説明

スロットマシン

【課題】遊技者が遊技に介入する要素を増加させて遊技の興趣を高める。
【解決手段】BBモードの各遊技では、当選役抽選でハズレになると第1〜第3ストップボタンの操作が有効化される前に液晶ディスプレイからハズレ画像が表示される。第1〜第3リールの回転開始から30秒経過する前に第1〜第3ストップボタンのいずれかが押下されると、対応する第1〜第3リールが停止するとともに、押下回数カウント部のカウント値が「1」減算される。このため、第1〜第3リールの全てを第1〜第3ストップボタンの押下によって停止させると、1回の遊技で押下回数カウント部のカウント値は「3」減算されることになる。押下回数カウント部のカウント値が「0」になったとき、すなわち、第1〜第3ストップボタンの押下回数が押下回数抽選で決定された回数に達したとき、その遊技の終了とともにBBモードが終了する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ店などの遊技場で使用されるスロットマシンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
パチンコ店で使用されるスロットマシンはパチスロ機と称されている。パチスロ機では、メダルの投入後にスタートレバーを押下すると、横並びに配置されたリールが回転して図柄の変動表示が開始する。図柄の変動表示後にストップボタン(例えば特許文献1〜4)を押下して各リールを個別に停止させると当選役が入賞したか否かが判定され、当選役が入賞した場合にはその種類に応じた処理が行われる。
【0003】
近年のパチスロ機では、BB(ビックボーナス)モードやRB(レギュラーボーナス)モード以外に、ストップボタンの押下の態様が報知されるAT(アシストタイム)モードやリプレイの当選確率が上昇するRT(リプレイタイム)モード、リールの停止制御が行われずにストップボタンの押下タイミングでリールの停止位置が決定されるCT(チャレンジタイム)モードなど、メダルの獲得枚数を増加させるうえで通常モードよりも遊技者に有利な特別モードが種々設けられている。
【0004】
そして、特別モードの終了条件は、遊技者が獲得したメダルの枚数(純増枚数も含む)が一定の上限値に達したときに終了させる、あるいは、遊技が行われた回数が一定の上限値に達したときに終了させるなど、機種によって様々である。これらの終了条件の下では、メダルの獲得枚数に極端な偏りがでないため、どの遊技者にとっても遊技を公平なものにできる。
【特許文献1】特開2006−346114号公報
【特許文献2】特開2004−329434号公報
【特許文献3】特開2004−329435号公報
【特許文献4】特開2004−329436号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のパチスロ機では、特別モードの終了条件がパチスロ機側で予め決められているため、遊技者にとって遊技が公平なものとなる反面、遊技者が遊技に介入する要素に乏しく、遊技に飽きがきやすくなって特別モードの遊技が興趣に欠けるきらいがあった。
【0006】
上記問題点を解決するために、本発明は、遊技者が遊技に介入する要素を増加させて遊技の興趣を高めることができるようにしたスロットマシンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1記載のスロットマシンは、遊技の態様が互いに異なる複数種類の遊技モードの下で遊技が行われ、ボタンの押下に応答して遊技上の処理を実行するスロットマシンにおいて、前記ボタンの押下回数をカウントする押下回数カウント手段と、複数種類のうちいずれかの前記遊技モードに移行してから前記押下回数カウント手段によってカウントされた前記押下回数が所定回数に達した場合は、前記押下回数をカウントしていた遊技モードと異なる遊技モードに移行させる遊技制御手段とを備えたものである。
【0008】
請求項2記載のスロットマシンは、機能が互いに異なる複数種類の前記ボタンを備え、前記押下回数カウント手段は、複数種類のうちのいずれか1つのボタンの押下回数をカウントすることものである。
【0009】
請求項3記載のスロットマシンは、機能が互いに異なる複数種類の前記ボタンを備え、前記押下回数カウント手段は、複数の前記ボタンの押下回数の累計をカウントするものである。
【0010】
