説明

ズームレンズ及びそれを備える撮像装置

【課題】高い変倍比を備え、かつ小型で光学性能も良好な光路反射型のズームレンズ等を提供する。
【解決手段】第1正レンズ群と、第1負レンズ群と、正リアレンズ群グループを有し、リアレンズ群グループは、第2正レンズ群と、第2負レンズ群と、第3正レンズ群を有し、明るさ絞りを有し、変倍の際に、第1正レンズ群から第1負レンズ群までの距離が増加、第1負レンズ群から第2正レンズ群までの距離が減少、第2正レンズ群から第2負レンズ群までの距離、及び第2負レンズ群から第3正レンズ群までの距離が変化し、第1正レンズ群は負レンズ副群と正レンズ副群を有し、且つ、レンズ副群の総数は2で、第1負レンズ群は負レンズ副群と正レンズ副群を有し、且つ、第1負レンズ群中のレンズ副群の総数は2で、第1負レンズ群中のレンズ副群は全て単レンズで、第1負レンズ群は所定の式を満足する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ズームレンズ、およびこのズームレンズを備えた撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラの様な電子撮像系を用いたカメラには、小型化・軽量化・低コスト化が求められている。このデジタルカメラの光学系として、光路折り曲げ式のズームレンズが知られている。光路折り曲げ式のズームレンズでは光路が折り曲げられているので、このようなズームレンズを使用することで、デジタルカメラの厚みを薄くすることができる。この光路折り曲げ式のズームレンズの例として、特許文献1〜3のズームレンズが知られている。
【0003】
特許文献1のズームレンズは、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、正の屈折力を有する第5レンズ群で構成されている。実施例1には、レンズ枚数が10枚で、広角端の半画角が31度で、変倍比が3倍を若干下回るズームレンズが開示されている。
【0004】
特許文献2のズームレンズは、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、正の屈折力を有する第5レンズ群で構成されている。実施例1には、レンズ枚数が10枚で、広角端の半画角が40度で、変倍比が5倍を若干上回るズームレンズが開示されている。
【0005】
特許文献3のズームレンズは、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、負の屈折力を有する第4レンズ群と、正の屈折力を有する第5レンズ群で構成されている。実施例1には、レンズ枚数が13枚で、広角端の半画角が40度で、変倍比が6倍を上回るズームレンズが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−215165号公報
【特許文献2】特開2011−095504号公報
【特許文献3】特開2009−139770号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ズームレンズには、広い画角や高い変倍比の確保が要求されるが、同時に、小型化、コスト低減、光学性能の維持も要求される。
【0008】
しかしながら、特許文献1に開示されたズームレンズでは、負の屈折力を有する第2レンズ群(第1負レンズ群)を構成するレンズの間隔が小さいため、負の屈折力を有する第2レンズ群(第1負レンズ群)で良好な光学性能を得にくい。また、広画角化しようとすると、正の屈折力を有する第1レンズ群(第1正レンズ群)が大きくなりやすい。また、比重の大きいガラスレンズを多用しているため、コストの上昇や、重量増加により衝撃が加わった時に偏心が生じやすい。
【0009】
また、特許文献2に開示されたズームレンズでは、負の屈折力を有する第2レンズ群(第1負レンズ群)を構成するレンズの間隔が小さいため、負の屈折力を有する第2レンズ群(第1負レンズ群)で良好な光学性能を得にくい。また、広角端での広い画角の確保のために、高屈折率のガラスを多用して小型化をしているため、コスト面で不利である。また、比重の大きいガラスを多用しているため、軽量化が困難で、衝撃が加わった時に偏心が生じやすくなる。
【0010】
また、特許文献3に開示されたズームレンズは、レンズ枚数が13枚と多く、ガラス材料を多用していることから、低コスト化や軽量化には不向きである。特に、正の屈折力を有する第1レンズ群(第1正レンズ群)や、負の屈折力を有する第2レンズ群(第1負レンズ群)では、レンズの径が大きくなりやすいが、これらのレンズ群におけるレンズ枚数が多いため、衝撃が加わった時に偏心による影響を受けやすい。
【0011】
本発明は、このような課題に鑑み、高い変倍比を確保しながら、小型軽量で、コストが低減され、所定の負屈折力のレンズ群の偏心による影響を考慮した、光学性能の維持に有利なズームレンズを提供することを第1の目的とする。
【0012】
また、本発明は、広角端における広い画角と高い変倍比を確保しながら、所定の正屈折力のレンズ群が小型軽量で、コストが低減され、良好な光学性能の維持に有利なズームレンズを提供することを第2の目的とする。
【0013】
また、本発明は、高い変倍比を確保しながら、小型軽量で、コストが低減され、温度変化に対する光学性能の維持に有利なズームレンズを提供することを第3の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述した課題を解決し、第1の目的を達成するために、第1の発明のズームレンズは、物体側から像側に順に、正屈折力の第1正レンズ群と、負屈折力の第1負レンズ群と、正屈折力のリアレンズ群グループを有し、
前記リアレンズ群グループは、正屈折力の第2正レンズ群と、前記第2正レンズ群よりも像側に配置された第2負レンズ群と、前記第2負レンズ群よりも像側に配置された第3正レンズ群を有し、
さらに、前記第1負レンズ群と前記第2負レンズ群との間に配置された明るさ絞りを有し、
広角端から望遠端への変倍の際に、
前記第1正レンズ群から前記第1負レンズ群までの距離が増加し、
前記第1負レンズ群から前記第2正レンズ群までの距離が減少し、
前記第2正レンズ群から前記第2負レンズ群までの距離が変化し、
前記第2負レンズ群から前記第3正レンズ群までの距離が変化し、
前記第1正レンズ群は、負屈折力の負レンズ副群と、その負屈折力の負レンズ副群よりも像側に配置された正屈折力の正レンズ副群を有し、且つ、前記第1正レンズ群中のレンズ副群の総数は2であり、
前記第1負レンズ群は、負屈折力の負レンズ副群と、その負屈折力の負レンズ副群よりも像側に配置された正屈折力の正レンズ副群を有し、且つ、前記第1負レンズ群中のレンズ副群の総数は2であり、且つ、前記第1負レンズ群中のレンズ副群は全て単レンズであり、
前記第1負レンズ群は、以下の条件式(1)を満足することを特徴とする。
0.20≦D2b/Hw≦0.9 (1)
ただし、
D2bは、前記第1負レンズ群中の前記負屈折力の負レンズ副群の像側面から前記正屈折力の正レンズ副群の物体側面までの光軸上の距離、
Hwは、Hw=fw・tan(ωw)にて定義され、
fwは、広角端での前記ズームレンズ全系の焦点距離、
ωwは、広角端での前記明るさ絞りの中心を通過して有効撮像領域の最大像高位置に入射する光線が、前記ズームレンズに入射するときの光軸に対する半画角、
である。
【0015】
第1の発明のズームレンズは、物体側から像側に順に、正屈折力の第1正レンズ群と、負屈折力の第1負レンズ群と、正屈折力のリアレンズ群グループを有している。第1の発明のズームレンズでは、望遠端での光学系のレンズ構成がテレフォトタイプの構成になるため、ズームレンズ全長の短縮化に有利となる。
【0016】
また、第1の発明のズームレンズでは、第2正レンズ群よりも像側に第2負レンズ群が配置され、更にその像側に第3正レンズ群が配置されている。このような配置にすることで、第2正レンズ群の屈折力と第2負レンズ群の屈折力の絶対値を大きくできるので、射出瞳を像面から遠ざけることに有利となる。しかも、第2正レンズ群と第2負レンズ群にて変倍作用を分担することができるので、高変倍比化とリアレンズ群グループの小径化にも有利となる。
【0017】
また、第1の発明のズームレンズでは、第1負レンズ群と第2負レンズ群との間に明るさ絞りを配置しているので、ズームレンズの中心付近に明るさ絞りが位置することになる。そのため、明るさ絞りを挟んで物体側が正屈折力・負屈折力、像側が負屈折力・正屈折力というように、屈折力の正負の並び、すなわち屈折力の配置が明るさ絞りを挟んで対称的になる。この対称的な屈折力の配置により、軸外の収差変動を打ち消すことができるので、変倍時の非点収差やコマ収差などの軸外収差の補正に有利となる。これにより、広角端での広画角化にもつながる。
【0018】
また、変倍時の各レンズ群の動きを上述のようにすることで、第1負レンズ群と第2正レンズ群の変倍作用を十分に確保することができる。そのため、第1の発明のズームレンズでは、ズームレンズ全長の短縮化と高変倍比化の両立に有利となる。
【0019】
ところで、第1正レンズ群は、他のレンズ群に比べてレンズ径が大きくなりやすい。そこで、第1の発明のズームレンズでは、第1正レンズ群を上述の構成にすることで、第1正レンズ群で入射瞳を物体側に近づけるようにしている。これにより、第1正レンズ群を小径にすることができる。また、第1正レンズ群のレンズ径を小さくできるので、光学系の軽量化も実現できる。また、第1正レンズ群の像側主点を第1負レンズ群側に近づけることができるので、望遠端での長焦点距離化に有利となる。
【0020】
また、第1正レンズ群と第1負レンズ群は、他のレンズ群に比べて体積が大きくなりやすい。そこで、第1の発明のズームレンズでは、上述のように、屈折力の配置が明るさ絞りを挟んで対称的になるようにしている。これにより、第1正レンズ群と第1負レンズ群における軸外収差補正の負担を軽減できる。そのため、第1正レンズ群と第1負レンズ群中のレンズ副群の総数をそれぞれ2つにしても、球面収差を含む諸収差の補正を良好に行うことができる。その結果、第1正レンズ群と第1負レンズ群の体積を小さくできる。また、高性能でありながらズームレンズの小型化に有利となる。特に第1負レンズ群を2枚の単レンズで構成することで、ズームレンズの小型化や、コスト低減に有利となる。
【0021】
そして、第1の発明のズームレンズでは、第1負レンズ群が以下の条件式(1)を満足する。
0.20≦D2b/Hw≦0.9 (1)
ただし、
D2bは、第1負レンズ群中の負屈折力の負レンズ副群の像側面から正屈折力の正レンズ副群の物体側面までの光軸上の距離、
Hwは、Hw=fw・tan(ωw)にて定義され、
fwは、広角端でのズームレンズ全系の焦点距離、
ωwは、広角端での明るさ絞りの中心を通過して有効撮像領域の最大像高位置に入射する光線が、ズームレンズに入射するときの光軸に対する半画角、
である。
【0022】
条件式(1)は、第1負レンズ群を構成する2つの副群(2枚の単レンズ)の軸上における間隔を特定するものである。この軸上間隔を適切に確保することで、2つのレンズ副群を2枚の単レンズで構成しても、変倍範囲の全域で良好な光学性能が確保できると共に、製造誤差の影響を少なく抑えることが可能となる。
【0023】
ここで、条件式(1)の下限を下回らないように2つの副群(2枚の単レンズ)の間隔を適切に確保することで、第1負レンズ群の正レンズ副群の屈折力が、負レンズ副群の屈折力の絶対値に対して過剰に大きくなることを抑えることができる。これにより、広角端付近での像面湾曲の変動を良好に補正できると共に、望遠端付近での球面収差とコマ収差を良好に補正することができる。その結果、光学系を高変倍比化しても、変倍域全域で良好な光学性能を確保することができる。
【0024】
また、条件式(1)の上限を上回らないように2つの副群(2枚の単レンズ)の間隔を抑えることで、第1負レンズ群の負レンズ副群の屈折力の絶対値が、正レンズ副群の屈折力に対して過剰に大きくなることを抑えることができる。これにより、広角端付近での像面湾曲がプラス傾向となることを抑えられると共に、望遠端付近での球面収差がオーバー傾向となることを抑えることができる。その結果、変倍域全域で良好な光学性能を確保することができる。
【0025】
このように、第1負レンズ群の2つの副レンズ群(2枚の単レンズ)の間隔を、条件式(1)の上下限値で決まる範囲内となるようにすることで、第1負レンズ群で発生する諸収差を低減できる。それによって、光学性能への影響が大きい製造誤差の一つである偏心が生じた場合でも、第1負レンズ群自体に加え、その影響が及びやすい前後のレンズ群との合成系の性能劣化を低減できる。また、レンズの径が大きくなりやすい第1正レンズ群と第1負レンズ群の構成を簡素化できるので、全体的にズームレンズの小型軽量化が図れると共に、衝撃が加わった時の光学性能の保証が容易となる。
【0026】
また、第2の目的を達成するための、第2の発明のズームレンズは、物体側から像側に順に、正屈折力の第1正レンズ群と、負屈折力の第1負レンズ群と、正屈折力のリアレンズ群グループを有し、
前記リアレンズ群グループは、正屈折力の第2正レンズ群と、前記第2正レンズ群よりも像側に配置された第2負レンズ群と、前記第2負レンズ群よりも像側に配置された第3正レンズ群を有し、
さらに、前記第1負レンズ群と前記第2正レンズ群との間に配置された明るさ絞りを有し、
広角端から望遠端への変倍の際に、
前記第1正レンズ群から前記第1負レンズ群までの距離が増加し、
前記第1負レンズ群から前記第2正レンズ群までの距離が減少し、
前記第2正レンズ群から前記第2負レンズ群までの距離が変化し、
前記第2負レンズ群から前記第3正レンズ群までの距離が変化し、
前記第1正レンズ群は、負屈折力の負レンズ副群と、その負屈折力の負レンズ副群よりも像側に配置された正屈折力の正レンズ副群を有し、且つ、前記第1正レンズ群中のレンズ副群の総数は2であり、
前記第1負レンズ群は、負屈折力の負レンズ副群と、その負屈折力の負レンズ副群よりも像側に配置された正屈折力の正レンズ副群を有し、且つ、前記第1負レンズ群中のレンズ副群の総数は2であり、且つ、前記第1負レンズ群中のレンズ副群は全て単レンズであり、
前記明るさ絞りから前記第2正レンズ群までの光軸上での距離は望遠端に対して広角端で広がり、
前記第1正レンズ群は、以下の条件式(2)を満足することを特徴とする。
3.1≦fP1/Hw≦5.8 (2)
ただし、
fP1は、前記第1正レンズ群の焦点距離、
Hwは、Hw=fw・tan(ωw)にて定義され、
fwは、広角端での前記ズームレンズ全系の焦点距離、
ωwは、広角端での前記明るさ絞りの中心を通過して有効撮像領域の最大像高位置に入射する光線が、前記ズームレンズに入射するときの光軸に対する半画角、
である。
【0027】
第2の発明のズームレンズは、物体側から像側に順に、正屈折力の第1正レンズ群と、負屈折力の第1負レンズ群と、正屈折力のリアレンズ群グループを有している。第2の発明のズームレンズでは、望遠端での光学系のレンズ構成がテレフォトタイプの構成になるため、ズームレンズ全長の短縮化に有利となる。
【0028】
また、第2の発明のズームレンズでは、第2正レンズ群よりも像側に第2負レンズ群が配置され、更にその像側に第3正レンズ群が配置されている。このような配置にすることで、第2正レンズ群の屈折力と第2負レンズ群の屈折力の絶対値を大きくできるので、射出瞳を像面から遠ざけることに有利となる。しかも、第2正レンズ群と第2負レンズ群にて変倍作用を分担することができるので、高変倍比化とリアレンズ群グループの小径化にも有利となる。
【0029】
また、第2の発明のズームレンズでは、第1負レンズ群と第2正レンズ群との間に明るさ絞りを配置しているので、ズームレンズの中心付近に明るさ絞りが位置することになる。そのため、明るさ絞りを挟んで物体側が正屈折力・負屈折力、像側が負屈折力・正屈折力というように、屈折力の正負の並び、すなわち屈折力の配置が明るさ絞りを挟んで対称的になる。この対称的な屈折力の配置により、軸外の収差変動を打ち消すことができるので、変倍時の非点収差やコマ収差などの軸外収差の補正に有利となる。これにより、広角端での広画角化にもつながる。
【0030】
また、変倍時の各レンズ群の動きを上述のようにすることで、第1負レンズ群と第2正レンズ群の変倍作用を十分に確保することができる。そのため、第2の発明のズームレンズでは、ズームレンズ全長の短縮化と高変倍比化の両立に有利となる。
【0031】
ところで、第1正レンズ群は、他のレンズ群に比べてレンズ径が大きくなりやすい。そこで、第2の発明のズームレンズでは、第1正レンズ群を上述の構成にすることで、第1正レンズ群で入射瞳を物体側に近づけるようにしている。これにより、第1正レンズ群を小径にすることができる。また、第1正レンズ群のレンズ径を小さくできるので、光学系の軽量化も実現できる。また、第1正レンズ群の像側主点を第1負レンズ群側に近づけることができるので、望遠端での長焦点距離化に有利となる。
【0032】
また、第1正レンズ群と第1負レンズ群は、他のレンズ群に比べて体積が大きくなりやすい。そこで、第2の発明のズームレンズでは、上述のように、屈折力の配置が明るさ絞りを挟んで対称的になるようにしている。これにより、第1正レンズ群と第1負レンズ群における軸外収差補正の負担を軽減できる。そのため、第1正レンズ群と第1負レンズ群中のレンズ副群の総数をそれぞれ2つにしても、球面収差を含む諸収差の補正を良好に行うことができる。その結果、第1正レンズ群と第1負レンズ群の体積を小さくできる。また、高性能でありながらズームレンズの小型化に有利となる。
【0033】
なお、第1負レンズ群を、物体側から正レンズ副群、負レンズ副群の順に配置とすることで、第2正レンズ群の物体側の明るさ絞りに対するズームレンズ全系の屈折力配置の対称性が一層良好となる。特に第1負レンズ群を2つの単レンズとすることで小型化、コスト低減に有利となる。
【0034】
また、第2の発明のズームレンズでは、明るさ絞りから第2正レンズ群までの距離は、望遠端に対して広角端で長くなる。このようすることで、明るさ絞りに対するズームレンズ全系の屈折力配置を、更に対称配置に近づけやすくなる。また、第1負レンズ群と第2正レンズ群は変倍作用が大きくなりやすいが、このようにすることで、この第1負レンズ群と第2正レンズ群における残存収差を相殺しやすくなる。その結果、広角端付近での収差、主に非点収差などの軸外収差や、望遠端付近での収差、主にコマ収差などの軸外収差の補正に有利となる。
【0035】
特に、明るさ絞りと第2正レンズ群との距離を変化させることで、第1正レンズ群、第1負レンズ群および第2正レンズ群の収差補正の負荷を減らすことができる。そのため、光学系の広画角化と高変倍比化を行っても、光学性能の劣化を抑えることができる。また、広角端付近での入射瞳を物体側に近づけやすくなるので、第1正レンズ群のレンズ径の更なる小径化や、光学系の広画角化に有利となる。
【0036】
そして、第2の発明のズームレンズでは、第1正レンズ群が以下の条件式(2)を満足する。
3.1≦fP1/Hw≦5.8 (2)
ただし、
fP1は、第1正レンズ群の焦点距離、
Hwは、Hw=fw・tan(ωw)にて定義され、
fwは、広角端でのズームレンズ全系の焦点距離、
ωwは、広角端での明るさ絞りの中心を通過して有効撮像領域の最大像高位置に入射する光線が、ズームレンズに入射するときの光軸に対する半画角、
である。
【0037】
ズームレンズの全長を短くしていくと、第1正レンズ群の体積が最も大きくなりやすい。条件式(2)はこの第1正レンズ群のレンズ径を小さく維持するための条件である。条件式(2)を満足することで第1正レンズ群のレンズ径を小さくできるので、第1正レンズ群の体積の増大を抑えることができる。
【0038】
条件式(2)の下限を下回らないように第1正レンズ群の屈折力を弱くすることで、入射瞳を物体側に近づけることができる。その結果、レンズ群の中で最も径が大きくなる第1正レンズ群の径と重量の増加を抑えると共に、第1レンズ群で発生する非点収差を良好に補正できる。
【0039】
条件式(2)の上限を上回らないように第1正レンズ群の屈折力を確保することで、ズームレンズ全長の短縮化に有利となる。
【0040】
また、第3の目的を達成するために、第3の発明のズームレンズは、物体側から像側に順に、正屈折力の第1正レンズ群と、負屈折力の第1負レンズ群と、正屈折力のリアレンズ群グループを有し、
前記リアレンズ群グループは、正屈折力の第2正レンズ群と、前記第2正レンズ群よりも像側に配置された第2負レンズ群と、前記第2負レンズ群よりも像側に配置された第3正レンズ群を有し、
さらに、前記第1負レンズ群と前記第2負レンズ群との間に配置された明るさ絞りを有し、
広角端から望遠端への変倍の際に、
前記第1正レンズ群から前記第1負レンズ群までの距離が増加し、
前記第1負レンズ群から前記第2正レンズ群までの距離が減少し、
前記第2正レンズ群から前記第2負レンズ群までの距離が変化し、
前記第2負レンズ群から前記第3正レンズ群までの距離が変化し、
前記第1正レンズ群は、負屈折力の負レンズ副群と、その負屈折力の負レンズ副群よりも像側に配置された正屈折力の正レンズ副群を有し、且つ、前記第1正レンズ群中のレンズ副群の総数は2であり、
前記第1負レンズ群は、負屈折力の負レンズ副群と、その負屈折力の負レンズ副群よりも像側に配置された正屈折力の正レンズ副群を有し、且つ、前記第1負レンズ群中のレンズ副群の総数は2であり、
前記第1正レンズ群及び前記第1負レンズ群中のレンズのうち少なくとも1つのレンズが、以下の条件式(6)を満足する第1の比重の小さいレンズであり、
前記第1正レンズ群、前記第1負レンズ群、前記第2正レンズ群、及び前記第2負レンズ群中のレンズのうち少なくとも1つのレンズが、前記第1の比重の小さいレンズの屈折力とは異なる符号の屈折力を持ち、且つ以下の条件式(6)を満足する第2の比重の小さいレンズであることを特徴とする。
0.9g/cm≦SG≦2.0g/cm (6)
ただし、
SGは、前記第1の比重の小さいレンズ、前記第2の比重の小さいレンズのそれぞれの比重、
である。
【0041】
第3の発明のズームレンズは、物体側から像側に順に、正屈折力の第1正レンズ群と、負屈折力の第1負レンズ群と、正屈折力のリアレンズ群グループを有している。第3の発明のズームレンズでは、望遠端での光学系のレンズ構成がテレフォトタイプの構成になるため、ズームレンズ全長の短縮化に有利となる。
【0042】
また、第3の発明のズームレンズでは、第2正レンズ群よりも像側に第2負レンズ群が配置され、更にその像側に第3正レンズ群が配置されている。このような配置にすることで、第2正レンズ群の屈折力と第2負レンズ群の屈折力の絶対値を大きくできるので、射出瞳を像面から遠ざけることに有利となる。しかも、第2正レンズ群と第2負レンズ群にて変倍作用を分担することができるので、高変倍比化とリアレンズ群グループの小径化にも有利となる。
【0043】
