換気導入流路62と、第2換気導入流路63とを備えている。
【0053】
このエンジン16は、吸気系41に設けられた外気導入部42と、外気導入部42の下流側に設けられたエアクリーナ装置45と、エアクリーナ装置45の下流側に設けられたガス流量調整装置と、ガス流量調整装置の下流側に設けられたミキサーと、ミキサーに含まれたスロットル弁とを備えたガスエンジンである。
【0054】
外気導入部42は、空気(外気)の一部を吸気系41に案内する吸気部位42aと、残りの空気(外気)を換気用として案内する換気/冷却部位42bを備えている。
吸気部位42aは、コージェネケース11の外部40から導入された空気(外気)の一部を吸気系41に案内する部位である。
換気/冷却部位42bは、コージェネケース11の外部40から導入された空気(外気)の残りの空気(外気)を換気用として案内する部位である。
【0055】
エンジン本体17は、クランク軸48(図6参照)が鉛直に設けられた、いわゆるバーチカルエンジンである。
このエンジン本体17は、エンジンブロック55のうちクランク部55aの下部にオイルタンク56が設けられ、クランク部55aの上方に換気ファン(換気/冷却ファン)57が設けられ、換気ファン57がファンカバー58で覆われている。
クランク部55aおよび換気ファン57間に発電機18が設けられている。
【0056】
図5、図6に示すように、発電機18は、エンジン本体17の上部に設けられ、換気ファン57とともにファンカバー58で覆われている。
この発電機18は、エンジン本体17(エンジン16)のクランク軸48に連結されたロータ65と、ロータ65内に収納されたステータ71とを備えている。
よって、エンジン16を駆動してクランク軸48を回転することにより、クランク軸48でロータ65を回転することができる。
ロータ65を回転することにより発電機18で電力(交流電力)を発電することができる。
【0057】
ロータ65は、円筒状の周壁67が頂部68で閉塞された円筒体66と、円筒体66(周壁67)の内周67aに所定間隔をおいて設けられた永久磁石69とを備えている。
円筒体66は、頂部68が中央部68aから周縁68bに向けて傾斜角θ1の下り勾配に形成され、周方向に向けて所定間隔をおいて開口部68cが形成されている。
【0058】
ステータ71は、ロータ65内に収納され、エンジンブロック55のうちクランク部55aに設けられたステータ台座72と、ステータ台座72に巻き付けられたコイル73とを備えている。
【0059】
発電機18の上方に換気ファン57がクランク軸48に対して同軸59上に設けられている。
換気ファン57は、ロータ65の頂部68に複数のボルト76で同軸59上に取り付けられたファンベース77と、ファンベース77の頂部77aに設けられた調整用ボス78と、ファンベース77の外周縁77bに沿って所定間隔をおいて設けられた複数の羽根部79とを備えている。
この換気ファン57は、複数の羽根部79が環状に設けられた、いわゆるシロッコファンである。
【0060】
図7に示すように、ファンベース77は、略円錐台状に形成され、傾斜壁面77cが中央部近傍から円筒体66の頂部68に向けて下り勾配になるように凹形湾曲状に形成されている。
傾斜壁面77cを凹形湾曲状に形成し、かつ円筒体66の頂部68を傾斜角θ1の下り勾配に形成することで、円筒体66の頂部68および傾斜壁面77cの境界部82が円滑に保たれている。よって、傾斜壁面77cおよび頂部68が略同一面からなる傾斜面に形成されている。
これにより、換気ファン57内に導かれた空気をファンベース77の傾斜壁面77cを経て円筒体66の頂部68に円滑に導くことができる。
【0061】
ファンベース77の頂部77aに調整用ボス78が設けられている。
調整用ボス78は、ファンベース77の頂部77aから上方に向けて突出され、クランク軸48に対して同軸59上に設けられている。
この調整用ボス78は、後述するファンカバー58のカバー開口87aから上方に突出され、外周78a(図8参照)が六角形に形成されている。
【0062】
よって、調整用ボス78にめがねレンチ83(図12参照)などの工具を係止して、めがねレンチ83で調整用ボス78(すなわち、換気ファン57)を回転することができる。
換気ファン57を回転することで発電機18のロータ65を回転することができる。ロータ65を回転することでクランク軸48を回転することができる。