請求項4記載のスロットマシンは、前記遊技モードを、通常モードと、前記通常モードよりも遊技者に有利な特別モードとから構成し、前記押下回数カウント手段は、前記特別モードで前記ボタンの押下回数をカウントするものである。
【0011】
請求項5記載のスロットマシンは、複数種類の当選役のいずれか又はハズレを当選役抽選により決定する当選役決定手段と、複数列の図柄の変動表示を行った後に停止した図柄の組み合わせによって前記当選役が入賞したか否かを表示する図柄変動表示手段と、各列の図柄を個別に停止させる複数のストップボタンと、図柄の変動表示が開始されてから一定時間が経過するまでに前記ストップボタンが押下されなかった場合は当選役が入賞しないように自動的に図柄を停止させる図柄自動停止手段と、前記特別モードの遊技での前記当選役抽選でハズレになった場合にその旨を報知するハズレ報知手段とを備え、前記押下回数カウント手段は、前記ストップボタンの押下回数の累計をカウントするものである。なお、ストップボタンは図柄を停止させる点ではその機能は同一であるが、停止させる図柄の列(リール)が異なる場合は互いに機能が異なるものとする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によれば、遊技者によるボタンの押下回数を遊技モードの移行条件とすることが可能になり、遊技者が遊技に介入する要素を増加させて遊技の興趣を高めることができる。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、特定のボタンを押下することへの意欲を高めることが可能になり、遊技の興趣を高めることができる。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、各ボタンを押下することへの意欲を高めることが可能になり、遊技の興趣を高めることができる。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、特別モードの遊技数を増加させることへの意欲を高めることが可能になり、特別モードの遊技への興趣を高めることができる。
【0016】
請求項5記載の発明によれば、図柄を自動的に停止させて特別モードの遊技数を増加させることが可能になり、特別モードでの遊技数を調節する楽しみを遊技に付与できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1に示すように、スロットマシン11は、スロットマシン本体12と前面扉13とを備えている。スロットマシン本体12は収納箱12aを備えている。収納箱12aにはリールや制御基板など、遊技を実行するための各種装置が収納されている。前面扉13は上下に2分割され、上扉13aと下扉13bとから構成されている。スロットマシン本体12の内部は上扉13a及び下扉13bによって開閉される。
【0018】
上扉13aには表示窓14が設けられている。表示窓14の奥には第1リール15a、第2リール15b、第3リール15cが設けられている。第1〜第3リール(図柄変動表示手段)15a〜15cの外周面には複数種類の図柄が配列されており、リールが停止すると表示窓14を通して1リール当たり3個の図柄が表示される。スロットマシン11では、横3本と斜め2本とからなる計5本の入賞有効ライン16が設定されている。そして、第1〜第3リール15a〜15cが停止したときに入賞有効ライン16上に停止した図柄の組み合わせによって当選役が入賞したか否かが表示される。
【0019】
表示窓14の側方には液晶ディスプレイ(ハズレ報知手段)17が設けられている。液晶ディスプレイ17では、後述するBB(ビックボーナス)モード(特別モード)中の遊技でハズレになるとその旨を示すハズレ画像が表示される。また、表示窓14の上方には遊技中に演出音を出力する一対のスピーカー18が設けられている。
【0020】
下扉13bには、遊技の開始に先立ってメダルを投入するメダル投入口19、第1〜第3リール15a〜15cの回転を開始させるスタートレバー20、回転しているリールを停止させる第1〜第3ストップボタン21a〜21c、クレジットされているメダルを投入するベットボタン22、クレジットされているメダルの払い戻しを行う精算ボタン23、メダルをメダル受け皿24に払い出す払い出し口25などが設けられている。
【0021】