また、第3の発明のズームレンズでは、第1負レンズ群と第2負レンズ群との間に明るさ絞りを配置しているので、ズームレンズの中心付近に明るさ絞りが位置することになる。そのため、明るさ絞りを挟んで物体側が正屈折力・負屈折力、像側が負屈折力・正屈折力というように、屈折力の正負の並び、すなわち屈折力の配置が明るさ絞りを挟んで対称的になる。この対称的な屈折力の配置により、軸外の収差変動を打ち消すことができるので、変倍時の非点収差やコマ収差などの軸外収差の補正に有利となる。これにより、広角端での広画角化にもつながる。
【0044】
また、変倍時の各レンズ群の動きを上述のようにすることで、第1負レンズ群と第2正レンズ群の変倍作用を十分に確保することができる。そのため、第3の発明のズームレンズでは、ズームレンズ全長の短縮化と高変倍比化の両立に有利となる。
【0045】
ところで、第1正レンズ群は、他のレンズ群に比べてレンズ径が大きくなりやすい。そこで、第3の発明のズームレンズでは、第1正レンズ群を上述の構成にすることで、第1正レンズ群で入射瞳を物体側に近づけるようにしている。これにより、第1正レンズ群を小径にすることができる。また、第1正レンズ群のレンズ径を小さくできるので、光学系の軽量化も実現できる。また、第1正レンズ群の像側主点を第1負レンズ群側に近づけることができるので、望遠端での長焦点距離化に有利となる。
【0046】
また、第1正レンズ群と第1負レンズ群は、他のレンズ群に比べて体積が大きくなりやすい。そこで、第3の発明のズームレンズでは、上述のように、屈折力の配置が明るさ絞りを挟んで対称的になるようにしている。これにより、第1正レンズ群と第1負レンズ群における軸外収差補正の負担を軽減できる。そのため、第1正レンズ群と第1負レンズ群中のレンズ副群の総数をそれぞれ2つにしても、球面収差を含む諸収差の補正を良好に行うことができる。その結果、第1正レンズ群と第1負レンズ群の体積を小さくできる。また、高性能でありながらズームレンズの小型化に有利となる。
【0047】
そして、第3の発明のズームレンズでは、第1正レンズ群及び第1負レンズ群中のレンズのうち少なくとも1つのレンズが、以下の条件式(6)を満足する第1の比重の小さいレンズであり、第1正レンズ群、第1負レンズ群、第2正レンズ群、及び第2負レンズ群中のレンズのうち少なくとも1つのレンズが、第1の比重の小さいレンズの屈折力とは異なる符号の屈折力を持ち、且つ以下の条件式(6)を満足する第2の比重の小さいレンズである。
0.9g/cm≦SG≦2.0g/cm (6)
ただし、
SGは、第1の比重の小さいレンズ、第2の比重の小さいレンズのそれぞれの比重、
である。
【0048】
上述のように、第1正レンズ群及び第1負レンズ群は、明るさ絞りよりも物体側に位置している。この第1正レンズ群及び第1負レンズ群はレンズ径が大きくなりやすい。そこで、第1正レンズ群及び第1負レンズ群中のレンズのうちの少なくとも1枚のレンズを、比重の小さいレンズとすることが好ましい。このように、少なくとも1枚のレンズの材料に比重の小さい材料を用いることで、光学系の大幅な軽量化と低コスト化が可能になる。
【0049】
そこで、第3の発明のズームレンズでは、第1正レンズ群及び第1負レンズ群中のレンズのうち少なくとも1つのレンズを、条件式(6)を満足する第1の比重の小さいレンズとしている。
【0050】
なお、比重が小さい材料では屈折率が低いため、このような材料を用いたレンズでは収差補正の能力が低下してしまう。そこで、第3の発明のズームレンズでは、第1正レンズ群と第1負レンズ群において、レンズ群全体の収差補正能力を高めることで、第1の比重の小さいレンズとして、比重が条件式(6)の上限値以下のレンズを使用することを可能とした。
【0051】
また、レンズの比重が小さくなりすぎると、レンズの屈折率を高めることが難しくなる。このため、第1の比重の小さいレンズを、条件式(6)の下限値を下回らないレンズにすることで、レンズの屈折面で発生する非点収差やコマ収差などの収差発生を抑えやすくしている。これにより、少ないレンズ副群にてレンズ群を構成できる。
【0052】
ところで、比重の小さいレンズは、温度変化による面形状の変化や屈折率変化が一般的なガラスより大きい。また、第1正レンズ群内と第1負レンズ群内のレンズでは、軸上光束と軸外光線とが分離して通過しやすいため、比重の小さいレンズの面形状や屈折率の変化が主に像面湾曲に影響する。
【0053】
このため第1正レンズ群と第1負レンズ群内の少なくともいずれか1枚のレンズが条件式(6)を満足するレンズの場合、温度変化で像面湾曲の変化が発生する。
【0054】
そこで、温度変化にて像面湾曲の変化が生じやすい第1正レンズ群から第2負レンズ群内の何れかのレンズを、前述の比重の小さいレンズの屈折力の符号とは逆の符号の屈折力を持ち条件式(6)を満足する比重の小さいレンズとすることで、温度変化による像面湾曲の変化を相殺でき、光学性能を確保できる。なお、比重はJIS規格の定義に基づくものとする。
【0055】
また、第2の目的を達成するために、第4の発明のズームレンズは、物体側から像側に順に、正屈折力の第1正レンズ群と、負屈折力の第1負レンズ群と、正屈折力のリアレンズ群グループを有し、
前記リアレンズ群グループは、正屈折力の第2正レンズ群と、前記第2正レンズ群よりも像側に配置された第2負レンズ群と、前記第2負レンズ群よりも像側に配置された第3正レンズ群を有し、
前記第1負レンズ群と前記第2正レンズ群は、間に他のレンズ群を挟まずに配置され、
さらに、前記第1負レンズ群と前記第2正レンズ群との間に配置された明るさ絞りを有し、
広角端から望遠端への変倍の際に、
前記第1正レンズ群から前記第1負レンズ群までの距離が増加し、
前記第1負レンズ群から前記第2正レンズ群までの距離が減少し、
前記第2正レンズ群から前記第2負レンズ群までの距離が変化し、
前記第2負レンズ群から前記第3正レンズ群までの距離が変化し、
前記第1正レンズ群は、負屈折力の負レンズ副群と、その負屈折力の負レンズ副群よりも像側に配置された正屈折力の正レンズ副群を有し、且つ、前記第1正レンズ群中のレンズ副群の総数は2であり、
前記第1負レンズ群は、負屈折力の負レンズ副群と、その負屈折力の負レンズ副群よりも像側に配置された正屈折力の正レンズ副群を有し、且つ、前記第1負レンズ群中のレンズ副群の総数は2であり、且つ、前記第1負レンズ群中のレンズ副群は全て単レンズであり、
前記明るさ絞りから前記第2正レンズ群までの光軸上での距離は、望遠端に対して広角端で広がることを特徴とする。
【0056】
第4の発明のズームレンズは、物体側から像側に順に、正屈折力の第1正レンズ群と、負屈折力の第1負レンズ群と、正屈折力のリアレンズ群グループを有している。第4の発明のズームレンズでは、望遠端での光学系のレンズ構成がテレフォトタイプの構成になるため、ズームレンズ全長の短縮化に有利となる。
【0057】
また、第4の発明のズームレンズでは、第2正レンズ群よりも像側に第2負レンズ群が配置され、更にその像側に第3正レンズ群が配置されている。このような配置にすることで、第2正レンズ群の屈折力と第2負レンズ群の屈折力の絶対値を大きくできるので、射出瞳を像面から遠ざけることに有利となる。しかも、第2正レンズ群と第2負レンズ群にて変倍作用を分担することができるので、高変倍比化とリアレンズ群グループの小径化にも有利となる。
【0058】
そして、第4の発明のズームレンズでは、第1負レンズ群と第2正レンズ群は、間に他のレンズ群を挟まずに配置されている。すなわち、第1負レンズ群の像側の直後に、第2正レンズ群が配置されることになる。そのため、変倍作用の大きな第1負レンズ群と第2正レンズ群の各々にて発生する残存収差を、相互に相殺しやすくなる。その結果、第1負レンズ群の構成を簡略化しつつも、全変倍域での性能確保と、偏心による光学性能の劣化を減らし、光学性能の保証をより容易にすることができる。
【0059】
また、第4の発明のズームレンズでは、第1負レンズ群と第2正レンズ群との間に明るさ絞りを配置しているので、ズームレンズの中心付近に明るさ絞りが位置することになる。そのため、明るさ絞りを挟んで物体側が正屈折力・負屈折力、像側が負屈折力・正屈折力というように、屈折力の正負の並び、すなわち屈折力の配置が明るさ絞りを挟んで対称的になる。この対称的な屈折力の配置により、軸外の収差変動を打ち消すことができるので、変倍時の非点収差やコマ収差などの軸外収差の補正に有利となる。これにより、広角端での広画角化にもつながる。
また、第1正レンズ群の小型化や広角端での広画角化にもつながる。
【0060】
また、変倍時の各レンズ群の動きを上述のようにすることで、第1負レンズ群と第2正レンズ群の変倍作用を十分に確保することができる。そのため、第4の発明のズームレンズでは、ズームレンズ全長の短縮化と高変倍比化の両立に有利となる。
【0061】
ところで、第1正レンズ群は、他のレンズ群に比べてレンズ径が大きくなりやすい。そこで、第4の発明のズームレンズでは、第1正レンズ群を上述の構成にすることで、第1正レンズ群で入射瞳を物体側に近づけるようにしている。これにより、第1正レンズ群を小径にすることができる。また、第1正レンズ群のレンズ径を小さくできるので、光学系の軽量化も実現できる。また、第1正レンズ群の像側主点を第1負レンズ群側に近づけることができるので、望遠端での長焦点距離化に有利となる。
【0062】
また、第1正レンズ群と第1負レンズ群は、他のレンズ群に比べて体積が大きくなりやすい。そこで、第4の発明のズームレンズでは、上述のように、屈折力の配置が明るさ絞りを挟んで対称的になるようにしている。これにより、第1正レンズ群と第1負レンズ群における軸外収差補正の負担を軽減できる。そのため、第1正レンズ群と第1負レンズ群中のレンズ副群の総数をそれぞれ2つにしても、球面収差を含む諸収差の補正を良好に行うことができる。その結果、第1正レンズ群と第1負レンズ群の体積を小さくできる。また、高性能でありながらズームレンズの小型化に有利となる。
【0063】
なお、第1負レンズ群を、物体側から正レンズ副群、負レンズ副群の順に配置とすることで、第2正レンズ群の物体側の明るさ絞りに対するズームレンズ全系の屈折力配置の対称性が一層良好となる。特に第1負レンズ群を2つの単レンズとすることで小型化、コスト低減に有利となる。
【0064】
また、第4の発明のズームレンズでは、明るさ絞りから第2正レンズ群までの距離は、望遠端に対して広角端で長くなる。このようすることで、明るさ絞りに対するズームレンズ全系の屈折力配置を、更に対称配置に近づけやすくなる。また、第1負レンズ群と第2正レンズ群は変倍作用が大きくなりやすいが、このようにすることで、この第1負レンズ群と第2正レンズ群における残存収差を相殺しやすくなる。その結果、広角端付近での収差、主に非点収差などの軸外収差や、望遠端付近での収差、主にコマ収差などの軸外収差の補正に有利となる。
【0065】
特に、明るさ絞りと第2正レンズ群との距離を変化させることで、第1正レンズ群、第1負レンズ群、第2正レンズ群の収差補正の負荷を減らすことができる。そのため、光学系の広画角化と高変倍比化を行っても、光学性能の劣化を抑えることができる。また、広角端付近での入射瞳を物体側に近づけやすくなるので、第1正レンズ群のレンズ径の更なる小径化や、光学系の広画角化に有利となる。
また、第1負レンズ群の像側の直後に第2正レンズ群を配置することで、変倍作用の大きな第1負レンズ群と第2正レンズ群の各々にて発生する残存収差を相互に相殺しやすく構成できる。そのため、第1負レンズ群の構成を簡略化しつつも全変倍域での性能確保と偏心による性能劣化を減らし性能保証をより容易にすることができる。
【0066】
上述の各構成は相互に同時に満足することがより好ましい。
【0067】
また、第1〜第4の発明のズームレンズがフォーカシング機能を持つ場合は、最も遠距離の合焦状態での構成とする。
【0068】
また、第1〜第4の発明のズームレンズ(以下、本発明のズームレンズ)は、以下の構成のいずれか一つ、更には複数の構成を同時に満足することがより好ましい。
【0069】
本発明のズームレンズでは、第1正レンズ群は反射部材を有し、該反射部材は、第1正レンズ群の負レンズ副群と正レンズ副群の間に配置されていることが好ましい。
【0070】
本発明のズームレンズでは、第1正レンズ群の負レンズ副群と正レンズ副群の間隔を広く取ることができる。そこで、負レンズ副群と正レンズ副群の間に反射部材を配置することで、反射部材により光を反射させる(光路を折り曲げる)ことができる。すなわち、撮像装置の薄型化に有利な光学系のレイアウトが可能となる。なお、光路の折り曲げは、特に、90度の角度で光路を曲げることが好ましい。
【0071】
また、本発明のズームレンズでは、第1レンズ群は、変倍中、結像位置に対して固定であることが好ましい。
【0072】
このようにすることで、ズームレンズの全長を固定とすることができるので、最もレンズ径が大きくなる第1正レンズ群を動かさずに済む。また、消費電力を減らすとともに、駆動音も小さく抑えることが容易となる。
【0073】
また、第1〜第3の発明のズームレンズでは、第1負レンズ群と第2正レンズ群は、間に他のレンズ群を挟まずに配置されることが好ましい。
【0074】
このようにすることで、第1負レンズ群の像側の直後に、第2正レンズ群が配置されることになる。そのため、変倍作用の大きな第1負レンズ群と第2正レンズ群の各々にて発生する残存収差を、相互に相殺しやすくなる。その結果、第1負レンズ群の構成を簡略化しつつも、全変倍域での高い光学性能の確保と、偏心による光学性能の劣化を減らし、光学性能の保証をより容易にすることができる。
【0075】
また、第1と第3の発明のズームレンズでは、明るさ絞りは、第1負レンズ群と第2正レンズ群との間に配置されることが好ましい。
このようにすることで、明るさ絞りに対するズームレンズ全系の屈折力の配置が、更に対称な配置になる。また、第1負レンズ群と第2正レンズ群は変倍作用が大きくなりやすいので残存収差が多くなりやすいが、この第1負レンズ群と第2正レンズ群の残存収差をより良好に相殺させることができる。そのため、広角端付近での主に非点収差などの軸外収差や、望遠端付近での主にコマ収差などの軸外収差の補正に有利となる。また、第1正レンズ群の小型化や、広角端での広画角化に有利となる。
【0076】
また、第1と第3の発明のズームレンズでは、明るさ絞りから第2正レンズ群までの光軸上での距離は、望遠端に対して広角端で広がることが好ましい。
【0077】
明るさ絞りと第2正レンズ群との距離を変化させることで、第1正レンズ群、第1負レンズ群、第2正レンズ群における収差補正の負荷を減らすことができる。そのため、光学系の広画角化と高変倍比化を行っても、光学性能の劣化を抑えることができる。また、広角端付近での入射瞳を物体側に近づけやすくなるので、第1正レンズ群のレンズ径の更なる小径化や、光学系の広画角化に有利となる。
【0078】
また、本発明のズームレンズでは、明るさ絞りは、変倍中、結像位置に対して固定であることが好ましい。
【0079】
全変倍域で、結像位置に対して明るさ絞りの位置を固定とすることで、駆動装置の簡略化と明るさ絞りの安定保持が可能になる。そのため、低コスト化と衝撃が加わった時の光学性能の安定化に有利となる。
【0080】
また、本発明のズームレンズでは、第1正レンズ群中の負レンズ副群と正レンズ副群は、共に1つのレンズ成分からなることが好ましい。
また、本発明のズームレンズでは、第1正レンズ群中の負レンズ副群と正レンズ副群は、単レンズであることが好ましい。
【0081】
このようにすることで、光学系の一層の小型化、軽量化に有利となる。
【0082】
また、本発明のズームレンズでは、第1負レンズ群中の負レンズ副群と正レンズ副群は、共に1つのレンズ成分からなることが好ましい。
また、本発明のズームレンズでは、第1負レンズ群中の負レンズ副群と正レンズ副群は、単レンズであることが好ましい。
【0083】
このようにすることで、光学系の一層の小型化、軽量化に有利となる。
【0084】
また、本発明のズームレンズでは、第2正レンズ群は、正屈折力の正レンズ副群と、その正屈折力の正レンズ副群よりも像側に配置された第2レンズ副群を有し、第2レンズ副群は、第2正レンズ群中の正レンズ副群の屈折力の絶対値よりも小さい屈折力の絶対値を持ち、且つ、第2正レンズ群中のレンズ副群の総数は2であることが好ましい。
【0085】
第2正レンズ群を、正レンズ副群、その正レンズ副群よりも屈折力の弱い第2レンズ副群の順番で構成することで、第2正レンズ群の主点を第1負レンズ群側に位置させることができる。それにより、第1負レンズ群と第2正レンズ群の距離を変化させたときに、その距離の変化による変倍作用の十分な確保に有利となる。
【0086】
また、本発明のズームレンズでは、第2正レンズ群中の第2レンズ副群は、負屈折力の負レンズ副群であることが好ましい。
【0087】
このようにすることで、第2正レンズ群の主点を、第1負レンズ群側に位置させるのにいっそう有利となる。
【0088】
また、本発明のズームレンズでは、第2正レンズ群中の正レンズ副群と第2レンズ副群は、それぞれ1つのレンズ成分であることが好ましい。ここで、レンズ成分とは有効面にて物体側面と像側面の2つの面のみが空気と接するレンズブロックと定義する。
【0089】
このようにすることで、光学系の一層の小型化、軽量化ができる。また、第2正レンズ群は変倍作用が大きくなりやすいレンズ群であるため、製造誤差が生じると、主に望遠側での球面収差や広角側での非点収差への影響が大きくなりやすい。そこで、第2正レンズ群を2つのレンズ成分にて構成することで、偏心による収差の影響を低減することができる。なお、ここで、レンズ成分とは、光線が通過する有効光路中にて物体側面と像側面の2つの面のみが空気と接する屈折面であるレンズブロックであって、例えば、単レンズや接合レンズである。
【0090】
また、第1、第2、第4の発明のズームレンズでは、第1正レンズ群及び第1負レンズ群中のレンズのうち少なくとも1つのレンズが、以下の条件式(6)を満足する第1の比重の小さいレンズであり、第1正レンズ群、第1負レンズ群、第2正レンズ群、及び第2負レンズ群中のレンズのうち少なくとも1つのレンズが、第1の比重の小さいレンズの屈折力とは異なる符号の屈折力を持ち、且つ以下の条件式(6)を満足する第2の比重の小さいレンズであることが好ましい。
0.9g/cm≦SG≦2.0g/cm (6)
ただし、
SGは、第1の比重の小さいレンズ、第2の比重の小さいレンズのそれぞれの比重、
である。
【0091】
作用効果については、第3の発明のズームレンズで説明したとおりである。
【0092】
また、本発明のズームレンズでは、第1の比重の小さいレンズ及び第2の比重の小さいレンズが、以下の条件式(7)を満足することが好ましい。
1.45≦ndPL≦1.8 (7)
ただし、
ndPLは、第1の比重の小さいレンズ、第2の比重の小さいレンズのd線に対する屈折率、
である。
【0093】
第1の比重の小さいレンズと第2の比重の小さいレンズの屈折率を、それぞれ条件式(7)の範囲内とすることで、ペッツバール和を良好に保ちやすくなる。そのため、第1正レンズ群や第1負レンズ群内に高屈折率のレンズ(例えば、d線の屈折率が1.9を超える様なレンズ)を多用しなくとも、像面の形状を良好に保つことが可能である。
【0094】
また、レンズ材料は、一般的に屈折率が高いほど、比重が大きくなる傾向がある。ここで、第1正レンズ群及び第1負レンズ群は、レンズ径が大きくなりやすい。そのため、条件式(7)を満足するレンズを用いることで、第1正レンズ群及び第1負レンズ群の重量の軽量化に有利となる。
【0095】
また、本発明のズームレンズでは、第2の比重の小さいレンズが、第1正レンズ群及び第1負レンズ群のいずれかに含まれることが好ましい。
【0096】
第2の比重の小さいレンズは、第1正レンズ群か第1負レンズ群中のレンズであることが望ましい。第1正レンズ群と第1負レンズ群は、広角端付近で互いに近い距離に位置する。そのため、第1の比重の小さいレンズと第2の比重の小さいレンズの非点収差が温度変化によりそれぞれ変化しても、相殺することになるので、温度変化による光学性能の劣化を防止できる。また、光学系の更なる軽量化に有利となる。
【0097】
また、本発明のズームレンズでは、第2負レンズ群が、遠距離物体から近距離物体へのフォーカシングの際に像側に移動することが好ましい。
【0098】
温度による形状変化が大きい材料、例えばプラスチックなどをレンズに使用した場合、または、望遠端における焦点距離をより長くした場合、温度変化による焦点の位置の変化が大きくなってくる。この焦点の位置の変化は、フォーカスレンズ群の位置の調整により補正することができる。この場合、フォーカスレンズ群の移動量に対して焦点の位置(像面位置)の変化が小さすぎると、フォーカスレンズ群の移動量を大きくしなければならない。そうすると、焦点距離や像面湾曲が変化しやすくなる。反対に、フォーカスレンズ群の移動量に対して焦点の位置(像面位置)の変化が大きすぎると、フォーカスレンズ群の位置の制御が難しくなる。
【0099】
そこで、本発明のズームレンズでは、物体側から、第1正レンズ群、第1負レンズ群の順で配置し、更に、それよりも像側に第2正レンズ群、第2負レンズ群、第3正レンズ群を配置することで、第2正レンズ群と第2負レンズ群の屈折力を高めつつ、射出瞳を像側に遠ざけることができる。加えて、第2正レンズ群と第2負レンズ群で変倍作用を分担できるため、これにより第2負レンズ群のフォーカス感度の設定も容易となる。よって、第2負レンズ群を移動させることで、スムーズなフォーカシングができる。
【0100】
また、本発明のズームレンズでは、第2負レンズ群が、以下の条件式(3)を満足することが好ましい。
2.0≦|fN2/Ht|≦4.5 (3)
ただし、
fN2は、第2負レンズ群の焦点距離、
Htは、Ht=ft・tan(ωt)にて定義され、
ftは、望遠端でのズームレンズ全系の焦点距離、
ωtは、望遠端での明るさ絞りの中心を通過して有効撮像領域の最大像高位置に入射する光線が、ズームレンズに入射するときの光軸に対する半画角、
である。
【0101】
第2正レンズ群と第2負レンズ群の屈折力を高めることにより、変倍作用を高めることができる。条件式(3)は、この変倍作用を高めても、変倍域全域で良好な光学性能を得やすくするため条件式である。
【0102】
条件式(3)の下限を下回らないようにすることで、第2負レンズ群における変倍作用が過剰になることを抑えることができる。その結果、球面収差や非点収差の変動の抑制に有利となる。また、第2負レンズ群における変倍作用が過剰になることを抑えることで、少ないレンズ枚数にて球面収差や非点収差などの収差補正が行い易くなる。また、第2負レンズ群を1枚のレンズで構成することも可能になるので、光学系の軽量化を図ることができる。
【0103】
条件式(3)式の上限を上回らないようにすることで、第2負レンズ群における変倍作用を確保しやすくなるので、所望の変倍比を確保することができる。また、相対的に第2正レンズ群における変倍作用が過剰になることを抑えやすくなるので、第2正レンズ群での球面収差や非点収差などの収差低減ができる。
【0104】
また、本発明のズームレンズでは、第2負レンズ群が、以下の条件式(4)を満足することが好ましい。
0.3≦|fN2/ft|≦0.7 (4)
ただし、
fN2は、第2負レンズ群の焦点距離、