クランク軸48を回転することでピストンを移動させて上死点に配置することができる。ピストンを上死点に配置して吸気バルブおよび排気バルブを閉じた状態で、各バルブシャフトおよびロッカアーム間の隙間(いわゆる、タペットクリアランス)を調整できる。
【0063】
ファンベース77の外周縁77bに沿って複数の羽根部79が所定間隔をおいて設けられている。
複数の羽根部79は、ファン外径D1、ファン内径D2となるように環状に形成されている。
よって、ファン外径D1の内側空間が換気ファン57の吸込部84となる。
【0064】
図4、図6に示すように、換気ファン57および発電機18は上方からファンカバー58で覆われている。
ファンカバー58は、円筒状に形成された筒状のカバー周壁86と、カバー周壁86の上部に設けられた円板状の蓋部87とを備えている。
【0065】
カバー周壁86は、底部86aがエンジンブロック55のクランク部55aに複数のボルト88で取り付けられている。
このカバー周壁86は、エンジンブロック55のシリンダ部55b側に開口されたカバー導出口91と、カバー導出口91からシリンダ部55bに沿って突出されたガイド部92とを備えている。
【0066】
図4、図8に示すように、カバー導出口91は、ファンカバー58内に導かれた空気をファンカバー58の外部(すなわち、発電収納部12)に導き出すための開口である。
ここで、後述するように、ファンカバー58内に導かれた空気は、ロータ65の周壁67およびファンカバー58のカバー周壁86間の空間99(図7も参照)をロータ65の上部から下部に向けて螺旋状に導かれる。
よって、カバー導出口91は、ロータ65の下部まで螺旋状に導かれた空気がシリンダ部55bの上方に沿って円滑に導出可能な位置に設けられている。
【0067】
ガイド部92は、カバー導出口91からシリンダ部55bに沿ってカバー周壁86に接線する方向(すなわち、カバー導出口91からファンカバー58の外部に導き出された空気の流れ方向)に突出されることでシリンダ部55bの上方に設けられている。
このガイド部92は、カバー導出口91からシリンダ部55bに沿って張り出された底部92aと、底部92aの両側から突出された一対の壁部92bと、底部の前端部から斜め上方に向けて張り出された前傾斜壁部92cとを有する。
【0068】
よって、カバー導出口91からファンカバー58の外部に導き出された空気を底部92aでシリンダ部55bに沿って前傾斜壁部92cまで円滑に案内することができる。
さらに、前傾斜壁部92cまで案内された空気を前傾斜壁部92cでシリンダ部55bの斜め上方に向けて案内することができる。
【0069】
ここで、図3に示すように、カバー導出口91は、排出路46の排出路入口46aより下方に設けられている。
また、前述したように、エンジン本体17および熱交換器19の周囲で熱せられた空気が対流で上昇している。
そこで、カバー導出口91を排出路入口46aより下方に設けることで、カバー導出口91から発電収納部12に導き出された空気(冷却風)を排出路入口46aに向けて斜め上向きに案内するようにした。
【0070】
よって、エンジン本体17および熱交換器19の上方に上昇した空気を、カバー導出口91から導き出された空気(冷却風)で必要以上に乱すことなく排出路入口まで導くことができる。
これにより、エンジン本体17および熱交換器19の周囲で熱せられた空気を冷却風で発電収納部12から効率よく導き出して(排出して)、発電収納部12を好適に冷却することができる。
【0071】
図4、図8に示すように、カバー周壁86の上部に円板状の蓋部87が設けられている。
蓋部87は、中央にカバー開口87aが形成され、カバー開口87aから半径方向外側に離れたオフセット部位87bに第2換気導入流路63が一体に設けられている。
カバー開口87aは、調整用ボス78を上方に向けて突出可能な開口である。
【0072】
図7、図8に示すように、第2換気導入流路63は、第2流路出口(流路出口)63aがオフセット部位87bに開口され、第2流路入口63bが蓋部87に対して傾斜角θ2の傾斜状態で開口されている。
第2流路出口63aがオフセット部位87bに開口されることで、換気ファン57の吸込部84に対峙するように開口されている。
第2換気導入流路63の第2流路出口63aをオフセット部位87bに設けることで、第2換気導入流路63(第2流路出口63a)を調整用ボス78から離すことができる。
よって、第2換気導入流路63および調整用ボス78間に隙間Sを確保することができる。
【0073】