スロットマシン11では1回の遊技で3枚のメダルを投入して行われる。メダル投入口19から投入した3枚目以降のメダルは自動的にクレジットされる。そして、メダル投入口19に3枚以上のメダルを投入するかあるいはベットボタン22の押下によってメダルを投入するとスタートレバー20の操作が有効化される。スタートレバー20が押下されると当選役抽選が行われて複数種類の当選役のいずれか又はハズレが決定される。
【0022】
当選役は、入賞すると通常モードよりもペイアウト率(1枚のメダル投入に対して払い出されるメダルの枚数の割合)が高いBBモードに移行するBB、入賞すると次遊技をメダルの投入なしに行うことができるリプレイ、入賞すると規定枚数のメダルが払い出される複数種類の小役から構成されている。BBは一度当選すると、入賞するまで当選の権利が持ち越される。
【0023】
図2に示すように、スロットマシン11の動作は制御基板60によって管制される。制御基板60は、CPU60aとメモリ61とを備えている。CPU60aは、制御部(遊技制御手段、図柄自動停止手段)62によってその動作が管制される。メモリ61のROM領域には、遊技の実行処理で使用される遊技実行プログラムや遊技実行データ、液晶ディスプレイ17から表示するハズレ画像の表示データなどが格納されている。制御部62は、遊技実行プログラムや遊技実行データをメモリ61から読み出すことによってスロットマシン11の動作処理を行う。なお、メモリ61のRAM領域は、当選役抽選の結果を示す当選フラグなど各種フラグやデータの一時的な保管や書き換えなどに用いられる。
【0024】
メダルセンサ63はメダル投入口19から投入されたメダルを検知し、メダルの検知信号を制御部62に入力する。制御部62はメダルの検知信号の入力回数をカウントしてメダルの投入枚数を識別し、識別した枚数をメモリ61のRAM領域に書き込んでおく。
【0025】
スタート信号センサ64は、スタートレバー20が押下されたことを検知して遊技スタート信号を制御部62に入力する。制御部62は、遊技スタート信号に応答してメモリ61に書き込まれているメダル数を3枚減算して遊技の処理を開始し、当選役決定部(当選役決定手段)65を作動する。
【0026】
当選役決定部65は乱数を用いた当選役抽選によって、BB、小役、リプレイのいずれか又はハズレを決定する。当選役抽選でいずれかの当選役に当選した場合は、その種類を示す当選フラグがメモリ61のRAM領域に書き込まれ、ハズレとなった場合はハズレフラグが書き込まれる。BBフラグはBBが入賞したときにクリアされ、それ以外のフラグは遊技が終了したときにクリアされる。
【0027】
当選役決定部65は、通常モードで用いられる通常用抽選テーブル65aと、BBモードで用いられるBB用抽選テーブル65bを備えている。BB用抽選テーブル65bは通常用抽選テーブル65aよりも小役の当選確率が高くなるように小役の当選乱数の数が設定されている。このため、BB用抽選テーブル65bを用いて当選役抽選を行うと通常用抽選テーブル65aを用いて当選役抽選を行った場合よりも小役の当選確率が高くなる。これにより、BBモードでは通常モードよりも小役の当選確率が高くなって、結果的にBBモードは通常モードよりも遊技を進めるうえで有利になる。
【0028】
制御部62は、当選役抽選が終了すると第1〜第3リール15a〜15cの各々に接続されたステッピングモータを駆動して第1〜第3リール15a〜15cの回転を開始させるとともに、自動停止タイマー66を作動させる。自動停止タイマー66には、予め「30」秒がセットされており、セットされている時間が作動の開始とともに減算されていく。
【0029】
ストップ信号センサ67は第1〜第3ストップボタン21a〜21cが押下されたことを検知する。第1〜第3ストップボタン21a〜21cが押下されると、第1〜第3リール15a〜15cのストップ信号が制御部62に個別に入力される。制御部62はストップ信号に応答して第1〜第3リール15a〜15cが回転中であるか否かを判定し、第1〜第3リール15a〜15cが回転中である場合にはリール駆動コントローラ68を作動して、押下された第1〜第3ストップボタン21a〜21cに対応する第1〜第3リール15a〜15cの停止制御を行う。第1〜第3リール15a〜15cの停止制御は各々に接続されたステッピングモータの駆動制御を行うことによって行われる。