ftは、望遠端でのズームレンズ全系の焦点距離、
である。
【0105】
第2正レンズ群と第2負レンズ群の屈折力を高めることにより、変倍作用を高めることができる。条件式(4)は、この変倍作用を高めても、変倍域全域で良好な光学性能を得やすくするため条件式である。
【0106】
条件式(4)の下限を下回らないようにすることで、第2負レンズ群における変倍作用が過剰になることを抑えることができる。その結果、望遠端付近での球面収差や非点収差の変動の抑制に有利となる。また、第2負レンズ群における変倍作用が過剰になることを抑えることで、少ないレンズ枚数にて球面収差や非点収差などの収差補正が行い易くなる。また、第2負レンズ群を1枚のレンズで構成することも可能になるので、光学系の軽量化を図ることができる。
【0107】
条件式(4)の上限を上回らないようにすることで、第2負レンズ群における変倍作用を確保しやすくなるので、所望の変倍比を確保することができる。また、相対的に第2正レンズ群における変倍作用が過剰になることを抑えやすくなるので、第2正レンズ群での球面収差や非点収差などの収差低減ができる。
【0108】
また、第2〜第4の発明のズームレンズでは、第1負レンズ群が、以下の条件式(1)を満足することが好ましい。
0.20≦D2b/Hw≦0.9 (1)
ただし、
D2bは、第1負レンズ群中の負屈折力の負レンズ副群の像側面から正屈折力の正レンズ副群の物体側面までの光軸上の距離、
Hwは、Hw=fw・tan(ωw)にて定義され、
fwは、広角端でのズームレンズ全系の焦点距離、
ωwは、広角端での明るさ絞りの中心を通過して有効撮像領域の最大像高位置に入射する光線が、ズームレンズに入射するときの光軸に対する半画角、
である。
【0109】
作用効果については、第1の発明のズームレンズで説明したとおりである。
【0110】
また、第3の発明のズームレンズでは、第1負レンズ群中のレンズ副群は、全て単レンズであることが好ましい。
【0111】
第1正レンズ群と第1負レンズ群はレンズ径が大きくなるので、これらのレンズ群では構成を簡素化するのが好ましい。そこで、第1負レンズ群中のレンズ副群を全て単レンズにすることで、光学系全体的の軽量化が図れると共に、衝撃が加わった時の光学性能の保証に有利となる。
【0112】
また、本発明のズームレンズでは、第1正レンズ群が、以下の条件式(5)を満足することが好ましい。
0.2≦D1b/f1≦0.6 (5)
ただし、
D1bは、第1正レンズ群中の負屈折力の負レンズ副群の像側面から正屈折力の正レンズ副群の物体側面までの光軸に沿った空気換算距離、
f1は、第1正レンズ群の焦点距離、
である。
【0113】
第1正レンズ群は、ズームレンズの中でレンズ径が大きくなりやすいレンズ群である。条件式(5)は、第1正レンズ群の小径化によるズームレンズ全体の小型化と、光学性能の確保の両立に有利とするための条件式である。
【0114】
条件式(5)の下限を下回らないようにすることで、第1正レンズ群での入射瞳を物体側に近づけることができるので、第1正レンズ群における入射光線高を低く抑えることができる。それにより、第1正レンズ群の小径化や軽量化ができる。また、第1正レンズ群のレンズ副群同士の間に反射部材を入れる構成が容易となるので、光路を屈曲させるタイプのズームレンズが容易に実現できる。
【0115】
条件式(5)の上限を上回らないようにすることで、ズームレンズの全長を短縮できる。また、第1レンズ群の2つのレンズ副群間で発生する非点収差の発生を抑えやすくなる。更には、第1正レンズ群中の各レンズ副群を、それぞれ1つの単レンズで構成することも可能となる。
【0116】
また、本発明のズームレンズでは、第1正レンズ群中のレンズ副群は、全て単レンズであることが好ましい。
【0117】
このようにすることで、光学系の低コスト化に有利となる。
【0118】
また、本発明のズームレンズでは、第1正レンズ群中の負レンズ副群の最も物体側のレンズ面は、物体側に凹のレンズ面であることが好ましい。
【0119】
第1正レンズ群の最も物体側のレンズ面を物体側に凹のレンズ面とすることで、第1正レンズ群内の負レンズ副群と正レンズ副群との距離を確保しやすくなる。そのため、第1正レンズ群内に反射部材を配置するスペースの確保に有利となる。また、第1正レンズ群への光線の入射高を低くできるので、レンズ径の小型化につながる。
【0120】
また、本発明のズームレンズでは、第1正レンズ群が、以下の条件式(8)を満足することが好ましい。
0.45≦|fN1n|×fN1p/fN1≦1.8 (8)
ただし、
fN1nは、第1負レンズ群中の負レンズ副群の焦点距離、
fN1pは、第1負レンズ群中の正レンズ副群の焦点距離、
fN1は、第1負レンズ群の焦点距離、
である。
【0121】
条件式(8)の下限を下回らないように、第1負レンズ群中の両レンズ副群の屈折力が過剰に高くならないようにすることで、両レンズ副群での光学性能の確保に必要な両レンズ副群間隔の確保に有利となる。
【0122】
条件式(8)の上限を上回らないように、第1負レンズ群中の両レンズ副群の屈折力を共に高めることにより、第1負レンズ群の大きさを抑えやすくなると共に、両レンズ副群間にて収差を相殺する機能の確保に有利となる。
【0123】
条件式(1)、(2)におけるωwについて、図22を用いて説明する。図22には、ズームレンズ、明るさ絞り及び撮像面が、光軸上に配置されている様子が示されている。ズームレンズに入射した光線は、明るさ絞りを通過したのち、ズームレンズから出射して撮像面に到達する。
【0124】
図22において、実線で示すLは、明るさ絞りの中心を通過する光線のうち、有効撮像領域上の点Xに到達する光線を示している。この点Xは、有効撮像領域のなかで光軸から最も離れた位置である。ここで、有効撮像領域は物体像が形成されている領域であるため、点Xは最大像高位置になる。このように、光線Lは、明るさ絞り中心を通過して有効撮像領域の最大像高位置に入射する光線である。そして、ωwは、広角端における、光線Lの光軸に対する半画角である。一方、条件式(3)のωtは、望遠端における、光線Lの光軸に対する半画角になる。
【0125】
なお、本発明のズームレンズの構成は、射出瞳を像面から離す構成に向いている。このため、電子撮像素子を備えた電子撮像装置に用いることが好ましい。ここで、電子撮像素子は、ズームレンズにより形成された像を電気信号に変換する素子である。
【0126】
そこで、本発明の撮像装置は、上記のズームレンズと、ズームレンズの像側に配置された撮像素子とを有することを特徴とする。これにより、広画角で高い変倍比を持ちながら、諸収差が良好に補正された撮像装置を実現できる。特に、ズームレンズが反射部材を有する場合、薄型の撮像装置を実現できる。
【0127】
上述の各構成は、相互に任意に組み合わせることでより効果を発揮できる。更には、各条件式の下限値や上限値を以下のように限定することで、その機能の発揮に一層有利となる。
【0128】
条件式(1)について、
下限値を0.24、更には0.25とすることがより好ましい。
上限値を0.75、更には0.72とすることがより好ましい。
【0129】
条件式(2)について、
下限値を3.3とすることがより好ましい。
上限値を5.0、更には4.6とすることがより好ましい。
【0130】
条件式(3)について、
下限値を2.2、更には2.4とすることがより好ましい。
上限値を4.0、更には3.7とすることがより好ましい。
【0131】
条件式(4)について、
下限値を0.34、更には0.345とすることがより好ましい。
上限値を0.57、更には0.56とすることがより好ましい。
【0132】
条件式(5)について、
下限値を0.3、更には0.35とすることがより好ましい。
上限値を0.55、更には0.52とすることがより好ましい。
【0133】
条件式(6)について、
下限値を0.9とすることがより好ましい。
上限値を1.6とすることがより好ましい。
【0134】
条件式(7)について、
下限値を1.49とすることがより好ましい。
上限値を1.76とすることがより好ましい。
【0135】
条件式(8)について、
下限値を0.5、更には0.55とすることがより好ましい。
上限値を1.7、更には1.6とすることがより好ましい。
【発明の効果】
【0136】
本発明によれば、高い変倍比を確保しながら、小型軽量で、コストが低減され、所定の負屈折力のレンズ群の偏心による影響を考慮した、光学性能の維持に有利なズームレンズを提供することができる。
【0137】
また、広角端における広い画角と高い変倍比を確保しながら、所定の正屈折力のレンズ群が小型軽量で、コストが低減され、良好な光学性能の維持に有利なズームレンズを提供することができる。
【0138】
また、高い変倍比を確保しながら、小型軽量で、コストが低減され、温度変化による光学性能の維持に有利なズームレンズを提供することができる。
【0139】
また、広画角で高い変倍比を持ちながら、諸収差が良好に補正された撮像装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0140】
【図1】(a)〜(c)は、それぞれ本発明のズームレンズの第1実施例の無限遠物点合焦時の広角端、中間焦点距離状態、望遠端でのレンズ断面図である。
【図2】(a)〜(c)は、それぞれ本発明のズームレンズの第2実施例の無限遠物点合焦時の広角端、中間焦点距離状態、望遠端でのレンズ断面図である。
【図3】(a)〜(c)は、それぞれ本発明のズームレンズの第3実施例の無限遠物点合焦時の広角端、中間焦点距離状態、望遠端でのレンズ断面図である。
【図4】(a)〜(c)は、それぞれ本発明のズームレンズの第4実施例の無限遠物点合焦時の広角端、中間焦点距離状態、望遠端でのレンズ断面図である。
【図5】(a)〜(c)は、それぞれ本発明のズームレンズの第5実施例の無限遠物点合焦時の広角端、中間焦点距離状態、望遠端でのレンズ断面図である。
【図6】(a)〜(c)は、それぞれ本発明のズームレンズの第6実施例の無限遠物点合焦時の広角端、中間焦点距離状態、望遠端でのレンズ断面図である。
【図7】(a)〜(c)は、それぞれ本発明のズームレンズの第7実施例の無限遠物点合焦時の広角端、中間焦点距離状態、望遠端でのレンズ断面図である。
【図8】(a)〜(c)は、それぞれ本発明のズームレンズの第8実施例の無限遠物点合焦時の広角端、中間焦点距離状態、望遠端でのレンズ断面図である。
【図9】(a)〜(l)は、それぞれ第1実施例の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図10】(a)〜(l)は、それぞれ第2実施例の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図11】(a)〜(l)は、それぞれ第3実施例の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図12】(a)〜(l)は、それぞれ第4実施例の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図13】(a)〜(l)は、それぞれ第5実施例の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図14】(a)〜(l)は、それぞれ第6実施例の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図15】(a)〜(l)は、それぞれ第7実施例の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図16】(a)〜(l)は、それぞれ第8実施例の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図17】歪曲収差の補正を説明する図である。
【図18】本発明による光路折り曲げズームレンズを組み込んだデジタルカメラの外観を示す前方斜視図である。
【図19】上記デジタルカメラの後方斜視図である。
【図20】上記デジタルカメラの内部構成の概念図である。
【図21】デジタルカメラの主要部の内部回路の構成ブロック図である。
【図22】ωwを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0141】
以下に、本発明にかかるズームレンズ及び撮像装置の実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【0142】
以下、本発明のズームレンズの実施例1〜8について説明する。実施例1〜8の無限遠物点合焦時の広角端(a)、中間焦点距離状態(b)、望遠端(c)でのレンズ断面図を図1〜8に示す。図1〜8中、第1レンズ群はG1、第2レンズ群はG2、第3レンズ群はG3、第4レンズ群はG4、第5レンズ群はG5、第6レンズ群はG6、明るさ絞りはS、赤外光カットフィルターはF、カバーガラスはC、像面はIで示してある。
実施例に示す各ズームレンズは、主に電子撮像素子を用いたズームレンズで広角域(望ましくは半画角が32度以上)から4倍以上の変倍比を有し、小型で製造誤差の保証も容易な構成とし、軽量で低コスト化及び衝撃時の性能保証をより容易にできる撮像光学系となっている。
また、広角端での負の歪曲収差を電気的に補正するため、広角端での像高は望遠端での像高よりも小さくなっている。
【0143】
ここで、赤外光カットフィルターFは、ローパスフィルタ上に赤外光をカットするコート(多層膜)を施したものであっても良い。また、カバーガラスCは電子撮像素子の平行平板である。なお、カバーガラスCの表面に赤外光をカットするコートを施しても良い。また、そのカバーガラスCにローパスフィルタ作用を持たせるようにしても良い。
【0144】
また、数値データは、いずれも無限遠の物体(被写体)に合焦した状態でのデータである。各数値の長さの単位はmm、角度は°(度)である。さらに、ズームデータは広角端、中間焦点距離状態、望遠端での値である。
【0145】
また、図1〜図8では、プリズム(反射部材)中の反射面の図示を省略して、展開した図としてプリズムを2つの平面で図示しているが、実際は図20においてPで示されるように、プリズムは直角プリズムである。
また、遠距離から近距離へのフォーカシングに関しては、実施例1〜6、8では第4レンズ群G4が像側へ移動し、実施例7では、第5レンズ群G5が像側へ移動する。
【0146】
実施例1のズームレンズは、図1に示すように、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、負屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSと、正屈折力の第3レンズ群G3と、負屈折力の第4レンズ群G4と、正屈折力の第5レンズ群G5とを有している。なお、図1において、r21、r22、r23は仮想面である。
【0147】
正屈折力の第1レンズ群G1は第1正レンズ群、負屈折力の第2レンズ群G2は第1負レンズ群、正屈折力の第3レンズ群G3は第2正レンズ群、負屈折力の第4レンズ群G4は第2負レンズ群、正屈折力の第5レンズ群G5は第3正レンズ群である。
【0148】
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は物体側に移動し、第4レンズ群G4は物体側に移動し、第5レンズ群G5は固定である。また、明るさ絞りSは固定であり、開口サイズを変化させて光量を調整する。
【0149】
物体側から順に、第1レンズ群G1は、両凹負レンズL1と、光路折り曲げプリズムL2と、両凸正レンズL3とからなる。第2レンズ群G2は、両凹負レンズL4と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5とからなる。第3レンズ群G3は、両凸正レンズL6と、両凹負レンズL7と両凸正レンズL8の接合レンズとからなる。第4レンズ群G4は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL9からなる。第5レンズ群G5は、両凸正レンズL10からなる。
【0150】
非球面は、第1レンズ群G1の両凹負レンズL1の両面と、両凸正レンズL3の両面、第2レンズ群G2の両凹負レンズL4の両面と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5の両面、第3レンズ群G3の両凸正レンズL6の両面、第4レンズ群G4の物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL9の両面、第5レンズ群G5の両凸正レンズL10の両面、の合計14面に用いている。
【0151】
図1において、プリズムL2の物体側面と像側面はいずれも平面で、両者の間に反射面(不図示)がある。また、リアレンズ群グループは、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5である。
【0152】
また、第1レンズ群G1は2つのレンズ副群で構成され、両凹負レンズL1が負屈折力の負レンズ副群、両凸正レンズL3が正屈折力の正レンズ副群である。
【0153】
また、第2レンズ群G2は2つのレンズ副群で構成され、両凹負レンズL4が負屈折力の負レンズ副群、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5が正屈折力の正レンズ副群である。
【0154】
また、明るさ絞りSから第3レンズ群G3までの光軸上での距離は、望遠端に対して広角端で広がっている。
【0155】
また、第1の比重の小さいレンズは、第2レンズ群G2(第1負レンズ群)の物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5である。
【0156】
また、第2の比重の小さいレンズは、第1レンズ群G1(第1正レンズ群)の両凹負レンズL1と、第4レンズ群(第2負レンズ群)の凹面を向けた負メニスカスレンズL9である。
【0157】
実施例2のズームレンズは、図2に示すように、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、負屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSと、正屈折力の第3レンズ群G3と、負屈折力の第4レンズ群G4と、正屈折力の第5レンズ群G5とを有している。なお、図2において、r21、r22、r23は仮想面である。
【0158】
正屈折力の第1レンズ群G1は第1正レンズ群、負屈折力の第2レンズ群G2は第1負レンズ群、正屈折力の第3レンズ群G3は第2正レンズ群、負屈折力の第4レンズ群G4は第2負レンズ群、正屈折力の第5レンズ群G5は第3正レンズ群である。
【0159】
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は物体側に移動し、第4レンズ群G4は物体側に移動し、第5レンズ群G5は固定である。また、明るさ絞りSは固定であり、開口サイズを変化させて光量を調整する。
【0160】
物体側から順に、第1レンズ群G1は、両凹負レンズL1と、光路折り曲げプリズムL2と、両凸正レンズL3とからなる。第2レンズ群G2は、両凹負レンズL4と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5とからなる。第3レンズ群G3は、両凸正レンズL6と、両凹負レンズL7と両凸正レンズL8の接合レンズとからなる。第4レンズ群G4は、両凹負レンズL9からなる。第5レンズ群G5は、両凸正レンズL10からなる。
【0161】
非球面は、第1レンズ群G1の両凹負レンズL1の両面と、両凸正レンズL3の両面、第2レンズ群G2の両凹負レンズL4の両面と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5の両面、第3レンズ群G3の両凸正レンズL6の両面と、両凸正レンズL8の像側面、第4レンズ群G4の両凹負レンズL9の両面、第5レンズ群G5の両凸正レンズL10の両面、の合計15面に用いている。
【0162】
図2において、プリズムLの物体側面と像側面はいずれも平面で、両者の間に反射面(不図示)がある。また、リアレンズ群グループは、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5である。
【0163】
また、第1レンズ群G1は2つのレンズ副群で構成され、両凹負レンズL1が負屈折力の負レンズ副群、両凸正レンズL3が正屈折力の正レンズ副群である。
【0164】
また、第2レンズ群G2は2つのレンズ副群で構成され、両凹負レンズL4が負屈折力の負レンズ副群、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5が正屈折力の正レンズ副群である。
【0165】
また、明るさ絞りSから第3レンズ群G3までの光軸上での距離は、望遠端に対して広角端で広がっている。
【0166】
また、第1の比重の小さいレンズは、第1レンズ群G1(第1正レンズ群)の両凸正レンズL3と、第2レンズ群G2(第1負レンズ群)の物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5である。
【0167】
また、第2の比重の小さいレンズは、第1レンズ群G1(第1正レンズ群)の両凹負レンズL1と、第2レンズ群G2(第1負レンズ群)の両凹負レンズL4と、第4レンズ群(第2負レンズ群)の両凹負レンズL9である。
【0168】
実施例3のズームレンズは、図3に示すように、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、負屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSと、正屈折力の第3レンズ群G3と、負屈折力の第4レンズ群G4と、正屈折力の第5レンズ群G5とを有している。なお、図3において、r21、r22、r23は仮想面である。
【0169】
正屈折力の第1レンズ群G1は第1正レンズ群、負屈折力の第2レンズ群G2は第1負レンズ群、正屈折力の第3レンズ群G3は第2正レンズ群、負屈折力の第4レンズ群G4は第2負レンズ群、正屈折力の第5レンズ群G5は第3正レンズ群である。
【0170】
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は物体側に移動し、第4レンズ群G4は物体側に移動し、第5レンズ群G5は固定である。また、明るさ絞りSは固定であり、開口サイズを変化させて光量を調整する。
【0171】
物体側から順に、第1レンズ群G1は、両凹負レンズL1と、光路折り曲げプリズムL2と、両凸正レンズL3とからなる。第2レンズ群G2は、両凹負レンズL4と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5とからなる。第3レンズ群G3は、両凸正レンズL6と、両凹負レンズL7と両凸正レンズL8の接合レンズとからなる。第4レンズ群G4は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL9からなる。第5レンズ群G5は、両凸正レンズL10からなる。