第2換気導入流路63および調整用ボス78間に隙間Sを確保することで、調整用ボス78にめがねレンチ83(図12参照)などの工具を係止させて調整用ボス78を回動(回転)することができる。
調整用ボス78を回動することで、クランク軸48を回転させてピストンを上死点に配置できる。
この状態において、吸気バルブおよび排気バルブを閉じ、各バルブシャフトおよびロッカアーム間の隙間(いわゆる、タペットクリアランス)を容易に調整できる。
【0074】
ここで、第2流路出口63aは、換気ファン57の吸込部84に対峙する位置において、蓋部87の周方向に向けて横長となるように楕円形に形成されている。
第2流路出口63aを楕円形に形成することで断面積を円形に形成した場合と比較して大きく確保することができる。
よって、換気ファン57の吸込部84に第2流路出口63aから導入する空気の量を十分に確保することができる。
【0075】
さらに、第2流路出口63aを換気ファン57の吸込部84に対峙させることで、第2流路出口63aから吸込部84に空気を円滑に(すなわち、圧力損失を抑えた状態で)導くことができる。
よって、ファンカバー58内の内部圧力を発電収納部12の内部圧力P1より高く保つことができる。
これにより、ファンカバー58内の空気を発電収納部12に円滑に排出することができる。
【0076】
また、カバー開口87aは、調整用ボス78との間隔が小さくなるように形成されている。よって、カバー開口87aおよび調整用ボス78間の間隔が小さく抑えられている。
これにより、換気ファン57の吸込部84に第2流路出口63aから導入した空気が、カバー開口87aおよび調整用ボス78間の隙間から流出することを防止できる。
【0077】
第2流路入口63bは、内側に張り出された係止片95が設けられている。係止片95に、第1換気導入流路62が連結されている。
第1換気導入流路62は、第2流路入口63bに係止可能な第1流路出口62aと、上仕切部38に係止可能な第1流路入口(流路入口)62b(図4、図6参照)と、蛇腹状に形成されることで弾性変形可能な部位62cとを有する。
【0078】
第1流路出口62aは、第2流路入口63bと同様に傾斜角θ2の傾斜状態で開口され、外周に環状の下係止溝96が形成されている。
この下係止溝96が第2流路入口63bの係止片95に嵌合されている。これにより、第1換気導入流路62が第1流路出口62aおよび第2流路入口63bを経て第2換気導入流路63に連通されている。
【0079】
図4、図6に示すように、第1流路入口62bは、外周に環状の上係止溝97が形成されている。上係止溝97は、上仕切部38の換気孔38aに嵌入可能な溝である。
この上係止溝97が換気孔38aに嵌合されることで、第1流路入口62bが吸/排気部14に開口されている。
第1流路入口62bを吸/排気部14に開口することで、第1換気導入流路62が吸/排気部14に連通されている。
【0080】
よって、換気導入流路61(すなわち、第2換気導入流路63および第1換気導入流路62)によって吸/排気部14がファンカバー58内に連通されている。
ファンカバー58内に換気ファン57および発電機18が収容されている。
すなわち、換気導入流路61によって吸/排気部14がファンカバー58内の換気ファン57および発電機18に連通されている。
これにより、換気ファン57が駆動することにより、吸/排気部14から空気を吸い込み、発電機18に導くことができる。
さらに、換気ファン57が駆動することにより、コージェネケース11内の空気を換気することができる。
【0081】
ここで、換気導入流路61の第1流路入口62bを流路断面積S1とし、換気導入流路61の第2流路出口63aを流路断面積S2とする。
第1流路入口62bの流路断面積S1および第2流路出口63aの流路断面積S2が一定(すなわち、S1=S2)に設定されている。
これにより、吸/排気部14の空気を換気導入流路61を経て発電収納部12に導く際に、換気導入流路61を流れる空気の圧力損失を小さく抑えることができる。
【0082】
また、換気導入流路61の第1流路入口62bは、換気導入流路61の第2流路出口63aより上方に設けられている。さらに、第2流路出口63aの下方に換気ファン57が設けられている。
よって、換気ファン57に流れ込む空気を上方から下方に向けて円滑に換気ファン57まで導くことが可能になる。これにより、換気ファン57に空気(冷却風)導く際の圧力損失を小さく抑えることができる。
