スパッタリングターゲット修復用の方法
本明細書中に開示されているのは、使用済みスパッタリングターゲットを修復するための方法である。この方法は、粉末化金属がスパッタではじき出されなかった金属と融合して、修復されたターゲットを生産するように、充分な熱および軸方向の力を、充填されたスパッタリングターゲットに適用して、スパッタリングターゲットを加熱プレスする各ステップを含む。この方法は、ルテニウムターゲット等の高価な金属ターゲット、修復するために使用できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一態様では、加熱プレスによって使用済みスパッタリングターゲットを修復するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スパッタリングは、材料の薄層を基材上に堆積させるのに使用される方法である。そうした薄層は、ある電子装置において、(コンパクトディスク等の)なんらかの光学ストレージ媒体の生産および種々の他の用途において有用である。スパッタリング工程の間、基材およびターゲットが、堆積チャンバーに配置される。典型的には金属または合金のターゲットは、スパッタされる材料で構成されている。例えば、中間層としてルテニウム、または磁性層としてCo−Cr−Pt−B酸化物を堆積させることを望む場合、対応する材料でできたターゲットが使用される。ターゲットおよび基材は、チャンバー内において互いに近くに置かれ、そしてターゲットは、イオンビームで攻撃される。高エネルギーイオンは、ターゲットの一部分を除去し、そして基材上に再堆積させる。あいにく、ターゲットは、一様に消費されていない。金属は、イオンビームが最も強いこれらの領域にあるターゲットからさらに容易に除去される。これは局所的な消耗した領域を生成し、そこでは、ターゲットが最終的に薄く減耗している。ターゲットの寿命は、その最も薄い点におけるターゲットの結果としての厚みにより決定される。金属の非均一な消費により、ターゲットは、多くの場合、金属の一部分(約30%)のみが消費された後で、その有用寿命の終わりに到達する。スパッタではじき出されなかった金属(約70%)は使用されない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
使用済みのターゲットを粉砕しないで、スパッタリングターゲットを修復する一つの方法が、Sandlinらの米国特許第7、175、802号明細書、題名’’使用済みスパッタリングターゲットの修復。’’に開示されている。Sadlinらは、ターゲットおよび粉末化金属が、熱間等静圧プレス法(HIP)の容器内に置かれるスパッタリングターゲットを修復する方法を教示する。また不活性ガス加熱プレス(IGHP)とよばれる、熱間等静圧プレス法(HIP)は、不活性な雰囲気(典型的にはアルゴン)下で、ターゲットを、高温(金属により、典型的には480〜1300℃)かつ、高静水圧(典型的には、100〜200MPa程度)に曝す技術である。静水圧は、あらゆる方向から一様に適用される圧力である。HIP法が完了した後で、金属の溶融ブロックがターゲットの周りに形成される。ターゲットは、’’切断およびフライス作業’’によって、溶融ブロックから分離される。さらに、修復されたターゲットを分離するのに必要であるこの切断およびフライス作業は、材料の損失となる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
スパッタではじき出されなかった金属を再加工し、新しい金属粉末と混合し、そして新規なターゲットに改変することによって、使用済みスパッタリングターゲットは修復できる。そうした再処理の間、スパッタではじき出されなかった金属の数%が失われる。例えば、再加工された粉末を生成させるために、スパッタではじき出されなかった金属を砕くと、多くの場合、環境に失われる塵を生成する。
【0005】
同種のターゲットを生産するために,修復の間には非常に注意することが好ましい。使用済みのターゲットが不均一な場合、生じる層は、典型的には望ましくないが同様に不均一であろう。金属粉末(例えば、粉末化された置き換え金属)と固体材料(例えば、使用済みのターゲット)との間の固体拡散は、特異的な粒子成長を有する2種の材料の間にはっきりとした界面を形成する傾向があり、不均一性を導入される。この理由から、スパッタではじき出されなかったターゲットは、新たな金属粉末と混合して、粗砕または精製によって、多くの場合、粉末化され、そして新規なターゲットが加工される。これは、均質なターゲットを生産するが、均一性(例えば、粉末を形成させるための粗砕または精製)を促進するステップこそがまた、失われる材料の量を増加させる。
【0006】
再処理ステップ数を最小化し、それによって再処理の間に失われる材料の量を減少させるスパッタリングターゲットを修復する方法へのニーズがある。
【0007】
本発明は、それらの一つの形態において、使用済みスパッタリングターゲットを受け入れるステップ、化学的処理の組み合わせに続く、ブラストによって表面の不純物を除去するステップ、加熱プレスダイ中に、使用済みのターゲットを配置するステップ、ターゲットの消耗した領域を占めるように新たな金属粉末を注ぐステップ、加熱プレスダイのトップパンチと金属粉末床との間にバリアー層を挿入するステップ、そして粉末化金属が焼結し、そしてターゲットと固体拡散結合を形成し、修復された均質なターゲットを生産するように、軸方向に力を加えることの各ステップを含む、使用済みスパッタリングターゲットを修復するための方法を含む。
【0008】
本発明はまた、前記の修復方法を行うための独自のダイに関するものである。
【0009】
本発明の利点は、加熱プレスダイの設計であり、著しく高い一軸の圧縮圧力においてさえ、ダイ上の半径方向の応力が大幅に減少されるような様式で、ダイの寸法は最適化される。
【0010】
本発明のさらなる利点は、修復されたターゲットが切断およびフライスのステップによって、金属の溶融ブロックから単離される必要がないことである。費用のかかる材料の損失となる場合があるので、そうした追加のステップは望ましくない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
添付図面を参照して、本発明は、開示される:
【図1】図1は、本発明の一つの方法の流れ図であり;
【図2A】図2Aは、本発明での使用のための種々のスパッタリングターゲットを示し;
【図2B】図2Bは、本発明での使用のための種々のスパッタリングターゲットを示し;
【図2C】図2Cは、本発明での使用のための種々のスパッタリングターゲットを示し;
【図3A】図3Aは、本発明での使用のためのダイを記載し;
【図3B】図3Bは、本発明での使用のためのダイを記載し;
【図4】図4は、図3Bのダイの図式の具体的な説明であり;
【図5A】図5Aは、半径方向の応力によるダイ壁厚みへの影響のグラフであり;
【図5B】図5Bは、半径方向の応力によるダイ壁厚みへの影響のグラフであり;
【図6】図6は、充填されたスパッタリングターゲットの修復を示し;
【図7A】図7Aは、2つの修復されたターゲットの外形を描写し;
【図7B】図7Bは、2つの修復されたターゲットの外形を描写し、そして、
【図8】図8は、修復されたターゲットの別の外形を描写する。
【0012】
幾つかの図を通して、対応する参照文字は、対応する部分を示す。本明細書中において示された例は、本発明の幾つかの態様を具体的に示すが、いかなる様式においても本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0013】