【0172】
非球面は、第1レンズ群G1の両凹負レンズの両面L1と、両凸正レンズL3の両面、第2レンズ群G2の両凹負レンズL4の両面と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5の両面、第3レンズ群G3の両凸正レンズL6の両面と、両凸正レンズL8の像側面、第4レンズ群G4の物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL9の両面、第5レンズ群G5の両凸正レンズL10の両面、の合計15面に用いている。
【0173】
図3において、プリズムの物体側面と像側面はいずれも平面で、両者の間に反射面(不図示)がある。また、リアレンズ群グループは、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5である。
【0174】
また、第1レンズ群G1は2つのレンズ副群で構成され、両凹負レンズL1が負屈折力の負レンズ副群、両凸正レンズL3が正屈折力の正レンズ副群である。
【0175】
また、第2レンズ群G2は2つのレンズ副群で構成され、両凹負レンズがL4負屈折力の負レンズ副群、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5が正屈折力の正レンズ副群である。
【0176】
また、明るさ絞りSから第3レンズ群G3までの光軸上での距離は、望遠端に対して広角端で広がっている。
【0177】
また、第1の比重の小さいレンズは、第1レンズ群G1(第1正レンズ群)の両凸正レンズL3と、第2レンズ群G2(第1負レンズ群)の物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5である。
【0178】
また、第2の比重の小さいレンズは、第1レンズ群G1(第1正レンズ群)の両凹負レンズL1と、第2レンズ群G2(第1負レンズ群)の両凹負レンズL4と、第4レンズ群(第2負レンズ群)の物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL9である。
【0179】
実施例4のズームレンズは、図4に示すように、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、負屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSと、正屈折力の第3レンズ群G3と、負屈折力の第4レンズ群G4と、正屈折力の第5レンズ群G5とを有している。なお、図4において、r14、r15、r23、r24、r25は仮想面である。
【0180】
正屈折力の第1レンズ群G1は第1正レンズ群、負屈折力の第2レンズ群G2は第1負レンズ群、正屈折力の第3レンズ群G3は第2正レンズ群、負屈折力の第4レンズ群G4は第2負レンズ群、正屈折力の第5レンズ群G5は第3正レンズ群である。
【0181】
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は物体側に移動し、第4レンズ群G4は物体側に移動し、第5レンズ群G5は固定である。また、明るさ絞りSは固定であり、開口サイズを変化させて光量を調整する。
【0182】
物体側から順に、第1レンズ群G1は、両凹負レンズL1と、光路折り曲げプリズムL2と、両凸正レンズL3とからなる。第2レンズ群G2は、両凹負レンズL4と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5とからなる。第3レンズ群G3は、両凸正レンズL6と、両凹負レンズL7と両凸正レンズL8の接合レンズとからなる。第4レンズ群G4は、両凹負レンズL9からなる。第5レンズ群G5は、両凸正レンズL10からなる。
【0183】
非球面は、第1レンズ群G1の両凸正レンズL3の両面、第2レンズ群G2の両凹負レンズL4の両面と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5の両面、第3レンズ群G3の両凸正レンズL6の両面と、両凸正レンズL8の像側面、第4レンズ群G4の両凹負レンズL9の両面、第5レンズ群G5の両凸正レンズL10の両面、の合計13面に用いている。
【0184】
図4において、プリズムの物体側面と像側面はいずれも平面で、両者の間に反射面(不図示)がある。また、リアレンズ群グループは、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5である。
【0185】
また、第1レンズ群G1は2つのレンズ副群で構成され、両凹負レンズL1が負屈折力の負レンズ副群、両凸正レンズL3が正屈折力の正レンズ副群である。
【0186】
また、第2レンズ群G2は2つのレンズ副群で構成され、両凹負レンズL4が負屈折力の負レンズ副群、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5が正屈折力の正レンズ副群である。
【0187】
また、明るさ絞りSから第3レンズ群G3までの光軸上での距離は、望遠端に対して広角端で広がっている。
【0188】
また、第1の比重の小さいレンズは、第1レンズ群G1(第1正レンズ群)の両凸正レンズL3である。
【0189】
また、第2の比重の小さいレンズは、第2レンズ群G2(第1負レンズ群)の両凹負レンズL4と、第4レンズ群(第2負レンズ群)の両凹負レンズL9である。
【0190】
実施例5のズームレンズは、図5に示すように、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、負屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSと、正屈折力の第3レンズ群G3と、負屈折力の第4レンズ群G4と、正屈折力の第5レンズ群G5とを有している。なお、図5において、r14、r15、r23、r24、r25は仮想面である。
【0191】
正屈折力の第1レンズ群G1は第1正レンズ群、負屈折力の第2レンズ群G2は第1負レンズ群、正屈折力の第3レンズ群G3は第2正レンズ群、負屈折力の第4レンズ群G4は第2負レンズ群、正屈折力の第5レンズ群G5は第3正レンズ群である。
【0192】
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は物体側に移動し、第4レンズ群G4は物体側に移動し、第5レンズ群G5は固定である。また、明るさ絞りSは固定であり、開口サイズを変化させて光量を調整する。
【0193】
物体側から順に、第1レンズ群G1は、両凹負レンズL1と、光路折り曲げプリズムL2と、両凸正レンズL3とからなる。第2レンズ群G2は、両凹負レンズL4と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5とからなる。第3レンズ群G3は、両凸正レンズL6と、両凹負レンズL7と両凸正レンズL8の接合レンズとからなる。第4レンズ群G4は、両凹負レンズL9からなる。第5レンズ群G5は、両凸正レンズL10からなる。
【0194】
非球面は、第1レンズ群G1の両凸正レンズL3の両面、第2レンズ群G2の両凹負レンズL4の両面と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5の両面、第3レンズ群G3の両凸正レンズL6の両面と、両凸正レンズL8の像側面、第4レンズ群G4の両凹負レンズL9の像側面、第5レンズ群G5の両凸正レンズL10の両面、の合計12面に用いている。
【0195】
図5において、プリズムの物体側面と像側面はいずれも平面で、両者の間に反射面(不図示)がある。また、リアレンズ群グループは、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5である。
【0196】
また、第1レンズ群G1は2つのレンズ副群で構成され、両凹負レンズL1が負屈折力の負レンズ副群、両凸正レンズL3が正屈折力の正レンズ副群である。
【0197】
また、第2レンズ群G2は2つのレンズ副群で構成され、両凹負レンズL4が負屈折力の負レンズ副群、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5が正屈折力の正レンズ副群である。
【0198】
また、明るさ絞りSから第3レンズ群G3までの光軸上での距離は、望遠端に対して広角端で広がっている。
【0199】
また、第1の比重の小さいレンズは、第1レンズ群G1(第1正レンズ群)の両凸正レンズL3と、第2レンズ群G2(第1負レンズ群)の物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5である。
【0200】
また、第2の比重の小さいレンズは、第2レンズ群G2(第1負レンズ群)の両凹負レンズL4と、第4レンズ群(第2負レンズ群)の両凹負レンズL9である。
【0201】
実施例6のズームレンズは、図6に示すように、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、負屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSと、正屈折力の第3レンズ群G3と、負屈折力の第4レンズ群G4と、正屈折力の第5レンズ群G5とを有している。なお、図6において、r16、r17、r25、r26、r27は仮想面である。
【0202】
正屈折力の第1レンズ群G1は第1正レンズ群、負屈折力の第2レンズ群G2は第1負レンズ群、正屈折力の第3レンズ群G3は第2正レンズ群、負屈折力の第4レンズ群G4は第2負レンズ群、正屈折力の第5レンズ群G5は第3正レンズ群である。
【0203】
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は物体側に移動し、第4レンズ群G4は物体側に移動し、第5レンズ群G5は固定である。また、明るさ絞りSは固定であり、開口サイズを変化させて光量を調整する。
【0204】
物体側から順に、第1レンズ群G1は、両凹負レンズL1と、光路折り曲げプリズムL2と、両凸正レンズL3と、両凸正レンズL4とからなる。第2レンズ群G2は、両凹負レンズL5と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL6とからなる。第3レンズ群G3は、両凸正レンズL7と、両凹負レンズL8と両凸正レンズL9の接合レンズとからなる。第4レンズ群G4は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL10とからなる。第5レンズ群G5は、両凸正レンズL11からなる。
【0205】
非球面は、第1レンズ群G1の両凹負レンズL1の両面と、両凸正レンズL3の両面、第2レンズ群G2の両凹負レンズL5の両面と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL6の両面、第3レンズ群G3の両凸正レンズL7の両面と、両凸正レンズL9の両面、第4レンズ群G4の物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL10の両面、第5レンズ群G5の両凸正レンズL11の両面、の合計15面に用いている。
【0206】
図6において、プリズムの物体側面と像側面はいずれも平面で、両者の間に反射面(不図示)がある。また、リアレンズ群グループは、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5である。
【0207】
また、第1レンズ群G1は2つのレンズ副群で構成され、両凹負レンズL1が負屈折力の負レンズ副群、2つの両凸正レンズL3、L4が正屈折力の正レンズ副群である。
【0208】
また、第2レンズ群G2は2つのレンズ副群で構成され、両凹負レンズL5が負屈折力の負レンズ副群、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL6が正屈折力の正レンズ副群である。
【0209】
また、明るさ絞りSから第3レンズ群G3までの光軸上での距離は、望遠端に対して広角端で広がっている。
【0210】
また、第1の比重の小さいレンズは、第1レンズ群G1(第1正レンズ群)の両凸正レンズL3と、第2レンズ群G2(第1負レンズ群)の物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL6である。
【0211】
また、第2の比重の小さいレンズは、第1レンズ群G1(第1正レンズ群)の両凹負レンズL1と、第4レンズ群(第2負レンズ群)の物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL10である。
【0212】
実施例7のズームレンズは、図7に示すように、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、負屈折力の第2レンズ群G2と、正屈折力の第3レンズ群G3と、明るさ絞りSと、正屈折力の第4レンズ群G4と、負屈折力の第5レンズ群G5と、正屈折力の第6レンズ群G6とを有している。なお、図7において、r23、r24、r25は仮想面である。
【0213】
正屈折力の第1レンズ群G1は第1正レンズ群、負屈折力の第2レンズ群G2は第1負レンズ群、正屈折力の第3レンズ群G3は第2正レンズ群、正屈折力の第4レンズ群G4は第3正レンズ群、負屈折力の第5レンズ群G5は第2負レンズ群、正屈折力の第6レンズ群G4は第4正レンズ群である。
【0214】
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は固定、第4レンズ群G4は物体側に移動し、第5レンズ群G5は物体側に移動し、第6レンズ群G6は固定である。また、明るさ絞りSは固定であり、開口サイズを変化させて光量を調整する。
【0215】
物体側から順に、第1レンズ群G1は、両凹負レンズL1と、光路折り曲げプリズムL2と、両凸正レンズL3とからなる。第2レンズ群G2は、両凹負レンズL4と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5とからなる。第3レンズ群G3は、両凸正レンズL6からなる。第4レンズ群G4は、両凸正レンズL7と、両凹負レンズL8と両凸正レンズL9の接合レンズとからなる。第5レンズ群G5は、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL10からなる。第6レンズ群G6は、両凸正レンズL11からなる。
【0216】
非球面は、第1レンズ群G1の両凹負レンL1ズの両面と、両凸正レンズL3の両面、第2レンズ群G2の両凹負レンズL4の両面と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5の両面、第4レンズ群G4の両凸正レンズL7の両面と、両凸正レンズL9の像側面、第4レンズ群G4の物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL10の両面、第5レンズ群G5の両凸正レンズL11の両面、の合計15面に用いている。
【0217】
図7において、プリズムの物体側面と像側面はいずれも平面で、両者の間に反射面(不図示)がある。また、リアレンズ群グループは、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5、第6レンズ群G6である。
【0218】
また、第1レンズ群G1は2つのレンズ副群で構成され、両凹負レンズL1が負屈折力の負レンズ副群、両凸正レンズL3が正屈折力の正レンズ副群である。
【0219】
また、第2レンズ群G2は2つのレンズ副群で構成され、両凹負レンズL4が負屈折力の負レンズ副群、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズが正屈折力L5の正レンズ副群である。
【0220】
また、明るさ絞りSから第3レンズ群G3までの光軸上での距離は、望遠端に対して広角端で広がっている。
【0221】
また、第1の比重の小さいレンズは、第1レンズ群G1(第1正レンズ群)の両凸正レンズL3と、第2レンズ群G2(第1負レンズ群)の物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5である。
【0222】
また、第2の比重の小さいレンズは、第1レンズ群G1(第1正レンズ群)の両凹負レンズL1と、第2レンズ群G2(第1負レンズ群)の両凹負レンズL4と、第4レンズ群(第2負レンズ群)の物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL10である。
【0223】
実施例8のズームレンズは、図8に示すように、物体側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、負屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSと、正屈折力の第3レンズ群G3と、負屈折力の第4レンズ群G4と、正屈折力の第5レンズ群G5とを有している。なお、図8において、r14、r15、r23、r24、r25は仮想面である。
【0224】
正屈折力の第1レンズ群G1は第1正レンズ群、負屈折力の第2レンズ群G2は第1負レンズ群、正屈折力の第3レンズ群G3は第2正レンズ群、負屈折力の第4レンズ群G4は第2負レンズ群、正屈折力の第5レンズ群G5は第3正レンズ群である。
【0225】
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は物体側に移動し、第4レンズ群G4は物体側に移動し、第5レンズ群G5は固定である。また、明るさ絞りSは固定であり、開口サイズを変化させて光量を調整する。
【0226】
物体側から順に、第1レンズ群G1は、両凹負レンズL1と、光路折り曲げプリズムL2と、両凸正レンズL3とからなる。第2レンズ群G2は、両凹負レンズL4と、両凸正レンズL5とからなる。第3レンズ群G3は、両凸正レンズL6と、物体側凸面を向けた負メニスカスレンズL7と両凸正レンズL8の接合レンズとからなる。第4レンズ群G4は、両凹負レンズL9からなる。第5レンズ群G5は、両凸正レンズL10からなる。
【0227】
非球面は、第1レンズ群G1の両凹負レンズL1の両面と、両凸正レンズL3の両面、第2レンズ群G2の両凹負レンズL4の両面と、両凸正レンズL5の両面、第3レンズ群G3の両凸正レンズL6の両面と、両凸正レンズL8の像側面、第4レンズ群G4の両凹負レンズL9の両面、第5レンズ群G5の両凸正レンズL10の両面、の合計15面に用いている。
【0228】
図8において、プリズムの物体側面と像側面はいずれも平面で、両者の間に反射面(不図示)がある。また、リアレンズ群グループは、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5である。
【0229】
また、第1レンズ群G1は2つのレンズ副群で構成され、両凹負レンズL1が負屈折力の負レンズ副群、両凸正レンズL3が正屈折力の正レンズ副群である。
【0230】
また、第2レンズ群G2は2つのレンズ副群で構成され、両凹負レンズL4が負屈折力の負レンズ副群、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5が正屈折力の正レンズ副群である。
【0231】
また、明るさ絞りSから第3レンズ群G3までの光軸上での距離は、望遠端に対して広角端で広がっている。
【0232】
また、第1の比重の小さいレンズは、第2レンズ群G2(第1負レンズ群)の両凸正レンズL5である。
【0233】
また、第2の比重の小さいレンズは、第2レンズ群G2(第1負レンズ群)の両凹負レンズL4と、第4レンズ群(第2負レンズ群)の両凹負レンズL9である。
【0234】
以下に、上記各実施例の数値データを示す。記号は上記の外、fは全系焦点距離、FBはバックフォーカス、f1、f2…は各レンズ群の焦点距離、IHは像高、FNo.はFナンバー、ωは半画角、rは各レンズ面の曲率半径、dは各レンズ面間の間隔、ndは各レンズのd線の屈折率、νdは各レンズのアッベ数である。後述するレンズ全長は、レンズ最前面からレンズ最終面までの距離にバックフォーカスを加えたものである。FB(バックフォーカス)は、レンズ最終面から近軸像面までの距離を空気換算して表したものである。
【0235】
なお、非球面形状は、xを光の進行方向を正とした光軸とし、yを光軸と直交する方向にとると、下記の式にて表される。
【0236】
x=(y/r)/[1+{1−(K+1)(y/r)1/2
+A+A+A+A1010+A1212
ただし、rは近軸曲率半径、Kは円錐係数、A、A、A、A10、A12はそれぞれ4次、6次、8次、10次、12次の非球面係数である。また、非球面係数において、「e−n」(nは整数)は、「10−n」を示している。
【0237】
また、以下の数値実施例では、広角端での像高が、中間焦点距離状態や望遠端での像高に対して小さくなっている。これは、たる型のディストーションが発生しているからである。そして、数値実施例における広角端での全画角(2ω)の値は、たる型の有効撮像領域の像高に対応する画角を表示している。
【0238】
また、数値実施例において、反射部材(反射プリズム)の反射面を示す数値はデータから省略しているが、第3面が反射部材の入射面、第4面が反射部材の射出面を示している。よって、反射面は第3面と第4面の間に存在する。
【0239】
数値実施例1
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1* -11.404 0.900 1.63493 23.90
2* 53.860 1.250
3 ∞ 11.200 1.84666 23.78
4 ∞ 0.200
5* 9.601 2.722 1.58313 59.38
6* -21.059 可変
7* -9.131 0.600 1.58313 59.38
8* 4.027 1.149
9* 6.760 1.630 1.63493 23.90
10* 31.669 可変
11(絞り) ∞ 可変
12* 6.863 2.497 1.49710 81.56
13* -12.559 4.283
14 -135.594 0.400 1.90366 31.32
15 4.700 2.635 1.58313 59.38
16 -9.700 可変
17* -5.608 0.600 1.53071 55.69
18* -250.862 可変
19* 26.727 2.496 1.53071 55.69
20* -6.562 0.100
21 ∞ 0.100
22 ∞ 0.000
23 ∞ 0.300
24 ∞ 0.500 1.51633 64.14
25 ∞ 0.500
26 ∞ 0.500 1.51633 64.14
27 ∞ 0.370
像面(撮像面)∞