【0083】
図1、図2に示すように、吸気系41は、外気導入部42から吸い込んだ空気(外気)がエア導入路43を経てエアクリーナ装置45に導かれる。
エアクリーナ装置45に導かれた空気がエアクリーナ装置45で浄化され、浄化されたエアがガス流量調整装置を経てミキサーでガス燃料と混合される。
混合されたガス燃料がスロットル弁およびインレットホースを経てシリンダ部55bの燃焼室内に導入され、燃焼室内に導入されたガス燃料でエンジン16が駆動する。
【0084】
排気系51は、発電収納部12に収納された第1マフラー54と、吸/排気部14に収納された第2マフラー52とを備えている。
第1マフラー54の導入口がシリンダ部55bの燃焼室に連通され、第1マフラー54の導出口が第2マフラー52に連通されている。
さらに、第2マフラー52の導出口52aが排気出口に連通されている。
よって、シリンダ部55bの燃焼室から排出された排気ガスが第1マフラー54を経て第2マフラー52に導かれ、第2マフラー52に導かれた排気ガスが排気出口を経てコージェネケース11の外部に排出される。
【0085】
熱交換器19は、エンジン16の排気ガスが導かれるとともに外部から水が矢印Waの如く導かれ、排気ガスと水との間で熱交換することにより水を昇温するものである。
このように、エンジン16の廃熱(排熱)を熱源として利用して温水を生成し、生成した温水の熱をコージェネレーション装置10の外部に矢印Hwの如く導き出して暖房などに用いることが可能である。
【0086】
第1制御部21は、エンジン16を制御するもので、左仕切壁36の略下半部に設けられることで第1電装収納部13に配設されている。
この第1制御部21として、例えば、漏電遮断機が用いられている。
第1制御部21としての漏電遮断機は、回路遮断機能を備えることで発電機18の過電流、短絡や漏電を防止可能な機器である。
すなわち、発電機18の過電流、短絡や漏電を第1制御部21で検知し、第1制御部21でエンジン16を停止(制御)することにより発電機18の過電流、短絡や漏電を防止する。
【0087】
電力変換部22は、左仕切壁36の上半部に設けられることで第1電装収納部13に配設されている。
この電力変換部22は、発電機18で発生した交流電力を要求仕様電力に変換するインバータユニットである。
【0088】
第2制御部23は、エンジン16の始動時に発電機18をスタータ機能に切り換え、エンジン16の始動後に発電機18をジェネレータ機能に切り換えるようにエンジン16を制御する機能などを備えるECUである。
【0089】
つぎに、コージェネレーション装置10内を換気するとともに発電機18などを冷却する例を図9〜図11に基づいて説明する。
図9(a)に示すように、エンジン16を駆動して換気ファン57(図6参照)を駆動する。
換気ファン57を駆動することにより、コージェネケース11の外部40から外気導入部42の換気/冷却部位42bに空気(外気)を矢印Aの如く導入する。
【0090】
外気導入部42の換気/冷却部位42bに導かれた空気(外気)は、第1連通口25を経て第1電装収納部13に矢印Bの如く導かれる。
第1電装収納部13に空気を導くことで、導いた空気で電装部品(具体的には、第1制御部21、電力変換部22)を冷却する。
第1制御部21、電力変換部22を冷却した空気は、第2連通口26を経て吸/排気部14の上部に矢印Cの如く導かれる。
【0091】
吸/排気部14に導かれた空気は、第3連通口27を経て第2電装収納部15に矢印Dの如く導かれる。第2電装収納部15に空気を導くことで、導いた空気で電装部品(具体的には、第2制御部23)を冷却する。
第2制御部23を冷却した空気は、第4連通口28を経て吸/排気部14の下部に矢印Eの如く戻される。
【0092】
このように、第1電装収納部(電装収納部)13に空気を導くことで第1制御部21および電力変換部22を冷却するとともに、第1電装収納部13内を換気することができる。
さらに、第2電装収納部(電装収納部)15に空気を導くことで第2制御部23を冷却するとともに、第2電装収納部15内を換気することができる。
【0093】
図9(b)に示すように、吸/排気部14の下部に戻された空気は、換気導入流路61(具体的には、第1換気導入流路62)の第1流路入口62b(図9(b)も参照)を経て換気導入流路61内に矢印Fの如く導かれる。
【0094】
図10(a)に示すように、換気導入流路61内に導かれた空気は換気導入流路61を経てファンカバー58内に矢印Gの如く導かれる。