図1を参照すると、工程100は、ステップ102の実行によって開始され、使用済みスパッタリングターゲットが受け入れられる。ターゲットは、例えば、ターゲット再生利用設備によって受け入れられることができる。1つのそうしたターゲットは、図2A中で具体的に説明されている。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図2A、2Bおよび2Cは、工程100の種々のステージにおけるスパッタリングターゲットの具体的な説明である。図2Aは、あらかじめスパッタリング工程を行うために使用される使用済みスパッタリングターゲット200を描写する。図2Bは、使用済みスパッタリングターゲット200の側面図である。図2Bは、さらにはっきりと使用済みスパッタリングターゲットが消耗した領域202を有することを具体的に示す。図2A中に描かれた態様において、使用済みスパッタリングターゲット20は円形であり、そして消耗した領域202はまた、円形である。消耗した領域202の形状の大きさは、スパッタリング工程の関数であり、図2Aに示されたこれらの以外の形状がまた使用できる。同様に、使用済みスパッタリングターゲット202の円盤形状は、1つの可能なターゲットの単なる例である。多くの他の好適な形は、本明細書を読むことで利益を得た後では、当業者に明らかであろう。そうした形は、本発明の範囲内と考えられる。例えば、ターゲットは、180mmの直径および7mmの厚みを有する円盤形状を有することができる。一態様では、示されていないが、スパッタリングターゲットはさらに、支持板(すなわち、支持材)からなる。
【0015】
図1を参照すると、いったん使用済みスパッタリングターゲットがステップ102において受け入れられ、次に追加であるが好ましいステップ104が実行される。ステップ104では、使用済みのターゲットの実重量を確認する。さらに追加となるステップ106では、新たな粉末の所望の重量が決定される。例えば、回収されたターゲットの所望の重量は、Xグラム(例えば、10グラム)であることができるが、使用済みのターゲットの実重量は、X−Yグラム(例えば、9グラム)である。これは、さらなるYグラム(例えば、1グラム)の金属が修復されるターゲットに加えられることが好ましいことを示す。
【0016】
スパッタされたターゲットは、多くの場合、本来有機または金属であることができる表面の不純物を含む。不純物の源は、例えば、スパッタリングチャンバーのシールドキットまたはターゲットが支持板に接着される場合には、接着剤であることができる。ステップ108は、従来の湿式および乾式クリーニング手順によって、ターゲットの表面から可能な表面不純物の除去を確保にする。クリーニング手順の有効性は、金属性不純物のためのエネルギー分散型分光器を備えた高分解能走査電子顕微鏡および有機不純物のためのラマン分光器を使用して、クリーニングした表面を明らかにすることによって確認される。
【0017】
ステップ110では、使用済みのターゲットは、ダイ内に配置される。図3Aおよび3Bを参照することができる。図3Aは、ダイ300の上面図である。図3Bは、同じダイ300の側面図である。ダイ300は、スパッタリングターゲット206と対になるように構成されており、それによってターゲット206は、空洞302内に配置される。カスタマイズされた形を有するスパッタリングターゲットが受け入れられる場合、ダイは、そうしたターゲットとしっかりと対になるように特別に加工できる。このように多くのターゲットの形および設定が、適合できる。大気の酸素等のあらゆる望ましくない酸化ガスは、集成体の上に(アルゴン等の)不活性なガスを通すことによって、パージできる。いくつかの態様において、モリブデン箔(示されていない)は、プレス306とターゲット206との間に挿入される。そうした箔は、軸方向に力が掛けられた場合に、(グラファイトからの炭素原子等の)材料のプレス306からの拡散を防ぐ助けをする。表面308等の表面に対してダイをプレスすることによって、ダイは密閉できる。
【0018】
ステップ112が実行される際に、消耗した領域(図2Bの消耗した領域202を参照のこと)は次に、使用済みのターゲットの組成に相当する粉末で充填される。図2Bを参照する。例えば、使用済みスパッタリングターゲット200が、ルテニウムからなる場合、そこで消耗した領域202は、ルテニウム粉末204で充填され、それによって、充填されたスパッタリングターゲット206を生産する。多くの好適な金属、金属合金、および金属合金と酸化物セラミックの組み合わせを使用できる。本発明での使用に好適な材料の例は、ルテニウムおよびその合金、ロジウムおよびその合金、Co−Cr−Pt−B酸化物を含むことができるがこれらに限定されず、ここで酸化物の組み合わせは、初期遷移金属および/または非金属を含むことができるがこれらに限られない。ダイがターゲット(ステップ110)の中に配置される前か、またはステップ110後(図1中で具体的に説明されたように)のいずれかで、充填ステップ112は、起こることができる。
【0019】
一態様では、金属/金属合金は、酸化物および炭化物の両者がない。微粒子が好適な粒径および純度を有するという条件で、未使用の粉末は、種々のモルホロジーを有することができる。一つの形態では、粒子のモルホロジーは繊維である。そうした態様では、針状または円状のモルホロジーは避けられる。ある好適な未使用の粉末は、約2.5〜約3.2グラム/cm3のタップ密度を有し、そして粒子は、約0.1〜約0.4cm2/gの表面積を有する。粒子の少なくとも90%が120μmより小さく、粒子の少なくとも50%が75μmより小さく、そして粒子の少なくとも10%が20μmより小さいように、粉末は粒径分布を規定されている。一態様では、粒径分布は二極性ではない。粉末は、好ましくは、Ag、Al、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、Mo、Ni、Si、Sn、Ti、ZnおよびZrの元素状不純物に基づいて少なくとも99.95%純粋である。前記の元素の合計の濃度は、好ましくは、500ppm未満である。
【0020】
金属合金および酸化物の組み合わせの場合、酸化物は、金属合金の対部分(粒径<45μm)を噴霧化した周囲のガスと平衡にある最終のマイクロ構造(粒径<5μm)内の全体にわたって均一に分散されていることが好ましい。修復された組成物の典型的な微細構造を図8に示す。出発粉末は、好ましくは、Ag、Al、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、Mo、Ni、Si、Sn、Ti、ZnおよびZrの元素状不純物に基づいて、少なくとも99.9%純粋である。
【0021】
ステップ114において、そして図3Bを参照して、いったん充填されたスパッタリングターゲット206は、空洞302にしっかりと配置され、生じた集成体は、加熱プレスされることができる。そうした加熱プレスのステップ114の間に、充填されたスパッタリングターゲットは、矢印304の方向に沿って軸方向に圧力を適用しながら、特定の温度まで加熱される。図3Bに示した態様では、プレス306は、軸方向に力を掛ける。示されていない別の態様では、軸方向の圧力は、矢印304と反対の方向に沿って適用される。両方の態様において、軸方向の力は、充填されたスパッタリングターゲットの上面に対して垂直な方向に適用される。そうした加熱プレス技術は、力の方向により、熱間等静圧プレス法と区別される。全方向性である静水圧は、軸方向圧力と大幅に異なる加圧環境に、ターゲットを曝す。ある技術の結果から、他の技術の結果を推定できない。発明者らは、従来技術の修復技術より著しく低い圧力を有する、加熱された、非静水圧プレスを使用して、同種の、修復されたターゲットを生成することを可能にするある条件を見いだした。有利なことに、即時工程は、修復されたターゲットの続く切断またはフライスを不必要にする。
【0022】
矢印304に沿った一軸方向に圧力を掛ける場合、ダイ300は、著しい圧縮に曝される。発明者らは、これらの力に耐え、そして所望の修復されたターゲットを生産できるあるダイを開発した。
【0023】