絞り面 11

非球面データ
第1面
K=0.0000
A4=4.8867e-004,A6=-1.6721e-006,A8=1.2307e-008,A10=-3.9971e-011,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第2面
K=0.0000
A4=1.2672e-004,A6=1.8572e-006,A8=1.6233e-008,A10=8.0399e-012,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第5面
K=0.0000
A4=-3.0628e-004,A6=-5.2874e-006,A8=1.2921e-007,A10=-1.7749e-009,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第6面
K=0.0000
A4=2.7551e-005,A6=-6.8014e-006,A8=2.1645e-007,A10=-2.9018e-009,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第7面
K=0.0000
A4=1.8162e-003,A6=-7.2556e-005,A8=1.2042e-007,A10=4.9198e-008,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第8面
K=0.0000
A4=-2.6637e-003,A6=2.0862e-004,A8=-1.6167e-005,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第9面
K=0.0000
A4=-2.5693e-003,A6=1.2268e-004,A8=2.3777e-006,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第10面
K=0.0000
A4=-1.1527e-003,A6=-7.5353e-006,A8=4.3449e-006,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第12面
K=0.0000
A4=-4.6429e-004,A6=7.4856e-008,A8=4.9091e-007,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第13面
K=0.0000
A4=3.1565e-004,A6=2.0742e-006,A8=6.2215e-007,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第17面
K=0.0000
A4=4.3471e-003,A6=-1.1678e-004,A8=1.6183e-006,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第18面
K=0.0000
A4=3.6487e-003,A6=-8.0084e-005,A8=-1.0022e-006,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第19面
K=0.0000
A4=-1.0551e-003,A6=7.8587e-005,A8=-2.2761e-006,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第20面
K=0.0000
A4=1.2619e-003,A6=6.5059e-006,A8=-8.7752e-007,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000

ズームデータ
広角端 中間 望遠端
f (mm) 5.100 11.149 24.478
F No. 3.683 5.242 5.885
2ω(画角) 78.95 39.96 18.72
FB (mm) -0.000 -0.000 -0.000

d6 0.753 4.773 7.911
d10 8.519 4.498 1.360
d11 8.416 4.778 0.500
d16 3.508 3.919 4.810
d18 1.972 5.199 8.587
【0240】
数値実施例2
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1* -23.628 1.000 1.63493 23.90
2* 19.652 1.630
3 ∞ 9.600 1.84666 23.78
4 ∞ 0.200
5* 10.070 2.772 1.53071 55.69
6* -16.623 可変
7* -7.516 0.702 1.53071 55.69
8* 3.989 1.864
9* 8.944 1.672 1.63493 23.90
10* 116.518 可変
11(絞り) ∞ 可変
12* 5.525 3.370 1.49710 81.56
13* -10.884 3.021
14 -16.817 0.400 1.90366 31.32
15 4.931 2.200 1.58313 59.38
16* -9.700 可変
17* -12.108 0.600 1.53071 55.69
18* 15.878 可変
19* 38.152 2.442 1.53071 55.69
20* -6.737 0.100
21 ∞ 0.100
22 ∞ 0.040
23 ∞ 0.310
24 ∞ 0.500 1.51633 64.14
25 ∞ 0.500
26 ∞ 0.500 1.51633 64.14
27 ∞ 0.370
像面(撮像面)∞

絞り面 11

非球面データ

第1面
K=0.0000
A4=1.2334e-004,A6=-4.1031e-007,A8=2.9714e-009,A10=3.9450e-012,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第2面
K=0.0000
A4=5.9591e-005,A6=1.0979e-007,A8=-3.2299e-010,A10=9.6222e-011,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第5面
K=0.0000
A4=-2.0311e-004,A6=-1.3308e-007,A8=-4.7182e-008,A10=1.0156e-009,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第6面
K=0.0000
A4=8.2223e-005,A6=-6.2524e-007,A8=-1.5116e-008,A10=7.1424e-010,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第7面
K=0.0000
A4=2.5880e-003,A6=-9.2779e-005,A8=1.8759e-006,A10=-7.5769e-009,A12=1.3401e-010,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第8面
K=0.0000
A4=-2.6347e-003,A6=2.6002e-004,A8=-1.2332e-005,A10=-4.4875e-007,A12=-2.0305e-17,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第9面
K=0.0000
A4=-2.6188e-003,A6=1.4839e-004,A8=4.7980e-006,A10=-5.4452e-007,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第10面
K=0.0000
A4=-1.5316e-003,A6=3.7614e-005,A8=5.0716e-006,A10=-4.3057e-007,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第12面
K=0.0000
A4=-5.6964e-004,A6=-5.9759e-006,A8=-4.5718e-007,A10=-4.9841e-009,A12=0.0000e+000,A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第13面
K=0.0000
A4=6.7886e-004,A6=-8.5657e-007,A8=-7.2592e-007,A10=2.7596e-008,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第16面
K=0.0000
A4=5.4934e-004,A6=-3.8225e-006,A8=7.2022e-006,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第17面
K=0.0000
A4=9.0650e-005,A6=1.8598e-005,A8=-1.9297e-006,A10=-2.8070e-007,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第18面
K=0.0000
A4=2.6083e-004,A6=8.0671e-005,A8=-9.6113e-006,A10=2.5452e-007,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第19面
K=0.0000
A4=-1.2004e-003,A6=8.6293e-005,A8=-2.2816e-006,A10=7.7051e-009,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第20面
K=0.0000
A4=-2.9798e-005,A6=7.0421e-005,A8=-1.5739e-006,A10=-1.4524e-009,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000