ファンカバー58内に導かれた空気は、換気ファン57を経て発電機18に導かれる。
【0095】
具体的には、換気ファン57の傾斜壁面77cおよびロータ65の頂部68に沿って頂部68の周縁68bに向けて矢印Hの如く導かれる。
頂部68の周縁68bに導かれた空気は、ロータ65の周壁67およびファンカバー58のカバー周壁86間の空間99に矢印Iの如く導かれる。
また、換気ファン57の傾斜壁面77cおよびロータ65の頂部68に沿って矢印Hの如く導かれた空気の一部が、頂部68の開口部68cから発電機18の内部に矢印J(図10(a)も参照)の如く導かれる。
【0096】
図10(b)に示すように、ロータ65が矢印Kの如く回転されている。
よって、空間99(図10(a)参照)にロータ65の上側(周縁68b)から導かれた空気は、ロータ65の回転で矢印Lの如く周壁67に沿って周壁67の下部67bに向けて螺旋状に導かれる。
このように、周壁67に沿って空気を螺旋状に導くとともに、頂部68の開口部68cから発電機18の内部に空気を導くことで発電機18を効率よく冷却することができる。
周壁67に沿って螺旋状に導かれた空気は周壁67の下部67bまで導かれる。
【0097】
一方、頂部68の開口部68cから発電機18の内部に導かれた空気は、周壁67の下部67bを経て発電機18の外部に矢印Mの如く導かれる。
周壁67に沿って螺旋状に周壁67の下部67bまで導かれた空気や、周壁67の下部67bを経て発電機18の外部に導かれた空気はカバー導出口91に導かれる。
【0098】
図11(a)に示すように、カバー導出口91に導かれた空気はカバー導出口91を経てファンカバー58内からガイド部92に導かれる。
ガイド部92に導かれた空気は、底部92aに沿って前傾斜壁部92cまで案内される。
前傾斜壁部92cまで案内された空気は、前傾斜壁部92cでシリンダ部55bの斜め上方に向けて案内されて発電収納部12に矢印Oの如く導かれる。
【0099】
図11(b)に示すように、カバー導出口91が排出路46の排出路入口46aより下方に設けられている。さらに、排出路入口46aがエンジン本体17および熱交換器19より上方に設けられている。
よって、カバー導出口91から発電収納部12に矢印Oの如く流出した空気(冷却風)は、エンジン本体17(シリンダ部55b)や熱交換器19の上方を経て排出路入口46aに向けて斜め上向きに矢印Pの如く案内される。
【0100】
ここで、エンジン本体17(特に、シリンダ部55b)や熱交換器19の周囲で熱せられた空気が対流で上昇している。
よって、シリンダ部55bや熱交換器19の上方に上昇した空気を、カバー導出口91から導き出された空気(冷却風)で必要以上に乱すことなく排出路入口46aまで矢印Pの如く導くことができる。
【0101】
これにより、シリンダ部55bや熱交換器19の上方に上昇した空気を、カバー導出口91から導き出された空気(冷却風)の流れに乗せて取り込みながら排出路入口46aまで効率よく導くことができる。
排出路入口46aまで導かれた空気(エンジン本体17や熱交換器19の周囲で熱せられた空気を含む)が排出路入口46aを経て排出路46に矢印Qの如く導かれる。
【0102】
排出路46に導かれた空気が吸音材49を経て排出路出口46bまで導かれる。排出路出口46bまで導かれた空気が排出路出口46bを経てコージェネケース11の外部40に矢印Rの如く導き出される(排出される)。
このように、エンジン本体17や熱交換器19の周囲で熱せられた空気を冷却風で発電収納部12から効率よく導き出す(排出する)ことで、発電収納部12を好適に換気(冷却)することができる。
【0103】
ところで、排出路46の空間46cには吸音材49が設けられている。
よって、発電収納部12の騒音(すなわち、換気ファン57の換気に伴う騒音)を吸音材49で吸音することができる。
これにより、換気ファン57の換気に伴うファン騒音を一層良好に減少することができる。
【0104】
図9〜図11で説明したように、コージェネケース11の外部から導入した空気(外気)で、まず電装機器(第1制御部21、第2制御部23および電力変換部22)を冷却し、つぎに発電機18を冷却し、ついでエンジン16を冷却することで、冷却優先度の高い機器から順番に効率よく冷却することができる。
よって、コージェネケース11の外部から導入する空気(換気用の風量)を適量に抑えることが可能になり、換気用として多量の風量を確保するために換気ファン57を大型化する必要がない。