ダイ300は、適用した力に耐えることができる任意の好適な材料で構成されていることができる。例えば、ダイ300は、グラファイトで構成されていることができる。一態様では、グラファイトは、Center Carbon Companyから入手可能である’’グレード2124’’等の高グレードのグラファイトである。高グレードのグラファイトは、一般的に低い気孔率および微細な粒径に特徴がある。ダイは、周知の旋盤装置を使用して、好適なグラファイトのブロックから切断できる。幾つかのグラファイトのグレードの特性のいくつかは下記に示される:
【表1】
【0024】
図4は、ダイ300のさらに詳細な図を示す。図4に示されるように、ダイ300は上壁400、底壁402、および側壁404を有する。ダイ300はまた、スパッタリングターゲットを受け入れるための空洞302を有する。空洞302のサイズおよび形は、ターゲットの所望のサイズおよび形としっかりと対になるように構成されている。軸方向の力が上面400と垂直方向に適用される場合、底壁402が表面308に接するにつれて、ターゲットは、プレス306と表面308との間で圧縮される。軸方向の力が適用される場合、空洞302の内側の側壁406は、半径方向の応力を受ける。ダイ300は、この半径方向の応力に対応するように、充分厚い、厚み410を有する。厚み410は、空洞302の内側の側壁406とダイ300の側壁404との間の距離である。
【0025】
図5Aおよび5Bは、73148mm2の上表面積を有するスパッタリングターゲットに荷重を適用することによって、引き起こされた半径方向の応力のグラフを示す。任意の半径方向での距離(r)における半径方向の応力は(式中、Piは内部圧力であり、P0は外部圧力であり、そしてroは、ダイの外側半径であり、そしてriは、ダイの内側半径である)以下の式を使用して計算される:
【数1】
【実施例】
【0026】
ダイ壁の厚み410(図4を参照のこと)は、変化し、そして、生じる応力を、種々の厚みで測定した。118メートルトンの一定の力で、ダイの壁の厚みが増加するにつれて、半径方向の応力(図5Aを参照のこと)は、劇的に低下し始める。しかし、この影響は、漸近線(図5A中においては、漸近線は、約90mmの半径および約7mmの厚みを有するターゲットで、約11.4cmのようである)が確立できるまで低下する。図5Bでは、類似の漸近線は、約11cmの厚みにおいてみられる。
【0027】
再度、図1を参照すると、いったんスパッタリングターゲットがダイ(ステップ110)中に配置され、そして消耗した領域が新たな粉末(ステップ112)で覆われると、次にステップ114が実行され、充填されたスパッタリングターゲットは、加熱プレスされ、それによって、粉末化金属がスパッタではじき出されなかった金属と融合して、修復されたターゲットを生産する。図6を参照のこと。
【0028】
図6は、加熱プレス前の充填されたスパッタリングターゲット206および加熱プレス後の修復されたスパッタリングターゲット600を描写する。修復されたターゲット600は、実質的に均質であり、それによって、光学顕微鏡によって、または走査電子顕微鏡のいずれによっても界面が観察できない(図7Aを参照のこと)。ステップ114の実行の間、熱および軸方向の圧力の両者は、ある期間適用される。熱の量、圧力の量、および時間の長さは、ターゲットの組成によって変化する。
【0029】
図7Aおよび図7Bは、2つの修復されたルテニウムターゲットの断面を示し、図7Bでは界面が見える。図8は、修復されたCo−Cr−Pt−B酸化物ターゲットの断面を示し、ガス噴霧金属相と平衡にある微細な酸化物相の均一な分布を示す。
【0030】
図7Aに描写されたターゲットは、20MPaの単純な不活性ガスの静水圧プレスを使用して、生成された。5cm直径の使用済みのターゲットを、2191グレードのグラファイトツールセット中に置いた。スパッタリングによって消費された金属の量は、新たなルテニウム粉末(Johnson Mattheyから入手可能である)で置き換えられた。粉末および使用済みのターゲットの集成体を次に、1400℃、20MPaの圧力、浸漬(soak)時間7時間で、前プレスした。図7Aに示す生じたターゲットの断面は、元の層と、新たに堆積された層との間の境界に、見える界面を有する。
【0031】
これに比較して、図7Bおよび8に描かれたターゲットを本発明の教示にしたがって生産した。図7Bを参照すると、ターゲットのステップがツールセットの溝に適合し、そしてスパッタリング区画が先端押抜き器具に曝されるように、1790gの重量の使用済みのターゲット(直径18.3cm)を、特別に設計したグラファイトツールセット(2.36の外径/内径比で、外径は43cmである)内に置いた。ターゲットの消費された量(〜775g)を、焼成ルテニウム粉末(Johnson Mattheyから購入した)で充填した。注がれた粉末の上面を、次に計器および平面定規で同じ高さにした。バリアー層を、トップパンチと粉末と使用されたターゲット床との間に置いた。全てのツールセット集成体を、次に不活性雰囲気中に存在する好ましからざる酸素を除去するために、アルゴンガスで30分間パージした不活性ガスの加熱プレスユニットの中に置いた。粉末および使用済みのターゲット集成体を、次に1400(+50/−25)℃、圧力50(±10)MPa、浸漬時間7(+3/−2)時間で、加熱プレスした。35倍の拡大でさえ、界面は見えない。
【0032】
さらなる例を図8に示す。Co−Cr−Pt−B酸化物ターゲット(19.05cm直径)、重量1025gを、同様に設計されたグラファイトツール(2.368の外径/内径比で、外径は45.7cmである)内に置いた。ターゲットの消費された量(〜661g)を、新たな粉末で充填した。注がれた粉末の上面を、次に計器および平面定規で同じ高さにした。上のプレスと粉末と使用済みのターゲット/粉末集成体との間に。バリアー層を置いた。全てのツールセット集成体を、次に不活性雰囲気中に存在する好ましからざる酸素を除去するために、アルゴンガスで30分間パージした不活性ガスの加熱プレスユニット中に置いた。粉末および使用済みのターゲット集成体を、次に1000(+50/−25)℃、圧力50(±10)MPa、浸漬時間3(±2)時間で加熱プレスした。この場合は、マイクロ構造中の多層の存在による界面に沿って、200倍の拡大で粒子内に、より小さい不連続が観察された。しかし、気孔または特異的な粒子成長は、界面の中または界面の周りで観察されなかった。
【0033】
処理温度範囲は、ルテニウムでは1400℃〜約1550℃で変化でき、そしてCo−Cr−Pt−B酸化物での処理温度範囲は、975〜1050℃で変化できる。過度の低温は、均質なターゲットを生産するのに不充分な拡散が特徴となる。過度の高温は、不均一なターゲットをまた生産する特異的な粒子成長および望ましくない磁性特性が特徴となる。一態様では、加熱速度は、約20℃/分である。ターゲットは、例えば、7時間等の延長された期間の間、最終温度で維持される。圧力は、約40MPa〜60MPaで維持される。
【0034】