ズームデータ
広角端 中間 望遠端
f (mm) 5.100 11.150 24.479
F No. 3.151 4.406 6.411
2ω(画角) 72.51 36.99 17.44
FB (mm) 0.000 -0.000 0.001

d6 0.740 5.185 8.718
d10 8.678 4.233 0.700
d11 8.335 4.895 0.894
d16 2.850 3.003 3.380
d18 2.300 5.587 9.210
【0241】
数値実施例3
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1* -11.511 0.928 1.63493 23.90
2* 50.894 1.250
3 ∞ 11.200 1.84666 23.78
4 ∞ 0.200
5* 10.309 2.741 1.53071 55.69
6* -17.594 可変
7* -8.305 0.600 1.53071 55.69
8* 4.225 1.374
9* 7.207 1.594 1.63493 23.90
10* 34.700 可変
11(絞り) ∞ 可変
12* 6.544 2.596 1.49710 81.56
13* -13.683 4.281
14 -49.276 0.400 1.90366 31.32
15 4.700 2.559 1.58313 59.38
16* -9.700 可変
17* -5.770 0.600 1.53071 55.69
18* -91.919 可変
19* 33.788 2.472 1.53071 55.69
20* -6.436 0.100
21 ∞ 0.100
22 ∞ 0.000
23 ∞ 0.300
24 ∞ 0.500 1.51633 64.14
25 ∞ 0.500
26 ∞ 0.500 1.51633 64.14
27 ∞ 0.370
像面(撮像面)∞

絞り面 11

非球面データ
第1面
K=0.0000
A4=4.9972e-004,A6=-2.3425e-006,A8=1.3186e-008,A10=-4.8194e-011,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第2面
K=0.0000
A4=1.6362e-004,A6=1.5947e-006,A8=1.5170e-008,A10=-2.6936e-011,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第5面
K=0.0000
A4=-2.9464e-004,A6=-5.6622e-006,A8=1.7708e-007,A10=-2.3738e-009,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第6面
K=0.0000
A4=3.2514e-005,A6=-7.3926e-006,A8=2.5331e-007,A10=-3.4476e-009,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第7面
K=0.0000
A4=1.9657e-003,A6=-6.8617e-005,A8=2.1174e-007,A10=3.6314e-008,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第8面
K=0.0000
A4=-2.2882e-003,A6=1.9187e-004,A8=-1.4852e-005,A10=1.1936e-007,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第9面
K=0.0000
A4=-2.1197e-003,A6=9.8756e-005,A8=1.0983e-006,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第10面
K=0.0000
A4=-9.1524e-004,A6=-1.9018e-006,A8=3.2296e-006,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第12面
K=0.0000
A4=-4.4011e-004,A6=-3.5561e-006,A8=1.4735e-007,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第13面
K=0.0000
A4=3.1272e-004,A6=-1.8102e-006,A8=2.8584e-007,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第16面
K=0.0000
A4=8.3333e-005,A6=8.7092e-006,A8=0.0000e+000,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第17面
K=0.0000
A4=3.2306e-003,A6=3.2226e-005,A8=-4.8581e-007,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第18面
K=0.0000
A4=2.8045e-003,A6=3.1408e-005,A8=-2.0575e-006,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第19面
K=0.0000
A4=-1.0905e-003,A6=6.7868e-005,A8=-1.9442e-006,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第20面
K=0.0000
A4=1.1741e-003,A6=9.6689e-008,A8=-5.6976e-007,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000

ズームデータ
広角端 中間 望遠端
f (mm) 5.100 11.146 24.472
F No. 3.978 4.331 6.574
2w (画角) 76.44 37.17 17.29
FB (mm) 0.000 0.001 0.001

d6 0.732 5.165 8.817
d10 9.445 5.012 1.360
d11 9.300 5.169 0.500
d16 3.389 3.609 4.961
d18 1.971 5.881 9.198
【0242】
数値実施例4
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 -31.688 0.500 1.84666 23.78
2 24.341 1.300
3 ∞ 11.500 1.84666 23.78
4 ∞ 0.200
5* 11.126 2.848 1.53071 55.69
6* -15.073 可変
7* -8.694 0.700 1.53071 55.69
8* 4.255 2.691
9* 11.459 1.957 1.82115 24.06
10* 48.854 可変
11(絞り) ∞ 可変
12* 5.934 3.000 1.49710 81.56
13* -13.995 2.743
14 ∞ 0.000
15 ∞ 1.000
16 -19.937 0.400 1.90366 31.32
17 4.931 2.200 1.58313 59.38
18* -9.700 可変
19* -10.217 0.600 1.53071 55.69
20* 24.121 可変
21* 29.659 2.465 1.53071 55.69
22* -6.981 0.100
23 ∞ 0.100
24 ∞ 0.030
25 ∞ 0.300
26 ∞ 0.500 1.51633 64.14
27 ∞ 0.500
28 ∞ 0.500 1.51633 64.14
29 ∞ 0.370
像面(撮像面)∞

絞り面 11

非球面データ
第5面
K=0.0000
A4=-1.6106e-004,A6=-2.2807e-008,A8=3.1983e-009,A10=-1.4330e-010,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第6面
K=0.0000
A4=8.7762e-005,A6=3.3101e-007,A8=-3.9786e-009,A10=-1.1715e-011,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第7面
K=0.0000
A4=2.2061e-003,A6=-5.2881e-005,A8=-1.1797e-007,A10=1.6891e-008,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第8面
K=0.0000
A4=-1.7160e-003,A6=1.7338e-004,A8=-8.9580e-006,A10=-1.7749e-007,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第9面
K=0.0000
A4=-1.2922e-003,A6=5.0235e-005,A8=5.9654e-007,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第10面
K=0.0000
A4=-8.4366e-004,A6=1.0358e-005,A8=1.1793e-006,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第12面
K=0.0000
A4=-4.0643e-004,A6=-6.2770e-006,A8=1.1928e-007,A10=-1.9111e-008,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第13面
K=0.0000
A4=4.3811e-004,A6=-1.9065e-007,A8=-1.3069e-007,A10=-3.4151e-009,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第18面
K=0.0000
A4=5.8554e-004,A6=3.6172e-005,A8=0.0000e+000,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第19面
K=0.0000
A4=2.4536e-003,A6=8.2125e-005,A8=-9.1481e-006,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第20面
K=0.0000
A4=2.4222e-003,A6=7.8165e-005,A8=-7.2362e-006,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第21面
K=0.0000
A4=-1.0766e-003,A6=7.1611e-005,A8=-1.5864e-006,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第22面
K=0.0000
A4=3.3290e-004,A6=4.8169e-005,A8=-1.2396e-006,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000

ズームデータ
広角端 中間 望遠端
f (mm) 5.100 11.150 24.479
F No. 3.533 4.777 6.508
2w (画角) 74.48 37.07 17.41
FB (mm) 0.000 0.000 0.000

d6 0.500 5.211 9.548
d10 10.408 5.697 1.360
d11 7.799 4.092 0.500
d18 3.595 3.572 3.212
d20 2.196 5.926 9.877
【0243】
数値実施例5
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 -40.120 0.500 2.00069 25.46
2 30.215 1.130
3 ∞ 9.700 1.84666 23.78
4 ∞ 0.200
5* 11.021 2.882 1.53071 55.69
6* -15.557 可変
7* -8.112 0.700 1.53071 55.69
8* 4.088 2.326
9* 10.305 1.620 1.63493 23.90
10* 151.809 可変
11(絞り) ∞ 可変
12* 5.391 3.170 1.49710 81.56
13* -11.653 1.733
14 ∞ 0.000
15 ∞ 1.000
16 -30.020 0.400 1.90366 31.32
17 4.931 2.200 1.58313 59.38
18* -9.700 可変
19 -11.009 0.600 1.53071 55.69
20* 7.864 可変
21* 20.112 2.567 1.53071 55.69
22* -7.642 0.100
23 ∞ 0.100
24 ∞ 0.030
25 ∞ 0.300
26 ∞ 0.500 1.51633 64.14
27 ∞ 0.500
28 ∞ 0.500 1.51633 64.14
29 ∞ 0.370
像面(撮像面)∞

絞り面 11

非球面データ
第5面
K=0.0000
A4=-1.6027e-004,A6=1.8897e-007,A8=-9.8151e-009,A10=3.0750e-011,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第6面
K=0.0000
A4=8.5188e-005,A6=4.3598e-007,A8=-1.0804e-008,A10=9.5901e-011,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第7面
K=0.0000
A4=2.7889e-003,A6=-8.3570e-005,A8=1.0504e-006,A10=-1.1420e-008,A12=4.9094e-010,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第8面
K=0.0000
A4=-1.8509e-003,A6=2.1469e-004,A8=-6.0887e-006,A10=-5.2565e-007,A12=-2.0287e-017,A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第9面
K=0.0000
A4=-2.6233e-003,A6=9.9715e-005,A8=1.0603e-006,A10=-1.8643e-008,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第10面
K=0.0000
A4=-1.7284e-003,A6=1.9504e-005,A8=1.7897e-006,A10=-4.3953e-008,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第12面
K=0.0000
A4=-5.2312e-004,A6=-5.9748e-006,A8=-2.9611e-007,A10=-1.8032e-008,A12=0.0000e+000,A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第13面
K=0.0000
A4=7.9611e-004,A6=-6.0960e-007,A8=-9.3249e-007,A10=2.8764e-008,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第18面
K=0.0000
A4=8.1470e-004,A6=1.7490e-005,A8=5.7051e-006,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第20面
K=0.0000
A4=1.2125e-004,A6=3.4415e-005,A8=-5.5080e-006,A10=2.1978e-007,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第21面
K=0.0000
A4=1.9795e-005,A6=1.7883e-005,A8=-1.1442e-006,A10=2.1724e-008,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第22面
K=0.0000
A4=1.3430e-003,A6=-4.1407e-005,A8=7.3715e-007,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000

ズームデータ
広角端 中間 望遠端
f (mm) 5.100 11.150 24.478
F No. 3.508 4.707 6.539
2w (画角) 74.32 37.17 17.46
FB (mm) 0.000 0.000 0.001

d6 0.514 5.687 9.774
d10 9.960 4.787 0.700
d11 6.754 3.819 0.500
d18 2.418 2.836 3.235
d20 2.726 5.243 8.164
【0244】
数値実施例6
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1* -18.198 0.700 1.63493 23.90
2* 28.716 1.523
3 ∞ 9.700 1.84666 23.78
4 ∞ 0.200
5* 22.225 1.700 1.53071 55.69
6* -42.144 0.100
7 19.096 1.920 1.60300 65.44
8 -28.904 可変
9* -9.944 0.550 1.61881 63.85
10* 3.874 1.060
11* 7.847 1.406 1.63493 23.90
12* 63.708 可変
13(絞り) ∞ 可変
14* 6.004 2.995 1.49710 81.56
15* -10.669 2.019
16 ∞ 0.000
17 ∞ 1.000
18 -149.962 0.350 1.90366 31.32
19 4.931 2.395 1.58313 59.38
20* -9.400 可変
21* -4.439 0.600 1.53071 55.69
22* -44.564 可変
23* 37.844 2.143 1.53071 55.69
24* -7.327 0.100
25 ∞ 0.100
26 ∞ 0.000
27 ∞ 0.300
28 ∞ 0.500 1.51633 64.14
29 ∞ 0.500
30 ∞ 0.500 1.51633 64.14
31 ∞ 0.370
像面(撮像面)∞

絞り面 13

非球面データ
第1面
K=0.0000
A4=3.5910e-004,A6=-1.5689e-006,A8=3.3159e-009,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第2面
K=0.0000
A4=2.7242e-004,A6=2.6470e-007,A8=3.7041e-008,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第5面
K=0.0000
A4=-3.1240e-004,A6=-4.9883e-006,A8=5.3872e-008,A10=1.3165e-010,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第6面
K=0.0000
A4=-1.8909e-004,A6=-5.2332e-006,A8=4.4809e-008,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第9面
K=0.0000
A4=1.5041e-003,A6=-6.3720e-005,A8=2.2526e-007,A10=1.0477e-008,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第10面
K=0.0000
A4=-2.1206e-003,A6=1.3276e-004,A8=-6.5650e-006,A10=-1.0229e-006,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第11面
K=0.0000
A4=-2.3501e-003,A6=9.2938e-005,A8=-8.9496e-007,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第12面
K=0.0000
A4=-1.5850e-003,A6=-4.2787e-005,A8=1.7115e-006,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第14面
K=0.0000
A4=-5.7540e-004,A6=-4.5954e-006,A8=1.0108e-007,A10=-7.7570e-009,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第15面
K=0.0000
A4=6.7048e-004,A6=-5.8899e-006,A8=1.5882e-007,A10=-3.9850e-009,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第20面
K=0.0000
A4=-2.5023e-004,A6=5.0240e-005,A8=2.1356e-006,A10=-4.4834e-008,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第21面
K=0.0000
A4=4.1362e-003,A6=2.7400e-004,A8=-1.1371e-005,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第22面
K=0.0000
A4=3.6322e-003,A6=9.4347e-005,A8=-7.0150e-006,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第23面
K=0.0000
A4=3.3787e-004,A6=1.0126e-005,A8=-1.2002e-006,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第24面
K=0.0000
A4=2.7327e-003,A6=-8.6075e-005,A8=5.1667e-007,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000

ズームデータ
広角端 中間 望遠端
f (mm) 5.100 11.149 24.480
F No. 3.603 4.127 6.575
2w (画角) 74.25 37.03 17.23
FB (mm) 0.000 0.000 0.006

d8 0.800 5.100 7.406
d12 7.966 3.667 1.360
d13 7.535 4.969 0.500
d20 2.561 2.934 3.613
d22 2.907 5.099 8.883
【0245】
数値実施例7
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1* -14.503 1.000 1.63493 23.90
2* 74.969 1.250
3 ∞ 11.500 1.84666 23.78
4 ∞ 0.200
5* 14.422 2.390 1.53071 55.69
6* -14.445 可変
7* -8.001 0.700 1.53071 55.69
8* 3.969 1.713
9* 6.005 1.302 1.63493 23.90
10* 12.119 可変
11 31.266 0.700 1.72000 41.98
12 -42.026 0.640
13(絞り) ∞ 可変
14* 6.701 4.744 1.49710 81.56
15* -19.645 1.469
16 -30.900 0.673 1.90366 31.32
17 4.931 2.422 1.58313 59.38
18* -9.890 可変
19* -5.791 0.600 1.53071 55.69
20* -183.049 可変
21* 25.035 2.625 1.53071 55.69
22* -6.801 0.100
23 ∞ 0.100
24 ∞ 0.000
25 ∞ 0.785
26 ∞ 0.500 1.51633 64.14
27 ∞ 0.500
28 ∞ 0.500 1.51633 64.14
29 ∞ 0.370
像面(撮像面)∞

絞り面 13

非球面データ
第1面
K=0.0000
A4=2.2771e-004,A6=2.8251e-006,A8=-2.6927e-008,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第2面
K=0.0000
A4=1.6948e-004,A6=3.5161e-006,A8=4.8992e-008,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第5面
K=0.0000
A4=-1.5536e-004,A6=-4.2184e-006,A8=1.1067e-007,A10=-8.4449e-010,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第6面
K=0.0000
A4=3.0475e-005,A6=-4.3313e-006,A8=1.0109e-007,A10=-8.0372e-010,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第7面
K=0.0000
A4=2.2842e-003,A6=-5.0757e-005,A8=-3.0632e-007,A10=3.6490e-008,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第8面
K=0.0000
A4=-2.3954e-003,A6=1.3979e-004,A8=-9.1577e-006,A10=-3.5923e-007,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第9面
K=0.0000
A4=-2.1094e-003,A6=6.6145e-005,A8=-5.2890e-007,A10=-2.2237e-007,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第10面
K=0.0000
A4=-8.3168e-004,A6=3.2335e-006,A8=6.0508e-007,A10=-2.0665e-007,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第14面
K=0.0000
A4=-1.9406e-004,A6=-4.8533e-006,A8=6.9648e-008,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第15面
K=0.0000
A4=3.6640e-004,A6=-1.1425e-005,A8=4.3805e-007,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第18面
K=0.0000
A4=-9.5646e-005,A6=6.6259e-005,A8=-4.8082e-006,A10=5.8594e-008,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第19面
K=0.0000
A4=5.5183e-003,A6=1.4495e-004,A8=-2.8741e-005,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第20面
K=0.0000
A4=5.0156e-003,A6=1.4579e-004,A8=-2.2769e-005,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第21面
K=0.0000
A4=-1.1323e-003,A6=2.8866e-005,A8=-1.8637e-007,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第22面
K=0.0000
A4=4.8645e-004,A6=-9.5063e-006,A8=4.2730e-007,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000