【0105】
これにより、換気ファン57の駆動による騒音(すなわち、換気に伴う騒音)を減少させることができる。
加えて、換気ファン57の大型化を抑えることで、エンジン16や熱交換器19(図1参照)から必要以上に熱を奪うことを防いで、エンジン16の廃熱を熱源として効率よく利用して温水を好適に生成することができる。
【0106】
また、図5に示す換気ファン57の大型化を抑えることで、換気ファン57を駆動する際の電力(駆動電力)を減らすことができる。
このように、換気ファン57の駆動電力を減らすことで発電機18の発電効率を高めることができる。
【0107】
ところで、従来技術で説明したコージェネレーション装置は、電装収納部および発電収納部を区画する仕切壁部に開口部が設けられ、開口部に換気ファンが設けられている。
このため、原動機を駆動する際の騒音が換気ファンを経て筐体の外部に漏れやすくなり、過大な防音対策や吸音対策が要求される。
【0108】
これに対して、実施例のコージェネレーション装置10は、電装収納部20(すなわち、第1電装収納部13、第2電装収納部15および吸/排気部14)および換気ファン57(図5参照)間に換気導入流路61を介在させている。
よって、エンジン16を駆動する際の騒音を換気ファン57を経てコージェネケース11の外部に漏れ難くできる。
これにより、従来技術のコージェネレーション装置のように、過大な防音対策や吸音対策を施す必要がない。
【0109】
また、換気導入流路61の第2流路出口63aからファンカバー58内に導かれた空気で発電機18を冷却した後、ファンカバー58内から発電収納部12に導き出すようにした。
よって、発電収納部12に導き出した空気で発電収納部12のエンジン16(特に、シリンダ部55b)を冷却することができる。
【0110】
加えて、ファンカバー58内から発電収納部12に空気を導き出すことで、発電収納部12の内部圧力P1をコージェネケース11の外部40の外部圧力P2より高く保つ(いわゆる、発電収納部12の内部圧力P1を正圧に保つ)ことができる。
これにより、発電収納部12に導き出した空気をコージェネケース11の外部40に円滑に排出することができる。
【0111】
発電収納部12の空気をコージェネケース11の外部40に円滑に排出することで、発電収納部12の温度上昇を抑えて発電収納部12を適温に保つことができる。
発電収納部12を適温に保つことで、エンジン16に燃料を導く燃料流路102(図2参照)の一部が発電収納部12に配置された場合でも燃料の温度上昇を抑えることができる。
このように、発電収納部12を適温に保つことで、燃料の温度上昇を抑え、エンジン16に燃料を安定的に効率よく供給(充填)することができる。
【0112】
ついで、調整用ボス78を操作してタペットクリアランスを調整する例を図12に基づいて説明する。
図12(a)に示すように、調整用ボス78にめがねレンチ83を係止して、めがねレンチ83を矢印Vの如く操作する。
めがねレンチ83を操作することで調整用ボス78(すなわち、換気ファン57(図12(b)参照))を回転する。
【0113】
図12(b)に示すように、換気ファン57を回転することで発電機18のロータ65を回転する。ロータ65を回転することでクランク軸48を回転してピストンを上死点に配置する。
ピストンを上死点に配置して吸気バルブおよび排気バルブを閉じた状態で、各バルブシャフトおよびロッカアーム間の隙間(いわゆる、タペットクリアランス)を調整する。
【0114】
なお、本発明に係るコージェネレーション装置は、前述した実施例に限定されるものではなく適宜変更、改良などが可能である。
例えば、前記実施例では、原動機としてガスエンジン16を例示したが、これに限らないで、ガソリンエンジンなどの他のエンジンを用いることも可能である。
【0115】
また、前記実施例では、第2流路出口63aを楕円形に形成した例について説明したが、これに限らないで、第2流路出口63aを長孔、円形や湾曲状長孔などの他の形状に形成することも可能である、
なお、長孔や湾曲状長孔は、蓋部87の周方向に向けて横長となるように形成される。
【0116】
さらに、前記実施例で示したコージェネレーション装置10、コージェネケース11、エンジン16、発電機18、熱交換器19、第1、第2の制御部21,23、電力変換部22、外気導入部42、排出路46、排出路入口46a、排出路出口46b、クランク軸48、換気ファン57、ファンカバー58、換気導入流路61、調整用ボス78およびカバー導出口91などの形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0117】