本発明は、好ましい態様を参照して記載されたが、当業者は、種々の変化をなす事ができ、そして均等物は本発明の範囲を離れることなく特別な状態に適合するためにそれらの要素を置換できることを理解するであろう。したがって、本発明は、本発明を実施するために考慮されたベストモードとして開示された特定の態様に限定されないが、本発明は、付属の請求項の範囲およbい精神内にある全ての態様を含むであろうことを意図する。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一態様では、加熱プレスによって使用済みスパッタリングターゲットを修復するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スパッタリングは、材料の薄層を基材上に堆積させるのに使用される方法である。そうした薄層は、ある電子装置において、(コンパクトディスク等の)なんらかの光学ストレージ媒体の生産および種々の他の用途において有用である。スパッタリング工程の間、基材およびターゲットが、堆積チャンバーに配置される。典型的には金属または合金のターゲットは、スパッタされる材料で構成されている。例えば、中間層としてルテニウム、または磁性層としてCo−Cr−Pt−B酸化物を堆積させることを望む場合、対応する材料でできたターゲットが使用される。ターゲットおよび基材は、チャンバー内において互いに近くに置かれ、そしてターゲットは、イオンビームで攻撃される。高エネルギーイオンは、ターゲットの一部分を除去し、そして基材上に再堆積させる。あいにく、ターゲットは、一様に消費されていない。金属は、イオンビームが最も強いこれらの領域にあるターゲットからさらに容易に除去される。これは局所的な消耗した領域を生成し、そこでは、ターゲットが最終的に薄く減耗している。ターゲットの寿命は、その最も薄い点におけるターゲットの結果としての厚みにより決定される。金属の非均一な消費により、ターゲットは、多くの場合、金属の一部分(約30%)のみが消費された後で、その有用寿命の終わりに到達する。スパッタではじき出されなかった金属(約70%)は使用されない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
使用済みのターゲットを粉砕しないで、スパッタリングターゲットを修復する一つの方法が、Sandlinらの米国特許第7、175、802号明細書、題名’’使用済みスパッタリングターゲットの修復。’’に開示されている。Sadlinらは、ターゲットおよび粉末化金属が、熱間等静圧プレス法(HIP)の容器内に置かれるスパッタリングターゲットを修復する方法を教示する。また不活性ガス加熱プレス(IGHP)とよばれる、熱間等静圧プレス法(HIP)は、不活性な雰囲気(典型的にはアルゴン)下で、ターゲットを、高温(金属により、典型的には480〜1300℃)かつ、高静水圧(典型的には、100〜200MPa程度)に曝す技術である。静水圧は、あらゆる方向から一様に適用される圧力である。HIP法が完了した後で、金属の溶融ブロックがターゲットの周りに形成される。ターゲットは、’’切断およびフライス作業’’によって、溶融ブロックから分離される。さらに、修復されたターゲットを分離するのに必要であるこの切断およびフライス作業は、材料の損失となる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
スパッタではじき出されなかった金属を再加工し、新しい金属粉末と混合し、そして新規なターゲットに改変することによって、使用済みスパッタリングターゲットは修復できる。そうした再処理の間、スパッタではじき出されなかった金属の数%が失われる。例えば、再加工された粉末を生成させるために、スパッタではじき出されなかった金属を砕くと、多くの場合、環境に失われる塵を生成する。
【0005】
同種のターゲットを生産するために,修復の間には非常に注意することが好ましい。使用済みのターゲットが不均一な場合、生じる層は、典型的には望ましくないが同様に不均一であろう。金属粉末(例えば、粉末化された置き換え金属)と固体材料(例えば、使用済みのターゲット)との間の固体拡散は、特異的な粒子成長を有する2種の材料の間にはっきりとした界面を形成する傾向があり、不均一性を導入される。この理由から、スパッタではじき出されなかったターゲットは、新たな金属粉末と混合して、粗砕または精製によって、多くの場合、粉末化され、そして新規なターゲットが加工される。これは、均質なターゲットを生産するが、均一性(例えば、粉末を形成させるための粗砕または精製)を促進するステップこそがまた、失われる材料の量を増加させる。
【0006】
再処理ステップ数を最小化し、それによって再処理の間に失われる材料の量を減少させるスパッタリングターゲットを修復する方法へのニーズがある。
【0007】
本発明は、それらの一つの形態において、使用済みスパッタリングターゲットを受け入れるステップ、化学的処理の組み合わせに続く、ブラストによって表面の不純物を除去するステップ、加熱プレスダイ中に、使用済みのターゲットを配置するステップ、ターゲットの消耗した領域を占めるように新たな金属粉末を注ぐステップ、加熱プレスダイのトップパンチと金属粉末床との間にバリアー層を挿入するステップ、そして粉末化金属が焼結し、そしてターゲットと固体拡散結合を形成し、修復された均質なターゲットを生産するように、軸方向に力を加えることの各ステップを含む、使用済みスパッタリングターゲットを修復するための方法を含む。
【0008】
本発明はまた、前記の修復方法を行うための独自のダイに関するものである。
【0009】
本発明の利点は、加熱プレスダイの設計であり、著しく高い一軸の圧縮圧力においてさえ、ダイ上の半径方向の応力が大幅に減少されるような様式で、ダイの寸法は最適化される。
【0010】
本発明のさらなる利点は、修復されたターゲットが切断およびフライスのステップによって、金属の溶融ブロックから単離される必要がないことである。費用のかかる材料の損失となる場合があるので、そうした追加のステップは望ましくない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
添付図面を参照して、本発明は、開示される:
【図1】図1は、本発明の一つの方法の流れ図であり;
【図2A】図2Aは、本発明での使用のための種々のスパッタリングターゲットを示し;
【図2B】図2Bは、本発明での使用のための種々のスパッタリングターゲットを示し;
【図2C】図2Cは、本発明での使用のための種々のスパッタリングターゲットを示し;
【図3A】図3Aは、本発明での使用のためのダイを記載し;
【図3B】図3Bは、本発明での使用のためのダイを記載し;
【図4】図4は、図3Bのダイの図式の具体的な説明であり;
【図5A】図5Aは、半径方向の応力によるダイ壁厚みへの影響のグラフであり;
【図5B】図5Bは、半径方向の応力によるダイ壁厚みへの影響のグラフであり;
【図6】図6は、充填されたスパッタリングターゲットの修復を示し;
【図7A】図7Aは、2つの修復されたターゲットの外形を描写し;
【図7B】図7Bは、2つの修復されたターゲットの外形を描写し、そして、
【図8】図8は、修復されたターゲットの別の外形を描写する。
【0012】
幾つかの図を通して、対応する参照文字は、対応する部分を示す。本明細書中において示された例は、本発明の幾つかの態様を具体的に示すが、いかなる様式においても本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0013】
図1を参照すると、工程100は、ステップ102の実行によって開始され、使用済みスパッタリングターゲットが受け入れられる。ターゲットは、例えば、ターゲット再生利用設備によって受け入れられることができる。1つのそうしたターゲットは、図2A中で具体的に説明されている。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図2A、2Bおよび2Cは、工程100の種々のステージにおけるスパッタリングターゲットの具体的な説明である。図2Aは、あらかじめスパッタリング工程を行うために使用される使用済みスパッタリングターゲット200を描写する。図2Bは、使用済みスパッタリングターゲット200の側面図である。図2Bは、さらにはっきりと使用済みスパッタリングターゲットが消耗した領域202を有することを具体的に示す。図2A中に描かれた態様において、使用済みスパッタリングターゲット20は円形であり、そして消耗した領域202はまた、円形である。消耗した領域202の形状の大きさは、スパッタリング工程の関数であり、図2Aに示されたこれらの以外の形状がまた使用できる。同様に、使用済みスパッタリングターゲット202の円盤形状は、1つの可能なターゲットの単なる例である。多くの他の好適な形は、本明細書を読むことで利益を得た後では、当業者に明らかであろう。そうした形は、本発明の範囲内と考えられる。例えば、ターゲットは、180mmの直径および7mmの厚みを有する円盤形状を有することができる。一態様では、示されていないが、スパッタリングターゲットはさらに、支持板(すなわち、支持材)からなる。