第1〜第3リール15a〜15cの停止制御は図柄の停止テーブルを用いる周知の引き込み制御によって行われる。停止テーブルでは、第1〜第3ストップボタン21a〜21cを押下したときに第1〜第3リール15a〜15cが停止するまでに要する引き込みコマ数が入賞有効ライン16上の図柄を含む図柄5個分の0〜4コマ、すなわち5コマの範囲(以下、「引き込み範囲」と称する)を上限に設定されている。そして、第1〜第3ストップボタン21a〜21cが押下されたときに、5コマの引き込み範囲内に当選図柄(当選役抽選で当選した当選役に対応する図柄)が含まれている場合、当選図柄の引き込み制御が行われて当選図柄が入賞有効ライン16上に停止する。
【0030】
なお、全てのリール15a〜15cが停止する前に自動停止タイマー66の時間が「0」になると、制御部62は第1〜第3ストップボタン21a〜21cのストップ信号の入力を待たずにその時点で全てのリール15a〜15cを自動的に停止させる。これにより、第1〜第3リール15a〜15cは、第1〜第3ストップボタン21a〜21cを押下しないと、その回転開始から30秒経過すると自動的に停止する。
【0031】
制御部62は、各ステッピングモータに供給した駆動パルスの個数に基づいて第1〜第3リール15a〜15cの基準位置からの回転角を識別し、これにより、図柄の回転位置を識別する。そして、制御部62は、第1〜第3ストップボタン21a〜21cが押下されたときに停止テーブルを参照して図柄の引き込みコマ数を識別し、識別した引き込みコマ数に基づいて入賞有効ライン16上に停止する図柄の種類を識別する。識別した図柄はメモリ61のRAM領域に書き込まれ、全ての第1〜第3ストップボタン21a〜21cが押下されたときに、入賞有効ライン16上の停止図柄の組み合わせと当選役が入賞する図柄の組み合わせとが比較される。これにより、当選役が入賞したか否かが判定(以下、「入賞判定」)される。
【0032】
小役が入賞するとホッパー装置69が駆動されてメダルが払い出される。メダルの払い出し枚数は、メモリ61に格納された配当テーブルで予め設定されており、制御部62は小役が入賞したときに配当テーブルを参照して、メダルの払い出し枚数を決定し、ホッパー装置69を駆動する。
【0033】
押下回数カウント部(押下回数カウント手段)70は、BBモード中に第1〜第3ストップボタン21a〜21cの押下回数をカウントする。BBが入賞すると押下回数抽選部71で乱数を用いた押下回数決定抽選が行われ、BBモードが終了するまでの第1〜第3ストップボタン21a〜21cの押下回数が決定される。押下回数決定抽選で決定された押下回数は押下回数カウント部70にセットされる。押下回数カウント部70の押下回数は、BBモード中に第1〜第3ストップボタン21a〜21cの各々が押下されるたびに減算されていく。そして、押下回数カウント部70のカウント値が「0」になると、制御部62はその遊技でBBモードを終了させ、通常モードに移行させる。
【0034】
次に、BBモードでの遊技の実行処理の流れについて説明する。
【0035】
図3に示すように、通常モードでの当選役抽選でBBに当選し、BBが入賞するとBBモードに移行する。BBが入賞すると押下回数抽選が行われる。押下回数抽選で決定された押下回数は押下回数カウント部70にセットされる。
【0036】
図4に示すように、BBモードの各遊技では、メダルの投入後にスタートレバー20が押下されると、当選役抽選が行われるとともに第1〜第3リール15a〜15cが回転開始する。当選役抽選でハズレになると第1〜第3ストップボタン21a〜21cの操作が有効化される前に液晶ディスプレイ17からハズレ画像が表示される。第1〜第3リール15a〜15cの回転開始から30秒経過する前に第1〜第3ストップボタン21a〜21cのいずれかが押下されると、対応する第1〜第3リール15a〜15cが停止するとともに、押下回数カウント部70のカウント値が「1」減算される。このため、第1〜第3リール15a〜15cの全てを第1〜第3ストップボタン21a〜21cの押下によって停止させると、1回の遊技で押下回数カウント部70のカウント値は「3」減算されることになる。すなわち、本実施形態では、複数のトップボタン21a〜21cの押下回数の累計をカウントしている。全てのストップボタン21a〜21cが押下されるか又はリールの回転開始から30秒経過すると第1〜第3リール15a〜15cの全ての回転が停止して遊技が終了する。そして、押下回数カウント部70のカウント値が「0」になったとき、すなわち、第1〜第3ストップボタン21a〜21cの押下回数が押下回数抽選で決定された回数に達したとき、その遊技の終了とともにBBモードが終了する。