本発明は、換気ファンを駆動することにより筐体内を換気可能で、かつ、電装部品、発電機および原動機を冷却可能なコージェネレーション装置への適用に好適である。
【符号の説明】
【0118】
10…コージェネレーション装置、11…コージェネケース(筐体)、12…発電収納部、13…第1電装収納部(電装収納部)、14…吸/排気部(電装収納部)、15…第2電装収納部(電装収納部)、16…エンジン(原動機)、18…発電機、19…熱交換器、20…電装収納部、21…第1制御部(制御部)、22…電力変換部、23…第2制御部(制御部)、24…内部空間、40…外部、42…外気導入部、42b…換気/冷却部位、46…排出路、46a…排出路入口、46b…排出路出口、48…クランク軸、57…換気ファン、58…ファンカバー、61…換気導入流路、62…第1換気導入流路、62b…第1流路入口(流路入口)、63…第2換気導入流路、63a…第2流路出口(流路出口)、78…調整用ボス、87a…カバー開口、87b…オフセット部位、91…カバー導出口。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空間が発電収納部および電装収納部に区画されるとともに、前記電装収納部が外気導入部を経て外部に連通された筐体と、
前記発電収納部に収納された原動機と、
前記発電収納部に収納され、前記原動機により駆動される発電機と、
前記発電収納部に収納され、前記発電機に冷却風を導く換気ファンと、
前記発電収納部に収納され、前記原動機の廃熱を熱源として利用して温水を生成可能な熱交換器と、
前記電装収納部に収納され、前記原動機を制御する制御部と、
前記電装収納部に収納され、前記発電機で発生した交流電力を要求仕様電力に変換する電力変換部と、
を備えたコージェネレーション装置において、
前記電装収納部を前記換気ファンに連通する換気導入流路を備え、
前記換気ファンを駆動することにより、前記筐体の外部から前記電装収納部を経て前記換気導入流路内に空気を導き、
前記換気導入流路内に導いた空気を前記発電機に導き、
前記発電機に導いた空気を前記発電収納部を経て前記筐体の外部に排出することを特徴とするコージェネレーション装置。
【請求項2】
前記発電機および前記換気ファンはファンカバーに覆われ、
前記ファンカバーに前記換気導入流路の流路出口が開口され、
前記換気導入流路の前記流路出口から前記ファンカバー内に導かれた空気で前記発電機を冷却した後、前記ファンカバー内から前記発電収納部に導かれることを特徴とする請求項1記載のコージェネレーション装置。
【請求項3】
前記電装収納部に前記換気導入流路の流路入口が開口され、
前記換気導入流路の前記流路入口が前記換気導入流路の前記流路出口より上方に設けられたことを特徴とする請求項2記載のコージェネレーション装置。
【請求項4】
前記発電収納部に導き出された空気を外部に排出するために、前記発電収納部に連通する排出路入口および前記外部に連通する排出路出口を有する排出路を備え、
前記排出路入口が前記原動機および前記熱交換器より上方に設けられたことを特徴とする請求項2または請求項3記載のコージェネレーション装置。
【請求項5】
前記ファンカバーに、前記ファンカバー内から前記発電収納部に空気を導くカバー導出口が設けられ、
前記カバー導出口が前記排出路入口より下方に設けられたことを特徴とする請求項4記載のコージェネレーション装置。
【請求項6】
前記ファンカバー内の前記発電機が前記原動機のクランク軸に連結され、
前記発電機に連結されるとともに前記ファンカバーのカバー開口から上方に突出された調整用ボスを備え、
前記調整用ボスを前記ファンカバーの外部から操作することにより前記クランク軸を回転可能とし、
前記ファンカバーのうち前記カバー開口から離れたオフセット部位に前記換気導入流路の前記流路出口が開口されたことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載のコージェネレーション装置。
【請求項7】
前記換気導入流路の前記流路入口および前記換気導入流路の前記流路出口の各流路断面積を一定に設定したことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載のコージェネレーション装置。