【0015】
図1を参照すると、いったん使用済みスパッタリングターゲットがステップ102において受け入れられ、次に追加であるが好ましいステップ104が実行される。ステップ104では、使用済みのターゲットの実重量を確認する。さらに追加となるステップ106では、新たな粉末の所望の重量が決定される。例えば、回収されたターゲットの所望の重量は、Xグラム(例えば、10グラム)であることができるが、使用済みのターゲットの実重量は、X−Yグラム(例えば、9グラム)である。これは、さらなるYグラム(例えば、1グラム)の金属が修復されるターゲットに加えられることが好ましいことを示す。
【0016】
スパッタされたターゲットは、多くの場合、本来有機または金属であることができる表面の不純物を含む。不純物の源は、例えば、スパッタリングチャンバーのシールドキットまたはターゲットが支持板に接着される場合には、接着剤であることができる。ステップ108は、従来の湿式および乾式クリーニング手順によって、ターゲットの表面から可能な表面不純物の除去を確保にする。クリーニング手順の有効性は、金属性不純物のためのエネルギー分散型分光器を備えた高分解能走査電子顕微鏡および有機不純物のためのラマン分光器を使用して、クリーニングした表面を明らかにすることによって確認される。
【0017】
ステップ110では、使用済みのターゲットは、ダイ内に配置される。図3Aおよび3Bを参照することができる。図3Aは、ダイ300の上面図である。図3Bは、同じダイ300の側面図である。ダイ300は、スパッタリングターゲット206と対になるように構成されており、それによってターゲット206は、空洞302内に配置される。カスタマイズされた形を有するスパッタリングターゲットが受け入れられる場合、ダイは、そうしたターゲットとしっかりと対になるように特別に加工できる。このように多くのターゲットの形および設定が、適合できる。大気の酸素等のあらゆる望ましくない酸化ガスは、集成体の上に(アルゴン等の)不活性なガスを通すことによって、パージできる。いくつかの態様において、モリブデン箔(示されていない)は、プレス306とターゲット206との間に挿入される。そうした箔は、軸方向に力が掛けられた場合に、(グラファイトからの炭素原子等の)材料のプレス306からの拡散を防ぐ助けをする。表面308等の表面に対してダイをプレスすることによって、ダイは密閉できる。
【0018】
ステップ112が実行される際に、消耗した領域(図2Bの消耗した領域202を参照のこと)は次に、使用済みのターゲットの組成に相当する粉末で充填される。図2Bを参照する。例えば、使用済みスパッタリングターゲット200が、ルテニウムからなる場合、そこで消耗した領域202は、ルテニウム粉末204で充填され、それによって、充填されたスパッタリングターゲット206を生産する。多くの好適な金属、金属合金、および金属合金と酸化物セラミックの組み合わせを使用できる。本発明での使用に好適な材料の例は、ルテニウムおよびその合金、ロジウムおよびその合金、Co−Cr−Pt−B酸化物を含むことができるがこれらに限定されず、ここで酸化物の組み合わせは、初期遷移金属および/または非金属を含むことができるがこれらに限られない。ダイがターゲット(ステップ110)の中に配置される前か、またはステップ110後(図1中で具体的に説明されたように)のいずれかで、充填ステップ112は、起こることができる。
【0019】
一態様では、金属/金属合金は、酸化物および炭化物の両者がない。微粒子が好適な粒径および純度を有するという条件で、未使用の粉末は、種々のモルホロジーを有することができる。一つの形態では、粒子のモルホロジーは繊維である。そうした態様では、針状または円状のモルホロジーは避けられる。ある好適な未使用の粉末は、約2.5〜約3.2グラム/cm3のタップ密度を有し、そして粒子は、約0.1〜約0.4cm2/gの表面積を有する。粒子の少なくとも90%が120μmより小さく、粒子の少なくとも50%が75μmより小さく、そして粒子の少なくとも10%が20μmより小さいように、粉末は粒径分布を規定されている。一態様では、粒径分布は二極性ではない。粉末は、好ましくは、Ag、Al、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、Mo、Ni、Si、Sn、Ti、ZnおよびZrの元素状不純物に基づいて少なくとも99.95%純粋である。前記の元素の合計の濃度は、好ましくは、500ppm未満である。
【0020】
金属合金および酸化物の組み合わせの場合、酸化物は、金属合金の対部分(粒径<45μm)を噴霧化した周囲のガスと平衡にある最終のマイクロ構造(粒径<5μm)内の全体にわたって均一に分散されていることが好ましい。修復された組成物の典型的な微細構造を図8に示す。出発粉末は、好ましくは、Ag、Al、Co、Cr、Cu、Fe、Mg、Mo、Ni、Si、Sn、Ti、ZnおよびZrの元素状不純物に基づいて、少なくとも99.9%純粋である。
【0021】
ステップ114において、そして図3Bを参照して、いったん充填されたスパッタリングターゲット206は、空洞302にしっかりと配置され、生じた集成体は、加熱プレスされることができる。そうした加熱プレスのステップ114の間に、充填されたスパッタリングターゲットは、矢印304の方向に沿って軸方向に圧力を適用しながら、特定の温度まで加熱される。図3Bに示した態様では、プレス306は、軸方向に力を掛ける。示されていない別の態様では、軸方向の圧力は、矢印304と反対の方向に沿って適用される。両方の態様において、軸方向の力は、充填されたスパッタリングターゲットの上面に対して垂直な方向に適用される。そうした加熱プレス技術は、力の方向により、熱間等静圧プレス法と区別される。全方向性である静水圧は、軸方向圧力と大幅に異なる加圧環境に、ターゲットを曝す。ある技術の結果から、他の技術の結果を推定できない。発明者らは、従来技術の修復技術より著しく低い圧力を有する、加熱された、非静水圧プレスを使用して、同種の、修復されたターゲットを生成することを可能にするある条件を見いだした。有利なことに、即時工程は、修復されたターゲットの続く切断またはフライスを不必要にする。
【0022】
矢印304に沿った一軸方向に圧力を掛ける場合、ダイ300は、著しい圧縮に曝される。発明者らは、これらの力に耐え、そして所望の修復されたターゲットを生産できるあるダイを開発した。
【0023】
ダイ300は、適用した力に耐えることができる任意の好適な材料で構成されていることができる。例えば、ダイ300は、グラファイトで構成されていることができる。一態様では、グラファイトは、Center Carbon Companyから入手可能である’’グレード2124’’等の高グレードのグラファイトである。高グレードのグラファイトは、一般的に低い気孔率および微細な粒径に特徴がある。ダイは、周知の旋盤装置を使用して、好適なグラファイトのブロックから切断できる。幾つかのグラファイトのグレードの特性のいくつかは下記に示される:
【表1】
【0024】
図4は、ダイ300のさらに詳細な図を示す。図4に示されるように、ダイ300は上壁400、底壁402、および側壁404を有する。ダイ300はまた、スパッタリングターゲットを受け入れるための空洞302を有する。空洞302のサイズおよび形は、ターゲットの所望のサイズおよび形としっかりと対になるように構成されている。軸方向の力が上面400と垂直方向に適用される場合、底壁402が表面308に接するにつれて、ターゲットは、プレス306と表面308との間で圧縮される。軸方向の力が適用される場合、空洞302の内側の側壁406は、半径方向の応力を受ける。ダイ300は、この半径方向の応力に対応するように、充分厚い、厚み410を有する。厚み410は、空洞302の内側の側壁406とダイ300の側壁404との間の距離である。
【0025】