ズームデータ
広角端 中間 望遠端
f (mm) 5.100 11.149 24.479
F No. 4.091 5.689 6.665
2w (画角) 74.24 38.21 17.17
FB (mm) 0.001 0.001 0.001

d6 0.514 5.188 10.730
d10 11.576 6.902 1.360
d13 9.087 3.145 0.500
d18 3.369 3.252 5.428
d20 1.673 7.731 8.200
【0246】
数値実施例8
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1* -20.883 0.500 1.85026 32.27
2* 41.037 1.300
3 ∞ 11.500 1.84666 23.78
4 ∞ 0.200
5* 12.001 2.292 1.55332 71.68
6* -16.307 可変
7* -6.026 0.700 1.53071 55.69
8* 4.298 2.251
9* 9.709 1.696 1.74000 33.00
10* -545.261 可変
11(絞り) ∞ 可変
12* 6.468 2.687 1.49710 81.56
13* -15.783 2.638
14 ∞ 0.000
15 ∞ 1.000
16 58.313 0.400 1.91082 35.25
17 4.931 2.251 1.49700 81.54
18* -13.639 可変
19* -6.680 0.632 1.53071 55.69
20* 2249.607 可変
21* 29.622 2.625 1.49700 81.54
22* -6.094 0.100
23 ∞ 0.100
24 ∞ 0.030
25 ∞ 0.300
26 ∞ 0.500 1.51633 64.14
27 ∞ 0.500
28 ∞ 0.500 1.51633 64.14
29 ∞ 0.370
像面(撮像面)∞

絞り面 11

非球面データ
第1面
K=0.0000
A4=2.2584e-004,A6=-8.4411e-007,A8=2.1742e-010,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第2面
K=0.0000
A4=1.7966e-004,A6=9.7989e-007,A8=-6.3676e-009,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第5面
K=0.0000
A4=-1.7569e-004,A6=-1.2790e-006,A8=3.9206e-008,A10=-3.8393e-010,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第6面
K=0.0000
A4=4.4552e-005,A6=-1.7066e-006,A8=4.5289e-008,A10=-3.9478e-010,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第7面
K=0.0000
A4=3.2106e-003,A6=-7.0171e-005,A8=-2.1867e-007,A10=5.2394e-008,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第8面
K=0.0000
A4=-3.1055e-003,A6=2.9811e-004,A8=-2.1928e-005,A10=3.2010e-007,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第9面
K=0.0000
A4=-1.7771e-003,A6=6.3729e-005,A8=9.4242e-007,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第10面
K=0.0000
A4=-7.5115e-004,A6=-1.4955e-007,A8=1.9826e-006,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第12面
K=0.0000
A4=-3.6539e-004,A6=-8.3818e-006,A8=-1.8118e-007,A10=4.5343e-009,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第13面
K=0.0000
A4=3.3756e-004,A6=-1.1872e-005,A8=7.3857e-008,A10=8.9736e-009,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第18面
K=0.0000
A4=2.0844e-004,A6=6.4187e-005,A8=1.2920e-006,A10=-2.9443e-007,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第19面
K=0.0000
A4=5.4393e-003,A6=1.3117e-004,A8=-2.3404e-005,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第20面
K=0.0000
A4=5.0543e-003,A6=1.3245e-004,A8=-2.0692e-005,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第21面
K=0.0000
A4=-1.3721e-003,A6=9.7943e-005,A8=-2.9856e-006,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000
第22面
K=0.0000
A4=9.2047e-004,A6=3.4950e-005,A8=-1.4447e-006,A10=0.0000e+000,A12=0.0000e+000,
A14=0.0000e+000,A16=0.0000e+000,A18=0.0000e+000,A20=0.0000e+000

ズームデータ
広角端 中間 望遠端
f (mm) 5.100 11.150 24.480
F No. 3.769 4.825 6.276
2w (画角) 74.24 37.06 17.36
FB (mm) 0.000 0.000 -0.000