【0037】
以上のように、ハズレ画像が表示された遊技で第1〜第3リール15a〜15cを自動停止させれば、小役やリプレイなどの当選役に当選した遊技でのみ第1〜第3ストップボタン21a〜21cを押下して遊技を行うことが可能になり、押下回数抽選で決定された押下回数をメダルの獲得のために消化することが可能になる。これにより、効率の良い遊技を行うことができ、従来にない独特の遊技の興趣を得ることができる。
【0038】
上記実施形態では、第1〜第3ストップボタン21a〜21cの各々が押下されるたびにその押下回数をカウント、すなわち第1〜第3ストップボタン21a〜21cの各々の押下回数の累計したが、予め定めたいずれか1つが押下されたときにその押下回数をカウントしてもよい。例えば第1ストップボタン21aの押下回数をカウントする例について図5を用いて説明するが、上記実施形態と同一の機能を持つ部材、機能部に関しては同一の符号を用いて詳しい説明を省略する。
【0039】
図5に示すように、BBモードの遊技では、メダルの投入後にスタートレバー20が押下されると、当選役抽選が行われるとともに第1〜第3リール15a〜15cが回転開始する。当選役抽選でハズレになると第1〜第3ストップボタン21a〜21cの操作が有効化される前に液晶ディスプレイ17からハズレ画像が表示される。第1〜第3リール15a〜15cの回転開始から30秒経過する前に第1ストップボタン21aが押下されると、対応する第1リール15aが停止するとともに、押下回数カウント部70のカウント値が「1」減算される。その他の第2、第3ストップボタン21b,21cが押下された場合には、第2、第3リール15b,15cは停止するが押下回数カウント部70のカウント値は減算されない。全てのストップボタン21a〜21cが押下されるか又はリールの回転開始から30秒経過すると第1〜第3リール15a〜15cの全ての回転が停止して遊技が終了する。そして、押下回数カウント部70のカウント値が「0」になったとき、すなわち、第1〜第3ストップボタン21a〜21cの押下回数が押下回数抽選で決定された回数に達したとき、その遊技の終了とともにBBモードが終了する。
【0040】
この例では、第1ストップボタン21aの押下回数によってBBモードが終了するので、例えば第2、第3ストップボタン21b,21cを押下したときに小役図柄やリプレイ図柄が入賞有効ライン16上に揃わなかった場合、すなわち、第1リール15aを停止させても小役やリプレイが入賞しない場合は、第1ストップボタン21aを押下せずにこれを自動停止させることにより、小役やリプレイなどの当選役に当選した遊技でのみ第1ストップボタン21aを押下して遊技を行うことが可能になり、押下回数抽選で決定された押下回数を利益を得るためにのみ消化することが可能になる。これにより、効率の良い遊技を行うことができ、また、遊技者の技量の差を遊技に反映することができ、従来にない独特の遊技の興趣を得ることができる。
【0041】
上記実施形態では、BBモード中に第1〜第3ストップボタン21a〜21cの押下回数をカウントしたが、スタートレバー20の押下回数、ベットボタン22の押下回数、精算ボタン23の押下回数、その他、カウント専用に設けた特定ボタンの押下回数など、適宜のボタンの押下回数をカウントしてよく、また、これら各ボタンの押下回数を組み合わせてカウントしてもよい。
【0042】
上記実施形態では、BBモード中に第1〜第3ストップボタン21a〜21cの押下回数をカウントしたが、BBモードに限らず、通常モード、通常モードよりもリプレイの当選確率が高くなるRT(リプレイタイム)モード、小役が入賞する第1〜第3ストップボタン21a〜21cの押下の態様(押し順、停止タイミング)を報知するAT(アシストタイム)モード、RTモードとATモードとを組み合わせたART(アシストリプレイタイム)モードなど、適宜の遊技モードでカウントを行ってよい。
【0043】