図5Aおよび5Bは、73148mm2の上表面積を有するスパッタリングターゲットに荷重を適用することによって、引き起こされた半径方向の応力のグラフを示す。任意の半径方向での距離(r)における半径方向の応力は(式中、Piは内部圧力であり、P0は外部圧力であり、そしてroは、ダイの外側半径であり、そしてriは、ダイの内側半径である)以下の式を使用して計算される:
【数1】
【実施例】
【0026】
ダイ壁の厚み410(図4を参照のこと)は、変化し、そして、生じる応力を、種々の厚みで測定した。118メートルトンの一定の力で、ダイの壁の厚みが増加するにつれて、半径方向の応力(図5Aを参照のこと)は、劇的に低下し始める。しかし、この影響は、漸近線(図5A中においては、漸近線は、約90mmの半径および約7mmの厚みを有するターゲットで、約11.4cmのようである)が確立できるまで低下する。図5Bでは、類似の漸近線は、約11cmの厚みにおいてみられる。
【0027】
再度、図1を参照すると、いったんスパッタリングターゲットがダイ(ステップ110)中に配置され、そして消耗した領域が新たな粉末(ステップ112)で覆われると、次にステップ114が実行され、充填されたスパッタリングターゲットは、加熱プレスされ、それによって、粉末化金属がスパッタではじき出されなかった金属と融合して、修復されたターゲットを生産する。図6を参照のこと。
【0028】
図6は、加熱プレス前の充填されたスパッタリングターゲット206および加熱プレス後の修復されたスパッタリングターゲット600を描写する。修復されたターゲット600は、実質的に均質であり、それによって、光学顕微鏡によって、または走査電子顕微鏡のいずれによっても界面が観察できない(図7Aを参照のこと)。ステップ114の実行の間、熱および軸方向の圧力の両者は、ある期間適用される。熱の量、圧力の量、および時間の長さは、ターゲットの組成によって変化する。
【0029】
図7Aおよび図7Bは、2つの修復されたルテニウムターゲットの断面を示し、図7Bでは界面が見える。図8は、修復されたCo−Cr−Pt−B酸化物ターゲットの断面を示し、ガス噴霧金属相と平衡にある微細な酸化物相の均一な分布を示す。
【0030】
図7Aに描写されたターゲットは、20MPaの単純な不活性ガスの静水圧プレスを使用して、生成された。5cm直径の使用済みのターゲットを、2191グレードのグラファイトツールセット中に置いた。スパッタリングによって消費された金属の量は、新たなルテニウム粉末(Johnson Mattheyから入手可能である)で置き換えられた。粉末および使用済みのターゲットの集成体を次に、1400℃、20MPaの圧力、浸漬(soak)時間7時間で、前プレスした。図7Aに示す生じたターゲットの断面は、元の層と、新たに堆積された層との間の境界に、見える界面を有する。
【0031】
これに比較して、図7Bおよび8に描かれたターゲットを本発明の教示にしたがって生産した。図7Bを参照すると、ターゲットのステップがツールセットの溝に適合し、そしてスパッタリング区画が先端押抜き器具に曝されるように、1790gの重量の使用済みのターゲット(直径18.3cm)を、特別に設計したグラファイトツールセット(2.36の外径/内径比で、外径は43cmである)内に置いた。ターゲットの消費された量(〜775g)を、焼成ルテニウム粉末(Johnson Mattheyから購入した)で充填した。注がれた粉末の上面を、次に計器および平面定規で同じ高さにした。バリアー層を、トップパンチと粉末と使用されたターゲット床との間に置いた。全てのツールセット集成体を、次に不活性雰囲気中に存在する好ましからざる酸素を除去するために、アルゴンガスで30分間パージした不活性ガスの加熱プレスユニットの中に置いた。粉末および使用済みのターゲット集成体を、次に1400(+50/−25)℃、圧力50(±10)MPa、浸漬時間7(+3/−2)時間で、加熱プレスした。35倍の拡大でさえ、界面は見えない。
【0032】
さらなる例を図8に示す。Co−Cr−Pt−B酸化物ターゲット(19.05cm直径)、重量1025gを、同様に設計されたグラファイトツール(2.368の外径/内径比で、外径は45.7cmである)内に置いた。ターゲットの消費された量(〜661g)を、新たな粉末で充填した。注がれた粉末の上面を、次に計器および平面定規で同じ高さにした。上のプレスと粉末と使用済みのターゲット/粉末集成体との間に。バリアー層を置いた。全てのツールセット集成体を、次に不活性雰囲気中に存在する好ましからざる酸素を除去するために、アルゴンガスで30分間パージした不活性ガスの加熱プレスユニット中に置いた。粉末および使用済みのターゲット集成体を、次に1000(+50/−25)℃、圧力50(±10)MPa、浸漬時間3(±2)時間で加熱プレスした。この場合は、マイクロ構造中の多層の存在による界面に沿って、200倍の拡大で粒子内に、より小さい不連続が観察された。しかし、気孔または特異的な粒子成長は、界面の中または界面の周りで観察されなかった。
【0033】
処理温度範囲は、ルテニウムでは1400℃〜約1550℃で変化でき、そしてCo−Cr−Pt−B酸化物での処理温度範囲は、975〜1050℃で変化できる。過度の低温は、均質なターゲットを生産するのに不充分な拡散が特徴となる。過度の高温は、不均一なターゲットをまた生産する特異的な粒子成長および望ましくない磁性特性が特徴となる。一態様では、加熱速度は、約20℃/分である。ターゲットは、例えば、7時間等の延長された期間の間、最終温度で維持される。圧力は、約40MPa〜60MPaで維持される。
【0034】
本発明は、好ましい態様を参照して記載されたが、当業者は、種々の変化をなす事ができ、そして均等物は本発明の範囲を離れることなく特別な状態に適合するためにそれらの要素を置換できることを理解するであろう。したがって、本発明は、本発明を実施するために考慮されたベストモードとして開示された特定の態様に限定されないが、本発明は、付属の請求項の範囲およbい精神内にある全ての態様を含むであろうことを意図する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スパッタではじき出されなかった金属から成る使用済みスパッタリングターゲットを受け入れるステップ、
該使用済みスパッタリングターゲットは、消耗した領域を有する、
加熱プレスダイ内に、充填されたスパッタリングターゲットを配置するステップ、
該加熱プレスダイ内に、該スパッタリングターゲットを配置するステップの前または後のいずれかにおいて、該消耗した領域を、該金属の粉末で充填し、それによって、充填されたスパッタリングターゲットを生産するステップ、および、
固体拡散プロセスの間に、該粉末化金属が該スパッタではじき出されなかった金属と焼結して結合して、修復されたターゲット中の他の部分で見いだされるのと同じ、該スパッタではじき出されなかった金属と該焼結された粉末との間の界面における気孔率および特異的な粒子成長を、有する均質な修復されたターゲットを生産するように、該充填されたスパッタリングターゲットに、充分な熱および一軸方向の力を適用して、該充填されたスパッタリングターゲットを加熱プレスするステップ、
の各ステップを含んで成る、使用済みスパッタリングターゲットを修復する方法。
【請求項2】
該修復されたターゲットの所望の重量を確認するステップ、
該使用済みスパッタリングターゲットの重量を決定するステップ、
該粉末および該使用済みスパッタリングターゲットの全重量は、該修復されたターゲ
ットの該所望の重量に等しく、それによって、該粉末の過剰量の使用を避ける、
の各ステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
該充填されたスパッタリングターゲットが上面を有し、該消耗した領域が上面上にあり、そして該一軸方向の力が、該上面に対して垂直な方向で該充填されたスパッタリングターゲットに適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