【請求項8】
前記排出路に吸音材が設けられたことを特徴とする請求項4記載のコージェネレーション装置。
【請求項1】
内部空間が発電収納部および電装収納部に区画されるとともに、前記電装収納部が外気導入部を経て外部に連通された筐体と、
前記発電収納部に収納された原動機と、
前記発電収納部に収納され、前記原動機により駆動される発電機と、
前記発電収納部に収納され、前記発電機に冷却風を導く換気ファンと、
前記発電収納部に収納され、前記原動機の廃熱を熱源として利用して温水を生成可能な熱交換器と、
前記電装収納部に収納され、前記原動機を制御する制御部と、
前記電装収納部に収納され、前記発電機で発生した交流電力を要求仕様電力に変換する電力変換部と、
を備えたコージェネレーション装置において、
前記電装収納部を前記換気ファンに連通する換気導入流路を備え、
前記換気ファンを駆動することにより、前記筐体の外部から前記電装収納部を経て前記換気導入流路内に空気を導き、
前記換気導入流路内に導いた空気を前記発電機に導き、
前記発電機に導いた空気を前記発電収納部を経て前記筐体の外部に排出することを特徴とするコージェネレーション装置。
【請求項2】
前記発電機および前記換気ファンはファンカバーに覆われ、
前記ファンカバーに前記換気導入流路の流路出口が開口され、
前記換気導入流路の前記流路出口から前記ファンカバー内に導かれた空気で前記発電機を冷却した後、前記ファンカバー内から前記発電収納部に導かれることを特徴とする請求項1記載のコージェネレーション装置。
【請求項3】
前記電装収納部に前記換気導入流路の流路入口が開口され、
前記換気導入流路の前記流路入口が前記換気導入流路の前記流路出口より上方に設けられたことを特徴とする請求項2記載のコージェネレーション装置。
【請求項4】
前記発電収納部に導き出された空気を外部に排出するために、前記発電収納部に連通する排出路入口および前記外部に連通する排出路出口を有する排出路を備え、
前記排出路入口が前記原動機および前記熱交換器より上方に設けられたことを特徴とする請求項2または請求項3記載のコージェネレーション装置。
【請求項5】
前記ファンカバーに、前記ファンカバー内から前記発電収納部に空気を導くカバー導出口が設けられ、
前記カバー導出口が前記排出路入口より下方に設けられたことを特徴とする請求項4記載のコージェネレーション装置。
【請求項6】
前記ファンカバー内の前記発電機が前記原動機のクランク軸に連結され、
前記発電機に連結されるとともに前記ファンカバーのカバー開口から上方に突出された調整用ボスを備え、
前記調整用ボスを前記ファンカバーの外部から操作することにより前記クランク軸を回転可能とし、
前記ファンカバーのうち前記カバー開口から離れたオフセット部位に前記換気導入流路の前記流路出口が開口されたことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載のコージェネレーション装置。
【請求項7】
前記換気導入流路の前記流路入口および前記換気導入流路の前記流路出口の各流路断面積を一定に設定したことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載のコージェネレーション装置。
【請求項8】
前記排出路に吸音材が設けられたことを特徴とする請求項4記載のコージェネレーション装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
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【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−157107(P2012−157107A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−12256(P2011−12256)
【出願日】平成23年1月24日(2011.1.24)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月24日(2011.1.24)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】
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