上記実施形態では、ハズレ画像を液晶ディスプレイ17から表示したが、例えばスピーカー18からの音声による報知、ストップボタンの内部に組み込んだランプの点灯による報知、リールのバックランプによる報知など、当選役抽選でハズレになった旨の報知は適宜の方法で行ってよい。
【0044】
上記実施形態では、リールを駆動させるスロットマシンに本発明を適用したが、例えば液晶ディスプレイによって表示されたリールを回転させる(液晶ディスプレイ上で図柄の変動表示を行わせる)スロットマシン、遊技球を遊技媒体として用いるスロットマシンなど他の遊技機で本発明を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】スロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図2】スロットマシンの電気的な構成の概略を示したブロック図である。
【図3】BBモード全体の処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】BBモードの各遊技での処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】第1ストップボタンの押下回数のみをカウントした場合の処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0046】
11 スロットマシン
15a〜15c 第1〜第3リール(図柄変動表示手段)
17 液晶ディスプレイ(ハズレ報知手段)
21a〜21c 第1〜第3ストップボタン
62 制御部(遊技制御手段、図柄自動停止手段)
70 押下回数カウント部(押下回数カウント手段)
71 押下回数抽選部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技の態様が互いに異なる複数種類の遊技モードの下で遊技が行われ、ボタンの押下に応答して遊技上の処理を実行するスロットマシンにおいて、
前記ボタンの押下回数をカウントする押下回数カウント手段と、
複数種類のうちいずれかの前記遊技モードに移行してから前記押下回数カウント手段によってカウントされた前記押下回数が所定回数に達した場合は、前記押下回数をカウントしていた遊技モードと異なる遊技モードに移行させる遊技制御手段とを備えたことを特徴とするスロットマシン。
【請求項2】
機能が互いに異なる複数種類の前記ボタンを備え、
前記押下回数カウント手段は、複数種類のうちのいずれか1つのボタンの押下回数をカウントすることを特徴とする請求項1記載のスロットマシン。
【請求項3】
機能が互いに異なる複数種類の前記ボタンを備え、
前記押下回数カウント手段は、複数の前記ボタンの押下回数の累計をカウントすることを特徴とする請求項1記載のスロットマシン。
【請求項4】
前記遊技モードを、通常モードと、前記通常モードよりも遊技者に有利な特別モードとから構成し、前記押下回数カウント手段は、前記特別モードで前記ボタンの押下回数をカウントすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のスロットマシン。
【請求項5】
複数種類の当選役のいずれか又はハズレを当選役抽選により決定する当選役決定手段と、
複数列の図柄の変動表示を行った後に停止した図柄の組み合わせによって前記当選役が入賞したか否かを表示する図柄変動表示手段と、
各列の図柄を個別に停止させる複数のストップボタンと、
図柄の変動表示が開始されてから一定時間が経過するまでに前記ストップボタンが押下されなかった場合は当選役が入賞しないように自動的に図柄を停止させる図柄自動停止手段と、
前記特別モードの遊技での前記当選役抽選でハズレになった場合にその旨を報知するハズレ報知手段とを備え、
前記押下回数カウント手段は、前記ストップボタンの押下回数の累計をカウントすることを特徴とする請求項4記載のスロットマシン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−273666(P2009−273666A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−127866(P2008−127866)
【出願日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【出願人】(390031772)株式会社オリンピア (2,719)
【Fターム(参考)】