充分な熱および一軸方向の力を適用するステップが、該金属の融点未満に該ダイの温度を維持し、固体拡散が、充分な熱および一軸方向の力を適用するステップの間に、生じている唯一のメカニズムであるようにする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
該粉末は、ルテニウム、白金およびロジウムからなる群から選択される金属を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
トップパンチを用いて、該一軸方向の力が適用され、および充分な熱および一軸方向の力を適用するステップの前に、バリアー層が該トップパンチと該粉末との間に挿入される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
充分な熱および一軸方向の力を適用するステップが、該粉末を焼結し、そして修復されたターゲット中の他の部分で見いだされるのと同じ、気孔率および該スパッタではじき出されなかった金属と該焼結された粉末との間の界面における特異的な粒子成長を、有する該使用済みスパッタリングターゲットとの固体拡散結合を形成するのに充分な時間行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
該粉末化金属が、少なくとも2種の金属の合金を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
該粉末化金属が、金属酸化物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
該粉末化金属が、Co−Cr−Pt−B酸化物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
スパッタではじき出されなかった金属から本質的に成る使用済みスパッタリングターゲットを受け入れるステップ、
該使用済みスパッタリングターゲットは、消耗した領域を有する、
修復されたターゲットの所望の重量を確認するステップ、
該使用済みスパッタリングターゲットの重量を決定するステップ、
該粉末および該使用済みスパッタリングターゲットの全重量が、該修復されたターゲットの該所望の重量に等しいように、金属粉末を測定するステップ、
該金属粉末は、単一の金属から本質的に成る、
加熱プレスダイ内に該充填されたスパッタリングターゲットを配置するステップ、
該加熱プレスダイ内に、該スパッタリングターゲットを配置するステップの前または後のいずれかにおいて、該金属粉末で該消耗した領域を充填し、それによって、充填されたスパッタリングターゲットを生産するステップ、そして、
固体拡散プロセスの間に、該粉末化金属が該スパッタではじき出されなかった金属と焼結し、そして融合して、修復されたターゲット中の他の部分で見いだされるのと同じ、気孔率および該スパッタではじき出されなかった金属と該焼結された粉末との間の界面における特異的な粒子成長を、有する均質な修復されたターゲットを生産するように、該充填されたスパッタリングターゲットに、充分な熱および一軸方向の力を適用して、該充填されたスパッタリングターゲットを加熱プレスするステップ、
の各ステップを含んで成る、使用済みスパッタリングターゲットを修復する方法。
【請求項12】
該金属粉末が、ルテニウム、白金、およびロジウムからなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
スパッタではじき出されなかったルテニウムから本質的に成る使用済みスパッタリングターゲットを受け入れるステップ、
該使用済みスパッタリングターゲットは、消耗した領域を有する、
修復されたターゲットの所望の重量を確認するステップ、
該使用済みスパッタリングターゲットの重量を決定するステップ、
該粉末化ルテニウムおよび該使用済みスパッタリングターゲットの全重量が該修復されたターゲットの該所望の重量に等しいように、粉末化ルテニウムのサンプルを測定するステップ、
加熱プレスダイ内に、該スパッタリングターゲットを配置するステップ、
該加熱プレスダイ内に該スパッタリングターゲットに配置する該ステップの前または後のいずれかにおいて、該粉末化ルテニウムで該消耗した領域で充填し、それによって、充填されたスパッタリングターゲットを生産するステップ、そして、
該粉末化ルテニウムが該スパッタではじき出されなかったルテニウムと焼結して結合して、修復されたターゲット中の他の部分で見いだされるのと同じ、気孔率および該スパッタではじき出されなかった金属と該焼結された粉末との間の界面における特異的な粒子成長を、有する均質な修復されたターゲットを生成するように、該充填されたスパッタリングターゲットに約1400℃〜約1550℃の熱および一軸方向の力を適用して、該充填されたスパッタリングターゲットを加熱プレスするステップ、
の各ステップを含んで成る、使用済みスパッタリングターゲットを修復する方法。
【請求項14】
熱を適用するステップが、約1400℃〜約1550℃の温度に、約5時間〜約10時間の間、該ダイを維持させる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
該消耗した領域が、不均一である、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
側壁によって囲まれた空洞を含む、加熱プレスダイ、
該側壁は、以下の関数の漸近線に相当する厚みを有する:
【数1】
式中、Piは内部圧力であり、r0は、該加熱プレスダイの外側半径であり、そしてriは、該ダイの内側半径であり、該厚みは、riとr0との差である。
【請求項17】
該空洞が、断面において円形である、請求項16に記載の加熱プレスダイ。
【請求項18】
該ダイが、高グレードのグラファイトからなる、請求項16に記載の加熱プレスダイ。
【請求項19】
グラファイトのブロックを旋盤加工して、請求項16中で記載されたような加熱プレスダイを形成するステップを含む、加熱プレスダイを形成する方法。
【請求項20】
使用済みスパッタリングターゲットを受け入れるための空洞を含む加熱プレスダイ、
該空洞は、内径を有し、そして該加熱プレスされたダイは、外径を有し、そして該外径の該内径に対する比は、約2.36である。
【請求項1】
スパッタではじき出されなかった金属から成る使用済みスパッタリングターゲットを受け入れるステップ、
該使用済みスパッタリングターゲットは、消耗した領域を有する、
加熱プレスダイ内に、充填されたスパッタリングターゲットを配置するステップ、
該加熱プレスダイ内に、該スパッタリングターゲットを配置するステップの前または後のいずれかにおいて、該消耗した領域を、該金属の粉末で充填し、それによって、充填されたスパッタリングターゲットを生産するステップ、および、
固体拡散プロセスの間に、該粉末化金属が該スパッタではじき出されなかった金属と焼結して結合して、修復されたターゲット中の他の部分で見いだされるのと同じ、該スパッタではじき出されなかった金属と該焼結された粉末との間の界面における気孔率および特異的な粒子成長を、有する均質な修復されたターゲットを生産するように、該充填されたスパッタリングターゲットに、充分な熱および一軸方向の力を適用して、該充填されたスパッタリングターゲットを加熱プレスするステップ、
の各ステップを含んで成る、使用済みスパッタリングターゲットを修復する方法。
【請求項2】
該修復されたターゲットの所望の重量を確認するステップ、
該使用済みスパッタリングターゲットの重量を決定するステップ、
該粉末および該使用済みスパッタリングターゲットの全重量は、該修復されたターゲ
ットの該所望の重量に等しく、それによって、該粉末の過剰量の使用を避ける、
の各ステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