d6 0.947 6.134 11.204
d10 11.617 6.430 1.360
d11 7.294 3.671 0.500
d18 4.291 4.066 3.200
d20 1.780 5.627 9.665
【0247】
各実施例の条件式対応値を以下に示す。
条件式 (1) (2) (3) (4) (5) (8)
第1実施例 0.274 3.546 2.681 0.442 0.505 0.901
第2実施例 0.498 4.391 3.422 0.525 0.428 0.973
第3実施例 0.342 4.346 3.125 0.475 0.431 0.787
第4実施例 0.694 4.248 3.587 0.549 0.469 1.065
第5実施例 0.602 4.660 2.274 0.349 0.365 1.128
第6実施例 0.275 3.744 2.518 0.381 0.483 1.163
第7実施例 0.444 4.920 3.054 0.461 0.404 1.499
第8実施例 0.583 4.542 3.358 0.513 0.441 0.572
【0248】
第1実施例
レンズ 屈折力符号 材質 条件式(6) 条件式(7)
第1正レンズ群 L1 負 ポリカーボネイト 1.2 1.63493
第1負レンズ群 L5 正 ポリカーボネイト 1.2 1.63493
第2負レンズ群 L9 負 シクロオレフィンポリマー 1.01 1.53071
【0249】
第2実施例
レンズ 屈折力符号 材質 条件式(6) 条件式(7)
第1正レンズ群 L1 負 ポリカーボネイト 1.2 1.63493
L3 正 シクロオレフィンポリマー 1.01 1.53071
第1負レンズ群 L4 負 シクロオレフィンポリマー 1.01 1.53071
L5 正 ポリカーボネイト 1.2 1.63493
第2負レンズ群 L9 負 シクロオレフィンポリマー 1.01 1.53071
【0250】
第3実施例
レンズ 屈折力符号 材質 条件式(6) 条件式(7)
第1正レンズ群 L1 負 ポリカーボネイト 1.2 1.63493
L3 正 シクロオレフィンポリマー 1.01 1.53071
第1負レンズ群 L4 負 シクロオレフィンポリマー 1.01 1.53071
L5 正 ポリカーボネイト 1.2 1.63493
第2負レンズ群 L9 負 シクロオレフィンポリマー 1.01 1.53071
【0251】
第4実施例
レンズ 屈折力符号 材質 条件式(6) 条件式(7)
第1正レンズ群 L3 正 シクロオレフィンポリマー 1.01 1.53071
第1負レンズ群 L4 負 シクロオレフィンポリマー 1.01 1.53071
第2負レンズ群 L9 負 シクロオレフィンポリマー 1.01 1.53071
【0252】
第5実施例
レンズ 屈折力符号 材質 条件式(6) 条件式(7)
第1正レンズ群 L3 正 シクロオレフィンポリマー 1.01 1.53071
第1負レンズ群 L4 負 シクロオレフィンポリマー 1.01 1.53071
L5 正 ポリカーボネイト 1.2 1.63493
第2負レンズ群 L9 負 シクロオレフィンポリマー 1.01 1.53071
【0253】
第6実施例
レンズ 屈折力符号 材質 条件式(6) 条件式(7)
第1正レンズ群 L1 負 ポリカーボネイト 1.2 1.63493
L3 正 シクロオレフィンポリマー 1.01 1.53071
第1負レンズ群 L6 正 ポリカーボネイト 1.2 1.63493
第2負レンズ群 L10 負 シクロオレフィンポリマー 1.01 1.53071
【0254】
第7実施例
レンズ 屈折力符号 材質 条件式(6) 条件式(7)
第1正レンズ群 L1 負 ポリカーボネイト 1.2 1.63493
L3 正 シクロオレフィンポリマー 1.01 1.53071
第1負レンズ群 L4 負 シクロオレフィンポリマー 1.01 1.53071
L5 正 ポリカーボネイト 1.2 1.63493
第2負レンズ群 L10 負 シクロオレフィンポリマー 1.01 1.53071
【0255】
第8実施例
レンズ 屈折力符号 材質 条件式(6) 条件式(7)
第1負レンズ群 L4 負 シクロオレフィンポリマー 1.01 1.53071
L5 正 エピスルフィド系樹脂 1.46 1.74
第2負レンズ群 L9 負 シクロオレフィンポリマー 1.01 1.53071
【0256】
以上の実施例1〜8の無限遠物点合焦時の収差図をそれぞれ図9〜図16に示す。また各図中、”FIY”は最大像高を示す。
【0257】
これらの収差図において、(a)、(b)、(c)、(d)は、それぞれ、広角端における球面収差(SA)、非点収差(AS)、歪曲収差(DT)、倍率色収差(CC)を示す。
【0258】
また、(e)、(f)、(g)、(h)は、それぞれ、中間焦点距離状態における球面収差(SA)、非点収差(AS)、歪曲収差(DT)、倍率色収差(CC)を示す。
【0259】
また、(i)、(j)、(k)、(l)は、それぞれ、望遠端における球面収差(SA)、非点収差(AS)、歪曲収差(DT)、倍率色収差(CC)を示す。
【0260】
次に、各実施例における条件式の値を掲げる。
【0261】
(歪曲収差の補正)
ところで、本発明のズームレンズを用いたときに、像の歪曲は電気的にデジタル補正する。以下に、像の歪曲をデジタル補正するための基本的概念について説明する。
【0262】
例えば、図17に示すように、光軸と撮像面との交点を中心として有効撮像面の長辺に内接する半径Rの円周上(像高)での倍率を固定し、この円周を補正の基準とする。そして、それ以外の任意の半径r(ω)の円周上(像高)の各点を略放射方向に移動させて、半径r’(ω)となるように同心円状に移動させることで補正する。
【0263】
例えば、図17において、半径Rの円の内側に位置する任意の半径r(ω)の円周上の点Pは、円の中心に向けて補正すべき半径r’(ω)の円周上の点Pに移動させる。また、半径Rの円の外側に位置する任意の半径r(ω)の円周上の点Qは、円の中心から離れる方向に向けて補正すべき半径r’(ω)の円周上の点Qに移動させる。
【0264】
ここで、r’(ω)は次のように表わすことができる。
r’(ω)=α・f・tanω
ここで、
ωは被写体半画角、
fは結像光学系(本発明では、ズームレンズ)の焦点距離、
αは0以上1以下、
である。
【0265】
ここで、前記半径Rの円上(像高)に対応する理想像高をYとすると、
α=R/Y=R/(f・tanω)、
となる。
【0266】
光学系は、理想的には、光軸に対して回転対称であり、すなわち歪曲収差も光軸に対して回転対称に発生する。したがって、上述のように、光学的に発生した歪曲収差を電気的に補正する場合には、再現画像上で光軸と撮像面との交点を中心とした有効撮像面の長辺に内接する半径Rの円の円周上(像高)の倍率を固定して、それ以外の半径r(ω)の円周上(像高)の各点を略放射方向に移動させて、半径r’(ω)となるように同心円状に移動させることで補正することができれば、データ量や演算量の点で有利と考えられる。
【0267】
ところが、光学像は、電子撮像素子で撮像された時点で(サンプリングのため)連続量ではなくなる。したがって、厳密には光学像上に描かれる上記半径Rの円も、電子撮像素子上の画素が放射状に配列されていない限り正確な円ではなくなる。
【0268】
つまり、離散的座標点毎に表わされる画像データの形状補正においては、上記倍率を固定できる円は存在しない。そこで、各画素(Xi,Yj)毎に、移動先の座標(Xi’,Yj’)を決める方法を用いるのがよい。なお、座標(Xi’,Yj’)に(Xi,Yj)の2点以上が移動してきた場合には、各画素が有する値の平均値をとる。また、移動してくる点がない場合には、周囲のいくつかの画素の座標(Xi’,Yj’)の値を用いて補間すればよい。
【0269】
このような方法は、特にズームレンズを有する電子撮像装置において光学系や電子撮像素子の製造誤差等のために光軸に対して歪みが著しく、前記光学像上に描かれる上記半径Rの円が非対称になった場合の補正に有効である。また、撮像素子あるいは各種出力装置において信号を画像に再現する際に幾何学的歪み等が発生する場合等の補正に有効である。
【0270】
本発明の電子撮像装置では、補正量r’(ω)−r(ω)を計算するために、r(ω)すなわち半画角と像高との関係、あるいは、実像高rと理想像高r’/αとの関係が、電子撮像装置に内蔵された記録媒体に記録されている構成としてもよい。
【0271】
なお、歪曲補正後の画像が短辺方向の両端において光量が極端に不足することのないようにするには、前記半径Rが、次の条件式を満足するのがよい。
【0272】
0≦R≦0.6Ls
ここで、Lsは有効撮像面の短辺の長さである。
【0273】
好ましくは、前記半径Rは、次の条件式を満足するのがよい。
0.3Ls≦R≦0.6Ls
さらには、半径Rは、略有効撮像面の短辺方向の内接円の半径に一致させるのが最も有利である。なお、半径R=0の近傍、すなわち、軸上近傍において倍率を固定した補正の場合は、画質の面で若干の不利があるが、広画角化しても小型化にするための効果は確保できる。
【0274】
なお、補正が必要な焦点距離区間については、いくつかの焦点ゾーンに分割する。そして、該分割された焦点ゾーン内の望遠端近傍で略、
r’(ω)=α・f・tanω
を満足する補正結果が得られる場合と同じ補正量で補正してもよい。
【0275】
ここで、その場合、分割された焦点ゾーン内の広角端において樽型歪曲量がある程度残存してしまう。また、分割ゾーン数を増加させてしまうと、補正のために必要な固有データを記録媒体に余計に保有する必要が生じあまり好ましくない。そこで、分割された焦点ゾーン内の各焦点距離に関連した1つ又は数個の係数を予め算出しておく。この係数は、シミュレーションや実機による測定に基づいて決定しておけばよい。
【0276】
そして、前記分割されたゾーン内の望遠端近傍で略、
r’(ω)=α・f・tanω
を満足する補正結果が得られる場合の補正量を算出し、この補正量に対して焦点距離毎に前記係数を一律に掛けて最終的な補正量にしてもよい。
【0277】
ところで、無限遠物体を結像させて得られた像に歪曲がない場合は、
f=y/tanω
が成立する。
ここで、yは像点の光軸からの高さ(像高)、fは結像系(本発明ではズームレンズ)の焦点距離、ωは撮像面上の中心からyの位置に結ぶ像点に対応する物点方向の光軸に対する角度(被写体半画角)である。
【0278】
結像系に樽型の歪曲収差がある場合は、
f>y/tanω
となる。つまり、結像系の焦点距離fと、像高yとを一定とすると、ωの値は大きくなる。
【0279】
(デジタルカメラ)
さて、以上のような本発明のズームレンズで物体像を形成しその像をCCD等の電子撮像素子に受光させて撮影を行う電子撮影装置、とりわけデジタルカメラやビデオカメラ等に用いることができる。以下に、その実施形態を例示する。
【0280】
図18〜図20は、本発明によるズームレンズをデジタルカメラの撮影光学系141に組み込んだ構成の概念図を示す。図18はデジタルカメラ140の外観を示す前方斜視図、図19は同後方斜視図、図20はデジタルカメラ140の内部構成を示す概念図である。図20は、デジタルカメラ140の縦方向に直交する断面を上側から見た図であり、ファインダー光学系と前後のカバーガラスの図示を省略している。また、図20の紙面方向において、CCD149の有効撮像領域の長辺方向とデジタルカメラ140の厚さ方向は互いに一致している。
【0281】
デジタルカメラ140は、この例の場合、撮影用光路142を有する撮影光学系141、ファインダー用光路144を有するファインダー光学系143、シャッター145、フラッシュ146、液晶表示モニター147等を含み、カメラ140の上部に配置されたシャッター145を押圧すると、それに連動して撮影光学系141、例えば実施例1の光路折り曲げズームレンズを通して撮影が行われる。撮影光学系141によって形成された物体像が、近赤外カットフィルターと光学的ローパスフィルタFを介してCCD149の撮像面上に形成される。このCCD149で受光された物体像は、処理手段151を介し、電子画像としてカメラ背面に設けられた液晶表示モニター147に表示される。また、この処理手段151には記録手段152が接続され、撮影された電子画像を記録することもできる。なお、この記録手段152は処理手段151と別体に設けてもよいし、フレキシブルディスクやメモリーカード、MO等により電子的に記録書込を行うように構成してもよい。また、CCD149に代わってC−MOSセンサーを用いてもよい。
【0282】
さらに、ファインダー用光路144上には不図示のファインダー用対物光学系が配置してある。このファインダー用対物光学系によって形成された物体像は、像正立部材であるポロプリズム(不図示)の視野枠(不図示)上に形成される。このポリプリズムの後方には、正立正像にされた像を観察者眼球Eに導く接眼光学系(不図示)が配置されている。なお、撮影光学系141及びファインダー用対物光学系の入射側、接眼光学系の射出側にそれぞれカバー部材150が配置されている。
【0283】
このように構成されたデジタルカメラ140は、撮影光学系141が4倍程度の高変倍比で、明るく、高い光学性能を有するズームレンズであるので、高性能で、奥行き方向が極めて薄い安価なデジタルカメラが実現できる。
【0284】
なお、図20の例では、カバー部材150として平行平面板を配置しているが、省いてもよい。
また、本構成では、撮像素子の撮像面の長辺方向と光軸を含む面とが平行となるように反射面を配置している。これに限られず、撮像素子の撮像面の短辺方向と光軸を含む面とが平行となるように反射面を配置している。
【0285】
(内部回路構成)
図21は、上記デジタルカメラ140の主要部の内部回路の構成ブロック図である。なお、以下の説明では、上記の処理手段は、例えばCDS/ADC部124、一時記憶メモリ117、画像処理部118等からなり、記憶手段は、例えば記憶媒体部119等からなる。
【0286】
図21に示すように、デジタルカメラ140は、操作部112と、この操作部112に接続された制御部113と、この制御部113の制御信号出力ポートにバス114及び115を介して接続された撮像駆動回路116並びに一時記憶メモリ117、画像処理部118、記憶媒体部119、表示部120、及び設定情報記憶メモリ部121を備えている。
【0287】
上記の一時記憶メモリ117、画像処理部118、記憶媒体部119、表示部120、及び設定情報記憶メモリ部121は、バス122を介して相互にデータの入力又は出力が可能なように構成され、また、撮像駆動回路116には、CCD149とCDS/ADC部124が接続されている。
【0288】
操作部112は各種の入力ボタンやスイッチを備え、これらの入力ボタンやスイッチを介して外部(カメラ使用者)から入力されるイベント情報を制御部に通知する回路である。
【0289】
制御部113は、例えばCPU等からなる中央演算処理装置であり、不図示のプログラムメモリを内蔵し、そのプログラムメモリに格納されているプログラムにしたがって、操作部112を介してカメラ使用者から入力される指示命令を受けてデジタルカメラ140全体を制御する回路である。
【0290】
CCD149は、本発明による撮影光学系141を介して形成された物体像を受光する。CCD149は、撮像駆動回路116により駆動制御され、その物体像の各画素ごとの光量を電気信号に変換してCDS/ADC部124に出力する撮像素子である。
【0291】
CDS/ADC部124は、CCD149から入力する電気信号を増幅しかつアナログ/デジタル変換を行って、この増幅とデジタル変換を行っただけの映像生データ(ベイヤーデータ、以下RAWデータという。)を一時記憶メモリ117に出力する回路である。
【0292】
一時記憶メモリ117は、例えばSDRAM等からなるバッファであり、CDS/ADC部124から出力される上記RAWデータを一時的に記憶するメモリ装置である。画像処理部118は、一時記憶メモリ117に記憶されたRAWデータ又は記憶媒体部119に記憶されているRAWデータを読み出して、制御部113から指定された画質パラメータに基づいて歪曲収差補正を含む各種画像処理を電気的に行う回路である。
【0293】
記録媒体部119は、例えばフラッシュメモリ等からなるカード型又はスティック型の記録媒体を着脱自在に装着して、それらカード型又はスティック型のフラッシュメモリに、一時記憶メモリ117から転送されるRAWデータや画像処理部118で画像処理された画像データを記録して保持する装置の制御回路である。
【0294】
表示部120は、液晶表示モニターを備え、その液晶表示モニターに画像や操作メニュー等を表示する回路である。設定情報記憶メモリ部121には、予め各種の画質パラメータが格納されているROM部と、そのROM部から読み出された画質パラメータの中から操作部112の入力操作によって選択された画質パラメータを記憶するRAM部が備えられている。設定情報記憶メモリ部121は、それらのメモリへの入出力を制御する回路である。
【0295】
このように構成されたデジタルカメラ140は、撮影光学系141が、本発明により、十分な広角域を有し、コンパクトな構成としながら、明るく、高変倍で、全変倍域で結像性能が極めて安定的であるので、高性能・小型化・広画角化が実現できる。
【産業上の利用可能性】
【0296】
以上のように、本発明に係る、光路反射型ズームレンズを備えた撮像装置は、広い画角の確保、高い変倍比の確保、明るさの確保、及び光学性能の維持を同時に行うのに有用である。
【符号の説明】
【0297】
G1…第1レンズ群
G2…第2レンズ群
G3…第3レンズ群
G4…第4レンズ群
G5…第5レンズ群
G6…第6レンズ群
S…開口絞り
F…ローパスフィルタ
C…カバーガラス
P…プリズム
I…像面
112…操作部
113…制御部
114…バス
115…バス
116…撮像駆動回路
117…一時記憶メモリ
118…画像処理部
119…記憶媒体部
120…表示部
121…設定情報記憶メモリ部
122…バス
124…CDS/ADC部
140…デジタルカメラ
141…撮影光学系
142…撮影用光路
143…ファインダー光学系
144…ファインダー用光路
145…シャッターボタン
146…フラッシュ
147…液晶表示モニター
149…CCD
150…カバー部材
151…処理手段
152…記録手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から像側に順に、正屈折力の第1正レンズ群と、負屈折力の第1負レンズ群と、正屈折力のリアレンズ群グループを有し、
前記リアレンズ群グループは、正屈折力の第2正レンズ群と、前記第2正レンズ群よりも像側に配置された第2負レンズ群と、前記第2負レンズ群よりも像側に配置された第3正レンズ群を有し、
さらに、前記第1負レンズ群と前記第2負レンズ群との間に配置された明るさ絞りを有し、
広角端から望遠端への変倍の際に、
前記第1正レンズ群から前記第1負レンズ群までの距離が増加し、
前記第1負レンズ群から前記第2正レンズ群までの距離が減少し、
前記第2正レンズ群から前記第2負レンズ群までの距離が変化し、
前記第2負レンズ群から前記第3正レンズ群までの距離が変化し、
前記第1正レンズ群は、負屈折力の負レンズ副群と、その負屈折力の負レンズ副群よりも像側に配置された正屈折力の正レンズ副群を有し、且つ、前記第1正レンズ群中のレンズ副群の総数は2であり、
前記第1負レンズ群は、負屈折力の負レンズ副群と、その負屈折力の負レンズ副群よりも像側に配置された正屈折力の正レンズ副群を有し、且つ、前記第1負レンズ群中のレンズ副群の総数は2であり、且つ、前記第1負レンズ群中のレンズ副群は全て単レンズであり、
前記第1負レンズ群は、以下の条件式(1)を満足することを特徴とするズームレンズ。
0.20≦D2b/Hw≦0.9 (1)
ただし、
D2bは、前記第1負レンズ群中の前記負屈折力の負レンズ副群の像側面から前記正屈折力の正レンズ副群の物体側面までの光軸上の距離、
Hwは、Hw=fw・tan(ωw)にて定義され、
fwは、広角端での前記ズームレンズ全系の焦点距離、
ωwは、広角端での前記明るさ絞りの中心を通過して有効撮像領域の最大像高位置に入射する光線が、前記ズームレンズに入射するときの光軸に対する半画角、
である。
【請求項2】
物体側から像側に順に、正屈折力の第1正レンズ群と、負屈折力の第1負レンズ群と、正屈折力のリアレンズ群グループを有し、
前記リアレンズ群グループは、正屈折力の第2正レンズ群と、前記第2正レンズ群よりも像側に配置された第2負レンズ群と、前記第2負レンズ群よりも像側に配置された第3正レンズ群を有し、
さらに、前記第1負レンズ群と前記第2正レンズ群との間に配置された明るさ絞りを有し、
広角端から望遠端への変倍の際に、
前記第1正レンズ群から前記第1負レンズ群までの距離が増加し、
前記第1負レンズ群から前記第2正レンズ群までの距離が減少し、
前記第2正レンズ群から前記第2負レンズ群までの距離が変化し、
前記第2負レンズ群から前記第3正レンズ群までの距離が変化し、
前記第1正レンズ群は、負屈折力の負レンズ副群と、その負屈折力の負レンズ副群よりも像側に配置された正屈折力の正レンズ副群を有し、且つ、前記第1正レンズ群中のレンズ副群の総数は2であり、
前記第1負レンズ群は、負屈折力の負レンズ副群と、その負屈折力の負レンズ副群よりも像側に配置された正屈折力の正レンズ副群を有し、且つ、前記第1負レンズ群中のレンズ副群の総数は2であり、且つ、前記第1負レンズ群中のレンズ副群は全て単レンズであり、
前記明るさ絞りから前記第2正レンズ群までの光軸上での距離は望遠端に対して広角端で広がり、
前記第1正レンズ群は、以下の条件式(2)を満足することを特徴とするズームレンズ。
3.1≦fP1/Hw≦5.8 (2)
ただし、
fP1は、前記第1正レンズ群の焦点距離、
Hwは、Hw=fw・tan(ωw)にて定義され、
fwは、広角端での前記ズームレンズ全系の焦点距離、
ωwは、広角端での前記明るさ絞りの中心を通過して有効撮像領域の最大像高位置に入射する光線が、前記ズームレンズに入射するときの光軸に対する半画角、
である。
【請求項3】
物体側から像側に順に、正屈折力の第1正レンズ群と、負屈折力の第1負レンズ群と、正屈折力のリアレンズ群グループを有し、
前記リアレンズ群グループは、正屈折力の第2正レンズ群と、前記第2正レンズ群よりも像側に配置された第2負レンズ群と、前記第2負レンズ群よりも像側に配置された第3正レンズ群を有し、
さらに、前記第1負レンズ群と前記第2負レンズ群との間に配置された明るさ絞りを有し、
広角端から望遠端への変倍の際に、
前記第1正レンズ群から前記第1負レンズ群までの距離が増加し、
前記第1負レンズ群から前記第2正レンズ群までの距離が減少し、
前記第2正レンズ群から前記第2負レンズ群までの距離が変化し、
前記第2負レンズ群から前記第3正レンズ群までの距離が変化し、
前記第1正レンズ群は、負屈折力の負レンズ副群と、その負屈折力の負レンズ副群よりも像側に配置された正屈折力の正レンズ副群を有し、且つ、前記第1正レンズ群中のレンズ副群の総数は2であり、
前記第1負レンズ群は、負屈折力の負レンズ副群と、その負屈折力の負レンズ副群よりも像側に配置された正屈折力の正レンズ副群を有し、且つ、前記第1負レンズ群中のレンズ副群の総数は2であり、
前記第1正レンズ群及び前記第1負レンズ群中のレンズのうち少なくとも1つのレンズが、以下の条件式(6)を満足する第1の比重の小さいレンズであり、
前記第1正レンズ群、前記第1負レンズ群、前記第2正レンズ群、及び前記第2負レンズ群中のレンズのうち少なくとも1つのレンズが、前記第1の比重の小さいレンズの屈折力とは異なる符号の屈折力を持ち、且つ以下の条件式(6)を満足する第2の比重の小さいレンズであることを特徴とするズームレンズ。
0.9g/cm≦SG≦2.0g/cm (6)
ただし、
SGは、前記第1の比重の小さいレンズ、前記第2の比重の小さいレンズのそれぞれの比重、
である。
【請求項4】
物体側から像側に順に、正屈折力の第1正レンズ群と、負屈折力の第1負レンズ群と、正屈折力のリアレンズ群グループを有し、
前記リアレンズ群グループは、正屈折力の第2正レンズ群と、前記第2正レンズ群よりも像側に配置された第2負レンズ群と、前記第2負レンズ群よりも像側に配置された第3正レンズ群を有し、
前記第1負レンズ群と前記第2正レンズ群は、間に他のレンズ群を挟まずに配置され、
さらに、前記第1負レンズ群と前記第2正レンズ群との間に配置された明るさ絞りを有し、
広角端から望遠端への変倍の際に、
前記第1正レンズ群から前記第1負レンズ群までの距離が増加し、
前記第1負レンズ群から前記第2正レンズ群までの距離が減少し、
前記第2正レンズ群から前記第2負レンズ群までの距離が変化し、
前記第2負レンズ群から前記第3正レンズ群までの距離が変化し、
前記第1正レンズ群は、負屈折力の負レンズ副群と、その負屈折力の負レンズ副群よりも像側に配置された正屈折力の正レンズ副群を有し、且つ、前記第1正レンズ群中のレンズ副群の総数は2であり、
前記第1負レンズ群は、負屈折力の負レンズ副群と、その負屈折力の負レンズ副群よりも像側に配置された正屈折力の正レンズ副群を有し、且つ、前記第1負レンズ群中のレンズ副群の総数は2であり、且つ、前記第1負レンズ群中のレンズ副群は全て単レンズであり、
前記明るさ絞りから前記第2正レンズ群までの光軸上での距離は、望遠端に対して広角端で広がることを特徴とするズームレンズ。
【請求項5】
前記第1正レンズ群は反射部材を有し、
該反射部材は、前記第1正レンズ群の前記負レンズ副群と前記正レンズ副群の間に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【請求項6】
前記第1レンズ群は、変倍中、結像位置に対して固定であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【請求項7】
前記第1負レンズ群と前記第2正レンズ群は、間に他のレンズ群を挟まずに配置されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【請求項8】
前記明るさ絞りは、前記第1負レンズ群と前記第2正レンズ群との間に配置されることを特徴とする請求項1または請求項3に記載のズームレンズ。
【請求項9】
前記明るさ絞りから前記第2正レンズ群までの光軸上での距離は、望遠端に対して広角端で広がることを請求項1または請求項3に記載のズームレンズ。
【請求項10】
前記明るさ絞りは、変倍中、結像位置に対して固定であることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【請求項11】
前記第1正レンズ群中の負レンズ副群と正レンズ副群は、共に1つのレンズ成分からなることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【請求項12】
前記第1正レンズ群中の負レンズ副群と正レンズ副群は、単レンズであることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【請求項13】
前記第1負レンズ群中の負レンズ副群と正レンズ副群は、共に1つのレンズ成分からなることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【請求項14】
前記第1負レンズ群中の負レンズ副群と正レンズ副群は、単レンズであることを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【請求項15】
前記第2正レンズ群は、正屈折力の正レンズ副群と、その正屈折力の正レンズ副群よりも像側に配置された第2レンズ副群を有し、
前記第2レンズ副群は、前記第2正レンズ群中の正レンズ副群の屈折力絶対値よりも小さい屈折力絶対値を持ち、且つ、
前記第2正レンズ群中のレンズ副群の総数は2であることを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【請求項16】
前記第2正レンズ群中の第2レンズ副群は、負屈折力の負レンズ副群であることを特徴とする請求項15に記載のズームレンズ。
【請求項17】
前記第2正レンズ群中の正レンズ副群と第2レンズ副群は、それぞれ1つのレンズ成分であることを特徴とする請求項15または請求項16に記載のズームレンズ。
ここで、レンズ成分とは、有効面にて物体側面と像側面の2つの面のみが空気と接するレンズブロックと定義する。
【請求項18】
また、前記第1正レンズ群及び前記第1負レンズ群中のレンズのうち少なくとも1つのレンズが、以下の条件式(6)を満足する第1の比重の小さいレンズであり、
前記第1正レンズ群、前記第1負レンズ群、前記第2正レンズ群、及び前記第2負レンズ群中のレンズのうち少なくとも1つのレンズが、前記第1の比重の小さいレンズの屈折力とは異なる符号の屈折力を持ち、且つ以下の条件式(6)を満足する前記第2の比重の小さいレンズであることを特徴とする請求項1、請求項2、及び請求項4のいずれか1項に記載のズームレンズ。
0.9g/cm≦SG≦2.0g/cm (6)
ただし、
SGは、前記第1の比重の小さいレンズ、前記第2の比重の小さいレンズのそれぞれの比重、
である。
【請求項19】
前記第1の比重の小さいレンズ及び前記第2の比重の小さいレンズが、以下の条件式(7)を満足することを特徴とする請求項3または請求項18に記載のズームレンズ。
1.45≦ndPL≦1.8 (7)
ただし、
ndPLは、前記第1の比重の小さいレンズ、前記第2の比重の小さいレンズのd線に対する屈折率、
である。
【請求項20】
前記第2の比重の小さいレンズが、前記第1正レンズ群及び前記第1負レンズ群のいずれかに含まれることを特徴とする請求項19に記載のズームレンズ。
【請求項21】
前記第2負レンズ群が、遠距離物体から近距離物体へのフォーカシングの際に像側に移動することを特徴とする請求項1から請求項20のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【請求項22】
前記第2負レンズ群が、以下の条件式(3)を満足することを特徴とする請求項1から請求項21のいずれか1項に記載のズームレンズ。
2.0≦|fN2/Ht|≦4.5 (3)
ただし、
fN2は、前記第2負レンズ群の焦点距離、
Htは、Ht=ft・tan(ωt)にて定義され、
ftは、望遠端での前記ズームレンズ全系の焦点距離、
ωtは、望遠端での前記明るさ絞りの中心を通過して有効撮像領域の最大像高位置に入射する光線が、前記ズームレンズに入射するときの光軸に対する半画角、
である。
【請求項23】
前記第2負レンズ群が、以下の条件式(4)を満足することを特徴とする請求項1から請求項21のいずれか1項に記載のズームレンズ。
0.3≦|fN2/ft|≦0.7 (4)
ただし、
fN2は、前記第2負レンズ群の焦点距離、
ftは、望遠端での前記ズームレンズ全系の焦点距離、
である。
【請求項24】
前記第1負レンズ群が、以下の条件式(1)を満足することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のズームレンズ。
0.20≦D2b/Hw≦0.9 (1)
ただし、
D2bは、前記第1負レンズ群中の負屈折力の負レンズ副群の像側面から前記正屈折力の正レンズ副群の物体側面までの光軸上の距離、
Hwは、Hw=fw・tan(ωw)にて定義され、
fwは、広角端での前記ズームレンズ全系の焦点距離、
ωwは、広角端での前記明るさ絞り中心を通過して有効撮像領域の最大像高位置に入射する光線が、前記ズームレンズに入射するときの光軸に対する半画角、
である。
【請求項25】
前記第1負レンズ群中のレンズ副群は、全て単レンズであることを特徴とする請求項3に記載のズームレンズ。
【請求項26】
前記第1正レンズ群が、以下の条件式(5)を満足することを特徴とする請求項1から請求項25のいずれか1項に記載のズームレンズ。
0.2≦D1b/f1≦0.6 (5)
ただし、
D1bは、前記第1正レンズ群中の負屈折力の負レンズ副群の像側面から前記正屈折力の正レンズ副群の物体側面までの光軸に沿った空気換算距離、
f1は、前記第1正レンズ群の焦点距離、
である。
【請求項27】
前記第1正レンズ群中のレンズ副群は、全て単レンズであることを特徴とする請求項1から請求項26のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【請求項28】
前記第1正レンズ群中の負レンズ副群の最も物体側のレンズ面は、物体側に凹のレンズ面であることを特徴とする請求項1から請求項27のいずれか1項に記載のズームレンズ。
【請求項29】
前記第1正レンズ群が、以下の条件式(8)を満足することを特徴とする請求項1から請求項28のいずれか1項に記載のズームレンズ。
0.45≦|fN1n|×fN1p/fN1≦1.8 (8)
ただし、
fN1nは、前記第1負レンズ群中の負レンズ副群の焦点距離、
fN1pは、前記第1負レンズ群中の正レンズ副群の焦点距離、
fN1は、前記第1負レンズ群の焦点距離、
である。
【請求項30】
請求項1から請求項29のいずれか1項に記載のズームレンズと、前記ズームレンズの像側に配置された撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2013−73196(P2013−73196A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−214231(P2011−214231)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】