該充填されたスパッタリングターゲットが上面を有し、該消耗した領域が上面上にあり、そして該一軸方向の力が、該上面に対して垂直な方向で該充填されたスパッタリングターゲットに適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
充分な熱および一軸方向の力を適用するステップが、該金属の融点未満に該ダイの温度を維持し、固体拡散が、充分な熱および一軸方向の力を適用するステップの間に、生じている唯一のメカニズムであるようにする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
該粉末は、ルテニウム、白金およびロジウムからなる群から選択される金属を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
トップパンチを用いて、該一軸方向の力が適用され、および充分な熱および一軸方向の力を適用するステップの前に、バリアー層が該トップパンチと該粉末との間に挿入される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
充分な熱および一軸方向の力を適用するステップが、該粉末を焼結し、そして修復されたターゲット中の他の部分で見いだされるのと同じ、気孔率および該スパッタではじき出されなかった金属と該焼結された粉末との間の界面における特異的な粒子成長を、有する該使用済みスパッタリングターゲットとの固体拡散結合を形成するのに充分な時間行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
該粉末化金属が、少なくとも2種の金属の合金を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
該粉末化金属が、金属酸化物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
該粉末化金属が、Co−Cr−Pt−B酸化物を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
スパッタではじき出されなかった金属から本質的に成る使用済みスパッタリングターゲットを受け入れるステップ、
該使用済みスパッタリングターゲットは、消耗した領域を有する、
修復されたターゲットの所望の重量を確認するステップ、
該使用済みスパッタリングターゲットの重量を決定するステップ、
該粉末および該使用済みスパッタリングターゲットの全重量が、該修復されたターゲットの該所望の重量に等しいように、金属粉末を測定するステップ、
該金属粉末は、単一の金属から本質的に成る、
加熱プレスダイ内に該充填されたスパッタリングターゲットを配置するステップ、
該加熱プレスダイ内に、該スパッタリングターゲットを配置するステップの前または後のいずれかにおいて、該金属粉末で該消耗した領域を充填し、それによって、充填されたスパッタリングターゲットを生産するステップ、そして、
固体拡散プロセスの間に、該粉末化金属が該スパッタではじき出されなかった金属と焼結し、そして融合して、修復されたターゲット中の他の部分で見いだされるのと同じ、気孔率および該スパッタではじき出されなかった金属と該焼結された粉末との間の界面における特異的な粒子成長を、有する均質な修復されたターゲットを生産するように、該充填されたスパッタリングターゲットに、充分な熱および一軸方向の力を適用して、該充填されたスパッタリングターゲットを加熱プレスするステップ、
の各ステップを含んで成る、使用済みスパッタリングターゲットを修復する方法。
【請求項12】
該金属粉末が、ルテニウム、白金、およびロジウムからなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
スパッタではじき出されなかったルテニウムから本質的に成る使用済みスパッタリングターゲットを受け入れるステップ、
該使用済みスパッタリングターゲットは、消耗した領域を有する、
修復されたターゲットの所望の重量を確認するステップ、
該使用済みスパッタリングターゲットの重量を決定するステップ、
該粉末化ルテニウムおよび該使用済みスパッタリングターゲットの全重量が該修復されたターゲットの該所望の重量に等しいように、粉末化ルテニウムのサンプルを測定するステップ、
加熱プレスダイ内に、該スパッタリングターゲットを配置するステップ、
該加熱プレスダイ内に該スパッタリングターゲットに配置する該ステップの前または後のいずれかにおいて、該粉末化ルテニウムで該消耗した領域で充填し、それによって、充填されたスパッタリングターゲットを生産するステップ、そして、
該粉末化ルテニウムが該スパッタではじき出されなかったルテニウムと焼結して結合して、修復されたターゲット中の他の部分で見いだされるのと同じ、気孔率および該スパッタではじき出されなかった金属と該焼結された粉末との間の界面における特異的な粒子成長を、有する均質な修復されたターゲットを生成するように、該充填されたスパッタリングターゲットに約1400℃〜約1550℃の熱および一軸方向の力を適用して、該充填されたスパッタリングターゲットを加熱プレスするステップ、
の各ステップを含んで成る、使用済みスパッタリングターゲットを修復する方法。
【請求項14】
熱を適用するステップが、約1400℃〜約1550℃の温度に、約5時間〜約10時間の間、該ダイを維持させる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
該消耗した領域が、不均一である、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
側壁によって囲まれた空洞を含む、加熱プレスダイ、
該側壁は、以下の関数の漸近線に相当する厚みを有する:
【数1】
式中、Piは内部圧力であり、r0は、該加熱プレスダイの外側半径であり、そしてriは、該ダイの内側半径であり、該厚みは、riとr0との差である。
【請求項17】
該空洞が、断面において円形である、請求項16に記載の加熱プレスダイ。
【請求項18】
該ダイが、高グレードのグラファイトからなる、請求項16に記載の加熱プレスダイ。
【請求項19】
グラファイトのブロックを旋盤加工して、請求項16中で記載されたような加熱プレスダイを形成するステップを含む、加熱プレスダイを形成する方法。
【請求項20】
使用済みスパッタリングターゲットを受け入れるための空洞を含む加熱プレスダイ、
該空洞は、内径を有し、そして該加熱プレスされたダイは、外径を有し、そして該外径の該内径に対する比は、約2.36である。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【公表番号】特表2010−514921(P2010−514921A)
【公表日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−543294(P2009−543294)
【出願日】平成20年7月16日(2008.7.16)
【国際出願番号】PCT/US2008/070109
【国際公開番号】WO2009/012278
【国際公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【出願人】(503169976)ウィリアムズ アドバンスト マテリアルズ インコーポレイティド (3)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月16日(2008.7.16)
【国際出願番号】PCT/US2008/070109
【国際公開番号】WO2009/012278
【国際公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【出願人】(503169976)ウィリアムズ アドバンスト マテリアルズ インコーポレイティド (3)
【Fターム(参考)】
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